JP5353939B2 - 回転電機のロータ - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両や電気自動車等に搭載される回転電機のロータに関する。また、産業用機器、家庭電化製品等への適用も可能である。
回転電機のロータとして、電磁鋼板が積層されてなるロータコアと、ロータコアの軸方向の両端面に設けられてロータコアを挟むエンドプレートとを備えるものが知られている(特許文献1参照)。
このような積層構造のロータコアにおいては、ロータコアが軸方向に開いてしまうという課題がある。
例えば、インナーロータ型のロータでは、高速回転時に、特にロータコアの外周端部(ステータに対向する側の端部)で軸方向の開きが生じる虞がある。
そこで、図12に示すロータ100のように、エンドプレート101の外径側(ステータ側)端部の厚さを軸方向内側に厚くして、ロータコア102の外周端部での軸方向の開きを押さえる技術が知られている。
ところで、エンドプレート101の内径側(反ステータ側)端部103は、ロータ100への衝撃や振動による荷重(以下、衝撃荷重と呼ぶ)を集中して受けやすい。
そして、図12のようなエンドプレート101では、ロータコア102の外周端部での軸方向の開きを押さえるためにエンドプレート101がたわむことで生じる応力集中(以下、たわみ応力による応力集中と呼ぶ)も、エンドプレート101の内径側端部103に生じる。
すなわち、図12に示す従来のロータ100では、衝撃荷重を受ける場所とたわみ応力による応力集中の生じる場所とが同じ場所(エンドプレート101の内径側端部103)となってしまう。
このため、エンドプレート101の耐久性や耐衝撃性が低下する虞がある。
特開平9−233750号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電磁鋼板が積層されてなるロータコアとエンドプレートとを有する回転電機のロータにおいて、たわみ応力を分散させ、エンドプレートの反ステータ側端部に生じる応力集中を緩和させることを目的とする。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の回転電機のロータによれば、ステータコイルを有するステータに対向する周面を有するとともに、電磁鋼板が積層されてなるロータコアと、ロータコアの軸方向の両端面に対向して配置されてロータコアを挟むエンドプレートとを備える。
また、少なくとも一方のエンドプレートは、径方向ステータ側の端部と反ステータ側の端部との間において軸方向に貫通する貫通穴と、少なくとも貫通穴よりも径方向ステータ側においてロータコアの軸方向端面に当接して、エンドプレートの弾性力によってロータコアに軸方向荷重を加える押圧部とを有する。
これによれば、貫通穴が形成された付近は剛性が低くなるため、反ステータ側の端部よりも径方向ステータ側に剛性の低い部分が形成されることになる。
このため、ロータコアの軸方向への開きを押さえるためにエンドプレートがたわむことにより生じる応力(たわみ応力)は主に貫通穴近傍に生じやすくなり、衝撃荷重を受ける場所である反ステータ側部には、たわみ応力の影響が及びにくくなる。つまり、たわみ応力が反ステータ側端部に集中せずに分散されるため、反ステータ側端部に生じる応力集中が緩和される。
また、ロータは、ロータコアに固定されて磁極を形成する永久磁石を備え、永久磁石による磁極同士の間にはリラクタンストルクを発生させるための補助磁極が形成されている。
そして、エンドプレートは、磁極及び補助磁極に対応する周方向位置に貫通穴を有しており、磁極に対応する周方向位置の貫通穴は、補助磁極に対応する周方向位置の貫通穴よりも開口面積が小さい。
永久磁石は、渦電流損による発生熱によって温度が高くなりやすいため、永久磁石の熱は効率よく放熱されることが好ましい。
本手段によれば、磁極に対応する周方向位置の貫通穴の開口面積を小さくすることで、熱伝導による永久磁石の放熱を促進させることができる。
また、たわみ応力の分散効果を高めるためには貫通穴の開口面積が大きい方がよいため、放熱の必要が磁極よりも少ない補助磁極部においては、貫通穴の開口面積を大きくしている。
