JP5326585B2 - 金属触媒担持カーボン粉末の製造方法 - Google Patents

金属触媒担持カーボン粉末の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子型燃料電池の触媒層に含有させる、Pt等の金属触媒が担持されたカーボン粉末の製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池は、水素イオン伝導性の固体高分子電解質膜の両面に一対の電極を設け、水素ガスを燃料ガスとして一方の電極(燃料極:アノード)へ供給し、酸素ガスあるいは空気を酸化剤として他方の電極(空気極:カソード)へ供給することによって起電力を得るものである。固体高分子型燃料電池は、高い電池特性を得られることに加え、小型軽量化が容易であることから、電気自動車等の移動車両や、小型コジェネレーションシステムの電源等として実用化が期待されている。
通常、固体高分子型燃料電池に使用されるガス拡散性の電極は、水素イオン伝導性高分子電解質で被覆された触媒担持カーボン粉末を含有する触媒層と、この触媒層に反応ガスを供給すると共に電子を集電するガス拡散層とから構成される。そして、触媒層内には、カーボンの二次粒子間あるいは三次粒子間に形成される微小な細孔からなる空隙部が存在し、その空隙部が反応ガスの拡散流路として機能している。
カーボン粉末に担持させるカソード及びアノード触媒としては、白金又は白金合金等の貴金属が用いられる。例えば、白金担持カーボン粉末は、カーボン粉末を水等に懸濁させ、これに塩化白金酸等の触媒金属の化合物を滴下し、還元剤を滴下することによりカーボン粉末上に白金を析出させて調製される。この白金担持カーボン粉末を水素イオン伝導性高分子電解質の溶液に分散させてインクを調製し、そのインクをカーボンペーパーなどのガス拡散基材に塗布し、乾燥することによって電極が作製される。この2枚の電極で固体高分子電解質膜を挟み、ホットプレス等することにより電解質膜−電極接合体(MEA)が組立てられる。
従来、上記のような金属触媒担持カーボン粉末の触媒活性を向上させるため、金属触媒を微粒化して反応面積を向上させたり、カーボン粉末を特定のガス雰囲気下で熱処理することが試みられている。例えば、(特許文献1)には、導電性担体を、500〜1200℃の温度範囲で、二酸化炭素、水蒸気、空気から選ばれるいずれか1つ以上のガス雰囲気下で賦活する処理を行った後、Pt等の金属を担持してなる電極触媒が開示されている。しかし、この電極触媒は、Ptの表面が酸化されているために触媒活性が阻害され、したがって得られる性能は不十分であり、結果としてPt等の金属の使用量が増加するという問題があった。
また、複数の金属を担持させ、不活性ガス雰囲気下で熱処理を行うことにより合金化する方法も知られている。例えば、(特許文献2)には、白金担持触媒上にルテニウムを水酸化物として付着させ、しかる後に、例えば窒素と二酸化炭素の分圧比5:1の混合ガス雰囲気中で熱処理することによってルテニウム水酸化物を金属に還元すると同時に合金化する、燃料電池用アノード触媒の製造方法が開示されている。この方法も同様に、触媒金属の表面が酸化されているため、合金化が阻害され、触媒活性が十分に発揮されないという問題があった。
さらに、上記の固体高分子電解質膜には、一般に、パーフルオロスルホン酸ポリマー等のイオン交換樹脂が用いられている。これらのイオン交換樹脂は、湿潤環境下で初めて高い水素イオン伝導性を発現する。これは、水素イオンの移動に水分子の介在や随伴が必須であるためと考えられている。したがって、効率良く燃料電池を作動させるために、従来は、触媒層に対して反応ガスとともに水蒸気を供給し、高分子電解質膜を常に湿潤状態に保持している。しかし、湿潤状態にするには空気供給路又は水素供給路に加湿器を別途設ける必要があり、それによって燃料電池が大型化し、製造コストが上昇するという欠点があった。そのため、低加湿条件下でも運転可能な技術の開発が望まれているが、従来の金属触媒担持カーボン粉末は、カーボンの表面が疎水性であるため、低加湿時のHOの保持能力が低く、水素イオンの伝導が阻害されるため、高い燃料電池性能を得ることができないという課題もあった。
特開2005−25947号公報 特開昭63−213260号公報
そこで本発明は、上記従来の状況に鑑み、固体高分子型燃料電池の触媒層に用いる、金属触媒が担持されたカーボン粉末において、金属触媒の表面の酸化を防ぎ、また他の金属触媒も担持させる場合には合金化を促進することによって触媒活性を向上させることができる、上記金属触媒担持カーボン粉末の製造方法を提供することを目的とする。
また、カーボン粉末表面の親水性を高めることにより、低加湿条件下において高い性能を得ることができる、金属触媒担持カーボン粉末の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題に対し、本発明者は、金属触媒カーボン粉末を二酸化炭素雰囲気下で熱処理することにより還元性COガスが生成し、これによって金属触媒の表面が還元されるため、触媒活性が向上することを見出した。また、二酸化炭素雰囲気下での熱処理によってカーボン粉末の表面が賦活され、親水性が高まることを見出し、発明を完成した。すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)固体高分子型燃料電池の触媒層に用いる、金属触媒が担持されたカーボン粉末の製造方法であって、カーボン粉末に金属触媒を担持させた後、高濃度の二酸化炭素雰囲気下で熱処理を行う前記製造方法。
(2)固体高分子型燃料電池の触媒層に用いる、金属触媒が担持されたカーボン粉末の製造方法であって、カーボン粉末に2種以上の金属触媒を担持させた後、高濃度の二酸化炭素雰囲気下で熱処理を行い、前記2種以上の金属触媒を合金化する前記製造方法。
(3)熱処理の温度が、500〜800℃である前記(1)又は(2)に記載の金属触媒担持カーボン粉末の製造方法。
本発明の製造方法により、Pt等の金属触媒の表面が還元され、その結果高い触媒活性を示す金属触媒担持カーボン粉末を得ることができる。また、2種以上の金属触媒を担持させる場合にも、その合金化を促進し、触媒性能を向上させることができる。したがって、Pt等の金属触媒の使用量を低減することが可能となる。
さらに、カーボン粉末の表面が賦活され、欠陥部に官能基が付与されるため、カーボン粉末の親水性が向上し、低加湿条件下において高い性能を発揮する金属触媒担持カーボン粉末を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の金属触媒担持カーボン粉末の製造方法は、カーボン粉末に金属触媒を担持させた後、高濃度の二酸化炭素雰囲気下で熱処理を行うことを特徴とする。
