JP5353207B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能と湿潤路面での操縦安定性能との両立を可能にした空気入りタイヤ、特に高速移動が要請される小型トラック用に適した空気入りタイヤに関する。
従来、市街地を走行する宅配車両などに使用される小型トラック用の空気入りタイヤのトレッド面には、図9に例示するように、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能を確保するために、タイヤ周方向に延びる複数本の陸部を形成すると共に、湿潤路面での操縦安定性能を確保するために、これら複数本の陸部のうちトレッド中央域に配置した2本の陸部を幅方向に傾斜するラグ溝Rにより区画してブロック列に形成し、かつ各ブロックの表面にサイプQを形成して、これらサイプQの配置密度や配置角度などを種々変更させたトレッドパターンが多く採用されてきた。
しかしながら、近年の道路整備の進展を受けて、車両への積載重量の増加や車両速度の高速化に対する要請が次第に高まり、従来のパターン構成では、トレッド剛性の不足に伴い高速走行時における操縦安定性能が確保できなくなるという問題が生じ、走行条件次第ではトレッド面に形成したブロックが破損するという事態が生ずるに至った。
このような事態を回避するために、従来から、高いレベルでのトレッド剛性を確保しながら排水性を向上させるトレッドパターンに関する多くの提案がある(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、いずれの提案にあっても、近年の高速移動に対する要請に充分応えるまでには至っておらず、未だ改善の余地を残していた。
特開平7−89303号公報
本発明の目的は、上述する従来の問題点を解消するもので、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能と湿潤路面での操縦安定性能との両立を可能にした空気入りタイヤ、特に高速移動が要請される小型トラック用に適した空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド面にタイヤ周方向に延びる4本又は3本の主溝を設け、該トレッド面の中央域に前記主溝間に区画された3本又は2本の陸部を形成した空気入りタイヤにおいて、前記陸部のうち最もタイヤ幅方向外側に位置する左右の陸部を、それぞれ前記主溝の溝幅の10〜40%の溝幅を有し、かつタイヤ周方向に所定の間隔を隔てて斜めに横断する細溝により区画して多数のブロックを配列したリブ状陸部に形成すると共に、該細溝のタイヤ幅方向中央域に該細溝の長さの50〜70%に相当する長さを有し、かつ高さを前記細溝の最大深さの30〜50%に設定した底上げ部を形成し、前記ブロックにタイヤ幅方向外側に隣接する主溝からタイヤ幅方向内側に向かい、かつ前記ブロック内でタイヤ周方向に屈折して前記細溝の底上げ部に開口するサイプを形成したことを特徴とするものである。
また、上述する構成において、以下(1)〜(7)に記載するように構成することが好ましい。
(1)前記サイプが前記細溝の底上げ部に開口する位置を前記リブ状陸部のタイヤ幅方向中心線に対して該リブ状陸部の幅の±10%の範囲内に設定する。
(2)前記細溝の最大深さを前記主溝の深さの60〜90%にする。
(3)前記サイプの深さを前記主溝の深さの20〜50%にする。
(4)前記リブ状陸部におけるブロックのタイヤ幅方向内側の側壁にタイヤ幅方向に食い込む切欠部を形成し、該切欠部の前記トレッド面からの深さを前記主溝の深さより浅く形成する。この場合において、前記陸部を3本で構成し、その中央に位置する陸部をタイヤ周方向に連続するリブに形成すると共に、該リブの両側壁にタイヤ幅方向に食い込む切欠部をタイヤ周方向に間欠的に形成し、これら切欠部を該リブの両側に隣接する前記リブ状陸部におけるブロックの切欠部に対してタイヤ周方向に交互にオフセットする配置にするか、又は前記陸部を2本のリブ状陸部で構成し、これら2本のリブ状陸部に形成した前記切欠部をタイヤ周方向に交互にオフセットする配置にするとよい。さらに、前記切欠部の食い込み幅を前記リブ状陸部の幅の3〜15%にするとよい。
(5)前記主溝を4本で構成すると共に、タイヤ幅方向内側の2本の主溝の中心線をタイヤ赤道を中心としてタイヤ接地幅の15〜30%の位置に配置し、タイヤ幅方向外側の2本の主溝の中心線をタイヤ赤道を中心としてタイヤ接地幅の55〜75%の位置に配置し、かつ前記タイヤ幅方向内側の2本の主溝により区画された陸部をタイヤ周方向に連続するリブに形成する。
