JP5361862B2 - 茶葉の摘採適性評価方法及び摘採適性評価装置、摘採適性評価システム並びにコンピュータ使用可能な媒体 - Google Patents

茶葉の摘採適性評価方法及び摘採適性評価装置、摘採適性評価システム並びにコンピュータ使用可能な媒体 Download PDF

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Description

本発明は、飲食品用茶の製造に用いる生茶葉、つまり、茶園において摘採される茶樹の新芽について、摘採の適否を非接触且つ非破壊的な手法によって簡易に判断可能な茶葉の摘採適性評価方法、摘採適性評価装置、摘採適性評価システム及び摘採適性の評価を実施するためのコンピュータ使用可能な媒体に関し、特に、画像撮影によって茶樹の新芽の生育状態や品質の指標となる性質を検知可能な計測を行い、摘採によって目的とする茶製品の製造原料に適した生茶葉が得られる時期にあるか否かを判断可能な茶葉の摘採適性評価方法、摘採適性評価装置、摘採適性評価システム及び摘採適性の評価を実施するためのコンピュータ使用可能な媒体に関する。
緑茶、紅茶等の茶類の生産・製造においては、茶園の茶樹から摘採される生茶葉、つまり、茶樹の新芽が用いられるが、摘採部位である茶樹の新芽は日々生長しており、摘採時期の多少の差によって生茶葉の品質は大きく異なる。従って、生茶葉やそれを一次加工した荒茶の取引価格は摘採時期次第で大きく異なるため、生茶葉や荒茶を生産・販売する者にとって、茶園における新芽の摘採時期の判断は極めて重要である。又、生茶葉の一次加工は、生茶葉の品質に応じて設定を適切に変更する必要があるため、生茶葉の品質を予め把握する必要があり、製造効率を良くするために短時間で摘採される茶葉の品質を評価することが重要である。
従来、生茶葉の摘採時期は、主として熟練者の経験によって決定されており、熟練者以外によって判断しなければならない場合は、客観的判断基準として、茶園の一定面積内の芽を摘採して測定される重量(芽重)や、全芽数に対する出開き芽の割合(出開き度)を用いて摘採時期が判断される。
他方、摘採した生茶葉の品質を化学的に評価する方法として、例えば、下記特許文献1,2には、摘採した生茶葉を乾燥又は裁断した後に、茶葉の品質に関係する化学成分として、窒素、繊維等の含有量を近赤外分析法を利用して計測して評価に用いる方法が提案されている。
特開平3−179239号公報 特開平8−114543号公報
しかし、一定面積内で摘採した生茶葉によって判断する方法では、摘採茶葉の計測場所への運搬、計測作業や仕分け処理などにかかる作業時間が必要であるため、結果が得られるまでに時間がかかり、速やかに判断することができないので、大規模な茶園や遠隔地において速やかに判断するのは困難を伴う。又、摘採した生茶葉が有効に利用できない場合も生じ得る。更に、サンプリング箇所に基づいた評価であるため、評価結果が必ずしも広範囲な茶園全体の現状と合致しない可能性がある。
上記特許文献1,2のような方法も、生茶葉中の化学成分の測定に手間及び時間を必用とし、正確な判断を行うには摘採した生茶葉のばらつきによる誤差を少なくするために測定サンプル量を多くする必用があるため、広範囲の茶園について速やかな判断を行うことは困難である。
本発明は、茶樹の新芽の摘採の適否を短時間で簡易に判断可能な茶葉の摘採適性評価方法、摘採適性評価装置、摘採適性評価判断システム及び摘採適性の評価を実施するためのコンピュータ使用可能な媒体を提供することを課題とする。
又、本発明は、茶樹の新芽の摘採の適否を非接触且つ非破壊的な手法によって判断可能で、摘採した茶葉が無駄になるようなサンプリングが不要である茶葉の摘採適性評価方法、摘採適性評価装置、摘採適性評価システム及び摘採適性の評価を実施するためのコンピュータ使用可能な媒体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題解決のために検討を行った結果、茶園の撮影画像を利用して茶樹の新芽が摘採に適した状態にあるか否かを判断可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の一態様によれば、茶葉の摘採適性評価方法は、茶葉の画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、芽及び出開き度からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、算出された前記植生指数を用いて前記評価項目について茶葉の摘採適性を評価する茶葉の摘採適性評価方法であって、前記相関関係は、前記植生指数をx、前記評価項目の値をyとする時、芽重に関しては関係式:y=e×log(x+f)+g、出開き度に関しては関係式:x=hy +iy +jy+kで示される(式中、e,f,g,h,i,j及びkは定数である)で表されることを要旨とする。
あるいは、茶葉の摘採適性評価方法は、茶葉の画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、算出された前記植生指数を用いて前記評価項目について茶葉の摘採適性を評価し、前記少なくとも1つの評価項目について評価された摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測することを要旨とする。
上記茶葉の摘採適性の評価によって、茶葉が摘採適期にあるか否かを判断することができる。
又、本発明の一態様によれば、茶葉の摘採適性評価システムは、茶葉の画像情報を作成する撮影装置と、前記画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、算出された植生指数を用いて、芽及び出開き度からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目について茶葉の摘採適性を評価する情報処理部とを有し、前記情報処理部は、前記少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースを用いて、前記評価項目について茶葉の摘採適性の評価が可能であって、前記相関関係は、前記植生指数をx、前記評価項目の値をyとする時、芽重に関しては関係式:y=e×log(x+f)+g、出開き度に関しては関係式:x=hy +iy +jy+kで示される(式中、e,f,g,h,i,j及びkは定数である)で表されることを要旨とする。
あるいは、茶葉の摘採適性評価システムは、茶葉の画像情報を作成する撮影装置と、前記画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、算出された植生指数を用いて、全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目について茶葉の摘採適性を評価する情報処理部とを有し、前記情報処理部は、前記少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースを用いて、前記評価項目について茶葉の摘採適性の評価が可能であって、前記少なくとも1つの評価項目について評価された摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測可能であることを要旨とする。
本発明の他の態様によれば、茶葉の摘採適性評価システムは、茶葉の画像情報を作成する撮影装置と、芽及び出開き度からなる群から選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースと、前記画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、前記データベースの少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、算出された植生指数を用いて前記評価項目について茶葉の摘採適性を評価し、前記相関関係は、前記植生指数をx、前記評価項目の値をyとする時、芽重に関しては関係式:y=e×log(x+f)+g、出開き度に関しては関係式:x=hy +iy +jy+kで示される(式中、e,f,g,h,i,j及びkは定数である)で表される情報処理部とを有することを要旨とする。
