以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の証券仲介システム10の全体構成が示されている。図2には、証券会社別手数料テーブル記憶手段42の構成が示され、図3には、選択証券会社記憶手段43の構成が示され、図4には、保有残高記憶手段45の構成が示され、図5には、特典表示用データ記憶手段47の構成が示され、図6には、広告表示用データ記憶手段48の構成が示され、図7には、取引回数データ記憶手段49の構成が示され、図8には、証券会社別累計ポイント数記憶手段50の構成が示され、図9には、注文データ記憶手段72の構成(証券会社αの場合)が示され、図10には、残高データ記憶手段73の構成(証券会社αの場合)が示され、図11には、累計ポイント数記憶手段74の構成(証券会社αの場合)が示されている。また、図12〜図14には、証券仲介サービスに関する処理の流れがフローチャートで示されている。さらに、図15および図16には、注文準備画面の一例が示されている。
図1において、証券仲介システム10は、仲介業者が運用・管理する仲介業者サーバ20と、証券会社が運用・管理する証券会社サーバ60と、顧客が操作する顧客端末装置80と、仲介業者の担当者が操作する仲介業者端末装置81と、証券会社の担当者が操作する証券会社端末装置82とが、ネットワーク1で接続されて構成されている。また、仲介業者サーバ20には、専用線2またはネットワーク1を介して時価情報提供システム90が接続されている。さらに、証券会社サーバ60には、専用線3またはネットワーク1を介して市場システム91が接続されている。
ネットワーク1は、例えば、LAN、MAN、WAN、インターネット、イントラネット、エクストラネット、あるいはこれらの組合せ等、様々な形態のものが含まれ、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかは問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。
仲介業者サーバ20は、コンピュータにより構成され、証券仲介サービスのうち仲介業者が担当する業務に関する各種処理を実行する処理手段20Aと、この処理手段20Aによる各種処理の実行に必要なデータを記憶する記憶手段40とを備えて構成されている。
処理手段20Aは、証券会社用登録受付処理手段21と、サービス利用申請受付処理手段22と、時価データ取得処理手段23と、注文準備データ受付処理手段24と、手数料算出処理手段25と、保有残高取得処理手段26と、分割パターン別合計手数料算出処理手段27と、仮想売却手数料総額算出処理手段28と、手数料表示処理手段29と、取引回数更新処理手段30と、取引回数比率算出処理手段31と、広告表示処理手段32と、ポートフォリオ分析サービス処理手段33と、投資相談サービス処理手段34とを含んで構成されている。
また、記憶手段40は、基本情報記憶手段41と、証券会社別手数料テーブル記憶手段42と、選択証券会社記憶手段43と、時価データ記憶手段44と、保有残高記憶手段45と、単位数量記憶手段46と、特典表示用データ記憶手段47と、広告表示用データ記憶手段48と、取引回数データ記憶手段49と、証券会社別累計ポイント数記憶手段50と、ポートフォリオ分析結果記憶手段51と、アナリストレポート記憶手段52とを含んで構成されている。
証券会社用登録受付処理手段21は、証券会社による取引条件の初期設定および設定変更のための入力データ、特典表示条件の初期設定および設定変更のための入力データ、特典表示用データおよびその差替データ、広告表示条件の初期設定および設定変更のための入力データ、広告表示用データおよびその差替データ、およびアナリストレポートのデータを受け付け、受け付けた各データを記憶手段40に記憶させて登録する処理を実行するものである。
具体的には、証券会社用登録受付処理手段21は、証券会社端末装置82からの要求に応じ、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82へ取引条件の入力画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを送信するとともに、この入力画面を用いて証券会社の担当者により入力されてネットワーク1を介して証券会社端末装置82から送信されてくる当該証券会社の売買金額(約定代金)と手数料・手数料率との対応関係を定める手数料テーブルを受信し、受信した手数料テーブルを、当該証券会社についての証券会社識別情報と関連付けて証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶させて登録する処理を行う。
なお、各証券会社の手数料テーブルの登録については、各証券会社から提供される情報に従って、仲介業者の担当者がデータ入力を行い、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶させてもよい。また、各証券会社の手数料テーブルは、仲介業者サーバ20で実行されるプログラム内に記述しておいてもよい。このプログラム内への記述(コーディング作業)は、各証券会社から提供される情報に従って、仲介業者の担当者が行う。
また、証券会社用登録受付処理手段21は、証券会社端末装置82からの要求に応じ、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82へ特典の内容の入力画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを送信するとともに、この入力画面を用いて証券会社の担当者により入力されてネットワーク1を介して証券会社端末装置82から送信されてくる当該証券会社の特典表示条件(順位データ)および特典表示用データを受信し、受信した特典表示条件(順位データ)および特典表示用データを、当該証券会社についての証券会社識別情報と関連付けて特典表示用データ記憶手段47(図5参照)に記憶させて登録する処理を行う。
さらに、証券会社用登録受付処理手段21は、証券会社端末装置82からの要求に応じ、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82へ広告の入力画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを送信するとともに、この入力画面を用いて証券会社の担当者により入力されてネットワーク1を介して証券会社端末装置82から送信されてくる当該証券会社の広告表示条件(広告用閾値データ、広告料データ)および広告表示用データを受信し、受信した広告表示条件(広告用閾値データ、広告料データ)および広告表示用データを、当該証券会社についての証券会社識別情報と関連付けて広告表示用データ記憶手段48(図6参照)に記憶させて登録する処理を行う。
そして、証券会社用登録受付処理手段21は、証券会社端末装置82(仲介業者端末装置81の場合もある。)からの要求に応じ、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82(仲介業者端末装置81の場合もある。)へアナリストレポートの入力画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを送信するとともに、この入力画面を用いて証券会社の担当者(仲介業者の担当者の場合もある。)により入力されてネットワーク1を介して証券会社端末装置82(仲介業者端末装置81の場合もある。)から送信されてくる銘柄識別情報およびアナリストレポートのデータを受信し、受信したアナリストレポートのデータを、銘柄識別情報と関連付けてアナリストレポート記憶手段52に記憶させて登録する処理を行う。
また、証券会社用登録受付処理手段21は、証券会社端末装置82からの要求に応じ、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82へ口座情報入力画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを送信するとともに、この入力画面を用いて証券会社の担当者により入力されてネットワーク1を介して証券会社端末装置82から送信されてくる、顧客に新規に付与した口座番号または既に付与されている口座番号を含む口座情報(当該顧客についての仲介業者用の顧客識別情報、当該証券会社についての証券会社識別情報、当該顧客についての証券会社用の顧客識別情報である口座番号)を受信し、受信した口座情報を、選択証券会社記憶手段43(図3参照)に記憶させて登録する処理を行う。
サービス利用申請受付処理手段22は、顧客端末装置80からの要求に応じ、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へサービス利用申請の入力画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを送信するとともに、この入力画面を用いて顧客により入力されてネットワーク1を介して顧客端末装置80から送信されてくる当該顧客の基本情報(住所、氏名、電話番号、電子メールアドレス、パスワード等)を受信し、当該顧客に仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード等)を自動付与し、受信した基本情報を、仲介業者用の顧客識別情報と関連付けて基本情報記憶手段41に記憶させて登録する処理を行う。また、サービス利用申請受付処理手段22は、利用申請受理通知メールを、受信した当該顧客の電子メールアドレスに宛ててネットワーク1を介して送信する処理を行う。
さらに、サービス利用申請受付処理手段22は、顧客端末装置80からの要求に応じ、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ証券会社選定画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを送信する処理を行う。この証券会社選定画面には、仲介業者と提携している各証券会社が提供するサービス内容が一覧表示され、例えば、サービス概要一覧、手数料一覧、取扱い商品一覧等が、切替表示できるようになっている。このうち、手数料一覧は、サービス利用申請受付処理手段22が、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶された各証券会社の手数料テーブルを用いて、ある売買金額(例示的な幾つかの売買金額)に対する各証券会社の手数料を予め算出し、比較表示用データを作成しておくことにより、証券会社選定画面に表示されるようになっている。また、証券会社選定画面には、仲介業者と提携している各証券会社の取引条件(手数料テーブル)を参照するための詳細ボタンが設けられ、サービス利用申請受付処理手段22は、この詳細ボタンの押操作により顧客端末装置80から参照要求信号とともに送信されてくる証券会社識別情報をキーとして、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)から顧客の参照要求に係る証券会社の手数料テーブルを抽出し、抽出した手数料テーブルの表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理を行う。さらに、証券会社選定画面には、仲介業者と提携している各証券会社に口座を開設するための口座開設ボタンが設けられ、この口座開設ボタンの押操作が行われると、顧客の口座開設要求に係る証券会社の証券会社サーバ60の口座開設サイト(口座開設受付処理手段61により実現されるサイト)にリンクするようになっている。
時価データ取得処理手段23は、時価情報提供システム90から専用線2またはネットワーク1を介して有価証券の各銘柄の時価データを、例えば定期的に繰り返し取得し、取得した時価データを、銘柄識別情報(銘柄コード等)と関連付けて時価データ記憶手段44に記憶させる処理を実行するものである。
注文準備データ受付処理手段24は、顧客端末装置80からの要求に応じ、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ注文準備画面100,200(図15、図16参照、本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを送信するとともに、顧客により入力されて顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる注文準備のための売買対象の銘柄についての銘柄識別情報(銘柄コード等)、数量データ、売買の別を示す売買区分データ、および仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)を受け付ける処理を実行するものである。
手数料算出処理手段25は、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報をキーとして、時価データ記憶手段44から売買対象の銘柄の時価データを抽出し、抽出した時価データを、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データに乗じることにより、売買対象の銘柄の売買金額データを算出し、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた仲介業者用の顧客識別情報をキーとして、選択証券会社記憶手段43(図3参照)から当該顧客が口座を開設している各証券会社についての証券会社識別情報を抽出し、抽出した証券会社識別情報の証券会社を注文先候補の証券会社として、これらの注文先候補の証券会社の各々について、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶された注文先候補の証券会社用の手数料テーブルを用いて、売買金額データに対応する手数料データを算出する処理を実行するものである。
保有残高取得処理手段26は、各証券会社サーバ60から、ネットワーク1を介して各顧客が各証券会社に預けている各銘柄の保有残高データ(残高データ記憶手段73(図10参照)に記憶されている残高データ)を取得し、取得した保有残高データを、仲介業者用の顧客識別情報、銘柄識別情報(銘柄コード等)、および証券会社識別情報と関連付けて保有残高記憶手段45(図4参照)に記憶させる処理を実行するものである。なお、保有残高取得処理手段26は、例えば夜間のバッチ処理で各証券会社サーバ60にアクセスし、各顧客が各証券会社に預けている各銘柄の保有残高データを収集する処理を行うとともに、有価証券の売買取引が成立して各証券会社における各顧客の各銘柄の残高が変動する都度に、各証券会社サーバ60の残高更新処理手段65により各証券会社サーバ60から送信されてくる最新の保有残高データを受信する処理を行う。従って、保有残高取得処理手段26による保有残高データの取得処理には、仲介業者サーバ20側で積極的に行う収集処理と、各証券会社サーバ60側のタイミングで送信されてくるデータの受信処理とが含まれる。
分割パターン別合計手数料算出処理手段27は、売買対象の銘柄を、当該顧客が複数の注文先候補の証券会社で保有していた場合に、単位数量(株式の場合には、単元株)および各証券会社における保有残高を考慮して、売却する数量データを、複数の注文先候補の証券会社に割り当てる証券会社別数量データに分割する分割パターンを求め、求めた各分割パターンの合計手数料データを算出する処理を実行するものである。
具体的には、分割パターン別合計手数料算出処理手段27は、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた売買区分データが売を示すデータである場合に、先ず、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報(銘柄コード等)および仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)をキーとして、保有残高記憶手段45(図4参照)から証券会社識別情報および保有残高データを抽出する処理を行う。つまり、その顧客が、その銘柄を、いずれの証券会社に、どれぐらいの数量ずつ保有しているのかを把握する処理を行う。