(6)前記トレッド面を構成するゴムの硬さをJIS Aタイプで65〜80にする。
(7)ETRTOにより規定された最高空気圧が575kPa以下の小型トラック用タイヤ、またはJATMAにより規定された最高空気圧が650kPa以下の小型トラック用タイヤとして供する。
本発明によれば、トレッド面に形成した主溝に区画された3本又は2本の陸部のうち最もタイヤ幅方向外側に位置する左右の陸部を、それぞれ主溝の溝幅の10〜40%の溝幅を有し、かつタイヤ周方向に所定の間隔を隔てて斜めに横断する細溝により区画して多数のブロックを配列したリブ状陸部に形成すると共に、この細溝のタイヤ幅方向中央域に細溝の長さの50〜70%に相当する長さを有し、かつ高さを細溝の深さの30〜50%に設定した底上げ部を形成したので、細溝幅の設定と底上げ部の形成によりリブ状陸部の剛性を実質的に低下させることなしに、細溝の形成により排水性を確保できるため、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能と湿潤路面での操縦安定性能とをバランスよく両立させることができる。
さらに、細溝により区画されたブロックにタイヤ幅方向外側に隣接する主溝からタイヤ幅方向内側に向かい、かつブロック内でタイヤ周方向に屈折して細溝の底上げ部に開口するサイプを形成したので、リブ状陸部の剛性を均一に保持することが可能になり、耐偏摩耗性を向上させると同時に、リブ状陸部の剛性を実質的に低下させることなしに、サイプの形成により排水性を一層向上させることができるため、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能と湿潤路面での操縦安定性能とを一層バランスよく向上させることができる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態による空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図、図2は本発明の他の実施形態による図1に相当する平面図である。
本発明の空気入りタイヤのトレッド面には、以下に詳述するように、タイヤ周方向に延びる4本又は3本の主溝が設けられ、トレッド面の中央域にこれら主溝間に区画された3本又は2本の陸部が形成されている。
図1はトレッド面1に4本の主溝2B、2A、2A、2Bが設けられ、トレッド面1の中央域にこれら主溝2B、2A、2A、2Bにより区画された3本の陸部3B、3A、3Bが形成されている場合を示し、図2はトレッド面1に3本の主溝2B、2A、2Bが設けられ、トレッド面1の中央域にこれら主溝2B、2A、2Bにより区画された2本の陸部3B、3Bが形成されている場合を示している。
そして、本発明の空気入りタイヤでは、図1に示す陸部3B、3A、3B又は図2に示す陸部3B、3Bのうち最もタイヤ幅方向外側に位置する左右の陸部3B、3Bを、それぞれ主溝2A、2Bの溝幅の10〜40%、好ましくは15〜35%の溝幅を有し、かつタイヤ周方向に所定の間隔を隔てて斜めに横断する細溝4により区画して多数のブロック3bを配列したリブ状陸部に形成している。
ここで、陸部3B、3Bをリブ状陸部に形成したのは、陸部3B、3Bを区画する細溝4が通例のタイヤにおけるラグ溝に比して溝幅を大幅に縮小していること、及び後述するように、細溝4のタイヤ幅方向中央域に底上げ部5を形成していることとにより、陸部3B、3B自体が実質的にリブと同程度の剛性を保有していることによる。
すなわち、上述する細溝4のタイヤ幅方向中央域には、図3及び図4に示すように、細溝4の長さLの50〜70%、好ましくは55〜65%に相当する長さの底上げ部5が形成され、この底上げ部5の高さhを細溝4の深さHの30〜50%、好ましくは35〜45%にしている。これにより、細溝4の幅の設定と底上げ部5の形成によりリブ状陸部の剛性を実質的に低下させることなしに、細溝4の形成により排水性を確保できるため、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能と湿潤路面での操縦安定性能とをバランスよく両立させることができる。
