JP5340076B2 - 有機発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、有機発光素子に係り、さらに詳細には、カソードの方向に画像が具現される前面発光構造において、優れた発光効率を有することができるカソードを具備した有機発光素子に関する。
有機発光素子は自発光素子であり、液晶表示素子に比べて高い輝度を有し、バックライトユニットを使用しないために、薄型化が可能であるという長所がある。
かような有機発光素子は、薄膜トランジスタなどのピクセル回路が成膜されている基板上に、アノード、有機層及びカソードを順次に積層する構造を有する。このとき、発光形態は、発光方向によって、前面発光構造と背面発光構造とに大別される。前面発光構造の場合は、有機発光素子が成膜される基板の反対側、すなわち、カソードの方向に画像が具現されるものであり、基板の方向に画像が具現される背面発光に比べて、開口率を大きくすることができ、それによって、発光効率を高めることができる。しかし、有機発光素子の最上部に形成されるカソードを透明に形成する必要があるが、かような透明カソードを形成するのには限界がある。すなわち、カソードの場合、基本的要求特性である仕事関数がアノードより小さくなければならないが、この小さな仕事関数条件を合わせることができる物質が、押しなべて金属のように、透光率が良好ではない物質であるためである。
現在知られている透明型カソードの場合は、仕事関数が小さな金属を薄膜に形成するのであるが、この場合にも、透光度がきわめて低いレベルであるので、光効率改善には限界があった。
かような前面発光型構造での透光度改善の限界によって、発光層で発光した光を増幅させるマイクロ空洞(micro−cavity)が提案されている。しかしながら、各色相別にマイクロ空洞増幅を起こすことができる最適厚さが異なるために、アノードとカソードとの間に介在する有機層の厚さを異ならせる必要がある。すなわち、有機発光素子の場合、アノードから正孔が、カソードから電子が注入されて有機発光層で励起子が形成されることによって発光がなされるために、各カラー別に励起子との距離及び共振の厚さを調節するために、有機層、特に、正孔または電子の注入層、あるいは正孔または電子の輸送層厚を異ならせる方式を使用する例がある。かような方式の場合は、有機物層を蒸着するとき、カラー別に厚さを異ならせねばならないために、それぞれ独立したマスクを使用する必要がある。かような独立蒸着方式は、工程が複雑であり、かつ製造コストがつり上がってしまうという短所がある。
また、表示装置の解像度が高まるほど、マスクを高精細パターンとせねばならないので困難な点があり、大面積表示装置の場合も短所がある。
また、かような有機物層の厚さは、単純に光学的効率だけで決定できるものでもない。なぜならば、正孔層や電子層の厚さを異ならせた場合、素子の電気的特性が悪くなることがあるためである。
V.S.Fomenko,Handbook of Thermoionic Properties.Plenum Press Data Division(New York,1966)
本発明は、前述のような問題点を解決するためのものであり、カソードの方向に画像を具現する場合において、共振構造を適用せずとも発光効率を高めることができるように、透明カソードを電極として使用しつつも、同時に小さな仕事関数を有するカソードを具備した前面発光用有機発光素子を提供するところに目的がある。
前記と同じ目的を達成するために、本発明の一様態で、アノード電極と、前記アノード電極上に備わって発光層を含む有機層と、前記有機層上に備わり、前記有機層の発光層から発光された光が透過するカソード電極とを含み、前記カソード電極は、前記有機層上から順次に平行に位置する第1領域及び第2領域からなり、前記第1領域及び前記第2領域は、酸化インジウムマトリックスに金属酸化物がドーピングされて形成され、前記第1領域の金属酸化物のドーピング濃度が第2領域よりも大きく、第1領域の金属酸化物は、濃度勾配を有するように含まれており、前記第1領域と前記第2領域との境界面での金属酸化物の濃度は、連続的であることを特徴とする有機発光素子を提供する。
望ましくは、前記金属酸化物で前記金属は、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、Laまたはランタン系元素でありうる。
望ましくは、前記第1領域で、前記有機層との距離に対する前記金属酸化物のドーピング濃度の関数が線形関係でありうる。
望ましくは、前記カソード電極の第1領域内で、金属酸化物のドーピング濃度の最大値が2〜10%である。
望ましくは、前記第2領域の金属酸化物のドーピング濃度が0.0〜2.0%である。
望ましくは、前記カソード電極全体において、前記金属酸化物内の金属のドーピング濃度が0.5〜12%である。
望ましくは、前記カソード電極の第1領域の厚さが5〜50nmである。
望ましくは、前記カソード電極の第2領域の厚さが50〜200nmである。
望ましくは、前記カソード電極全体の厚さが70〜200nmである。
