以下、図面に基づき本発明の画像表示装置の実施の形態について、詳細に説明する。
(1)画像表示装置の概要
図1は本発明を適用した一実施例の画像表示装置の斜視図、図2は図1の画像表示装置の分解斜視図をそれぞれ示している。本実施例の画像表示装置は扁平な直方体状の外観を呈しており、画像表示部1、支持台2、背板3、カバー4、照明器具5、及び、一対の通気用プレート6、6を備える。画像表示部1は、液晶表示装置の表面101に映像を映し出すためのものであり、後述する液晶ディスプレイを備える。尚、当該画像表示部1の詳細については後に説明する。
上記支持台2は、画像表示部1及び背板3を支持するためのものである。この支持台2には、画像表示部1及び背板3を取り付けるためのフレーム部21が形成されており、当該フレーム部21に画像表示部1及び背板3が嵌め込み可能に構成されている。
前記背板3は、前記フレーム部21内に嵌合されるものである。この背板3は、画像表示部1の背面側に配置されて、その表面31、即ち、画像表示装置の背面102側の面が広告物を貼付ける設置台として使用可能とされている。
背板3は、光透過性を有する材質から成り、照明器具5から発生された光を透過可能に構成されている。同様に、この背板3に貼付される広告物も照明器具5から発生された光を透過可能な光透過性を有する材質にて構成されている。尚、以降、この光透過性を有する材質から構成された広告物を広告フィルムと称する。
また、前記カバー4は、開閉可能に支持台2に取り付けられており、閉じ位置において広告物が貼付される背板3の表面31を被覆可能に構成されている。これにより、背板3の表面31に貼付された広告フィルムが、カバー4によって保護されることとなる。また、当該カバー4の背板3の表面31と対向する部分は、光透過性を有する材質によって構成されている。これにより、画像表示装置の背面102側から広告物を視認することが可能となる。
更に、前記照明器具5は、背板3の表面31に貼付される広告フィルムを照明するための器具であり、略鉛直方向に延在する複数の蛍光灯により構成されている。この照明器具5は、画像表示部1と背板3との間に配置された状態で、支持台2のフレーム部21に取り付けられている。この照明器具5により、広告フィルムを照らすことで、夜間でも広告フィルムに印刷された文字等を視認することが可能となる。尚、照明器具5が配置される具体的な取付位置については、後に詳述する。
更にまた、前記一対の通気用プレート6、6は、画像表示部1の下方位置にて、画像表示装置の前面101と背面102とに1つずつ配備されている。一対の通気用プレート6、6には、画像表示装置の機械室195の内部と外部とを連通する複数の通気口61が形成されている。
(2)画像表示部について
次に、前述した画像表示部1について説明する。図3は図2に示すIV−IV破線で画像表示部1を切断し、その断面を矢印方向から見た図、図4は図3に示す破線XIで切断した断面を矢印方向から見た図をそれぞれ示している。
画像表示部1は、液晶ディスプレイ10、筐体(本発明のケーシング)12、複数のヒートパイプ13、循環用ファン18、放熱フィン14、通気用ファン15、16、集熱フィン17、冷却装置19、循環用ファン181、断熱部材7、及び、回路基板用の集熱フィン71と送風ファン72を備える。
〈液晶ディスプレイ10〉
液晶ディスプレイ10は平面型ディスプレイであり、画像を表示する表示パネル11を有する。この表示パネル11は、筐体12内に構成された収容室121の内部に配備されている。表示パネル11は表示画面112aが画像表示装置の表面101に対応するように配備されている。また、この収容室121を形成する筐体12の背面壁125の背面には画像表示装置の制御手段Cの回路基板11eが配備されている。
表示パネル11は、表示画面112aを備えた表面112が発熱して高温になり易い。本実施例では、表示パネル11として、狭い場所にも配置することが可能な縦長の長方形状のものを用いるものとするが、本発明において表示パネルは実施例の形状に限定されるものでなく、用途に応じて種々の形状のものが適用可能である。
〈筐体12〉
(収容室について)
筐体12は防水構造を有するものであり、その内部には収容室121が形成されている。当該収容室121の内部には、上記表示パネル11が設けられている。
具体的に、本実施例の筐体12は、表示パネル11の表面112側に位置する表面壁124と、表示パネル11の背面111側に位置する背面壁125と、表示パネル11の面側に位置する側面壁121a、12bと、表示パネル11の上端面113側に位置する上面壁127と、表示パネル11の下端面114に位置する下面壁128(図5参照)により構成されている。そして、この筐体12の上記表面壁124、背面壁125、両側面壁121a、121b、上面壁127及び下面壁128により収容室121が構成され、この収容室121内はこれら各壁により密閉、又は、略密閉された空間とされている。尚、図5は図4に示す破線XIVの領域を拡大した図である。
このように、収容室121内を密閉、又は、略密閉された空間となるよう構成し、この収容室121の内部(即ち、密閉、又は、略密閉された空間)に表示パネル11を収容することで、画像表示装置を屋外に設置した場合であっても、表示パネル11を風雨や塵埃から保護することができる。
更に、本実施例では図4に示されるように背面壁125を表示パネル11と背板3との間であって、表示パネル11の背面111から離間して配置している。このように、背面壁125を表示パネル11から離間して設置することで、表示パネル11で発生した熱が背面壁125に伝わり難くなる。このため、背面壁125の背面に配備された前記回路基板11eに表示パネル11の熱が殆ど伝わらないので、回路基板11eが表示パネル11の熱により温度上昇して破損する不都合を解消することができる。
また、前記表面壁124は、表示パネル11の表示画面112aと対向する部分が光透過性を有する材質、本実施例では、ガラス材によって形成されている。この表面壁124の表面は、画像表示装置の表面101となる。従って、筐体12の表面側、即ち、画像表示装置の表面101側から表示パネル11の表示画面112aを視認可能とされている。
(循環流路について)
図4に示されるように、収容室121の内部には、循環流路92が形成されている。この循環流路92は、表示パネル11を包囲して形成された流路である。尚、図4では、循環流路92を明確とするため、ヒートパイプ13及び集熱フィン17の図示を省略するものとする。また、図5においても同様にヒートパイプ13及び集熱フィン17の図示を省略するものとする。
本実施例の循環流路92は、筐体12の表面壁124と表示パネル11の表面112との間であって、この表面112に沿って略鉛直方向に延在する流路部11aと、筐体12の上面壁127と表示パネル11の上端面113との間に形成された流路部11bと、筐体12の背面壁125と表示パネル11の背面111との間であって、この背面111に沿って略鉛直方向に延在する流路部11cと、筐体12の下面壁128と表示パネル11の下端面114との間に形成された流路部11dとから成り、これら流路部11a乃至11dを順次環状に接続することにより構成されている。
即ち、流路部11aと流路部11cとは、その上端部が流路部11bを介して連通され、下端部は流路部11dを介して連通されている。
流路部11aは、表示パネル11の表面112が延在する方向に対して垂直に交わる方向(本実施例では水平方向に相当)の幅W(図4参照。図4のW1に相当)が、流路部11cの幅W(図4のW2に相当)よりも小さく、実施例において当該流路部11aの幅Wは、10mm程度とされている。また、流路部11b及び流路部11dの幅W(本実施例では鉛直方向の幅)も、流路部11aと同様に10mm程度とされている。
そして、循環流路92内の空気は後述する循環用ファン18、181によって表示パネル11を囲繞する当該循環流路92内に循環される。これにより、表示パネル11の表示画面112aで発生した熱は、循環流路92内を循環する空気を介して表示パネル11の背面111側に移動することとなる。
(通気路について)
筐体12の内部であって、収容室121の外側には筐体12の外部に通じる通気路122、123が形成されている。図3に示されるように、通気路122は、収容室121を形成する一方の側面壁121aに沿って略鉛直方向に延在し、通気路123は、収容室121を形成する他方の側面壁121bに沿って略鉛直方向に延在する。このように、収容室121の両側に通気路122、123を形成することで、画像表示部1が厚み方向(即ち、図4における流路部11a、11cの幅方向)に大型化することを回避することができる。
