JP5353823B2 - 空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空調風が流れる空気通路を横断するように配置されて当該空気通路を開閉可能なドアを有し、当該ドアが所定の位置に装着される空調装置に関するものであり、特に車両用空調装置に用いて好適である。
従来の空調装置において回転軸方向に並ぶ複数のドアは、空調ケース内の所定位置に適正に設置されることにより、所定の空気通路を開閉してそれぞれの機能を果たす。このような従来技術として特許文献1に記載の空調装置が知られている。
この従来の空調装置は、第1ドア部及び第1ドア部に一体の第1回転駆動軸を備える第1のエアミックスドアと、第2ドア部及び第2ドア部に一体の第2回転駆動軸を備える第2のエアミックスドアと、を回転軸方向に並べて配設する装置であり、各ドアはそれぞれ所定の空気通路を開閉するようになっている。第1回転駆動軸の一端側には、内部へ延びる断面円形状の第1嵌合穴が形成され、他端側には、外側へ突出する断面円形状の第1嵌合軸本体が形成されている。第2回転駆動軸の一端側には、内部へ延びる断面円形状の第2嵌合穴が形成され、他端側には、外側へ突出する断面円形状の第2嵌合軸本体が形成されている。
第1のエアミックスドア及び第2のエアミックスドアを空調ケースに対して所定位置に組み付けるときには、各部は以下のような状態になる。すなわち、第1嵌合軸本体は、第1ドア部と第2ドア部とを組み立てるときに第2嵌合穴に嵌挿されるとともに、空気通路を左右に仕区画する仕切り板に設けられた回動支持部によって回動可能に支持される。第1ドア部及び第2ドア部がそれぞれ所定位置に設置されて適正に組み付けられた場合には、第1嵌合穴はドアを駆動するための駆動用レバーの軸部が外部から嵌挿可能となる位置に配置され、第2嵌合軸本体は空調ケースに形成された穴部から外部に突出するようになっている。
特開2007−152982号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、第1ドア部の第1回転駆動軸と第2ドア部の第2回転駆動軸とが同一の外径に形成されているため、第1ドア部と第2ドア部を空調ケースに対して左右逆に取り付けてしまうことがある。このように第1ドア部及び第2ドア部が正規でない位置に誤組み付けされてしまうと、駆動用レバーを取り付ける際に、駆動用レバーを適正に取り付けることができず、空調装置の生産性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動軸方向に並ぶ複数のドアをケース等に組み付ける際に誤組み付けを防止できる空調装置を提供することである。
上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1の空調装置に係る発明は、内部に空気が流通する空気通路が形成される空調ケース(21)と、空調ケースに一体に形成される板、または空調ケースとは別部品の板であって、空調ケース内の空気通路を第1区画通路(26A)と第2区画通路(26B)とに仕切る仕切り板(27)と、第1区画通路に設けられて第1区画通路を開閉する第1ドア(24A)と、空調ケースに取り付けられて第1ドアを駆動する第1駆動軸部(241A)と、第2区画通路に設けられて第2区画通路を開閉する第2ドア(24B)と、第1駆動軸部と同軸となるように空調ケースに取り付けられて第2ドアを駆動する第2駆動軸部(241B)と、第1駆動軸部の外周面に向かって延びるように仕切り板に設けられる位置決め用突部(271)と、第1ドア、第2ドアのそれぞれが空調ケースに正規の位置に取り付けられて仕切り板が正規の位置に取り付けられた場合に仕切り板から延びる位置決め用突部がその外周面に対向するように第1駆動軸部に設けられる第1の位置決め用軸部(243)と、第1ドア、第2ドアが空調ケースに正規でない逆の位置に取り付けられて仕切り板が正規の位置に取り付けられた場合に位置決め用突部がその外周面に衝突するように、第1の位置決め用軸部よりも大きい外径寸法を有して第2駆動軸部に設けられる第2の位置決め用軸部(244)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、第1駆動軸部の外周面に向かって延びる位置決め用突部を仕切り板に設けることにより、第1ドア、第2ドアのそれぞれが空調ケースに正規の位置に取り付けられ場合には仕切り板を正規の位置に取り付けると、当該位置決め用突部が第1駆動軸部に設けられる第1の位置決め用軸部に対向するにように位置決めされる。さらに、第1ドア、第2ドアが空調ケースに正規でない逆の位置に取り付けられた場合には仕切り板を正規の位置に取り付けると、当該位置決め用突部が第1の位置決め用軸部よりも大きい外径寸法を有する第2の位置決め用軸部に衝突することになる。これにより、ドアが正規でない位置に取り付けられたときには、位置決め用突部と第2の位置決め用軸部の衝突によって、仕切り板または仕切り板を含む空調ケースが正しく装着できないため、この場合に誤組み付けが発生したことを容易に認識することができる。したがって、駆動軸方向に並ぶ複数のドアをケース等に組み付ける際に誤組み付けを防止できる空調装置を提供できる。
請求項2は、請求項1に記載の発明において、空調ケースは、第1ドア及び第2ドアが上記のように取り付けられるときに第1駆動軸部の軸方向と交差する方向に互いに組み合わされる一対のケース部材(211,212)を備え、ケース部材の少なくとも一方には仕切り板が一体に形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、一対のケース部材の一方に対して、第1ドア及び第2ドアを取り付けた後、当該交差する方向に、他方のケース部材を組み合わせることにより、第1ドア及び第2ドアの空調ケースに対する装着が行われる。この場合、他方のケース部材を組み合わせた段階において、ケース部材に一体に形成されている位置決め用突部が第1駆動軸部の第1の位置決め用軸部に対向するか、または第2駆動軸部の第2の位置決め用軸部に衝突するかによって、正規の組み付け状態であるか否かを容易に判別することが可能になる。したがって、第1ドアを取り付ける所定位置に第2ドアが誤って取り付けられた場合には、他方のケース部材を組み合わせた段階で位置決め用突部が第2駆動軸部の第2の位置決め用軸部に衝突するので、他方のケース部材に一体形成される仕切り板が正常な組み付け状態にならないため、誤組み付けが発生したことを認識することができる。
