JP5354718B2 - 野球用又はソフトボール用バット - Google Patents

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Description

本発明は、野球用又はソフトボール用バットの反発特性の改良に関するものである。
従来、高強度のバットで打った場合にボールの飛距離が伸びると考えられていた。これは、高強度のバットが反発特性に優れており、ボールの飛距離がバットの反発特性のみに依存すると考えられていたからである。しかし、近年においては、ボールの飛距離はバットの強度に依存するのではなく、むしろボールとバットが衝突した際に、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されるのを抑制し、且つ、バット自体の反発力が高いバットが、ボールの飛距離が伸びることがわかってきた。
そこで、ボールの飛距離を伸ばすために、バットの構造に関して様々な試みがなされている。大別すると、第一には、特許文献1に示されたように、金属バットの打球部の外周に多層のウレタン層を設け、ウレタン層によって打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制する方法である。第二には、特許文献2に示されたように、金属バットを二重構造として、肉薄の金属管が撓むことによって、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制する方法である。
しかし、金属バットの打球部の外周にウレタン層を設ける方法では、ウレタン層が経年変化によって劣化するため、金属バットに比して耐久性に劣るという問題がある。また、ミスヒットが多くなる欠点がある。
一方、二重構造の金属バットは耐久性の問題が無く、飛距離も延びるが、軽量化がしにくいという問題がある。特に、非力な子供用及び女子用のバットの場合、軽量でなければバットを振り回すことができない。一般に、スウィング・スピードは、おおむねバットの重量に比例し、軽量のバットほどスウィング・スピードがアップする。従って、子供用及び女子用のバットの場合には、特に軽量であることが求められ、この点で、二重構造バットの更なる改良が求められている。特に、女子のソフトボール用バットにおいては、軽量化の要求が顕著である。
特開2005−305146号公報 特開2008−29620号公報
本発明は、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制でき、且つ、特に軽量の野球用又はソフトボール用バットを提供することを目的とする。さらに、本発明は、製造が容易で、コストの低廉な野球用又はソフトボール用バットを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によって、グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有するFRPから成る第一の管と、両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きい内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、本体部及び前記本体部の外径より大きい外径を有するフランジ部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有するドーナツ状の第一固定部材と、基部、前記基部の最大外径より小さい外径を有する挿入部及び内側に向かって突出形成された凸部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有するドーナツ状の第二固定部材と、を備え、前記第一の管は、前記打球部側から前記先端部側に向かって拡開されて前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部及び前記第一の管を縮径して形成された溝状の係止窪みを有し、前記第一固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記本体部の内周面が前記第一の管に固定され且つ前記フランジ部の一面が前記ストッパ部に固定され、前記第二の管は前記第一の管の外周に装着されて、一端が前記本体部の外周面に固定され、前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記挿入部が前記第一の管と前記第二の管の他端との間に挿入されて前記第一の管と前記第二の管との間に隙間を形成するように固定され且つ前記凸部が前記係止窪みに嵌合して固定されることを特徴とする野球用又はソフトボール用バットが提供される。
また、本発明の別の実施形態によって、グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有するFRPから成る第一の管と、両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きい内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、両端が開口し、前記第一の管の外径より大きく且つ前記第二の管の外径より小さい外径を有する円筒形の第三の管と、第一の高さを有する本体部、前記本体部の外径より大きい外径を有するフランジ部及び前記本体部から前記フランジの反対方向に突出するように形成され前記本体部の外径より小さい外径を有し且つ第二の厚さを有する第二本体部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有するドーナツ状の第一固定部材と、基部、前記基部の最大外径より小さい外径を有し且つ前記第一の高さを有する第一挿入部、内側に向かって突出形成された凸部及び前記第一挿入部から前記基部の反対方向に突出形成され前記第一挿入部部の外径より小さい外径を有し且つ第二の高さを有する第二挿入部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有するドーナツ状の第二固定部材と、を備え、前記第一の管は、前記打球部側から前記先端部側に向かって拡開されて前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部及び前記第一の管を縮径して形成された溝状の係止窪みを有し、前記第一固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記本体部の内周面が前記第一の管に固定され且つ前記フランジ部の一面が前記ストッパ部に固定され、前記第三の管は前記第一の管の外周に装着されて、一端が前記第二本体部の外周面に固定され、前記第二の管は前記第三の管の外周に装着されて、一端が前記本体部の外周面に固定され、前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記第二挿入部が前記第一の管と前記第三の管の他端との間に挿入されて前記第一の管と前記第三の管との間に第一の隙間を形成し且つ前記第一挿入部が前記第三の管の他端と前記第二の管の他端との間に挿入されて前記第三の管と前記第二の管との間に第二の隙間を形成するように固定され並びに前記凸部が前記係止窪みに嵌合して固定されることを特徴とする野球用又はソフトボール用バットが提供される。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第二の管は、金属又はFRPから成る内層と、前記内層の外周に装着される金属、FRP又は木材のいずれかから成る少なくとも一つ以上の外層とを含んで一体形成されてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第二の管の外管は、金属から成る第1の部分と、前記金属と異なる金属、FRP又は木材のいずれかから成る1以上の第2の部分の組合せから成り、前記複数の部分の少なくとも1つは他の部分と異なる材質で形成されてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットは、キャップ先端部、窪部及び固定部を有するキャップをさらに有し、前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されたカール部を備え、前記固定部の外径は前記カール部から前記ストッパ部までの前記第一の管の内径より小さく、且つ前記窪部の外径は前記カール部の内径より小さく、前記窪部は前記カール部によって係止されてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されて閉じられてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第一の管は、前記ストッパ部の外径より小さく且つ前記打球部の外径より大きい外径を有するステップ部を更に有し、前記第二の管は前記第一の管の打球部の外周に装着されて、一端が前記ステップ部に固定され、他端が前記第一の管と前記第二の管との間に挿入された前記挿入部に固定されて、前記第一の管との間に隙間を形成してもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第一の管は、グリップ部、テーパー部、打球部、先端部及び前記打球部側から前記先端部側に向かって拡開されて前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部のみを有し、前記第二固定部材は、基部及び前記基部の最大外径より小さい外径を有し且つ前記第一の厚さを有する挿入部のみを有し、前記第二の管は前記第一の管の外周に装着されて、一端が前記本体部の外周面に固定され、前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記挿入部が前記第一の管と前記第二の管の他端との間に挿入されて前記第一の管と前記第二の管との間に隙間を形成するように前記第一の管に固定されてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第一の管は、C−FRP、B−FRP又はK−FRPのいずれかから形成され、前記第二の管の内層は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼又はFRPのいずれかから形成され、前記第二の管の外層は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は木材のもいずれかから形成されてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記ストッパ部は、前記先端部の端部から少なくとも100mm以上前記打球部側の位置に形成され、前記第二の管は、最も打撃に適した位置に配置されてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットは、更に、前記第一の管にネジ止め又は接着の少なくともいずれかによって固定されるか、或いは前記第一の管と一体形成されるグリップエンドを有してもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第二固定部材は、前記開口内側にネジ切り加工が施された第一ネジ部を有し、前記第一の管は、外周の所定の箇所にネジ切り加工が施された第二ネジ部を有し、前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記第一ネジ部と前記第二ネジ部とがネジ止め及び接着固定されてもよい。