望ましくは、前記カソード電極の第1領域の仕事関数が3.6ないし4.7eVである。
望ましくは、前記カソード電極の第2領域の抵抗が抵抗率2.5〜4.5である。
望ましくは、前記カソード電極の透光度が80〜95%である。
本発明の他の様態で、アノード電極を形成する段階と、アノード電極上に発光層を含む有機層を形成する段階と、前記有機層上にカソード電極を形成する段階とを含み、前記カソード電極を形成する段階は、チャンバ内にプラズマを形成させた状態で金属または金属酸化物と酸化インジウムとを熱蒸着させ、酸化インジウムに金属または金属酸化物がドーピングされた透明導電層を形成する段階であり、まず、グラデーション蒸着方式によって金属または金属酸化物のドーピング量が減少または増加するように調節して第1領域を形成した後、その後金属または金属酸化物のドーピング量を一定に固定して蒸着し、第2領域を形成する段階を含み、前記第1領域及び前記第2領域を有機層上から順に平行した層に形成させることを特徴とする有機発光素子の製造方法を提供する。
前記金属は、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、Laまたはランタン系元素でありうる。
前記カソード電極を形成する段階は、金属とインジウムとをソースとして、酸素雰囲気で熱蒸着する方法でありうる。
または、前記カソード電極を形成する段階は、金属と酸化インジウムとをソースとして、酸素及びアルゴンが混合された雰囲気で熱蒸着する方法でありうる。
前記熱蒸着は、100℃以下で行われうる。
望ましくは、前記カソード電極を形成する段階での真空熱蒸着がイオンビーム補助蒸着法(IBAD:ion beam assisted deposition)を利用して蒸着されうる。
望ましくは、前記イオンビーム補助蒸着法で使われたイオンビームソースから放出されるイオンは、不活性原子のイオンである。
望ましくは、前記イオンビーム補助蒸着法で使われたイオンビームソースのエネルギーは、50eVないし200eVである。
本発明の発光装置によれば、前面発光構造において、微細空洞構造を採用せずとも、効果的に光取り出し効率を増大させ、駆動電圧を下げることができる。
本発明の一具現例によるアクティブマトリックス型有機発光素子の断面図である。 本発明の他の具現例によるアクティブマトリックス型有機発光素子の断面図である。 本発明のさらに他の具現例によってガラス基板上に製造されたカソードを図示した図面である。 本発明のさらに他の具現例によるカソードと一般的なカソードとに係る透光度を比較したグラフである。 本発明のさらに他の具現例によってカルシウムがドーピングされたカソード製造時のカルシウムの蒸着速度(CaDR)の変化による仕事関数の変化を測定して示したグラフである。 本発明のイオンビーム補助蒸着法の原理を図式的に示した図面である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の望ましい実施例について詳細に説明する。
図1は、本発明による有機発光素子の一実施例であるアクティブマトリックス型有機発光素子の断面図であり、特に、キャパシタ50、薄膜トランジスタ(TFT)40及び有機発光素子60が図示されている。
図1を参照すれば、前記アクティブマトリス型の有機発光素子には、基板81が設けられている。前記基板81は、透明な素材、例えばガラスまたはプラスチック材によって形成されうる。前記基板81上には、全体的にバッファ層82が形成されている。前記バッファ層82の上部には、第1キャパシタ電極51及び第2キャパシタ電極52を含むキャパシタ50が備わっている。
前記バッファ層82の上面には、所定パターンに配列された活性層44が形成されている。前記活性層44は、ゲート絶縁膜83によって埋め込まれている。前記活性層44は、p型またはn型の半導体で備わりうる。
前記ゲート絶縁膜83の上面には、前記活性層44と対応するところに、駆動TFT40のゲート電極42が形成されている。前記ゲート電極42は、中間絶縁膜84によって埋め込まれている。前記中間絶縁膜84が形成された後には、ドライエッチングなどのエッチング工程によって、前記ゲート絶縁膜83と中間絶縁膜84とをエッチングし、コンタクトホール83a,84aを形成させ、前記活性層44の一部が露出される。
前記活性層44の露出された部分は、コンタクトホール83a,84aを介して、両側で、所定のパターンに形成された駆動TFT40のソース電極41及びドレイン電極43とそれぞれ連結されている。前記ソース電極41とドレイン電極43は、保護膜85によって埋め込まれている。前記保護膜85が形成された後には、エッチング工程を介して、前記ドレイン電極43の一部が露出される。
前記保護膜85は絶縁体から形成され、シリコン酸化物やシリコン窒化物のような無機膜、またはアクリル、ベンゾシクロブテン(BCB)のような有機膜によって形成されうる。また、前記保護膜85上には、保護膜85の平坦化のために別途の絶縁膜をさらに形成することもできる。