通気路122の上端部122aはクランク状に屈曲されており、支持台2のフレーム部21の上面21aに設けられた図示されない通気口を介して、筐体12の外部と連通している。通気路123の上端部123aも当該通気路122の上端部122aと同様に構成されている。
〈ヒートパイプ13〉
一方、表示パネル11の背面111には複数のヒートパイプ13が設けられている。これら複数のヒートパイプ13は、循環流路92の流路部11c内に位置して、表示パネル11の背面111の略鉛直方向に所定間隔を存して複数配列された状態で固定されている。本実施例では、当該ヒートパイプ13が図3に示す背面111の中心線111aを対称として対を成すように、上下方向において所定の等間隔毎に1組ずつ配備されている。当該ヒートパイプ13の内部には冷媒や水などの熱交換媒体が充填されている。
図3に示す中心線111aの通気路122側に配列されたヒートパイプ13は、表示パネル11の背面111の中心線111a近傍に位置する一端から通気路122側に向かって延在し、更に、筐体12の側面壁121aを貫通して、他端は収容室121の外部となる通気路122の内部に位置する。即ち、ヒートパイプ13は、収容室121内から通気路122の内部に突出するよう配設される。
具体的に、収容室121を形成する側面壁121aには図示成されない貫通孔が形成されており、ヒートパイプ13が当該貫通孔内に挿通されて、収容室121の内部から通気路122の内部に延在するよう構成されている。
このヒートパイプ13にはシリコンゴムなどの環状のシール部材(図示せず)が嵌め込まれている。そして、上記貫通孔内にヒートパイプ13が挿通されると、該シール部材によりシールされて、これにより、収容室121の内部の密閉状態、或いは、略密閉状態が維持されるよう構成されている。
他方、図3に示す中心線111aの通気路123側に配列されたヒートパイプ13は、通気路122に延在する前記ヒートパイプ13と同様に、中心線111a近傍に位置する一端から通気路123側に向かって延在し、筐体12の側面壁121bを貫通して、他端は収容室121の外側となる通気路123の内部に位置する。
上述のようにヒートパイプ13を設けることで、当該ヒートパイプにより表示パネル11から発生した熱を収容室121の内部で回収することができる。即ち、ヒートパイプ13によって、循環流路92を流れる空気から熱を回収すると共に、表示パネル11の熱を背面111から直接回収することができる。そして、回収された熱は、ヒートパイプによって収容室121の外側に導かれ、それぞれ通気路122、123の内部に放出される。従って、ヒートパイプ13は、画像表示部1に備えられた熱交換手段として機能する。
このヒートパイプ13から通気路122、123の内部に放出された熱は、通気路122、123を通って筐体12の外部に発散される。即ち、通気路122、123は、収容室121の外部において、ヒートパイプ13から熱を回収する熱回収手段として機能する。これにより、表示パネル11の温度上昇を抑制することができる。
本実施例では、表示パネル11の背面111の上下方向に所定の等間隔毎に全体に渡って複数のヒートパイプ13が配備されているので、循環流路92の流路部11c全体から熱を回収し、また、液晶ディスプレイ10の背面111全体から熱を回収することができる。これにより、画像表示部1の冷却効率を高めることができる。
〈冷却装置19〉
図2、図4及び図5において、19は本発明の冷却装置である。この冷却装置19は、前記ヒートパイプ13と同様に表示パネル11で発生した熱を回収するために設けられたものである。具体的に冷却装置19は、収容室121内にディスプレイ10(表示パネル11)の冷却に供する空気を送り、表示パネル11を適温に冷却するためのものである。この冷却装置19は図5に示されるように画像表示部1の下部に配置されている。 当該冷却装置19は、少なくとも冷媒圧縮機200、凝縮器(放熱器)192、減圧装置203、蒸発器191を冷媒配管で環状に接続して成る冷媒回路210と、蒸発器191で冷却された空気を筐体12内に送る循環用送風装置と、制御装置310とを備える。
(i)構成
本実施例の冷却装置19は、収容室121の外側(下側)の筐体12内に形成された機械室195内に設けられたコンプレッサユニット197及びコンデンサユニット198と、この機械室195の上側であって、収容室121内に設けられた冷却ユニット199と、上記筐体12内にそれぞれ設けられた循環用ファン18、181及び送風ファン72の3つの送風手段から成る循環用送風装置によって構成される。コンプレッサユニット197は、冷媒圧縮機200、レシーバータンク201、フィルタードライヤー202、サービスバルブ212、213、アキュムレータ205、逆止弁206とから構成され、コンデンサユニット198の凝縮器(放熱器)192と、冷却ユニット198の減圧装置としての膨張弁203及び蒸発器191と配管接続されて、冷媒圧縮機200、レシーバータンク201、フィルタードライヤー202、サービスバルブ212、213、アキュムレータ205、逆止弁206がコンデンサユニット198の凝縮器192と、冷却ユニット199の膨張弁203及び蒸発器191等と共に所定の冷媒回路210を構成する。
ここで、当該冷却装置19を詳細に説明する。図6は冷却装置19の冷媒回路図、図7は冷却装置19の正面図、図8は冷却装置19の背面図、図9は右側面図、図10は左側面図、図11乃至図13は冷却装置19の斜視図(図13はコンプレッサユニット197にカバー197A取り付けた状態を示す斜視図)をそれぞれ示している。尚、図6では循環用送風装置の循環用ファン181のみが図示されその他の循環用送風装置(循環用ファン18及び送風ファン72)は図示されておらず、又、図7乃至図13では何れの循環用送風装置も示されていないが、循環用送風装置も冷却装置19の一部を構成するものである。
冷媒圧縮機200は、横長円筒状の密閉容器200A内に図示されない駆動要素と、この駆動要素により駆動される圧縮要素を備えた横型冷媒圧縮機である。この冷媒圧縮機200の吐出側には冷媒吐出管221の一端が接続され、当該冷媒吐出管221より密閉容器200A内の圧縮要素で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが圧縮機200の外部に吐出される。また、冷媒圧縮機200の吸込側には冷媒吸込管220が接続されている。
冷媒吐出管221の他端はコンデンサユニット198の凝縮器192の入口に接続されている。この凝縮器192は、アルミ薄板等から成る複数枚の熱交換フィンに冷媒配管を蛇行状に挿通して構成されたフィンアンドチューブ型の熱交換器である。当該凝縮器192に対応して放熱器用送風装置としての2機の放熱用ファン193が並設されている。両放熱用ファン193は、凝縮器192に外気を通風して空冷するためのものである。
この凝縮器192の出口に接続された冷媒配管222は、コンプレッサユニット197のレシーバータンク201及びフィルタードライヤー202を介してサービスバルブ212の一端に接続されている。また、サービスバルブ212の他端に接続された冷媒配管223は冷却ユニット198の膨張弁203の入口に接続されており、この膨張弁203の出口に接続された冷媒配管224は蒸発器191の入口に接続されている。蒸発器191は、一対の管板191A間に所定間隔を存して複数枚の熱交換フィン191Fを配置し、これら管板191A及び熱交換フィン191Fに冷媒配管191Rを蛇行状に挿通して構成されたフィンアンドチューブ型の熱交換器である。蒸発器191の近傍には、蒸発器で冷却された空気を収容室121に送るための循環用送風装置としての循環用ファン181が配設される。
そして、蒸発器191の出口に接続された冷媒配管225はコンデンシングユニット197のサービスバルブ213の一端に接続されており、サービスバルブ213の他端に接続された冷媒配管226は、アキュムレータ205の入口に接続されている。このアキュムレータ205の出口には冷媒圧縮機200の前記冷媒導入管220が接続され、この冷媒導入管220は逆止弁206を介して冷媒圧縮機200の吸込側に接続されている。
また、前記フィルタードライヤー202とサービスバルブ210との間に位置する冷媒配管222には、レシーバータンク202内の冷媒を圧縮機200に戻すためのバイパス配管227の一端が接続されている。このバイパス配管227の他端は圧縮機200の密閉容器200Aに接続され、密閉容器200A内にて開口している。このバイパス配管227には、当該バイパス配管227を介して圧縮機200の密閉容器200Aに戻る冷媒の流通を制御するための電磁弁207と、密閉容器200A内に戻る冷媒を所定の圧力に減圧するためのキャピラリーチューブ208が介設されている。
