JP5344046B2 - 無線通信システム及び移動端末並びに協調通信方法 - Google Patents

無線通信システム及び移動端末並びに協調通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも2つの基地局が協調して1つの移動端末にデータ信号を送信する無線通信技術に関する。
LTE(Long Term Evolution)等の次世代の高速伝送通信では、プリコーディング(Precoding)と呼ばれる技術が採用されている。プリコーディングは、基地局の複数の送信アンテナから送信される各信号に予め重み係数をそれぞれ乗算することで、移動端末で受信される信号の品質を改善する技術である。
特開2008−109664号公報
ところで、セル端に位置する移動端末の受信信号品質の向上を目的とする技術として、少なくとも2つの基地局(送信局)が協調して1つの移動端末(受信局)にデータを送信する技術が提案されている。このような技術は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、協調マルチポイント送受信(Cooperative(Coordinated or Collaborative) Multiple-Point transmission and reception;以降、CoMPと表記する)と呼ばれる。
CoMPにおいても、LTEで用いられたプリコーディングを適用することが考えられる。
本発明の一態様に係る課題は、少なくとも2つの基地局が協調して1つの移動端末にデータ信号を送信する際に移動端末での受信品質を向上させる無線通信技術を提供することにある。
本発明の態様の一つは、複数の基地局のうちの少なくとも第1基地局及び第2基地局が協調して移動端末宛てのデータ信号をそれぞれ送信する無線通信システムに関する。本態様における無線通信システムでは、第1基地局が、第1基地局と移動端末との間の伝搬路状態の推定値、及び、第2基地局と移動端末との間の伝搬路状態の推定値に応じて決定された第1基地局用の重み係数と第2基地局用の重み係数との組み合わせを示す特定情報を当該移動端末から受信する無線受信部と、この無線受信部により受信された特定情報を第2基地局へ転送する転送部と、上記無線受信部により受信された特定情報のうち最新の特定情報により特定される第1基地局用の重み係数を用いて、第1基地局及び第2基地局が所定タイミングで当該移動端末へ協調送信するためのデータ信号をプリコーディングする第1プリコーディング部と、を含み、第2基地局が、第1基地局から転送された特定情報を受信する情報受信部と、この情報受信部により受信された特定情報のうちの最新の特定情報であって上記所定タイミングで協調送信するためのデータ信号のプリコーディングに用いられた第1基地局用の重み係数とは異なる特定情報によって特定される第2基地局用の重み係数を用いて、上記所定タイミングで第1基地局から送信されるデータ信号と協調送信するためのデータ信号をプリコーディングする第2プリコーディング部と、を含む。
本発明の他の態様における無線通信システムでは、第1基地局が、第1基地局と移動端末との間の伝搬路状態の推定値、及び、第2基地局と移動端末との間の伝搬路状態の推定値に応じて決定された第1基地局用の重み係数を示す特定情報を前記移動端末から受信する無線受信部と、この無線受信部により受信された特定情報のうち最新の特定情報により特定される第1基地局用の重み係数を用いて、第1基地局及び第2基地局が所定タイミングで当該移動端末へ協調送信するためのデータ信号をプリコーディングする第1プリコーディング部と、を含み、第2基地局が、予め決められた固定値である第2基地局用の重み係数を用いて、上記所定タイミングで第1基地局から送信されるデータ信号と協調送信するためのデータ信号をプリコーディングする第2プリコーディング部と、を含む。
更に、他の態様として、上述のような無線通信システムで実行される協調通信方法等であってもよい。
上記態様によれば、少なくとも2つの基地局が協調して1つの移動端末にデータ信号を送信する際に移動端末での受信品質を向上させる無線通信技術を提供することができる。
実施例1における無線通信システムのシステム構成例を示す図。 移動端末の一部構成例を示す図。 実施例1におけるコードブックの例を示す図。 供給局となる基地局1−1の一部構成例を示す図。 実施例1において各重み係数が供給局1−1及び協調局1−2において送信データにそれぞれ適用される時間の関係の例を示す図。 実施例2における無線通信システムのシステム構成例を示す図。 実施例2において各重み係数が供給局1−1、協調局1−2及び1−3において送信データに適用される時間の関係の例を示す図。 実施例3における無線通信システムの構成例を示す図。 実施例3における受信局2の一部構成例を示す図。 実施例3におけるPMI選択処理を示す概念図。 実施例4におけるPMI選択処理を示す概念図。 実施例4における手法を用いた場合と従来手法を用いた場合との各計算機シミュレーションの結果を示す図。 4つの送信局を備える無線通信システムの構成例を示す図。 送信アンテナの割り当て例を示す図。 実施例4の変形例における受信局2の一部構成例を示す図。
以下、一実施形態としての移動通信システムについて具体例を挙げ説明する。以下に挙げた各実施例はそれぞれ例示であり、本実施形態は以下の各実施例の構成に限定されない。
図1は、実施例1における無線通信システムのシステム構成例を示す図である。図1に示すように、実施例1における無線通信システムは、移動端末2と無線通信可能な複数の基地局1−1及び1−2を含む。以降、移動端末を受信局と表記し、基地局を送信局と表記する場合もある。実施例1における無線通信システムは、CoMP技術を採用することにより、少なくとも2つの基地局が協調して1つの移動端末にデータを送信することを可能とする。
以降、複数の基地局が協調して1つの移動端末にデータを送信するとは、複数の基地局が同一送信タイミングで1つの移動端末宛てのデータを送出することを意味するものとする。なお、同一送信タイミングとは、全く同一のタイミングのみならず、全く同一ではないが極めて近いタイミングも含む意味を示す。
CoMPでは、協調する複数の送信局のうちのいずれか1つの送信局と受信局との間でアップリンクが確立される。受信局2とアップリンクを確立する送信局は、供給局、サービング(serving)eNB等と呼ばれる(以降、供給局と表記する)。供給局以外の送信局で受信局にデータを送信する送信局は、協調局、コラボレイティブ(collaborative)eNB等と呼ばれる(以降、協調局と表記する)。図1の例では、送信局1−1が供給局であり、送信局1−2が協調局である。送信局1−1及び1−2は、X2インタフェースや光ファイバなどで互いに有線接続される。
〔移動端末の構成〕
図2は、移動端末の一部構成例を示す図である。移動端末(受信局)2は、その構成の一部に、受信アンテナ21、受信側無線部22、伝搬路推定部23、PMI選択部24、チャネル符号化部25、変調部26、送信側無線部27、送信アンテナ28等を含む。これら各ユニットは、ソフトウェアの構成要素又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される(<その他>の項参照)。以降、CoMPが適用されている場合の各ユニットの処理について説明する。