そして、分割パターン別合計手数料算出処理手段27は、複数の注文先候補の証券会社についての証券会社識別情報および保有残高データを抽出したときには、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報(銘柄コード等)をキーとして、単位数量記憶手段46から単位数量データを抽出し、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、2,500株とする。)を、複数の注文先候補の証券会社の各々に割り当てる証券会社別数量データ(例えば、証券会社α:2,000株、証券会社β:500株等)に分割し、分割後のそれぞれの証券会社別数量データ(例えば、2,000株、500株等)が、抽出した単位数量データ(例えば、100株等の単元株)の倍数になり、かつ、複数の注文先候補の証券会社の各々に預けている保有残高データ(例えば、証券会社α:2,000株、証券会社β:1,000株等)の範囲内になる状態とすることにより、数量データの分割パターンを求め(図15参照)、求めた各分割パターンについて、証券会社別数量データの各々に時価データ(例えば、900円とする。)を乗じることにより、複数の注文先候補の証券会社の各々についての証券会社別売却金額データ(例えば、証券会社α:180万円、証券会社β:45万円等)を算出し、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶された各注文先候補の証券会社用の手数料テーブルを用いて、証券会社別売却金額データ(例えば、証券会社α:180万円、証券会社β:45万円等)に対応する複数の注文先候補の証券会社の各々の証券会社別手数料データを算出し、さらに複数の注文先候補の証券会社の各々の証券会社別手数料データを合計することにより、各分割パターンの合計手数料データを算出する処理を行う。
仮想売却手数料総額算出処理手段28は、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データを、注文先候補の証券会社で購入した後に、顧客の保有数量の全部を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額データを算出する処理を実行するものである。
具体的には、仮想売却手数料総額算出処理手段28は、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた売買区分データが買を示すデータである場合に、先ず、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報(銘柄コード等)および仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)をキーとして、保有残高記憶手段45(図4参照)から証券会社識別情報および保有残高データを抽出する処理を行う。つまり、その顧客が、その銘柄を、いずれの証券会社に、どれぐらいの数量ずつ保有しているのかを把握する処理を行う。
そして、仮想売却手数料総額算出処理手段28は、注文先候補の証券会社(例えば、図16の証券会社α,β,γ)の各々を、順次、処理対象として着目する着目証券会社として、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データを、着目証券会社で購入した後に、顧客の保有数量の全部を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額データを算出する処理を行う。
この際、仮想売却手数料総額算出処理手段28は、保有残高データが抽出されている着目証券会社(例えば、図16の証券会社β,γのいずれでもよいが、ここでは、証券会社βとする。)については、着目証券会社(例えば、証券会社β)の保有残高データ(例えば、2,000株)に、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を加算し、加算後の着目証券会社の保有残高データ(例えば、5,000株)に時価データを乗じることにより、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社で購入後に着目証券会社に預けられることになる保有数量(例えば、5,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの着目証券会社仮想売却金額データを算出し、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶された着目証券会社用の手数料テーブルを用いて、着目証券会社仮想売却金額データに対応する着目証券会社の手数料データを算出するとともに、注文先候補の証券会社のうち着目証券会社ではない非着目証券会社(例えば、証券会社γ)についても保有残高データが抽出されているときには、非着目証券会社(例えば、証券会社γ)の保有残高データ(例えば、1,000株)に時価データを乗じることにより、非着目証券会社(例えば、証券会社γ)に預けられている保有数量(例えば、1,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの非着目証券会社仮想売却金額データを算出し、証券会社別手数料テーブル記憶手段(図2参照)に記憶された非着目証券会社用の手数料テーブルを用いて、非着目証券会社仮想売却金額データに対応する非着目証券会社の手数料データを算出し、さらに着目証券会社の手数料データと非着目証券会社の手数料データとを合計することにより、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社(例えば、証券会社β)で購入後に顧客の保有数量の全部(例えば、5,000株+1,000株=6,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額データを算出する処理を行う。
また、仮想売却手数料総額算出処理手段28は、保有残高データが抽出されていない着目証券会社(例えば、図16の証券会社α)については、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)に時価データを乗じることにより、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社(例えば、証券会社α)で購入後に着目証券会社に預けられることになる保有数量(例えば、3,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの着目証券会社仮想売却金額データを算出し、証券会社別手数料テーブル記憶手段(図2参照)に記憶された着目証券会社用の手数料テーブルを用いて、着目証券会社仮想売却金額データに対応する着目証券会社の手数料データを算出するとともに、非着目証券会社(例えば、証券会社β,γ)について保有残高データが抽出されているときには、非着目証券会社(例えば、証券会社β,γ)の保有残高データに時価データを乗じることにより、非着目証券会社(例えば、証券会社β,γ)に預けられている保有数量(例えば、2,000株、1,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの非着目証券会社仮想売却金額データを算出し(複数の非着目証券会社について保有残高データが抽出されているときには、それぞれの非着目証券会社について非着目証券会社仮想売却金額データを算出する。)、証券会社別手数料テーブル記憶手段(図2参照)に記憶された非着目証券会社用の手数料テーブルを用いて、非着目証券会社仮想売却金額データに対応する非着目証券会社の手数料データを算出し(複数の非着目証券会社について非着目証券会社仮想売却金額データが算出されているときには、それぞれの非着目証券会社について非着目証券会社の手数料データを算出する。)、さらに着目証券会社の手数料データと非着目証券会社の手数料データとを合計することにより(複数の非着目証券会社について非着目証券会社の手数料データが算出されているときには、それらを全て合計する。)、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社(例えば、証券会社α)で購入後に顧客の保有数量の全部(例えば、3,000株+2,000株+1,000株=6,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額データを算出する処理を行う。
手数料表示処理手段29は、手数料算出処理手段25により算出した各注文先候補の証券会社の手数料データ(確定値ではなく、概算値である。)を手数料の安い順に並べて画面表示するための表示用データ、並びに各注文先候補の証券会社の証券会社サーバ60へのリンクボタンである「送信」ボタン136,238(図15、図16参照)の表示用データ、リンク用宛先情報、およびリンク先の証券会社用の顧客識別情報(口座番号)を、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理を実行するものである。リンク先の証券会社用の顧客識別情報(口座番号)は、手数料表示処理手段29が、仲介業者用の顧客識別情報および各注文先候補の証券会社についての証券会社識別情報をキーとして、選択証券会社記憶手段43(図3参照)から抽出したものであり、注文準備画面100,200の「送信」ボタン136,238(図15、図16参照)が押操作されたときに、顧客端末装置80からリンク先の証券会社サーバ60へ、リンクデータとして送信されるものである。
また、手数料表示処理手段29は、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報をキーとして、アナリストレポート記憶手段52から売買対象の銘柄についてのアナリストレポートの表示用データを抽出し、抽出したアナリストレポートの表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理も行う。
さらに、手数料表示処理手段29は、分割パターン別合計手数料算出処理手段27により得られた各分割パターンを構成する各証券会社別数量データ(例えば、証券会社α:2,000株、証券会社β:500株等のような分割後の数量)とともに、分割パターン別合計手数料算出処理手段27により算出した各分割パターンの合計手数料データ(確定値ではなく、概算値であり、例えば、16,680円等)を合計手数料の安い順に並べて画面表示するための表示用データ、並びに証券会社別数量を割り当てられる複数の注文先候補の証券会社の証券会社サーバ60へのリンクボタンである「送信」ボタン144(図15参照)の表示用データ、リンク用宛先情報、およびリンク先の証券会社用の顧客識別情報(口座番号)を、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理も行う(図15参照)。
また、手数料表示処理手段29は、仮想売却手数料総額算出処理手段28により算出した仮想売却手数料総額データ(確定値ではなく、概算値である。)、および仮想売却手数料総額データと手数料算出処理手段25により算出した購入時の手数料データとの合計額データ(確定値ではなく、概算値である。)を画面表示するための表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理も行う(図16参照)。
さらに、手数料表示処理手段29は、仮想売却手数料総額算出処理手段28により算出した仮想売却手数料総額データと手数料算出処理手段25により算出した購入時の手数料データとの合計額データ(確定値ではなく、概算値である。)を、合計額の小さい順に並べて画面表示するためのソートボタンの表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信するとともに、ネットワーク1を介して顧客端末装置80から送信されてくるソート要求信号を受信し、仮想売却手数料総額算出処理手段28により算出した仮想売却手数料総額データと手数料算出処理手段25により算出した購入時の手数料データとの合計額データを、合計額の小さい順に並べて画面表示するための表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理も行う。
そして、手数料表示処理手段29は、注文先候補の証券会社の各々について、手数料算出処理手段25により算出した手数料データの安い順を示す順位データおよび証券会社識別情報をキーとして、特典表示用データ記憶手段47(図5参照)から、各証券会社毎に順位に応じて定められた特典表示用データを抽出し、抽出した特典表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理も行う。
また、手数料表示処理手段29は、注文先候補の証券会社の各々について、仲介業者用の顧客識別情報、銘柄識別情報、および証券会社識別情報をキーとして、保有残高記憶手段45(図4参照)から、各注文先候補の証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データを抽出し、抽出した保有残高データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理も行う。
さらに、手数料表示処理手段29は、注文先候補の証券会社の各々について、仲介業者用の顧客識別情報および証券会社識別情報をキーとして、証券会社別累計ポイント数記憶手段50(図8参照)から、当該顧客が各証券会社で獲得している累計ポイント数データを抽出し、抽出した累計ポイント数データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理も行う。
取引回数更新処理手段30は、手数料表示処理手段29により顧客端末装置80に画面表示されたリンクボタンである「送信」ボタン136,144,238(図15、図16参照)の押操作により顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる、注文先として選択された証券会社についての証券会社識別情報を受信し、取引回数データ記憶手段49(図7参照)に記憶された当該証券会社の取引回数データに1を加算し、当該証券会社の取引回数データを更新する処理を実行するものである。
取引回数比率算出処理手段31は、期間の区切りの時点(広告の入替を行う時点であり、1回の広告期間の長さは、例えば、1週間、2週間、1ヶ月間等、任意である。)において、取引回数データ記憶手段49(図7参照)に記憶された全ての証券会社の取引回数データの合計値を算出し、算出した合計値で取引回数データ記憶手段49(図7参照)に記憶された各証券会社の取引回数データを除することにより、各証券会社の取引回数比率データを算出し、算出した取引回数比率データで取引回数データ記憶手段49に記憶された各証券会社の取引回数比率データを更新するとともに、取引回数データ記憶手段49に記憶された各証券会社の取引回数データをゼロにリセットする処理を実行するものである。
広告表示処理手段32は、取引回数データ記憶手段49(図7参照)から、各証券会社についての証券会社識別情報および取引回数比率データを取得するとともに、取得した証券会社識別情報をキーとして、広告表示用データ記憶手段48(図6参照)から、各証券会社の広告用閾値データおよび広告料データを抽出し、各証券会社の取引回数比率データがそれぞれの広告用閾値データ以下または未満であるか否かを判断し、広告用閾値データ以下または未満である証券会社が、所定数(例えば3社)を超えた場合には、広告料データが多い上位3社について、それらの証券会社についての証券会社識別情報をキーとして、広告表示用データ記憶手段48(図6参照)から、それらの上位3社の証券会社の広告表示用データを抽出し、抽出した広告表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理を実行するものである。なお、広告を掲載する証券会社の数(ここでは、一例として最大3社としている。)は、プログラム内に記述されるが、各画面毎(各画面の作成、送信を行うプログラム毎)に広告掲載可能な証券会社の数を異なる数値としてもよく、例えば、本実施形態では、注文準備画面100,200(図15、図16参照)への広告掲載は、一例として最大3社までとしているが、仲介業者サーバ20で作成されて顧客端末装置80へ送信される他の種類の画面では、広告掲載可能な証券会社の数に異なる制限を設けてもよい。