本発明によって、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制でき、且つ、特に軽量の野球用又はソフトボール用バットが提供される。また、製造が容易で、コストの低廉な野球用又はソフトボール用バットが提供される。
[二重層バットの構造]
以下、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1について、図を基に説明する。なお、同一構成要素には同一符号を付け、実施の形態の間において重複する説明は省略する。なお、図示の都合上、一部の部材については、例えば第二固定部材40等について全長が実際よりも長く表示されているものがある。各部材の長手方向の長さ等に関する比率等は、図に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1の長手方向の切欠断面図及び幅方向の線α−α’の断面図である。また、図2は、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1の先端部11及び打球部12の長手方向の拡大断面図である。また、図3は、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1の打球部12及びテーパー部13の長手方向の拡大断面図である。なお、以下の実施形態においては、本発明の野球用及びソフトボール用バット1の一例を示しており、本発明の野球用及びソフトボール用バット1は、それら実施例に限定されるわけではない。
図1において、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1は、概略、先端部11、打球部12、テーパー部13及びグリップ部14を有する第一の管10と、第一の管10の打球部12の外周に装着されて固定される第二の管20と、第一固定部材30と、第二固定部材40と、キャップ50と、グリップエンド80とから構成される。なお、本発明の実施形態1においては、前記第二の管20を外管20という場合もある。また、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1においては、第一の管10の打球部12と、当該部分の外周に位置する第二の管20の一部とが一体となってボールを打撃する打球部を形成するが、説明の都合上、以下の記載においては、第一の管10の該当部分のみを打球部12と称する。
図1において、第一の管10は打者がボールを打撃する際の中心をなすものであり、打者はグリップ部14を握ってバットを振り、投球されたボールを打撃する。上述したように第一の管10は、概略4つの構成部分から構成され、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1においては、特に軽量化と強度確保のために繊維強化プラスチック(Fiber_Reinforced_Plastics_以下、FRPと記す。)により一体的に形成される。特に、第一の管10の材質としては、炭素繊維強化プラスチック(Carbon−Fiber_Reinforced_Plastics_以下、C−FRPと記す。)、ボロン繊維強化プラスチック(Boron−Fiber_Reinforced_Plastics_以下、B−FRPと記す。)及びケブラー(登録商標)繊維強化プラスチック(Kevlar−Fiber_Reinforced_Plastics_以下、K−FRPと記す。)が好適に用いられる。
本発明の実施形態1においては、第一の管10は、二重構造のバット全体の軽量化を図るため、例えば肉厚が1mm〜6mmに形成される。なお、上述した肉厚は一例でありこれに限定されるわけではない。そして、第一の管10のグリップ部14の内部にネジを切り、主として金属から形成したグリップエンド80が、ネジ込みにより取り付けられる。グリップエンド80は、ネジ止め、接着、ネジ止め及び接着のいずれかにより固定される。但し、これに限定されるわけではなく、グリップ部14とグリップエンド80が一体に形成されてもよい。また、グリップエンド80の材質も金属に限定されない。
特徴的には、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1の第一の管10は、先端部11の外径が打球部12の外径より大きく設定されている。言い換えれば、打球部12から先端部11にかけて拡径するように形成されている。そして、この拡径された部分の外径は、後述する第二の管20の内径より大きく設定されており、好適には第二の管20の外径と同一に設定される。この拡径部分をストッパ部16と言い、ストッパ部16は、第二の管20がバット先端部11側から抜け落ちることを防止する。なお、ストッパ部16の外径を第二の管20の外径と同一に設定するのは、ストッパ部16の外面と第二の管20の外面とが面一に形成されるようにするためである。
更に、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1は、先端部11の端部が所定の長さ内側に向かって湾曲するように形成されている。言い換えれば、先端部11の端部が内側に向かってほぼ直角におり曲げられている。以下、この部分をカール部19といい、又この折り曲げ処理をカール処理という。カール部19は、後述するキャップ50を係止する役割を果す。従って、前記所定の長さは、後に圧入するキャップ50を係止するのに充分な長さであれば良く、一般的に約3mm〜10mmであるが、好適には約5mm程度である。
また、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1は、打球部12のテーパー部13との境近傍の所定の箇所に、内側に窪むように形成された溝を有する。言い換えれば、本発明に係るバットは、打球部12のテーパー部13側の所定の箇所において縮径加工されている。以下、この部分を係止窪み15と言う。なお、係止窪み15の形成される位置は、これに限定されない。係止窪み15は、後述する第二固定部材40の凸部43が嵌合される部分であり、第二固定部材40を第一の管10に固定する役割を果す。係止窪み15は、第一の管10の外周に環状に形成されるが、これに限定されるわけでなく、環状の特定の箇所にのみ形成しても良い。
第一の管10は、上述したようにFRPによって形成される。FRPによるバットの成形方法には、フィラメントワインディング法(Filament_Winding)、シートワインディング法(Sheet_Winding)、オートクレープ法、プレス成形法等があるが、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1は、好適には、ブレイディング法(Braiding_いわゆる組紐の技術を応用して、繊維強化プラスチックの繊維を編み込む方法。)によって形成したFRPの円筒を使用し、内圧成形法によって形成する。これは、形成されるバットが、径が小さいグリップ部14や径が次第に大きくなるテーパー部13等の径が一律でない箇所を含むためである。即ち、FRPシートを用いてシートワインディング法によってバットを形成する場合、上述した径が一律でない箇所を有するバットの形状に形成したマンドレルにFRPシートを巻き付けて形成するが、巻き付ける箇所に応じてFRPシートを小さく裁断して使用しても、径が一律でない箇所にFRPシートを均一に巻き付けることが容易でないためである。
一方、ブレイディング法によるFRPの円筒の形成方法については説明を省略するが、形成されたFRPの円筒(以下、これをFRPプリプレグという。)は、全体三軸構造といわれ、糸状に形成したFRPが三方向に編み込まれたネット状の円筒に形成される。即ち、Tip(頂点)からButt(根元)まで連続した長手方向のFRP繊維に対して、他の2本のFRP繊維が、それぞれ所定の繊維配向角度(これを、面内巻角度という。)で交差するように編み込まれる。従って、円周方向の強度が均一なFRPプリプレグを形成することができ、また、面内巻角度の調整により剛性分布設計を容易に行うことができる。そして、形成されたFRPプリプレグは3次元方向に伸縮自在であるため、バットの形状に形成したマンドレルの径が一律でない箇所にも、容易に巻き付けることができる。従って、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1の製造においては、ブレイディング法によって形成したFRPプリプレグを好適に用いるのである。
次に、上述したブレイディング法によって形成したFRPプリプレグを用いたバットの製造方法について説明する。上述したように本実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1は、内圧成形法によって製造した。但し、これに限定されるわけではなく、他の成形方法によって製造しても良い。
具体的には、まず、ブレイディング法によって形成したFRPプリプレグを、第一の管10の寸法に合わせて所定の寸法に裁断する。
次に、裁断したFRPプリプレグを、第一の管10の内径にほぼ等しく形成したマンドレルを覆うように装着する。
マンドレルを外し、内圧を掛けるためにFRPプリプレグ内にナイロンチューブを通す。第一の管10の先端部を一体的に形成する場合には、必要に応じて先端部にFRPプリプレグで作製した蓋をする。
金型にナイロンチューブを通したFRPプリプレグをセットする。グリップエンド80を一体成形する場合には、グリップエンドに相当する箇所には、FRPプリプレグを丸めたものを金型に詰めるが、これに限定されるわけではない。なお金型には、拡径されたストッパ部16や縮径された係止窪み15の形状に合わせて、所定の箇所に凸部や凹部が成形されている。
プレス機に入れて内圧を掛けながら加熱する。次に、脱型し、内圧チューブを取り除いて、必要に応じてアフターキュアー(after_cure)を行う。ここで、アフターキュアーとは、成形時点で充分に硬化が完了していない場合に、後工程において加熱し硬化を進行させる処理を言う。