受信アンテナ21を介して受信信号が入力されると、受信側無線部22は、この受信信号に対して周波数変換等を施すことによりベースバンド信号を生成し、このベースバンド信号を伝搬路推定部23に出力する。CoMPが適用されている場合には、受信アンテナ21では供給局1−1及び協調局1−2からそれぞれ信号が受信される。
伝搬路推定部23は、受信側無線部22からベースバンド信号を受けると、この信号に含まれるパイロット信号から伝搬路推定値を求める。CoMP適用時には、伝搬路推定部23は、供給局1−1及び協調局1−2から送信された各信号に基づいて、受信局2の受信アンテナ21と送信局1−1及び1−2の各送信アンテナとの間の各伝搬路の状態をそれぞれ推定する。伝搬路の状態は、使用周波数帯域、信号の径路等に応じて、時々刻々変化する。伝搬路推定部23は、所定の時間間隔で、伝搬路推定値を求める。受信アンテナ21と供給局1−1の送信アンテナとの間の伝搬路の伝搬路推定値hAと表記し、受信アンテナ21と協調局1−2の送信アンテナとの間の伝搬路の伝搬路推定値hBと表記する。伝搬路推定部23は、推定された伝搬路推定値hA及びhBをPMI選択部24に出力する。なお、伝搬路推定部23による伝搬路推定手法は、公知の手法の何れを用いてもよい。
PMI選択部24は、伝搬路推定部23から伝搬路推定値を入力として得る。PMI選択部24は、伝搬路推定値hA及びhBに基づいて、供給局1−1で用いられる重み係数wAと、協調局1−2で用いられる重み係数wBとを決定する。PMI選択部24による、重み係数wA及びwBの決定処理は以下の通りである。
供給局1−1と協調局1−2が協調してデータdを受信局2に送信した場合、受信局2が時刻tにおいて受信する受信信号は、伝搬路推定値hA(t)及びhB(t)、重み係数wA(t)及びwB(t)を用いて以下の(式1)で表わされる。nは、雑音信号を示す。
Figure 0005344046
ここで、受信信号のSNR(Signal to Noise Ratio)は、以下の(式2)で示される。σ2は雑音電力を示す。
Figure 0005344046
PMI選択部24は、受信信号の品質が最良となる、即ち、SNRが最大となるように、重み係数wA(t)及びwB(t)を決定する。上記(式2)に示されるようにSNRが最大となるには(式2)の分子が最大となればよいので、PMI選択部24は、(式2)の分子を最大とする各重み係数をそれぞれ決定する。
PMI選択部24は、重み係数wA(t)及びwB(t)の組み合わせを示す各プリコーディングマトリクス(以降、PMと表記する)と、各PMを特定するための各プリコーディングマトリクスインジケータ(以降、PMIと表記する)との対応表をそれぞれ保持する。以降、この対応表をコードブックと表記する。
図3は、実施例1におけるコードブックの例を示す図である。図3に示すコードブックにおいて、例えば、PMの第1要素が重み係数wA(t)を示し、PMの第2要素が重み係数wB(t)を示す。PMI選択部24は、このコードブックから上記(式2)の分子が最大となる重み係数wA(t)及びwB(t)の組み合わせ、即ちPMを決定し、このPMに対応するPMIを選択する。PMI選択部24は、選択されたPMIを供給局1−1宛てのPMI報告値としてチャネル符号化部25に出力する。
チャネル符号化部25は、PMI選択部24からPMI報告値を受けると、所定の符号化方式により当該PMI報告値を含むデータを符号化する。チャネル符号化部25は、符号化されたデータを変調部26に出力する。
変調部26は、チャネル符号化部25から送られた符号化データを所定の変調方式により変調し、変調されたデータを送信側無線部27に出力する。送信側無線部27は、変調部26から変調されたデータを入力されると、入力されたデータを高周波信号に変換して、送信アンテナ28に出力する。高周波信号は、送信アンテナ28を通じて、宛先である供給局1−1に送信される。
〔基地局の構成〕
図4は、供給局となる基地局1−1の一部構成例を示す図である。供給局1−1は、その構成の一部に、チャネル符号化部11、変調部12、プリコーディング部13、送信側無線部14、送信アンテナ15−1から15−N(Nは0を含まない自然数)、受信アンテナ16、受信側無線部17、復調部18、システム内インタフェース制御部19、CoMP制御部10等を含む。これら各ユニットは、ソフトウェアの構成要素又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される(<その他>の項参照)。
チャネル符号化部11は、受信局2宛ての送信データを他の処理部(図示せず)から受けると、その送信データに対して所定の符号化方式により符号化を行う。チャネル符号化部11は、符号化されたデータ系列を変調部12に出力する。
変調部12は、当該符号化されたデータ系列を受けると、そのデータ系列を所定の変調方式で変調する。変調部12は、この変調されたデータ系列をプリコーディング部13に出力する。
プリコーディング部13は、当該変調データ系列に適用すべき重み係数を決定し、この重み係数を用いてその変調データ系列をプリコーディングする。プリコーディング部13は、このプリコーディングされることで生成されたデータ信号を送信側無線部14へ送る。なお、プリコーディング部13による重み係数の決定方法については後述する。
送信側無線部14は、プリコーディング部13からデータ信号を受けると、このデータ信号を高周波信号に変換して、この高周波信号を複数の送信アンテナ15−1から15−Nのうちの受信局2のために割り当てられた送信アンテナに送る。実施例1では、1つの送信アンテナから受信局2宛ての無線信号が送信される。
受信アンテナ16では、受信局2から送信された信号が受信される。受信側無線部17は、この受信信号に対して周波数変換等を施すことによりベースバンド信号を生成し、このベースバンド信号を復調部18へ送る。
復調部18は、このベースバンド信号を復調することにより受信データを得る。復調部18は、このように得られた受信データをCoMP制御部10へ送る。この受信データには、受信局2から報告されたPMI報告値が含まれる。なお、本実施形態では、PMI報告値の受信局2から供給局1−1への伝送手法を限定するものではないため、ここでは説明を省略する。
システム内インタフェース制御部19は、協調局1−2及び基地局制御装置(図示せず)等のシステム内の少なくとも1つの装置との間の通信を制御する。このシステム内インタフェースには、X2インタフェースが含まれる。システム内インタフェース制御部19は、CoMP制御部10から転送されるPMI報告値を受け、このPMI報告値を協調局1−2へ転送する。また、システム内インタフェース制御部19は、基地局制御装置(図示せず)からCoMPの開始及び停止の指示や供給局である旨の指定等を受けた場合には、これら情報をCoMP制御部10へ送る。なお、CoMPの開始及び停止の指示や供給局である旨の指定等については、供給局1−1自身が決定するようにしてもよい。
