JP5359283B2 - スラストころ軸受 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車の変速機などで使用されるスラストころ軸受に関する。
スラストころ軸受として、ともに環状に形成されたインナレースおよびアウタレースと、両レース間に配置された複数のころと、複数のころを保持する保持器とを備えており、インナレース内径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の内径部とが嵌め合わされるとともに、アウタレース外径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の外径部とが嵌め合わされることで両レースおよび保持器が分離不可能とされているものが知られている。スラストころ軸受の使用形態としては、アウタレースがアウタレースガイド部材(例えばハウジング)に嵌め入れられて使用されるアウタレースガイドと、インナレースがインナレースガイド部材(例えば回転軸)に嵌め入れられて使用されるインナレースガイドとがある。
このようなスラストころ軸受では、自動変速機などに組み付ける際、間違って逆に組み付けると、相手ガイド部材との摺動などによる焼付きが生じやすくなることから、インナレースとアウタレースの方向を正しく組み付ける必要がある。逆組みができないようにするために、インナレースまたはアウタレースの折曲げ部に逆組み防止ステーキング(タブ)を設けることが行われており、また、特許文献1には、アウタレースガイドとして使用される場合に、インナレースの外径をアウタレースの外径よりも大きくすることで、逆組みを防止することが開示されている。
自動車の変速機で使用されているスラストころ軸受の潤滑は、通常、回転軸内部を通路として循環する潤滑油によって行われており、潤滑油は、インナレースの折曲げ部とアウタレースの内径部との間にある隙間からスラストころ軸受内部に供給され、インナレースの外径部とアウタレースの折曲げ部との間にある隙間から排出される。
実開平5−36160号公報
自動車で使用されるスラストころ軸受では、回転トルク低減による低燃費化への貢献が課題となっている。上記特許文献1のスラストころ軸受の逆組み防止構造は、アウタレースの折曲げ部に逆組み防止ステーキング(タブ)を設けたものに比べて、製造が容易であるが、インナレースの外径部とアウタレースの折曲げ部との間が狭くなることで、潤滑油が適切に排出されない可能性があり、この場合、回転トルクが増加する恐れがある。
この発明の目的は、回転トルクを増加させずに逆組みを防止することができるスラストころ軸受を提供することにある。
第1の発明によるスラストころ軸受は、ともに環状に形成されたインナレースおよびアウタレースと、両レース間に配置された複数のころと、複数のころを保持する保持器とを備えており、インナレース内径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の内径部とが嵌め合わされるとともに、アウタレース外径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の外径部とが嵌め合わされることで両レースおよび保持器が分離不可能とされており、アウタレースがアウタレースガイド部材に嵌め入れられて使用されるスラストころ軸受において、インナレースの外径部は、同一の円周面の一部を構成し周方向に等間隔で配置された4つの円弧面と、これらの円弧面同士をつなぐフラット面とによって形成されており、4つの円弧面の基になる円周面の外径は、アウタレースの折曲げ部外径よりも大きいものとされ、フラット面は、4つの円弧面の基になる円周面が4つの円弧面を残すように切り欠かれることで形成されており、この円周面に対して最も凹んでいる部分の外径は、アウタレースの折曲げ部内径よりも小さいものとされており、これにより、インナレースの外径部に、最大径部分がアウタレースの折曲げ部外径よりも径方向外方に位置して逆組みを防止する4つ円弧状凸部と、最小径部分がアウタレースの折曲げ部内径よりも径方向内方に位置してアウタレースの折曲げ部との間に潤滑剤流通路を形成する4つフラット状凹部とが設けられていることを特徴とするものである。
