JP5341313B2 - 原子炉の燃料集合体に加わる保持荷重を低減するための方法、及び、燃料集合体 - Google Patents
原子炉の燃料集合体に加わる保持荷重を低減するための方法、及び、燃料集合体 Download PDFInfo
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Description
加圧水型の原子炉の場合には、燃料集合体は一般的に、長い正方形のベースをもった平行六面体の形状であり、軸線方向に、例えば4m以上の長さと、側方向におよそ0.20mの長さを有する。燃料集合体の端部片は正方形の形態であって、運転中の原子炉内において下側部分となり、燃料集合体の第1端部に位置する、片方の端部片は、底部端部片を構成していて、該底部端部片は、その四隅に、炉心の支持板ないし下側炉心板に当接すべく意図された足部を備えている。底部端部片の対角線上に配置される2本の足には、孔が穿設されていて、該孔を用いて、下側炉心板から垂直上方へ突設された、燃料集合体のためのセンタリングピンを受け入れる。燃料集合体が下側炉心板の上に配置されたとき、底部端部片に設けた2つの孔は、下側炉心板の2本のピンに係合し、これらが燃料集合体を孔に対して垂直に位置決めし、下側炉心板を通って水が流れられるようにする。燃料集合体における第2の端部に固定される端部片は、燃料集合体が原子炉の炉心内に位置決めされたときには上側部分に配置され、上部端部片と称されるが、これは、特に、その上面には支持用板バネを備え、上部端部片の正方形である横断面の2つの角部には2つのセンタリング孔を備えている。燃料集合体における上部端部片に設けられるセンタリング孔は、上側炉心板の下側に突設されたセンタリングピンを受け入れるが、上側炉心板は、支持板バネをもった炉心の燃料集合体において、その上側部分に載置されるように意図されている。原子炉のチャンバ内に燃料集合体が導入された後に、炉心の燃料集合体を保持すべく、原子炉における上側板は、炉心の上方に位置決めされ、原子炉設備の上側内部片の下側部分を構成する。原子炉の炉心に配置された燃料集合体の上方に上側炉心板が位置決めされたとき、各燃料集合体の領域に配置された、炉心の上側板にあるセンタリングピンは、燃料集合体の上側端部片におけるセンタリング孔に係合する。
FR−A−2,479,535号が提案している装置は、原子炉の燃料集合体に加わる軸線方向の液圧スラストを制限しようとするもので、燃料集合体の上側部分にある金属支持バネを解消して、過渡的な状態における急激な偏位とそれによる機械的衝撃とを解消する。このために、燃料集合体の端部片には、端部片に対して軸線方向に突出してなる管状のハウジングが固定され、ハウジングは端部片に固定された軸線端部にて閉じられ、その他端においては開かれて、ハウジングの内部にしっかりと係合したセンタリングピンを受け入れる。ハウジングはさらに、端部片の領域に較正された孔を備え、原子炉の運転中に燃料集合体が軸線方向の偏位するとき、較正された孔を流れる水によって、これらの偏位にブレーキをかけて、減衰させる。さらに、ハウジングの内部には、可撓性アームからなる分割ブッシュを設けることも可能であって、アームの内径はセンタリングフィンガの直径に比べてわずかに小さくしておく。
・燃料集合体における少なくともひとつの端部片に設けた孔は、弾性ブッシュの固定部分の外径と実質的に等しい直径をもつように構成され、
・弾性ブッシュは、燃料集合体の端部片の孔に固定される。
本発明による特定の実施形態によれば、
・弾性ブッシュを燃料集合体の端部片に固定するために、少なくとも、クリンプ加工、圧延、溶接、又はネジ止めのいずれかを用いていたり、
・弾性ブッシュは、燃料集合体のひとつだけの端部片の貫通孔に固定され、好ましくは底部端部片の貫通孔に固定したり、
・弾性ブッシュは、燃料集合体における上部端部片及び底部端部片のそれぞれの貫通孔に固定したり、