CoMP制御部10は、復調部18から送られる受信データ及びシステム内インタフェース制御部19から送られる情報に基づいて、CoMPの適用対象となる受信局2に関する情報、その受信局2からのPMI報告値、自身が供給局か協調局であるかを示す情報等を管理する。CoMP制御部10は、PMI報告値を受けると、そのPMI報告値と共に、そのPMI報告値で特定されるPM内の使用要素番号及びそのPMIの送信元となる受信局2に関する情報をプリコーディング部13に送る。このとき、CoMP制御部10は、そのPMI報告値を、協調局で使用される要素番号及び受信局2に関する情報と共にシステム内インタフェース制御部19を介して協調局1−2へ送る。
上述のプリコーディング部13は、PM選択部131、PMI報告値保持部132、コードブック133等を含む。コードブック133は、受信局2が有するコードブック(上述の図3の例)と共通である。PMI報告値保持部132は、CoMP制御部10から送られるPMI報告値をその送信元の受信局2を特定する情報等と共に保持する。
PM選択部131は、PMI報告値保持部132に保持されるPMI報告値のうち最新のPMI報告値に対応するPMから、CoMP制御部10から送られた使用要素番号の重み係数を読み出す。この読み出された重み係数は、そのPMI報告値の送信元である受信局2宛ての送信データのプリコーディングに利用される。
供給局である送信局1−1の構成については上述のとおりであるが、協調局である送信局1−2についても基本的には図4に示す送信局1−1と同様の構成を有する。協調局1−2は、受信局2からPMI報告値を直接受けず、供給局1−1からPMI報告値を受ける点、及び、CoMPが適用される受信局2との間で無線リンクが確立されていない点において供給局1−1と相違する。
〔PM選択動作〕
このように、供給局1−1は、受信局2から無線送信されたPMI報告値に基づいて重み係数を選択し、一方で、協調局1−2は、供給局1−1から転送されるPMI報告値に基づいて重み係数を選択する。このため、受信局2宛ての送信データを供給局1−1及び協調局1−2が協調して送出している場合に、或る時点で供給局1−1及び協調局1−2に到達している当該受信局2のための各PMI報告値にはずれが生ずる。
図5は、受信局2からのPMI報告値に基づく各重み係数が供給局1−1及び協調局1−2において送信データにそれぞれ適用される時間の関係の例を示す図である。図5には、横軸に時間tが示され、1ミリ秒(ms)毎にPMI報告値が受信局2から供給局1−1に報告される例が示される。
受信局2ではPMI選択部24が供給局1−1及び協調局1−2からの各パイロット信号に基づいて推定された伝搬路推定値hA及びhBに基づいてPMを選択する。このとき選択されているPMは、受信局2における受信信号のSNRが最大となる重み係数の組み合わせを示す。このPMに含まれる各重み係数は供給局1−1で受信局2宛てのデータに対して適用される重み係数、及び、協調局1−2で受信局2宛てのデータに対して適用される重み係数である。図5では、時間t0において重み係数A1及びB1を含むPMが選択される例が示される。受信局2は、このPMを特定するためのPMI(1)をPMI報告値として供給局1−1へ送信する。
供給局1−1ではCoMP制御部10が上記PMI(1)を受信し、プリコーディング部13がこのPMI(1)で特定されるPMの所定の要素から抽出される重み係数A1を用いて受信局2宛てのデータ信号をプリコーディングする。図5の例では、時間t2において、重み係数A1でプリコーディングされた信号が供給局1−1から送信される。
一方で、当該PMI(1)は、システム内インタフェース制御部19を介して供給局1−1から協調局1−2へ転送される。これにより、協調局1−2は、供給局1−1と同様に、このPMI(1)で特定されるPMの所定の要素から抽出される重み係数B1を用いて受信局2宛てのデータ信号をプリコーディングする。図5の例では、時間t8において、重み係数B1でプリコーディングされた信号が協調局1−2から送信される。
このように、時間t0において選択されたPMI(1)が供給局1−1及び協調局1−2の各プリコーディングでそれぞれ適用されるまでには時間t2及びt8の各タイムラグが生ずる。以降、受信局2がPMI(1)を送信してから供給局1−1がそのPMI(1)を適用した信号を送信するまでの時間を報告遅延時間XAと表記し、受信局2がPMI(1)を送信してから協調局1−2がそのPMI(1)を適用した信号を送信するまでの時間を報告遅延時間XBと表記する。送信局間の通信遅延は例えば40(ms)程度である。結果、報告遅延時間XBにとって送信局間の通信遅延が支配的となる。なお、図5では、説明の便宜のために、供給局1−1の報告遅延時間XA=2ms、協調局1−2の報告遅延時間XB=8msとして示されている。
受信局2で選択されたPMIには最新の伝搬環境が反映されているため、そのPMIが決定されてからそのPMIでプリコーディングされた信号が送信されるまでの時間は短いほうが好ましい。伝搬環境は時々刻々と変化するからである。ところが、上述のように受信局2から報告されたPMIが協調局1−2へ届くまでには送信局間の通信遅延が含まれるため、PMI決定時の伝搬環境とそのPMIが協調局1−2へ届いたときの伝搬環境との相関は低くなる場合がある。
ところで、PMI報告値は或るPMを特定するための値であるため、或る時点で1つの受信局2宛ての各データ信号をプリコーディングする場合には、そのPMの各要素がそれぞれ適用されることが最も望ましい。これは、上述したように受信局2での受信信号のSNRが最大となるような重み係数の組み合わせとしてPMが決定されているからである。そこで、図5の例における時間t8において、協調局1−2が最新の伝搬環境が反映されたPMI(1)で特定される重み係数B1を適用し、供給局1−1が同様のPMI(1)で特定される重み係数A1を適用することが考えられる。
しかしながら、時間t8には、供給局1−1には、PMI(1)からPMI(7)までの値が報告されているため、供給局1−1にとっては最新の伝搬環境が反映されたPMI報告値はPMI(7)である。そこで、実施例1における供給局1−1は、最新の伝搬環境が反映されたPMI(7)により特定される重み係数A7を適用する。これにより、実施例1では、供給局1−1及び協調局1−2において協調して送信される各データへのプリコーディングにはそれぞれ異なるPMIで特定されるPMの各要素がそれぞれ利用されることになる。
このようにすれば、供給局1−1及び協調局1−2において適用される各重み係数は最適な組み合わせとして決定されたものとはならないが、供給局1−1は、最新の伝搬環境が反映された重み係数を用いてプリコーディングを行うことができる。従って、供給局1−1及び協調局1−2において1つのPMIにより特定される各重み係数が利用される場合に較べて、少なくとも、供給局1−1から送信された信号の受信局2での受信品質を向上させることができる。
[実施例1の補足]
実施例1における上記説明では、供給局1−1及び協調局1−2においてCoMPで利用される送信アンテナの数については言及していないが、供給局1−1及び協調局1−2はそれぞれ複数の送信アンテナを用いてCoMPを実行してもよい。
供給局1−1の受信局2へのデータ送信に用いられる送信アンテナ数をNtA(0を含まない自然数)と表記し、協調局1−2の受信局2へのデータ送信に用いられる送信アンテナ数をNtB(0を含まない自然数)と表記する。この場合、供給局1−1及び協調局1−2での伝搬路推定値及び重み係数は以下のようにベクトル表記することができる。
Figure 0005344046
受信局2が時刻tに受信する受信信号は、以下の(式3)で示される。
