JP5325993B2 - 加圧ユニットと医療用流体注入装置内の対応するスリーブのための嵌め合い機構 - Google Patents

加圧ユニットと医療用流体注入装置内の対応するスリーブのための嵌め合い機構 Download PDF

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Description

この開示は、概して言えば、動力付きの医療用流体注入装置内での、例えば注射器などの、加圧ユニットの使用に関する。
医療用流体注入装置は、典型的には、患者に医療用流体を注入するのに用いられる。多くの場合、かかる装置には、医療用流体を保持するための1つ若しくはそれ以上の貯留容器と、医療用流体を患者に注入するための1つ若しくはそれ以上の加圧ユニットと、が備えられる。例えば、動力付き造影剤注入装置には、造影剤を収容した貯留容器と、造影剤を患者内に注入するのに用いられる注射器(シリンジ:syringe)と、が備えられるかも知れない。造影剤注入装置は、例えば血管造影検査やコンピュータ断層撮影(CT)処置などの、或る種の医療処置中に使用され得るものである。
多くの医療用流体注入装置には、流体を注入するために、1つ若しくはそれ以上の注射器が備えられている。注射器は、流体を保持するための室(チャンバ:chamber)と、チャンバ内で移動可能なプランジャ(plunger)と、を有している。流体は、プランジャが第1の方向に移動するときに、典型的には、流体貯留容器からチャンバ内へ引き込まれる。その後、流体は、プランジャが第2の反対方向に移動するときに、チャンバから放出され、カテーテル(catheter)を介して患者内に注入される。流体は、プランジャの移動速度によって決定され得る一定の速度で送給される。
医療用流体注入装置内の定位置に注射器を保持するのに、典型的には、容器(コンテナ:container)若しくはスリーブ(sleeve)が用いられる。或る場合には、スリーブが一端部に可動の扉(ドア:door)を有しており、操作者(オペレータ:operator)は、ドアを開いて、スリーブの先端部に注射器を挿入することができる。このような工程(プロセス:process)は、「前入れ方式(フロント・ローディング:front loading)」と称される。
他の場合においては、スリーブは、装置に結合された棒材(ロッド:rod)に対して、それを中心にして回動可能であるが、固定して取り付けられている。操作者は、注射器挿入のために、スリーブを装置から離間するように回動させることができる。操作者がスリーブを装置から離間するように回動させた後、操作者は、注射器をスリーブ内へ摺動(スライド:slide)させることができる。その後、操作者は、スリーブを逆に装置の方に向かって回動させて、いつでも使用できるように、当該スリーブを定位置に位置させる。2つの注射器を利用する医療用流体注入装置(つまり、複式の注射器(デュアルシリンジ:dual-syringe)装置)では、2つの注射器スリーブが用いられることができる。
この開示は、概して言えば、少なくとも1つの例えば注射器などの加圧ユニットと、動力付きの医療用流体注入装置内の少なくとも1つの対応するスリーブとの間の嵌め合い機構をもたらす技術に関する。例えば、加圧ユニットは、所定の形状および寸法を備えた外部タブを有していてもよく、また、注入装置の対応するスリーブは、実質的に同じ形状および寸法を備えた切欠部を有していてもよい。前記タブと切欠部とは、オペレータが、加圧ユニットを対応するスリーブ内へ挿入することができるように、嵌め合い部材(メンバ:member)を構成している。この嵌め合い機構は、挿入中、オペレータが、スリーブ内で加圧ユニットを適切に整列もしくは位置決めできるようにしている。
また、この開示は、注入装置の少なくとも1つのスリーブを取り扱うための技術に関連している。例えば、装置のスリーブには、当該スリーブを装置に取り付ける1つ若しくはそれ以上の接続具(コネクタ)が備えられていてもよい。前記スリーブのこれらコネクタは、装置の伸長する棒状部材(ロッド)に結合されることができ、スリーブは、オペレータによって、異なる作動位置へ自在に回動させられることができる。
例えば、オペレータは、加圧ユニットをスリーブ内へ挿入するために、スリーブを操作して、前記ロッドを中心にしてスリーブを非装着位置へ回動させることができる。その後、オペレータはスリーブを装着位置へ回動させ、注入装置は、加圧ユニット内へ流体を充填することができ、或いは、加圧ユニットから流体を注入することができる。スリーブが非装着位置にある場合には、例えばオペレータがスリーブを引っ張ってスリーブのコネクタを装置から取り外すなどして、スリーブは注入装置から完全に取り外されることができる。
或る実施形態では、動力付きの医療用流体注入装置には、スリーブと、該スリーブに結合された注入器ヘッドとが備えられている。スリーブは、所定の形状および寸法を備えた切欠部を有している。スリーブは、当該スリーブの切欠部の所定の形状および寸法と実質的に同一の所定の形状および寸法を備えた外部タブを有する加圧ユニット(例えば、注射器など)を受容し、スリーブが加圧ユニットを受容するときには、前記タブが前記切欠部に嵌り合うように構成されている。タブの切欠部との嵌め合いは、加圧ユニットのスリーブ内での適正な整列または位置決めを確かなものとする助けとなり得る。
また、或る実施形態では、動力付きの医療用流体注入装置には、注入器ヘッドに結合された棒状体(ロッド)が備えられている。
スリーブには、前記ロッドに対して回動可能かつ取り外し可能に結合された接続具(コネクタ)が備えられている。スリーブは、(例えば、一定量の医療用流体の注入が完了すると)オペレータによってスリーブの前記少なくとも1つのコネクタがロッドから取り外された場合、注入装置から完全に取り外されるようになる。
本発明の様々な態様を実行するのに用いることができる動力付きの医療用流体注入装置の一実施形態の概略斜視図である。 流体貯留容器および配管チューブを含む様々の部品に接続された、図1Aの動力付きの医療用流体注入装置の一実施形態の概略斜視図である。 本発明の様々な態様を実行するのに用いることができる動力付きの医療用流体注入装置の別の実施形態の様々な概略斜視図の一つである。 本発明の様々な態様を実行するのに用いることができる動力付きの医療用流体注入装置の別の実施形態の様々な概略斜視図の一つである。 本発明の様々な態様を実行するのに用いることができる動力付きの医療用流体注入装置の別の実施形態の様々な概略斜視図の一つである。 本発明の様々な態様を実行するのに用いることができる動力付きの医療用流体注入装置の別の実施形態の様々な概略斜視図の一つである。 本発明の一実施形態に係る動力付きの医療用流体注入装置と共に用いることができる例示的な注射器の概略斜視図である。 図3Aに示された例示的な注射器の概略斜視図であって、何らの配管チューブにも接続されていない、本発明の一実施形態に係る例示的な注射器の追加的な概略斜視図の一つである。 図3Aに示された例示的な注射器の概略斜視図であって、何らの配管チューブにも接続されていない、本発明の一実施形態に係る例示的な注射器の追加的な概略斜視図の一つである。 本発明の一実施形態に係る動力付きの医療用流体注入装置と共に用いることができる患者ライン(patient line)の概略斜視図である。 造影剤を収容した注射器を保持するのに用いられる、本発明の一実施形態に係る注射器スリーブの概略斜視図である。 生理食塩水を収容した注射器を保持するのに用いられる、本発明の一実施形態に係る注射器スリーブの概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る動力付きの医療用流体注入装置によって実行され得る方法の流れ(フロー:flow)図である。 本発明の一実施形態に係る動力付きの医療用流体注入装置によって実行され得る別の方法のフロー図である。
図1Aは、本発明の様々な態様を実行するのに用いることができる動力付きの医療用流体注入装置100の一実施形態の概略斜視図である。図1Aの実施形態では、スリーブ108内の加圧ユニットは注射器である。別の実施形態では、他の形式の容積型ポンプを含む、別の形態の加圧ユニットが用いられるかも知れない。幾つかの実施形態では、装置100は、例えば血管造影検査やコンピュータ断層撮影(CT)処置などの医療処置中に、例えば造影剤や生理食塩水などの医療用流体を、患者内に注入するのに用いられる。
装置100には、制御パネル102,注入器ヘッド104,加圧ユニットを保持するためのスリーブ108,貯留容器の保持具(ホルダ:holder)110,モジュール(module)112,患者用マニホールドセンサ(manifold sensor)114及び空気(エアー:air)検出器116が、備えられている。
注入器ヘッド104には、ポンプ106があり、また、装置100の、注入器ヘッド104,制御パネル102,スリーブ108内の加圧ユニット,患者用マニホールドセンサ114及びエアー検出器116を、制御および/または監視(モニタ:monitor)するために、1つ若しくはそれ以上の処理装置(プロセッサ:processor)も備えられている。
貯留容器ホルダ110は、装置100の作動中に注射器内に引き込まれるべき量の流体を収容する流体貯留容器を保持することができる。例えば、貯留容器ホルダ110は、造影剤あるいは希釈剤の貯留容器を保持するかも知れない。第2の貯留容器ホルダ(不図示)が、ポンプ106での使用のための希釈剤(例えば生理食塩水)の貯留容器を保持するかも知れない。
患者用マニホールドセンサ114は、幾つかの場合では、図1Bを参照して説明されるように、患者用マニホールドに接続することができる。図3A〜図3Cは、一実施形態に従った、スリーブ108内で使用することができる注射器の例を示している。患者用マニホールドセンサ114は、幾つかの場合では、図1Bを参照して説明されるように、患者用マニホールドに接続することができる。