更に、冷媒配管225の蒸発器191の出口近傍には、温感筒209が取り付けられている。当該温感筒209は蒸発器191から出た冷媒温度により膨張弁203の開度を調節するためのものである。
(ii)配置
上述した構成からなる冷却装置19は、液晶表示部1の下方に配置される。具体的に、冷却ユニット199は、収容室121の内部の表示パネル11の背面111側であって、表示パネル11の下端面114近傍の循環流路92内に配備される。このように、蒸発器191を含む冷却ユニット199を表示パネル11の背面111側に配置することにより循環流路92を短くすることができる。尚、冷却ユニット199は、本実施例の位置に限定されるものでなく、例えば、表示パネル11の下方、即ち、表示パネル11の下端面114側の循環流路92の流路部11d内に配置しても構わない。
一方、コンプレッサユニット197及びコンデンサユニット198は、冷却ユニット199の下側であって、収容室121の外側(下側)の位置に形成された機械室195内に設けられており、機械室195の底部を構成するユニットベース300上に取り付けられている。
機械室195は、筐体12の下面壁128と、ユニットベース300と、一対の通気用プレート6、6によって囲繞された横長略直方体形状を呈した空間内に構成されている。この機械室195内には上述したようにコンプレッサユニット197とコンデンサユニット198が設けられている。コンプレッサユニット197とコンデンサユニット198とは、横長直方体形状を呈した機械室195内の左右(横方向)に隣接して配置される。この機械室195の一方(ユニットベース300の一端300L側)に配置されたコンプレッサユニット197は図13に示されるように外郭を構成するカバー197A内に構成されている。
具体的に、横型冷媒圧縮機200は、横長円筒状の密閉容器200Aの頭部がユニットベース300のコンデンサユニット198とは反対側の一端300L側、底部がコンデンサユニット198側となるように配置された状態で、防振部材200Bを介してユニットベース300上に固定されている。当該コンプレッサユニット197において、冷媒圧縮機200のコンデンサユニット198側、即ち、冷媒圧縮機200とコンデンサユニット198の間にはレシーバータンク201とフィルタードライヤー202とが前後方向に並設されている。具体的に、フィルタードライヤー202は冷媒圧縮機200とコンデンサユニット198の間の一方である前方(正面)300S側に設けられ、レシーバータンク201は他方の後方(背面)300R側に設置されている。
上記レシーバータンク201とフィルタードライヤー202が位置するユニットベース300のコンデンサユニット198とは反対側となる一端300L側には、前記冷媒圧縮機200とキャピラリーチューブ208が前後方向に並設されている。冷媒圧縮機200は、前後方向の略中心となる位置に設けられ、キャピラリーチューブ208はその背面300R側に、当該冷媒圧縮機200と並んで設置されている。
また、前記冷媒圧縮機200のコンデンサユニット198とは反対側となるユニットベース300の一端300Lにはアキュムレータ205とサービスバルブ212、213とが前後方向に並設されている。具体的に、アキュムレータ205がユニットベース300の一端の正面300S側に設けられており、当該アキュムレータ205に隣接する背面300Rにはサービスバルブ212が設けられ、更に、サービスバルブ212の背面300Rに当該サービスバルブ212に隣接してサービスバルブ213が設置されている。
更に、アキュムレータ205と圧縮機200との間であって、正面300S側のユニットベース300上には電装箱228が設置されており、この電装箱228には後述する制御装置310の制御基板が内蔵されている。
一方、機械室195の他方には、コンデンサユニット198が設けられいる。当該コンデンサユニット198は、機械室195の一方に配置された上記コンプレッサユニット197と横方向に並設されている。当該コンデンサユニット198は、凝縮器192と2機の放熱用ファン193から構成されている。これらは、ユニットベース300の前後方向に併設されている。具体的に、凝縮器192は画像表示装置の前面101に位置する通気用プレート6側となるユニットベース300の正面300S側に設置され、2機の放熱用ファン193は背面102に位置する通気用プレート6側となるユニットベース300の背面300R側に正面300S側に設けられた凝縮器192に沿って横方向に並んで設けられている。
両放熱用ファン193は、当該ファン193による凝縮器192への通風方向が複数の熱交換フィンに挿通された冷媒配管の延在する方向に対して直交するように配置されている。この場合、放熱用ファン193を運転すると、図4において矢印Dで示されるように、画像表示装置の前面101に位置する通気用プレート6に形成された通気口61から機械室195内に外部の空気が吸い込まれる。この機械室195内に吸い込まれた外気は、凝縮器192を通過した後、放熱用ファン193に吸い込まれ、その後、画像表示装置の背面102に位置する通気用プレート6に形成された通気口61から機械室195外部に排出されることとなる。これにより、蒸発器191において冷媒が回収し、冷媒回路210を介して凝縮器192に運搬された収容室121内の熱(即ち、表示パネル11の熱)を放熱用ファン193より凝縮器192に通風される外気と熱交換して、効率良く画像表示装置の外部に排出することができる。
本実施例では、上述したように画像表示装置の前面101に位置する通気用プレート6の通気口61から画像表示装置の外部の空気(外気)が吸い込まれ、背面102に位置する通気用プレート6の通気口61から画像表示装置の外部に空気が排出されるよう構成されている。即ち、本実施例では、画像表示装置の前面101に位置する通気用プレート6の通気口61が吸気口として用いられ、背面102に位置する通気用プレート6の通気口61が排気口として用いられることとなる。
他方、冷却ユニット199は、前述したように機械室195の上側の収容室121内部であって、循環流路92の流路部11c内の下方に配置されている。当該収容室121内に配備される冷却ユニット199と機械室195との間には下面壁128が設けられており、冷却ユニット198と機械室195内に位置するコンプレッサユニット197とは当該下面壁128を上下に貫通する図示しない孔内に挿通された冷媒配管223及び冷媒配管225のみを介して連通されている。また、当該冷媒配管223及び冷媒配管225には、シリコンゴムなどの環状のシール部材(図示せず)が嵌め込まれている。そして、下面壁128に形成された上記孔内に冷媒配管223及び冷媒配管225が挿通されると、該シール部材により孔と各冷媒配管223、225の間がシールされることとなる。これにより、収容室121の内部の密閉状態、或いは、略密閉状態が維持され、機械室195内の熱が収容室121に極力伝わり難いものとされている。
また、本実施例のように冷却ユニット199を収容室121の内部の表示パネル11の背面111と背面壁125との間に形成された循環流路92の流路部11cの下方に配置することで、冷却ユニット199の蒸発器191によって背面壁125の下端近傍の領域が冷却されるので、当該背面壁125の背面に配備された回路基板11eで発生した熱を回収することが可能となる。これにより、表示パネル11から発生した熱を回収する蒸発器191を用いて、回路基板11eで発生した熱も回収することが可能となる。尚、回路基板11eの回路基板用の集熱フィン71と送風ファン72とを用いた冷却については後に詳述する。
尚、本実施例では、通気用プレート6、6と筐体12とを別部材とし、通気用プレート6、6に通気孔61、61を形成するものとしたが、通気用プレート6を設けずに、筐体12をユニットベース300まで延在して設けて、この筐体12に通気口61を形成するものとしても構わない。
(iii)循環用ファン
他方、循環流路92内には循環用ファン18、181が設けられている。循環用ファン18、181は、蒸発器191で冷却された空気を筐体12内に送るための循環用送風装置である。具体的に、循環用ファン18、181は蒸発器191で冷却された空気を収容室121内の表示パネル11を包囲する循環流路92に循環させるために設けられたものである。
