JP5350609B2 - コーティング組成物及び反射防止フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、反射防止フィルムを構成するハードコート層用コーティング組成物及びそれを用いた反射防止フィルムに関する。さらに詳しくはディスプレイ(例えばCRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、ELディスプレイ、等)の表示画面表面に適用される反射防止フィルムを構成するハードコート層用コーティング組成物及びそれを用いた反射防止フィルムに関するものである。
ポリエステルフィルム、特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレートの2軸延伸フィルムは、優れた機械的特性、耐熱性、耐薬品性等を有するため、磁気テープ、強磁性薄膜テープ、包装用フィルム、電子部品用フィルム、電気絶縁フィルム、ラミネート用フィルム、ディスプレイ等の表面に貼るフィルム、各種部材の保護用フィルム等の素材として広く用いられている。特に、ディスプレイ用途に関しては液晶表示装置の部材であるプリズムレンズシート、タッチパネル、バックライト等のベースフィルムや、テレビの反射防止フィルムのベースフィルム、プラズマテレビの前面光学フィルターに用いられる反射防止フィルム、近赤外線カットフィルム、電磁波シールドフィルムのベースフィルム等の用途がある。
このような反射防止フィルムなどの光学フィルムに用いられるベースフィルムは優れた透明性の他に、他の材料に対する易接着性が要求される場合がある。すなわち、ベースフィルムには、光学フィルムとしての性能を確保したり、機能を高めたりするために、例えば、表面保護のために設けられるハードコート層を形成するためのハードコート層材料、粘着材料、反射防止処理材料及びその他の種々のコーティング材料が適用されるが、このようなコーティング材料に対する優れた易接着性が要求される場合がある。
しかしながら、通常のポリエステルフィルムは結晶性が高く、一般的に上記コーティング材料等との密着性を確保するのは困難であった。従って、例えば、ハードコート層との易接着性を確保するためには、ポリエステルフィルムの表面へ易接着皮膜を形成する方法が、コロナ処理、フレーム処理等の気相表面処理方法、プライマー等の塗布による化学的表面処理方法等が用いられている。特に、ディスプレイ用途に用いられるPETフィルムは高い透明性及び密着性を要求されるため、ナノメートルオーダーの膜厚の易接着皮膜が形成されたタイプのものを用いるのが一般的であった(例えば、特許文献1参照)。
このような易接着皮膜が形成されたポリエステルフィルムを用いた場合、前述の通り高い透明性及びハードコート層との密着性を確保することでき、また、ポリエステルフィルムの耐ブロッキング性を向上させることができる。しかしながら、反射防止フィルム等の光学フィルムに用いる場合、易接着皮膜とポリエステルフィルムの屈折率のミスマッチ、易接着皮膜の膜厚バラツキ等の要因により、その上にハードコート層材料等をコーティングした際に光学的な干渉ムラ発生の原因となっていた。また、上記屈折率ミスマッチのため、反射界面が増加し、反射率増大の不具合を生じていた。
そこで、易接着皮膜を有しないポリエステルフィルムを用いることも考えられるが、この場合は、ハードコート層の剥離が懸念される。
特開平9−220791号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ハードコート層の剥離の発生を低減することが可能なコーティング組成物及びこれが低減された反射防止フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題につき鋭意研究を重ねた結果、基材としてのベースフィルム上にハードコート層を形成(または塗設)するに際し、複数の官能基、特に3以上の官能基を有するシリケート(即ち、反応性シリケート)を含むコーティング塗料を用いれば、これにより形成されるコーティング層(当該分野で慣用的に呼ばれているように、「ハードコート層」とも呼ぶ)の表面にはより多くの官能基が存在し、これによりベースフィルムとハードコート層との密着性及びハードコート層と反射防止層との密着性を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、ベースフィルム上にハードコート層を形成するコーティング組成物であって、シラノール基および/またはアルコキシ基を官能基として1分子中に少なくとも4つ有する4官能基以上の反応性シリケート及びアクリル系紫外線硬化型樹脂を含有し、固形分全体に対する前記反応性シリケートの含有量が2.6〜19.1重量%であることを特徴とするコーティング組成物に存する。このような構成とすることで、ハードコート層とベースフィルムとの密着性および/またはハードコート層と反射防止層との密着性を向上させ、ベースフィルムと反射防止層との間の剥離を少なくすることができる。