第2の発明によるスラストころ軸受は、ともに環状に形成されたインナレースおよびアウタレースと、両レース間に配置された複数のころと、複数のころを保持する保持器とを備えており、インナレース内径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の内径部とが嵌め合わされるとともに、アウタレース外径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の外径部とが嵌め合わされることで両レースおよび保持器が分離不可能とされており、インナレースがインナレースガイド部材に嵌め入れられて使用されるスラストころ軸受において、アウタレースの内径部は、断面が正方形の周面の一部である4つのフラット面と、これらのフラット面同士をつなぐ4つの円弧面とによって形成され、4つのフラット面の基になる正方形の内接円の直径は、インナレースの折曲げ部内径よりも小さいものとされ、4つの円弧面の基になる円周面の外径は、正方形の外接円の直径よりは小さいが、インナレースの折曲げ部外径よりは大きいものとされており、これにより、アウタレースの内径部に、最小径部分がインナレースの折曲げ部内径よりも径方向内方に位置して逆組みを防止するつのフラット状凸部と、最大径部分がインナレースの折曲げ部外径よりも径方向外方に位置してインナレースの折曲げ部との間に潤滑剤流通路を形成するつの円弧状凹部とが設けられていることを特徴とするものである。
インナレースは、通常、回転軸の端面に取り付けられて、回転軸とともに回転する。アウタレースは、例えばキャリアなどのハウジングに取り付けられ、ハウジング等に固定されていることがあり、また、ハウジング等に対して回転可能とされていることもある。保持器は、通常、両レースに対して、相対回転可能とされる。
第1の発明によるスラストころ軸受は、アウタレースの折曲げ部がアウタレースガイド部材(例えばハウジングの円筒状内周部)の内周に嵌め合わせられる(インナレースの折曲げ部の径方向の動きを規制するものがない)アウタレースガイドで使用されるものであり、第2の発明によるスラストころ軸受は、インナレースの折曲げ部がインナレースガイド部材(例えば回転軸の端部に設けられた小径軸部)の外周に嵌め合わせられる(アウタレースの折曲げ部の径方向の動きを規制するものがない)インナレースガイドで使用されるものである。
第1の発明によるスラストころ軸受は、最大径部分がアウタレースの折曲げ部外径よりも径方向外方に位置する凸部がインナレースの外径部に設けられているので、インナレースをアウタレースガイド部材に嵌め合わせることが不可能となっており、逆組みが防止される。また、第2の発明によるスラストころ軸受は、最小径部分がインナレースの折曲げ部内径よりも径方向内方に位置する凸部がアウタレースの内径部に設けられているので、アウタレースをインナレースガイド部材に嵌め合わせることが不可能となっており、逆組みが防止される。
スラストころ軸受の潤滑は、回転軸の端部に供給された潤滑剤(潤滑油)がインナレースの折曲げ部とアウタレースの内径部との間から軸受内部に供給され、この潤滑剤がインナレースの外径部とアウタレースの折曲げ部との間から排出されることで行われる。第1の発明のスラストころ軸受では、インナレースの外径部の凸部の部分では、潤滑剤の通過量が減少することになるが、凹部の部分によって潤滑剤の通過量が確保されるので、回転トルク増加要因となる潤滑剤排出量の減少(潤滑剤貫通性の低下)が生じることはなく、逆組みを防止した上で、回転トルクの増加を防止することができる。また、第2の発明のスラストころ軸受では、アウタレースの内径部の凸部の部分では、潤滑剤の通過量が減少することになるが、凹部の部分によって潤滑剤の通過量が確保されるので、回転トルク増加要因となる潤滑剤流入量の減少(潤滑剤貫通性の低下)が生じることはなく、逆組みを防止した上で、回転トルクの増加を防止することができる。
第1の発明のスラストころ軸受における凸部および凹部を外径部に有するインナレースならびに第2の発明のスラストころ軸受における凸部および凹部を内径部に有するアウタレースは、プレス成形によって形成することができ、この際、従来円周面とされていた部分を非円周面とするだけの変更でよいので、成形の手間が増加することはない。
逆組みを防止する凸部は、最大径または最小径が所要の値とされればよく、その形状は任意でよい。凸部の数は少なくとも1つあればよいが、プレス加工がしやすく、かつ、熱処理による歪の影響を受けにくいように、等間隔で複数設けられていることが好ましく、例えば、90°おきに4つ設けられる。潤滑剤流通路を形成する凹部は、隣り合う凸部同士の間にある部分の径を小さくすることで形成することができ、その形状は、曲面でもフラットな面でもよい。凹部の凸部に対する凹み量は、貫通油量が適切な量になるように調整することができ、これにより、潤滑剤貫通性のより一層の向上が可能となる。
具体的には、第1の発明のスラストころ軸受のインナレースの外径部および第2の発明のスラストころ軸受のアウタレースの内径部は、全体として方形(各辺がフラット)で、その角部を丸めた形状(円弧状)とし、第1の発明のスラストころ軸受では、角部をインナレースの外径部の凸部(フラット部を凹部)として使用し、第2の発明のスラストころ軸受では、角部をアウタレースの内径部の凹部(フラット部を凸部)として使用すればよい。このようなフラット部を基本とした形状は、プレス加工が容易であり、また、このフラット部に嵌まり合うフラット部を相手部材(ガイド部材でない方のインナレース支持部材またはアウタレース支持部材)に設けることで回転止めに利用することもできる。第1の発明のスラストころ軸受のインナレースの外径部および第2の発明のスラストころ軸受のアウタレースの内径部は、全体を楕円形にしてもよく、この場合には、第1の発明のスラストころ軸受では、長軸方向の両側にあって曲率が大きい両端部をインナレースの外径部の凸部(曲率が小さい中央部分を凹部)として使用し、第2の発明のスラストころ軸受では、短軸方向の両側にあって曲率が小さい中央部分をアウタレースの内径部の凸部(曲率が大きい長軸方向の両端部を凹部)として使用すればよい。
