JP5344568B2 - ブラックトナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式に用いられるブラックトナーに関する。
これまで、トナーの着色剤としてカーボンブラックを使用した場合、多くの課題を有していた。
第一に、カーボンブラックは他の有機顔料と比較して一次粒径が小さいため、非常に分散し難く、トナー粒子表面に偏在したり、遊離カーボンブラックが生じたりしやすい。また、カーボンブラックは粘着性の高い微粉体であるため、遊離カーボンブラックの存在は、トナーの流動性の低下やキャリア等の帯電部材の表面への付着を招き、良好な摩擦帯電の妨げとなり、画像に濃度ムラが生じたり(画像均一性の低下)する場合があった。更に、カーボンブラックの分散が十分になされていない場合には、十分な画像濃度が得られない場合もあった。
第二に、カーボンブラックは結着樹脂や他の有機顔料と比較して導電性があるために、電荷がリークしやすくカブリが生じたり、転写抜けが生じたりしてしまう。
そこで、カーボンブラックの分散性を改善する提案が多数なされている。特定の物性を有するカーボンブラックと特定の構造を有するアゾ系鉄化合物とを組み合わせて用い、カーボンブラックの分散性やトナーの帯電性等を改善するという技術が提案されている(特許文献1、2参照)。しかしながら、これらの技術では、高着色力で帯電性が安定なトナーが得られるものの、高温高湿環境下における長期放置後、帯電性低下による濃度変化やカブリが悪化する場合があり、改善の余地があった。
また、カーボンブラックと複数の有機顔料を混合し、芳香族オキシカルボン酸の金属化合物により分散効果を高めたブラックトナーが提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、カーボンブラックの含有量が結着樹脂100質量部に対して5質量部を越える場合は、高温高湿環境下での帯電緩和性が強くなり、改善の余地があった。さらに、トナーが離型剤を含む場合、帯電性に関する検討は十分に確認されていなかった。
そこで、カーボンブラックと離型剤の両方を含有するトナーに関する提案がなされている。スチレンユニットを有する炭化水素系ワックスを含有させることにより、トナー中でのカーボンブラックの分散性を高めたトナーが提案されている(特許文献4参照)。しかしながら、カーボンブラックの含有量が結着樹脂100質量部に対して10質量部を越える場合や、トナーの平均円形度が0.960よりも大きい場合、トナーの摩擦帯電性が不十分になり易く、カブリが発生し易くなり改善の余地があった。
特に近年は、消費エネルギーの削減を目的に、低消費量でも十分な画像濃度が得られる、従来以上に高着色なトナーが要求されているが、上記の課題を解決したブラックトナーに関する提案はなされていない。
特開平7−64337号公報 特開平10−186713号公報 特開2000−131879号公報 特開2004−78206号公報
本発明の目的は、上記の如き問題点を解決したブラックトナーを提供するものであり、高品質な画像を安定して形成できる。具体的には、使用環境によらず、長期使用においてもカブリの発生が無く、安定した画像濃度が得られ、濃度ムラのない高画質な画像が得られる、ブラックトナーを提供することにある。
本発明者らは、前述の各種問題点を解決し、上述の本発明の目的にかなうブラックトナーを開発すべく鋭意検討する過程で下記の発明に至った。本発明のブラックトナーを用いることで、使用環境によらず、長期使用においてもカブリの発生が無く、安定した画像濃度と、濃度ムラのない高画質な画像が得られるブラックトナーを提供可能であることを見出した。
本発明は、少なくとも結着樹脂、カーボンブラック、カーボンブラック以外の複数の着色剤及びワックスを含有するブラックトナーにおいて、以下の関係式(1)、及び(2)を満たすことを特徴とするブラックトナーに関する。
0.00<Wf(P1)−Wf(CB)≦0.50 (1)
0.00<Wf(W)−Wf(P2)≦0.50 (2)
(Wfは仕事関数を表し、Wf(CB)、Wf(W)はそれぞれカーボンブラック、ワックスの仕事関数を示す。複数の着色剤のうち、仕事関数が最小である着色剤を着色剤P1、仕事関数が最大である着色剤を着色剤P2とし、Wf(P1)、Wf(P2)、はそれぞれ着色剤P1、着色剤P2の仕事関数を示す。)
本発明のブラックトナーを用いることによって、高品質な画像を安定して形成できる。具体的には、使用環境によらず、長期使用においてもカブリの発生が無く、安定した画像濃度が得られ、濃度ムラのない高画質な画像が得られる。
本発明のブラックトナーは、少なくとも結着樹脂、カーボンブラック、カーボンブラック以外の複数の着色剤及びワックスを含有し、以下の関係式(1)、及び(2)を満たすことを特徴としている。
0.00<Wf(P1)−Wf(CB)≦0.50 (1)
0.00<Wf(W)−Wf(P2)≦0.50 (2)
上記式中、Wfは仕事関数を表し、Wf(CB)、Wf(W)はそれぞれカーボンブラック、ワックスの仕事関数Wfを表す。また、複数の着色剤のうち仕事関数WfがWf(CB)〜Wf(W)間に存在し、最小である着色剤を着色剤P1、最大である着色剤を着色剤P2とし、Wf(P1)、Wf(P2)、はそれぞれ着色剤P1、着色剤P2の仕事関数Wfを表す。
仕事関数Wfの関係を上記の範囲にすることによりトナーの帯電安定が図られ、長期使用においてもカブリの発生が無く安定した画像濃度が得られ、濃度ムラのない高画質な画像が得られる。
ここで仕事関数とは、物質に固有な電子のエネルギー準位である。具体的には、物質表面から電子を取り出すためのエネルギーを示しており、仕事関数が小さい程電子を放出しやすく、大きい程電子を放出しにくい。つまり、トナーに含有される各物質固有の仕事関数の関係が、トナーの帯電特性に大きく影響していると考えられる。
一般に、カーボンブラックとワックスの仕事関数を比較した場合、カーボンブラックの値のほうが小さく、ワックスの値との間には大きな差がある。その結果、トナー表面では
局所的に帯電特性に違いが生じ、帯電安定性が低下し、長期使用時に画像濃度が変動する場合があった。つまり、このカーボンブラックとワックスの仕事関数の値の差を小さくすることが重要である。
そこで、本発明においては、カーボンブラックの仕事関数の値と、ワックスの仕事関数の値との間に仕事関数の値を有する、カーボンブラック以外の複数の着色剤を添加した。その結果、カーボンブラックの仕事関数の値とワックスの仕事関数の値に差があっても、中間の仕事関数の値を有する複数の着色剤の存在により、実質的にトナー表面の帯電特性を均一化でき、上記課題の解決に至った。
本発明のブラックトナーが含有する、カーボンブラック以外の複数の着色剤の仕事関数Wfの値は、カーボンブラックの仕事関数の値とワックスの仕事関数の値の間(Wf(CB)〜Wf(W))に存在することとなる。すなわち、カーボンブラックの仕事関数Wf(CB)、着色剤P1の仕事関数Wf(P1)の関係が、0.00<Wf(P1)−Wf(CB)≦0.50であり、0.10≦Wf(P1)−Wf(CB)≦0.50であることがより好ましい。さらに、着色剤P2の仕事関数Wf(P2)とワックスの仕事関数Wf(W)の関係は、0.00<Wf(W)−Wf(P2)≦0.50であり、0.10≦Wf(W)−Wf(P2)≦0.50であることがより好ましい。