請求項3は、請求項1に記載の発明において、空調ケースは、第1ドア及び第2ドアが上記のように取り付けられるときに、第1駆動軸部の軸方向に互いに組み合わされる一対のケース部材(211A,212A)を備え、仕切り板は一対のケース部材とは別部品で構成され、第1ドア、仕切り板及び第2ドアが取り付けられた状態で一対のケース部材が第1駆動軸部の軸方向に組み合わされることを特徴とする。
この発明によれば、一対のケース部材の一方に対して、第1ドア、仕切り板及び第2ドアを取り付けた後、当該軸方向に、他方のケース部材を組み合わせることにより、第1ドア及び第2ドアの空調ケースに対する装着が行われる。この場合、ケース部材とは別部品である仕切り板を組み合わせた段階において、仕切り板と一体に形成されている位置決め用突部が第1駆動軸部の第1の位置決め用軸部に対向するか、または第2駆動軸部の第2の位置決め用軸部に衝突するかによって、正規の組み付け状態であるか否かを容易に判別することが可能になる。したがって、第1ドアを取り付ける所定位置に第2ドアが誤って取り付けられた場合には、仕切り板を組み合わせた段階で位置決め用突部が第2駆動軸部の第2の位置決め用軸部に衝突するので、仕切り板が正常な組み付け状態にならないため、誤組み付けが発生したことを認識することができる。
請求項4は、請求項1から請求項3のいずれか一項の発明において、第1駆動軸部と第2駆動軸部はそれぞれ独立駆動される軸部であり、第1駆動軸部及び第2駆動軸部は、空調ケースから外部に突出する部分が同一の軸径に形成されていることを特徴とする。この発明によれば、第1ドアと第2ドアを別々に独立して駆動する方式において、第1駆動軸部及び第2駆動軸部は空調ケースから外部に突出する部分が同一の軸径に形成されていることにより、第1駆動軸部、第2駆動軸部を駆動するために接続する駆動用レバーを個別の部品ではなく共通部品にすることができる。このため、ドアの誤組み付けの防止ができるとともに、共通品の駆動用レバーを使用できるため、部品点数及び部品管理工数の低減も図れ、生産性に優れた空調装置を提供できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明を適用した第1実施形態に係る車両用空調装置の内部構成を説明する模式的平面図である。 図1についてII方向から見たときの模式的断面図である。 空調ケース(仕切り板を含む)、第1ドア及び第2ドアの組み立てに係る構成を説明するための模式図である。 正規の位置に組み付けた空調ケース、第1ドア及び第2ドアに対して、仕切り板を組み付ける前の状態を示す模式的断面図である。 図4に示す状態から、さらに仕切り板を組み付けて正しく位置決めを行った状態を示した模式的断面図である。 図5におけるVI−VI切断面を矢印方向に見たときの部分断面図である。 空調ケースに対して正規でない逆の位置に組み付けた第1ドア及び第2ドアに、仕切り板を組み付ける前の状態を示す模式的断面図である。 図7に示す状態から、さらに仕切り板を組み付けた状態を示した模式的断面図である。 図8におけるIX−IX切断面を矢印方向に見たときの部分断面図である。 第2実施形態の車両用空調装置において、空調ケース、第1ドア及び第2ドアの組み立てに係る構成を説明するための模式図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合わせることも可能である。
(第1実施形態)
本発明を適用した空調装置の第1実施形態を図1〜図9にしたがって説明する。図1は、第1実施形態に係る車両用空調装置の内部構成を説明する模式的平面図である。図2は、図1についてII方向から見たときの模式的断面図である。図1において、紙面の上方が車両前方、下方が車両後方、左方向が車両左方向、右方向が車両右方向をそれぞれ示している。図2において、紙面の上方が車両上方向、下方が車両下方向、左方向が車両前方、右方向が車両後方をそれぞれ示している。
車両用空調装置は、図1に示すように、送風機ユニット10と、この送風機ユニット10から送風された送風空気の温度調節を行う調整部をなす空調ユニット20とを備えている。この車両用空調装置の通風系は、大別して、送風機ユニット10と、空調ユニット20との2つの部分に分かれ、それぞれケースで外殻が覆われている。送風機ユニット10は車室内のインストルメントパネル下方部のうち、中央部から助手席側へオフセットして配置されている。これに対し、空調ユニット20は車室内のインストルメントパネル下方部のうち、車両左右方向の略中央部に配置されている。
送風機ユニット10は、遠心多翼ファンからなる送風ファン11を有し、この送風ファン11は渦巻き状のスクロールケーシング12内に配置されて、電動モータにて回転駆動される。送風ファン11の送風空気は、スクロールケーシング12の渦巻き形状に沿って図1の矢印方向に送風される。
送風ファン11の吸入口は、車両上方側に設けられ、内外気切替箱を通して空気を吸入する。内外気切替箱は、内気(車室内空気)吸入口及び外気(車室外空気)吸入口と、これらの吸入口を切替開閉する切替ドアとを有している。
空調ユニット20は、1つの共通の空調ケース21内に蒸発器22とヒータコア23を両方とも一体的に内蔵する。空調ケース21は、例えばポリプロピレンといった樹脂の成形品からなり、図2の車両上下方向に分割面を有する複数の分割ケースからなる。この複数の分割ケースは、蒸発器22、ヒータコア23や、後述する各ドア等の機器を収納した後に、金属バネクリップ、ネジ等の締結手段により一体に結合されて空調ケース21を形成する。
空調ユニット20は、車室内のインストルメントパネル下方部の略中央部に、車両の前後、左右および上下方向に対して、図1および図2に示す状態に配置されている。そして、空調ケース21のうち、最も車両前方側の部位には、空気入口25が配設されている。この空気入口25には、送風機ユニット10から送風される空調空気が流入する。この空気入口25は、送風機ユニット10のスクロールケーシング12の空気出口部に接続するために、空調ケース21のうち、助手席側の側面に開口している。
