JP5326482B2 - 非水電解質二次電池、および、これを有する組電池および車両 - Google Patents

非水電解質二次電池、および、これを有する組電池および車両 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質二次電池、および、これを有する組電池および車両に関し、より詳細には、X線の照射により電池内部の気泡の検出を可能とする非水電解質二次電池、および、これを有する組電池および車両に関する。
近年、大気汚染や地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、非水電解質電池(非水系溶媒型二次電池とも称される)、中でも全ての電池の中で最も高い理論エネルギを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。
かかるリチウムイオン二次電池は、一般に、バインダを用いて正極活物質等を正極集電体の両面に塗布した正極と、バインダを用いて負極活物質等を負極集電体の両面に塗布した負極とが、電解質層を介して接続されてなる発電要素(積層構造体)を有する。また、外部へ電力を取り出す目的で、発電要素には電極端子(正極端子および負極端子)が電気的に接続されている。発電要素は、金属またはラミネートシートの中に、電極端子が外部に導出するように収容されるのが一般的である。
このように、発電要素が金属またはラミネートで覆われた構造を有している電池は、電池内部の検査が困難である。
電池の内部形状(たとえば捲回形状)を検査するのにX線撮影を用いることは周知である(特許文献1)。
特開2004−171960号公報
しかし、電池内部の異物については、金属などX線吸収率の高い材料でないと検出することができなかった。また、電極間に存在する気泡については、X線を用いたとしても、集電箔のX線吸収率が高いために鮮明な透過像が得にくく、透過X線に含まれる情報に重なりが大きく必要な情報が埋もれてしまうことから、検出がより困難であった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、電池内部の電極間に存在する気泡およびX線吸収率の低い異物を高精度で検出することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る非水電解質二次電池は、電解質層を介して対向した正極活物質層および負極活物質層と、正極活物質層上および負極活物質層上にそれぞれ設けられた集電体と、を含む単電池層が複数積層された積層構造体を含む非水電解質二次電池であって、積層構造体は、積層時に同一位置となる位置に単電池層をなす全ての層について一部を切り欠くことによりなる欠切部を有しない単電池層と欠切部を有する単電池層とを有することを特徴とする。
本発明に係る非水電解質二次電池によれば、局所的に積層構造体の積層数が少ない部分に効率的にX線が照射され、透過X線に含まれる情報の重なりを回避することで、電池内部の電極間に存在する気泡およびX線吸収率の低い異物を高精度で検出することができる。
以下に、本発明に係る非水電解質二次電池について、第1、第2実施形態に分けて詳細に説明する。
これらの実施形態の説明をする前に、本発明の理解を容易なものとするために、非水電解質二次電池であるリチウムイオン二次電池について簡単に説明する。
図1は、リチウムイオン二次電池の外観図である。図2は、図1に示すリチウムイオン二次電池の断面図である。
図1に示すように、リチウムイオン二次電池100は、たとえば、長方形状の扁平な形状を有し、その両側部からそれぞれ電力を取り出すための正極タブ110Aおよび負極タブ110Bが引き出される。発電要素(積層構造体)120は、リチウムイオン二次電池100の外装材(たとえば、ラミネートフィルム)130によって包まれ、その周囲は熱融着されており、正極タブ110Aおよび負極タブ110Bを引き出した状態で密封される。
図2に示すように、発電要素120は、正極集電体210および正極集電体210の両面に形成された正極活物質層211からなる正極と、負極集電体220および負極集電体220の両面に形成された負極活物質層221からなる負極と、を有する。発電要素120は、正極および負極が電解質層230を介して複数積層されてなる。正極集電体210は、電気を取り出すための正極タブと接続する。また、負極集電体220は、電気を取り出すための負極タブと接続する。
以下、発電要素を構成する集電体、活物質層、および電解質層について説明する。
[集電体]
集電体210、220は、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス(SUS)箔など、導電性の材料から構成される。集電体の一般的な厚さは、1〜30μmである。ただし、この範囲を外れる厚さの集電体を用いてもよい。正極集電体210としては、好ましくはアルミニウム箔が用いられ、負極集電体220としては、好ましくは銅箔が用いられる。
[活物質層]
活物質層は活物質を含み、必要に応じてその他の添加剤をさらに含む。