これによれば、たわみ応力の分散効果に加えて、エンドプレートに放熱板としての機能を持たせることが可能となる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の回転電機のロータによれば、貫通穴のエンドプレート径方向における長さは、貫通穴のエンドプレート周方向における中央で最も長く、貫通穴のエンドプレート周方向における長さは、貫通穴のエンドプレート径方向における中央で最も長く、貫通穴は、エンドプレート径方向における最大長さと、エンドプレート周方向における最大長さとが等しい。
これによれば、たわみ応力の分散効果が向上する。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の回転電機のロータによれば、貫通穴の穴形状は真円である。
これによれば、たわみ応力の分散効果が向上する。
〔請求項の手段〕
請求項に記載の回転電機のロータによれば、エンドプレートは、ロータコアへの組み付け前の自然状態において、径方向ステータ側へと向かうにつれてロータコアの軸方向端面に近づくように傾斜する傾斜部を有しており、傾斜部が自然状態よりも軸方向外側へ弾性変形した状態でロータコアに取り付けられることにより、傾斜部の一部もしくは傾斜部よりも径方向ステータ側の一部が押圧部をなす。
本手段は、押圧部の一態様を示すものである。これにより、押圧部でロータコアに軸方向荷重を加えることができる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載の回転電機のロータによれば、エンドプレートは、前記ロータコアへの組み付け前の自然状態において、径方向ステータ側の端部がロータコアの軸方向端面側に向かうように曲げられた屈曲部を有し、屈曲部が弾性変形した状態でロータコアに取り付けられることで、屈曲部よりも径方向ステータ側の一部が押圧部をなしている。
本手段は、押圧部の一態様を示すものである。これにより、押圧部でロータコアに軸方向荷重を加えることができる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載の回転電機のロータによれば、貫通穴は、屈曲部に設けられている。これにより、屈曲部の剛性を低くすることができるため、屈曲部がより変形しやすくなり、屈曲部での応力集中を緩和することができる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載の回転電機のロータによれば、押圧部は、ロータコアの軸方向端面に向けて突出する突出部として設けられている。これにより、押圧部でロータコアに軸方向荷重を加えることができる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載の回転電機のロータによれば、突出部の軸方向内側端面は、径方向ステータ側から反ステータ側に向かうにつれて軸方向外側へ傾斜するテーパ面となっている。これにより、テーパ面を押圧部とすることによってロータコアに軸方向荷重をより広範囲に安定して加えることができる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載の回転電機のロータによれば、テーパ面に沿って反ステータ側に延長した仮想線が、エンドプレート径方向における貫通穴の最内径側端と最外径側端との間を通る。
これによれば、たわみ応力は貫通穴付近に発生しやすくなり、たわみ応力の分散効果が向上する。
回転電機の全体構成図である(参考例1)。 (a)は自然状態でのエンドプレートの断面図であり、(b)は、エンドプレートの平面図である(参考例1)。 (a)、(b)はエンドプレートの平面図である(参考例2、参考例3)。 (a)は参考例1のエンドプレートの応力分布、(b)は参考例2のエンドプレートの応力分布、(c)は参考例3のエンドプレートの応力分布を説明する図である。 (a)はロータの平面図であり(実施例)、(b)はエンドプレートの平面図である(実施例の変形例(変形例)。 (a)は実施例1のエンドプレートの応力分布、(b)は変形例の応力分布を説明する図である。 (a)、(b)は自然状態のエンドプレートの断面図である(参考例4、参 考例5)。 (a)は自然状態のエンドプレートの断面図であり、(b)はロータの断面図である(参考例6)。 (a)、(b)は、自然状態のエンドプレートの断面図である(参考例7、 参考例8)。 回転電機の全体構成図である(参考例9)。 ロータの全体構成図である(変形例2)。 (a)は従来のロータの全体構成図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。