本発明によれば、コーティング組成物は、多くの官能基、特に3以上の官能基を有し、これにより形成されるハードコート層の表面にはより多くの官能基が存在するので、これを用いて形成されるコーティング層は、ベースフィルムとハードコート層との密着性及び/またはハードコート層と反射防止層との密着性をより十分に確保することが可能となる。このような反射防止フィルムを用いることにより、画像表示装置等の表示面における光の反射を防止すると共に、表示面からの反射防止層の剥離を抑制することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る反射防止フィルム及び反射防止フィルムを製造するに際してハードコート層を形成するためにその前駆物質として用いるコーティング組成物について詳細に説明する。
図1は、本発明の反射防止フィルムの一例を示した模式的断面図である。図に示すように、透明な基材としての例えばポリエステルフィルム1上の少なくとも片面(例えば図示するように上面)に、本発明のコーティング組成物を用いてハードコート層2を形成し、その上に反射防止層3を形成した場合の反射防止フィルムである。また、必要に応じて、反射防止層3の表面に防汚層4を更に設けてもよい。
本発明において、ハードコート層2は、官能基以上の反応性シリケートを有するコーティング組成物により構成されることを特徴とし、反応性シリケートは、コーティング組成物中に、その全体の重量基準で、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%含まれる。当該コーティング組成物により形成されるハードコート層の表面には多数の官能基が存在し、当該官能基により他層との結合性が高められる。そのため、ベースフィルムとハードコート層との密着性及び/またはハードコート層と反射防止層との密着性が向上することとなる。
このようなハードコート層2を形成する本発明のコーティング組成物は、例えば、紫外線硬化型樹脂に、反応性シリケートを分散させ、これを紫外線照射により硬化させることにより形成される。反応性シリケートは、場合により加水分解した後、相互に縮合反応して架橋構造を形成し、あるいはそのような縮合反応に加えて、コーティング組成物中に含まれる、加水分解した反応性シリケートと反応可能な官能基を有する他の成分と反応し、その結果、表面に反応性シリケートが有する官能基の一部分が存在するハードコート層を形成する。例えば、反応性シリケートの少なくとも一部分が架橋構造を形成した状態で硬化した樹脂中に存在すると考えられる。
本発明に係る反応性シリケートについて、更に詳細に説明する。当該反応性シリケートは、少なくとも(SiO2m(mは、正の整数、好ましくは1〜50、より好ましくは1〜30の整数)の基本骨格を有すると共に、シラノール基および/またはアルコキシ基を官能基として1分子当たり少なくとも3つ有するシリケート化合物である。このシリケート化合物は、分子中に、Si−R1(R1は、炭素数1〜5の置換もしくは非置換アルキル基又はフェニル基)で表される結合を含有していてもよい。このシリケート化合物は、アルコキシ基(存在する場合)が、周囲に存在する水分によって加水分解して、シラノール基を形成して安定化する傾向が強い性質がある。
上記シリケート化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば下記一般式(I)に示す構造を有する同じまたは異なるアルコキシシランを加水分解し、縮重合して得られるもの等が挙げられる。但し、得られたシリケート化合物は、少なくとも3つのアルコキシ基および/またはシラノール基を有する。
SiR1 n(OR24-n … (I)
〔式(I)中のR1およびR2は、それぞれ、炭素数1〜5の置換もしくは非置換アルキル基又はフェニル基であり、互いに同一でも異なっていてもよく、R1又はR2が複数個存在する場合には、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、nは0〜2の整数である。〕