さらに、細溝4により区画されたブロック3bには、タイヤ幅方向外側に隣接する主溝2Bからタイヤ幅方向内側に向かい、かつブロック3b内でタイヤ周方向に屈折して細溝4の底上げ部5に開口するサイプ6が形成されている。これにより、リブ状陸部の剛性を均一に保持することが可能になり、耐偏摩耗性を向上させると同時に、リブ状陸部の剛性を実質的に低下させることなしに、サイプ6の形成により排水性を一層向上させることができるため、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能と湿潤路面での操縦安定性能とを一層バランスよく向上させることができる。
上述する細溝4の溝幅が主溝2A、2Bの溝幅の10%未満になると、排水性が悪化して湿潤路面での操縦安定性能が低下することになり、40%超になると、リブ状陸部の剛性が不足して乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能が低下することになる。
また、細溝4に形成する底上げ部5の長さが細溝4の長さLの50%未満になったり、又は底上げ部5の高さhが細溝4の深さHの30%未満になると、リブ状陸部の剛性が確保できずに乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能が低下する要因になる。一方、細溝4に形成する底上げ部5の長さが細溝4の長さLの70%超になったり、又は底上げ部5の高さhが細溝4の深さHの50%超になると、排水性が悪化して湿潤路面での操縦安定性能が低下することになる。
上述する図1の実施形態では、トレッド面1の中央域にタイヤ周方向に連続する陸部3Aを配置しており、トレッド剛性を高いレベルで確保することができるため、特に乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能を重視する空気入りタイヤに対して好ましく採用される。
本発明において、ブロック3bに形成するサイプ6の細溝4の底上げ部5に開口する位置P(図3参照)をリブ状陸部のタイヤ幅方向中心線に対してリブ状陸部の幅Sの±10%の範囲内に設定するとよい。これにより、リブ状陸部の開口位置P近傍における偏摩耗を防止すると共に、ブロック3bの剛性の低下を効率よく防止することができる。
本発明の空気入りタイヤでは、上述する細溝4の深さH(図4参照)を主溝2A、2Bの深さH0 の60〜90%、好ましくは70〜85%に設定するとよい。これにより、陸部3Bの剛性を高いレベルで確保することができ、高速走行時における操縦安定性能を確実に向上させることができる。
さらに好ましくは、サイプ6の深さHx を主溝2A、2Bの深さH0 の20〜50%、好ましくは25〜40%に設定するとよい。これにより、ブロック3bの剛性を高いレベルで確保しながら、排水性を向上させることができる。サイプ6の深さHx が主溝2A、2Bの深さH0 の20%未満では排水性能が低下して湿潤路面での操縦安定性能が悪化する要因になり、50%超ではブロック3bの剛性が低下して乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能が悪化する要因になる。
本発明において、さらに好ましくは、ブロック3bのタイヤ幅方向内側の側壁にタイヤ幅方向に食い込む切欠部8を形成し、この切欠部8のトレッド面1からの深さ(図示省略)を主溝2Aの深さより浅く形成するとよい。これにより、切欠部8近傍における偏摩耗を効率的に抑制しながら、パターンノイズを抑制すると同時に、切欠部8のエッジ効果により湿潤路面での操縦安定性能を効率的に向上させることができる。
本発明において、図1の実施形態のようにトレッド面1に3本の陸部3B、3A、3Bを形成する場合には、そのうちの中央に位置する陸部3Aをタイヤ周方向に連続するリブに形成すると共に、このリブの両側壁にタイヤ幅方向に食い込む切欠部8をタイヤ周方向に間欠的に形成し、これら切欠部8をリブの両側に隣接するブロック3bの切欠部8に対してタイヤ周方向に交互にオフセットする配置にするとよい。これにより、トレッド剛性を高いレベルで確保しながら、パターンノイズを一層抑制すると共に、切欠部8のエッジ効果により湿潤路面での操縦安定性能を一層向上させることができる。
また、図2の実施形態のようにトレッド面1に2本の陸部3B、3Bを形成する場合には、これら2本の陸部3B、3Bに形成した切欠部8をタイヤ周方向に交互にオフセットする配置にするとよい。これにより、パターンノイズを効率的に抑制すると共に、切欠部8のエッジ効果により湿潤路面での操縦安定性能を向上させることができる。