一方、前記有機発光素子60は、電流の流れによって、赤色、緑色、青色の光を発光して所定の画像情報を表示するものであり、駆動TFT40のドレイン電極43に連結された画素電極であるアノード電極61、全体画素を覆うように備えられた対向電極であるカソード電極62、及びそれらアノード電極61とカソード電極62との間に配されて発光する発光層を含む有機層63から構成される。このとき、前記アノード電極61を覆うように備えられた画素定義膜86は、アノード電極61の所定部分が露出されるように、画素開口部64を有する。
前記アノード電極61とカソード電極62は、互いに絶縁されており、有機層63に互いに異なる極性の電圧を加えて発光を引き起こす。
前記有機層63は、低分子または高分子の有機物が使われうるが、低分子有機物を使用する場合、正孔注入層(HIL:hole injection layer)、正孔輸送層(HTL:hole transport layer)、発光層(EML:emission layer)、電子輸送層(ETL:electron transport layer)、電子注入層(EIL:electron injection layer)などが単一あるいは複合の構造に積層されて形成され、使用可能な有機材料も、銅フタロシアニン(CuPc)、N,N−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(NPB)、トリス−8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq3)などを始めとして多様に適用可能である。これら低分子有機物は、真空蒸着の方法で形成されうる。
高分子有機物の場合には、総じて正孔輸送層(HTL)及び発光層(EML)を備えた構造を有することができ、このとき、前記正孔輸送層として、ポリ(エチレンジオキシ)チオフェン(PEDOT)を使用し、発光層として、ポリフェニレンビニレン(PPV)系及びポリフルオレン系のような高分子有機物質を使用し、これをスクリーン印刷やインクジェット印刷の方法で形成できる。前記のような有機層は、必ずしもそれらに限定されるものではなく、多様な実施例が適用されうることはいうまでもない。
前記アノード電極61は、各画素の領域に対応するようにパターニングされ、カソード電極62は、あらゆる画素を覆うように形成されうる。
前記アノード電極61は、透明電極または反射型電極として備わりうるが、透明電極として使われるときには酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、ZnO、またはInで備わり、反射型電極として使われるときには、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、またはそれらの化合物で反射層を形成した後、その上に、ITO、IZO、ZnO、またはInでもって透明電極層を形成できる。
前記カソード電極62は、酸化インジウムマトリックスに酸化カルシウムがドーピングされて形成された透明カソード電極であり、カソード内のカルシウムのドーピング濃度が変化するように設計されたものである。
透明カソード電極として使われる材料は、可視光線領域で透過度が高くなければならず、電極物質として使われるのに適した電気伝導度や、有機物への電子注入が円滑であるように小さな仕事関数を有するなどの特性が要求される。一般的に、金属から絶縁体に進むにつれて、可視光線領域での透過度は増加するが、電気伝導度は低下する。公知のカソード電極材料であるMg/Ag、Al/Li、Yb/Ag、Ca/Agなどは、電気的特性と仕事関数とは良好であるが、その厚さが10nm以上である場合、可視光線領域で透過率が30%ほどであるから、かような低い透過度によって、有機層で発光された光の外部への放出効率を低下させる。また、金属電極によって共振構造が発生し、工程安定性の問題と共に、駆動電圧及び材料コスト上昇の問題を含んでいる。
金属酸化物を含む透明電極として、ITO、ZnOなどの薄膜に金属などをドーピングして使用する場合、仕事関数の側面で、ほぼ5.0eV以上の高い数値を示しており、適用に限界がありうる。
本発明のカソード電極は、金属酸化物を含む透明電極であって、仕事関数を調節できるように、カソード電極内の金属酸化物のドーピング濃度が濃度勾配を有するように形成した。すなわち、有機層63に接する側は、金属酸化物のドーピング濃度を高くして仕事関数を小さくし、有機層63と反対側に行くほどに金属酸化物のドーピング濃度を低下させ、透明電極としての透明性を確保した。
望ましくは、前記カソード電極は、2つの領域に区別され、有機層63に接する側からその反対側に行くほど金属酸化物のドーピング濃度が低下する第1領域と、金属酸化物のドーピング濃度が第1領域に比べて低く一定に維持される第2領域との2つの領域を含む。
前記金属酸化物は、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、ランタン系元素などの酸化物でありうる。
