JP5327808B2 - Idma受信機 - Google Patents

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Description

本発明は、インターリーブ分割多元接続(Interleave-Division Multiple Access:IDMA)を行う受信機(IDMA受信機)に関する。
移動通信においては、限られた周波数資源を複数のユーザ間で効率的に利用するため、高度な多元接続技術が研究されている。従来の周波数分割多元接続(Frequency-Division Multiple Access:FDMA)、時間分割多元接続(Time-Division Multiple Access:TDMA)及び符号分割多元接続(Code-Division Multiple Access:CDMA)の他に、最近では、時間及び周波数領域をより効率的に利用するマルチキャリア(Multi Carrier:MC)−CDMA、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency-Division Multiple Access:OFDMA)、また空間的な処理により効率化を行う空間分割多元接続(Spatial-Division Multiple Access:SDMA)などが研究されている。
又、近年、直交性を有する信号波形でユーザ分離を行うのではなく、低符号化率誤り訂正符号とユーザごとに異なるインターリーブの縦続接続で行うインターリーブ分割多元接続(IDMA)が検討されている。IDMAは、ユーザ間の直接的な直交性はないが、伝搬特性のランダム化、ユーザ識別用インターリーブ、低符号化率誤り訂正符号、及びそれらの相乗的な擬似直交性を引き出す繰り返し受信により、各ユーザ信号を効率良く分離できる。
又、複数の送受信アンテナを用いて信号ストリームを空間多重するMIMO(Multiple Input Multiple Output)伝送に対してIDMAを拡張したMIMO−IDMAも検討されている。従来のMIMO−IDMAに関する検討では、受信機において空間多重されたストリームの分離と遅延波成分の分離抽出を同時に行うため、周波数選択性フェージング環境では、収容できるユーザ数が減少するという問題があった。この問題を解決するため、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)とIDMAを組み合わせたOFDM−IDMAが検討されており、周波数利用効率が高く、マルチパス環境においてもシステム容量を維持できる。さらに、OFDM−IDMAをMIMOへ拡張した“MIMO−OFDM IDMA”(以下、MIMO−OFDM_IDMAと称する)も検討されている。MIMO−OFDM_IDMAは、周波数と空間の両方においてダイバーシチ効果を得ることができ、最も優れた伝送特性を実現できる。
C. Novac, F. Hlawatsch, and G. Matz, "MIMO-IDMA: uplink multiuser MIMO communications using interleave-division multiple access and low-complexity iterative receivers," IEEE ICASSP, vol. 3, pp. III225-228, Apr. 2007. 式田潤、須山聡、鈴木博、府川和彦,"MIMO-OFDM IDMAにおける繰り返しマルチユーザ検出",信学技報,RCS2009-42,2009年6月
IDMA受信機では、マルチユーザ検出器(MultiUser Detector:MUD)と誤り訂正復号器をビット対数尤度比(Log-Likelihood Ratio:LLR)を介して繰り返し動作させることでユーザ間の擬似直交性を引き出し、各ユーザ信号を分離する。しかしながら、従来の、複数の受信アンテナを備えたIDMA受信機及びOFDM−IDMA受信機のMUDでは、他ユーザからの干渉除去残差を抑圧する平均2乗誤差最小(Minimum Mean Square Error:MMSE)規範の線形フィルタ(以下、MMSEフィルタと称する)を実現するため、計算量の多い逆行列演算が必要である。また、従来のMIMO−IDMA受信機及びMIMO−OFDM_IDMA受信機のMUDでは、他ユーザからの干渉除去残差に加えて所望ユーザの他ストリームからの干渉除去残差を抑圧するため、MMSEフィルタが必要であり、同様に計算量の多い逆行列演算が必要となる。
具体的には、MMSEフィルタの線形合成に用いる重み付け係数を求めるために逆行列演算が必要となる。重み付け係数は繰り返し処理毎に再計算が必要であり、IDMA受信機及びOFDM−IDMA受信機のMUDではユーザ毎に、MIMO−IDMA受信機及びMIMO−OFDM_IDMA受信機のMUDでは各ユーザのストリーム毎に、それぞれ再設計するため、その度に再計算が必要である。さらに、OFDM−IDMA受信機及びMIMO−OFDM_IDMA受信機のMUDでは、サブキャリア毎に重み付け係数の計算が必要となるため、逆行列演算の計算回数が非常に多くなる。したがって、計算量の多い逆行列演算の計算回数が非常に多くなり、全体の計算量が膨大になってしまうという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、複数の受信アンテナを備え、インターリーブ分割多元接続(IDMA)を行う受信機において、マルチユーザ検出器(MUD)における逆行列演算を省略することのできるIDMA受信機を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るIDMA受信機は、複数の受信アンテナを備え、インターリーブ分割多元接続を行う受信機であって、入力された全ユーザの誤り訂正復号後の「符号化されたビットのビット対数尤度比(ビットLLR)」とチャネル推定値とから、干渉の期待値と干渉の分散とを計算する干渉レプリカ生成器と、前記受信アンテナ毎に、受信信号から前記干渉の期待値を減算する減算器と、前記受信アンテナ毎に、前記減算器の減算結果と前記干渉の分散と前記チャネル推定値とを用いてビットLLRを計算する同期検波器と、全ての前記受信アンテナ分の前記同期検波器の計算結果のビットLLRを加算する加算器と、から構成されるマルチユーザ検出器を備えたことを特徴とする。