循環用ファン18は、表示パネル11の背面111側であって、表示パネル11の上端面113近傍に設置されている。即ち、循環用ファン18は、循環流路92の流路部11cの上端部に設置されている。この循環用ファン18は、当該循環用ファン18の上方から循環流路92の流路部11c内の空気を吸い込んで、この吸い込んだ空気を循環用ファン18の下方の流路部11cに吐出するように構成されている。
一方、循環用ファン181は、図5に示されるように、表示パネル11の背面111側であって、蒸発器191の近傍に設置されている。本実施例では、循環用ファン181は循環流路92の流路部11cの下端部の前記蒸発器191の上方に配置されている。循環用ファン181は、図5に示されるように、当該循環用ファン181の上方の流路部11c内の空気を吸い込んで、この吸い込んだ空気を該循環用ファン181の下方に設けられた蒸発器191に向かって吐出するように構成されている。従って、循環用ファン181を駆動することで、循環流路92内に図5に矢印で示される如き空気の流れが形成されることとなる。
このように、循環用ファン18、181により循環流路92には、図5に示されるように表示パネル11の周囲を時計回りに循環する空気の流れが形成されることとなる。即ち、循環用ファン18、181を駆動することによって、表示パネル11の表面112に沿って形成された流路部11a内の空気は、下から上に向かって、略鉛直方向に上昇するように流れ、当該流路部11aの上端に達した空気は、表示パネル11の上端面113に沿って形成された流路部11bに流入し、当該流路部11bを背面側、即ち、流路部11c側に向かって流れた後、背面111に沿って形成された流路部11c内に流入する。そして、流路部11c内に入った空気は、当該流路部11c内を図5に示されるように、上から下に向かって、略鉛直方向に下降するように流れた後、表示パネル11の下端面114に沿って形成された流路部11dに入り、当該流路部11dを表面側、即ち、流路部11a側に向かって通過し、流路部11aに戻る空気の循環が繰り返される。
このように、循環用ファン18、181を設けることで、表示パネル11の表面112に沿って形成された流路部11a内の空気を当該表示パネル11の背面111に沿って形成された流路部11cに効率よく導くことができる。従って、表示パネル11の表示画面112aで発生した熱を空気を媒体として、表示パネル11の背面111側に設けられたヒートパイプ13及び冷却ユニット199の蒸発器191に導いて当該ヒートパイプ13及び蒸発器191によって効率よく回収することが可能となる。即ち、循環流路92内に空気を循環させることによって、表示パネル11、特に、表示パネル11の表示画面112aを空冷することができる。これにより、表示パネル11の温度上昇、特に、発熱し易い表示画面112aの温度上昇を抑制することが可能となり、その結果、表示パネルの機能を良好な状態に維持することができるようになる。
また、背面壁125の背面に取り付けられた回路基板11eで発生した熱も背面壁125の背面から表面に伝わり、更に、当該表面から循環流路92内を循環する空気に伝わって、ヒートパイプ13及び蒸発器191により回収されるので、回路基板11eも冷却することができる。
特に、本実施例では、蒸発器191の上方近傍に設けられた循環用ファン181により蒸発器191に向けて直接空気が吐出されるように構成されているので、循環流路92内の空気を流路部11cで停滞させることなく蒸発器191に送風することができる。これにより、蒸発器191にて熱を効率よく回収することが可能となる。
また、本実施例では、循環用ファン18、181が流路部11cの上端部と下端部にそれぞれ配設されているので、空気が循環流路92内を循環し易くなると共に、流速も大きくすることができるようになる。これにより、表示パネル11を均一に冷却することが可能となり、表示パネル11の一部、特に、蒸発器191に隣接する部分のみが極端に冷却される不都合も解消できるようになる。
尚、本実施例では図3に示されるように、流路部11cの上端部に10個の循環用ファン18を配備すると共に、流路部11cの下端部には3個の循環用ファン181を配備することが好ましい。また、当該循環用ファン181の運転は後述する冷却装置19の制御装置310により制御されているものとする。
更に、本実施例では、循環流路92を構成する表示画面112a側の流路部11aから反対側の流路部11cに、即ち、空気が表示画面112a側を下から上に流れ、流路部11c側を上から下に流れて、蒸発器191で熱交換された直後の冷気によって、温度上昇の大きい表示画面112a側が最初に冷却され、次に温度上昇の小さい表示画面112aの反対側の流路部11cが冷却されるように構成されている。そのため、温度の高い表示画面112a側が効果的に冷却されると共に、蒸発器191で上述の如く両側面を冷却して温度上昇した空気を再度冷却させて蒸発器191での熱交換を効果的に行うことができる。
更にまた、本実施例では、循環用ファン18を循環流路92の流路部11cの上端部、即ち、表示パネル11の上端面113に沿って形成された流路部11bから流路部11c内に空気が流れ込む位置、又は、その近傍に設置して、循環用ファン18により吸い込んだ空気を当該循環用ファン18の下方の流路部11cに向けて吐出するよう構成しているので、循環流路92内の空気を効率よく循環させることができる。
即ち、本実施例の循環流路92は、流路部11cの上側に配置された循環用ファン18と、流路部11cの下側に配置された蒸発器191で空気を循環させる循環用ファン181とによって空気を循環させるものとしている。
しかも、流路部11bに流れ込む位置、又は、その近傍に循環用ファン18を設置した場合には、その分、画像表示部1の高さ方向が拡大してしまう。そこで、本実施例の如き循環用ファン18、181を表示パネル11の背面111側に配置することで、画像表示部1が高さ方向に大型化することを回避することができる。
〈放熱フィン14〉
次に、図3に示す放熱フィン14について説明する。放熱フィン14は、収容室121の側面壁121aに沿って略鉛直方向に延在する通気路122内部に設けられている。この放熱フィン14はアルミニウムによって形成されており、通気路122に突出したヒートパイプ13の他端の表面側の面に当接する第1放熱部と背面側の面に当接する第2放熱部により構成されている。即ち、ヒートパイプ13の他端(突出部)131は、熱交換フィン14の第1放熱部141と第2の放熱部142により挟持される。
更に、通気路122の内部に設けられた放熱フィン14と同様に、通気路123の内部にも同様の放熱フィン14が設けられている。このように、各通気路122、123に突出したヒートパイプ13の他端に当接する放熱フィン14を設けることで、ヒートパイプ13から通気路122、123の内部への放熱効率が高まり、その結果、画像表示部1の冷却効率を高めることができる。
また、本実施例では、ヒートパイプ13から通気路122、123の内部への放熱効率を高めるための放熱部材として、放熱フィン14を用いるものとしたが、この放熱フィン14に換えて他の放熱部材を採用しても構わない。
〈通気用ファン15、16〉
次に、通気路122の内に設けられた通気用ファン15、16について説明する。通気用ファン15、16は通気路122内の空気を通気路122に沿って所定の方向に循環させるための送風手段であり、図3に示されるように、通気用ファン15は通気路122内部の上端部122aに配置され、通気用ファン16は通気路122内部の下端部122bに配置されている。
具体的に、通気用ファン15は、通気路122内の空気を支持台2のフレーム部21の上面21aに設けられた前記通気口(図示されず)から筐体12の外部へ排出するように設けられている。これによって、通気路122内に略鉛直方向の下から上に向かう空気の流れが形成される。また、通気用ファン16は、筐体12の外部の空気を通気口61から通気路122の内部に吸入するよう設けられている。これによって、通気路122内に略鉛直方向の下から上に向かう空気の流れが形成される。
通気路123の内部にも、上述した通気路122と同様に、通気用ファン15、16が設けられており(図3参照)、通気用ファン15、16によって通気路123内に略鉛直方向の下から上に向かう空気の流れが形成されている。
このように、通気用ファン15、16によって、ヒートパイプ13から通気路122、123の内部に放出された熱を筐体12の外部に効率よく発散させることができるので、各通気路122、123内部におけるヒートパイプ13及び放熱フィン14の放熱効率を高めることができるようになる。