図2は、カソード電極62が第1領域62bと第2領域62aとに区別されて形成されていることを示している。このとき、前記第1領域62bと第2領域62aとの境界面では、金属酸化物のドーピング濃度が連続的であるから、前記第1領域62bと第2領域62aは、区別される二層でもって形成されるのではなく、濃度勾配を有する単一膜として形成される。
前記第1領域62bにおいて、金属酸化物のドーピング濃度は、有機層63と接する面から第2領域62aに向かう方向に行くほどに低下する。望ましくは、第1領域62bの金属酸化物のドーピング濃度は、有機層63と接する面からの距離に対する関数として示す場合、線形関係である。
第1領域62b内での金属酸化物のドーピング濃度(重量%)は、有機層63と接する面で最大濃度でありうる。前記第1領域62b内での金属酸化物のドーピング濃度の最大値は、望ましくは2〜10%である。前記金属酸化物のドーピング濃度の最大値が10%を超えれば、透光度の側面で望ましくなく、2%未満であれば、仕事関数の側面で望ましいものではなくなりうる。
一方、第2領域62aでの金属酸化物のドーピング濃度は、第1領域62bでの金属酸化物のドーピング濃度の最小値になり、望ましくは0.0〜2.0%である。前記金属酸化物のドーピング濃度の最小値が2%超えれば、抵抗側面で望ましくないといえる。
カソード電極62の全体に対して金属酸化物の総ドーピング濃度は、望ましくは0.5〜12%である。前記金属酸化物の総ドーピング濃度が12%を超えれば、抵抗側面で望ましくなく、0.5%未満ならば、仕事関数の側面で望ましくないといえる。
望ましくは、第1領域62bの厚さが5〜50nmである。第1領域62bの厚さが5nm未満である場合、小さな仕事関数を得られないという問題があり、50nmを超える場合、低い抵抗値を得られないという問題がありうる。
望ましくは、第2領域62aの厚さが50〜200nmである。第2領域62aの厚さが50nm未満である場合、低い抵抗値を得られないという問題があり、200nmを超える場合、小さな仕事関数を得られないという問題がありうる。
望ましくは、カソード電極62全体の厚さが70〜200nmである。カソード電極62全体の厚さが70nm未満である場合、低い抵抗値を得られないという問題があり、200nmを超える場合、小さな仕事関数を得られないという問題がありうる。
本発明によれば、前述のように、第1領域62b及び第2領域62aの金属酸化物のドーピング濃度、厚さなどを調節し、第1領域62bの仕事関数を3.6ないし4.7eVとすることが望ましい。また、第2領域62aの抵抗は、抵抗率2.5〜4.5(Ω・cm)の範囲にすることが望ましい。一方、本発明によるカソード電極62の透光度を80〜95%にすることができる。
このように本発明によれば、カソード電極62の透光度が非常に向上するために、共振構造を適用して発光効率をさらに向上させる必要がなくなることによって、非共振構造が適用され、これによって、視野角特性を改善できるだけではなく、素子設計時に光学構造を排除できるというメリットが生じる。
前記カソード電極62上に、ITO、IZO、ZnO、またはInなどで、補助電極層やバス電極ラインを形成できる。広い意味で、前記補助電極層またはバス電極ラインまで含めてカソード電極ということができるが、本明細書でのカソード電極は、有機層63上部に形成された薄膜だけを意味する。しかし、かような用語の使用は、本発明をさらに明確に説明するためのものであり、かような用語の使用によって、前記補助電極層またはバス電極ラインの役割が変わりうるものではないことは、当業者が容易に認識できるであろう。
一方、前記カソード電極62上部に、保護層65及び/またはキャッピング層67がさらに備わりうる。
本発明はまた、アノード電極を形成する段階と、アノード電極上に発光層を含む有機層を形成する段階と、前記有機層上にカソード電極を形成する段階とを含み、前記カソード電極を形成する段階は、チャンバ内にプラズマを形成させた状態で、金属または金属酸化物と酸化インジウムとを熱蒸着させ、酸化インジウムに金属または金属酸化物がドーピングされた透明導電層を形成する段階であり、まず、グラデーション蒸着方式によって金属または金属酸化物のドーピング量が減少または増加するように調節して第1領域を形成した後、その後、金属または金属酸化物のドーピング量を一定に固定して蒸着し、第2領域を形成する段階を含み、前記第1領域及び前記第2領域を有機層上から順に平行した層に形成させることを特徴とする有機発光素子の製造方法を提供する。
前記本発明による有機発光素子の製造方法によって、前述の本発明による有機発光素子を製造できる。
本発明による有機発光素子製造方法において、まず、アノード電極を蒸着法またはスパッタリング法のような多様な方法を介して形成できる。すなわち、アノード電極61を形成するときには、有機層63が形成されていない段階であるから、任意の多様な方法を利用してアノード電極61を形成できる。
前記アノード電極61上に、有機層63を真空蒸着のような方法を利用して形成できる。