本発明に係るIDMA受信機においては、送信機との間で既知なパイロット信号を用いて受信信号からチャネル推定値を求める初回チャネル推定器と、全ユーザのビットLLRを並列処理で算出する前記マルチユーザ検出器と、ユーザ毎に、前記マルチユーザ検出器の前記加算結果のビットLLRをデインターリーブするデインターリーバと、ユーザ毎に、前記デインターリーブ後のビットLLRを用いて誤り訂正復号を行い、誤り訂正復号後のビットLLRを計算する誤り訂正復号器と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係るIDMA受信機においては、送信機との間で既知なパイロット信号を用いて受信信号からチャネル推定値を求める初回チャネル推定器と、1ユーザずつ、順次、直列処理でビットLLRを算出する前記マルチユーザ検出器と、ユーザ毎に、前記マルチユーザ検出器の前記加算結果のビットLLRをデインターリーブするデインターリーバと、ユーザ毎に、前記デインターリーブ後のビットLLRを用いて誤り訂正復号を行い、誤り訂正復号後のビットLLRを計算する誤り訂正復号器と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係るIDMA受信機においては、前記IDMA受信機がソフト判定指向形チャネル推定器をさらに有し、前記ソフト判定指向形チャネル推定器が、誤り訂正復号後のビットLLRを用いて送信信号レプリカを生成する送信信号レプリカ生成器と、チャネル推定値と送信信号レプリカとを乗算して受信信号レプリカを生成する受信信号レプリカ生成器と、を有し、受信信号と受信信号レプリカとの平均2乗誤差が最小となるように逐次最小2乗法によりチャネル推定値を更新する、ことを特徴とする。
本発明によれば、複数の受信アンテナを備え、インターリーブ分割多元接続(IDMA)を行う受信機において、マルチユーザ検出器(MUD)における逆行列演算を省略することができる。これにより、計算量の大幅な削減が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る簡略化MUDの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るMIMO−OFDM_IDMA受信機の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るMIMO−OFDM_IDMA受信機の構成を示すブロック図である。 図3に示す信号検出部305−0〜(K−1)の構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係るソフト判定指向形チャネル推定器の構成を示すブロック図である。 MIMO−OFDM_IDMA送信機の構成を示すブロック図である。 従来のMUDの構成を示すブロック図である。 本発明に係るMIMO−OFDM_IDMA受信機についての平均パケット誤り率(PER)特性のシミュレーション結果を示すグラフ図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について順次説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る簡略化MUDの構成を示すブロック図である。図2は、本発明の第1実施形態に係るMIMO−OFDM_IDMA受信機の構成を示すブロック図である。図2に示すMIMO−OFDM_IDMA受信機は、図1に示す構成の簡略化MUD204を有する。
上り回線(端末から基地局へ向う方向の回線)でMIMO−OFDM_IDMA伝送を行う移動通信システムにおいて、各ユーザ(ユーザ数はK)の移動端末はN本(Nは正の整数)の送信アンテナを有し、それら移動端末は同時に同一周波数チャネルを用いて基地局に無線信号を送信する。基地局は、N本(Nは2以上の整数)の受信アンテナを有し、N本の受信アンテナを用いてそれら移動端末から送信された無線信号を受信する。なお、基地局において各ユーザからの受信タイミング偏差は無いと想定する。
まず、図6を参照して、移動端末が有するMIMO−OFDM_IDMA送信機を説明する。図6は、第kユーザ(0≦k≦K−1)のMIMO−OFDM_IDMA送信機の構成を示すブロック図である。図6において、MIMO−OFDM_IDMA送信機は、情報ビット系列を巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check:CRC)符号器601で符号化し、さらに、誤り訂正符号器602により低符号化率の誤り訂正符号を用いて符号化する。符号化されたビット系列は、ユーザ毎に異なるインターリーバ603により並び替えられ、直並列変換部604により空間多重されるストリームに分割される。さらに、ストリームは、各送信アンテナに対応するOFDM変調器605において、各サブキャリアの変調信号生成器606により変調信号にマッピングされ、逆フーリエ変換(IFFT)器607により時間信号に変換される。この時間信号は、ガード・インターバル(GI)挿入器608によりGIが挿入された後、対応する送信アンテナから無線送信される。
