JP5345847B2 - ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体およびその製造方法 - Google Patents

ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ゴム弾性体の水性分散体およびその製造方法、特に、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体およびその製造方法に関する。
高分子ゴム弾性体は、基本的に、軟質高分子構造を有するもの、若しくは、硬質高分子部位と軟質高分子部位とを組み合わせた構造を有するものであり、常温でゴム弾性を示し、高温では熱可塑性プラスチックと同様に可塑化することから機械的成形が可能であるため、幅広い工業分野で使用されている。代表的な高分子ゴム弾性体としては、スチレン系、オレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリ塩化ビニル系およびポリアミド系などのものが挙げられる。これらの高分子ゴム弾性体は、通常、押し出し成形等の機械的操作により成形品として提供されるが、各種材料へのコーティング剤、粘接着剤、バインダー、エマルジョン等の改質剤および繊維の収束剤等に使用される場合においては、水性分散体での使用が望ましい。
高分子ゴム弾性体の水性分散体については、これまでに多くの検討がなされており、実用品として、スチレン系ゴム弾性体の水性分散体が提供されている。スチレン系ゴム弾性体の水性分散体は、通常、スチレン系ゴム弾性体を有機溶剤に溶解した有機相と、乳化剤(界面活性剤)を水性媒体に溶解した水相とを混合し、これをホモミキサー等を用いて乳化した後に有機溶剤を除去して製造されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
しかし、スチレン系ゴム弾性体の水性分散体により得られる成形品は、一般に、耐磨耗性、耐屈曲性、耐油性および耐候性に劣る。これに対し、ポリアミド系ゴム弾性体は、これらの特性において優れているだけではなく、透明性、柔軟性、衝撃強度、引張強度、耐薬品性および耐熱性等においても優れた特性を有する成形品を製造することができ、しかも、同硬度の他の高分子ゴム弾性体に比べて変形時の応力が大きいために成形品の薄肉化を達成できるという利点があるため、例えば、包装フイルム、自動車部品、スポーツ用品および医療器具等を製造するための材料として有用である。このため、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体が要望されているが、これまでに実用化された例がなく、実現が待ち望まれている。
特開昭51−23532号公報 特開2003−253134号公報
本発明の目的は、ポリアミド系ゴム弾性体の特性を有する成形品、特に、界面活性剤のブリードが生じにくく透明性が良好な成形品を製造可能なポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を実現することにある。
本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、水性媒体と、界面活性剤の存在下で水性媒体中に乳化分散されたポリアミド系ゴム弾性体とを含んでいる。ここで、界面活性剤は、ポリアミド系ゴム弾性体100重量部に対して1〜20重量部用いられている。
この水性分散体において用いられるポリアミド系ゴム弾性体は、ポリエーテルブロックアミド共重合体およびポリエーテルエステルブロックアミド共重合体のうちの一つである。一方、この水性分散体において用いられる界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸塩およびエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種である。また、この水性分散体は、高分子分散安定剤を含んでいてもよい。この水性分散体において、乳化分散されたポリアミド系ゴム弾性体の粒子の平均粒子径は、通常、0.1〜5μmである。
このようなポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、ポリアミド系ゴム弾性体に対する界面活性剤の量を制御しているため、ポリアミド系ゴム弾性体の特性を有する成形品、特に、界面活性剤のブリードが生じにくく透明性が良好な成形品を製造可能である。
本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の成形品は、本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体から得られるものである。
本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体の製造方法は、ポリエーテルブロックアミド共重合体およびポリエーテルエステルブロックアミド共重合体のうちの一つのポリアミド系ゴム弾性体を有機溶剤に溶解した有機相と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸塩およびエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤を水性媒体に溶解した水相とを混合して乳濁液を調製する工程と、得られた乳濁液から有機溶剤を留去する工程とを含んでいる。ここで、界面活性剤は、ポリアミド系ゴム弾性体100重量部に対して1〜20重量部用いられる。