あるいは、茶葉の摘採適性評価システムは、茶葉の画像情報を作成する撮影装置と、全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群から選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースと、前記画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、前記データベースの少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、算出された植生指数を用いて前記評価項目について茶葉の摘採適性を評価し、前記少なくとも1つの評価項目について評価された摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測する情報処理部とを有することを要旨とする。
又、本発明の一態様によれば、茶葉の摘採適性評価装置は、茶葉の画像情報を取得する入力部と、前記入力部が取得する茶葉の画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、算出された植生指数を用いて、全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目について茶葉の摘採適性を評価する演算処理部であって、前記少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースを用いて、前記評価項目について茶葉の摘採適性の評価が可能であって、前記評価項目について評価された茶摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測可能である前記演算処理部と、前記演算処理部によって評価される茶葉の摘採適性を表示する表示部とを有することを要旨とする。
本発明によれば、茶園の撮影画像を利用した非接触且つ非破壊的な手法によって、茶樹の新芽の摘採適性を評価し、新芽が摘採に適した時期であるか否かを短時間で簡易に判断できるので、広範囲に渡る茶園について区画毎に正確且つ速やかに摘採を判断することが可能であり、目的の品質を有する茶葉を効率よく収穫できる。又、摘採される生茶葉の均質化や、収穫予定の設定によって生産を安定化し生産効率を向上することができる。試料のサンプリングや成分分析などの煩雑且つ時間を要する作業を省略することができるので、摘採判断に関連する労力が軽減される。
図1は、画像情報から得られるNDVIと茶葉の全窒素との相関性を示すグラフである。 図2は、画像情報から得られるNDVIと茶葉の繊維量との相関性を示すグラフである。 図3は、画像情報から得られるNDVIと茶葉の芽重との相関性を示すグラフである。 図4は、画像情報から得られるNDVIと茶葉の出開き度との相関性を示すグラフである。 図5は、画像情報から得られるNDVIと茶葉の開葉数との相関性を示すグラフである。 図6は、NDVIと茶葉の全窒素との相関性の茶期による変動を示すグラフである。 図7は、NDVIと茶葉の繊維量との相関性の茶期による変動を示すグラフである。 図8は、NDVIと撮影時の照度との関係を示すグラフである。 図9は、NDVIと撮影角度との関係を示すグラフである。 図10は、暗条件下で撮影される画像情報から得られるNDVIと茶葉の繊維量との相関性を示すグラフである。 図11は、茶葉の摘採適性評価システムの一例を示す概略構成図である。 図12は、茶葉の摘採適性評価方法の一例を概略的に示すフロー図である。 図13は、植生指数の計算における手順の一例を示すフロー図である。 図14は、植生指数の補正における手順の一例を示すフロー図である。 図15は、評価項目についての評価における手順の一例を示すフロー図である。 図16は、摘採適期の判断における手順の一例を示すフロー図である。
茶葉に含まれる各種成分の量は、摘採した茶葉新芽の生長度合いによって異なり、茶製品の製造に用いられる生茶葉に必要とされる品質は、製造する製品の種類及びランクによって異なる。従って、茶葉の摘採時期は、摘採される茶葉が、製造する目的製品に適した品質を有し、且つ、高い収穫量で得られるように決定する必要がある。このような摘採適期の決定は、客観的な評価項目に基づいて茶園の調査・観察を行うことによって、熟練者の技能に頼らずに行うことが可能である。しかし、広範な茶園においては、場所によって日当たり等の環境条件が異なるため、区画毎に逐一観察を行って適期を決定すると長時間を要し、適期を逃しかねない。
広範な圃場において栽培される農作物の生育状態を調査する方法として、飛行機等を用いて撮影した農作物の撮影画像を利用して生育状態を把握するリモートセンシングが検討されており、撮影において検出される可視光及び近赤外光の光学データに基づいて算出される様々な植生指数によって農作物の生育状態を評価することが試みられている。この方法の適用対象は、現在のところ、稲や小麦などの一部の作物に限られている。リモートセンシングを茶葉の摘採時期の判断に利用できれば、広範な茶園の摘採適期を効率的に決定することが可能となると考えられる。しかし、茶樹は多年生植物であり、収穫する茶葉は新芽であるため、新芽部分と古葉部分の区別が必要であるなどの点からも解るように、稲や小麦の収穫時期と茶葉の摘採時期とでは判断基準は全く異なり、穀物に適用される手法を同じように茶葉の摘採に利用することはできない。茶葉の摘採に関して画像情報から収集すべき分析項目やその取り扱い方法については全くの未知であるので、摘採適期を決定するために必要な画像情報を明らかにし、必要とされる品質の生茶葉を高い確度で得られる評価・判断手法を検討する必要がある。
そこで、本願発明者らは、茶園の撮影によって様々な画像情報を作成し、撮影によって測定され画像情報に含まれる光学データに関して、茶葉の摘採判断に用いられている評価項目、摘採の判断基準及び生茶葉の化学分析データなどとの関係の有無について検討を積み重ねた結果、撮影画像情報に基づいた茶葉の摘採適性の評価及び適期判断を可能とする相関性が存在することを見出し、これに基づいて、リモートセンシングによって茶葉の客観的評価及び摘採適期の判断を可能とする方法及びシステムを実現するに至った。以下、本発明の画像情報に基づいた茶葉の摘採適性評価方法及び摘採適性評価システムについて詳細に説明する。
画像情報に含まれる光学データは、撮影装置が検出する光種に関するものであるので、必要とされる光学データに応じてその波長域を測定可能な撮影装置を用いて画像情報が作成される。リモートセンシングにおいては、可視光(400〜700nm)、近赤外光(700〜1300nm)などの波長域の検出データが通常用いられ、本発明においても、これらの光の検出によって得られる画像情報を摘採適性の評価に用いることができる。画像情報を利用して植物の生育活性を評価するには、画像情報に含まれる光学データを用いて算出される数値によって植物活性度を示すことが行われており、具体的には、赤色光及び近赤外光の検出データを用いて算出されるNDVI,SAVI,MSAVI,TSAVI,EVI,WDVI,RVI等の植生指数が考案されている。本発明の摘採適性の評価及び適期判断においてもこのような植生指数を利用でき、特に、赤色光(600〜700nm)及び近赤外光の反射率を用いて算出される正規化植生指数(NDVI)が極めて有用であり、茶葉の摘採適性の評価に指標として用いられる評価項目について、植生指数を用いて数値評価が可能であることが判明した。具体的には、茶葉の化学分析データに基づいた研究の結果、茶葉の窒素量及び繊維量において、茶葉の画像情報から得られるNDVIとの高い相関性が認められ、これに基づいて窒素量及び繊維量を評価することによって摘採適期の判断が可能であることが見出された。また、従来の観察による摘採適性の評価項目である茶葉の出開き度、芽重及び開葉数についてもNDVIとの相関性が認められ、摘採適性の評価に利用可能であることが見出された。出開き度や芽重などの評価項目は、摘採者が茶葉の摘採時に目視観察によって客観的に摘採判断を行うための項目であり、これらの項目と植生指数とに相関性があることは、この相関関係に基づいて熟練者と同様の茶葉の評価及び摘採判断を行うことが可能であることを意味し、極めて重要である。つまり、撮影によって得られる画像情報を用いて、広範な茶園について、茶葉の摘採の可否判断や摘採適期の予測が短時間で非破壊的に実施可能である。以下に、図1〜図5を参照して、茶葉の画像情報から得られる植生指数と、茶葉の各評価項目との相関性について説明する。尚、以下の説明では、各評価項目との相関性が最も高いNDVIを植生指数として用いているが、RVI等の他の植生指数でも同様の相関性が見られる。
