JP5359926B2 - 質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、イオン化室を備える質量分析装置に関し、さらに詳しくは、液体クロマトグラフ部から溶出してきた液体試料をイオン化するイオン化室と、イオン化室からイオンが導入される質量分析部とを備える液体クロマトグラフ質量分析装置に関する。
液体クロマトグラフ質量分析装置(LC/MS)は、液体試料を成分毎に分離して溶出する液体クロマトグラフ部(LC部)と、LC部から溶出してきた試料成分をイオン化するイオン化室(インタフェース部)と、イオン化室から導入されたイオンを検出する質量分析部(MS部)とから構成される。このようなイオン化室では、液体試料をイオン化するために様々なイオン化手法が用いられているが、大気圧化学イオン化法(APCI)やエレクトロスプレーイオン化法(ESI)等の大気圧イオン化法が広く用いられている。
具体的には、APCIでは、LC部のカラムの末端に接続されたノズルの先端をイオン化室の内部に向けて配設するとともに、ノズルの先端の前方に針電極を配置している。そして、ノズルにおいて加熱により霧化した試料の液滴に、針電極からのコロナ放電により生成したキャリアガスイオン(バッファイオン)を化学反応させてイオン化している。また、ESIでは、LC部のカラムの末端に接続されたノズルの先端をイオン化室の内部に向けて配設するとともに、ノズルの先端部に数kV程度の高電圧を印加して強い不平等電界を発生させる。これにより、液体試料は電界により電荷分離し、クーロン引力により引きちぎられて霧化する。その結果、周囲の空気に触れて試料の液滴中の溶媒は蒸発し、気体イオンが発生する。
このようなAPCIやESIでは、大気圧に近い状態で液体試料をイオン化するため、高い圧力状態(つまり大気圧に近い状態)にあるイオン化室と、ごく低い圧力状態(つまり高真空度の状態)にあるMS部との間での圧力差を確保するため、イオン化室とMS部との間に中間室等を設け、段階的にその真空度を高めるようにする構成が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
図6は、ESI法を用いた液体クロマトグラフ質量分析装置の一例を示す概略構成図である。図7及び図8は、図6に示すイオン化室の斜視図であり、図5は、スプレーの詳細図である。なお、図7は、扉を閉めた状態のイオン化室であり、図8は、扉を開けた状態のイオン化室である。
液体クロマトグラフ質量分析装置には、チャンバ(筐体)210を備えるイオン化室11と、イオン化室11に隣接する第1中間室12と、第1中間室12に隣接する第2中間室13と、第2中間室13に隣接する質量分析室(MS部)14とがそれぞれ隔壁を介して連続的に設けられている。
LC部にて成分分離された液体試料は、流路155を介して供給される。また、ネブライズガス(窒素ガス)が、流路156を介して供給される。その結果、液体試料とネブライズガスとは、スプレー(プローブ)15に導かれて噴霧されることになる。
ここで、図5(a)は、スプレーの側面図であり、図5(b)は、図5に示すAの拡大断面図である。スプレー15は、二重管構造になっており、流路155を介して供給される液体試料は円管159の内側から噴出される。一方、流路156から供給される窒素ガスは円管159と円管形状のノズル152との間から噴射される。このようにすることにより、噴出された液体試料は、円管159の周囲に噴射されるネブライズガスとの衝突作用により霧状態となって噴霧される。
また、ノズル152の先端に電圧源(図示せず)から数kVの高電圧が印加されるように配線(図示せず)が接続されており、イオン化が行われるようになっている。
なお、図5〜図8において、スプレー15はESI用のものであるが、一般的にスプレー15はチャンバ210に対し着脱自在になっており、APCI法を用いたい場合には、スプレー15を取り外し、その代わりに放電用の針電極がユニット化されたAPCI用のものをチャンバ210に取り付けることになる。
また、スプレー15の先端部は、スプレー本体に対して位置調節ツマミ(図示せず)によりx軸に直交するyz面内の所定範囲で略平行に移動可能となっており、適宜に位置を調整した後に位置固定ツマミにより位置を固定することができるようになっている。さらに、スプレー15は、スプレー本体に対してx軸方向に抜き差しができる(突出量dxを調整することができる)ようになっており、適宜に位置を調整した後にナット(図示せず)により位置を固定することができるようになっている。