・弾性ブッシュは、その内径が、センタリングピンにおける円筒形の係合部分の直径に比べて大きくなっていて、センタリングピンにおける円筒形の係合部分の直径に対する公差と、燃料集合体の端部片に係合されるべきセンタリングピン同士の間隔とを考慮に入れており、
・ブッシュの内側にある環状の支持面において、センタリングピンに接触するための、楕円形の支持面と円形の支持面とが設けられ、液圧スラストの下で垂直方向に燃料集合体が偏位するとき、センタリングピンの、弾性ブッシュの支持部分に対する接触と摩擦を最適化したりする。
・貫通孔の直径は以下の方程式によって定められ、すなわち
DD =DB + DI − DC
ここで、DDは、端部片(7)に設けられる貫通孔(18)の孔径、DIは、弾性ブッシュの流れ部分における内径、DBは、ブッシュ(15)における可撓性アーム(16)の外径、DCは、ブッシュ(15)の弾性アーム(16)における内側支持部分の直径、であることを特徴とするか、
・弾性ブッシュの内径は、センタリングピンの直径に比べて大きくなっていて、センタリングピンの直径に対する公差と、燃料集合体の端部片に挿入されるべきセンタリングピン同士の間隔とを考慮に入れていることを特徴とする。
本発明を明瞭に理解できるように、本発明による実施形態と、本発明の方法の実施に用いられる弾性ブッシュとについて、以下、例示的に説明する。
燃料集合体1は骨組みから構成されていて、骨組みは符号4a及び4bなどのスペーサ格子から構成され、燃料集合体の燃料棒5をクラスタ状に保持しており、燃料棒はすべて互いに平行になっていて、スペーサ格子のセルの内部にて横方向に保持され、格子は正方形のメッシュをもった規則的な網状組織に従って配置されている。また、燃料集合体における骨組みは、燃料棒5の長さよりも長い長さの案内棒6を備え、底部端部片7と上側端部片8とは、燃料棒5のクラスタの端部から軸線方向へと突出してなる案内管6の端部に固定されている。
燃料集合体における底部端部片7は、横に配置された正方形の板と、その四隅の領域にて板7に固定的に結合された足部9とから構成される。図1に示すように、燃料集合体1は、足部9を介して、下側炉心板2の上に載っている。正方形の端部片7において、その対角線上にある2本の足部9には孔10が穿設されていて、これらのそれぞれには、炉心支持板2の上面に突設されたセンタリングピン11が挿入されて、その上に燃料集合体が位置決めされ、燃料集合体の2つの足部の孔10に係合しているピン11によって、下側炉心板2上にて燃料集合体を位置決めし、センタリングする。水が流れるための孔は、下側炉心板2に貫通している。原子炉の炉心にある燃料集合体1のそれぞれに対して、一般に4つの水孔が設けられ、底部端部片の横断板の下方に開かれていて、これを通って、較正された水流孔が延在し、原子炉の冷却水をクラスタ状にされた燃料集合体の燃料棒5の間を通して分配させる。
また、燃料集合体1の骨組みは、上側端部片8を備え、これは案内管6における上側端部部分に固定されている。図1に示した燃料集合体における上側端部片8は、正方形の断面をもった枠組み8aと、枠組み8aにしっかりと結合された横断板とを備え、これを通って、燃料集合体の冷却水のための孔が延在する。
端部片の対角線上に配置された、正方形8aにおける2つの角部には、2つの孔12が設けられていて、これらはそれぞれ、上側炉心板3が燃料集合体の上方に位置決めされて炉心に装荷されたとき、原子炉の上側炉心板3の下側に突設されたセンタリングピン13を受け入れることを意図している。
原子炉の炉心に装荷された後、原子炉のチャンバの内部では、下側炉心板の上の所定位置に載置されている燃料集合体のそれぞれにおいて、原子炉機器における上側中間片は、再び炉心の上方に位置決めされ、下側部分においては、上側炉心板に燃料集合体の上側端部片に設けた孔に係合する案内ピンを備える。板バネ14は、機器の上側中間片の重量と、チャンバのカバーを閉じるためのクランプ力とによって圧縮され、圧縮力は、骨組みと燃料棒のクラスタとからなる燃料集合体の構造へと伝達される。