特に、本実施例では、通気路122、123内の空気が下から上に流れるので、温かい空気は上昇するという空気の性質と相俟って、ヒートパイプ13から放出された熱によって温まった通気路122、123内の空気が効率よく下から上に流れることとなる。従って、係る構成により通気路122、123内に放出された熱を効率よく筐体12の外部に発散させることができる。
尚、本実施例では通気路122、123内の空気を筐体12の外部に排出するための送風手段として、通気用ファン15、16を用いるものとしたが、実施例の通気用ファン15、16に限らず、他の送風手段を採用しても構わない。
〈集熱フィン17〉
次に、収容室121内部に設けられた集熱フィン17について図3を用いて説明する。集熱フィン17は、表示パネル11から循環流路92内に放出された熱を回収してヒートパイプ13に導くための集熱部材であり、表示パネル11の背面111に設けられた複数のヒートパイプ13と交熱的に接触するよう設けられている。
具体的に当該集熱フィン17は、表示パネル11の背面111に略鉛直方向に設けられた複数のヒートパイプ13に渡って延在すると共に、当該複数のヒートパイプ13に接触する基部と、この基部の一面に垂直に連結され、基部の長手方向に渡って延在するフィン部とから構成されている。図3では、背面111の中心線111aに対して、通気路122側に位置するヒートパイプ13のみに集熱フィン17が取り付けられた状態を示しているが、実際には、背面111の中心線111aに対して、通気路123側のヒートパイプ13にも集熱フィン17が取り付けられている。
このように、集熱フィン17を設けることで、表示パネル11から循環流路92内に放出された熱を集熱フィン17が回収して、この回収された熱を当該集熱フィン17と交熱的に接触されたヒートパイプ13に効率よく導くことができる。これにより、熱交換手段としてのヒートパイプ13の機能が高まり、その結果、画像表示部1の冷却効率を高めることができるようになる。
尚、本実施例では循環流路92内を流れる空気から集熱する集熱部材として集熱フィン17を用いるものとしたが、係る集熱部材は、実施例の集熱フィン17に限定されるものでなく、当該集熱フィン17に換えて他の集熱部材を用いるものとしても構わない。また、集熱フィン17を設けずに画像表示部1を構成するものとしても差し支えない。
〈断熱部材7〉
断熱部材7は、冷却ユニット199の蒸発器191と隣接する表示パネル11が当該蒸発器191により過剰に冷却される不都合を防止するために設けられたものであり、図5に示されるように、蒸発器191と表示パネル11との間に介在される。
具体的に、蒸発器191は、表示パネル11の背面111側に配置されており、断熱部材7は、表示パネル11の背面111と蒸発器191の前面191aとの間に配置されている。この断熱部材7の材質としては、例えば、ウレタンやシリコン系のゴム等が用いられる。
前述したように表示パネル11で発生した熱は、循環流路92内を流れる空気を媒体して蒸発器191に導かれ、当該蒸発器191により回収されるが、本実施例の如く表示パネル11に隣接して蒸発器191を設けた場合、表示パネル11の蒸発器191の近接する部分が蒸発器191により過剰に冷却されてしまい、表示パネル11の機能に悪影響を及ぼす恐れがある。そこで、表示パネル11と蒸発器191の間に断熱部材7を介在することで、表示パネル11の蒸発器191に近接する部分が過剰に冷える不都合を防止することができるようになる。これにより、表示パネル11の温度分布を均一とすることができるようになり、表示パネル11の機能を良好な状態に維持することが可能となる。
〈回路基板用の集熱フィン71と送風ファン72〉
次に、回路基板用の集熱フィン71と送風ファン72について図5を用いて説明する。回路基板用の集熱フィン71は、背面壁125の背面側に存在する空気から熱を集めるために設けられた集熱手段であり、背面壁125の下端近傍の背面側に設置されている。特に、この集熱フィン71は、当該集熱フィン71により収集した熱を蒸発器19にて回収できるように、蒸発器191によって冷却可能な領域(冷却領域)内に配置されている。本実施例では、集熱フィン71は、当該蒸発器191の冷却領域内であって、背面壁125を挟んで蒸発器191と対向するように配置されている。
また、送風ファン72は、蒸発器191で冷却された背面壁125の背面側に存在する空気を背面壁125の背面に沿って流すための循環用送風装置である。この送風ファン72は、回路基板用の集熱フィン71の上方近傍の背面壁125背面上に配置されている。本実施例では、背面壁125の背面側であって、蒸発器19の冷却領域に存在する空気が送風ファン72により回路基板11eに送風されることとなる。
上述した回路基板用の集熱フィン71によれば、背面壁125の背面側の冷却領域に存在する空気から熱を集めて、集めた熱を蒸発器191によって回収することができる。これにより、背面壁125の冷却領域の背面側に存在する空気を蒸発器191によって効率良く冷却することができる。
そして、冷却された空気は回路基板用の送風ファン72によって、背面壁125の背面側に設けられた回路基板11eに送風されることとなる。これにより、回路基板11eで発生した熱を、当該送風ファン72により送風される空気に回収することができる。その結果、回路基板11eを効率よく冷却することができる。
尚、上述したように、本実施例では、回路基板11eを効率良く冷却するための集熱手段及び送風装置として、回路基板用の集熱フィン71及び送風ファン72を用いるものとしたが、この実施例の集熱フィン71及び送風ファン72に換えて他の集熱手段及び送風装置を採用しても構わない。また、本実施例では、蒸発器191の冷却領域であって、背面壁125の背面側に存在する空気を送風ファン72により回路基板11eに送風するものとしたが、例えば、回路基板11e近傍の空気を送風装置により集熱フィン71に送風するよう構成することも可能である。
(3)照明器具の配置について
収容室121の背面を構成する背面壁125は、略鉛直方向に延在する鉛直壁部125aと、その両端に設けられた傾斜壁部125b、125cとから構成されている。鉛直壁部125aは、表示パネル11の背面111に沿って鉛直方向に延在している。傾斜壁部125bは、鉛直壁部125aの上端に設けられており、当該鉛直壁部125aの上端から背面3側に屈曲して斜め上方に起立形成されている。また、傾斜壁部125cは、鉛直壁部125aの下端に設けられており、当該鉛直壁部125aの下端から背面3側に屈曲して斜め下方に降下するように形成されている。
このように、背面壁125の鉛直壁部125aの両端に背面3側に延在する傾斜壁部125b、125cを設けることで、背面壁125と表示パネル11の背面111との間には上側に傾斜壁部125bの表面に沿って第1収容空間12bが形成され、下側に傾斜壁部125cの表面に沿って第1収容空間12cが形成される。即ち、循環流路92の流路部11cの上端部と下端部のそれぞれに表示パネル11の背面111側に所定の空間を有する第1収容空間12b、12cが形成される。また、背面壁125と背板3との間には、鉛直壁部125aの背面に沿って第2収容空間12aが形成される。
上記第1収容空間12bには、図4に示されるように、循環用ファン18が配置され、第1収容空間12cには、図4及び図5に示されるように循環用ファン181と冷却ユニット199が配置されている。また、第2収容空間12aには、図4に示されるように、広告フィルムを照明するための照明器具5が配置されている。当該照明器具5は、複数の蛍光灯により構成されており、この蛍光灯が第2収容空間12a内に鉛直壁部125aに沿って水平方向に並設されている。
上述したように傾斜壁部125b、125cを設けることで、循環用ファン18、181及び冷却ユニット199が配置される第1収容空間12b、12cを収容室121の内部に形成できると共に、照明器具5が配置される第2収容空間12aを、収容室121の外側であって、収容室121内の循環用ファン18の略下方に対応し、且つ、収容室121内の循環用ファン181及び冷却ユニット199の略上方に対応する位置に形成することができる。即ち、第2収容空間12aは鉛直方向、又は、略鉛直方向において第1収容空間12bと第1収容空間12cの間に介在することとなる。これにより、循環用ファン18、181及び冷却ユニット199と照明器具5とを鉛直方向、又は、略鉛直方向に並設することが可能となるので、画像表示部1が厚み方向(即ち、図4における流路部11a、11cの幅方向に相当)に大型化することを回避できるようになる。
(4)画像表示装置の制御
〈画像表示装置の制御手段〉
