JP5360847B2 - 透明な水中油型乳化化粧料 - Google Patents
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Description
本発明は透明な水中油型乳化化粧料に関する。さらに詳しくは、ジ長鎖型カチオン界面活性剤を配合した系を、低温〜高温の幅広い温度域に亘って安定に透明性を維持することができ、耐塩性に優れる水中油型乳化化粧料に関する。
化粧水をはじめとする水系皮膚化粧料においては、外観が透明系のものが好まれる傾向がある(例えば、特許文献1〜2参照)。化粧水は、皮膚に適度な潤いを与え、皮膚を健康に保つといった本来の機能のほかに、近年、消費者の嗜好の多様化に伴い、冷感・清涼感が得られるようメントール、カンファー等の冷感剤(清涼剤)を配合したものも求められるようになってきた。そして冷感剤(清涼剤)とカチオン型界面活性剤を併用することで、冷感・清涼感効果向上を図る技術が特許文献3に開示されている。
ところでカチオン型界面活性剤を含む皮膚化粧料を特に顔などに適用する場合、安全性等の点から、モノ長鎖型カチオン界面活性剤よりもジ長鎖型カチオン界面活性剤が好ましく用いられる。しかしながら、ジ長鎖型カチオン界面活性剤は水に溶け難いため、これまでジ長鎖型カチオン界面活性剤を配合した透明系の化粧水を、高圧乳化等の方法によらずに簡便に製造することは難しかった。上記特許文献1にはカチオン界面活性剤としてモノ長鎖型カチオン界面活性剤、ジ長鎖型カチオン界面活性剤のいずれも用いられ得ることが開示されているものの([0027])、その調製方法として6×107〜18×107Paの圧力下での高圧乳化法が示されている([0044])。また実施例で実際に用いた例として具体的に記載されているのはモノ長鎖型カチオン界面活性剤を用いた例のみである([0058])。上記特許文献2で実施例等に具体的に示されるカチオン界面活性剤はモノ長鎖型カチオン界面活性剤のみである。
本発明は上記従来の事情に鑑みてなされたもので、ジ長鎖型カチオン界面活性剤を配合した系を低温〜高温の幅広い温度域で安定して透明性を維持することができ、しかも高圧乳化等の方法によらずに混合撹拌等の手段で簡便に製造することができ、耐塩性に優れる水中油型乳化化粧料を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、(A)ジ長鎖型カチオン界面活性剤を0.01〜1質量%、(B)HLB10〜18のステロール骨格を有する非イオン界面活性剤を0.01〜2質量%、(C)常温(25℃)で液状の油分を0.01〜1質量%、(D)下記式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体を0.1〜10質量%、(E)炭素原子数1〜3の一価の低級アルコールを0.1〜20質量%、および(F)水を含有し、(C)成分の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計量に対し0.60以下(質量比)である、透明な水中油型乳化化粧料を提供する。
R1O−[(AO)a(EO)b]−R2 (I)
〔式(I)中、AOは炭素原子数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基を示し;a、bはそれぞれ前記AO、EOの平均付加モル数で、1≦a≦70、1≦b≦70であり;AOとEOの合計に対するEOの割合[EO/(AO+EO)]は20〜80質量%である。R1、R2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。〕
〔式(I)中、AOは炭素原子数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基を示し;a、bはそれぞれ前記AO、EOの平均付加モル数で、1≦a≦70、1≦b≦70であり;AOとEOの合計に対するEOの割合[EO/(AO+EO)]は20〜80質量%である。R1、R2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。〕
また本発明は、(A)成分が下記式(II)および/または(III)で示される化合物である、上記水中油型乳化化粧料を提供する。
〔式(II)中、R3COは、それぞれ独立に、炭素原子数が12〜22で、二重結合を0〜3個有する脂肪族アシル基を表し;pは1〜3の整数を表し;R4はメチル基、または基−(CH2)p−OH(但し、pは上記で定義したとおり)を表し;Xはハロゲン原子、メトサルフェート、またはメトホスフェートを表す。〕
〔式(III)中、R5は、それぞれ独立に、炭素原子数が12〜22で、二重結合を0〜3個有するアルキル基を表し;R6は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜3で、二重結合をもたないアルキル基を表し;Yはハロゲン原子、メトサルフェート、またはメトホスフェートを表す。〕
また本発明は、L値が95以上である、上記水中油型乳化化粧料を提供する。
また本発明は、乳化粒子径が100nm以下である、上記水中油型乳化化粧料を提供する。
また本発明は、メントールおよび/またはカンファーをさらに含有する、上記水中油型乳化化粧料を提供する。
本発明により、ジ長鎖型カチオン界面活性剤を配合した系を、低温〜高温の幅広い温度域に亘り安定して透明性を維持することができ、しかも高圧乳化等の方法によらずに混合撹拌等の手段で簡便に製造することができ、耐塩性に優れる水中油型乳化化粧料が提供される。