正極活物質層211は、正極活物質を含む。正極活物質としては、たとえば、LiMnやLiNiO等のリチウム−遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物が挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。なお、上記以外の正極活物質が用いられてもよいことは勿論である。
負極活物質層221は、負極活物質を含む。負極活物質としては、たとえば、グラファイト、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、上述したようなリチウム−遷移金属化合物、金属材料、リチウム−金属合金材料が挙げられる。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。なお、上記以外の負極活物質が用いられてもよいことは勿論である。
各活物質層211、221に含まれるそれぞれの活物質の平均粒子径は特に制限されないが、通常は0.1〜100μm程度であり、好ましくは1〜20μmである。ただし、この範囲を外れる形態が採用されてもよい。
正極活物質層211および負極活物質層221に含まれうる添加剤としては、たとえば、バインダ、導電助剤、電解質塩(リチウム塩)が挙げられる。
バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、合成ゴム系バインダが挙げられる。
導電助剤とは、正極活物質層211または負極活物質層221の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、グラファイト、気相成長炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。
電解質塩(リチウム塩)としては、Li(CSON)、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSOが挙げられる。
[電解質層]
電解質層230は、セパレータと、セパレータ中に注入された電解質とから構成される。
セパレータは、正負の活物質層を分離し、これらの間の短絡を防止する機能を有する。セパレータは、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンから構成される微多孔膜からなる。場合によっては、同様の材料から構成される不織布や粒子によって、セパレータを形成してもよい。
セパレータの厚さについて特に制限はなく、所望の電池性能等を考慮して適宜設定されうる。具体的には、セパレータの厚さは、好ましくは20μm以下であり、より好ましくは10μm以下であり、さらに好ましくは5μm以下である。一方、セパレータの厚さの下限についても特に制限はないが、正負の活物質層間の短絡を有効に防止するという観点から、セパレータの厚さは、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.5μm以上であり、さらに好ましくは1μm以上である。ただし、場合によっては、これらの範囲を外れる厚さのセパレータが用いられてもよい。
さらに、セパレータは、電解質を保持する機能も有する。セパレータ中に保持される電解質としては、液体電解質およびゲル電解質が挙げられる。
液体電解質は、可塑剤である非水系溶媒(有機溶媒)に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。非水系溶媒およびリチウム塩としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)等のカーボネート類、および、LiBFなどの、電極の活物質層に添加されうる化合物が同様に用いられうる。
ゲル電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマーに、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。マトリックスポリマーとして用いられるイオン伝導性ポリマーとしても同様に、ポリエチレンオキシド(PEO)やポリプロピレンオキシド(PPO)などの、電極の活物質層に添加されうるポリマーが用いられうる。
なお、ゲル電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用い、当該重合開始剤の作用要因に応じて、マトリックスポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
以下、本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池について説明する。
[第1実施形態]
図3は、本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。
図3に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、欠切部351を有する単電池層(第1単電池層)340が積層されることで、欠切構造部分350が形成されている。単電池層340に形成した欠切部351は、単電池層340を積層したときに欠切構造部分350が構成されるように形成する。すなわち、単電池層340を積層したときに欠切部351が同じ箇所となるように欠切部351を形成する。