参考例1〕
参考例1の構成〕
参考例1の回転電機1を、図1、図2を用いて説明する。
参考例1の回転電機1は、電動機又は発電機としての機能を有するモータジェネレータであって、回転磁界を発生可能なステータ2と、ステータ2の内周側に配されて回転するロータ3とを備える。
なお、本参考例では、円筒上のステータ2の内周にロータ3が配置されるインナーロータ型である(図1参照。なお、図1は中心線の片側を省略して図示している)。
ステータ2は、複数の電磁鋼板を積層して円筒状に形成されたステータコア4と、ステータコア4に巻装されたステータコイル5とを有している。そして、ステータコイル5に3相交流電流が流れることにより回転磁界を形成し、回転磁界内に配されるロータ3を回転させることが可能である。
ロータ3は、永久磁石型であって、ステータ2と同心的にステータ2の内周に配されるロータコア8と、ロータコア8に埋め込まれて磁極を形成する永久磁石9と、ロータコア8の軸方向の両端面に設けられてロータコア8を挟むエンドプレート10と、ロータコア8に固定されてロータコア8とともに回転するシャフト11とを備える。
ロータコア8は、複数の電磁鋼板を積層して円筒状に形成されており、その中心には回転軸となるシャフト11が固定されている。
エンドプレート10は、ロータコア8を軸方向に挟むものであって、ロータコア8の軸方向両端にそれぞれ1枚ずつ設けられている。
エンドプレート10は、例えばステンレスなどの非磁性材料によって円板状に形成されており、中央にシャフト11が貫通するシャフト孔14が設けられている。
参考例1の特徴〕
以下、図1、図2を参照しながら、エンドプレート10の構成を詳しく説明する。
径方向において、ロータ3がステータ2と対向する側をステータ側(径方向ステータ側)として説明する。なお、本参考例はインナーロータ型であるため、ステータ側がロータ3の外径側であり、反ステータ側がロータ3の内径側である。
図2に示すように、エンドプレート10は、ロータコア8への組み付け前であって外部から荷重を負荷されない自然状態において、シャフト孔14の開口縁からステータ側に向って軸方向に垂直でロータコア8の面に平行に延びる根元側片17と、根元側片17のステータ側でロータコア8の面方向に対して軸方向内側(ロータコア8の軸方向端面8aに向かう側)に傾斜する先端側片18(傾斜部)を有している。つまり、先端側片18は、ステータ側へと向かうにつれてロータコア8の軸方向端面8aに近づくように傾斜している。そして、根元側片17と先端側片18との間には屈曲部19が設けられており、根元側片17と先端側片18は鈍角に交わっている。すなわち、根元側片17からステータ側のエンドプレート10が軸方向内側に曲げられて屈曲部19が形成され、その先に先端側片18が形成されている。
そして、エンドプレート10のステータ側端部21(外周端)と反ステータ側端部22(内周端)との間に、軸方向に貫通する貫通穴25が設けられている。本参考例では、屈曲部19に貫通穴25が設けられている。
貫通穴25は、エンドプレート10の周方向に複数個等間隔に設けられている。本参考例では、12個の貫通穴25が周方向に等間隔に開口している(図2参照。なお、図2(b)ではエンドプレート10の平面図を1/4円分のみ図示している)。
貫通穴25の穴形状は略真円である。複数の貫通穴25は、全て径が等しく、穴中心がロータ3の回転軸を中心とする仮想円X上に位置するように配されている。この仮想円Xは、根元側片17と先端側片18との間の境界と等しく、根元側片17と先端側片18との間の境界に中心のある円形の貫通穴25が複数設けられていることになる。すなわち、屈曲部19に貫通穴25が設けられている。
エンドプレート10は、ロータコア8に押し付けてロータコア8に組み付けられる(図1参照)。このとき、屈曲部19が変形して先端側片18が軸方向外側に持ち上がり、先端側片18は根元側片17とともに軸方向に垂直な方向(ロータコア8の面方向)に沿う。そして、この状態で、ロータコア8に固定されたシャフト11の外周に軸方向外側から圧入リング27を圧入して、圧入リング27とロータコア8との間にエンドプレート10を挟持することで、エンドプレート10はシャフト11及びロータコア8に対して固定される。
