JP5359139B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵庫に関し、特に貯蔵室と冷却手段との間を冷気が循環する冷蔵庫に関する。
近年、さまざまな地域のさまざまな食品が冷蔵庫に保存されることから、冷蔵庫庫内に保存される食品から発生する臭気の脱臭や庫内除菌のニーズは非常に高く、冷蔵庫庫内の脱臭・除菌を目的として、各種手法を用いた除菌・脱臭装置の開発がさかんである。
従来の除菌手段を構成するフィルタは、風路を塞ぐようにして配置され、フィルタを通過する空気中の脱臭・除菌を行なうものとなっている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の光触媒を用いた除菌手段としては、酸化チタンを担持させたフィルタ状の部材に紫外線を照射し、光触媒反応を用いて冷蔵庫内の有機物質などを酸化、分解して脱臭・除菌を行なうものなど複数の方法が採用されている。
以下、図面を参照しながら上記従来の除菌・脱臭装置について説明する。
図7は、冷蔵室戻り空気吸込部に除菌手段を装着した場合の冷蔵庫の部分縦断面図である。
同図に示す除菌手段は、除菌フィルタ1、脱臭フィルタ2、取付枠3から構成される。ここで除菌フィルタ1は、硅素、アルミニウム、ナトリウム等の酸化物からなるゼオライトに銀を配合したものをハニカム状に成型したもので、通風抵抗の関係でセル数100〜250個/平方インチ、開口率70〜80%、厚さ8mm程度のものを用いている。
脱臭フィルタ2は、マンガン酸化物と硅素やアルミニウムの酸化物と混練しハニカム状に成型したものであるが、この場合セル数や開口率も前記除菌フィルタとほぼ同じ場合が多い。これら除菌フィルタ1と脱臭フィルタ2は取付枠3で一体に固定されている。
前記除菌手段は、冷凍室5と冷蔵室6との間の断熱部8に貫通状態で設けられる冷気通路9に配設され、冷気通路9を塞ぐようにして取り付けられている。
以上のように構成された冷蔵庫について以下にその動作を説明する。
蒸発器11で生成された冷気は一部が冷凍室5に流れ、一部が下方の冷蔵室6やその他の貯蔵室に流れる。各室を循環した冷気は、戻り空気の吸込部7から冷気通路9を経て、蒸発器11に向かう。この時の冷気通路9における風速はほぼ0.5m/sec程度である。
除菌手段の装着により、まず戻り冷気中の除菌フィルタ1にて塵、埃とともに細菌やかびの胞子が捕捉され、次に、脱臭フィルタ2にて有臭成分の化学変化が進められて脱臭が行われる。
特開平5−157444号公報
しかしながら、上記従来の構成では、冷気の戻り風路内を塞ぐように脱臭・除菌フィルタが配置されているため冷気の循環経路における大きな風路抵抗となる。従って、フィルタがない状態と同等の冷却性能を得ようとすると、冷気を強制的に循環させるためのファン10の能力を高める必要がある。
しかし、ファンの能力を高めることは、騒音が増大することや省エネルギーの問題に反することとなり望ましいものではない。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、風路抵抗に影響せず広範囲に脱臭や除菌の効果を得ることができる冷蔵庫を提供することを目的としている。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る冷蔵庫は、複数の貯蔵室を形成する断熱箱体と、前記箱本体の各貯蔵室の開口部に開閉自在に取り付けられる扉体と、前記貯蔵室を冷却する冷気を生成する冷却手段と、前記冷気を循環させる送風手段と、前記冷却手段により生成された冷気が最初に通過する上段貯蔵室と、前記上段貯蔵室よりも重力方向において下側に位置する下段貯蔵室と、前記上段貯蔵室を通過した冷気を前記下段貯蔵室へ吐出するために設けられた下段貯蔵室吐出用ダクトと、脱臭手段もしくは除菌手段とを備え、前記下段貯蔵室吐出用ダクトは前記下段貯蔵室の背面側に配置され、前記下段貯蔵室吐出用ダクトは前記送風手段を有しないように構成され、前記脱臭手段もしくは前記除