図14及び図15に示されるように、画像表示装置には、表示パネル11の表面112の温度を検出するパネル温度センサTS1乃至TS4と、表示パネル11の表面112の照度を検出するための4つの照度センサLS1乃至LS4と、画像表示装置の背面102の温度を検出するための温度センサTS5と、外気温度を検出するための外気温度センサTS8と、GセンサGS1が取り付けられている。また、画像表示装置の前述した冷却装置19には、図14に示されるように、冷媒回路210の凝縮器192の温度を検出するための温度センサTS6と、蒸発器191の温度を検出するための温度センサTS7が取り付けられている。
パネル温度センサTS1、TS2は、表示パネル11の表面112であって、表示画面112aの上方の両隅部近傍にそれぞれ取り付けられており、パネル温度センサTS3、TS4は、表示パネル11の表面112であって、表示画面112aの下方の両隅部近傍にそれぞれ取り付けられている。
照度センサLS1、LS2は、表示パネル11の表面112であって、表示画面112aの上方両隅部近傍にそれぞれ取り付けられている。照度センサLS3、LS4は表示画面112aの下方両隅部近傍にそれぞれ取り付けられている。画像表示装置の制御手段Cはこれら各照度センサLS1乃至LS4にて検出される表示パネル11の表面112の照度に基づき、液晶ディスプレイ10の輝度を制御している。
そして、温度センサTS5は、画像表示装置の背面102に取り付けられている。画像表示装置の制御手段Cは、当該温度センサTS5にて検出される背面102の温度に基づき、前記通気路122、123にそれぞれ設けられた通気用ファン15、16(図15において、通気用ファン15は図示されない)の運転を制御している。
また、GセンサGS1は、画像表示装置の振動や衝撃を感知するためのものであり、表示パネル11の表面112の下方に取り付けられている。具体的に、GセンサGS1が振動や衝撃を感知すると、画像表示装置の制御手段Cは、照明器具5及び液晶ディスプレイ10をOFFすると共に、冷却装置19の制御装置310に運転を停止する旨の所定の電気信号を送出する。冷却装置19はこの電気信号を受信すると、前記制御動作に拘わらず、直ちに、出力側に接続された全ての機器(即ち、冷媒圧縮機210、放熱用ファン193及び循環用ファン18、181及び送風ファン72等)の運転を停止する。尚、図15では、通気用ファン15及び送風ファン72の位置を簡略的に示しているが、実際には前記で説明の位置に設置されているものとする。
画像表示装置の制御手段Cは、汎用のマイクロコンピュータにより構成されており、時限手段としてのタイマを内蔵している。制御手段Cは、画像表示装置全体の電源を予め設定された運転時間内のみONとして、各機器(即ち、照明器具5及び各ファン15、16、72等)の運転を制御し、運転時間外にはOFFとするように制御する。具体的に、本実施例では、自らのタイマにより4時〜24時までの間の時間内に各機器の運転を制御している。また、この運転時間内において、制御手段Cは、設定された昼間の時間帯(例えば、7時〜17時)には照明器具5を消灯すると共に、前述したように照度センサLS1〜LS4の検出に基づき、液晶ディスプレイ10の輝度を制御する。また、夜間には照明器具5を点灯すると共に、液晶ディスプレイ10の輝度を予め設定された固定値(例えば、輝度290cd/m2)とする。また、冷却装置19の運転制御は当該冷却装置19が有する制御装置310により実行されている。
〈冷却装置の制御装置〉
図16は、前述した冷却装置19の制御装置310のブロック図である。この制御装置310は、冷却装置19の制御を司る制御手段である。当該制御装置310は、汎用のマイクロコンピュータにより構成されており、時限手段としてのタイマを内蔵している。制御装置310の入力側には、表示パネル11の表面112にそれぞれ設けられた前記パネル温度センサTS1乃至TS4、凝縮器192の温度センサTS6、蒸発器191の温度センサTS7、外気温度センサTS8が接続されている。そして、当該制御装置310は画像表示装置の制御手段Cからの信号(電気信号)を受信可能に構成されている。
また、出力側には冷媒圧縮機200、蒸発器191の上方近傍に設置された循環用ファン181、凝縮器192に外気を通風するための放熱器用送風装置としての放熱用ファン193、前記循環流路92の流路部11cの上端部に設置された循環用ファン18及び送風ファン72等が接続されている。当該制御装置310、前記入力側に接続された各センサの出力及び画像表示装置の制御手段Cからの信号に基づき出力側に接続された各機器の運転を制御している。
この制御装置310は、パネル温度センサTS1乃至TS4の検出温度が設定温度となるように冷媒圧縮機210の運転をオン−オフ制御している。また、当該設定温度は、昼に対して夜が高くなるように制御装置310により変更される。更に、制御装置310は、外気温度センサS8の検出温度が予め定めた範囲を超えた際、冷媒圧縮機200の運転を停止する。
更にまた、制御装置310は、冷媒回路210が後述する過負荷状態に至った際に蒸発器191と空気との熱交換量を低減させる。具体的に、この制御装置310は、温度センサTS6にて検出される凝縮器192の温度が予め設定された所定の第1の値以上に上昇した際、若しくは、温度センサTS7にて検出される蒸発器191の温度が予め設定された所定の第2の値以上に上昇した際の何れかを満たした場合、冷媒回路210が過負荷状態であると判断して循環用ファン181による空気の送風量を低減させることにより、蒸発器191と空気との熱交換量を低減するように制御している。また、制御装置310は、温度センサTS6にて検出される凝縮器192の温度が予め設定された所定の第3の値以下に低下した際、若しくは、温度センサTS7にて検出される蒸発器191の温度が予め設定された所定の第4の値以下に低下した際の何れかを満たした場合、冷媒回路210が軽負荷状態であると判断して放熱用ファン193による空気の送風量を低減させることにより、凝縮器192への送風量を低減するように制御している。具体的な制御動作は以下に詳述する。
ここで、図17に示すフローチャートに基づき、制御装置310の制御動作を説明する。当該制御装置310は、所定の運転時間内に以下で詳述する冷却装置19の運転制御を実行し、所定の運転時間外には、運転を停止するものとする。尚、当該運転時間外には、前述したように画像表示装置の制御手段により画像表示装置全体の各機器の運転が停止される。先ず、制御装置310はステップS1で自らのタイマにより所定の運転時間内(本実施例では4時〜24時の間とする)であるか否かを判断する。ステップS1で、制御装置310は現在の時刻が所定の運転時間外(本実施例では、0時〜4時)である場合には、ステップS0に戻って、冷却装置19の運転制御を停止した状態(図17の電源OFF)を継続する。
そして、制御装置310は、ステップS1で所定の運転時間(4時〜24時)になると、ステップS2に進んで、表示パネル11の温度が所定温度に達したら、冷却装置19の運転制御を開始し(図17の電源ON)、ステップS3に移行する。このステップS3で、制御装置310はパネル温度センサTS1乃至TS4の検出温度が設定温度の上限値(MAX)以上、例えば、昼間の時間帯では設定温度の上限値(MAX)が+47℃以上であるか否かを判断する。制御装置310は、当該ステップS3でパネル温度センサTS1乃至TS4により検出される何れの温度も+47℃より低い場合には、ステップS1に戻る。一方、パネル温度センサTS1乃至TS4のうちの何れか1つでも検出温度が+47℃以上になると、制御装置310は次のステップS4に移行する。
このステップS4で、制御装置310は自らのタイマにより前回冷媒圧縮機200の運転を停止してから10分経過したか否かを判断する。ここで、前回の冷媒圧縮機200の停止から10分以上経過している場合には、制御装置310は次のステップS5に移行して、前記循環用ファン18(図17に示される内部循環ファンに相当)及び送風ファン72を始動すると同時に、冷媒圧縮機200、循環用ファン181及び2機の放熱用ファン193を始動する。これにより、冷媒圧縮機200の圧縮運転が開始される。
即ち、ステップS5にて制御装置310により冷媒圧縮機200の運転が開始されると、冷媒圧縮機200の吸込側の冷媒導入管220より密閉容器200A内に低温低圧の冷媒ガスが吸い込まれ、この冷媒ガスは容器200A内に設けられた圧縮要素にて圧縮されて高温高圧の冷媒ガスとなる。圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、冷媒吐出管221から吐出されてコンデンシングユニット198の凝縮器192に流入する。ここで、冷媒は放熱ファン193によって送風される外気と熱交換して、十分に凝縮液化される。
