JP5330933B2 - 運動機能評価システム、運動機能評価方法およびプログラム - Google Patents

運動機能評価システム、運動機能評価方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、運動障害の重症度を評価する技術に関する。
近年、高齢化社会の進行に伴い、運動障害を有する患者数が増大している。運動障害とは、パーキンソン病、脳卒中、頚髄症、認知症、精神疾患など、運動機能に障害が発生する疾患をさす。例えば、運動障害を伴う代表的な疾患であるパーキンソン病は、手の震えや筋肉のこわばり等によって日常生活に大きな障害をもたらす難病で、日本国内のパーキンソン病患者は約14万5000人にも及ぶ。
従来から、運動障害の診断は、医師が患者の動作を見て診察を行い、重症度を表すスコアに基づいて評価する方法が一般的である。例えば、パーキンソン病の診断では、UPDRS(Unified Parkinson’s Disease Rating Scale)が、パーキンソン病の重症度の評価尺度(指標)として広く用いられている。UPDRSでは、歩行や指タッピング運動(手の親指と人差し指を繰り返し開閉させる動作)など複数の動作から運動機能を評価する。
しかし、UPDRSでは、医師の主観的な診断によって評価が行われ、医師間で個人差が生じるため、客観性に欠ける面がある。この問題を解決するため、指タッピング運動を測定および解析して、運動障害の重症度の客観的指標を提示する技術が提案されている(特許文献1、特許文献2、非特許文献1参照)。その客観的指標としては、指タッピング運動の波形(距離波形、速度波形、加速度波形など)から抽出した特徴量が用いられており、パーキンソン病の重症度の客観的指標としての有用性が検討されている(非特許文献2参照)。
特開2005−152053号公報 特開2008−246126号公報
Kandori et al., "Quantitative magnetic detection of finger movements in patients with Parkinson’s disease.", Neuroscience Research. Vol. 49, No. 2, 2004, pp 253-260 村田美穂ら、「パーキンソン病患者への指タップ装置の薬効評価対応の検討」、第2回新しい運動機能研究会、2007年11月16日、p22
しかしながら、運動障害は様々な症状を同時に併発することが多い。パーキンソン病においても、四大徴候(振戦、筋固縮、無動、姿勢保持障害)など複数の症状が併発することが知られている。このことから、単一の症状を表す特徴量から運動障害の重症度を正確に評価することは困難である。
また、運動障害は高齢者に発症することが多いため、医師の主観的判断に頼ると、運動障害と老化による運動機能低下を混同(誤認識)しやすいという問題点もある。
そこで、これらの問題を解決するため、本発明は、老化による運動機能低下を考慮しつつ、複数の運動障害の症状を総合的に評価することで、運動障害の重症度を精度よく評価することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、片手の二指の開閉動作の繰り返しである指タッピング運動を行う被験者に装着された運動センサから取得した指タッピング運動に関する時系列の波形データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された波形データを解析する解析手段と、解析手段により解析された解析結果を表示する表示手段と、を備える運動機能評価システムである。
解析手段は、記憶手段に記憶された波形データに基づいて、波形データに対応する運動波形を生成する運動波形生成手段と、運動波形に基づいて、指タッピング運動の特徴を表す特徴量を複数生成する特徴量生成手段と、複数の特徴量それぞれに対して、年齢ごとの特性に基づいた補正を行うことで、複数の年齢補正特徴量それぞれを生成する年齢補正特徴量生成手段と、前記特徴量生成手段において生成された前記複数の特徴量を、前記記憶手段に予め記憶された健常者についての対応する各特徴量と比較することにより、合成することで、前記被験者の運動障害の度合いを表す運動障害総合値を生成する運動障害総合値生成手段と、を含む
そして、特徴量生成手段は、指タッピング運動に関する加速度の波形データと、それを微分して得られる躍度の波形データとの極大点および極小点を用いて、二指が接触している時間帯を特徴量として算出する
その他の手段については後記する。
本発明によれば、老化による運動機能低下を考慮しつつ、複数の運動障害の症状を総合的に評価することで、運動障害の重症度を精度よく評価することができる。
本実施形態に係る運動機能評価システムの全体構成を示したブロック図である。 運動センサを手に取り付けた様子を示した図である。 運動センサ制御部の構成等を示した図である。 運動波形を表した図である。 運動波形から得られる特徴量の種類を示した表である。 運動波形から得られる特徴量の種類を示した表である。 指タッピング運動の用語の定義の説明図である。 (a)は、速度波形のゼロ交差回数の説明図であり、(b)は、加速度波形のゼロ交差回数の説明図である。 距離波形の振幅の局所的な標準偏差の説明図である。 タップインターバルの頻度分布の歪度の説明図である。 距離波形における極大点付近の尖度の説明図である。 被験者情報の入力画面を示した図である。 測定情報の入力画面を示した図である。 計測中の運動波形を表示する測定画面を示した図である。 解析結果出力画面を示した図である。 年齢補正特徴量の算出方法の説明図である。 パーキンソン病の症状に対応して選択した特徴量を示した表である。 パーキンソン病での運動障害総合値に用いる特徴量を示した図である。 UPDRSと運動障害総合値の関係を示した図である。 評価対象の健常者群と運動障害群を示した表である。 年齢補正特徴量の識別性能を示した図である。 運動障害総合値の識別性能を示した図である。 運動障害総合値の重症度の定量化結果を示した図である。 指接触時間の算出の説明図である。 (a)は健常者に関するリサージュ図形であり、(b)はパーキンソン病患者に関するリサージュ図形である。 リサージュ図形から特徴量を算出する方法の説明図である。 リサージュ図形から特徴量を算出する方法の説明図である。 リサージュ図形から算出した特徴量に関し、(a)は速度0のときの加速度平均値についての感度と特異度との関係図であり、(b)は速度0のときの加速度平均値(正規化済み)についての感度と特異度との関係図であり、(c)はリサージュ図形(健常者)からの相違度平均値についての感度と特異度との関係図である。 オープニング速度最大時の距離の計算の説明図である。 クロージング速度最小時の距離の計算の説明図である。 オープニング速度最大時の距離に関し、(a)は平均値についての感度と特異度との関係図であり、(b)は標準偏差についての感度と特異度との関係図である。 クロージング速度最小時の距離に関し、(a)は平均値についての感度と特異度との関係図であり、(b)は標準偏差についての感度と特異度との関係図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明は運動障害を発症する疾患全般(パーキンソン病、脳卒中、頚髄症、認知症、精神疾患など)に適用可能であるが、本実施形態では、パーキンソン病への適用例について示す。また、本発明は、運動障害によって影響が出る様々な運動(歩行、手や指の運動、嚥下時の喉の運動、発音時の口の運動など)に適用可能であるが、本実施形態では指タッピング運動への適用例について示す。