積層構造体(発電要素)120は、少なくとも1つの単電池層340を除いて欠切部351が重なることで欠切構造部分350を構成する。すなわち、積層構造体120の欠切構造部分350は、積層構造体120を貫通せず、欠切部351を構成しない単電池層(第2単電池層)340と単電池層の積層方向で隣接するようにする。
後述するように、欠切構造部分350と単電池層の積層方向で隣接する単電池層340の部分(図3の点線枠に示す部分、以下、被検査部分360と称する)が、X線による電極間の気泡の検査の対象となる部分となる。すなわち、被検査部分360は、積層構造体120において、局所的に単電池層340の積層数が少なくなるため、被検査部分360をX線照射により検査することで、透過X線に含まれる情報の重なりを回避し、電極内部の気泡や異物を高精度に検出することができる。
欠切構造部分350は積層構造体120の複数の個所に形成しうる。また、被検査部分360が形成される箇所は、積層構造体120の最上層または最下層に限定されず、積層構造体120の中央でもよい。
周知のように、単電池層340からなる単電池は発電要素として機能する最小単位であり、電解質層230を介して対向した正極活物質層211および負極活物質層221と、正極活物質層211上および負極活物質層221上にそれぞれ設けた集電体210、220と、から構成される。
欠切部351は、単電池層340をなす全ての層について、一部を切り欠くことによりなる。すなわち、欠切部351は、単電池層340をなす、電解質層230、正極活物質層211、負極活物質層221、集電体210、220の全てについて、一部を取り除くことで形成する。したがって、欠切部351が重なってなる欠切構造部分350も、積層構造体120のうち、電解質層230、正極活物質層211、負極活物質層221、集電体210、220の全てが存在しない部分となる。
図3に示した本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、平面形状の単電池層が平面形状を維持して積層された積層構造体120を有する。しかし、たとえば、単電池層を捲回した構造のリチウムイオン二次電池であっても、単電池層が捲回されることで単電池層が広義には積層されており、積層構造体をなす。すなわち、本発明にはこのような構造のリチウムイオン二次電池も包含する。
また、図3に示した本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は非双極型の二次電池であるが、双極型二次電池であってもよい。
欠切構造部分には樹脂材料を充填することが望ましい。図4は、欠切構造部分350に樹脂材料400を充填した、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。
このように、欠切構造部分350に樹脂材料400を充填するのは、積層構造体に欠切構造部分350を形成することでリチウムイオン二次電池の機械的強度が弱くなる可能性があるため、これを防止し、リチウムイオン二次電池の信頼性を向上させるためである。
樹脂材料400としては、ポリエチレン類、ポリプロピレン類、ポリビニリデンフロライド類、ポリエチレンオキサイド類から選択した1種または2種以上の混合物であることが望ましい。電池内部は、正極近傍では酸化雰囲気に、負極近傍では還元雰囲気さらされるため、電池材料として電池特性への影響を及ぼさないことが求められる。これらの材料は電池内に電極と共存しても電池特性へ影響を及ぼすことが少ないからである。また、これらの材料はX線吸収率が小さいため、透過X線に及ぼす影響が小さいからである。
図3、図4は、単電池層340の欠切部351を単電池層340を貫通した孔としたことから、欠切構造部分350も孔の形状を有するリチウムイオン二次電池を示している。電極間に残った気泡は単電池層340の端から抜けることが想定されるため、単電池層340の中心に近い位置ほど気泡が残存する確率が高いと考えられる。したがって、確度よく電池内部の気泡を検出するという観点からは、欠切部351は、単電池層340の中央付近に形成すること(たとえば、欠切部351を単電池層の外周から短辺の長さの1/5以上内側に形成すること)が望ましい。このように、単電池層340の欠切部351を、外周を含まない部分に形成することにより、すなわち、欠切部351を、単電池層340を貫通した孔の形状とすることにより、気泡の検出感度が向上し、信頼性の高い電池を得ることができる。
しかし、単電池層340の欠切部351を、外周を含む部分に形成したとしても本発明の効果を奏するのは勿論である。図5は、単電池層の欠切部を単電池層の外周を含む部分に形成した積層構造体を有するリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。図6は、図5に示すリチウムイオン二次電池の欠切構造部分に樹脂材料を充填したリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。図5および図6に示したリチウムイオン二次電池は、単電池層の欠切部を形成した場所(すなわち、欠切構造部分を形成した場所)を除き、図3および図4に示したリチウムイオン二次電池と同様の構成を有するため、説明は省略する。
図7は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部に存在する気泡をX線照射により検出するための説明図である。