内部を発泡体で中実にするものは、グリップエンドの穴から発泡ビーズを充填し更に加熱発泡する。以上が、ブレイディング法によって形成したFRPプリプレグを用いた、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1の第一の管10の製造方法である。
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1の第二の管20は、両端が開口した均一の外径の円筒形の管である。第二の管20の内径は、第一の管10の打球部12の外径よりも大きく、好適には、第一の管10と第二の管20との間に形成する隙間60の高さの約2倍分第一の管10の外径より大きい径である。
特徴的には、第二の管20は、内層と外層とを含む複合多層構造の管を用いる。本実施形態1においては、第二の管20として複合2層構造の管を使用しているが、これに限定されず、例えば、複合3層構造等の管を使用しても良い。説明の都合上、以下の実施形態および実施例については、複合2層構造の第二の管20を使用した例について説明する。
ここで、複合2層構造とは、内層と、前記内層の外周に装着され原則として前記内層と異なる材質から形成される外層(2層構造の場合には、表面層。)の2層構造の管である。内層及び外層の材質の詳細は図4に示すが、図4に示すとおり、内層の材質としては、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼又はFRPのいずれかを用いる。一方、図4に示すとおり、外層の材質としては、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は木材のいずれかを用いる。ここで、本明細書において木材とは、薄いシート状に形成した木材を所定の径に巻いて接着して円筒状に形成したものや、円柱状の木材の内部を刳り貫いて円筒状に形成したものを言うが、これに限定されず、木材を用いて形成したものを総称する。本実施形態に係るバットにおいては、内層としてアルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金及びFRPを好適に用いる。また、外層としては、軽量で反発特性に優れるチタン、チタニウム合金及びマグネシウム合金や、FRP並びに打球感に優れる木材を好適に用いる。本実施形態1においては、内層の材質としてアルミニウム又はアルミニウム合金を用い、外層の材質として反発特性に優れるチタン又はチタニウム合金を用いた。内層及び外層は別個に形成されて、通常は内層を外層に圧入して形成されるが、内層の外面に接着剤や樹脂を塗布して外層内部に挿入して接着してもよい。また、他の方法で形成してもよい。内層、外層の材質として金属を用いる場合は、熱処理されたうえで使用される。一般的な金属の二重層バットにおいては、特に、外管と内管の材質を異なったものとした場合に、それぞれの管の熱膨張率の差に起因して、応力を開放するための熱処理が極めて困難である。一方、本実施形態1に係るバットは、内層と外層の材質が異なるが、それぞれ別個に形成して圧入等によって一体化するため、一般的な金属の二重層バットと比較して金属管の熱処理が容易である。
なお、内層及び外層は複合されて使用されるため、それぞれの管を肉薄に形成しても強度を確保することができる。従って、本実施形態1においては、それぞれの管の肉厚は、特許文献2で示されたバットの第二の管の肉厚のそれぞれ略半分の肉厚に形成され、貼り合わされた場合にほぼ同様の肉厚になるように設定されている。但し、これに限定されるわけではなく、要求される強度に応じてそれぞれの肉厚が決定され、内層と外管の肉厚が異なっても良い。いずれにしても、かかる複合多層構造とすることで、第二の管20全体の強度を確保しながら、且つ軽量化を図ることができる。
また図示していないが、上述した第二の管20の外周に、第二の管20の傷防止及び外観上のデザイン的効果を目的として化粧シートを貼っても良い。前記化粧シートには、ポリエチレンフィルム、エラストマーフィルム及びプラスチックフィルム等の樹脂フィルムや、シート状のFRP等が用いられる。
図2に示すように、第一固定部材30は、開口を有するドーナツ状の形状であり、第二の管20の一端を第一の管10の打球部12の先端部11側に固定する部材である。第一固定部材30は、本体部31とフランジ部32を有する。開口の径は、第一の管10の打球部12の外径より若干大きく設定される。
第一固定部材30の本体部31は、所定の高さを有する。この高さは、接着剤70を介して第一固定部材30を第一の管10に接着し、本体部31の外周に接着剤70を介して第二の管20を固定した場合に、第一の管10と第二の管20との間に所望の高さの隙間60が形成される高さである。言い換えれば、形成する隙間60の所望の高さから、介在させる接着剤70が固化した場合の高さを差し引いた高さに設定される。なお、この本体部31は、打撃時に第二の管20が撓む際のバネの支点に相当する役割を果す部分でもある。
一方、第一固定部材30のフランジ部32は、第二の管20の端部が第一の管10のストッパ部16に接触して破損し、又は金属音を発するのを防止する役割を果す部分である。フランジ部32の外径は、ストッパ部16及び第二の管20の外径と同一に設定される。ストッパ部16、フランジ部32及び第二の管20のそれぞれの外面が、面一に形成されるようにするためである。
図3に示すように、第二固定部材40は開口を有し、上部が切断された略円錐状の形状である。第二固定部材40は、第二の管20の他端を第一の管10の打球部12のテーパー部13側に固定する部材である。第二固定部材40は、基部41、挿入部42及び凸部43を有する。第二固定部材40の開口の径は、第一固定部材30の開口の径と同一であり、第一の管10の打球部12の外径より若干大きく設定される。
第二固定部材40の基部41の外径は一方向に向かって逓減するように設定され、第二固定部材40を第一の管10に固定した場合に、基部41の外周が第一の管10のテーパー部13の外周となだらかに連続して一体化された外面を形成する。また、基部41の最大外径は、第二の管20の外径と同一に設定され、第二の管20の外面と基部41の外面が一体化された外面を形成する。
第二固定部材40の挿入部42は、第一の管10と第二の管20との間に挿入される部分であり、所望の高さを有する。この高さは、第一固定部材30の本体部31の高さと一般的には同一であり、従って、第一の管10と第二の管20とが接着剤70及び挿入部42を介して固定された場合に、両者間に所定の高さの隙間60が形成される高さである。但し、挿入部42の高さはこれに限定されず、本体部31の高さと異なっていてもよい。
特徴的には、第二固定部材40は、開口側に突出するように設けられた環状の凸部43を有する。凸部43の断面形状は、第一の管10に形成された係止窪み15の断面形状と同様であり、係止窪み15と嵌合する形状である。従って、第二固定部材40が第一の管10に装着された場合に、凸部43が係止窪み15に嵌合することで、第二固定部材40が第一の管10の外周に強固に固定される。但し凸部43の形状はこれに限定されず、環状の一部が複数箇所途切れた形状であってもよく、また他の形状であっても良い。
また、第二固定部材40は、前記開口内側にネジ切り加工が施された第一ネジ部(図示せず)を有してもよく、この場合には、第一の管10の外周の所定の箇所に同様にネジ切り加工が施された第二ネジ部(図示せず)を設ける。そして、第二固定部材40を第一の管10の外周に装着し、第一ネジ部と第二ネジ部とがネジ止め及び接着固定される。
以上説明した第一固定部材30及び第二固定部材40は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレン等のプラスチックや合成ゴム、その他のエラストマー等の材質にて形成される。但し、第一固定部材30及び第二固定部材40の材質はこれらに限定されるわけではない。合成樹脂、金属、セラミック等であっても良い。
図1に示した、本実施形態1においては、第一の管10の先端部11には、キャップ50が圧入加工によって装着される。バット使用時には、一般的に打撃が終わった後バットは放り投げられる。また、使用者によっては、先端側でスパイクを叩いて泥を落としたり、また地面を叩いたりする場合もある。キャップ50は、かかる場合に、バットを保護する役割を果す。即ち、キャップ50は、上述した使用者の打撃以外の行為によるバットの破損を防ぐ役割も果している。
かかる機能を果すキャップ50は、本実施形態では樹脂によって形成され、上述したように、圧入加工によって第一の管10の先端に挿入される。但し、キャップ50の材質はこれに限定されない。図2を参照して、キャップ50を詳細に説明する。図2に示すように、キャップ50は、キャップ先端部51、キャップ窪部52、キャップ固定部53及びキャップ第二固定部54からなる。キャップ先端部51は、バットが形成された後に、第一の管10の先端部11を保護する部分である。
キャップ窪部52は、キャップ50が圧入加工によって、第一の管10の先端部11に挿入された場合に、キャップ50を先端部11に固定する役割を果す部分である。ここで、キャップ窪部52の外径は、先端部11のカール部19の内径よりも小さい。従って、キャップ50が圧入されると、前記カール部19が窪部52に食い込むため、キャップ50が第一の管10の先端部11に嵌合するのである。
キャップ固定部53は、カール部19の内径より大きな外径を有し、従って、一旦圧力によってキャップ50が先端部11に挿入されると、このキャップ固定部53がカール部19に引っ掛かって、キャップ50が飛び出すのを係止する。さらに圧入加工の際に、先端部11の内側に接着剤50が塗布され、キャップ固定部53の外側と、第一の管先端部11の内側との間において前記接着剤が固化してキャップ50をさらに強固に固定する。同様にキャップ第二固定部54も、接着剤50を介することで、キャップ50を第一の管先端部11に固定する役割を果す。
次に、上述した部材を用いて、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1を製造する工程について説明する。まず、第一固定部材30の開口内側及びフランジ部32の一面に、接着剤70を塗布する。次に、接着剤70を塗布した第一固定部材30をグリップ部14側から第一の管10に装着し、第一の管10の打球部12の先端部11側に接着剤70を介して固定する。この時、フランジ部32の一面が接着剤70を介してストッパ部16に固定され、第一固定部材30がより強固に固定される。
第一固定部材30が第一の管10に固定された後、第一固定部材30の本体部31外側及びフランジ部32の他面に接着剤70を塗布する。第二の管20の一端部がフランジ部32に当接するように、第二の管20をグリップ部14側から第一の管10の外周に装着することで、第二の管20の一端部と本体部31外側及びフランジ部32の他面が接着剤70を介して固定される。