以下、本発明について詳述する。なお以下において、POEはポリオキシエチレンを、POPはポリオキシプロピレンを、それぞれ示す。
(A)成分であるジ長鎖型カチオン界面活性剤としては、下記式(II)および/または(III)で示されるジ長鎖型カチオン界面活性剤が好ましく用いられる。
〔式(II)中、R3COは、それぞれ独立に、炭素原子数が12〜22で、二重結合を0〜3個有する脂肪族アシル基を表し;pは1〜3の整数を表し;R4はメチル基、または基−(CH2)p−OH(但し、pは上記で定義したとおり)を表し;Xはハロゲン原子、メトサルフェート、またはメトホスフェートを表す。〕
〔式(III)中、R5は、それぞれ独立に、炭素原子数が12〜22で、二重結合を0〜3個有するアルキル基を表し;R6は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜3で、二重結合をもたないアルキル基を表し;Yはハロゲン原子、メトサルフェート、またはメトホスフェートを表す。〕
上記式(II)で示されるジ長鎖型カチオン界面活性剤として、好ましくはヤシ油脂肪酸系エステルクワットのハロゲン化物またはメトサルフェートが挙げられる。具体的にはジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート(市販品として「DEHYQUART L80」(コグニスジャパン社製)など)等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
上記式(III)で示されるジ長鎖型カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ジベヘニルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(市販品として「カチオンDSV」(三洋化成工業(株)製)など)、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジセトステアリルジメチルアンモニウム、ジステアリルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジベヘニルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジセチルジメチルアンモニウムメトサルフェート、塩化ジセトステアリルジメチルアンモニウムメトサルフェート等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
(A)成分の配合量は、本発明の化粧料全量中に0.01〜1質量%である。好ましくは0.1〜1質量%である。0.01質量%未満では、特に冷感剤(清涼剤)との併用時における冷感効果向上実感がなくなり、一方、1質量%超では保存時の乳化安定性が不良となり、好ましくない。(A)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(B)成分はHLB10〜18のステロール骨格を有する非イオン界面活性剤である。HLB値は好ましくは12〜18である。なおHLBは下記数1
(ただし、MWは親水基部の分子量を表し、MOは親油基部の分子量を表す)
で表される川上式により算出される。HLBが10未満あるいは18超のものでは乳化粒子径を小さくするのが難しくなる。
で表される川上式により算出される。HLBが10未満あるいは18超のものでは乳化粒子径を小さくするのが難しくなる。
(B)成分としては、POEフィトステロール、POEフィトスタノール、POEコレスタノール等のPOEステロール・水素添加ステロール類が挙げられる。具体的には、POE(10)フィトステロール(HLB12.5)、POE(20)フィトステロール(HLB15.5)、POE(30)フィトステロール(HLB18.0)、POE(30)POP(7)フィトステロール(HLB13.5)、POE(25)フィトスタノール(HLB14.5)、POE(30)コレスタノール(HLB17.0)等が例示される。ただしこれら例示に限定されるものでない。
本発明では非イオン界面活性剤の中でも特にステロール骨格を有する非イオン界面活性剤を用いることにより、保存安定性(特に凍結状態の低温域における透明性の安定維持効果)を優れて向上させることができた。またハリ感、弾力感、しっとり感等の効果実感が得られた。市販品として「ニッコールBPS−10」、「ニッコールBPS−20」、「ニッコールBPS−30」「ニッコールBPS−3007」(以上、いずれも日光ケミカルズ(株)製)等が挙げられる。(B)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(B)成分の配合量は、本発明の化粧料全量中に0.01〜2質量%である。好ましくは0.1〜1質量%である。0.01質量%未満では100nm以下に乳化粒子径を調製することが困難となり、一方、2質量%超では十分な安定性を得ることができず、また、使用感においてべたつきが生じる。
(C)成分である常温(25℃)で液状の油分としては、一般に化粧料に用いられ得るものであれば特に限定されるものでなく、例えば、油脂、高級脂肪酸、エステル油、炭化水素油、高級アルコール、シリコーン油等の従来から化粧品に使用されているものを用いることができる。具体例として以下のものが例示される。
油脂としては、例えば、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワリ油、アーモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ペンタデカン酸、ヘプタデカン酸、ノナデカン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等が挙げられる。