空調ケース21内において空気入口25直後の部位に蒸発器22が配置されている。蒸発器22は、車両前後方向には薄型の形態で空調ケース21内通路を横断するように配置されている。したがって、蒸発器22の車両上下方向に延びる前面に空気入口25からの送風空気が流入する。この蒸発器22は、冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して、空調空気を冷却する。
蒸発器22の空気流れ下流側(車両後方側)には、所定の間隔を隔ててヒータコア23が配置されている。ヒータコア23は、蒸発器22を通過した冷風を加熱し、その内部に高温の温水(例えばエンジン冷却水)が流れ、この温水を熱源として空気を加熱する。
空調ケース21内部の空気通路は、図1および図2に示すように車両前後方向に延びるように形成されている。空調ケース21内部の空気通路は、センタープレートとしての仕切り板27により、車両左右方向に第1区画通路26Aと第2区画通路26Bとに仕切られている。第1区画通路26Aは助手席側空気通路であり、送風機ユニット10に近接している。第2区画通路26Bは運転席側空気通路であり、第1区画通路26Aに比べて送風機ユニット10から遠い位置にある。仕切り板27は、空調ケース21(例えば第2のケース部材212)に一体に形成されて一部品として構成してもよいし、空調ケース21とは別部品として構成し空調ケース21と組み立てられる部品でもよい。
仕切り板27は、2つの通路(第1区画通路26Aと第2区画通路26B)を仕切るために、蒸発器22の空気下流側部位からヒータコア23周辺部を通ってヒータコア23の下流側端部に至るまで、車両前後方向に配置されている。この仕切り板27は空調ケース21に一体に形成され、また樹脂にて空調ケース21と一体に成形することができ、ヒータコア23の配置部位ではヒータコア23との干渉を回避するための切欠き部が形成されている。
ヒータコア23は第1区画通路26Aと第2区画通路26Bを横断するように配置されており、このヒータコア23の内部は、偏平チューブの偏平面またはコルゲートフィンのフィン面により、仕切り板27と同一位置で第1区画通路26Aと第2区画通路26Bに仕切られている。
空調ケース21内の第1区画通路26A及び第2区画通路26Bにおいて、ヒータコア23よりも上方部位には、それぞれ、このヒータコア23をバイパスして冷風空気が流れる第1冷風バイパス通路28Aと第2冷風バイパス通路28B(以下、単に冷風バイパス通路28A,28Bと称することがある)が左右方向に形成されている。
また、第1区画通路26A、第2区画通路26Bにおいて、ヒータコア23と蒸発器22との間の部位には、ヒータコア23で加熱される温風と、第1冷風バイパス通路28A、第2冷風バイパス通路28Bを通ってヒータコア23をバイパスする冷風との風量割合を調整する第1エアミックスドア24A(第1ドアに相当)、第2エアミックスドア24B(第2ドアに相当)が設けられている。第1エアミックスドア24Aは第1区画通路26Aを開閉し、第2エアミックスドア24Bは第2区画通路26Bを開閉する。
第1エアミックスドア24A及び第2エアミックスドア24B(以下、単にエアミックスドア24A,24Bまたは総称してエアミックスドア24と称することがある)は、モータ等の駆動手段によってスライドさせられて、冷風バイパス通路28A,28B側およびヒータコア23側に移動するスライド方式のドアである。
エアミックスドア24A,24Bは、ドア本体、ドア本体の端部に設けられるラック246A,246B(ドアスライドギア)、第1駆動軸部241A及び第2駆動軸部241B(シャフト、また以下、単に駆動軸部241A,241Bと称することがある)に設けられ駆動手段により回転されるピニオン242A,242B(シャフトギア)、ドアガイドピン等から構成されている。ラック246A,246Bは、ドア本体の移動方向全体において伸長するように形成され、ピニオン242A,242Bと噛み合うように構成されている。ピニオン242A,242Bはさらに軸方向外方に設けられたギアに伝えられるサーボモータ50A,50B等の回転駆動力によってギアとともに回転し、この回転駆動力がラック246A,246Bをシャフトの軸方向と直交する方向に移動させる力として伝達され、ドア本体が移動することになる。
エアミックスドア24A,24Bは、そのスライド位置により、ヒータコア23を通る温風の風量とヒータコア23を通過しない冷風の風量との比率を調節する。エアミックスドア24A,24Bが図1に示す一方側(ヒータコア23側)の位置にあるときは最大冷房時であり、第1温風通路29A,第2温風通路29B(以下、単に温風通路29A,29Bと称することがある)を閉めてヒータコア23への空気の流れを完全に遮断し、車室内に冷房風を提供する。逆に、エアミックスドア24A,24Bが他方側(冷風バイパス通路28A,28B側)の位置にあるときは最大暖房時であり、冷風バイパス通路28A,28Bを閉めて蒸発器22を通過した空気をすべてヒータコア23へ流して加熱し、車室内に暖房風を提供する。
また、エアミックスドア24A,24Bが中間の位置にあるときは、冷風バイパス通路28A,28Bと温風通路29A,29Bの両方が部分的に開放されて冷風と温風の両方が流下するようになり、下流側に設けられる第1エアミックスチャンバ30A、第2エアミックスチャンバ30B(以下、単にエアミックスチャンバ30A,30Bとも称する)で混合し、温調されてから開放されている各吹出口を通過して車室内に送られる。エアミックスドア24A,24Bは、そのスライド位置に応じて冷風と温風の風量割合を調節し、空調風の温度調節を行う。エアミックスドア24A,24Bのスライド位置は、オートエアコンの設定温度に応じて、各吹出口を開閉する各ドアによる吹出しモードとともに制御装置で決定され、マニュアルエアコンの場合には設定された温度および吹出しモードに応じて、制御装置で決定される。また、仕切り板27によって左右に区画される第1エアミックスチャンバ30A、第2エアミックスチャンバ30Bのそれぞれは、蒸発器22から流れてきた冷風空気とヒータコア23で加熱された温風空気とが混ざり合う空間である。この空間で温度調節された空調風は、各吹出口を開閉する各ドアを制御することによって適正な風量割合で車室内へ供給することができる。