次に、第二固定部材40の開口内側及び挿入部42の外側に接着剤70を塗布する。この第二固定部材40を、グリップ14側から第一の管10の外周に装着し、挿入部42を第一の管10と第二の管20の間に挿入する。圧力を掛けながら挿入することで、第二固定部材40の凸部43が、第一の管10の係止窪み15に嵌合し、第二固定部材40が接着剤70を介して第一の管10に固定される。但し、第二固定部材40の固定はこれに限定されず、第二固定部材40の開口内側にネジを切っておいて、第一の管10にネジ止めしてもよい。接着剤とネジ止めを併用してもよい。
最後に、第一の管10のグリップ部14の内側にネジを切って、予め金属等で別個に形成したグリップエンド80をネジ止めする。接着剤を併用してもよいし、他の方法を用いてもよい。
以上の工程により、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1が製造される。ここで、第二の管20の一端は第一固定部材30の本体部31に固定され、第二の管20の他端は第二固定部材40の挿入部42に固定されるため、第一の管10と第二の管20との間に所望の高さを有する隙間60が形成される。隙間60は、ボールを打撃した際に第二の管20が内部側に撓んで、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制する役割を果たすための空間である。この隙間60の高さは、本体部31及び挿入部42の所定の高さ(言い換えれば、所定の径。)によって調整することができる。本実施形態においては、隙間60の間隔は、第一の管10及び第二の管20の材質等に応じて、例えば約0.1mm〜3.0mmの間で設定されるが、好適には、0.3mm〜0.5mmに設定される。
[二重層バットの効果]
以上のような構造を有する本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バット1は、第一の管10と、第二の管20との間に所望の高さの隙間60を有する。そして、第二の管20が複合多層構造であり、多層の表面層が主として第一の管10より反発特性に優れる金属で形成される。従って、ボールを打撃した際に、主に第二の管20が内側に撓んで、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制し、且つ第二の管20自体が反発特性に優れるため、ボールの飛距離を伸ばすことができる。なお、第二の管20が複合多層構造であるため、本実施形態1に係るバットは、扁平の撓み剛性を低く設計することができ、この点でも反発特性が向上する。
第二に、上述したように、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バット1は、第一の管10が剛性に優れ且つ軽量であるFRPによって形成されているため、バット全体を軽量化することができる。従って、子供用及び女子用のバットとした場合に、打者のスウィング・スピードを向上させることができる。本実施形態1に係るバットは、軽量であるため、隙間を有する二重構造に起因するバット自体の反発特性と相俟ってボールの飛距離を格段に伸ばすことができる。また、本実施形態1に係るバットは、複合多層構造の第二の管20の外層及び内層の材質等を適宜選択することで、野球用又はソフトボール用バット1全体の重量をきめ細かく調整することができる。従って、成人男性用のバットとした場合でも、重量に対する使用者の要求にきめ細かく対応することができ、オーダーメードバットの製造も可能である。
第三に、本実施形態1に係るバットは、上述したようにFRPから成る第一の管10と、外層と内層との複合多層構造の第二の管20との二重層バットであるため、単層構造のバットに比して制振効果が向上し、打感が非常に向上する。ボールを打った際に、例えばミスヒットした場合などに打者の手が痺れることがあるが、本バットはこのような打者の手の痺れ等を軽減できる。これは、直接ボールと接する第二の管20が外嵌式であり、且つ第二の管20自体が複数の層を圧入又は接着した複合多層構造であるため、せん断現象により制振効果が発揮されグリップ部14の振動が低減されることによる。また、第二の管20の外層を木材で形成した場合には、特に打感が向上する。
第四に、本発明に係る野球用又はソフトボール用バットは、先端部11までFRPで一体形成されており、バット先端部の剛性が高い。例えば、文献2に記載のバットに比してより剛性が高い。従って、バット先端側で打撃しても打球が飛ぶバットといえる。さらに、前述のようにバット先端側までFRPで形成されるため、第五に、バットの耐久性が向上する。
上述したようにキャップ50は、圧入によって第一の管先端部11に挿入するため装着が容易である。従って、第六に、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バット1は、作業工程の短縮を図ることができる。また、部材を嵌合するために複雑な加工を施す必要がなく、先端部11の加工に厳しい加工精度が要求されない。従って、部材コストを抑制することができ、ひいては製品コストを抑制できる。
第七に、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バット1は、安全性が向上する。上述したように、本発明に係るバットは、第一の管10のストッパ部16で第二の管20を係止する。従って、二つの管の内径及び外径を調整することで確実に係止できる。このため樹脂製のキャップ50が破損しても、第一の管10自体が破損しない限り第二の管20が外れて飛び出すことはなく、安全性が向上するのである。
第八に、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バット1は、ライフサイクルが格段に長い。本発明の第1の実施形態に係るバットは二重層構造としているが、第二の管20が第一固定部材30及び第二固定部材40を介して接着剤70で接着され、又、第二固定部材40が第一の管10に接着又はネジ止め及び接着にて固定されているため、ボールを打撃して痛みやすい第二の管20のみを、簡単に交換することができる。一般的な金属の二重層構造のバットにおいては、外管(又は内管)がスウェージング加工によってバット本体に係止されているため、外管(又は内管)が破損しても交換することができなかった。本実施形態1に係るバットは、第二の管20を交換することでライフサイクルが格段に長くなる。更に、本実施形態1に係るバットは、第二の管20を内層と外層の複合多層構造としているため経年変化による影響が非常に少なく、ウレタン層を有する二重層バットに比して耐久性に優れる。
(実施例1)
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1の他の実施例について説明する。上述したように、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1は、キャップを有する。しかし、バット先端を第一の管10で全て形成できれば、より先端部11の剛性が高まる。本実施例1は、バット先端を第一の管10で形成した例である。
図を基に説明する。図5は、本発明の実施形態1の実施例1に係る野球用又はソフトボール用バット1の先端部11の長手方向の拡大断面図である。図5に示すように、本実施例1においては、第一の管10は、ストッパ部16を有し、第二の管20との間に隙間60が形成される。この点は、上述した本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1と同様である。
本実施例1のバットにおいては、ストッパ部16から、第一の管10の先端(即ち、バットの先端。)までもが、第一の管10で形成される。本実施例1の野球用又はソフトボール用バットの形成方法は、基本的に上述した実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの製造方法と同様である。相違点は、マンドレルを外し、内圧を掛けるためにプリプレグ内にナイロンチューブを通す場合に、別個にFRPプリプレグで作製した蓋を先端部にセットする点だけである。後の内圧を掛けながら加熱成形する工程は同一である。
かかる構造を有する本実施例1に係る野球用又はソフトボール用バット1は、先端部11までもがFRPで一体形成されるため、先端部11の剛性が一層高まる。また、先端部11まで一体成形されたFRP製であるため、耐久性がさらに向上する。更に、キャップを圧入する工程を省略できるため、作業時間の短縮を図ることができる。隙間60を有する二重層構造により飛距離をアップできる点、バット全体を軽量化できる点、制振効果が向上し手の痺れが低減される点及び安全性が向上する点及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した実施形態1と同様である。
(実施例2)
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1のさらに別の実施例について説明する。上述した本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットは、第一の管テーパー部13近傍における第二の管20の係止を、第二固定部材40を用いて接着剤70を介して行うか、又はネジ止め及び接着によって行う。本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの実施例2は、この第二固定部材40の第一の管10への固定を、簡易にした例である。図を基に説明する。図6は、本発明の実施形態1の実施例2に係る野球用又はソフトボール用バット1の打球部12及びテーパー部13の長手方向の拡大断面図である。
図6に示すように、本実施例2に係る第二固定部材40は、基部41、挿入部42のみを有する。一方、第一の管10には、係止窪み15が形成されない。また、第二固定部材40をネジ止めする場合には、上述した実施形態1と同様に、第二固定部材40に第一ネジ部を設け、第一の管10に第二ネジ部を設ける。
本実施例2に係る野球用又はソフトボール用バット1の第二の管20の固定は、接着剤70のみによって行われる。一般に打撃の際には遠心力が働くため、形成された二重層バットの第二の管20には、バット先端部11側へ移動しようとする力が働くことになる。従って、第二の管20のバット先端部11側における係止は非常に重要となるが、一方、グリップ部14側にはかかる遠心力が働かない。このため、グリップ部14側における係止は、先端部11側における係止に比して強固性が要求されない。従って、接着剤70による係止又はネジ止め及び接着による係止でも、充分に要求される係止の強個性が充たされる。