エステル油としては、例えば、テトラオクタン酸ペンタエリスリット、オクタン酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソパルミチン酸オクチル、オレイン酸イソデシル、エチルヘキサン酸セチル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、パラフィン、イソパラフィン、オクタン、デカン、ドデカン、イソドデカン、ヘキサデカン、イソヘキサデカン等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、オクチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン等が挙げられる。
本発明では特に、乳化良好性の点から、エステル油、高級アルコール、炭化水素油等が好ましく用いられる。(C)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(C)成分の配合量は、本発明の化粧料全量中に0.01〜1質量%である。好ましくは0.1〜1質量%である。0.01質量%未満では乳化ができず、(A)成分が析出する場合があり好ましくなく、一方、1質量%超では乳化粒子径を小さくするのが難しくなる。
また本発明では、(C)成分が、(A)成分と(B)成分の合計配合量に対し、0.60以下(質量比)となるよう配合する。0.60超では保存安定性に劣り、乳化粒子径も大きくなり、透明性を得ることができない。なお(A)成分と(B)成分の合計配合量に対する(C)成分の配合比の下限値は、特に限定されるものでないが、水に溶け難い(A)成分を含みながら安定に分散させる点から0.05以上とするのが好ましく、より好ましくは0.1以上、特に好ましくは0.15以上である。
(D)成分は、下記式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体である。
R1O−[(AO)a(EO)b]−R2 (I)
上記式(I)中、AOは炭素原子数3〜4のオキシアルキレン基を示す。具体的にはオキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチン基等が挙げられる。好ましくはオキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられる。EOはオキシエチレン基を示す。
aはAOの平均付加モル数であり、1≦a≦70、好ましくは2≦a≦20である。bはEOの平均付加モル数であり、1≦b≦70、好ましくは2≦b≦20である。a、bが1未満ではしっとり感が落ち、一方、a、bが70超ではべたつき感が出てきて、すべすべ感が十分に得られない。なお(a+b)は、好ましくは8〜100である。(a+b)が大きすぎるとべたつくことがある。
AOとEOの合計に対するEOの割合[EO/(AO+EO)]は、20〜80質量%であることが好ましい。EOの割合が20質量%未満ではしっとり感に劣る傾向がみられ、一方、80質量%超ではすべすべ感に劣る傾向がみられる。
AOおよびEOの付加する順序は特に限定されるものではない。またAOとEOはブロック状に付加していてもよく、あるいはランダム状に付加していてもよい。ブロック状には2段ブロックのみならず、3段以上のブロックも含まれる。好ましくはランダム状に付加されているものが挙げられる。
R1、R2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。アルキル基としては、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基である。炭素原子数5以上のアルキル基では親水性が低下し、しっとり感が低下する。
(D)成分の具体例として、POE(14)POP(7)ジメチルエーテル、POE(17)POP(4)ジメチルエーテル、POE(9)POP(2)ジメチルエーテル、POE(36)POP(41)ジメチルエーテル、POE(55)POP(28)ジメチルエーテル等が例示される。ただしこれら例示に限定されるものでない。
(D)成分は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシドおよび炭素原子数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られるが、これに限定されるものではない。(D)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(D)成分の配合量は、本発明の化粧料全量中に0.1〜10質量%である。好ましくは0.2〜8質量%である。0.1質量%未満では微細な乳化粒子径を得ることが難しく、一方、10質量%超ではベタツキや油っぽさを生じ、使用感触に劣る。
(E)成分は炭素原子数1〜3の一価の低級アルコールである。(E)成分として、具体的にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等が挙げられる。炭素原子数が4以上のものでは臭いも悪く、製造に使用するのは現実的でない。(E)成分は清涼感向上、保存安定性(特に凍結状態の低温域における透明性の安定維持効果)向上、微細な微粒子形成等に寄与する。
(E)成分の配合量は、本発明の化粧料全量中に0.1〜20質量%である。好ましくは0.2〜15質量%である。0.1質量%未満では微細な乳化粒子径を得ることが難しく、一方、20質量%超では(A)成分や(B)成分といった界面活性剤が界面活性能を失い、乳化破壊を起こす。