ポートフォリオ分析サービス処理手段33は、保有残高取得処理手段26による保有残高データの取得処理が行われた後、その都度に、保有残高記憶手段45(図4参照)に記憶された各顧客の各銘柄の保有残高データを用いて、各顧客のポートフォリオ分析を行い、その分析結果を仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)と関連付けてポートフォリオ分析結果記憶手段51に記憶させる処理を実行するものである。すなわち、ポートフォリオ分析サービス処理手段33は、例えば夜間のバッチ処理で各証券会社サーバ60から保有残高データを収集したとき、あるいは各証券会社サーバ60から送信されてくる更新直後の最新の保有残高データを受信したときに、各顧客のポートフォリオ分析を行う。なお、ポートフォリオ分析ツールとしては、既存のものを採用することができる。
また、ポートフォリオ分析サービス処理手段33は、顧客端末装置80からポートフォリオ分析結果の表示要求信号とともに送信されてくる仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)を受信し、受信した仲介業者用の顧客識別情報をキーとして、ポートフォリオ分析結果記憶手段51から、分析結果の表示要求を行った顧客のポートフォリオ分析結果のデータを抽出し、抽出したポートフォリオ分析結果の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する処理を行う。これにより、顧客端末装置80の画面上には、分析結果の表示要求を行った顧客のポートフォリオ分析結果が表示されるようになっている。
投資相談サービス処理手段34は、顧客端末装置80からの要求に応じ、投資相談予約画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信するとともに、顧客により入力されて顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる相談予約データ(相談内容、希望日時等)を受信し、受信した相談予約データを、仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)と関連付けて図示されない相談予約データ記憶手段に記憶させる処理を実行するものである。
また、投資相談サービス処理手段34は、仲介業者端末装置81からの参照要求に応じ、相談予約データ記憶手段に記憶された相談予約データを、ネットワーク1を介して仲介業者端末装置81へ送信する処理を行う。これにより、仲介業者端末装置81の画面上には、相談予約データが表示され、相談員となる仲介業者の担当者が相談予約状況を確認することができるようになっている。また、投資相談サービス処理手段34は、顧客端末装置80および仲介業者端末装置81の双方に設けられたWEBカメラおよびヘッドセット等の音声入力機器を用いたテレビ会議を実現するための処理を実行する。これにより、顧客端末装置80を操作する顧客と、仲介業者端末装置81を操作する相談員(仲介業者の担当者)とは、双方で相手方の映像を見ることができ、また、相談員主導で画面表示される説明用の資料、あるいは保有残高記憶手段45(図4参照)に記憶されている当該顧客の保有残高データ、さらにはポートフォリオ分析結果記憶手段51に記憶されている当該顧客のポートフォリオ分析結果のデータが、双方の端末装置80,81で表示され、資料やデータを共有することができるようになっている。従って、顧客端末装置80と、仲介業者端末装置81と、仲介業者サーバ20の投資相談サービス処理手段34とにより、いわゆるテレビ会議システムが構成されるが、このテレビ会議システムを構成するツールとしては、既存のものを採用することができる。
基本情報記憶手段41は、顧客の住所、氏名、電話番号、電子メールアドレス、パスワード等の基本情報を、仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード等)と関連付けて記憶するものである。
証券会社別手数料テーブル記憶手段42は、図2に示すように、各証券会社についての売買金額と手数料・手数料率との対応関係を定める手数料テーブルを、証券会社識別情報と関連付けて記憶するものである。
選択証券会社記憶手段43は、図3に示すように、顧客が口座を開設している証券会社についての証券会社識別情報、およびそれらの証券会社用の顧客識別情報(口座番号)を、仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)と関連付けて記憶するものである。
時価データ記憶手段44は、時価データ取得処理手段23により取得した有価証券の各銘柄の時価データを、銘柄識別情報(銘柄コード等)と関連付けて記憶するものである。
保有残高記憶手段45は、図4に示すように、保有残高取得処理手段26により取得した保有残高データを、仲介業者用の顧客識別情報、銘柄識別情報(銘柄コード等)、および証券会社識別情報と関連付けて記憶するものである。従って、いずれの顧客が、いずれの証券会社に、いずれの銘柄を、どれぐらいの数量だけ保有しているのかという情報が記憶されている。
単位数量記憶手段46は、各銘柄を売買する際の最小の数量を示す単位数量データ(株式の場合には、いわゆる単元株データ)を、銘柄識別情報(銘柄コード等)と関連付けて記憶するものである。
特典表示用データ記憶手段47は、図5に示すように、手数料の安さの順位データと、この順位データの順位になったときの特典の内容を画面表示するための特典表示用データを、証券会社識別情報と関連付けて記憶するものである。
広告表示用データ記憶手段48は、図6に示すように、各証券会社の広告を出すか否かの判定基準となる広告用閾値データ、各証券会社が仲介業者に支払を申し出ている広告料データ、および各証券会社の広告表示用データ(広告表示用データを格納したファイルのファイル名等でもよい。)を、証券会社識別情報と関連付けて記憶するものである。
取引回数データ記憶手段49は、図7に示すように、現期間中に各証券会社が注文先として選択された回数を示す取引回数データ、および前回期間中の全ての証券会社の取引回数データの合計値に占める前回期間中の各証券会社の取引回数データの割合を示す取引回数比率データを、証券会社識別情報と関連付けて記憶するものである。
証券会社別累計ポイント数記憶手段50は、図8に示すように、各顧客が各証券会社で獲得している累計ポイント数データを、仲介業者用の顧客識別情報および証券会社識別情報と関連付けて記憶するものである。
ポートフォリオ分析結果記憶手段51は、各顧客のポートフォリオ分析結果のデータを、仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)と関連付けて記憶するものである。
アナリストレポート記憶手段52は、各銘柄についてのアナリストレポートのデータを、銘柄識別情報(銘柄コード等)と関連付けて記憶するものである。
証券会社サーバ60は、コンピュータにより構成され、証券仲介サービスのうち証券会社が担当する業務に関する各種処理を実行する処理手段60Aと、この処理手段60Aによる各種処理の実行に必要なデータを記憶する記憶手段70とを備えて構成されている。
処理手段60Aは、口座開設受付処理手段61と、リンクデータ受信処理手段62と、注文受付処理手段63と、発注処理手段64と、残高更新処理手段65と、累計ポイント数更新処理手段66と、仲介手数料算出処理手段67と、仲介手数料集計処理手段68とを含んで構成されている。
記憶手段70は、手数料テーブル記憶手段71と、注文データ記憶手段72と、残高データ記憶手段73と、累計ポイント数記憶手段74とを含んで構成されている。
口座開設受付処理手段61は、顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる口座開設要求信号を受信し、口座開設に必要な手続を行うための口座開設画面の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信するとともに、顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる口座開設に必要な顧客の入力データを受け付け、受け付けた入力データ(仲介業者用の顧客識別情報を含む。)を、図示されない顧客情報記憶手段に記憶させる処理を実行する。また、顧客端末装置80の画面上に表示される口座開設画面は、当該証券会社に既に口座を開設している顧客が、当該証券会社を、本システムにより仲介業者を介して売買注文を行うことができる証券会社として設定するための既開設口座利用申請の入力も行うことができるようになっており、口座開設受付処理手段61は、顧客端末装置80から送信されてくる既開設口座利用申請のための入力データを受け付け、受け付けた入力データ(仲介業者用の顧客識別情報を含む。)を、図示されない顧客情報記憶手段に記憶させる処理も実行する。
そして、証券会社の担当者は、顧客情報記憶手段(不図示)に記憶された顧客の入力データを用いて新規口座開設のための社内手続、あるいは既開設口座を本システムによる証券仲介サービスに利用可能にするための社内手続を行った後、仲介業者サーバ20に対して証券会社端末装置82から口座情報入力画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示要求を行い、証券会社端末装置82の画面上に表示された口座情報入力画面を用いて、当該顧客に新規に付与した口座番号または既に付与されている口座番号を含む口座情報(当該顧客についての仲介業者用の顧客識別情報、当該証券会社についての証券会社識別情報、当該顧客についての証券会社用の顧客識別情報である口座番号)を入力し、入力した口座情報を、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信し、選択証券会社記憶手段43(図3参照)に記憶させる。なお、仲介業者サーバ20から証券会社端末装置82への口座情報入力画面の表示用データの送信処理、および選択証券会社記憶手段43(図3参照)への口座情報の登録処理は、仲介業者サーバ20の証券会社用登録受付処理手段21により行われる。また、証券会社の担当者は、証券会社端末装置82から口座開設完了通知メールを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80(当該顧客の電子メールアドレスは、顧客情報記憶手段に記憶されている。)へ送信するか、あるいは証券会社の担当者による証券会社端末装置82の操作に基づき、証券会社サーバ60の口座開設受付処理手段61により、口座開設完了通知メールがネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信されるようになっている。
リンクデータ受信処理手段62は、仲介業者サーバ20の手数料表示処理手段29により顧客端末装置80の注文準備画面100,200上に表示されたリンクボタンである「送信」ボタン136,144,238(図15、図16参照)の押操作により顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくるリンクデータ(当該証券会社用の顧客識別情報、銘柄識別情報(銘柄コード等)、数量データ(株数データ)、売買区分データ、注文を仲介した仲介業者についての仲介業者識別情報、当該証券会社の手数料の安さの順位データ等)を受信する処理を実行するものである。
注文受付処理手段63は、リンクデータ受信処理手段62により受信した売買区分データに応じて、銘柄識別情報(銘柄コード等)および数量データ(株数データ)がデフォルトデータとして入力されている売り注文または買い注文の注文画面の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信するとともに、顧客による確定した注文データとして顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる銘柄識別情報(銘柄コード等)および数量データ(株数データ)を受信し、確定した注文データとしての銘柄識別情報(銘柄コード等)、数量データ(株数データ)、および売買区分データを、当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)と関連付けて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を実行するものである。また、注文受付処理手段63は、受け付けた注文データに対し、注文識別情報(注文番号)を自動付与し、自動付与した注文識別情報(注文番号)を、受け付けた注文データに対応させて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を行う。さらに、注文受付処理手段63は、リンクデータ受信処理手段62により受信したリンクデータのうちの、注文を仲介した仲介業者についての仲介業者識別情報、および当該証券会社の手数料の安さの順位データも、注文識別情報(注文番号)および当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)と関連付けて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を行う。
発注処理手段64は、注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶された注文データを用いて、市場システム91への発注データを作成し、作成した発注データを専用線3を介して市場システム91へ送信するとともに、市場システム91から専用線3を介して送信されてくる約定データ(注文識別情報、当該証券会社用の顧客識別情報、約定数量データ、および約定単価データ等)を受信し、受信した約定データを、同じ注文識別情報を有する注文データと対応させて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を行う。
残高更新処理手段65は、注文が約定して約定データが注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶されたときに、注文データ記憶手段72に記憶された売買区分データが売を示すデータである場合には、残高データ記憶手段73(図10参照)に記憶された当該証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データから、約定データに含まれる約定数量データを減じ、売買区分データが買を示すデータである場合には、当該証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データに、約定データに含まれる約定数量データを加えることにより、残高データ記憶手段73(図10参照)に記憶された当該証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データを更新する処理を実行するものである。また、残高更新処理手段65は、更新後の保有残高データを、証券会社用の顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード等)、および証券会社識別情報とともに、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する処理も行う。これにより、仲介業者サーバ20では、保有残高取得処理手段26により、選択証券会社記憶手段43(図3参照)から、受信した証券会社用の顧客識別情報(口座番号)に対応する仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)が抽出され、抽出された仲介業者用の顧客識別情報の顧客について保有残高記憶手段45(図4参照)に記憶された当該証券会社の当該銘柄の保有残高データが、証券会社サーバ60から受信した新たな保有残高データで更新される。