Wf(P1)−Wf(CB)、又はWf(W)−Wf(P2)が0.00以下となる場合には、上記のようにカーボンブラック以外の複数の着色剤の仕事関数Wfの値が、カーボンブラックの仕事関数の値とワックスの仕事関数の値の間に存在することとならず、実質的にトナー表面の帯電特性を均一化できない。一方、Wf(P1)−Wf(CB)、又はWf(W)−Wf(P2)が、0.50よりも大きい場合には、カーボンブラック、カーボンブラック以外の複数の着色剤及びワックス間の仕事関数の値の差が大きく、トナー表面の帯電特性を均一化することができず、帯電安定性が低下し、長期使用時に画像濃度が変動する場合がある。
また、本発明においてはカーボンブラック以外の複数の着色剤を含有するが、カーボンブラック以外の着色剤が1種のみの場合も、同様に、カーボンブラックとワックスとの仕事関数の値の差が大きく、トナー表面の帯電特性を均一化することができない。カーボンブラック以外の複数の着色剤は、通常のブラックトナーに要求される性能を満たす限りにおいてその数を特段限定されるものではないが、2〜3種類の着色剤を含有させることが好ましい。また、同系色の着色剤を複数種類含有させてもかまわない。
本発明のブラックトナーは、カーボンブラック以外の着色剤の仕事関数Wfの近接最大差が、0.50以下であることが好ましく、0.10以上0.40以下であることがより好ましい。
ここで、仕事関数Wfの近接最大差とは、ある仕事関数の値を有する物質と、隣接する値を有する別の物質との差を比較した場合において、最大となる差を示す。
カーボンブラック以外の着色剤の仕事関数Wfの近接最大差が、0.50以下である場合には、添加するカーボンブラック以外の着色剤が有する仕事関数の差が小さいため、トナー表面の帯電特性がより均一化できる。その結果、トナーの帯電安定性がさらに向上し、長期使用時においても、濃度ムラの発生をさらに抑制し易い。
本発明のブラックトナーは、カーボンブラック、カーボンブラック以外の着色剤及びワックスの仕事関数Wfの近接最大差が、0.40以下であることが好ましく、0.10以上0.35以下であることがより好ましい。
カーボンブラック、カーボンブラック以外の着色剤、ワックスの仕事関数Wfの近接最大差が0.40以下である場合には、トナー中におけるカーボンブラックの分散性がさら
に向上する。その結果、高温高湿環境下において放置した場合であっても、帯電の低下がさらに抑制され、カブリの発生が少ない、より高品質な画像が得られやすい。
仕事関数の差を小さくすることで、トナー中におけるカーボンブラックの分散性が向上した理由は明確ではないが、以下のように推測される。
一般にカーボンブラックは、一次粒径が小さく、凝集性が強いため、ストラクチャーを形成する。そのため、トナー中において一次粒径の状態での分散が難しく、ストラクチャーのままトナー中に存在し易い。トナー中においてカーボンブラックが大きなストラクチャーのまま存在すると、その大きなストラクチャーが導電経路となり、電荷のリークが起こり帯電性の低下によるカブリが発生する場合があった。さらにカーボンブラックは、微分散させることが難しいため、カーボンブラックの有する着色力が効果的に得られず、画像濃度が不十分となる場合があった。
一方、ワックスは、カーボンブラックのストラクチャー構造の間に形成される隙間に比較的入り込み易い。しかしながら、カーボンブラックが微分散した状態では、電気的親和性が低く、カーボンブラックとワックスの分散性を両立することは、これまで不十分であった。
そこで、まずトナー中でのカーボンブラック、カーボンブラック以外の着色剤との仕事関数の差を小さくすることで、カーボンブラックとワックスの電気的親和性が高まる。そして、トナー製造時の混合や攪拌工程において剪断力を与えることにより、ストラクチャーの一部が崩れ、同時にカーボンブラック以外の着色剤が、カーボンブラック表面に集ることで、カーボンブラックの再凝集を防ぐ。さらに、カーボンブラック以外の着色剤は、カーボンブラックに比べて高抵抗であるため、導電経路を遮断する効果も得られたことから電荷のリークも抑えることができた。加えてカーボンブラック表面に、ワックスとの仕事関数の差が小さい(電気的親和性が高い)着色剤が存在する事により、ワックスとの馴染みが良好となった。その結果、カーボンブラック表面近傍にワックスが存在することにより、帯電特性も均一な状態で微分散することができるようになった。その結果、高温高湿環境下において放置した場合であっても、帯電の低下が抑制され、カブリの発生が少ない、より高品質な画像が得られると推測される。
本発明のブラックトナーは、結着樹脂100質量部に対するカーボンブラックの添加量M(CB)(質量部)とカーボンブラック以外の着色剤の総添加量M(P)(質量部)とが、0.10≦M(P)/M(CB)≦5.00であることが好ましく、0.50≦M(P)/M(CB)≦3.00であることがより好ましい。
M(P)/M(CB)が上記範囲である場合、低抵抗なカーボンブラックと、高抵抗なカーボンブラック以外の着色剤の比率が最適となる。その結果、長期使用時においても、帯電性の変化がより小さくなり、画像濃度の変動のない高品質な画像が得られ易く好ましい。
本発明に用いられるカーボンブラックは、特に限定されるものではないが、平均一次粒径が10nm以上60nm以下であることが好ましく、10nm以上45nm以下であることがより好ましい。またカーボンブラックの含有量は、トナー中の結着樹脂100質量部に対して、1.0質量部以上12.0質量部以下であることが好ましく、3.0質量部以上10.0質量部以下であることがより好ましい。カーボンブラックの平均一次粒径及び含有量が上記範囲にある場合、カーボンブラックの分散性がより良好になり、十分な着色力が得られ易い。
また、本発明に用いられるカーボンブラックは、DBP吸油量が20ml/100g以
上150ml/100g以下であることが好ましく、30ml/100g以上120ml/100g以下であることがより好ましい。カーボンブラックのDBP吸油量が上記範囲にある場合、ワックスの馴染みが良好であり、使用環境によらず安定した画像が得られ易い。
本発明のブラックトナーは、重量平均粒径(D4)が4.0μm以上10.0μm以下であることが好ましく、4.0μm以上9.0μm以下であることがより好ましい。トナーの重量平均粒径(D4)が上記範囲にある場合、トナーの流動性が良好であり、十分な帯電量を得やすく、カブリの発生を抑制しやすい。
また、本発明のブラックトナーは、平均円形度が0.940以上1.000以下であることが好ましい。トナーの平均円形度が上記の範囲内にある場合には、トナーの付着力が小さくなり、転写性が良好となる。尚、平均円形度は、一視野が512画素×512画素(1画素あたり0.37μm×0.37μm)のフロー式粒子像測定装置によって計測された円形度を、0.200以上1.000以下の円形度範囲に800分割し解析され、円相当径1.985以上39.69μm未満の範囲の円形度分布に基づくものである。また、平均円形度が上記範囲であると、本発明のトナーと磁性キャリアとを併用する2成分系現像剤に使用する場合、現像剤としての流動性を適度にコントロールできる。その結果、現像剤担持体上における二成分系現像剤の搬送性が良好となり、また、磁性キャリアからのトナー離れが良好となり、トナーがより現像されやすくなる。