図6では、符号化されたビット系列が全てのMIMOチャネルを通るように送信し、復号により空間ダイバーシチ効果を得るMIMOビット・インターリーブ符号化変調(BICM)の構成としている。なお、MIMO−OFDM_IDMA送信機の構成として情報ビット系列をストリームに分割した後、各ストリームにCRC符号及び低符号化率の誤り訂正符号により符号化するように構成してもよい。また、図6では、各ユーザに割り当てられた単一のインターリーバ603を用いて符号化ビット系列を並び替える構成としているが、各ユーザに複数のインターリーバを割り当て、送信ストリーム毎に異なるインターリーバを用いて符号化ビット系列を並び替える構成としてもよい。
次に、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るMIMO−OFDM_IDMA受信機を説明する。図2において、N本の受信アンテナで受信された各受信信号は初回チャネル推定器203に入力され、初回チャネル推定器203が送受信機間で既知のパイロット信号を用いてチャネル推定を行う。初回チャネル推定器203により推定されたチャネル推定値は、スイッチ214を介して簡略化MUD204に出力されると共にソフト判定指向形チャネル推定器213に出力される。
なお、ここではパイロット信号として時間多重される信号を用いるが、周波数多重されたパイロット信号を用いる場合には、フーリエ変換(FFT)器202でFFTされた受信信号を初回チャネル推定器203に入力し、チャネル推定を行うようにすればよい。
又、N本の受信アンテナで受信された各受信信号は、タイミング再生され、GI除去器201でGI成分が除去された後、FFT器202により周波数領域の受信信号にフーリエ変換される。周波数領域の受信信号は簡略化MUD204に入力されて信号検出が行われ、全ユーザの全ストリームの符号化されたビットのLLR(以下、ビットLLRと称する)が並列に計算される。
簡略化MUD204は、前回の繰り返し処理において誤り訂正復号器207で得られたビットLLRから干渉の期待値を生成して、周波数領域の受信信号から減算する。さらに、干渉除去残差を考慮して各ユーザの全ストリームのビットLLRを計算する。なお、誤り訂正復号器207からビットLLRが得らない初回の処理では、簡略化MUD204は、干渉の期待値の減算を行わない。
簡略化MUD204で算出されたビットLLRは、並直列変換部205で一つの系列に変換された後、ユーザ毎に異なるデインターリーバ206−0〜K−1によってデインターリーブされ、ユーザ毎に誤り訂正復号器207により復号される。
誤り訂正復号器207から出力されたビットLLRは、判定器208により硬判定された後、CRC復号器209により判定誤りが検出される。誤りが検出されなかったユーザについては、そのビット系列を出力する。一方、誤りが検出されたユーザについては次回の繰り返し処理に移行する。その次回の繰り返し処理のため、減算器210が誤り訂正復号器207から出力されたビットLLRからデインターリーバ後のビットLLRを減算し、さらに、対応するインターリーバ211でインターリーブした後、直並列変換部212で変換された各ユーザの各ストリームのビットLLRが簡略化MUD204及びソフト判定指向形チャネル推定器213に出力される。このとき、誤りが検出されなかったユーザに関するビットLLRも出力されて、次回の繰り返し処理に用いられる。ソフト判定指向形チャネル推定器213は、2回目以降の繰り返し処理に用いられるチャネル推定値を計算し、スイッチ214を介して簡略化MUD204にチャネル推定値を出力する。MIMO−OFDM_IDMA受信機は、この一連の処理を全ユーザの誤りが無くなるか、若しくは予め決められた回数まで繰り返す。
次に、本発明の第1実施形態に係る簡略化MUDを説明する。
まず、信号モデルを説明する。サブキャリア数をNとし、第nサブキャリア(0≦n≦N−1)における第kユーザの第mストリーム(0≦m≦N−1)の変調信号をzn,k,mとする。この変調信号zn,k,mをIFFTして生成された送信信号は、準静的マルチパス・フェージング伝送路を通って受信されるものとし、マルチパスの最大遅延時間はGI長よりも短いとする。このとき、FFTにより周波数領域に変換された、第n受信アンテナ(0≦n≦N−1)の第nサブキャリアの受信信号R(n)は、式(1)で表される。
Figure 0005327808
但し、Hn,k(n,m)は第kユーザに係る第m送信アンテナと第n受信アンテナ間における第nサブキャリアのチャネル周波数応答である。また、N(n)は、第n受信アンテナの第nサブキャリアにおけるガウス雑音であり、平均が0、分散がσ である。
さらに、第nサブキャリアにおけるN次元受信信号ベクトルR(以下、受信信号Rと称する)を式(2)で表す。但し、は転置を表す。
Figure 0005327808
さらに、受信信号Rは、式(1)により式(3)で表される。
Figure 0005327808
但し、hn,k,mは式(4)で定義し、Nは式(5)で定義する。
Figure 0005327808
Figure 0005327808