上記一般式(I)で表されるアルコキシシランとしては、より具体的には、下記一般式(II)で表される3官能アルコキシシラン、下記一般式(III)で表される4官能アルコキシシラン等が挙げられる。例えばこれらのうち少なくとも一種を用いて加水分解・縮合により反応性シリケートを得ることができる。
−Si(OR3 … (II)
〔式(II)中のR及びRは、炭素数1〜5の置換もしくは非置換アルキル基又はフェニル基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。3個のRは、互いに同一でも異なっていてもよい。〕
Si(OR4 … (III)
〔式(III)中、Rは、炭素数1〜5の置換もしくは非置換アルキル基又はフェニル基を表す。4個のRは互いに同一でも異なっていてもよい。〕
上記式(II)及び(III)でそれぞれ表される3官能及び4官能アルコキシシランは、特に限定されないが、それらの具体例を挙げると、3官能反応性アルコキシシランとしては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が用いられる。4官能アルコキシシランとしては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等が用いられる。
本発明のコーティング組成物を適用するベースフィルム1としては、ポリエステルのフィルムを用いるのが好ましい。そのようなポリエステルとして、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸成分と、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール等のグリコール成分とから構成される芳香族ポリエステルが好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタリンジカルボキシレートが好ましい。また、例示した複数の成分等の共重合ポリエステルであってもよい。
上記ポリエステルフィルム1には、製膜時のフィルムの巻き取り性や、ハードコート層2や粘着剤等を形成する際のフィルムの搬送性等をよくするため、必要に応じて、滑剤としての有機または無機の微粒子を含有させることができる。かかる微粒子としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛、架橋アクリル樹脂微粒子、架橋ポリスチレン樹脂微粒子、尿素樹脂微粒子、メラミン樹脂微粒子、架橋シリコーン樹脂微粒子等が例示される。また、微粒子以外にも着色剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、潤滑剤、触媒、他の樹脂等も透明性を損なわない範囲で任意に含有させることができる。
上述のようなポリエステルフィルム1はヘイズが3%以下、好ましくは1.5%以下であることが好ましい。ヘイズが3%を超えると各種ディスプレイ用途において視認性を損なうなど光学用途として適さないことがある。この観点において、ヘイズが3%以下の高い透明性を保持しながら、ロール状態での耐ブロッキング性、易滑性、ハードコート層2との密着性を向上させるために、ナノメートルオーダーの易接着皮膜がコーティングされたポリエステルフィルムが従来から一般的に用いられる。
しかしながら、このような易接着皮膜がコーティングされたポリエステルフィルム、例えばPETフィルムを用いた場合、易接着皮膜の屈折率はベースフィルムのポリエステルの屈折率と異なるのが一般的である。易接着皮膜とハードコート層の屈折率の差が大きい場合、ハードコート層2をコーティングした際に、易接着皮膜及びハードコート層2の膜厚ムラ等の原因により、外観干渉ムラを発生する等の課題があった。易接着層付きPETフィルムの上に屈折率が1.58〜1.85の屈折率のハードコート層を設けた場合、光学的にはハードコート層/易接着層及び易接着層/PETの界面で反射を生じ、反射防止フィルムの反射率特性及び干渉ムラ特性を悪化させる。この反射を抑制するには易接着層による光学的な悪影響を抑制する必要がある。
易接着層付きPETフィルムの反射率は、使用する易接着層の屈折率がPETフィルム(n=1.69)から小さくなるにつれ、かつ易接着層の膜厚が100nmに近づく程小さくなる。逆に易接着層の光学的悪影響を抑制した場合、反射率はPET単体の6.5%に近づいていく。本発明では、これに鑑みて、使用するポリエステルフィルムとして、ハードコート層と接する側に易接着層を有するポリエステルフィルムの反射率が4%以下であるフィルムを使用するのが好ましく、易接着層の悪影響を抑制できる。