すなわち、エンドプレート10は弾性変形して先端側片18がロータコア8の軸方向端面8aに当接した状態でロータコア8に組み付けられる。
これにより、ロータコア8に組み付けられた状態では、エンドプレート10の変形を復元しようとする弾性力によって、先端側片18がロータコア8に軸方向荷重を加える。すなわち、先端側片18がロータコア8の軸方向端面8aに当接してロータコア8に軸方向荷重を加える部位(押圧部)として機能する。特に、ステータ側端部21は、確実にロータコア8の軸方向端面8aに当接して、最も強くロータコア8を押圧し、ロータコア8に軸方向荷重を加える部位(最大押圧部)として機能する。
また、ロータコア8に組み付けられた状態では、貫通穴25の軸方向内側の開口がロータコア8の最外層の電磁鋼板によって塞がれる(図1参照)。つまり、貫通穴25は、エンドプレート10とロータコア8とに連続して軸方向に貫通するような貫通穴の一部ではない。
なお、貫通穴25の軸方向内側の開口がロータコア8の最外層の電磁鋼板によって塞がれるのではなく、最外層よりも中の層の電磁鋼板によって塞がれていてもよい。
また、貫通穴25は、永久磁石9の位置よりも反ステータ側(径方向内側)に開口している。
参考例1の作用効果〕
エンドプレート10は、弾性変形して先端側片18がロータコア8の軸方向端面8aに当接した状態でロータコア8に組み付けられ、先端側片18がこの弾性変形による弾性力によってロータコア8に軸方向荷重を与える。
そして、本参考例のエンドプレート10は、ステータ側端部21と反ステータ側端部22との間において軸方向に貫通する貫通穴25を有する。
これによれば、エンドプレート10において、ロータコア8の軸方向への開きを押さえるためにエンドプレート10がたわむ(弾性変形する)ことにより生じる応力(たわみ応力と呼ぶ)が分散される。
貫通穴25が形成された付近は剛性が低くなるため、エンドプレート10において、反ステータ側端部22よりもステータ側に剛性の低い部分が形成されることになる。
このため、たわみ応力は主に貫通穴25近傍に生じやすくなり、従来のように反ステータ側端部22にたわみ応力が集中しにくくなる。つまり、たわみ応力は反ステータ側端部22のみに集中的に発生するのではなく、貫通穴25付近にも分散される。これにより、衝撃荷重を受ける場所である反ステータ側端部22での応力集中が緩和される。
このため、衝撃荷重を受けた場合でも、従来よりも、反ステータ側端部22に発生する応力が低くなる。この結果、エンドプレート10の耐久性や耐衝撃性が向上する。
また、屈曲部19に貫通穴25を設けることで、屈曲部19の剛性を低くすることができるため、屈曲部19がより変形しやすくなり、屈曲部19での応力集中を緩和することができる。
なお、参考例1では、貫通穴25の穴形状は全て略真円であったが、図3(a)に示すように、エンドプレート周方向に長い長穴であってもよい(参考例2)。また、図3(b)に示すように、エンドプレート径方向に長い長穴であってもよい(参考例3)。
ここで、参考例1と参考例2参考例3とで、軸方向への衝撃荷重及びたわみ応力が発生した状態での応力分布図を比較する(図4参照)。
参考例1、参考例2参考例3で、いずれもたわみ応力が貫通穴25付近(特に、貫通穴25同士の間)に発生していることがわかる。つまり、たわみ応力が反ステータ側端部22のみに集中せず、分散されている。
そして、反ステータ側端部22は衝撃荷重を集中して受けているため、応力集中が生じているが、たわみ応力の影響が少ないために、貫通穴25を設けない場合よりも応力集中が小さくなる。
なお、貫通穴25の穴形状は、略真円でなくても、貫通穴25のエンドプレート径方向における長さが、エンドプレート周方向における中央で最も長く、貫通穴25のエンドプレート周方向における長さが、エンドプレート径方向における中央で最も長く、貫通穴25のエンドプレート径方向における最大長さd1と、エンドプレート周方向における最大長さd2とがほぼ等しくなるような変形円であってもよい。なお、参考例1もd1=d2を満たしている。
d1=d2であれば、略真円でなくても、参考例2(d1<d2)や参考例3(d1>d2)よりも優れた応力分散効果を得られる。また、d1とd2とが異なっていてもよいが、d1とd2との差が小さい方が好ましい。
〔実施例
〔実施例の構成〕
実施例の回転電機1を、参考例1とは異なる点を中心に図1、図5(a)を用いて説明する。