菌手段はシート状のフィルタで構成され、前記脱臭手段もしくは前記除菌手段は前記下段貯蔵室吐出用ダクトの壁面と平行に配置されたものである。
これによって、冷気循環経路中、風路抵抗に影響しにくく、貯蔵室内に除菌手段を配置しても冷気の循環効率を維持した上で、冷却手段から冷気の流れ方向に2番目以降に位置する貯蔵室を脱臭・除菌することが可能になる。
また、冷気は冷却手段から離れるにしたがってその温度は高くなる。結露などが貯蔵室に発生すると視覚官能的に好ましくないのであるが、2番目以降の貯蔵室は1番目の貯蔵室よりも高温であるため、結露しにくい。したがって、2番目以降の貯蔵室は視覚官能的に好ましい状態を保つ事ができ、市場クレームを発生させる恐れが少ないと言える。
また、これによって、最初の貯蔵室内の雑菌や臭気を含んだ冷気で直接に後段の貯蔵室を冷やすことがなく、脱臭手段もしくは除菌された冷気が吐出されるので、雑菌や臭気を移してしまうことを抑制できる。さらに、わずかではあるものの連結風路中の雑菌や臭気を移してしまうことも抑制できる。
本発明にかかる冷蔵庫は、風路抵抗に影響しにくく、貯蔵室内に除菌手段を配置しても冷気の循環効率を維持した上で、広範囲に脱臭や除菌の効果を得ることができる冷蔵庫を提供することができる。
請求項1に記載の冷蔵庫は、複数の貯蔵室を形成する断熱箱体と、前記箱本体の各貯蔵室の開口部に開閉自在に取り付けられる扉体と、前記貯蔵室を冷却する冷気を生成する冷却手段と、前記冷気を循環させる送風手段と、前記冷却手段により生成された冷気が最初に通過する上段貯蔵室と、前記上段貯蔵室よりも重力方向において下側に位置する下段貯蔵室と、前記上段貯蔵室を通過した冷気を前記下段貯蔵室へ吐出するために設けられた下段貯蔵室吐出用ダクトと、脱臭手段もしくは除菌手段とを備え、前記下段貯蔵室吐出用ダクトは前記下段貯蔵室の背面側に配置され、前記下段貯蔵室吐出用ダクトは前記送風手段を有しないように構成され、前記脱臭手段もしくは前記除菌手段はシート状のフィルタで構成され、前記脱臭手段もしくは前記除菌手段は前記下段貯蔵室吐出用ダクトの壁面と平行に配置される。
これによって、最初の貯蔵室内の雑菌や臭気を含んだ冷気で直接に後段の貯蔵室を冷やすことがなく、脱臭もしくは除菌された冷気が吐出されるので、雑菌や臭気を移してしまうことを抑制できる。さらに、わずかではあるものの連結風路中の雑菌や臭気を移してしまうことも抑制できる。
また、後段の貯蔵室への吐出部は直接ファンの動圧が作用する最初の貯蔵室への吐出風路への設置に比べて風路抵抗が軽減できる。また、最初の貯蔵室から後段の貯蔵室への連結風路は最小の断面積と無効容積を最小にすることが多く、庫内に均一に吹き出しを図るために風路が拡大され、流速が低下する吐出部に脱臭手段もしくは除菌手段を設けることで、更なる風路抵抗の低減が図られる。
また、請求項に記載の冷蔵庫は、請求項に記載の冷蔵庫に加えて、前記下段貯蔵室は庫内ケースを備え、前記脱臭手段もしくは除菌手段を配置した風路吐出部は前記庫内ケースの背面部に設けられ、前記庫内ケース外の下方部に向かって開口されたものである。
これによって、脱臭手段もしくは除菌手段はフィルタ上で一旦捕捉した臭気や雑菌などをある程度時間をかけて分解していくものであり、万一過渡的に多量の臭気や雑菌などが流れてきた場合に、フィルタの捕捉可能な容量を超えると、逆に臭気や雑菌などをフィルタから排出してしまう可能性がある。このため、後段の貯蔵室の貯蔵品への臭気移りや雑菌付着などの万一の可能性に対して、庫内ケース内に入り込まないようにケース外周の下方部に向かった流れとなる構成をとっている。