金属触媒を担持させるカーボン粉末としては特に限定されないが、比表面積が200m/g以上であることが好ましい。カーボンブラックが一般的に使用される。その他、黒鉛、炭素繊維、活性炭、カーボンナノチューブ等が適用可能である。好適な例として、Ketjen EC(商品名、ケッチェンブラックインターナショナル社製)やVulcan(商品名、Cabot社製)が挙げられる。
また、カーボン粉末に担持させる金属触媒としては、白金、コバルト、ニッケル、パラジウム、ルテニウム、金、ロジウム、オスミウム、イリジウム等の金属が挙げられる。また、合金化させる目的で、上記金属から2種以上を選択して用いることができる。さらに、上記金属と有機化合物や無機化合物との錯体、金属酸化物等を用いても良い。
カーボン粉末に金属触媒を担持させるに当たっては、従来の方法により行うことができる。具体的には、例えば、カーボン粉末を水等に懸濁させ、これに塩化白金酸等の触媒金属の化合物を滴下し、還元剤を滴下することによってカーボン粉末上に金属触媒を析出させる。2種以上の金属触媒を担持させる場合は、別の触媒金属の化合物を懸濁液に加えた後に、還元剤を添加すれば良い。
そして、上記のようにカーボン粉末に金属触媒を担持させた後、高濃度の二酸化炭素雰囲気下で熱処理を行う。なお、ここで「高濃度」とは、具体的には95重量%以上をいい、好ましくは98重量%以上、最も好ましくは100重量%である。二酸化炭素が100重量%でない場合、その他に含有させるガスはアルゴン、ヘリウム、窒素等の不活性ガスや水素等から適宜選択して用いることができる。この熱処理によって、二酸化炭素とカーボン粉末とが反応し、一酸化炭素が生成する(反応式:CO+C→2CO)。この生成した還元性COにより、Pt等の金属触媒の表面が還元されるため、触媒層中に形成される3相界面、すなわちガス、金属触媒、及び水素イオン伝導性高分子電解質からなる界面が増大し、触媒活性を高めることができる。また、2種以上の金属触媒を担持させている場合は、還元性COによって金属表面が還元されることで、合金化が促進されて触媒活性が向上する。さらに、上記反応によってカーボン粉末の表面が賦活され、欠陥部に官能基が付与されるため、カーボン表面の親水性が向上する。したがって、低加湿条件下でもHO保持能力が低下することなく、水素イオン伝導性を維持することができ、高い出力を示す燃料電池を得ることが可能となる。
熱処理を行う温度は、好ましくは500〜800℃、さらに好ましくは600〜800℃である。この温度範囲であれば、生成した還元性COによる触媒金属の被毒が起こらず、金属触媒表面を良好に還元することができる。また、熱処理時間等の諸条件は、金属触媒の種類及び量等に応じて適宜設定することができる。例えば、熱処理時間は30分〜4時間とすることが好ましいがこれに限定されるものではない。また、2種以上の金属触媒を担持させて合金化する場合、熱処理後、未合金の金属を除去するため酸による洗浄を行っても良い。その際の酸濃度、洗浄時間、洗浄温度等の条件は、金属触媒の種類等に応じて適宜設定される。
上記の熱処理によって金属触媒担持カーボン粉末が得られる。この金属触媒担持カーボン粉末と、水素イオン伝導性高分子電解質とを、溶媒に加え、超音波照射やビーズミル等による分散処理を行うことにより、触媒層形成用の塗工液(インク)を作製することができる。ここで用いる溶媒としては、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコールや、含フッ素アルコール、含フッ素エーテル等が挙げられる。
溶媒に加える水素イオン伝導性高分子電解質としては、含フッ素イオン交換樹脂等が適用可能であり、特に、スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体が好ましく用いられる。好適な例として、Nafion(商品名、デュポン社製)が挙げられる。また、金属触媒担持カーボン粉末と水素イオン伝導性高分子電解質との比は、所望の燃料電池システムに適した比率を任意に設定することができる。通常、水素イオン伝導性高分子電解質の重量/金属触媒を担持していないカーボン粉末の重量の比を0.1〜1.5程度とすることが好ましいが、これに限定されるものではない。
上記の金属触媒担持カーボン粉末及び水素イオン伝導性高分子電解質以外に、必要に応じて、各種添加剤を溶媒に加えても良い。例として、より強い保水性あるいは撥水性や給水機能を補強する目的のため、PTFEやゼオライト等を添加する場合が挙げられる。添加剤を加える場合、その量は溶媒に対して10重量%以下とすることが好ましい。
そして、塗工液を、燃料電池の固体高分子電解質膜又はガス拡散層となるカーボンクロス等に塗布し、乾燥させることによって触媒層を形成することができる。また、別途用意した基材上に上記塗工液を塗布し乾燥させたものを、固体高分子電解質膜上に転写することによって高分子電解質上に触媒層を形成しても良い。塗布する手段としては、刷毛塗り、スプレー、ロールコーター、インクジェット、スクリーン印刷法等、適宜採用することができる。
燃料電池における触媒層の層厚は、アノード側、カソード側とも適宜設定することができる。一般には、5〜20μm、好ましくは10〜15μmである。
アノード触媒層及びカソード触媒層をガス拡散層上に形成した場合には、各触媒層と固体高分子電解質膜とを接着やホットプレス等により接合することによって、膜/電極接合体(MEA)が組立てられる。また、固体高分子電解質膜上に各触媒層を形成した場合には、触媒層のみでアノード電極及びカソード電極を構成しても良いし、さらに各触媒層に隣接してガス拡散層を配置し、アノード電極及びカソード電極としても良い。
カソード及びアノードの触媒層に挟まれる固体高分子電解質膜の材料としては、湿潤条件下で良好な水素イオン伝導性を示す材料であれば適用可能である。例えば、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体、ポリスルホン樹脂、ホスホン酸基又はカルボン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体等を挙げることができる。中でも、スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体が好ましく用いられる。なお、この固体高分子電解質膜は、触媒層に含まれる水素イオン伝導性高分子電解質と同じ樹脂であっても良く、異なる樹脂から構成しても良い。