前記有機層63上に、カソード電極62が、透明な導電層として形成される。透明な導電層であるカソード電極62は、酸化インジウムに金属酸化物がドーピングされた透明導電層である。従来、透明な導電層であるカソード電極62を形成するとき、スパッタリング法を利用して形成したが、この場合、スパッタリング法の特性上、有機層63が損傷するという問題点があった。また、従来の熱蒸着法を利用してカソード電極を形成するならば、熱蒸着時の高温によって、有機層63が損傷するという問題点があった。しかし、本実施例による有機発光素子の製造方法によれば、カソード電極62は、低温熱蒸着を介して形成され、これによって、有機層63が損傷することを効果的に防止することによって、高品質の有機発光素子を製造できる。
一般的に、カソード電極62を熱蒸着を介して形成すれば、有機発光素子60が形成される基板81の温度は、ほぼ300℃に達し、有機層63が高温によって損傷する。本実施例による有機発光素子の製造方法によれば、かような蒸着温度を画期的に下げるために、蒸着がなされるチャンバ内に、プラズマを形成させた状態で、金属酸化物と酸化インジウムとを熱蒸着する。チャンバ内にプラズマを形成させた状態で、カソード電極62を形成することは、カソード電極62の材料をイオン化させることによって、蒸着温度を上げずに効果的に蒸着がなされるようにするためである。このように、カソード電極62の蒸着時に、チャンバ内にプラズマを形成させた状態で、カソード電極62の熱蒸着を行う場合、有機発光素子60が形成される基板81の温度が、ほぼ100℃まで上昇するのみであり、有機層63が損傷することを画期的に防止できる。また、チャンバ内にプラズマを形成させた状態で、カソード電極62の熱蒸着を行えば、有機発光素子が形成される基板の温度上昇の程度を下げることができると共に、形成されるカソード電極62のモビリティ(mobility)特性を改善し、カソード電極62の抵抗を画期的に下げることができる。
前述のように、有機発光素子のアノード電極61とカソード電極62との間に介在する有機層63は、発光層の他に、電子注入層、電子輸送層、正孔注入層及び正孔輸送層のような多様な層を含むが、該層は、アノード電極61の仕事関数とカソード電極62の仕事関数とを考慮し、適切な最低空軌道(LUMO)レベルを有する物質でもって選択される。従って、現在開発された有機層用の物質をそのまま利用するためには、本実施例による製造方法で形成された有機発光素子のカソード電極の仕事関数が従来のスパッタリング法で形成された透明なカソード電極の仕事関数と類似した値を有することが望ましい。
このために本発明では、カソード電極62の形成時に酸化インジウムだけを熱蒸着するのではなく、金属または金属酸化物と酸化インジウムとを同時に熱蒸着し、また、カソード電極62を、金属酸化物のドーピング濃度を異にする2つの領域で分けて形成する。
図3は、本発明の一具現例によって、ガラス基板上に製造されたカソードを図示するものであり、カソード電極62が1層で形成されたが、金属の濃度を調節できるグラデーション蒸着方式によって形成されたものを示している。前記グラデーション蒸着方法は、例えば、酸化インジウムの蒸着速度(deposition rate)を固定した状態で、金属の蒸着速度を変化させる方法でありうる。
図3は、ガラス上に蒸着された単一膜状のカソード電極を図示したものであり、まず、ガラスの真上の第1領域は、前記グラデーション蒸着方式で、金属の蒸着速度を大きい数値から下げつつ蒸着を進める。この後、第2領域では、第1領域での高い抵抗値を補助するために、金属の蒸着速度を低い数値から一定状態に維持しつつ蒸着を進めて形成したものである。
前記ガラス部分は、有機発光素子に直接適用してカソード電極62を形成するならば、有機層63に該当する。
このように、カソード電極62形成時に、金属または金属酸化物と酸化インジウムとを同時に熱蒸着する。使用される金属は、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、Laまたはランタン系元素からなるグループから選択された一つ以上でありうる。また、使用される金属酸化物は、酸化セシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化イットリウム、酸化ランタン及びその他ランタン系元素の酸化物からなるグループから選択された一つ以上でありうる。かような金属または金属酸化物は、その仕事関数の絶対値が酸化インジウムの仕事関数の絶対値より小さな物質であるという特徴を有する。
前記のような特性を有するカソード電極62、すなわち、酸化インジウムに金属酸化物がドーピングされた透明導電層を形成する方法は、多様に変形されうる。例えば、金属とインジウムとをソースとして、酸素雰囲気または酸素とアルゴンとが混合された雰囲気で熱蒸着できる。この場合、熱蒸着過程での酸素雰囲気によって、インジウムが酸化インジウムになり、金属が金属酸化物になり、結果的に、酸化インジウムに金属酸化物がドーピングされたカソード電極62が形成されうる。または、金属と酸化インジウムとをソースとして、酸素雰囲気または酸素とアルゴンとが混合された雰囲気で熱蒸着できる。ここで金属は、同様に熱蒸着過程での酸素雰囲気によって金属酸化物になり、結果的に、酸化インジウムに金属酸化物がドーピングされたカソード電極62が形成されうる。一方、金属酸化物と酸化インジウムとをソースとして、アルゴン雰囲気で熱蒸着することによって、酸化インジウムに金属酸化物がドーピングされたカソード電極62が形成されてもよい。この場合、アルゴンは不活性気体であるから、蒸着される物質の組成に影響を与えない。