例えば臨床医などの装置100の操作者(オペレータ)は、制御パネル102を用いて、所定の注入処置に用いるために、様々なパラメータ(parameter)及び/又はプロトコル(protocol)を設定(セットアップ:set up)することができる。例えば、オペレータは、流量,最大注入量,最高注入圧力,立ち上がり時間のためのパラメータ、或いは他のパラメータを入力するために、制御パネル102とやり取りすることができる。或る実施形態では、制御パネル102には、タッチスクリーン(touch-screen)のパネルが備えられている。
ポンプ106は、流体を汲み上げることができる。或る実施形態では、ポンプ106は蠕動ポンプである。この実施形態では、配管チューブおよび流体貯留容器(不図示)は、ポンプ106に、また、ポンプ106を介して、接続されている。ポンプ106は、配管チューブを通じて、流体貯留容器からモジュール112に向かって流体を汲み上げる。図1Aの例では、ポンプ106もスリーブ108内に収容された注射器も、装置100からカテーテル内へ流体を供給することができる。ポンプ106は、ポンプ106の一部であるモータによって駆動され、注射器内のプランジャは、注入器ヘッド104の一部である、アクチュエータを含むモータ・アッセンブリによって駆動される。
或る実施形態では、貯留容器ホルダ110は、流入流体配管チューブに接続された流体貯留容器を保持している。前記流入流体配管チューブは注射器に接続されており、注射器内のプランジャがモータによって第1の方向に移動させられると、流体が貯留容器から注射器内へ引き込まれる。スリーブ108内の注射器は、更に、流出配管チューブに接続されている。注射器内のプランジャが逆向きの第2の方向に移動させられると、流体は注射器から流出配管チューブ内へ放出される。
或る実施形態では、注射器はデュアルポート(dual-port)注射器であり、流入配管チューブが注射器の一つの開口部(ポート:port)に接続され、流出配管チューブは注射器の今一つのポートに接続されている。図3Aは、かかるデュアルポート型の注射器の一例を示しており、以下により詳しく説明されよう。
患者用マニホールドセンサ114は、或る実施形態に従えば、マニホールドバルブ(不図示)に接続される。このマニホールドバルブ(manifold valve)は、スリーブ108内の注射器あるいはポンプ106に接続された配管チューブからの流体の流れを制御するものである。或る実施形態では、マニホールドバルブは、注射器からの流出配管チューブに接続されると共に、ポンプ106を通って延びる配管チューブにも接続されている。
マニホールドバルブとエアー検出器116との間にも、配管チューブが接続されている。エアー検出器116を通った後、配管チューブは、患者ラインつまりカテーテル(不図示)に接続されており、流体は、装置100から最終的に患者に供給されることができる。
患者用マニホールドセンサ114によって保持されたマニホールドバルブは、注射器およびポンプ106から外部のカテーテルへの流体の流れを制御することができる。或る実施形態では、マニホールドバルブには、注射器からカテーテルへ供給されるべき流体のみを許容する第1の位置がある。また、マニホールドバルブには、ポンプ106からカテーテルへ供給されるべき流体のみを許容する第2の位置がある。
或る実施形態では、マニホールドバルブは、バネ付勢されたスプール弁(spool valve)で成っているかも知れないが、別の実施形態では、逆止弁(チェックバルブ:check valve)を含む他のタイプのバルブが使用されてもよい。患者用マニホールドセンサ114は、安全目的のために、マニホールドバルブの位置を検出し、この位置を注入器ヘッド104に報知することができる。
また、装置100には、エアー検出器116がある。装置100から外部のカテーテルへ延びる管は、管内の気泡や気柱を検出することができるエアー検出器116を通る。エアー検出器116は、測定可能な、或いは、そうでなければかなりの量のエアーを、配管チューブ内に検出した場合には、注入器ヘッド104に対して警報信号を生成することが可能である。このような場合、警告または警報のメッセージ(message)は、エアーが検出されたことを示す制御パネル102上で、オペレータに対して表示されることができる。更に、或る実施形態では、エアー検出器116が配管チューブ内にエアーを検出した場合には、エアーがカテーテルに供給されることがないように、装置100は、流体注入工程を中断または終了する。
装置100は、スリーブ108と、或る実施形態によれば例えば図3A〜3Cに示される注射器301のような、スリーブ108内に挿入されるべき加圧ユニットと、の間の嵌め合い機構をもたらすのに用いられることができる。この実施形態では、加圧ユニットには、所定の形状および寸法を有する外部摘み(タブ:tab)がある。(以下により詳しく説明する図3B〜3Cは、注射器301のかかるタブ320を示している。)スリーブ108には、実質的に同一の所定の形状および寸法を有する切欠部(ノッチ:notch)がある。(スリーブ108に含まれる切欠部は、図2Aの装置200のスリーブに設けられる、切欠部500(図5)若しくは切欠部600(図6)に類似しているかも知れない。)
スリーブ108の切欠部の形状および寸法が、加圧ユニットのタブの形状および寸法と実質的に同一であるので、加圧ユニットがスリーブ108内に挿入されたときには、タブが切欠部に嵌合することができる。この嵌め合い機構は、スリーブ108内での加圧ユニットの適正な配列もしくは位置決めを確実なものにする助けとなる。
図1Bは、流体貯留容器および配管チューブを含む様々の部品に接続された、図1Aの動力付きの医療用流体注入装置100の一実施形態の概略斜視図である。例えば、図1Bは、第1流体貯留容器132及び第2流体貯留容器138を示している。第1流体貯留容器132は、例えば造影剤のような第1の流体を収容している。オペレータは、第1流体貯留容器132を貯留容器ホルダ110に吊り下げることができる。幾つかの場合には、第1流体貯留容器132は、ガラス製の貯留容器であるかも知れず、一方、別の場合には、プラスチック(plastic)製の貯留容器であってもよい。
第1流体貯留容器132内に収容されている流体は、作動中に、配管チューブを通じて、スリーブ108内に挿入されている加圧ユニット130(例えば注射器)内へ引き出されることができる。自動的な補給動作中、装置100は、第1流体貯留容器132から、或る量の流体を加圧ユニット130内へ自動的に供給することができる。
第2流体貯留容器138は、例えば生理食塩水のような第2の流体を収容している。オペレータは、第2流体貯留容器138を留め金(フック:hook)137に吊り下げることができる。幾つかの場合には、第2流体貯留容器138は、例えば袋体(バッグ:bag)のようなプラスチック製の貯留容器であるかも知れない。第2流体貯留容器138内に収容されている流体は、ポンプ106を介して、配管チューブ128を通じて引き出されることができる。
図1Bは、手動制御装置136が、接続具(コネクタ:connector)134を介して制御パネル102に結合されていることも示している。或る実施形態では、手動制御装置136は、制御パネル102以外にも、装置100の別の構成部品にも接続されているかも知れない。図1Bに示されるように、手動制御装置136は、当該手動制御装置136をコネクタ134に接続する、配管チューブ,配線ケーブル或いは配線ワイヤに結合されている。コネクタ134は、制御パネル102に接続することができるし、または制御パネル102から接続解除することもできる。
オペレータは、手動制御装置136を操作して、装置100からの流体の注入を制御することができる。例えば、オペレータは、装置100からの流体の流れ(例えば、加圧ユニット130からの流体の流れ)の流量を可変制御する可変流量制御装置として、手動制御装置136を用いることができる。或る実施形態では、手動制御装置136は電気機器を備えているかも知れない。また、或る実施形態では、手動制御装置136は、空圧機器を備えているかも知れない。
配管チューブ128は、圧力変換器(pressure transducer)126に結合されている。圧力変換器126は、また、コネクタ120を介して患者ラインに接続することができる高圧配管チューブ122にも、出力するために結合されている。高圧配管チューブ122が(患者内の)患者ラインに接続されている場合には、圧力変換器126は、患者のための血行動態モニタとして機能することができる。圧力変換器126は、検出された圧力を、装置100若しくは別の監視(モニタ:monitor)装置によってモニタされるか或いはそうでなければ用いられる、電気信号に変換する。また、高圧配管チューブ122は、エアー検出器116を通って延びている。エアー検出器116は、高圧配管チューブ122を通って流れることができる流体内のエアー(例えば、気泡または気柱)の存在を検出することができる。
また、図1Bは、マニホールドバルブ124も示している。このマニホールドバルブ124は、高圧配管チューブ122にも患者用マニホールドセンサ114にも接続されている。マニホールドバルブ124は、加圧ユニット130から高圧配管チューブ122への流体の流れ、及び/又はポンプ106を通っての高圧配管チューブ122への流体の流れを、制御することができる。
例えば、或る実施形態では、マニホールドバルブ124が第1の位置にある場合には、加圧ユニット130から高圧配管チューブ122へ流体が流れる。しかしながら、マニホールドバルブ124が第2の位置にある場合には、流体は、ポンプ106を通り、配管チューブ128を介して、高圧配管チューブ122へ流れる。或る実施形態では、マニホールドバルブ124は、加圧ユニット130か或いはポンプ106の一方のみから、高圧配管チューブ122への流体の流れを一度に許容する。
