以下に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
<<<<遊技機システム10>>>>
図1は、本発明に係る遊技機システム10の全体の構成の概略を示す。遊技機システム10は、図1に示すように、スロットマシン1010と、携帯電話通信システム2000と、サーバシステム3000とを含む。
<<<携帯電話通信システム2000>>>
携帯電話通信システム2000は、携帯電話2100と、基地局2200と、パケット網2300と、センターサーバ2400とを含む。
図1に示す携帯電話通信システム2000では、携帯電話2100は、基地局2200を介してパケット網2300に接続されるようになされている。携帯電話2100は、パケット網2300を介して互いに音声データや文字データや画像データを互いに送受信できる。特に、後述するように、携帯電話2100は、パケット網2300を介して、スロットマシン1010で表示されたQRコード(後述する)に含まれている遊技関連情報を、遊技機サーバ3100に送信できる。また、携帯電話2100は、遊技機サーバ3100によって生成されたパスワードを、パケット網2300を介して受信できる。なお、パスワードについては、後で詳述する。
<<携帯電話2100>>
携帯電話2100は、無線通信を利用した、持ち運び可能な電話機であり、後述する基地局2200によって構成されるパケット網2300との間で無線通信をする電話機である。なお、携帯電話2100の具体的な構成については後述する。
また、携帯電話2100の代わりに、携帯情報端末(いわゆるPDA)や、通信可能なゲーム機等を用いてもよい。
<<基地局2200>>
基地局2200は、携帯電話2100と無線で接続するための拠点であり、後述するパケット網2300の末端にあたる装置である。基地局2200は、電柱やビルの屋上などに設置されている。基地局2200は、互いに有線または無線のネットワークで結ばれて、後述するパケット網2300を構成する。
<<パケット網2300>>
パケット網2300は、携帯電話2100を用いたデータ通信をするときに、送受信するデータをパケットに一旦分割して、これらを一つひとつ送受信する(以下、パケット通信と称する。)ためのデータ通信網である。複数のパケットの各々は、パケット網上の空いている回線を通って伝送される。
<<センターサーバ2400>>
携帯電話2100は、パケット網2300を介してパケット通信により、センターサーバ2400にアクセスすることができる。センターサーバ2400は、携帯電話2100からの要求に応じて、後述するネットワーク3200に接続されている遊技機サーバ3100と通信をして、携帯電話2100からの要求に応じた種々の情報を遊技機サーバ3100から取得し、取得した情報を要求元の携帯電話2100に受け渡す。これにより、携帯電話2100の操作者は、パケット網2300やセンターサーバ2400を介して、外出先等、その居場所に拘わらず、所望する情報を遊技機サーバ3100から取得することができる。
上述したセンターサーバ2400には、携帯電話2100の各々に予め割り当ててある電話番号と、その携帯電話2100の所有者を識別するためのユーザIDとを対応させたデータベース(図示せず)が予め記憶されている。携帯電話2100からの要求に応じて、携帯電話2100を遊技機サーバ3100に接続するときには、まず、上述した携帯電話2100の電話番号が、携帯電話2100からセンターサーバ2400へ送信される。次いで、センターサーバ2400は、送信された電話番号に基づいて、上述したデータベースを検索して、その携帯電話2100のユーザIDを得て、得られたユーザIDを遊技機サーバ3100に送信する。このようにすることで、遊技機サーバ3100は、携帯電話2100からアクセスされるときには、携帯電話2100のユーザIDを取得し、取得した携帯電話2100のユーザIDに基づいて、携帯電話2100からの要求に応じた処理を実行することができる。
なお、携帯電話2100の操作者を特定するための情報は、上述したユーザIDや電話番号のほか、その操作者を特定し得る携帯電話2100の製造番号等の固有の識別情報であればよい。また、本実施の形態における遊技機サーバ3100は、センターサーバ2400から送信されたユーザIDを、後述する管理用データベースサーバ3178(図3参照)に記憶させる。
<<<サーバシステム3000>>>
サーバシステム3000は、遊技機サーバ3100と、ネットワーク3200とを含む。
<<遊技機サーバ3100>>
遊技機サーバ3100は、上述したように、パケット網2300やネットワーク3200を介して、携帯電話2100からアクセスされることができる。遊技機サーバ3100は、スロットマシン1010で表示されたQRコードに含まれる遊技関連情報が携帯電話2100から送信される。遊技機サーバ3100は、送信された遊技関連情報を所定の記憶手段に記憶させる。なお、遊技関連情報については、後で詳述する。また、携帯電話2100から送信されたパスワード送信要求に応じてパスワードを生成し、生成したパスワードを携帯電話2100に送信する。さらに、遊技機サーバ3100は、スロットマシン1010における演出を設定するための条件が、携帯電話2100から送信されたときには、設定された条件に応じてパスワードを生成し、生成されたパスワードを携帯電話2100に送信する。
なお、遊技機サーバ3100で実行される各種の処理については後述する。また、遊技機サーバ3100の詳細な構成についても後述する。
<<<携帯電話2100の構成>>>
図2は、上述した携帯電話2100のハードウエア構成を示す。なお、本実施の形態では、図1に示したように、携帯電話2100が複数ある場合であっても、それらの各々は、同様の構成を有するものとする。
図2に示すように、入出力バス2140には、中央処理装置(以下、CPUと称する。)2102、ROM(リードオンリーメモリ)2104、RAM(ランダムアクセスメモリ)2106が接続されている。ROM2104は、後述する図17、図18及び図19に示すプログラムや、WEBサイトを閲覧するためのブラウザや、後述する表示装置等の各種の装置を制御するためのプログラムや、携帯電話2100に予め割り当てられている電話番号を記憶する。また、RAM2106は、電話番号やメール等の文字データや、受信した画像データや、着信したときに発するための音声データ等の各種のデータや、図17、図18及び図19に示すプログラムを実行したときに用いられる変数の値などを記憶する。
また、入出力バス2140には液晶ディスプレイからなる表示装置2110を制御する表示制御回路2112や、マイク2114及びスピーカ2116を制御する音声信号処理回路2118や、テンキーや操作キーからなるキー2120を制御する入力インターフェース(以下、入力I/Fと称する。)2122や、アンテナ2124を介してパケット網2300との間で情報の送受信を行う通信インターフェース(以下、通信I/Fと称する。)2126や、撮像制御回路2130が接続されている。
さらに、キー2120は、携帯電話2100の操作者によって操作される。また、通信I/F2126は、操作者によるキー2120の入力操作に基づく入力情報及び携帯電話2100に予め割り当てられている電話番号を上述したパケット網2300やネットワーク3200を通じて送信する。さらに、通信I/F2126は、パケット網2300やネットワーク3200を通じて送信されてきた情報を受信する。表示装置2110は、操作者がキー2120を操作することによって入力された入力情報や、パケット網2300やネットワーク3200を通じて送信されてきた情報を表示する。
撮像制御回路2130には、撮像素子2128が接続されている。撮像素子2128は、例えば、CCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)やC−MOSイメージセンサ(シーモスイメージセンサ)などから構成されている。撮像素子2128は、対象物から光を検出することにより、対象物を撮像してその像を示す電気信号に変換して出力する。撮像素子2128は、図1(b)に示すように、携帯電話2100の背面に設けられている。撮像素子2128は、携帯電話2100の背面から対象物を撮像することができる。携帯電話2100の操作者が所定のキー2120を操作することによって、対象物を静止画像や動画像として撮像することができ、その撮像データをRAM2106などの記憶手段に記憶することができる。特に、本実施の形態では、撮像素子2128は、後述するスロットマシン1010の画像表示装置1034(図4参照)に表示されたQRコードを撮影する。
<<<遊技機サーバ3100の構成>>>
図3は、上述した遊技機サーバ3100のハードウエア構成を示す。図3に示すように、遊技機サーバ3100は、WEB・コンテンツサーバ3120と、管理用サーバ3140とからなる。
<<WEB・コンテンツサーバ3120>>
WEB・コンテンツサーバ3120の入出力バス3150には、中央処理装置(以下、CPUと称する)3152、ROM(リードオンリーメモリ)3154、RAM(ランダムアクセスメモリ)3156が接続されている。ROM3154は、後述する図17、図18、図19、図26、図28又は図29に示すプログラムや、後述するWEBサーバ3158やコンテンツサーバ3160等の各種の装置を制御するためのプログラムを記憶する。
また、入出力バス3150には、WEBサーバ3158やコンテンツサーバ3160も接続されている。WEBサーバ3158やコンテンツサーバ3160は、ハードディスクドライブ等の大容量のデータを記憶することができる記憶媒体からなる。後述するように、WEBサーバ3158は、主として閲覧用の文字データや画像データを記憶する。これらの表示用のデータは、いわゆるHTML(Hyper Text Markup Language)のサブセットであるCompact HTMLに準じた言語で作成されており、文字情報のみならず画像データや他のWEBサーバの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)の情報を組み込むことができる。また、コンテンツサーバ3160は、主として、携帯電話2100へダウンロードするための画像データや音声データや、図17、図18、図19、図26、図28又は図29に示すアプリケーションプログラム等のコンテンツを記憶する。
さらに、入出力バス3150には、外部接続用インターフェース(以下、外部接続用I/Fと称する。)3162や、内部接続用インターフェース(以下、内部接続用I/Fと称する。)3164も接続されている。外部接続用I/F3162は、図1に示したネットワーク3200に接続するための通信用のインターフェースである。この外部接続用I/F3162によって、携帯電話2100とのデータの送受信や、センターサーバ2400とのデータの送受信が行われる。また、内部接続用I/F3164を介して、後述する管理用データベースサーバ3178に記憶されている管理用のデータが、WEB・コンテンツサーバ3120と送受信される。
<<管理用サーバ3140>>
管理用サーバ3140の入出力バス3170には、中央処理装置(以下、CPUと称する)3172、ROM(リードオンリーメモリ)3174、RAM(ランダムアクセスメモリ)3176が接続されている。ROM3174は、WEB・コンテンツサーバ3120の指令に応じて管理用のデータを送信したり受信したりするためのプログラムを記憶する。
また、入出力バス3170には、管理用データベースサーバ3178が接続されている。管理用データベースサーバ3178は、ハードディスクドライブ等の大容量のデータを記憶することができる記憶媒体からなる。後述するように、管理用データベースサーバ3178は、主としてユーザID等の携帯電話2100の操作者の個人情報等の管理用データベースを記憶する。
さらに、入出力バス3170には、内部接続用I/F3180も接続されている。内部接続用I/F3180は、WEB・コンテンツサーバ3120の内部接続用I/F3164にも接続されており、WEB・コンテンツサーバ3120から送信された情報を管理用データベースサーバ3178に記憶したり、管理用データベースサーバ3178に記憶されている情報をWEB・コンテンツサーバ3120に送信したりできる。
<<<スロットマシン1010>>>
<<スロットマシン1010の構成>>
図4は、本実施形態に係るスロットマシン1010の前面を示す正面図である。また、図5は、スロットマシン1010の内部構造を示す図である。
図4及び図5に示すように、スロットマシン1010は、箱形形状の基体部1020と、前面扉1040とを含む。前面扉1040は、基体部1020の左側側部で枢支されて、基体部1020の前面側で開閉可能に設けられている。図4は、前面扉1040を基体部1020に対して閉じた状態を示し、図5は、前面扉1040を基体部1020に対して略180度開放した状態で視認できる内部構造を示す。
<前面扉1040の前面>
前面扉1040は、閉じられたときに基体部1020の前面を覆うように、基体部1020に開閉可能に取り付けられている。図4に示すように、前面扉1040の前面には、主に、操作に関する部材と、表示に関する部材とが設けられている。また、前面扉1040の背面には、主に、制御用の回路基板が設けられている。
<操作に関する部材>
図4に示すように、前面扉1040の前面側(遊技者側)の略中央には、水平方向に伸長する操作パネル1041が設けられている。操作パネル1041の前面側には、スタートスイッチ1042や、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rが設けられている。操作パネル1041の上面側には、1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064及び最大ベットスイッチ1066や、メダル投入口1046が設けられている。前面扉1040の下部には、後述する単位遊技の結果に基づいて払い出されたメダルを受けるための受け皿1048も設けられている。
<スタートスイッチ1042>
上述したスタートスイッチ1042は、単位遊技を進めるために遊技者によって操作されるスイッチである。スタートスイッチ1042を遊技者が操作することによって、スタートスイッチ1042から始動信号が発せられる。スタートスイッチ1042から発せられた始動信号は、後述するメイン制御基板1032に供給される。メイン制御基板1032は、始動信号を検出することによって、後述する3つのリール1030L、1030C及び1030Rの回転駆動の制御を開始する。このスタートスイッチ1042は、指示入力手段に相当する。
<ストップスイッチ1044L、1044C及び1044R>
上述した3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rも、単位遊技を進めるために遊技者によって操作されるスイッチである。3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rを遊技者が操作することによって、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rの各々から別個に停止信号が発せられる。3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rの各々から発せられた停止信号は、後述するメイン制御基板1032に供給される。メイン制御基板1032は、停止信号を検出することによって、後述する3つのリール1030L、1030C及び1030Rの停止駆動の制御を別個に開始する。これらストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rも、指示入力手段に相当する。
<リール表示窓1051とリール1030L,1030C,1030R>
図4及び図5に示すように、前面扉1040には、前面枠1050が形成されている。前面枠1050の略中央部には、リール表示窓1051が形成されている。図5に示すように、3つのリール1030L,1030C,1030Rは、リールユニット1028内に回転可能に収容されている。リールユニット1028は、前面1029が開放されており、後述するように、遊技者はリールユニット1028の前面1029に位置した図柄の種類を視認することができる。リールユニット1028は、基体部1020に固定された支持板1026によって支持されている。
前面扉1040が閉じられたときには、リール表示窓1051は、リールユニット1028の前面1029の前方に位置する。リール表示窓1051は、透明な部材で覆われており、前面扉1040が閉じられたときには、遊技者は、リール表示窓1051を介して3つのリール1030L,1030C,1030Rに描かれている図柄の種類を視認することができる。ここで、3つのリール1030L〜1030Rが停止したときに、リール表示窓1051には、各リールにつき、連続する3つの図柄が表示され、計9個の図柄が視認可能に停止表示される。このリール表示窓1051によって形成される領域が、「図柄表示領域」に対応する。
3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々は、複数のスポーク部と円環状の枠体とを有する。複数のスポーク部の各々は、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々の回転中心となる軸部から外周に向かって半径方向に延びるように形成されている。円環状の枠体は、樹脂等からなり、21個の図柄が描かれたリール帯が、枠体に貼り付けられている。このようにすることで、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々に21個の図柄を付すことができる。
3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々は、軸部がモータ1086L,1086C,1086Rに回転可能に設けられている。モータ1086L,1086C,1086Rの各々は、ステッピングモータからなり、1個のパルスからなるパルス信号が供給されると所定の角度だけ回転し、504個のパルスからなるパルス信号が供給されることで1回転する。モータ1086Lの回転シャフトにリール1030Lの軸部が連結され、モータ1086Cの回転シャフトにリール1030Cの軸部が連結され、モータ1086Rの回転シャフトにリール1030Rの軸部が連結されている。このようにしたことにより、モータ1086Lが1回転することによって、リール1030Lも1回転でき、モータ1086Cが1回転することによって、リール1030Cも1回転でき、モータ1086Rが1回転することによって、リール1030Rも1回転できる。
3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々のスポーク部の一つには、検出用突出片(図示せず)が取り付けられている。検出用突出片は、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々の回転位置を検出するためのものである。3つのリール1030L,1030C,1030Rが回転することによって、検出用突出片も回転移動する。3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々の近傍には、回転位置センサ1083L,1083C,1083Rが設けられている。回転位置センサ1083L,1083C,1083Rは、発光部と受光部と(図示せず)からなり、回転移動する検出用突出片が、発光部と受光部と間を通過したときに、1個のパルスからなるパルス信号(以下、インデックス信号と称する。)が発せられるように構成されている。このようにすることで、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々が1回転するたびに、1個のパルスからなるパルス信号を発するようにすることができる。上述した検出用突出片が設けられた位置を、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々の回転位置の原点とすることができる。回転位置センサ1083L,1083C,1083Rは、後述するメイン制御基板1032と電気的に接続されており、回転位置センサ1083L,1083C,1083Rから発せられたインデックス信号は、メイン制御基板1032に供給される。メイン制御基板1032は、回転位置センサ1083L,1083C,1083Rからインデックス信号に含まれるパルスを検出することによって、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々が原点に位置したときを判別することができる。
また、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々の内側には、バックライトとして発光ダイオード(図示せず)が設けられており、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々の内側から光を照射し、リール帯に描かれた図柄が遊技者に視認され易くしている。
上述したように、3つのリール1030L〜1030Rの各々には、21個の図柄が等間隔に付されている。これらの図柄の種類は、例えば、数字の「赤7」や、果物の「チェリー」等の遊技者が識別できるものである。3つのリール1030L〜1030Rの各々に付された図柄の例を、図6に示す。この図は、3つのリール1030L〜1030Rの各々に付された図柄の種類を示すと共に、図柄番号と、3つのリール1030L〜1030Rの各々に付された各図柄との対応関係を示す表でもある。図6に示した例では、左側から順に、第1列が図柄番号を示し、第2列が、リール1030Lに付された図柄を示し、第3列が、リール1030Cに付された図柄を示し、第4列が、リール1030Rに付された図柄を示す。後述するように、第1列に示した図柄番号は、リール1030L〜1030Rの回転位置に対応するものであると共に、3つのリール1030L〜1030Rの各々に付された21個の図柄を特定するための0番目から20番目の番号である。図6に示した例では、左リール1030Lの0番目の図柄は、「レバー」であり、8番目の図柄は、「赤7」であり、19番目の図柄は、「チェリー」である。
後述するメイン制御手段1100では、この図柄番号と、3つのリール1030L〜1030Rの各々に付された図柄との対応関係をテーブルとして記憶しておき、この対応関係を参照することによって、停止した図柄を取得することができる。なお、この対応関係に関しては後述する。
<リール1030L,1030C,1030Rとストップスイッチ1044L,1044C,1044R>
左リール1030Lは、左側のストップスイッチ1044Lに対応する。遊技者が、左側のストップスイッチ1044Lを操作したときには左リール1030Lが停止する。中リール1030Cは、中央のストップスイッチ1044Cに対応する。遊技者が、中央のストップスイッチ1044Cを操作したときには中リール1030Cが停止する。右リール1030Rは、右側のストップスイッチ1044Rに対応する。遊技者が、右側のストップスイッチ1044Rを操作したときには右リール1030Rが停止する。
<リール表示窓1051と入賞ラインL1〜L5>
上述したように、リール表示窓1051は透明な部材で覆われている。図4に示すように、リール表示窓1051には、5本の入賞ラインL1〜L5が描かれている。このようにすることで、遊技者は、リール表示窓1051を介して図柄の種類を視認することができると共に、リール表示窓1051上の5本の入賞ラインL1〜L5をも視認することができる。
入賞ラインL1は、各リールにおいて、リール表示窓1051に停止表示される連続する3つの図柄のうち、中央の図柄表示位置(以下、中段という)で、水平方向に延びる直線である。入賞ラインL2は、上記連続する3つの図柄のうち、一番上の図柄表示位置(以下、上段という)で水平方向に延びる直線である。入賞ラインL3は、上記連続する3つの図柄のうち、一番下の図柄表示位置(以下、下段という)で水平方向に延びる直線である。また、入賞ラインL4は、左上から右下へ向かって延びる直線であり、入賞ラインL5は、左下から右上へ向かって延びる直線である。
なお、図4に示した例では、5本の入賞ラインL1〜L5が、リール表示窓1051上に描かれているものを示したが、遊技者に入賞ラインが明確であれば、リール表示窓1051上に入賞ラインが描かれていなくてもよい。
<ベットスイッチ1062,1064及び1066と入賞ラインL1〜L5>
上述した操作パネル1041のメダル投入口1046にメダルが投入されると、そのメダルはメダルセンサ1068(図7参照)によって検出され、規定枚数(たとえば3枚)以上の枚数が投入されると、後述するメイン制御基板1032において、その投入枚数が計数され、クレジット数として記憶される。上述した1ベットスイッチ1062は、記憶されたクレジット数のうちの1枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。また、2ベットスイッチ1064は、クレジット数のうちの2枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチであり、最大ベットスイッチ1066は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。上述した各種ベットスイッチおよびメダルセンサも、指示入力手段に相当する。
上述したように、リール表示窓1051には5本の入賞ラインL1〜L5が描かれている。1ベットスイッチ1062を遊技者が操作したとき、または、1枚のメダルも投入されていない状態で、メダルセンサ1068によって1枚のメダルが検出されたときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば入賞ラインL1が有効化される。2ベットスイッチ1064を操作したとき、または、メダルセンサ1068によって2枚目のメダルが検出されたときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば入賞ラインL1〜L3が有効化される。最大ベットスイッチ1066を操作したとき、または、メダルセンサ1068によって3枚目のメダルが検出されたときには、5本の入賞ラインの全て、すなわち、L1〜L5が有効化される。このように3つのベットスイッチ1062,1064及び1066、並びに、メダルセンサ1068によってメダルが検出されることにより、遊技の賭けの対象となるメダルの枚数が定まると共に、入賞ラインL1〜L5が有効化される。以下では、有効化された入賞ラインを有効ラインと称する。
<有効ライン>
有効ラインに沿って停止表示された図柄の組合せが、何らかの役に対応した図柄組合せと一致するか否か、すなわち、何らかの役が成立したか否かの判断対象となる。例えば、上述した有効ラインL1に沿って左リール1030L,中リール1030C,右リール1030Rにおいて「赤7」−「赤7」−「赤7」の組合せが揃ったときには、ビッグボーナスという役が成立したと判断される。なお、役の種類については後述する。また、有効ラインL1に沿って、いずれの役にも対応しない図柄組合せが停止したときは、役が成立しなかった(はずれ)と判断される。また、入賞ラインであっても有効化されていない入賞ラインについては、役が成立したか否かの判断対象とされない。すなわち、有効化されていない入賞ラインに沿って、「赤7」−「赤7」−「赤7」の組合せが揃ったとしても、ビッグボーナス役が成立したとは判断されない。
<画像表示装置1034>
前面扉1040の上部には、画像表示装置1034が設けられている。画像表示装置1034には、演出画像が表示される。本実施の形態におけるスロットマシンでは、後述する単位遊技中に行われる遊技演出と、単位遊技が行われていないと判断されたとき(すなわち、非遊技中)に行われるデモンストレーション演出(以下、デモ演出という)とがあり、画像表示装置1034には、各々の演出意図に沿った画像が表示される。
遊技演出は、単位遊技を行っている遊技者を対象としており、主に各単位遊技に関する各種遊技情報を、所定の信頼度をもって間接的または直接的に報知することで、遊技者の期待感を高め、遊技意欲を向上させるために行う演出や、後述する特別遊技状態のときに、遊技者の達成感、満足感、優越感などを満足させるために行う演出である。上述した各種遊技情報には、例えば、各単位遊技において、後述する役抽選手段1120(図7参照)で行われた抽選結果などが含まれる。
また、デモ演出は、これから遊技を行おうとしている遊技者を対象として、本実施の形態のスロットマシンで遊技を行う意欲を湧かせるために行う演出であり、ランプなどの発光部材を、所定のパターンで点滅、または発光色を変化させたり、画像表示装置1034に、後述するデモ演出抽選によって決定した内容の画像を表示させたりする。
画像表示装置1034に表示される演出画像(上述した各種演出の際に表示される画像)には、各種の情報を文字の態様で表示するものと、文字以外の図画の態様で表示するものとがある。文字の態様で表示される情報は、主として、直接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、数字、アルファベット、平仮名、カタカナ、漢字等の人間の意思・感情の伝達手段としての言葉を視覚的に表した記号が文字として使用される。また、図画の態様で表示される情報は、主として、間接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、人物や動物等の生き物やロボット等の擬似生命体等を示すキャラクタの画像や、その他の機械類や、建築物・風景等の背景を示す画像が含まれる。
本実施の形態では、後述するように、画像表示装置1034で行われる演出は、役の抽選結果に関する情報を報知する。例えば、後述する役抽選手段1120によって所定の役に当選したことを示す情報が画像表示装置1034に表示される。特に、本実施の形態では、小役に当選したときに、そのことを遊技者に示す情報が画像表示装置1034に表示される。
<スピーカ1036>
スピーカ1036は、図4に示すように、上述した画像表示装置1034の左右の両側に設けられている。スピーカ1036によって、音声による遊技演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板1052において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じた音声がスピーカ1036から発せられる。例えば、後述する役抽選手段1120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆する効果音や音楽等がスピーカ1036から発せられる。
<ランプ1038>
ランプ1038は、図4に示すように、前面扉1040の上部に設けられている。ランプ1038によって、光による演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板1052において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じてランプ1038の点灯や点滅が行われる。例えば、後述する役抽選手段1120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆するように、ランプ1038は、その役の種類に応じて所定の色で点灯したり所定のパターンで点滅したりする。
尚、光による演出は、上述したランプ1038のみならず、3つのリール1030L,1030C,1030Rの内側に配置されたバックライト(図示せず)等によるものもある。
<基体部1020>
図5に示す基体部1020は、木材等によって組み立てられて、前面が開口された箱形に形成されている。基体部1020の内部の下部には、スロットマシン1010に搭載された種々の装置に電源を供給する電源ユニット1022や、メダルを貯留しておくホッパーを含むメダル払出し装置1024が設けられている。また、これらの電源ユニット1022及びメダル払出し装置1024の上方には、支持板1026が設けられている。この支持板1026によって、リール1030L、1030C及び1030Rを回転可能に収容するリールユニット1028が支持されている。さらに、基体部1020の内部の上部には、スロットマシン1010で行われる遊技を全体的に制御するメイン制御基板1032が設けられている。
<設定スイッチ1027>
前面扉1040の背面には、設定スイッチ1027が配置されている。設定スイッチ1027は、スロットマシン1010の管理者等の者によって操作されるスイッチである。管理者等の者による操作によって、後述する役抽選手段1120による役抽選処理を行うときに用いる抽選テーブルを設定するための設定値が設定される。
設定値を、設定したり変更したりするためには、スロットマシン1010に設けられている他のスイッチを操作することによって、設定スイッチ1027からの入力を受け付ける状態にする。管理者等の者は、設定スイッチ1027を少なくとも1回押動操作することによって、所望する設定値にする。例えば、設定値が1〜6であるときには、設定スイッチ1027を1回押動操作する度に、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→……のように設定値が1ずつ変化するようにするものが好ましい。設定値を確定して、その設定値を記憶させるために、スロットマシン1010に設けられている他のスイッチを操作する。なお、確定された設定値は、後述する設定値記憶手段1180に記憶される。
<メイン制御基板1032>
メイン制御基板1032は、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの回転の開始及び停止制御をすると共に、スロットマシン1010で行われる遊技の進行等の遊技全体を制御するための制御基板である。