図1は、NDVIと茶葉に含まれる全窒素[質量%]との関係を示すグラフ(x:NDVI、y:全窒素)である。明らかに、茶葉中の全窒素とNDVIとに相関性が見られ、この相関関係は、関係式(1):y=ax+b(式中、a=−5.96、b=9.23)で表すことができる(R=0.56)。茶葉の化学分析によれば、茶葉のアミノ酸含有量は新芽の生育に従って増加し、茶葉のアミノ酸含有量によって得られる茶製品のランクが左右されることから、茶葉の摘採適性とアミノ酸含有量つまり全窒素値とには相関性がある。従って、NDVIと全窒素との上記関係に基づいて茶葉の摘採適性を評価し摘採の可否を判断することができる。具体的には、画像情報から得られるNDVI値を用いて上記関係式(1)から全窒素値を求め、これを摘採に適する茶葉の全窒素の範囲(適正範囲)と比較して範囲に該当するか否かによって摘採の適否を判断することができる。或いは、先に、全窒素の適正範囲に対応したNDVIの適正範囲を上記相関関係に基づいて設定しておき、この範囲と画像情報から得られるNDVI値とを直接比較して適否を判断してもよい。更に、比較において摘採に不適と判断される場合、全窒素(又はNDVI)の適正範囲との差を計算し、1日当たりの標準変動量に対する前記差の比率を求めることによって摘採適期(茶葉が摘採に適した生育状態になる日)に至るまでの日数が得られるので、この日数を撮影期日に加えることによって摘採適期を予測することも可能である。全窒素の1日当たりの標準変動量は概して約−0.09%/日である。摘採に適すると判断される茶葉の全窒素は、概して3.4〜6.5質量%の範囲にあり、目的とする品質ランクに応じてこの範囲のうちの一部を適正範囲に設定することができる。例えば、玉露や抹茶用の茶葉の摘採の場合は高めの範囲5.4〜6.5質量%、煎茶用の場合は4.5〜5.4質量%、汎用ランク用の茶葉の場合は低めの範囲3.4〜4.5質量%というように全窒素の適正範囲を設定することができ、これに応じてNDVIの適正範囲も設定できる。
図2は、NDVIと茶葉に含まれる繊維量[質量%、乾物換算]との関係を示すグラフ(x:NDVI、y:繊維量)である。茶葉中の繊維(中性デタージェント繊維)量とNDVIとにも明らかに相関性が見られ、関係式(2):y=cx+d(式中、c=33.97、d=−4.44)で表すことができる(R=0.66)。茶葉の化学分析において、茶葉の摘採適性と繊維量とにも相関性が見られ、新芽が生育するほど繊維量が増加し、繊維含有量は煎茶としての品質と負の相関になる。従って、NDVIと繊維量との上記関係に基づいて、画像情報から得られるNDVI値から繊維量を求め、これを摘採に適する茶葉の繊維量の適正範囲と比較して当否により摘採の適否を判断することができる。或いは、先に、繊維量の適性範囲に対応したNDVIの適正範囲を上記相関関係に基づいて設定しておき、この範囲と画像情報から得られるNDVI値とを直接比較して適否を判断してもよい。更に、比較において摘採に不適と判断される場合、繊維量(又はNDVI)の適正範囲との差を計算し、1日当たりの標準変動量に対する前記差の比率を求めることによって摘採適期に至るまでの日数が得られるので、この日数を撮影期日に加えることによって摘採適期を予測することも可能である。繊維量の1日当たりの標準変動量は概して0.5〜0.7%/日である。摘採に適すると判断される茶葉の繊維量は、概して10〜35質量%の範囲にあり、目的とする製品の品質に応じてこの範囲のうちの一部を適正範囲に設定することができる。例えば、上級ランク用の茶葉の摘採の場合は低めの範囲10〜20質量%、汎用ランク用の茶葉の場合は高めの範囲20〜35質量%というように繊維量の適正範囲を設定することができ、これに応じてNDVIの適正範囲の設定も可能である。
図3は、NDVIと芽重との関係を示すグラフ(x:NDVI、y:芽重[g/400cm])である。芽重は、茶園の一定面積区画において新芽として摘採される茶葉の質量を表す面積平均重量値であり、面積当たりの茶葉の収穫量に相当し、新芽の生育に応じて増加する。つまり、茶葉の収穫量の指標であると共に、新芽の生育度合いの指標でもある。茶葉の品質は、新芽の生育によって変化し、例えば、アミノ酸類やカフェイン、タンニンの含有量は、新芽が生育するに従って減少するのに対し、糖分は、新芽が生育するに従って増加する。故に、製造する茶葉製品の種類やランクによって摘採に適した生育度合いは異なり、茶葉に求める品質に応じて新芽が適正な生育度合いにあるように摘採日を決定する必要がある。従って、生育度合いの指標となる一定面積当たりの芽重は、摘採日を決定するための重要な評価項目である。図3によれば、芽重とNDVIとに明らかに相関性が見られ、関係式(3):y=e×log(x+f)+g(式中、e=47.44、f=−0.3、g=65.77)で表すことができる(R=0.63)。従って、NDVIと芽重との上記関係に基づいて、画像情報から得られるNDVI値から芽重を求め、これを摘採に適する茶葉の芽重の適正範囲と比較して当否により摘採の適否を判断することができる。或いは、先に、芽重の適性範囲に対応したNDVIの適正範囲を上記相関関係に基づいて決定しておき、この範囲と画像情報から得られるNDVI値とを直接比較して適否を判断してもよい。更に、比較において摘採に不適と判断される場合、芽重(又はNDVI)の適正範囲との差を計算し、1日当たりの標準変動量に対する前記差の比率を求めることによって摘採適期に至るまでの日数が得られるので、この日数を撮影期日に加えることによって摘採適期を予測することも可能である。芽重の1日当たりの標準変動量は概して約2g/日・400cmである。摘採に適すると判断される茶葉の芽重は概して10〜50g/400cmにあり、目的とする品質ランクに応じてこの範囲のうちの一部を適正範囲に設定することができる。例えば、上級ランク用の茶葉の摘採の場合は低めの範囲10〜25g/400cm、汎用ランク用の茶葉の場合は高めの範囲25〜50g/400cmというように面積当たりの芽重の適正範囲を設定することができる。
図4は、NDVIと出開き度[%]との関係を示すグラフ(x:NDVI、y:出開き度)である。出開き度は、茶園の一定面積の区画において出開き芽が全新芽中に占める割合であり、出開き芽は、新芽が伸張して連続的な新葉の展開が完了し止葉が出現した状態にある芽を言う。つまり、新芽の生育度合いを表す面積平均値であり、新芽の生育に従って増加する。茶葉の品質は、新芽の生育によって変化するので、前述の芽重と同様に、出開き度を生育度合いの指標として、茶葉に求める品質に応じて摘採した茶葉が適正な生育度合いにあるように摘採日を決定することができる。図4から、出開き度とNDVIとに明らかに相関性が見られ、関係式(4):x=hy+iy+jy+k(式中、h=0.60×10−6、i=−0.80×10−4、j=0.42×10−2、k=0.64)で表すことができる(R=0.62)。従って、NDVIと出開き度との上記関係式に基づいて、画像情報から得られるNDVI値から出開き度を求め、これを摘採に適する茶葉の出開き度と比較して当否により摘採の適否を判断することができる。或いは、先に、出開き度の適性範囲に対応したNDVIの適正範囲を上記相関関係に基づいて設定しておき、この範囲と画像情報から得られるNDVI値とを直接比較して適否を判断してもよい。更に、比較において摘採に不適と判断される場合、出開き度の適正範囲との差を計算し、1日当たりの標準変動量に対する前記差の比率を求めることによって摘採適期に至るまでの日数が得られるので、この日数を撮影期日に加えることによって摘採適期を予測することも可能である。出開き度の1日当たりの標準変動量は概して5〜6%/日である。摘採に適すると判断される茶葉の出開き度は概して30〜90%にあり、目的とする品質ランクに応じてこの範囲のうちの一部を適正範囲に設定することができる。例えば、上級ランク用の茶葉の摘採の場合は低めの範囲30〜50%、汎用ランク用の茶葉の場合は高めの範囲50〜90%というように出開き度の適正範囲を設定することができる。