原子炉の運転中において、冷却水は燃料集合体の中を極めて高速にて流れるので、燃料集合体は、上方垂直方向への、すなわち冷却水が流れる方向への、液圧スラストにさらされる。液圧スラスト下において、特に原子炉の過渡的な運転状態において、燃料集合体の偏位を可能な限り抑制ないし制限するために、優良な特性をもった板バネ14、すなわち、強い圧縮力を燃料集合体の構造物に伝達できるような板バネが用いられる。優良な特性をもったバネを用いるならば、燃料集合体についての垂直偏位や横振動は制限されないし抑制され、そのため特に、液圧スラストの作用の下で燃料集合体が上昇し終えた後に、下側炉心板上にある燃料集合体の底部端部片に対して、激しい衝撃が加わることが防がれる。
本発明によれば、液圧スラストを打ち消すように働く圧縮荷重の制限は、燃料集合体の少なくともひとつの端部片における貫通孔の内側にある、下側炉心板又は上側炉心板のうち少なくともひとつのセンタリングピン同士の間に働く機械的摩擦によって発生する。
本発明による方法によれば、新品の燃料集合体又は中古の燃料集合体に対して改変を施して、垂直偏位と、液圧スラスト作用の下にある、原子炉の炉心内の燃料集合体の横振動とを実質的に減少ないし抑制し、一方、これと同時に、燃料集合体に加わる保持荷重を実質的に制限できる。
図2は、燃料集合体の底部端部片における足部9の部分を示していて、この足部は原子炉の下側炉心板の上に載置されるものである。
本発明による制限方法においては、底部端部片の足部9に貫通してなる孔の内側に、弾性ブッシュ15を挿入ないし固定して、その内部の孔に、原子炉の下側炉心板に設けたセンタリングピンを受け入れるようにする。
弾性ブッシュ15は、割溝付きのブッシュとして構成されていて、4つの可撓性アーム16は互いに隔てられ、これらを隔てる4つの開口部17については、その軸線方向は、可撓性のブッシュ15の長さにわたる一部分に延びている。
可撓性のブッシュ15は、燃料集合体の底部端部片の足部9に延通してなる孔18について、その内側にある固定部分15aを備える。弾性ブッシュの固定部分15aは、ブッシュ15における片方の軸線端部に配置され、その軸線方向に延びた長さは、例えば弾性ブッシュの全長に対して、10〜20%のオーダーである。ブッシュの残りの部分にわたって、固定部分15aと可撓性アーム16の自由端との間には、弾性アーム16と開口部17とが延びている。
図2及び図3に示すように、端部片の孔18の内側にブッシュは固定される。端部片の足部9に設けた孔18にブッシュ15を固定するには、締り嵌めやクリンプ加工を用いるか、あるいは、端部片の足部9と弾性ブッシュ5とを構成する材料が冶金的に互換性があるならば、溶接によって固定される。
燃料集合体9を構築する場合には、孔18の直径DA、故に弾性ブッシュ15の固定部分15aにおける外径を選択して、下側炉心板の案内ピンの直径を考慮にいれつつ、所定の壁厚をもったブッシュ15を位置決めできるようにする。いずれにせよ、孔18の直径は、案内ピンの直径に比べて大きくて、案内ピンは弾性ブッシュ15の内側に挿入されなければならず、弾性ブッシュは底部端部片の足部9の貫通孔18に固定される。
把持の状態、従ってブッシュ内にて係合したクランプ指部に働く摩擦力を定める、ブッシュについての幾何学的な特性については、特に、ブッシュにおける弾性アームの外径DBと、ブッシュにおいて弾性ブッシュ15に挿入されるセンタリングピンに対する、環状の形態をもった支持面19の領域における、弾性アームの内径DCと、ブッシュ15において弾性アーム16の自由端部分とは反対側である、孔18の部分の直径DDと、によって定められる。
弾性アームの支持内径DCは、下側炉心板におけるセンタリングピンの外径と等しいことが必要であり、少ない把持力は、センタリングピンと可撓性ブッシュとの間の垂直方向における、摩擦荷重に従って計算できる。把持力の計算においては、可撓性アームの長さと半径と共に、燃料集合体に対して作用する横振動荷重も考慮に入れる必要がある。