易接着層付きPETフィルムの反射率を下げるためには易接着層の膜厚を5nm以上80nm以下に制御することが好ましい。5nm以下であると易接着材料がPETフィルム上に均質に被覆できずPETとハードコート層の安定した密着性確保が困難となる。80nm以上になると易接着層での反射が大きくなり反射防止フィルムとしての反射率の増大、干渉ムラの悪化等の課題が生じる。易接着層付きPETの反射率を下げるためには易接着層の屈折率を1.55〜1.75にすることが好ましい。1.58以下または1.75以上であるとハードコート材料及びPETの屈折率との差が大きくなり反射防止フィルムとしての反射率の増大、干渉ムラの悪化等の課題を生じる。
また、本発明で用いるポリエステルフィルム1の厚みは、特に限定されるものではないが、50〜200μmが好ましい。
ハードコート層2は、透明プラスチック基材としてのベースフィルム表面の硬度を向上させ、鉛筆等の荷重のかかる引っ掻きによる傷を防止し、また透明のベースフィルムの屈曲による反射防止層のクラック発生を抑制することができ、反射防止フィルムの機械的強度が改善できる。この意味で、ハードコート層と呼ぶ。
ハードコート層の硬度を向上させるためには、本発明のコーティング組成物は、反応性硬化型樹脂、即ち、熱硬化型樹脂及び/又は電離放射線硬化型樹脂を含むことが望ましい。前記熱硬化型樹脂には、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が使用される。これらの樹脂に必要に応じて架橋剤、重合開始剤、硬化剤、硬化促進剤、溶剤を加えて使用する。
電離放射線硬化型樹脂としては、好ましくはアクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アクリレート等のオリゴマー、プレポリマー、及び反応性希釈剤としてエチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー、並びに多官能モノマー、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等を例示でき、本発明のコーティング組成物は、これらを比較的多量に含有することができる。
更に上記の電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として用いるには、本発明のコーティング組成物は、その中に光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤の例にはアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、α−アミロキシムエステル、チオキサントン類が含まれる。光重合開始剤に加えて光増感剤を用いてもよい。光増感剤の例にはn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、チオキサントンが含まれる。
本発明のコーティング組成物の硬化は、コーティング組成物の塗布及び乾燥後、例えば紫外線照射により、あるいは加熱することによって実施することが好ましい。
本発明のコーティング組成物によって形成されるハードコート層の屈折率は、ベースフィルムの屈折率が近似していることが好ましい。また、ハードコート層の膜厚は1〜2μm以上あれば十分な強度が得られるが、透明性、塗工精度、応力によるベースフィルムのカール性の観点から1〜10μmの範囲が好ましい。
本発明のコーティング組成物を適用するに際して、ハードコート層とベースフィルム、例えばポリエステルフィルムの密着性を確保するためには、ポリエステルフィルムに対する上述の表面処理により密着性を向上させることが好ましい。別の態様では、本発明のコーティング組成物に、非反応性の樹脂を組成物全体中で50重量%までの量で混合することが好ましい。非反応性の樹脂の混合量が多過ぎるとハード性が不十分になる。非反応性樹脂としては、主として熱可塑性樹脂が用いられる。具体的には、ポリメタクリル酸メチルアクリレートとポリメタクリル酸ブチルアクリレートを使用でき、密着性を確保すると共に、塗膜の硬度を高く保つことができる。これら表面処理と熱可塑性樹脂のどちらか一方、または両方の手段により密着性の向上が可能となる。