(第1実施形態)
[全体構成]
図1に示すように、本実施形態に係る運動機能評価システム1000は、被験者の指の運動を測定する運動機能測定装置1100と、運動機能測定装置1100によって測定されたデータの記録及び解析を行う運動機能解析装置1200と、被験者の情報等を入力する操作入力部1300と、測定結果や解析結果を出力し前記出力されたデータを表示する表示部1400と、を含んで構成される。
ここで、被験者とは、運動機能測定装置1100による測定対象であり、本実施形態においては、パーキンソン病の有無または重症度の検査を希望する人である。
また、運動機能測定装置1100は、被験者に指タッピング運動を行わせた際の指の動作を測定するものである。ここで、指タッピング運動とは、手の親指と人差し指を可能な限り速く、かつ可能な限り大きく繰り返し開閉させる運動である。
[運動機能測定装置]
運動機能測定装置1100は、被験者の指タッピング運動の情報(以下、単に「運動情報」ともいう。)を時系列に検出するものであって、少なくとも、距離、速度、加速度、躍度(加速度を時間微分したもの)のいずれか1つに関する被験者の運動情報を、波形データとして取得するものである。
運動機能測定装置1100は、運動センサ1110と、運動センサインタフェース1120と、運動センサ制御部1130とを備えて構成される。
運動センサインタフェース1120と、運動センサ制御部1130は、1つの筐体である収容部1500に収容する。なお、1つの筐体に入れなくてもよい。
≪運動センサ≫
図2に示すように、運動センサ1110は、磁場を発信する発信コイル2100(磁場発生手段)と、この磁場を受信する受信コイル2200(磁場検知手段)によって構成される。
発信コイル2100は親指の爪部に、受信コイル2200は人差し指の爪部に、例えば両面テープ等によって、それぞれ装着される。なお、取り付ける指を逆にして、発信コイル2100を人差し指の爪部に、受信コイル2200を親指の爪部に装着してもよい。
また、発信コイル2100と受信コイル2200の被装着部位は、親指と人差し指の爪部として説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、爪部以外の指部分であってもよい。
また、親指と人差し指に限定されることなく、小指等の別の指に装着してもよい。さらに、被装着部位は被験者の爪部又は指に限定されることなく、例えば、指に近接する手のひら等の周辺部位も含まれる。従って、発信コイル2100と受信コイル2200の被装着部位は、被験者の爪部、指、及び指の周辺部位のいずれでもよい。
≪運動センサインタフェース≫
運動センサインタフェース1120(図1参照)は、アナログデジタル変換回路を含み、運動センサ1110によって検出されたアナログ信号の波形データを、所定のサンプリング周波数でデジタル信号の波形データに変換し、前記変換されたデジタル信号が運動センサ制御部1130(図1参照)に導入される。
≪運動センサ制御部≫
図3は、運動センサ制御部1130の構成等を示したブロック図である(運動センサインタフェース1120の図示は省略している)。ここで、運動センサ制御部1130が波形データを取得する手順について説明する。
図3において、交流発生回路3100(交流電流供給部)によって特定の周波数(例えば、20kHz等)を持つ交流電圧が作成される。交流発生回路3100によって作成された特定の周波数を持つ交流電圧は、電流発生用アンプ回路3200によって特定の周波数を持つ交流電流に変換され、その変換された交流電流が発信コイル2100に流れる。発信コイル2100を流れる交流電流によって発生した磁場は、受信コイル2200に誘起起電力を発生させる。
誘起起電力によって受信コイル2200に発生した交流電流(交流発生回路3100によって作成された特定の周波数を持つ交流電圧と同じ周波数を有している。)は、プリアンプ回路3300によって増幅され、増幅後の信号は検波回路3400に入力される。検波回路3400では、交流発生回路3100によって作成された特定の周波数又は2倍周波数によって、前記した増幅後の信号の検波を行う。そのため、交流発生回路3100の出力を、位相調整回路3600によって位相を調整した後、参照信号3700として検波回路3400の参照信号入力端子に導入する。
検波回路3400の出力信号は、LPF(Low-Pass Filter)回路3500を通過した後、所望の電圧を得るためにアンプ回路3800によって増幅されて運動機能解析装置1200に導入される。アンプ回路3800の出力信号3900は、親指と人差し指にそれぞれ装着された受信コイル2200と発信コイル2100との相対距離Dに対応する電圧値を表す(相対距離と電圧値の変換式については後記)。なお、検波回路3400、LPF回路3500及びアンプ回路3800は、それぞれ、検知信号処理部として機能するものである。
以上、運動センサ1110として磁気センサを用いた場合について説明したが、その代わりに、加速度センサやストレインゲージ、高速度カメラ等を用いてもよい。
[運動機能解析装置]
運動機能解析装置1200(図1参照)は、運動機能測定装置1100によって測定されたデータの記録や解析を行うものである。ここで、運動機能解析装置1200は、運動センサ制御部1130からの出力信号を入力するデータ入力部1210と、前記入力した出力信号を解析するデータ処理部1220と、運動機能測定装置1100へ測定の開始のための信号を送信する信号制御手段1230と、被験者情報処理手段1240と、データ処理部1220の解析結果を表示部1400に出力できる形式に処理する出力処理手段1250と、データ処理部1220と被験者情報処理手段1240のデータを保存する記憶部1260と、データの受け渡しや演算処理などの制御を行う制御部1270と、を含んで構成される。
≪データ処理部≫
データ処理部1220は、データ入力部1210から送給され制御部1270を通して得られた出力信号に基づいて、被験者の指タッピング運動の運動波形を算出し、パーキンソン病の重症度を表す客観的な指標を算出する。
ここで、データ処理部1220は、運動波形生成手段1221と、特徴量生成手段1222と、年齢補正特徴量生成手段1223と、運動障害総合値生成手段1224と、運動障害スコア推定手段1225とを含んで構成される。
なお、年齢補正特徴量生成手段1223は、疾患による運動機能低下を評価する際に老化による運動機能低下の影響を低減する効果があるので、当該低減の必要がない場面では不要である。