累計ポイント数更新処理手段66は、リンクデータ受信処理手段62により受信した順位データに従って、仲介業者サーバ20の特典表示用データ記憶手段47(図5参照)に記憶された当該証券会社の特典の内容と同一の内容を実行するためにプログラム内に記述された演算式を用いて、約定した注文取引についての顧客の加算ポイント数データを決定し、証券会社用の顧客識別情報(口座番号)をキーとして、累計ポイント数記憶手段74(図11参照)から当該顧客の累計ポイント数データを抽出し、抽出した累計ポイント数データに加算ポイント数データを加算することにより、累計ポイント数記憶手段74に記憶された当該顧客の累計ポイント数データを更新する処理を実行するものである。従って、例えば、リンクデータ受信処理手段62により受信した順位データが2位であれば、仲介業者サーバ20特典表示用データ記憶手段47(図5参照)に記憶された当該証券会社の2位の特典の内容(例えば、加算ポイントが通常よりも100ポイント多くなる等)と同一の内容が実行されるように、プログラム内に記述された演算式により加算ポイント数データが算出される。従って、顧客は、手数料の安さが2位であるにもかかわらず、例えば、加算ポイントの取扱いに魅力を感じ、当該証券会社を選んでいるとすれば、期待通りの加算ポイントが得られることになり、また、システムとしては表示通りのサービスを実現することができる。さらに、累計ポイント数更新処理手段66は、更新後の累計ポイント数データを、証券会社用の顧客識別情報(口座番号)および証券会社識別情報とともに、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する処理も行う。これにより、仲介業者サーバ20では、処理手段20Aの累計ポイント数取得処理手段(不図示)により、選択証券会社記憶手段43(図3参照)から、受信した証券会社用の顧客識別情報(口座番号)に対応する仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)が抽出され、抽出された仲介業者用の顧客識別情報の顧客について証券会社別累計ポイント数記憶手段50(図8参照)に記憶された当該証券会社の累計ポイント数データが、証券会社サーバ60から受信した新たな累計ポイント数データで更新される。
仲介手数料算出処理手段67は、注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶されている約定数量データに約定単価データを乗じることにより、約定した注文取引の確定売買金額データ(約定売買金額データ)を算出し、証券会社サーバ60の手数料テーブル記憶手段71に記憶された当該証券会社についての売買金額と手数料との関係を定める手数料テーブルを用いて、算出した確定売買金額データに対応する確定手数料データを算出し、算出した確定手数料データを、約定データに対応させて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させ、さらに、算出した確定手数料データを用いて、当該証券会社が注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶された仲介業者識別情報の仲介業者に支払う仲介手数料データを算出し、算出した仲介手数料データを、仲介業者識別情報と対応させて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を実行するものである。なお、仲介手数料データは、例えば、確定手数料データに一定比率を乗じることにより算出される。
仲介手数料集計処理手段68は、注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶された仲介手数料データのうち、同一の仲介業者識別情報に対応している仲介手数料データの合計値を、各仲介業者識別情報毎に算出することにより、各仲介業者識別情報の仲介業者に支払う仲介手数料の支払データを作成し、作成した支払データを用いて仲介業者の口座へのオンラインによる振込処理を実行するものである。
手数料テーブル記憶手段71は、当該証券会社についての売買金額と手数料・手数料率との対応関係を定める手数料テーブルを記憶するものである。この手数料テーブルは、仲介業者サーバ20の証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶されている当該証券会社についての手数料テーブルと同じである。
注文データ記憶手段72は、図9に示すように、各顧客の注文データ(銘柄識別情報(銘柄コード)、市場識別情報(市場コード)、数量データ(株数データ)、売買区分データ等)、売買注文を仲介した仲介業者についての仲介業者識別情報、注文準備画面100,200(図15、図16参照)に表示された当該証券会社の手数料の安さの順位データ、約定データ(約定数量データ、約定単価データ、約定売買金額データ等)、確定した手数料データ、および仲介手数料データ等を、注文識別情報(注文番号)および当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)と関連付けて記憶するものである。
残高データ記憶手段73は、図10に示すように、当該証券会社において各顧客が保有する各銘柄の残高データを、当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)および銘柄識別情報(銘柄コード等)と関連付けて記憶するものである。
累計ポイント数記憶手段74は、図11に示すように、当該証券会社で獲得した各顧客の累計ポイント数データを、当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)と関連付けて記憶するものである。
以上において、仲介業者サーバ20の処理手段20Aに含まれる各処理手段21〜34、および証券会社サーバ60の処理手段60Aに含まれる各処理手段61〜68は、仲介業者サーバ20、証券会社サーバ60を構成する各コンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。
また、仲介業者サーバ20の記憶手段40に含まれる各記憶手段41〜52、および証券会社サーバ60の記憶手段70に含まれる各記憶手段71〜74は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、RAM、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、FD、磁気テープ、あるいはこれらの組合せ等を採用してもよい。
さらに、仲介業者サーバ20および証券会社サーバ60は、それぞれ1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータあるいは複数のCPUで分散処理を行うことにより実現されるものであってもよい。
顧客端末装置80、仲介業者端末装置81、および証券会社端末装置82は、それぞれコンピュータにより構成され、例えばマウスやキーボード等の入力手段と、ディスプレイ装置と、印刷装置とを備えている。また、顧客端末装置80、仲介業者端末装置81、および証券会社端末装置82は、それぞれ携帯電話機(PHSも含む。)や携帯情報端末(PDA)等の携帯機器であってもよい。
時価情報提供システム90は、有価証券の各銘柄の時価データを提供するコンピュータシステムであり、例えば、市場システム91、市場システム91から取得した時価データを提供する情報ベンダーのシステム、あるいは市場システム91や情報ベンダーのシステムから取得した時価データを提供する証券会社内の他のシステムまたは仲介業者内の他のシステム等である。
市場システム91は、例えば、既存の証券取引所の売買システム等のコンピュータシステムであり、新興市場が形成された場合には、新興市場の売買システムも含まれる。
このような本実施形態においては、以下のようにして証券仲介システム10により証券仲介サービスに関する処理が行われる。
図12において、先ず、証券会社の担当者が、証券会社端末装置82を操作し、仲介業者サーバ20に対し、取引条件の入力画面の表示要求を行うと、仲介業者サーバ20では、証券会社用登録受付処理手段21により、証券会社端末装置82からの要求に応じ、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82へ取引条件の入力画面の表示用データを送信する。すると、証券会社端末装置82の画面上には、取引条件の入力画面が表示されるので、証券会社の担当者は、この入力画面を用いて、当該証券会社の売買金額(約定代金)と手数料・手数料率との対応関係を定める手数料テーブルを入力し、入力した手数料テーブルを、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する(ステップS1)。なお、手数料テーブルの変更入力も同様である。
仲介業者サーバ20では、証券会社用登録受付処理手段21により、証券会社端末装置82からネットワーク1を介して送信されてきた手数料テーブルを受信し、受信した手数料テーブルを、当該証券会社についての証券会社識別情報と関連付けて証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶させて登録する(ステップS2)。なお、手数料テーブルの変更の登録も同様である。
また、証券会社の担当者が、証券会社端末装置82を操作し、仲介業者サーバ20に対し、特典の内容の入力画面の表示要求を行うと、仲介業者サーバ20では、証券会社用登録受付処理手段21により、証券会社端末装置82からの要求に応じ、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82へ特典の内容の入力画面の表示用データを送信する。すると、証券会社端末装置82の画面上には、特典の内容の入力画面が表示されるので、証券会社の担当者は、この入力画面を用いて、当該証券会社の特典表示条件(順位データ)および特典表示用データを入力し、入力した特典表示条件(順位データ)および特典表示用データを、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する(ステップS1)。なお、特典表示条件(順位データ)の変更入力、および特典表示用データの差替のための送信も同様である。例えば、証券会社αの担当者は、自社の手数料の安さの順位が2位になったら、加算ポイントを通常よりも100ポイント多くし、3位および4位になったら、加算ポイントを通常よりも150ポイント多くし、5位以下になったら、加算ポイントを通常よりも200ポイント多くすることにより、顧客を、自社と取引するように仕向ける場合には、図5のように、順位データおよび特典表示用データを入力する。
仲介業者サーバ20では、証券会社用登録受付処理手段21により、証券会社端末装置82からネットワーク1を介して送信されてきた特典表示条件(順位データ)および特典表示用データを受信し、受信した特典表示条件(順位データ)および特典表示用データを、当該証券会社についての証券会社識別情報と関連付けて特典表示用データ記憶手段47(図5参照)に記憶させて登録する(ステップS2)。なお、特典表示条件(順位データ)の変更の登録、および特典表示用データの差替の登録も同様である。
さらに、証券会社の担当者が、証券会社端末装置82を操作し、仲介業者サーバ20に対し、広告の入力画面の表示要求を行うと、仲介業者サーバ20では、証券会社用登録受付処理手段21により、証券会社端末装置82からの要求に応じ、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82へ広告の入力画面の表示用データを送信する。すると、証券会社端末装置82の画面上には、広告の入力画面が表示されるので、証券会社の担当者は、この入力画面を用いて、当該証券会社の広告表示条件(広告用閾値データ、広告料データ)および広告表示用データを入力し、入力した広告表示条件(広告用閾値データ、広告料データ)および広告表示用データを、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する(ステップS1)。なお、広告表示条件(広告用閾値データ、広告料データ)の変更入力、および広告表示用データの差替のための送信も同様である。例えば、証券会社αの担当者は、自社の取引回数比率データが10%未満になったら、証券会社α広告.jpgのファイルの内容を広告表示し、その広告代金として、100万円(1期間当たり)を支払う用意がある場合には、図6のように、広告用閾値データ、広告料データ、広告表示用データを入力する。
仲介業者サーバ20では、証券会社用登録受付処理手段21により、証券会社端末装置82からネットワーク1を介して送信されてきた広告表示条件(広告用閾値データ、広告料データ)および広告表示用データを受信し、受信した広告表示条件(広告用閾値データ、広告料データ)および広告表示用データを、当該証券会社についての証券会社識別情報と関連付けて広告表示用データ記憶手段48(図6参照)に記憶させて登録する(ステップS2)。なお、広告表示条件(広告用閾値データ、広告料データ)の変更の登録、および広告表示用データの差替の登録も同様である。
また、証券会社の担当者が、証券会社端末装置82を操作し、仲介業者サーバ20に対し、アナリストレポートの入力画面の表示要求を行うと、仲介業者サーバ20では、証券会社用登録受付処理手段21により、証券会社端末装置82からの要求に応じ、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82へアナリストレポートの入力画面の表示用データを送信する。すると、証券会社端末装置82の画面上には、アナリストレポートの入力画面が表示されるので、証券会社の担当者は、この入力画面を用いて、アナリストレポートのデータおよびそのレポートに係る銘柄についての銘柄識別情報を入力し、入力したアナリストレポートのデータおよび銘柄識別情報を、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する(ステップS1)。
仲介業者サーバ20では、証券会社用登録受付処理手段21により、証券会社端末装置82からネットワーク1を介して送信されてきたアナリストレポートのデータおよび銘柄識別情報を受信し、受信したアナリストレポートのデータを、銘柄識別情報と関連付けてアナリストレポート記憶手段52に記憶させて登録する(ステップS2)。
続いて、顧客が、顧客端末装置80を操作し、仲介業者サーバ20に対し、サービス利用申請の入力画面の表示要求を行うと、仲介業者サーバ20では、サービス利用申請受付処理手段22により、顧客端末装置80からの要求に応じ、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へサービス利用申請の入力画面の表示用データを送信する。すると、顧客端末装置80の画面上には、サービス利用申請の入力画面が表示されるので、顧客は、この入力画面を用いて、基本情報(住所、氏名、電話番号、電子メールアドレス、パスワード等)を入力し、入力した基本情報を、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する(ステップS3)。
仲介業者サーバ20では、サービス利用申請受付処理手段22により、顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてきた当該顧客の基本情報(住所、氏名、電話番号、電子メールアドレス、パスワード等)を受信し、当該顧客に仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード等)を自動付与し、受信した基本情報を、仲介業者用の顧客識別情報と関連付けて基本情報記憶手段41に記憶させて登録する(ステップS4)。また、サービス利用申請受付処理手段22により、利用申請受理通知メールを、受信した当該顧客の電子メールアドレスに宛ててネットワーク1を介して送信する(ステップS5)。顧客は、顧客端末装置80で利用申請受理通知メールを受信し、その内容を確認する(ステップS6)。