このメイン制御基板1032は、演算等を行うCPU(中央処理装置)(図示せず)、遊技プログラムを記憶したROM(リードオンリーメモリ)(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)(図示せず)等を含む。
例えば、ROMは、後述する図11〜図16に示すフローチャートを実行するためのプログラムを記憶する。また、RAMは、このプログラムで用いられる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
また、メイン制御基板1032は、上述したベットスイッチ1062,1064及び1066と電気的に接続されている。ベットスイッチ1062,1064及び1066を遊技者が操作したときには、ベット指示信号がベットスイッチ1062,1064及び1066の各々からメイン制御基板1032へ発せられる。
さらに、メイン制御基板1032は、上述したスタートスイッチ1042や、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rと電気的に接続されている。上述したように、スタートスイッチ1042を遊技者が操作したときには、スタートスイッチ1042から始動信号が発せられてメイン制御基板1032に供給される。また、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rを遊技者が操作したときには、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rの各々から停止信号が発せられメイン制御基板1032に供給される。スタートスイッチ1042から発せられた始動信号がメイン制御基板1032に供給されたときには、メイン制御基板1032は、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの回転制御をする。また、ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rから発せられた停止信号がメイン制御基板1032に供給されたときには、メイン制御基板1032は、3つのリール1030L、1030C及び1030Rのうち、操作されたストップスイッチに対応したリールの停止制御をする。
<サブ制御基板1052>
サブ制御基板1052は、図5に示すように、前面扉1040の背面の上部に配置されている。サブ制御基板1052は、主に、遊技中における演出を制御する基板である。例えば、画像表示装置1034に遊技演出またはデモ演出の演出画像を表示させたり、スピーカ1036から効果音や音楽を発生させたり、ランプ1038を点灯・点滅させたりする制御を行う。サブ制御基板1052には、上述した制御を行うための演出制御プログラムを実行するCPU(図示せず)、当該演出制御プログラムおよび演出データを記憶したROM(図示せず)、各データを一時的に記憶するRAM(図示せず)、及び発生し得るデモ演出の種類を制御するデモ演出パターン設定スイッチ1240(図7参照)等を含む。デモ演出パターン設定スイッチ1240は、例えば1つのパッケージに8個のスイッチが配設されたDIPスイッチである。
例えば、ROMは、図17〜図19に示す各種演出を制御するための演出制御プログラムや、演出のための画像データや音声データを記憶する。また、RAMは、上述した演出制御プログラムで用いる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM、及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。また、デモ演出パターン設定スイッチ1240も入出力バスに接続されており、CPUは、入出力バスを介してデモ演出パターン設定スイッチに配設された8個のスイッチのオン/オフ状態を読み取り、それらオン/オフ状態に応じたデモ演出抽選(後述する)を行う。
サブ制御基板1052は、メイン制御基板1032に、図示しないハーネスにより電気的に接続されている。メイン制御基板1032は、サブ制御基板1052に対して命令や情報等を送信する。上述したメイン制御基板1032は、遊技全体を統括的に制御するのに対して、サブ制御基板1052は、メイン制御基板1032の下位に属し、メイン制御基板1032から送られた命令や情報等に基づいて、演出の全体を制御する。
<<スロットマシン1010における単位遊技の概要>>
スロットマシン1010で行われる単位遊技は、単一行程の遊技が繰り返され得る遊技である。すなわち、単位遊技は、遊技者によってスタートスイッチ1042が操作されたことによって3つのリール1030L,1030C及び1030Rが回転し始めてから、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rが順次操作されるごとに、対応するリールの回転がそれぞれ停止し、3つのリール1030L,1030C及び1030Rが全て停止するまで、を単一の行程とする遊技である。
なお、本明細書において、単位遊技と表現した場合には、1回の単位遊技を意味する場合と、連続して行われた複数回の単位遊技を意味する場合との、双方の場合がある。
より詳細に述べると、単位遊技は、遊技者がスタートスイッチ1042を操作することによって、スタートスイッチ1042から始動信号が発せられ、スタートスイッチ1042から発せられた始動信号をメイン制御基板1032が検出したときとするのが好ましい。また、この単位遊技の開始の時点を、3つのリール1030L、1030C及び1030Rが回転し始めたことを視認できたときとしてもよい。また、上述した始動信号の検出を契機として、メイン制御基板1032に含まれる役抽選手段1120(後述する)によって、予め定められた複数種類の役を対象とする役抽選が行われる。この役抽選によっていずれかの役に当選したか否か、当選した場合は、その役の種類が定められる。なお、当選する役は1種類のみでなく、一度に複数種類の役が当選するようにしても良い。
そして、遊技者は、回転しているリール1030L、1030C及び1030R上の図柄を目視し、予め定められた役のうちいずれかの役に対応する図柄の組合せが、有効化された入賞ラインに沿って揃うように、最適と判断したタイミングで、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rを順次操作する。これにより、後述するリール停止制御手段1134によって、操作されたストップスイッチに対応するリールの停止制御が行われ、当該リールの回転が停止する。また、リールが停止したときは、連続する3つの図柄が、リール表示窓1051の定位置(上段、中段、下段)に停止表示される。そして、遊技者が全てのストップスイッチを操作して、3つのリール1030L、1030C及び1030Rが全て停止すると、単位遊技の結果について判定が行われる。この判定は、有効ラインに沿って停止表示された図柄組合せによって行われ、いずれかの有効ラインに沿って停止表示された図柄組合せが、何らかの役に対応する図柄組合せと一致した場合は、その役が成立したことになり、一致しなかった場合は、はずれとなる。そして、何らかの役が成立した場合は、成立した役に応じた特典(後述する)を遊技者に付与するための入賞処理が行われる。
単位遊技の終了は、遊技者が3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rを操作することによって3つのリール1030L、1030C及び1030Rが停止し、メイン制御基板1032において、入賞処理等の終了処理を終えたときとするのが好ましい。また、単位遊技の終了の時点を、3つのリール1030L、1030C及び1030Rが停止したことをメイン制御基板1032が検出したときとしてもよい。さらに、単位遊技の終了の時点を、3つのリール1030L、1030C及び1030Rが停止したことを視認できたときとしてもよい。
<役の種類>
本実施の形態におけるスロットマシンにおいて、成立し得る役の種類には、小役、再遊技役、特別役等の種類がある。
小役は、成立した時に遊技者に付与する特典として、予め定めた枚数のメダルを払い出す役である。さらに、小役には、払い出すメダルの枚数に応じて複数種類定められている。小役は、3つのリール1030L、1030C又は1030Rに付された図柄の種類を用いて役の名称とする場合が多い。例えば、図柄の種類には、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」等がある。このため、有効ライン上に図柄「スイカ」が揃う小役をスイカ役と称し、有効ライン上に図柄「ベル」が揃う小役をベル役と称する。また、左リール1030Lの図柄「チェリー」が有効ライン上に停止表示されたときには、中リール1030C及び右リール1030Rの図柄の種類に拘らず入賞したとする。この役をチェリー役と称する。
上述したように、小役には、スイカ役やベル役やチェリー役のように、複数種類のものを含ませることができる。さらに、これらの複数種類ごとに、これらの役に当選する確率や払い出すメダルの枚数を異ならしめることができる。以下では、成立するとメダルが払い出されることとなる役を入賞役といい、入賞役が成立することを入賞という。よって、小役は入賞役の一種となる。
再遊技役は、再遊技役が成立した単位遊技を行ったときに投入していたメダル枚数を維持したまま、次の単位遊技を、新たにメダルを投入することなく再び行えるようにした役である。すなわち、再遊技役が成立すると、遊技者への特典としてメダルを投入することなく、もう一度単位遊技を行うことができる。なお、本明細書では、再遊技役を、リプレイ役又はRP役とも称し、また、再遊技役が成立したことによってメダルを投入せずに行うことができる単位遊技を再遊技(または、リプレイもしくはRP)と称する。
特別役は、成立すると、遊技者へ付与する特典として、単位遊技の遊技状態(詳しくは後述する)を一般遊技状態から特別遊技状態(遊技者にとって有利な遊技)に移行させることができる役である。この特別役には、例えば、シングルボーナス役(以下、SB役と称する。)、レギュラーボーナス役(以下、RB役と称する。)、チャレンジボーナス役(以下、CB役と称する。)、第1種ビッグボーナス役(以下、第1種BB役と称する。)、および、第2種ビッグボーナス役(以下、第2種BB役と称する。)がある。また、特別遊技状態には、後述するように、シングルボーナス(SB)遊技状態、レギュラーボーナス(RB)遊技状態、チャレンジボーナス(CB)遊技状態、第1種ビッグボーナス(第1種BB)遊技状態、および、第2種ビッグボーナス(第2種BB)遊技状態がある。
SB役は、単位遊技の遊技状態をSB遊技状態(普通役物)に移行させるための役である。SB役に対応した図柄組合せが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態をSB遊技状態に移行させる。SB役が成立したときにはメダルの払出しがない。SB遊技状態における単位遊技では入賞役が高確率で入賞する。SB遊技状態は、1回の単位遊技を行うことで終了する。このように、SB役が成立すると、SB遊技状態に移行するという特典が遊技者へ付与される。
RB役は、単位遊技の遊技状態をRB遊技状態(第1種特別役物)に移行させるための役である。RB役に対応した図柄組合せが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態をRB遊技状態に移行させる。RB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。RB遊技状態における単位遊技においても、入賞役が高確率で入賞することとなる。RB遊技状態は、単位遊技の回数が所定回数(例えば12回)を超えるか、または、入賞役が所定回数(例えば8回)入賞するか、のいずれか早い方に終了する。よって、RB役が成立すると、RB遊技状態へ移行するという特典が遊技者へ付与される。
CB役は、単位遊技の遊技状態をチャレンジボーナス遊技状態(第2種特別役物)(以下、CB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。CB役に対応した図柄組合せが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態をCB遊技状態に移行させる。CB役が成立したときにはメダルの払出しがない。遊技状態がCB遊技状態となったときには、3つのリール1030L、1030C及び1030Rのうちの所定のリールの停止制御を変更することができる。
具体的には、その所定のリールに対応したストップスイッチが遊技者によって操作されたときを基準にして75ミリ秒以内(他の遊技状態においては、190ミリ秒)に、そのリールを停止させるように制御する。さらに、遊技状態がCB遊技状態となったときには、後述する役抽選手段1120による抽選処理の結果に拘らず、遊技者によるストップスイッチの操作タイミングのみに応じて、所定の小役に対応した図柄組合せを有効ラインに揃えるリール停止制御を行うことができる。CB遊技状態は、1回の単位遊技を行うことで終了する。
第1種BB役は、単位遊技の遊技状態を第1種BB遊技状態(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)に移行させるための役である。第1種BB役に対応した図柄組合せが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態を第1種BB遊技状態に移行させる。第1種BB役が成立したときにはメダルの払い出しがない。また、第1種BB遊技状態のときに、前述したRB遊技状態へ移行することが可能であり、その場合におけるRB遊技状態で少なくとも1回の単位遊技を行うことができる。さらに、1回の第1種BB遊技状態において、RB遊技状態への移行を複数回繰り返すことが可能である。第1種BB遊技状態は、第1種BB遊技状態で払い出したメダルの枚数が、所定枚数(例えば、300枚など)に達したときに終了する。また、複数種類の第1種BB役を予め設定しておくことができ、各々の第1種BB役ごとに、役抽選における当選確率を異ならせることができる。
第2種BB役は、単位遊技の遊技状態を第2種BB遊技状態(第2種特別役物に係る役物連続作動装置)に移行させるための役である。第2種BB役に対応した図柄組合せが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態を第2種BB遊技状態に移行させる。第2種BB役が成立したときにはメダルの払い出しがない。第2種BB遊技状態は、上述したCB役が高確率で当選するCB高確率当選状態と、上述したCB遊技状態と、の2つの遊技状態からなり、その各々で単位遊技を行うことができる。また、遊技状態がCB高確率当選状態からCB遊技状態へ移行したときには、その後、CB遊技状態からCB高確率当選状態へ再び戻すことができる。なお、第2種BB遊技状態で払い出したメダルの枚数が、所定枚数(例えば、286枚など)に達すると、第2種BB遊技状態が終了する。また、第2種BB遊技状態のときに行う役抽選において、上述したSB役やRB役を抽選対象として含んでいる場合は、SB役やRB役に当選すると、第2種BB遊技状態が終了する。
この第2種BB役も予め複数種類、設定しておくことができ、各々の第2種BB役ごとに、役抽選における当選確率を異ならせることができる。
<遊技状態>
単位遊技は、各種の遊技状態において実行される。遊技状態は、遊技者に与える利益が相違するように定められたものである。例えば、遊技状態には、一般遊技状態や特別遊技状態等がある。
この特別遊技状態には、上述した第1種BB遊技状態、第2種BB遊技状態、RB遊技状態、SB遊技状態、CB遊技状態がある。第1種BB遊技状態は、第1種BB役が成立すると移行する遊技状態である。第2種BB遊技状態は、第2種BB役が成立すると移行する遊技状態である。RB遊技状態は、RB役が成立すると移行する遊技状態である。SB遊技状態は、SB役が成立すると移行する遊技状態である。CB遊技状態は、CB役が成立すると移行する遊技状態である。
上述した一般遊技状態には、通常一般遊技状態、第1種BB当選一般遊技状態、第2種BB当選一般遊技状態、RB当選一般遊技状態がある。第1種BB当選一般遊技状態は、前述した役抽選で第1種BB役に当選してから第1種BB役が成立するまでの間の一般遊技状態である。第2種BB当選一般遊技状態は、役抽選で第2種BB役に当選してから第2種BB役が成立するまでの間の一般遊技状態である。RB当選一般遊技状態は、役抽選でRB役に当選してからRB役が成立するまでの間の一般遊技状態である。通常一般遊技状態は、役抽選で第1種BB役、第2種BB役、または、RB役のいずれにも当選していない一般遊技状態である。
さらに、上述した遊技状態のほかに、再遊技高確率遊技状態(以下、RT遊技状態と称する。)もある。このRT遊技状態は、再遊技役に当選しやすいように定められた遊技状態、すなわち、再遊技役の当選確率を高くして役抽選処理を行う遊技状態である。例えば、再遊技役の当選確率を10/73よりも高くした遊技状態である。
このRT遊技状態への移行は、例えば、(1)後述する第1種BB役、第2種BB役、もしくは、RB役に当選したとき、(2)第1種BB遊技状態、第2種BB遊技状態、もしくは、RB遊技状態が終了したとき、または、(3)通常一般遊技状態のときに特定の図柄組合せが揃ったときなどに行うことができる。
さらに、上述したように、RT遊技状態は、再遊技役の当選確率を高くして役抽選処理を行えばよく、また、上述した条件を満たしたときにRT遊技状態へ移行させればよいので、複数のRT遊技状態を設けることができる。これらの複数のRT遊技状態の各々で、役抽選における再遊技役の当選確率を異ならしめるようにできる。
単位遊技は、上述した各種遊技状態のうち、いずれかの遊技状態の下で行われる。現在の遊技状態がいずれであるかを認識できるようにするため、各々の遊技状態に対応するフラグの状態がメイン制御手段1100の記憶手段に記憶されている。これらのフラグは、後述する図12のステップS1122の処理でセットされる。なお、上述した遊技状態の全てを定める必要はなく、スロットマシン1010で進行させたり展開させたりする単位遊技に応じて適宜選択して定めればよい。
<<スロットマシン1010の機能>>
図7は、スロットマシン1010における主要な制御機能の概略を示す機能ブロック図である。図7に示すように、スロットマシン1010は、主に、操作手段1500と、遊技媒体数設定手段1600と、設定値設定手段1700と、メイン制御手段1100と、サブ制御手段1200と、図柄表示手段1400と、演出手段1300とを含む。
<操作手段1500>
操作手段1500は、遊技者によって操作されるもので、操作されたことを示す信号を後述するメイン制御手段1100に遊技者の操作に基づいて発する。操作手段1500は、スタートスイッチ1042と、ストップスイッチ1044L、1044C、および、1044R(以下、これら3つのストップスイッチをまとめていうときは、単に「ストップスイッチ1044」という)と、を含むものが好ましい。スタートスイッチ1042は、遊技者によって操作されたときに、操作されたことを示す始動信号を後述するメイン制御手段1100に発する。また、ストップスイッチ1044の各々も、遊技者によって操作されたときに、操作されたことを示す停止信号をメイン制御手段1100に発する。
前述したように、スタートスイッチ1042からメイン制御手段1100に発せられた始動信号によって、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの回転が始まり、前述した単位遊技の開始の契機が定められる。
また、ストップスイッチ1044の各々からメイン制御手段1100に発せられた停止信号によって、3つのリール1030L、1030C及び1030Rのうち対応したリールが停止する。3つのストップスイッチ1044が全て操作されて、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの全てが停止したことに基づいて、単位遊技の終了の契機が定められる。このように、上述した始動信号が発せられたことに基づいて単位遊技が開始され、最後に停止させるリールに対応したストップスイッチから停止信号が発せられたことに基づいて単位遊技が終了する。
ストップスイッチ1044の操作には、複数の種類の操作態様がある。例えば、ストップスイッチ1044を操作する順番や操作するタイミングが異なるようにして操作することができる。具体的には、ストップスイッチ1044L→1044C→1044Rや、1044C→1044L→1044Rのように、操作する順番が異なるように操作することができる。
上述したように、ストップスイッチ1044の各々からメイン制御手段1100に停止信号が発せられ、また、ストップスイッチ1044の操作には、複数種類の操作態様がある。このため、停止信号は操作態様に基づいて発せられることになり、停止信号が発せられるメイン制御手段1100では、停止信号が発せられた順番や発せられたタイミングを検出することで、操作態様を得ることができる。
<遊技媒体数設定手段1600(有効ライン化手段)>
遊技媒体数設定手段1600は、遊技者の操作に基づいてベット指示信号を後述するメイン制御手段1100に発する。遊技媒体数設定手段1600からメイン制御手段1100へ発せられたベット指示信号に基づいて、複数の入賞ラインL1〜L5のうちのいずれのものを有効化するかが定められる。遊技媒体数設定手段1600は、遊技者の操作に基づいてベット指示信号を出力するものであればよい。遊技媒体数設定手段1600は、好ましくは、上述した1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064及び最大ベットスイッチ1066、並びに、メダルセンサ1068(図7参照)からなる。
1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066からメイン制御手段1100へ発せられたベット指示信号によって、遊技の賭けの対象とするメダルの枚数が定められる。例えば、1ベットスイッチ1062からメイン制御手段1100へ発せられた1ベット指示信号によって、1枚のメダルを遊技の賭けの対象とし、2ベットスイッチ1064からメイン制御手段1100へ発せられた2ベット指示信号によって、2枚のメダルを遊技の賭けの対象とし、最大ベットスイッチ1066からメイン制御手段1100へ発せられた最大ベット指示信号によって、3枚のメダルを遊技の賭けの対象とする。また、前述したように、リール表示窓1051には5本の入賞ラインL1〜L5が描かれており、1ベットスイッチ1062が操作されたときには入賞ラインL1が、2ベットスイッチ1064が操作されたときには入賞ラインL1〜L3が、最大ベットスイッチ1066が操作されたときには、入賞ラインL1〜L5が全て有効化される。
また、メダルセンサからメダル検出信号が出力された場合は、遊技の賭けの対象となるメダル枚数に「1」が加算され、その加算結果に応じた入賞ラインが有効化される。すなわち、メダル検出信号が出力されるごとに、入賞ラインL1→入賞ラインL1〜L3→入賞ラインL1〜L5と、各入賞ラインが有効化され、4枚目以降に投入されたメダルについては、スロットマシンにクレジットされる。さらに、例えば1ベットスイッチ1062が操作されて入賞ラインL1が有効化された後に、メダルセンサ1068からメダル検出信号が出力されると、遊技の賭けの対象となるメダル枚数が2枚となり、入賞ラインL1〜L3が有効化される。
このように3つのベットスイッチ1062,1064及び1066、並びに、メダルセンサ1068は、遊技の賭けの対象となるメダルの枚数を定めると共に、入賞ラインL1〜L5を有効化する有効ライン化手段としても機能する。
<設定値設定手段1700(役抽選テーブル指定手段)>
設定値設定手段1700は、スロットマシン1010の管理者等によって操作される。管理者等によって設定値設定手段1700が操作されることにより、設定値設定手段1700は、後述する役抽選手段1120による役抽選処理を行うときに用いる抽選テーブルを、複数の抽選テーブルの中から指定するための指定情報をメイン制御手段1100に発する(詳しくは後述する)。指定情報は、いわゆる設定値を示す情報である。例えば、設定値が1〜6であるときには、「1」〜「6」の値を示す指定情報がメイン制御手段1100へ発せられる。後述するように、メイン制御手段1100に送られた指定情報が示す設定値は、設定値記憶手段1180に記憶される。設定値設定手段1700は、前述した設定スイッチ1027(図5参照)からなるものが好ましい。
<メイン制御手段1100(遊技制御手段)>
メイン制御手段1100には、上述した操作手段1500や遊技媒体数設定手段1600のほか、サブ制御手段1200や、図柄表示手段1400が電気的に接続されている。メイン制御手段1100は、遊技の進行等の遊技全体を制御する。このメイン制御手段1100は、前述したメイン制御基板1032(図5参照)からなるのが好ましい。
上述したように、メイン制御手段1100には操作手段1500が電気的に接続されている。操作手段1500のスタートスイッチ1042からは、メイン制御手段1100に始動信号が発せられる。これにより、スタートスイッチ1042が遊技者によって操作されたことを検出することができる。操作手段1500のストップスイッチ1044L〜1044Rの各々からは、メイン制御手段1100に停止信号が発せられる。これにより、ストップスイッチ1044の各々から発せられた停止信号の順番やタイミングを検出することができる。
また、メイン制御手段1100には遊技媒体数設定手段1600が電気的に接続されている。遊技媒体数設定手段1600の1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064及び最大ベットスイッチ1066の各々からは、メイン制御手段1100にベット指示信号が発せられる。発せられたベット指示信号を検出することによって、賭けの対象とするメダルの枚数や、有効ラインの設定の制御をする。
メイン制御手段1100は、役抽選手段1120と、リール駆動制御手段1130と、リール回転位置取得手段1140と、有効ライン記憶手段1160と、設定値記憶手段1180とを含む。
<役抽選手段1120(役抽選手段)>
役抽選手段1120は、前述した各種の役を対象として役抽選を行う。この役抽選では、いずれか1つの役を当選させるだけでなく、複数の役を同時に当選させる、いわゆる重複当選させることもできる。例えば、小役と特別役とが重複当選するようにしたり、複数の小役が重複当選するようにしたりするようにできる。ただし、重複当選したとしても、成立させることができる役は、当選した複数の役のうちのいずれか1つの役のみである。
役抽選手段1120は、例えば、乱数発生手段1122と、乱数抽出手段1124と、乱数判定手段1126とを含む。乱数発生手段1122は、役抽選処理用の乱数(ハードウェア乱数等)を発生させる。乱数抽出手段1124は、乱数発生手段1122によって発せられた乱数を抽出する。乱数判定手段1126は、乱数抽出手段1124が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選した役の種類を判定する。以下、当選した役のことを当選役という。この役抽選手段1120によって「役抽選手段」が構成され、「役抽選処理」が行われる。
「役抽選処理」は、単位遊技において役を成立させることができる状態にするか否かを定める処理である。すなわち、役抽選処理によって何らかの役が当選した場合、その役を成立させることができる状態にはなるが、ストップスイッチ1044を操作するタイミングが適切でなかった場合は、当選役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されないこともあり、その場合、当選役は成立しない。役抽選処理は、具体的には、後述する図11のステップS1006で呼び出される図12に示すサブルーチンの処理で実行される。
<乱数発生手段1122>
乱数発生手段1122は、所定の整数の範囲(例えば10進法で0〜65535)の乱数を、所定のタイミング毎に継続的に発生させる。
<乱数抽出手段1124>
乱数抽出手段1124は、乱数発生手段1122によって発生させた乱数を、所定のタイミングで抽出する。例えば、本実施の形態では遊技者によってスタートスイッチ1042が操作されたことを契機にして乱数を抽出する。
<乱数判定手段1126>
乱数判定手段1126は、乱数抽出手段1124によって抽出された乱数値を、後述する抽選テーブル記憶手段1128に記憶された抽選テーブルと照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。
<抽選テーブル記憶手段1128(役記憶手段)>
抽選テーブル記憶手段1128は、複数の遊技状態と役の種類とに応じて、抽選確率が記憶された抽選テーブルを有する。
単位遊技の遊技状態は、例えば、前述したように、通常一般遊技状態、第1種BB当選一般遊技状態、第2種BB当選一般遊技状態、RB当選一般遊技状態、SB遊技状態、RB遊技状態、第1種BB遊技状態、CB遊技状態、第2種BB遊技状態等がある。これらの複数の遊技状態と役の種類とに対応した置数の関係の表を図8に示す。図8に示した例では、具体的な置数については空欄で省略して示した。また、遊技状態によっては、抽選することができない役もあり、その役については置数を「0」として示した。これらの置数を適宜定めることによって、役に当選する確率を定めることができる。上述したように、乱数発生手段1122によって、0〜65535の範囲の乱数を発生させたときには、役の各々に当選する確率は、置数/65535により定めることができる。
抽選テーブルは、これらの遊技状態に対応して、通常一般遊技状態抽選テーブル、第1種BB当選一般遊技状態抽選テーブル、第2種BB当選一般遊技状態抽選テーブル、RB当選一般遊技状態抽選テーブル、SB遊技状態抽選テーブル、RB遊技状態抽選テーブル、第1種BB遊技状態抽選テーブル、CB遊技状態抽選テーブル、第2種BB遊技状態抽選テーブル等の抽選テーブルからなる。これら各抽選テーブルは、前述した設定スイッチ1027によって設定することができる設定値に対応して、抽選テーブル記憶手段1128に記憶されている。すなわち、設定値が1〜6の整数で設定可能であった場合は、6つの設定値の各々に対応して、上記の各遊技状態に応じた抽選テーブルが抽選テーブル記憶手段1128に記憶されている。また、図8の例には示していないが、再遊技高確率遊技状態にするための抽選テーブルもある。この抽選テーブルは、通常遊技状態抽選テーブルや特別遊技状態抽選テーブルとは別個に構成されている。
これらの抽選テーブルの各々は、例えば、0〜65535の範囲の整数を所定の範囲ごとに分割した複数の領域を有する。複数の領域の各々は、役の種類に対応する。例えば、0〜65535の範囲の整数を、小役に対応した領域や、再遊技役に対応した領域や、RB役に対応した領域や、第1種BB役に対応した領域や、外れに対応した領域等の複数の領域に分割する。また、各役に対応する領域の大きさ(数値範囲)は、対応する設定値に応じて異なっている。例えば、同じ通常一般遊技状態抽選テーブルであっても、設定値「1」に対応するものと、設定値「2」に対応するものとでは、第1種BB役および第2種BB役に対応付けられた数値範囲が異なる。
抽選テーブルの概念を示す例を図9(a)に示す。この図9(a)に示した例は、通常一般遊技状態抽選テーブルであり、0〜65535の範囲の整数を所定の範囲ごとに分割し、その各々の領域を第1種BB役、第2種BB役、RB役、CB役、SB役、小役、再遊技役、重複当選役、外れに割り当てたものである。これらの領域の大きさは、上述した図8に示した各役に定めた置数に応じたものとなる。
上述した乱数判定手段1126は、乱数抽出手段1124が抽出した乱数の値が、これらの領域のうちのいずれの領域に含まれるかを判断して、役の種類を判定する。例えば、乱数抽出手段1124が抽出した乱数の値が、第1種BB役に対応した領域に含まれたときには、乱数判定手段1126は、第1種BB役に当選したと判定する。また、乱数抽出手段1124が抽出した乱数の値が、外れに対応した領域に含まれたときには、乱数判定手段1126は、外れたと判定する。
なお、上述したように、通常一般遊技状態抽選テーブル、第1種BB当選一般遊技状態抽選テーブル、第2種BB当選一般遊技状態抽選テーブル、RB当選一般遊技状態抽選テーブル、SB遊技状態抽選テーブル、RB遊技状態抽選テーブル、第1種BB遊技状態抽選テーブル、CB遊技状態抽選テーブル、第2種BB遊技状態抽選テーブル等の全ての抽選テーブルについて、全ての役に対応した領域を設ける必要はない。その遊技状態で当選し得る役についてのみ領域を設ければよい。例えば、遊技状態がRB遊技状態であるときに、SB役やRB役や第1種BB役やCB役や第2種BB役が当選しないように、RB遊技状態抽選テーブルには、これらの役に対応した領域を設けないようにする。また、遊技状態が第1種BB遊技状態であるときに、SB役や第1種BB役やCB役や第2種BB役が当選しないように、第1種BB遊技状態抽選テーブルには、これらの役に対応した領域を設けないようにする。さらに、遊技状態が第2種BB遊技状態であるときに、第1種BB役や第2種BB役が当選しないように、第2種BB遊技状態抽選テーブルには、これらの役に対応した領域を設けないようにする。
上述した役抽選処理によって当選した役は、当選フラグとして記憶される。当選フラグの例を図9(b)に示す。当選フラグは、1つの役について1ビットを用い、全体で、16ビットからなる。役に当選したときには、その役に対応する1ビットの値を「1」にし、当選しなかったときには、値を「0」にする。
<リール駆動制御手段1130>
リール駆動制御手段1130は、上述したスタートスイッチ1042から発せられた始動信号や、ストップスイッチ1044L〜1044Rから発せられた停止信号に基づいて、対応するリールの回転制御と停止制御とを行う。リール駆動制御手段1130は、リール回転制御手段1132と、リール停止制御手段1134と、リール回転駆動手段1136とからなる。