図5は、NDVIと開葉数[枚]との関係を示すグラフ(x:NDVI、y:開葉数)である。開葉数は、茶園の一定面積の区画における全新芽について1芽が有する開葉(葉が展開して中肋が全部見える)状態の葉の枚数を求めた平均値であり、新芽の生育に従って増加する。茶葉の品質は新芽の生育によって変化するので、前述の芽重と同様に、開葉数を生育度合いの指標として、茶葉に求める品質に応じて摘採した茶葉が適正な生育度合いにあるように摘採日を決定することができる。図5から、開葉数とNDVIとに明らかに相関性が見られ、関係式(5):y=mx+n(式中、m=5.53、n=−1.15)で表すことができる(R=0.66)。従って、NDVIと開葉数との上記関係に基づいて、画像情報から得られるNDVI値から開葉数を求め、これを摘採に適する茶葉の開葉数と比較して当否により摘採の適否を判断することができる。或いは、先に、開葉数の適性範囲に対応したNDVIの適正範囲を上記相関関係に基づいて設定しておき、この範囲と画像情報から得られるNDVI値とを直接比較して適否を判断してもよい。更に、比較において摘採に不適と判断される場合、開葉数(又はNDVI)の適正範囲との差を計算し、1日当たりの標準変動量に対する前記差の比率を求めることによって摘採適期に至るまでの日数が得られるので、この日数を撮影期日に加えることによって摘採適期を予測することも可能である。開葉数の1日当たりの標準変動量は概して0.05〜0.2枚/日である。但し、摘採に適すると判断される茶葉の開葉数は、茶園の立地環境などによってばらつきが生じるので、各茶園毎に予め基礎データを収集して個別に確認することが望ましい。摘採に適する開葉数は概して2〜6枚であり、茶園毎に、目的とする品質ランクに応じてこの範囲のうちの一部を適正範囲に設定することができる。例えば、ある茶園においては、上級ランク用の茶葉の摘採の場合は低めの範囲3〜4枚、汎用ランク用の茶葉の場合は高めの範囲4〜5枚というように開葉数の適正範囲を設定することができる。
図1〜5で示した相関関係は、やぶきた種の1番茶において得られた結果であるが、茶の新芽は1年に複数回の摘採が可能であり、1番茶、2番茶、3番茶と茶期が進行するに従って茶葉に含まれる成分含有量が変化することが知られている。国内の年間の緑茶生産において1番茶の占める割合は、数量では4割強、金額では7割強であり、1番茶の生育状態を知ることは生産者にとって非常に重要であるが、近年の需要増加に伴って2番茶及び3番茶の重要性も高まりつつあるため、茶期に応じた生育の違いを考慮に入れた摘採判断を行うことが必要である。又、茶樹の品種によっても茶葉に含まれる成分含有量には若干の相違があり、国内の茶園においてやぶきたが占める割合は、全面積の約75%であるが、様々な機能成分に特化した品種への需要によって、やぶきた以外の品種の割合も増加しつつあるので、摘採判断に際して品種に応じて生育状態を関知することも必要である。
摘採される茶葉の茶期や品種、立地環境等による相違は、上述の各相関性を示す関係式(1)〜(5)において定数a,b,c,・・・・,nの変動となって現れるが、茶期や品種等が異なっても上記と同様の相関性は共通して保持される。例えば、NDVIと全窒素との関係について1番茶と2番茶とを比較すると、図6のような相関関係となり(2番茶:a=−4.18、b=6.92)、NDVIと繊維量との関係について比較すると、図7のような関係になる(2番茶:c=38.7、d=2.00)。故に、各評価項目との相関性を示す関係式の定数を、品種及び茶期によって変更される変数として扱い、評価する茶葉の初期条件として与えられる品種及び茶期のデータに従って関係式の定数を設定して上記関係式を用いた演算処理を行うことによって、品種及び茶期を考慮した茶葉の摘採適性評価及び摘採判断を行うことができる。従って、画像情報を用いて茶葉の摘採適性を評価するに当たり、各関係式の定数は、予め、茶樹の品種及び摘採する茶葉の茶期のデータを参照して設定される。1日当たりの標準変動量についても同様に品種及び茶期によって変更される。
図1〜7のような茶葉の摘採適性の評価が可能な相関関係は、アミノ酸、タンニン、カフェイン等の成分の含有量や葉色等の項目にも求めることができ、前述と同様にしてこれらの項目の基礎データを収集して植生指数との相関性を関係式として設定することによって茶葉の摘採適性の評価に利用することができる。
又、画像情報は撮影条件による影響を受けるので、撮影の状況に応じて、画像情報に対して撮影条件によるデータ補正を施す必要が生じる。まず、茶園の画像撮影は戸外での撮影であり、日照条件が常に変化するので、撮影時の照度が画像情報に影響を与える。同一茶園において一日間に得られる画像撮影データを用いて撮影時の照度とNDVIとの関係を調べると、図8のような相関性が見出される(x:照度[lx]、y:NDVI)。この相関性は、関係式(6):y=px+q(式中、p=5×10−7、q=0.69)で表される(R=0.84)。従って、撮影時の照度を測定しておき、照度によって補正されたデータによるNDVIを用いて摘採判断を行うことが好ましい。又、画像情報の補正の精度を高めるために、対照としてグレイ板を利用しても良い。具体的には、撮影視野にグレイ板を含めて茶園を撮影して一つの撮影画像に茶園とグレイ板とを共存させることによって、グレイ板の画像から得られる光学データを対照として補正の適性を確認したり評価の精度を向上させることができる。尚、高品質の画像情報を得るには、撮影装置の絞りやシャッター速度(露光時間)の調節が肝要であるのは一般的な撮影と同様であるが、画像情報に含まれる基本的光学データである光強度検出値は、撮影装置の露光条件(絞りやシャッター速度)によって変動するので、露光条件が異なると、植生指数の算出において光学データを検出値から実勢値へ標準化する(例えば、露光時間当たりの検出値に変換する)必要が生じる。このような処理をできる限り簡略化するためには、標準とする露光条件を予め決定しておく。又、撮影装置毎の個体差等によるデータのずれについても、装置毎に適宜補正を行うことが望ましい。
茶園において、茶樹は、通常、幅1.5〜1.8m、高さ(段差)0.3〜1mの畝で栽培されるので、近接撮影における画像の撮影位置は、上方〜水平横方向〜斜め下方の範囲に設定可能であるが、撮影対象は茶樹の樹冠面から上伸した新芽であるので、撮影位置は、樹冠面の上方〜水平横方向になる。樹冠面下の古葉や日陰部分が撮影されると、画像情報に影響が生じて上述の評価項目とNDVIとの相関性が低下し易くなるので、斜め上方からの撮影が適切と考えられる。同一茶園の近接撮影を角度を変えて同時に行った場合に撮影画像から得られるNDVIと撮影角度との関係を調べると、図9に示すようなグラフ(x:撮影角度[°]、y:NDVI)が得られる。撮影角度とNDVIとには相関性があり、関係式(7):y=rx+sx+t(式中、r=−0.0001、s=0.0069、t=0.72)で表される(R=0.99)。従って、撮影時に撮影角度を測定しておき、撮影角度によって補正されたNDVIを摘採判断に用いることが好ましい。これに関して、関係式(7)に対する実測データのばらつきは、撮影角度が小さい方が少ないことが図9において見られ、この理由は、新芽以外のものを撮影対象から除外し易い角度であるためと考えられる。従って、画像情報の精度を高めるには、撮影対象が新芽に集中するように撮影角度を設定して撮影を行うことが有効である。撮影角度が樹冠面に対して0〜10°の範囲(但し、0°を除く)となる斜め上方位置に画像撮影装置を配置すると好ましい。尚、茶樹の樹冠面はしばしば緩やかな曲面に整えられる場合があり、この場合、撮影角度の基準は、各茶樹の樹冠面頂部を通る面とする。従って、本発明において撮影角度の基準として記載する樹冠面は、平地茶園の場合は樹冠面頂部を通る水平面を意味し、傾斜茶園の場合は樹冠面頂部を通り傾斜地面と平行な面を意味する。
衛星や飛行機等を用いた遠景撮影の場合、撮影は上方からであり、撮影角度に応じてNDVI値の補正が行われる。