Figure 0005344046
受信局2は、受信信号のSNRが最大となるPMをコードブックから選択すればよいので、以下の(式4)が最大となるPMを選択する。
Figure 0005344046
このように、供給局1−1及び協調局1−2で用いられる送信アンテナが複数の場合でも、実施例1におけるプリコーディングを実行することができる。また、各送信局がPMのどの要素を用いるかといった割り当ては、予めシステムで決められていてもよいし、基地局制御装置(図示せず)等から通知されるようにしてもよいし、供給局1−1が決めるようにしてもよいし、受信局2から通知されるようにしてもよい。
実施例2における無線通信システムは、3以上の送信局が協調して1つの受信局にデータを送信するCoMPを実行する。以下の説明では、実施例1と重複する説明は省略される。
図6は、実施例2における無線通信システムのシステム構成例を示す図である。実施例2における無線通信システムは、基地局1−1、1−2及び1−3を含む。図6の例では、送信局1−1が供給局であり、送信局1−2及び1−3が協調局である。各送信局はそれぞれ通信可能に接続される。実施例2における送信局1−1、1−2及び1−3、並びに受信局2はそれぞれ実施例1と同様の構成を有する。以下、各構成のうち実施例1と異なる処理を実行するユニットについてのみ説明する。
受信局2では、伝搬路推定部23が供給局1−1、協調局1−2及び1−3からの各パイロット信号からそれぞれ伝搬路推定値hA、hB、hBを取得する。このとき、供給局1−1、協調局1−2及び1−3の各送信アンテナで送信される信号に用いられる重み係数をそれぞれベクトルwA、wB、wCで示し、供給局1−1、協調局1−2及び1−3から同じデータdが送信される場合に、受信局2の受信信号は、以下の(式5)で表わすことができる。また、受信局2の受信信号のSNRは以下の(式6)で示される。
Figure 0005344046
Figure 0005344046
受信局2のPMI選択部24は、伝搬路推定値hA、hB、hCを用いて、上記(式6)が最大となる各重み係数の組み合わせ(PM)をコードブックから選択する。なお、実施例2におけるPMは、供給局1−1、協調局1−2及び1−3の各送信アンテナ数をNtA、NtB、NtCとすると、(NtA+NtB+NtC)×1のサイズを持つ。
受信局2は、このように選択されたPMを特定するPMI報告値を供給局1−1へ送信する。このPMI報告値を受信した供給局1−1は、協調局1−2及び1−3にこの受信されたPMI報告値を転送する。
〔PM選択動作〕
図7は、実施例2において各重み係数が供給局1−1、協調局1−2及び1−3において送信データに適用される時間の関係の例を示す図である。図7には、横軸に時間tが示され、1ミリ秒(ms)毎にPMI報告値が受信局2から供給局1−1に報告される例が示される。
受信局2ではPMI選択部24が供給局1−1、協調局1−2及び1−3からの各パイロット信号に基づいて推定された伝搬路推定値hA、hB及びhCに基づいてPMを選択する。時間t0において重み係数A1、B1及びC1を含むPMが選択されるものとする。受信局2は、このPMを特定するためのPMI(1)を供給局1−1へ送信する。
供給局1−1ではCoMP制御部10がこのPMI(1)を受信し、プリコーディング部13がこのPMI(1)で特定されるPMの所定の要素から抽出される重み係数A1を用いて受信局2宛てのデータ信号をプリコーディングする。図7の例では、時間t2において、重み係数A1でプリコーディングされた信号が供給局1−1から送信される。
一方で、当該PMI(1)は、システム内インタフェース制御部19を介して供給局1−1から協調局1−2及び1−3へそれぞれ送信される。これにより、時間t8において、当該PMI(1)から抽出される重み係数B1でプリコーディングされた信号が協調局1−2から送信される。また、時間t10において、当該PMI(1)から抽出される重み係数C1でプリコーディングされた信号が協調局1−2から送信される。
このように、時間t0において選択されたPMI(1)が供給局1−1、協調局1−2及び1−3の各プリコーディングでそれぞれ適用されるまでには時間t2、t8及びt10の各タイムラグが生ずる。以降、受信局2がPMI(1)を送信してから供給局1−1がそのPMI(1)を適用した信号を送信するまでの時間を報告遅延時間XAと表記し、受信局2がPMI(1)を送信してから協調局1−2がそのPMI(1)を適用した信号を送信するまでの時間を報告遅延時間XBと表記し、受信局2がPMI(1)を送信してから協調局1−3がそのPMI(1)を適用した信号を送信するまでの時間を報告遅延時間XCと表記する。なお、図7では、説明の便宜のために、供給局1−1の報告遅延時間XA=2ms、協調局1−2の報告遅延時間XB=8ms、協調局1−3の報告遅延時間XC=10msとして示されている。
実施例2における無線通信システムでは、協調局が複数存在し、各協調局に供給局1−1からPMI報告値が届くまでにかかる時間はそれぞれ異なる。結果、受信局2から報告されたPMIが協調局1−2及び1−3へ届くまでにはそれぞれ送信局間の通信遅延が含まれるため、PMI決定時の伝搬環境とそのPMIに対応する重み係数が適用された信号が送信される際の伝搬環境との相関は低くなる場合がある。
最もPMI報告値が遅く到達する協調局1−3を基点とすると、時間t10において、協調局1−3では、最新の伝搬環境を反映するPMI(1)が利用される。一方で、時間t10において供給局1−1にはPMI(1)からPMI()までのPMI報告値が受信されており、協調局1−2にはPMI(1)からPMI(3)までのPMI報告値が受信されている。そこで、実施例2における供給局1−1は、時間t10においてPMI報告値であるPMI(9)を用いてプリコーディングを行い、協調局1−2は、時間t10においてPMI報告値であるPMI(3)を用いてプリコーディングを行う。
このようにすれば、供給局1−1、協調局1−2及び1−3において適用される各重み係数は最適な組み合わせとして決定されたものとはならないが、各送信局はそれぞれ最新の伝搬環境が反映された重み係数を用いてプリコーディングを行うことができる。従って、供給局1−1、協調局1−2及び1−3において1つのPMIにより特定される各重み係数が利用される場合に較べて、少なくとも、供給局1−1及び協調局1−2から送信された信号の受信局2での受信品質を向上させることができる。
実施例における無線通信システムによれば、1つの受信局2に対してCoMPを適用する送信局の数が3以上の場合でも、上述の実施例1と同様に、受信局2での受信品質を向上させることができる。
実施例3では、1つの受信局2に対して2つの送信局1−1及び1−2がCoMPを適用可能な無線通信システムを対象とする。実施例1では、供給局1−1及び協調局1−2において協調して送信される各データ信号へのプリコーディングにはそれぞれ異なるPMの要素が利用されていた。結果、実施例1における供給局1−1及び協調局1−2でそれぞれ利用される各重み係数は或るタイミングで最適な組み合わせとして決定された値とはならず、受信局2において異なるタイミングでそれぞれ決定された値となる。そこで、実施例3では、或るタイミングで供給局1−1及び協調局1−2においてそれぞれ利用される各重み係数を相関関係を有するように決定する。