ここで用いられる有機溶剤は、通常、芳香族炭化水素系溶剤および脂環族炭化水素系溶剤のうちの一つと、アルコール系溶剤との混合物である。また、この製造方法において用いられる水相は、例えば、高分子分散安定剤を含んでいる。
本発明の他の形態に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体の製造方法は、ポリアミド系ゴム弾性体と界面活性剤と水性媒体との混合液を調製する工程と、当該混合液をポリアミド系ゴム弾性体の軟化温度以上に設定して乳化させる工程とを含んでいる。ここで、界面活性剤は、ポリアミド系ゴム弾性体100重量部に対して1〜20重量部用いられる。
本発明の他の目的および効果は、以下の詳細な説明において触れる。
本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、水性媒体と、界面活性剤の存在下で水性媒体中に乳化分散されたポリアミド系ゴム弾性体とを含んでいる。
本発明において用いられる水性媒体は、基本的には水である。この水は、水道水、工業用水、イオン交換水、脱イオン水および純水などの各種の水であるが、純水が好ましい。また、この水は、本発明の目的を阻害しない範囲において、必要に応じ、pH調整剤、消泡剤、粘度調整剤、防かび剤および酸化防止剤等が適宜添加されていてもよい。
本発明において用いられるポリアミド系ゴム弾性体は、特に限定されるものではないが、例えば、結晶性で融点の高いポリアミドブロックを有する硬質高分子部位と、非晶性でガラス転移温度の低いポリエーテルブロックを有する軟質高分子部位とを組み合わせた構造を有するものである。ここで、硬質高分子部位が有するポリアミドブロックの構成成分としては、例えば、カプロラクタム、カプリルラクタム、エナントラクタム若しくはラウロラクタム等のラクタム化合物、ω―アミノカプロン酸、ω―アミノエナント酸、ω―アミノカプリル酸、ω―アミノペルコン酸、ω―アミノカプリン酸若しくは11−アミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸化合物、または、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、テトラエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミン化合物と、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、テレフタル酸若しくはイソフタル酸等のジカルボン酸化合物との塩などを挙げることができる。これらの構成部分は、2種以上のものが用いられてもよい。一方、軟質高分子部位が有するポリエーテルブロックの構成成分としては、例えば、ポリエチレンオキシドグリコール、ポリプロピレンオキシドグリコール、ポリテトラメチレンオキシドグリコールおよびポリヘキサメチレンオキシドグリコール等のグリコール化合物並びにポリエーテルジアミン等のジアミン化合物等を挙げることができる。これらの構成部分は、2種以上のものが用いられてもよい。
上述のようなポリアミド系ゴム弾性体の具体例としては、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとの結合部の分子構造、すなわち結合形態が異なる数種類のもの、例えば、「(ポリアミドブロック)−CO−NH−(ポリエーテルブロック)」の結合形態を有するポリエーテルブロックアミド共重合体および「(ポリアミドブロック)−CO−O−(ポリエーテルブロック)」の結合形態を有するポリエーテルエステルブロックアミド共重合体等を挙げることができる。
ポリアミド系ゴム弾性体は、市販されているものを用いてもよいし、あるいは適宜製造したものを用いてもよい。ポリアミド系ゴム弾性体を製造する方法としては、例えば、ラクタム化合物、アミノカルボン酸化合物およびジアミン化合物のうちの少なくとも1種とジカルボン酸とを反応させて実質的に両末端がカルボキシル基であるポリアミドブロックを調製した後、このポリアミドブロックにポリエチレンオキシドグリコール等のグリコール化合物若しくはポリエーテルジアミン等のジアミン化合物を添加して加熱することで反応させる方法等を挙げることができる。
本発明において用いられる界面活性剤は、特に限定されるものではないが、例えば、アニオン系界面活性剤やノニオン系界面活性剤である。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルジフェニルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ロジン酸塩および脂肪酸塩等が挙げられる。これらのうち、乳化分散性および安定性に優れ、しかも安価で入手が容易であるといった観点から、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩および脂肪酸塩が好ましい。
このうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩は、下記の一般式(1)で示される化合物である。
