JP5336408B2 - ブラインからの塩化ナトリウムおよび他の塩類の回収 - Google Patents

ブラインからの塩化ナトリウムおよび他の塩類の回収 Download PDF

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Description

本発明は、一体化した様式で高純度の普通塩および海産化学製品を回収する方法に関し、そのような回収の可能性を高めるものである。本発明は広範囲のブライン組成物に従うが、とりわけ、低硫酸塩含有率であり、天日塩製造の通常の方法に従うと、不純物塩を生成するブライン組成物にとって魅力的である。
普通塩は、食用成分を除いては、多種多様の工業化学製品、すなわち、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)、水酸化ナトリウム(カセイソーダ)、および塩素の製造基本原料である。ほかにも、塩は、繊維工業、乳製品工業、染色工業、食品工業、肥料工業、製紙業および製薬業に用いられる。海産石こうは、セメント工業および高強度焼き石こうの調製に用いられる。カルシウム系ケイ酸含有化学製品の調製のカルシウム源としても塩を用いることができる。マグネシウム化合物は、農業、耐火れんが、医薬、ゴム、ポリマー添加物および難燃材に用途が見出されている。カリウムは、必須の植物栄養素であり、試薬グレードのKClは、他の重要なカリウム試薬に製造に用いられる。
M. P. Bhatt、 P. S. JesulpuraおよびK. Sheshadriによる"Rain Washing of Common Salt Heaps" , Salt Research and Industry. 10 (2), 1974, p 13を参照すると、採集され雨水洗浄を受けた海塩は、0.21%w/wCa、0.60%w/w硫酸塩および0.06%Mgを含有すると報告されている。この塩は塩素アルカリ工業に特に用いるために、カルシウムおよび硫酸塩のレベルを低下させるように高品質化が求められている。
V. P. Mohandas、S. J. GohilおよびS. D. Gomkaleによる"FractionalCrystallisation of Salts from Sub-soil brines" , International Journal of Salt Lake Research 6:(1998), p 331,を参照すると、インドのグジャラートの下層土ブラインは、一般的に、採取して最小量の水で堆積物を洗浄した後、0.30-0.40%w/wCa、0.80〜1.00%w/w硫酸塩および0.20〜0.30%Mgで汚染された塩を生成すると報告されている。このことは、この塩を工業用途には受け入れがたいものにしている。著者は、ブラインの本来的な組成に対して下層土ブラインから生成された塩がCa不純物が多いとしている。
"Washifzg of Strip Mined Rock and Solar Salt at Leslie Salt Corporation, U. S. A. (Syrnposiufn on Salt-1, Vol. 1, The Northern Ohio, Geological Society Incorporation, Cleveland, (1961), p 449-464),の記事において、A.Woodhillは、天日塩中のカルシウム、マグネシウム、および硫酸塩不純物を減らすためには洗い場が有用であると述べている。この方法の大きな欠点は、10〜15%の損失があり、高資本投下を要し、Caの最大減少率が70%であることである。
"Manufacture of Salt by Series Feeding System", Salt Research and Industry, 11,1979, p 9の記事において、R. B. Bhatt, R. M. Bhatt, U.V. Chitnis, P. S. JesulpuraおよびK. Sheshadriは、ブラインをより狭い密度範囲にわたって分別結晶作用にかけ、そしてこの塩を27.0〜29.5度ボーメで採取する一連の供給方法を採用することによって低カルシウム不純物の海塩を調製できると述べている。この方法の欠点は、より狭い密度範囲にわたって採取し、そしてこの塩が、洗い場の助けを借りてしか満足のいく除去ができない硫酸マグネシウム不純物でより多く汚染されていると、純塩収量の収率が低下するということである。さらに、本願発明者によると、下層土ブラインを用いる場合は、連続供給は品質が向上した塩を生成しない。