太陽光での野外撮影では、天候や太陽の方位が経時変化するので、撮影日時によって照度等の撮影条件が変化し、これに伴って、光学データから算出される植生指数も変動する。従って、昼間の太陽光での(=明条件下)撮影では、植生指数の補正において誤差を含み易く、補正によって得られる植生指数の確度を上げるには限界がある。この点に関しては、光源を太陽光から人工光に換えて夜間に(=暗条件下)撮影を行えば、撮影条件の変動は解消され、光学データから得る植生指数の確度も向上する。この場合、撮影に使用する人工光は、植生指数の算出に用いられる波長の光を含むもの、つまり、600〜1300nmの赤色光及び近赤外光を含むものであれば良く、一般的に用いられる撮影用照明灯や人工太陽照明灯等を光源として使用することができる。赤色光及び近赤外光に特化した照射光を使用すると、必要な光学データのみの撮影に特化できるので、植生指数の精度向上が可能である。このような波長の光を照射する光源として、赤外及び近赤外用のランプ、LED等が挙げられる。撮影に際して、撮影対象である茶葉と光源との距離や照射角度、照度を一定に設定すると、補正後の植生指数の精度を上げる点で好ましいので、茶葉及び撮影装置に対して光源を位置決めするための固定手段を必要に応じて用いるとよい。暗幕や遮蔽板等を用いて照明灯及び撮影装置の周囲を覆って茶葉の照射領域を一定範囲に定めるように構成すると、照度の変動が抑制され、データの信頼性を高めることができる。この構成では、広範囲の撮影はできないが、夜間に限らず昼間の撮影も可能であるので、人工光を用いた暗条件下の撮影を遮蔽領域に対して行うことによって昼間でも安定且つ確実にデータを収集することが可能である。
図10は、暗条件下の光照射での撮影で得られる光学データから算出される植生指数に基づいて、植生指数と茶葉の評価項目との関係を調べた結果を示すグラフである。このグラフでは、やぶきた茶の4番茶時期(秋茶)の茶葉について、夜間に人工太陽照明灯(太陽光と類似波長の照明)を用いて撮影(撮影角度:20°)した光学データを使用して、植生指数としてNDVIを算出し、評価項目として茶葉に含まれる繊維量[質量%、乾物換算]を計測している。図10のグラフ(x:NDVI、y:繊維量)によれば、茶葉中の繊維(中性デタージェント繊維)量とNDVIとに明条件下の場合と同様に相関性が見られ、関係式(2):y=cx+d(式中、c=74.20、d=−22.16)で表すことができる(R=0.86)。従って、明条件下の場合と同様にして、NDVIと繊維量との上記関係に基づいて茶葉の摘採適性を評価し、適正範囲とNDVI値との比較により摘採の適否を判断することができる。更に、摘採に不適と判断される場合の摘採適期の予測も同様に実施可能である。
他の評価項目についても、暗条件下において植生指数と茶葉の評価項目との間に明条件下と類似の相関関係が見られ、明条件下(太陽光)の場合と同様にして、植生指数と全窒素、芽重、出開き度又は開葉数との関係式及び定数を用いて茶葉の摘採適性を評価し、適正範囲との比較により摘採の可否を判断することができる。更に、摘採に不適と判断される場合の摘採適期の予測も同様に実施可能である。
暗条件下の撮影においても、得られる光学データから算出される植生指数は、撮影条件、つまり、照度及び撮影角度によって変動し、図8,9と類似した相関関係があるので、植生指数は、照度データ及び角度データによって同様に補正される。
尚、明条件と暗条件とでは照射光が異なり、図10から判るように、植生指数と評価項目との関係式及び定数は、照射光の相違に起因して変化する。従って、植生指数と評価項目との関係式及び定数は、明/暗条件の区別(つまり、太陽光/人工光の区別=波長分布の相違)に基づいて、茶葉の種類及び茶期に従って決定される。又、人工光では、照明装置によって照射光の配光分布が異なって照射の中心と周縁部とで照度等にばらつきが生じる可能性があるので、上記関係式及び定数に影響を与える要因には、照射装置の規格や照射条件も含まれる。従って、上記関係式及び定数を明/暗条件の区別に基づいて決定する際に、照射装置の設定(規格、照射条件等)を考慮する必要がある。暗条件における照射光の相違によるデータの複雑化や算出される植生指数のばらつきを防止するためには、暗条件で使用する照射光の規格を統一することが望ましい。更に、茶葉の反射光を撮影する撮影装置の測定/検出波長によっても上記関係式の定数が変化することは容易に理解できる。従って、上記関係式及び定数を決定する際には、検出部の設定(波長等の検出条件)を考慮する必要がある。撮影装置における検出部の設定を統一することは、明/暗条件の何れにおいても、上記関係式及び定数を決定する際にデータの複雑化や植生指数のばらつきを防止する上で有用である。
上述の相関関係を利用して茶葉の摘採判断を実行可能な摘採適性評価システムの実施形態について、図面を参照して以下に説明する。
図11は、本発明に係る摘採判断システムの一実施形態を示す概略構成図であり、摘採判断システムは、茶葉の画像情報を取得する撮影部1と、撮影部1が取得した画像情報を用いて撮影された茶葉の摘採適性を評価して摘採適期にあるか否かを判断する情報処理部2と、前記情報処理部2による評価及び摘採適期の判断結果を出力する出力部3とを有する。撮影部1は、近接撮影用の形態であっても、飛行機や衛星などの飛行手段に搭載して上空から撮影する遠景撮影用の形態であってもよく、両方を併用しても良い。図中では、樹冠面に対する撮影角度θでの近接撮影を示している。近接撮影は、例えば、防霜ファン用ポール等を用いて固定した定点観測用の撮影装置1aや、茶園近傍の撮影位置に適宜移動して手持ちや三脚等で位置決めして撮影する移動観測用の撮影装置1bによって実施できる。暗条件下での撮影の場合には、赤色光及び近赤外光の波長域を含む人工光を茶葉に照射するための光源1cが使用される。光源1cは、人工光を所望の照度で茶葉に照射可能である限り特に制限する必要はなく、茶園に固定しても撮影時に設置しても、或いは、近接撮影用の撮影装置1a,1bに添設してもよい。光源1cの使用に際しては、照度、照射方向等に留意して光源1cの位置決めを行うことが望ましい。
太陽光又は人工光が茶葉によって反射される反射光において、赤色光及び近赤外光には、葉緑素の吸光特性によって生じる強度差が顕著に現れる。リモートセンシングにおいてはこれを利用して、両光の反射係数からNDVI等の植生指数が算出される。つまり、情報処理部2が画像情報から利用する光学データは、赤色光域及び近赤外光域の反射光データであり、撮影部1において光源1cから照射される人工光、及び、撮影装置1a、1bにおいて反射光から抽出・検出される光の波長域は、赤色光及び近赤外光を含むものであればよい。従って、撮影装置1a,1bとして、リモートセンシング用の専用機だけでなく、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話等のような携帯可能な端末に必要な光学データを検出可能な装備を施したものも使用できる。例えば、CCDイメージセンサを有するデジタルカメラに所定の光学フィルターを装備することによって、赤色光と近赤外光とが検出可能である。実用的な一例として、図11の実施形態では、検出域が760〜900nmの近赤外センサ及び600〜660nmの赤色センサが用いられている。光源1cとして、例えば、人工太陽灯、赤色及び近赤外域の照射を含む赤色灯又はLED等の各種照射装置から適宜選択して使用することができる。
撮影部で作成される画像情報は、複数の領域に区画して領域毎に取り扱い可能な画像と、画像の各領域に対応した赤色光及び近赤外光に関する光学データとを含んでおり、データ供給手段によって撮影部1から情報処理部2に送られる。データ供給手段は、有線又は無線通信による送受信、フロッピディスクやフラッシュメモリ等の記録媒体を介する情報の記録/読み出しなどが利用できる。
情報処理部2は、入力部2a、演算処理部2b、表示部2c及びメモリ部2dを有し、入力部2aは、撮影部1で作成された画像情報を、通信によって直接的に又は記録媒体を介して間接的に取得するための受信装置又は読み取り装置を有し、取得された画像情報は、必要に応じてメモリ部2dに格納される。又、入力部2aは、データの手動入力や訂正を可能とするためのキーボード等を備えることができ、必要に応じて、評価・判断作業で使用される品種、茶期などの初期条件や製品ランク等の用途の設定;使用する光学データに関する明/暗条件の区別及び撮影条件;評価項目の選定;評価・判断を実行する画像領域の指定;などに関する入力・訂正を行うことができる。