<リール回転制御手段1132>
リール回転制御手段1132は、前述した操作手段1500、好ましくはスタートスイッチ1042から発せられた始動信号を検出したことに基づいて、モータ1086L、1086C及び1086Rに回転制御信号を発する。なお、リール回転制御手段1132は、スタートスイッチ1042からの始動信号を検出して、直ちに、回転制御信号を発するのではなく、他の条件、例えば、ウエイト時間を経過していることなどの回転開始条件を満たしたことを判別して回転制御信号を発する。
後述するように、モータ1086Lは左リール1030Lを駆動し、モータ1086Cは中リール1030Cを駆動し、モータ1086Rは右リール1030Rを駆動する。モータ1086L、1086C及び1086Rの各々は、ステッピングモータからなり、1個のパルスからなるパルス信号が供給されると所定の角度だけ回転し、504個のパルスからなるパルス信号が供給されることで1回転する。モータ1086Lが1回転することによって、リール1030Lも1回転し、モータ1086Cが1回転することによって、リール1030Cも1回転し、モータ1086Rが1回転することによって、リール1030Rも1回転する。
リール回転制御手段1132は、スタートスイッチ1042から発せられた始動信号を検出したことに基づいて、モータ1086Lを回転させるためのモータ1086L用パルス信号と、モータ1086Cを回転させるためのモータ1086C用パルス信号と、モータ1086Rを回転させるためのモータ1086R用パルス信号とを生成し、リール回転駆動手段1136に供給する。
また、後述するように、リール回転制御手段1132が生成したモータ1086L用パルス信号と、モータ1086C用パルス信号と、モータ1086R用パルス信号とは、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの回転位置を検出するためにも用いられる。
<リール停止制御手段1134>
リール停止制御手段1134は、ストップスイッチ1044L,1044C又は1044Rが遊技者によって操作されたときのタイミングと、上述した役抽選手段1120の抽選処理の結果とに基づいて、モータ1086L、1086C又は1086Rへ停止制御信号を発して、左リール1030L、中リール1030C又は右リール1030Rの停止制御をする。
上述したように、ストップスイッチ1044L,1044C又は1044Rが遊技者によって操作されたときには、操作されたストップスイッチから停止信号が発せられる。リール停止制御手段1134は、このストップスイッチ1044L,1044C又は1044Rから発せられた停止信号を検出する。
リール停止制御手段1134は、ストップスイッチ1044L,1044C又は1044Rから発せられた停止信号を検出したときには、後述する候補図柄を得る。この候補図柄は、後述するように、リール1030L、1030C又は1030Rが停止したときに、回転基準位置に位置させることができるものとして選ばれた少なくとも1つ以上の図柄である。なお、この少なくとも1つ以上の図柄とは、後述する制御コマ数分の図柄である。また、本実施の形態では、回転基準位置は、後述するように、入賞ラインL3(すなわち、リール表示窓1051において下段の位置)とするのが好ましい。
以下では、制御コマ数と、候補図柄とについて説明する。
リール停止制御手段1134は、ストップスイッチ1044L,1044C及び1044Rが操作されてから、リール1030L,1030C及び1030Rがある程度回転してから停止するように制御する。しかし、リール1030L,1030C及び1030Rが停止するまでの時間を余りに長くした場合には、リール1030L,1030C及び1030Rが停止するまでの態様が不自然なものとなる。このようなことから、ストップスイッチ1044L,1044C及び1044Rから発せられた停止信号を検出したときからリールが停止するまでの時間を、原則、190ミリ秒以下に設定している。なお、前述したCB遊技状態で説明したように、遊技状態がCB遊技状態となったときには、3つのリール1030L、1030C及び1030Rのうちの一定のリールについては、その停止制御を変更することができる。その一定のリールに対応したストップスイッチから発せられた停止信号を検出したときを基準にして75ミリ秒以内に、そのリールを停止させるように制御する。
また、リール1030L,1030C及び1030Rが一定の速度で回転しているときには、リール1030L,1030C及び1030Rに付された図柄を遊技者がおおむね識別できるようにする必要もある。このため、リール1030L,1030C及び1030Rが1分間に80回転以上回転しないように、リール1030L,1030C及び1030Rの回転速度が定められている。
なお、一般的なスロットマシンの場合には、リール1030L,1030C及び1030Rの各々に付されている図柄の数は21個である。
このように、ストップスイッチ1044L,1044C及び1044Rが操作されてから190ミリ秒以内に、21個の図柄が付されたリール1030L,1030C及び1030Rが停止するように停止制御するという第1の制御条件と、リール1030L,1030C及び1030Rが1分間に80回転以上回転しないように回転制御するという第2の制御条件とから、ストップスイッチ1044L,1044C及び1044Rが操作されてからリール1030L〜1030Rが停止するまでの間に、回転基準位置を最も多く通過できる図柄の数(以下、最大通過図柄数と称する。)は、4個となる。回転基準位置を通過できる図柄の数には、ストップスイッチ1044L,1044C又は1044Rが操作されたときに回転基準位置を通過している最中の図柄も含まれる。
本実施の形態では、最大通過図柄数と、リールが停止して回転基準位置に位置した図柄との総和を制御コマ数と称する。上述したように、最大通過図柄数は4個である。また、リールが停止することによって回転基準位置に位置する図柄は、1個である。したがって、本実施の形態では、制御コマ数は5個となる。この制御コマ数分の図柄が、回転基準位置に位置する可能性がある図柄であり、後述する候補図柄である。
リール停止制御手段1134は、ストップスイッチ1044L,1044C及び1044Rが操作されたときを基準にして、その後、回転基準位置を通過する図柄の数が、最大通過図柄数以下となるように、リール1030L,1030C及び1030Rの停止制御をする。回転基準位置を入賞ラインL3とした場合には、ストップスイッチ1044L,1044C及び1044Rが操作された後、入賞ラインL3を通過する図柄の数が、最大通過図柄数以下となるように、リールの停止制御をする。すなわち、上述した例では、リール停止制御手段1134は、ストップスイッチ1044L,1044C又は1044Rが操作されたときから、入賞ラインL3を通過する図柄の数が4個になるまで、リール1030L,1030C及び1030Rを回転させるようにして、リール1030L,1030C及び1030Rを停止させる制御をする。
なお、基準にする回転基準位置は、本実施の形態では、水平方向に延びる入賞ラインL1〜L3のいずれかにするのが好ましい。また、リール1030L,1030C及び1030Rのうちの1つのリールに着目すれば、ストップスイッチが操作されたときから、そのリールが停止するまでの間に入賞ラインL1〜L3を通過する図柄の数は、いずれの入賞ラインでも同じである。例えば、ストップスイッチ1044Lが操作されたときからリール1030Lが停止するまでの間に、入賞ラインL1〜L3を通過する図柄の数は、いずれの入賞ラインでも同じである。
また、リール停止制御手段1134は、前述した役抽選手段1120の抽選処理の結果にも基づいて、左リール1030L、中リール1030C又は右リール1030Rの停止制御をする。
例えば、役抽選手段1120の抽選処理によって所定の役に当選した場合には、リール停止制御手段1134は、当選したその役に対応する図柄組合せが有効化された入賞ライン上に容易に揃うように3つのリール1030L,1030C及び1030Rの停止制御を行う。すなわち、候補図柄の中に、当選した役に対応した図柄が含まれている場合には、その図柄が、有効化された入賞ライン上に位置するように、3つのリール1030L,1030C及び1030Rの停止制御を行う。このように、当選した所定の役に対応する図柄組合せが有効化された入賞ライン上に揃うようにリールの停止制御を行うことを「引き込み制御」と称する。
一方、役抽選手段1120の抽選処理によっていずれの役にも当選しなかった(外れた)場合には、リール停止制御手段1134は、いずれかの役に対応する図柄組合せが有効化された入賞ライン上に揃わないように3つのリール1030L,1030C及び1030Rの停止制御を行う。すなわち、候補図柄を構成する図柄が、有効化された入賞ライン上に位置しても、いずれかの役に対応する図柄組合せとならないように、3つのリール1030L,1030C及び1030Rの停止制御を行う。このように、いずれかの役に対応する図柄組合せが有効化された入賞ライン上に揃わないようにリールの停止制御を行うことを「蹴飛ばし制御」と称する。
上述したように、本実施の形態では、回転基準位置を下段の入賞ラインL3とした。この入賞ラインL3に所定の図柄を位置づけて、3つのリール1030L,1030C及び1030Rを停止させたときには、中段の入賞ラインL1及び上段の入賞ラインL2の各々にも他の図柄が位置づけられるように構成されている。すなわち、3つの入賞ラインL1,L2及びL3の間隔は、3つのリール1030L,1030C及び1030Rの各々に配置された21個の図柄の隣り合う間隔におおよそ一致するようにされている。
上述したように、本実施の形態では、役抽選手段1120によって、複数の役に重複当選する場合もある。複数の役に重複当選したときには、その役の種類に応じて、3つのリール1030L,1030C又は1030Rの停止制御をする優先順位を予め定めている。
重複当選し、かつ、重複当選した複数の役に対応する図柄組合せを、各々引き込み制御可能な場合の停止制御について、再遊技役を含む複数種類の役が重複当選した場合は、重複当選した他の役が特別役であっても、再遊技役が成立するように3つのリール1030L,1030C又は1030Rの停止制御を実行する。また、特別役と1つ以上の小役とが重複当選し、かつ、いずれの役に対応する図柄組合せも引き込み制御が可能な場合は、予め定めていた1つの役に対応する図柄組合せについて、引き込み制御を実行する。
重複当選した場合であっても、最終的に成立させることができる役は1つのみであるが、3つのリール1030L,1030C又は1030Rの停止制御をする過程においては、重複当選した役のうちの複数の役になるべく入賞するように行う。このような停止制御は、3つのリール1030L,1030C又は1030Rの図柄配列と、ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作されたタイミングとに応じて、可能になる場合がある。
例えば、小役と特別役とに重複当選したときには、小役に対応する図柄と特別役に対応する図柄との双方が、いずれかの有効ラインになるべく並ぶように、3つのリール1030L,1030C又は1030Rの停止制御を行う。停止制御は、3つのリール1030L,1030C及び1030Rの各々に対して行われる。以下では、最初に停止させる(以下、第1停止と称する。)リールの停止制御と、2番目に停止させる(以下、第2停止と称する。)リールの停止制御と、最後に停止させる(以下、第3停止と称する。)リールの停止制御とについて説明する。
まず、第1停止が行われたときは、小役に対応する図柄と特別役に対応する図柄との双方が、いずれかの有効ラインになるべく位置するように停止制御をする。小役に対応する図柄と特別役に対応する図柄との双方を有効ラインに位置づけることができないときには、特別役および小役のうち、予め定めていた役に対応する図柄組合せを構成する図柄を優先して、有効ラインに位置するように停止制御を行う。ここで、優先して成立させるべく定められた役を優先成立役といい、優先成立役に対応した図柄組合せを構成する図柄を優先図柄という。また、重複当選した役のうち、優先成立役でない役を非優先成立役といい、非優先成立役に対応した図柄組合せを構成する図柄を非優先図柄という。そして、この場合には、第2停止時と第3停止時とにおいて、優先図柄が有効ラインに位置するように停止制御を行う。
一方、第1停止時に、小役および特別役の双方、または、優先役を成立させる停止制御ができないときには、非優先図柄が有効ラインに位置するように停止制御を行い、第2停止時や第3停止時において、非優先役を成立させるべく、非優先図柄が有効ラインに位置するように停止制御を行う。
また、第1停止の結果、小役に対応する図柄と特別役に対応する図柄との双方を有効ラインに位置づけることができたときには、第2停止時においても、小役と特別役との双方が成立する可能性が残るように停止制御をする。小役と特別役との双方が成立する可能性が残るように停止制御できないときには、第1停止と同様に、優先図柄が有効ラインに位置するような停止制御を行う。
さらに、第2停止の結果、いまだ小役と特別役との双方が成立する可能性が残っているときには、第3停止時に、優先役を成立させるべく、優先図柄が有効ラインに位置するような停止制御を行う。このとき、優先図柄を有効ラインの位置に停止させることができないときには、非優先役を成立させるべく、非優先図柄が有効ラインに位置するように停止制御する。
上述したような停止制御を行うことで、特別役と小役とに重複当選した場合には、特別役と小役との双方に入賞する可能性をなるべく残しつつ、最終的には、特別役と小役とのうちのいずれか一方の役に入賞するようにする。上述した例では、特別役と小役とに重複当選した場合を示したが、他の役に重複当選した場合も、予め定められた優先順位に従って、同様の停止制御が行われる。
上述したリール停止制御手段1134における処理は、後述する図11に示すフローチャートのステップS1012の処理で呼び出される図13のリール停止制御処理で実行される。
<リール回転駆動手段1136>
リール回転駆動手段1136は、供給されたモータ1086L用パルス信号に応じてモータ1086L用回転駆動信号を生成し、供給されたモータ1086C用パルス信号に応じてモータ1086C用回転駆動信号を生成し、供給されたモータ1086R用パルス信号に応じてモータ1086R用回転駆動信号を生成し、これらの回転駆動信号をモータ1086L、1086C及び1086Rの各々に供給する。回転駆動信号は、リール回転制御手段1132から供給されたパルス信号のパルスの数に応じた回転位置だけモータ1086L、1086C又は1086Rを回転させるための信号である。モータ1086L、1086C及び1086Rは、各々に対して供給された回転駆動信号によって回転を開始する。
この処理は、後述する図11のフローチャートに示すステップS1011で実行される。
<リール回転位置取得手段1140>
リール回転位置取得手段1140は、リール1030L,1030C及び1030Rの回転位置を取得する。上述したように、リール回転制御手段1132は、モータ1086L、1086C及び1086Rの各々を駆動するためのリール回転駆動手段1136に、パルス信号を供給する。リール回転駆動手段1136は、リール回転制御手段1132から供給されたパルス信号に含まれるパルスの数に応じた回転位置だけモータ1086L、1086C又は1086Rが回転するように、モータ1086L用回転駆動信号、モータ1086C用回転駆動信号及びモータ1086R用回転駆動信号を生成し、モータ1086L、1086C及び1086Rの各々に供給する。このため、リール回転駆動手段1136に供給したパルス信号に含まれるパルスの数を計数することで、リール1030L,1030C及び1030Rの回転位置を取得することができる。上述したように、504個のパルスからなるパルス信号をリール回転駆動手段1136に供給することで、モータ1086L,1086C,1086Rの各々を1回転させることができる。モータ1086L,1086C,1086Rが1回転することによって、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々も1回転することができる。
また、上述したように、回転位置センサ1083L,1083C,1083Rから発せられたインデックス信号は、メイン制御手段1100に供給される。リール回転位置取得手段1140は、インデックス信号を受信するたびに、計数したパルスの数を初期化、例えば0に設定する。このようにすることで、モータ1086L,1086C,1086Rの各々が1回転するたびに計数したパルスの数を初期化することができる。このように、1回転するたびに計数したパルスの数を初期化するので、計数したパルスの数によって、3つのリール1030L,1030C,1030Rの回転位置を得ることができる。また、1回転するたびに計数したパルスの数を初期化することによって、モータ1086L,1086C,1086Rが回転しているときに脱調などの不具合が生じても、直ちに的確なパルスの数に訂正することができる。
回転位置センサ1083L,1083C,1083Rから発するインデックス信号は、図柄番号「0」の図柄が、所定の回転基準位置、例えば、入賞ラインL3に位置したときに発せられるようにするのが好ましい。上述したように、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々のスポーク部の一つには、検出用突出片(図示せず)が取り付けられている。したがって、図柄番号0の図柄が入賞ラインL3に位置したときにインデックス信号が発せられるように、検出用突出片を取り付けるのが好ましい。
このようにすることで、例えば、図6に示した例では、左リール1030Lの場合には、図柄番号「0」の図柄「レバー」が、入賞ラインL3に位置したときにインデックス信号が発せられる。また、中リール1030Cの場合には、図柄番号「0」の図柄「RP」が、入賞ラインL3に位置したときにインデックス信号が発せられる。さらに、右リール1030Rの場合には、図柄番号「0」の図柄「ベル」が、入賞ラインL3に位置したときにインデックス信号が発せられるようにする。
計数したパルスの数は、左リール1030L、中リール1030C及び右リール1030Rの各々について、リール回転位置取得手段1140のパルス数記憶手段1142に記憶される。リール回転位置取得手段1140は、パルスの数を計数するたびに、計数したパルス数をパルス数記憶手段1142に記憶させて更新するので、パルス数記憶手段1142に記憶されているパルスの数を読み出すことによって、最新のパルスの数を取得することができる。
さらにまた、計数したパルスの数によって、図柄番号を算出することができる。例えば、図6に示す例の場合には、左リール1030Lが停止しているときに、計数したパルスの数が「0」であれば、図柄番号「0」の図柄が入賞ラインL3に位置していることを示し、計数したパルスの数が24であれば、図柄番号1の図柄が入賞ラインL3に位置していることを示し、計数したパルスの数が「48」であれば、図柄番号「2」の図柄が入賞ラインL3に位置していることを示す。また、中リール1030Cが停止しているときに、計数したパルスの数が「192」であれば、図柄番号「8」の図柄が入賞ラインL3に位置していることを示し、計数したパルスの数が「216」であれば、図柄番号「9」の図柄が入賞ラインL3に位置していることを示し、計数したパルスの数が「240」であれば、図柄番号「10」の図柄が入賞ラインL3に位置していることを示す。右リール1030Rについても同様である。
このように、3つのリール1030L,1030C及び1030Rの各々について、計数したパルスの数によって、図柄番号「0」〜「20」の21個の図柄のうちのいずれの図柄が入賞ラインL3に位置しているかを取得することができる。
また、3つのリール1030L,1030C及び1030Rが回転しているときも同様に、計数したパルスの数によって、図柄番号を得ることができる。例えば、図6に示す例の場合に、左リール1030Lが回転しているときに、計数したパルスの数が「492」〜「12」であれば、図柄番号0の図柄が移動して入賞ラインL3を通過している最中であることを示し、計数したパルスの数が「276」〜「300」であれば、図柄番号「12」の図柄が移動して入賞ラインL3を通過している最中であることを示す。中リール1030C及び右リール1030Rについても同様である。
このように、左リール1030L、中リール1030C及び右リール1030Rについて、計数したパルスの数によって、入賞ラインL3に位置している図柄や、入賞ラインL3を通過している最中の図柄の図柄番号を取得することができる。
取得した図柄番号は、左リール1030L、中リール1030C及び右リール1030Rの各々について、リール回転位置取得手段1140の図柄番号記憶手段1144に記憶される。この図柄番号も増えるたびに、図柄番号記憶手段1144に記憶させて更新するので、図柄番号記憶手段1144に記憶されている図柄番号を読み出すことによって、最新の図柄番号を取得することができる。
図6に示した中リール1030C及び右リール1030Rの各々についての図柄番号と図柄との対応関係は、図柄番号−図柄対応関係記憶手段1146に記憶されている。なお、図6に示した表は、視認できるように、図柄を模式的に表したが、図柄番号−図柄対応関係記憶手段1146に記憶されている図柄番号と図柄との対応関係は、図柄を識別するために数値化されたデータがテーブルとして記憶されている。
図柄番号記憶手段1144に記憶された図柄番号を読み出し、読み出した図柄番号を、図柄番号−図柄対応関係記憶手段1146に記憶されている対応関係を参照することによって、左リール1030L、中リール1030C及び右リール1030Rの各々について、入賞ラインL3に位置する図柄や、入賞ラインL3を通過している最中の図柄を取得することができる。例えば、左リール1030Lの場合に、計数したパルスの数が384ステップである場合には、図柄番号は「16」であり、図柄番号と図柄との対応関係を参照することによって、図柄は、「スイカ」である。したがって、入賞ラインL3に位置する図柄は、「スイカ」であることを取得できる。
上述したように、図柄番号記憶手段1144に記憶させる図柄番号は、随時、更新されるので、リール1030L,1030C及び1030Rの各々が回転しているときにも、図柄番号記憶手段1144に記憶されている図柄番号を読み出すことによって、回転基準位置である入賞ラインL3を通過している最中の図柄を取得することができる。また、回転基準位置である入賞ラインL3を通過している最中の図柄を取得して、図柄番号−図柄対応関係記憶手段1146に記憶されている対応関係を参照するによって、回転基準位置である入賞ラインL3に位置する可能性がある図柄を取得することもできる。上述したように、回転基準位置に位置する可能性がある図柄とは、候補図柄であり、リール1030L,1030C及び1030Rが停止したときに、回転基準位置に位置する可能性がある図柄である。リール1030L,1030C及び1030Rが停止しているときにも、図柄番号記憶手段1144に記憶されている図柄番号を読み出すことによって、回転基準位置に停止して位置している図柄を取得することができる。
上述した候補図柄の取得は、以下のようにして行われる。
ストップスイッチが操作されたときに、図柄番号記憶手段1144に記憶された図柄番号を読み出し、読み出した図柄番号を、図柄番号−図柄対応関係記憶手段1146に記憶されている対応関係を参照することによって、回転基準位置、例えば、入賞ラインL3を通過している最中の図柄を得ることができる。さらに、上述したように、本実施の形態では、制御コマ数は、最大通過図柄数と、リールが停止して回転基準位置に位置した図柄との総和である。回転基準位置を通過している最中の図柄を得た後、さらに、図柄番号−図柄対応関係を参照することによって、制御コマ数分の図柄も得ることができる。上述したように、本実施の形態では、制御コマ数分の図柄を候補図柄と称する。リール停止制御手段1134は、上述したようにして候補図柄を得て、操作されたストップスイッチに対応したリールの停止制御を開始する。取得された候補図柄は、上述したリール停止制御手段1134が引き込み制御や蹴飛ばし制御を行うときに、参照される。
上述したように、候補図柄を取得することにより、回転基準位置に対する候補図柄の位置を決めることもできる。すなわち、候補図柄に含まれる所定の図柄が、回転基準位置に対して、どの程度離れているのか、すなわち、候補図柄に含まれる所定の図柄が、回転基準位置に対して、何コマ分離れているのかを定めることができる。
また、上述したように、リール1030L、1030C又は1030Rが既に停止しているときに、回転基準位置、例えば、入賞ラインL3に位置している図柄も取得できる。この処理は、図柄番号記憶手段1144に記憶された図柄番号を読み出すことによって行うことができる。既に停止しているリールについて、回転基準位置に位置している図柄の取得は、入賞処理や、上述したリール停止制御手段1134が引き込み制御や蹴飛ばし制御を行うときにも必要となる。
入賞処理は、有効化された入賞ラインに並んだ図柄組合せを取得する必要がある。この場合には、まず、回転基準位置である入賞ラインL3に位置している図柄も取得し、その図柄から図柄番号−図柄対応関係記憶手段1146に記憶されている対応関係を参照して、有効化された入賞ラインに並んだ図柄を取得する。
また、引き込み制御や蹴飛ばし制御を行う場合には、役抽選手段1120の抽選処理によって所定の役に当選しているときには、リール停止制御手段1134は、既に停止しているリールの図柄と、これから停止しようとするリールの候補図柄とから、当選した役に対応した図柄組合せが、有効化された入賞ライン上に並ぶように、停止しようとしているリールの停止制御を行う。また、役抽選手段1120の抽選処理によっていずれの役にも当選しなかった場合には、リール停止制御手段1134は、既に停止しているリールの図柄と、これから停止しようとするリールの候補図柄とから、いずれかの役に対応する図柄組合せが有効化された入賞ライン上に揃わないように、停止しようとしているリールの停止制御を行う。
上述した図柄の取得は、図11のステップS1012のリール停止制御の処理を行うときや、図11のステップS1013の入賞処理においても参照される。
<有効ライン記憶手段1160>
上述したように、遊技媒体数設定手段1600(有効ライン化手段)によって、5本の入賞ラインL1〜L5のうちのいずれかが有効化される。有効ライン記憶手段1160は、この遊技媒体数設定手段1600(有効ライン化手段)によって、有効化された入賞ラインを有効ラインとして記憶する。
例えば、遊技媒体数設定手段1600によって1枚のメダルが遊技の賭けの対象とされた場合、有効ライン記憶手段1160は、入賞ラインL1を有効ラインとして記憶する。2枚のメダルが遊技の賭けの対象とされた場合、有効ライン記憶手段1160は、入賞ラインL1〜L3を有効ラインとして記憶する。3枚のメダルが遊技の賭けの対象とされた場合、有効ライン記憶手段1160は、入賞ラインL1〜L5を有効ラインとして記憶する。
<設定値記憶手段1180>
設定値記憶手段1180は、設定値設定手段1700から発せられた信号が示す設定値を記憶する。例えば、設定値が「1」から「6」の整数であるときには、設定値記憶手段1180には、「1」〜「6」のいずれかの値が設定値情報として記憶される。設定値記憶手段1180に記憶された設定値情報は、抽選テーブル記憶手段1128に記憶された抽選テーブルを選択するときに読み出される。
また、設定値記憶手段1180に記憶された設定値は、所定のタイミングで後述するサブ制御手段1200に送信される。
<図柄表示手段1400>
図柄表示手段1400は、3つのリール1030L,1030C及び1030Rを含む。本実施の形態では、上述したように、リール1030L、1030C及び1030Rの各々には、所定数、例えば21個の図柄がリールの回転方向に沿って等間隔で配置されている。図柄表示手段1400は、前述したリールユニット1028(図5参照)からなるものが好ましい。
リール1030Lは、リール1030Lを回転駆動するためのモータ1086Lと、リール1030Lの回転位置を検出するための回転位置センサ1083Lとからなる。リール1030Cは、リール1030Cを回転駆動するためのモータ1086Cと、リール1030Cの回転位置を検出するための回転位置センサ1083Cとからなる。リール1030Rは、リール1030Rを回転駆動するためのモータ1086Rと、リール1030Rの回転位置を検出するための回転位置センサ1083Rとからなる。本実施の形態では、モータ1086L、1086C及び1086Rの回転軸に、リール1030L,1030C及び1030Rの中心部が連結されており、モータ1086L、1086C及び1086Rが1回転することによって、リール1030L,1030C及び1030Rも1回転するように構成されている。
本実施の形態では、モータ1086L、1086C及び1086Rの各々は、ステッピングモータからなる。モータ1086L、1086C及び1086Rの各々には、モータ1086L、1086C及び1086Rを駆動するためのリール回転駆動手段1136(図7参照)が電気的に接続されている。リール回転駆動手段1136は、メイン制御手段1100に電気的に接続されている。
上述したように、リール回転駆動手段1136は、リール回転制御手段1132からパルス信号が供給されると、供給されたパルス信号に基づいて、モータ1086L用回転駆動信号、モータ1086C用回転駆動信号及びモータ1086R用回転駆動信号を生成し、モータ1086L、1086C及び1086Rの各々に発する。リール回転駆動手段1136は、メイン制御手段1100から供給されるパルス信号のパルスの数に応じた回転位置だけモータ1086L、1086C又は1086Rが回転するように、モータ1086L用回転駆動信号、モータ1086C用回転駆動信号及びモータ1086R用回転駆動信号を生成する。本実施の形態では、モータ1086L、1086C又は1086Rの1回転分、すなわち、360度を504個のステップに等分に分割した構成としている。すなわち、メイン制御手段1100から504個のパルスからなるパルス信号が、リール回転駆動手段1136に供給されると、リール回転駆動手段1136は、モータ1086L、1086C又は1086Rが1回転するように、モータ1086L用回転駆動信号、モータ1086C用回転駆動信号及びモータ1086R用回転駆動信号を生成する。
メイン制御手段1100のリール回転位置取得手段1140は、リール回転制御手段1132からリール回転駆動手段1136に供給するパルス信号に含まれるパルスの数を計数する。このパルスの数を計数することによって、モータ1086L、1086C又は1086Rの回転位置を取得することができる。
上述したように、回転位置センサ1083L,1083C及び1083Rは、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々が1回転するたびに、1個のパルスからなるインデックス信号を発する。パルスが発せられた回転位置を3つのリール1030L,1030C,1030Rの原点とすることができる。回転位置センサ1083L,1083C,1083Rは、メイン制御手段1100と電気的に接続されており、回転位置センサ1083L,1083C,1083Rから発せられたパルス信号は、メイン制御手段1100に供給される。メイン制御手段1100は、回転位置センサ1083L,1083C,1083Rからパルス信号が発せられたときを検出することによって、3つのリール1030L,1030C,1030Rの各々が原点に位置したときを判別することができる。上述したリール回転位置取得手段1140は、インデックス信号を受信するたびに、計数したパルスの数を初期化、例えば「0」に設定する。
<サブ制御手段1200(演出制御手段)>
上述したように、メイン制御手段1100には、サブ制御手段1200が電気的に接続されており、メイン制御手段1100から発せられた各種の情報は、サブ制御手段1200に供給される。メイン制御手段1100から発せられる各種の情報には、役抽選手段1120によって行われる抽選処理の抽選結果を示す情報や、ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作されたことを示すストップ情報等がある。これらの情報は、後述する図11のフローチャートのステップS1007又は図12のフローチャートのS1202等の処理で、メイン制御手段1100から送信される。
サブ制御手段1200は、これらの情報を受信して、後述する演出手段1300で行う遊技演出の制御を行う。また、所定の条件に基づいてスロットマシン1010で単位遊技が行われているか否かを判断し、単位遊技が行われていないと判断した場合は、デモ演出の制御を行う。このサブ制御手段1200は、前述したサブ制御基板1052(図5参照)からなるのが好ましい。サブ制御手段1200は、演出情報送信手段1210と遊技演出選択手段1220と、デモ実行手段1230と、遊技システム処理手段1250とを含む。
<演出情報送信手段1210>
演出情報送信手段1210は、遊技演出またはデモ演出に関する情報を演出手段1300に送信する。後述する遊技演出選択手段1230またはデモ実行手段1240によって、演出をすると決定されたときには、演出手段1300で行う演出に関する情報、例えば画像データ等が演出手段1300に送信される。一方、演出をしないと決定されたときには、演出に関する情報は、演出手段1300に送信されない。
<遊技演出選択手段1220>
演出抽選テーブル記憶手段1222に記憶されている演出抽選テーブルを参照して、メイン制御手段1100から送信された各種情報に基づいて、単位遊技中に実行する遊技演出内容を選択する。ここで、演出抽選テーブル記憶手段1222に記憶されている演出抽選テーブルには、複数種類の演出内容について、各々、選択される条件が定められている通常演出抽選テーブルと、当該通常演出抽選テーブルによって選択され得る演出内容に加えて、選択され得る確率が極めて低く設定されている特殊演出を、選択対象として含んでいる特殊演出抽選テーブルとが記憶されている。