図8は、実施例3における無線通信システムの構成例を示す図である。実施例3における無線通信システムは、実施例1と同様の構成を有する。但し、図8に示すように、供給局1−1は、CoMPの適用対象である受信局2へのデータ送信に、NtA個(NtA:0を含まない自然数)の送信アンテナを用い、協調局1−2は、NtB個(NtB:0を含まない自然数)の送信アンテナを用いる。実施例3における送信局1−1及び1−2はそれぞれ実施例1と同様の構成を有する。実施例3では、受信局2の構成が実施例1と異なる。
図9は、実施例3における受信局2の一部構成例を示す図である。実施例3における受信局2は、その構成の一部に、実施例1の構成に加えて更に、遅延時間取得部91及び重み係数保持部92を含む。これら各ユニットは、ソフトウェアの構成要素又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される(<その他>の項参照)。実施例3における受信局2は、遅延時間取得部91及び重み係数保持部92、並びにPMI選択部24の各処理が実施例1と異なる。以下、この実施例1と異なる構成についてのみ説明する。
遅延時間取得部91は、受信側無線部22から受けたベースバンド信号を復調及び復号することにより報告遅延時間XA及びXBを取得する。報告遅延時間XA及びXBは、上述したように(図5参照)、受信局2がPMI(1)を送信してから供給局1−1がそのPMI(1)を適用した信号を送信するまでの時間、及び、受信局2がPMI(1)を送信してから協調局1−2がそのPMI(1)を適用した信号を送信するまでの時間を示す。報告遅延時間XA及びXBは、例えば、CoMPを開始するために供給局1−1との間で行われる通信シーケンスにより供給局1−1から送られてくる。遅延時間取得部91は、取得された報告遅延時間XA及びXBを保持する。
重み係数保持部92は、PMI選択部24で決定された重み係数の組み合わせ(PM)をその決定タイミングと関連付けてそれぞれ保持する。
PMI選択部24は、伝搬路推定部23から伝搬路推定値hA及びhBを受け、遅延時間取得部91から報告遅延時間XA及びXBを受ける。PMI選択部24は、これら情報と共に、重み係数保持部92で保持される重み係数を用いることにより、供給局1−1で用いられる重み係数wAと協調局1−2で用いられる重み係数wBとを以下のように決定する。
図10は、実施例3におけるPMI選択処理を示す概念図である。図10には、横軸に時間tが示され、1ミリ秒(ms)毎にPMI報告値が受信局2から供給局1−1に報告される例が示される。また、図10には、送信局間の通信遅延は40(ms)程度となるが、説明の便宜のために、供給局1−1の報告遅延時間XA=2ms、協調局1−2の報告遅延時間XB=8msとして示されている。
PMI選択部24は、報告遅延時間XA及びXBを用いることにより、各タイミングで決定される各重み係数が供給局1−1及び協調局1−2においてどのタイミングで利用されるかを認識することができる。図10の例によれば、PMI選択部24は、時間(t−XA)において決定された重み係数A7が供給局1−1で時間tに送信される信号に適用され、時間(t−XB)において決定された重み係数B1が協調局1−2で時間tに送信される信号に適用されることを認識することができる。
一方で、実施例1では、時間(t−XA)及び時間(t−XB)ではそれぞれ別々に重み係数の各組み合わせ(A1及びB1の組み合わせ、A7及びB7の組み合わせ)が決定されていた。この実施例1における手法では、或るタイミングで供給局1−1及び協調局1−2で利用される各重み係数の間の関連性が薄いため、実施例3におけるPMI選択部24は、実際に協調して送信される各信号に適用される各重み係数の間に相関関係が生じるように重み係数を決定する。
図10の例によれば、PMI選択部24は、時間tにおいて供給局1−1及び協調局1−2から送信される各信号に適用される重み係数の組み合わせ(A7及びB1)に応じて、時間(t−XA)においては、重み係数B1を用いて重み係数A7を決定する。具体的には、時間(t−XA)において、PMI選択部24は、時間(t−XB)に決定された重み係数B1を重み係数保持部92から取得し、この重み係数B1と、そのときに推定されている伝搬路推定値hA(t−XA)及びhB(t−XA)と、を用いて重み係数A7を決定する。
この重み係数A7は、以下の(式7)の値を最大とするwA(t−XA)がコードブックから抽出されることにより決定される。(式7)では、時間tで決定される供給局1−1のための重み係数をwA(t)と表記し、時間tで決定される協調局1−2のための重み係数をwB(t)と表記し、時間tで推定される伝搬路推定値hA T(t)及びhB T(t)と表記する。時間(t−XB)に決定された重み係数B1はwB(t−XB)に当て嵌められ、時間(t−XA)において決定されている伝搬路推定値は、hA(t−XA)及びhB(t−XA)に当て嵌められる。
Figure 0005344046
PMI選択部24は、上述のように供給局1−1のための重み係数A7を決定すると、この重み係数A7との組み合わせとなる重み係数B7をコードブックから選択する。すなわち、決定された重み係数wA(t−XA)が1つのPMIに対応する場合には、PMI選択部24は、そのPMIにより特定されるPMの他の要素を時間(t−XA)における重み係数wB(t−XA)として決定する。
但し、決定された重み係数wA(t−XA)が2つ以上のPMIに対応する場合には、重み係数wB(t−XA)が一意に決まらず、PMI報告値の複数の候補がコードブックから選択される。PMI選択部24は、以下の(式8)が最大となる重み係数wB(t−XA)をPMI報告値の候補であるPMから選択する。
Figure 0005344046
ところが、受信局2の起動初期等では、上述のように重み係数wA(t−XA)を計算する際に重み係数wB(t−XB)が重み係数保持部92で保持されていない場合がある。この場合は、受信局2が起動されてから最初に重み係数を決定する時間を0とすると、0≦t<XBと示すことができる。
このような場合、PMI選択部24は、時刻t−XAにおいて、例えば、以下の(式9)を用いて、まず重み係数wA(t−XA)を決定する。
Figure 0005344046
PMI選択部24は、(式9)が最大となるような重み係数wA(t−XA)をコードブックから選択する。このとき、選択された重み係数wA(t−XA)に対応するPMIが1つである場合には重み係数wB(t−XA)がコードブックから一意に選択される。
選択された重み係数wA(t−XA)に対応するPMIが2つ以上である場合には、重み係数wB(t−XA)が一意に決定されないので、PMI選択部24は、上記(式8)が最大となる重み係数wB(t−XA)をPMI報告値の候補であるPMから選択する。
上述の説明では、(式7)を用いた説明を行うために、時間(t−XA)において受信局2で重み係数を決定する場合を想定し、受信局2の遅延時間取得部91が報告遅延時間XA及びXBを取得し、これら報告遅延時間XA及びXBを用いて各重み係数が決定される旨の説明を行った。しかしながら、このような構成は、遅延時間取得部91が供給局1−1と協調局1−2との間の遅延時間XC(=XB−XA)を取得し、このXCを用いて各重み係数が決定される構成と同じことを意味する。