(F)成分は水である。
本発明では上記(A)〜(F)成分を必須成分とし、これら成分を上記特定の配合量範囲で配合することにより、水難溶性成分である(A)成分を、高圧乳化法等によることなく、水中油型乳化型溶媒に可溶化して低温〜高温の幅広い温度域で安定して透明な基剤とすることができる。
また本発明化粧料は、優れた耐塩性を有し、系中に塩類を配合した場合であっても、同時配合する他成分によって系の安定性が左右されることがない。塩類は水溶性、油溶性のいずれも用いることができる。これら塩類としては、有機酸塩、アミノ酸塩、無機塩などが挙げられる。有機酸塩としては、クエン酸、乳酸、シュウ酸、スルホン酸等の塩酸塩、金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アミン塩などが例示される。アミノ酸塩としては、グリシン、アラニン、プロリン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩酸塩、金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アミン塩などが例示される。無機塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等の炭酸塩、リン酸塩、硝酸塩、ホウ酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、ハロゲン化合物(塩化ナトリウム、塩化カリウム等)等が挙げられる。
なお塩類として、塩型薬剤も含まれる。塩型薬剤として、例えば、L−アスコルビン酸およびその誘導体の塩、トラネキサム酸およびその誘導体の塩、アルコキシサリチル酸(例えば、3−メトキシサリチル酸、3−エトキシサリチル酸、4−メトキシサリチル酸、4−エトキシサリチル酸、4−プロポキシサリチル酸、4−イソプロポキシサリチル酸、4−ブトキシサリチル酸、5−メトキシサリチル酸、5−エトキシサリチル酸、5−プロポキシサリチル酸など)およびその誘導体の塩、グルタチオンおよびその誘導体の塩などが挙げられる。塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩のほか、アンモニウム塩、アミノ酸塩等の塩が挙げられる。
L−アスコルビン酸誘導体としては、例えば、L−アスコルビン酸モノステアレート、L−アスコルビン酸モノパルミテート、L−アスコルビン酸モノリン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル、L−アスコルビン酸ジステアレート、L−アスコルビン酸ジパルミテート、L−アスコルビン酸トリステアレート、L−アスコルビン酸トリパルミテート、L−アスコルビン酸トリリン酸エステル、L−アスコルビン酸2−グルコシド等が挙げられる。
トラネキサム酸誘導体としては、例えば、4−(トランス−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸)−4’−ヒドロキシフェニルエステル、2−(トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボニルオキシ)−5−ヒドロキシ安息香酸、トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸メチルアミド、トランス−4−(p−メトキシベンゾイル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等が挙げられる。
塩類を配合する場合、化粧料全量中に3質量%程度以下とするのが好ましく、2.5質量%以下程度とするのが好ましい。
なお、本発明化粧料において「透明」とは、透明性の指標であるL値が95以上であるものが好ましい。「L値」は色差計〔例えば、COLOR-EYE 7000A(Gretag Macbeth社製)〕等で測定することができる。L値は100に近いほど透明度が高い。
また本発明の透明な水中油型乳化化粧料では、乳化粒子径が100nm以下の微粒子径が好ましく、より好ましくは70nm以下である。
本発明では上記必須成分の他に、冷感・清涼感のより一層の効果向上を目的として冷感剤(清涼剤)を配合することができる。冷感剤(清涼剤)としてはメントール、カンファーが好ましく用いられる。冷感剤(清涼剤)を配合する場合、配合量は化粧料全量に対し0.001〜1.0質量%程度とするのが好ましく、より好ましくは0.01〜0.5質量%である。
本発明化粧料の製造は、従来のように高圧乳化等の手段を必要とせず、混合、撹拌等の手段で製造することができる。例えば、(A)〜(D)成分を加熱混合し、70℃程度の温度で溶解させる(油相)。次いでこの油相に、(E)成分および(F)成分の一部からなる混合水相を添加、撹拌した後、(F)成分の残部(他に水系成分が配合されている場合、それら水系成分も併せて)を添加混合することによって製造することができる。なお(D)成分を上記油相、上記混合水相とにそれぞれ取り分けて使用してもよい。
なお(E)成分と(F)成分からなる上記混合水相における両成分の配合比(質量比)は、乳化のしやすさ等の点から、(E)成分:(F)成分=5:5〜8:2が好ましく、より好ましくは5:5〜7:3である。(E)成分に(F)成分を添加した混合水相を用いることで、微小乳化粒子径を調製しやすくなる。(E)成分と(F)成分からなる混合水相に代えて、(E)成分のみを添加した後に(F)成分(全量)を添加すると、微細な乳化粒子が得られない。