またさらに、フィルタがこのような状態で冷気の流れが停止した場合に、風路抵抗を小さくしているために自然対流による、冷気の移動が発生しやすい。このとき、前記脱臭手段もしくは除菌手段を配置した風路吐出部が前記庫内ケースの背面部でケース外下方部に向かって開口されているので、自然対流冷気は庫内ケース外の下方部に留まり、庫内ケース内に侵入することを防止できる。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図であり、図2は本発明の実施の形態1における冷蔵庫のダクト正面概要図である。また、図3は同実施の形態の冷蔵庫の野菜室を正面から見た斜視図であり、図4は同実施の形態の冷蔵庫の野菜室内の要部を裏面から見た図、図5は同実施の形態の冷蔵庫の脱臭手段及び除菌フィルタの正面図、図6は同実施の形態の冷蔵庫の脱臭手段及び除菌フィルタの平面図である。
同図に示すように、本実施の形態にかかる冷蔵庫300は、観音開き式の扉を備える冷蔵庫300であり、箱本体としての断熱箱体301内に複数に区画された貯蔵室を備えている。
冷蔵庫300の内の複数に区画された貯蔵室は、最上段から冷蔵室302、製氷室305、製氷室305に併設される第一の冷凍室306、その下方に配置される第二の冷凍室303、及び最下段に配置される野菜室304である。
冷蔵室302の前面開口部には、例えばウレタンのような発泡断熱材を発泡充填した回転式の断熱扉307が設けられている。
また、製氷室305、第一の冷凍室306、第二の冷凍室303、野菜室304にはそれぞれ引出の前板となる断熱板308が設けられ、これにより冷気の漏れがないように貯蔵室を密閉している。
断熱箱体301は、外箱と内箱の間に例えば硬質発泡ウレタンなどの断熱材を充填して形成される箱体である。この断熱箱体301は、周囲から断熱箱体301内部を断熱している。
冷蔵室302は、冷蔵保存のために凍らない程度の低い温度に維持される貯蔵室である。具体的な温度の下限としては、通常1〜5℃で設定されている。
野菜室304は、低温に弱く低温障害を起しやすいナスやニンジンなどの食材も収納されるために、冷蔵室302と同等もしくは若干高い温度設定となされる貯蔵室である。具体的には2℃〜7℃で設定される。
第一、第二の冷凍室306、303は、冷凍温度帯に設定される貯蔵室である。具体的には、冷凍保存のために通常−22〜−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30℃や−25℃の低温で設定されることもある。また、上段で容量の小さい第一の冷凍室306はアルミプレートや蓄冷材を備えた急凍室とする場合もある。
製氷室305は、内部に製氷機(図示せず)を設け製氷機で氷を作りその氷を保存する貯蔵室であり、第一、第二の冷凍室306、303と同一の冷凍温度区画内に配置されている。
冷蔵庫300の冷却システムは、所謂蒸気圧縮式の冷機循環経路である冷凍サイクルであり、圧縮機314と凝縮器(図示しない)と減圧器(図示しない)と蒸発器320とを順次環状に密閉接続して、内部に冷凍機油とR600aなどの冷媒を封入して構成されている。圧縮機314は断熱箱体301の後方天面を窪ませた機械室に設けられ、凝縮器は断熱箱体301の外箱内側に密着貼り付けされた配管からなる。また、減圧器は断熱材中に埋設されて、庫内側に設けた蒸発器320と接続してある。
冷却手段である蒸発器320は第一、第二の冷凍室306、303及び製氷室305の背面に設けた冷却室315に冷却ファン321と除霜ヒータ(図示しない)などと共に配設されている。