図2Aは、本発明の様々な態様を実行するのに用いることができる動力付きの注入装置200の別の実施形態の概略斜視図である。図2Aにおいては、装置200には、第1の主貯留容器ホルダ202A,第2の主貯留容器ホルダ202B,電気的接続インタフェース部206,第1の補助的貯留容器ホルダ208A,第2の補助的貯留容器ホルダ208B,制御パネル212,第1の注射器ロッド214A,第2の注射器ロッド214B,第1の注射器スリーブ216A,第2の注射器スリーブ216B,第1の前端部アッセンブリ218A,第2の前端部アッセンブリ218B、及び患者用接続案内ロッド220が、備えられている。
図2Aの実施形態では、医療用流体を供給するのに用いられる加圧ユニットは、それぞれスリーブ216A及び216B内に収容された注射器である。注入器ヘッド201には、貯留容器ホルダ202A,貯留容器ホルダ202B,接続インタフェース部206,貯留容器ホルダ208A,貯留容器ホルダ208B、及び制御パネル212が備えられている。注入器ヘッド201には、更に、当該注入器ヘッド201の構成部品および装置200の他の構成部品を制御および/またはモニタするのに用いられる、一つ若しくはそれ以上の処理装置(プロセッサ)がある。
貯留容器ホルダ202Aは、医療用流体の第1貯留容器を保持することができ、一方、貯留容器ホルダ202Bは、医療用流体の第2貯留容器を保持することができる。或る実施形態では、貯留容器ホルダ202Aは、例えば造影剤などの第1のタイプの流体の貯留容器を保持し、一方、貯留容器ホルダ202Bは、例えば希釈剤(例えば生理食塩水)などタイプが異なる第2の流体の貯留容器を保持する。異なる形態の貯留容器(例えば、ボトル,袋体)が、貯留容器ホルダ202A及び202Bと共に用いられることができる。
装置200は、患者の複合的な治療にわたって医療用流体を注入するのに用いることができるので、ホルダ202A及び202Bにそれぞれ保持されている貯留容器は、時間と共に取り換えられる必要があるかも知れない。典型的には、装置200のオペレータは、ホルダ202A及び202Bの貯留容器をそれぞれ手作業で取り換える。オペレータの便宜のため、装置200には、補助的ホルダ208A及び208Bが更に備えられている。オペレータは、補助的流体貯留容器をホルダ208A及び208Bに用意しておくことができる。主ホルダ202A又は202Bの貯留容器が空になり交換されることが必要になった場合、オペレータは、補助的ホルダ208A又は208Bの1つから新しい流体貯留容器に迅速かつ容易にアクセス(access)し、主ホルダ202A又は202Bへ取り付けることができる。
装置200には、当該装置200を例えば医用画像装置などの外部の医療用装置へ直接もしくは間接的に結合する、電気的接続インタフェース部206が備えられている。典型的には、装置200は、造影剤注入装置として用いられる場合には、医用画像装置に接続した状態で働く。例えば、装置200は、血管造影検査やCT処置中には、医用画像装置に接続した状態で作動することができる。
接続インタフェース部206は、装置200を、直接もしくは間接的にかかる画像装置に接続するのに用いられる。或る実施形態では、装置200は、インタフェース部206を介して、注入および/または制御の情報を外部の画像装置に伝達することができ、また同様に、インタフェース部206を介して、撮像および/または制御の情報を外部の画像装置から受け取ることができる。
図2Aは、装置200が制御パネル212も包含していることも示している。制御パネル212は、例示的な装置200の上部側に位置している。オペレータは、注入処置のために用いることができる様々な注入処置用のパラメータ及び/又はプロトコルをプログラムに組み込むために、制御パネル212とやり取りすることができる。また、オペレータは、使用のために装置200をセットアップし、処置を開始し休止し再開し或いは終了するために、若しくは、様々な注入関連情報(例えば、流量,容量,圧力,立ち上がり時間,処置のタイプ,流体の情報、及び/又は患者の情報など)を視認するために、制御パネル212を用いることができる。図2Aは、制御パネル212の側面上にある様々なユーザ始動のボタン(button)を示している。しかしながら、或る実施形態では、制御パネル212はタッチ始動の画面(touch-activated screen)を有しているかも知れない。
或る実施形態では、別体のより大きな制御パネル(不図示)が、装置200と通信可能であるかも知れない。この実施形態では、より大きな制御パネルは、前記制御パネル212によって与えられるのと同様のオペレータ機能性をもたらすものである。しかしながら、このより大きな制御パネルは、患者が横たわっているベッドの手すり(レール:rail)に取り付けることができ、或いは、装置200から離れた他の装置に取り付けることもできる。或る実施形態では、前記より大きな制御パネルは、図1Aに示される制御パネル102と外観が似ている。
装置200は、スリーブ216A及び216Bにそれぞれ収容された2つの注射器を有する複式の注射器(デュアルシリンジ)装置である。両注射器は共に、医療用流体を患者に供給することができる。装置200の一部である注射器ロッド214Aは、スリーブ216Aを装置200に連結し、一方、注射器ロッド214Bは、スリーブ216Bを装置200に連結する。スリーブ216Aには、当該スリーブ216Aをロッド214Aに接続する接続具(コネクタ)215A及び217Aがある。
ある実施形態によれば、コネクタ215A及び217Aは、スリーブ216Aに取り付けられ、当該スリーブ216Aが、ロッド214Aに取り付けられ、或いはロッド214Aから取り外されることができるようにしている。
また、或る実施形態では、コネクタ215A及び217Aは、スリーブ216Aがロッド214Aの軸線を中心にして回動させることができるようにしている。従って、この実施形態では、オペレータは、スリーブ216Aをロッド214Aから取り外すことなく、スリーブ216Aを回動させて装置200に対して装着することができ、また、非装着状態にすることができる。(図2Aは、注射器がスリーブ216A内に挿入されている装着位置にあるスリーブ216Aを示している。)
オペレータが、スリーブ216A内に収容されている注射器を装置200から取り外すことを望む場合には、オペレータは、当該スリーブ216Aをロッド214Aの周りに回動させることにより、非装着位置に移動させることができ、その後に、注射器をスリーブ216Aから外方へスライドさせることにより、スリーブ216A内に収容されている注射器を取り外すことができる。更に、オペレータが、装置200からスリーブ216Aを取り外すことを望む場合には、オペレータは、(例えば、スリーブ216Aを非装着位置へ回動させて、当該スリーブ216Aをロッド214Aから手動で外へ引き出すことにより)ロッド214Aからコネクタ215A及び217Aを取り外すことができる。
或る実施形態では、スリーブ216A内に収容された注射器は、一人もしくはそれ以上の患者の処置に使用された後に処分され取り換えられ交換される、使い捨ての構成部品である。(スリーブ216Bは、当該スリーブ216Bをロッド214Bに接続するコネクタ215B及び217B(図2C参照)を有している。別の注射器がスリーブ216B内に収容されることができる。)
或る実施形態では、スリーブ216A内の注射器は、ホルダ202Aに結合された流体貯留容器から流体を吸い出すことができ、また、スリーブ216B内の注射器は、ホルダ202Bに結合された流体貯留容器から流体を吸い出すことができる。例えば、これらの注射器は、流体補給操作中、流体を吸い込むことができる。
各注射器は、二つの方向のうちの一方にプランジャを駆動するモータ/アクチュエータ・アッセンブリ(不図示)に結合されている。流体補給サイクル中、装置200のモータ/アクチュエータ・アッセンブリは、例えば、スリーブ216Aの注射器内のプランジャを一方向へ駆動し、ホルダ202Aに結合された貯留容器から注射器内へ流体を吸い出すことができる。注入サイクル中、装置200のモータ/アクチュエータ・アッセンブリは、この注射器内のプランジャを逆の方向へ駆動し、流体を吐出することができる。
或る実施形態では、装置200は、2つの異なるモータ/アクチュエータ・アッセンブリを収容しており、一方のアッセンブリは、スリーブ216A内の注射器を駆動し、他方のアッセンブリは、スリーブ216B内の注射器を駆動する。これらのモータ/アクチュエータ・アッセンブリは、注入器ヘッド201の一部であり、当該注入器ヘッド201内に包含される一つ若しくはそれ以上の処理装置(プロセッサ)によって、個別に制御され或いはモニタされることができる。
流体流入チューブは、或る実施形態によれば、スリーブ216A及び216B内の注射器を、流体貯留容器および流出ラインに結合している。或る実施形態では、各々の注射器は、デュアルポート注射器(例えば、図3に示されているようなデュアルポート注射器)である。或る実施形態では、一方の注射器ポートは、流体貯留容器に結合された流入配管チューブ用に使用され、第2のポートは、アッセンブリ218A又は218Bを通じて流出(患者)ラインに動作可能なように結合された流出配管チューブ用に用いられる。
前端部アッセンブリ218Aはスリーブ216Aに繋がれ、前端部アッセンブリ218Bはスリーブ216Bに繋がれている。スリーブ216A内の注射器からの流出配管チューブは、アッセンブリ218Aを通って患者ラインに向かって延びる一方、スリーブ216B内の注射器からの流出配管チューブは、アッセンブリ218Bを通って患者ラインに向かって延びている。
各アッセンブリ218A及び218Bは、オペレータによって開閉される扉(ドア)又は覆い(カバー)を有している。例えば、オペレータは、チューブを装着するときにドアを開け、装着するとドアを閉じることができる。或る実施形態では、各ドアは、透明もしくは半透明の材料で製作され、たとえドアが閉じられていても、オペレータはアッセンブリ218A又は218Bの中身を視認することができる。