実施例では、複数の貫通穴25は、周方向の配置位置によって大きさが異なっている。
本実施例のロータ3には、永久磁石9による磁極3A同士の間に、リラクタンストルクを発生させるための補助磁極3Bが形成されている。
図5(a)に示すように、ロータコア8には、軸方向視において、ステータ側(外径側)に広がるV字状に配される2つの永久磁石9によって1つの磁極3Aを形成している。そして、磁極3A同士の間のロータコア8は、磁束が通りやすい磁気的凸部となり、リラクタンストルクを発生させるための補助磁極3Bとなる。
そして、エンドプレート10は、磁極3A及び補助磁極3Bに対応する周方向位置に貫通穴25を有している。ここで、磁極3Aに対応する周方向位置の貫通穴25を磁極位置穴25Aとし、補助磁極3Bに対応する周方向位置の貫通穴25を補助磁極位置穴25Bとする。
磁極位置穴25Aと補助磁極位置穴25Bとは周方向に交互に並んでいる。そして、磁極位置穴25A及び補助磁極位置穴25Bは、ともに略真円の穴形状を有しており、穴中心がロータ3の回転軸を中心とする仮想円X上に位置するように配されている。
なお、仮想円Xは、径方向において永久磁石9よりも内側にあり、永久磁石9の軸方向端面はエンドプレート10に当接している(図1参照)。好ましくは、径方向において磁極位置穴25Aが永久磁石9に重なっていない方がよい。
そして、磁極位置穴25Aの径は、補助磁極位置穴25Bの径よりも小さい。つまり、磁極位置穴25Aは補助磁極位置穴25Bよりも開口面積が小さい。
〔実施例の作用効果〕
永久磁石9は、渦電流損による発生熱によって温度が高くなりやすいため、永久磁石9の熱は効率よく放熱されることが好ましい。
本実施例によれば、磁極位置穴25Aの開口面積を小さくすることで、熱伝導による永久磁石9の放熱を促進させることができる。
また、たわみ応力の分散効果を高めるためには貫通穴25の開口面積が大きい方がよいため、放熱の必要が磁極3Aよりも少ない補助磁極3Bの近傍に位置する補助磁極位置穴25Bの開口面積を大きくしている。
これによれば、たわみ応力の分散効果に加えて、エンドプレート10に放熱板としての機能を持たせることが可能となる。
なお、本実施例では、永久磁石9の軸方向端面がエンドプレート10に当接していたが、永久磁石9自体にエンドプレート10が当接していなくても、磁極3A付近のロータコア8がエンドプレート10に当接していれば、ロータコア8を介した伝熱により、放熱の効果は得られる。
また、本実施例では、磁極位置穴25Aと補助磁極位置穴25Bとがともに略真円の穴であったが、図5(b)に示すように、例えば、補助磁極位置穴25Bを径方向に潰したような周方向に延びる穴としてもよい(変形例)。
ここで、実施例と変形例とで、軸方向への衝撃荷重及びたわみ応力とが発生した状態での応力分布図を比較する(図6参照)。
実施例、変形例で、いずれもたわみ応力が貫通穴25付近(特に、貫通穴25同士の間)に発生していることがわかる。つまり、たわみ応力が反ステータ側端部22のみに集中せず、分散されている。
そして、反ステータ側端部22は衝撃荷重を集中して受けているため、応力集中が生じているが、たわみ応力の影響が少ないために、貫通穴25を設けない場合よりも応力集中が小さくなる。
参考例4
参考例4の回転電機1を、参考例1とは異なる点を中心に図7(a)を用いて説明する。
参考例4では、エンドプレート10は、自然状態において、根元側片17もロータコア8の面方向に対して軸方向内側に傾斜している。
軸方向に垂直な方向(ロータコア8の面方向)に対する根元側片17の傾斜角θ1は、先端側片18の傾斜角θ2よりも小さい。
これによれば、エンドプレート10は弾性変形して先端側片18及び根元側片17がロータコア8の軸方向端面8aに当接した状態でロータコア8に組み付けられるため、根元側片17もロータコア8の軸方向端面8aに弾接する。従って、先端側片18に加えて根元側片17も積極的にロータコア8を押圧するため、参考例1よりも強力にロータコア8を押圧することができる。
参考例5
参考例5の回転電機1を、参考例4とは異なる点を中心に図7(b)を用いて説明する。
参考例5のエンドプレート10は、自然状態において、根元側片17の傾斜角θ1と先端側片18の傾斜角θ2とが等しく、根元側片17と先端側片18とのなす角度が180度であって、根元側片17と先端側片18との間に屈曲部19が存在しない。