M. H. Vyas、H. N. Shah、J. R. Sanghavi、M. R. GandhiおよびR. J. Sanghaviは、彼らの特許出願、インド国特許出願第No.315/DEL/95、発明の名称「天日塩工場における、海ブラインからの、低カルシウム不純物を含有する塩化ナトリウムの調製方法」において、活性化したデンプン溶液を用いる処理で、採取した塩のカルシウムを最大70%低下させることができると記載している。この方法の欠点は下層土ブラインには適用できないこと、また大量のデンプン溶液が必要なために大規模商業生産での実施が難しいことである。もう一つの欠点はマグネシウムおよび硫酸塩不純物が依然として高いことである。
S. Mishra, P. K. Ghosh、M. R. Gandhi、A. M. BhattおよびS. A. Chauhanは、彼らの特許出願、2001年に出願されたPCT出願、発明の名称「海産藍細菌によるブラインからCaイオンを除去する改善方法」において、ある種の海産藍細菌を用いてブライン中のCaを掃討することによる海/下層土ブラインからの低Ca塩の製造を記載する。この方法の欠点は、大規模化が容易でないこと、そしてマグネシウムおよび硫酸塩不純物が依然として問題を提起するであろうということである。
上記方法において指摘されている別の欠点は、それらはいずれも、その後の海産化学製品の回収と一体化しておらず、いずれにしてもにがりの組成を改良しないので、そのような回収は以下に記載するように時間がかかる。
泡沫浮遊選鉱技法またはリーチング方法によって、カリ堆積物(例えば、ドイツ国のシュトラスフォード堆積物)から通常、塩化カリウムが製造される。
World Survey of Potash Resources, The British Sulphur Corporation, London 1985、に記載された方法を参照すると、カーナライト(KCl.MgC12.6H2O)の中間生成物を用いて、死海ブラインからカリを製造している。しかし、インドにあるような海水および下層土ブラインは、そのブラインの非常に高い硫酸塩含有率のため、カーナライトの代わりに、カイナイト(KCl.MgSO4.3H2O)複塩を生成する。
J. Kiellandによる"Potassium from Sea Water-A Daring Venture", Chemistry & Industry, 13 Nov. 1971, p 1309の論文を参照すると、ジピクリルアミンを用いて海水から直接にカリを沈殿させることができると記載されている。この方法の欠点は、抽出剤の毒性が非常に高く、またこの抽出剤は再利用困難であるということである。
K. Sheshadri 等による、Salt Research and Industry, April-July 1970, Vol. 7, page 39-44に記載の"Manufacture of Potassium chloride and byproducts from Sea Bittern"を参照すると、にがりをソーラーパンでさらに濃縮し、粗製塩およびセル混合物(NaClおよびMgSO4の混合物)を取りだした後、混合塩(NaClおよびカイナイト)をソーラーパンで生成させる。混合塩は高密度にがりといっしょに適当な比率で分散され、110℃の温度まで加熱し、このとき高温条件下でこのスラリーを濾過することによって分離してケイセライト(MgS04.H2O)を形成する。濾液を周囲温度まで冷却すると、カーナライトが晶出する。塩化ナトリウムおよび塩化カリウムの固体混合物を得るために、カーナライトを水で分解するが、塩化マグネシウムは溶液になっている。塩化カリウムおよび塩化ナトリウムの固体混合物を公知の技法で精製して純粋な塩化カリウムを生成する。
この方法の欠点は、混合塩(カイナイトを含有する)が、2つの先の固体蒸発残留岩の後(すなわち粗塩およびセル混合物が分離除去された後)にだけ得られるということである。これは、パン内での太陽蒸発、パンから塩の除去、中間パンへの液体のポンプ輸送(これらは全て、労働およびエネルギー集約的である)によって行われる。これらの塩類を生成するために、にがりを37.5ボーメ度(Sp. Gr. 1.348)程の高い密度に濃縮しなければならず、これは長時間の蒸発および/または広面積を必要とする。第二に、カイナイト型混合塩を、これを高密度にがりと一緒に混合することによってさらに処理し、そして高温抽出技法を用い、その後混合塩からカーナライトを抽出する。これは時間のかかる操作であり、種々の排出流にカリウムの損失を伴う高エネルギー消費を要する。第三に、全ての固体蒸発残留岩中の価値あるマグネシウムがかなり失われ、高純度マグネシア等の他の生成物を回収するプロセスの設備も無い。