Figure 0005345847
一般式(1)において、Xは、ナトリウム原子、カリウム原子、アミノ基またはアンモニウム基を示している。Rは、炭素数5〜24のアルキル基またはアルケニル基を示している。nは、付加モル数であり、2〜50の整数を示す。また、(AO)は、下記の式(1−a)で示される原子団である。
Figure 0005345847
式(1−a)において、hおよびkは、それぞれ0〜50の整数であり、hとkとの合計が上記nである。ここで、hおよびkがいずれも0ではないとき、エチレンオキシド単位((CO))とプロピレンオキシド単位((CO))との配列順序は限定されるものではなく、例えば、ブロックでもよいし、ランダムでもよい。
上述のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩の具体例としては、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸塩等を挙げることができる。より具体的には、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムやポリオキシプロピレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、および、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム等を例示することができる。また、ポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウムやポリオキシプロピレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム、および、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸アンモニウム等を挙げることができる。このうち、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸塩、特にポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムが好ましく、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムが特に好ましい。
また、ジアルキルスルホコハク酸塩は、下記の一般式(2)で示される化合物である。
Figure 0005345847
一般式(2)において、Yは、ナトリウム原子、カリウム原子、アミノ基またはアンモニウム基を示している。また、RおよびRは、炭素数5〜12のアルキル基またはフェニル基を示し、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上述のジアルキルスルホコハク酸塩の具体例としては、ジオクチルスルホコハク酸塩、ジエチルヘキシルスルホコハク酸塩、ジアルキルフェニルスルホコハク酸塩およびジドデシルスルホコハク酸塩等を挙げることができる。このうち、ジオクチルスルホコハク酸塩が特に好ましい。
さらに、脂肪酸塩は、下記一般式(3)で示される化合物である。
Figure 0005345847
一般式(3)において、Rは、炭素数5〜24のアルキル基またはアルケニル基を示し、Mは、ナトリウム原子、カリウム原子、アミノ基またはアンモニウム基を示している。
上述の脂肪酸塩の具体例としては、オレイン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩およびパルミチン酸塩等を挙げることができる。このうち、オレイン酸塩が好ましい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルチオエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミドおよびポリグリセリンエステル等を挙げることができる。これらの中でも、ポリエチレングリコール、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸モノエステルが好ましく、乳化分散性および耐熱性が優れているといった観点から、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体が特に好ましい。
エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体は、下記一般式(4)で示される化合物である。
Figure 0005345847
一般式(4)において、p、qおよびrは、それぞれ付加モル数を示し、pは2〜300の整数、qは10〜150の整数、rは2〜300の整数を示している。これらは、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体の重量平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは3,000〜30,000、より好ましくは6,000〜25,000、特に好ましくは8,000〜20,000である。また、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体中のエチレンオキシドの含有割合は、特に限定されないが、好ましくは40〜95重量%、より好ましくは45〜90重量%、特に好ましくは50〜85重量%である。