事故的状況にあっても、ブッシュと下側炉心板のセンタリングピンとの間の動きを制限できるように、可撓性アームの外径及び内径に従って、以下の公式を用いて、可撓性アームとは反対側に位置する孔18の部分の直径DDを計算することが可能である。
DD=DB+DI−DC
このように、ブッシュ15において、可撓性アーム16の直径方向の遊びは、センタリングピンがブッシュ15に挿入されたとき、たわんで変形したアームの最大偏位と等しくなっている。支持面19の領域においてなされる、ブッシュ15とセンタリングピンとの間の支持は、可撓性アーム16の自由端に隣接しており、下側炉心板の足部9の支持面に隣接して配置され、センタリングピンのたわみに関して、応力の発生をさらに防ぐ。事故的状況における横応力については、上述の直径DDの計算において選定された値に応じて、可撓性のアーム16は、孔18の内面に対して当接し、センタリングピンは下側炉心板に隣接したセンタリングピンの部分によって保持されているため、センタリングピンはたわむようには促されない。
燃料集合体に作用する圧縮力を実質的に制限するため、また、燃料集合体を確実に保持するため、燃料集合体の底部端部片と上側端部片との両方の孔に対して、弾性ブッシュを位置決めする必要がある。その場合、下側炉心板の案内ピンの表面と、上側炉心板のピンの表面との両方にて、ブレーキ作用が生じる。
燃料集合体の上側端部片において枠組み8aの孔12に配置される弾性ブッシュの構造及びその取付については述べないが、上側端部片の孔への弾性ブレーキブッシュの取り付けについては、燃料集合体の底部端部片の足部の貫通孔に弾性ブッシュを取り付けるやり方と同じである。
弾性ブッシュ15を作る素材は、高い弾性限界をもち、塑性流動についての敏感性はわずかである。特にニッケル合金、例えば750番合金や、718番合金、マルテンサイト・ステンレス鋼、例えばZ12CN13など、または、チタン又はチタンの合金を用いることができる。燃料集合体の端部片は、一般的には、オーステナイトのステンレス鋼から作られるので、端部片の貫通孔に弾性ブッシュを収縮嵌めで固定することは、いくつかの不都合を生じさせることになり、というのは、ブッシュを構成する弾性材料の膨張係数がオーステナイト鋼の膨張係数に比べて小さいためである。ある種の事例にあっては、弾性ブッシュと端部片との間の結合を溶接によって行うことも可能であると共に好ましい。その他の事例において、弾性ブッシュと端部片との間がねじ込み式の組立体にあっては、弾性ブッシュのねじが緩むことがないように、ねじ込み組立体の固定を行う。
燃料集合体と燃料集合体のセンタリングピンとの間に、そうした軸線摩擦荷重が得られることで、燃料集合体に作用させるべき圧縮荷重を著しく低く抑えることができる。低減できる圧縮荷重は、50%以上であり、これがため、燃料集合体を軽量な構造物にすることができる。
図4Aに示すように、2本のピン11は、下側炉心板2に固定されて、配置されたときの燃料集合体に対して垂直になっており、燃料集合体の底部端部片における2つの孔に係合することができる。
ピン11は、下側炉心板において片側に配置され、その他の2つの流水孔20は、燃料集合体に水を供給して流すためのものである。
図4Aにはさらに、本発明による2つの弾性ブッシュ15を示していて、このブッシュは事前に燃料集合体の底部端部片に係合されていたものであり、また燃料集合体は図4Aに示した位置において下側炉心板の上に載置され、上述の如く、端部片の貫通孔の内部に固定されている弾性ブッシュ15は、ピン11に対して係合する。弾性ブッシュ15を満足できる状態においてピン11に係合させる、すなわち、ピン11に過剰なたわみ荷重を作用させることがないためには、弾性ブッシュが構成され、燃料集合体の端部片に固定されたとき、センタリングピン11の円筒形部分の直径DS(図5参照)に関して許される公差と、センタリングピンの円筒面に最も近くと最も遠くの母線間の距離L1及びL2とに許される公差とを考慮することが必要である。