M. K. RavalおよびK. V. Satyanarayanaによる"Bromine Content in Bttern From Salt Works in Kuda-Kutch Region", Salt Research and Industry, Vol.4, No. 2, April 1967 pp 56-58の記事、ならびにM. H. JadhavおよびV. V. Chowguleによる"Bromine concentration with rise in Density of Sea Bittern", Fifth International Symposium on Salt,の記事を参照すると、そこから、蒸発に伴ってにがり中の臭化物の濃度の増加があるが、にがり中のもとの臭化物含量のかなりの部分は上述したように、カイナイトを介したカリの回収中に固体蒸発残留岩中に失われる傾向があると結論付けることができる。これは、臭素を29〜32ボーメ度のところで無理に回収することとなり、この回収は効率が悪い。なぜなら、にがり中の臭化物濃度は2〜4gL-1だからである。
海産化学製品の回収のために、Chr. Balarew, D. RabadjievaおよびS. Tepavitcharovaによる"Improved Treatment of Waste Brines" (International Symposium on Salt 2000, page 551-554)を参照することができる。塩の結晶化、その後の石灰を用いるにがり中のマグネシウムの除去、その後のカリの回収および硫酸塩除去目的のためのにがり中への塩化カルシウムの再循環を主張するこの方法の主たる欠陥は、いずれにしても塩品質が改善されず、カリの回収には太陽蒸発には適さない大量の水の除去を必要とする。
Gadre G. T. , Rao A. V.およびBhavnagary H. M. , Jr.による、Sc. Ind. Res. , 17 (A), 9, (1958), p 376の"Potassium chloride from sea bittern-Part 2, Recovery of potassium chloride, magfzesium sulphate and potassium sulphate"を参照すると、にがりを10℃〜5℃に冷却して硫酸イオンをエプソム塩として結晶させている。この方法の主な欠陥は、高コストの冷却および大量取り扱いに加えて、この方法がにがり中にもともと存在していた最大50%の範囲までの硫酸塩を除去し、後の工程で、それがカーナライトを汚染して生成物を純粋で無くすることである。
本発明にしたがうと、現場生成した塩化カルシウムを用いるか、または蒸留器廃棄物中の塩化カルシウムを用いる低密度ブライン(すなわち、塩が結晶化前のブライン)の硫酸塩除去が、従来技術において記載した欠陥全てに対する非常に効果的な解決方法となることが判った。塩のカルシウム不純物は、クロロアルカリ工業においてその価格と有用性とを決定する特に大きな関心事であるが、脱硫酸塩処理のためにブラインに塩化カルシウムを添加することは塩のカルシウム不純物を増加させず、実際はそれを減少させることが、本発明中で判った。この主たる理由は、塩化カルシウムを添加すると、ブライン中の大量のカルシウムイオン濃度と硫酸カルシウムの小さい溶解度のために硫酸カルシウムが沈殿物として除去されるからである。結果として、25度ボーメ以上での普通塩の晶出時に、この普通塩と一緒に、硫酸カルシウムはほとんど沈殿しない。塩結晶に付着するブライン中の残カルシウムは、硫酸カルシウムより非常に高い溶解度を有する主として塩化カルシウムの形態であるので、容易に洗浄可能である。
硫酸塩の除去は、塩中の硫酸マグネシウム不純物の蓄積も減らし、付着している塩化マグネシウム不純物は容易に洗浄される。脱硫酸塩処理薬剤の必要性が最も小さく、塩品質を現在得られる海塩の品質よりさらに優れた純度に高めることができるので、最も純度の低い塩を生成する下層土ブラインにとって非常に魅力的である。本発明においてさらに確立されているように、脱硫酸塩処理を行なうために塩化カルシウムを添加すると、どんな方法でもにがりの特性を劣化させず、カーナライトを容易に回収することができる。さらに、本発明に見られるように、脱硫酸塩処理を行なうと、にがり中に臭化物濃縮物を定常的に蓄積でき、固体蒸発残留岩中の損失を無視できる。
さらに、脱硫酸塩処理を行なうと高純度塩化マグネシウムを生成でき、塩化カルシウムの製造に利用可能な塩酸の生成を伴って、その一部を高純度の酸化マグネシウムに転化できる。本発明のさらに新規な点は、脱硫酸塩処理のためにソーダ灰蒸留器廃棄物を用いることである。そのような廃棄物は塩化カルシウム過多および塩化ナトリウム過多であり、両方とも本発明の方法論において有用である。
本発明の主たる目的は、塩および海産化学製品を回収する改良された、一体化された方法を提供することであり、ブラインの脱硫酸塩処理および上述した欠陥の回避を中心においている。