本発明において、上述する切欠部8の食い込み幅W0(図3参照)をリブ状陸部の幅Sの3〜15%、好ましくは5〜10%に設定するとよい。これにより、パターンノイズを確実に抑制すると同時に、切欠部8のエッジ効果により湿潤路面での操縦安定性能を確実に向上させることができる。
本発明の空気入りタイヤでは、主溝2Bにより区画された両ショルダー側の陸部におけるパターン構成は、特に限定されるものではないが、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能を確保したうえで湿潤路面での良好な操縦安定性能を確保する観点から、図1及び図2に示すように、隣接するリブ状陸部と同様にタイヤ幅方向に傾斜する細溝4’により区画するとよい。
上述する場合において、ショルダー側の陸部に形成される細溝4’の傾斜方向は、図1及び図2の実施形態が例示するように、隣接するリブ状陸部における細溝4とは異なる方向に傾斜させることがきる。図5は本発明の他の実施形態によるトレッド面1を示すもので、本実施形態では、図1の実施形態におけるショルダー側の陸部と隣接するリブ状陸部との間で、細溝の傾斜方向を異ならせており、さらに、リブ状陸部に形成したサイプ6の配置位置をタイヤ周方向に対して変化させた場合を示している。
本発明において、図1及び図5に示す実施形態のように主溝を4本により構成する場合には、タイヤ赤道CL側の2本の主溝2A、2Aの中心線をタイヤ赤道CLを中心としてタイヤ接地幅Wの15〜30%の位置に配置し、タイヤショルダー側の2本の主溝2B、2Bの中心線をタイヤ赤道CLを中心としてタイヤ接地幅Wの55〜75%の位置に配置すると共に、タイヤ赤道CL側の2本の主溝2A、2Aにより区画された陸部3Aをタイヤ周方向に連続して延びるリブに形成するとよい。
これにより、トレッド剛性を高いレベルで確保しながら、排水性を効率的に向上させることができる。この場合において、さらに排水性を高いレベルで確保するために、陸部3Aには図1及び図5に例示するようにサイプ7を形成することができる。
本発明の空気入りタイヤにおいて、トレッド面1を構成するゴムの硬さをJIS Aタイプで65〜80に設定するとよい。これにより、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能と湿潤路面での操縦安定性能とを高いレベルでバランスよく両立させることができる。
上述するように、本発明の空気入りタイヤは、トレッド面に形成した主溝に区画された3本又は2本の陸部のうち最もタイヤ幅方向外側に位置する左右の陸部をそれぞれタイヤ周方向に所定の間隔に配置された狭幅の細溝により区画して多数のブロックを配列したリブ状陸部に形成すると共に、この細溝の中央域に所定の高さの底上げ部を形成したうえで、ブロックにタイヤ幅方向外側に隣接する主溝からタイヤ幅方向内側に延び、かつブロック内でタイヤ周方向に屈折して細溝の底上げ部に開口するサイプを形成することによって、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性能と湿潤路面での操縦安定性能とをバランスよく両立させたもので、車両への積載重量の増加や車両速度の高速化に充分対応することができることから、積載重量の大きいVAN用タイヤ、特にETRTOにより規定された最高空気圧が575kPa以下の小型トラック用タイヤ、またはJATMAにより規定された最高空気圧が650kPa以下の小型トラック用タイヤに対して好ましく適用することができる。
<実施例1〜3、比較例1〜4>
タイヤサイズを235/65R16C 115/113R、トレッド面の基本形態を図1又は図5として、トレッドパターン、細溝における底上げ部の有無と細溝の長さに対する底上げ部の長さ(表1において、長さの割合という)、及びブロックにおけるサイプの有無をそれぞれ表1のように異ならせて、本発明タイヤ(実施例1〜3)及び比較タイヤ(比較例1〜4)をそれぞれ作製した。
なお、各タイヤにおいて、細溝の幅を主溝の溝幅の25%、細溝の深さ主溝の深さの75%、底上げ部の高さを細溝の深さの40%、サイプの深さを主溝の深さの30%、と共通にすると共に、各ブロックに形成したサイプ長さの総和を同一にした。
これら7種類のタイヤについて、以下の試験方法により乾燥路面での高速走行時における操縦安定性と湿潤路面での操縦安定性とを評価し、その結果を比較例1を100とする指数により表1に併記した。数値が大きいほど優れていることを示す。