本発明の化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分のほかに、通常化粧料に基剤として配合される保湿剤、油分(個体油脂、ロウ類等)、粉末成分、水溶性高分子(天然、半合成、合成)、増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、糖類(単糖、オリゴ糖、多糖)、有機アミン、pH調整剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、その他の配合可能成分等を、必要に応じて適宜配合することができる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
本発明の化粧料の剤型は、皮膚に適用可能であれば特に限定されるものでないが、化粧水、ローション、シート状基剤に含浸させる含浸液等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限りすべて質量%である。
[平均粒子径]
乳化滴の平均粒子径はゼータサイザーNanoZS(sysmex社製)を用い、試料を希釈することなくそのまま測定した。
乳化滴の平均粒子径はゼータサイザーNanoZS(sysmex社製)を用い、試料を希釈することなくそのまま測定した。
[L値(透明性)]
調製直後の試料を、COLOR-EYE 7000A(Gretag Macbeth社製)を用いて測定し、コントロールとして蒸留水の透明度を100としてL値を算出した。
調製直後の試料を、COLOR-EYE 7000A(Gretag Macbeth社製)を用いて測定し、コントロールとして蒸留水の透明度を100としてL値を算出した。
[保存安定性(L値変化)]
試料を−10℃〜50℃において1カ月間放置した後のL値を測定し、製造直後のL値との差を求め、下記評価基準により評価した。
(評価基準)
○:L値変化が±2以内
△:L値変化が±2超〜±5
×:L値変化が±5超
試料を−10℃〜50℃において1カ月間放置した後のL値を測定し、製造直後のL値との差を求め、下記評価基準により評価した。
(評価基準)
○:L値変化が±2以内
△:L値変化が±2超〜±5
×:L値変化が±5超
(比較例1〜7、実施例1〜4)
下記表1に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表1に示す。
(製法)
1.(1)(ただし一部を取り分けた残部)〜(4)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(5)〜(13)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(14)〜(15)と、(1)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
下記表1に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表1に示す。
(製法)
1.(1)(ただし一部を取り分けた残部)〜(4)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(5)〜(13)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(14)〜(15)と、(1)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
表1に示す結果から明らかなように、本発明の1以上の構成成分の配合を欠く場合、塩類を配合しない系ではほぼ保存安定性(L値変化)が得られたのに対し、塩類を配合した系では保存安定性(L値変化)を十分に得ることができなかった(比較例1、2〜7)。なお比較例4では平均粒子径が大きく、透明性も得られなかったことから、保存安定性評価は行わなかった。比較例5、7の「平均粒子径」欄の「−(*)」は粒子径の測定は不可能であった(ピークが2つ以上あるため。径1000nm以上のものも存在していると推測された)ことを示す。比較例6の「平均粒子径」欄の「−(**)」は油分が乳化されず、(A)成分の粉末が浮いた状態であった。したがって比較例5〜7についても保存安定性評価は行わなかった。
これに対し、本発明の(A)〜(E)成分を含む実施例1〜4では、塩類を含む系であっても、透明性およびその保存安定性に優れ、平均乳化粒子径も微細なものであった。
(実施例5〜10、比較例8)
下記表2に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表2に示す。
(製法)
1.(1)(ただし一部を取り分けた残部)〜(7)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(8)〜(12)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(13)〜(14)と、(1)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
下記表2に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表2に示す。
(製法)
1.(1)(ただし一部を取り分けた残部)〜(7)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(8)〜(12)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(13)〜(14)と、(1)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