本発明の別の目的は、結晶にした塩を単に水で洗浄して、実質的に追加のコスト無しで一体化方法で、特に下層土ブラインから高純度塩を調製することであり、さらにまた僅かにコストを追加して超高純度の塩を調製することである。
本発明のさらに別の目的は、塩製造とソーダ灰製造とを一体化することであり、脱硫酸塩処理方法のために、ソーダ灰プラントに発生したカルシウム過多蒸留器廃棄物を使用することである。
本発明のさらに別の目的は、塩生産性を最大にし、脱硫酸塩処理薬剤の必要性を最小限にし、且つ塩品質において最も特異的な改善を達成するように、高濃度、低硫酸塩下層土ブラインから、塩および海産化学製品を回収することである。
本発明のさらに別の目的は、ブラインからの分離を容易にする、硫酸カルシウムを簡単に顆粒化するシーディング方法を提供する。
本発明のさらに別の目的は、十分に確立された方法を使って、下流プロセスにおいて炭酸マグネシウムおよび炭酸カリウムを生成するために、石灰を塩酸に溶解したときに生成される二酸化炭素を用いることである。
本発明のさらに別の目的は、カーナライトを生成するために追加の蒸発によって脱硫酸塩処理されたにがりを処理するときの臭素の損失が無視できる程であり、その結果、最終のにがりにおいて、臭化物を豊富にすることができ、より経済的であるために、より高い濃度の臭化物イオンが好ましい十分に確立された臭化物回収方法によって処理することができることを述べることである。
本発明は、一体化された様式でブラインから工業グレードの塩および海産化学製品を回収することに関する。この方法は、硫酸カルシウムを沈殿させるための塩化カルシウムでの塩ブラインの処理、カーナライトを生成するためのにがりの太陽蒸発、塩化ナトリウムおよび塩化カリウム混合物を回収するためのカーナライトの分解、ならびに塩化カリウムを生成するための、公知の高温抽出技法によるこの固体混合物の処理を含む。石灰石を塩酸で処理して塩化カルシウムを生成し、そしてこの塩化カルシウムをブラインの脱硫酸塩処理のために再循環させ、同時に二酸化炭素を十分に確立されたルートによりマグネシウムおよびカリウムの炭酸塩を調製するために再循環させる。
したがって、本発明は以下の工程を含んで成る、一体化様式において3〜24度ボーメのブラインから普通塩および海産化学製品を回収する方法を提供する:
(i) 脱硫酸塩処理のために必要とされる100〜600g/L濃度の塩化カルシウムを調製するために、600〜800℃で最終にがりの塩化マグネシウムをか焼することから得られる1〜12Mの塩酸と石灰岩を含めた石灰質材料とを、石灰岩1部と塩酸2部の理論量比で反応させる工程;
(ii) 前記ブラインを工程(i)で得られた塩化カルシウムで処理して、シーディングプロセスにより粒状硫酸カルシウムを生成する工程;
(iii) ブラインから硫酸カルシウムを分離する工程;
(iv) ソーラーパン内で、脱硫酸塩処理されたブラインを29〜32度ボーメまで蒸発させることにより塩を晶出させる工程;
(v) 水または希釈ブラインで塩を洗浄して付着しているカルシウムおよびマグネシウムの塩化物を除去する工程;
(vi) ソーラーパン内で、密度範囲29度ボーメから35.5度ボーメまで、にがりを蒸発させて、粗カーナライトを晶出させ、その後公知の技法によって塩化カリウムを回収する工程;
(vii) 主として塩化マグネシウムおよび富裕臭化物を含む濃縮された最終にがりを回収する工程;および
(viii) 工程(i)に再循環させるのに十分な固体酸化マグネシウムおよび塩酸を生成するために、最終にがりの一部を固化し、そして600〜800℃の温度範囲でか焼させる工程。
本発明の別の態様では、硫酸塩に対して0.8〜1.2モルのカルシウム中5〜15% CaCl2濃度のソーダ灰工業の蒸留器廃棄物中の塩化カルシウムも随意選択的に用いることができる。
本発明のさらに別の態様では、ほとんど完全な脱硫酸塩処理を確実にするために、残留している硫酸イオンに対するバリウムのモル比0.80〜0.95の塩化バリウムで請求項1の工程(ii)で得られた脱硫酸塩処理されたブラインを処理する。
本発明のさらに別の態様では、海産化学製品が、普通塩、塩化カリウム、臭化物に富む塩化マグネシウム、高純度マグネシア、さらには硫酸カルシウムを含み、これらは0.5%未満の塩化物を含んでおり、これを3〜24度ボーメの密度の下層土/海ブライン、且つ典型的に16度ボーメで測定して5〜18g/Lの範囲の硫酸塩濃度の下層土/海ブラインから、効率のよい一体化した様式で生成することができる。
本発明のさらに別の態様では、0.5〜2.0g/Lの範囲の濃度までブラインの硫酸塩濃度を低下させることにより、前記海産化学製品の回収を最も効率よく行なうことができる。
本発明のさらに別の態様では、現場で生成された塩化カルシウムを添加することによって硫酸塩の減少を達成する。