〔乾燥路面での高速走行時における操縦安定性〕(表1において高速走行時の操縦安定性という)
各タイヤをリム(16×6.5J)に装着して、充填空気圧を前輪において300kPa、後輪において480kPaに設定すると共に、最大積載量が2.0tonの欧州製VANの前後輪に装着し、積載量を1.0tonとしたうえで、乾燥したアスファルト路面からなるテストコースを速度0〜200km/hの範囲内で変化させながら走行させ、熟練したテストドライバーによる官能評価を行った。
〔湿潤路面での操縦安定性〕
各タイヤをリム(16×6.5J)に装着して、充填空気圧を前輪において300kPa、後輪において480kPaに設定すると共に、最大積載量が2.0tonの欧州製VANの前後輪に装着し、積載量を1.0tonとしたうえで、水深2±1mmのアスファルト路面からなるテストコースを速度0〜100km/hの範囲内で変化させながら走行させ、熟練したテストドライバーによる官能評価を行った。
Figure 0005353207
表1より、本発明タイヤは、比較タイヤに比して乾燥路面での高速走行時における操縦安定性及び湿潤路面での操縦安定性をバランスよく両立させていることがわかる。なお、比較例2は、細溝に底上げ部を形成しなかったために、リブ状陸部の剛性が不足して乾燥路面での高速走行時における操縦安定性が比較例1と同程度であり、さらにはブロックにサイプを形成しなかったために、湿潤路面での操縦安定性が悪化していた。
また、比較例3は、細溝に底上げ部を形成したために、リブ状陸部の剛性が確保されて乾燥路面での高速走行時における操縦安定性が比較例1に比して若干向上していたものの、ブロックにサイプを形成しなかったために、細溝に形成した底上げ部と相俟って、湿潤路面での操縦安定性が大幅に悪化した。
さらに、比較例4は、細溝に底上げ部を形成したために、比較例3と同様に、リブ状陸部の剛性が確保されて乾燥路面での高速走行時における操縦安定性が比較例1に比して若干向上していたものの、ブロックに形成したサイプをブロック内で終端させたために、細溝に形成した底上げ部と相俟って、湿潤路面での操縦安定性が悪化した。
<実施例4、5、比較例5〜7>
タイヤサイズを235/65R16C 115/113R、トレッド面の基本形態を図2として、トレッドパターン、細溝における底上げ部の有無と細溝の長さに対する底上げ部の長さ(表2において、長さの割合という)、及びブロックにおけるサイプの有無をそれぞれ表2のように異ならせて、本発明タイヤ(実施例4、5)及び比較タイヤ(比較例5〜7)をそれぞれ作製した。
なお、各タイヤにおいて、細溝の幅を主溝の溝幅の25%、細溝の深さ主溝の深さの75%、底上げ部の高さを細溝の深さの40%、サイプの深さを主溝の深さの30%、と共通にすると共に、各ブロックに形成したサイプ長さの総和を同一にした。
これら5種類のタイヤについて、上述する試験方法と同様に、乾燥路面での高速走行時における操縦安定性と湿潤路面での操縦安定性とを評価し、その結果を比較例5を100とする指数により表2に併記した。数値が大きいほど優れていることを示す。
Figure 0005353207
表2より、本発明タイヤは、比較タイヤに比して乾燥路面での高速走行時における操縦安定性及び湿潤路面での操縦安定性をバランスよく両立させていることがわかる。なお、比較例6は、細溝に底上げ部を形成しなかったために、リブ状陸部の剛性が不足して乾燥路面での高速走行時における操縦安定性が比較例5と同程度であり、さらにはブロックにサイプを形成しなかったために、湿潤路面での操縦安定性が悪化していた。
また、比較例7は、細溝に底上げ部を形成したために、比較例6と同様に、リブ状陸部の剛性が確保されて乾燥路面での高速走行時における操縦安定性が比較例5に比して若干向上していたものの、ブロックにサイプを形成しなかったために、細溝に形成した底上げ部と相俟って、湿潤路面での操縦安定性が大幅に悪化した。
本発明の実施形態による空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。 本発明の他の実施形態による図1に相当する平面図である。 図1のトレッド面におけるリブ状陸部の一部を取り出して示す拡大図である。 図3のX−X矢視断面図である。 本発明のさらに他の実施形態による図1に相当する平面図である。 実施例において評価の基準としたトレッド面を示す平面図である。 実施例において評価の対象としたトレッド面を示す平面図である。 実施例において評価の基準としたトレッド面を示す平面図である。 従来タイヤのトレッド面の一例を示す平面図である。