<運動波形生成手段>
運動波形生成手段1221(図1参照)は、運動機能測定装置1100から送給された電圧出力の波形データを、対応する運動波形に変換し、変換された運動波形を時間微分又は時間積分することによって、距離波形と、速度波形と、加速度波形とを補完的に生成するものである。
ここで、電圧出力(電圧値)を運動波形(相対距離など)に変換するための変換式は、例えば、長さの異なる複数のブロック(例えば長さが20、30、60mmのブロック)を一体化したキャリブレーションブロックを用いて、その複数の長さ(20、30、60mm)それぞれの部分を二指で持った際に得られる電圧値と距離値のデータセットから、そのデータセットとの誤差を最小にする近似曲線として求められる。
図4は、前記波形データを変換式によって変換して得られた距離波形4100と、距離波形4100を時間微分することで得られた速度波形4200と、速度波形4200を時間微分することで得られた加速度波形4300を示す図である。なお、「運動波形」とは、特に限定しない限り、距離波形、速度波形、加速度波形及び躍度波形のうち、少なくとも1つを含む。なお、運動機能測定装置1100として、ストレインゲージや加速度計等を適用した場合であっても、少なくとも1つの運動波形が測定されれば、微積分演算することによって補完的に他の運動波形(距離、速度、加速度、躍度)を求めることができる。
<特徴量生成手段>
特徴量生成手段1222(図1参照)は、運動波形生成手段1221から得られた運動波形の特徴量を抽出する。図5Aと図5Bは、特徴量の名称と定義を示す図である。以下では、必要な用語を説明した後、特徴量番号5023〜5028の特徴量を詳細に説明する。なお、特徴量番号5001〜5022の特徴量については、図5Aと図5Bに示した定義の通りであるので、詳細な説明を省略する。また、以下において、「特徴量番号50※※の特徴量」を「特徴量50※※」とも表記する。
図6に示すように、指タッピング運動の周期6100とは、距離値が距離波形の計測時間中の平均値6200と交差し、かつ速度が0より小さい時点から、次に同じ条件になる時点までと定義する。タップインターバルとは、その1周期の長さとする。そして、1周期内で距離値が最小となる点を距離波形の極小点6300とし、そのときの距離値を極小値とする。同様に、1周期内で距離値が最大となる点を距離波形の極大点6400とし、そのときの距離値を極大値とする。さらに、距離波形の極小点から次の極大点までをオープニング動作6500、距離波形の極大点から次の極小点までをクロージング動作6600と定義する。
速度波形のゼロ交差回数5023(特徴量5023。以下、他についても同様に表記する。)(図5Aと図5B参照)とは、計測時間中に速度が正値から負値になった回数から、タッピング回数5019を引いた値である。なお、速度が正値から負値になった回数は、速度が負値から正値になった回数としてもよい。
速度波形のゼロ交差回数5023は、図7(a)で示したような、距離波形に表れた指タッピング運動の大きな運動以外の細かい上下運動7100の個数を数えるための特徴量である。速度波形がゼロを交差する回数が、距離波形の細かい上下運動の回数に対応している。この特徴量は、パーキンソン病の症状の1つである振戦(細かい震え)を評価するのに有用であると考えられる。
同様に、加速度波形のゼロ交差回数5024(図5B参照)とは、計測時間中に加速度が正値から負値になった回数から、タッピング回数5019を引いた値である。なお、加速度が正値から負値になった回数は、加速度が負値から正値になった回数としてもよい。
加速度波形のゼロ交差回数5024は、図7(b)に示すように、細かい上下運動に限らず、指タッピング運動の途中で不自然に勢いの強弱が変化した回数部分7200を数えるための特徴量である。加速度波形がゼロを交差する回数が、距離波形で不自然に勢いの強弱が変化した回数に対応している。この特徴量も、パーキンソン病の症状の1つである振戦(細かい震え)を評価するのに有用であると考えられる。
距離波形の極大値の局所的な標準偏差5025(図5B参照)とは、図8で示したように、距離波形の近傍n個の極大値の標準偏差を全計測時間にわたって平均した値である。nは、2以上で、かつタッピング回数よりも小さい整数であれば、いくつでもよい。
タップインターバルの局所的な標準偏差5026(図5B参照)とは、近傍n個のタップインターバルの標準偏差を、全計測時間にわたって平均した値である。nは、2以上で、かつタッピング回数よりも小さい整数であれば、いくつでもよい。
パーキンソン病などの運動障害では、全計測時間にわたって局所的な振幅の変動が大きいと考えられる。一方で、健常者では局所的な振幅の変動はあまりないが、疲労のために全計測時間にわたって徐々に振幅が小さくなると考えられる。距離波形の極大値の標準偏差5005は全計測時間にわたって標準偏差を計算するため両者の違いを表すことが困難である。一方、距離波形の極大値の局所的な標準偏差5025は、局所的な振幅の変動を表すため、全計測時間にわたって継続的に算出することで、両者の違いを表すことができると考えられる。同様に、タップインターバルの局所的な標準偏差5026も、両者の違いを表すことができると考えられる。
タップインターバルの分布の歪度5027(図5B参照)とは、図9で示すような全計測時間のタップインターバルの頻度分布9100(ヒストグラム)の歪度である。ここで、歪度とは、分布の非対称性を表す統計的指標であり、例えば、偏差の3乗の平均を標準偏差の3乗で除算することで求めることができる。
健常者のタップインターバルの頻度分布は正規分布に近い形になると考えられるのに対して、パーキンソン病などの運動障害では、時折長いタップインターバルが混入する場合がある。そのため、正方向側の裾が延びた形状の頻度分布になると考えられる。タップインターバルの分布の歪度5027は、この性質を表すことができる。つまり、当該歪度が、健常者の頻度分布の場合は「0」に近く、パーキンソン病患者の頻度分布の場合は比較的大きな値になると考えられる。
極大点付近の尖度5028(図5B参照)とは、距離波形の極大点の尖度を、全計測時間にわたって平均した値である。ここで、尖度とは、分布の尖り具合を表す統計的指標であり、例えば、偏差の4乗の平均を標準偏差の4乗で除算することで求めることができる。図10に示したように、一定値以上の距離波形を極大点付近の距離波形9200として、それに対して尖度を計算する。
極大点付近の尖度5028は、パーキンソン病などの運動障害に観察される症状である、筋肉のこわばり(筋固縮)を表すことができると考えられる。筋肉がこわばると、オープニング動作とクロージング動作の切り替えを滑らかに行えず急激に切り替えるために、極大点付近の距離波形が尖ると考えられるからである。
図5Aと図5Bに示した特徴量番号5001〜5028の特徴量を、非補正特徴量(年齢補正を行っていない特徴量)と呼ぶ。なお、非補正特徴量の算出においては、標準偏差の代わりに、分散などデータのばらつきを表す異なる統計的指標を用いてもよい。また、非補正特徴量は、手の大きさが異なる人のデータも同等に扱うために、2指を最大に開いたときの距離値で規格化してもよい。