本発明において、界面活性剤は、2種以上のものが併用されてもよい。この場合、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤とが併用されてもよい。
本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体において、界面活性剤の使用量は、ポリアミド系ゴム弾性体100重量部に対して1〜20重量部が好ましく、1〜12重量部がより好ましい。界面活性剤の使用量が1重量部未満の場合、安定な水性分散体が得られない可能性がある。逆に、20重量部を超える場合、乳化が容易になり、安定な水性分散体が得られるが、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を用いて形成される成形品において、ポリアミド系ゴム弾性体により期待できる各種物性が損なわれる可能性がある。特に、成形品の表面で界面活性剤のブリードが発生したり、ポリアミド系ゴム弾性体による成形品の特徴である透明性が損なわれたりする可能性がある。
本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、本発明の目的を阻害しない範囲において、必要に応じ、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸エステルの塩およびアルギン酸ナトリウム等の高分子分散安定剤を含んでいてもよい。これらの高分子分散安定剤を用いることにより、乳化が容易になり、より安定な水性分散体を得ることができる。
本発明のポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体において、ポリアミド系ゴム弾性体の平均粒子径は、0.1〜5μmが好ましい。平均粒子径が0.1μm未満の場合は、水性分散体の静置安定性は高まるが、粘度が高くなるため、取扱い、特に、成形品の製造が困難になる可能性がある。逆に、5μmを超える場合は、水性分散体の静置安定性や機械的安定性が低下する可能性がある。なお、この平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定法によるものである。
本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、ポリアミド系ゴム弾性体を界面活性剤の存在下において水性媒体中で乳化分散させる方法により製造することができる。例えば、次の2種類の方法により製造することができる。
製造方法1
この製造方法では、先ず、ポリアミド系ゴム弾性体を有機溶剤に溶解した有機相と、界面活性剤を水性媒体に溶解した水相とを混合して乳濁液を調製する。有機相の調製において用いる有機溶剤は、特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンおよびテトラリン等の芳香族炭化水素系溶剤、シクロヘキサンおよびデカリン等の脂環族炭化水素系溶剤、ヘキサンおよびヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶剤並びにメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールおよびt−ブタノール等のアルコール系溶剤等を挙げることができる。これらの有機溶剤は、2種以上のものを併用することもできる。
有機溶剤としては、ポリアミド系ゴム弾性体の溶解性が良好であることから、芳香族炭化水素系溶剤および脂環族炭化水素系溶剤のうちの一つとアルコール系溶剤との混合溶剤を用いるのが好ましい。この混合溶剤において、芳香族炭化水素系溶剤および脂環族炭化水素系溶剤のうちの一つとアルコール系溶剤との混合割合は、特に限定されないが、芳香族炭化水素系溶剤および脂環族炭化水素系溶剤のうちの一つ100重量部に対してアルコール系溶剤を25〜100重量部に設定するのが好ましく、40〜60重量部に設定するのがより好ましい。
有機相を調製する際に用いる有機溶剤の量は、特に限定されるものではないが、有機相中におけるポリアミド系ゴム弾性体の濃度が3〜30重量%になるように設定するのが好ましい。有機相中におけるポリアミド系ゴム弾性体の濃度が30重量%を超える場合は、ポリアミド系ゴム弾性体が有機相中に均一に溶解されにくくなり、目的とするポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体中におけるポリアミド系ゴム弾性体の粒子径が大きくなる可能性がある。また、ポリアミド系ゴム弾性体の濃度が3重量%未満の場合は、有機溶剤の使用量に見合う効果が得られず経済的でない。
前記有機相は、有機溶剤中にポリアミド系ゴム弾性体を添加して溶解することで調製することができる。この際の温度は、特に限定されるものではないが、通常、100℃以下に制御するのが好ましい。
一方、水相は、水性媒体中に界面活性剤を添加して溶解することで調製することができる。水性媒体に対する界面活性剤の添加量は、特に限定されるものではないが、水性媒体中における濃度が0.1〜50重量%になるように設定するのが好ましい。