それに基づいた計算によって、弾性ブッシュを提供するために不可欠である内径DIが得られた。
前述の如く、ブッシュ15を取り付けるために設けたり再加工したりしなければならない、端部片を貫通する孔の直径DDについても計算によって得られた。
弾性ブッシュ15はさらに、それぞれの燃料集合体について取り付けられ、ブッシュは下側炉心板2におけるピン11に対して中心合わせの準備が出来ると共に、ブッシュを良好にクランプし、その摩擦力によって、燃料集合体に作用する圧縮力を実質的に減少させる。
従って、本発明によれば、必要な保持力が得られ、また、燃料集合体の構造物に作用する圧縮力は減少して、このため簡単かつ効率的に、軽量な燃料集合体の構造を用いることができるようになる。
従って、弾性ブッシュは、上述したのとは異なるタイプのものでも良く、弾性ブッシュは、燃料集合体の垂直偏位にブレーキをかける任意のその他の手段に関連していても良い。
本発明は、水冷式のあらゆるタイプの原子炉に適用できる。
Claims (10)
- 原子炉の運転中に燃料集合体(1)を通り抜ける冷却水による推力を打ち消すために原子炉の前記燃料集合体(1)に加わる保持荷重を低減するための方法であって、前記燃料集合体が、燃料棒(5)のクラスタを互いに平行に収容し、該クラスタを横切る端部片(7,8)にて燃料棒の端部を閉じる骨組みであって、前記端部片は冷却水が流れる前記燃料集合体の長手方向に対して垂直に配置され、それぞれの前記端部片(7,8)は、下側コア支持板(2)又は上側コア板(3)に設けられたセンタリングピン(11,13)を受け入れるべく意図された、少なくとも2つのセンタリング貫通孔(10,12)を備えてなる燃料集合体に対して使用される上記方法において、
前記燃料集合体(1)における少なくともひとつの前記端部片(7,8)に設けた少なくともひとつのセンタリング貫通孔に、センタリングピン(11,13)を摩擦係合する弾性ブッシュ(15)を配置するステップであって、前記弾性ブッシュ(15)は、前記弾性ブッシュ(15)の軸線方向の一部分にわたって前記端部片(7,8)における前記センタリング貫通孔(10,12,18)と接触する固定部分(15a)を備えた環状部材と、前記固定部分(15a)と前記弾性ブッシュ(15)の自由端との間である前記弾性ブッシュ(15)の軸線方向の他の部分にわたり、軸線方向の少なくとも2つの開口部(17)によって互いに隔てられた、少なくとも2つの可撓性アーム(16)を備え、前記少なくとも2つの可撓性アーム(16)は、前記センタリング貫通孔の直径に比べて小さい外径を有し、さらに、その自由端部分において、前記弾性ブッシュ(15)の半径方向内方に突出しその内径が前記センタリングピン(11,13)の直径に比べて小さいような環状支持面(19)と、を備えている、前記ステップと、
前記燃料集合体(1)における少なくともひとつの前記端部片(7、8)に設けた前記センタリング貫通孔(10,12,18)を、前記弾性ブッシュの前記固定部分(15a)の外径と実質的に等しい直径をもつように構成するステップと、
前記弾性ブッシュ(15)を、少なくともひとつの前記端部片(7,8)の前記センタリング貫通孔に固定するステップと、
を有することを特徴とする方法。 - 前記弾性ブッシュ(15)を前記燃料集合体の前記端部片(7,8)の前記センタリング貫通孔(10,12)に固定するために、少なくとも、クリンプ加工、圧延、溶接、又はネジ止めのいずれかを用いている、請求項1に記載の方法。
- 前記弾性ブッシュ(15)は、前記燃料集合体のひとつだけの前記端部片(7,8)の前記センタリング貫通孔(10,12,18)に固定される、請求項1に記載の方法。
- 前記弾性ブッシュ(15)は、前記底部端部片(7)の前記センタリング貫通孔(10,18)に固定される、請求項1に記載の方法。