この凝縮器192から出た冷媒は、再びコンプレッサユニット198に戻り、レシーバータンク201、フィルタードライヤー202及びサービスバルブ212を順次経て、冷却ユニット199の膨張弁203に至り、当該膨張弁203で減圧された後、蒸発器191に流入する。
そして、収容室121内に配設された蒸発器191に流入した冷媒は、そこで蒸発し、循環用ファン181によって送風される循環流路92内の循環空気から熱を奪って冷却作用を発揮する。この蒸発器191と熱交換した冷気は、当該循環用ファン181により循環流路92の流路部11dを介して、表示パネル11の表面112に沿って形成された流路部11aに送風される。一方、蒸発器191にて蒸発した冷媒は、その後蒸発器191を出てコンプレッサユニット198に戻り、サービスバルブ213、アキュムレータ205及び逆止弁206を順次通過して冷媒導入管220から再び冷媒圧縮機200に吸い込まれるサイクルを繰り返す。
以上のように、このステップS5において、冷媒圧縮機200の運転が開始されると、冷媒が上述したように冷媒回路210内に循環する動作が繰り返される。このような運転により、通常、蒸発器191では所定の温度で冷媒が蒸発し、その時の冷媒の吸熱作用により周囲の空気が冷却される。そして、冷却された蒸発器191周囲の空気は、循環用ファン18、181により循環流路92内に循環される。
このように、循環用ファン18、181によって、循環流路92内に上記空気を循環させることで、この空気を媒体として循環流路92内の表示パネル11の熱を蒸発器191に導き、当該蒸発器191により回収することができる。また、当該蒸発器191において冷媒に熱を放出して冷却された空気は、再び循環流路92に循環され、表示パネル11の熱を蒸発器191に導く動作を繰り返す。これにより、表示パネル11を適温に冷却することが可能となり、表示パネル11の温度上昇を解消、若しくは、抑制することができる。
一方、制御装置310は、前述したステップS5において冷媒圧縮機200を起動すると、次に、ステップS6に進んで、パネル温度センサTS1乃至TS4の検出温度が設定温度の下限値(MIN)以下、例えば、昼間の時間帯では設定温度の下限値(MIN)が+40℃以下であるか否かを判断する。制御装置310は、当該ステップS6でパネル温度センサTS1乃至TS4により検出される温度が+40℃より高い場合には、ステップS1に戻る。
他方、ステップS6において、パネル温度センサTS1乃至TS4の全てのセンサにて検出される検出温度が+40℃以下になると、制御装置310は次のステップS7に移行して、蒸発器191の上方に設けられた循環用ファン181の運転を停止すると同時に、自らのタイマにより時間のカウントを開始する。尚、本実施例ではステップS6においてパネル温度センサTS1乃至TS4の全てのセンサにて検出される検出温度が+40℃以下になると、制御装置310は、次のステップS7に進むものとしたが、これに限らず、パネル温度センサTS1乃至TS4の何れかのセンサの検出温度が+40℃以下になった時点で、次のステップS7に移行するものとしても構わない。
そして、制御装置310は、ステップS7にて時間のカウントを開始してから5分経過すると、次のステップS8に移行して、前記圧縮機200及び放熱用ファン193の運転を停止すると共に、前記時間のカウントをリセットして、再びカウントを開始する。また、ステップS8にて、制御装置310は、前記循環用ファン18及び送風ファン72の運転も停止する。そして、制御装置310はステップS8にて冷媒圧縮機200を停止して(カウントを開始して)30分間は冷媒圧縮機200の運転を停止した状態を維持させる。
ステップS8にて圧縮機200を停止してから30分経過すると、制御装置310は次に、ステップS9に移行し、パネル温度センサTS1乃至TS4の検出温度が+10℃以上であるか否かを判断する。ここで、パネル温度センサTS1乃至TS4の何れかのセンサの検出温度が+10℃以上になると、制御装置310はステップS10に移行して循環用ファン18、181の運転を開始し、再びステップS1に戻る制御動作を繰り返す。また、上記ステップS9にて全てのパネル温度センサTS1乃至TS4のセンサの検出温度が+10℃未満である場合には、制御装置310は、パネル温度センサTS1乃至TS4の何れかのセンサの検出温度が、+10℃以上になるまでステップS9を繰り返す。
尚、本実施例では、上述したようにステップS9において、制御装置310は、パネル温度センサTS1乃至TS4の何れかのセンサの検出温度が+10℃以上になると、ステップS10に移行するものとしたが、これに限らず、全てのパネル温度センサTS1乃至TS4の検出温度が+10℃以上になってから次のステップS10に進むものとしても構わない。この場合には、ステップS9にてパネル温度センサTS1乃至TS4の何れかのセンサの検出温度が+10℃未満である場合には、制御装置310は、全てのパネル温度センサTS1乃至TS4の検出温度が+10℃以上になるまでステップS9を繰り返す。
(i)夜間の設定温度変更制御
ところで、制御装置310は、夜間の時間帯では、冷媒圧縮機200をオン−オフ制御するパネル温度センサTS1乃至TS4の設定温度を、前述した昼間の時間帯の設定温度より高くなるよう変更する。本実施例では、昼間の時間帯では前述したようにステップS3でパネル温度センサTS1乃至TS4の検出温度が+47℃以上になると、ステップS4に進んで、ステップS5で冷媒圧縮機200の運転を開始する。これに対して、夜間では制御装置310はステップS3で昼間の設定温度より高い+55℃以上になると、次のステップS4に進んで、ステップS5で冷媒圧縮機200の運転を開始するよう制御する。
また、昼間の時間帯では制御装置310は、ステップS6でパネル温度センサTS1乃至TS4の検出温度が+40℃以下に低下すると、次のステップS7を経てステップS8で冷媒圧縮機200の運転を停止するのに対して、夜間ではステップS6で昼間の設定温度より高い+50℃以下になると、次のステップS7に進み、ステップS8で圧縮機200の運転を停止するよう制御する。
このように、冷媒圧縮機200のオンーオフの設定温度を昼に対して夜が高くなるよう変更するので、夜間の頻繁な冷媒圧縮機200のオン−オフを解消することができるようになる。これにより、冷媒圧縮機200の保護を図ることができるようになる。
ところで、上述した冷媒圧縮機200の運転中(即ち、ステップS5)に冷媒回路210が過負荷状態に陥いると、蒸発器191における冷媒の蒸発温度が上昇して、循環流路内の空気を媒体として表示パネル11の熱を回収することが困難となる。この場合、当該蒸発器191を経た空気を通常通り循環流路92内に循環させると、表示パネル11の放熱を阻害する不都合が生じる恐れがあった。
他方、冷媒回路210は外気温度の低い軽負荷状態の場合には、表示パネル11の温度が高くなっていないため、冷却装置19の運転を停止することにより、無駄な運転を行わないようにしている。
そこで、本発明では、冷媒回路210の過負荷状態時、或いは、軽負荷状態時に上述した問題が生じることを解消、若しくは、抑制するために、この冷媒圧縮機200の運転時に冷却装置19の制御装置310が以下の制御を行うことで、表示パネル11や冷媒圧縮機200を保護するものとする。
(ii)冷媒圧縮機運転時の循環用ファン181の制御
先ず、制御装置310は、上述したように冷媒回路210が過負荷状態の場合には、蒸発器191と空気との熱交換量を低減させる。この場合、循環用送風装置による空気の送風量を低下させることによって、蒸発器191と空気との熱交換量を低減するものとする。
具体的には、制御装置310は、少なくとも温度センサTS6によって検出される凝縮器192の温度が予め設定された第1の値以上(例えば、+48℃以上)に上昇した際、若しくは、温度センサTS7によって検出される蒸発器191の温度が予め設定された第2の値以上(例えば、+7℃以上)に上昇した際の何れかを満たした場合、冷媒回路210が過負荷状態であると判断するものとする。本実施例では、温度センサTS6による凝縮器192の温度が+48℃以上であって、且つ、温度センサTS7による蒸発器191の温度が+7℃以上である場合の両方を満たした場合、制御装置310は冷媒回路210が過負荷状態であると判断する。