上述の有機相と水相とを混合して乳濁液を調製する際において、有機相と水相との混合割合は、ポリアミド系ゴム弾性体に対する界面活性剤の割合が既述の範囲になるよう設定する必要がある。一般には、通常、有機相100重量部に対し、水相の割合を20〜500重量部に設定するのが好ましく、25〜200量部に設定するのがより好ましい。水相の割合が20重量部未満の場合は、乳化できない場合や、得られる乳濁液の粘度が非常に高くなる場合がある。逆に500重量部を超える場合は、乳化できるものの生産性が悪く実用性を欠く可能性がある。
有機相と水相とを混合して乳濁液を調製する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ホモミキサーやコロイドミル等の乳化機を用いて有機相と水相とを撹拌混合する方法や、超音波分散機等を用いて有機相と水相とを分散、混合する方法などを採用することができるが、通常は前者の方法が好ましい。また、乳濁液の調製時の温度は、特に限定されるものではないが、通常、5〜70℃の範囲に設定するのが好ましい。
ここでは、乳化機や超音波分散機等による有機相と水相との混合において、撹拌機の回転数、撹拌時間および温度等を適宜調節し、ポリアミド系ゴム弾性体の平均粒子径が既述の範囲になるよう設定する。なお、ポリアミド系ゴム弾性体の平均粒子径は、撹拌機の回転数や撹拌時間などの調節の他、界面活性剤の選択や使用量の調節により既述の範囲に設定することもできる。
次に、上述の工程において調製された乳濁液から有機溶剤を留去する。これにより、本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体が得られる。乳濁液からの有機溶剤の留去は、減圧下で乳濁液を加熱して有機溶剤を除去する等の通常の方法により実施することができる。得られたポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、必要に応じて加熱濃縮、遠心分離または湿式分離等の操作により適宜濃縮すると、ポリアミド系ゴム弾性体の濃度を使用目的に応じて調節することができる。
なお、高分子分散安定剤を含むポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を調製する場合、高分子分散安定剤を添加する方法は特に限定されるものではなく、例えば、水性媒体中に界面活性剤を添加して水相を調製する際に添加してもよく、あるいは、有機溶剤を留去して得られた水性分散体に対して添加してもよい。
製造方法2
この製造方法では、先ず、容器内にポリアミド系ゴム弾性体、界面活性剤および水性媒体を投入し、これらの混合液を調製する。ここで、ポリアミド系ゴム弾性体に対する界面活性剤の割合は、既述のように設定する。また、水性媒体の使用量は、特に限定されるものではないが、ポリアミド系ゴム弾性体100重量部に対して40〜1,000重量部に設定するのが好ましく、50〜150重量部に設定するのがより好ましい。水性媒体の使用量が40重量部未満の場合は、分散安定性等が良好な水性分散体が得られないおそれがある。また、使用量が1,000重量部を超える場合は、分散安定性等が良好な水性分散体が得られるものの、生産性が悪く実用性を欠く可能性がある。
上述の混合液の調製において用いる容器は、ポリアミド系ゴム弾性体が水性媒体中で軟化する温度以上の温度に加熱するための加熱手段と、内容物に剪断力を与えることのできる撹拌手段とを備えた耐圧容器が好ましい。例えば、撹拌機付きの耐圧オートクレーブ等を用いるのが好ましい。
次に、混合液をポリアミド系ゴム弾性体の軟化温度以上に加熱して撹拌し、混合液を乳化させる。そして、これにより得られた乳濁液を室温まで冷却すると、目的とするポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体が得られる。ここで、撹拌時の回転数や撹拌時間、温度等を適宜調節し、ポリアミド系ゴム弾性体の平均粒子径が既述の範囲になるよう設定する。なお、ポリアミド系ゴム弾性体の平均粒子径は、撹拌機の回転数や撹拌時間などの調節の他、界面活性剤の選択や使用量の調節により既述の範囲に設定することもできる。
なお、高分子分散安定剤を含むポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を調製する場合、高分子分散安定剤を添加する方法は特に限定されるものではなく、例えば、ポリアミド系ゴム弾性体、界面活性剤および水性媒体の混合液を調製する際に添加してもよく、あるいは、室温まで冷却した乳濁液に対して添加してもよい。
本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、優れた静置安定性および成形加工性を有するものであるため、各種の成形品を製造するための材料として有用である。例えば、本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、基材へ塗布したり、型枠内へ流し込んだりして乾燥すると(すなわち、水分を除去すると)、界面活性剤とポリアミド系ゴム弾性体とを含む皮膜状、フィルム状若しくはシート状等の各種の形態の成形品になる。この際、乾燥時の温度は、特に限定されないが、通常、40〜200℃に設定するのが好ましい。