実行する遊技演出を選択する際に、上述した通常演出抽選テーブルと、特殊演出抽選テーブルとのいずれの抽選テーブルを用いるのかは、演出抽選テーブル切替手段1224によって選択される。この演出抽選テーブル切替手段1224は、後述するデモ実行手段1230により、後述する演出手段1300において特定内容のデモ演出(以下、レアデモ演出という)が実行されているときに単位遊技が開始されると、遊技演出の選択に用いる演出抽選テーブルを、通常演出抽選テーブルから特殊演出抽選テーブルに切り替える。これにより、遊技演出選択手段1220は、特殊演出抽選テーブルを用いて遊技演出の選択を行う。また、演出抽選テーブル切替手段1224は、デモ実行手段1230によってデモ演出が開始される時に、現在選択している演出抽選テーブルが特殊演出抽選テーブルだった場合は、通常演出抽選テーブルに切り替える。
なお、演出抽選テーブル切替手段1224は、デモ演出が行われている状態で単位遊技が開始された時の、当該デモ演出の内容のみに着目し、レアデモ演出が行われているときに単位遊技が開始された時は、特殊演出抽選テーブルを選択し、レアデモ演出以外のデモ演出が行われているときに単位遊技が開始された時は、通常演出抽選テーブルを選択するようにしても良い。
<デモ実行手段1230>
デモ実行手段1230は、非遊技判定手段1232により、スロットマシン1010が非遊技状態になっていると判定した時に、演出手段1300にデモ演出を実行させる。非遊技判定手段1232は、サブ制御手段1200がメイン制御手段1100から何らかの情報を受信すると、タイマー1234に、新たに計時を開始させ、所定時間が経過してもサブ制御手段1200がメイン制御手段1100から新たな情報を受信しなかった場合、非遊技状態になっている(非遊技中)と判定する。
なお、スロットマシン1010が非遊技中であるか否かの判定方法については、周知の他の方法を採用しても良い。また、タイマー1234は、上述した非遊技状態か否かの判断の基となる時間(以下、非遊技時間という)の他に、後述するデモ演出抽選手段1238で行われるデモ演出抽選の抽選契機を判断する基となる時間(以下、デモ抽選時間という)の計時も行う。
デモ実行手段1230は、上述した非遊技判定手段1232によって非遊技中であると判定された場合、演出手段1300にデモ演出を実行させるが、その内容はスロットマシン1010が遊技場に設置され、稼働を開始してから所定期間が経過する前後で切り替わる。すなわち、稼働期間判断手段1236が、リアルタイムクロック1237によって随時計時している現在時刻に基づいて、スロットマシン1010の稼働期間が所定期間(ここでは2ヶ月間とする)を経過したか否かを判断し、この判断結果に応じてデモ演出の内容を切り替える。
ここで、スロットマシン1010の稼働期間が所定期間を経過したと判断される前は、デモ実行手段1230は、非遊技状態になると、毎回、一定パターンのデモ演出(以下、初期デモ演出という)を演出手段1300に実行させる。この初期デモ演出の内容としては、例えば、所定時間だけスロットマシン1010の製造者名のロゴを表示した後、スロットマシン1010の遊技演出に登場するキャラクタなどの動画を所定時間表示し、以下、ロゴの表示と動画を交互に繰り返すものとする。なお、このときに表示される動画の内容(登場するキャラクタの種類およびその動き、背景の画像など)は、毎回同じ内容となる。また、稼働期間判断手段1236によって、稼働期間が所定期間を経過したと判断された後は、後述するデモ演出抽選手段1238によって行われるデモ演出抽選によって決定されたデモ演出を、演出手段1300に実行させる。
デモ演出抽選手段1238は、非遊技判定手段1232により、スロットマシン1010が非遊技中であると判定されると、タイマー1234に計時を開始させ、5分間が経過するごとに、デモ演出抽選テーブル記憶手段1239に記憶されている抽選テーブルを用いて、デモ実行手段1230によって実行されるデモ演出の内容を乱数に基づく抽選により決定する。ここで、デモ演出抽選テーブル記憶手段1239に記憶された抽選テーブルの内容を、図10に示す。図10(a)は、画像表示装置1034に表示されるデモ演出の画像を構成する画像要素の組合せを抽選の対象とした抽選テーブルであり、キャラクタ画像A〜D,X,Yと、背景画像a〜d,x,yとの組合せ(演出パターン)を、乱数抽選によって定めるためのものである。
ここで、キャラクタ画像A〜D,X,Yの各々は、互いに異なるキャラクタであってもよいし、同じキャラクタではあるが、服装や髪型、身につけている小物などが異なっているものであってもよい。また、背景画像a〜d,x,yの各々についても、互いに異なる場所であってもよいし、同じ場所ではあるが、例えば、天気や時刻(朝/昼/夜)など、互いに状況が異なる様子を示すものであってもよい。
図10(a)に示すデモ演出抽選テーブルでは、キャラクタ画像と背景画像との組合せが、全部で18パターン設定されており、その各々についてデモ演出抽選手段1238が発生し得るデモ演出決定用乱数(10進数で0〜255)の、所定数値範囲が対応付けられている。各パターンに対応付けられる数値範囲は、前述したデモ演出パターン設定スイッチ1240の設定パターンによって異なっている。ここで、設定パターンは、デモ演出パターン設定スイッチ1240に設けられた8つのスイッチのオン/オフ状態に応じて「1」〜「3」の3通りが定められている。すなわち、図10(b)に示すように、デモ演出パターン設定スイッチ1240のスイッチ1〜8において、スイッチ1,2,5,6,8がオン、スイッチ3,4,7がオフに設定されていた場合が、設定パターン「2」に対応する。また、図10(c)に示すように、スイッチ1,2,4,6,8がオン、スイッチ3,5,7がオフに設定されていた場合が、設定パターン「3」に対応する。また、スイッチ1〜8のオン/オフ状態が、設定パターン「2」または「3」のいずれにも対応していない場合は、設定パターンが「1」となる。なお、デモ演出パターン設定スイッチ1240は、特定デモ演出設定手段に相当する。
これにより、デモ演出抽選手段1238は、非遊技判定手段1232によって非遊技中と判定されてから、タイマー1234によって5分間が計時されるごとに、0〜255の数値範囲内で、1つの乱数を発生し、デモ演出パターン設定スイッチ2140によって設定された設定パターンに対応するデモ演出抽選テーブルに基づいて、演出手段1300で実行するデモ演出の内容(具体的には、演出パターン、すなわちキャラクタ画像と背景画像との組合せ)を決定する。ここで、図10(a)に示すように、設定パターン「1」の時は、演出パターン1〜16までが抽選対象となっており、演出パターン17および18は抽選対象になっていない。また、演出パターン1〜16の各々が選択される確率は、いずれも1/16に設定されている。また、設定パターン「2」の時は、演出パターン1〜16に加えて演出パターン17も抽選対象になっており、演出パターン17が選択される確率は1/256と、演出パターン1〜16の選択確率(1/16または15/256)よりも低く設定されている。これと同様に、設定パターン「3」の時は、演出パターン1〜16に加えて演出パターン18が抽選対象になっており、演出パターン18が選択される確率(1/256)は、演出パターンの選択確率1〜16(1/16または15/256)よりも低く設定されている。なお、演出パターン17および18は、各々、特定内容のデモンストレーション演出に相当する。
<遊技システム処理手段1250>
遊技システム処理手段1250は、主に、遊技者が、図1に示した遊技システム10によって提供されるサービスを受けるために会員登録をすべく遊技機サーバへアクセスするための情報や、会員登録した遊技者が遊技機サーバ3100とやり取りする各種情報を、当該遊技者へ提示する処理を行う。遊技システム処理手段1250は、遊技関連情報記憶手段1251と、会員ID記憶手段1254と、URL情報記憶手段1256と、QRコード発生手段1252と、達成状態情報記憶手段1258と、ミッション−加算値対応テーブル記憶手段1260と、加算値記憶手段1262とを含んでいる。
URL情報記憶手段1256は、図1に示した携帯電話2100から、パケット網2300およびネットワーク3200を介して、遊技機サーバ3100にアクセスするためのURL情報を予め記憶している。
QRコード発生手段1252は、遊技者によってスロットマシン1010に対して所定の操作が行われると、URL情報記憶手段1256に記憶されているURL情報および各種情報を含んだQRコードを生成し、画像表示装置1034へ表示する(後述する図21参照)。
会員ID記憶手段1254は、遊技者によってスロットマシン1010へ入力されたパスワード(後述する)から抽出された会員ID情報を記憶する。この会員ID情報は、スロットマシン1010で遊技者が遊技を行うときに、その遊技者を特定したり識別したりするために用いる情報である(詳しくは後述する)。
遊技関連情報記憶手段1251は、スロットマシン1010で遊技が行われていくことで更新される遊技に関する情報(遊技関連情報)を記憶する。この遊技関連情報には、例えば単位遊技の履歴を示す情報が含まれ、さらに、単位遊技に直接関連する情報のみならず、単位遊技が行われていく過程で実行された遊技演出に関する情報も含まれる。さらに、この遊技関連情報は、QRコードおよびパスワードという形態を介して携帯電話2100によって遊技機サーバ3100との間で授受される。
達成状態情報記憶手段1258は、遊技者によって入力されたパスワードから抽出した、または、スロットマシン1010で単位遊技が行われたことによって生成、更新された達成状態情報を記憶する。この達成状態情報は、詳しくは後述するが、単位遊技の履歴や、実行された遊技演出の内容などに応じて変化する数値であり、スロットマシン1010で行われる遊技の進捗を示すものである。
ミッション−加算値対応テーブル記憶手段1260は、達成状態情報として達成状態情報記憶手段1258に記憶されている数値に加算する値(加算値)と、当該加算値を達成状態情報の値に加算するための条件(ミッション)との対応を示すテーブル(図28参照)を予め記憶している。
加算値記憶手段1262は、スロットマシン1010で実行される遊技演出のうち、後述する主従演出(図34参照)、複数演出(図35参照)、および、連続演出(図36参照)について、これら各演出の実行状況が所定の条件を満たしたときの、上記加算値を予め記憶している。
<演出手段1300>
演出手段1300では、スロットマシン1010で行われる各種の演出を実行する。本実施の形態では、単位遊技に関する情報を報知するための遊技演出、および、非遊技中に行うデモ演出が、演出手段1300で行われる。
演出手段1300は、上述したサブ制御手段1200の演出情報送信手段1210と電気的に接続されている。演出手段1300は、演出情報送信手段1210から発せられた情報を遊技者が認識できるように報知する。この演出手段1300は、画像表示装置1034、スピーカ1036およびランプ1038(図4参照)からなるのが好ましい。また、特に上述したデモ演出は、画像表示装置1034で行われるのが好ましい。上述したように、各種演出の実行は、サブ制御手段1200によって制御される。
<<制御処理>>
以下に、上述したスロットマシン1010のメイン制御手段1100(メイン制御基板1032)及びサブ制御手段1200(サブ制御基板1052)において行われる制御について説明する。図11〜図16は、メイン制御手段1100における制御処理を実行するためのサブルーチンである。また、図17〜図19は、サブ制御手段1200における制御処理を実行するためのサブルーチンである。なお、後述するように、サブ制御手段1200では、遊技機システム10の一角を担うための制御処理も実行される。
以下では、スロットマシン1010は予め起動されており、上述したメイン制御手段1100においては、制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、スロットマシン1010は定常動作しているものとする。また、図11〜図19に示すフローチャートは、メイン制御手段1100やサブ制御手段1200における制御処理を実行するための1つの例を示したにすぎず、この処理手順には限られない。
<メイン制御手段1100における制御>
図11は、メイン制御手段1100における制御を示すフローチャートである。
最初に、今回行う単位遊技が再遊技であるか否かを判断する(ステップS1001)。今回行う単位遊技を再遊技にするか否かは、後述する図14のステップS1307の処理によって決定される。この図14のステップS1307の処理は、前回行われた単位遊技で処理されるものである。
ステップS1001の判断処理で、今回行う単位遊技が再遊技でないと判別したとき(NO)には、上述した1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066を遊技者が操作することによって発せられたベット指示信号に基づいて、投入枚数を決定する(ステップS1002)。この投入枚数は、1回の単位遊技をするために賭けの対象とされたメダルの数を示し、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされたメダルの数のみならず、メダル投入口1046から投入されて直接賭けの対象とされたメダルの数も含む。また、前述したように、投入枚数に応じて、入賞ラインL1、入賞ラインL1〜L3、または、入賞ラインL1〜L5が有効化される。
上述したステップS1001の判断処理で、今回行う単位遊技が再遊技であると判別したとき(YES)、又はステップS1002の処理を実行したときには、設定値記憶手段1180に記憶されている設定値情報をサブ制御手段1200に送信する(ステップS1003)。
次いで、スタートスイッチ1042が遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS1004)。この判断は、スタートスイッチ1042から始動信号が発せられたか否かによって行われる。スタートスイッチ1042が操作されていないと判断したとき(NO)には、このステップS1004の判断処理を繰り返す。一方、遊技者によってスタートスイッチ1042が操作されたと判断したとき(YES)には、現在の遊技状態を示す情報を、遊技状態情報としてサブ制御手段1200に送信する(ステップS1005)。そして、後述する図12に示す役抽選手段1120による役抽選処理を呼び出して実行し(ステップS1006)、役抽選手段1120による役抽選処理の結果を示す情報を、抽選結果情報として、サブ制御手段1200に送信する(ステップS1007)。
次に、ウエイトをするか否かを判断する(ステップS1008)。ウエイトは、遊技者が短時間に多くのメダルを消費することを防ぐために待機させるもので、1回の単位遊技に要する時間が所定時間、例えば4.1秒以上になるようにするものである。ステップS1008の判断処理で、ウエイトをすると判別したとき(YES)、後述するステップS1010で起動したウエイト用タイマーのタイマー値が所定値以上になったか否かを判断して、ウエイトを終了するか否かを判断する(ステップS1009)。ステップS1010の処理は、前回の単位遊技で実行されたものである。ステップS1009の判断処理で、ウエイトを終了させないと判別したとき(NO)には、このステップS1009の処理を繰り返す。
ステップS1008の判断処理で、ウエイトをしないと判別したとき(NO)、又はステップS1009の判断処理で、ウエイトを終了させると判別したとき(YES)には、ウエイト用のタイマーを起動する(ステップS1010)。このステップS1010の処理で起動されたウエイト用のタイマーのタイマー値は、次に行われる単位遊技で、上述したステップS1009の判断処理で用いられる。
次いで、上述したリール駆動制御手段1130のリール回転制御手段1132によって、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの回転制御を開始する(ステップS1011)。さらに、後述する図11に示す停止制御のサブルーチンを呼び出して、リール駆動制御手段1130のリール停止制御手段1134によって、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの停止制御を実行する(ステップS1012)。
ステップS1012の処理を実行した後、後述する図13に示す入賞処理のサブルーチンを呼び出して、今回行われた単位遊技の入賞処理を実行し(ステップS1013)、本サブルーチンを終了する。
<役抽選処理>
図12は、上述した図11のステップS1006で呼び出されて実行される役抽選処理のサブルーチンを示す。この処理は、上述した役抽選手段1120によって実行される処理である。なお、以下に説明する遊技状態は、フラグの値として記憶されており、フラグの値を読み出すことで、遊技状態を得ることができる。フラグの値は、後述する図12のステップS1122の処理によって変更されて記憶される。
最初に、遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判断する(ステップS1101)。上述したように、一般遊技状態には、通常一般遊技状態、第1種BB当選一般遊技状態、第2種BB当選一般遊技状態、RB当選一般遊技状態がある。ステップS1101の判断処理で、遊技状態が一般遊技状態であると判別したとき(YES)には、遊技状態が、第1種BB当選一般遊技状態であるか否かを判断する(ステップS1102)。遊技状態が、第1種BB当選一般遊技状態であると判別したとき(YES)には、第1種BB当選遊技状態抽選テーブルを選択する(ステップS1103)。
ステップS1102の判断処理で、遊技状態が、第1種BB当選一般遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態が、第2種BB当選一般遊技状態であるか否かを判断する(ステップS1104)。遊技状態が、第2種BB当選一般遊技状態であると判別したとき(YES)には、第2種BB当選遊技状態抽選テーブルを選択する(ステップS1105)。
ステップS1104の判断処理で、遊技状態が、第2種BB当選一般遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態が、RB当選一般遊技状態であるか否かを判断する(ステップS1106)。遊技状態が、RB当選一般遊技状態であると判別したとき(YES)には、RB当選遊技状態抽選テーブルを選択する(ステップS1107)。
ステップS1106の判断処理で、遊技状態が、RB当選一般遊技状態でないと判別したとき(NO)には、通常一般遊技状態抽選テーブルを選択する(ステップS1108)。
上述したステップS1101の判断処理で、遊技状態が一般
遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態が、第1種BB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS1109)。上述したように、特別遊技状態には、後述するように、第1種BB遊技状態、第2種BB遊技状態、RB遊技状態、SB遊技状態、CB遊技状態がある。ステップS1109の判断処理で、遊技状態が、第1種BB遊技状態であると判別したときには、第1種BB遊技状態抽選テーブルを選択する(ステップS1110)。
上述したステップS1109の判断処理で、遊技状態が、第1種BB遊技状態でないと判別したときには、遊技状態が、第2種BB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS1111)。遊技状態が、第2種BB遊技状態であると判別したとき(YES)には、第2種BB遊技状態抽選テーブルを選択する(ステップS1112)。
上述したステップS1111の判断処理で、遊技状態が、第2種BB遊技状態でないと判別したときには、遊技状態が、RB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS1113)。遊技状態が、RB遊技状態であると判別したとき(YES)には、RB遊技状態抽選テーブルを選択する(ステップS1114)。
上述したステップS1103、S1105、S1107、S1108、S1110、S1112又はS1114の処理を実行した後、遊技状態が、RT遊技状態であるか否かを判断する(ステップS1115)。遊技状態が、RT遊技状態であると判別したとき(YES)には、RT遊技状態抽選テーブルを選択する(ステップS1116)。上述したように、RT遊技状態は、通常一般遊技状態や特別遊技状態のような独立した遊技状態ではなく、これらの遊技状態に重畳することができる遊技状態であり、ステップS1101〜S1114の処理を実行した後、ステップS1115の判断処理によって、遊技状態が、RT遊技状態であるか否かを改めて判断する。このように、上述した例では、RT遊技状態をステップS1115で独立した判断するようにしたが、上述したステップS1101〜S1114の処理と併せて、RT遊技状態であるか否かを判断するようにしてもよい。
上述したステップS1113の判断処理で、遊技状態が、RB遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態が、SB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS1117)。遊技状態が、SB遊技状態であると判別したとき(YES)には、SB遊技状態抽選テーブルを選択し(ステップS1118)、遊技状態が、SB遊技状態でないと判別したとき(YES)には、CB遊技状態抽選テーブルを選択する(ステップS1119)。
上述したステップS1115の判断処理で、遊技状態が、RT遊技状態でないと判別したとき(NO)、又はステップS1116、S1118若しくはS1119の処理を実行したときには、上述した乱数抽出手段1124によって乱数を抽出する(ステップS1120)。乱数判定手段1126は、ステップS1103、S1105、S1107、S1108、S1110、S1112、S1114、S1116、S1118又はS1119の各々の処理で選択した抽選テーブルのデータと、ステップS1120の処理で抽出した乱数の値を照合して、役の種類を定める(ステップS1121)。ステップS1121で定めた役の種類を応じて当選フラグの値をセットし(ステップS1122)、本サブルーチンを終了する。
<リール停止制御処理>
図13は、上述した図11のサブルーチンのステップS1012で呼び出されて実行されるリール停止制御処理のサブルーチンを示す。
最初に、ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS1201)。この判断処理は、ストップスイッチ1044L,1044C又は1044Rから停止信号が発せられたか否かによって判断する。ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作されていないと判別したとき(NO)には、ステップS1201の判断処理を繰り返す。
一方、遊技者によって、ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作されたと判別したとき(YES)には、ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作されたことを示す情報(以下、ストップ情報と称する。)をサブ制御手段1200に送信し(ステップS1202)する。なお、このストップ情報には、ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rのうちの操作されたストップスイッチに対応するリールを識別するための情報が含まれる。例えば、ストップスイッチ1044Lが遊技者によって操作されて、ストップ情報が送信されたときには、リール1030Lを識別する情報であり、ストップスイッチ1044Cが遊技者によって操作されて、ストップ情報が送信されたときには、リール1030Cを識別する情報であり、ストップスイッチ1044Rが遊技者によって操作されて、ストップ情報が送信されたときには、リール1030Rを識別する情報である。
また、ストップ情報には、ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作されたときに、回転基準位置に位置する図柄を示す図柄番号も含まれる。回転基準位置に位置する図柄とは、例えば、入賞ラインL3の直上を移動しつつある図柄である。図柄番号は、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの各々に付されている21個の図柄を識別するための「0」〜「20」の番号(図6参照)である。このステップS1202の処理では、ストップ情報が、ストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作される度にサブ制御手段1200に送信される。このようにすることで、サブ制御手段1200は、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rが操作された順番を得ることができる。
次いで、前述した図11のステップS1006の役抽選処理で、役に当選しているか否かを判断する(ステップS1203)。役に当選している(YES)と判別したときには、当選役に対応した図柄をいずれかの有効ラインに引き込むことができるか否かを判断する(ステップS1204)。この判断は、上述した図柄番号記憶手段1144に記憶された図柄番号を読み出すことによって判断することができる。当選役に対応した図柄をいずれかの有効ラインに引き込むことができる判断したときには、当選役に対応した図柄組合せが揃うように、有効ラインに停止させる図柄を決定して、リールの引き込み制御用停止位置を定める(ステップS1205)。
上述したステップS1203の判断処理で、役に当選していない(NO)と判別したとき、又はステップS1204の判断処理で、当選役に対応した図柄をいずれかの有効ラインに引き込むことができない(NO)と判別したときには、役に対応した図柄組合せが揃わないように、有効ラインに停止させる図柄を決定して、リールの蹴飛ばし制御用停止位置を定める(ステップS1206)。
ステップS1205又はS1206の処理を実行した後、ステップS1205で決定した引き込み制御用停止位置、又はステップS1206で決定した蹴飛ばし制御用停止位置になるように、リール駆動制御手段1130のリール停止制御手段1134によって、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの停止制御を実行する(ステップS1207)。3つのリール1030L、1030C及び1030Rの停止制御は、リール1030Lを駆動するためのモータ1086Lや、リール1030Cを駆動するためのモータ1086Cや、リール1030Rを駆動するためのモータ1086Rは、これらのモータの各々の全ての相を励磁させることで、停止させることができる。例えば、モータ1086L,1086C及び1086Rの各々が3相励磁によって駆動される場合には、各々のモータの3相の全てを同時に励磁させることによって、そのモータを停止させることができる。上述したステップS1203、S1204及びS1205の処理を実行することにより、引き込み制御を行うことができる。一方、ステップS1203、S1204及びS1206の処理を実行することにより、蹴飛ばし制御を行うことができる。
上述したステップS1207の処理を実行した後、有効化された入賞ラインに停止させた図柄の図柄番号を、図柄番号記憶手段1144に記憶させ(ステップS1208)、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの全てが停止したか否かを判断する(ステップS1209)。上述したように、リール1030Lを駆動するためのモータ1086Lや、リール1030Cを駆動するためのモータ1086Cや、リール1030Rを駆動するためのモータ1086Rは、これらのモータの各々の全ての相を励磁させることで、停止させることができる。ステップS1209の判断処理は、このようなモータを停止させるための励磁制御を、3つのモータ1086L、モータ1086C、及びモータ1086Rの全てに対して行ったか否かを判断する処理である。
上述したステップS1209の判断処理で、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの全てが停止していないと判別したとき、すなわち、3つのリール1030L、1030C及び1030Rのうちの少なくとも1つのリールが停止していないと判別したとき(NO)には、上述したステップS1201に処理を戻す。一方、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの全てが停止したと判別したとき(YES)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
<入賞処理>
図14は、上述した図11のサブルーチンのステップS1013で呼び出されて実行される入賞処理のサブルーチンを示す。
最初に、変数C_ALL_gameの値を1だけ増やす(ステップS1301)。変数C_ALL_gameは、スロットマシン1010が起動されたり、初期化されたりしたときに、初期化される変数であり、これまでに行われた単位遊技の回数を記憶する変数である。
次に、変数C_spec_gameの値を1だけ増やす(ステップS1302)。この変数C_spec_gameは、遊技状態が変更されると初期化される変数であり、一の遊技状態で行われた単位遊技の回数を記憶する変数である。この変数C_spec_gameは、遊技状態の終了条件を満たしたか否かの判断に用いることができる。
次いで、有効化された入賞ラインに停止させた図柄(以下、停止図柄と称する。)を読み出す(ステップS1303)。この停止図柄は、上述した図13のステップS1208で記憶されたものである。この停止図柄を読み出すことによって、当選役が成立したか否かを判断することができる。
ステップS1303の処理で読み出した停止図柄から、小役に入賞したか否かを判断する(ステップS1304)。小役に入賞したと判別したとき(YES)には、メダルの払い出しの処理を実行する(ステップS1305)。このステップS1305の処理は、入賞した小役に応じた枚数のメダルを払い出す処理と、払い出したメダルを計数する処理とを実行する。このメダルの計数は、遊技状態に応じて行われ、遊技状態の終了条件を満たしたか否かの判断に用いることができる。
ステップS1304の判断処理で、小役に入賞していないと判別したとき(NO)には、再遊技役が成立したか否かを判断する(ステップS1306)。再遊技役が成立したと判別したとき(YES)には、再遊技フラグをセットする(ステップS1307)。このステップS1307で再遊技フラグをセットすることによって、上述した図11のステップS1001の判断処理で、再遊技にするか否かを判断することができる。
ステップS1306の判断処理で、再遊技役が成立していないと判別したとき(NO)には、第1種BB役が成立したか否かを判断する(ステップS1308)。第1種BB役が成立したと判別したとき(YES)には、第1種BB遊技フラグをセットする(ステップS1309)。
ステップS1308の判断処理で、第1種BB役が成立していないと判別したとき(NO)には、第2種BB役が成立したか否かを判断する(ステップS1310)。第2種BB役が成立したと判別したとき(YES)には、第2種BB遊技フラグをセットする(ステップS1311)。
ステップS1310の判断処理で、第2種BB役が成立していないと判別したとき(NO)には、RB役が成立したか否かを判断する(ステップS1312)。RB役が成立したと判別したとき(YES)には、RB遊技フラグをセットする(ステップS1313)。
ステップS1312の判断処理で、RB役が成立していないと判別したとき(NO)には、SB役が成立したか否かを判断する(ステップS1314)。SB役が成立したと判別したとき(YES)には、SB遊技フラグをセットする(ステップS1315)。
ステップS1314の判断処理で、SB役が成立していないと判別したとき(NO)には、CB役が成立したか否かを判断する(ステップS1316)。CB役が成立したと判別したとき(YES)には、CB遊技フラグをセットする(ステップS1317)。
上述したステップS1305、S1307、S1309、S1311、S1313、S1315又はS1317の処理を実行した後、RT遊技状態を開始する条件を満たしたか否かを判断する(ステップS1318)。このRT遊技状態を開始する条件は、図12に示した役抽選処理で、第1種BB役、第2種BB役、もしくは、RB役に当選したとき、遊技状態が上述した第1種BB遊技状態、第2種BB遊技状態、もしくは、RB遊技状態へ移行したとき、第1種BB遊技状態、第2種BB遊技状態、もしくは、RB遊技状態が終了したとき、または、第1種BB役、第2種BB役、もしくは、RB役に当選しておらず、また、第1種BB遊技状態、第2種BB遊技状態、もしくは、RB遊技状態でないときに特定の図柄組合せが揃ったときなどがある。RT遊技状態を開始する条件を満たしたと判別したとき(YES)には、RT遊技フラグをセットする(ステップS1319)。ステップS1318の判断処理で、RT遊技状態を開始する条件を満たしていないと判別したとき(NO)、又はステップS1319の処理を実行したときには、上述したS1305、S1307、S1309、S1311、S1313、S1315又はS1317の処理を実行することによって、フラグをセットしたか否かを判断する(ステップS1320)。フラグをセットしたと判別したとき(YES)には、変数C_spec_gameの値を初期化、例えば、「0」に設定する(ステップS1321)。