表2に示す結果から明らかなように、[(C)成分/(A)成分+(B)成分](質量比)が0.60を超えた比較例8では透明性が得られず、粒子径も大きく、本発明効果が得られなかったのに対し、上記比率が0.60以下の実施例5〜10では本発明効果を得ることができた。
(実施例11〜14)
下記表3に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表3に示す。
(製法)
1.(1)(ただし一部を取り分けた残部)〜(8)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(9)〜(13)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(14)〜(15)と、(1)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
下記表3に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表3に示す。
(製法)
1.(1)(ただし一部を取り分けた残部)〜(8)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(9)〜(13)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(14)〜(15)と、(1)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
表3では塩類配合量を変動(1.59質量%まで増加)させた結果を示す。本発明の構成要件を満たす実施例11〜14では、塩類を配合した系においても、いずれも微細な粒子径、L値が得られ、L値の保存安定性に優れた結果が得られた。
(実施例15〜18)
下記表4に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表4に示す。
(製法)
1.(1)〜(7)(ただし(1)および(5)は、それぞれ一部を取り分けた残部)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(8)〜(12)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(13)と、(1)(一部)および(5)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
下記表4に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表4に示す。
(製法)
1.(1)〜(7)(ただし(1)および(5)は、それぞれ一部を取り分けた残部)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(8)〜(12)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(13)と、(1)(一部)および(5)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
表4では(E)成分配合量を変動させた結果を示す。本発明の構成要件を満たす実施例15〜18ではいずれも微細な粒子径、高いL値が得られ、低温〜高温域においてL値の保存安定性に優れた結果が得られた。
(実施例19〜22)
下記表5に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表5に示す。
(製法)
1.(1)〜(8)(ただし、実施例19では、(1)は一部を取り分けた残部;実施例20〜22では、(1)および(5)は、それぞれ一部を取り分けた残部)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(9)〜(12)、および(5)の一部(実施例20〜22)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(13)〜(14)と、(1)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
下記表5に示す試料を調製した。これら試料を用いて上記評価方法により平均乳化粒子径、L値(透明性)、保存安定性(L値変化)を評価した。結果を表5に示す。
(製法)
1.(1)〜(8)(ただし、実施例19では、(1)は一部を取り分けた残部;実施例20〜22では、(1)および(5)は、それぞれ一部を取り分けた残部)を室温下で混合し、溶解させた(水相)。
2.(9)〜(12)、および(5)の一部(実施例20〜22)を加熱混合し、70℃で溶解させた(油相)。
3.(13)〜(14)と、(1)(一部)を混合溶解させ、これを上記油相に添加し、成り行き温度で約40℃以下とした(混合相)。
4.上記混合相を十分撹拌させた後、これを上記水相に添加混合して試料を調製した。
表5では(D)成分配合量を変動させた結果を示す。本発明の構成要件を満たす実施例19〜22ではいずれも微細な粒子径、高いL値が得られ、低温〜高温域においてL値の保存安定性に優れた結果が得られた。
以下にさらに実施例を示す。
(実施例23:透明化粧水)
(配 合 成 分) (質量%)
(1)精製水[(F)成分] 残余
(2)EDTA−2Na・2H2O 0.02
(3)クエン酸 0.02
(4)クエン酸ナトリウム 0.08
(5)グリセリン 1.0