冷凍サイクルは圧縮機314の運転により、高温高圧の冷媒が吐出され、凝縮器で放熱されて冷媒が液化した後、キャピラリなどの減圧器により低温低圧の液化冷媒が蒸発器320へと送られ、断熱箱体301内部の空気と熱交換することで冷媒が蒸発して低温の冷気を生成している。蒸発器320で蒸発した冷媒は再び圧縮機314へと流入して再び圧縮され高温高圧の冷媒が吐出される。このとき、蒸発器320より圧縮機314へと戻る冷媒配管内は低温の冷媒が流れるために、キャピラリと熱交換可能に接触させて、キャピラリ内部の冷媒を冷却することで、冷凍能力を向上させることもある。
このような冷凍サイクルの動作を繰り返すことで断熱箱体301内部の熱を外部へと放出し冷却するヒートポンプの作用を実現する。
低温となる蒸発器320と断熱箱体301の内部空気を熱交換するために、空気が強制的に循環する循環経路が断熱箱体301内部に形成されている。具体的には、蒸発器320で冷却された冷気は、冷却ファン321により強制的に送風状態となり、各貯蔵室と断熱箱体301との間に設けられるダクトを通り各室に運ばれ、各室を冷却し、吸込ダクトを通り、再度蒸発器320に戻される。なお、当該冷気の循環は、一台の冷却ファン321で行われている。
冷蔵庫300には、比較的低温の冷気が循環する製氷室305と第一、第二の冷凍室303、306とを循環する循環経路と、比較的高温の冷気が循環する冷蔵室302と野菜室304とを循環する循環経路とが存在し、冷蔵室302と野菜室304とを循環する循環経路は冷蔵室302の入口部でダンパー323により空気の循環を制御している。
また、野菜室304は冷蔵室302の庫内を冷却循環した後、供給される循環経路となっている。そのためダンパー323などの制御機器を用いることなく、冷蔵室302より若干高い目の温度設定が可能となっている。
蒸発器320で冷却された冷気は、冷気が冷蔵室へ流入する吐出ダクトである冷蔵室吐出用ダクト329aを下方から上方に向けて通過し、冷蔵室302上部で開口する吐出口330を経て冷蔵室302に吐出される。冷蔵室302を通過した冷気は、冷蔵室302下部で開口する回収口331に吸い込まれる。次に、回収口331に吸い込まれた冷気は、冷蔵室戻りダクト337を経て、野菜室304背面に設けられた冷気が野菜室へ流入する吐出ダクトである野菜室吐出用ダクト338の吐出口336から野菜室304庫内に吐出される。最後に、野菜室304を通過した冷気は、再び蒸発器320に戻る。以上が冷気の冷蔵室302と野菜室304の循環経路である。
また、野菜室304内には庫内ケースである上段野菜ケース339と下段野菜ケース340が引出し可能に設けられており、野菜室吐出用ダクト338は下段野菜ケース340の後方から下方に向って冷気を誘導するように開口して設けてある。
野菜室吐出用ダクト338には、脱臭手段もしくは抗菌手段である脱臭手段及び除菌フィルタ335aが備えられ冷蔵室を通過した後の冷気を脱臭、除菌する。
このように、本実施の形態においては、図1から図6に示すように、冷却手段により生成された冷気が最初に通過する貯蔵室よりも後段に含まれる貯蔵室へ流入する吐出用ダクトは野菜室吐出用ダクト338であり、この吐出用ダクトに脱臭手段及び除菌フィルタ335aが備えられている。
具体的には、野菜室吐出用ダクト338が野菜室304に延出した庫内側の領域に、樹脂製のダクトカバー334が着脱可能に取り付けられており、このダクトカバー334の裏面の内壁面、すなわち、野菜室304への冷気が流通する風路の内壁面に沿うように脱臭手段及び除菌フィルタ335aが取り付けられ、冷気が流れ方向に脱臭手段及び除菌フィルタ335aの大きな面積側を舐めるように、抵抗少なく流通するように構成されている。