或る実施形態では、各前端部アッセンブリ218A及び218Bは、エアー検出器および弁(バルブ)要素(不図示)を有している。エアー検出器は、用いられる流体配管チューブ内の気泡または気柱を検出するのに用いられる。バルブ要素は、流体が配管チューブを通って流れることを許容または制限する。例えば、ピンチバルブ(pinch valve)が用いられる場合、バルブは、或る状態では流体配管チューブを絞って流体の流れを制限するが、別の状態では配管チューブを開いたままにして流体が流れることを許容する。様々な異なった形態のバルブが、アッセンブリ218A及び218B内で用いられることができる。更に、様々な異なった形態のエアー検出器(例えば、超音波式,光学式のもの)が、同様に用いられることができる。
或る実施形態では、スリーブ216A内の注射器に結合された流入および流出配管チューブは、前端部アッセンブリ218Aを通って延び、スリーブ216B内の注射器に結合された流入および流出配管チューブは、前端部アッセンブリ218Bを通って延びている。この実施形態では、各アッセンブリ218A及び218Bは、それぞれの注射器用の流入配管チューブに結合された第1ピンチバルブ及び第1エアー検出器を収容し、更に、それぞれの注射器用の流出配管チューブに結合された第2ピンチバルブ及び第2エアー検出器を収容している。これらの構成要素は、図2Dにおいてより明瞭に示されており、以下により詳しく議論されよう。
また、図2Aは、患者用接続案内ロッド220を示している。注射器216A及び216Bからの流出配管チューブは、それぞれ前端部アッセンブリ218A及び218Bを通って延び、その後、患者ライン或いはキット(kit:不図示)に結合されている。患者ラインは、或る実施形態によれば、単一の患者処置に用いられる使い捨てのラインである。各患者ラインは、前端部アッセンブリ218A及び218Bを通って延びる流出配管チューブに対して接続することができ、また、接続を断つこともできる。
患者ラインは、或る実施形態によれば、接続案内ロッド220を介して流出配管チューブに接続されている。患者ラインは、流出配管チューブと結合状態になるために、接続案内ロッド220を覆って摺動(スライド:slide)することができる。或る実施形態では、患者ラインに2つの管要素(チューブエレメント:tube element)があり、各エレメントは、スリーブ216A又は216B内の注射器の流出チューブエレメントの一つに対応している。或る例示的な患者ラインが、図4に示されており、以下により詳しく議論されよう。
或る実施形態では、例えば装置200のような医療用流体注入装置は、3つ若しくはそれ以上の加圧ユニットを含む複数の加圧ユニットを有している。これら加圧ユニットの各々は、作動中、別々のスリーブ内に包含されることができる。
幾つかの実施形態では、複数の加圧ユニットが同じタイプの流体を収容しているかも知れない。例えば、第1の加圧ユニットが造影剤を収容し、第2の加圧ユニットは希釈剤(例えば生理食塩水)を収容し、第3の加圧ユニットは造影剤を収容しているかも知れない。この状況(シナリオ:scenario)では、第3の加圧ユニットは、予備的または2次的な造影剤の供給源を構成しているかも知れない。この例では、第1及び第3の加圧ユニットは共に、例えば、前端部アッセンブリ218A又は218Bに類似した前端部アッセンブリのような、共通の前端部アッセンブリに結合されているかも知れない。
図2Bは、図2Aに示された装置200の別の概略斜視図である。図2Bにおいては、前端部アッセンブリ218A及び218Bに沿ったスリーブ216A及び216Bが、より明瞭に見ることができる。図2Bの例では、アッセンブリ218A及び218Bのドアは閉じられているけれども、これらドアは半透明の材料で製作されており、内部のピンチバルブ及びエアー検出器構成要素はより明瞭に見ることができる。
また、図2Bは、接続ポート222及び224も示している。或る実施形態では、(例えば、図4に示されたコネクタ410に結合されたもののような)圧力変換器コネクタが、接続ポート224に接続されることができる。圧力変換器コネクタは、患者ラインの血行動態の信号(シグナル:signal)を計測する圧力変換器に、動作可能なように結合される。圧力変換器を接続ポート224に接続することにより、装置200は、患者ライン内で検出される患者の血行動態圧力信号を利用および処理することができる。
装置200には、手動制御装置(不図示)に接続されることができる接続ポート222もある。或る実施形態では、手動制御装置は、オペレータによって単一の患者処置用に使用される使い捨ての構成要素である。
手動制御装置は、注射器216A及び216Bの一方または両方の作動を制御することができる。例えば、オペレータは、ボタンを押すか或いはそうでなければ手動制御装置とやり取りをし、モニタ/アクチュエータ・アッセンブリにスリーブ216A内の注射器から流体を注入せしめることができ、また、別のボタンを押すか或いはそうでなければ手動制御装置とやり取りをし、モニタ/アクチュエータ・アッセンブリにスリーブ216B内の注射器から流体を注入せしめることができる。従って、スリーブ216A内の注射器が造影剤を収容し、スリーブ216B内の注射器が希釈剤を収容している場合には、オペレータは、手動制御装置の或る1つのボタンを押して造影剤を患者ラインへ注入することができ、また、別のボタンを押して生理食塩水を注入することができる。
或る実施形態では、手動制御装置は、流量可変機能を有しており、オペレータが、ボタンをより強く押す、つまり構成要素をより強く作動させるほど、スリーブ216A又は216B内の注射器から注入される流体の流量が増大する。
図2Cは、装置200の別の概略斜視図である。図2Cは、或る実施形態に従った装置200の上方からの眺めを示している。図2Cには、コネクタ215A,215B,217A及び217Bがより明瞭に示されている。コネクタ215A及び217Aは、スリーブ216Aをロッド214Aに結合している。
或る実施形態では、コネクタ215A及び217Aは、スリーブ216Aに結合され取り付けられ、そして、ロッド214Aに対して解除可能なように結合されている。オペレータは、ロッド214Aによって定められる軸線を中心にしてスリーブ216Aを回動させ、当該スリーブ216Aを装着および非装着状態にすることができる。
図2Cは、例示的な装着位置にあるスリーブ216Aを示しており、そこでは、流体が、スリーブ216A内に収容された注射器へ吸い込まれ、或いは前記注射器から吐出される。オペレータは、ロッド214Aの軸線を中心にしてスリーブ216Aを回動させ非装着位置にすることができ、また、オペレータは、その位置で、スリーブ216Aを引っ張ってコネクタ215A及び217Aをロッド214Aから解放することができる。
オペレータは、例えば、スリーブ216Aを新品のスリーブと交換するために、或いはスリーブ216Aを清掃するために、そうすることを望むかも知れない。オペレータは、スリーブ216Aをロッド214Aに再度取り付けるのに、コネクタ215A及び217Aを用いることができる。(同様の様式で、コネクタ215B及び217Bは、スリーブ216Bをロッド214Bに結合している。)
また、図2Cは、前端部アッセンブリ218A及び218Bのドア221A及び221Bをそれぞれ示している。注記したように、或る実施形態では、アッセンブリ218A及び218Bの各々は、それぞれ可動ドア221A及び221Bを有している。ドア221Aはアッセンブリ218Aを覆い、ドア221Bはアッセンブリ218Bを覆っている。図2Cの実施形態においては、ドア221A及び221Bは、透明もしくは半透明の材料で製作されており、オペレータは、(図2Dにより詳しく示されている)アッセンブリ218A及び218Bの中身を視認することができる。
ドア221Aには把手(ハンドル:handle)219Aがあり、ドア221Bには把手219Bがある。オペレータは、ドア221A及び221Bを開閉するのに、把手219A及び219Bをそれぞれ利用することができる。ドア221A及び221Bは、当該ドア221A及び221Bが開閉されることができるようにする一つ若しくはそれ以上の蝶番(ヒンジ:hinge)に結合されている。
図2Cには、枢支ピン(ピボットピン:pivot pin)229も示されている。或る実施形態によれば、ヒンジ228を通して枢支ピン229が挿通され、ドア221A及び221Bが、オペレータによって自在に開閉されることが確実にできるようにしている。ドア221A及び221Bは、枢支ピン229を通って伸びる軸線を中心にして旋回する。
或る実施形態では、枢支ピン229は、その箇所にネジ込まれている。また、枢支ピン229は、オペレータによって取り除かれることもできる。例えば、オペレータは、枢支ピン229を螺脱して前端部アッセンブリ218A及び218Bから除去することができる。枢支ピン229が除去された後、ドア221A及び221Bもアッセンブリ218A及び218Bから除去することができる。例えば、オペレータがドア221A及び221Bを清掃もしくは取り換えることを望む場合には、ドア221A及び221Bを取り外すことを選択することができる。
図2Dは、或る実施形態に係る前端部アッセンブリ218A及び218Bをより詳細に示す斜視図である。図2Dには、ドア221A及び221Bは示されていないが、これらドアは透明もしくは半透明の材料で製作されており、たとえドア221A及び221Bが閉じられていても、アッセンブリ218A及び218Bの中身は、オペレータによって、より明瞭に視認されることができる。
前端部アッセンブリ218Aには、第1エアー検出器230A,第1ピンチバルブ232A,第2ピンチバルブ234A及び第2エアー検出器236Aが備えられている。ホルダ202Aの貯留容器からの流入配管チューブは、或る実施形態によれば、エアー検出器230A及びピンチバルブ232Aを通り、第1注射器ポートを介して、スリーブ216A内の注射器へ延びている。スリーブ216A内の注射器の第2注射器ポートに結合された流出配管チューブは、ピンチバルブ234A及びエアー検出器236Aを通って延び、その後、(例えば図4に示されるもののような)外部の患者ライン若しくはキットに結合される。