- 前記弾性ブッシュ(15)は、前記燃料集合体における前記上部端部片(8)及び前記底部端部片(7)のそれぞれの前記センタリング貫通孔に固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- 前記弾性ブッシュは、前記センタリングピンにおける円筒形の係合部分の直径に対する公差と、前記燃料集合体の端部片に係合されるべき前記センタリングピン同士の間隔とを考慮に入れるように、前記センタリングピン(11,13)における円筒形の係合部分の直径に比べて大きくなっている、前記環状支持面(19)以外の部分の内径(DI)を有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記弾性ブッシュ(15)の内側にある環状支持面(19)において、前記センタリングピン(11,13)に接触するための、楕円形の支持面又は円形の支持面が設けられ、推力の下で垂直方向に前記燃料集合体が偏位するとき、前記センタリングピン(11,13)の、前記弾性ブッシュ(15)の前記環状支持面(19)に対する接触と摩擦を最適化する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
- 原子炉のための燃料集合体であって、前記燃料集合体が、燃料棒(5)のクラスタを互いに平行に収容し、該クラスタを横切る端部片(7,8)にて燃料棒の端部を閉じる骨組みであって、前記端部片は冷却水が流れる前記燃料集合体の長手方向に対して垂直に配置され、それぞれの前記端部片(7,8)は、下側コア支持板(2)又は上側コア板(3)に設けられたセンタリングピン(11,13)を受け入れるべく意図された、少なくとも2つのセンタリング貫通孔(10,12、18)を備えてなる燃料集合体において、
前記燃料集合体(1)の少なくともひとつの前記端部片(7,8)における少なくともひとつのセンタリング貫通孔(10,12)に、固定部分(15a)を有する環状部材を備えた弾性ブッシュ(15)が固定され、前記固定部分(15a)は、前記センタリング貫通孔(10,12)の軸線方向の一部分にわたって該貫通孔と接触し、前記固定部分(15a)と前記弾性ブッシュ(15)の自由端との間において、前記弾性ブッシュ(15)の軸線方向の他の部分にわたり、少なくとも2つの軸線方向の開口部(17)によって互いに隔てられた、少なくとも2つの可撓性アーム(16)を備え、前記2つの可撓性アーム(16)は、前記固定部分(15a)の直径に比べて小さい外径をもち、前記可撓性アーム(16)の自由端部分において、前記弾性ブッシュ(15)の半径方向内方に突出した環状支持面(19)を備え、前記環状支持面(19)の内径は、前記端部片の前記センタリング貫通孔に挿入されるべく意図されている前記センタリングピン(11,13)の直径に比べて小さい、ことを特徴とする燃料集合体。 - 前記燃料集合体の前記端部片における前記センタリング貫通孔(10,12,18)の中に固定される弾性ブッシュ(15)の直径は、前記センタリングピン(11,13)の直径に比べて実質的に大きく、前記センタリング貫通孔の直径は以下の方程式によって定められ、すなわち
DD=DB+DI−DC
ここで、DDは、前記端部片(7)に設けられる前記センタリング貫通孔(18)の孔径、DIは、前記弾性ブッシュの前記環状支持面(19)以外の部分の内径、DBは、前記弾性ブッシュ(15)における前記可撓性アーム(16)の外径、DCは、前記弾性ブッシュ(15)の前記可撓性アーム(16)における前記環状支持面(19)の直径である、請求項8に記載の燃料集合体。 - 前記弾性ブッシュ(15)の前記環状支持面(19)以外の部分の内径(DI)は、前記センタリングピン(11,13)の直径に比べて大きくなっていて、前記センタリングピンの直径に対する公差と、前記燃料集合体の前記端部片(7、8)に挿入されるべき前記センタリングピン(11,13)同士の間隔とを考慮に入れている、請求項8に記載の燃料集合体。
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