本発明のブラックトナーに含有される結着樹脂としては、例えば以下のものが挙げられる。ポリエステル、ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン誘導体の重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂;脂肪族多価アルコール、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアルコール類及びジフェノール類から選択されるモノマーを構造単位として有するポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油樹脂、ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂。
本発明に用いられるポリエステル樹脂はアルコールモノマーとカルボン酸モノマーが縮重合したものが用いられる。
アルコールモノマー成分としては以下のものが挙げられる。ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン。
カルボン酸モノマー成分としては、以下のものが挙げられる。フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;が挙げられる。特に、反応性の高さからイソフタル酸が好ましく用いられる。
また、その他のモノマーとしては、グリセリン、ソルビット、ソルビタン、さらには例えばノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル等の多価アルコール類;トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸類等が挙げられる。それらの中でも、特に、下記一般式(4)で表されるビスフェノール誘導体を2価アルコールモノマー成分とし、2価以上のカルボン酸又はその酸無水物、又はその低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等)を酸モノマー成分として、これらのポリエステルユニット成分で縮重合した樹脂が良好な帯電特性を有するので好ましい。
Figure 0005344568
(式中、Rはエチレン又はプロピレン基を示し、x、yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜10である。)
ポリスチレン、スチレン誘導体等のビニル系樹脂に用いられるモノマーとしては、以下のものが挙げられる。
スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クローラースチレン、3,4−ジクローラースチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きスチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クローラーエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピローラー、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体。
上記ハイブリッド樹脂とは、ビニル系重合体ユニットとポリエステルユニットが化学的に結合された樹脂を意味する。具体的には、ポリエステルユニットと、(メタ)アクリル酸エステルの如きカルボン酸エステル基を有するモノマーを重合したビニル系重合体ユニットとが、エステル交換反応によって形成されるものでもよい。また、少なくとも縮重合系のモノマーと付加重合系のモノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物)を用いて縮重合したポリエステルユニットに、ビニル系重合モノマーを付加重合させたものでもよい。
本発明のブラックトナーに用いられる結着樹脂は、トナーの保存性と低温定着性を両立するために、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量分布のピーク分子量(Mp)が2,000以上50,000以下、数平均分子量(Mn)が1,500以上30,000以下、重量平均分子量(Mw)が2,000以上1,000,000以下、ガラス転移点(Tg)が40℃以上80℃以下であることが好ましい。
本発明のブラックトナーに含有されるワックスは、結着樹脂100質量部あたり0.5質量部以上20質量部以下の含有量で使用されることが好ましい。また、ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度としては45℃以上140℃以下であることが好ましい。このようなピーク温度とすることで、トナーの保存性とホットオフセット性を両立でき好ましい。
ワックスとしては、例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックス、ベヘン酸ベヘニルエステルワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。
さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸の如き脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如きアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビス
ラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
本発明のトナーにおいては、定着部材への付着力の観点において、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックスを用いることが好ましい。
また、本発明のブラックトナーには、ビニル系樹脂にポリオレフィンがグラフトした構造を有するグラフト重合体又はポリオレフィンにビニル系モノマーがグラフト重合したグラフト重合体を更に含有することが好ましい。
上記ビニル系樹脂にポリオレフィンがグラフトした構造を有するグラフト重合体又はポリオレフィンにビニル系モノマーがグラフト重合したグラフト重合体は、結着樹脂とワックスの界面活性剤的な働きをする。そのため、トナー中のワックスとその近傍に存在するカーボンブラックの分散性をさらに向上することができる。上記グラフト重合体は結着樹脂100質量部中、0.2質量部以上20質量部以下含有することが好ましい。