エアー検出器230Aは、流入配管チューブ内の気泡または気柱を検出するのに用いられ、エアー検出器236Aは、流出配管チューブ内の気泡または気柱を検出するのに用いられる。エアー検出器230A及び236Aは、音響式,光学式、或いは他の形式のエアー検出器で構成されていてもよい。エアー検出器230A及び236Aの何れか一方または両方が、流入配管チューブ及び/又は流出配管チューブ内に計測可能な量のエアーを検出した場合には、これら検出器は、装置200の注入器ヘッド201へ信号を伝播することができる。
注入器ヘッド201の一つ若しくはそれ以上のプロセッサは、これらの受信された信号を処理することができる。注入器ヘッド201は、制御パネル212を介して、オペレータに警告メッセージ若しくは警報を与えることができ、オペレータは適切な行動をとることができる。また、或る実施形態では、注入器ヘッド201は、流入および/または流出配管チューブ内にエアーが検出された場合には、注射器を駆動するモータ/アクチュエータ・アッセンブリの作動を制御することにより、スリーブ216A内の注射器からの流体の如何なる注入をも、自動的に休止あるいは終了させることができる。
ピンチバルブ232Aは、流入配管チューブからスリーブ216A内の注射器内への流体の流れを制御する。注入器ヘッド201は、ピンチバルブ232Aの作動を制御する。注入器ヘッド201がピンチバルブ232Aを開弁した場合には、ホルダ202Aに結合された貯留容器から注射器内へ流体が流れることができる。ピンチバルブ232Aが閉じられている場合には、流入配管チューブ内での如何なる流体の流れも許容されることはない。例えば、注入器ヘッド201が注射器に流体を供給しているときには、注入器ヘッド201は、ピンチバルブ232Aを開いて流入配管チューブ内で流体が流れることができるようにするが、ピンチバルブ234Aは閉じて流出配管チューブ内での如何なる流体の流れをも禁止することができる。
注射器内のプランジャは、流体を注射器に供給するために、(モータ/アクチュエータ・アッセンブリにより)第1の方向へ移動させられることができる。流体の注入が生じると、モータ/アクチュエータ・アッセンブリは、注射器内のプランジャを、逆向きの第2の方向へ移動させることになる。
注入器ヘッド201は、注入処置中は、流入配管チューブ内の流体の流れを禁止するために、ピンチバルブ232Aを閉じることができる。しかしながら、注入器ヘッド201は、かかる処置中に、ピンチバルブ234Aを開いて流出配管チューブ内で流体が流れることができるようにすることができる。注入器ヘッド201は、このようなやり方で、ピンチバルブ232A及び234Aを用いて、様々な操作(例えば、補給操作および注入操作)中、流入および流出配管チューブ内の流体の流れを制御する。
或る実施形態では、ピンチバルブ232A及び234Aは、電磁(ソレノイド:solenoid)式のピンチバルブである。別の実施形態では、例えば空圧式のバルブなど、他の形式のピンチバルブ232A及び234Aが用いられてもよい。或る実施形態では、ピンチバルブ232A及び234Aは、閉弁位置において不履行(デフォルト:default)状態を有している。従って、装置200が、スリーブ216A内の注射器内への流体の供給も、前記注射器からの注入もしていないときには、ピンチバルブ232A及び234Aは共に閉じられている。その後、ピンチバルブ232A及び/又は234Aにエネルギーが能動的に供給されると、装置200によってピンチバルブ232A及び234Aが開かれることができる。ピンチバルブ232A及び/又は234Aにエネルギーが供給されない場合には、これらバルブはデフォルトの閉弁位置に戻る。従って、装置200に何らかの電源異常がある場合には、バルブ232A及び234Aは閉弁位置に戻ることになる。このことは、装置200の安全性を高めるのに役立つことができる。
同様に、前端部アッセンブリ218Bには、第1エアー検出器230B,第1ピンチバルブ232B,第2ピンチバルブ234B及び第2エアー検出器236Bが備えられている。ホルダ202Bに接続された貯留容器からの流入配管チューブは、エアー検出器230B及びピンチバルブ232Bを通り、スリーブ216B内の注射器へ延びている。注射器の第2注射器ポートに結合された流出配管チューブは、ピンチバルブ234B及びエアー検出器236Bを通って延び、その後、患者ラインに結合されることができる。装置218B内の構成要素は、或る実施形態によれば、上述のように装置218A内に収容されたものと同様に機能する。
或る実施形態では、図2A〜2Dの装置200は、スリーブ216A及び216Bと、これらスリーブ内に挿入される対応する加圧ユニットとの間の嵌め合い機構を与えることができる。
図3A〜3C及び図5〜6を参照して、以下により詳しく説明されるように、或る実施形態では、スリーブ216A及び216Bの各々には、所定の形状および寸法を有する切欠部(ノッチ)がある。使用される加圧ユニットは、同様に所定の形状および寸法を有する摘み(タブ)を有している。
第1の加圧ユニットのタブが、スリーブ216Aの対応する切欠部の形状および寸法と、実質的に同じ形状および寸法を有している場合には、オペレータは、前記第1の加圧ユニットをスリーブ216A内に挿入することができる。同様に、第2の加圧ユニットのタブが、スリーブ216Bの対応する切欠部の形状および寸法と、実質的に同じ形状および寸法を有している場合には、オペレータは、前記第2の加圧ユニットをスリーブ216B内に挿入することができる。
切欠部−タブの組み合わせによってもたらされる嵌め合い機構は、オペレータが、対応するスリーブ216A又は216B内にどちらの加圧ユニットが挿入されるべきかを、適正に認識することができるようにする。このことは、スリーブ216A及び216Bが異なるタイプの加圧ユニットを受容する場合に、特に有用であるかも知れない。例えば、スリーブ216Aが、生理食塩水を収容した加圧ユニットを受容するように構成される一方、スリーブ216Bは、造影剤を収容した加圧ユニットを受容するように構成されることができる。或る実施形態では、嵌め合い機構は、オペレータが、生理食塩水の注射器をスリーブ216A内に挿入し、造影剤の注射器をスリーブ216B内に挿入することができるようにする。
幾つかの例では、切欠部−タブの形態(例えば、形状,寸法)が、例えば装置200のような複式のシリンジ装置の両側部と実質的に同様であることが望ましいかも知れない。このことは、例えば、スリーブ216Aか又はスリーブ216B内で使用され得る単一シリンジ設計の使用を許容することができる(例えば、切欠部500は切欠部600と実質的に類似している)。これらの例では、切欠部−タブの組み合わせの嵌め合い機構は、スリーブ216A又は216B内での注射器の適正な配列もしくは位置決めを確実なものにする助けとなることができる。
別の場合においては、切欠部−タブの形態が、特定の注射器スリーブに特有のものとすることが好ましいかも知れない。このことは、例えば、予め充填された注射器が、注射器スリーブ内に装着されるべき場合に、望ましいかも知れない。この場合、はっきりと区別できる切欠部−タブの形態を有することは、例えば、造影剤が充填された注射器を生理食塩水の注射器スリーブ内に装着することを防止でき、或いは、その逆も同様である。
或る実施形態では、スリーブの切欠部の形状および寸法とは実質的に異なる形状および寸法を備えたタブを有する加圧ユニットは、そのスリーブ内に挿入されることができない。例えば、スリーブ216Aが生理食塩水を収容した加圧ユニットを受容するように構成されている場合には、造影剤を収容した加圧ユニットが、スリーブ216Aの切欠部の形状および寸法とは実質的に異なる形状および寸法を備えたタブを有していれば、オペレータは、この造影剤を収容した加圧ユニットを前記スリーブ216A内に挿入することができないことになる。かかる加圧ユニットのスリーブ216A内への挿入を禁止することにより、装置200は、オペレータが、不注意で間違ったタイプの加圧ユニットをスリーブ216A内へ挿入しようとすることを防止する。
更に、装置200は、スリーブ216A及び216Bが当該装置200から完全に取り外されることができるようにしている。オペレータは、例えば、清掃され或いは交換されることが必要な場合には、スリーブ216A及び216Bの一方または両方を完全に取り外すことを望むかも知れない。
或る例では、オペレータは、まず初めにロッド214Aの周りにスリーブ216Aを回動させて(図2A〜2Cに示される)装着位置から非装着位置にすることにより、スリーブ216Aを取り外すことができる。オペレータは、ロッド214Aを中心にしてスリーブ216Aを装置200から離れるように回動させることにより、取り外すことができる。その後、オペレータは、スリーブ216Aを引っ張ってコネクタ215A及び217Aをロッド214Aから取り外すことができる。
図3Aは、或る実施形態に係る装置200と共に用いることができる例示的な注射器301の概略斜視図である。この注射器301は、スリーブ216A又は216Bの何れか内に装着されることができる。注射器301がスリーブ216A内に装着される場合には、当該注射器は、ホルダ202A(図2A参照)に接続された流体貯留容器に結合され、更に、患者ライン(図4参照)に結合されることができる。
図3の例では、注射器301は、デュアルポート(dual-port)注射器である。流入ポート300は流入配管チューブ308に結合され、流出ポート302は流出配管チューブ304に結合されている。流入配管チューブはコネクタ310に結合されており、このコネクタは、注射器301がスリーブ216A内に装着されていると仮定すれば、ホルダ202A内の流体貯留容器に接続されることができる。例えば、コネクタ300が先の尖ったスパイク(spike)状のものである場合には、当該スパイクは、ホルダ202Aに接続された医療用流体の容器(ボトル:bottle)内に挿入されることができる。流出配管チューブ304は、当該流出配管チューブ304を別物の患者ラインに結合するコネクタ306に結合されている。或る実施形態では、コネクタ306は、ルアー型(Luer-type)のコネクタである。