イオン化室11は、13cm×13cm×12cmの直方体形状のチャンバ210を備え、チャンバ210は、第一壁面(上面)210aと第二壁面(隔壁)210bと第三壁面(前面)210cと第四壁面(右側面)210dと第五壁面(左側面)210eと第六壁面(下面)210fとを有する。このように上面210aと隔壁210bと前面210cと右側面210dと左側面210eと下面210fとで囲まれることで、イオン化室11の内部空間が形成されている。
上面210aには、上下方向に連通する円形状の開口部11aが形成されており、開口部11aにスプレー15が上方向から取り付けられるようになっている。
隔壁210bは、イオン化室11の内部と第1中間室12の内部とを仕切るように配置され、隔壁210bには、温調機構(図示せず)が内蔵されたヒータブロック20が固定してあり、ヒータブロック20には、円管形状(直径外径1.6mm、内径0.5mm)の脱溶媒管19が形成されている。これにより、イオン化室11の内部と第1中間室12の内部とは、脱溶媒管19を介して連通する。よって、脱溶媒管19は、スプレー15により噴霧されたイオンや微細な試料の液滴が内部を通過するときに、加熱作用や衝突作用により脱溶媒化、イオン化が促進される機能を有する。
なお、脱溶媒管19の入口は、スプレー15からの試料噴霧方向に対して略直角方向に向けてあり、噴霧された巨大な試料の液滴がそのまま脱溶媒管19内に飛び込むのを防ぐようにしてある。また、スプレー15の試料噴霧方向の前方の下面210fには、ドレイン30が形成されており、不要な試料はドレイン30から外部へ排出されるようになっている。
第1中間室12の内部には、第1イオンレンズ21が設けられ、第1中間室12の下面には、油回転ポンプ(RP)で真空排気するための排気口31が設けられている。第1中間室12と第2中間室13との間の隔壁には、細孔(オリフィス)を有するスキマー22が形成され、この細孔を介して第1中間室12の内部と第2中間室13の内部とが連通する。
第2中間室13の内部には、オクタポール23と、フォーカスレンズ24とが設けられ、第2中間室13の下面には、ターボ分子ポンプ(TMP)で真空排気するための排気口32が設けられている。第2中間室13と質量分析室14との間の隔壁には、細孔を有する入口レンズ25が設けられ、この細孔を介して第2中間室13の内部と質量分析室14の内部とが連通する。
質量分析室14の内部には、第1四重極16と、第2四重極17と、検出器18とが設けられ、質量分析室14の下面には、ターボ分子ポンプ(TMP)で真空排気するための排気口33が設けられている。
なお、イオンレンズ21と、オクタポール23と、フォーカスレンズ24と、入口レンズ25とは、それぞれの真空状態下で、それぞれのイオン速度下のもとで通過するイオンを効率的に次段に送り出すための収束作用を有する。
このような液体クロマトグラフ質量分析装置において、イオン化室11で生成されたイオンは、脱溶媒管19、第1中間室12内の第1イオンレンズ21、スキマー22、第2中間室13内のオクタポール23及びフォーカスレンズ24、入口レンズ25を順に経て質量分析室14に送られ、四重極16、17により不要イオンが排出され、検出器18に到達した特定イオンのみが検出されることになる。
ところで、イオン化室11においてイオンの生成効率を高めるには、ESI法を用いた場合では、液体試料を噴霧するスプレー15と脱溶媒管19の入口との位置関係等を適切に調整したり、スプレー15からの噴霧が正常であるか否かを確認したり、スプレー15の汚れ状況を確認したりすることが必要となる。このような調整や確認を行うには、外部からイオン化室11の内部を観察することができ、かつ、イオン化室11の内部を開放することができると便利である。このため、液体クロマトグラフ質量分析装置では、前面210cには略四角形の開口部(11cm×11cm)11bが形成されるとともに、開口部11bを覆うための四角形の平板形状(18cm×15cm×2.5cm)の扉150が形成されている。そして、扉150の中央部には、ガラス等の四角形(11cm×8cm)の透視窓151が形成されている。
扉150は、ヒンジ52によって四角形の扉の第一辺(左辺)150aを軸として、開閉可能となっている。これにより、測定者は、イオン化室11の内部を開放したり閉鎖したりするために、扉150を開いたり閉じたり自由にできるようになっている。そして、測定中には扉150が確実に開口部11bを塞ぐようにするため、扉150の右下部には前後方向に貫通するネジ用開口部が形成され、測定者によってネジ用開口部に雄ネジ154が前方から挿入されることにより、前面210cの右下部に形成されたネジ穴155と固定されることで、扉150が開閉不可能となるようにしている。