そして、制御装置310は過負荷状態と判断すると、蒸発器191の上方近傍に設けられた循環用ファン181のみを停止する。このとき、制御装置310は循環用ファン18の運転を継続して行う。このように、過負荷状態と判断されると、制御装置310により循環流路92に設けられた循環用送風装置のうちの一方の循環用ファン181のみが停止されて、空気の送風量が減少されるので、蒸発器191と空気との熱交換量を低減することができる。
これにより、過負荷状態に陥り、蒸発器191における冷媒の蒸発温度が上昇し、当該蒸発器191において循環空気により搬送された表示パネル11の熱を回収できずに、温度の高い状態のままの空気が循環流路92内に循環して、表示パネル11の放熱に悪影響を及ぼす不都合を解消、若しくは、抑制することができる。
尚、本実施例では、上述したように温度センサTS6による凝縮器192の温度が+48℃以上であって、且つ、温度センサTS7による蒸発器191の温度が+7℃以上である場合の両方を満たした場合、制御装置310は冷媒回路210が過負荷状態であると判断するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。少なくとも凝縮器192の温度が予め設定された第1の値以上に上昇した際、若しくは、蒸発器191の温度が予め設定された第2の値以上に上昇した際の何れかを満たした場合、冷媒回路210が過負荷状態であると判断するものであれば本発明は有効である。
更に、本実施例では、制御装置310が過負荷状態と判断すると、蒸発器191の上方近傍に設けられた循環用ファン181のみを停止することにより、蒸発器191と空気との熱交換量を低減させるものとしたが、これに限らず、例えば、制御装置310が過負荷状態と判断したら、循環用ファン181の回転数を低下することにより、蒸発器191と空気との熱交換量を低減させるものとしても本発明は有効である。また、制御装置310が過負荷状態と判断すると、循環流路92内に設けられた両循環用ファン18、181の回転数を低下、若しくは、何れか一方を停止して、他方の回転数を低下させるものとしても差し支えない。
(iii)冷媒圧縮機運転時の放熱用ファンの制御
次に、冷媒圧縮機200の運転時における制御装置310により放熱用ファン193の運転制御について説明する。冷媒圧縮機200の運転時において、2機の放熱用ファン193の運転が制御装置310により制御されている。具体的に、制御装置310は冷媒圧縮機200を始動してから所定時間(例えば、6分間)は他の条件を優先して2機の放熱用ファン193を運転する。
そして、冷媒圧縮機200を始動してから所定時間(本実施例では、6分)経過すると、制御装置310は、温度センサTS6にて検出される凝縮器192の温度に基づき、放熱用ファン193の運転を制御する。この場合、制御装置310は、温度センサTS6にて検出される凝縮器192の温度が所定温度(例えば、+40℃以上)になると、2機の放熱用ファン193の運転を行う。また、制御装置310は、温度センサTS6にて検出される凝縮器192の温度が前記第3の値以下(例えば、+33℃以下)に低下すると、冷媒回路210が軽負荷状態であると判断して何れか一方の放熱用ファン193を停止して、一機の放熱用ファン193のみ運転を行う。これにより、制御装置310によって放熱用ファン193による空気の送風量が低減されて、冷媒回路210内の高圧側の圧力が異常に低下する不都合を抑えることができるようになる。
尚、本実施例では、上述したように制御装置310が、温度センサTS6にて検出される凝縮器192の温度に基づき、当該凝縮器192の温度が前記第3の値以下(+33℃以下)に低下すると、冷媒回路210が軽負荷状態であると判断して、何れか一方の放熱用ファン193を停止して、放熱用ファン193による空気の送風量を低減するものとしたが、これに限らず、凝縮器192の温度が前記第3の値以下に低下すると、両ファン193の回転数、若しくは、何れか一方のファン193の回転数を低下することにより、放熱用ファン193による空気の送風量を低減するものとしても良いし、両ファン193の運転を停止することにより、放熱用ファン193による空気の送風量を低減するものとしても本発明は有効である。
更に、上記温度センサTS6にて検出される凝縮器192の温度に限らず、温度センサTS7にて検出される蒸発器191の温度に基づき、放熱用ファン193の運転を制御しても構わない。例えば、温度センサTS7にて検出される蒸発器191の温度が予め設定された所定の第4の値以下に低下すると、制御装置310は冷媒回路210が軽負荷状態であると判断して、放熱用ファン193による空気の送風量を低減するものとしても本発明は有効である。この場合も何れか一方の放熱用ファン193を停止して、放熱用ファン193による空気の送風量を低減しても良いし、両ファン193の回転数、若しくは、何れか一方のファン193の回転数を低下することにより、放熱用ファン193による空気の送風量を低減するものとしても構わない。また、両ファン193の運転を停止することにより、放熱用ファン193による空気の送風量を低減するものとしても差し支えない。
更にまた、温度センサTS6にて検出される凝縮器192の温度と、温度センサTS7にて検出される蒸発器191の温度との両温度に基づき、放熱用ファン193の運転を制御するものとしても有効である。
(iv)外気温度による冷媒圧縮機の停止制御
更に、制御装置310は、外気温度センサTS8により検出される外気温度が予め設定された範囲を超えた際に当該圧縮機200の運転を停止するよう制御している。即ち、外気温度が低過ぎる場合には、表示パネル11での温度上昇が抑えられるので、表示パネル11を冷却する必要がないので、冷媒圧縮機200を停止する。逆に、外気温度が高すぎる場合には、凝縮器192にて冷媒回路210の熱を外気に放出することができないので、その結果、冷媒回路210全体の温度上昇を招き、冷媒回路210が高負荷状態に陥る恐れがある。
そこで、本発明では外気温度センサの検出温度が予め定めた範囲を超えた際、冷媒圧縮機の運転を停止するよう制御装置310により制御されている。具体的に、本実施例では、外気温度が+10℃以上+40℃の温度範囲を超えた際には、制御装置310により冷媒圧縮機200の運転が停止される。即ち、外気温度センサTS8により検出される外気温度が+10℃より低下した場合には、制御装置310により冷媒圧縮機200の運転が停止される。このように、外気温度センサTS8により検出される外気温度が+10℃より低下した場合に冷媒圧縮機200の運転を停止することで、上述した低外気温時の保護を行うと共に、冷媒圧縮機200のオイルの粘度が高くなって、蒸発器191から冷媒圧縮機200にオイルが戻らなくなるなどの問題を解消することができるようになる。
また、外気温度センサTS8により検出される外気温度が+40℃より上昇した場合にも、制御装置310により冷媒圧縮機310の運転が停止される。これにより、冷媒回路210が過負荷に陥る不都合を極力回避することができるようになる。
(v)凝縮器温度及び蒸発器温度による冷媒圧縮機の停止制御
更にまた、制御装置310は、冷媒回路210の過負荷状態、或いは、軽負荷状態の保護を図るため、冷媒圧縮機200を起動して所定時間経過してから温度センサTS6により検出される凝縮器192の温度が予め設定された範囲を超えた際には、圧縮機200の運転を停止するよう制御している。本実施例では、冷媒圧縮機200の運転を開始して3分経過してから温度センサTS6により検出される凝縮器192の温度が+30℃〜+60℃の温度範囲を超えた際に、制御装置310により冷媒圧縮機200の運転が停止される。
また、制御装置310は、同様に冷媒回路210の過負荷状態の保護を図ると共に、軽負荷状態時に無駄な運転を防止するため、冷媒圧縮機200を起動して所定時間経過したから温度センサTS7により検出される蒸発器191の温度が予め設定された範囲を超えた際には、圧縮機200の運転を停止するよう制御している。本実施例では、冷媒圧縮機200の運転を開始して3分経過してから温度センサTS7により検出される蒸発器191の温度が−15℃〜+12℃の温度範囲を超えた際に、制御装置310により冷媒圧縮機200の運転が停止される。
尚、本発明の各構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、本発明の画像表示装置は、実施例で挙げた液晶ディスプレイに限らず、プラズマディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどの平面型ディスプレイを備えた画像表示装置についても上述した技術を適用することが可能である。