IDMAでは、各ユーザが異なるインターリーバを用いることで干渉がランダム化され、ガウス過程となることを利用してMUDにより信号検出を行う。受信信号を所望信号成分と干渉雑音成分の和として表現する。所望ユーザk’の所望ストリームm’を所望信号とし、それ以外の、即ち所望ユーザk’の他ストリーム及び他ユーザの全ストリームを干渉成分とする。このとき、受信信号Rは、式(3)により式(6)と表すことができる。
Figure 0005327808
但し、式(6)の右辺第1項が所望信号成分であり、第2項が干渉雑音成分In,k’,m’である。干渉雑音成分In,k’,m’は、式(7)で表される。
Figure 0005327808
但し、In,k’,m’(n)は第n受信アンテナの第nサブキャリアの受信信号R(n)に含まれる干渉雑音成分である。なお、中心極限定理により、ユーザ数Kと送信アンテナ数Nの積「K×N」が大きいとき、干渉雑音成分In,k’,m’はガウス過程に近似できる。
ここで、従来のMUDを説明する。図7は、従来のMUDの構成を示すブロック図である。図7に示すMUDは、干渉レプリカ生成器702は、チャネル推定値と誤り訂正復号器の出力のビットLLRとを用いて、干渉の期待値と干渉の共分散行列とを生成する。チャネル推定値は、干渉レプリカ生成器702及びMMSEフィルタ704に入力される。減算器703は、干渉レプリカ生成器702で生成された干渉の期待値を受信信号から減算する。これにより干渉除去が行われる。MMSEフィルタ704は、減算器703からの出力信号に対し、チャネル推定値及び干渉レプリカ生成器702で生成された干渉の共分散行列を用いて、干渉除去残差を抑圧するMMSE規範の線形合成を行う。ソフト出力検波器705は、MMSEフィルタ704による線形合成後の信号から所望ストリームのビットLLRを計算する。なお、MUDは、この一連の処理を全ユーザの全ストリームに対して並列に行う。
図7の従来のMUDが行う処理を具体的に説明する。
干渉レプリカ生成器702は、チャネル推定値と誤り訂正復号器の出力であるビットLLRを用いて、干渉の期待値I n,k’,m’と干渉の共分散行列Cn,k’,m’を計算する。干渉の期待値I n,k’,m’は、式(7)により、式(8)で計算することができる。
Figure 0005327808
但し、E[]は集合平均である。z n,k,mは、変調信号の期待値であって、z n,k,m=E[zn,k,m]であり、ビットLLRから計算できる。
干渉の共分散行列Cn,k’,m’は、式(7)により、式(9)で計算することができる。
Figure 0005327808
但し、は複素共役転置を表す。IはN行N列の単位行列である。σ (n,k,m)はzn,k,mの分散であり、ビットLLRから計算できる。
減算器703は、干渉の期待値I n,k’,m’を受信信号Rから減算することにより、干渉除去を行う。この干渉除去後の信号R’n,k’,m’は、式(6)により、式(10)で表される。
Figure 0005327808
この式(10)において干渉除去残差は、「In,k’,m’−I n,k’,m’」である。MMSEフィルタ704は、干渉除去後の信号R’n,k’,m’に対し、干渉の共分散行列Cn,k’,m’を用いて、干渉除去残差の抑圧と所望ストリームの合成とを実現するMMSE規範の線形合成を行う。この線形合成で使用される重み付け係数ベクトルgn,k’,m’は、ζn,k’,m’=E[|zn,k’,m’]を用いて、式(11)で計算することができる。
Figure 0005327808
ソフト出力検波器705は、線形合成後の出力信号からビットLLRを計算する。なお、初回処理では、誤り訂正復号器の出力であるビットLLRが得られないので、干渉成分の期待値を減算することができないので、MUDは干渉雑音成分を抑圧するMMSE検出器として動作する。
上述した図7の従来のMUDでは、干渉の共分散行列とMMSEフィルタ704のタップ係数ベクトルとを導出するために、多くの演算量を要する。特に、MMSEフィルタ704のタップ係数ベクトルを導出する際には、式(11)のN行N列の逆行列演算を行うため、1ストリームの1サブキャリア当たりの信号検出のためにN のオーダーの複素乗算回数が必要となる。
次に、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る簡略化MUDを説明する。図1に示す簡略化MUDは、図7の従来のMUDにおける逆行列演算処理を省略した構成になっており、図7のMMSEフィルタ704を具備しない。図1において、簡略化MUDは、ユーザ別かつストリーム別の信号検出器101を有する。信号検出器101は、干渉レプリカ生成器102と、N本の受信アンテナの各々に対応して設けられる減算器103及び同期検波器104と、加算器105とを有する。
干渉レプリカ生成器102には、チャネル推定値とビットLLRとが入力される。チャネル推定値は、初回チャネル推定器203又はソフト判定指向形チャネル推定器213の出力がスイッチ214を介して干渉レプリカ生成器102及び同期検波器104に入力される。ビットLLRは、誤り訂正復号器207の出力が減算器210、インターリーバ211−0〜K−1及び直並列変換部212を介して干渉レプリカ生成器102に入力される。この入力されるビットLLRは、1ユーザ当たりストリーム数分のN個がユーザ数分のK個だけある。
減算器103には、図2のFFT器202からFFT後の受信信号が入力される。N個の減算器103には、N本の受信アンテナの各々に対応するFFT後の受信信号が各1つずつ入力される。