<年齢補正特徴量生成手段>
年齢補正特徴量生成手段1223(図1参照)は、特徴量生成手段1222によって得られた各々の非補正特徴量5001〜5028を、年齢で補正することによって年齢補正特徴量を算出する。
具体的には、記憶部1260に保存されている被験者の年齢を後述する推定式に代入して得た値を年齢推定特徴量とし、非補正特徴量から前記年齢推定特徴量を減じた値を年齢補正特徴量として算出する。なお、年齢補正特徴量の計算方法および効果については後述する。
<運動障害総合値生成手段>
運動障害総合値生成手段1224(図1参照)は、下記の式(1)によって年齢補正特徴量を合成することで、運動障害総合値(MD)を算出する。なお、式(1)による計算方法の詳細と運動障害総合値の効果については後述する。
<運動障害スコア推定手段>
運動障害スコア推定手段1225(図1参照)は、運動障害総合値と運動障害の重症度のスコアとの関係を表す近似関数に、運動障害総合値を代入して、運動障害推定スコアを求める。なお、近似関数の求め方と運動障害推定スコアの効果については後述する。
≪信号制御手段≫
信号制御手段1230(図1参照)は、運動機能測定装置1100へ測定の開始のための信号を送信する。運動機能測定装置1100は、測定を行わないときはスタンバイ状態で、信号制御手段1230からの信号によって測定可能な状態になる。
≪被験者情報処理手段≫
被験者情報処理手段1240(図1参照)は、記憶部1260内の、被験者情報や解析結果等の情報を記録する被験者DB(Data Base)を用いて、それらの情報の管理を行うものである。
より詳細には、被験者情報処理手段1240は、1)被験者情報の登録、修正、削除及び検索、ソート、2)被験者情報と測定データとの関連付け、3)測定データの解析結果の登録、修正、削除(項目の追加、修正、削除)、4)統計処理を行った場合には、その統計処理結果の登録、修正、削除、の主に4項目の処理を被験者DBとの連携によって行う。
また、被験者DBに登録される被験者情報としては、被験者ID、氏名、生年月日、年齢、身長、体重、疾患名、被験者に関するコメント等が挙げられる。なお、被験者情報処理手段1240によるこれらの情報管理は、従来公知のプログラムとデータ構成によって容易に実現することができるものである。
≪出力処理手段≫
出力処理手段1250(図1参照)は、表示部1400に、被験者DBに登録された被験者情報や解析結果等の情報を、グラフやテーブルの形式を適宜用いて視覚的に理解しやすい表示形式で表示させるものである。なお、出力処理手段1250は、前記した全ての解析結果に関し、同時に表示させる必要はなく、操作者が適宜選択する項目に関して表示させる構成とすることもできる。
≪制御部≫
制御部1270は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等によって構成される。
データ処理部1220内の各手段、信号制御手段1230、被験者情報処理手段1240および出力処理手段1250は、記憶部1260に格納されたプログラム又はデータを制御部1270にロードして、演算処理を実行することによって実現される。
[操作入力部]
操作入力部1300は、運動機能評価システム1000の操作者が、被験者情報を入力するためのものであって、キーボードやマウス等によって実現することができる。また、被験者情報を入力する場合には、操作者による入力を補助するユーザインタフェースとして、ディスプレイに入力画面を表示させるようにしてもよい。
[表示部]
表示部1400は、データ処理部1220により処理された被験者情報や運動情報を出力するものであって、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやプリンタ等によって実現することができる。
(画面例)
次に、図11〜図14を参照して、表示部1400に表示される画面例について説明する。
図11に示すように、被験者情報の入力画面は、被験者ID入力欄11100、氏名入力欄11200、生年月日入力欄11300、利き手入力欄11400およびメモ入力欄11500を備えている。測定者(医師等)がこれらの入力欄に各情報を入力し、保存ボタン11600をマウスによってクリックすることで、入力された被験者情報が被験者情報処理手段1240によって記憶部1260に保存される。また、生年月日から算出される年齢は、年齢補正特徴量生成手段1223の計算で用いられる。
図12に示すように、測定情報の入力画面は、計測時間入力欄12100、計測種類入力欄12200、コメント入力欄12300を具備している。測定者(医師等)がこれらの入力欄に測定情報を入力する。そして、キャリブレーション実施ボタン12400を押して、キャリブレーションを実施する。そして、計測開始ボタン12500を押すと計測が開始される。ここで、キャリブレーションの実施状況(実施の有無)は、キャリブレーションの実施状況の表示欄12600に表示される。なお、測定情報の入力とキャリブレーションの実施の順序は前後してもよい。
図13に示すように、計測中の運動波形を表示する測定画面において、測定者(医師等)が計測実施ボタン13100を押すことで測定が開始され、測定中の運動波形13300が描画される。測定の終了後に保存ボタン13200を押すことで、運動波形の保存およびデータ処理部1220の各手段で得られる解析結果の保存が行われ、図14に示す解析結果出力画面が開く。なお、運動波形の保存のみを行って解析結果は保存せずに、データを参照する毎にデータ処理部1220の計算を行ってもよい。
図14に示すように、データ処理部1220の解析結果を出力する解析結果出力画面において、運動障害総合値生成手段1224によって算出された運動障害総合値が運動障害総合値出力欄14100に表示され、運動障害スコア推定手段1225によって算出された推定UPDRS(運動障害推定スコア)が推定UPDRS出力欄14200(運動障害推定スコア出力欄)に表示される。また、運動障害総合値の算出過程で得られるxが、パーキンソン病の各症状を表す値として症状別レーダーチャート14300に出力されることで、これを見た医師等はどの症状が進行しているのかを容易に判別できる。なお、被験者レーダーチャート出力14310を極太線で表示し、健常者平均レーダーチャート出力14320を太線で表すことで、被験者と健常者平均を目視で容易に比較することができる。なお、これらは必ずしも全部表示する必要はない。また、タブ表示によって運動波形の表示画面や特徴量の数値を表示する画面と切り替えられるようにしてもよい。
[年齢補正特徴量の算出方法]
健常群(健常者群)を対象として、特徴量生成手段1222によって複数の非補正特徴量を算出する。ここで、健常群のデータ数は多いほどよく、健常群の年齢層は運動障害の発症率の高い年齢層に合わせることが望ましい。