上述したステップS1320の判断処理で、フラグをセットしていないと判別したとき(NO)、又はステップS1321の処理を実行したときには、入賞または成立した役の種類を示す入賞情報をサブ制御手段1200に送信し(ステップS1322)、後述するステップS1413の処理を行った後、本サブルーチンを終了する(後述する図15参照)。上述した入賞情報には、有効ラインに停止した図柄組合せを示す情報も含まれる。
上述したステップS1316の判断処理で、CB役が成立していないと判別したとき(NO)には、図15のステップS1401に処理を移し、第1種BB遊技状態の終了条件を満たしたか否かを判断し(ステップS1401)、第1種BB遊技状態の終了条件を満たしたと判別したとき(YES)には、第1種BB遊技フラグをクリアする(ステップS1402)。
ステップS1401の判断処理で、第1種BB遊技状態の終了条件を満たしていないと判別したとき(NO)には、第2種BB遊技状態の終了条件を満たしたか否かを判断する(ステップS1403)。第2種BB遊技状態の終了条件を満たしたと判別したとき(YES)には、第2種BB遊技フラグをクリアする(ステップS1404)。
ステップS1403の判断処理で、第2種BB遊技状態の終了条件を満たしていないと判別したとき(NO)には、RB遊技状態の終了条件を満たしたか否かを判断する(ステップS1405)。RB遊技状態の終了条件を満たしたと判別したとき(YES)には、RB遊技フラグをクリアする(ステップS1406)。
ステップS1405の判断処理で、RB遊技状態の終了条件を満たしていないと判別したとき(NO)には、SB遊技状態の終了条件を満たしたか否かを判断する(ステップS1407)。SB遊技状態の終了条件を満たしたと判別したとき(YES)には、SB遊技フラグをクリアする(ステップS1408)。
ステップS1407の判断処理で、SB遊技状態の終了条件を満たしていないと判別したとき(NO)には、CB遊技状態の終了条件を満たしたか否かを判断する(ステップS1409)。CB遊技状態の終了条件を満たしたと判別したとき(YES)には、CB遊技フラグをクリアする(ステップS1410)。
ステップS1409の判断処理で、CB遊技状態の終了条件を満たしていないと判別したとき(NO)には、RT遊技状態の終了条件を満たしたか否かを判断する(ステップS1411)。RT遊技状態の終了条件を満たしたと判別したとき(YES)には、RT遊技フラグをクリアする(ステップS1412)。
上述したステップS1402、S1404、S1406、S1408、S1410若しくはS1412の処理を実行したとき、又はステップS1411の判断処理で、RT遊技状態の終了条件を満たしていないと判別したとき(NO)には、終了した遊技状態の種類を示す終了情報をサブ制御手段1200に送信し(ステップS1413)、本サブルーチンを終了する。
<精算ボタン操作処理>
図16は、遊技者が精算ボタン1054を操作したときに実行される処理のサブルーチンを示す。このサブルーチンは、所定のタイミング毎に呼び出されて実行されるサブルーチンである。
最初に、遊技者によって精算ボタン1054が操作されたか否かを判断する(ステップS1501)。遊技者によって精算ボタン1054が操作されていないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、遊技者によって精算ボタン1054が操作されたと判別したとき(YES)には、払い出すべきメダルが存在するか否かを判断する(ステップS1502)。払い出すべきメダルが存在すると判別したとき(YES)には、受け皿1048にメダルを払い出し(ステップS1503)、本サブルーチンを終了する。このステップS1503の処理を実行することによって、通常のメダルの払出しの処理を実行することができる。
払い出すべきメダルが存在しないと判別したとき(NO)には、精算情報をサブ制御手段1200に送信する(ステップS1504)。精算情報は、遊技者によって精算ボタン1054が操作されたことを示す情報である。
次に、遊技者によって、1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066が操作されたか否かを判断する(ステップS1505)。遊技者によって、1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066が操作されたと判別したとき(YES)には、ベット操作情報をサブ制御手段1200に送信し(ステップS1506)、本サブルーチンを終了する。このベット操作情報は、遊技者によって、1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066が操作されたことを示すと共に、操作されたベットスイッチを示す情報である。
一方、遊技者によって、1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066が操作されていないと判別したとき(NO)には、3つのストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが、遊技者によって、操作されたか否かを判断する(ステップS1507)。3つのストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが、遊技者によって、操作されていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS1505に処理を戻す。
一方、3つのストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが、遊技者によって、操作されていないと判別したとき(NO)には、ストップ情報をサブ制御手段1200に送信し(ステップS1508)、本サブルーチンを終了する。このストップ情報は、3つのストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが、遊技者によって、操作されたことを示すと共に、操作されたストップスイッチを示す情報である。
この処理を実行することによって、遊技者によって精算ボタン1054が操作されたことや、遊技者によって、1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066が操作されたことや、3つのストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが、遊技者によって操作されたことを、サブ制御手段1200に伝えることができる。
<<サブ制御側処理>>
図17〜図19は、サブ制御手段1200において実行される制御プログラムを示すフローチャートである。
<情報受信処理>
図17は、サブ制御手段1200において、メイン制御手段1100から受信した情報を処理するためのサブルーチンの概略を示すフローチャートである。このサブルーチンは、所定のタイミングごとに、例えば、割り込み処理等によって、呼び出されて実行される。
最初に、メイン制御手段1100から何らかの情報を受信したか否かを判断する(ステップS1601)。メイン制御手段1100から情報を受信した(YES)と判断したときは、後に図19を参照して説明するデモ演出終了処理を行い(ステップS1602)、情報を受信しなかった(NO)と判断したときは、後に図20を参照して説明するデモ演出実行処理を行う(ステップS1603)。また、ステップS1603のデモ演出実行処理を行った後は、本サブルーチンを終了する。
これに対して、ステップS1602のデモ演出終了処理が終了すると、サブ制御手段1200は、フラグF_adjustmentの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS1604)。フラグF_adjustmentは、メイン制御手段1100から送信された精算情報(図16、ステップS1504参照)を受信したか否かを示すフラグで、精算情報を受信したときには、値が「1」となり、精算情報を受信していないときには、値が「0」となる。
ステップS1609の判断処理で、フラグF_adjustmentの値が「1」であると判別したとき(YES)には、メイン制御手段1100から送信されたストップ情報を受信したか否かを判断する(ステップS1605)。メイン制御手段1100からストップ情報を受信していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。一方、メイン制御手段1100からストップ情報を受信したと判別したとき(YES)には、送信されたストップ情報から、操作されたストップスイッチを記憶し(ステップS1606)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS1604の判断処理で、フラグF_adjustmentの値が「1」でないと判別したとき(NO)には、受信した情報が遊技状態情報であるか否かを判断する(ステップS1607)。この遊技状態情報は、前述した図11に示したサブルーチンのステップS1005の処理によって、メイン制御手段1100から送信された情報である。受信した情報が遊技状態情報であると判別したとき(YES)には、フラグF_game_runの値を「1」に設定する(ステップS1608)。このフラグF_game_runは、メイン制御手段1100の制御によって、単位遊技が行われているか否かを示すフラグである。フラグF_game_runの値が「1」であるときには、単位遊技が行われていることを示し、フラグF_game_runの値が「0」であるときには、単位遊技が行われていないことを示す。
次に、送信された遊技状態情報が示す遊技状態を記憶させ(ステップS1609)、その遊技状態に応じて、変数C_gameの値を「1」だけ増加させ(ステップS1610)、本サブルーチンを終了する。この変数C_gameは、メイン制御手段1100の制御によって行われた単位遊技の回数を遊技状態ごとに計数するものである。ここで、遊技状態は、上述したように、一般遊技状態や、第1種BB遊技状態、第2種BB遊技状態、RB遊技状態、SB遊技状態、CB遊技状態のほか、再遊技高確率遊技状態等である。
上述したステップS1607の判断処理で、受信した情報が遊技状態情報でないと判別したとき(NO)には、受信した情報が、役抽選結果情報であるか否かを判断する(ステップS1611)。この役抽選結果情報は、上述した図11に示したサブルーチンのステップS1007の処理によって、メイン制御手段1100から送信された情報である。受信した情報が、役抽選結果情報であると判別したとき(YES)には、受信した役抽選結果情報が示す役抽選結果を記憶させ(ステップS1612)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS1611の判断処理で、受信した情報が役抽選結果情報でないと判別したとき(NO)には、受信した情報が、ストップ情報であるか否かを判断する(ステップS1610)。このストップ情報は、上述した図13に示したサブルーチンのステップS1202の処理によって、メイン制御手段1100から送信された情報である。受信した情報が、ストップ情報であると判別したとき(YES)には、受信したストップ情報が示す停止リール情報を記憶させ(ステップS1614)、受信したストップ情報が示す図柄番号を記憶させ(ステップS1615)、本サブルーチンを終了する。
ステップS1614で記憶させる停止リール情報は、3つのリール1030L、1030C及び1030Rを識別する情報である。例えば、ストップスイッチ1044Lが遊技者によって操作されて、ストップ情報が送信されたときには、リール1030Lを識別する情報を記憶させる。ストップスイッチ1044Cが遊技者によって操作されて、ストップ情報が送信されたときには、リール1030Cを識別する情報を記憶させる。ストップスイッチ1044Rが遊技者によって操作されて、ストップ情報が送信されたときには、リール1030Rを識別する情報を記憶させる。また、ステップS1615で記憶させる図柄番号は、3つのリール1030L、1030C及び1030Rの各々に付されている21個の図柄を識別するための「0」〜「20」の番号(図6参照)である。
上述したステップS1613の判断処理で、受信した情報がストップ情報でないと判別したとき(NO)には、受信した情報が、入賞情報であるか否かを判断する(ステップS1616)。この入賞情報は、上述した図14に示したサブルーチンのステップS1322の処理によって、メイン制御手段1100から送信された情報である。受信した情報が、入賞情報であると判別したとき(YES)には、入賞情報が示す停止図柄の情報を記憶させ(ステップS1617)、フラグF_game_runの値を「0」に設定し(ステップS1618)、本サブルーチンを終了させる。受信した入賞情報には、入賞した役の種類を示す情報や、有効ラインに停止した図柄組合せを示す情報が含まれる。また、ステップS1618の処理によって、フラグF_game_runの値を「0」に設定することにより、メイン制御手段1100の制御により行われていた単位遊技が終了したことにして、サブ制御手段1200における制御を実行することができる。
上述したステップS1616の判断処理で、受信した情報が入賞情報でないと判別したとき(NO)には、受信した情報が、終了情報であるか否かを判断する(ステップS1619)。この終了情報は、上述した図15に示したサブルーチンのステップS1413の処理によって、メイン制御手段1100から送信された情報である。この終了情報は、各種の遊技状態が終了したことを示す情報である。例えば、第1種BB遊技状態が終了したことを示す情報が、終了情報としてメイン制御手段1100から送信される。受信した情報が、終了情報であると判別したとき(YES)には、上述したステップS1609の処理で記憶させた遊技状態をクリアし(ステップS1620)、本サブルーチンを終了させる。
上述したステップS1619の判断処理で、受信した情報が終了情報でないと判別したとき(NO)には、受信した情報が設定値情報であるか否かを判断する(ステップS1621)。受信した情報が、設定値情報であると判別したときには、設定値情報を記憶させ(ステップS1622)、本サブルーチンを終了させる。この設定値情報は、上述した図11に示したサブルーチンのステップS1003の処理によって、メイン制御手段1100から送信された情報である。
一方、受信した情報が設定値情報でないと判別したときには、受信した情報が精算情報であるか否かを判断する(ステップS1623)。受信した情報が、精算情報であると判別したとき(YES)には、フラグF_adjustmentの値を「1」に設定し(ステップS1624)、本サブルーチンを終了させる。このフラグF_adjustmentは、上述したステップS1604の判断処理で用いるものである。一方、受信した情報が、精算情報でないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了させる。
上述した処理を実行することによって、メイン制御手段1100から送信されてくる各種の情報を、サブ制御手段1200の制御のために処理することができる。
<稼働期間判断処理>
図18は、サブ制御手段1200において、スロットマシン1010の稼働期間を判断するためのサブルーチンの概略を示すフローチャートである。このサブルーチンは、スロットマシン1010の電源が投入されるごとに呼び出されて実行される。また、このサブルーチンを処理することによって果たされる機能は、図7に示した稼働期間判断手段1236の機能と一致する。
まず、サブ制御手段1200は、リアルタイムクロック1237(図7参照)から現在時刻(現在の年・月・日の情報)を取得する(ステップS1631)。そして、後述するデモ切替情報が既に記憶されているか否かを判断する(ステップS1632)。デモ切替情報が未だ記憶されていない(NO)と判断した場合は、スロットマシン1010が、遊技場などに設置されて稼働を開始したと見なし、ステップS1631の処理により取得した現在時刻の2ヶ月後の年・月・日を算出し、デモ切替情報として記憶する(ステップS1633)。ここで、デモ切替情報は、サブ制御基板1052(図5参照)に設けられた不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリなど)であることが望ましい。
そして、ステップS1631の処理によって取得した現在時刻と、記憶されている切替情報によって示される年・月・日とを比較し(ステップS1634)、両者の年・月・日が一致するか否かを判断する(ステップS1635)。両者の年・月・日が一致した場合(YES)は、フラグF_demo_changeの値を「1」に設定して(ステップS1636)、稼働期間判断処理を終了する。これに対して、両者の年・月・日が一致しなかった場合(NO)は、直ちに稼働期間判断処理を終了する。ここで、フラグF_demo_changeは、後に説明するデモ演出実行処理において、デモ演出の内容を決定する際に、初期デモ演出を行うか否かを判断する際に参照されるものである。なお、初期状態(例えば、スロットマシン1010の工場出荷時)におけるフラグF_demo_changeの値は「0」になっている。
このように、図18に示した稼働期間判断処理は、スロットマシン1010が稼働を開始してから所定期間(2ヶ月)が経過したか否かを判断するための処理であるが、一旦、所定期間が経過したと判断した後は、スロットマシン1010の電源が投入されるごとに、当該稼働期間判断処理を実行しないようにしてもよい。また、稼働期間を、スロットマシン1010の電源が最初に投入されたときからの時間によって定めているが、これに代えて、スロットマシン1010で行われた単位遊技の累積回数によって定めても良い。
<デモ演出終了処理>
図19は、図17に示した情報受信処理におけるステップS1601の判断処理で、メイン制御手段1100から情報を受信した(YES)と判断したときに実行されるデモ演出終了処理の流れを示すフローチャートである。
サブ制御手段1200が、メイン制御手段1100から情報を受信すると、まず、タイマー1234において計時されている非遊技時間をリセットし、再び非遊技時間の計時を開始させる(ステップS1641)。そして、現在、デモ演出を実行しているか否かを判断し(ステップS1642)、デモ演出を実行中でなかった(NO)ときは、直ちに本サブルーチンを終了する。
これに対して、デモ演出を実行中のとき(ステップS1642、YES)は、そのデモ演出が演出パターン17(特定内容のデモンストレーション演出。図10(a)参照)であるか否かを判断する(ステップS1643)。デモ演出として、演出パターン17を行っていた場合(YES)は、フラグF_rare_direct_Aの値を「1」に設定した後(ステップS1644)、実行しているデモ演出を終了させ(ステップS1645)、本サブルーチンを終了する。
ここで、フラグF_rare_direct_Aは、単位遊技中に実行される遊技演出のうち、後述する主従演出(図34参照)および連続演出(図36参照)において、特定内容の遊技演出(従演出およびレア演出)を行うか否かを判断する際に参照されるフラグである。このフラグの値が「1」であれば、上記特定内容の遊技演出が実行され、または、実行され得るが、値が「0」であれば、上記特定内容の遊技演出は実行されることがない。
また、実行中のデモ演出が演出パターン17でなかった(ステップS1643,NO)場合は、次に、実行中のデモ演出が演出パターン18(特定内容のデモンストレーション演出。図10(a)参照)であるか否かを判断する(ステップS1646)。デモ演出として、演出パターン18を行っていた場合(YES)は、フラグF_rare_direct_Bの値を「1」に設定した後(ステップS1647)、ステップS1645の処理へ移行し、実行しているデモ演出を終了させて、本サブルーチンを終了する。
ここで、フラグF_rare_direct_Bは、単位遊技中に実行される遊技演出のうち、後述する複数演出(図35参照)および連続演出(図36参照)において、特定内容の遊技演出(“後半の”単位演出およびレア演出)を行うか否かを判断する際に参照されるフラグである。このフラグの値が「1」であれば、上記特定内容の遊技演出が実行され、または、実行され得るが、値が「0」であれば、上記特定内容の遊技演出は実行されることがない。
このように、図19に示したデモ演出終了処理により、画像表示装置1034において、特定内容のデモ演出が行われているときに、遊技者がスロットマシン1010に対して何らかの操作を行うと、そのデモ演出の内容に応じて、フラグF_rare_direct_AまたはフラグF_rare_direct_Bの値が「1」に設定されて、単位遊技中において、特定内容の遊技演出が行われ得る状態となる。
なお、上述したデモ演出終了処理は、メイン制御手段1100から任意の情報を受信したときに行われていたが、特定の情報(例えば、精算情報または設定値情報のいずれか)を受信したときのみ、デモ演出終了処理を実行し、それ以外の情報を受信したときは、デモ演出終了処理を実行せずに、ステップS1604の処理へ移行しても良い。
<デモ演出実行処理>
図20は、図17に示した情報受信処理におけるステップS1601の判断処理で、メイン制御手段1100から情報を受信していない(NO)と判別したときに実行されるデモ演出実行処理の流れを示すフローチャートである。
サブ制御手段1200が、メイン制御手段1100から情報を受信していないと判別した場合(ステップS1601,NO)は、まず、タイマー1234で計時されている非遊技時間をチェックし、非遊技時間が5分間を超えたか否かを判断する(ステップS1651)。非遊技時間が5分間を超えていない(NO)と判断したときは、直ちに本サブルーチンを終了する。
これに対して、非遊技時間が5分間を超えていた(YES)と判断したときは、記憶されているフラグF_demo_changeの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS1652)。そして、フラグF_demo_changeの値が「0」であったとき(NO)は、スロットマシン1010が稼働を開始してから所定期間が経過していないと見なし、演出情報送信手段1210(図7参照)を介して、画像表示装置1034により、前述した初期デモ演出を実行し(ステップS1653)、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS1652の判断処理において、フラグF_demo_changeの値が「1」であったとき(YES)は、タイマー1234にデモ抽選時間の計時を開始させ、既にデモ抽選時間が計時されていた場合は、継続してデモ抽選時間の計時を続行させる(ステップS1654)。そして、デモ抽選時間が5分間を超えたか否かを判断し(ステップS1655)、5分間を超えた(YES)と判断した場合は、デモ演出パターン設定スイッチ1240(図7参照)のオン/オフ状態を読み取り(ステップS1656)、図10に示した設定パターンに応じたデモ演出抽選テーブルを選択する。すなわち、まず、デモ演出パターン設定スイッチ1240のオン/オフ状態が、設定パターン「2」(図10(b)参照)に設定されているか否かを判断し(ステップS1657)、設定パターン「2」に設定されていた(YES)場合は、設定パターン「2」に対応するデモ演出抽選テーブル(図10(a)参照)を選択する(ステップS1658)。
また、ステップS1657の判断処理において、デモ演出パターン設定スイッチ1240のオン/オフ状態が設定パターン「2」に設定されていない(NO)と判断した場合は、次に、設定パターン「3」(図10(c)参照)に設定されているか否かを判断する(ステップS1659)。そして、設定パターン「3」に設定されていた(YES)場合は、設定パターン「3」に対応するデモ演出抽選テーブル(図10(a)参照)を選択する(ステップS1660)。さらに、ステップS1659の判断処理において、デモ演出パターン設定スイッチ1240のオン/オフ状態が設定パターン「3」に設定されていない(NO)と判断した場合は、設定パターン「1」に対応するデモ演出抽選テーブル(図10(a)参照)を選択する(ステップS1661)。
上述したステップS1658、S1660、または、S1661の処理により、デモ演出抽選テーブルを選択すると、サブ制御手段1200は、0〜255の数値範囲内でランダムに1つの数値を発生し(ステップS1662)、選択したデモ演出抽選テーブルにおいて、当該数値に対応する演出パターンを、実行すべきデモ演出の演出パターンとして定める(ステップS1663)。そして、RAMなどのメモリに記憶されている演出パターンを示す情報(以下、演出パターンデータという)を、ステップS1663の処理に基づいて定めた演出パターンデータに更新する。なお、RAMなどの揮発性メモリに演出パターンデータを記憶させる場合は、たとえば、スロットマシン1010の電源が投入された際に、初期化処理などによって、当該揮発性メモリに演出パターンデータの初期値を記憶させておくようにするのが好ましい。
次に、タイマー1234が計時しているデモ抽選時間をリセットし、改めてタイマー1234にデモ抽選時間を計時させ(ステップS1665)、記憶されている演出パターンデータに基づいたデモ演出を、画像表示装置1034で実行し(ステップS1666)、デモ演出実行処理を終了する。
なお、前述したステップS1655の判断処理において、タイマー1234によって計時されるデモ抽選時間が5分間を超えいない(NO)と判断した場合は、未だデモ演出の抽選を行うタイミングではないと見なし、直接、ステップS1666の処理へ移行して、記憶されている演出パターンに基づいたデモ演出を引き続き行う。
上述したデモ演出実行処理を行うスロットマシン1010では、スロットマシン1010に対して何ら操作がなされないまま5分間が経過すると(ステップS1651:YES)、デモ演出が開始されるが、このとき、スロットマシン1010の稼働期間が2ヶ月を超えないうち(ステップS1652、NO)は、初期デモ演出が行われる(ステップS1653)。これに対して、稼働期間が2ヶ月を超え、かつ、デモ抽選時間が5分間を超えると(ステップS1652、YES)、デモ演出抽選が行われ、デモ演出の内容(キャラクタ画像と背景画像の組合せ)が決定される(ステップS1662、S1663)。それに先立ち、デモ演出パターン設定スイッチ1240のオン/オフ状態が読み取られ(ステップS1656)、特定の設定パターン(「2」または「3」)に対応していた場合は、特定のキャラクタ画像と背景画像の組合せ(図10(a)の演出パターン17または18)が、デモ演出抽選の対象となる(ステップS1658,S1660、図10(a)参照)。
以上のようなデモ演出を行うことで、スロットマシン1010が遊技場などに設置されて、2ヶ月が経過し、目新しさが薄れつつあるときに、それまで代わり映えのしなかったデモ演出が変化するため、再び遊技者の関心を引くことが期待できる。さらに、デモ演出パターン設定スイッチ1240の設定次第で、変化するデモ演出の中に、希に発生する特別なデモ演出を含めることができるため、遊技場の関係者などの意思によって、さらに遊技者の興味を引くデモ演出が発生し得る状況を作り出すことができる。
なお、上述したデモ演出実行処理において、特定内容のデモ演出(演出パターン17および18)が選択された累積回数を記憶しておき、当該特定内容のデモ演出が所定回数選択された場合は、その後に行われるデモ演出抽選において、デモ演出パターン設定スイッチ1240において、特定の設定パターンが設定されていたとしても、特定内容のデモ演出が選択されないようにしてもよい。
また、上述したデモ演出抽選では、各設定パターンにおいて、演出パターンの選択確率が固定になっているが、例えば、スロットマシン1010の稼働期間に応じて選択確率を変動させるようにしても良い。特に、設定パターン「2」または「3」において、スロットマシン1010の稼働期間が長くなるにつれて、演出パターン17または18の選択確率を高くしていき、上述した特定内容のデモ演出を発生しやすくしてもよい。
さらに、上述したステップS1666において、デモ演出抽選(ステップS1663)によって定められたデモ演出の内容のデモ演出を行うときに、フラグF_demo_changeの値と、設定パターンの値とをチェックし、フラグF_demo_changeの値が「1」であり、かつ、設定パターンの値が「2」または「3」であった場合は、特定内容のデモ演出が実行され得る状態にあることを、上記デモ演出抽選によって決定されたデモ演出の内容とは関係なく、報知するようにしても良い。この報知は、スロットマシン1010に対面していない、離れた位置にいる遊技者にも認知され得るように、例えば、ランプ1038(図4参照)を固有の点滅パターンで点滅させ、または、スピーカ1036(図4参照)から固有の効果音などを発生させることによって行うと良い。
<<<遊技機システム10における制御処理>>>
以下では、遊技機システム10における制御処理について説明する。遊技機システム10は、上述したように、スロットマシン1010と、携帯電話2100と、遊技機サーバ3100とからなり、これらの各々で実行される処理や、これらの間で送受信される各種の情報について説明する。
以下では、スロットマシン1010と、携帯電話2100と、遊技機サーバ3100とは予め起動されており、これらは、制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、定常動作しているものとする。
<<会員登録処理>>
図21は、会員登録処理の概略を示すフローチャートである。この図21に示すフローチャートは、スロットマシン1010と、携帯電話2100と、遊技機サーバ3100との各々で実行される処理と、これらの処理の対応関係と、これらの機器の間で送信又は受信される情報との概要を示すフローチャートである。
<スロットマシン1010における処理>
スロットマシン1010では、遊技者の操作によって、遊技が実行されている(ステップS17101)。この遊技は、上述した少なくとも1回行われる単位遊技である。次いで、遊技者によって所定の操作が行われたか否かを判断する(ステップS17102)。この所定の操作は、遊技者が操作できるスイッチやボタン等の操作部の操作であり、遊技の進行に直接的に関係しない操作が好ましい。本実施の形態では、この遊技者による所定の操作は、例えば、遊技者による精算ボタン1054の操作であるものが好ましい。この精算ボタン1054が操作されたことによって実行される処理は、前述した図16の精算ボタン操作処理により実行される。このステップS17102の判断処理で、遊技者による所定の操作が行われていないと判別したとき(NO)には、処理をステップS17101に戻し、引き続き遊技を実行する。
一方、ステップS17102の判断処理で、遊技者による所定の操作が行われたと判別したとき(YES)には、QRコード(クイックレスポンスコード)を生成し(ステップS17103)、生成したQRコードをスロットマシン1010の画像表示装置1034に表示して(ステップS17104)、本サブルーチンを終了する。上述したステップS17103で生成するQRコードには、遊技機サーバ3100の所在を示すURL(Uniform Resource Locator)の情報が含められている。QRコードは、縦方向と横方向との二方向に情報を持たせた2次元コードの一種で、スロットマシン1010の画像表示装置1034に画像として表示できるものである。上述したQRコードが、「アクセス情報」に対応し、URLが、「所在情報」に対応する。
なお、本実施の形態では、後述するように、スロットマシン1010の画像表示装置1034に表示されたQRコードは、携帯電話2100によって撮像され、解析される。したがって、画像表示装置1034に表示するものは、QRコードに限られず、携帯電話2100によって、撮像して内容を解析することができるものであればよい。
<携帯電話2100における処理>
携帯電話2100では、まず、遊技者が操作することにより、スロットマシン1010の画像表示装置1034に表示されたQRコードが、撮像素子2128によって撮像される(ステップS17201)。このQRコードは、スロットマシン1010において、上述したステップS17104の処理が実行されることによって、スロットマシン1010の画像表示装置1034に表示されたものである。次いで、撮像したQRコードを解析して、QRコードに含まれているURLを示す文字情報に変換することによって、遊技機サーバ3100の所在を示すURLを取得する(ステップS17202)。
次に、取得したURLが示す遊技機サーバ3100にアクセスして、パスワードを生成するためのフォームを送信することを示すフォーム要求を遊技機サーバ3100に送信する(ステップS17203)。このパスワードは、遊技者を識別してスロットマシン1010で遊技を行うことができるようにするためのもので、スロットマシン1010で行われる遊技のための各種の情報が含まれた文字情報であり、遊技機サーバ3100で生成される。なお、パスワードの詳細については後述する。このパスワードが、「遊技実行用情報」に対応する。
次いで、遊技機サーバ3100から送信された各種情報入力用フォームを受信し(ステップS17204)、受信した各種情報入力用フォームを携帯電話2100の表示装置2110に表示し(ステップS17205)、遊技者によるキー2120の操作によって、遊技者特定情報が入力され(ステップS17206)、入力された遊技者特定情報と携帯電話特定情報とを遊技機サーバ3100に送信する(ステップS17207)。上述した遊技者特定情報は、遊技者に関する情報であり、パスワードを生成するときに用いられる情報である。例えば、氏名やハンドルネームなどの情報や、メールアドレス、住所、性別などの情報がある。また、携帯電話特定情報は、携帯電話2100を特定するために予め割り振られた情報であり、1つの携帯電話特定情報によって1つの携帯電話2100を特定することができる。この携帯電話特定情報も、その携帯電話2100を所有している遊技者を特定するための情報として用いることができる。この携帯電話2100特定情報が、「媒介手段特定情報」に対応する。