ガス拡散層としては、セパレータに形成されたガス流路から触媒層までガスを均一に拡散させ、触媒とセパレータ間に電子を伝導させる機能を有するものであれば、種々の材料により構成することができる。一般的には、カーボンクロスやカーボンペーパー等の炭素材料が用いられる。ガス拡散性、電子伝導性に加え、耐食性を有するものであれば金属メッシュや金属ウール等の金属材料を用いることもできる。
アノード及びカソードの外側には、通常、ガスの流路が形成されたセパレータが配置することにより、固体高分子型燃料電池が作製される。セパレータの流路に対し、アノードには水素を含むガス、カソードには酸素又は空気を含むガスが供給されて発電が行われる。
次に、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
(実施例1)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金5.0gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液を純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、Pt水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPt担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、COガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、COガスを流通したまま室温まで放冷し、Pt担持カーボン粉末を取り出した。
(実施例2)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金4.50gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液とコバルト0.5gを含む硝酸コバルトを純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、PtとCoの水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPtCo担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、COガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、COガスを流通したまま室温まで放冷し、PtCo担持カーボン粉末を取り出した。
(比較例1)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金5.0gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液を純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、Pt水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPt担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、Nガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、Nガスを流通したまま室温まで放冷し、Pt担持カーボン粉末を取り出した。
(比較例2)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金5.0gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液を純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、Pt水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPt担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、Arガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、Arガスを流通したまま室温まで放冷し、Pt担持カーボン粉末を取り出した。
(比較例3)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金5.0gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液を純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、Pt水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPt担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、Hガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、Hガスを流通したまま室温まで放冷し、Pt担持カーボン粉末を取り出した。
(比較例4)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金4.50gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液とコバルト0.5gを含む硝酸コバルトを純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、PtとCoの水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPtCo担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、Nガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、Nガスを流通したまま室温まで放冷し、PtCo担持カーボン粉末を取り出した。