それから、顧客が、顧客端末装置80を操作し、仲介業者サーバ20に対し、証券会社選定画面の表示要求を行うと(ステップS7)、仲介業者サーバ20では、サービス利用申請受付処理手段22により、顧客端末装置80からの要求に応じ、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ証券会社選定画面の表示用データを送信する(ステップS8)。すると、顧客端末装置80の画面上には、証券会社選定画面が表示されるので、顧客は、この証券会社選定画面を用いて、自分が利用する証券会社の選定に必要な情報を参照する(ステップS7)。
この証券会社選定画面には、仲介業者と提携している各証券会社が提供するサービス内容が一覧表示され、顧客は、例えば、サービス概要一覧、手数料一覧、取扱い商品一覧等を、切替表示することができる。このうち、手数料一覧には、ある幾つかの売買金額(例えば、100万円、300万円、500万円、1,000万円、…等)に対する各証券会社の手数料が比較表示されている。
また、証券会社選定画面には、仲介業者と提携している各証券会社の取引条件(手数料テーブル)を参照するための詳細ボタンが設けられており、顧客が、この詳細ボタンを押操作すると、参照要求信号とともに参照要求に係る証券会社についての証券会社識別情報が、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信される(ステップS7)。仲介業者サーバ20では、参照要求信号および証券会社識別情報を受信すると、受信した証券会社識別情報をキーとして、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)から顧客の参照要求に係る証券会社の手数料テーブルを抽出し、抽出した手数料テーブルの表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する(ステップS8)。すると、顧客端末装置80の画面上には、手数料テーブルが表示されるので、顧客は、この手数料テーブルを参照し、その証券会社を選定するか否かの判断等を行う(ステップS7)。
さらに、証券会社選定画面には、仲介業者と提携している各証券会社に口座を開設するための口座開設ボタンが設けられており、顧客が、この口座開設ボタンを押操作すると、口座開設要求信号が、ネットワーク1を介して口座開設要求に係る証券会社の証券会社サーバ60へ送信される。証券会社サーバ60では、口座開設受付処理手段61により、顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる口座開設要求信号を受信すると、口座開設に必要な手続を行うための口座開設画面の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する。すると、顧客端末装置80の画面上には、口座開設画面が表示されるので、顧客は、この口座開設画面を用いて、口座開設に必要なデータを入力し、ネットワーク1を介して証券会社サーバ60へ送信する(ステップS9)。また、口座開設画面では、当該証券会社に既に口座を開設している顧客が、当該証券会社を、本システムにより仲介業者を介して売買注文を行うことができる証券会社として設定するための既開設口座利用申請の入力も行うことができるようになっているので、当該証券会社に既に口座を開設している顧客は、既開設口座利用申請のために必要なデータを入力し、ネットワーク1を介して証券会社サーバ60へ送信する(ステップS9)。
証券会社サーバ60では、顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてきた口座開設に必要な顧客の入力データ、あるいは既開設口座利用申請に必要な顧客の入力データを受信し、受信した入力データ(仲介業者用の顧客識別情報を含む。)を、図示されない顧客情報記憶手段に記憶させる(ステップS10)。
そして、証券会社の担当者は、顧客情報記憶手段(不図示)に記憶された顧客の入力データを用いて、新規口座開設のための社内手続、あるいは既開設口座を本システムによる証券仲介サービスに利用可能にするための社内手続を行った後、仲介業者サーバ20に対し、証券会社端末装置82から口座情報入力画面の表示要求を行う。仲介業者サーバ20では、証券会社端末装置82からの要求に応じ、証券会社用登録受付処理手段21により、口座情報入力画面の表示用データを、ネットワーク1を介して証券会社端末装置82へ送信する。すると、証券会社端末装置82の画面上には、口座情報入力画面が表示されるので、証券会社の担当者は、この入力画面を用いて、当該顧客に新規に付与した口座番号または既に付与されている口座番号を含む口座情報(当該顧客についての仲介業者用の顧客識別情報、当該証券会社についての証券会社識別情報、当該顧客についての証券会社用の顧客識別情報である口座番号)を入力し、入力した口座情報を、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する(ステップS11)。
仲介業者サーバ20では、証券会社用登録受付処理手段21により、証券会社端末装置82からネットワーク1を介して送信されてきた口座情報(当該顧客についての仲介業者用の顧客識別情報、当該証券会社についての証券会社識別情報、当該顧客についての証券会社用の顧客識別情報である口座番号)を受信し、選択証券会社記憶手段43(図3参照)に記憶させて登録する(ステップS12)。
その後、証券会社の担当者が、証券会社端末装置82から口座開設完了通知メールを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80(当該顧客の電子メールアドレスは、図示されない顧客情報記憶手段に記憶されている。)へ送信するか、あるいは証券会社の担当者による証券会社端末装置82の操作に基づき、証券会社サーバ60の口座開設受付処理手段61により、口座開設完了通知メールがネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信される(ステップS13)。顧客は、顧客端末装置80で口座開設完了通知メールを受信し、その内容を確認する(ステップS14)。なお、既開設口座利用申請受付メールも同様である。
以上のような事前の各種登録処理を完了した状態で、以下のような図13の注文準備の処理、および図14の注文の処理が行われる。なお、図13の注文準備の処理および図14の注文の処理と並行して、時価データ取得処理手段23による時価情報提供システム90からの時価データの取得処理、保有残高取得処理手段26による証券会社サーバ60からの保有残高データの取得処理、図示されない累計ポイント数取得処理手段による証券会社サーバ60からの累計ポイント数データの取得処理、および取引回数比率算出処理手段31による期間の区切りの時点における取引回数比率データの更新処理は、繰り返し行われ、これらのデータは、常に最新のデータに更新される。
図13において、顧客が、顧客端末装置80を操作し、当該顧客についての仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)を適宜な段階で入力し、仲介業者サーバ20に対し、売り注文準備画面または買い注文準備画面の表示要求を行うと(ステップS21)、仲介業者サーバ20では、注文準備データ受付処理手段24により、顧客端末装置80からの表示要求信号を受信し(ステップS22)、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ売り注文準備画面100(図15参照)または買い注文準備画面200(図16参照)の表示用データを送信する(ステップS23)。この際、広告表示処理手段32により、取引回数データ記憶手段49(図7参照)から、各証券会社についての証券会社識別情報および取引回数比率データを取得するとともに、取得した証券会社識別情報をキーとして、広告表示用データ記憶手段48(図6参照)から、各証券会社の広告用閾値データおよび広告料データを抽出し、各証券会社の取引回数比率データがそれぞれの広告用閾値データ以下または未満であるか否かを判断し、広告用閾値データ以下または未満である証券会社が、所定数(例えば3社)を超えた場合には、広告料データが多い上位3社について、それらの証券会社についての証券会社識別情報をキーとして、広告表示用データ記憶手段48(図6参照)から、それらの上位3社の証券会社の広告表示用データを抽出し、抽出した広告表示用データを、売り注文準備画面100(図15参照)または買い注文準備画面200(図16参照)とともに(つまり、これらの画面100,200に掲載される状態で)、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する(ステップS23)。すると、顧客端末装置80の画面上には、図15に示すような広告が掲載された売り注文準備画面100、または図16に示すような広告が掲載された買い注文準備画面200が表示される(ステップS24)。
広告については、例えば、証券会社αの場合は、取引回数データ記憶手段49(図7参照)に記憶された取引回数比率データが11%であり、広告表示用データ記憶手段48(図6参照)に記憶された広告用閾値データが10%未満であるから、広告を出す条件を満たさないので、広告は出さない。また、証券会社βの場合は、取引回数データ記憶手段49(図7参照)に記憶された取引回数比率データが7%であり、広告表示用データ記憶手段48(図6参照)に記憶された広告用閾値データが10%未満であるから、広告を出す条件を満たし、証券会社γの場合も、取引回数データ記憶手段49(図7参照)に記憶された取引回数比率データが14%であり、広告表示用データ記憶手段48(図6参照)に記憶された広告用閾値データが15%未満であるから、広告を出す条件を満たしており、この2社以外に広告を出す条件を満たす証券会社がないとすれば、広告を出す条件を満たす証券会社が3社以内に収まっているので、広告料データが少額であることによる制限を受けることなく、証券会社β,γのいずれの広告も掲載される。
図15において、売り注文準備画面100の上部には、顧客名表示部101と、仲介業者用の顧客識別情報である顧客コードを表示する顧客コード表示部102と、日付表示部103と、銘柄名または銘柄コードを入力する銘柄入力部111と、市場入力部112と、数量(株数)を入力する数量入力部113と、当該顧客が口座を開設している各注文先候補の証券会社の手数料等を表示するための「手数料の表示」ボタン114とが設けられている。また、売り注文準備画面100の下部には、各証券会社の広告を表示する広告表示部120が設けられている。この広告表示部120には、本実施形態では、一例として最大3社までの広告を表示することができる。
さらに、売り注文準備画面100の中央部には、各注文先候補の証券会社の手数料等を表示する手数料表示部130と、各分割パターンの合計手数料を表示する分割パターン別合計手数料表示部140とが設けられ、右上部には、アナリストレポート表示部150が設けられている。これらの手数料表示部130、分割パターン別合計手数料表示部140、およびアナリストレポート表示部150への表示は、ステップS24では、まだ行われず、後述するステップS28で行われるが、ここで表示内容を説明しておくと、次のようになる。
手数料表示部130には、各注文先候補の証券会社の手数料の安さの順位を表示する順位表示欄131と、当該顧客が口座を開設している各注文先候補の証券会社を表示する証券会社表示欄132と、各注文先候補の証券会社において銘柄入力部111で入力した銘柄を数量入力部113で入力した数量だけ売却する場合の概算手数料(手数料算出処理手段25により算出した手数料)を表示する手数料表示欄133と、銘柄入力部111で入力した銘柄についての当該顧客の各注文先候補の証券会社における保有残高を表示する保有残高表示欄134と、当該顧客の各注文先候補の証券会社における累計ポイント数を表示する累計ポイント数表示欄135と、各注文先候補の証券会社の注文サイトへリンクするためのリンクボタンである「送信」ボタン136とが設けられている。また、証券会社表示欄132内には、各注文先候補の証券会社の手数料テーブルを参照するための「取引条件参照」ボタン137が設けられている。なお、概算手数料とは、確定した約定単価ではなく、現時点の時価単価を用いて仮算出した手数料をいう。
分割パターン別合計手数料表示部140には、各分割パターンの合計手数料の安さの順位を表示する順位表示欄141と、各分割パターンの合計概算手数料(分割パターン別合計手数料算出処理手段27により算出した合計手数料)を表示する合計手数料表示欄142と、数量入力部113で入力した数量を分割して得られた各分割パターンの証券会社別数量を表示する証券会社別数量表示欄143と、各分割パターンで証券会社別数量を割り当てられた各注文先候補の証券会社の注文サイトへリンクするためのリンクボタンである「送信」ボタン144とが設けられている。なお、合計概算手数料とは、確定した約定単価ではなく、現時点の時価単価を用いて仮算出した合計手数料をいう。
アナリストレポート表示部150には、銘柄入力部111で入力した銘柄についてのアナリストレポートの概要が表示される。また、アナリストレポート表示部150には、アナリストレポートの詳細を表示するための「詳細」ボタン151が設けられている。
図16において、買い注文準備画面200の上部には、顧客名表示部201と、仲介業者用の顧客識別情報である顧客コードを表示する顧客コード表示部202と、日付表示部203と、銘柄名または銘柄コードを入力する銘柄入力部211と、市場入力部212と、数量(株数)を入力する数量入力部213と、当該顧客が口座を開設している各注文先候補の証券会社の手数料等を表示するための「手数料の表示」ボタン214とが設けられている。また、買い注文準備画面200の下部には、各証券会社の広告を表示する広告表示部220が設けられている。この広告表示部220には、本実施形態では、一例として最大3社までの広告を表示することができる。
さらに、買い注文準備画面200の中央部には、各注文先候補の証券会社の手数料等を表示する手数料表示部230が設けられ、右上部には、アナリストレポート表示部250が設けられている。これらの手数料表示部230およびアナリストレポート表示部250への表示は、ステップS24では、まだ行われず、後述するステップS28で行われるが、ここで表示内容を説明しておくと、次のようになる。
手数料表示部230には、各注文先候補の証券会社の手数料の安さの順位を表示する順位表示欄231と、当該顧客が口座を開設している各注文先候補の証券会社を表示する証券会社表示欄232と、各注文先候補の証券会社において銘柄入力部211で入力した銘柄を数量入力部213で入力した数量だけ購入する場合の概算手数料(手数料算出処理手段25により算出した手数料)を表示する手数料表示欄233と、銘柄入力部211で入力した銘柄についての当該顧客の各注文先候補の証券会社における保有残高を表示する保有残高表示欄234と、当該顧客の各注文先候補の証券会社における累計ポイント数を表示する累計ポイント数表示欄235と、各注文先候補の証券会社の特典の内容を表示する特典表示欄236と、各注文先候補の証券会社において銘柄入力部211で入力した銘柄を数量入力部213で入力した数量だけ購入した後に当該銘柄の保有残高の全部を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額等を表示する仮想売却手数料総額表示欄237と、各注文先候補の証券会社の注文サイトへリンクするためのリンクボタンである「送信」ボタン238とが設けられている。また、証券会社表示欄232内には、各注文先候補の証券会社の手数料テーブルを参照するための「取引条件参照」ボタン239が設けられている。