符号の説明
1 トレッド面
2A、2B 主溝
3A、3B 陸部
4 細溝
5 底上げ部
6、7 サイプ
8 切欠部

Claims (12)

  1. トレッド面にタイヤ周方向に延びる4本又は3本の主溝を設け、該トレッド面の中央域に前記主溝間に区画された3本又は2本の陸部を形成した空気入りタイヤにおいて、
    前記陸部のうち最もタイヤ幅方向外側に位置する左右の陸部を、それぞれ前記主溝の溝幅の10〜40%の溝幅を有し、かつタイヤ周方向に所定の間隔を隔てて斜めに横断する細溝により区画して多数のブロックを配列したリブ状陸部に形成すると共に、該細溝のタイヤ幅方向中央域に該細溝の長さの50〜70%に相当する長さを有し、かつ高さを前記細溝の最大深さの30〜50%に設定した底上げ部を形成し、前記ブロックにタイヤ幅方向外側に隣接する主溝からタイヤ幅方向内側に向かい、かつ前記ブロック内でタイヤ周方向に屈折して前記細溝の底上げ部に開口するサイプを形成した空気入りタイヤ。
  2. 前記サイプが前記細溝の底上げ部に開口する位置を前記リブ状陸部のタイヤ幅方向中心線に対して該リブ状陸部の幅の±10%の範囲内に設定した請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記細溝の最大深さを前記主溝の深さの60〜90%にした請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記サイプの深さを前記主溝の深さの20〜50%にした請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記リブ状陸部におけるブロックのタイヤ幅方向内側の側壁にタイヤ幅方向に食い込む切欠部を形成し、該切欠部の前記トレッド面からの深さを前記主溝の深さより浅く形成した請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記陸部を3本で構成し、その中央に位置する陸部をタイヤ周方向に連続するリブに形成すると共に、該リブの両側壁にタイヤ幅方向に食い込む切欠部をタイヤ周方向に間欠的に形成し、これら切欠部を該リブの両側に隣接する前記リブ状陸部におけるブロックの切欠部に対してタイヤ周方向に交互にオフセットする配置にした請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記陸部を2本のリブ状陸部で構成し、これら2本のリブ状陸部に形成した前記切欠部をタイヤ周方向に交互にオフセットする配置にした請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記切欠部の食い込み幅を前記リブ状陸部の幅の3〜15%にした請求項5〜7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記主溝を4本で構成すると共に、タイヤ幅方向内側の2本の主溝の中心線をタイヤ赤道を中心としてタイヤ接地幅の15〜30%の位置に配置し、タイヤ幅方向外側の2本の主溝の中心線をタイヤ赤道を中心としてタイヤ接地幅の55〜75%の位置に配置し、かつ前記タイヤ幅方向内側の2本の主溝により区画された陸部をタイヤ周方向に連続するリブに形成した請求項1〜6、8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記トレッド面を構成するゴムの硬さをJIS Aタイプで65〜80とした請求項1〜9のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  11. ETRTOにより規定された最高空気圧が575kPa以下の小型トラック用タイヤである請求項1〜10のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  12. JATMAにより規定された最高空気圧が650kPa以下の小型トラック用タイヤである請求項1〜10のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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