本実施例2に係るバットは、第一の管10の係止窪み15及び第二固定部材40の凸部43を形成する必要が無いため、嵌合させるための位置決め等の細かな設計をする必要がない。また、第二の管20が破損等した場合に、接着剤70を除去するだけで、またはネジ止めされた第二固定部材40を取り外すだけで、簡易に第二の管20を取り外して交換することができるため、メンテナンスが容易である。隙間60を有する二重層構造により飛距離をアップできる点、バット全体を軽量化できる点、制振効果が向上し手の痺れが低減される点、バット先端部の剛性がアップし耐久性が向上する点、安全性が向上する点、及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した実施形態1と同様であるので、説明は省略する。
なお、本実施例2は、実施例1に示したバットに応用することもできる。その場合の効果は、上述した効果と同様である。
(実施例3)
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1のさらにまた別の実施例について説明する。上述したように、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1は、第一の管10と第二の管20との間に隙間60を形成するために、第一固定部材30及び第二固定部材40を使用する。ここで、第一の管10の打球部12のバット先端部11側が、所定の径だけ拡径されていれば、第一固定部材30を省略して接着剤70のみで固定しても、所望の高さの隙間60を形成することができる。本実施例3に係るバットは、第一固定部材30を省略する実施例である。図を基に説明する。図7及び図8は、本発明の実施形態1の実施例3に係る野球用又はソフトボール用バット1の、先端部11の長手方法の拡大断面図である。図7は、キャップ50を有するバットを示し、図8は、キャップを有しないバットを示す。
図7に示すように、本実施例3のバットの第一の管10は、打球部12のバット先端部11側の所定の位置から先端部11側に向かって、外径が次第に逓増するように形成され、所定の外径まで拡径された第1の箇所からストッパ部16まで拡径された所定の径で延伸されている。この延伸された所定の径の部分をステップ部17という。また、ステップ部17と打球部12との間の外径が次第に逓増する箇所を、接続部18という。なお、更にストッパ部16及びカール部19が形成されるが、この点は上述した実施形態1、実施例1及び実施例2と同様である。
ここで、ステップ部17の外径は、ステップ部17に接着剤70を介して第二の管20を固定した場合に、第一の管10と第二の管20との間に所望の高さの隙間60が形成されるように設定される。即ち、上述した実施形態1、実施例1及び実施例2の第一固定部材30の本体部31の高さに相当するように、第二の管20の外径が拡開される。従って、所望の高さを有する隙間60を形成するために用いる第一固定部材30が、不要となる。
かかる構造を有する本実施例3に係る野球用又はソフトボール用バット1は、第二の管20を第一の管10に固定する場合、このステップ部17及びストッパ部16に接着剤70を塗布した後、第二の管20を第一の管10の外周に装着するだけで済む。従って、第一の管10に予め第一固定部材30を接着する作業が省略でき、この点においても作業時間を短縮することができる。従って、製品コストをさらに削減することが可能となる。また、隙間60を有する二重層構造により飛距離をアップできる点、バット全体を軽量化できる点、制振効果が向上し手の痺れが低減される点、バット先端部の剛性がアップし耐久性が向上する点、安全性が向上する点、及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した実施形態1と同様であるので、説明は省略する。
なお、本実施例3は、実施例1で示したバットにも応用することが可能であり、図8にその例を示す。製造工程等は、上述した工程と同様であるので説明は省略する。また、効果も同様である。そして、さらに図7及び図8で示した本実施例3のバットの第二固定部40を、実施例2で示した凸部43を有しないものとし、接着剤70のみで固定することも可能である。その場合の製造方法や効果は、実施例2と同様であるので説明を省略する。
[実施形態2]
本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バット1について説明する。上述したように、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1は、隙間60を有する二重層バットである。肉薄の2つの管を、隙間60を有するように固定してバットを形成することで、ボールを打撃した場合に肉薄の管が内側に撓み、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制し、ボールの飛距離をアップすることができる。第一の管10と第二の管20との間に更に第三の管25を増やして三重構造とすれば、それぞれの管(10、20、25)の肉厚をさらに薄くすることができ、また、それぞれの管(10、20、25)の撓みのシナジー効果によって、さらに飛距離をアップすることができる。本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バット1は、かかる三重層バットである。図を基に説明する。図9は、本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バット1の長手方向の切欠断面図及び幅方向の線β−β’の断面図及び第二の管20の部分拡大図である。なお、図9においては、表示の都合上、第二の管20全体を複合多層構造として表示することができないため、全体図においては一層として表示し、部分拡大図において複合多層構造(図9においては複合2層構造。)を図示している。
図9に示すように、本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バット1は、概略、第一の管10、第二の管20、第三の管25、第一固定部材30、第二固定部材40、キャップ50及びグリップエンド80から構成される。かかる構成は、最良の実施形態で説明した本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1に、第三の管25が加わった構造であり、構成としては大差ない。しかし、特に、第一固定部材30及び第二固定部材40の構造が、三重層バットに対応して変更されているので、この点を中心に説明する。なお、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1と同一の部品については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バット1の第一固定部材30は、三重層バットの2つの外管(第二の管20及び第三の管25。)を係止するために、本体部31、フランジ部32に加えて第二本体部33を有する。また、本バットの第二固定部材40は、基部41、挿入部42、凸部43に加えて第二挿入部44を有する。本体部31と挿入部42は、所定の第1の高さを有し、第二本体部33及び第二挿入部44は、所定の第2の高さを有する。
ここで、第2の高さは、第一の管10と第三の管25との間に形成される第二の隙間62の高さに概略相当する高さである。また、第1の高さは、第一の管10の外側から第三の管25の外側までの高さに、第三の管25と第二の管20との間に形成される第一の隙間61の高さを加えた高さに概略相当する高さである。なお、概略相当する高さとしているのは、それぞれの管(10、20、25)と第一固定部材30又は第二固定部材40との間に介在する接着剤70が固化した場合の高さを考慮したものである。なお、第一の隙間61及び第二の隙間62の高さは、第一の管10、第二の管20、第三の管25の材質に応じて適宜設定される。本実施形態2においては、例えば第2の高さは約0.1mm〜3.0mmの間で設定され、好適には、0.3mm〜0.5mmに設定される。第一の高さは、第三の管25の外径より大きく且つ6.0mm以内に設定され、好適には0.6mm〜1.0mm程度に設定される。
本実施形態2に係る三重層バットの、第一の管10は、上述した実施形態1と同様にFRPで形成される。FRPとしては、C−FRP、B−FRP、K−FRP等適宜選択可能であるが、好適にはC−FRPを用いる。第一の管10の形成方法は、上述した本発明の実施形態1と同様であるので説明は省略する。
第二の管20は、上述した実施形態1と同様に、内層と外層との複合多層構造の両端が開口した円筒形の管である。内層及び外層の材質は、上述した実施形態1と同様であるので、説明を省略する。内層及び外層はそれぞれ別個に形成され、圧入加工によって、又は接着剤70を介して接合されて、複合多層構造とされる。なお、内層、外層を金属で形成した場合は、形成後に熱処理を施して応力を開放して用いる。内層及び外層の肉厚は、本バットが第三の管25を有する三重層構造であるため、本発明の実施形態1に係るバットの第二の管20よりも薄く設定され、第二の管20、第三の管25及び第一の管10の3つの管で必要な強度及び剛性を確保できる範囲内で、使用する材質に応じて設定される。
第三の管25は両端が開口した円筒状の管であり、ボールを打撃する際に、第二の管20とともに内側に撓んで、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制する役割を果す。第三の管25は、FRPで形成しても良いし、金属で形成しても良い。FRPとしては、C−FRP、B−FRP、K−FRP等を用いる。金属としては、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジスム合金、スカンジウム合金、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金又は合金鋼を用いる。子供用バット又は女子用バット等の軽量であることが求められるバットの場合には、バット全体の軽量化のために、C−FRPを好適に用いる。
本バットは、三重層構造であるため、バット全体で所定の強度及び剛性を確保すればよく、3つの管の肉厚は、それぞれ二重層バットよりも薄く設定される。又、これによって、バット全体の重量が抑制される。
本実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バット1は、上述したように、三重構造にすることによって、それぞれの管(10、20、25)の肉厚をさらに薄くすることができ、また、それぞれの管の撓みのシナジー効果によって、さらに飛距離をアップすることができる。また、バット先端部の剛性がアップし耐久性が向上する点、バット全体を軽量化できる点、制振効果が向上し手の痺れが低減される点、安全性が向上する点、及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した実施形態1と同様である。