本発明のさらに別の態様では、脱硫酸塩処理されたブラインからの硫酸カルシウムの除去を、生成された硫酸カルシウムを容易に粒状化できるシーディング技法によって促進する。
本発明のさらに別の態様では、高塩化ナトリウム濃度(最大18度ボーメ)および低硫酸塩濃度(16度ボーメのところで、6g/L未満)有する下層土ブラインがブライン源として特に有用である。
本発明のさらに別の態様では、ソーダ灰プラント近傍に配置されたブラインを、塩化カルシウム5〜15%を含有する蒸留器廃棄物で処理することができる。
本発明のさらに別の態様では、脱硫酸塩処理、塩回収およびカーナライト生成の一次プロセスを、広いソーラーパンのフィールド内で容易に行なうことができる。
本発明のさらに別の態様では、脱硫酸塩処理によって、蒸発中に晶出した固体に伴う臭化物の大きな損失無しに、にがり中に35.5度ボーメのところで7.5g/Lまで臭化物濃度を蓄積することができる。
本発明を以下の工程でさらに説明する:
(I) 周囲条件下で、浸出タンクで石灰岩と再循環された塩酸とを反応させて塩化カルシウムを調製し、次いで、少量の石灰で処理してpHを5.5に上げ、鉄不純物に由来する好ましくない色を除去するため、当該プロセスで生成された硫酸カルシウムの床を通してそれ自体を濾過する。塩化カルシウム溶液の濃度を好ましくは、410〜440gL-1に維持する。あるいは、塩化カルシウムを、ソーダ灰工業に由来する蒸留器廃棄物を沈殿させた後の、一般的に10〜12%CaCl2および5〜7%NaClの組成を有する透明液体として得る。
(II) ブライン、好ましくは、15度ボーメ〜22度ボーメ(Sp. Gr. 1.11〜1.14)の範囲に密度を有するものを、上述したように塩化カルシウム溶液で処理して硫酸カルシウムを除去する。反応容器中、または好ましくは、広いソーラーパンのフィールド内でこの反応を実施することができる。反応容器内で実施する場合、硫酸カルシウムの産出スラリーの一部をシードとして反応容器に戻す。これにより沈殿物を粒状にし、底部に効率よく沈殿する。
(III) 脱硫酸塩処理されたブラインをコンデンサーで濃縮させ、その後およそ25度ボーメ(Sp. Gr. 1.21)(この時点で普通塩が晶出する)でクリスタライザーに充填させる。付着した塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムを除去するために、フィールド内で少量の希釈ブラインまたは新鮮な水で洗浄すると、このように処理したブラインはソーラーパンで蒸発させると、高純度の塩を生成する。
(IV) 塩化カルシウムを用いた脱硫酸塩処理は、ブラインから硫酸塩を完全には除去せず、硫酸カルシウムの形態で少量のカルシウムが晶出する塩と一緒に共沈する。もっと高純度の塩が必要な場合、ブラインのより完全な脱硫酸塩処理を、その使用量の塩化バリウム(しかし、塩化カルシウムを用いる脱硫酸塩処理の第一段階であるので最小限である)を用いて行なうことができる。バリウムイオンで塩が汚染されるのを避けるために、塩化バリウムを、CaCl2で処理した後のブライン中に存在している硫酸塩の理論量よりも僅かに少ない量で用いる。この硫酸塩濃度は、一般的に、24度ボーメで1〜3g/Lの範囲である。オープンフィールドよりも反応容器中で、塩化バリウムを用いる脱硫酸塩処理を実施することを推奨する。
(V) 塩晶出の後得られる29〜30度ボーメ(Sp. Gr. 1.25〜1.26)の範囲の密度を有する母液(にがり)を、さらに太陽蒸発を行なう浅い不浸透性のソーラーパンに供給する。密度を32〜33度ボーメ(Sp. Gr. 1.28〜1.284)に上げると、もとのにがりに存在した過剰の塩化ナトリウムが晶出するので、それを除去する。さらに蒸発させると、従来技術で確立されているように、カーナライト複塩(KCl.MgCl2.6H2O)が、35〜35.5度ボーメ(Sp. Gr. 1.318〜1.324)のところで、残NaClと一緒に晶出する。
(VI) カーナライトを水で分解して、塩化マグネシウムならびに塩化カリウムおよび塩化ナトリウムの混合物を除去する。塩化カリウムを得るための後者の精製は、当該技術分野で確立されているのと同様に達成される。残留する塩化ナトリウム/塩化カリウムはその後の循環における回収強化のために前記カーナライトパンに戻される。
(VII) カーナライトの除去後に得られるにがり(最大35.5度ボーメ(Sp. Gr. 1.324)の密度を有する)は、塩化マグネシウムの濃縮液であって、400〜430gL-1の範囲の塩化マグネシウム濃度の最終にがりとして知られている。臭化物に関して最終にがりを分析すると、その濃度は7.5gL-1(元素の臭素として表す)であり、29度ボーメ(Sp.G.r 1.25)のところでの臭化物濃度の約3倍、そして32度ボーメ(Sp.G.r 1.28)のところでの臭化物濃度(多くのプラントで臭化物が回収される典型的な濃度範囲)の約1.5倍であることがわかった。にがりの容量は29度ボーメから35.5度ボーメに向かって3倍分だけ減少し、この濃縮プロセス中に本質的に臭化物の損失は無い。