演算処理部2bは、初期条件及び評価・判断を実行する画像領域が指定された時に、撮影画像の指定された領域における赤色光及び近赤外光の光学データを画像情報から取り込み、光学データの標準化を適宜行った後、その光学データを用いてNDVI等の植生指数を算出する演算処理を実行し、明/暗条件の区別に基づいて、撮影条件による補正を適宜行う。更に、演算処理部2bは、評価項目が指定された時に、明/暗条件の区別に基づいてデータベースを参照して、茶葉の評価及び摘採判断に必要な相関関係に関するデータ、つまり、評価項目と植生指数との相関関係を示す関係式と関係式の定数とを初期条件に従って取得し、この関係式と算出された植生指数とを用いて、撮影画像の指定された領域における茶葉の評価項目に関する評価を行う。つまり、評価項目の関係式に基づいて、算出された植生指数に対応する評価項目の値を決定して、この値を摘採に適した評価項目の数値(適正範囲)と比較することによって、摘採適期にあるか否かを判断する。或いは、摘採に適した評価項目の数値(適正範囲)に対応する植生指数の数値(適正範囲)を関係式に基づいて決定して、これと、算出した植生指数とを比較する。
上記データベースは、茶葉の評価及び摘採判断に必要なデータを保有するものであれば特に制限はなく、専用装置として情報処理部2に予め付設されるものでも、或いは、データが記録されている記録媒体から直接に読み込んだり、遠隔地のデータベースから通信網を介して間接に取り込んでメモリ部2dに格納・更新するものであってもよい。データベースが保有するデータには、上述の図1〜5,10のような各評価項目と植生指数との相関性を示す関係式;初期条件に従って図6,7のように各関係式の定数として適正な値を設定するための定数データ(a,b・・・n)及び各評価項目における1日当たりの標準変動量;演算処理によって得た植生指数を撮影条件等によって補正するための補正データなどが含まれる。定数データは、撮影システムの設定(前述した照射装置及び検出部の設定)及び明/暗条件の区別に基づいて、各評価項目における関係式の定数の数値を、茶の品種、茶期等の各初期条件と対応させた形態で含んでおり、各初期条件の決定によって対応した定数が関係式に設定されるように構成される。撮影システムの設定を統一すると、定数データの構成は簡略化できる。補正データには、図8,9のような照度、絞り、シャッター速度、撮影角度等の撮影条件が植生指数に及ぼす影響を補正するための関係式及び定数(p,q,r,s,t)などのデータが含まれ、各撮影条件による補正を行う関係式が明/暗条件の区別に基づいて設定されるように構成される。
演算処理部2bが画像情報から読み出した光学データ、算出された植生指数、茶葉の摘採適性の評価・摘採判断の結果等のデータは、表示部2cに表示される。これらのデータは、必要に応じて、データ供給手段を用いて出力部3に出力したり、メモリ部2dに格納することができ、出力部3に供給されたデータに従って、各茶園の摘採作業の開始が決定される。データ供給手段には、有線又は無線通信による送受信、フロッピディスクやフラッシュメモリ等の記録媒体を介する情報の記録/読み出しが利用できる。表示部2cには、画面表示によってデータを提示するディスプレイや、紙等の記録材に印刷等として提示するプリンターなどが利用できる。出力部3は、モバイルコンピュータ3a、携帯電話3b等の移動端末や、デスクトップパソコン、ファックス、プリンター等の固定端末3cから任意に選択される端末によって構成することができ、供給されたデータは、出力部3において、任意に、表示・印刷・保存される。
上述の摘採適性評価システムは、撮影部1、情報処理部2及び出力部3を一体化した摘採適性評価装置として構成することも可能であり、例えば、カメラ付き携帯電話やカメラ付きモバイルコンピュータ等を基盤として、これに摘採適性評価方法を実施する機能を搭載することができる。或いは、情報処理部2単独による摘採適性評価装置を構成して提供し、使用者が必要に応じて適宜撮影部1及び出力部3を追加・削除できるようにしてもよい。
上記摘採適性評価システムを用いて実施される茶葉の摘採適性評価方法の一実施形態を、図面を参照して以下に説明する。以下のような方法をコンピュータで実施させるプログラムコードを、記録媒体に記録したコンピュータ使用可能なアプリケーションソフト、又は、有線又は無線により他のコンピュータに伝送される信号配信として提供することができる。
図12は、茶葉の摘採適性評価方法の手順を概略的に示すフローチャ−トであり、概して、茶葉の画像情報から植生指数を算出する数値化と、算出された植生指数を用いて茶葉が摘採適期にあるか否かを調べる評価・判断とが実行される。この実施形態においては、植生指数としてNDVIが用いられるが、RVI等の他の植生指数であっても良い。
茶葉の摘採適性判断は、まず、茶園の撮影によって作成される画像情報を入力し(工程S1)、画像情報に含まれる光学データから植生指数を計算する(工程S2)。算出された植生指数は撮影条件に応じて一定撮影条件の植生指数に補正され(工程S3)、算出・補正された植生指数を用いて、植生指数と評価項目との関連性に基づいて、評価項目についての摘採適性を数値として評価する(工程S4)。摘採適性の判断実行を確認し(工程S5)、評価した数値を用いて、茶葉が評価項目について摘採適期にあるか否かを判断する(工程S6)。オペレータが摘採熟練者である場合は、工程S6の評価値による摘採適期の判断を省略して工程S5の確認後に終了することも可能である。
工程S1において入力される画像情報については、撮影装置に関する撮影条件である絞り、シャッター速度及び撮影角度、対照用グレイ板画像の有無、及び、環境に関する撮影条件である明/暗条件の区別(照射光の区別)、撮影時の照度が参照情報として同時に取り込まれ、工程S2の植生指数の計算又は工程S3の補正において用いられる。工程S4の評価においても、明/暗条件の区別に基づいて、植生指数と評価項目との関係式及び定数を初期条件に従って読み込むことによって、植生指数と評価項目との相関関係が設定される。
工程S2を具体的に説明すると、図13に示すような工程が含まれる。まず、反射光強度に関する光学データとして、近赤外センサの検出値IR及び赤色センサの検出値Rを画像情報から読み取る(工程S21)。この時、近赤外及び赤色データに関して撮影装置に起因する画像の位置ずれ等がある場合には、適宜ずれ補正がなされ、対照用グレイ板画像が含まれる場合には、グレイ板の画像領域についても近赤外センサの検出値IRG及び赤色センサの検出値RGを読み取る。各検出値IR,R,IRG,RGについて、露光時間による標準化処理(標準化値=検出値/露光時間t、IR←IR/t、R←R/t、IRG←IRG/t、RG←RG/t)を行い(工程S22)、グレイ板画像の有無を確認し(工程S23)、グレイ板画像がある場合には、この値を用いて補正された近赤外強度及び赤色強度の値(IR’=IR/IRG、R’=R/RG)を算出して(工程S24)、上記強度値を用いた演算によって植生指数を算出する(工程S25)。植生指数としてNDVIを計算する場合の演算は、NDVI=(IR’−R’)/(IR’+R’)であり、グレイ板画像がない場合の演算は、NDVI=(IR−R)/(IR+R)となる。そして、画像中から一部の領域を指定すると、その領域の光学データに基づいた植生指数が得られる(工程S26)。尚、暗条件下の撮影の場合、光学データを取得可能な画像範囲、つまり、工程S21,S26におけるデータ読み込み及び領域指定を実行する範囲は、光照射されている画像部分に限られる。
工程S2で算出した植生指数は、明/暗条件の区別に基づき、図14に示す手順で補正される。まず、撮影時の照度データの有無を確認して(工程S31)、照度データがある場合にはこれを入力して(工程S32)、明条件下の場合は図8及び関係式(6)に従って、暗条件下の場合は対応する類似の関係式に従って、補正を行う(工程S33)。更に、撮影角度データの有無を確認して(工程S34)、角度データがある場合にはこれを入力して(工程S35)、明条件下の場合は図9及び関係式(7)に従って、暗条件下の場合は対応する類似の関係式に従って、補正を行う(工程S36)。つまり、工程S33,S36で用いる補正のための関係式(6)、(7)及び定数は、明/暗条件によって区別して取得される。こうして得られる植生指数が、茶葉の摘採適性の評価に用いられる。