なお、本実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バット1についても、上述した実施形態1に係るバットの実施例1、実施例2及び実施例3で示した変形実施が可能である。バットの先端部11を第一の管10で形成してキャップ50を省略しても良い。又、凸部43を省略して、第二固定部材40を簡易に固定しても良い。更に、第一の管10に第1ステップ部17a、第2ステップ部17b、第1接続部18a及び第2接続部18bを形成することで、第一固定部材30を省略することもできる。なお、このような二つのステップ部(17a、17b)及び二つの接続部(18a、18b)を形成するが、これらの形成は、金型の変更によって達成できるため、製造工程が増える等の影響を与えることがない。また、それぞれの効果も、上述した実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの変形実施例と同様である。
[実施形態3]
本発明の実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バット1について説明する。上述した本発明の実施形態1に係るバットは、複合多層構造の第二の管20の外層の材質を、反発特性に優れる例えばチタン又はチタニウム合金としてボールの飛距離をアップするように形成している。しかし、このチタン又はチタニウム合金は価格が高く、第二の管20の外層全体をチタン又はチタニウム合金で形成すると、製品コストに跳ね返る。そこで、第二の管20の外層を複数の部分から構成し、打撃の中心になるスウィート・スポット部分だけにチタン又はチタニウム合金を使用できれば、製品コスト上昇を抑制できる。本実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バット1は、複合多層構造の第二の管20の外層を、複数の部分から構成した二重層バットである。図を基に説明する。図10は、本発明の実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バット1の、長手方向表面図及び長手方向切欠断面図である。
図10に示すように、本実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バット1は、概略、第一の管10、第二の管20、第一固定部材30、第二固定部材40、キャップ50及びグリップエンド80から構成される。そして、複合多層構造の第二の管20の外層が、複数の部分(図10においては、一例として3つの部分の場合を示している。)から構成される。第二の管20の内層は、上述した実施形態1等と同様に、金属又はFRPで形成された1つの管である。第二の管20は、1つの管である内層の外周に、複数の外層がそれぞれ装着されて接着剤70を介して固定され、一つの第二の管20として形成される。又は、それぞれが相互に長手方向で接着された複数の外層に、内層を圧入して形成される。図10においては、一体化された第二の管20の各部を、異なる外層に対応してそれぞれ第二の管の第1部分20a、第二の管の第2部分20b、第二の管の第3部分20cという。第一の管10、第一固定部材30、第二固定部材40、キャップ50及びグリップエンド80については、上述した本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1と同様であるので、同じ部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施形態3においては、第二の管の第1部分20a及び第二の管の第3部分20cのそれぞれの外層は、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は木材等により形成される。加工の容易性及び価格の面からアメリカ・アルミナム協会制定規格に規定されるアルミニウム合金のAA7050、AA7046等のA7000系のアルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金が好ましい。一方、第二の管の第2部分20bの外層は、打球が最も良く飛ぶいわゆるスウィート・スポットに相当する部分であるため、高コストながら反発特性に優れるチタン又はチタニウム合金によって形成される。第二の管の第2部分20bの外層は、マグネシウム合金を用いて形成されても良い。第二の管20の複数の外層は、それぞれ両端が開口した円筒形に形成され、それぞれ別個に熱処理されて応力が開放されたうえで使用される。なお、第二の管の第1部分20a又は第二の管の第3部分20cの外層のいずれかを、第二の管の第2部分20bの外層と同じ材質で形成しても良い。結果的に第二の管20の各部分(20a、20b、20c)の少なくとも一つの部分の外層は、他の部分と異なる材質で形成されることになる。また、第二の管の各部分(20a、20b、20c)の肉厚は、同一に形成される。
このように、複合多層構造の第二の管20の外層を、異なる材質から成る部分で構成し、1つの内層に外嵌することにより、第二の管20は、外側が異なる複数の材質から成る1つの管として形成される。従って、二重層バットとする場合に、第一固定部材30及び第二固定部材40で両端部を固定することで、簡単に第一の管10との間に所望の高さの隙間を形成することができる。特許文献2に、同様の複数の第二の管を有する二重層バットの構造が示されているが、特許文献2に示されたバットは、複数の第二の管の一端又は両端を固定するために別個の固定部材が必要になる。本実施形態3に係るバットは、別個の固定部材を必要としないため、特許文献2に示されたバットに比して製造が容易である。
以上説明したような構造を有する本発明の実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バット1は、打球を良く飛ばす部分であるスウィート・スポットの位置にだけに反発特性に優れるチタン又はチタニウム合金の第二の管の第2部分20bを配置することで、高価なチタン又はチタニウム合金を使用しても製品コストの上昇を抑制することができる。また、第二の管の他の部分(20a、20c)を、合金鋼等の価格の安い金属管で形成することも可能であり、一層製品コストを抑制した二重層バットを提供することができる。
更に、スウィート・スポット部分にだけ、反発特性に優れた第二の管の第2部分20bを配置し、第二の管の他の部分(20a、20c)は、例えば、アルミニウム合金や合金鋼より反発特性に劣る金属で形成することも可能である。この場合、スウィート・スポットで打撃しなければボールが飛ばないバットとなるが、かかるバットは、バットの芯で打つ技術を習得できる、いわば打撃技術習得用バットとなり、練習用バットとして好適である。
また、二重層構造によりボールの飛距離を伸ばすことができる点、バット先端部の剛性がアップする点、バット全体を軽量化できる点、制振効果が向上し手の痺れが低減される点、作業工程が短縮される点、安全性が向上する点及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した本発明の実施形態1及び実施形態2に係るバットと同様である。なお、上述した本発明の実施形態1及び実施形態2に係るバットと同様に、変形実施が可能であり、先端部11を第一の管10で形成してキャップ50を省略したり、第二固定部材40の凸部43を省略して第二固定部材40を簡易に係止したり、さらに第一の管10にステップ部17を形成して第一固定部材30を省略しても良い。また、それぞれの効果も、上述した実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの変形実施例と同様である。
[実施形態4]
本発明の実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バット1について説明する。上述したように、本発明の実施形態3に係る二重層バットは、第二の管20の外層を複数の管から構成し、反発特性に優れるチタン又はチタニウム合金からなる第二の管20bを、スウィート・スポットの位置に配置した。本発明の実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バット1は、反発特性に優れるチタン又はチタニウム合金からなる第二の管20をスウィート・スポットの位置に配置する点は同じであるが、この第二の管20を、1つの外層と1つの内層から構成する点で異なる。即ち、第二の管20の構成は、実施形態1に係るバットと同様である。図を基に説明する。図11は、本発明の実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バット1の、長手方向表面図及び長手方向断面図を示す図である。
図11に示すように、本実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バット1は、概略、第一の管10、第二の管20、第一固定部材30、第二固定部材40、キャップ50及びグリップエンド80から構成される。特徴的には、第二の管20の長さが短く、一方、第一の管10の先端部11がスウィート・スポットの位置まで延伸され、非常に長く形成されている。これによって、第二の管20の長さを短くすることができ、且つ第二の管20をスウィート・スポットの位置のみに配置することができる。なお、キャップ50は、図1に示した第二固定部54を有しない。他の部分については、上述した実施形態1に係るバットと同様であるので、同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態4に係るバットの、第一の管10の形成方法は、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バット1と同様であるので、詳細な説明は省略する。但し、マンドレルの形状が異なるので、この点について説明する。本実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バット1を形成する際に使用するマンドレルは、バットのカール部19に相当する箇所から、バットのストッパ部16に相当する箇所までの距離が、少なくとも所定の距離以上となるように設定されている。この所定の距離は製造されるバットのスウィート・スポットの位置に応じて適宜調整されるが、少なくとも先端側の端部から100mm以上に設定される。従って、このマンドレルを使用してFRPプリプレグを巻き付けて形成した第一の管10は、カール部19からストッパ部16までが、同一の外径で延伸された形状となる。その結果、図11に示すように、実施形態1等に係るバットに比して先端部11が長く形成される。第一固定部材30及び第二固定部材40を使用して第二の管20を固定する方法等については、上述した実施形態1等と同様である。