そして、各々の非補正特徴量について、図15(a)の模式図に示すように、年齢を従属変数に、非補正特徴量を独立変数とした回帰直線15100を求める。図15(a)において、「○」と「●」は非補正特徴量を表す。そして、図15(b)の模式図に示すように、非補正特徴量から回帰直線による推定値を差し引いた値を年齢補正特徴量とする。このようにして算出した年齢補正特徴量は、絶対的な量ではなく、年齢ごとの平均値と比較した相対的な量となっているので、後述する疾患による運動機能低下を評価する際に、老化による運動機能低下の影響を低減する効果がある。
なお、非補正特徴量を、年齢ごとの標準偏差で除算してから、回帰直線による推定値を差し引いて年齢補正特徴量としてもよい。また、回帰直線の代わりに、他の関数(多項式、指数関数、対数関数など)や、年齢と特徴量を対応させた表を用いて、老化による特徴量の変化を近似してもよい。また、本実施例では全ての特徴量に対して年齢による補正を行ったが、年齢による有意差がない特徴量については、年齢による補正を行わないものとしてもよい。
[運動障害総合値の求め方]
以下、運動障害総合値の求め方について説明する。
パーキンソン病の症状は、(i)振戦(ふるえ)、(ii)筋固縮(筋肉のこわばり)、(iii)無動(動きが遅いまたは小さい)、(iv)姿勢保持障害(バランス障害)という主要な4つの症状(四大徴候)に加えて、(v)同時に2動作を行う能力の低下、(vi)リズム生成能力の低下を加えた6つの症状で説明できると言われている。このうち、指タッピング運動と相関が強いのは(i)(ii)(iii)(vi)であると考えられる。なお、ここでは4つの症状に着目したが、その数は増減してもよい。また、投薬の効果を見るために有効な症状のみに着目する観点などから、症状の種類を限定してもよい。
ここでは、以下の(i)(ii)(iii)(vi)(前記(i)(ii)(iii)(vi)と対応)の選択基準で、年齢補正特徴量の中から各症状に対応するものを複数選択する。この選択は、医師等の判断により行われる。図16は、選択した特徴量の組合せの例を示す図である。なお、「PD」は、「パーキンソン病」を意味する。
(i)タッピング運動の大きな動き以外の小さな運動を表す特徴量
(ii)筋力を表すと考えられる加速度に関する特徴量
(iii)振幅またはタッピング回数の大小を表す特徴量
(vi)リズムのばらつきを表す特徴量
そして、各症状((i)(ii)(iii)(vi))について、選択された年齢補正特徴量の中から、健常群と運動障害群(パーキンソン病患者群)の識別性能をAUC(Area Under The ROC Curve)で評価し、AUCが最も高いものを1つずつ選択してxとする。AUCとは、特徴量の識別性能の評価指標であり、ROC(Receiver Operating Characteristic)曲線の下側の面積として計算でき、0.5〜1の値をとり、値が高いほど識別性能が高いことを示す(詳細は図30と図31で後記)。
なお、識別性能の評価方法として、AUCの代わりに、F値(不偏分散比)、マハラノビス距離などの統計的な指標を用いてもよい。また、統計的な指標を用いて特徴量を選別する代わりに、医師等が特徴量を選択してもよい。
(i=1,2,3,4)として、例えば、図17(a)〜(d)に示した4つの特徴量が選択される。加速度波形のゼロ交差回数5024は、振戦の特徴である距離波形の細かい山の数をカウントするために、加速度波形のゼロを交差した回数をカウントする(図17(a)参照)。これにより、振戦の影響を見るための加速度波形のゼロ交差回数を評価する。
同様に、クロージング動作時の最大加速度(加速度のクロージング動作時の最大値の平均)5017により、筋固縮の影響を見るための指を閉じた瞬間の筋力を評価する(図17(b)参照)。また、距離波形の極大値点の平均5004により、無動の影響を見るための運動の大きさを評価する(図17(c)参照)。また、タップインターバルの標準偏差5022により、リズム生成障害の影響を見るためのタップインターバルのばらつきを評価する(図17(d)参照)。
そして、以下の示す式(1)によって、これらの年齢補正特徴量を合成する。
・・・式(1)
ただし、
ここで、式(1)において、x(i = 1,2,・・・,n)は、年齢補正特徴量を表す。また、x i,n(本明細書において、「」は直前の文字の上に付される記号であるものとする。)は健常群でのxの平均値を表し、σ(xi,n)は健常群でのxの標準偏差を表す。x は、xを健常群のデータで正規化した値である。また、fはxの正方向が重症度を表すように正負を調整するための値である。つまり、運動障害群でのxの平均が健常群でのxの平均より大きい場合はf=1、小さい場合はf=−1とする。なお、xを合成する方法としては、式(1)を用いずに、xに判別分析を適用して得られた判別得点を用いてもよい。
[運動障害総合値とUPDRSの近似関数の求め方]
運動障害群における運動障害総合値とUPDRS(パーキンソン病の重症度のスコア)のデータから、両者の関係を表す近似関数を求める。ここで、近似の精度を上げるために、運動障害群は幅広い重症度のデータを含むことが望ましい。
図18の模式図に示すように、UPDRSと運動障害総合値のデータセットをプロットし、最小二乗法を用いて一次関数・二次関数・指数関数など様々な関数のいずれかにフィッティングし、決定係数の大小で最適な近似関数18100を選択する。
[年齢補正特徴量の効果]
図20は、図19に示す若年層に限定した運動障害群(B)と高齢層に限定した健常群(B)の識別において、クロージング動作時の最大加速度(図5Bの特徴量5017)の年齢補正特徴量と非補正特徴量のAUCを比較したグラフである。非補正特徴量のAUCより年齢補正特徴量のAUCが高く、識別性能が高い。同様に、図5Aと図5Bの28個の特徴量のうち26個のAUCは、年齢補正特徴量の方が高くなっており、非補正特徴量よりも年齢補正特徴量を用いた方が、識別性能がよいことがわかる。
[運動障害総合値の効果]
図21は、図19に示す運動障害群(A)と健常群(A)の識別において、各症状に対応する特徴量として選択された特徴量のAUCと、運動障害総合値のAUCとの比較である。運動障害総合値のAUCが最も高いことから、運動障害総合値の識別性能が最も高いことがわかる。
図22は、図19に示す運動障害群(C)について、UPDRSの指タッピングのスコアと運動障害総合値の関係を示す図である。最小二乗法で一次関数、二次関数および指数関数にフィッティングしたところ、指数関数で決定係数が0.77と最も高く、運動障害総合値とUPDRSがよく一致していたことから、運動障害総合値は重症度の客観的指標としても有効であることがわかる。なお、図22において、「●」の上下に延びている線分は標準偏差を示す。
[効果]
第1実施形態の運動機能評価システム1000によれば、運動障害総合値によってパーキンソン病の複数の症状を総合的に評価できるため、1つの症状を定量化した場合と比較して、より精度よくパーキンソン病の重症度を評価できる。また、運動障害総合値を求める際に年齢補正特徴量を用いることで、老化による運動機能低下の影響を低減できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同様、パーキンソン病への適用例を示す。また、図1〜図4、図6〜図15、図18、図19については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