なお、扉150は、耐熱性のカバーと金属製の本体部とゴム製のOリング56とが表側からこの順で積層された構造となっている。
特開2001−343363号公報
しかしながら、上述した液体クロマトグラフ質量分析装置では、測定後に扉150を開くことがなかなかできない場合があった。つまり、イオン化室11の内部では、試料が噴霧されるため、前面210cの表側と扉150のOリング56との間に余分な試料が付着することによって、前面210cとOリング56との間が固着してしまうという問題があった。そして、測定者が扉150を強引に開くと、測定者が怪我をすることもあった。
上記課題を解決するために、本件発明者らは、前面(第三壁面)と扉との間が固着しても、容易に扉を開くことができる方法について検討を行った。まず、雄ネジを用いて扉を開閉不可能とする方法は、雄ネジを締めたり緩めたりする必要があるため作業効率が悪いので、止めることとした。そこで、扉の第一辺と対向する扉の第二辺の側面には、雄ネジの代わりに一の字形状部を有するレバーを形成した。このレバーは、第一辺と垂直となる回転軸で回動可能となるようにした。そして、扉が閉まった状態において、測定者がレバーの一の字形状部の一端部を順回転で回動することにより、レバーに形成された雄部(カム)と、筐体に形成された雌部(ピン)とが係合するロック状態となることで、扉が開閉不可能となるようにした。一方、測定者がレバーの一の字形状部の一端部を逆回転で回動することにより、レバーに形成された雄部(カム)と、筐体に形成された雌部(ピン)とが係合しない非ロック状態となることで、扉が開閉可能となるようにした。つまり、測定者はレバーの一の字形状部の一端部を回動するだけで、扉が開閉不可能となったり開閉可能となったりするようにした。さらに、測定者が非ロック状態とするときには、レバーの一の字形状部の一端部を逆回転で回動することにより、レバーの一の字形状部の他端部が第三壁面の一部を押圧することで、扉に開く力が加わるようにした。これにより、第三壁面と扉との間が固着しても、扉に開く力が加わるため、測定者は容易に扉を開くことができるようになった。
すなわち、本発明の質量分析装置は、試料をイオン化するイオン化室と、当該イオン化室からイオンが導入される質量分析部とを備え、前記イオン化室は、第一壁面と第二壁面と第三壁面とを有する筐体を備え、当該筐体によって内部空間が形成され、前記第一壁面には、前記イオン化室の内部に試料を噴霧するプローブが取り付けられ、前記第二壁面には、前記イオン化室の内部と質量分析部の内部とを連通する管が形成される質量分析装置であって、前記第三壁面には、前記イオン化室の内部を開放する開口部が形成されるとともに、当該開口部を覆うための四角形の平板形状の扉が取り付けられ、前記四角形の扉の第一辺を軸として、前記扉が開閉可能となり、前記扉の第一辺と対向する扉の第二辺の側面には、前記第一辺と垂直となる回転軸で回動可能となる一の字形状部を有するレバーが形成され、前記レバーの一の字形状部の一端部は、測定者に取り扱われ、前記扉が閉まった状態において、前記測定者がレバーの一の字形状部の一端部を順回転で回動することにより、前記レバーに形成された雄部と、前記筐体に形成された雌部とが係合するロック状態となることで、前記扉が開閉不可能となり、一方、前記測定者がレバーの一の字形状部の一端部を逆回転で回動することにより、前記レバーに形成された雄部と、前記筐体に形成された雌部とが係合しない非ロック状態となることで、前記扉が開閉可能となるように構成され、前記測定者が非ロック状態とするときには、前記レバーの一の字形状部の一端部を逆回転で回動することにより、前記レバーの一の字形状部の他端部が第三壁面の一部を押圧することで、前記扉に開く力が加わるようにしている。
以上のように、本発明の質量分析装置によれば、第三壁面と扉との間が固着しても、レバーの一の字形状部の他端部が第三壁面の一部を押圧するので、容易に扉を開くことができる。また、測定者はレバーの一の字形状部の一端部を回動するだけで、扉を開閉不可能としたり開閉可能としたりすることができる。
(その他の課題を解決するための手段及び効果)
また、本発明の質量分析装置は、前記レバーにおける一端部から回転軸までの長さは、前記他端部から回転軸までの長さより、長くなるようにしてもよい。
本発明の質量分析装置によれば、テコ比により、さらに容易に扉を開くことができる。