摘採適性の評価(工程S4)は、以下のように行う。まず、図15に示すように、評価する茶葉の初期条件の設定として、茶期を入力し(工程S41)、茶葉の品種を入力する(工程S42)。次に、評価を行う評価項目を選定する(工程S43)。選定する評価項目の数は1つでも複数でもよい。評価項目が選定されると、明/暗条件の区別に基づき、評価に用いる関係式が評価項目毎に決定される。つまり、入力された茶期、品種及び選定した評価項目に従って、選定した評価項目についての評価に用いる関係式及びその定数がデータベースから読み込まれ、評価値の計算に使用する関係式が決定される(工程S44)。この関係式に基づいて、工程S3(工程31〜36)で補正された植生指数を用いて評価を行う(工程S45)。この実施形態では、植生指数を関係式に代入することによって植生指数に対応する評価項目の値(評価値)が計算され、この値が摘採適期の判断(工程S6)に用いられる。工程S43において複数の評価項目を選定した場合は、評価項目毎に対応する値が計算される。全評価項目について評価値を算出してもよい。
摘採適期の判断(工程S6)においては、図16に示すように、まず、評価項目及び茶葉の用途の何れによって判断するかを選択する(工程S61)。茶葉の用途による判断を選択した場合は、玉露、抹茶などの製品種や上級、中級などの製品ランクに関する具体用途を入力する(工程S62)。入力された具体用途に従って評価項目の適正範囲が判断基準としてデータベースから読み込まれて設定される(工程S63)。他方、工程S61において評価項目による判断を選択した場合には、評価項目について目標値を入力する(工程S64)と、この目標値を判断基準として適正範囲が設定される。尚、判断形態については、適正範囲の上限値又は下限値を利用して摘採適期の始まり又は終わりについて判断する形態でも、上下限の両値を利用して摘採適期中に有るか否かについて判断する形態でもよく、摘採適期の始まりは、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数については適正範囲の下限、全窒素については適正範囲の上限を基準として判断され、逆に、摘採適期の終了時は、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数については適正範囲の上限、全窒素については適正範囲の下限によって判断される。従って、工程62及び工程64において、用途又は目標値を入力する際に、判断形態についても入力するように設定するとよい。
この後、工程S63又はS64で設定された適正範囲に基づいて、工程S45で得た評価項目の評価値を適正範囲とを比べて適正範囲にあるか否かを判断して(工程S65)、摘採の可否を判定する(工程S65,S66)。摘採不適と判定された場合(工程S67)、評価項目の適正範囲と評価値との差Dに基づいて、摘採適期を予測することができる(工程S68)。この予測は、例えば、評価項目についての1日当たりの標準変化量Vをデータベースから読み込んで、画像撮影日よりD/V日後の期日を摘採適期とすることができ、予測の実行を任意に選択できるようにしてもよい。
評価値の計算(工程S45)及び評価値が適正範囲にあるか否かの判断(工程S65)を複数の評価項目について実行した場合、各評価項目毎に摘採の可否が決定される。これらの表示については、評価項目の優先順位を任意に指定して、その順に評価・判断の結果を表示したり、全評価項目中で摘採適期と判定される項目数の割合を適性度として表示することもできる。
上記工程中に使用されるデータ及び演算処理等によって得られる各種データは、必要に応じて、拡大、縮小、切り抜き等の画像の加工処理や、合成画像又はバンド毎画像等のような画像の出力形態の変更、ヒストグラムのような画像内にデータを分布させる処理などを行って出力しても良い。
尚、上述においては、緑茶に関連して説明しているが、茶樹新芽の全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数の各々と植生指数との相関関係は、茶樹の品種が異なっても同様に見られるので、紅茶や烏龍茶等の製造に使用される茶品種についても、上記評価項目の測定及び植生指数の算出によって相関関係のデータを作成することによって、茶樹新芽の生育程度を知ることができる。紅茶や烏龍茶等の製造においても、摘採時期は茶葉の生育程度に関連して決定されるので、紅茶や烏龍茶等の茶葉の摘採に本発明を適用して、摘採に適した時期における上記評価項目の適正範囲を設定し、植生指数を用いて茶葉の摘採適性を評価して摘採判断及び摘採時期の予測を行うことができる。
産業上の利用の可能性
茶園の撮影画像を利用した非接触且つ非破壊的な手法によって、茶樹の新芽が摘採に適した時期であるか否かを短時間で簡易に判断可能な茶葉の摘採適性評価方法が提供され、広範囲に渡る茶園について区画毎に正確且つ速やかに摘採を判断することが可能であるので、目的の品質を有する茶葉を効率よく収穫でき、摘採される生茶葉の均質化や、収穫予定の設定が可能である。従って、茶製品の製造効率を向上し、製品品質の向上及び均質化を進めることができると共に、茶製品の製造及び供給の安定化に寄与する。又、試料のサンプリングや成分分析などの煩雑且つ時間を要する作業を省略できるので、摘採判断に関連する労力が軽減され、茶製造における経済性の向上に有用である。

Claims (15)

  1. 茶葉の画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、
    及び出開き度からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、算出された前記植生指数を用いて前記評価項目について茶葉の摘採適性を評価する茶葉の摘採適性評価方法であって、前記相関関係は、前記植生指数をx、前記評価項目の値をyとする時、芽重に関しては関係式:y=e×log(x+f)+g、出開き度に関しては関係式:x=hy +iy +jy+kで示される(式中、e,f,g,h,i,j及びkは定数である)で表される
    茶葉の摘採適性評価方法。
  2. 茶葉の画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、
    全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、算出された前記植生指数を用いて前記評価項目について茶葉の摘採適性を評価し、前記少なくとも1つの評価項目について評価された摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測する茶葉の摘採適性評価方法。
  3. 前記光学データは、茶葉から反射される赤色光域及び近赤外光域の反射光のデータであり、前記植生指数は、正規化植生指数である請求項1又は2に記載の茶葉の摘採適性評価方法。
  4. 前記茶葉の画像情報は、太陽光照射を用いる明条件下又は人工光照射を用いる暗条件下の撮影で取得され、前記評価項目と植生指数との相関関係は、前記画像情報が取得される明/暗条件の区別に基づいて茶葉の品種及び茶期に従って定数が決定される関係式によって示される請求項1〜3の何れかに記載の茶葉の摘採適性評価方法。
  5. 更に、前記画像情報の作成時における照度、絞り、シャッター速度及びグレイ板による対照画像情報のうちの少なくとも1つに基づいて、算出された前記植生指数を補正する工程を有する請求項1〜4の何れかに記載の茶葉の摘採適性評価方法。
  6. 前記茶葉の摘採適性の評価において、
    前記相関関係に従って前記植生指数に対応する評価項目の値を算出して前記評価項目の適正範囲と比較し、或いは、
    前記相関関係に従って前記評価項目の適正範囲に対応する植生指数の範囲を算出して前記植生指数と比較し、
    前記何れかの比較によって、茶葉が摘採適期にあるか否かを判断する請求項1〜5の何れかに記載の茶葉の摘採適性評価方法。
  7. 前記画像情報は、樹冠面に対する撮影角度が0〜10°(但し、0°を除く)である撮影によって作成される請求項1〜6の何れかに記載の茶葉の摘採適性評価方法。
  8. 茶葉の画像情報を作成する撮影装置と、