本発明のコーティング組成物を用いて形成できるハードコート層の屈折率は、通常1.49〜1.52程度である。ハードコート層の屈折率を増大させるために、本発明のコーティング組成物中に高屈折率の金属、金属酸化物等の超微粒子を添加することができる。ベースフィルム、例えばポリエステルフィルムを用いる反射防止フィルムにおいて、低反射率化のためのハードコート層の好ましい屈折率は1.6〜2.0であり、そのような屈折率を達成するために超微粒子を使用できる。前記高屈折率を有する超微粒子の材料としては、チタン、アルミニウム、セリウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、アンチモンのうち少なくとも1つの酸化物を使用できる。
本発明のコーティング組成物を用いて形成できるハードコート層に帯電防止性を付与し、反射防止フィルムとしての帯電防止性、埃付着性防止を付与することが好ましい。帯電防止性を付与するためには、本発明のコーティング組成物中に導電性の金属、金属酸化物等の超微粒子を添加することが好ましい。ITO、SnO、ATO、PTO、Sb等の超微粒子を添加することが好ましい。
上述のような高屈折率超微粒子と導電性超微粒子を凝集なく併用することにより、高屈折率かつ帯電防止性に優れたハードコート層を得ることが可能となる。帯電防止性を得るためには、ハードコート層のシート抵抗としては1013Ω/□以下であることが好ましい。
本発明のコーティング組成物により形成したハードコート層上に低屈折率コーティング剤を塗工して反射防止層を形成する前に、ハードコート層の表面処理を行うことが好ましい。表面処理を行うことによりハードコート層と反射防止層とのぬれ性、密着性を向上させることが可能となる。表面処理法としては、プラズマ放電処理、コロナ処理、フレーム処理のような物理的表面処理とカップリング剤、酸、アルカリによる化学的表面処理を用いることができる。
本発明の反射防止フィルムにおいて、反射防止層4は、屈折率が1.30〜1.45であることが好ましく、1.30〜1.40であることが更に好ましい。反射防止層の厚み(d)は反射防止層の屈折率をnとすると、nd=λ/4であることが好ましい。具体的には、50〜400nmであることが好ましく、50〜200nmであることが更に好ましい。
低屈折率コーティング剤に用いるバインダー材料は、シリコンアルコキシド系であっても、飽和炭化水素、ポリエーテルを主鎖として有するポリマー(UV硬化型樹脂、熱硬化型樹脂)であってもよい。そのようなポリマーは、フッ素原子を含む単量体をも用いて形成されているものが好ましい。
反射防止層の屈折率を低減するには、反射防止層を形成する、バインダーを含む低屈折率コーティング剤に低屈折率の微粒子(屈折率:1.20〜1.45)を添加することにより実現できる。微粒子の平均粒子径は0.5〜200nmであることが好ましい。この平均粒径が200nmよりも大きくなると、得られる反射防止層においてレイリー散乱によって光が乱反射され反射防止層が白っぽく見え、その透過率が低下することがある。0.5nm以下であると、微粒子の分散性が低下し、コーティング液中で凝集を生じてしまう。
また、微粒子の添加量は、低屈折率コーティング剤基準で20〜99体積%であることが好ましい。20体積%以下であると低屈折率化の効果が少なく、微粒子の添加量が多いほど低屈折率化の効果が大きい。
本発明の反射防止フィルムをディスプレイ等の最表面に配置して使用する場合、実使用に耐えうる表面硬度、耐摩耗性が必要となる。このような場合は反射防止層として高い膜硬度が必要となる。しかしながら、一般的に粒子充填複合材料において、粒径の等しい(完全な単分散の)球状微粒子を最密充填したときの、微粒子の最大体積分率は、Horsfieldの充填モデルによると、0.74となり、幾何学的な関係から、必然的に26体積%粒子間間隙が生じてしまう。従って、理想的には低屈折率コーティング剤が26体積%のバインダー材料を含むとき(74体積%の微粒子)、微粒子間の空隙は全てバインダー材料で置換され、高充填かつ非常に緻密な低屈折率薄膜が得られることになる。しかしながら、実際には、微粒子は粒度分布を持っており、また、微粒子/バインダー界面のぬれ性不足、ナノサイズの粒子径のため、低屈折率コーティング剤中でまたは乾燥過程で凝集等を生じている。従って、実際には、微粒子の添加量が70体積%以上の領域では反射防止層中で、微粒子の充填不良を生じ、微粒子間におけるバインダー材料未充填に起因する空隙を生じることになる。