ヒータコア23の下流側には、仕切り板27により左右に仕切られて、第1区画通路26A側の第1温風通路29Aと第2区画通路26B側の第2温風通路29Bとが設けられている。温風通路29A,29Bは、空調ケース21の下部から上方に向けて延びるように形成され、空調ケース21の車両左右方向全体に亘る幅寸法を有し、その幅寸法は車両前後方向の寸法よりも大きくなっている。つまり、温風通路29A,29Bは、前後方向に薄く、横長で上下方向に長い扁平状の通路を呈している。温風通路29A,29Bはヒータコア23の上端部付近でエアミックスチャンバ30A,30Bにそれぞれ接続されて、冷風バイパス通路28A,28Bにそれぞれ合流する。
空調ケース21の上部のうち車両前方側の部位には、第1区画通路26A、第2区画通路26Bのそれぞれに対応して左右に第1デフロスタ開口部31A、第2デフロスタ開口部31B(以下、単にデフロスタ開口部31A,31Bと称することもある)が開口している。これらデフロスタ開口部31A,31Bは、それぞれエアミックスチャンバ30A,30Bから温度制御された空調空気が流入するものであって、デフロスタダクトを介して車室内のデフロスタ吹出口に接続されて、このデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内面に向けて風を吹き出す。
デフロスタ開口部31A,31Bは、それぞれ第1デフロスタドア32A、第2デフロスタドア32B(以下、単にデフロスタドア32A,32Bまたは総称してデフロスタドア32とも称する)により開閉される。第1デフロスタドア32A、第2デフロスタドア32Bには、それぞれ第1回転駆動軸321A、第2回転駆動軸321B(以下、単に回転駆動軸321A,321Bとも称する)が一体に結合されている。回転駆動軸321A,321Bは、デフロスタドア32A,32Bと同様に、車両左右方向に沿って、同一直線上に並ぶように空調ケース21に設けられている。これら回転駆動軸321A,321Bの一方端は、仕切り板27に設けられた回動支持部を介して回動可能に支持されている。また、回転駆動軸321A,321Bの他方端は、駆動用レバー及びリンク機構を介してサーボモータ等からなる吹出モード切替用のアクチュエータ機構に連結されて、駆動されるようになっている。
このように第1デフロスタドア32A、第2デフロスタドア32Bは、サーボモータ等の駆動手段によって第1回転駆動軸321A、第2回転駆動軸321Bがそれぞれ回転駆動されることにより、それぞれデフロスタ開口部31A,31Bを開閉する片側枢支式の回転ドアである。デフロスタドア32A,32Bが図2に示す一点鎖線位置に操作されると、デフロスタ開口部31A,31Bを全開するとともに第1連通口44A、第2連通口44Bを閉じるようになっている。第1連通口44A、第2連通口44Bは、第1区画通路26A、第2区画通路26Bにそれぞれ形成され、エアミックスチャンバ30A,30Bからフェイス開口部及びフット開口部側へ空気を流すための通路となる。
また、空調ケース21の上部のうち車両後方側の部位には、複数組(本実施形態では、5組の合計10個)の左右のフェイス開口部33A〜37A,33B〜37Bが設けられており、これら各フェイス開口部のうち中央側のフェイス開口部33A,33B,36A,36Bには、エアミックスチャンバ30A,30Bから温度制御された空調空気が第1連通口44A、第2連通口44Bを介して流入する。
左右のセンタフェイス開口部33A,33Bには、それぞれ左右のセンタフェイスダクトが連結され、このダクトを介して、インストルメントパネル左右方向の中央部上方側に配置されている車室内のセンタフェイス吹出口に連通し、この吹出口から車室内中央部の乗員頭部に向けて風を吹き出す。センタフェイス開口部33A,33Bの車両左右方向の両側に配置された左右のサイドフェイス開口部34A,34B,35A,35Bには、それぞれ左右のサイドフェイスダクトが連結され、このダクトを介して、インストルメントパネル左右両端部において車室内に向けて開口している左右のサイドフェイス吹出口に連通し、この吹出口から車室内左右両側部の乗員頭部側または車両側面窓ガラスに向けて風を吹き出す。サイドフェイス吹出口は、手動操作される風向変更装置を備えており、この風向変更装置の風向板の方向を調整することにより、車室内左右両側部の乗員頭部側または車両側面窓ガラスに向けて風を吹き出すことが可能になっている。
また、左右のサイドフェイス開口部34A,34B,35A,35Bはエアミックスチャンバ30A,30Bと直接連通しているため、デフロスタドア32A,32B、第1フットフェイス切替用ドア40A及び第2フットフェイス切替用ドア40B(以下、単にフットフェイス切替用ドア40A,40Bとも称する)の操作位置と無関係に、全吹出モードにおいて常にエアミックスチャンバ30A,30Bからの空気を吹出すことができる。
また、左右のセンタフェイス開口部33A,33Bよりも中央寄りの部位に配置された左右のリヤフェイス開口部36A,36Bは、空調ケース21の外部にてダクトを介して左右の補助リヤフェイス開口部37A,37Bに連通している。この開口部37A,37Bは、空調ケース21に設けられたリヤフェイス通路38A,38Bに接続されている。このリヤフェイス通路38A,38Bの開口端には、リヤフェイスダクトが接続されており、このダクトの先端に形成されたリヤフェイス吹出口から後席の乗員の頭部側に向けて風を吹き出す。また、空調ケース21内で、エアミックスチャンバ30A,30Bより車両後方側の部位に、左右のフット用空気入口部39A,39Bが第1区画通路26A、第2区画通路26Bのそれぞれにおいて開口している。
左右のフット用空気入口部39A,39Bは、センタフェイス開口部33A,33B及びリヤフェイス開口部36A,36Bに対向して設けられ、第1区画通路26A、第2区画通路26Bのそれぞれに設けられた各フットフェイス切替用ドア40A,40Bにより切り替え開閉される。
片側枢支式の回転ドアである第1フットフェイス切替用ドア40A、第2フットフェイス切替用ドア40Bには、それぞれ第1回転駆動軸401A、第2回転駆動軸401B(以下、単に回転駆動軸401A,401Bとも称する)が一体に結合されている。回転駆動軸401A,401Bは、フットフェイス切替用ドア40A,40Bと同様に、車両左右方向に沿って、同一直線上に並ぶように空調ケース21に設けられている。