流体は、流入配管チューブ308を介して、流体貯留容器から注射器301のポート300内に吸引される。また、流体は、注射器301のポート302から流出配管チューブ304内に吐出される。流入配管チューブ308は、先により詳しく説明されている、前端部アッセンブリ218Aのエアー検出器230A及びピンチバルブ232A(図2D参照)を通って延び、一方、流出配管チューブ304は、ピンチバルブ234A及びエアー検出器236Aを通って延びることができる。
或る実施形態では、流入配管チューブ308と並んだ注射器301,コネクタ310,流出配管チューブ304及びコネクタ306は、使い捨てで多重用途の部品である。すなわち、これらの部品は、装置200から接続が外され処分される前に、多重の用途または患者の処置にわたって装置200内で使用されることができる。別の実施形態では、これらの部品は、使い捨てで単一用途の部品であり、このことは、単一の患者の処置の後に、処分されることを意味している。
或る実施形態では、注射器301は、また、装置100(図1A参照)内でも用いることができる。装置100内で用いられる場合には、コネクタ310はホルダ110の流体貯留容器に接続され、流出配管チューブ304は患者用マニホールドセンサ114を通って延びることになる。
図3B〜3Cは、図3Aに示された例示的な注射器301の概略斜視図であって、何らの配管チューブにも接続されていない、一実施形態に係る例示的な注射器301を示す追加的な概略斜視図である。これらの図には、ポート300及び302が示されている。これに加えて、外部のタブ320が更に示されている。タブ320は、注射器301の外側表面に結合され、所定の形状および寸法を有している。
図3B〜3Cの例では、タブ320は、伸長した、断面長方形状のタブである。しかしながら、別の実施形態では、タブ320は、多くの異なる寸法および形状を有していてもよい。例えば、タブ320は、断面形状が、四角形状,円形状,三角形状あるいは他の形状のタブであってもよい。更に、タブ320は、寸法が様々に変化してもよい。
或る実施形態では、注射器301のタブ320は、例えばスリーブ108(図1A),スリーブ216A(図2A)或いはスリーブ216B(図2A)などの注射器スリーブ内に注射器301を装着するときに、嵌め合い機構の一部として用いられる。これらの実施形態では、注射器301を収容する注射器スリーブは、タブ320の形状にと同様の形状を備えた対応する切欠部(ノッチ)を有している。この対応する切欠部は、タブ320の所定の形状および寸法と実質的に同一の、所定の形状および寸法を有している。
この嵌め合い機構は、鍵と鍵穴(ロック・アンド・キー:lock-and-key)法と同様に作用し、注射器スリーブの切欠部の形状および寸法は、対応して形状付けられ寸法設定されたタブ320を有する注射器301が、スリーブ内に挿入もしくは装着されることができるようにする。このように、タブ320は注射器301の嵌め合い要素(メンバ:member)を構成し、注射器スリーブの切欠部が注射器スリーブの嵌め合い要素を構成している。
図5〜6は、図3B〜3Cに示されたタブ320の形状および寸法と同様の形状および寸法(例えば、断面が実質的に同一の長方形状)を有する切欠部を包含するスリーブ216A及び216Bの例を示している。
幾つかの実施形態では、嵌め合い機構は、対応するスリーブ内で、注射器301の適正な配列および位置決めをもたらすことができる。例えば、前記タブ320と、対応するスリーブの切欠部との嵌め合いは、切欠部とタブ320とが鍵と鍵穴タイプの嵌め合い機構に即して実質的に同一の形状および寸法を有するならば、スリーブ内での注射器301の適正な配列および位置決めを可能にすることができる。
幾つかの例では、対応するスリーブ内での注射器301の適正な配列および位置決めは、ポート300及び302の適正な配列および位置決めをもたらすことができる。例えば、注射器301がそのスリーブ内で適正に配列および位置決めされると、その後、スリーブが回動されるか若しくはそうでなければ装置200内の位置へ装着され、オペレータは、例えば、流入配管チューブ308をポート300へ、流出配管チューブ304をポート302へ、適正かつ迅速に接続することができる。
また、幾つかの例では、スリーブが装置200内に装着されると、ポート300及び302は信頼できる方法で方位付けられる必要があり、配管チューブ308及び304は、注射器301に対して適正に設置され接続されることができる。タブ320とスリーブ内の嵌め合い切欠部を用いることは、スリーブ内で注射器301の適正な配列あるいは位置決めをもたらす助けとなり、或る実施形態によれば、ポート300及び302が適正に方位付けられることを確かなものとする。
図4は、図2A〜2Cに示された本発明の一実施形態に係る注入装置200と共に用いることができる患者ライン400の概略斜視図である。患者ライン400には、組立体(アッセンブリ)401,弁(バルブ)416,停止栓(ストップコック:stopcock)418及びコネクタ420が、備えられている。患者ライン400は、医療用流体を患者に供給するのに用いられるカテーテルに、装置200を結合するのに使用されるものである。
アッセンブリ401には、第1コネクタ402と第2コネクタ404とがある。アッセンブリ401が装置200に結合される場合、コネクタ402は、スリーブ216A又は216B内の注射器の一方に結合されている流出配管チューブ用のコネクタに接続され、一方、コネクタ404は、他方の注射器に結合されている流出配管チューブ用のコネクタに接続される。例えば、コネクタ402は、スリーブ216A内の注射器用の流出配管チューブ304に結合されているコネクタ306(図3参照)に接続されることができる。
患者ライン400は、或る実施形態では、使い捨てのキット(kit)であり、コネクタ402及び404は、オペレータにより、例えばコネクタ306のような配管チューブコネクタに接続され、また配管チューブコネクタから取り外されることができる。或る実施形態では、患者ライン400は、単一用途の使い捨てキットであり、或る患者用の装置200に接続され、その後、引き続いて接続が外され廃棄される。
コネクタ402は操作可能に配管チューブ406に接続され、コネクタ404は操作可能に配管チューブ408に接続される。或る実施形態では、コネクタ402は、造影剤を収容したスリーブ216A内の注射器に結合され、一方、コネクタ404は、例えば生理食塩水などの希釈剤を収容したスリーブ216B内の注射器に結合されている。従って、この実施形態では、造影剤は患者ライン400の配管チューブ406内に注入され、一方、希釈剤は配管チューブ408内へ注入される。
配管チューブ406及び408はバルブ416に接続されており、或る実施形態では、当該バルブは、配管チューブ406及び408の一方のみから流出配管チューブ417へ流体が流れることを許容する弾性(エラストマー型の:elastomeric-type)バルブを構成している。或る実施形態では、バルブ416は、流出配管チューブ417に向かう方向のみに流体の流れを許容する一方弁を構成している。或る場合には、案内ロッド220は、これらのコネクタを整列させることにより、挿入中に、非滅菌状態の物品に接触することを防止し、コネクタ402及び404の滅菌性を維持するのに役立つことができる。
図4に示されるように、配管チューブ408は、逆止弁(チェックバルブ:check valve)412及び変換器(トランスデューサ:transducer)414に結合されている。或る実施形態では、逆止弁412は、二方向性の逆止弁で構成されている。変換器414は、或る実施形態では、患者内に挿入されているカテーテルに患者ライン400が結合されている場合に患者の血行動態の信号を計測することができる、圧力変換器で構成されている。変換器コネクタ410は、例えばポート224(図2B参照)などによって、装置200に結合されることができる。接続された場合、変換器414により生成された血行動態信号は、装置200内のプロセッサによって処理されることができる。
流出配管チューブ417は、停止栓418に結合され、図4に示されているコネクタ420に結合されている。停止栓418は、流体の流れを制御するために、オペレータによって手動で操作されることができ、また、例えば注射器などの他の外部装置にも接続されることができる。コネクタ420は、患者ライン400を、患者に流体を供給することができる外部のカテーテルに接続するのに用いられる。或る実施形態では、コネクタ420は、ルアータイプ(Luer-type)のコネクタで構成されている。
或る実施形態では、患者ライン400は、図1Aに示された装置100と共に用いられることもできる。装置100と共に用いられる場合には、変換器コネクタ410は、装置100のプロセッサが血行動態信号を処理できるように、装置100内の嵌め合いポート(不図示)に結合される。アッセンブリ401も、この実施形態では、装置100に結合されることができる。
患者ライン400は、患者用マニホールドセンサ114に結合されたマニホールドバルブに結合されることができ、接続ポート402は注射器からの配管チューブに結合されることができる一方、接続ポート404は、ポンプ106を通って延びる配管チューブに接続されることができる。この実施形態では、配管チューブ417は、装置100のエアー検出器116に結合されるか、若しくはエアー検出器を通って延びることができる。
図5は、造影剤を収容した注射器を保持するのに用いられる、本発明の一実施形態に係る注射器スリーブの概略斜視図である。この実施形態では、注射器スリーブ216B(図2参照)は、造影剤の注射器を保持するように企図されている。スリーブ216Bには切欠部500がある。図5の例では、切欠部500近辺のスリーブ216B表面に、文字「C」が表示されている。この文字「C」は造影剤に対する表象(シンボル:symbol)である。オペレータは、この文字「C」によってもたらされる可視指示を用いて、スリーブ216Bが造影剤を有する注射器を収容すべきものであることを確信する。文字「C」は、スリーブ216B内に挿入されるべき注射器の型式(タイプ:type)を特定する。