最終にがりをか焼システムで600〜800℃の温度範囲で反応させると、次の等式の確立されたプロセスによって酸化マグネシウムと塩酸が生じる。
MgCl2.6H2O → MgO + 2HCl + 5H2O
次の例は具体的に示すためであり、本発明の範囲を限定すると解釈すべきでない。
例1
この例では、24度ボーメ(Sp. Gr. 1.198)密度のブライン、SO4 2-およびCa2+を、それぞれ、5.23gL-1および0.86gL-1の濃度で有するものを塩化カルシウムを用いて脱硫酸塩処理した。
塩化カルシウムを、濃塩酸に石灰岩を溶解することにより調製し、その後、残った酸を中和し、鉄不純物を沈殿させるために石灰を加えた。沈殿させた後、デカント溶液を硫酸カルシウムの床で濾過すると、予想濃度444gL-1の塩化カルシウムを含んだ無色溶液が生成した。3.6Lのブラインを0.068Lの塩化カルシウム溶液で処理した。硫酸カルシウム(洗浄後0.45%Cl-1を含む)を除去した後、脱硫酸塩処理したブラインは、1.73gL-1のSO4 2-を含んでいた。脱硫酸塩処理したブラインの一部を、29度ボーメ(Sp. Gr. 1.25)の密度に達するまで太陽蒸発によって濃縮し、普通塩の大部分を晶出させた。この普通塩を化学分析すると、0.2%Ca2+を含有していたが、脱硫酸塩処理していない塩は0.35%Ca2+を有した。24度ボーメの脱硫酸塩処理したブラインの第二部分を、ブラインの残留硫酸塩含量の80%が硫酸バリウムとして沈殿されるように塩化バリウムで処理した。このブラインをデカントし、29度ボーメ(Sp. Gr. 1.25)に到達するまで太陽蒸発によって濃縮させた。結晶化した塩化ナトリウムのカルシウム含有率は、この塩を最小量の水で洗浄後0.03-0.04%の範囲であった。この例は明らかに、ブラインを、最初塩化カルシウムでその後塩化バリウムで脱硫酸塩処理すると、塩化バリウムの使用を節約して高純度品質の塩を生じることを示している。
例2
この例では、脱硫酸塩剤として例1のように調製した塩化カルシウムを用いて、塩田それ自体において、下層土ブラインに由来する塩を生産するために、現場規模の試験を行なった。密度16.5度ボーメ(Sp. Gr. 1.128)の下層土ブラインは以下のような組成を有していた:Mg,6.3gL-1;Ca,1.17gL-1;SO4,6.5gL-1;Cl,117.0gL-1;Na,64.0gL-1。このブライン50000Lを、濃縮パンで濃度440gL-1CaCl2の塩化カルシウム950Lで処理した。この脱硫酸塩処理したブラインを25度ボーメ密度まで濃縮し、その後、塩結晶化のためにクリスタライザーに移した。普通塩が25度ボーメ(Sp. Gr. 1.121)〜30度ボーメ(Sp. Gr. 1.26)の密度範囲で結晶化し、これを採取し、蓄積し、最少量の水で洗浄して、付着している高溶解性カルシウムおよびマグネシウム不純物を洗浄した。乾燥基準でこの塩を分析すると、Ca,0.11%w/w;Mg,0.09%w/w;SO4,0.06%w/w;NaCl99.0%w/wであった。この試験で得られ、洗浄した普通塩の全量はおおよそ5トンであった。
例3
次の化学分析値:Mg2+,46.0gL-1;Na+,44.1gL-1;K+,13.9gL-1;Ca2+,2.0gL-1;Cl-,193gL-1;SO4 2,2.4gL-1;Br,2.5gL-1を有する29度ボーメ脱硫酸塩処理したにがり40Lを、浅いパンに注いだ。このパンは太陽エネルギーを用いて濃縮可能であった。
最初、この得られたにがりを過剰の塩が晶出する32.2度ボーメの密度まで濃縮し、これを除去した。第二の浅いパン内で太陽エネルギーを使ってさらに蒸発させると、得られたにがりはさらに35.5度ボーメ(比重1.32)のにがり密度まで濃縮された。次の組成:KCl,15.00%;MgCl2,28.22%;CaSO4,0.46%;CaCl2,0.36%;NaCl,6.2%を有すると予想される5.5kgの粗カーナライトを分離した。
上記のようにして得たカーナライト1kgを、最初に周囲条件下で0.4kgの水で処理した。固形分と液相が分離したあと、固相は121.4gのKC1を含んでいたので、カーナライトに最初に存在したKC1の79%の回収を示している。残りは液相中に含まれていた。液相はカーナライト生成前のにがり中のKC1濃度とほとんど同じであるKC1分析41.2gL-1を示したので、この液相をそのにがりと混合し、さらにカーナライトを回収するためにソーラーパンで濃縮させた。これにより、KC1の損失を多いに低下させた。そのようにして得られたKCl/NaCl混合物を、周知の高温抽出技法を用いてさらに処理して、97.8%KClを含有する塩化カリウムを生成した。