そして、仮想売却手数料総額表示欄237には、各注文先候補の証券会社において銘柄入力部211で入力した銘柄を数量入力部213で入力した数量だけ購入した後の各注文先候補の証券会社における保有残高(着目する注文先候補の証券会社以外の注文先候補の証券会社の保有残高も併せて表示する。)と、各注文先候補の証券会社において銘柄入力部211で入力した銘柄を数量入力部213で入力した数量だけ購入した後に当該銘柄の保有残高の全部を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額(仮想売却手数料総額算出処理手段28により算出した仮想売却手数料総額)と、この仮想売却手数料総額と購入時の概算手数料(手数料算出処理手段25により算出した手数料)との合計額とが表示される。
さらに、手数料表示部230には、仮想売却手数料総額(仮想売却手数料総額算出処理手段28により算出した仮想売却手数料総額)と購入時の概算手数料(手数料算出処理手段25により算出した手数料)との合計額が安い順に各注文先候補の証券会社のデータを表示するためのソート処理を実行する「購入時の概算手数料と仮想売却手数料総額との合計額でソート」ボタン240と、購入時の概算手数料(手数料算出処理手段25により算出した手数料)が安い順に各注文先候補の証券会社のデータを表示するためのソート処理を実行する「元に戻す(購入時の概算手数料でソート)」ボタン241とが設けられている。
アナリストレポート表示部250には、銘柄入力部211で入力した銘柄についてのアナリストレポートの概要が表示される。また、アナリストレポート表示部250には、アナリストレポートの詳細を表示するための「詳細」ボタン251が設けられている。
図15の売り注文準備画面100、または図16の買い注文準備画面200において、顧客が、売買対象の銘柄を銘柄入力部111,211に入力し、売買する市場を市場入力部112,212に入力し、売買する数量(株数)を数量入力部113,213に入力した後、「手数料の表示」ボタン114,214を押操作すると、注文準備データ(銘柄識別情報、市場識別情報、数量データ、売買区分データ、仲介業者用の顧客識別情報)がネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信される(ステップS25)。
仲介業者サーバ20では、注文準備データ受付処理手段24により、顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる注文準備データ(銘柄識別情報、市場識別情報、数量データ、売買区分データ、仲介業者用の顧客識別情報)を受信すると(ステップS26)、図15の売り注文準備画面100、または図16の買い注文準備画面200に各種のデータを表示するために、次のような表示用データの作成および送信処理を行う(ステップS27)。
先ず、図15の売り注文準備画面100における手数料表示部130の手数料表示欄133、または図16の買い注文準備画面200における手数料表示部230の手数料表示欄233の表示を行うために、手数料算出処理手段25により、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報をキーとして、時価データ記憶手段44から売買対象の銘柄の時価データを抽出し、抽出した時価データを、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データに乗じることにより、売買対象の銘柄の売買金額データを算出し、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた仲介業者用の顧客識別情報をキーとして、選択証券会社記憶手段43(図3参照)から当該顧客が口座を開設している各証券会社についての証券会社識別情報を抽出し、抽出した証券会社識別情報の証券会社を注文先候補の証券会社として、これらの注文先候補の証券会社の各々について、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶された注文先候補の証券会社用の手数料テーブルを用いて、売買金額データに対応する手数料データを算出し、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。また、算出した各注文先候補の証券会社の手数料データの金額の大小を比較することにより、手数料の安さの順位データを決定し、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。
続いて、図15の売り注文準備画面100における手数料表示部130の保有残高表示欄134、または図16の買い注文準備画面200における手数料表示部230の保有残高表示欄234の表示を行うために、手数料表示処理手段29により、注文先候補の証券会社の各々について、仲介業者用の顧客識別情報、銘柄識別情報、および証券会社識別情報をキーとして、保有残高記憶手段45(図4参照)から、各注文先候補の証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データを抽出し、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。
それから、図15の売り注文準備画面100における手数料表示部130の累計ポイント数表示欄135、または図16の買い注文準備画面200における手数料表示部230の累計ポイント数表示欄235の表示を行うために、手数料表示処理手段29により、注文先候補の証券会社の各々について、仲介業者用の顧客識別情報および証券会社識別情報をキーとして、証券会社別累計ポイント数記憶手段50(図8参照)から、当該顧客が各注文先候補の証券会社で獲得している累計ポイント数データを抽出し、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。
また、図16の買い注文準備画面200の場合には、手数料表示部230の特典表示欄236の表示を行うために、手数料表示処理手段29により、注文先候補の証券会社の各々について、手数料算出処理手段25により算出した手数料データの安い順を示す順位データおよび証券会社識別情報をキーとして、特典表示用データ記憶手段47(図5参照)から、各証券会社毎に順位に応じて定められた特典表示用データを抽出し、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。
さらに、図15の売り注文準備画面100の場合には、分割パターン別合計手数料表示部140の表示を行うために、分割パターン別合計手数料算出処理手段27により、売買対象の銘柄を、当該顧客が複数の注文先候補の証券会社で保有していた場合に、単位数量(株式の場合には、単元株)および各証券会社における保有残高を考慮して、売却する数量データを、複数の注文先候補の証券会社に割り当てる証券会社別数量データに分割する分割パターンを求め、求めた各分割パターンの合計手数料データを算出する。
具体的には、分割パターン別合計手数料算出処理手段27により、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報(銘柄コード等)および仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)をキーとして、保有残高記憶手段45(図4参照)から証券会社識別情報および保有残高データを抽出する。但し、前述したように、手数料表示処理手段29による保有残高データの抽出処理が既に行われているので、ここでの保有残高データの抽出処理は省略してもよい。そして、複数の注文先候補の証券会社についての証券会社識別情報および保有残高データを抽出したときには、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報(銘柄コード等)をキーとして、単位数量記憶手段46から当該銘柄(図15の例では、銘柄A)の単位数量データ(例えば、100株等の単元株)を抽出し、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、2,500株とする。)を、複数の注文先候補の証券会社の各々に割り当てる証券会社別数量データ(例えば、証券会社α:2,000株、証券会社β:500株等)に分割し、分割後のそれぞれの証券会社別数量データ(例えば、2,000株、500株等)が、抽出した単位数量データ(例えば、100株等の単元株)の倍数になり、かつ、複数の注文先候補の証券会社の各々に預けている保有残高データ(例えば、証券会社α:2,000株、証券会社β:1,000株等)の範囲内になる状態とすることにより、数量データの分割パターンを求め(図15参照)、求めた各分割パターンについて、証券会社別数量データの各々に時価データ(例えば、900円とする。)を乗じることにより、複数の注文先候補の証券会社の各々についての証券会社別売却金額データ(例えば、証券会社α:180万円、証券会社β:45万円等)を算出し、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶された各注文先候補の証券会社用の手数料テーブルを用いて、証券会社別売却金額データ(例えば、証券会社α:180万円、証券会社β:45万円等)に対応する複数の注文先候補の証券会社の各々の証券会社別手数料データを算出し、さらに複数の注文先候補の証券会社の各々の証券会社別手数料データを合計することにより、各分割パターンの合計手数料データ(例えば、16,680円等)を算出し、各分割パターンを構成する証券会社別数量データ(例えば、証券会社α:2,000株、証券会社β:500株等)と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。また、各分割パターンの合計手数料データの金額の大小を比較することにより、合計手数料の安さの順位データを決定し、合計手数料データおよび証券会社別数量データと関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。
また、図16の買い注文準備画面200の場合には、手数料表示部230の仮想売却手数料総額表示欄237の表示を行うために、仮想売却手数料総額算出処理手段28により、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データを、注文先候補の証券会社で購入した後に、顧客の保有数量の全部を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額データを算出する。
具体的には、仮想売却手数料総額算出処理手段28により、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報(銘柄コード等)および仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)をキーとして、保有残高記憶手段45(図4参照)から証券会社識別情報および保有残高データを抽出する。但し、前述したように、手数料表示処理手段29による保有残高データの抽出処理が既に行われているので、ここでの保有残高データの抽出処理は省略してもよい。そして、仮想売却手数料総額算出処理手段28により、注文先候補の証券会社(例えば、図16の証券会社α,β,γ)の各々を、順次、処理対象として着目する着目証券会社として、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データを、着目証券会社で購入した後に、顧客の保有数量の全部を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額データを算出する。
この際、仮想売却手数料総額算出処理手段28により、保有残高データが抽出されている着目証券会社(例えば、図16の証券会社β,γのいずれでもよいが、ここでは、証券会社βとする。)については、着目証券会社(例えば、証券会社β)の保有残高データ(例えば、2,000株)に、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を加算し、加算後の着目証券会社の保有残高データ(例えば、5,000株)に時価データを乗じることにより、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社で購入後に着目証券会社に預けられることになる保有数量(例えば、5,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの着目証券会社仮想売却金額データを算出し、証券会社別手数料テーブル記憶手段42(図2参照)に記憶された着目証券会社用の手数料テーブルを用いて、着目証券会社仮想売却金額データに対応する着目証券会社の手数料データを算出するとともに、注文先候補の証券会社のうち着目証券会社ではない非着目証券会社(例えば、証券会社γ)についても保有残高データが抽出されているときには、非着目証券会社(例えば、証券会社γ)の保有残高データ(例えば、1,000株)に時価データを乗じることにより、非着目証券会社(例えば、証券会社γ)に預けられている保有数量(例えば、1,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの非着目証券会社仮想売却金額データを算出し、証券会社別手数料テーブル記憶手段(図2参照)に記憶された非着目証券会社用の手数料テーブルを用いて、非着目証券会社仮想売却金額データに対応する非着目証券会社の手数料データを算出し、さらに着目証券会社の手数料データと非着目証券会社の手数料データとを合計することにより、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社(例えば、証券会社β)で購入後に顧客の保有数量の全部(例えば、5,000株+1,000株=6,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額データを算出し、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。なお、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社(例えば、証券会社β)で購入後の着目証券会社(証券会社β)の保有残高データ(例えば、5,000株)も、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。
また、仮想売却手数料総額算出処理手段28により、保有残高データが抽出されていない着目証券会社(例えば、図16の証券会社α)については、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)に時価データを乗じることにより、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社(例えば、証券会社α)で購入後に着目証券会社に預けられることになる保有数量(例えば、3,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの着目証券会社仮想売却金額データを算出し、証券会社別手数料テーブル記憶手段(図2参照)に記憶された着目証券会社用の手数料テーブルを用いて、着目証券会社仮想売却金額データに対応する着目証券会社の手数料データを算出するとともに、非着目証券会社(例えば、証券会社β,γ)について保有残高データが抽出されているときには、非着目証券会社(例えば、証券会社β,γ)の保有残高データに時価データを乗じることにより、非着目証券会社(例えば、証券会社β,γ)に預けられている保有数量(例えば、2,000株、1,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの非着目証券会社仮想売却金額データを算出し(複数の非着目証券会社について保有残高データが抽出されているときには、それぞれの非着目証券会社について非着目証券会社仮想売却金額データを算出する。)、証券会社別手数料テーブル記憶手段(図2参照)に記憶された非着目証券会社用の手数料テーブルを用いて、非着目証券会社仮想売却金額データに対応する非着目証券会社の手数料データを算出し(複数の非着目証券会社について非着目証券会社仮想売却金額データが算出されているときには、それぞれの非着目証券会社について非着目証券会社の手数料データを算出する。)、さらに着目証券会社の手数料データと非着目証券会社の手数料データとを合計することにより(複数の非着目証券会社について非着目証券会社の手数料データが算出されているときには、それらを全て合計する。)、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社(例えば、証券会社α)で購入後に顧客の保有数量の全部(例えば、3,000株+2,000株+1,000株=6,000株)を現時点の時価で売却したと仮定したときの仮想売却手数料総額データを算出し、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。なお、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた数量データ(例えば、3,000株)を着目証券会社(例えば、証券会社α)で購入後の着目証券会社(証券会社α)の保有残高データ(例えば、3,000株)も、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。