本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、界面活性剤とポリアミド系ゴム弾性体との相溶性に優れているため、上述のようにして得られる成形品は、界面活性剤のブリードが実質的に認められず、透明性が極めて良好であって美観に優れ、しかも、ポリアミド系ゴム弾性体が本質的に有する各種の特性、すなわち、柔軟性、衝撃強度、引張強度、制振性、耐磨耗性、耐候性、ガスバリア性、耐薬品性および耐熱性等が損なわれない。
したがって、本発明に係るポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、包装フイルム、自動車部品、スポーツ関連製品および医療器具等を製造するための素材、衣料材料、カーペットおよびエアーバックなどに用いられるナイロン繊維やポリエステル繊維等のコーティング剤、紙およびフイルム等のコーティング剤やガスバリア剤、フォームラバー用原料、合成繊維、天然繊維およびガラス繊維等の繊維材料の収束剤、あるいはホース、チューブ、ベルト、ガスケットおよびパッキング等の製造用原料などとして、広い用途において活用することができる。
下記の実施例等は単なる例示であり、本発明は下記の実施例等によって限定されるものではない。
実施例1
内容積が500mlのセパラブルフラスコに、ポリエーテルエステルブロックアミド共重合体(アルケマ株式会社製の商品名“ペバックス2533SA01”:融点134℃)16g、トルエン123gおよびイソプロピルアルコール61gを仕込み、80℃で4時間撹拌して溶解した。これにより得られた有機相溶液に対し、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(日本油脂株式会社製の商品名“トラックスET−314”:有効成分30重量%)5.3gを100gの水に溶解した水溶液を添加し、これをホモミキサー(特殊機化工業株式会社製の商品名“TKホモミキサー M型”)を用いて2分間撹拌混合して乳濁液を得た。なお、撹拌混合時の回転数および温度は、それぞれ12,000rpmおよび40℃に設定した。得られた乳濁液を40〜90kPaの減圧下で40〜70℃に加熱してトルエンおよびイソプロピルアルコールを留去し、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を得た。
実施例2
有機相溶液に対し、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(日本油脂株式会社製の商品名“トラックスET−314”:有効成分30重量%)4.3gおよびポリビニルアルコール(日本合成化学株式会社製の商品名“ゴーセノールGH−20”)0.3gを100gの水に溶解した水溶液を添加した点を除いて実施例1と同様に操作し、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を得た。
実施例3
ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(日本油脂株式会社製の商品名“トラックスET−314”:有効成分30重量%)5.3gに代えて、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(日本油脂株式会社製の商品名“ラピゾールA−80”:有効成分80重量%)2.0gを用いた点を除いて実施例1と同様に操作し、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を得た。
実施例4
ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(日本油脂株式会社製の商品名“トラックスET−314”:有効成分30重量%)5.3gを100gの水に溶解した水溶液に代えて、オレイン酸カリウム1.6gを150gの水に溶解した水溶液を用いた点を除いて実施例1と同様に操作し、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を得た。
実施例5
直径50mmのタービン型撹拌羽根を備えた内容積1リットルの耐圧オートクレーブ中に、ポリエーテルブロックアミド共重合体(宇部興産株式会社製の商品名“UBESTA XPA9044X2”:融点150℃)160g、脱イオン水224gおよびエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(旭電化株式会社の商品名“プルロニックF108”:重量平均分子量15,500、エチレンオキシド含有量80重量%)16gを仕込み、密閉した。次に、撹拌機を始動し、500rpmの回転数で撹拌しながらオートクレーブ内部を180℃まで昇温した。内温を180℃に保ちながらさらに15分間撹拌した後、内容物を室温まで冷却し、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を得た。
比較例1
ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(日本油脂株式会社製の商品名“トラックスET−314”:有効成分30重量%)を16g用いた点を除いて実施例1と同様に操作し、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体を得た。