カーナライトを除去した後、次の化学分析を示す最終にがり11Lが得られた:Mg2+,108.7gL-1;Na+,gL-1,K+,1.4gL-1;Ca2+,1.6gL-1;Cl-,324.5gL-1;SO4 2-,0.gL-1;Br-,7.5gL-1;B,0.11gL-1。最終にがりの一部を600〜800℃でか焼して粗酸化マグネシウムを生成し、次いで水洗して、98.5%MgOを含有する酸化マグネシウムを得た。副生成物としてこのプロセスで生成した塩酸を、例1に記載した塩化カルシウムの生成プロセスのために再循環させることができる。
例4
この例では、下層土ブラインから塩を回収した後に得られた29度ボーメにがりを、反応容器内での脱硫酸塩処理の原料として用いた。反応容器内で、にがりおよび塩化カルシウムの流速を0.21L分-1および0.013L分-1に維持し、それによってスラリー形態で固形硫酸カルシウムが9.13g/分で生成した。18.26g分-1の硫酸カルシウムを含有するシードスラリー0.06L分-1を反応容器に連続的に添加した。産出したスラリーの3分の2を反応容器にシードとして再循環させ、3分の1をその後の処理に用いて連続プロセスが達成できるようにした。産出した硫酸カルシウムスラリーは粒状であり、濃度294gL-1で容易に沈殿し、透明な脱硫酸塩処理されたにがりのデカンテーションを可能にした(これは、別な方法では非常に難しい)。
この脱硫酸塩処理をスケールアップして、そのような脱硫酸塩処理したにがり2400リットルを得、ソーラーパン内で濃縮させた。32.5度ボーメ(Sp. Gr. 1.288)のところで過剰の塩化ナトリウムを除去した後、35.5度ボーメ(Sp. Gr. 1.324)の密度のところでカーナライトが堆積するまで、にがりをさらに蒸発させた。パンの中に総計で340kgのカーナライトが晶出した。カーナライトの化学分析は次の通りであった:CaSO4,0.816%;MgCl2,35.25%;NaCl,8.42%;KCl,15.03%。35.5(Sp. Gr. 1.324)の密度のところでカーナライトを除去した後、以下の化学組成を有する最終にがり約650リットルが得られた:Ca2+,2.12gL-1;Mg2,113.3gL-1;SO4 2-,0.33gL-1;Na,1.50gL-1;K,1.10gL-1;Cl-,336.8gL-1;ホウ素(B),0.1gL-1
例5
例1の例において、ブラインをソーダ灰工業で沈殿した蒸留器廃棄物を用いて処理した。その組成は次のとおりである:CaCl2,12.9%(w/v);NaCl,6.6%(w/v)。蒸留器廃棄物を添加して、例1の例と同じカルシウム対硫酸塩の比を維持すると、例1に報告したものと同じ結果が得られた。
本発明の主な利点は次の通りである:
(1) 29度ボーメのところでの硫酸塩1〜3g/Lを含有する超低硫酸塩にがり(中間体カーナライトを介して塩化カリウムおよび塩化マグネシウムの効率のよい簡単な回収手段として知られている)を、ソーダ灰工業の蒸留器廃棄物を用いる経済的な脱硫酸塩処理プロセスによって、海水および世界の多くの地域で一般的な他の形態のブライン等の高硫酸塩ブラインから生成することができ、さらに、優れた品質の塩を生成する利点を伴う。これは、塩製造およびソーダ灰製造がいくつかの大きな産業に集約されている場合に、特に適用できる。
(2) また、この改善されたプロセスは、硫酸塩濃度が低く(16.5度ボーメのところで<6g/L)、塩濃度は高いが、高い(>0.3%)不溶性のカルシウム不純物を伴う低品質塩を生成するある種の下層土ブラインに最も魅力的である。
(3) 海ブラインおよび上述したような下層土ブラインの脱硫酸塩処理により、ブライン中の臭化物含有率を、35.5度ボーメ最終にがり中で累進的に最大7.5g/Lまで高めることができ、濃縮プロセス時においての臭化物損失は無視できる。
(4) マグネシアの下流製造と一体化すると、副生成物として生じた塩酸を安価な石灰岩および他の安価な石灰質原料から塩化カルシウムを調製するのに用いることができ、同時に遊離した二酸化炭素を、十分に確立されたプロセスでカリウムおよびマグネシウムの炭酸塩の製造に用いることができる。
(5) ブラインの強制脱硫酸塩処理により、自然の太陽濃縮を用いて最大可能量の硫酸カルシウムを晶出させるために通常用いられる精巧なコンデンサーの必要性を除去することができる。
(6) 高塩化ナトリウム濃度(最大18度ボーメ)および低硫酸塩濃度(16度ボーメのところで<6g/L)有する下層土ブラインは、生産性を最大にし、脱硫酸塩処理剤の使用を最小にし、そして塩品質の向上に関する当該プロセスの利点を最大にするブライン源としてとりわけ好適である。