図4は、前述のカソード形成方法によって、金属としてカルシウムを利用し、ガラス上にカルシウム蒸着速度を0.5及び0.6Å/sにして1,000Å厚のカソード膜を形成し、また、Mg/Ag共蒸着してカソード膜を160Åに形成し、透光度を比較したグラフである。カルシウムは、酸素と結合した酸化カルシウム形態でドーピングされ、膜の透過度が酸化インジウムの透過度と類似することとなり、従って、カルシウムのドーピング量によって、透光度は、大差がないということが分かる。しかし、既存にカソード膜として使われていたMg/Agの場合、33%ほどの透過度を示し、およそ85%以上であると示されている酸化カルシウム:酸化インジウムカソード膜の場合、透光度が非常に向上していることが分かる。
図5は、前記図3の第1領域で、金属としてカルシウムを利用した場合、カルシウムの蒸着速度(CaDR)の変化による仕事関数の変化を測定して示したグラフである。カルシウムが酸素と結合してCaOを形成しつつ、仕事関数が低くなるが、非特許文献1によれば、同じ原因でCa以外にも、Cs、Sr、Ba、Y、La及びランタン系元素の物質は酸化されつつ、純粋なメタルよりさらに仕事関数が小さくなる特性を示している。図5の結果でも、CaO量が増加するにつれて仕事関数が小さくなる同じ特性を示している。例えば、Ca蒸着速度が0.6である場合、仕事関数は4.4eVを示した。
蒸着される過程で、初期蒸着時にCaDR値が大きいので、ガラスとの界面では、仕事関数数値が蒸着された薄膜よりさらに小さくなりうる。このときに測定された抵抗率は、3〜20×10−4の数値を示した。
前記カソード62の全部(図1)、または前記カソード62のうち、第1領域62bまたは第2領域62a(図2参照)は、蒸発源(evaporation source)及びイオンビームソースを利用するイオンビーム補助蒸着法(IBAD:ion beam assisted deposition:以下、「IBAD」ともいう)によって形成されうる。
前記イオンビーム補助蒸着法の原理は、図6を参照する。図6によれば、蒸発源97から放出された粒子92を所定の基板91の一面に蒸着させるとき、イオンビームソース95から放出されたイオン93は、前記蒸発源から放出された粒子92の表面移動度を増加させることによって、前記粒子92を所定の基板に高い密度で稠密に蒸着させる。
本発明の有機発光素子の製造方法の他の具現例によれば、カソード電極62は、前述のような原理のイオンビーム補助蒸着法によって形成されうる。
特に、本発明のカソード電極62のうち、第2領域62aを前記イオンビーム補助蒸着法を利用して形成する場合、第1領域62bは、通常の蒸着法、例えば、真空蒸着法または熱蒸着法などを利用して形成できる。この後、カソード電極62のうち、一般的な蒸着法によって形成された第1領域62bの上部に、イオンビーム補助蒸着法を利用して残りのカソード領域である第2領域62aを形成する。かような場合、本発明のカソード電極62は同じ物質からなるか、第1領域62bと第2領域62aとを異なる方法で形成し、それら2領域間の原子配列構造が異なることになる。
前記イオンビーム補助蒸着法の蒸発源から放出される粒子は、カソード電極62をなす物質であり、前述のようなインジウム、酸化インジウム、金属または金属酸化物でありうる。
一方、前記イオンビーム補助蒸着法のイオンビームソースから放出されるイオンは、カソード電極が形成される基板をなす物質、例えば、有機層63をなす物質及び前述のような蒸発源から放出される粒子いずれとも反応性のないことが望ましい。この例には、不活性原子のイオンなどがある。さらに具体的に、Ar、KrまたはXeイオンなどを利用できる。
前記イオンビーム補助蒸着法のイオンビームソースのエネルギーは、50eVないし200eV、望ましくは80eVないし150eVでありうる。イオンビームソースのエネルギーが50eV未満である場合、には、イオンビームソースから放出されるイオンのエネルギーが小さすぎて、粒子の表面上の移動度を増加させることが出来ないので、結局、高い密度及び低い表面粗度を有する稠密なカソードを形成できないという問題点が生じ、イオンビームソースのエネルギーが200eVを超える場合には、イオンビームソースから放出されるイオンのエネルギーが大きすぎで、形成されたカソードをむしろエッチングしてしまうという問題点が生じうる。このうち、特に150eVが望ましい。