    前記画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、算出された植生指数を用いて、芽重及び出開き度からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目について茶葉の摘採適性を評価する情報処理部とを有し、
    前記情報処理部は、前記少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースを用いて、前記評価項目について茶葉の摘採適性の評価が可能であって、前記相関関係は、前記植生指数をx、前記評価項目の値をyとする時、芽重に関しては関係式:y=e×log(x+f)+g、出開き度に関しては関係式:x=hy +iy +jy+kで示される(式中、e,f,g,h,i,j及びkは定数である)で表される茶葉の摘採適性評価システム。
  9. 茶葉の画像情報を作成する撮影装置と、
    前記画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、算出された植生指数を用いて、全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目について茶葉の摘採適性を評価する情報処理部とを有し、
    前記情報処理部は、前記少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースを用いて、前記評価項目について茶葉の摘採適性の評価が可能であって、前記少なくとも1つの評価項目について評価された摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測可能である茶葉の摘採適性評価システム。
  10. 茶葉の画像情報を作成する撮影装置と、
    及び出開き度からなる群から選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースと、
    前記画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、前記データベースの少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、算出された植生指数を用いて前記評価項目について茶葉の摘採適性を評価し、前記相関関係は、前記植生指数をx、前記評価項目の値をyとする時、芽重に関しては関係式:y=e×log(x+f)+g、出開き度に関しては関係式:x=hy +iy +jy+kで示される(式中、e,f,g,h,i,j及びkは定数である)で表される情報処理部と
    を有することを特徴とする茶葉の摘採適性評価システム。
  11. 茶葉の画像情報を作成する撮影装置と、
    全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群から選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースと、
    前記画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、前記データベースの少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、算出された植生指数を用いて前記評価項目について茶葉の摘採適性を評価し、前記少なくとも1つの評価項目について評価された摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測する情報処理部と
    を有することを特徴とする茶葉の摘採適性評価システム。
  12. 茶葉の画像情報を取得する入力部と、
    前記入力部が取得する茶葉の画像情報に含まれる光学データを用いて植生指数を算出し、算出された植生指数を用いて、全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群より選択される少なくとも1つの評価項目について茶葉の摘採適性を評価する演算処理部であって、前記少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースを用いて、前記評価項目について茶葉の摘採適性の評価が可能であって、前記評価項目について評価された茶摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測可能である前記演算処理部と、
    前記演算処理部によって評価される茶葉の摘採適性を表示する表示部と
    を有する茶葉の摘採適性評価装置。
  13. 全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群から選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを有するデータベースを利用して、茶葉の摘採適性の評価を実行可能な摘採適性評価装置としてコンピュータを機能させるコンピュータが読み取り可能なプログラムコードを有するコンピュータ使用可能な媒体であって、前記プログラムコードは、
    茶葉の画像情報に含まれる光学データを用いて、コンピュータに植生指数の算出を実行させる、コンピュータが読み取り可能な第1プログラムコードと、
    算出された前記植生指数を用いて、前記データベースの少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、前記評価項目について茶葉の摘採適性の評価をコンピュータに実行させ、前記評価項目について評価された摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測させる、コンピュータが読み取り可能な第2プログラムコードと
    を有するコンピュータ使用可能な媒体。
  14. 茶葉の摘採適性の評価を実行可能な摘採適性評価装置としてコンピュータを機能させるコンピュータが読み取り可能なプログラムコードと、芽及び出開き度からなる群から選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを格納するデータベースとを有するコンピュータ使用可能な媒体であって、前記相関関係は、前記植生指数をx、前記評価項目の値をyとする時、芽重に関しては関係式:y=e×log(x+f)+g、出開き度に関しては関係式:x=hy +iy +jy+kで示され(式中、e,f,g,h,i,j及びkは定数である)で表され、前記プログラムコードは、
    茶葉の画像情報に含まれる光学データを用いて、コンピュータに植生指数の算出を実行させる、コンピュータが読み取り可能な第1プログラムコードと、
    算出された前記植生指数を用いて、前記データベースの少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、前記評価項目について茶葉の摘採適性の評価をコンピュータに実行させる、コンピュータが読み取り可能な第2プログラムコードと
    を有するコンピュータ使用可能な媒体。
  15. 茶葉の摘採適性の評価を実行可能な摘採適性評価装置としてコンピュータを機能させるコンピュータが読み取り可能なプログラムコードと、全窒素、繊維量、芽重、出開き度及び開葉数からなる群から選択される少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係を定めるデータを格納するデータベースとを有するコンピュータ使用可能な媒体であって、前記プログラムコードは、
    茶葉の画像情報に含まれる光学データを用いて、コンピュータに植生指数の算出を実行させる、コンピュータが読み取り可能な第1プログラムコードと、
    算出された前記植生指数を用いて、前記データベースの少なくとも1つの評価項目と植生指数との相関関係に基づいて、前記評価項目について茶葉の摘採適性の評価をコンピュータに実行させ、前記評価項目について評価された摘採適性に基づいて、前記評価項目についての1日当たりの標準変動量を用いて摘採適期を予測させる、コンピュータが読み取り可能な第2プログラムコードと
    を有するコンピュータ使用可能な媒体。
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