ビニル系樹脂にポリオレフィンがグラフトした構造を有するグラフト重合体又はポリオレフィンにビニル系モノマーがグラフト重合したグラフト重合体に関して、ポリオレフィンは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素の重合体または共重合体であれば特に限定されず、様々なポリオレフィンを用いることができる。特にポリエチレン系、ポリプロピレン系が好ましく用いられる。
上記ビニル系基を有するモノマーとしては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン及びその誘導体などのスチレン系単位。メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きアミノ基含有α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などのN原子を含むビニル系単位。マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、ア
ルケニルアジピン酸、これらの酸無水物、及びこれらのモノエステルなどのカルボキシル基を含むビニル系単位。2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンなどの水酸基を含むビニル系単位。アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類などのアクリル酸エステルからなるエステル単位。メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類などのメタクリル酸エステルからなるエステル単位が挙げられる。
本発明に用いられるビニル系樹脂にポリオレフィンがグラフトした構造を有するグラフト重合体又はポリオレフィンにビニル系モノマーがグラフト重合したグラフト重合体は、前述したこれらの重合体同士の反応や、一方の重合体のモノマーと他方の重合体との反応等、公知の方法によって得ることができる。
また、上記グラフト重合体のビニル樹脂の構成単位として、スチレン系単位、さらにはアクリロニトリル、またはメタアクリロニトリルを含むのが好ましい。前記重合体中のポリオレフィンとビニル系樹脂の重量比は1/99〜25/75であることが好ましい。
本発明のブラックトナーには、カーボンブラック以外の複数の着色剤が含有される。含有されるカーボンブラック以外の着色剤としては、マゼンタ系顔料、マゼンタ系染料、シアン系顔料、シアン系染料、イエロー系顔料、イエロー系染料が挙げられ、具体的には以下のものが挙げられる。
マゼンタ系顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、81:2、81:3、81:4、81:5、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、185、202、206、207、209、238、269;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタ系染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料。
シアン系顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー4
5、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアン系染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロー系顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロー系染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
これらのカーボンブラック以外の複数の着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、総量で1.0質量部以上15.0質量部以下であることが好ましく、1.1質量部以上9.0質量部以下であることがより好ましい。
本発明のブラックトナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ダイカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩或いはスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩或いはカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。ポジ系荷電制御剤としては、四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。荷電制御剤はトナー粒子に対して内添しても良いし外添しても良い。荷電制御剤の添加量は結着樹脂100質量部に対し0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
本発明のブラックトナーには、流動性向上のため、外添剤が添加されていることが好ましい。外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムの如き無機微粉体が好ましい。無機微粉体は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物の如き疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下使用されることが好ましい。トナー粒子と外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーの如き公知の混合機を用いることができる。
トナー粒子を製造する方法としては、例えば、結着樹脂及び着色剤を溶融混練し、混練物を冷却後、粉砕及び分級する粉砕法;結着樹脂と着色剤とを溶剤中に溶解または分散させた溶液を水系媒体中に導入し懸濁造粒させ、該溶剤を除去することによってトナー粒子を得る懸濁造粒法;モノマーに着色剤等を均一に溶解または分散したモノマー組成物を分散安定剤を含有する連続層(例えば水相)中に分散し、重合反応を行わせトナー粒子を作成する懸濁重合法;モノマーでは可溶であるが、重合体を形成すると不溶となるモノマーと水系有機溶媒を用いて直接トナー粒子を生成するモノマーには可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナー粒子を生成する分散重合法;水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナー粒子を生成する乳化重合法;少なくとも重合体微粒子及び着色剤微粒子を凝集して微粒子凝集体を形成する工程と該微粒子凝集体中の微粒子間の融着を起こさせる熟成工程を経て得られる乳化凝集法;などがある。