干渉レプリカ生成器102は、入力されるチャネル推定値及びビットLLRを用いて、干渉の期待値と干渉の分散とを生成する。減算器103は、入力されるFFT後の受信信号から、干渉レプリカ生成器102で生成された干渉の期待値を減算する。これにより干渉の除去が行われる。同期検波器104は、減算器103の出力信号に対し、チャネル推定値及び干渉レプリカ生成器102で生成された干渉の分散を用いて、所望ストリームのビットLLRを計算する。なお、N個の減算器103及びN個の同期検波器104においては、N本の受信アンテナに各々対応するN組がそれぞれ1受信アンテナの受信信号に係る処理を並列に行う。加算器105は、各同期検波器104で計算されたビットLLRを全て加算する。この加算値が所望ストリームのビットLLRとして出力される。なお、簡略化MUDは、この一連の処理を全ユーザの全ストリームに対して並列に行う。
図1の簡略化MUDが行う処理を具体的に説明する。
受信信号Rの条件付確率密度関数をp(R|zn,k’,m’)とすると、第nサブキャリアにおける所望ユーザk’の所望ストリームm’の変調信号zn,k’,m’を構成する任意ビットbのビットLLR「λn,k’,m’(b)」は、式(12)で表される。
Figure 0005327808
但し、zn,k’,m’(b=0)は「b=0」となるzn,k’,m’の候補の集合であり、zn,k’,m’(b=1)は「b=1」となるzn,k’,m’の候補の集合である。
干渉雑音成分がガウス過程であるとし、受信信号Rの条件付確率密度関数p(R|zn,k’,m’)は指数関数であるので、Max−Log近似によりビットLLR「λn,k’,m’(b)」は、式(13)で表すことができる。
Figure 0005327808
又、各受信アンテナにおける受信信号が互いに独立であると想定することで、受信信号Rの条件付確率密度関数p(R|zn,k’,m’)は式(14)で表すことができる。
Figure 0005327808
そして、式(13)に式(14)を代入し、さらに近似計算を用いることで式(15)及び式(16)が得られる。
Figure 0005327808
Figure 0005327808
従って、第nサブキャリアにおける所望ユーザk’の所望ストリームm’の変調信号zn,k’,m’を構成する任意ビットbのビットLLR「λn,k’,m’(b)」は、第n受信アンテナについて式(16)で計算されたビットLLR「λn,k’,m’(b,n)」を、式(15)によりN本の全受信アンテナについて総加算することで求めることができる。
又、第n受信アンテナに係る条件付確率密度関数p(R(n)|zn,k’,m’)は、第n受信アンテナに係る干渉の期待値I n,k’,m’(n)と干渉の分散σ (n,k’,m’,n)とを用いて、式(17)により計算することができる。
Figure 0005327808
但し、干渉の期待値I n,k’,m’(n)は、式(8)で表される干渉の期待値I n,k’,m’の第n成分である。干渉の分散σ (n,k’,m’,n)は、式(9)で表される干渉の共分散行列Cn,k’,m’のn行n列の成分である。又、「R’(n)=R(n)−I n,k’,m’(n)」である。
次に、図1に示す簡略化MUDにおける処理手順を説明する。まず、干渉レプリカ生成器102が、入力されるチャネル推定値及びビットLLRを用いて、干渉の期待値I n,k’,m’(n)と干渉の分散σ (n,k’,m’,n)とを計算する。干渉の期待値I n,k’,m’(n)については、式(8)により計算する。干渉の分散σ (n,k’,m’,n)については、式(9)表される干渉の共分散行列Cn,k’,m’の対角成分のみを計算する。これにより、簡略化MUDは、図7の従来のMUDと異なり、干渉の共分散行列Cn,k’,m’の対角成分のみを計算すればよいので、計算量を削減することができる。
次いで、各減算器103が、受信信号R(n)から干渉の期待値I n,k’,m’(n)を減算する。これにより、R’(n)が求まる。次いで、各同期検波器104が、R’(n)とチャネル推定値と干渉の分散σ (n,k’,m’,n)とを用いて、式(16)及び式(17)によりビットLLR「λn,k’,m’(b,n)」を計算する。次いで、加算器105が、各同期検波器104で計算されたビットLLR「λn,k’,m’(b,n)」を、式(15)により総加算する。これにより、ビットLLR「λn,k’,m’(b)」が算出される。
上述した第1実施形態によれば、簡略化MUDにおいて、各受信アンテナの受信信号を独立に扱い、干渉除去残差を抑圧するMMSEフィルタにおける逆行列演算を省略することにより、演算量の大幅な削減を図ることができる。簡略化MUDによれば、受信アンテナ毎に信号検出を行うため、1ストリームの1サブキャリア当たりの信号を検出する際に必要な複素乗算回数はNのオーダーで済む。従って、簡略化MUDを用いれば、従来のMUDを用いる場合(N のオーダーの複素乗算回数)と比較して、1/N 程度に複素乗算回数を減らすことができる。
[第2実施形態]
上述の第1実施形態では図2に示されるパラレル繰り返し受信機を説明したが、第2実施形態に係るMIMO−OFDM_IDMA受信機は、第1実施形態による簡略化MUDを用いたシリアル繰り返し受信機である。このシリアル繰り返し受信機では、受信信号電力の高いユーザから順次、処理を行う。
図3は、本発明の第2実施形態に係るMIMO−OFDM_IDMA受信機の構成を示すブロック図である。図3において、まず、初回チャネル推定器303が、入力された受信信号と送受信機間で既知なパイロット信号とを用いてチャネル推定を行う。初回チャネル推定器303から出力されるチャネル推定値は、ユーザ順序制御器307に出力されると共に、スイッチ304を介して信号検出部305−0〜(K−1)に出力される。各信号検出部305−0〜(K−1)は、簡略化MUDと誤り訂正符号器を有する。