これら回転駆動軸401A,401Bの一方端は、仕切り板27に設けられた回動支持部を介して回動可能に支持されている。また、回転駆動軸401A,401Bの他方端は、駆動用レバー及びリンク機構を介してサーボモータ等からなる吹出モード切替用のアクチュエータ機構に連結されて、駆動されるようになっている。また、フットフェイス切替用ドア40A,40Bが図2に示す一点鎖線位置に操作されると、中央側のフェイス開口部33A,33B,36A,36Bを全開するとともに左右のフット用空気入口部39A,39Bを閉じるようになっている。
フット用空気入口部39A,39Bからの空気は前席用フット開口部41A,41Bに流れ、さらに前席用フットダクト、車室内の前席用吹出口を経て前席の乗員足元に吹き出される。また、フット用空気入口部39A,39Bからの空気の一部は、後席用フット通路42A,42Bを流れて後席用フット開口部43A,43Bに至り、ここから後席用フットダクト、車室内の後席用吹出口を経て後席の乗員足元に吹き出される。
デフロスタドア32A,32B及びフットフェイス切替用ドア40A,40Bは、吹出モード切替用のドアであって、左右2つの第1区画通路26A、第2区画通路26B内に配され、第1回転駆動軸321A,401A及び第2回転駆動軸321B,401Bを独立駆動または一体同時駆動のいずれかで回動駆動することによって、エアミックスチャンバ30A,30Bで温度調整された空調空気を車室内に吹き出す吹出モードの切り替えを、左右独立駆動または左右一体駆動のいずれかで操作することができる。
次に、駆動軸方向に並ぶ第1ドアと第2ドアを空調ケース21に対して正規の位置に取り付けるための位置決め構造について図3〜図9を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るエアミックスドア24A,24B、仕切り板27及び空調ケース21の組み立て関係を簡単化した模式図である。空調ケース21におけるドアが設置される部分は、一対のケース部材(第1のケース部材211と第2のケース部材212)が組み合わされている。両方のケース部材にはドアの駆動軸部が貫通する穴部は形成されておらず、一対のケース部材を組み合わせることでドアの駆動軸部は回転可能に支持されている。
図3に示すように、空調ユニット20において上記の各部品を組み立てる順序は、まず左右の駆動軸部241A,241Bと左右のエアミックスドア24A,24Bとを一体に組み立てたドア部材を空調ケース21における第1のケース部材211に対して組み付ける。このとき、左右の駆動軸部241A,241Bが連結されている中央部(第1の位置決め用軸部243と第2の位置決め用軸部244)と、両端部(駆動用レバー60における軸部601に接続可能な接続軸部245A,245B)とが、空調ケース21の第1のケース部材211に形成された回転支持部211a,211bによって回転可能に支持される。
さらに接続軸部245A,245Bがサーボモータ50A,50B等からなるアクチュエータ機構に連結される駆動用レバー60に接続される。そして、駆動軸部241A,241Bは、アクチュエータ機構から駆動力を受ける駆動用レバー60によって駆動される。なお、駆動用レバー60とアクチュエータ機構との間にはリンク機構が連結される場合もある。
次に、第1のケース部材211と当該ドア部材とが組み立てられたものに、第1のケース部材211とで当該ドア部材を挟むように第2のケース部材212を組み付ける。この第2のケース部材212には仕切り板27が一体に設けられているため、第2のケース部材212が第1のケース部材211に組み付けられると、第2のケース部材212は第1のケース部材211とともに、駆動軸部241A,241Bの上記中央部と上記両端部とを回転可能に支持する。
さらにこのとき、駆動軸部241A,241Bの上記中央部は、回転支持部211bと仕切り板27に形成された回転支持部272とによって回転可能に支持される。また第1駆動軸部241Aの外周面に向かって延びるように仕切り板27に設けられている位置決め用突部271は、第1駆動軸部241Aに設けられる第1の位置決め用軸部243の外周面に対向するように配置する。この位置決め用突部271は、左右の駆動軸部241A,241B、すなわち左右のエアミックスドア24A,24Bが空調ケース21に対して正規でない位置、つまり逆の位置に取り付けられた場合には、第1の位置決め用軸部243の外周面に対向しないで、第1の位置決め用軸部243よりも大きい外径寸法を有する第2の位置決め用軸部244の外周面に衝突するように、設定された長さで第1駆動軸部241Aに向けて突出するリブである。
位置決め用突部271は仕切り板27とともに、例えばポリプロピレン(PP)で形成されており、駆動軸部241A,241Bは、位置決め用突部271よりも硬いポリブチレンテレフタラート(PBT)で形成されている。
第2の位置決め用軸部244は、第2駆動軸部241Bに第1の位置決め用軸部243と同軸となるように設けられている。つまり、左右の駆動軸部241A,241Bが連結されている中央部には、第1駆動軸部241A側に第1の位置決め用軸部243が設けられ、第2駆動軸部241B側に第1駆動軸部241Aよりも外方に突出する形状で第2の位置決め用軸部244が設けられている。
さらに、各部の詳細な構成を含め、正規の位置決め構造について図4〜図6を参照して詳述する。図4は正規の位置に組み付けられた空調ケース21とエアミックスドア24A,24Bに対して仕切り板27を組み付ける前の状態を示す模式的断面図である。図5は図4に示す状態から、さらに仕切り板27を第1駆動軸部241A等の軸方向と交差する方向に組み付けて正しく位置決めを行った状態を示した模式的断面図である。図6は図5におけるVI−VI切断面を矢印方向に見たときの部分断面図である。
図4に示すように、正規の位置決め状態では、第1エアミックスドア24A及び第1駆動軸部241Aは図4の紙面左側に配置され、第2エアミックスドア24B及び第2駆動軸部241Bは図4の紙面右側に配置される。さらに図5に示すように、正規の位置決め状態では、仕切り板27に形成された回転支持部272が第2の位置決め用軸部244を回転可能に支持するように位置するとともに、位置決め用突部271が第1の位置決め用軸部243の外周面から隙間をあけて対向するように位置するようになる。このため、第1の位置決め用軸部243は、回転支持部272よりも、正規位置にある第1駆動軸部241A側に延びるとともに、回転支持部272よりも第1駆動軸部241Aに近づくように長く延びる形状を呈している。