かかる構造を有する本実施形態4に係るバットは、図11(b)の切欠断面図からも判るように、第二の管20が、バットのスウィート・スポットの位置にのみ嵌装された構造となる。従って、第二の管20の外層の材質として、チタン、チタニウム合金等の反発特性に優れる金属を使用すれば、打球を飛ばす部分にのみ反発特性に優れる金属を使用することが可能となり、製品コストの上昇を抑制することができる。
また、所望の隙間60を有する二重層構造によりボールの飛距離を伸ばすことができる点、バット先端部の剛性がアップする点、バット全体を軽量化できる点、制振効果が向上し手の痺れが低減される点及び安全性が向上する点及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した本発明の実施形態1、実施形態2及び実施形態3に係るバットと同様である。
なお、本実施形態に係るバットを、上述した本発明の実施形態1の実施例1及び実施例3と同様に、変形実施することもできる。その場合の効果は、同様である。また、実施形態3で説明したように、第一の管10を、反発特性がアルミニウム合金又は合金鋼より劣る金属で形成して、打撃技術習得用の練習用バットとすることも可能であり、その場合の効果も、同様である。
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの長手方向の切欠断面図及び幅方向の線α−α’の断面図である。 本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの先端部及び打球部の長手方向の拡大断面図である。 本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットの打球部及びテーパー部の長手方向の拡大断面図である。 本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットの第二の管の内層及び外層に用いる材質を表す図である。 本発明の実施形態1の実施例1に係る野球用又はソフトボール用バットの先端部の長手方向の拡大断面図である。 本発明の実施形態1の実施例2に係る野球用又はソフトボール用バットの打球部及びテーパー部の長手方向の拡大断面図である。 本発明の実施形態1の実施例3に係る野球用又はソフトボール用バットの、先端部の長手方法の拡大断面図である。 本発明の実施形態1の実施例3に係る野球用又はソフトボール用バットの、先端部の長手方法の拡大断面図である。 本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バットの長手方向の切欠断面図及び幅方向の線β−β’の断面図及び第二の管の部分拡大図である。 本発明の実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バットの、長手方向表面部及び長手方向切欠断面図である。 本発明の実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バットの、長手方向表面図及び長手方向断面図を示す図である。
符号の説明
1:野球用又はソフトボール用バット
10:第一の管
11:第一の管先端部
12:第一の管打球部
13:第一の管テーパー部
14:第一の管グリップ部
15:係止窪み
16:第一の管ストッパ部
20:第二の管
25:第三の管
30:第一固定部材
40:第二固定部材
50:キャップ
60:隙間
70:接着剤
80:グリップエンド

Claims (19)

  1. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有するFRPから成る第一の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きい内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、
    本体部及び前記本体部の外径より大きい外径を有するフランジ部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有するドーナツ状第一固定部材と、
    基部、前記基部の最大外径より小さい外径を有する挿入部及び内側に向かって突出形成された凸部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有する略円錐状の第二固定部材と、を備え、
    前記第一の管は、前記打球部側から前記先端部側に向かって拡開されて前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部及び前記第一の管を縮径して形成された溝状の係止窪みを有し、
    前記第一固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記本体部の内周面が前記第一の管に固定され且つ前記フランジ部の一面が前記ストッパ部に固定され、
    前記第二の管は前記第一の管の外周に装着されて、一端が前記本体部の外周面に固定され、
    前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記挿入部が前記第一の管と前記第二の管の他端との間に挿入されて前記第一の管と前記第二の管との間に隙間を形成するように固定され且つ前記凸部が前記係止窪みに嵌合して固定されることを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  2. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有するFRPから成る第一の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きい内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、
    基部及び前記基部の最大外径より小さい外径を有する挿入部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有する略円錐状の第二固定部材と、を備え、
    前記第一の管は、前記打球部側から前記先端部側に向かって拡開されて前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部及び前記ストッパ部の外径より小さく且つ前記打球部の外径より大きい外径を有するステップ部を有し、
    前記第二の管は前記第一の管の打球部の外周に装着されて、一端が前記ステップ部に固定され、他端が前記第一の管と前記第二の管との間に挿入された前記挿入部に固定され、
    前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記挿入部が前記第一の管と前記第二の管の他端との間に挿入されて前記第一の管と前記第二の管との間に隙間を形成するように固定されることを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  3. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有するFRPから成る第一の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きい内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、
    本体部及び前記本体部の外径より大きい外径を有するフランジ部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有するドーナツ状第一固定部材と、
    基部、前記基部の最大外径より小さい外径を有する挿入部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有する略円錐状の第二固定部材と、を備え、
    前記第一の管は、前記打球部側から前記先端部側に向かって拡開されて前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部を有し、
    前記第二の管は前記第一の管の外周に装着されて、一端が前記本体部の外周面に固定され、
    前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記挿入部が前記第一の管と前記第二の管の他端との間に挿入されて前記第一の管と前記第二の管との間に隙間を形成するように前記第一の管に固定されることを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  4. 前記第二の管は、金属又はFRPから成る内層と、前記内層の外周に装着される金属、FRP又は木材のいずれかから成る少なくとも一つ以上の外層とを含んで一体形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の野球用又はソフトボール用バット。
  5. 前記第二の管の外層は、金属から成る第1の部分と、前記金属と異なる金属、FRP又は木材のいずれかから成る1以上の第2の部分の組合せから成り、前記複数の部分の少なくとも1つは他の部分と異なる材質で形成されることを特徴とする請求項4に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  6. 前記バットは、キャップ先端部、窪部及び固定部を有するキャップをさらに有し、
    前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されたカール部を備え、
    前記固定部の外径は前記カール部から前記ストッパ部までの前記第一の管の内径より小さく、且つ前記窪部の外径は前記カール部の内径より小さく、
    前記窪部は前記カール部によって係止されることを特徴とする請求項4に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  7. 前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されて閉じられることを特徴とする請求項4に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  8. 前記第一の管は、C−FRP、B−FRP又はK−FRPのいずれかから形成され、