図7に示すように、X線源700が発生したX線701をリチウムイオン二次電池100に照射し、透過X線を検出器710で検出する。
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、上述したように、積層構造体の一部に欠切構造部分が形成され、欠切構造部分と単電池層の積層方向に隣接する被検査部分を有する。被検査部分は、積層構造体において、局所的に単電池層の積層数が少なくなるため、被検査部分にX線を照射し、検査することで、透過X線に含まれる情報の重なりを回避し、電極内部の気泡や異物を高精度に検出することができる。
したがって、被検査部分にはより直接的にX線を照射することが望ましい。図7に示すように、X線をリチウムイオン二次電池100の積層構造体の積層方向と平行に照射することで、被検査部分により直接的にX線を照射することができる。
一般的に、集電体210、220はX線の吸収率が高いため、X線が対象物である二次電池を通過できるようにするためにある程度X線の強度を上げる必要があった。しかし、X線の強度を大きくすると、気泡のような観察困難なものは検出がほぼ不可能である。本実施形態に係る二次電池の被検査部分は、単電池層の積層数が少ないため、X線の強度を比較的小さくすることができる。これにより、観察困難な気泡であっても検出が可能となる。
X線は、平行度が高いものを使用すると、X線の屈折像を利用することでより感度よく気泡および異物を検出できるが、X線の種類は限定されない。
図8は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池を複数接続した組電池の実施形態の外観図であって、図8のAは組電池の平面図であり、図8のBは組電池の正面図であり、図8のCは組電池の側面図である。
図8に示すように本発明の実施形態に係る組電池800は、本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池が複数、直列にまたは並列に接続して装脱着可能な小型の組電池850を形成し、この装脱着可能な小型の組電池850をさらに複数、直列にまたは並列に接続して形成することもできる。
これにより、高体積エネルギ密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に適した大容量、大出力を持つ組電池800を形成することができる。図8に示す組電池では、作成した装脱着可能な小型の組電池850は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続し、この組電池850は接続治具810を用いて複数段積層される。何個の非双極型ないし双極型二次電池を接続して組電池850を作成するか、また、何段の組電池850を積層して組電池800を作製するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めことができる。すなわち、二次電池を直列化、並列化することで電池の容量および電圧を自由に調節できる。
図9は、本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池を搭載した電気自動車900を示す図である。本発明に係るリチウムイオン二次電池910は、図9に示すように、電気自動車900の車体中央部の座席下920に搭載しうる。座席下920に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広くとることができるメリットを有する。なお、本発明に係る二次電池910を搭載する場所は、座席下920に限られない。すなわち、本発明に係る二次電池は、後部トランクルームの下部や車両前方のエンジンルームにも搭載しうる。本実施形態に係るリチウムイオン電池をハイブリット車や電気自動車といった車両に用いることにより高寿命で信頼性の高い車両とすることができる。
以下に、本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の効果を示す。
・照射するX線の強度を下げても十分な強度の透過X線による像を得ることができるため、電極内部の気泡や、X線吸収率の低い異物を検出することができる。
・容易に作製することができる。
[第2実施形態]
図10は、本発明の第2実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面の一部を示す図である。本実施形態が第1実施形態と異なる点は、積層構造体120の欠切構造部分350に隣接する被検査部360の、欠切構造部分350側の表面361を集電体210(たとえば、正極集電体)に構成する点である。その他の点は、第1実施形態と同様であるため、重複となる説明は省略する。
一般的に、正極と負極とを有する積層構造体は、負極と正極の対向部の構造として、負極を正極より大きくすることが周知である。これは、負極が正極より小さい場合は、二次電池の充電プロセスにおいて、正極から出てくるリチウムイオンが、対向した負極に吸蔵される際、負極のリチウム吸蔵能力を超えてリチウム金属が析出してしまい、電池性能の劣化につながるからである。また、負極が正極と同じ大きさである場合は、電極端部で電界集中が起こるため、電極端部の集電箔にリチウムが析出して電池性能の劣化が生じるからである。このような問題を回避するために、積層構造体の最外層に負極を配置することが容易な対策手段となる。しかし、正極と対向していない負極の最外層は動作しないため、電池容量としては無駄であり好ましくない。