位置決め用突部271は、その断面形状が仕切り板27の表面から外方に分岐してさらにL字状に延びるリブであり、さらに先端側部分が駆動軸部の軸方向に所定長さ沿う形状も有している。また、仕切り板27は、駆動軸部側で分岐しており、分岐する一方が位置決め用突部271であり、分岐しない他方が回転支持部272として延びている。
また、この正規の位置決め状態では、第1のケース部材211の回転支持部211aに設けられた係止爪部211a1が、図5及び図6に示すように、第2のケース部材212に設けられた係合片部212aに係合して係合片部212aを係り止めするため、第2のケース部材212は第1のケース部材211に対して所定位置に配置されて一体に結合されることになる。
図4及び図5に示すように、左右の駆動軸部241A,241Bが連結されている中央部は、第1の位置決め用軸部243の外側に第2の位置決め用軸部244が嵌め合わされている両軸部の嵌合接続部である。この嵌合状態は、第1駆動軸部241Aと第2駆動軸部241Bとが独立して回転駆動する場合には互いに回転可能に嵌合し、第1駆動軸部241Aと第2駆動軸部241Bとが一体に回転駆動する場合には回り止め機構によって一体に回転するように嵌合する。
また、第1駆動軸部241Aと第2駆動軸部241Bは、同一の軸径である。本実施形態では、第1の位置決め用軸部243を第1駆動軸部241A及び第2駆動軸部241Bと同一の軸径としており、第2の位置決め用軸部244を第1駆動軸部241A、及び第2駆動軸部241Bよりも大きな軸径としている。
第1駆動軸部241Aの端部に位置する接続軸部245Aは、空調ケース21の外部に突出する軸部であり、第1駆動軸部241Aを回転駆動するための駆動用レバーの軸部601に接続される。駆動用レバーの軸部601は、嵌合用の穴部が形成されており、当該穴部に接続軸部245Aを嵌めるようにして接続される。つまり、駆動用レバーの軸部601は雌側であり、接続軸部245Aは雄側となる。
第2駆動軸部241Bの端部に位置する接続軸部245Bは、同様に、空調ケース21の外部に突出する軸部であり、第1駆動軸部241Aと独立して回転駆動する場合には、第2駆動軸部241Bを回転駆動するための駆動用レバーの軸部601に接続される。駆動用レバーの軸部601は、嵌合用の穴部が形成されており、当該穴部に接続軸部245Bを嵌めるようにして接続される。この場合も、駆動用レバーの軸部601は雌側であり、接続軸部245Bは雄側となる。
次に、エアミックスドア24A,24Bが正規でない位置に組み立てされた場合について、図7〜図9を参照して詳述する。図7はエアミックスドア24A,24Bが空調ケース21に正規でない位置に組み付けられた状態で、仕切り板27を組み付ける前の状態を示す模式的断面図である。図8は図7に示す状態から、さらに仕切り板27を第1駆動軸部241A等の軸方向と交差する方向に組み付けた状態を示した模式的断面図である。図9は図8におけるIX−IX切断面を矢印方向に見たときの部分断面図である。
図7に示すように、各ドアが正規でない逆位置の組み付け状態では、第1エアミックスドア24A及び第1駆動軸部241Aは図4の紙面右側に配置され、第2エアミックスドア24B及び第2駆動軸部241Bは図4の紙面左側に配置される。さらに図8に示すように、正規でない逆の組み付け状態では、位置決め用突部271が第2の位置決め用軸部244の外周面に衝突するように当たって干渉し、仕切り板27の回転支持部272が第2の位置決め用軸部244に対して離間して位置するようになる。この正規でない逆位置の組み付け状態では、回転支持部211aに設けられた係止爪部211a1が、図8及び図9に示すように、第2のケース部材212の係合片部212aに係合することができない。したがって、仕切り板27が一体に形成された第2のケース部材212は、図8及び図9に示すように、第2駆動軸部241Bに対して離れ、浮いた状態になる。このような状態であれば、組立工程において、左右のドアが逆の位置に組み付けられたことがわかり易いため、誤組み付けを容易に認識することができる。
本実施形態の空調装置がもたらす作用効果について述べる。空調ユニット20は、第1駆動軸部241Aの外周面に向かって延びるように仕切り板27に設けられる位置決め用突部271と、エアミックスドア24A、24B、仕切り板27が正規の位置に取り付けられた場合に仕切り板27から延びる位置決め用突部271がその外周面に対向するように第1駆動軸部241Aに設けられる第1の位置決め用軸部243と、エアミックスドア24A、24Bが空調ケース21に正規でない逆の位置に取り付けられて仕切り板27が取り付けられた場合に位置決め用突部271がその外周面に衝突するように、第1の位置決め用軸部243よりも大きい外径寸法を有して第2駆動軸部241Bに設けられる第2の位置決め用軸部244と、を備える。
この構成によれば、第1駆動軸部241Aの外周面に向かって延びる位置決め用突部271を仕切り板27に設けることにより、第1エアミックスドア24A、第2エアミックスドア24Bのそれぞれが第1のケース部材211に正規の位置に取り付けられ場合には第1のケース部材211を取り付けることによって仕切り板27を正規の位置に取り付けると、位置決め用突部271が第1駆動軸部241Aに設けられる第1の位置決め用軸部243に対向するにように位置決めされる。
さらに、第1エアミックスドア24A、第2エアミックスドア24Bが第1のケース部材211に正規でない逆の位置に取り付けられ場合には第1のケース部材211を取り付けることによって仕切り板27を正規の位置に取り付けると、位置決め用突部271が第1の位置決め用軸部243よりも大きい外径寸法を有して形成された第2の位置決め用軸部244に衝突することになる。これにより、各ドアが正規でない位置に取り付けられたときには、位置決め用突部271と第2の位置決め用軸部244との衝突によって、仕切り板27を含む第2のケース部材212が正しく装着できないため、この場合に誤組み付けが発生したことを容易に認識することができる。このように、左右ドアを組み付ける場合に誤組み付けを防止できる空調装置が得られる。