これによれば、傾斜した根元側片17と先端側片18の変形による弾性によって、より強力にステータ側端部21でロータコア8を押圧することができる。
参考例6
参考例6の回転電機1を、参考例1とは異なる点を中心に図8を用いて説明する。
参考例6のエンドプレート10は、自然状態において、シャフト孔14の開口縁からステータ側に向って軸方向に垂直(ロータコア8の面に平行)に延びる平坦部28を有するとともに、ステータ側端部21に軸方向内側に突出する突出部29を有する。
例えば、突出部29は、エンドプレート10のステータ側端部21の厚さが軸方向内側に厚くなるように形成されている。
貫通穴25は、突出部29よりも反ステータ側において平坦部28に設けられている。
このエンドプレート10は、突出部29をロータコア8の軸方向端面8aに当接させて押し付けた状態で、圧入リング27によってロータコア8に組み付けられる。
これにより、ロータコア8に組み付けられた状態では、突出部29が設けられたステータ側端部21のみが軸方向外側に持ち上がり、平坦部28が下に凸となるようにたわんだ状態となる(図8(b)参照)。
このため、エンドプレート10の弾性力によって、ロータコア8の軸方向端面8aに当接する突出部29は、ロータコア8を押圧する。すなわち、ロータコア8に当接して軸方向荷重を加える押圧部として機能する。
また、突出部29の軸方向内側端面は、ステータ側から反ステータ側に向かうにつれて軸方向外側へ傾斜するテーパ面となっている。そして、テーパ面のテーパ角θ3は、テーパ面に沿って反ステータ側に延長した仮想線Yが、平坦部28の軸方向内側端面28aと交わる位置で、貫通穴25のエンドプレート径方向における最内径側端から最外径側端との間を通るように設定されている。なお、本参考例では、仮想線Yが径方向中心を通るように設定されている(図8(a)参照)。
これによれば、たわみ応力は貫通穴25付近に発生しやすくなり、たわみ応力の分散効果が向上する。
なお、図9(a)に示すように突出部29をハーフピアス加工によって形成してもよい(参考例7)。また、図9(b)に示すようにステータ側端部21を軸方向内側に折り曲げることによって形成してもよい(参考例8)。
参考例9
参考例9の回転電機1を参考例1とは異なる点を中心に図10を用いて説明する。
すなわち、円筒状のロータ3の内側に、ステータ2が配されている。
このため、本参考例では、ステータ側がロータ3の内径側であり、反ステータ側がロータ3の外径側である。
そして、ロータコア8の外周には円筒状のドラム32が固定されており、ドラム32はロータコア8とともに回転する。
そして、エンドプレート10は、ドラム32の内周に圧入固定される圧入リング27とロータコア8との間に挟持され、エンドプレート10はシャフト11及びロータコア8に対して固定される。なお、エンドプレート10の構成は参考例1と同様である。
〔変形例〕
本発明の実施態様は、実施例に限定されず種々の変形例を考えることができる。
例えば、実施例では、回転電機1はモータジェネレータであったが、発電機もしくは電動機であってもよい。
また、ロータ3は、永久磁石型に限らず、例えば、リラクタンス型でもよい。
また、実施例では、ロータコア8を挟むエンドプレート10の両方に貫通穴25が設けられていたが、少なくとも1つのエンドプレート10に本発明のエンドプレート態様を適用すればよい。
また、実施例では、圧入リング27によってエンドプレート10がロータコア8に固定されていたが、例えば、図11に示すように、エンドプレート10のシャフト孔14から軸方向外側に延びるボス部35を一体的に設け、このボス部35をシャフト11に固定することによって、エンドプレート10をロータコア8に対して固定してもよい(変形例)。
また、参考例6では、シャフト孔14の開口縁からステータ側に向って軸方向に垂直に延びる平坦部28の先端に突出部29が設けられていたが、参考例1〜5、実施例2のエンドプレート10において、先端側片18のステータ側の端部に突出部29を設けてもよい。
1 回転電機
2 ステータ
3 ロータ
3A 磁極
3B 補助磁極
5 ステータコイル
8 ロータコア
8a ロータコアの軸方向端面
9 永久磁石
10 エンドプレート
11 シャフト
17 根元側片
18 先端側片(押圧部)
19 屈曲部
21 ステータ側端部
22 反ステータ側端部
25 貫通穴
25A 磁極位置穴
25B 補助磁極位置穴
29 突出部(押圧部)