すなわち、時間tにおいて受信局2で重み係数を決定する場合には、XC時間前に協調局1−2のために決定された重み係数wB(t−XC)が上述の説明における重み係数wB(t−XA)と同一である。この場合、PMI選択部24は、重み係数保持部92から重み係数wB(t−XC)を取得し、この重み係数wB(t−XC)と伝搬路推定値hA(t)及びhB(t)とを用いて以下の(式10)が最大となる重み係数wAをコードブックから選択する。
Figure 0005344046
なお、上述のように実施例3では、受信局2の受信アンテナが1つの場合について説明されたが、受信局2の受信アンテナが2つ以上の場合でも、同様の構成で実現することが可能である。受信局2の受信アンテナがNrである場合には、伝搬路推定値hA及びhBのサイズが、それぞれ、NtA×Nr,NtB×Nrとなる。
このように実施例3における無線通信システムでは、受信局2は、各送信局に関する報告遅延時間をそれぞれ取得し、かつ、過去に決定された各重み係数をそれぞれ保持する。受信局2は、この取得された各報告遅延時間を考慮することにより、最も報告遅延時間が大きい協調局1−2のために過去に決定された重み係数を用いて、その重み係数がその協調局1−2で利用されるタイミングで供給局1−1で利用されるであろう重み係数を決定する。
これにより、実施例3によれば、供給局1−1で利用される重み係数は、協調局1−にとって最新の伝搬環境が反映されており、かつ、協調局1−2で協調して送信される信号に適用される重み係数と最適な組み合わせとなる。結果、CoMPを適用した受信局2での受信信号の受信品質を向上させることができる。
実施例3における受信局2は、或る送信タイミングtに最も報告遅延時間(XB)の大きい協調局1−2で受信局2に対して適用される重み係数wB(t−XB)を用いてその送信タイミングtに供給局1−1でその受信局2に対して適用される重み係数wA(t−XA)を決定した。実施例4における受信局2は、協調局1−2で適用される重み係数wBに所定の固定値を用いる。
実施例4における無線通信システムは、実施例1と同様の構成を有する。送信局1−1及び1−2の構成は、実施例1と同様である(図4参照)。以下、他の実施例と異なる送信局1−1及び1−2の各処理についてのみ説明する。
実施例4では、協調局1−2のCoMP制御部10は、受信局2に対して自身が協調局であることを認識すると、PM選択部131にその旨を通知する。これにより、PM選択部131は、受信局2に対して適用する重み係数を所定の固定値に決定する。一方、供給局1−1のCoMP制御部10は、受信局2に対して自身が供給局であることを認識した場合、受信局2から送られた信号から復調部18による復調処理で得られるPMI報告値を協調局1−2へ転送しない。なお、協調局1−2で利用される重み係数wBの所定固定値は、基地局制御装置(図示せず)等の他のノードから通知されるようにしてもよいし、システムで予め決められている値を各送信局が有するようにしてもよい。供給局1−1は、例えばCoMPを開始するときの受信局2との間の通信シーケンスにおいて、その重み係数wBの所定固定値を受信局2へ通知する。また、受信局2についても重み係数wBの所定固定値を予め保持するようにしてもよい。
受信局2の構成は、実施例1と同様である(図2参照)。以下、実施例1と異なる受信局2の各処理についてのみ説明する。
受信局2のPMI選択部24は、時間(t−XA)において、伝搬路推定部23から伝搬路推定値hA(t−XA)及びhB(t−XA)が入力されると、固定値である重み係数wBを用いて、以下の(式11)が最大となる重み係数wA(t−XA)をコードブックから選択する。
Figure 0005344046
このように協調局1−2が予め決められた固定値の重み係数wBを用いてプリコーディングを行うため、システムで保持されるコードブックに含まれる各PMの協調局1−2のための要素は同一値となる。
図11は、実施例4におけるPMI選択処理を示す概念図である。図11は、受信局2が1msおきにPMI報告値を供給局1−1に報告する例が示される。また、図11は、説明の便宜のために、供給局1−1の報告遅延時間XA=2msとして示されている。
図11に示されるように、受信局2は、いずれのタイミングにおいても予め決められた固定値の重み係数wBを用いて供給局1−1のための重み係数を決定する。供給局1−1は、受信局2からPMI報告値を受け、このPMI報告値で特定されるPMの所定要素の重み係数を用いて受信局2宛ての信号をプリコーディングする。協調局1−2は、いずれのタイミングにおいても予め決められた固定値の重み係数wBを用いて受信局2宛ての信号をプリコーディングする。
このように実施例4では、協調局1−2が予め決められた固定値の重み係数wBを用いるため、供給局1−1と協調局1−2との間のPMI報告値の転送遅延が生じない。このため、供給局1−1でプリコーディングに用いられる重み係数に反映された伝搬路状態とその重み係数でプリコーディングされた信号が送信される際の伝搬路状態との相関が大きくなる。従って、供給局1−1から送信されたデータの受信局2での受信品質を向上させることができる。供給局1−1ではなく協調局1−2において固定の重み係数を用いるのは、供給局1−1と協調局1−2との間の通信遅延が大きいため、協調局1−2で適用される重み係数に反映された伝搬環境が実際に送信されるときの伝搬環境と相関がどうしても小さくなってしまうからである。
図12は、実施例4における手法を用いた場合と従来手法を用いた場合との各計算機シミュレーションの結果を示す図である。各シミュレーションでは、供給局1−1及び協調局1−2がそれぞれ1つの送信アンテナでCoMPを行った場合を想定した。伝搬環境として3GPPで定義されているパスモデルの一つであるExtended Vehicular Aが用いられ、受信局2である移動端末(MS)の移動速度が5km/hに設定された。図12では、シミュレーション結果として、SNRとスループットとの関係が示されている。
符号50は、従来手法を用いた場合のシミュレーション結果を示す。従来手法では、供給局1−1と協調局1−2との間の転送遅延が40msに設定され、供給局1−1及び協調局1−2が1つのPMI報告値の各要素となる各重み係数がそれぞれ用いられてプリコーディングされる。なお、供給局1−1と協調局1−2との間の転送遅延として設定された40msは、X2インタフェースが用いられる場合の一般的な転送遅延として知られている値である。符号60は、実施例4の手法、即ち、協調局1−2が所定固定値の重み係数を用いてプリコーディングを行う手法を用いた場合のシミュレーション結果を示す。
図12によれば、実施例4の手法を用いた場合のほうが、従来手法を用いた場合に較べてSNRが約1.5dBから2dB向上することが分かる。これは、実施例4の手法では、供給局と協調局との間の転送遅延の影響を受けないため、フェージング変動への追従性が高くなるからと考えられる。
上述の実施例4では、協調局1−2で利用される重み係数wBが所定の固定値であるとして説明したが、その所定の固有値が1つであることを限定するものではない。例えば、各タイミングにおいて利用される重み係数がwB1、wB2、wB3等のようにそれぞれ異なる値として予め決められているようにしてもよい。
[実施例4の変形例]