特徴量生成手段1222(図1参照)で生成される特徴量として、指タッピング運動における接触時間を計算する。以下、この特徴量の算出方法を説明する。
第2実施形態では、被験者が指タッピング運動を行うときの接触時間(2指が接触している時間帯)および指運動時間(2指が接触しておらず動いている時間帯)を算出する。接触時間と指運動時間はタッチセンサ等を用いて直接計測することもできるが、本実施形態では指タッピング運動の運動波形から算出することを考える。
図23には、被験者の指タッピング運動時の距離波形、加速度波形および躍度波形と、タッチセンサにより測定された二指の接触時間との関係が示されている。
ここで、加速度波形において、クロージング動作時の極大値をAとし、オープニング動作時の極大値をAとする。
また、躍度波形において、クロージング動作時の極大値をJとし、オープニング動作時の最初の極大値をJとする。
図23に示すように、Aの時刻は二指の接触時間の開始時刻とほぼ一致しており、また、Jの時刻は二指の接触時間の終了時刻とほぼ一致している。つまり、AとJのときの時刻情報を使用することで、タッチセンサ等を使用しなくても、被験者の二指の接触時間をほぼ正確に算出することができる。また、二指の接触時間が算出できれば、指タッピング運動の一周期の時間長からその接触時間を減算することで、指運動時間(二指が接触していない時間)を算出することもできる。
パーキンソン病患者は、前記した6つの症状によって、二指の接触時間や指運動時間が健常者とは異なると考えられる。したがって、二指の接触時間や指運動時間を、運動障害総合値の算出のための一特徴量として使用することができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。以下、第3実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。第3実施形態では、第1実施形態と同様、パーキンソン病への適用例を示す。また、図1〜図4、図6〜図15、図18、図19については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
なお、本実施形態で用いたデータは「できる限り大きくできる限り速く」と被験者に指示して指タッピング運動をさせた場合のデータであるが、2指を最大に開かず一定の振幅で指タッピング運動を行わせてもよい。
[特徴量の算出方法]
特徴量生成手段1222(図1参照)で生成される特徴量として、図24で示すようなリサージュ図形の形状の類似性を計算する。リサージュ図形とは、横軸を指タッピング運動の速度、縦軸を指タッピング運動の加速度とし、全計測時間中の点をプロットして得られる図形である。なお、加速度と速度の個人差を排除して形状の違いをより明示的に表すために、ここでは、加速度および速度を各々の最大振幅で正規化している。
リサージュ図形は、健常者では図24(a)のようなハート型の形状になる場合が多く、パーキンソン病患者では図24(b)のようなひょうたん型の形状になる場合が多いと考えられている。これは、速度と加速度の両方が0(もしくは0に近い点)になる部分が、健常者では1箇所(クロージング動作からオープニング動作に移行する時点)であるのに対して、パーキンソン病患者では2箇所(クロージング動作からオープニング動作に移行する時点、およびオープニング動作からクロージング動作に移行する時点)であることに対応している。
つまり、健常者ではオープニング動作からクロージング動作へ滑らかに移行することができるが、パーキンソン病患者では筋肉のこわばりによってオープニング動作とクロージング動作の間に動作が停止する時間帯が発生するという違いを表している。
この特徴を捉えるため、リサージュ図形の形状の類似性を計算する。具体的には、リサージュ図形の極大点付近の加速度を特徴量とする。図25に示すように、指タッピング運動1周期のリサージュ図形において、縦軸(速度が「0」の位置)との交点を求め、それらの交点の加速度の中で最小値(図25の「●」)を選択する。この加速度値を全計測時間にわたって平均した値を特徴量とする。
また、このリサージュ図形の特徴を捉えるため、パーキンソン病患者のリサージュ図形の、健常者のリサージュ図形との形状の相違度を算出してもよい。具体的には、図26に示すように、パーキンソン病患者の指タッピング運動1周期分のリサージュ図形の各点において、健常者のリサージュ図形のテンプレートとの最短距離を求め、その平均値を算出する。これを、全計測時間のリサージュ図形について求め、その平均値を算出する。この値が大きいほど、パーキンソン病患者のリサージュ図形は健常者テンプレートとの相違度が大きいことになる。なお、この特徴量を算出する際、加速度および速度は各々の最大振幅で正規化している。
[効果]
図27(a)は、リサージュ図形の速度0のときの加速度の最小値の平均値についてのROC曲線を示した図である。図27(b)は、リサージュ図形の速度0のときの加速度の最小値の平均値(正規化済み)についてのROC曲線を示した図である。図27(c)は、リサージュ図形(パーキンソン病患者)のリサージュ図形(健常者)からの相違度についてROC曲線を示した図である。
図27(a)〜(c)におけるAUCの値等からわかるように、これらの特徴量は、健常群と運動障害群を識別するために有効であり、運動障害総合値の算出のための一特徴量として使用することができる。なお、これらの特徴量には、第1実施形態で行っていた年齢による補正を行っていない。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。第4実施形態では、第1実施形態と同様、パーキンソン病への適用例を示す。また、図1〜図4、図6〜図15、図18、図19については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
[特徴量の算出方法]
特徴量生成手段1222(図1参照)で生成される特徴量として、オープニング速度最大時の距離を計算する(図28参照)。以下、この特徴量の算出方法を説明する。
図28に示すように、オープニング動作中(距離波形の極小値23100から次に初めて表れる距離波形の極大値23200までの範囲)において、速度が最大になる点23300を算出し、そのときの距離値23400を求める。そして、速度が最大になるときの距離値23400と極小値23100との差23600を、極大値23200と極小値23100の差23500で割る。求める特徴量は、この値(オープニング速度最大時の距離)の全計測時間にわたっての平均値または標準偏差である。
同様に、クロージング速度最小時の距離について説明する(図29参照)。