保持器の形状は、特に限定されるものではない。例えば、保持器は、プレス成形によって成形した1対の環状鋼板からなるものとされることがあり、また、プレス成形によって成形した1枚の環状鋼板からなるものとされることがある。プレス成形によって成形した1枚の環状鋼板からなる保持器は、径方向内方から外方に向かうに連れて何回か屈曲させられていることが好ましく、この場合、保持器がその最小径部分に円筒状折曲げ部を有し、この折曲げ部がインナレースの折曲げ部に嵌め合わせられていることがある。
この発明のスラストころ軸受によると、インナレースの外径部またはアウタレースの内径部に設けられた凸部によって、逆組みが防止され、この凸部によって減少する潤滑剤の通過量が凹部によって確保されるので、回転トルク増加要因となる潤滑剤貫通性の低下が生じることはなく、逆組みを防止した上で、回転トルクの増加を防止することができる。
図1は、この発明によるスラストころ軸受の第1実施形態を示す縦断面図である。 図2は、第1実施形態のスラストころ軸受のインナレースの正面図である。 図3は、この発明によるスラストころ軸受の第2実施形態を示す縦断面図である。 図4は、第2実施形態のスラストころ軸受のアウタレースの正面図である。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1および図2は、この発明のスラストころ軸受の第1実施形態を示している。
このスラストころ軸受(10)は、環状に形成されて回転軸(1)の端面(1a)に当接するインナレース(12)と、環状に形成されて回転軸(1)の端面(1a)に平行なハウジング(2)等の内面(2a)に当接するアウタレース(13)と、両レース(12)(13)間に配置された複数の針状ころ(14)と、複数の針状ころ(14)を保持する保持器(15)とを備えている。
インナレース(12)は、Lレースと呼ばれることがあり、回転軸(1)の軸線に直交する(端面(1a)に平行な)インナレース本体部(21)と、このインナレース本体部(21)の内径部からアウタレース(13)側に向かってのびる短円筒状の折曲げ部(22)と、折曲げ部(22)の端部から径方向外方へのびる保持器抜止め用の突起(23)とからなる。
アウタレース(13)は、Jレースと呼ばれることがあり、インナレース(12)に対し、針状ころ(14)を挟んで略対称に形成されており、回転軸(1)の軸線に直交する(端面(1a)に平行な)アウタレース本体部(24)と、アウタレース本体部(24)の外径部からインナレース(12)側に向かってのびる短円筒状の折曲げ部(25)と、折曲げ部(25)の端部から径方向内方へのびる保持器抜止め用の突起(26)とからなる。
インナレース(12)の外径部は、従来は円周面とされていたのに対し、同一の円周面の一部を構成し周方向に等間隔で配置された4つの円弧面(27)と、これらの円弧面(27)同士をつなぐフラット面(28)とによって形成されている。4つの円弧面(27)の基になる円周面の外径は、アウタレース(13)の折曲げ部(25)外径よりも大きいものとされている。フラット面(28)は、4つの円弧面(27)の基になる円周面が4つの円弧面(27)を残すように切り欠かれることで形成されており、この円周面に対して最も凹んでいる部分(28a)の外径は、アウタレース(13)の折曲げ部(25)内径よりも小さいものとされている。これにより、インナレース(12)の外径部には、最大径部分がアウタレース(13)の折曲げ部(25)外径よりも径方向外方に位置する4つの凸部=円弧面(27)と、最小径部分(28a)がアウタレース(13)の折曲げ部(25)内径よりも径方向内方に位置する4つの凹部(28)とが設けられている。
インナレース(12)およびアウタレース(13)は、鋼板をプレス成形することによって一体に形成されている。
各針状ころ(14)は、軸受中心を中心として放射状に配置されるとともに、保持器(15)のポケット(34)に軸方向の両側へ抜け出さないように保持され、その周面がインナレース(12)およびアウタレース(13)の各本体部(21)(24)の内面に当接させられている。
保持器(15)は、薄い鋼板を素材として打ち抜き・プレス成形加工によって一体加工したもので、内径側環状板(31)と、外径側環状板(32)と、これら両環状板(31)(32)の周方向に所定の間隔を隔てて掛け渡された複数の柱部(33)と、これら隣接する柱部(33)の間に形成された複数のポケット(34)とを備えている。保持器(15)は、径方向に複数回屈曲させられており、これにより、各柱部(33)は、断面略M字状に形成されている。