上述したように実施例4では協調局1−2で利用される重み係数wBが所定の固定値に設定された。この場合には、供給局1−1は、以下のようにしてCoMPの形態を決定するようにしてもよい。
例えば、図13に示すように、4つの送信局1−1、1−2、1−3及び1−4が存在し、4つの送信アンテナを用いて受信局2に対してCoMPを実行する場合には、図14に示すような形態が存在する。図13は、4つの送信局を備える無線通信システムの構成例を示す図であり、図14は、送信アンテナの割り当て例を示す図である。
本変形例では、各協調局において1つの送信アンテナがそれぞれ利用されるように決定する。図14の例では、ケース1(1−1、1−2、1−3)、3(3−1、3−2、3−3)及び6のいずれか1つのケースのうちのいずれか1つの形態が選択される。これは、受信局2における干渉成分を少なくし、できるだけ多くの送信アンテナ数を伝搬路状態に追従したプリコーディングを行える供給局に割り当てるためである。
受信局2が4つの送信局からの信号を受信するような場面において、CoMPを行わない場合には、供給局1−1で4つのアンテナを用いて通信することになり、かつ、他の3つの送信局からの信号は受信局2にとって干渉信号となる。一方、CoMPを行う場合であっていずれか1つの送信局で2つの送信アンテナを使用した場合には、干渉が発生する。ところが、4つの送信局で1つずつ送信アンテナを用いてCoMPを行った場合には、全ての受信信号が希望信号成分に変わるため干渉成分がなくなる。従って、4つの送信局でCoMPを行うと判断された場合には、図14で示すケース6が最も受信局2において干渉成分を少なくすることができる。
なお、上述の実施例4では、協調局で利用される重み係数を固定にし、供給局で利用される重み係数のみが適応的に制御される。よって、伝搬路に追従して重み係数が制御される供給局の送信アンテナ本数が多いほうが、受信局2での受信性能は良くなる。よって、3つの送信局でCoMPを行うと判断された場合には、例えば、ケース3−1が選ばれる。
以上から、本変形例では、4つの送信アンテナを用いて受信局2に対してCoMPを実行する場合、即ち、図14に示すような場合には、以下のような形態が選択される。
(1)4つの送信アンテナを用いて4つの送信局でCoMPを実行する場合、図14に示される全ケースのうちケース6が選択される。
(2)4つの送信アンテナを用いて3つの送信局(供給局1−1、協調局1−2、協調局1−3)でCoMPを実行する場合、図14に示されるケース1−1、1−2、2−1、2−2、3−1、4−1、4−2、5−1、5−3のうち、ケース3−1が選択される。
(3)4つの送信アンテナを用いて3つの送信局(供給局1−1、協調局1−2、協調局1−4)でCoMPを実行する場合、図14に示される送信局1−3の欄が“0”に設定されているケースのうち、ケース3−2が選択される。
(4)4つの送信アンテナを用いて3つの送信局(供給局1−1、協調局1−3、協調局1−4)でCoMPを実行する場合、図14に示される送信局1−2の欄が“0”に設定されているケースのうち、ケース3−3が選択される。
(5)4つの送信アンテナを用いて2つの送信局(供給局1−1、協調局1−2)でCoMPを実行する場合、図14に示される送信局1−3及び送信局1−4の各欄が共に“0”に設定されているケースのうち、ケース1−1が選択される。
(6)4つの送信アンテナを用いて2つの送信局(供給局1−1、協調局1−3)でCoMPを実行する場合、図14に示される送信局1−2及び送信局1−4の各欄が共に“0”に設定されているケースのうち、ケース1−2が選択される。
(7)4つの送信アンテナを用いて2つの送信局(供給局1−1、協調局1−4)でCoMPを実行する場合、図14に示される送信局1−2及び送信局1−3の各欄が共に“0”に設定されているケースのうち、ケース1−3が選択される。
図15は、実施例4の変形例における受信局2の一部構成例を示す図である。受信局2は、その構成の一部に、実施例1で示した構成に加えて、受信電力測定部81を含む。このユニットは、ソフトウェアの構成要素又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとして実現される(<その他>の項参照)。
受信電力測定部81は、受信側無線部22で処理されることにより、各送信局1−1、1−2、1−3及び1−4からの各信号に分離された各受信信号を受けると、各受信信号の受信電力をそれぞれ測定する。受信電力測定部81は、測定された各受信信号の受信電力をチャネル符号化部25へ送る。これら各受信信号の受信電力は、チャネル符号化部25、変調部26及び送信側無線部27で処理された後、送信アンテナ28から供給局1−1へ送出される。例えば、この各受信電力の供給局1−1への送信は、受信局2に対するCoMPを開始する際の処理の一環として行われる。
供給局1−1のCoMP制御部10は、受信局2から送信された各受信電力を受けると、上述したような手法により、図14で示すケース1、3及び6のうちのいずれか1つのケースを選択し、かつ、この選択されたケースのうちのいずれか1つの形態を受信局2に対するCoMPの形態として選択する。CoMP制御部10は、各受信電力を所定の閾値とそれぞれ比較することにより、当該所定の閾値よりも低い受信電力となった送信局をCoMP形態から除外する。例えば、送信局1−2、1−3及び1−4が受信局2に対するCoMPの協調局の候補として挙げられている場合に、所定閾値よりも低い受信電力が1つと判定されると、ケース3(3−1、3−2及び3−3のいずれか1つ)が選択される。
CoMP制御部10は、更に、所定閾値よりも低い受信電力となった送信局をその選択されたケースから除外することにより、いずれか1つの形態を受信局2に対するCoMPの形態として選択する。例えば、ケース3が選択されている場合で送信局1−4の受信電力が所定閾値よりも低いと判定された場合には、ケース3−1(図14の矢印)が選択される。この場合には、送信局1−2及び1−3がそれぞれ協調局として設定され、供給局1−1が2本の送信アンテナを用い、協調局1−2及び1−3がそれぞれ1本の送信アンテナを用いる形態に決定される。
CoMP制御部10は、このように決定されたCoMP形態をシステム内インタフェース制御部19を介して協調局1−2及び1−3に通知する。更に、CoMP制御部10は、決定されたCoMP形態を所定のチャネルを用いて受信局2へ通知する。本変形例の無線通信システムでは、このような処理が行われた後に、受信局2に対するCoMPが実行される。
このCoMPでは、協調局に決定された各送信局は、そのCoMP形態に応じて対象となるアンテナから送信される信号のプリコーディングに用いる重み係数に実施例4に示すように所定の固定値を用いる。
[その他]
〔ハードウェアの構成要素(Component)及びソフトウェアの構成要素(Component)について〕
ハードウェアの構成要素とは、ハードウェア回路であり、例えば、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、ゲートアレイ、論理ゲートの組み合わせ、信号処理回路、アナログ回路等がある。