本発明のイオンビーム補助蒸着法において、蒸発源から放出される粒子数とイオンビームソースから放出されるイオン数との比は、1:1ないし0.9:1、望ましくは0.9:1でありうる。これは、イオンビームソースから放出されるイオンの個数が蒸発源から放出される原子個数を基準に、前記範囲を超える場合には、形成されたカソードがイオンビームソースから放出されたイオンによって、むしろエッチングされてしまうという問題点があり、イオンビームソースから放出されるイオン個数が前記範囲を外れて少なすぎる場合には、イオンビームソースから放出されたイオンを利用し、蒸発源から放出される粒子の表面移動度を効果的に増加させられないので、高い密度及び低い表面粗度を有する稠密な構造のカソードを形成できないという問題点があるためである。
前記比率は、一般的に、イオンビームソースの電子流量またはイオン発生ガスの流入量を調節することによって制御されうる。例えば、Al粒子を放出する蒸発源及びアルゴンイオンを放出するイオンビームソースを利用し、Alからなるカソードを形成する場合、イオンビームソースのイオン流量を50mAに調節し、アルゴンガスの流入量を5sccmに調節すれば、Al粒子対アルゴンイオン個数の比を1:1に調節できる。
前記イオンビーム補助蒸着法において、蒸発源として、熱蒸発源(thermal evaporation source)または電子ビーム蒸発源(electron evaporation source)をいずれも使用できる。また、イオンビームソースとしては、カウフマン型イオンガン(Kaufmann type ion gun)、エンドホール型イオンガン(end hall type ion gun)またはrf型イオンガン(rf type ion gun)などを使用できる。これは、本発明の目的によって、当業者が容易に選択できるものである。
本発明の有機発光素子は、アクティブマトリックス型有機発光素子を例として説明したが、これに限定されるものではないということはいうまでもない。
以下、実施例を介して、本発明についてさらに詳細に説明する。
TFT上に、アノード/有機層/カソード形態の有機発光素子を、下記のように製作した。
イオンビーム条件は、電圧50〜200V、電流0.05〜0.2Aとした。
ガラス基板上に、ITO 1,500Å/N,N’−(4−(ジ(3−トリル)アミノ)フェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DNTPD)400Å/NPB 150Å/DSA+5%DSAアミン300Å/Bebq2 100Å/LiF 10Åが順に積層された基板を準備し、カソードは、初期Ca 0.7Å/sDRで蒸着しつつ、CaDRが0.2まで低下するまでの第1領域厚を20〜30nmに蒸着する。第2領域でのCa蒸着速度は、0.0〜0.2Å/sに維持し、このときの厚さは、60〜100nmに蒸着する。厚さ3πのAlワイヤでAl蒸着源を準備した。この後、Al蒸着源、イオンビームソース、熱蒸発源、基板ホルダ及び前記基板ホルダを回転させる役割を行う回転シャフトを具備したコンテナを準備した。前記Al蒸着源は、前述のよう、準備されたものを使用し、前記イオンビームソースとしては、エンドホール型イオンガン(Infovion社製)を、前記熱蒸発ソースとしては、ヘリシス(Helisys、ANS社製)を使用した。前記Al蒸着源に対向するように配された基板ホルダに前記基板を搭載した後、下記表1に示したような条件下で前記コンテナを作動させ、2,000Å厚のAl層を基板上部に形成した。
これによって形成されたAl層を具備した素子をサンプル1とする。
(比較例1)
実施例1と同一に、ガラス基板上に、ITO 1,500Å/DNTPD 400Å/NPB 150Å/DSA+5%DSAアミン300Å/Bebq2 100Å/LiF 10Å/Al 1,500Åが順に積層された有機発光素子を製作した。これを比較サンプル1とする。
(評価例)
前記比較例1及び実施例1の有機発光素子の電流−電圧特性をKeithley238 source−measure unitを利用して評価し、実施例1の有機発光素子(サンプル1)が比較例1の有機発光素子(比較サンプル1)に比べ、電流密度特性及び効率特性に優れるということが分かる。
一方、実施例1の有機発光素子の電流効率を測定したが、実施例1の有機発光素子は、およそ5Vで5cd/Aの電流密度を示し、優れた電気的特性を有することを確認した。
本発明は図面に図示された一実施例を参考として説明したが、それらは例示的なものに過ぎず、当分野で当業者ならば、それらから多様な変形及び実施例の変形が可能であるという点を理解することができるであろう。よって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まるものである。
40 TFT
41 ソース電極
42 ゲート電極
43 ドレイン電極
44 活性層
50 キャパシタ
51 第1キャパシタ電極
52 第2キャパシタ電極
60 有機発光素子
61 アノード電極
62 カソード電極
62a 第2領域
62b 第1領域
63 有機層
64 画素開口部
65,85 保護層
67 キャッピング層