ユーザ順序制御器307は、チャネル推定値を用いて各ユーザの受信信号電力を計算し、受信信号電力の高い順番に全ユーザを並べ替える。受信電力は、ユーザ毎に推定された各パスの複素振幅の絶対値2乗値を全パスについて加算することで計算することができる。ここでは、ユーザ順序制御器307により受信信号電力の高い順でユーザが並べ替えられた結果、第0ユーザから第(K−1)ユーザまでの順に並んでいるとして説明する。ユーザ順序制御器307は、ユーザ並び替えの情報に基づいて、各信号検出部305−0〜(K−1)に対し、信号検出対象の1ユーザを指示する。この結果、各信号検出部305−0〜(K−1)は、図3に示されるように第0ユーザから第(K−1)ユーザをそれぞれ信号検出対象とする。
GI除去器301は、タイミング再生された受信信号からGI成分を除去する。FFT器302は、GI除去器301でGI成分が除去された時間領域の受信信号を周波数領域の受信信号にフーリエ変換する。FFT器302の出力である周波数領域の受信信号は、第0ユーザの信号検出部305−0に入力される。
図4は、図3に示す信号検出部305−0〜(K−1)の構成を示すブロック図である。各信号検出部305−0〜(K−1)は、各ユーザで同一の構成であり、ユーザ順序制御器307から入力されたユーザ番号(ユーザID)に従って、信号検出対象のユーザを設定する。具体的には、簡略化MUD401ではユーザ番号で特定されるユーザを処理対象に設定し、デインターリーバ403及びインターリーバ408ではユーザ番号で特定される信号変換処理を設定する。ここでは、第0ユーザ用に設定されたとして以下の説明を行う。
直並列変換部409は、前回の繰り返し処理で得られた全ユーザのビットLLRを各ストリームに分割して簡略化MUD401へ出力する。簡略化MUD401は、図1と同様の構成であるが、本シリアル繰り返し受信機では第0ユーザの全ストリームのビットLLRのみを計算し、出力する。並直列変換部402は、簡略化MUD401から並列出力された全ストリームのビットLLRを直列信号に変換し、出力する。第0ユーザ用のデインターリーバ403は、並直列変換部402から出力された直列信号をデインターリーブする。このデインターリーブ後の信号は、誤り訂正復号器404及び減算器407に出力される。
誤り訂正復号器404は、デインターリーブ後の信号を復号する。判定器405は、誤り訂正復号器404で復号された情報ビットのLLRを硬判定する。CRC復号器406は、その硬判定結果に対して判定誤りを検出する。ここで、判定誤りが検出されなかった場合には、そのビット系列を出力する。一方、判定誤りが検出された場合には、減算器407が、誤り訂正復号器404の出力であるビットLLRからデインターリーバ403の出力であるビットLLRを減算し、出力する。インターリーバ408は、減算器407から出力された信号をインターリーブし、出力する。このように第0ユーザ用に設定された信号検出部305−0では、第0ユーザのビットLLRのみが更新される。なお、第0ユーザ用の信号検出部305−0から出力されるビットLLRは、全ユーザ分であり、そのうちの第0ユーザのビットLLRのみが更新されている。
説明を図3に戻す。
第0ユーザ用の信号検出部305−0から出力された全ユーザのビットLLRは、第1ユーザ用の信号検出部305−1に入力される。第1ユーザ用の信号検出部305−1は、その入力された全ユーザのビットLLRを用いて、第1ユーザの信号検出と復号を行い、第1ユーザのビットLLRのみを更新する。図3のシリアル繰り返し受信機では、このユーザ毎のビットLLR更新処理を全ユーザに対して順次行う。
そして、第(K−1)ユーザまでの信号検出と復号を行った結果、まだ誤りが検出されたユーザが存在する場合には、第0ユーザの処理に戻り再度順番に処理が行われる。但し、この場合の処理は、誤りが検出されたユーザに対してのみ行われる。なお、チャネル推定値については、ソフト判定指向形チャネル推定器306で生成されたものを、スイッチ304を介して信号検出部305−0〜(K−1)に出力し、使用するようにしてもよい。
シリアル繰り返し受信機では、第0ユーザから第(K−1)ユーザまでの一連の処理を1回の繰り返し処理とする。シリアル繰り返し受信機は、この一連の繰り返し処理を全ユーザの誤りが無くなるか、又は、予め決められた回数まで繰り返す。なお、初回処理では全ユーザのビットLLRが全く得られていない状態から処理を始める。
なお、図3ではシリアル繰り返し受信機に各ユーザ用の信号検出部を複数備えたが、各信号検出部は同一構成にできるので、信号検出部を単数備え、その一信号検出部をK回繰り返し使用することで同一の処理を実現することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態は、上述の第1実施形態又は第2実施形態の変更例である。以下、各変更例を説明する。
(変更例1)
図2のMIMO−OFDM_IDMAパラレル繰り返し受信機の構成からGI除去器201及びFFT器202を削除することで、MIMO−IDMAパラレル繰り返し受信機を実現することができる。その際、MIMO−IDMAでは所望信号のマルチパス遅延波を他ユーザからの干渉として取り扱う。なお、所望信号のマルチパス遅延波も合成して信号検出する場合には、図1の同期検波器104を線形等化器に変更することにより実現することができる。
(変更例2)
図3のMIMO−OFDM_IDMAシリアル繰り返し受信機の構成からGI除去器301及びFFT器302を削除することで、MIMO−IDMAシリアル繰り返し受信機を実現することができる。