スリーブ216Bには、コネクタ215B及び217Bが備えられている。コネクタ215Bには、溝部502及びネジ506が備えられている。また、コネクタ217Bには、溝部504及びネジ508が備えられている。溝部502及び504は、スリーブ216Bをロッド214B(図2参照)に結合するものである。ネジ506及び508は、コネクタ215B及び217Bをそれぞれ、スリーブ216Bの外表面に取り付けるものである。オペレータは、ネジ506及び508を螺脱して、コネクタ215B及び217Bをそれぞれ、スリーブ216Bから取り外すことができる。幾つかの実施形態では、コネクタ215B及び217Bは、スリーブ216Bの一部として一体的に成形されているかも知れない。
或る実施形態では、コネクタ215B及び217Bは、ロッド214Bに対してパチンと嵌めることができ、或いはロッド214Bからパチンと外すことができる、スナップ式のコネクタ(snap connector)で構成されている。例えば、オペレータは、スリーブ216Bをロッド214Bの方へ押し込んで、コネクタ215B及び217Bをロッド214Bに対してパチンと嵌めることができる。また、オペレータは、スリーブ216Bをロッド214Bから離間するように引っ張って、コネクタ215B及び217Bをロッド214Bからパチンと外し、スリーブ216Bをロッド214Bから完全に取り外すことができる。
また、スリーブ216Bには、把持部(ハンドル:handle)510もある。把持部510は、ネジ512及び514によってスリーブ216Bの外表面に固定されている。オペレータは、一つ若しくはそれ以上の本数の指を把持部510上に置いて、装置200上でスリーブ216Bを動かすことができる。例えば、オペレータは、ロッド214B上のスリーブ216Bを、装着位置(図2参照)か非装着位置の何れかに回動させるのに、把持部510を用いることができる。
スリーブ216Bが装着位置にある場合、典型的には、当該スリーブは、装置200によって注入されることができる流体を有する注射器を収容している。スリーブ216Bが非装着位置にある場合には、オペレータは、例えば注射器301のような注射器を、スリーブ216Bに対して、挿入もしくは取り外すことができる。多くの場合、(以前にスリーブ216B内に挿入されていた)注射器内の流体が装置200によって注入されてしまった後は、スリーブ216Bは非装着位置にあるかも知れない。
図6は、生理食塩水を収容した注射器を保持するのに用いられる、本発明の一実施形態に係る注射器スリーブの概略斜視図である。この実施形態では、スリーブ216Aは、上述の注射器を保持している。図6は、図5に示されている対応する構成要素と同様の、コネクタ215A及び217A並びに把持部610を示している。コネクタ215Aには溝部602及びネジ606が備えられ、コネクタ215Bには、溝部604及びネジ608が備えられている。
ネジ606及び608は、コネクタ215A及び217Aをそれぞれ、スリーブ216Aの外表面に取り付けるものであり、溝部602及び604は、特にオペレータがスリーブ216Aの把持部610を操作した場合に、スリーブ216Aがロッド214A上で或いは該ロッドを中心にして回動できるようにしている。把持部610は、ネジ612及び614によってスリーブ216Aの外表面に取り付けられている。
或る実施形態では、コネクタ215A及び217Aは、ロッド214Aに対してパチンと嵌めることができ、或いはロッド214Aからパチンと外すことができる、スナップ式のコネクタで構成されている。例えば、オペレータは、スリーブ216Aをロッド214Aの方へ押し込んで、コネクタ215A及び217Aをロッド214Aに対してパチンと嵌めることができる。また、オペレータは、スリーブ216Aをロッド214Aから離間するように引っ張って、コネクタ215A及び217Aをロッド214Aからパチンと外し、スリーブ216Aをロッド214Aから完全に取り外すことができる。
図6にも示されるように、スリーブ216Aには切欠部600がある。切欠部600の真下のスリーブ216A表面に、文字「S」が表示されており、オペレータに対して、スリーブ216Aが生理食塩水を容れた注射器を保持するように構成されていることについて、可視指示をもたらしている。スリーブ216Aの切欠部600の真下およびスリーブ216Bの切欠部500の真下に表示された文字を一目見るだけで、オペレータは、何れのスリーブが造影剤を容れた注射器を保持し、何れのスリーブが生理食塩水を容れた注射器を保持すべきかを、正確に認識することができる。
或る実施形態では、装置200は、1つのスリーブは1つのタイプの医療用流体を収容することが想定される一方、他のスリーブは異なるタイプの医療用流体を収容することを想定されるように、構成されている。従って、これらの実施形態では、オペレータが、正しいタイプの流体を有する注射器をスリーブ216A又は216B内に装着することが重要である。
切欠部500の真下に表示された文字「C」を視認することにより、オペレータは、スリーブ216Bを造影剤の注射器を収容することが想定されたスリーブとして迅速に認識することができる。同様に、切欠部600の真下に表示された文字「S」を視認することにより、オペレータは、スリーブ216Aを(希釈剤である)生理食塩水の注射器を収容することが想定されたスリーブとして迅速に認識することができる。
切欠部500又は600は、幾つかの実施形態では、注射器301のタブ320と嵌り合うことができる。これらの実施形態では、切欠部500又は600の形状は、タブ320の形状と実質的に同様である。従って、有用性および使い易さのために、オペレータは、こうした嵌め合い機構を利用して、注射器301の対応するスリーブに対する適正な方向付けを用い、注射器301をスリーブ216A又は216B内へ、迅速かつ容易に挿入することができる。こうした方向付けは、例えば、オペレータが、配管チューブを注射器301のポート300及び302へ適正に接続することを、より容易に許容する。オペレータは、注射器301を対応するスリーブ内に装着するときに、注射器301のタブ320を切欠部500又は600の何れかに整列させることができる。
更に、与えられた嵌め合い機構は、或る実施形態によれば、オペレータが、不注意でスリーブに間違ったタイプの注射器を挿入しようとすることに対する、防護手段としての役割も果たすことができる。或る幾つかの実施形態では、造影剤を容れた注射器のタブは、生理食塩水を容れた注射器のタブとは、実質的に異なる形状および/または寸法を有しているかも知れない。同様に、これらの実施形態では、スリーブ216Bの切欠部500は、スリーブ216Aの切欠部600のそれとは実質的に異なる所定の形状および寸法を有しているかも知れない。
例えば、切欠部500は、造影剤を容れた注射器のタブと実質的に同様の形状および寸法を有し、一方、切欠部600は、生理食塩水を容れた注射器のタブと実質的に同様の形状および寸法を有しているかも知れない。従って、これらの実施形態では、切欠部500は、造影剤の注射器のタブと適正に嵌り合うのみで、生理食塩水の注射器のタブとは適正に嵌り合わないことになる。同様に、切欠部600は、生理食塩水の注射器のタブと適正に嵌り合うのみで、造影剤の注射器のタブとは適正に嵌り合わないことになる。これらの機構は、オペレータが不注意で間違ったタイプの注射器をスリーブ216A及び216B内に装着しようと試みることを、実質的に禁止し、つまり許容しないようにすることができる。
図7は、或る実施形態に係る動力付きの医療用流体注入装置によって実行され得る方法の流れ(フロー:flow)図である。例えば、図7の方法は、装置100(図1A)又は装置200(図2A〜2D)によって実行されることができる。説明目的のみのために、以下の説明においては、装置200が図7に示された方法を実行するものと仮定される。
実行(アクト:act)700においては、装置200は、例えばスリーブ216Aのようなスリーブ内に加圧ユニットを受け容れる。装置200には、2つのかかるスリーブ216A及び216Bが備えられているかも知れない。加圧ユニットは、図3A〜3Cに示された注射器301のような注射器で成るかも知れない。スリーブ内に挿入される注射器は、スリーブの切欠部の所定の形状および寸法と実質的に同一の、所定の形状および寸法を備えた外部タブを有している。このようにして、スリーブが加圧ユニットを受容するときには、切欠部がタブと嵌り合う。
加圧ユニットがスリーブ内に挿入されてしまうと、装置200は、随意的なアクト702において、加圧ユニット内に収容された一定量の医療用流体を注入する。或る実施形態では、スリーブは、動力付きの医療用流体注入装置のロッドに対し回動可能かつ取り外し可能に結合された、少なくとも1つのコネクタを備えている。
図8は、或る実施形態に係る動力付きの医療用流体注入装置によって実行され得る別の方法のフロー図である。例えば、図8の方法は、装置100(図1A)又は装置200(図2A〜2D)によって実行されることができる。説明目的のみのために、以下の説明においては、装置200が図8に示された方法を実行するものと仮定される。アクト800においては、装置200は、スリーブの一つの内部に加圧ユニットを受け容れる。例えば、装置200は、スリーブ216A内に注射器301を受け容れることができる。スリーブには、(例えば、ロッド214Aのような)装置のロッドに対し回動可能かつ取り外し可能に結合された、少なくとも1つのコネクタが備えられている。
装置200は、随意的なアクト702において、加圧ユニット内に収容された一定量の医療用流体を注入する。注入が完了すると、オペレータによって前記少なくとも1つのコネクタがロッドから取り外されたときに、スリーブは、装置200から完全に取り外されるようになる。例えば、オペレータは、前述のように、スリーブを清掃または取り換えるために、装置200からスリーブを完全に取り外すことを選択することができる。