81,91 基板
82 バッファ層
83 ゲート絶縁膜
83a,84a コンタクトホール
84 中間絶縁膜
86 画素定義膜
92 粒子
93 イオン
95 ビームソース
97 蒸発源

Claims (16)

  1. アノード電極と、
    前記アノード電極上に備えられた発光層を含む有機層と、
    前記有機層上に備わり、前記有機層の発光層から発光された光が透過するカソード電極とを含み、
    前記カソード電極は、前記有機層上から順次に平行に位置する第1領域及び第2領域からなり、前記第1領域及び前記第2領域は、酸化インジウムマトリックスに金属酸化物がドーピングされて形成され、前記第1領域の金属酸化物のドーピング濃度が第2領域よりも大きく、第1領域の金属酸化物は、濃度勾配を有するように含まれており、前記第1領域と前記第2領域との境界面での金属酸化物の濃度は、連続的であり、
    前記金属酸化物での金属がCs、Ca、Sr、Ba、Y、Laまたはランタン系元素であり、
    前記カソード電極において、前記第1領域及び前記第2領域の厚さをそれぞれ調整して、これら領域の境界面の位置を設定することを特徴とする有機発光素子。
  2. 前記第1領域で、前記有機層との距離に対する前記金属酸化物のドーピング濃度の関数が、線形関係であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  3. 前記カソード電極の第1領域の厚さが5〜50nmであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  4. 前記カソード電極の第2領域の厚さが50〜200nmであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  5. 前記カソード電極全体の厚さが70〜200nmであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  6. 前記カソード電極の第1領域の仕事関数が3.6ないし4.7eVであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  7. 前記カソード電極の第2領域の抵抗が抵抗率2.5ないし4.5Ω・cmであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  8. 前記カソード電極の透光度が80〜95%であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  9. 基板上にアノード電極を形成する段階と、
    アノード電極上に発光層を含む有機層を形成する段階と、
    前記有機層上にカソード電極を形成する段階とを含み、
    前記カソード電極を形成する段階は、チャンバ内にプラズマを形成させた状態で、金属酸化物と酸化インジウムとを熱蒸着させ、酸化インジウムに金属酸化物がドーピングされた透明導電層を形成する段階であり、まず、グラデーション蒸着方式によって、金属酸化物のドーピング量が減少するように調節して第1領域を形成した後、その後、該金属酸化物のドーピング量を一定に固定して蒸着し、第2領域を形成する段階を含み、前記第1領域及び前記第2領域を有機層上から順に平行した層に形成させ、
    前記金属酸化物での金属がCs、Ca、Sr、Ba、Y、Laまたはランタン系元素であり、
    前記カソード電極において、前記第1領域及び前記第2領域の厚さをそれぞれ調整して、これら領域の境界面の位置を設定することを特徴とする有機発光素子の製造方法。
  10. 前記カソード電極を形成する段階は、金属とインジウムとをソースとして、酸素雰囲気で熱蒸着する段階であることを特徴とする請求項9に記載の有機発光素子の製造方法。
  11. 前記カソード電極を形成する段階は、金属と酸化インジウムとをソースとして、酸素及びアルゴンが混合された雰囲気で熱蒸着する段階であることを特徴とする請求項9に記載の有機発光素子の製造方法。
  12. 前記熱蒸着は、前記基板の温度が100℃以下で行われることを特徴とする請求項9に記載の有機発光素子の製造方法。
  13. 前記カソード電極を形成する段階での真空熱蒸着が、イオンビーム補助蒸着法(IBAD)を利用して蒸着されることを特徴とする請求項9に記載の有機発光素子の製造方法。
  14. 前記イオンビーム補助蒸着法で使われたイオンビームソースから放出されるイオンが、不活性原子のイオンであることを特徴とする請求項13に記載の有機発光素子の製造方法。
  15. 前記イオンビーム補助蒸着法で使われたイオンビームソースのエネルギーが、50eVないし200eVであることを特徴とする請求項14に記載の有機発光素子の製造方法。
  16. 前記金属がCs、Ca、Sr、Ba、Y、Laまたはランタン系元素であることを特徴とする請求項9に記載の有機発光素子の製造方法。
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