そして、本発明の質量分析装置は、前記雄部は、前記レバーに形成された柱状体であるとともに、前記雌部は、前記筐体に形成された柱状体であり、前記四角形の扉の第一辺は上下方向となるように配置され、前記扉は前方に引かれることにより開かれ、前記ロック状態であるときには、前記雄部の柱状体は、前記雌部の柱状体と同じ高さとなる位置で雌部の柱状体の後側に位置し、一方、前記非ロック状態であるときには、前記雌部の柱状体と同じ高さとなるように位置させなくてもよい。
さらに、本発明の質量分析装置は、前記扉とレバーとを前方から覆うカバーを備え、前記カバーは、前記扉の第一辺と垂直となる回転軸で回動可能となるように、前記扉と固定されるとともに、前記レバーの一の字形状部の一端部と固定され、前記カバーは、前記扉とレバーとを覆った状態を維持したまま、前記レバーとともに、前記扉の第一辺と垂直となる回転軸で回動するようにしてもよい。
本発明の質量分析装置によれば、前方からはレバーが見えなくなり、見栄えがよくなる。
本発明に係るESI法を用いた液体クロマトグラフ質量分析装置の一例を示す概略構成図である。 図1に示すイオン化室の斜視図である。 図1に示すイオン化室の斜視図である。 図1に示すイオン化室の斜視図である。 スプレーの詳細図である。 従来のESI法を用いた液体クロマトグラフ質量分析装置の一例を示す概略構成図である。 図6に示すイオン化室の斜視図である。 図6に示すイオン化室の斜視図である。 図1に示す扉とカバーの断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
図1は、本発明に係るESI法を用いた液体クロマトグラフ質量分析装置の一例を示す概略構成図であり、図2〜図4は、図1に示すイオン化室の斜視図である。なお、図2は、扉を閉めた状態のイオン化室であり、図3は、扉を開けようとした状態のイオン化室であり、図4は、扉を開けた状態のイオン化室である。また、上述した従来の液体クロマトグラフ質量分析装置と同様のものについては、同じ符号を付している。
液体クロマトグラフ質量分析装置には、チャンバ(筐体)110を備えるイオン化室11と、イオン化室11に隣接する第1中間室12と、第1中間室12に隣接する第2中間室13と、第2中間室13に隣接する質量分析室(MS部)14とがそれぞれ隔壁を介して連続的に設けられている。
イオン化室11は、13cm×13cm×12cmの直方体形状のチャンバ110を備え、チャンバ110は、第一壁面(上面)110aと第二壁面(隔壁)110bと第三壁面(前面)110cと第四壁面(右側面)110dと第五壁面(左側面)110eと第六壁面(下面)110fとを有する。このように上面110aと隔壁110bと前面110cと右側面110dと左側面110eと下面110fとで囲まれることで、イオン化室11の内部空間が形成されている。
上面110aには、上下方向に連通する開口部11aが形成されており、開口部11aにスプレー15が上方向から取り付けられるようになっている。
隔壁110bは、イオン化室11の内部と第1中間室12の内部とを仕切るように配置され、隔壁110bには、温調機構(図示せず)が内蔵されたヒータブロック20が固定してあり、ヒータブロック20には、円管形状(直径外径1.6mm、内径0.5mm)の脱溶媒管19が形成されている。これにより、イオン化室11の内部と第1中間室12の内部とは、脱溶媒管19を介して連通する。
なお、脱溶媒管19の入口は、スプレー15からの試料噴霧方向に対して略直角方向に向けてあり、噴霧された巨大な試料の液滴がそのまま脱溶媒管19内に飛び込むのを防ぐようにしてある。また、スプレー15の試料噴霧方向の前方の下面110fには、ドレイン30が形成されており、不要な試料はドレイン30から外部に排出されるようになっている。
前面110cには、略四角形(11cm×11cm)の開口部11bが形成されるとともに、開口部11bを覆うための四角形の平板形状(18cm×15cm×2.5cm)の扉50が形成されている。そして、扉50の中央部には、ガラス等の四角形(11cm×8cm)の透視窓51が形成されている。扉50は、ヒンジ52によって四角形の扉の第一辺(左辺)50aを軸として、開閉可能となっている。
なお、扉50は、金属製の本体部とゴム製のOリング56とが表側からこの順で積層された構造となっている。
扉50の第二辺(右辺)50bの側面には、一の字形状部60aと、一の字形状部60aから垂直に所定の長さ(3cm)で伸びる伸長部60bとを有する略Tの字形状のレバー60が取り付けられている。