次いで、遊技機サーバ3100で生成されて送信されたパスワードを受信し(ステップS17208)、本サブルーチンを終了する。後述するように、遊技機サーバ3100から送信されたパスワードは、携帯電話2100の表示装置2110に表示される。
<遊技機サーバ3100における処理>
遊技機サーバ3100では、上述したステップS17203の処理によって、携帯電話2100から送信されたフォーム要求を受信し(ステップS17301)、受信したフォーム要求に応じて、所定の各種情報入力用フォームを携帯電話2100に送信する(ステップS17302)。この処理によって、携帯電話2100では、上述したように、携帯電話2100の表示装置2110に、各種情報入力用フォームが表示される。
次いで、携帯電話2100から送信された遊技者特定情報を受信し(ステップS17303)、受信した遊技者特定情報に基づいて、パスワードを生成し(ステップS17304)、生成したパスワードを携帯電話2100に送信し(ステップS17305)、本サブルーチンを終了する。このステップS17303の処理によって送信されたパスワードは、上述したステップS17204の処理により、携帯電話2100によって受信される。
この会員登録処理によって、遊技機サーバ3100は、携帯電話2100から送信された遊技者特定情報と携帯電話特定情報とに基づいてパスワードを生成し、生成したパスワードを携帯電話2100に送信する。会員登録処理によって生成されるパスワードは、会員登録した後で、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行うときに、その遊技者を特定したり識別したりした上で、遊技者毎に遊技を進められるようにするための情報である。また、パスワードは、遊技を行った後に、その遊技の進行の程度や状況を遊技機サーバ3100に記憶させるために用いる情報でもある。
さらに、上述した会員登録処理では、携帯電話2100を遊技機サーバ3100とアクセス可能に接続するために、遊技機サーバ3100の所在を示すURLを取得できればよく、スロットマシン1010の画像表示装置1034にQRコードとしてURLを表示させずに、URLの文字情報を直接的に画像表示装置1034に表示させるようにしてもよい。この場合には、画像表示装置1034に表示されたURLの文字情報を携帯電話2100に遊技者が入力することによって、携帯電話2100を遊技機サーバ3100にアクセス可能に接続することができる。
また、遊技機サーバ3100の所在を示すURLを含んだQRコードや、URLの文字情報を、スロットマシン1010の画像表示装置1034に表示させるだけでなく、雑誌などの他のメディアに表示するようにしてもよい。
なお、上述したように、本実施の形態では、遊技機サーバ3100においてパスワードを生成するように処理するが、パスワードは、遊技者が視認できる文字列からなる情報であるものが好ましい。
また、上述したように、会員登録時のパスワードの生成は、遊技機サーバ3100において、携帯電話2100から送信された遊技者特定情報と携帯電話特定情報とに基づいて行う。会員登録後に、スロットマシン1010で遊技が行われて、パスワードを生成するときには、遊技機サーバ3100は、スロットマシン1010で行った遊技に関する遊技関連情報に基づいてパスワードを生成する。この遊技関連情報や、遊技関連情報に基づいてパスワードを生成する処理の詳細については、図31で説明する。
<<遊技関連情報保存処理>>
図22は、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行ったときに、そのスロットマシン1010で行った遊技に関する遊技関連情報を遊技機サーバ3100に保存するための処理の概略を示すフローチャートである。この図22に示すフローチャートも、スロットマシン1010と、携帯電話2100と、遊技機サーバ3100との各々で実行される処理と、これらの処理の対応関係と、これらの機器の間で送信または受信される情報との概要を示すフローチャートである。
ここで、遊技関連情報とは、QRコードを生成するために、スロットマシン1010の遊技関連情報記憶手段1251に記憶された情報であり、スロットマシン1010にパスワードが入力された時点を基準にして、遊技の進行に伴って変化した遊技に関する情報である。遊技関連情報には、遊技の履歴を示す情報も含まれる。さらに、遊技関連情報は、遊技の進行に基づいていればよく、遊技の進行によって変化する情報のみならず、遊技の進行を契機にして行われた演出の進行によって変化する情報も含まれ、少なくとも1種類の情報が含まれる。
後述するように、この図22の遊技関連情報保存処理によって、遊技機サーバ3100に保存された遊技関連情報を、再び、スロットマシン1010に復元することによって、その遊技者が過去に行った遊技の進行の程度や状況を復元することができ、その復元した状態から遊技を遊技者毎に再開することができる。このようにすることで、遊技機を変更して改めて遊技を行う場合や、日を改めて遊技を行うような場合でも、過去に行った遊技の進行の程度や状況を復元してから、その続きの遊技を行うことができる。
<遊技機サーバ3100における処理>
遊技機サーバ3100は、図21のフローチャートで説明したように、パスワードを生成し(ステップS17304)、生成したパスワードを携帯電話2100に送信する(ステップS17305)。
なお、この図22のおけるステップS17304におけるパスワードの生成の処理は、会員登録時のものでも、会員登録後のものでもよい。
上述したように、会員登録時のパスワードの生成は、携帯電話2100から送信された遊技者特定情報と携帯電話特定情報とに基づいて行う。会員登録時に生成したパスワードは、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行うときに、その遊技者を特定したり識別したりした上で、遊技者毎に遊技を進められるようにするための情報である。したがって、会員登録時に生成したパスワードには、会員ID情報(遊技者識別情報)が含まれていればよい。
一方、会員登録後のパスワードの生成は、スロットマシン1010で行った遊技に関する遊技関連情報に基づいて行う。会員登録後に生成したパスワードは、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行うときに、その遊技者を特定したり識別したりした上で、過去にその遊技者が行った遊技の進行の程度や状況を復元して、復元した状態から遊技を遊技者毎に再開できるようにするための情報である。したがって、会員登録後に生成したパスワードには、会員ID情報(遊技者識別情報)だけでなく、達成状態情報や演出カスタマイズ設定情報(演出制御情報)が含まれている。
なお、達成状態情報や演出カスタマイズ設定情報(演出制御情報)は、後述するスロットマシン1010で実行されるステップS18108〜S18110の処理と、携帯電話2100で実行されるステップS18203〜S18206の処理と、遊技機サーバ3100で実行されるステップS18301及びS18302の処理とによって、遊技機サーバ3100に記憶される。
<携帯電話2100における処理>
上述した遊技機サーバ3100で実行されたステップS17305の処理に対応し、携帯電話2100では、遊技機サーバ3100から送信されたパスワードを受信する(ステップS17208)。次いで、携帯電話2100では、受信したパスワードをRAM2106に記憶すると共に(ステップS18201)、表示装置2110に表示させる(ステップS18202)。後述するように、遊技者は、表示装置2110に表示されたパスワードを見ながら、パスワードをスロットマシン1010に手動で入力する。なお、パスワードは、スロットマシン1010のサブ制御手段1200に入力されて処理される。
<スロットマシン1010における処理>
遊技者は、所定の操作をすることによって、スロットマシン1010にパスワードを入力できる状態にすることができる。上述した所定の操作と同様に、本実施の形態では、遊技者による所定の操作は、遊技者による精算ボタン1054の操作であるものが好ましい。スロットマシン1010にパスワードを入力できる状態にしたときに、遊技者は、携帯電話2100を遊技機サーバ3100に接続して、上述したステップS18202の処理によって、パスワードを表示装置2110に表示させる。遊技者は、表示装置2110に表示されたパスワードを視認して、手動でスロットマシン1010に入力する。この遊技者の手動操作によって、パスワードがスロットマシン1010に入力される(ステップS18101)。上述したように、パスワードの入力の処理は、スロットマシン1010のサブ制御手段1200によって実行される。
次に、入力されたパスワードに含まれている各種の情報を抽出する(ステップS18102)。パスワードから抽出した各種の情報には、例えば、会員ID情報と、達成状態情報と、演出カスタマイズ設定情報とが含まれている。なお、上述したように、会員登録時に生成されたパスワード生成には、会員ID情報のみが含まれている。
会員ID情報は、スロットマシン1010で遊技を行うときに、遊技者を特定したり識別したりするために用いる情報である。主として、携帯電話2100に記憶されている携帯電話2100を特定するための情報や識別するための情報に基づいて、会員ID情報を生成することによって、遊技者を特定したり識別したりするための情報とすることができる。上述した遊技者特定情報や携帯電話特定情報(媒介手段特定情報)に基づいて生成されるものが好ましい。この会員ID情報が、「遊技者識別情報」に対応する。
上述した達成状態情報は、「遊技進行情報」の変更と、「進行成立条件」のクリアとのうちの少なくとも一方によって変更される情報である。具体的には、例えば、「遊技の履歴」の状態と、「ミッションのクリア」とのうちの少なくとも一方によって変更されるパラメータである。
上記の「遊技進行情報」は、行われた遊技に関する履歴を示す履歴情報であり、遊技が進行することによって必然的に変化する情報をいう。例えば、単位遊技が行われた回数や、特別役に当選した回数などがある。
また、「進行成立条件」は、遊技の進行と、遊技の進行に基づいて行われる遊技演出の進行と、のうちの少なくとも一方に応じて定められた条件をいう。本実施の形態では、「進行成立条件」をミッションと称する場合もある。遊技や遊技演出が進められたときに、このミッションとして定められた条件を充足したと判別されることによって、ミッションをクリアしたとされ、その旨を示す充足情報が生成される。
なお、本実施の形態では、達成状態情報をキュンキュンメータとも称する。
一方、演出カスタマイズ設定情報は、演出手段1300(例えば、画像表示装置1034、スピーカ1036)で行う遊技演出の内容を設定するための情報で、演出制御手段(サブ制御手段1200)は、この演出カスタマイズ設定情報に基づいて遊技演出の内容を定める。この演出カスタマイズ設定情報が、「演出制御情報」に対応する。例えば、演出カスタマイズ設定情報に従って、スロットマシン1010のスピーカ1036から発せられる音楽等の音声、および、画像表示装置1034で表示される画像を設定したり変更したりすることができる。
上述したステップS18102の処理を実行した後、パスワードから抽出した会員ID情報をサブ制御手段1200の会員ID記憶手段1254に記憶させ(ステップS18103)、パスワードから抽出した達成状態情報を反映させ(ステップS18104)、パスワードから抽出した演出カスタマイズ設定情報に従って演出をカスタマイズする(ステップS18105)。
なお、上述したステップS18101〜S18105の処理については、図25に示すサブルーチンでさらに詳述する。
ステップS18105の処理を実行した後、スロットマシン1010で遊技が実行され(ステップS18106)、遊技者によって所定の操作がされたか否かを判断する(ステップS18107)。ステップS18106の処理で実行される遊技は、スロットマシン1010のメイン制御手段1100によって制御されて進行する遊技であり、上述した図21のステップS17101の処理で行われるものと同じである。また、ステップS18107の判断処理は、上述した図21のステップS17102の判断処理と同じである。したがって、このステップS18107の判断処理における所定の操作は、遊技者が操作できるスイッチやボタン等の操作部の操作であり、遊技の進行に直接的に関係しない操作が好ましい。所定の操作は、例えば、予め投入されて貯留されたメダルを払い出すための精算ボタン1054の操作が好ましい。
ステップS18107の判断処理で、所定の操作がされていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS18106に処理を戻す。一方、所定の操作がされたと判別したとき(YES)には、所定の操作がされたことに基づいて、遊技関連情報をスロットマシン1010のサブ制御手段1200の遊技関連情報記憶手段1251から読み出して(ステップS18108)、読み出した遊技関連情報に基づいてQRコードを生成して(ステップS18109)、生成したQRコードを画像表示装置1034に表示し(ステップS18110)、本サブルーチンを終了する。
上述したように、遊技関連情報は、QRコードを生成するための情報である。上述した図21に示した会員登録時におけるQRコードには、遊技機サーバ3100の所在を示すURLが含まれていればよい。この図22の遊技関連情報保存処理では、遊技者によって遊技が行われた後の処理であるので、遊技機サーバ3100の所在を示すURLの情報のほかに、遊技の進行の程度や状況を示す情報である遊技関連情報もQRコードに含められる。
上述したように、遊技関連情報は、遊技の進行の程度や状況を示す情報であるので、遊技の進行の程度や状況を示す各種の情報が含まれる。例えば、イラスト取得情報(演出進行情報)、ミッション達成情報、パスワード入力から生成までに行われた単位遊技の回数や当選したボーナス回数(遊技進行情報)、キュンキュンメータのレベル(達成状態情報)、会員ID情報(遊技者識別情報)、設定値(設定情報)、出玉情報(遊技媒体情報)等がある。
イラスト取得情報は、遊技の進行に基づいて行われる演出の進行の程度や状況を示す演出進行情報の一種である。イラスト取得情報は、スロットマシン1010の画像表示装置1034に演出画像として表示されたイラストを記憶する情報であり、この情報を参照することによって、所定のイラストが既に表示されたか、未だに表示されていないかを判断することができ、演出の進行の程度や状況を判断することができる。
ミッション達成情報(充足情報)は、ミッション(進行成立条件)をクリアしたと判別されたときに生成される情報である。ミッション(進行成立条件)は、遊技の進行と、遊技の進行に基づいて行われる演出の進行と、のうちの少なくとも一方に応じて定められた条件である。遊技や演出が進められたときに、ミッションとして定まられた条件を充足したと判別されることによって、ミッション(進行成立条件)をクリアしたとされ、充足情報が生成される。このミッション達成情報(充足情報)によって、遊技の進行の程度や状況や、演出の進行の程度や状況を判断することができる。
パスワードが入力されたときから次にパスワードを生成するまでに行われた単位遊技の回数や、その間に特別役(ボーナス)に当選した回数などの遊技の履歴を示す情報によって、遊技の進行の程度や状況を判断することができる。本実施の形態では、このような単位遊技の回数や特別役に当選した回数など、行われた遊技に関する履歴を示す履歴情報であり、遊技が進行することによって必然的に変化する情報を「遊技進行情報」と称する。
達成状態情報は、「遊技進行情報」の変更と、「進行成立条件」のクリアとのうちの少なくとも一方によって変更される情報である。例えば、「遊技の履歴」の状態と、「ミッションのクリア」(のようなもの)とのうちの少なくとも一方によって変更される情報である。本実施の形態では、「キュンキュンメータ」とも称する。
会員ID情報は、上述したように、スロットマシン1010で遊技を行うときに、遊技者を特定したり識別したりするために用いる情報である。
スロットマシン1010の設定値は、スロットマシン1010の管理者等が指定値設定手段1700を操作することによって定められる値であり、遊技で実行される抽選処理を行うための条件を定めるものであり、結果として遊技の難易度に影響を与える値である。
メダルの出玉情報は、遊技を進めるために用いる遊技媒体の収支に関する情報である。
遊技者は、ステップS18110の処理によって、画像表示装置1034に表示されたQRコードを、携帯電話2100の撮像素子2128で撮像することで、QRコードに含められた情報を取得することができる。
<携帯電話2100における処理>
上述したように、画像表示装置1034にQRコードが表示されたときには、遊技者は、画像表示装置1034に表示されたQRコードを携帯電話2100の撮像素子2128で撮像する。この遊技者の操作によって、QRコードは、携帯電話2100の撮像素子2128によって撮像される(ステップS18203)。
次いで、撮像したQRコードの画像を解析することによって、QRコードに含まれているURLを示す文字情報に変換すると共に(ステップS18204)、QRコードに含まれている遊技関連情報を抽出する(ステップS18205)。次いで、文字情報に変換されたURLが示す遊技機サーバ3100にアクセスして、抽出した遊技関連情報を遊技機サーバ3100に送信し(ステップS18206)、本サブルーチンを終了する。ステップS18204の処理によって、QRコードからURLを取得でき、ステップS18205の処理によって、QRコードから遊技関連情報を取得できる。
なお、図22に示した携帯電話2100における処理のサブルーチンでは、ステップS18202の処理の後に続いて、ステップS18203の処理を実行するようにしたが、ステップS18208、ステップS18201、ステップS18202の処理と、ステップS18203〜S18206の処理とを別個に呼び出して実行するようにしてもよい。このようにすることで処理を独立させることができるので、携帯電話2100における処理や制御を容易にしたり簡潔にしたりすることができる。
<遊技機サーバ3100における処理>
上述した携帯電話2100における処理のステップS18206によって、遊技関連情報が携帯電話2100から送信される。遊技機サーバ3100では、これに対応して、携帯電話2100から送信された遊技関連情報を受信し(ステップS18301)、受信した遊技関連情報を遊技機サーバ3100の遊技関連情報記憶手段1251に記憶させ(ステップS18302)、本サブルーチンを終了する。
遊技機サーバ3100において、上述したステップS18301によって、遊技機サーバ3100の遊技関連情報記憶手段1251に遊技関連情報が記憶された後、再び、上述したステップS17304の処理が実行されてパスワードを生成するときには、記憶された遊技関連情報を読み出して、読み出した遊技関連情報に基づいて、パスワードが生成される。遊技機サーバ3100において、このような処理を実行することによって、遊技者が、スロットマシン1010で遊技を行うに従って、遊技関連情報が順次更新され、それに伴って、更新された遊技関連情報に基づいて生成されるパスワードも順次更新されることになる。このように、遊技機サーバ3100に遊技関連情報を保存するように構成することによって、遊技関連情報をスロットマシン1010に再び復元させることができる。遊技関連情報をスロットマシン1010に復元させることによって、その遊技者が過去に行った遊技の進行の程度や状況を復元することができ、その復元した状態から遊技を遊技者毎に再開することができる。このようにすることで、遊技機を変更して改めて遊技を行う場合や、日を改めて遊技を行うような場合であっても、これから遊技を行おうとするスロットマシン1010に過去に行った遊技の進行の程度や状況を復元させて、その続きの遊技を行うことができる。
なお、図22に示した遊技機サーバ3100における処理のサブルーチンでは、ステップS17305の処理の後に続いて、ステップS18301の処理を実行するようにしたが、ステップS17304及び17305の処理と、ステップS18301及びステップS18302の処理とを別個に呼び出して実行するようにしてもよい。このようにすることで処理を独立させることができるので、遊技機サーバ3100における処理を、容易にしたり簡潔にしたりすることができる。
<<演出カスタマイズ処理>>
図23は、スロットマシン1010で行われる遊技に伴う行われる演出をカスタマイズするための処理の概略を示すフローチャートであり、スロットマシン1010と、携帯電話2100と、遊技機サーバ3100との各々で実行される処理と、これらの処理の対応関係と、これらの機器の間で送信又は受信される情報との概要を示すフローチャートである。
演出のカスタマイズとは、例えば、スロットマシン1010で行われる遊技に伴う行われる演出を、遊技者の意思に基づいて設定するものである。例えば、スロットマシン1010の画像表示装置1034に表示される画像を設定したり、スピーカ1036から発せられる音声を設定したりするものである。遊技者が、携帯電話2100を操作することによって、カスタマイズの内容を設定し、その内容を示す演出カスタマイズ指定情報を遊技機サーバ3100に送信することで、遊技機サーバ3100は、演出カスタマイズ指定情報に基づいて演出カスタマイズ設定情報を生成する。さらに、遊技機サーバ3100は、生成した演出カスタマイズ設定情報をパスワードに含めて、パスワードを生成する。
したがって、本実施の形態では、スロットマシン1010で行われる遊技に伴って行われる演出をカスタマイズするための演出カスタマイズ設定情報は、遊技機サーバ3100で生成されるパスワードに含まれている。このようにパスワードに含めて情報を一体化することによって、取り扱うべき情報を単一化でき、送受信などの処理を簡素化したり容易にしたりすることができる。
<携帯電話2100における処理>
まず、遊技者が携帯電話2100を操作することによって、携帯電話2100から遊技機サーバ3100に演出カスタマイズ設定フォーム要求を送信する(ステップS19201)。この演出カスタマイズ設定フォーム要求は、演出のカスタマイズの内容を設定するために表示装置2110に表示するフォームを、遊技機サーバ3100に要求するものである。
次に、このステップS19201の処理に応じて遊技機サーバ3100から送信された演出カスタマイズ設定フォームを受信し(ステップS19202)、受信した演出カスタマイズ設定フォームを表示装置2110に表示する(ステップS19203)。表示装置2110に表示された演出カスタマイズ設定フォームに従って、遊技者が携帯電話2100を操作することによって、演出のカスタマイズの内容が設定される(ステップS19204)。ステップS19204の処理によって設定された演出のカスタマイズの内容を示す演出カスタマイズ指定情報を生成して、遊技機サーバ3100に送信する(ステップS19205)。
後述するように、遊技機サーバ3100は、携帯電話2100から送信された演出カスタマイズ指定情報に基づいて、パスワードを生成して、生成したパスワードを携帯電話2100に送信する。携帯電話2100は、遊技機サーバ3100から送信されたパスワードを受信し(ステップS17208)、受信したパスワードをRAM2106に記憶させると共に(ステップS18201)、表示装置2110に表示させる(ステップS18202)。なお、このステップS17208と、ステップS18201と、ステップS18202との処理は、図22における処理と同じものである。
<遊技機サーバ3100における処理>
遊技機サーバ3100では、上述した携帯電話2100において実行されたステップS19201の処理に対応して、携帯電話2100から遊技機サーバ3100に送信された演出カスタマイズ設定フォーム要求を受信し(ステップS19301)、受信した演出カスタマイズ設定フォーム要求に応じて、演出カスタマイズ設定フォームを携帯電話2100に送信する(ステップS19302)。
さらに、上述した携帯電話2100において実行されたステップS19205の処理に対応して、演出カスタマイズ指定情報を受信して(ステップS19303)、受信した演出カスタマイズ指定情報に基づいてパスワードを生成し(ステップS19304)、生成したパスワードを携帯電話2100に送信する(ステップS19305)。このステップS19304及びステップS19305の処理は、上述した図22のステップS17304及びステップS17305の処理と同様である。
<スロットマシン1010における処理>
携帯電話2100において、上述したステップS18202の処理によって、パスワードが表示装置2110に表示されることにより、遊技者は、表示装置2110に表示されたパスワードを見ながら、パスワードをスロットマシン1010に手動で入力する(ステップS18101)。パスワードをスロットマシン1010に入力することによって、入力されたパスワードに含まれている各種の情報を抽出し(ステップS18102)、パスワードから抽出した会員ID情報をサブ制御手段1200の会員ID記憶手段1254に記憶させ(ステップS18103)、パスワードから抽出した達成状態情報を反映させ(ステップS18104)、パスワードから抽出した演出カスタマイズ設定情報に従って演出をカスタマイズする(ステップS18105)。これらのステップS18101〜S18105の処理は、上述した図22に示した処理と同じである。
このように、本実施の形態では、遊技機サーバ3100で生成されたパスワードからカスタマイズ情報を抽出して、抽出したカスタマイズ情報によって、演出に要する変数の内容やフラグの値を変更することで、カスタマイズ情報を反映させ、スロットマシン1010で行われる遊技に伴って行われる演出を遊技者の意思に応じてカスタマイズすることができる。
この図23に示した処理を実行することによって、携帯電話2100に表示されたパスワードを、遊技者がスロットマシン1010に入力することにより、スロットマシン1010で実行される演出の内容をカスタマイズすることができる。カスタマイズできる演出は、スロットマシン1010の画像表示装置1034に表示される画像を設定したり、スピーカ1036から発せられる音声を設定したりするものが好ましい。
<<処理選択操作処理>>
図24は、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で実行される処理を選択操作するための処理を示すフローチャートである。
この精算情報受信の処理は、遊技者が精算ボタン1054を操作したことに応じて、スロットマシン1010の画像表示装置1034にメニューを表示して、そのメニューから、会員登録の処理や、パスワードの入力の処理や、パスワードの生成及び表示の処理を実行するための処理である。
最初に、フラグF_adjustmentの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS2001)。フラグF_adjustmentは、遊技者によって精算ボタン1054が操作されたか否かを示すフラグである(図16および図17参照)。フラグF_adjustmentの値が「1」のときには、遊技者によって精算ボタン1054が操作されたことを示し、フラグF_adjustmentの値が「0」のときには、遊技者によって精算ボタン1054が操作されていないことを示す。このステップS2001の判断処理は、図21に示したステップS17102の判断処理と同等のものである。
ステップS2001の判断処理で、フラグF_adjustmentの値が「1」でない、すなわち、フラグF_adjustmentの値が「0」であると判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。一方、フラグF_adjustmentの値が「1」であると判別したとき(YES)には、スロットマシン1010の画像表示装置1034にメニューを表示する(ステップS2002)。このメニューには、「会員登録の処理」と、「パスワードの入力の処理」と、「処理終了」とが表示される(図示せず)。後述するように、遊技者は、このメニューに表示された処理を選択するために、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rを操作する。
ステップS2002の処理を実行した後、ベット情報を受信したか否かを判断する(ステップS2003)。ベット情報は、1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066が操作されたことを示す情報である。1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066が操作されたときには、ベット情報がメイン制御手段1100からサブ制御手段1200に送信される。ステップS2003の判断処理は、メイン制御手段1100から送信されたベット情報を、サブ制御手段1200が受信したか否かを判断する処理である。
ステップS2003の判断処理で、ベット情報を受信していないと判別したとき(NO)には、3つのストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作されたか否かを判断する(ステップS2004)。上述したように、スロットマシン1010の画像表示装置1034にメニューが表示されているときに、遊技者が3つのストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rを操作することによって、表示されたメニューの処理を選択することができる。ステップS2004の判断処理で、3つのストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作されていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS2002に処理を戻す。
一方、ステップS2004の判断処理で、3つのストップスイッチ1044L、1044C又は1044Rが操作されたと判別したとき(YES)には、何らかの処理が選択されたか否かを判断する(ステップS2005)。いずれの処理も選択されていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS2002に処理を戻す。ステップS2005の判断処理で、何らかの処理が選択されたと判別したとき(YES)には、選択された処理が、「会員登録の処理」であるか否かを判断する(ステップS2006)。「会員登録の処理」が選択されたと判別したとき(YES)には、スロットマシン1010のサブ制御手段1200のURL情報記憶手段1256に予め記憶されている所定のURLの情報から、そのURLを示すQRコードを生成し(ステップS2007)、生成したQRコードをスロットマシン1010の画像表示装置1034に表示し(ステップS2008)、上述したステップS2002に処理を戻す。この所定のURLの情報は、遊技機サーバ3100の所在を示すものである。上述したステップS2007の処理が、図21のステップS17103の処理と同じものであり、ステップS2008の処理が、図21のステップS17104の処理と同じものである。
上述したステップS2006の判断処理で、選択された処理が、「会員登録の処理」でないと判別したとき(NO)には、選択された処理が、「パスワードの入力の処理」であるか否かを判断する(ステップS2009)。「パスワードの入力の処理」が選択されたと判別したとき(YES)には、後述するパスワード入力のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS2010)、上述したステップS2002に処理を戻す。
さらに、上述したステップS2009の判断処理で、選択された処理が、「パスワードの入力の処理」でないと判別したとき(NO)には、処理終了が選択されたか否かを判断する(ステップS2011)。処理終了が選択されたと判別したとき(YES)には、後述するQRコード・パスワード生成のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS2012)、上述したステップS2002に処理を戻す。
上述した処理を実行することによって、遊技者は、「会員登録の処理」と、「パスワードの入力の処理」と、「処理終了」とのうちのいずれかの処理を実行することができる。
上述したステップS2003の判断処理で、ベット情報を受信したと判別したとき(YES)には、フラグF_adjustmentの値を「0」に設定し(ステップS2013)、本サブルーチンを終了する。このようにすることで、遊技者が精算ボタン1054を操作した後に、1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066が操作されたときには、メイン制御手段1100で制御される遊技を開始するために、処理を通常の制御に戻す。
<<パスワード入力処理>>
図25は、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で実行されるパスワードを入力するための処理を示すフローチャートであり、上述した図24のステップS2010で呼び出されて実行されるサブルーチンである。
遊技者は、携帯電話2100の表示装置2110に表示されたパスワードを視認しつつ、そのパスワードをスロットマシン1010のサブ制御手段1200に手動で入力する。入力操作は、ストップスイッチ1044L、1044C及び1044R等の遊技者が操作できるスイッチやボタンを利用するものであればよい。
このように、パスワードは、スロットマシン1010のサブ制御手段1200に手動で入力するためのものであるので、パスワードは、遊技者に視認できる文字や文字列からなるものが好ましい。特に、アルファベットや数値などの、1文字を1バイトで表現できかつ遊技者が認識できる文字によってパスワードを構成するものが好ましい。