この微粒子高充填領域で生じた、反射防止層内でのバインダー未充填部分は、薄膜の強度、耐摩耗性能を著しく低下させる。従って、低屈折率微粒子添加による反射防止層の屈折率低減手法は、70体積%以上の微粒子高充填領域では、耐摩耗性と完全にトレードオフの関係になり、実用上利用困難である。
低屈折率微粒子としては、屈折率が1.5以下であることが望ましい。具体的にはシリカ微粒子、中空シリカ微粒子、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム、フッ化アルミニウム、フッ化カルシウム、フッ化ナトリウム等のフッ化物微粒子が好ましい。これら微粒子を1種類もしくは2種類以上混合して使用する。これら微粒子をバインダー樹脂に相溶性を持たせるため表面処理を施して分散させる。
以下に、本発明に係る反射防止フィルムを作製し、比較例と比較実験を行った。
(ベースフィルムの準備)
まず、ベースフィルムとして、ポリエステル(PET)フィルム(一辺10cm、188μm厚(東洋紡績株式会社製:A4100))を準備した。続いて、当該PETフィルムの表面を(株)サムコインターナショナル製プラズマスクリーニング装置(PX250)にてコロナ処理を行った。
(コーティング組成物の準備)
続いて、コロナ処理済みPETフィルム上に形成するハードコート層を形成する材料として、以下の成分を用いて本発明のコーティング組成物を調製した。
・アクリル系紫外線硬化型樹脂(大日精化工業株式会社製(セイカビームPET−HC15、有効成分60%))
・高屈折率ナノ粒子:テイカ株式会社製酸化チタン粒子、760T(分散溶剤:トルエン、固形分48%)
・導電性ナノ粒子:触媒化成工業株式会社製ATO粒子、ELCOM P−特殊品A(分散溶剤:MEK/トルエン(4/1)、固形分30%)
・反応性シリケート
TSL8370(GE東芝シリコーン株式会社製)
Figure 0005350609
MS51(三菱化学株式会社製)
Figure 0005350609
MS56(三菱化学株式会社製)
Figure 0005350609
このコーティング組成物をコロナ処理済みPETフィルム上に塗布し、これを80℃で1分間乾燥させた後、600mJ/cmの強度で紫外線を照射し、硬化させた。これにより、膜厚3μmのハードコート層を形成した。
(低屈折コーティング剤の準備)
続いて、ハードコート層に塗布する低屈折コーティング剤を調製した。まず、テトラエトキシシラン208重量部にメタノール356部を加え、更に水18重量部及び0.01Nの塩酸水溶液18重量部を加え、これをディスパーで混合し、混合液を得た。この混合液を25℃恒温槽中で2時間攪拌して重量平均分子量を850に調整したシリコーンレジン(A)として使用した。
次に、低屈折率微粒子として、中空シリカIPA(イソプロパノール)分散ゾル(スルーリアCS-60IPA、固形分20重量%、触媒化成工業株式会社製)をシリコーンレジン(A)に加え、低屈折率ナノ粒子/シリコーンレジンが縮合固形物換算で所定の体積比となるように配合し、その後、全固形分が1%になるようにメタノールで希釈することによって、低屈折コーティング剤を調整した。この混合液を膜厚100nmになるようにワイヤーバーコーター#10番でハードコート層に塗布し、120℃で、15分間乾燥させて反射防止層を形成した。これにより、実施例に係る反射防止フィルムを作製した。
(実施例1)
コロナ処理済みPETフィルム上に、コーティング組成物(紫外線硬化型樹脂を30重量%、酸化チタン粒子760Tを30重量%、反応性シリケートTSL8370を1重量%、MS51を1重量%含む溶剤希釈液)をコーティングし、膜厚3μmの硬化膜を得た。
その上にシリコーンレジン(A)マトリックスに対し、トータル量の60体積%のCS−60IPAを分散させた低屈折率コーティング剤を、膜厚約100nmになるようにワイヤーバーコーターでコーティングした。これを120℃、15分の条件で硬化させ反射防止フィルムを作製した。
(実施例2)
反応性シリケートとしてTSL8370を10重量%、MS51を10重量%とした以外は実施例1と同様にして、反射防止層を積層した反射防止フィルムを作製した。
(実施例3)
反応性シリケートとしてTSL8370を1重量%、MS56を1重量%とした以外は実施例1と同様にして、反射防止層を積層した反射防止フィルムを作製した。
(実施例4)
反応性シリケートとしてTSL8370を10重量%、MS56を10重量%とした以外は実施例1と同様にして、反射防止層を積層した反射防止フィルムを作製した。
(実施例5)