インナレース(12)とアウタレース(13)とは、インナレース(12)の突起(23)がアウタレース本体部(24)と非接触となるように、また、アウタレース(13)の突起(26)がインナレース本体部(21)と非接触となるように、保持器(15)を介して組み付けられている。インナレース(12)の突起(23)の外径は、保持器(15)の内径側環状板(31)の折曲げ部(31a)の内径よりも大きくなされており、また、アウタレース(13)の突起(26)の内径は、保持器(15)の外径側環状板(32)の外径よりも小さくなされており、これにより、保持器(15)と各レース(12)(13)とが軸方向分離不可能とされている。
このスラストころ軸受(10)によると、針状ころ(14)と各レース本体部(21)(24)とによって、回転軸(1)の軸線方向の荷重を支えることができ、この状態でインナレース(12)およびアウタレース(13)が相対回転すると、針状ころ(14)が回転し、回転軸(1)に対する摩擦抵抗が軽減される。
図1に示すように、スラストころ軸受(10)は、アウタレース(13)の折曲げ部(25)がハウジング(2)等の円筒状内周面(2b)に案内されるアウタレースガイドで使用されており、インナレース(12)の折曲げ部(22)の内径側は空間となっている。スラストころ軸受(10)の潤滑は、回転軸(1)の端部に供給された潤滑油がインナレース(12)の折曲げ部(22)とアウタレース(13)の内径部との間から軸受内部に供給され、この潤滑油がインナレース(12)の外径部とアウタレース(13)の折曲げ部(25)との間から排出されることで行われる。
上記スラストころ軸受(10)によると、インナレース(12)の外径部には、最大径部分がアウタレース(13)の折曲げ部(25)外径よりも径方向外方に位置して逆組みを防止する4つの凸部=円弧面(27)が設けられていることにより、インナレース(12)の外径部は、ハウジング(2)の内周面(2b)に嵌め合わせることはできないようになっており、逆組みが防止されている。
また、インナレース(12)の外径部の凹部=フラット面(28)は、上記4つの凸部=円弧面(27)がインナレース(12)の外径部とアウタレース(13)の折曲げ部(25)との間にある潤滑剤流通路(P)を狭めるようになっていることから、これによって潤滑油の通過量が減少するのを補うためのもので、フラット面(28)の最も凹んでいる部分(最小径部分)(28a)の外径がアウタレース(13)の折曲げ部(25)内径よりも小さいものとされていることによって、この潤滑剤流通路(P)部分における潤滑剤の通過量が確保され、回転トルク増加要因となる潤滑剤排出量の減少(潤滑剤貫通性の低下)が生じることがないようになっている。
この結果、このスラストころ軸受(10)によると、逆組みを防止した上で、回転トルクの増加を防止することができる。
図3および図4は、この発明のスラストころ軸受の第2実施形態を示している。
第2実施形態のスラストころ軸受(11)は、第1実施形態のスラストころ軸受(10)がアウタレースガイドで使用されるのに対し、インナレースガイドで使用されるものであり、以下では、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略し、相違点のみを説明する。
この実施形態のスラストころ軸受(11)は、回転軸の小径軸部(図示略)にインナレース(12)の折曲げ部(22)が嵌め合わされるようになされており、アウタレース(13)の折曲げ部(25)の外径側は空間となっているインナレースガイドで使用される。
アウタレース(13)の内径部は、従来は円周面とされていたのに対し、断面が正方形の周面の一部である4つのフラット面(29a)と、これらのフラット面(29a)同士をつなぐ円弧面(30)とによって形成されている。4つのフラット面(29a)の基になる正方形の内径(内接円の直径)は、インナレース(12)の折曲げ部(22)内径よりも小さいものとされている。円弧面(30)は、4つの円弧面(30)の基になる円周面の外径が正方形の外径(外接円の直径)よりは小さいが、インナレース(12)の折曲げ部(22)外径よりは大きいものとされている。これにより、図4に二点鎖線で示す円周面に対して、フラット面(29a)が内方に突出する形状が得られ、アウタレース(13)の内径部には、最小径部分がインナレース(12)の折曲げ部(22)内径よりも径方向内方に位置する4つの凸部(29)と、最大径部分がインナレース(12)の折曲げ部(22)内径よりも径方向外方に位置する4つの凹部(30)とが設けられている。