脱臭手段および除菌手段である脱臭手段及び除菌フィルタ335aは、野菜室吐出用ダクト338内の吐出口336近傍に備えられ、活性炭が練り込まれた繊維からなるシート状フィルタであり、空気抵抗を軽減するために脱臭手段及び除菌フィルタ335aの冷気の流れを阻害しないように野菜室吐出用ダクト338の壁面と平行に配置されている。また、シート状フィルタは表面積を拡大するために微小な突起や凸凹を表面形状としている場合がある。
このような脱臭手段及び除菌フィルタ335aを備えることにより冷蔵庫300内を循環する冷気を野菜室304へ流入する直前に脱臭及び除菌することができる。また、通常フィルタは冷気の流れる経路を塞ぐように設置することで、流れる冷気のほぼ全てを脱臭および除菌することができるため、フィルタを通過する際の冷気の流れの圧力損失が大きい。冷蔵室吐出用ダクト329aは下方から上方に冷気を吹き上げて冷蔵室302へと冷却ファン321による動圧で循環させるため、冷蔵室吐出用ダクト329a内に流れの抵抗となるフィルタを配置すると圧力損失が大きく、冷気の流量不足を引きおこす。
このような圧力損失が大きいフィルタを冷蔵室302の流れの上段ではなく後段に備えることにより、圧力損失を軽減し、冷却ファン321の送風力を低くすることができ、冷却ファン321の小型化が可能になるとともに、冷気の循環に必要な風量の確保が容易になり、また静音化にも貢献する。
本実施の形態にかかる脱臭手段及び除菌フィルタ335aは、冷気中に存在する菌や胞子や臭気分子などを捕捉し、有機物質を分解させての脱臭や除菌を実現することができる脱臭及び除菌手段であり、活性炭や脱臭触媒や金属系の菌抑制材料などで構成されている。
本実施の形態ではこの除菌手段として銀系の除菌材料(例えば酸化銀)で構成することで除菌性能を向上させるとともに、特に食品特有のにおいの分解能力に優れた酵素を用いた脱臭触媒を使用している。
具体的には、導入された冷気中に含まれる臭気成分や菌は、脱臭手段及び除菌フィルタ335aの表面に捕捉される。捕捉された臭気成分や菌は、酸化銀による酸化分解および、除菌作用にて、脱臭・除菌される。
また、特に魚系のにおいを分解するために窒素系脱臭触媒を用い、さらに野菜系の例えば玉ねぎの匂いを分解するために硫黄系脱臭触媒を用いている。
上記のように3種類の異なる除菌材料を用いて脱臭手段及び除菌フィルタ335aを形成することで、複数の種類の菌が発生しやすい冷蔵庫において、それぞれの菌や匂いのタイプに応じた異なる除菌材料によって、より循環する冷気に含まれる菌の活動を低減し、除菌効果が高い収納空間を提供することが可能となる。加えて、貯蔵室の流れの上段ではなく後段に備えることにより、圧力損失を軽減した上で、さらにシート状の脱臭手段及び除菌フィルタ335aとして、風路を構成するダクト(冷蔵室戻りダクト337など)の内壁面に沿って設置することで、面積の大きな面を舐めるように臭気や菌を含んだ冷気が流れ、流れの抵抗となる風路抵抗を抑えながら除菌効果を奏することが可能となるので、圧力損失を低減し、冷気の循環効率が良く省エネルギーを実現した脱臭・除菌性能に優れた冷蔵庫を提供することが可能となる。
また、さらに効果を向上させるために、脱臭手段及び除菌フィルタ335aに光触媒を担持させ、LEDを脱臭手段及び除菌フィルタ335a近傍に設け照射しても良い。このように光触媒の中でも特にLEDを可視光波長で反応する光触媒を設けることでLEDコストを抑制することが可能であるとともに、近辺の材料変質を抑制し、動作状態が一目でわかるという効果がある。
次に、以上の構成による冷蔵庫300の動作について説明する。
冷却ファン321から送風された冷気は冷蔵室吐出用ダクト(冷気循環ダクト)329aを通り、吐出口330より冷蔵室302内に吐出される。冷蔵室302内は一般に食品の出し入れが多く扉開閉回数が他の部屋に比べて多く、惣菜などの食品の出し入れも多く、外気や収納食品の臭気(有機物質等)や菌や胞子などが流入しやすい。