一の字形状部60aの中央部付近には、第一辺50aと垂直となる回転軸で回動可能となるように、回転軸部60cが形成されている。このとき、レバー60の一の字形状部60aの一端部から回転軸部60cまでの長さ(7cm)は、レバー60の一の字形状部60aの他端部から回転軸部60cまでの長さ(2cm)より、長くなる。そして、レバー60は、下側に一の字形状部60aの一端部が位置し、上側に一の字形状部60aの他端部が位置し、後側に伸長部60bが位置するように取り付けられている。
レバー60の一の字形状部60aの一端部は、測定者に取り扱われるようになっている。これにより、測定者はレバー60を順回転や逆回転で回動することができる。
レバー60の伸長部60bの左側面には、回転軸と平行な中心軸を有する円柱体(直径1cm、高さ0.6cm)のカム(雄部)61が形成されている。
そして、扉50が閉まった状態において、レバー60の伸長部60bは、前面110cの右側に位置するとともに、レバー60の一の字形状部60aは、前面110c(右上延長板11d)より前方に位置するようになっている。このとき、レバー60の一の字形状部60aは、上下方向に一直線となる状態になり、前面110c(右上延長板11d)と平行になる。
また、扉50が開けられるときには、レバー60の一の字形状部60aの一端部が引かれることにより、レバー60の一の字形状部60aは、上下方向に対して傾くので、レバー60の一の字形状部60aの一端部が、前面110cから離れることになるが、レバー60の一の字形状部60aの他端部が、前面110cの右上延長板11dとぶつかることになる。すなわち、扉50に開く力が加わることになる。よって、レバー60の一の字形状部60aの一端部を、前面110cから離れるように回動すると、レバー60の一の字形状部60aの他端部が、前面110cの右上延長板11dを押圧することで、扉50が開くことになる。このとき、レバー60の一の字形状部60aの一端部から回転軸部60cまでの長さ(7cm)は、レバー60の一の字形状部60aの他端部から回転軸部60cまでの長さ(2cm)より、長くなっているので、テコ比により、容易に扉50を開くことができる。
また、前面110cの右側の高さhの位置には、回転軸と平行な中心軸を有する円柱体(直径1cm、高さ0.6cm)のピン(雌部)62が形成されている。
これにより、扉50が閉まった状態において、カム61は、ピン62と同じ高さとなる位置hでピン62の後側に位置するようになっている(ロック状態)。つまり、カム61とピン62とが同じ高さにあるためぶつかるので、扉50が第一辺50aを軸として開閉不可能になる。
また、扉50が開けられるときには、測定者がレバー60の一の字形状部60aの一端部を回動することで、カム61は、回転軸を中心としてピン62を回り込んで、ピン62より低い高さとなる位置h’に位置するようになっている(非ロック状態)。つまり、カム61とピン62とが同じ高さにないためぶつからず、扉50が第一辺50aを軸として開閉可能になる。
さらに、扉50とレバー60とを前方から覆うように、側面を有する四角筒状(18cm×15cm)の耐熱性のカバー70が取り付けられている。そして、カバー70の側面の中央部には、ガラス等の四角形(11cm×8cm)の透視窓71が形成されている。図9は、扉とカバーとの断面図である。なお、図9(a)は、ロック状態の扉とカバーとであり、図9(b)は、非ロック状態の扉とカバーとである。
カバー70の側面の上辺は、第一辺50aと垂直となる回転軸で回動可能となるように、扉50の上辺50cとヒンジ63によって固定されている。カバー70の側面の右下部は、ピン65を有するブロック72が形成されており、レバー60の一の字形状部60aの一端部に形成された長穴66に、ピン65が挿入されることで固定されている。これにより、カバー70は、扉50とレバー60とを覆った状態を維持したまま、レバー60とともに、扉50の上辺50cを回転軸として回動する。このとき、扉50が開けられたときには、カバー70の側面は、バネ64によって扉50と平行とならないようになっている。また、扉50が閉まった状態においてロック状態となるときには、カバー70の側面は扉50と平行となるようになっている。よって、測定者は扉50を閉めてカバー70を後方に押圧すると、扉50はロック状態となることになる。
以上のように、本発明の液体クロマトグラフ質量分析装置によれば、前面110cと扉50との間が固着しても、レバー60の一の字形状部60aの他端部が前面110cの右上延長板11dを押圧するので、容易に扉50を開くことができる。また、測定者はレバーの一の字形状部60aの一端部を回動するだけで、扉50を開閉不可能としたり開閉可能としたりすることができる。さらに、本発明の液体クロマトグラフ質量分析装置によれば、前方からはレバー60が見えなくなり、見栄えがよくなる。