第2実施形態のスラストころ軸受(11)によると、アウタレース(13)の内径部には、最小径部分がインナレース(12)の折曲げ部(22)内径よりも径方向内方に位置する4つの凸部(29)(フラット面(29a))が設けられていることにより、アウタレース(13)の内径部は、回転軸(2)の小径軸部に嵌め合わせることができないようになっており、逆組みが防止されている。
また、アウタレース(13)の内径部の凹部=円弧面(30)は、上記4つの凸部(29)がアウタレース(13)の内径部とインナレース(12)の折曲げ部(22)との間にある潤滑剤流通路(P)を狭めるようになっていることから、これによって潤滑油の通過量が減少するのを補うためのもので、凹部=円弧面(30)の基になる円周面の外径がインナレース(12)の折曲げ部(22)内径よりも小さいものとされていることで、この潤滑剤流通路(P)部分における潤滑剤の通過量が確保され、回転トルク増加要因となる潤滑剤排出量の減少(潤滑剤貫通性の低下)が生じることがないようになっている。
この結果、このスラストころ軸受(11)によると、逆組みを防止した上で、回転トルクの増加を防止することができる。
なお、上記第1実施形態においては、アウタレース(13)の折曲げ部(25)外径よりも大きい部分がインナレース(12)の外径部に1カ所あればよく、これ以外の凸部および凹部の形状は種々変更可能である。また、上記第2実施形態においては、インナレース(12)の折曲げ部(22)内径よりも径方向内方に位置する部分がアウタレース(13)の内径部に1カ所あればよく、これ以外の凸部および凹部の形状は種々変更可能である。
(10)(11) スラストころ軸受
(12) インナレース
(13) アウタレース
(14) 針状ころ
(15) 保持器
(22) 折曲げ部
(27) 円弧面(凸部)
(28) フラット面(凹部)
(29) 凸部
(30) 円弧面(凹部)
(P) 潤滑剤流通路

Claims (2)

  1. ともに環状に形成されたインナレースおよびアウタレースと、両レース間に配置された複数のころと、複数のころを保持する保持器とを備えており、インナレース内径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の内径部とが嵌め合わされるとともに、アウタレース外径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の外径部とが嵌め合わされることで両レースおよび保持器が分離不可能とされており、アウタレースがアウタレースガイド部材に嵌め入れられて使用されるスラストころ軸受において、
    インナレースの外径部は、同一の円周面の一部を構成し周方向に等間隔で配置された4つの円弧面と、これらの円弧面同士をつなぐフラット面とによって形成されており、4つの円弧面の基になる円周面の外径は、アウタレースの折曲げ部外径よりも大きいものとされ、フラット面は、4つの円弧面の基になる円周面が4つの円弧面を残すように切り欠かれることで形成されており、この円周面に対して最も凹んでいる部分の外径は、アウタレースの折曲げ部内径よりも小さいものとされており、これにより、インナレースの外径部に、最大径部分がアウタレースの折曲げ部外径よりも径方向外方に位置して逆組みを防止する4つ円弧状凸部と、最小径部分がアウタレースの折曲げ部内径よりも径方向内方に位置してアウタレースの折曲げ部との間に潤滑剤流通路を形成する4つフラット状凹部とが設けられていることを特徴とするスラストころ軸受。
  2. ともに環状に形成されたインナレースおよびアウタレースと、両レース間に配置された複数のころと、複数のころを保持する保持器とを備えており、インナレース内径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の内径部とが嵌め合わされるとともに、アウタレース外径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の外径部とが嵌め合わされることで両レースおよび保持器が分離不可能とされており、インナレースがインナレースガイド部材に嵌め入れられて使用されるスラストころ軸受において、
    アウタレースの内径部は、断面が正方形の周面の一部である4つのフラット面と、これらのフラット面同士をつなぐ4つの円弧面とによって形成され、4つのフラット面の基になる正方形の内接円の直径は、インナレースの折曲げ部内径よりも小さいものとされ、4つの円弧面の基になる円周面の外径は、正方形の外接円の直径よりは小さいが、インナレースの折曲げ部外径よりは大きいものとされており、これにより、アウタレースの内径部に、最小径部分がインナレースの折曲げ部内径よりも径方向内方に位置して逆組みを防止するつのフラット状凸部と、最大径部分がインナレースの折曲げ部外径よりも径方向外方に位置してインナレースの折曲げ部との間に潤滑剤流通路を形成するつの円弧状凹部とが設けられていることを特徴とするスラストころ軸受。
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