これら臭気や菌などを含んだ冷気は、回収口331に吸い込まれ冷蔵室戻りダクト337を経て、へと導入される。導入された冷気は、脱臭手段及び除菌フィルタ335aの最も大きな表面上をなめるように流れ通過する。このとき、冷気中に含まれる臭気や菌などは、フィルタ335aの活性炭等により捕捉され、分解される。
フィルタ335aを通過した冷気は、脱臭及び除菌されたクリーンな冷気となって吐出口336を介し野菜室304庫内に吹き出される。
以上の構成により、冷蔵室302の貯蔵室内の雑菌や臭気を含んだ冷気で直接に後段の野菜室304を冷やすのではなく、脱臭、除菌されたクリーンな冷気で冷されるので、雑菌や臭気を移してしまうことを抑制できる。さらに、連結風路である冷蔵室戻りダクト337中に冷蔵室302から食品やゴミ埃などが落下付着したような雑菌や臭気を移してしまうことも抑制できる。
また、後段の野菜室304の野菜室吐出用ダクト338へのフィルタ335a設置は直接ファン321の動圧が作用する冷蔵室302の冷蔵室吐出用ダクト329aへの設置に比べてダクト中に直接ファン321を有さない野菜室吐出用ダクト338へフィルタ335aを設置することで、風路抵抗が軽減できる。このように、ダクト中に直接ファン321を有さない野菜室吐出用ダクト338へフィルタ335aまた、野菜室吐出用ダクト338は連結風路である冷蔵室戻りダクト337よりも、庫内に均一に吹き出しを図るために風路が拡大され、流速が低下する。このように、野菜室304に入る直前のダクトの中で最も流速が遅いすなわち断面積が大きい部分に脱臭および除菌フィルタ335aが備えられるので、脱臭および除菌フィルタ335a付近を流速が遅くゆっくりと冷気が通過するため、冷気の脱臭および除菌フィルタ335aへの接触時間が長くなり、さらに脱臭・除菌の性能が高められる。さらに、流速の低減によって更なる風路抵抗の低減が図られる。
このように脱臭手段もしくは除菌手段である脱臭および除菌フィルタ335aを冷却手段である蒸発器320により生成された冷気が最初に通過する貯蔵室である冷蔵室302よりも後段に含まれる貯蔵室である野菜室302へ流入する吐出用ダクトである野菜室吐出用ダクト338内に備えたものである。
これによって、冷気循環経路中、風路抵抗に影響しにくく冷気の循環効率を維持した上で、冷却手段から冷気の流れ方向に2番目以降すなわち後段に位置する貯蔵室を脱臭・除菌することが可能になる。
またさらに、冷却手段である蒸発器320により生成された冷気が最初に通過する貯蔵室である冷蔵室302よりも後段に含まれる貯蔵室である野菜室302が冷蔵室302よりも重力方向において下側に位置するので、冷蔵室302からの循環経路は重力方向に沿った流れとなるので、脱臭、除菌フィルタ335aの配設によっても流れの損失が小さくてすみ、風路抵抗の低減が図られる。
脱臭手段もしくは除菌手段を前記冷却手段により生成された冷気が最初に通過する貯蔵室よりも後段に含まれる貯蔵室へ流入する吐出用ダクト内に備えたものである。
これによって、冷気循環経路中、風路抵抗に影響しにくく、貯蔵室内に除菌手段を配置しても冷気の循環効率を維持した上で、冷却手段から冷気の流れ方向に2番目以降に位置する貯蔵室を脱臭・除菌することが可能になる。
またさらに、脱臭、除菌フィルタ335aがシート状フィルタで構成され、脱臭手段及び除菌フィルタ335aの冷気の流れを阻害しないように野菜室吐出用ダクト338の壁面と平行すなわち冷気の流れと平行に配置したので、流れに垂直に配置した場合と比べて、風路抵抗を抑えることができる。さらに、フィルタ固定の枠体が風路内に必要ないので風路抵抗をさらに低減できる。またさらに、冷蔵室302の庫内の空気が循環する、後段の循環経路である風路内に冷蔵室302内のゴミや埃などが混入した場合にフィルタ335aが目詰まりなどして風路抵抗が増大して冷気の流れを阻害することがない。