(変更例3)
上述の変更例1又は2のMIMO−IDMA受信機において送信アンテナ数Nを1にすることで、MIMO伝送を行わないIDMA受信機を実現することができる。
(変更例4)
上述の第1実施形態又は第2実施形態のMIMO−OFDM_IDMA受信機において送信アンテナ数Nを1にすることで、MIMO伝送を行わないOFDM−IDMA受信機を実現することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係るソフト判定指向形チャネル推定器について説明する。図5は、本発明の第4実施形態に係るソフト判定指向形チャネル推定器の構成を示すブロック図である。図5において、送信信号レプリカ生成器501は、誤り訂正復号器から得られるビットLLRを用いて、変調信号の期待値を計算する。さらに、送信信号レプリカ生成器501は、変調信号の期待値をIFFTすることにより、送信信号レプリカを生成する。
受信信号レプリカ生成器502は、送信信号レプリカ生成器501で生成された送信信号レプリカと入力されたチャネル推定値とを用いて、受信信号レプリカを生成する。減算器503は、第n受信アンテナの第iサンプルにおける時間領域の受信信号r(n)から、受信信号レプリカ生成器502で生成された受信信号レプリカを減算する。これにより、第n受信アンテナの第iサンプルにおける誤差信号e(n)が求まる。この誤差信号e(n)は、式(18)で表される。
Figure 0005327808
但し、w(n)は第n受信アンテナにおける全ユーザの全ストリームに対する各パスの複素振幅の推定値を要素に持つL次元ベクトルである。s はデータ区間における全ユーザの全ストリームの送信信号レプリカで構成されるL次元ベクトルである。
ウェイト制御器504は、LMSアルゴリズムを用いて、式(19)により推定値を更新する。
Figure 0005327808
但し、ステップサイズμは正の実数である。
なお、w(n)の初期値として初回チャネル推定器の推定値を用いる。パケットの最終サンプルまで更新を行った後、その最終更新値を用いて伝達関数Hn,k(n,m)の推定値を求める。
初回チャネル推定器の推定結果、又は、ソフト判定指向形チャネル推定器の推定結果を用いて、推定パラメータ数Lを適応的に変更することで推定精度を向上させることができる。又、それらの推定結果において閾値より小さい推定値はパスが存在しないとして0とすることで推定精度を向上することができる。
図2には、図5のソフト判定指向形チャネル推定器をMIMO−OFDM_IDMAパラレル繰り返し受信機に適用した構成が示されている。図3には、図5のソフト判定指向形チャネル推定器をMIMO−OFDM_IDMAシリアル繰り返し受信機に適用した構成が示されている。図2では誤り訂正復号器207から得られるビットLLRをソフト判定指向形チャネル推定器213に入力することでパイロット信号以外のデータ区間でのチャネル推定を行う。図3では信号検出部305−0〜(K−1)内の誤り訂正復号器404から得られるビットLLRをソフト判定指向形チャネル推定器306に入力することでパイロット信号以外のデータ区間でのチャネル推定を行う。
これにより初回チャネル推定器203又は303で得られるチャネル推定値に対して推定精度を向上することができる。したがって、誤り訂正復号器からのビットLLRが得られる繰り返し処理では、スイッチ214又は304を切り替えてソフト判定指向形チャネル推定器の推定値を用いる。なお、ソフト判定指向形チャネル推定器は繰り返し処理毎に動作させず、予め決めておいた回数の繰り返し処理のみで動作させてもよい。
[第5実施形態]
第5実施形態では、MIMO−OFDM_IDMAシリアル繰り返し受信機において、簡略化MUDに変えて図7に示すMUDを備える。具体的には、図3に示すMIMO−OFDM_IDMAシリアル繰り返し受信機の信号検出部305−0〜(K−1)内の簡略化MUD401(図4参照)を、図7に示すMUDに変更する。この構成によれば、計算量が比較的多くなるが、図7に示すMUDをパラレル繰り返し受信機に適用した場合よりも優れた伝送特性を実現することができる。また、信号検出部305−0〜(K−1)内に簡略化MUD401(図4参照)とMUD(図7参照)の両方を具備する構成としてもよい。この構成によれば、同一の信号検出部を単数備えた前述の受信機に比べて回路規模は大きくなるが、ユーザ毎に簡略化MUDとMUDを切り替えて使用することができる。例えば受信信号電力の高いユーザは容易に検出できるので簡略化MUDを用い、受信信号電力の低いユーザは検出が困難なためMUDを用いることで、優れた伝送特性を維持しつつ計算量を削減することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、本発明に係るIDMA受信機は、複数の受信アンテナを備え、IDMAを行う受信機であればよい。本発明に係るIDMA受信機としては、OFDM−IDMA受信機、MIMO−IDMA受信機及びMIMO−OFDM_IDMA受信機を含む。