比較例2
ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(日本油脂株式会社製の商品名“トラックスET−314”:有効成分30重量%)を0.3g用いた点を除いて実施例1と同様に操作したところ、トルエンおよびイソプロピルアルコールの留去時に塊状物が生成し、ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は得られなかった。
評価
実施例1〜5および比較例1で得られた水性分散体について平均粒子径を測定し、またこれらの水性分散体から得られた成形品の透明性および界面活性剤のブリードについて評価した。各項目の測定方法および評価方法は次の通りである。結果を表1に示す。
(平均粒子径)
レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製の商品名“SALD−2000J”)を用いて測定した。
(透明性)
水性分散体をポリエステルシート上に、乾燥後の皮膜の厚さが30μmとなるようにバーコーターを用いて塗布し、170℃で1時間乾燥した。これにより得られた皮膜状の成形品の状態を、下記の基準に従い目視で評価した。
〇:皮膜が透明である。
×:皮膜が白濁している。
(ブリード)
透明性の評価において得られた皮膜について、界面活性剤のブリード状態を下記の基準に従い目視で評価した。
〇:皮膜の表面から界面活性剤がブリードしていない。
×:皮膜の表面から界面活性剤が少しブリードしている。
Figure 0005345847
表1から、実施例1〜5で得られたポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、平均粒子径が小さく、また、これらから得られた成形品は、透明性に優れ、界面活性剤のブリードがないことがわかる。一方、比較例1で得られたポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体は、平均粒子径が小さいが、これから得られた成形品は、透明性を有するにもかかわらず界面活性剤のブリードが認められた。

Claims (8)

  1. 水性媒体と、
    界面活性剤の存在下で前記水性媒体中に乳化分散されたポリアミド系ゴム弾性体とを含み、
    前記ポリアミド系ゴム弾性体は、ポリエーテルブロックアミド共重合体およびポリエーテルエステルブロックアミド共重合体のうちの一つであり、
    前記界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸塩およびエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種であり、かつ、前記ポリアミド系ゴム弾性体100重量部に対して1〜20重量部用いられている、
    ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体。
  2. 高分子分散安定剤をさらに含む、請求項1に記載のポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体。
  3. 乳化分散された前記ポリアミド系ゴム弾性体の粒子の平均粒子径が0.1〜5μmである、請求項1または2に記載のポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体から得られるポリアミド系ゴム弾性体の成形品。
  5. ポリエーテルブロックアミド共重合体およびポリエーテルエステルブロックアミド共重合体のうちの一つのポリアミド系ゴム弾性体を有機溶剤に溶解した有機相と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸塩およびエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤を水性媒体に溶解した水相とを混合して乳濁液を調製する工程と、
    前記乳濁液から前記有機溶剤を留去する工程とを含み、
    前記ポリアミド系ゴム弾性体100重量部に対して前記界面活性剤を1〜20重量部用いる、
    ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体の製造方法。
  6. 前記有機溶剤が、芳香族炭化水素系溶剤および脂環族炭化水素系溶剤のうちの一つと、アルコール系溶剤との混合物である、請求項5に記載のポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体の製造方法。
  7. 前記水相が高分子分散安定剤を含んでいる、請求項5または6に記載のポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体の製造方法。
  8. ポリアミド系ゴム弾性体と界面活性剤と水性媒体との混合液を調製する工程と、
    前記混合液を前記ポリアミド系ゴム弾性体の軟化温度以上に設定して乳化させる工程とを含み、
    前記ポリアミド系ゴム弾性体100重量部に対して前記界面活性剤を1〜20重量部用いる、
    ポリアミド系ゴム弾性体の水性分散体の製造方法。
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