コーティング組成物(紫外線硬化型樹脂を30重量%、酸化チタン粒子760Tを30重量%、ATO粒子10重量%、反応性シリケートTSL8370を1重量%、MS51を1重量%含む溶剤希釈液)を用いた以外は実施例1と同様にして、反射防止層を積層した反射防止フィルムを作製した。
(実施例6)
コーティング組成物(紫外線硬化型樹脂を30重量%、酸化チタン粒子760Tを30重量%、ATO粒子10重量%、反応性シリケートTSL8370を10重量%、MS51を10重量%含む溶剤希釈液)を用いた以外は実施例1と同様にして、反射防止層を積層したPETフィルムを作製した。
(実施例7)
コーティング組成物(紫外線硬化型樹脂を30重量%、酸化チタン粒子760Tを30重量%、ATO粒子10重量%、反応性シリケートTSL8370を1重量%、MS56を1重量%含む溶剤希釈液)を用いた以外は実施例1と同様にして、反射防止層を積層した反射防止フィルムを作製した。
(実施例8)
コーティング組成物(紫外線硬化型樹脂を30重量%、酸化チタン粒子760Tを30重量%、ATO粒子10重量%、反応性シリケートTSL8370を10重量%、MS56を10重量%含む溶剤希釈液)を用いた以外は実施例1と同様にして、反射防止層を積層した反射防止フィルムを作製した。
(比較例1)
反応性シリケートを有していない以外は実施例1と同様にしてハードコート層及び反射防止層を積層した反射防止フィルムを作製した。
(比較例2)
反応性シリケートを有していない以外は実施例5と同様にしてハードコート層及び反射防止層を積層した反射防止フィルムを作製した。
続いて、実施例1〜8、比較例1〜2の反射防止フィルムの評価結果を表1に示す。反射率は、(株)日立ハイテクノロジーズ製、分光光度計U−4100を用い、JIS R-3106 に基づき、サンプル裏面を黒塗りしたあとに、5度の正反射で測定した。
また、密着性(クロスカットテープ試験)については、サンプルをJIS D0202-1988に準拠して碁盤目テープ剥離試験を行うことにより測定した。クロスカットテープ試験は、セロハンテープ(「CT24」,ニチバン(株)製)を用い、指の腹でフィルムに密着させた後剥離する。判定は100マスの内、剥離しないマス目の数で表し、剥離しない場合を100/100、完全に剥離する場合を0/100として表す。
Figure 0005350609
本発明に係る反射防止フィルム(実施例1〜8)においては、比較例1及び2と比較して、低い反射率を有しながらも、密着性が格段に向上することが確認された。
図1は反射防止フィルムの一例を示した断面図である。
符号の説明
1 ポリエステルフィルム
2 ハードコート層
3 反射防止層

Claims (6)

  1. ベースフィルム上にハードコート層を形成するコーティング組成物であって、
    シラノール基および/またはアルコキシ基を官能基として1分子中に少なくとも4つ有する4官能基以上の反応性シリケート及びアクリル系紫外線硬化型樹脂を含有し、固形分全体に対する前記反応性シリケートの含有量が2.6〜19.1重量%であることを特徴とするコーティング組成物。
  2. 前記反応性シリケートは、Si(OR)〔Rは、炭素数1〜5の置換もしくは非置換アルキル基又はフェニル基を表す。4個のRは互いに同一でも異なっていてもよい。〕の加水分解・脱水縮合により得られた反応性シリケートであることを特徴とする請求項1記載のコーティング組成物。
  3. 前記反応性シリケートは、
    Figure 0005350609
    又は
    Figure 0005350609
    であることを特徴とする請求項2記載のコーティング組成物。
  4. さらに、ITO、SnO、ATO、PTO、SbOのうち少なくとも1つを含む請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング組成物。
  5. さらに、チタン、アルミニウム、セリウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、アンチモンのうち少なくとも1つの酸化物を含む請求項1〜4のいずれかに記載のコーティング組成物。
  6. ベースフィルムと、該ベースフィルム上に接着された易接着層と、該易接着層上に接着された、請求項1〜5のいずれかに記載のコーティング組成物からなるハードコート層と、該ハードコート層上に接着された反射防止層と、を備える反射防止フィルム。
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