以下、粉砕法でのトナー製造手順について説明する。原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂、カーボンブラック、カーボンブラック以外の着色剤及びワックス、必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(三井鉱山社製)。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中に着色剤等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(三井鉱山社製)。
更に、溶融混練することによって得られる着色された樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
また、必要に応じて、粉砕後に、ハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック社製)を用いて、球形化処理の如きトナー粒子の表面改質処理を行うこともできる。
図1は、表面改質を行うことのできる装置の一例を示す模式的断面図である。図1の表面改質装置は、以下の部材で構成されている。ケーシング30。冷却水或いは不凍液を通水できるジャケット31。ケーシング30内において中心回転軸に取り付けられ、上面に角型のディスク或いは円筒型のピン33を複数個有し、高速で回転する円盤状の回転体である表面改質手段としての分散ローター32。分散ローター32の外周に一定間隔を保持して配置された、表面に多数の溝が設けられているライナー34(尚、ライナー表面上の溝はなくても構わない)。表面改質された原料を所定粒径に分級するための手段である分級ローター35。冷風を導入するための冷風導入口46。被処理原料を導入するための原料供給口39。表面改質時間を自在に調整可能となるように、開閉可能なように設置された排出弁41。処理後の粉体を排出するための粉体排出口40。分級ローター35と分散ローター32−ライナー34との間の空間を、分級ローター35へ導入される前の第一の空間47。分級手段により微粉を分級除去された粒子を表面処理手段へ導入するための第二の空間48に仕切る案内手段である円筒形のガイドリング36。分散ローター32とライナー34との間隙部分が表面改質ゾーンであり、分級ローター35及びその周辺部分が分級ゾーンである。
上記表面改質装置では、排出弁41を閉じた状態で原料供給口39から微粉砕品を投入すると、投入された微粉砕品は、まずブロワー(図示せず)により吸引され、分級ローター35で分級される。その際、分級された所定粒径以下の微粉は装置外へ連続的に排出除去され、所定粒径以上の粗粉は遠心力によりガイドリング36の内周(第二の空間48)に沿いながら分散ローター32により発生する循環流にのり表面改質ゾーンへ導かれる。
表面改質ゾーンに導かれた原料は分散ローター32とライナー34間で機械式衝撃力を受け、表面改質処理される。表面改質された表面改質粒子は、機内を通過する冷風にのって、ガイドリング36の外周(第一の空間47)に沿いながら分級ゾーンに導かれる。この時発生した微粉は、分級ローター35により再度機外へ排出され、粗粉は循環流にのって再度表面改質ゾーンに戻され、繰り返し表面改質作用を受ける。一定時間経過後、排出弁41を開き、排出口40より表面改質粒子を回収する。
本発明者らが検討した結果、上記表面改質装置を用いた表面改質工程において、原料供給口39からの微粉砕品の投入から排出弁開放までの時間(サイクルタイム)と分散ローターの回転数が、トナーの球形度等をコントロールする上で重要である。球形度を上げるには、サイクルタイムを長くするか、分散ローターの周速を上げるのが効果的である。
本発明のブラックトナーは、主としてキャリアが不要な一成分系接触現像方法と、トナーと磁性キャリアを有する二成分系現像方法に分けられるが、いずれの現像方法においても使用できる。
本発明のブラックトナーは、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いる場合、磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した或いは未酸化の鉄粉;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類の如き金属粒子、それらの合金粒子又は酸化物粒子;フェライト等の磁性体;磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア);一般に公知のもの;等が使用できる。
本発明のブラックトナーを二成分系現像剤として使用する場合、混合比率を磁性キャリア100質量部に対してトナーを2質量部以上20質量部以下とすることが好ましく、4質量部以上15質量部以下がより好ましい。上記範囲とすることで、トナーの飛散を低減することができる。
本発明のブラックトナーと磁性キャリアを含む二成分系現像剤は、現像器に補給し、且つ、少なくとも現像器内部で過剰になった磁性キャリアを現像器から排出する二成分現像方法に用いる補給用現像剤として用いることもできる。補給用現像剤として用いる場合には、現像剤の耐久性を高めるという観点から、混合比率を磁性キャリア1質量部に対してトナーを2質量部以上50質量部以下が好ましい。
上記、本発明における各種物性の測定法について以下に説明する。
<仕事関数の測定>
仕事関数は、表面分析装置(理研計器(株)製AC−2、低エネルギー電子計数方式)を使用した。本発明では該装置において重水素ランプを使用し、照射光量の設定値を500nW、分光器により単色光を選択し、スポットサイズ4mm角とした。エネルギー走査範囲は4.20〜6.20eV、間隔は0.05eVに設定して測定時間10sec/1ポイントでサンプルに照射し、サンプル表面から放出される光電子を検出する。仕事関数に関しては、繰り返し精度(標準偏差)0.02eVで測定されるものである。粉体を測定する場合には粉体測定用のセルを使用した。
図2は粉体測定用のセルの概略図である。(a)はセル10の平面図、(b)は一部切欠く側面図、(c)は斜視図である。このセル10は、直径30mm、高さ5mmのステンレス製円盤の中央に、直径15mmで、深さ3mmのサンプル収容用凹部10aを有する。凹部10a内にサンプルを、秤量サジを用いて突き固めないで入れた後、ナイフエッジを使用して表面を均して平らにした状態で、測定セルをサンプル台の規定位置上に固定
し測定を行う。
そして図3(b)に示すように、その測定セル(a)をサンプル台11の規定位置上に、測定光Lが照射される方向に対して照射面が平滑になるように固定する。これにより、放出される光電子12が検出器(光電子倍像管)13により効率よく検出される。この表面分析においては、単色光の励起エネルギーを低い方から高い方にスキャンするとあるエネルギー値(eV)から光量子放出が始まり、このエネルギー値を仕事関数(eV)という。図4に、カーボンブラックについて得られるチャートの1例を示す。図4は励起エネルギー(eV)を横軸とし、規格化光量子収率(単位光量子当りの光電子収率のn乗)を縦軸とするものであり、一定の傾き(Y/eV)が得られる。図4の場合、仕事関数はその屈曲点(A)における励起エネルギー値(eV)で示される。具体的な屈曲点(A)の求め方は、以下のようになる回帰曲線:照射光の励起エネルギー4.20eV〜6.20eVの間で、規格化光量子収率が連続して上昇する値が4点以上ある点の最初の1点目から4点目までを選択したものを回帰曲線とする。なお、最初の1点目を支点とする。グランドライン:照射光の励起エネルギー4.20eVから支点を含まない点までを選択したものをグランドラインとする。グランドラインと回帰曲線の交点における励起エネルギー値を仕事関数とする。なお、データ再現性を確保するため、温度23℃/湿度60RH%の条件下で、24時間放置品を測定サンプルとした。