Y 仮想線

Claims (9)

  1. ステータコイルを有するステータに対向する周面を有するとともに、電磁鋼板が積層されてなるロータコアと、
    前記ロータコアの軸方向の両端面に対向して配置されて前記ロータコアを挟むエンドプレートとを備え
    少なくとも一方の前記エンドプレートは、
    径方向ステータ側の端部と反ステータ側の端部との間において軸方向に貫通する貫通穴と、
    少なくとも前記貫通穴よりも径方向ステータ側において前記ロータコアの軸方向端面に当接して、前記エンドプレートの弾性力によって前記ロータコアに軸方向荷重を加える押圧部とを有する回転電機のロータであって、
    前記ロータコアに固定されて磁極を形成する永久磁石を備え、
    前記永久磁石による磁極同士の間にはリラクタンストルクを発生させるための補助磁極が形成されており、
    前記エンドプレートは、前記磁極及び前記補助磁極に対応する周方向位置に前記貫通穴を有しており、
    前記磁極に対応する周方向位置の前記貫通穴は、前記補助磁極に対応する周方向位置の前記貫通穴よりも開口面積が小さいことを特徴とする回転電機のロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記貫通穴のエンドプレート径方向における長さは、前記貫通穴のエンドプレート周方向における中央で最も長く、
    前記貫通穴のエンドプレート周方向における長さは、前記貫通穴のエンドプレート径方向における中央で最も長く、
    前記貫通穴は、前記エンドプレート径方向における最大長さと、前記エンドプレート周方向における最大長さとが等しいことを特徴とする回転電機のロータ。
  3. 請求項2に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記貫通穴の穴形状は真円であることを特徴とする回転電機のロータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の回転電機のロータにおいて、
    前記エンドプレートは、前記ロータコアへの組み付け前の自然状態において、径方向ステータ側へと向かうにつれて前記ロータコアの軸方向端面に近づくように傾斜する傾斜部を有しており、
    前記傾斜部が前記自然状態よりも軸方向外側へ弾性変形した状態で前記ロータコアに取り付けられることにより、前記傾斜部の一部もしくは前記傾斜部よりも径方向ステータ側の一部が前記押圧部をなすことを特徴とする回転電機のロータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の回転電機のロータにおいて、
    前記エンドプレートは、前記ロータコアへの組み付け前の自然状態において、径方向ステータ側の端部が前記ロータコアの軸方向端面側に向かうように曲げられた屈曲部を有し、
    前記屈曲部が弾性変形した状態で前記ロータコアに取り付けられることで、前記屈曲部よりも径方向ステータ側の一部が前記押圧部をなしていることを特徴とする回転電機のロータ。
  6. 請求項5に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記貫通穴は、前記屈曲部に設けられていることを特徴とする回転電機のロータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の回転電機のロータにおいて、
    前記押圧部は、前記ロータコアの軸方向端面に向けて突出する突出部として設けられていることを特徴とする回転電機のロータ。
  8. 請求項7に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記突出部の軸方向内側端面は、径方向ステータ側から反ステータ側に向かうにつれて軸方向外側へ傾斜するテーパ面となっていることを特徴とする回転電機のロータ。
  9. 請求項8に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記テーパ面に沿って反ステータ側に延長した仮想線が、エンドプレート径方向における前記貫通穴の最内径側端と最外径側端との間を通ることを特徴とする回転電機のロータ
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