さらに、手数料表示処理手段29により、仮想売却手数料総額(仮想売却手数料総額算出処理手段28により算出した仮想売却手数料総額)と購入時の概算手数料(手数料算出処理手段25により算出した手数料)との合計額データを算出し、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。また、手数料表示処理手段29により、仮想売却手数料総額と購入時の概算手数料との合計額データの金額の大小を比較することにより、仮想売却手数料総額と購入時の概算手数料との合計額の安さの順位データを決定し、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに一時的に記憶しておく。
その後、図15の売り注文準備画面100の場合には、手数料表示処理手段29により、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに記憶されている手数料の安さの順位データ、手数料データ、保有残高データ、および累計ポイント数データを用いて、手数料の安さの順位データに従って各注文先候補の証券会社のデータが並ぶように、手数料表示部130の表示用データを作成する。この際、各注文先候補の証券会社の証券会社サーバ60へのリンクボタンである「送信」ボタン136の表示用データを作成するとともに、「送信」ボタン136の各々に、リンク用宛先情報、およびリンク先の証券会社用の顧客識別情報(口座番号)を付帯させる。また、「取引条件参照」ボタン137の表示用データも作成する。さらに、主メモリにそれぞれ対応付けて記憶されている合計手数料の安さの順位データ、合計手数料データ、複数の注文先候補の証券会社についての証券会社別数量データを用いて、合計手数料の安さの順位データに従って各分割パターンのデータが並ぶように、分割パターン別合計手数料表示部140の表示用データを作成する。この際、各分割パターンで証券会社別数量を割り当てられた各注文先候補の証券会社の注文サイトへリンクするためのリンクボタンである「送信」ボタン144の表示用データを作成するとともに、「送信」ボタン144の各々に、複数の注文先候補の証券会社(図15の例では、証券会社α,β)についてのリンク用宛先情報、およびリンク先の複数の注文先候補の証券会社用の顧客識別情報(口座番号)を付帯させる。
また、図16の買い注文準備画面200の場合には、手数料表示処理手段29により、証券会社識別情報と関連付けて主メモリに記憶されている手数料の安さの順位データ、手数料データ、保有残高データ、累計ポイント数データ、特典表示用データ、仮想売却手数料総額データ、指定数量購入後の保有残高データ、仮想売却手数料総額と購入時の概算手数料との合計額データを用いて、手数料の安さの順位データに従って各注文先候補の証券会社のデータが並ぶように、手数料表示部230の表示用データを作成する。この際、「購入時の概算手数料と仮想売却手数料総額との合計額でソート」ボタン240、および「元に戻す(購入時の概算手数料でソート)」ボタン241の表示用データも作成する。
さらに、図15の売り注文準備画面100におけるアナリストレポート表示部150、または図16の買い注文準備画面200におけるアナリストレポート表示部250の表示を行うために、手数料表示処理手段29により、注文準備データ受付処理手段24により受け付けた銘柄識別情報をキーとして、アナリストレポート記憶手段52から売買対象の銘柄についてのアナリストレポートの表示用データを抽出する。
そして、手数料表示処理手段29により、図15の売り注文準備画面100における手数料表示部130、分割パターン別合計手数料表示部140、およびアナリストレポート表示部150の表示用データ、または図16の買い注文準備画面200における手数料表示部230およびアナリストレポート表示部250の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する(ステップS27)。
すると、顧客端末装置80の画面上には、図15の売り注文準備画面100の場合には、手数料表示部130、分割パターン別合計手数料表示部140、およびアナリストレポート表示部150が表示され、図16の買い注文準備画面200の場合には、手数料表示部230およびアナリストレポート表示部250が表示される(ステップS28)。
図15の売り注文準備画面100または図16の買い注文準備画面200において、顧客は、アナリストレポートの詳細を参照したいときには、アナリストレポート表示部150,250の「詳細」ボタン151,251を押操作すると、参照要求信号が仲介業者サーバ20へ送信される。仲介業者サーバ20では、参照要求信号を受信すると、手数料表示処理手段29により、銘柄識別情報をキーとして、アナリストレポート記憶手段52に記憶されたアナリストレポート詳細画面の表示用データが抽出され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信され、画面表示される。
また、図16の買い注文準備画面200において、顧客は、手数料算出処理手段25により算出した購入時の手数料の安さの順位に従って並べられている各注文先候補の証券会社のデータを、仮想売却手数料総額算出処理手段28により算出した仮想売却手数料総額データと手数料算出処理手段25により算出した購入時の手数料データとの合計額の小さい順に並べるソートを行いたいときには、「購入時の概算手数料と仮想売却手数料総額との合計額でソート」ボタン240を押操作すると、ソート要求信号が仲介業者サーバ20へ送信される。仲介業者サーバ20では、ソート要求信号を受信すると、手数料表示処理手段29により、ソート処理が行われ、順番を並べ替えた手数料表示部230の表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信され、画面表示される。表示順を元に戻したいときには、「元に戻す(購入時の概算手数料でソート)」ボタン241を押操作すると、同様な処理の流れで順番を元に戻した手数料表示部230が画面表示される。
なお、図15の売り注文準備画面100において、手数料表示部130の手数料表示欄133に表示された手数料(概算手数料)の数値は、数量入力部113で入力した数量データの全部を、1つの注文先候補の証券会社で売却する場合の手数料であるから、その証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データが、数量入力部113で入力した数量データに満たないときには、数量入力部113で入力した数量データの全部を、その証券会社で売却することはできない。しかし、そのように数量入力部113で入力した数量データの全部を売却することができない場合であっても、「送信」ボタン136を押操作することができ、押操作すると、銘柄入力部111で入力した銘柄識別情報とともに数量入力部113で入力した数量データが、注文先として選択された証券会社の証券会社サーバ60へ送信される。従って、顧客は、その後、注文画面において、確定した注文を出すときに、数量をデフォルトデータから修正する必要がある。なお、「送信」ボタン136を押操作すると、注文先として選択された証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データ(保有残高表示欄134に表示された数量)が送信され、この数量がデフォルト表示されるようにしてもよい。
そして、図15の売り注文準備画面100または図16の買い注文準備画面200において、顧客が、注文先の証券会社を選択し、「送信」ボタン136,238を押操作すると、選択された注文先の証券会社についての証券会社識別情報が、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信される(ステップS29)。また、図15の売り注文準備画面100において、顧客が、売却数量の分割パターンを選択し、「送信」ボタン144を押操作すると、証券会社別数量を割り当てられた複数の証券会社(図15の例では、証券会社α,β)についての証券会社識別情報が、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信される(ステップS29)。
仲介業者サーバ20では、取引回数更新処理手段30により、顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる、注文先として選択された証券会社についての証券会社識別情報を受信し、取引回数データ記憶手段49(図7参照)に記憶された当該証券会社の取引回数データに1を加算し、当該証券会社の取引回数データを更新する(ステップS30)。なお、「送信」ボタン144が押操作されたときは、証券会社別数量を割り当てられた複数の証券会社(図15の例では、証券会社α,β)の取引回数データがそれぞれ更新される。
また、図15の売り注文準備画面100または図16の買い注文準備画面200において、顧客が、注文先の証券会社を選択し、「送信」ボタン136,238を押操作すると、リンクデータ(当該証券会社用の顧客識別情報、銘柄識別情報(銘柄コード等)、市場識別情報(市場コード)、数量データ(株数データ)、売買区分データ、注文を仲介した仲介業者についての仲介業者識別情報、当該証券会社の手数料の安さの順位データ等)が、ネットワーク1を介して注文先の証券会社の証券会社サーバ60へ送信される(ステップS29)。また、図15の売り注文準備画面100において、「送信」ボタン144が押操作されたときには、リンクデータ(当該証券会社用の顧客識別情報、銘柄識別情報(銘柄コード等)、市場識別情報(市場コード)、分割で得られた証券会社別数量データ(証券会社別株数データ)、売買区分データ、注文を仲介した仲介業者についての仲介業者識別情報等)が、ネットワーク1を介して証券会社別数量を割り当てられた複数の証券会社(図15の例では、証券会社α,β)の証券会社サーバ60へ送信される(ステップS29)。なお、リンク先の宛先情報は、「送信」ボタン136,144,238に付帯して注文準備画面100,200に保持されている。
証券会社サーバ60では、リンクデータ受信処理手段62により、顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくるリンクデータを受信する(ステップS31)。なお、受信したリンクデータは、主メモリに一時的に記憶しておく。
図14において、証券会社サーバ60では、注文受付処理手段63により、リンクデータ受信処理手段62により受信した売買区分データに応じて、銘柄識別情報(銘柄コード等)、市場識別情報(市場コード)、および数量データ(株数データ)がデフォルトデータとして入力されている売り注文または買い注文の注文画面160,170,260(図15、図16参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する(ステップS32)。なお、リンクデータ受信処理手段62により「送信」ボタン144の押操作によるリンクデータを受信したときには、注文受付処理手段63により注文画面に入力しておくデフォルトデータは、銘柄識別情報(銘柄コード等)、市場識別情報(市場コード)、および証券会社別数量データ(証券会社別株数データ)とする。
すると、顧客端末装置80の画面上には、図15に示すような売り注文画面160,170、または図16に示すような買い注文画面260が表示される(ステップS33)。図15の売り注文画面160の例は、「送信」ボタン144の押操作をしたときに表示される証券会社αの売り注文画面であり、デフォルトデータとして、図15の売り注文準備画面100で入力された銘柄A、東証、および証券会社αに割り当てられた証券会社別数量の2,000株が入力された状態となっている。また、図15の売り注文画面170の例は、「送信」ボタン144の押操作をしたときに表示される証券会社βの売り注文画面であり、デフォルトデータとして、図15の売り注文準備画面100で入力された銘柄A、東証、および証券会社βに割り当てられた証券会社別数量の500株が入力された状態となっている。さらに、図16の買い注文画面260の例では、図16の買い注文準備画面200で入力された銘柄B、東証、および数量の3,000株が入力された状態となっている。
そして、図15の売り注文画面160,170、または図16の買い注文画面260において、顧客が、デフォルト表示されたデータを修正またはそのままとし、注文データを確定させ、「送信」ボタン161,171,261を押操作すると、顧客による確定した注文データとして、銘柄識別情報(銘柄コード等)、市場識別情報(市場コード)、数量データ(株数データ)、および指値注文の場合の指値データ(成行注文の場合には、ブランク)が、ネットワーク1を介して証券会社サーバ60へ送信される(ステップS34)。
証券会社サーバ60では、注文受付処理手段63により、顧客端末装置80からネットワーク1を介して送信されてくる確定した注文データ(銘柄識別情報(銘柄コード等)、市場識別情報(市場コード)、数量データ(株数データ)、および指値注文の場合の指値データ)を受信し、受信した銘柄識別情報(銘柄コード等)、市場識別情報(市場コード)、数量データ(株数データ)、および指値注文の場合の指値データ、並びに売買区分データを、当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)と関連付けて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を行う(ステップS35)。また、注文受付処理手段63により、受け付けた注文データに対し、注文識別情報(注文番号)を自動付与し、自動付与した注文識別情報(注文番号)を、受け付けた注文データに対応させて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を行う。さらに、注文受付処理手段63により、リンクデータ受信処理手段62により受信して主メモリに記憶している、注文を仲介した仲介業者についての仲介業者識別情報、および当該証券会社の手数料の安さの順位データも、注文識別情報(注文番号)および当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)と関連付けて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を行う。
続いて、発注処理手段64により、注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶された注文データを用いて、市場システム91への発注データを作成し、作成した発注データを専用線3を介して市場システム91へ送信する(ステップS36)。