<DBP吸油量>
油としてフタル酸ジブチルを用いたアブソープトメーターを用いて、JIS K 6211吸油量A法に準拠して測定する。
<トナーの重量平均粒径(D4)>
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer
3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行ない、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行なった。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50,000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビル
ダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50,000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<トナーの平均円形度>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定・解析条件で測定した。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は、1視野が512画素×512画素であり、1画素あたり0.37×0.37μmの画像処理解像度で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積や周囲長等が計測される。
次に、各粒子像の投影面積Sと周囲長Lを求める。上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円形当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度は、円形当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が真円形の時に円形度は1.000になり、粒子像の外周の凹凸の程度が大きくなるほど円形度は小さい値になる。
各粒子の円形度を算出後、円形度0.200以上1.000以下の範囲を800分割したチャンネルに振り分け、各チャンネルの中心値を代表値として平均値を計算し平均円形度の算出を行う。
具体的な測定方法としては、イオン交換水20mlに、分散剤として界面活性剤、好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.02g加えた後、測定試料0.02gを加え、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散機(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製など)を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測して、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径2.00μm以上200.00μm以下に限定し、トナーの平均円形度を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えばDuke Scientific社製5200Aをイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用し、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
<樹脂またはトナーのピーク分子量(Mp)、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)の測定方法>
ピーク分子量(Mp)、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。試料としては、樹脂、または、トナーを用いる。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置 :HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム :Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :テトラヒドロフラン(THF)
流速 :1.0ml/min
オーブン温度 :40.0℃
試料注入量 :0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
<ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度、結着樹脂のガラス転移温度Tg>
ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、ワックスを約10mg精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30以上200℃以下の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。尚、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度30以上200℃以下の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピークを、本発明のワックスの最大吸熱ピークとする。
また、結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度測定と同様に、結着樹脂を約10mg精秤し測定する。すると、温度40℃以上100℃以下の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化前と比熱変化後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、結着樹脂のガラス転移温度Tgとする。
<磁性キャリアの体積分布基準50%粒径(D50)の測定方法>