このような問題は、積層構造体120に欠切構造部分350を設けたときに残された単電池層340の正極および負極の対向部でも同様に生じる。
そこで、本第2実施形態においては、積層構造体120に欠切構造部分350を設けたときに残された単電池層340の最外層となる電極について、活物質を一部片面塗布にする。すなわち、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、欠切構造部分350と単電池層340の積層方向で隣接した単電池層340の表面のうち、該隣接した部分は、活物質を塗布せず、集電体を露出させる。このような活物質のパターンは、たとえば、インクジェットにより形成することができる。
このような構造とすることで、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、製造時に使用する活物質の量を低減することができる。
また、積層構造体に欠切構造部分を設けたときに残された単電池層の最外層が正極であるとすると、これに対向した負極を両面に配置する必要があり、被検査部分で正極と負極の対向面を1つとすることが不可能となる。しかし、正極を活物質の片面塗布とすることで、被検査部分を正極と負極の対向面を1つとすることが可能となる。したがって、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、被検査部分の正極と負極の対向面を、検査対象として最小限必要となる、1つとすることができるため、透過X線像が鮮明となり、気泡の検出感度を向上させることができる。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、欠切構造部分350には樹脂材料400を充填することが望ましい。図9は、欠切構造部分350には樹脂材料を充填した、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。
本発明の第2実施形態に係る燃料電池の運転方法は、第1実施形態が有する効果に加えて、以下の効果を有する。
・製造時に使用する活物質の量を低減することができる。
・透過X線像を鮮明とし、気泡の検出感度を向上させることができる。
以下、本発明を、実施例によりさらに詳細に説明する。以下の実施例においては、特に断りのない限り、正極材料、負極材料として以下ものを用いた。
<正極材料>
・以下の材料を、下記所定の比で混合して正極スラリを作製した。
・正極活物質:LiMn(85重量%)
・導電助剤:アセチレンブラック(5重量%)
・バインダ:PVDF(10重量%)
・スラリ粘度調整溶媒としてNMPを使用して、塗布のための粘度を調整した。
・アルミニウム箔(20μm)の両面に上記スラリを塗布し、乾燥させることで正極電極を作製した。
<負極材料>
・以下の材料を、下記所定の比で混合して負極スラリを作製した。
・負極活物質:ハードカーボン(85重量%)
・導電助剤:アセチレンブラック(5重量%)
・バインダ:PVDF(10重量%)
・スラリ粘度調整溶媒としてNMPを使用して、塗布のための粘度を調整した。
・銅箔(15μm)の両面に上記スラリを塗布し、乾燥させることで正極電極を作製した。
電極構造体作製工程、電池作製工程は以下の順序で行った。
<電極構造体作製工程>
・正極、負極のロールプレスをそれぞれ行う。
・正極を90×90mmに、負極を91×91mmに、セパレータを95×95mmに切断する。
・正極9枚に直径2mm、負極9枚に直径1.5mm、セパレータ17枚に直径1mm、の孔を積層時に同心円状になる位置に開ける。
・負極、セパレータ、正極、セパレータの順に、孔の位置が合うように積層する。
・孔の開いていないセパレータ、負極、セパレータ、正極、セパレータ、負極の順に積層して電極構造体をえる。
・負極の層数は全部で11枚となる。
<電池作製工程>
・正極と負極のそれぞれにタブを溶接し、アルミラミネートに電解液(PC+EC+DEC(1:1:2) 1M LiPF)とともに密封した。
・所定の電流値で充電を行い、脱ガス工程を加えないことで、電極間に気泡を含む積層型リチウムイオン二次電池とした。
評価方法は、以下の通りに行った。
<評価方法>
・X線検査装置により、作製した電池の電池内部の検査を行った。
・X線には単色化した放射光を利用し、評価する電池の積層方向に対して平行な方向からX線を入射した。
・X線検出には、浜松ホトニクス製BMとCCDカメラC4880を使用した。
・X線のエネルギと検出器の蓄積時間は画像を見ながら最適な値を探した。
・電池の透過X線像データ(S)、ダイレクトビームのデータ(D)、ダークノイズデータ(N)としたときに検査を行うための画像(C)を、C=(S−N)/(D−N)とディジタル処理をして得た。
・実施例1〜3および比較例のそれぞれの電池を10個作製し、気泡の検出数を比較した。
比較例に対し、実施例1〜3の気泡検出評価結果は以下のようになった。
[比較例]