図29に示すように、クロージング動作中(距離波形の極大値24200から次に初めて表れる距離波形の極小値24100までの範囲)において、速度が最小になる点24300を算出し、そのときの距離値24400を求める。そして、速度が最小になるときの距離値24400と極小値24100との差24600を、極大値24200と極小値24100の差24500で割る。求める特徴量は、この値(クロージング速度最小時の距離)の全計測時間にわたっての平均値または標準偏差である。
健常者は、筋力のコントロールができるために、オープニング動作中のほぼ一定位置で最大速度となる(クロージング動作中についても同様である)。これに対して、パーキンソン病患者は筋力のコントロールが困難なので、オープニング動作中で最大速度となる位置がばらつくと考えられる(クロージング動作中についても同様である)。本特徴量は、この性質を表すことで、健常者と運動障害群との高い識別性能を実現できる。つまり、本特徴量を、運動障害総合値の算出のための一特徴量として使用することができる。
[効果]
図30と図31において、感度とは、全パーキンソン病患者に関して、患者であると正しく判定した割合を示す。つまり、感度が高いと、パーキンソン病患者を健常者であると誤判定する可能性が低い。
また、特異度とは、全健常者に関して、健常者であると正しく判定した割合を示す。つまり、特異度が高いと、健常者をパーキンソン病患者であると誤判定する可能性が低い。
図30と図31の各図における折れ線は、ROC曲線を表す。図30と図31に関して、評価対象は、図19に示す健常群(A)と運動障害群(A)である。なお、本結果の特徴量には、第1実施形態で行っていた年齢による補正は行っていない。図30と図31に示すように、オープニング速度最大時の距離の標準偏差のAUC、および、クロージング速度最小時の距離の標準偏差のAUCが高く、それらの標準偏差を使用すれば、健常群と運動障害群をよく識別できることがわかる。
なお、第1実施形態〜第4実施形態において、運動機能評価システム1000を構成するコンピュータに実行させるためのプログラムを作成し、コンピュータにインストールすることにより、コンピュータは、そのプログラムに基づいた各機能を実現することができる。
以上で本実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
例えば、複数の年齢補正特徴量を合成して運動障害総合値を生成するとき、各年齢補正特徴量に、AUCの値に基づく重みをつけて、あるいは、統計的手法によって過去の情報から予め求めた健常者データ群と運動障害者データ群を識別するのに最適な重みをつけて、前記合成を行うようにしてもよい。
また、運動機能評価システム1000は、1台のコンピュータにより実現してもよいし、2台以上のコンピュータにより実現してもよい。
その他、具体的な構成や処理について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
1000 運動機能評価システム
1100 運動機能測定装置
1110 運動センサ
1120 運動センサインタフェース
1130 運動センサ制御部
1200 運動機能解析装置
1210 データ入力部
1220 データ処理部(解析手段)
1221 運動波形生成手段
1222 特徴量生成手段
1223 年齢補正特徴量生成手段
1224 運動障害総合値生成手段
1225 運動障害スコア推定手段
1230 信号制御手段
1240 被験者情報処理手段
1250 出力処理手段
1260 記憶部(記憶手段)
1270 制御部
1300 操作入力部
1400 表示部(表示手段)
1500 収容部

Claims (16)

  1. 片手の二指の開閉動作の繰り返しである指タッピング運動を行う被験者に装着された運動センサから取得した前記指タッピング運動に関する時系列の波形データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記波形データを解析する解析手段と、前記解析手段により解析された解析結果を表示する表示手段と、を備える運動機能評価システムであって、
    前記解析手段は、
    前記記憶手段に記憶された前記波形データに基づいて、前記波形データに対応する運動波形を生成する運動波形生成手段と、
    前記運動波形に基づいて、前記指タッピング運動の特徴を表す特徴量を複数生成する特徴量生成手段と、
    前記特徴量生成手段において生成された前記複数の特徴量を、前記記憶手段に予め記憶された健常者についての対応する各特徴量と比較することにより、合成することで、前記被験者の運動障害の度合いを表す運動障害総合値を生成する運動障害総合値生成手段と、
    を含み、
    前記特徴量生成手段は、
    前記指タッピング運動に関する加速度の波形データと、それを微分して得られる躍度の波形データとの極大点および極小点を用いて、二指が接触している時間帯を前記特徴量として算出する
    ことを特徴とする運動機能評価システム。
  2. 片手の二指の開閉動作の繰り返しである指タッピング運動を行う被験者に装着された運動センサから取得した前記指タッピング運動に関する時系列の波形データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記波形データを解析する解析手段と、前記解析手段により解析された解析結果を表示する表示手段と、を備える運動機能評価システムであって、
    前記解析手段は、
    前記記憶手段に記憶された前記波形データに基づいて、前記波形データに対応する運動波形を生成する運動波形生成手段と、
    前記運動波形に基づいて、前記指タッピング運動の特徴を表す特徴量を複数生成する特徴量生成手段と、
    前記特徴量生成手段において生成された前記複数の特徴量を、前記記憶手段に予め記憶された健常者についての対応する各特徴量と比較することにより、合成することで、前記被験者の運動障害の度合いを表す運動障害総合値を生成する運動障害総合値生成手段と、
    を含み、
    前記特徴量生成手段は、前記指タッピング運動の速度データと加速度データを二次元表示して得られるリサージュ図形の形状の類似度を前記特徴量として算出する
    ことを特徴とする運動機能評価システム。
  3. 前記特徴量生成手段で生成された前記複数の特徴量それぞれに対して、年齢ごとの特性に基づいた補正を行うことで、複数の年齢補正特徴量それぞれを生成する年齢補正特徴量生成手段を、さらに含む
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の運動機能評価システム。
  4. 前記年齢補正特徴量生成手段は、
    前記複数の特徴量それぞれについて、年齢ごとの分布傾向を表す回帰直線または回帰曲線を算出し、前記回帰直線または回帰曲線における該当年齢に対応する値を減算することで、年齢ごとの特性に基づいた補正を行って前記複数の年齢補正特徴量それぞれを生成する
    ことを特徴とする請求項に記載の運動機能評価システム。