磁性キャリアの体積分布基準50%粒径(D50)の測定には、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)に乾式測定用の試料供給機「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(日機装社製)を装着して行った。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33リットル/sec、圧力約17kPaとした。制御は、ソフトウエア上で自動的に行う。粒径は体積基準の累積値である50%粒径(D50)を求める。制御及び解析は付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行う。
測定条件は下記の通りである。
SetZero時間 :10秒
測定時間 :10秒
測定回数 :1回
粒子屈折率 :1.81
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :約23℃/50%RH
以下、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<トナーの製造例>
(トナー1の製造例)
冷却管、攪拌機、及び、窒素導入管のついた反応槽中に、以下の材料を秤量した。
・テレフタル酸 290質量部
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン800質量部
・チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート) 1質量部
その後、200℃に加熱し、窒素を導入しながら生成する水を除去しながら9時間反応させた。さらに、無水トリメリット酸58質量部を加え、170℃に加熱し、3時間反応させ樹脂1を合成した。GPCで求めた樹脂1の分子量は、重量平均分子量(Mw)60,000、数平均分子量(Mn)5,400、ピーク分子量(Mp)9,800、ガラス転移点(Tg)60℃であった。
また、
・低密度ポリエチレン 20質量部
(Mw1,600、Mn900、吸熱ピーク100℃)
・スチレン 64質量部
・n−ブチルアクリレート 13.5質量部
・アクリロニトリル 2.5質量部
をオートクレーブに仕込み、系内をN置換後、昇温攪拌しながら180℃に保持した。系内に、2質量%のt−ブチルハイドロパーオキシドのキシレン溶液50質量部を4.5時間連続的に滴下し、冷却後溶媒を分離除去し、ポリエチレンに共重合体がグラフトしたグラフト重合体Aを得た。グラフト重合体の分子量を測定したところ、Mw7,300、Mn3,100であった。
・樹脂1 100.0質量部
・パラフィンワックス 5.0質量部
(DSC最大吸熱ピーク:65℃ 仕事関数:5.76eV)
・グラフト重合体A 5.0質量部
・カーボンブラック 6.0質量部
(平均一次粒径:31nm、DPB吸油量:40ml/100g、仕事関数:4.71e
V)
・C.I.ピグメントブルー15:3(仕事関数:5.06eV) 1.7質量部
・C.I.ピグメントイエロー74(仕事関数:5.65eV) 0.9質量部
・C.I.ピグメントレッド57:1(仕事関数:5.39eV) 1.4質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度100℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、池貝鉄工(株)製)に溶融混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物1を得た。次に、得られた粗砕物1を、ターボ工業社製のターボ・ミル(T−250:RSSローター/SNBライナー)を用いて、5μm程度の微粉砕物1を作製した。
次に、得られた微粉砕物を図1に示した表面改質装置を用い、この表面改質装置に一回当たり1.3kgずつ投入した。分級ローター35の回転数を7,400rpmとして微粒子を除去しながら、分散ローター32の回転数を5,300rpmとして(回転周速:119m/sec)で60秒間表面処理を行った。原料供給口39より微粉砕物を投入し、70秒間処理後、製品排出弁41を開けて処理品としてトナー粒子1を取り出した。
その際、本実施例においては、分散ローター32上部に角型ディスク33を10個設置し、ガイドリング36と分散ローター32上の角型ディスク33の間隔を30mmとし、分散ローター32とライナー34との間隔を5mmとした。またブロワー風量を14m/min、ジャケットに通す冷媒の温度及び冷風温度T1を−20℃とした。この状態で繰り返し20分間運転した結果、分級ローター35の後方の温度T2は25℃で安定した。
得られたトナー粒子1の重量平均粒径(D4)は5.9μm、平均円形度は0.955であった。得られたトナー粒子1 100.0質量部に、STT-30A(チタン工業社
製)0.8質量部、AEROSIL R972(日本アエロジル社製)1.0質量部を、外添混合し、トナー1を得た。
(トナー2の製造例)
表1に示すように原料処方、及び配合比率を変更し、表面改質装置の分散ローターの回転数を5,800rpm(回転周速:130m/sec)、処理時間を75秒間に変更した以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー2を得た。
(トナー3乃至12の製造例)
表1に示すように原料処方、及び配合比率を変更した以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー2乃至12を得た。トナー1乃至12の物性を表2に示す。
Figure 0005344568
Figure 0005344568
次に、磁性キャリアの製造例について述べる。
<磁性キャリアの製造例>
個数平均粒径0.30μmのマグネタイト粉とヘマタイト粉に対して、それぞれ4.0質量%のカップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加え、容器内にて100℃以上で高速混合撹拌し、それぞれの微粒子を処理した。
・フェノール 10質量部
・ホルムアルデヒド溶液 15質量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
・処理したマグネタイト 80質量部
・処理したヘマタイト 4質量部
上記材料と、28%アンモニア水5質量部、水20質量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて、生成するフェノール樹脂を硬化させた。その後、硬化したフェノール樹脂を30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性体が分散された状態の球状の磁性
体含有樹脂キャリアコアを得た。
コート材は、メチルメタクリレートとスチレンとの共重合体(共重合比(質量%比)8:2、重量平均分子量44,000)を用いた。これが磁性体分散樹脂コア100質量部に対して1質量部となるように、トルエンを用いて10質量%の前記メチルメタクリレートとスチレンとの共重合体を含有するキャリアコート溶液を作製した。また、このキャリアコート溶液に、架橋メラミン樹脂(個数平均粒径200nm)0.4質量部、カーボンブラック(個数平均粒径30nm、DBP吸油量50ml/100g)0.6質量部をホモジナイザーにより混合した。ついで、前記磁性体分散樹脂コアを万能攪拌器に投入し、70℃で攪拌しながら、キャリアコート溶液を滴下し、溶媒を除去し、コートを行った。さらに、100℃で2時間撹拌することによって熱処理後、冷却、解砕した。その後200メッシュの篩で分級して、体積分布基準50%粒径(D50)が38μmの磁性キャリアを得た。