    前記第二の管の内層は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼又はFRPのいずれかから形成され、
    前記第二の管の外層は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は木材のいずれかから形成されることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  9. 前記ストッパ部は、前記先端部の端部から少なくとも100mm以上前記打球部側の位置に形成され、
    前記第二の管は、最も打撃に適した位置に配置されることを特徴とする請求項4に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  10. 更に、前記第一の管にネジ止め又は接着の少なくともいずれかによって固定されるか、或いは前記第一の管と一体形成されるグリップエンドを有することを特徴とする請求項4に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  11. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有するFRPから成る第一の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きい内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の外径より大きく且つ前記第二の管の外径より小さい外径を有する円筒形の第三の管と、
    本体部、前記本体部の外径より大きい外径を有するフランジ部及び前記本体部から前記フランジの反対方向に突出するように形成され前記本体部の外径より小さい外径を有する第二本体部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有するドーナツ状第一固定部材と、
    基部、前記基部の最大外径より小さい外径を有する第一挿入部、内側に向かって突出形成された凸部及び前記第一挿入部から前記基部の反対方向に突出形成され前記第一挿入部の外径より小さい外径を有する第二挿入部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有する略円錐状の第二固定部材と、を備え、
    前記第一の管は、前記打球部側から前記先端部側に向かって拡開されて前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部及び前記第一の管を縮径して形成された溝状の係止窪みを有し、
    前記第一固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記本体部の内周面が前記第一の管に固定され且つ前記フランジ部の一面が前記ストッパ部に固定され、
    前記第三の管は前記第一の管の外周に装着されて、一端が前記第二本体部の外周面に固定され、
    前記第二の管は前記第三の管の外周に装着されて、一端が前記本体部の外周面に固定され、
    前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記第二挿入部が前記第一の管と前記第三の管の他端との間に挿入されて前記第一の管と前記第三の管との間に第一の隙間を形成し且つ前記第一挿入部が前記第三の管の他端と前記第二の管の他端との間に挿入されて前記第三の管と前記第二の管との間に第二の隙間を形成するように固定され並びに前記凸部が前記係止窪みに嵌合して固定されることを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  12. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有するFRPから成る第一の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きい内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の外径より大きく且つ前記第二の管の外径より小さい外径を有する円筒形の第三の管と、
    基部、前記基部の最大外径より小さい外径を有する第一挿入部、内側に向かって突出形成された凸部及び前記第一挿入部から前記基部の反対方向に突出形成され前記第一挿入部の外径より小さい外径を有する第二挿入部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有する略円錐状の第二固定部材と、を備え、
    前記第一の管は、前記打球部側から前記先端部側に向かって拡開されて前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部、前記ストッパ部の外径より小さい外径を有する第1ステップ部及び前記第1ステップ部の外径より小さく且つ前記打球部の外径より大きい外径を有する第2ステップ部を有し、
    前記第三の管は前記第一の管の外周に装着されて、一端が前記第2ステップ部に固定され、
    前記第二の管は前記第三の管の外周に装着されて、一端が前記第1ステップ部に固定され、
    前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記第二挿入部が前記第一の管と前記第三の管の他端との間に挿入されて前記第一の管と前記第三の管との間に第一の隙間を形成し且つ前記挿入部が前記第三の管の他端と前記第二の管の他端との間に挿入されて前記第三の管と前記第二の管との間に第二の隙間を形成するように固定されることを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  13. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有するFRPから成る第一の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きい内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の外径より大きく且つ前記第二の管の外径より小さい外径を有する円筒形の第三の管と、
    本体部、前記本体部の外径より大きい外径を有するフランジ部及び前記本体部から前記フランジの反対方向に突出するように形成され前記本体部の外径より小さい外径を有する第二本体部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有するドーナツ状第一固定部材と、
    基部、前記基部の最大外径より小さい外径を有する第一挿入部及び前記第一挿入部から前記基部の反対方向に突出形成され前記第一挿入部の外径より小さい外径を有する第二挿入部を有し、前記打球部の外径より大きい開口を有する略円錐状の第二固定部材と、を備え、
    前記第一の管は、前記打球部側から前記先端部側に向かって拡開されて前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部を有し、
    前記第一固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記本体部の内周面が前記第一の管に固定され且つ前記フランジ部の一面が前記ストッパ部に固定され、
    前記第三の管は前記第一の管の外周に装着されて、一端が前記第二本体部の外周面に固定され、
    前記第二の管は前記第三の管の外周に装着されて、一端が前記本体部の外周面に固定され、
    前記第二固定部材は前記第一の管の外周に装着されて、前記第二挿入部が前記第一の管と前記第三の管の他端との間に挿入されて前記第一の管と前記第三の管との間に第一の隙間を形成し且つ前記第一挿入部が前記第三の管の他端と前記第二の管の他端との間に挿入されて前記第三の管と前記第二の管との間に第二の隙間を形成するように固定されることを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  14. 前記第二の管は、金属又はFRPから成る内層と、前記内層の外周に装着される金属、FRP又は木材のいずれかから成る少なくとも一つ以上の外層とを含んで一体形成されることを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれかに記載の野球用又はソフトボール用バット。
  15. 前記第二の管の外層は、金属から成る第1の部分と、前記金属と異なる金属、FRP又は木材のいずれかから成る1以上の第2の部分の組合せから成り、前記複数の部分の少なくとも1つは他の部分と異なる材質で形成されることを特徴とする請求項14に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  16. 前記バットは、キャップ先端部、窪部及び固定部を有するキャップをさらに有し、
    前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されたカール部を備え、
    前記固定部の外径は前記カール部から前記ストッパ部までの前記第一の管の内径より小さく、且つ前記窪部の外径は前記カール部の内径より小さく、
    前記窪部は前記カール部によって係止されることを特徴とする請求項14に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  17. 前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されて閉じられることを特徴とする請求項14に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  18. 前記第一の管は、C−FRP、B−FRP又はK−FRPのいずれかから形成され、
    前記第二の管の内層及び前記第三の管は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼又はFRPのいずれかから形成され、
    前記第二の管の外層は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は木材のいずれかから形成されることを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  19. 更に、前記第一の管にネジ止め又は接着の少なくともいずれかによって固定されるか、或いは前記第一の管と一体形成されるグリップエンドを有することを特徴とする請求項14に記載の野球用又はソフトボール用バット。
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