その後、発注処理手段64により、市場システム91から専用線3を介して送信されてくる約定データ(注文識別情報、当該証券会社用の顧客識別情報、約定数量データ、および約定単価データ等)を受信し、受信した約定データを、同じ注文識別情報を有する注文データと対応させて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を行う(ステップS37)。
また、発注処理手段64により、約定データを受信したときには、約定通知メールを作成し、ネットワーク1を介して顧客へ送信する(ステップS38)。顧客は、顧客端末装置80で約定通知メールを受信し、その内容を確認する(ステップS39)。
それから、残高更新処理手段65により、注文が約定して約定データが注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶されたときに、注文データ記憶手段72に記憶された売買区分データが売を示すデータである場合には、残高データ記憶手段73(図10参照)に記憶された当該証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データから、約定データに含まれる約定数量データを減じ、売買区分データが買を示すデータである場合には、当該証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データに、約定データに含まれる約定数量データを加えることにより、残高データ記憶手段73(図10参照)に記憶された当該証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データを更新する処理を行う(ステップS40)。また、残高更新処理手段65により、更新後の保有残高データを、証券会社用の顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード等)、証券会社識別情報とともに、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する処理も行う(ステップS40)。
仲介業者サーバ20では、保有残高取得処理手段26により、証券会社サーバ60からネットワーク1を介して送信されてくる証券会社用の顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード等)、証券会社識別情報、および更新後の保有残高データを受信すると、選択証券会社記憶手段43(図3参照)から、受信した証券会社用の顧客識別情報(口座番号)に対応する仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)を抽出し、抽出した仲介業者用の顧客識別情報、受信した銘柄識別情報(銘柄コード等)および証券会社識別情報に関連付けられて保有残高記憶手段45(図4参照)に記憶されている当該証券会社における当該顧客の当該銘柄の保有残高データを、受信した新たな保有残高データにより更新する(ステップS41)。
続いて、累計ポイント数更新処理手段66により、リンクデータ受信処理手段62により受信した順位データ(図9の注文データ記憶手段72に記憶されている順位データ)に従って、仲介業者サーバ20の特典表示用データ記憶手段47(図5参照)に記憶された当該証券会社の特典の内容と同一の内容を実行するためにプログラム内に記述された演算式を用いて、約定した注文取引についての顧客の加算ポイント数データを決定し、証券会社用の顧客識別情報(口座番号)をキーとして、累計ポイント数記憶手段74(図11参照)から当該顧客の累計ポイント数データを抽出し、抽出した累計ポイント数データに加算ポイント数データを加算することにより、累計ポイント数記憶手段74に記憶された当該顧客の累計ポイント数データを更新する処理を行う(ステップS42)。また、累計ポイント数更新処理手段66により、更新後の累計ポイント数データを、証券会社用の顧客識別情報(口座番号)および証券会社識別情報とともに、ネットワーク1を介して仲介業者サーバ20へ送信する処理も行う(ステップS42)。
仲介業者サーバ20では、処理手段20Aの累計ポイント数取得処理手段(不図示)により、証券会社サーバ60からネットワーク1を介して送信されてくる証券会社用の顧客識別情報(口座番号)、証券会社識別情報、および更新後の累計ポイント数データを受信すると、選択証券会社記憶手段43(図3参照)から、受信した証券会社用の顧客識別情報(口座番号)に対応する仲介業者用の顧客識別情報(顧客コード)を抽出し、抽出した仲介業者用の顧客識別情報および受信した証券会社識別情報に関連付けて証券会社別累計ポイント数記憶手段50(図8参照)に記憶されている当該証券会社における当該顧客の累計ポイント数データを、受信した新たな累計ポイント数データにより更新する(ステップS43)。
それから、仲介手数料算出処理手段67により、注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶されている約定数量データに約定単価データを乗じることにより、約定した注文取引の確定売買金額データ(約定売買金額データ)を算出し、証券会社サーバ60の手数料テーブル記憶手段71に記憶された当該証券会社についての売買金額と手数料との関係を定める手数料テーブルを用いて、算出した確定売買金額データに対応する確定手数料データを算出し、算出した確定手数料データを、約定データに対応させて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる。さらに、仲介手数料算出処理手段67により、算出した確定手数料データを用いて、当該証券会社が注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶された仲介業者識別情報の仲介業者に支払う仲介手数料データを算出し、算出した仲介手数料データを、仲介業者識別情報と対応させて注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶させる処理を行う(ステップS44)。
その後、仲介手数料集計処理手段68により、注文データ記憶手段72(図9参照)に記憶された仲介手数料データのうち、同一の仲介業者識別情報に対応している仲介手数料データの合計値を、各仲介業者識別情報毎に算出することにより、各仲介業者識別情報の仲介業者に支払う仲介手数料の支払データを作成し、作成した支払データを用いて仲介業者の口座へのオンラインによる振込処理を行う(ステップS45)。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、証券仲介システム10は、選択証券会社記憶手段43、時価データ取得処理手段23、時価データ記憶手段44、注文準備データ受付処理手段24、手数料算出処理手段25、および手数料表示処理手段29を備えているので、銘柄および数量を指定することで、顧客が口座を開設している各証券会社の手数料を算出し、安い順に並べて画面表示することができるため、顧客は、手数料の面で有利になる証券会社を容易に選択することができる。
また、証券仲介システム10は、保有残高取得処理手段26、保有残高記憶手段45、単位数量記憶手段46、および分割パターン別合計手数料算出処理手段27を備えているので、売買対象の銘柄について複数の証券会社に保有残高があるときに、売買の最小単位である単位数量を考慮しつつ、売りたい数量を複数のパターンで分割して複数の証券会社の各々に割り当て、各分割パターンの合計手数料を算出し、安い順に並べて表示することができる。このため、顧客は、手数料の面で有利となる分割パターンを容易に選択することができる。つまり、いずれの証券会社に預けている当該銘柄を、どれぐらいの数量だけ売り付けるかを容易に判断し、決定することができる。
さらに、証券仲介システム10は、仮想売却手数料総額算出処理手段28を備えているので、買い注文を行う際に、売却時の手数料も考慮し、買い注文の注文先の証券会社を、手数料の面で有利になるように選択することができる。例えば、ある銘柄の購入時に、証券会社αの手数料が安くても、証券会社βに当該銘柄を既に保有しているとすれば、証券会社αで当該銘柄を購入してしまうと、当該銘柄の保有数量が証券会社α,βに分散することになり、売却時の手数料を考慮すると得策ではないという判断をすることもできる。
そして、手数料表示処理手段29は、図16に示すように、「購入時の概算手数料と仮想売却手数料総額との合計額でソート」ボタン240を画面表示し、このボタン240が押操作されたときにソート処理を実行するので、顧客は、買い注文を行う際に、購入時の手数料と仮想売却手数料総額との合計額を参照することで、手数料の面で有利になる証券会社を、より一層容易に選択することができる。
また、証券仲介システム10は、特典表示用データ記憶手段47(図5参照)を備えているので、手数料表示処理手段29により、顧客に対し、手数料の安さの順位に応じて、各証券会社が予め定めている特典の内容を表示することができる。このため、顧客は、手数料の安さの順位に加えて、特典の内容を加味し、注文先の証券会社を選択することができる。一方、証券会社にとっては、手数料で良い順位になれなかった場合において顧客に対して付与する特典の内容を予め定めておき、それを顧客に知らせることができるので、手数料で良い順位になれなかったとしても、特典の内容次第では、顧客に自社を注文先の証券会社として選択させることができる。
さらに、証券仲介システム10は、広告表示用データ記憶手段48、取引回数データ記憶手段49、取引回数更新処理手段30、取引回数比率算出処理手段31、および広告表示処理手段32を備えているので、証券会社が予め広告を用意しておくことで、取引回数比率が低くなったときに、顧客に対し、自動的に広告を出すことができる。一方、仲介業者にとっては、証券会社から広告料収入を得ることができる。
そして、広告表示用データ記憶手段48(図6参照)には、広告料データが記憶されているので、証券会社が支払を申し出ている広告料データが多いか少ないかで広告の表示の態様を変えることができる。このため、より多くの広告料の支払を申し出た証券会社が、有利に広告を出すことができる。従って、証券会社は、広告料を多く支出することにより顧客との取引の増加を目指すか、あるいは手数料を安くして顧客との取引の増加を目指すか等の戦略を練ることができ、また、そのような証券会社の戦略を受け入れるシステムを実現することができる。一方、仲介業者にとっては、証券会社間の競争で、広告料収入の増加を見込むことができる。
また、証券仲介システム10は、証券会社サーバ60で銘柄識別情報および数量データをリンクデータとして受信し、証券会社サーバ60から銘柄識別情報および数量データがデフォルトデータとして入力されている注文画面160,170,260(図15、図16参照)を顧客端末装置80へ送信する構成とされているので、顧客は、注文準備画面100,200(図15、図16参照)で注文準備データとして入力した銘柄識別情報および数量データを、再び、注文画面160,170,260(図15、図16参照)で注文データとして入力する必要がなくなるため、顧客の入力の手間の軽減を図ることができる。
さらに、証券仲介システム10は、証券会社サーバ60で、注文先として選択された当該証券会社の順位データをリンクデータとして受信し、受信した順位データに従って、顧客端末装置80に画面表示した特典の内容に相当する加算ポイント数を決定する構成とされているので、証券会社は、特典の内容をポイントで実現することができ、手数料の安さの順位が良くなくても、ポイントが多く付与されるような特典の内容を予め定めて登録しておくことにより、取引回数の増加を図ることができる。
また、証券仲介システム10は、証券会社サーバ60で、仲介業者識別情報をリンクデータとして受信する構成とされているので、複数の仲介業者が存在するとき、あるいは仲介業者を介した注文と仲介業者を介さない注文とを混在させて取り扱うとき等に、受信した仲介業者識別情報により、顧客の注文を仲介した仲介業者を特定することができるため、仲介手数料を算出し、その仲介手数料の支払処理を実現することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、広告表示処理手段32は、広告料データの多い上位3社について広告を出す構成とされていたが、上位3社に限らず、1位の証券会社のみ、上位2社、上位4社等、任意の所定数としてよく、また、このように広告を出すことができる証券会社の数に制限を設けるのではなく、広告料データの多い順に、予め定められた広告効果の高い画面位置の順に表示していってもよく、つまり、広告料データが多い証券会社の広告は目立つ位置に表示し、一方、広告料データが少ない証券会社の広告は目立たない位置に表示する処理を行ってもよく、あるいは、広告料データの多い順に、予め定められた広告スペースの大きい順に表示していってもよく、つまり、広告料データが多い証券会社の広告スペースは大きくし、広告料データが少ない証券会社の広告スペースは小さくする処理を行ってもよい。
また、前記実施形態では、広告表示用データ記憶手段48(図6参照)に各証券会社毎に個別の広告用閾値データが記憶されていたが、広告用閾値は、各証券会社に共通の値としてプログラム内に記述しておいてもよく、要するに、広告用閾値は、予め定められていればよい。但し、前記実施形態のように、プログラム内に記述するのではなく、外出しのデータにして証券会社の担当者が自在に設定、変更できるようにしておくことで、証券会社の選択自由度が高まり、広告を出す頻度と手数料の高低との調整等、証券会社による、より戦略的な設定が可能なシステムを実現することができる。
さらに、前記実施形態では、顧客端末装置80の注文準備画面100,200上に表示されたリンクボタンである「送信」ボタン136,144,238(図15、図16参照)の押操作が行われたときに、リンクデータ受信処理手段62により、顧客端末装置80から、リンクデータとして、銘柄識別情報(銘柄コード等)および数量データ(株数データ)を受信し、注文受付処理手段63により、銘柄識別情報(銘柄コード等)および数量データ(株数データ)がデフォルトデータとして入力されている注文画面の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置80へ送信する構成とされていたが、リンクデータとして、銘柄識別情報(銘柄コード等)および数量データ(株数データ)を受信せずに、顧客端末装置80から証券会社サーバ60の注文サイトへの単なるリンクだけとし、証券会社サーバ60から顧客端末装置80へ送信する注文画面も、デフォルトデータが入力されていない通常の注文画面としてもよい。しかし、リンクデータとして、銘柄識別情報(銘柄コード等)および数量データ(株数データ)を受信し、これらを注文画面にデフォルトデータとして入力しておくことが、顧客の入力の手間の軽減という観点から好ましい。
そして、前記実施形態では、リンクデータ受信処理手段62により、リンクデータとして、当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)を受信する構成とされていたが、リンクデータとして受信するのではなく、証券会社サーバ60から顧客端末装置80へ送信する注文画面、あるいはその前のステップの画面において、顧客に、当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)を入力させ、その入力データを受信するようにしてもよい。しかし、顧客の入力の手間の軽減、および顧客が自己の口座を開設している複数の証券会社用の顧客識別情報(口座番号)を全て把握し、用意していなければならないという不便さの解消という観点から、リンクデータ受信処理手段62により、リンクデータとして、当該証券会社用の顧客識別情報(口座番号)を受信する構成とすることが好ましい。
また、前記実施形態では、リンクデータ受信処理手段62により、リンクデータとして、注文を仲介した仲介業者についての仲介業者識別情報を受信する構成とされていたが、仲介業者が1つしかないとき、あるいは仲介業者を介した注文と仲介業者を介さない注文とを分けて取り扱うとき等には、証券会社サーバ60で行う処理において、必ずしも仲介業者識別情報は必要とならないので、リンクデータとしての仲介業者識別情報の受信は、省略してもよい。