(6)ジプロピレングリコール 1.0
(7)ブチレングリコール 4.0
(8)ポリエチレングリコール1500 0.5
(9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
(10)キシリトール 3.0
(11)フェノキシエタノール 0.35
(12)イソステアリルアルコール[(C)成分] 0.1
(13)流動パラフィン[(C)成分] 0.05
(14)塩化ジステアリルジメチルアンモニウム[(A)成分] 0.2
(15)POE(30)フィトステロール[(B)成分] 0.6
(16)POE(14)POP(7)ジメチルエーテル[(D)成分] 2.0
(17)エタノール[(E)成分] 8.0
(18)メントール 0.1
<製造方法>
1:(1)〜(11)、(16)、(17)(ただし、(1)、(16)、(17)は、それぞれ一部を取り分けた残部)を室温下で混合し、溶解させた。
2:(12)〜(15)と、(16)(一部)を70℃で溶解混合させた。
3:(1)(一部)と(17)(一部)、(18)を混合溶解させ、2に添加した。
4:上記3.を十分攪拌させた後、1.と混合させた。
(配 合 成 分) (質量%)
(1)精製水[(F)成分] 残余
(2)EDTA−2Na・2H2O 0.02
(3)クエン酸 0.02
(4)クエン酸ナトリウム 0.08
(5)グリセリン 1.0
(6)ジプロピレングリコール 1.0
(7)ブチレングリコール 4.0
(8)ポリエチレングリコール1500 0.5
(9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
(10)キシリトール 3.0
(11)フェノキシエタノール 0.35
(12)イソステアリルアルコール[(C)成分] 0.1
(13)流動パラフィン[(C)成分] 0.05
(14)塩化ジステアリルジメチルアンモニウム[(A)成分] 0.2
(15)POE(30)フィトステロール[(B)成分] 0.6
(16)POE(14)POP(7)ジメチルエーテル[(D)成分] 2.0
(17)エタノール[(E)成分] 8.0
(18)メントール 0.1
<製造方法>
1:(1)〜(11)、(16)、(17)(ただし、(1)、(16)、(17)は、それぞれ一部を取り分けた残部)を室温下で混合し、溶解させた。
2:(12)〜(15)と、(16)(一部)を70℃で溶解混合させた。
3:(1)(一部)と(17)(一部)、(18)を混合溶解させ、2に添加した。
4:上記3.を十分攪拌させた後、1.と混合させた。
得られた化粧水は乳化粒子が31nmであり、L値が97であった。
本発明により、ジ長鎖型カチオン界面活性剤を配合した系を、低温〜高温の幅広い温度域に亘り安定して透明性を維持することができ、しかも高圧乳化等の方法によらずに混合撹拌等の手段で簡便に製造することができ、耐塩性に優れる水中油型乳化化粧料が提供される。
Claims (4)
- (A)下記式(II)および/または(III)で示されるジ長鎖型カチオン界面活性剤を0.01〜1質量%、
(B)HLB10〜18のステロール骨格を有する非イオン界面活性剤を0.01〜2質量%、
(C)常温(25℃)で液状の油分を0.01〜1質量%、
(D)下記式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体を0.1〜10質量%、
(E)炭素原子数1〜3の一価の低級アルコールを0.1〜20質量%、および
(F)水
を含有し、(C)成分の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計量に対し0.60以下(質量比)である、透明な水中油型乳化化粧料。
<式(II)>:
〔式(II)中、R 3 COは、それぞれ独立に、炭素原子数が12〜22で、二重結合を0〜3個有する脂肪族アシル基を表し;pは1〜3の整数を表し;R 4 はメチル基、または基−(CH 2 ) p −OH(但し、pは上記で定義したとおり)を表し;Xはハロゲン原子、メトサルフェート、またはメトホスフェートを表す。〕
<式(III)>:
〔式(III)中、R 5 は、それぞれ独立に、炭素原子数が12〜22で、二重結合を0〜3個有するアルキル基を表し;R 6 は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜3で、二重結合をもたないアルキル基を表し;Yはハロゲン原子、メトサルフェート、またはメトホスフェートを表す。〕
<式(I)>:
R1O−[(AO)a(EO)b]−R2 (I)
〔式(I)中、AOは炭素原子数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基を示し;a、bはそれぞれ前記AO、EOの平均付加モル数で、1≦a≦70、1≦b≦70であり;AOとEOの合計に対するEOの割合[EO/(AO+EO)]は20〜80質量%である。R1、R2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。〕 - L値が95以上である、請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
- 乳化粒子径が100nm以下である、請求項1または2記載の水中油型乳化化粧料。
- メントールおよび/またはカンファーをさらに含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水中油型乳化化粧料。
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