また、万一脱臭手段及び除菌フィルタ335aが多くの臭気や菌などを捕捉して一時的に飽和状態となった場合でも、使用者の顔や鼻の近くとなり、内部を覗き込んで使用する冷蔵室302内ではなく、下部の引出して使用する野菜室304のケース外背面に設けてあるので、使用者に不快な臭気が離脱して感じることを防止することができる。特に最下段の最奥部にフィルタ335aを配置したので最も上記作用を期待できる。
またさらに、フィルタ335aの近傍に高温となる圧縮機314を配置していないのでフィルタ335a自体や近傍の空気が周囲に比べて暖められることがないので、温度変化による臭気の脱離を抑制することができる。
なお、本実施の形態ではフィルタ335aはダクト野菜室用吐出ダクト338に設けたが、近傍の冷気が流れる壁面に設けても同様の効果が得られる。
またなお、本実施の形態ではフィルタ335aは吐出部に設けたが、野菜室ケースの外周部で冷気が流れる場所であれば同様の効果が得られる。たとえば、下段ケース340背面や、野菜室304の庫内側底面などである。
本発明は、冷蔵庫に利用可能であり、特に、比較的高温で食品などを貯蔵する冷蔵庫に好適である。また、空気清浄機、エアコン用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図 同実施の形態の冷蔵庫のダクト正面概要図 同実施の形態の冷蔵庫の野菜室を正面から見た斜視図 同実施の形態の冷蔵庫の野菜室内の要部を裏面から見た図 同実施の形態の冷蔵庫の脱臭手段及び除菌フィルタの正面図 同実施の形態の冷蔵庫の脱臭手段及び除菌フィルタの平面図 除菌手段を装着した従来の冷蔵庫の部分縦断面図
符号の説明
300 冷蔵庫
301 断熱箱体(箱本体)
302 冷蔵室(貯蔵室)
303 第二の冷凍室(貯蔵室)
304 野菜室(貯蔵室)
305 製氷室(貯蔵室)
306 第一の冷凍室(貯蔵室)
307 扉(扉体)
308 断熱板
314 圧縮機
315 冷却室
320 蒸発器(冷却手段)
321 冷却ファン
323 ダンパー
329a 冷蔵室吐出用ダクト(吐出用ダクト)
330 吐出口
331 回収口
335a 脱臭手段及び除菌フィルタ(脱臭手段もしくは除菌手段)
336 吐出口
337 冷蔵室戻り用ダクト
338 野菜室吐出用ダクト(吐出用ダクト)
339 上段野菜ケース(庫内ケース)
340 下段野菜ケース(庫内ケース)

Claims (2)

  1. 複数の貯蔵室を形成する断熱箱体と、前記箱本体の各貯蔵室の開口部に開閉自在に取り付けられる扉体と、前記貯蔵室を冷却する冷気を生成する冷却手段と、前記冷気を循環させる送風手段と、前記冷却手段により生成された冷気が最初に通過する上段貯蔵室と、前記上段貯蔵室よりも重力方向において下側に位置する下段貯蔵室と、前記上段貯蔵室を通過した冷気を前記下段貯蔵室へ吐出するために設けられた下段貯蔵室吐出用ダクトと、脱臭手段もしくは除菌手段とを備え、
    前記下段貯蔵室吐出用ダクトは前記下段貯蔵室の背面側に配置され、
    前記下段貯蔵室吐出用ダクトは前記送風手段を有しないように構成され、
    前記脱臭手段もしくは前記除菌手段はシート状のフィルタで構成され、
    前記脱臭手段もしくは前記除菌手段は前記下段貯蔵室吐出用ダクトの壁面と平行に配置された冷蔵庫。
  2. 前記下段貯蔵室は庫内ケースを備え、前記脱臭手段もしくは除菌手段を配置した風路吐出部は前記庫内ケースの背面部に設けられ、前記庫内ケース外の下方部に向かって開口された請求項に記載の冷蔵庫。
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