<電池の構造>
孔(欠切構造部分)の無い通常の電極構造体(積層構造体)である。
<評価>
下記表1に示すように、X線のエネルギを30keVとしても、露光時間2分で、10個の電池すべてについて気泡を検出できなかった。
[実施例1]
<電池の構造>
孔を電極構造体の中央付近に設けた。
<評価>
下記表1に示すように、X線のエネルギとしては18keVが最適値となり、露光時間1分で10個の電池のうち9個の電池で気泡が検出できた。
[実施例2]
<電池の構造>
孔にポリエチレンを挿入した以外は実施例1と同様とした。
<評価>
下記表1に示すように、実施例1と同様の結果となった。
[実施例3]
<電池の構造>
孔と電極構造体の積層方向で隣接した部分(被検査部分)の正極と負極の対向面が1つであること以外は実施例2と同様とした。
<評価>
下記表1に示すように、X線のエネルギとしては実施例1、2より低い15keVが最適値となり、露光時間1分で10個の電池のすべてで気泡が検出できた。X線のエネルギが低くても気泡の検出率が向上したのは、X線の照射対象物による屈折の効果が低エネルギのX線の方が大きく、本発明はX線の屈折による効果も利用できるからである。
Figure 0005326482
リチウムイオン二次電池の外観図である。 リチウムイオン二次電池の断面図である。 本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。 欠切構造部分に樹脂材料を充填した、本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。 単電池層の欠切部を単電池層の外周を含む部分に形成した積層構造体を有する、本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。 図5に示す、本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の欠切構造部分に樹脂材料を充填したリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部に存在する気泡をX線照射により検出するための説明図である。 本実施形態に係るリチウムイオン二次電池を複数接続した組電池の実施形態の外観図である。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池を搭載した電気自動車を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面の一部を示す図である。 図8に示す、本発明の第2実施形態に係るリチウムイオン二次電池の欠切構造部分に樹脂材料を充填したリチウムイオン二次電池の断面図の一部を示した図である。
符号の説明
100 リチウムイオン二次電池(非水電解質二次電池)、
120 発電要素(積層構造体)、
130 外装材、
210 正極集電体、
211 正極活物質層、
220 負極集電体、
221 負極活物質層、
230 電解質層、
340 単電池層、
350 欠切構造部分、
351 欠切部、
360 被検査部、
400 樹脂材料、
700 X線源、
710 検出器、
800 組電池、
900 電気自動車(車両)。

Claims (8)

  1. 集電体の表面に形成されてなる正極活物質層と、電解質層と、集電体の表面に形成されてなる負極活物質層とがこの順に積層されてなる単電池層を有する積層構造体を含む非水電解質二次電池であって、
    前記積層構造体は、単電池層をなす全ての層について一部を切り欠くことによりなる欠切部を有する第一単電池層と、前記第一単電池層の欠切部と積層時に同一位置となる位置に欠切部を有しない第二単電池層と、を有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記欠切部は、前記単電池層を貫通した孔であること特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記第二単電池層に、前記第一単電池層を積層することによって形成した欠切構造部分には、樹脂材料が充填されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記樹脂材料は、ポリエチレン類、ポリプロピレン類、ポリビニリデンフロライド類、ポリエチレンオキサイド類からなる群から選択された少なくとも一つを有してなることを特徴とする請求項3に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記第一単電池層と前記第二単電池層は、集電体を介して積層されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記単電池層は平面形状を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載された非水電解質二次電池を複数接続してなる組電池。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載された非水電解質二次電池または請求項7に記載された組電池を搭載した車両。
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