(7) 当該プロセスのコスト効率を最大にするために、ソーダ灰プラント近傍に配置されたブラインを、塩化カルシウム5〜15%および塩化ナトリウム1〜7%を含有する蒸留器廃棄物で処理することができる。

Claims (20)

  1. 海ブライン及び/又は下層土ブラインから塩化ナトリウムおよび海産化学製品を回収する方法であって、当該方法は:
    (i) 前記ブラインを、塩化カルシウムを含む組成物を用いて処理して、硫酸カルシウム沈殿物を生成させる工程;
    (ii) 前記ブラインから沈殿した硫酸カルシウムを分離して、一部脱硫酸塩処理されたブラインを得る工程;
    (iii) 工程(ii)で得られた一部脱硫酸塩処理されたブラインを、塩化バリウムを用いて処理して、実質的に脱硫酸塩処理されたブラインを得る工程;
    (iv) 工程(iii)で得られた実質的に脱硫酸塩処理されたブラインを29〜32度ボーメまで蒸発させて、酸塩類を有する塩化ナトリウムの結晶、及びにがりを得る工程;
    (v) 工程(iv)で得られた塩化ナトリウムを水または希釈ブラインを用いて洗浄して、付着しているカルシウムおよびマグネシウムの塩化物を除去する工程;
    (vi) 工程(iv)で得られたにがりを、35.5度ボーメの密度まで蒸発させて、粗カーナライト、並びに塩化マグネシウムおよび臭化物に富む濃縮された最終にがりを得る工程;
    (vii) 最終にがりの一部を固化し、そして固化された部分をか焼させて、固体酸化マグネシウムおよび塩酸を生成させる行程;そして
    (viii) 工程(vii)で生成された塩酸を、石灰岩を含む石灰質材料と反応させて、塩化カルシウムを提供する工程、および当該塩化カルシウムを工程(i)に再循環させる工程
    の連続工程を含んで成る。
  2. 回収された海産化学製品が、塩化カリウム、臭化物に富む塩化マグネシウム、高純度マグネシア、および0.5%未満の塩化物を含む硫酸カルシウムを含んでいる請求項1に記載の方法。
  3. 工程(i)で処理されたブラインが、3〜24度ボーメの密度を有する請求項1に記載の方法。
  4. 工程(i)の塩化カルシウムを含む組成物が、塩化カルシウム又はソーダ灰蒸留器廃棄物である請求項1に記載の方法。
  5. ソーダ灰蒸留器廃棄物が、5〜15%の塩化カルシウムを含有している請求項4に記載の方法。
  6. 塩化カルシウムが、塩酸と石灰質材料とを反応させることによって調製されている請求項4に記載の方法。
  7. 工程(i)において、塩化カルシウムが、100〜600g/Lの範囲の濃度有する請求項1に記載の方法。
  8. 工程(ii)において、沈殿した硫酸カルシウムが、前記ブラインを用いて前記ブラインから粒状形態で分離される請求項1に記載の方法。
  9. 工程(iii)において、BaCl2の形態中、残留している硫酸イオンに対するバリウムのモル比が0.80〜0.95 であるBaCl2を用いる請求項1に記載の方法。
  10. 工程(iv)において、にがりの蒸発がソーラーパン内で行われる請求項1に記載の方法。
  11. 工程(vi)において、密度範囲29度ボーメから35.5度ボーメまで、にがりを蒸発させる請求項1に記載の方法。
  12. 工程(vi)において、結晶の形態で、粗カーナライトが得られる請求項1に記載の方法。
  13. 工程(vi)において、得られた粗カーナライトが、組成:KCl,15.00%;MgCl2,28.22%;CaSO4,0.46%;CaCl2,0.36%;NaCl,6.2%を有する請求項1に記載の方法。
  14. 工程(vi)において、塩化ナトリウムおよび塩化カリウム混合物を得るために、得られた粗カーナライトが分解される請求項1に記載の方法。
  15. 塩化カリウムが、前記混合物から回収される請求項14に記載の方法。
  16. 工程(vii)において、固化された最終にがりを600〜800℃の温度でか焼させて、酸化マグネシウムおよび塩酸を得る請求項1に記載の方法。
  17. 工程(i)において、ブラインの硫酸塩濃度が、16度ボーメのところで5〜18g/Lの範囲にある請求項1に記載の方法。
  18. 工程(ii)において、ブラインの硫酸塩濃度が、0.5〜2.0g/Lの範囲にある請求項1に記載の方法。
  19. 工程(i)で処理されるブラインが、最大18度ボーメの塩化ナトリウムおよび16度ボーメのところで6g/L未満の硫酸塩を有する下層土ブラインである請求項1記載の方法。
  20. 工程(vi)からの濃縮された最終にがりの臭化物濃度が、35.5度ボーメのところで最大7.5g/Lである請求項1に記載の方法。
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