(比較例5)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金4.50gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液とコバルト0.5gを含む硝酸コバルトを純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、PtとCoの水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPtCo担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、Arガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、Arガスを流通したまま室温まで放冷し、PtCo担持カーボン粉末を取り出した。
(比較例6)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金4.50gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液とコバルト0.5gを含む硝酸コバルトを純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、PtとCoの水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPtCo担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、Hガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、Hガスを流通したまま室温まで放冷し、PtCo担持カーボン粉末を取り出した。
(比較例7)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金5.0gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液を純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、Pt水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPt担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、20%CO/80%N混合ガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、混合ガスを流通したまま室温まで放冷し、Pt担持カーボン粉末を取り出した。
(比較例8)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金5.0gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液を純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、Pt水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPt担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、50%CO/50%N混合ガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、混合ガスを流通したまま室温まで放冷し、Pt担持カーボン粉末を取り出した。
(比較例9)
市販のカーボンブラック(商品名;KetjenEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5.0gと白金5.0gを含むヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液を純水0.5Lに加え分散させた。これに0.1Nアンモニア約100mLを添加してpHを約10とし、Pt水酸化物を形成させカーボン粉末上に析出させた。さらにエタノールを用いて90℃で還元しこの分散液をろ過し、得られた粉末を100℃で10時間真空乾燥させた。得られたPt担持カーボン粉末を熱処理炉にセットし、80%CO/20%N混合ガスを500cc/分で流通させながら昇温し、800℃になった時点で、2時間保持し熱処理を実施した。その後、混合ガスを流通したまま室温まで放冷し、Pt担持カーボン粉末を取り出した。
(膜/電極接合体の作製)
上記実施例1〜2及び比較例1〜9で調製したそれぞれの金属触媒担持カーボン粉末に蒸留水を加えた後、エタノールを加え、イオン伝導性高分子電解質としてナフィオン(商品名、デュポン社製)をさらに加えた。この混合物を十分に攪拌し、粒子の微粒化や均一分散のため、超音波照射及びビーズミルによる分散処理を行った。
分散後の触媒層形成用インクをテフロン(商品名、デュポン社製)からなる基材上に塗布し、乾燥して触媒層を得た。その後、ナフィオンからなる固体高分子電解質膜の両側を上記の触媒層で挟み、ホットプレスにより圧着した後、テフロンを剥がし、膜/電極接合体(MEA)を得た。
(燃料電池性能評価)
初期段階での触媒性能を比較するため、電子負荷を用いて電流電圧特性を測定した。測定は、単セルのセル温度を80℃に設定し、カソード側の電極に加温バブラを通過させた加湿空気をRH40%、ストイキ比7.5、アノード側の電極に加温バブラを通過させた加湿水素をRH40%、ストイキ比7.5で供給して行った。負荷電流は、0.2A/cmとした。また、電極である各触媒層のPt量はいずれも0.3mg/cmとした。測定結果を表1及び表2に示す。
Figure 0005326585
Figure 0005326585
表1の結果から、Pt担持カーボン粉末及びPtCo担持カーボン粉末のいずれについても、CO雰囲気下で熱処理することにより、他のガスを使用した場合に比べて高い出力が得られることが分かった。また、表2の結果から、100%濃度のCOで熱処理した場合に、より低い濃度のCOに比べて出力が向上することが明らかとなった。

Claims (3)

  1. 固体高分子型燃料電池の触媒層に用いる、金属触媒が担持されたカーボン粉末の製造方法であって、カーボン粉末に金属触媒を担持させた後、95重量%以上の二酸化炭素雰囲気下で熱処理を行う前記製造方法。
  2. 固体高分子型燃料電池の触媒層に用いる、金属触媒が担持されたカーボン粉末の製造方法であって、カーボン粉末に2種以上の金属触媒を担持させた後、95重量%以上の二酸化炭素雰囲気下で熱処理を行い、前記2種以上の金属触媒を合金化する前記製造方法。
  3. 熱処理の温度が、500〜800℃である請求項1又は2に記載の金属触媒担持カーボン粉末の製造方法。
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