ソフトウェアの構成要素とは、ソフトウェアとして上記機能を実現する部品(断片)であり、そのソフトウェアを実現する言語、開発環境等を限定する概念ではない。ソフトウェアの構成要素としては、例えば、タスク、プロセス、スレッド、ドライバ、ファームウェア、データベース、テーブル、関数、プロシジャ、サブルーチン、プログラムコードの所定の部分、データ構造、配列、変数、パラメータ等がある。これらソフトウェアの構成要素は、1又は複数のメモリ(1または複数のプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等)上で実現される。
なお、上述の各実施形態は、上記各処理部の実現手法を限定するものではないため、上記各処理部は、上記ハードウェアの構成要素又はソフトウェアの構成要素若しくはこれらの組み合わせとして、本技術分野の通常の技術者において実現可能な手法により構成されていればよい。
1−1 基地局(送信局、供給局)
1−2、1−3、1−4 基地局(送信局、協調局)
2 移動端末(受信局)
10 CoMP制御部
11 チャネル符号化部
12 変調部
13 プリコーディング部
14 送信側無線部
15−1から15−N 送信アンテナ
16 受信アンテナ
17 受信側無線部
18 復調部
19 システム内インタフェース制御部
21 受信アンテナ
22 受信側無線部
23 伝搬路推定部
24 PMI選択部
25 チャネル符号化部
26 変調部
27 送信側無線部
28 送信アンテナ
81 受信電力測定部
91 遅延時間取得部
92 重み係数保持部
131 PM選択部
132 PMI報告値保持部
133 コードブック

Claims (5)

  1. 複数の基地局のうちの少なくとも第1基地局及び第2基地局が協調して移動端末宛てのデータ信号をそれぞれ送信する無線通信システムにおいて、
    前記第1基地局が、
    前記第1基地局と前記移動端末との間の伝搬路状態の推定値、及び、前記第2基地局と前記移動端末との間の伝搬路状態の推定値に応じて決定された第1基地局用の重み係数と第2基地局用の重み係数との組み合わせを示す特定情報を前記移動端末から受信する無線受信部と、
    前記無線受信部により受信された特定情報を前記第2基地局へ転送する転送部と、
    前記無線受信部により受信された特定情報のうち最新の特定情報により特定される第1基地局用の重み係数を用いて、前記第1基地局及び前記第2基地局が所定タイミングで前記移動端末へ協調送信するためのデータ信号をプリコーディングする第1プリコーディング部と、
    を含み、
    前記第2基地局が、
    前記第1基地局から転送された特定情報を受信する情報受信部と、
    前記情報受信部により受信された特定情報のうちの最新の特定情報であって前記所定タイミングで協調送信するためのデータ信号のプリコーディングに用いられた第1基地局用の重み係数とは異なる特定情報によって特定される第2基地局用の重み係数を用いて、前記所定タイミングで前記第1基地局から送信されるデータ信号と協調送信するためのデータ信号をプリコーディングする第2プリコーディング部と、
    を含むことを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記第1基地局は、
    前記第1基地局と前記第2基地局との間の通信遅延時間を前記移動端末へ通知する通知部を更に含み、
    前記第1基地局用の重み係数は、前記通信遅延時間前に決定された第2基地局用の重み係数であって該第1基地局用の重み係数でプリコーディングされるデータ信号と協調して前記第2基地局から送信されるデータ信号に対して前記第2プリコーディング部で利用される第2基地局用の重み係数を用いて決定された値である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 複数の基地局のうちの少なくとも第1基地局及び第2基地局が協調して移動端末宛てのデータ信号をそれぞれ送信する無線通信システムにおいて、
    前記第1基地局が、
    前記第1基地局と前記移動端末との間の伝搬路状態の推定値、及び、前記第2基地局と前記移動端末との間の伝搬路状態の推定値に応じて決定された第1基地局用の重み係数を示す特定情報を前記移動端末から受信する無線受信部と、
    前記無線受信部により受信された特定情報のうち最新の特定情報により特定される第1基地局用の重み係数を用いて、前記第1基地局及び前記第2基地局が所定タイミングで前記移動端末へ協調送信するためのデータ信号をプリコーディングする第1プリコーディング部と、
    を含み、
    前記第2基地局が、
    予め決められた固定値である前記第2基地局用の重み係数を用いて、前記所定タイミングで前記第1基地局から送信されるデータ信号と協調送信するためのデータ信号をプリコーディングする第2プリコーディング部と、
    を含む、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 前記第1基地局は、
    前記第1基地局と協調して前記移動端末宛てのデータ信号を送信する前記第2基地局以外の他の基地局、及び、前記第2基地局からの各信号の前記移動端末での受信状況をそれぞれ示す各状況情報を前記移動端末からそれぞれ受信する状況情報受信部と、
    前記状況情報受信部により受信された前記各状況情報に基づいて、前記移動端末宛てに協調送信されるデータ信号を送信するための前記第1基地局の送信アンテナ数を決定し、更に、前記第2基地局及び前記他の基地局の中から、前記第1基地局と協調して前記移動端末宛てのデータ信号を送信する少なくとも1つの基地局を決定する形態決定部と、
    を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 少なくとも第1基地局及び第2基地局が協調して送信するデータ信号をそれぞれ受信する移動端末において、
    前記第1基地局と前記移動端末との間の伝搬路状態を示す第1推定値、及び、前記第2基地局と前記移動端末との間の伝搬路状態を示す第2推定値をそれぞれ算出する算出部と、
    前記第1基地局でのプリコーディングに利用される第1重み係数と前記第2基地局でのプリコーディングに利用される第2重み係数との複数の組み合わせを格納する格納部と、
    前記算出部で算出された第1推定値及び第2推定値を用いて前記移動端末宛てに第1基地局及び第2基地局から協調送信されるデータ信号のプリコーディングに利用される第1重み係数と第2重み係数との組み合わせを前記格納部に格納される複数の組み合わせの中から選択する選択部と、
    前記選択部で選択された組み合わせを特定するための特定情報をその選択されたタイミング毎に保持する保持部と、
    前記第1基地局と前記第2基地局との間の通信遅延時間を前記第1基地局から受信する受信部と、
    を備え、
    前記選択部は、前記第1基地局及び前記第2基地局が前記移動端末へ協調送信するデータ信号のプリコーディングに利用される第1重み係数と第2重み係数との組み合わせを選択する際に、前記受信部で受信された通信遅延時間前に選択された組み合わせに含まれる第2重み係数を前記保持部から取得し、前記格納部に格納される該取得された第2重み係数を含む組み合わせの中から、前記算出部で算出された第1推定値及び第2推定値に基づ
    いて第1重み係数を決定する、
    ことを特徴とする移動端末。
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