パスワードは、遊技機サーバ3100で生成されるものであり、上述したように、会員登録時に生成されたパスワードには、会員ID情報(遊技者識別情報)が含まれている。また、会員登録後に生成されたパスワードには、会員ID情報(遊技者識別情報)だけでなく、達成状態情報や演出カスタマイズ設定情報(演出制御情報)が含まれている。
最初に、スロットマシン1010のサブ制御手段1200にパスワードを入力するための画像を、スロットマシン1010の画像表示装置1034に表示する(ステップS2101)。次いで、遊技者による3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rの操作に応じて所定の1つの文字が入力され(ステップS2102)、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rの操作が、入力終了のものであるか否かを判断する(ステップS2103)。3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rの操作が、入力終了するためのものでないと判別したとき(NO)には、上述したステップS2102に処理を戻し、次の文字を入力する処理を実行する。このステップS2102を繰り返し実行することによって、スロットマシン1010のサブ制御手段1200に、パスワードとして、少なくとも1つの文字を入力することができる。
このように、機械や機器によらずに手動で、スロットマシン1010のサブ制御手段1200にパスワードを入力させるように構成したことによって、スロットマシン1010に対する不正な行為を未然に防止することができる。また、上述したステップS2102の処理は、図22又は図23のステップS18101の処理と同じものである。
一方、3つのストップスイッチ1044L、1044C及び1044Rの操作が、入力終了するためのものであると判別したとき(YES)には、入力されたパスワードが有効なものであるか否かを判断する(ステップS2104)。この判断処理は、パスワードとして適正な文字列が入力されているか否かを調べる処理であり、この判断処理をすることによって、スロットマシン1010に対する不正な行為を未然に防止することができる。入力されたパスワードが有効なものでないと判別したとき(NO)には、上述したステップS2102に処理を戻す。
入力されたパスワードが有効なものであると判別したとき(YES)には、入力されたパスワードから、達成状態情報や、会員ID情報や、演出カスタマイズ設定情報等の情報を抽出する(ステップS2105)。次いで、パスワードから抽出した会員IDを、会員ID記憶手段1254に記憶させ(ステップS2106)、パスワードから抽出した達成状態情報を達成状態情報記憶手段1258に記憶させると共に、達成状態情報の内容に応じて、達成状態情報に関する変数の値や内容や、達成状態情報に関するフラグの値などを更新し(ステップS2107)、パスワードから抽出した演出カスタマイズ設定情報の内容に応じて、演出に関する各種の変数の値や内容や、演出に関するフラグの値などを更新し(ステップS2108)、遊技進行情報を初期化し(ステップS2109)、本サブルーチンを終了する。
このように、ステップS2107の処理によって、達成状態情報の内容に応じて、達成状態情報に関する変数の値や内容や、達成状態情報に関するフラグの値などを更新することができる。これにより、遊技者が過去に行った遊技の進行の程度や状況を復元することができ、その復元した状態から遊技を遊技者毎に再開することができる。すなわち、遊技機を変更して改めて遊技を行う場合や、日を改めて遊技を行うような場合でも、過去に行った遊技の進行の程度や状況を復元してから、その続きの遊技を行うことができる。
また、ステップS2109の処理によって、遊技進行情報を初期化する。例えば、単位遊技が行われた回数や、特別役に当選した回数などの値を初期化する。このように、それまでに、他の者がその遊技機で遊技が行っていた場合であっても、その遊技進行情報は初期化されるので、その後に、ある遊技者が行う遊技の遊技進行情報を、その遊技者のみの情報とすることができ、会員登録をした遊技者が遊技を行うときには、遊技進行情報を的確に記録させることができると共に、遊技の進行の程度や状況を的確に復元することができる。
上述したステップS2105の処理は、図22又は図23のステップS18102の処理と同じものであり、ステップS2106の処理は、図22又は図23のステップS18103の処理と同じものであり、ステップS2107の処理は、図22又は図23のステップS18104の処理と同じものであり、ステップS2108の処理は、図22又は図23のステップS18105の処理と同じものである。
<<スロットマシン側QRコード・パスワード生成処理>>
図26は、サブ制御手段1200で実行されるQRコード・パスワード生成処理であり、上述した図24のステップS2012で呼び出されて実行されるサブルーチンである。この図26に示すサブルーチンは、スロットマシン1010の画像表示装置1034にQRコードやパスワードを表示するためのものである。
上述したように、QRコード(クイックレスポンスコード)は、縦方向と横方向との二方向に情報を持たせた2次元コードの一種である。QRコードは、遊技関連情報によって生成される。遊技関連情報には、例えば、イラスト取得情報(演出進行情報)、ミッション達成情報(充足情報)、パスワード入力から生成までに行われた単位遊技の回数や当選したボーナス回数(遊技進行情報)、キュンキュンメータのレベル(達成状態情報)会員ID情報(遊技者識別情報)、設定値(設定情報)、出玉情報(遊技媒体情報)等がある。
最初に、スロットマシン1010のサブ制御手段1200の遊技関連情報記憶手段1251から遊技関連情報を読み出す(ステップS2201)。遊技者がスロットマシン1010で遊技を行うに従って、メイン制御手段1100からサブ制御手段1200に各種の情報が送信される。サブ制御手段1200では、これらの情報に基づいて各種の処理を実行する。これらの、メイン制御手段1100から送信された情報や、サブ制御手段1200で実行された処理によって、遊技が進行するに従って遊技関連情報が更新される。更新された遊技関連情報は、サブ制御手段1200の遊技関連情報記憶手段1251に順次記憶される。上述したステップS2201の処理は、更新されて記憶された最新の遊技関連情報を読み出す処理である。
次に、読み出した遊技関連情報に基づいてQRコードを生成する(ステップS2202)。この処理は、QRコードを生成するために予め定められた手順(図示せず)に従って、遊技関連情報に基づいてQRコードを生成すればよい。次いで、生成したQRコードを画像表示装置1034に表示する(ステップS2203)。さらに、読み出した遊技関連情報に基づいてパスワードも生成し(ステップS2204)、生成したパスワードも画像表示装置1034に表示して(ステップS2205)、本サブルーチンを終了する。
スロットマシン1010においては、QRコードを生成して表示すれば、上述したように、図22の処理を実行することによって、表示されたQRコードを携帯電話2100で撮像することで、遊技機サーバ3100に遊技関連情報を保存することができる。したがって、スロットマシン1010において、パスワードを生成して画像表示装置1034に表示する必要は、原則としてない。しかしながら、遊技者が携帯電話2100を所持せずに遊技店に行って遊技を行うことも十分に想定される。すなわち、遊技者が遊技を行ったにも拘らず、なんら遊技に関する情報を記録できない場合には、遊技者を失望させ、遊技への興味を急激に低下させることになる。このため、最低限の遊技の履歴をパスワードに残すことによって、このような不都合を防止することができる。上述したように、パスワードは、達成状態情報を含めているので、パスワードを遊技者が紙などに書きとめておくことによって、達成状態情報については、保存することができる。次回、遊技者が、スロットマシン1010で遊技をするときには、その紙などに書きとめておいたパスワードをスロットマシン1010に入力することによって、達成状態情報については、復元することができ、復元した達成状態情報から遊技を再開することができる。
なお、本実施の形態では、QRコードを用いて、スロットマシン1010から携帯電話2100に遊技関連情報を伝達する場合を示したが、QRコードに限らず、スロットマシン1010で更新されて記憶された遊技関連情報を、携帯電話2100に伝達させることができるものを用いればよい。
上述したステップS2201の処理は、図22のステップS18108の処理と同じであり、ステップS2202の処理は、図22のステップS18109の処理と同じであり、ステップS2203の処理は、図22のステップS18110の処理と同じである。
<<達成状態情報値加算処理1>>
図27は、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で実行される達成状態情報の値を加算するための処理を示すフローチャートである。この処理を実行することによって、スロットマシン1010で遊技が進むに従って、すなわち、繰り返し単位遊技が行われるに従って、達成状態情報の値を加算することができる。
最初に、スロットマシン1010のメイン制御手段1100の制御処理によって単位遊技を終了させたか否かを判断する(ステップS2301)。この判断処理は、メイン制御手段1100からの終了情報(図15、ステップS1413参照)を受信したか否かを判断することによって処理することができる。単位遊技を終了させていないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。このステップS2301の判断処理を実行することによって、単位遊技を終了させる度に、以下のステップS2302〜S2306の処理を実行することができる。
一方、単位遊技を終了させたと判別したとき(YES)には、単位遊技の回数や、特別役に当選した回数に応じて加算値を決定し(ステップS2302)、達成状態情報の値を加算値だけ増やす(ステップS2303)。例えば、単位遊技を100回行う毎に、加算値を「1」にして、達成状態情報の値を「1」だけ増やしたり、第1種BB役に当選する毎に、加算値を「3」にして、達成状態情報の値を「3」だけ増やしたりする。この加算値は、予め条件に応じて定められて記憶されている値である。
次いで、ミッションをクリアしたか否かを判断する(ステップS2304)。ミッション(進行成立条件)は、上述したように、遊技の進行と、遊技の進行に基づいて行われる演出の進行と、のうちの少なくとも一方に応じて定められた条件である。遊技や演出が進められたときに、ミッションとして定められた条件を充足したと判別されることによって、ミッションをクリアしたとされる。
ミッションは、遊技の進行や演出の進行に応じて定められた条件である。ミッションの例を図28に示す。例えば、RT遊技状態であるときに、特別役に当選したことや、特別役に連続して当選したことなどのように、遊技の進行に応じて定められた条件がある。また、体育際演出を実行しているときに、特別役(ボーナス)に当選したことや、水泳演出を実行しているときに、特別役に当選したことなどのように、演出の進行に応じて定められた条件もある。
ステップS2303の判断処理で、ミッションをクリアしていないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。一方、ミッションをクリアしたと判別したとき(YES)には、図28に示すようなテーブルを参照して、クリアしたミッションに対応した加算値を読み出し(ステップS2305)、達成状態情報の値を読み出した加算値だけ増やし(ステップS2306)、達成状態情報の値を記憶させて(ステップS2307)、本サブルーチンを終了する。図28は、各種のミッションと、それらの各々に対応させた加算値との関係を定めるミッション−加算値対応テーブルを概念的に示す表であり、ミッション−加算値対応テーブルは、スロットマシン1010のサブ制御手段1200のミッション−加算値対応テーブル記憶手段1260(図7参照)に予め記憶されている。
具体的には、ステップS2303の判断処理で、ミッションをクリアしたと判別したときには、ステップS2305の処理で、ミッション−加算値対応テーブルを参照して、クリアしたミッションに対応した加算値を読み出して、ステップS2306の処理で、読み出した加算値だけ達成状態情報の値を増やす。
例えば、クリアしたミッションが、テニス演出を実行しているときに、特別役に当選したというものであった場合には、このミッションは、図28に示すミッション−加算値対応テーブルの47番のミッションであるので、ステップS2305の処理で、加算値「2」を読み出す。ステップS2306の処理では、読み出した加算値「2」だけ達成状態情報の値を増やす。
なお、上述した図27に示したように、この達成状態情報の値を加算するための処理では、ステップS2302で、単位遊技の回数や、特別役に当選した回数に応じて加算値を決定するようにしたが、単位遊技の回数や、特別役に当選した回数も、ミッションの種類に含めることによって、ステップS2302とS2303の処理を省くように構成してもよい。このようにすることで、構成を簡素にでき、処理を迅速に実行することができる。
<<達成状態情報値加算処理2>>
上述したように、図27に示した達成状態情報の値を加算するための処理は、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で実行されるものであった。この達成状態情報の値を加算するための処理は、スロットマシン1010のみで行う必要はなく、遊技機サーバ3100でも実行することができる。図29は、遊技機サーバ3100で実行される達成状態情報の値を加算するための処理を示すフローチャートである。
スロットマシン1010は、遊技場に設置された後では、制御処理を変更することは極めて困難であるが、遊技機サーバ3100での制御処理を変更することは容易である。このため、ミッションの内容を変更したり、ミッションの種類を減らしたり増やしたりするような処理を実行するためのプログラムの変更を容易に行うことができる。このように構成することで、遊技者が獲得する達成状態情報の値の変化に応じて、適宜、遊技機サーバ3100で実行できる処理を変更でき、スロットマシン1010の処理に変更を加えることなく、遊技者の興味を継続的に惹かせることができる。
最初に、遊技機サーバ3100の管理用データベースサーバ3178に、遊技関連情報が既に記憶されているか否かを判断する(ステップS2501)。遊技関連情報が未だに記憶されていないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、遊技関連情報が既に記憶されていると判別したとき(YES)には、遊技関連情報から、クリアしたミッションが存在するか否かを判断する(ステップS2502)。上述したように、遊技関連情報には、ミッション達成情報が含まれているので、このミッション達成情報によって、クリアしたミッションが存在するか否かを判断することができる。クリアしたミッションが存在しないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、クリアしたミッションが存在すると判別したとき(YES)には、図30に示すようなテーブルを参照し、クリアしたミッションに対応した加算値を読み出して(ステップS2503)、達成状態情報の値を読み出した加算値だけ増やす(ステップS2504)。このステップS2503の処理は、上述した図27のステップS2305の処理と同等であり、ステップS2504の処理は、上述した図27のステップS2306の処理と同等である。図30は、各種のミッションと、それらの各々に対応させた加算値との関係を定めるミッション−加算値対応テーブルを概念的に示す表であり、このミッション−加算値対応テーブルは、遊技機サーバ3100の管理用データベースサーバ3178に予め記憶されている。図30に示したミッション−加算値対応テーブルは、図28に示したミッション−加算値対応テーブルと同等のものである。なお、図30に示すように、ミッションの条件に、設定値設定手段1700(図7参照)によって設定された設定値を含めることができる。図27の処理は、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で実行されるものであるので、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行っているときに、即時に、スロットマシン1010の設定値が遊技者に認識されるのは、スロットマシン1010を設置する遊技場としては好ましいものではない。このため、スロットマシン1010の設定値を遊技者に認識させるように構成しても、設定値を遊技者に認識させることができるタイミングを遅延させるようにするのが好ましい。すなわち、設定値の条件を含むミッションについては、遊技機サーバ3100で判断するように構成することで、遊技者が設定値を認識できるタイミングを調整することができる。
例えば、クリアしたミッションが、設定値が「4」であるときに達成状態値が40以上増加したというものであった場合には、このミッションは、図30に示すミッション−加算値対応テーブルの14番のミッションであるので、ステップS2503の処理で、加算値「3」を読み出す。ステップS2504の処理では、読み出した加算値「3」だけ達成状態情報の値を増やす。
ステップS2504の処理を実行した後、達成状態情報の値を記憶させて(ステップS2505)、クリアしたミッションの種類を遊技機サーバ3100の管理用データベースサーバ3178に記憶させ(ステップS2506)、クリアしたミッションは、設定値に関するものであるか否かを判断する(ステップS2507)。なお、図30に示したミッション−加算値対応テーブルには、設定値に関するミッションのみを示したが、設定値とは関係のないミッションも定めらており、ステップS2507の判断処理は、定められているミッションのうち、クリアしたミッションが、設定値に関係するものであるか否かを判断する処理である。
クリアしたミッションが、設定値に関するものでないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。一方、クリアしたミッションが、設定値に関するものであると判別したとき(YES)には、設定値に関するミッションをクリアしたことを示す情報(以下、充足情報と称する。)を生成し(ステップS2508)、携帯電話2100の表示装置2110に充足情報を表示できる表示許可日を決定し(ステップS2509)、本サブルーチンを終了する。
本サブルーチンを終了した後、遊技機サーバ3100でパスワードを生成するときには、ステップS2508で生成した充足情報と、ステップS2509で決定した表示許可日とをパスワードに含むように生成する。生成されたパスワードを携帯電話2100に送信することで、決定された表示許可日に、充足情報が携帯電話2100の表示装置2110に表示される。遊技者は、その充足情報が報知されたことによって、そのミッションの内容から、ミッションをクリアしたときの設定値を知得したり類推したりすることができる。
ステップS2508で生成する充足情報は、文字情報などによってミッションをクリアしたことを直接的又は明示的に報知するようなものでも、所定の種類の画像を表示したり画像の色を変化させたりするように間接的又は暗示的に報知するようなものでもよい。直接的又は明示的に報知すれば、遊技者に設定値を知得させることができ、間接的又は暗示的に報知すれば、遊技者に設定値を類推させることができる。
また、例えば、図30に示したように、設定値が「1」であることもミッションの一部に含めることができる。設定値が「1」である状態は、一般的に、特別役に当選する確率が低く定められているので、遊技者に敬遠されるような状態である。しかし、設定値が1であることをミッションの一部に含めることによって、設定値が「1」であっても、ミッションをクリアするために、遊技をせざるを得ないようにできる。このように、遊技者に敬遠されるような状態であっても、遊技者に積極的に遊技させることができるので、遊技機の稼働率を維持させたり向上させたりすることができる。
さらに、上述したように、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行っているときに、スロットマシン1010の設定値が、直ちに、遊技者に認識できるのは、遊技店としては好ましいものではない。このため、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行っているときよりも、遅れるように、表示許可日を定めるのが好ましい。具体的には、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行っている年月日の翌日以降の年月日を、表示許可日にするのがより好ましい。
さらに、上述したステップS2507の判断処理では、設定値に関する全てのミッションについて判別するのではなく、所定の範囲に含まれる設定値に関するミッションのみについて判別するようにしてもよい。例えば、設定値が「1」又は「2」であることをミッションの一部に含むミッションのみを判断の対象とするようにしてもよい。
<<サーバ側パスワード関連処理>>
図31は、遊技機サーバ3100で実行されるパスワードに関連した処理を示すフローチャートである。この処理によって、遊技機サーバ3100は、パスワードを生成すると共に、生成されたパスワードを携帯電話2100に送信することができる。
前述した図26の処理を実行することに基づいて、携帯電話2100を介して、遊技関連情報をスロットマシン1010から遊技機サーバ3100に伝えて、遊技機サーバ3100に遊技関連情報を記憶させることができる。また、この図31の処理を実行することに基づいて、遊技機サーバ3100から遊技関連情報を読み出して、携帯電話2100を介して、遊技関連情報を遊技機サーバ3100からスロットマシン1010に伝えることができる。このように、図26及び図31に示した処理を実行することによって、遊技関連情報を記憶させるための外部記憶手段や一時記憶手段や補助記憶手段や副記憶手段として、遊技機サーバ3100を扱うことができる。
最初に、携帯電話2100から遊技者特定情報と携帯電話特定情報とを受信したか否かを判断する(ステップS2701)。遊技者特定情報と携帯電話特定情報とを受信したと判別したとき(YES)には、受信した遊技者特定情報と携帯電話特定情報とを遊技機サーバ3100の管理用データベースサーバ3178に記憶させ(ステップS2702)、遊技者特定情報と携帯電話特定情報とに基づいて、会員ID情報を生成して、それをパスワードとする(ステップS2703)。会員ID情報の生成は、遊技者特定情報と携帯電話特定情報とから一義的に定まる情報となるようなルールを予め定めておき、そのルールに従って生成すればよい。上述したように、会員登録時のパスワードは、会員ID情報(遊技者識別情報)が含まれていればよいので、携帯電話2100から送信された遊技者特定情報と携帯電話特定情報に基づいて、会員ID情報を生成すればよい。
次に、遊技機サーバ3100にアクセスしてきた携帯電話2100に、生成したパスワードを送信し(ステップS2704)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS2703の処理は、図21のステップS17304の処理と同じであり、ステップS2704の処理は、図21のステップS17305の処理と同じである。
上述したステップS2701の判断処理で、遊技者特定情報と携帯電話特定情報とを受信していないと判別したとき(NO)には、演出カスタマイズ指定情報を受信したか否かを判断する(ステップS2705)。演出カスタマイズ指定情報を受信したと判別したとき(YES)には、受信した演出カスタマイズ指定情報に基づいて、演出カスタマイズ設定情報を生成し(ステップS2706)、生成した演出カスタマイズ設定情報を記憶させる(ステップS2707)。演出カスタマイズ設定情報は、スロットマシン1010のサブ制御手段1200が、演出を制御するための情報であり、例えば、演出手段1300(画像表示装置1034、スピーカ1036)で行う演出の内容を定めるための情報である。また、演出カスタマイズ設定情報には、演出として表示する画像の画像データを指定するための画像データ指定情報や、演出として出力する音声の音声データを指定するための音声データ指定情報などがある。
上述したステップS2705の判断処理で、演出カスタマイズ指定情報を受信していないと判別したとき(NO)、又はステップS2707の処理を実行したときには、遊技機サーバ3100の管理用データベースサーバ3178に記憶されている遊技関連情報を読み出す(ステップS2708)。
なお、上述したステップS2705の判断処理で、演出カスタマイズ指定情報を受信していないと判別したときとは、遊技者が、会員登録の処理を済ませた後、スロットマシン1010で遊技を開始するために、携帯電話2100を操作して、パスワード送信の要求を携帯電話2100から送信したような場合がある。
次いで、演出カスタマイズ設定情報が、遊技機サーバ3100の管理用データベースサーバ3178に記憶されているか否かを判断する(ステップS2709)。演出カスタマイズ設定情報が記憶されていないと判別したとき(NO)には、ステップS2708の処理で読み出した遊技関連情報に含まれている会員ID情報と、達成状態情報と、からなる情報を生成して、それをパスワードとする(ステップS2710)。一方、演出カスタマイズ設定情報が記憶されていると判別したとき(YES)には、演出カスタマイズ設定情報を読み出し(ステップS2711)、ステップS2708の処理で読み出した遊技関連情報に含まれている会員ID情報及び達成状態情報と、ステップS2711の処理で読み出した演出カスタマイズ設定情報とからなる情報を生成して、それをパスワードとする(ステップS2712)。
上述したステップS2710又はS2712の処理を実行した後、上述したステップS2704に処理を移し、本サブルーチンを終了する。
上述したように、会員登録後のパスワードは、会員ID情報だけでなく、少なくとも、達成状態情報も含める必要がある。さらに、遊技者が演出をカスタマイズする設定をしたときには、演出カスタマイズ設定情報(演出制御情報)も会員登録後のパスワードに含める必要がある。
会員登録時に生成したパスワードは、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行うときに、その遊技者を特定したり識別したりした上で、遊技者毎に独自の遊技を進められるようにするための情報である。したがって、会員登録時に生成したパスワードには、会員ID情報(遊技者識別情報)が含まれていればよい。
一方、会員登録後のパスワードの生成は、スロットマシン1010で行った遊技に関する遊技関連情報に基づいて行う。会員登録後に生成したパスワードは、遊技者がスロットマシン1010で遊技を行うときに、その遊技者を特定したり識別したりした上で、過去にその遊技者が行った遊技の進行の程度や状況を復元して、復元した状態から遊技を遊技者毎に再開できるようにするための情報である。したがって、会員登録後に生成したパスワードには、会員ID情報(遊技者識別情報)だけでなく、達成状態情報を少なくとも含める必要がある。
この図31の処理によって生成されたパスワードは、上述したように、遊技者に視認させて、スロットマシン1010に手動で入力させるものであるので、通常の文字列からなる文字情報にするのが好ましい。例えば、数値やアルファベットや簡単な記号から構成される文字情報にするのが好ましい。なお、パスワードは、遊技者が視認でき手動で入力できる文字情報であればよい。
<<達成状態情報値加算処理3>>
前述した図27に示す達成状態情報値加算処理1や、図29に示した達成状態情報値加算処理2は、スロットマシン1010で遊技を行うことに基づいて達成状態情報の値を加算するための処理であった。達成状態情報の値は、スロットマシン1010以外の装置によっても変更できるようにしてもよい。例えば、上述した携帯電話2100でゲームなどを実行できるようにして、遊技者が、携帯電話2100でゲームを実行したことに基づいて、達成状態情報の値を加算するようにしてもよい。さらに、家庭用ゲーム機などで、遊技者が、携帯電話2100でゲームを実行したことに基づいて、達成状態情報の値を加算するようにしてもよい。
なお、家庭用ゲーム機などで、遊技者が、携帯電話2100でゲームを実行したときには、家庭用ゲーム機などの表示装置にQRコードを表示して、そのQRコードを携帯電話2100で撮影するようにすることで、スロットマシン1010で遊技を行ったときと同様の処理で達成状態情報を遊技機サーバ3100に送信して記憶させることができる。
このようにスロットマシン1010とは異なる装置で、達成状態情報の値を加算できるようにすることによって、スロットマシン1010で行う遊技に、気づかせたり興味を持たせたりすることができる。
なお、不正行為を防止するために、携帯電話2100や家庭用ゲーム機などのスロットマシン1010とは異なる装置で、達成状態情報の値を加算するときには、達成状態情報の値を直接変更するのではなく、達成状態情報の値に加算する加算値のみを扱うようにするのが好ましい。このようにすることで、扱える加算値に制限を加えることにより、不正行為を防止することができる。
図32は、携帯電話2100や家庭用ゲーム機などのスロットマシン1010とは異なる装置で、達成状態情報の加算値が生成されたときに、遊技機サーバ3100で、加算値を処理するためのサブルーチンである。
最初に、携帯電話2100や家庭用ゲーム機などのスロットマシン1010とは異なる装置から送信された達成状態情報の加算値を受信したか否かを判断する(ステップS2801)。達成状態情報の加算値を受信していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、達成状態情報の加算値を受信したと判別したとき(YES)には、達成状態情報の加算値を送信してきた装置の種類ごとに応じて、達成状態情報の加算値を、遊技機サーバ3100の管理用データベースサーバ3178に記憶させる(ステップS2802)。装置の種類とは、携帯電話2100であるか、家庭用ゲーム機であるか程度の大まかな種類を分類するものでよい。装置の種類ごとに応じて達成状態情報の加算値を記憶させることによって、不成行為の有無を判別しやすくでき、達成状態情報の加算値の管理を容易にすることができる。
次に、現在の達成状態情報の値に、達成状態情報の加算値を加えて、新たな達成状態情報の値にして(ステップS2803)、本サブルーチンを終了する。
<<達成状態情報値加算処理4>>
図33は、携帯電話2100や家庭用ゲーム機などのスロットマシン1010とは異なる装置で、遊技者がゲームを行うことで、達成状態情報の加算値を定めるための処理を示すサブルーチンである。
最初に、遊技者の操作に基づいて、スロットマシン1010とは異なる装置でゲームが実行され(ステップS2901)、そのゲームの結果に応じて達成状態情報の加算値が定められる(ステップS2902)。次いで、達成状態情報の加算値が所定値を超えたか否かを判断する(ステップS2903)。達成状態情報の加算値が所定値を超えていないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、達成状態情報の加算値が所定値を超えていると判別したとき(YES)には、達成状態情報の加算値を所定値にし(ステップS2904)、達成状態情報の加算値が所定値を超えた旨を示すメッセージを表示装置に表示する(ステップS2905)。
このように、携帯電話2100や家庭用ゲーム機などのスロットマシン1010とは異なる装置で、遊技者がゲームを行ったときには、達成状態情報の加算値が、所定値を超えないようにすることで、スロットマシン1010で遊技を行うときと差別化を図ることができ、達成状態情報に興味を持たせた者をスロットマシン1010で積極的に遊技を行わせる動機を与えることができるので、スロットマシン1010を設置した遊技店の稼働率を向上させることができる。
<<<演出実行処理>>>
スロットマシン1010のサブ制御手段1200の制御処理によって、各種の遊技演出が、遊技の進行に伴って進められる。ここでいう遊技は、遊技者の操作に基づいて、スロットマシン1010のメイン制御手段1100の制御処理により、単位遊技が繰り返し実行され得るものである。このため、スロットマシン1010のサブ制御手段1200の制御処理によって実行される遊技演出も単位遊技に応じて実行されるものが好ましい。1つの単位遊技に応じて実行できるように1つの単位演出が定められたものが好ましい。なお、1回の単位遊技に要する時間は、遊技者の操作の仕方によって伸縮するので、各々の単位演出も、時間を伸縮できるように構成するのが好ましい。例えば、メイン制御手段1100から所定の信号が発せられるまで、所定のタイミングで待機するような演出を少なくとも1つ含むように、各々の単位演出を構成するのが好ましい。
上述したように、単位遊技が繰り返し実行され得るものであるので、単位演出も複数種類のものを予め用意されている場合が多い。これらの複数種類の単位演出は、単位遊技の進行に応じて、単独に選択されて実行されるものもある。例えば、前後に実行される単位遊技の内容や、その単位演出が実行されるタイミングから独立して単位演出が行われるような独立的な演出や単発的な演出もある。
一方、このような独立的な演出や単発的な演出のほかに、繰り返し実行される単位遊技のうちの複数回の単位遊技が行われている間にわたって、関連した複数の単位演出を連続的、間歇的、継続的に行うようにすることもできる。このように構成することによって、物語性のある演出を行ったり、所定のテーマに基づいた演出を行ったりすることができる。この関連した複数の単位演出には、例えば、主従演出や、複数演出や、連続演出などがある。
主従演出は、例えば、少なくとも1つの主演出と、主演出に従属した少なくとも1つの従演出とからなる演出である。このような主従演出を行うことによって、起承転結のある演出を実行することができる。この主従演出の場合には、従演出の全てを実行したことを、ミッションの条件とすることができる。