幾つかの実施形態では、動力付きの医療用流体注入装置は、ロッド,スリーブ及び注入器ヘッドを備えていてもよい。スリーブは、加圧ユニットを受容するように構成され、また、ロッドに対し回動可能かつ取り外し可能に結合された少なくとも1つのコネクタを備えることができる。注入器ヘッドは、ロッドに結合され、また、作動中、加圧ユニット内に収容された一定量の医療用流体を注入するように構成されることができる。スリーブは、一定量の医療用流体の注入が完了して、オペレータによってスリーブの前記少なくとも1つのコネクタがロッドから取り外された場合、装置200から完全に取り外されることができるようになる。
オペレータによる第1の操作があると、注入装置は、注入器ヘッドが加圧ユニットから一定量の医療用流体を注入してしまう前に、ロッドを中心にしてスリーブを装着位置に回動せしめることができる。また、オペレータによる第2の操作があると、注入装置は、注入器ヘッドが加圧ユニットから一定量の医療用流体を注入してしまった後に、ロッドを中心にしてスリーブを非装着位置に回動せしめることができる。
スリーブの前記少なくとも1つのコネクタは、各々がロッドに対し回動可能かつ取り外し可能に結合された複数のコネクタを備えることができる。スリーブの前記少なくとも1つのコネクタは、オペレータによってロッドから取り外されるときに、ロッドからパチンと外されるように構成されたスナップ式のコネクタを備えていてもよい。加圧ユニットは注射器を構成してもよく、また、医療用流体は、造影剤および希釈剤の少なくとも1つを意味していてもよい。
幾つかの例では、医療用流体注入装置は、第2のロッド及び第2のスリーブを更に備えていてもよい。第2のロッドは注入器ヘッドに結合され、第2のスリーブは第2の加圧ユニットを受容するように構成されている。第2のスリーブは、第2のロッドに対し回動可能かつ取り外し可能に結合された少なくとも1つのコネクタを備えることができる。注入器ヘッドは、作動中、第2の加圧ユニット内に収容された一定量の第2の医療用流体を注入するように構成されている。第2のスリーブは、一定量の第2の医療用流体の注入が完了して、オペレータによって第2のスリーブの前記少なくとも1つのコネクタが第2のロッドから取り外された場合、注入装置から完全に取り外されることができるようになる。
また、幾つかの例では、スリーブは、当該スリーブの切欠部の所定の形状および寸法と実質的に同一の、所定の形状および寸法を備えた外部タブを有する加圧ユニットを受容するように構成されている。これらの例では、スリーブが加圧ユニットを受容するときには、切欠部がタブと嵌り合う。

Claims (15)

  1. 所定の形状および寸法を備えた切欠部を有するスリーブであって、当該スリーブの切欠部の所定の形状および寸法と実質的に同一の所定の形状および寸法を備えた外部タブを有する加圧ユニットを受容し、前記スリーブが前記加圧ユニットを受容するときには、前記スリーブの切欠部が前記加圧ユニットの外部タブに嵌り合うように構成されており、前記スリーブは、当該スリーブを医療用流体注入装置に取り付けるための少なくとも1つのコネクタを備えている、スリーブと、
    前記スリーブの切欠部の所定の形状および寸法とは実質的に異なる所定の形状および寸法を備えた第2の切欠部を有する第2のスリーブであって、当該第2のスリーブの第2の切欠部の所定の形状および寸法と実質的に同一の所定の形状および寸法を備えた第2の外部タブを有する第2の加圧ユニットを受容し、前記第2のスリーブが前記第2の加圧ユニットを受容するときに、前記第2のスリーブの第2の切欠部が前記第2の加圧ユニットの第2の外部タブに嵌り合うように構成されており、前記第2のスリーブは、当該第2のスリーブを前記医療用流体注入装置に取り付けるための少なくとも1つのコネクタを備えている、第2のスリーブと、
    前記スリーブ及び前記第2のスリーブに結合された注入器ヘッドと、を備え、
    前記スリーブの切欠部の前記所定の形状および寸法は、前記第2の加圧ユニットが前記スリーブ内に受容されることを禁止する一方、
    前記第2のスリーブの第2の切欠部の前記所定の形状および寸法は、前記加圧ユニットが前記第2のスリーブ内に受容されることを禁止し、
    前記注入器ヘッドは、作動中、前記加圧ユニット内に収容された一定量の医療用流体を注入するように構成されている、
    ことを特徴とする動力付きの医療用流体注入装置。
  2. 前記スリーブの切欠部と前記加圧ユニットのタブとの嵌め合いは、前記スリーブ内での前記加圧ユニットの適切な整列をもたらす、ことを特徴とする請求項1に記載の医療用流体注入装置。
  3. 前記加圧ユニットは注射器を備え、前記医療用流体は、造影剤および希釈剤の少なくとも1つで成る、ことを特徴とする請求項1に記載の医療用流体注入装置。
  4. 前記スリーブの切欠部の所定の形状は断面が長方形で成り、前記加圧ユニットのタブの所定の形状は断面が実質的に同一の長方形で成る、ことを特徴とする請求項1に記載の医療用流体注入装置。
  5. 前記スリーブには、更に、把持部が備えられており、前記把持部は、前記スリーブを前記注入装置内に対して装着するか若しくは非装着状態にするために、オペレータによって操作されるように構成され、前記少なくとも1つのコネクタは、前記スリーブを前記注入装置のロッドに結合するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の医療用流体注入装置。
  6. 前記オペレータによる把持部の操作は、前記スリーブに前記ロッドを中心とした回動動作を生じせしめる、ことを特徴とする請求項5に記載の医療用流体注入装置。
  7. 前記スリーブには、更に、当該スリーブ内に挿入されるべき加圧ユニットのタイプを特定する可視指示が、前記スリーブの切欠部付近に備えられている、ことを特徴とする請求項1に記載の医療用流体注入装置。
  8. 前記注入器ヘッドに結合されたロッドを更に備え、前記スリーブの前記少なくとも1つのコネクタは、前記ロッドに対し回動可能かつ取り外し可能に結合されており、オペレータによって前記スリーブの前記少なくとも1つのコネクタが前記ロッドから取り外されたときには、前記スリーブは、前記注入装置から完全に取り外されるようになる、ことを特徴とする請求項1に記載の医療用流体注入装置。
  9. 前記オペレータによる第1の操作があると、前記注入装置は、前記注入器ヘッドが前記加圧ユニットから一定量の医療用流体を注入してしまう前に、前記ロッドを中心にして前記スリーブを装着位置に回動せしめ、また、前記オペレータによる第2の操作があると、前記注入装置は、前記注入器ヘッドが前記加圧ユニットから一定量の医療用流体を注入してしまった後に、前記ロッドを中心にして前記スリーブを非装着位置に回動せしめる、ことを特徴とする請求項8に記載の医療用流体注入装置。
  10. 前記スリーブの前記少なくとも1つのコネクタは、各々が前記ロッドに対し回動可能かつ取り外し可能に結合された複数のコネクタで成る、ことを特徴とする請求項8に記載の医療用流体注入装置。
  11. 前記スリーブの前記少なくとも1つのコネクタは、前記オペレータにより前記ロッドから取り外されるときには、当該ロッドからパチンと外すように構成されたスナップ式のコネクタで成る、ことを特徴とする請求項8に記載の医療用流体注入装置。
  12. 前記加圧ユニットは注射器を備え、前記医療用流体は、造影剤および希釈剤の少なくとも1つで成る、ことを特徴とする請求項8に記載の医療用流体注入装置。
  13. 前記注入器ヘッドに結合された第2のロッドを更に備え、
    前記第2のスリーブは、前記第2のロッドに対し回動可能かつ取り外し可能に結合された少なくとも1つのコネクタを更に備え、
    前記注入器ヘッドは、作動中、前記第2の加圧ユニット内に収容された一定量の第2の医療用流体を注入するように構成されており、
    前記オペレータによって前記第2のスリーブの前記少なくとも1つのコネクタが前記第2のロッドから取り外されたときには、前記第2のスリーブは、前記注入装置から完全に取り外されるようになる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の医療用流体注入装置。
  14. 動力付きの医療用流体注入装置のスリーブ内に加圧ユニットを受け容れるステップであって、前記スリーブは、所定の形状および寸法を備えた切欠部を有し、前記加圧ユニットは、前記スリーブの切欠部の所定の形状および寸法と実質的に同一の所定の形状および寸法を備えた外部タブを有し、前記スリーブが前記加圧ユニットを受容するときには、前記スリーブの切欠部が前記加圧ユニットの外部タブに嵌り合い前記スリーブは、当該スリーブを医療用流体注入装置に取り付けるための少なくとも1つのコネクタを備えている、ステップと、
    動力付きの医療用流体注入装置の第2のスリーブ内に第2の加圧ユニットを受け容れるステップであって、前記第2のスリーブは、前記スリーブの切欠部の所定の形状および寸法とは実質的に異なる所定の形状および寸法を備えた第2の切欠部を有し、前記第2の加圧ユニットは、前記第2のスリーブの切欠部の所定の形状および寸法と実質的に同一の所定の形状および寸法を備えた第2の外部タブを有し、前記第2のスリーブが前記第2の加圧ユニットを受容するときには、前記第2のスリーブの第2の切欠部が前記第2の加圧ユニットの第2の外部タブに嵌り合前記第2のスリーブは、当該第2のスリーブを前記医療用流体注入装置に取り付けるための少なくとも1つのコネクタを備えている、ステップと、を備え、
    前記スリーブの切欠部の前記所定の形状および寸法は、前記第2の加圧ユニットが前記スリーブ内に受容されることを禁止する一方、
    前記第2のスリーブの第2の切欠部の前記所定の形状および寸法は、前記加圧ユニットが前記第2のスリーブ内に受容されることを禁止する、
    ことを特徴とする方法。
  15. 前記スリーブの前記少なくとも1つのコネクタは、前記動力付きの医療用流体注入装置のロッドに対し回動可能かつ取り外し可能に結合されている、ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
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