(他の実施形態)
(1)上述した液体クロマトグラフ質量分析装置において、前面110cの右側にはピン(雌部)62が固定して形成されている構成としたが、ピン(雌部)62が前後方向に移動するように形成されているような構成としてもよい。
(2)上述した液体クロマトグラフ質量分析装置において、レバー60の伸長部60bは、前面110cの右側に位置する構成としたが、レバー60の伸長部60bは、前面110cの右下部に形成された直方体形状の凹部に位置するように形成されているような構成としてもよい。
本発明は、イオン化室を備える質量分析装置に利用することができる。
11: イオン化室
14: 質量分析部
15: スプレー(プローブ)
19: 脱溶媒管
50、150: 扉
60: レバー
60a: 一の字形状部
61: カム(雄部)
62: ピン(雌部)
110、210: チャンバ(筐体)
110a、210a: 上面(第一壁面)
110b、210b: 隔壁(第二壁面)
110c、210c: 前面(第三壁面)

Claims (4)

  1. 試料をイオン化するイオン化室と、当該イオン化室からイオンが導入される質量分析部とを備え、
    前記イオン化室は、第一壁面と第二壁面と第三壁面とを有する筐体を備え、当該筐体によって内部空間が形成され、
    前記第一壁面には、前記イオン化室の内部に試料を噴霧するプローブが取り付けられ、
    前記第二壁面には、前記イオン化室の内部と質量分析部の内部とを連通する管が形成される質量分析装置であって、
    前記第三壁面には、前記イオン化室の内部を開放する開口部が形成されるとともに、当該開口部を覆うための四角形の平板形状の扉が取り付けられ、
    前記四角形の扉の第一辺を軸として、前記扉が開閉可能となり、
    前記扉の第一辺と対向する扉の第二辺の側面には、前記第一辺と垂直となる回転軸で回動可能となる一の字形状部を有するレバーが形成され、
    前記レバーの一の字形状部の一端部は、測定者に取り扱われ、
    前記扉が閉まった状態において、前記測定者がレバーの一の字形状部の一端部を順回転で回動することにより、前記レバーに形成された雄部と、前記筐体に形成された雌部とが係合するロック状態となることで、前記扉が開閉不可能となり、
    一方、前記測定者がレバーの一の字形状部の一端部を逆回転で回動することにより、前記レバーに形成された雄部と、前記筐体に形成された雌部とが係合しない非ロック状態となることで、前記扉が開閉可能となるように構成され、
    前記測定者が非ロック状態とするときには、前記レバーの一の字形状部の一端部を逆回転で回動することにより、前記レバーの一の字形状部の他端部が第三壁面の一部を押圧することで、前記扉に開く力が加わることを特徴とする質量分析装置。
  2. 前記レバーにおける一端部から回転軸までの長さは、前記他端部から回転軸までの長さより、長いことを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  3. 前記雄部は、前記レバーに形成された柱状体であるとともに、前記雌部は、前記筐体に形成された柱状体であり、
    前記四角形の扉の第一辺は上下方向となるように配置され、前記扉は前方に引かれることにより開かれ、
    前記ロック状態であるときには、前記雄部の柱状体は、前記雌部の柱状体と同じ高さとなる位置で雌部の柱状体の後側に位置し、一方、前記非ロック状態であるときには、前記雌部の柱状体と同じ高さとなる位置に位置しなくなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の質量分析装置。
  4. 前記扉とレバーとを前方から覆うカバーを備え、
    前記カバーは、前記扉の第一辺と垂直となる回転軸で回動可能となるように、前記扉と固定されるとともに、前記レバーの一の字形状部の一端部と固定され、
    前記カバーは、前記扉とレバーとを覆った状態を維持したまま、前記レバーとともに、前記扉の第一辺と垂直となる回転軸で回動することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の質量分析装置。
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