<実施例1>
このように作成したトナー1と磁性キャリアを用いて二成分系現像剤を作成した。二成分系現像剤は、トナー10.0質量%、磁性キャリア90.0質量%の配合割合とし、V型混合機で5分間混合した。
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimagePRESSC1改造機を用い、ブラック位置の現像器に上記現像剤を入れ、画像形成し評価を行った。尚、改造点は、現像器内部で過剰になった磁性キャリアを現像器から排出する機構を取り外した。FFh画像(ベタ画像)のトナーの紙上への載り量が0.45mg/cmとなるように調整した。FFh画像とは、256階調を16進数で表示した値であり、00hを256階調の1階調目(白地部)、FFhを256階調の256階調目(ベタ部)とする。上記条件で、FFh画像のオリジナル原稿(A4)を用いて、50000枚耐久試験を行い、以下の評価を行った。
印刷環境 常温常湿環境:温度23℃/湿度60%RH(以下「N/N」)
高温高湿環境:温度30℃/湿度80%RH(以下「H/H」)
常温低湿環境:温度23℃/湿度5%RH(以下「N/L」)
耐久画像比率 常温常湿環境:5%
高温高湿環境:20%
常温低湿環境:2%
紙 カラーレーザーコピアペーパー(81.4g/m
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)
以下の評価方法に基づいて評価し、その結果を表3に示す。
[評価方法及び基準]
1)耐久試験による画像濃度の変化
各環境における耐久試験前後に、5cm×5cmの大きさのFFh画像を3枚出力し、3枚目の画像濃度を測定した。その画像濃度を測定し、耐久前後の濃度差を評価した。画像濃度は、X−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)で測定した。
A:0.00以上0.07未満(非常に良好)
B:0.07以上0.15未満 (良好)
C:0.15以上0.25未満 (実用可能なレベル)
D:0.25以上 (実用困難なレベル)
2)放置による画像濃度の変化
N/N及びH/Hにおける耐久後、さらに評価機本体をそのまま各環境に3日間放置し
た後、5cm×5cmの大きさのFFh画像を1枚出力し、その画像濃度を測定し、放置前後の濃度差を評価した。尚、濃度は前述のX−Riteカラー反射濃度計を用いて測定した。
A:0.00以上0.05未満(非常に良好)
B:0.05以上0.10未満 (良好)
C:0.10以上0.20未満 (実用可能なレベル)
D:0.20以上 (実用困難なレベル)
3)画像均一性(濃度ムラ)
各環境における、耐久前後での画像均一性を評価した。A3紙全面に90h画像を3枚出力し、3枚目の画像を評価に用いた。画像均一性の評価は、5箇所の画像濃度を測定し、最大値と最小値との差を求めた。尚、濃度は前述のX−Riteカラー反射濃度計を用いて測定した。
A:0.04未満 (非常に良好)
B:0.04以上0.08未満 (良好)
C:0.08以上0.12未満 (本発明において許容レベル)
D:0.12以上 (本発明において許容できない)
4)カブリ
各環境における、耐久前後でのカブリを評価した。各環境にて00h画像を10枚出力し、10枚目の紙上の平均反射率Dr(%)をリフレクトメーター(東京電色株式会社製の「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS」)によって測定した。一方、画像を出力していない紙上の反射率Ds(%)を測定し、カブリ(%)は下記式から算出した。
カブリ(%)=Dr(%)−Ds(%)
A:0.5%未満 (非常に良好)
B:0.5%以上1.0%未満 (良好)
C:1.0%以上2.0%未満 (実用可能なレベル)
D:2.0%以上 (実用困難なレベル)
<実施例2乃至9及び比較例1乃至3〕
実施例1と同様にして、作成したトナー2〜12について、各トナーとキャリアを用いて二成分系現像剤を作成し、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表3に示す。
Figure 0005344568
本発明に適用できる表面改質装置の模式図である。 粉体測定用のセルの概略図である。 本発明で用いられる表面分析装置測定方法の概略図である。 表面分析装置で測定したカーボンブラックについて得られるチャートの例である。
10 セル
10a サンプル収容用凹部
11 サンプル台
12 光電子
13 検出器
30 ケーシング
31 ジャケット
32 分散ローター
33 ディスク又はピン
34 ライナー
35 分級ローラー
36 ガイドリング
37 原料投入口
38 原料供給弁
39 原料供給口
40 粉体排出口
41 排出弁
42 製品抜取口
43 天板
44 粉体排出部
45 粉体排出口
46 冷風導入口
47 第一の空間
48 第二の空間
49 表面改質ゾーン
50 分級ゾーン

Claims (4)

  1. 少なくとも結着樹脂、カーボンブラック、カーボンブラック以外の複数の着色剤及びワックスを含有するブラックトナーにおいて、以下の関係式(1)、及び(2)を満たすことを特徴とするブラックトナー。
    0.00<Wf(P1)−Wf(CB)≦0.50 (1)
    0.00<Wf(W)−Wf(P2)≦0.50 (2)
    (Wfは仕事関数を表し、Wf(CB)、Wf(W)はそれぞれカーボンブラック、ワックスの仕事関数を示す。複数の着色剤のうち、仕事関数が最小である着色剤を着色剤P1、仕事関数が最大である着色剤を着色剤P2とし、Wf(P1)、Wf(P2)、はそれぞれ着色剤P1、着色剤P2の仕事関数を示す。)
  2. 前記ブラックトナーは、カーボンブラック以外の着色剤の仕事関数の近接最大差が、0.50以下であることを特徴とする請求項1に記載のブラックトナー。
  3. 前記ブラックトナーは、カーボンブラック、カーボンブラック以外の着色剤及びワックスの仕事関数の近接最大差が、0.40以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のブラックトナー。
  4. 前記ブラックトナーは、結着樹脂100質量部に対するカーボンブラックの添加量M(CB)(質量部)とカーボンブラック以外の着色剤の総添加量M(P)(質量部)とが、以下の関係式(3)を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のブラックトナー。
    0.10≦M(P)/M(CB)≦5.00 (3)
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