また、空調ケース21は、第1エアミックスドア24A及び第2エアミックスドア24Bが取り付けられるときに第1駆動軸部241Aの軸方向と交差する方向に互いに組み合わされる一対のケース部材(第1のケース部材211及び第2のケース部材212)を備える。さらにケース部材の少なくとも一方には(本実施形態では第2のケース部材212には)仕切り板27が一体に形成されている。
これによれば、一対のケース部材のうちの第1のケース部材211に対して、第1エアミックスドア24A、第2エアミックスドア24Bを取り付けた後、第1駆動軸部241A等の軸方向と交差する方向に、他方の第2のケース部材212を組み合わせることにより、第1エアミックスドア24A及び第2エアミックスドア24Bの空調ケース21に対する装着が行われる。この場合、他方の第2のケース部材212を組み合わせた段階において、第2のケース部材212に一体に形成されている位置決め用突部271が第1駆動軸部241Aの第1の位置決め用軸部243に対向するか、または第2駆動軸部241Bの第2の位置決め用軸部244に衝突するかによって、正規の組み付け状態であるか否かを容易に判別することが可能になる。したがって、第1エアミックスドア24Aを取り付ける所定位置に第2エアミックスドア24Bが誤って取り付けられた場合には、他方の第2のケース部材212を組み合わせた段階で位置決め用突部271が第2駆動軸部241Bの第2の位置決め用軸部244に衝突するので、他方の第2のケース部材212に一体形成される仕切り板27が正常な組み付け状態にならない。これにより、誤組み付けが発生したことを容易に認識することができる。
また、第1駆動軸部241Aと第2駆動軸部241Bはそれぞれ独立に駆動される軸部である。第1駆動軸部241A及び第2駆動軸部241Bは、空調ケース21から外部に突出する部分(接続軸部245A、接続軸部245B)が同一の軸径に形成されている。このような構成によれば、第1エアミックスドア24Aと第2エアミックスドア24Bを別々に独立して駆動する方式において、第1駆動軸部241A及び第2駆動軸部241Bは当該突出する部分が同一の軸径に形成されているため、第1駆動軸部241A、第2駆動軸部241Bを駆動するために接続する駆動用レバー60をそれぞれ個別の部品ではなく共通部品にすることが可能になる。このため、ドアの誤組み付けの防止とともに、共通品の駆動用レバー60の使用により、部品点数及び部品管理工数の低減が図れ、生産性に優れた空調装置が得られるのである。
また、第1駆動軸部241A及び第2駆動軸部241Bにおいて当該突出する部分である接続軸部245A、接続軸部245Bが雄側で、駆動用レバーの軸部601が雌側であり、嵌め合い等により接続されることにより、駆動用レバー60の組み付けをロボットによって行う場合に、ロボットが接続軸部245Bや接続軸部245Bの向きを調整しやすいので、ロボット組み付けに適した空調装置を提供できる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、空調ケース、第1ドア及び第2ドアの組み立てに係る他の構成について図10を参照して説明する。本実施形態は、ドアの誤組み付け防止について第1実施形態と同様の作用効果を有する。図10は第2実施形態における空調ケース(左側の第1のケース部材211A及び右側の第2のケース部材212A)、第1エアミックスドア54A及び第2エアミックスドア54Bの組み立てに係る構成を説明するために簡単化した模式図である。
第2実施形態の当該組み立てに係る構成は、ドアの組み付けに関係する部位の空調ケースが左右方向(第1駆動軸部541A等の軸方向)に組み合わされる第1のケース部材211Aと第2のケース部材212Aからなり、さらに第1ドアと第2ドアが同時ではなく別々に組み付けられる点に特徴がある。
図10に示すように、空調ケース、第1ドア及び第2ドアを組み立てる順序は、まず左の第1駆動軸部541Aを備えた第1エアミックスドア54Aを空調ケースにおいて左側に配される第1のケース部材211Aに対して組み付ける。
次に、第1のケース部材211Aと第1エアミックスドア54Aとが組み立てられたものに、ケース部材とは別体の部品である仕切り板27を組み付ける。この組み付け段階において、仕切り板27の位置決め用突部271が駆動軸に対して位置決めの役目を果たすため、誤組み付けであるか否かが分かるようになる。
ドアが正規の位置に組み付けられた場合には、第1駆動軸部541Aにおける第2駆動軸部541B側の端部は、仕切り板27に形成された回転支持部272によって回転可能に支持され、位置決め用突部271は、第1駆動軸部541Aに設けられる第1の位置決め用軸部543の外周面に対向するように配置される。位置決め用突部271は、左右の駆動軸部541A,541B、すなわち左右のエアミックスドア54A,54Bが空調ケース21に対して正規でない位置、つまり逆の位置に取り付けられた場合には、第1の位置決め用軸部543の外周面に対向しないで、第1の位置決め用軸部543よりも大きい外径寸法を有する第2の位置決め用軸部544の外周面に衝突することになる。
次に、第1のケース部材211A、第1エアミックスドア54A及び仕切り板27が組み立てられたものに、駆動軸部同士を嵌合接続して第2エアミックスドア54Bを組み立て、最後に仕切り板27とで第2エアミックスドア54Bを挟むように第2のケース部材212Aを右側から組み付ける。このとき、第1駆動軸部541Aにおける駆動用レバーの軸部601に接続可能な接続軸部545A、第2駆動軸部541Bにおける駆動用レバーの軸部601に接続可能な接続軸部545B、及び第2の位置決め用軸部544は、それぞれ、第1のケース部材211Aに形成された回転支持部、第2のケース部材212Aに形成された回転支持部、仕切り板27に形成された回転支持部272によって回転可能に支持される。
本実施形態によれば、仕切り板27は空調ケース(第1のケース部材211A及び第2のケース部材212A)とは別部品として構成される。そして、空調ケースは、第1エアミックスドア54A及び第2エアミックスドア54Bが取り付けられるときに、第1駆動軸部541Aの軸方向に互いに組み合わされる一対のケース部材としての第1のケース部材211A及び第2のケース部材212Aを備えている。そして、第1エアミックスドア54A、仕切り板27及び第2エアミックスドア54Bが取り付けられた状態で第1のケース部材211A及び第2のケース部材212Aが第1駆動軸部541Aの軸方向に組み合わされる。