図8は、本発明に係るMIMO−OFDM_IDMA受信機についての平均パケット誤り率(PER)特性のシミュレーション結果を示すグラフ図である。図8において、横軸は受信アンテナ1本当たりにおける、1ビット当たりの信号電力と雑音の電力スペクトル密度の比であるE/Nである。シミュレーション条件は、移動端末の送信アンテナ数N=基地局の受信アンテナ数N=4、変調方式はQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、誤り訂正符号の符号化率R=1/8、である。誤り訂正符号の符号化率R=1/8は、符号化率Rc=1/2の畳み込み符号と繰り返し数=4の繰り返し符号とを連接することにより実現した。又、ユーザ毎に異なったランダムインターリーバを用い、誤り訂正復号器にはMAP復号を用いた。なお、チャネル推定は理想とした。伝搬モデルは、電力遅延プロファイルが指数的に減衰する16パスレイリーフェージングを用い、各パスは独立であるとした。最大遅延時間は、GI以内に収まる1.5μ秒とし、プロファイル両端のパスの平均電力比は20dBとした。又、最大繰り返し回数は16とした。
図8に示されるように、ユーザ数Kが4のときは、いずれの受信機を用いた場合でもPER特性に差がなく、本発明に係る簡略化MUDをパラレル繰り返し受信機又はシリアル繰り返し受信機のいずれに適用しても計算量を大幅に削減することができ、本発明に係る簡略化MUDの有効性を確認することができる。ユーザ数Kが6のときは、本発明に係る簡略化MUDを用いたシリアル繰り返し受信機によれば、従来のMUDを用いたパラレル繰り返し受信機よりも優れた特性を実現することができ、例えばPER=10−2を実現するのに要するE/Nを0.1dB低減することができ、本発明に係る簡略化MUDを用いたシリアル繰り返し受信機の有効性を確認することができる。又、図7に示すMUDを用いたシリアル繰り返し受信機によれば、計算量は比較的多いが、最も優れた伝送特性を実現することができる。
101…第kユーザの第mストリームの信号検出器、102…干渉レプリカ生成器、103,210,407,503…減算器、104…同期検波器、105…加算器、201,301…GI除去器、202,302…FFT器、203,303…初回チャネル推定器、204,401…簡略化MUD、205,402…並直列変換部、206,403…デインターリーバ、207,404…誤り訂正復号器、208,405…判定器、209,406…CRC復号器、211,408…インターリーバ、212,409…直並列変換部、213,306…ソフト判定指向形チャネル推定器、214,304…スイッチ、305…信号検出部、307…ユーザ順序制御器、501…送信信号レプリカ生成器、502…受信信号レプリカ生成器、504…ウェイト制御器、701…第kユーザの第mストリームの信号検出器、702…干渉レプリカ生成器、703…減算器、704…MMSEフィルタ、705…ソフト出力検波器

Claims (4)

  1. 複数の受信アンテナを備え、インターリーブ分割多元接続を行う受信機であって、
    入力された全ユーザの誤り訂正復号後の「符号化されたビットのビット対数尤度比(ビットLLR)」とチャネル推定値とから、干渉の期待値と干渉の分散とを計算する干渉レプリカ生成器と、
    前記受信アンテナ毎に、受信信号から前記干渉の期待値を減算する減算器と、
    前記受信アンテナ毎に、前記減算器の減算結果と前記干渉の分散と前記チャネル推定値とを用いてビットLLRを計算する同期検波器と、
    全ての前記受信アンテナ分の前記同期検波器の計算結果のビットLLRを加算する加算器と、から構成されるマルチユーザ検出器を備え
    前記干渉レプリカ生成器は、干渉の共分散行列の対角成分を計算し、
    前記同期検波器は、前記受信アンテナ毎に、受信信号の条件付確率密度関数を用いて前記ビットLLRの計算を行い、
    前記条件付確率密度関数は、前記減算器の減算結果と前記チャネル推定値と前記干渉の共分散行列の対角成分とから算出される、
    ことを特徴とするIDMA受信機。
  2. 送信機との間で既知なパイロット信号を用いて受信信号からチャネル推定値を求める初回チャネル推定器と、
    全ユーザのビットLLRを並列処理で算出する前記マルチユーザ検出器と、
    ユーザ毎に、前記マルチユーザ検出器の前記加算結果のビットLLRをデインターリーブするデインターリーバと、
    ユーザ毎に、前記デインターリーブ後のビットLLRを用いて誤り訂正復号を行い、誤り訂正復号後のビットLLRを計算する誤り訂正復号器と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のIDMA受信機。
  3. 送信機との間で既知なパイロット信号を用いて受信信号からチャネル推定値を求める初回チャネル推定器と、
    1ユーザずつ、順次、直列処理でビットLLRを算出する前記マルチユーザ検出器と、
    ユーザ毎に、前記マルチユーザ検出器の前記加算結果のビットLLRをデインターリーブするデインターリーバと、
    ユーザ毎に、前記デインターリーブ後のビットLLRを用いて誤り訂正復号を行い、誤り訂正復号後のビットLLRを計算する誤り訂正復号器と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のIDMA受信機。
  4. 前記IDMA受信機がソフト判定指向形チャネル推定器をさらに有し、
    前記ソフト判定指向形チャネル推定器が、誤り訂正復号後のビットLLRを用いて送信信号レプリカを生成する送信信号レプリカ生成器と、チャネル推定値と送信信号レプリカとを乗算して受信信号レプリカを生成する受信信号レプリカ生成器と、を有し、受信信号と受信信号レプリカとの平均2乗誤差が最小となるように逐次最小2乗法によりチャネル推定値を更新する、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のIDMA受信機。
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