  5. 前記解析手段は、
    前記運動障害総合値と、運動障害の重症度のスコアである運動障害スコアと、の関係を表す所定の近似関数を用いて、前記運動障害総合値から前記運動障害スコアを推定する運動障害スコア推定手段を、さらに含む
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の運動機能評価システム。
  6. 前記運動障害総合値生成手段は、
    前記運動障害の症状ごとに、対応する前記特徴量が複数ある場合、AUC(Area Under The ROC Curve)の値の高い特徴量を選択し、
    前記選択された特徴量に対応する前記特徴量に、前記AUCの値に基づく重みをつけて前記合成を行うことで、前記運動障害総合値を生成する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の運動機能評価システム。
  7. 前記運動障害総合値生成手段は、
    前記運動障害総合値を生成するとき、
    前記複数の特徴量それぞれを、健常者データ群の分布で正規化し、
    正規化された前記複数の特徴量それぞれの絶対値の平均を、前記運動障害総合値として生成する
    ことを特徴とする請求項に記載の運動機能評価システム。
  8. 前記運動障害総合値生成手段は、
    統計的手法によって過去の情報から予め求めた、健常者データ群と運動障害者データ群を識別するのに最適な重みを前記複数の特徴量それぞれに用いて、前記合成を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の運動機能評価システム。
  9. 前記表示手段は、
    前記運動障害総合値の生成に用いた前記複数の特徴量それぞれを、レーダーチャートによって表示する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の運動機能評価システム。
  10. 片手の二指の開閉動作の繰り返しである指タッピング運動を行う被験者に装着された運動センサから取得した前記指タッピング運動に関する時系列の波形データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記波形データを解析する解析手段と、前記解析手段により解析された解析結果を表示する表示手段と、を備える運動機能評価システムによる運動機能評価方法であって、
    前記解析手段は、運動波形生成手段と、特徴量生成手段と、運動障害総合値生成手段と、を備えており、
    前記運動波形生成手段は、前記記憶手段に記憶された前記波形データに基づいて、前記波形データに対応する運動波形を生成し、
    前記特徴量生成手段は、前記運動波形に基づいて、前記指タッピング運動の特徴を表す特徴量を複数生成し、その際、前記指タッピング運動に関する加速度の波形データと、それを微分して得られる躍度の波形データとの極大点および極小点を用いて、二指が接触している時間帯を前記特徴量として算出し、
    前記運動障害総合値生成手段は、前記特徴量生成手段において生成された前記複数の特徴量を、前記記憶手段に予め記憶された健常者についての対応する各特徴量と比較することにより、合成することで、前記被験者の運動障害の度合いを表す運動障害総合値を生成する
    ことを特徴とする運動機能評価方法。
  11. 片手の二指の開閉動作の繰り返しである指タッピング運動を行う被験者に装着された運動センサから取得した前記指タッピング運動に関する時系列の波形データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記波形データを解析する解析手段と、前記解析手段により解析された解析結果を表示する表示手段と、を備える運動機能評価システムによる運動機能評価方法であって、
    前記解析手段は、運動波形生成手段と、特徴量生成手段と、運動障害総合値生成手段と、を備えており、
    前記運動波形生成手段は、前記記憶手段に記憶された前記波形データに基づいて、前記波形データに対応する運動波形を生成し、
    前記特徴量生成手段は、前記運動波形に基づいて、前記指タッピング運動の特徴を表す特徴量を複数生成し、その際、前記指タッピング運動の速度データと加速度データを二次元表示して得られるリサージュ図形の形状の類似度を前記特徴量として算出し、
    前記運動障害総合値生成手段は、前記特徴量生成手段において生成された前記複数の特徴量を、前記記憶手段に予め記憶された健常者についての対応する各特徴量と比較することにより、合成することで、前記被験者の運動障害の度合いを表す運動障害総合値を生成する
    ことを特徴とする運動機能評価方法。
  12. 前記運動機能評価システムは、年齢補正特徴量生成手段を、さらに含んでおり、
    前記年齢補正特徴量生成手段は、
    前記特徴量生成手段で生成された前記複数の特徴量それぞれに対して、年齢ごとの特性に基づいた補正を行うことで、複数の年齢補正特徴量それぞれを生成する
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の運動機能評価方法。
  13. 前記年齢補正特徴量生成手段は、
    前記複数の特徴量それぞれについて、年齢ごとの分布傾向を表す回帰直線または回帰曲線を算出し、前記回帰直線または回帰曲線における該当年齢に対応する値を減算することで、年齢ごとの特性に基づいた補正を行って前記複数の年齢補正特徴量それぞれを生成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の運動機能評価方法。
  14. 前記解析手段は、運動障害スコア推定手段を、さらに含んでおり、
    前記運動障害スコア推定手段は、
    前記運動障害総合値と、運動障害の重症度のスコアである運動障害スコアと、の関係を表す所定の近似関数を用いて、前記運動障害総合値から前記運動障害スコアを推定する
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の運動機能評価方法。
  15. 前記運動障害総合値生成手段は、
    前記運動障害の症状ごとに、対応する前記特徴量が複数ある場合、AUC(Area Under The ROC Curve)の値の高い特徴量を選択し、
    前記選択された特徴量に対応する前記特徴量に、前記AUCの値に基づく重みをつけて前記合成を行うことで、前記運動障害総合値を生成する
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の運動機能評価方法。
  16. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の運動機能評価システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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