これによれば、一対のケース部材の一方(第1のケース部材211A)に対して、第1エアミックスドア54A、仕切り板27及び第2エアミックスドア54Bを取り付けた後、当該軸方向に、他方のケース部材(第2のケース部材212A)を組み合わせることにより、エアミックスドア54A,54Bの空調ケースに対する装着が行われる。この場合、各ケース部材とは別部品である仕切り板27を組み合わせた段階において、仕切り板27と一体に形成されている位置決め用突部271が第1駆動軸部541Aの第1の位置決め用軸部543に対向するか、または第2駆動軸部241Bの第2の位置決め用軸部544に衝突するかによって、正規の組み付け状態であるか否かを容易に判別することが可能になる。したがって、第1エアミックスドア54Aを取り付ける所定位置に第2エアミックスドア54Bが誤って取り付けられた場合には、仕切り板27を組み合わせた段階で位置決め用突部271が第2の位置決め用軸部544に衝突するので、仕切り板27が正常な組み付け状態にならない。これにより、誤組み付けが発生したことを容易に認識することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
仕切り板27と駆動軸との間の位置決め構造によって左右のドアの誤組み付けが防止できる発明は、上記実施形態において、エアミックスドア24A,24Bについて説明しているが、他のドア、例えばデフロスタドア32A,32Bや、フットフェイス切替用ドア40A,40Bにも適用することができる。
上記実施形態では、正規の取付け状態において、第1駆動軸部241Aは空調ケース21内において車両左側(助手席側)に配され、第2駆動軸部241Bは空調ケース21内において車両右側(運転席側)に配されている形態であるが、正規の取付け状態をこれと逆の位置とする左右ドアを構成することもできる。
上記実施形態において、エアミックスドア24A,24Bは、第1駆動軸部241A、第2駆動軸部241Bが独立に駆動されて左右独立作動方式によって、左右に並ぶ通路である第1区画通路26A、第2区画通路26Bをそれぞれ開閉するドアである。しかしながら、本発明はこのような形態に限定するものではなく、第1駆動軸部241Aと第2駆動軸部241Bが同時に一体となって駆動されてエアミックスドア24A及び24Bを同時に駆動する一体駆動方式であってもよい。この場合には、第1エアミックスドア24Aと第2エアミックスドア24Bとを組み合わせたエアミックスドア24は、第1駆動軸部241Aと第2駆動軸部241Bとが一体になる駆動軸部241によって開閉駆動される。
また、上記の一体駆動方式のドアは、エアミックスドア24A,24Bだけでなく、デフロスタドア32A,32Bや、フットフェイス切替用ドア40A,40B等の吹出口のドアや、内外気切換用のドアにも適用することができる。
10…送風機ユニット
20…空調ユニット
21…空調ケース
24A…第1エアミックスドア(第1ドア)
24B…第2エアミックスドア(第2ドア)
26A…第1区画通路
26B…第2区画通路
27…仕切り板
60…駆動用レバー
211,211A…第1のケース部材(一対のケース部材)
212,212A…第2のケース部材(一対のケース部材)
243…第1の位置決め用軸部
244…第2の位置決め用軸部
241A…第1駆動軸部
241B…第2駆動軸部
271…位置決め用突部
601…駆動用レバーの軸部

Claims (4)

  1. 内部に空気が流通する空気通路が形成される空調ケース(21)と、
    前記空調ケースに一体に形成される板、または前記空調ケースとは別部品の板であって、前記空調ケース内の前記空気通路を第1区画通路(26A)と第2区画通路(26B)とに仕切る仕切り板(27)と、
    前記第1区画通路に設けられて前記第1区画通路を開閉する第1ドア(24A)と、
    前記空調ケースに取り付けられて前記第1ドアを駆動する第1駆動軸部(241A)と、
    前記第2区画通路に設けられて前記第2区画通路を開閉する第2ドア(24B)と、
    前記第1駆動軸部と同軸となるように前記空調ケースに取り付けられて前記第2ドアを駆動する第2駆動軸部(241B)と、
    前記第1駆動軸部の外周面に向かって延びるように前記仕切り板に設けられる位置決め用突部(271)と、
    前記第1ドア、前記第2ドアのそれぞれが前記空調ケースに正規の位置に取り付けられて前記仕切り板が正規の位置に取り付けられた場合に前記仕切り板から延びる前記位置決め用突部がその外周面に対向するように前記第1駆動軸部に設けられる第1の位置決め用軸部(243)と、
    前記第1ドア、前記第2ドアが前記空調ケースに正規でない逆の位置に取り付けられて前記仕切り板が正規の位置に取り付けられた場合に前記位置決め用突部がその外周面に衝突するように、前記第1の位置決め用軸部よりも大きい外径寸法を有して前記第2駆動軸部に設けられる第2の位置決め用軸部(244)と、
    を備えることを特徴とする空調装置。
  2. 前記空調ケースは、前記第1ドア及び前記第2ドアが前記取り付けられるときに、前記第1駆動軸部の軸方向と交差する方向に互いに組み合わされる一対のケース部材(211,212)を備え、
    前記ケース部材の少なくとも一方には前記仕切り板が一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記空調ケースは、前記第1ドア及び前記第2ドアが前記取り付けられるときに、前記第1駆動軸部の軸方向に互いに組み合わされる一対のケース部材(211A,212A)を備え、
    前記仕切り板は前記一対のケース部材とは別部品で構成され、前記第1ドア、前記仕切り板及び前記第2ドアが取り付けられた状態で前記一対のケース部材が前記第1駆動軸部の軸方向に組み合わされることを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  4. 前記第1駆動軸部と前記第2駆動軸部は、それぞれ独立に駆動される軸部であり、
    前記第1駆動軸部及び前記第2駆動軸部は、前記空調ケースから外部に突出する部分が同一の軸径に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空調装置。
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