また、複数演出は、複数の単位演出が、所定のテーマによってグループ化されて関連付けられた演出である。例えば、一定のキャラクタが常に登場するようにしたり、一定のモチーフで表現された演出を行ったりすることができる。この複数演出では、複数の単位演出を行う順番を予め定めておいても、単位演出を実行するときに、実行するものをその都度決めるようにしてもよい。また、複数の単位演出を前半の演出と後半の演出とに分け、前半の演出を終えたことを、後半の演出を実行するための条件とするのが好ましい。さらに、この複数演出の場合には、実行した単位演出の数を、ミッションの条件とすることができる。例えば、全ての単位演出を実行したことを、ミッションの条件とすることができる。
さらに、連続演出は、複数の単位演出が、実行される順番が予め定められて、関連付けられた演出である。実行される順番のみが定められているだけであり、常に実行される演出と、稀に実行される演出(以下、レア演出と称する)とを含めることができる。連続演出の場合には、このレア演出を実行したことを、ミッションの条件とすることができる。
以下では、主従演出と、複数演出と、連続演出との各々の処理について説明する。
<<主従演出実行処理>>
図34は、主従演出を実行するための処理を示すサブルーチンである。上述したように、主従演出は、例えば、少なくとも1つの主演出と、主演出に従属した少なくとも1つの従演出とからなる演出である。
最初に、単位遊技が開始されたタイミングであるか否かを判断する(ステップS3001)。単位遊技が開始されたタイミングであると判別したとき(YES)には、既に、この主従演出の処理を実行しているか否かを判断する(ステップS3002)。未だ、主従演出の処理を実行していないと判別したとき(NO)には、メイン制御手段1100の役抽選手段1120の役抽選処理によって、所定の役に当選したか否かを判断する(ステップS3003)。所定の役に当選していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、所定の役に当選したと判別したとき(YES)には、ミッションの内容が未だに決まっていないか否かを判断する(ステップS3004)。ミッションの内容が未だに決まっていないと判別したとき(YES)には、当選した役に応じてミッションの内容を決定する(ステップS3005)。
上述したステップS3004の判断処理で、ミッションの内容が既に決まっていると判別したとき(NO)、又はステップS3005の処理を実行したときには、主従演出を実行することが決定したか否かを判断する(ステップS3006)。主従演出を実行することが決定していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、主従演出を実行することが決定したと判別したとき(YES)、又は上述したステップS3002の判断処理で、主従演出の処理を既に実行していると判別したとき(YES)には、フラグF_sub_effect_permissionの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS3007)。フラグF_sub_effect_permissionは、従演出の実行を許可するか否かを示すフラグであり、フラグF_sub_effect_permissionの値が「1」であるときには、従演出の実行を許可することを示し、フラグF_sub_effect_permissionの値が「0」であるときには、従演出の実行を許可しないことを示す。
ステップS3007の判断処理で、フラグF_sub_effect_permissionの値が「1」であると判別したとき(YES)には、次に、フラグF_rare_direct_Aの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS3008)。フラグF_rare_direct_Aは、画像表示装置1034において、演出パターン17のデモ演出が行われているときに、遊技者によってスロットマシン1010に対する操作がなされたか否かを示すフラグである。フラグF_rare_direct_Aの値が「1」であったとき(YES)は、従演出の実行を開始し(ステップS3009)、その後、本サブルーチンを終了する。これに対して、フラグF_rare_direct_Aの値が「0」であったとき(NO)は、主演出の実行を開始し(ステップS3010)、本サブルーチンを終了する。なお、ステップS3007の処理において、フラグF_sub_effect_permissionの値が「0」であると判別したとき(NO)には、主演出の実行を開始して(ステップS3010)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS3001の判断処理で、単位遊技が開始されたタイミングでないと判別したとき(NO)には、単位遊技が終了したタイミングであるか否かを判断する(ステップS3011)。単位遊技が終了したタイミングでないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。
一方、単位遊技が終了したタイミングであると判別したとき(YES)には、主従演出のうち、既に終了した単位演出が存在するか否かを判断する(ステップS3012)。終了した単位演出が存在しないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。
既に終了した単位演出が存在すると判別したとき(YES)には、フラグF_sub_effect_permissionの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS3013)。フラグF_sub_effect_permissionの値が「1」でないと判別したとき(NO)には、主演出が終了したか否かを判断する(ステップS3014)。この判断処理では、主演出が、複数の単位演出からなる場合には、それらの全ての複数の単位演出を終了したか否かを判断する。主演出が終了していないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。
主演出が終了したと判別したとき(YES)には、フラグF_main_effect_endの値を「1」に設定し(ステップS3015)、本サブルーチンを終了する。フラグF_main_effect_endは、主演出が終了したか否かを示すフラグであり、フラグF_main_effect_endの値が「1」であるときには、主演出が終了したことを示し、フラグF_main_effect_endの値が「0」であるときには、主演出が終了していないことを示す。
上述した処理を実行することによって、主演出が終了したときには、フラグF_main_effect_endの値を「1」にする。上述したステップS3015の処理を実行した後、QRコードを生成するときには、主演出が終了したことを示す情報を、上述したQRコードに含める。QRコードに主演出が終了したことを示す情報を含めることで、遊技機サーバ3100に、主演出が終了したことを取得することができる。遊技機サーバ3100では、主演出が終了したことを取得することに基づいて、上述したフラグF_sub_effect_permissionの値を「1」に設定するための許可情報をパスワードに含めて、パスワードを生成する。遊技者によってパスワードが入力されたときには、スロットマシン1010のサブ制御手段1200は、パスワードに含まれている許可情報に基づいて、フラグF_sub_effect_permissionの値を「1」に設定する。
このように処理することで、主演出が終了した後、直ちに従演出の実行を許可するのではなく、一旦、遊技機サーバ3100にアクセスした後に、従演出の実行を許可することになる。特に、遊技機サーバ3100にアクセスした日の翌日以降に、従演出の実行を許可するように設定することで、翌日以降に、スロットマシン1010での遊技を行わせるようにすることができ、継続的に遊技を行わせることができる。遊技者を遊技店に足を運ばせる機会を増やしたり、契機を作ったりすることができ、遊技店におけるスロットマシン1010の稼働率を向上させたり安定化させたりすることができる。
上述したステップS3013の判断処理で、フラグF_sub_effect_permissionの値が「1」であると判別したとき(YES)には、従演出が終了したか否かを判断する(ステップS3016)。この判断処理では、従演出が、複数の単位演出からなる場合には、それらの全ての複数の単位演出を終了したか否かを判断する。従演出が終了していないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。
従演出が終了したと判別したとき(YES)には、従演出が終了したというミッションをクリアしたので、このミッションに対応した加算値を、スロットマシン1010のサブ制御手段1200の加算値記憶手段1262から読み出し(ステップS3017)、読み出した加算値を、現在の達成状態情報の値に加える(ステップS3018)。そして、フラグF_rare_direct_Aの値を「0」に設定した後(ステップS3019)、本サブルーチンを終了する。
図37は、主従演出を実行したときの、実行される単位演出の概略を示すタイムチャートである。この図37の例では、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で、10回の単位遊技が実行されたときに、これらの10回の単位遊技の各々に対応して、スロットマシン1010のサブ制御手段1200の制御によって単位演出が実行される。
図37に示した例では、スロットマシン1010のメイン制御手段1100では、10回の単位遊技が実行され、その間、スロットマシン1010のサブ制御手段1200では、主演出として6回の単位演出と、従演出として4回の単位演出とが実行される。
まず、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で特別役に当選したことに基づいて、主従演出を実行することが決定される(図34のステップS3003及びS3005)。スロットマシン1010のメイン制御手段1100で、6回の単位遊技が実行されることに基づいて、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で、主演出1〜主演出6の6個の単位演出が実行される。主演出6が実行されたときに、主演出が終了したと判別されて、フラグF_main_effect_endの値が「1」に設定される(図34のステップS3014及びS3015)。
上述したように、フラグF_main_effect_endの値が「1」に設定された後に、QRコードを生成するときには、主演出が終了したことを示す情報を、上述したQRコードに含められる。その後、そのQRコードに含まれた情報が、携帯電話2100を介して遊技機サーバ3100に送信される。このようにすることで、遊技機サーバ3100は、主演出が終了したことを取得することができる。
その後、遊技機サーバ3100では、主演出が終了したことを取得することに基づいて、従演出を許可するための情報をパスワードに含めて、パスワードを生成する。遊技者によって、そのパスワードが、スロットマシン1010のサブ制御手段1200に入力されたときには、スロットマシン1010のサブ制御手段1200は、パスワードに含む従演出を許可するための情報に基づいて、フラグF_sub_effect_permissionの値を「1」に設定する。フラグF_sub_effect_permissionの値が「1」に設定され、かつ、フラグF_rare_direct_Aの値が「1」だった場合は、従演出の実行が開始される(図34のステップS3009)。
このように構成することによって、主演出が終了した後、直ちに従演出を実行するのではなく、遊技機サーバ3100へアクセスして、遊技機サーバ3100で従演出の実行が許可された後、さらに、特定内容のデモ演出(演出パターン17)中に、スロットマシン1010に対する操作が行われた場合に、従演出が実行される。このように、遊技機サーバ3100へのアクセスを、従演出の実行の条件に加えることによって、スロットマシン1010で遊技を行う機会を増やしたり、契機を作ったりすることができ、スロットマシン1010を設置した遊技店における稼働率を高めることができる。
また、特定内容のデモ演出の実行中にスロットマシン1010に対する操作を行うことを、従演出の実行の条件に加えることによって、遊技者は、画像表示装置1034で行われているデモ演出の内容に注意を払い、かつ、特定内容のデモ演出が行われた場合は、スロットマシン1010の操作を行うことになるため、スロットマシン1010の集客能力をより向上させることができる。
<<複数演出実行処理>>
図35は、複数演出を実行するための処理を示すサブルーチンである。上述したように、複数演出では、複数の単位演出を行う順番を予め定めておいても、単位演出を実行するときに、実行するものをその都度決めるようにしてもよい。
最初に、単位遊技が開始されたタイミングであるか否かを判断する(ステップS3101)。単位遊技が開始されたタイミングであると判別したとき(YES)には、既に、この複数演出の処理を実行しているか否かを判断する(ステップS3102)。未だ、複数演出の処理を実行していないと判別したとき(NO)には、メイン制御手段1100の役抽選手段1120の役抽選処理によって、所定の役に当選したか否かを判断する(ステップS3103)。所定の役に当選していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、所定の役に当選したと判別したとき(YES)には、ミッションの内容が未だに決まっていないか否かを判断する(ステップS3104)。ミッションの内容が未だに決まっていないと判別したとき(YES)には、当選した役に応じてミッションの内容を決定する(ステップS3105)。
上述したステップS3104の判断処理で、ミッションの内容が既に決まっていると判別したとき(NO)、又はステップS3105の処理を実行したときには、複数演出を実行することが決定したか否かを判断する(ステップS3106)。複数演出を実行することが決定していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、複数演出を実行することが決定したと判別したとき(YES)、又は上述したステップS3102の判断処理で、複数演出の処理を既に実行していると判別したとき(YES)には、終了した単位演出の数が所定数以上になったか否かを判断する(ステップS3107)。すなわち、前半の単位演出が終了したか否かを判断することができる。終了した単位演出の数が所定数以上になったと判別したとき(YES)には、フラグF_remain_effect_permissionの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS3108)。フラグF_remain_effect_permissionは、残った単位演出、すなわち、後半の単位演出の実行を許可するか否かを示すフラグであり、フラグF_remain_effect_permissionの値が「1」であるときには、残った単位演出の実行を許可することを示し、フラグF_remain_effect_permissionの値が「0」であるときには、残った単位演出の実行を許可しないことを示す。ステップS3108の判断処理で、フラグF_remain_effect_permissionの値が「1」でないと判別しとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。
一方、フラグF_remain_effect_permissionの値が「1」であると判別しとき(YES)は、次に、フラグF_rare_direct_Bの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS3109)。フラグF_rare_direct_Bは、画像表示装置1034において、演出パターン18のデモ演出が行われているときに、遊技者によってスロットマシン1010に対する操作がなされたか否かを示すフラグである。フラグF_rare_direct_Bの値が「1」であったとき(YES)、又は上述したステップS3107の判断処理で、終了した単位演出の数が所定数以上になっていないと判別したとき(NO)には、残った単位演出のうちの1つを選択して実行を開始し(ステップS3110)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS3101の判断処理で、単位遊技が開始されたタイミングでないと判別したとき(NO)には、単位遊技が終了したタイミングであるか否かを判断する(ステップS3111)。単位遊技が終了したタイミングでないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。
一方、単位遊技が終了したタイミングであると判別したとき(YES)には、複数演出のうち、既に終了した単位演出が存在するか否かを判断する(ステップS3112)。終了した単位演出が存在しないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。
一方、終了した単位演出が存在すると判別したとき(YES)には、終了した単位演出の数を計数し(ステップS3113)、その数を、スロットマシン1010のサブ制御手段1200の記憶手段に記憶させ(ステップS3114)、終了した単位演出の数が、所定数以上であるか否かを判断する(ステップS3115)。終了した単位演出の数が、所定数以上でないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。
一方、終了した単位演出の数が、所定数以上であると判別したとき(YES)には、フラグF_remain_effect_permissionの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS3116)。フラグF_remain_effect_permissionの値が「1」でないと判別したとき(NO)には、フラグF_part_effect_endの値を「1」に設定し(ステップS3117)、本サブルーチンを終了する。
上述した処理を実行することによって、前半の演出が終了したときには、フラグF_remain_effect_permissionの値を「1」にする。上述したステップS3117の処理を実行した後、QRコードを生成するときには、前半の演出が終了したことを示す情報を、上述したQRコードに含める。QRコードに主演出が終了したことを示す情報を含めることで、遊技機サーバ3100に、前半の演出が終了したことを取得することができる。遊技機サーバ3100では、前半の演出が終了したことを取得することに基づいて、上述したフラグF_remain_effect_permissionの値を「1」に設定するための許可情報をパスワードに含めて、パスワードを生成する。遊技者によってパスワードが入力されたときには、スロットマシン1010のサブ制御手段1200は、パスワードに含まれている許可情報に基づいて、フラグF_remain_effect_permissionの値を「1」に設定する。
このように処理することで、前半の演出が終了した後、直ちに後半の演出の実行を許可するのではなく、一旦、遊技機サーバ3100にアクセスした後に、後半の演出の実行を許可することになる。特に、遊技機サーバ3100にアクセスした日の翌日以降に、後半の演出の実行を許可するように設定することで、翌日以降に、スロットマシン1010での遊技を行わせるようにすることができ、継続的に遊技を行わせることができる。遊技者を遊技店に足を運ばせる機会を増やしたり、契機を作ったりすることができ、遊技店におけるスロットマシン1010の稼働率を向上させたり安定化させたりすることができる。
一方、フラグF_remain_effect_permissionの値が「1」であると判別したとき(YES)には、単位演出の全てを実行したか否かを判断する(ステップS3118)。単位演出の全てを実行していないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。一方、単位演出の全てを実行したと判別したとき(YES)には、単位演出の全てを実行したというミッションをクリアしたので、このミッションに対応した加算値を、スロットマシン1010のサブ制御手段1200の加算値記憶手段1262から読み出し(図示せず)、読み出した加算値を、現在の達成状態情報の値に加える(ステップS3119)。そして、フラグF_rare_direct_Bの値を「0」に設定した後(ステップS3120)、本サブルーチンを終了する。
図38は、複数演出を実行したときの、実行される単位演出の概略を示すタイムチャートである。図38(a)の例でも、図38(b)の例でも、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で、10回の単位遊技が実行されたときに、これらの10回の単位遊技の各々に対応して、スロットマシン1010のサブ制御手段1200の制御によって単位演出が実行される。
図38(a)に示した例は、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で、10回の単位遊技が実行され、その間に、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で、第1〜第10の単位演出が順に実行される例である。図38(b)に示した例は、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で、10回の単位遊技が実行され、その間に、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で、第1〜第10の単位演出のうちから、実行すべき1つの単位演出が決められ、その単位演出が実行される例である。
まず、図38(a)の例においても、図38(b)の例においても、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で特別役に当選したことに基づいて、複数演出を実行することが決定される(図35のステップS3103及びS3105)。
図38(a)に示した例では、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で、6回の単位遊技が実行されることに基づいて、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で、第1〜第6の6個の単位演出が、前半の演出として順に実行される。第6の単位演出が実行されたときに、前半の演出が終了したとして、フラグF_part_effect_endの値が「1」に設定される(図35のステップS3115及びS3117)。
また、図38(b)に示した例では、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で、6回の単位遊技が実行されることに基づいて、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で、1番目〜6番目の6個の単位演出が、前半の演出として実行される。上述したように、1番目〜6番目の6個の単位演出は、第1〜第10の単位演出のうちから、実行すべき1つの単位演出がその都度決められたものである。6番目の単位演出が実行されたときに、前半の演出が終了したとして、フラグF_part_effect_endの値が「1」に設定される(図35のステップS3115及びS3117)。
上述したように、フラグF_part_effect_endの値が「1」に設定された後に、QRコードを生成するときには、前半の演出が終了したことを示す情報を、上述したQRコードに含められる。その後、そのQRコードに含まれた情報が、携帯電話2100を介して遊技機サーバ3100に送信される。このようにすることで、遊技機サーバ3100は、前半の演出が終了したことを取得することができる。
その後、遊技機サーバ3100では、前半の演出が終了したことを取得することに基づいて、後半の演出を許可するための情報をパスワードに含めて、パスワードを生成する。遊技者によって、そのパスワードが、スロットマシン1010のサブ制御手段1200に入力されたときには、スロットマシン1010のサブ制御手段1200は、パスワードに含む後半の演出を許可するための情報に基づいて、フラグF_remain_effect_permissionの値を「1」に設定する。そして、フラグF_remain_effect_permissionの値が「1」に設定され、さらに、特定内容のデモ演出(演出パターン18)中に、スロットマシン1010に対する操作が行われたことに基づいて、後半の演出の実行が開始される(図35のステップS3110)。
このように構成することによって、前半の演出が終了した後、直ちに後半の演出を実行するのではなく、遊技機サーバ3100へアクセスして、遊技機サーバ3100で後半の演出の実行が許可された後、さらに、特定内容のデモ演出(演出パターン18)中に、スロットマシン1010に対する操作が行われた場合に、後半の演出が実行される。このように、遊技機サーバ3100へのアクセスを、後半の演出の実行の条件に加えることによって、スロットマシン1010で遊技を行う機会を増やしたり、契機を作ったりすることができ、スロットマシン1010を設置した遊技店における稼働率を高めることができる。
また、特定内容のデモ演出の実行中にスロットマシン1010に対する操作を行うことを、後半の演出の実行の条件に加えることによって、遊技者は、画像表示装置1034で行われているデモ演出の内容に注意を払い、かつ、特定内容のデモ演出が行われた場合は、スロットマシン1010の操作を行うことになるため、スロットマシン1010の集客能力をより向上させることができる。
<<連続演出実行処理>>
図36は、連続演出を実行するための処理を示すサブルーチンである。上述したように、連続演出は、複数の単位演出が、実行される順番が予め定められて、関連付けられた演出であり、稀に実行される可能性のあるレア演出を複数の単位演出に含めることができる。
最初に、遊技者によってベット操作が行われたか否かを判断する(ステップS3201)。この判断は、遊技者によって、1ベットスイッチ1062、2ベットスイッチ1064又は最大ベットスイッチ1066が操作されたか否かを判断する処理である。
ベット操作が行われたと判別したとき(YES)には、前回の演出を続行している最中であるか否かを判断する(ステップS3202)。前回の演出を続行していると判別したときには、その演出を中断する(ステップS3203)。
上述したステップS3202の判断処理で、前回の演出を続行していないと判別したとき(NO)、又はステップS3203の処理を実行したときには、直ちに、本サブルーチンを終了する。このように、遊技者がベット操作をすることによって、別の演出が既に行われている場合であっても、直ちに、連続演出を開始できるように準備して、待機することができる。
上述したステップS3201の判断処理で、遊技者によってベット操作が行われていないと判別したとき(NO)には、単位遊技が開始されたタイミングであるか否かを判断する(ステップS3204)。単位遊技が開始されたタイミングであると判別したとき(YES)には、既に、この連続演出の処理を実行しているか否かを判断する(ステップS3205)。未だ、連続演出の処理を実行していないと判別したとき(NO)には、メイン制御手段1100の役抽選手段1120の役抽選処理によって、所定の役に当選したか否かを判断する(ステップS3206)。所定の役に当選していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、所定の役に当選したと判別したとき(YES)には、ミッションの内容が未だに決まっていないか否かを判断する(ステップS3207)。ミッションの内容が未だに決まっていないと判別したとき(YES)には、当選した役に応じてミッションの内容を決定する(ステップS3208)。
上述したステップS3207の判断処理で、ミッションの内容が既に決まっていると判別したとき(NO)、又はステップS3208の処理を実行したときには、連続演出を実行することが決定したか否かを判断する(ステップS3209)。連続演出を実行することを決定していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、連続演出を実行することを決定したと判別したとき(YES)には、稀に実行するレア演出を実行するか否かを決定する。すなわち、まずフラグF_rare_direct_AまたはF_rare_direct_Bのいずれかの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS3210)。そして、どちらかのフラグの値が「1」であれば(YES)、図7に示した演出抽選テーブル切替手段1224によって、演出抽選テーブル記憶手段1222に記憶されている演出抽選テーブルのうち、上述した複数の通常演出の中にレア演出を含む連続演出(特定の遊技演出)が抽選対象に含まれた演出抽選テーブルが選択され、当該演出抽選テーブルに基づく乱数抽選が行われる(ステップS3211)。なお、上述したレア演出を含んだ連続演出においては、当該レア演出を実行するタイミングが予め定められている。
これに対して、いずれのフラグの値も「0」だった場合(NO)は、演出抽選テーブル切替手段1224によって、演出抽選テーブル記憶手段1222から通常演出のみで構成された連続演出を抽選対象とする演出抽選テーブルが選択され、当該演出抽選テーブルに基づく乱数抽選が行われる(ステップS3212)。
上述したステップS3205の判断処理で、連続演出の処理を既に実行していると判別したとき(YES)、又は、ステップS3211もしくはS3212の処理により、連続演出の選択が行われたときには、レア演出を実行するタイミングであるか否かを判断する(ステップS3213)。レア演出を実行するタイミングでないと判別したとき(NO)には、次回行う演出として通常の演出を選択し(ステップS3214)、本サブルーチンを終了する。一方、レア演出を実行するタイミングであると判別したとき(YES)には、次回行う演出としてレア演出を選択し(ステップS3215)、本サブルーチンを終了する。なお、ステップS3211またはS3212の処理により、通常演出のみで構成された連続演出が選択された場合は、ステップS3213において、レア演出を実行するタイミングであると判断される場合がないことは、いうまでもない。
上述したステップS3204の判断処理で、単位遊技が開始されたタイミングでないと判別したとき(NO)には、単位遊技が終了したタイミングであるか否かを判断する(ステップS3216)。単位遊技が終了したタイミングでないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。
単位遊技が終了したタイミングであると判別したとき(YES)には、連続演出の全てを実行したか否かを判断する(ステップS3217)、連続演出の全てを実行していないと判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了する。一方、連続演出の全てを実行したと判別したとき(YES)には、連続演出が終了したというミッションをクリアしたので、このミッションに対応した加算値を、スロットマシン1010のサブ制御手段1200の加算値記憶手段1262から読み出し、読み出した加算値を、現在の達成状態情報の値に加える(ステップS3218)。そして、フラグF_rare_direct_AまたはF_rare_direct_Bのうち、「1」になっているフラグの値を「0」に設定して(ステップS3219)、本サブルーチンを終了する。
図39は、連続演出を実行したときの、実行される単位演出の概略を示すタイムチャートである。図39(a)の例でも、図39(b)の例でも、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で、10回の単位遊技が実行されたときに、これらの10回の単位遊技の各々に対応して、スロットマシン1010のサブ制御手段1200の制御によって単位演出が実行される。
図39(a)に示した例は、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で、通常演出(演出7〜演出10)が後半に実行される例である。この図39(a)の例の場合には、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で特別役に当選したことに基づいて、連続演出を実行することが決定されるが(図36のステップS3206及びS3208)、その後、ステップS3211またはS3212の処理で、通常演出のみで構成された連続演出が選択されたときのものである。
一方、図39(b)に示した例は、スロットマシン1010のサブ制御手段1200で、レア演出(演出7’〜演出10’)が後半に実行される例である。この図39(b)の例の場合には、スロットマシン1010のメイン制御手段1100で特別役に当選したことに基づいて、連続演出を実行することが決定され(図36のステップS3206及びS3208)、その後、ステップS3211の処理により、レア演出を含んだ連続演出が選択されたときの一例を示すものである。
このような処理を実行することによって、特定内容のデモ演出(演出パターン17または18)の実行中にスロットマシン1010に対する操作を行うことで、連続演出においてレア演出が行われる可能性が生じるため、遊技者は、画像表示装置1034で行われているデモ演出の内容に注意を払い、かつ、特定内容のデモ演出が行われた場合は、スロットマシン1010の操作を行うことになるため、スロットマシン1010の集客能力をより向上させることができる。