以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、携帯電子機器として携帯電話機を例として説明するが、本発明の適用対象は携帯電話機に限定されるものではなく、例えば、PHS(Personal Handyphone System)、PDA、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン、ゲーム機等に対しても本発明は適用できる。
まず、携帯電子機器の外観の構成を説明する。図1は、携帯電子機器の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。携帯電子機器10は、無線通信機能を備えた携帯電話機である。携帯電子機器10は、1つの箱型形状の筐体11の内部に各部が収納されたストレート形状の携帯電話機である。なお、本実施形態では、筐体11を1つの箱型形状としたが、ヒンジで連結された2つの部材で構成した折りたたみ可能な筐体や、2つの部材をスライドさせる筐体としてもよい。また、3つ以上の部材を連結した筐体も用いることができる。
筐体11には、表示部として、図1に示すディスプレイ12が設けられる。ディスプレイ12は、所定の画像として、携帯電子機器10が受信を待機している状態のときに待ち受け画像を表示したり、携帯電子機器10の操作を補助するために用いられるメニュー画像を表示したりする。
筐体11には、通話相手の電話番号や、メール作成時等に文字を入力するための操作キー13が複数設けられている。なお、操作キー13は、携帯電子機器10の操作部28を構成する。また、筐体11には、携帯電子機器10の通話時に音声を受け取るマイク15、携帯電子機器10の通話時に音声を発するレシーバ16が設けられる。
また、筐体11の上面(一辺が、操作キー13が設けられる面と接し、他の一辺が、専用キー14が設けられている面と接している面)には、画像を投影するプロジェクタ34の光射出部34aが設けられている。
図2は、図1に示す携帯電子機器の機能の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように携帯電子機器10は、制御部22と、記憶部24と、送受信部26と、操作部28と、音声処理部30と、表示部32と、プロジェクタ34と、カメラ36と、ワンセグチューナ38と、を有する。
制御部22は、CPU(Central Processing Unit)等の携帯電子機器10の全体的な動作を統括的に制御する処理部である。すなわち、携帯電子機器10の各種の処理が、操作部28の操作や携帯電子機器10の記憶部24に保存されるソフトウェアに応じて適切な手順で実行されるように、送受信部26や、音声処理部30や、表示部32等の動作を制御する。携帯電子機器10の各種の処理としては、例えば、回線交換網を介して行われる音声通話、電子メールの作成及び送受信、インターネットのWeb(World Wide Web)サイトの閲覧等がある。また、送受信部26、音声処理部30、表示部32等の動作としては、例えば、送受信部26による信号の送受信、音声処理部30による音声の入出力、表示部32による画像の表示等がある。
制御部22は、記憶部24に保存されているプログラム(例えば、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。制御部22は、例えば、マイクロプロセッサユニット(MPU:Micro Processor Unit)で構成され、前記ソフトウェアで指示された手順にしたがって上述した携帯電子機器10の各種の処理を実行する。すなわち、制御部22は、記憶部24に保存されるオペレーティングシステムプログラムやアプリケーションプログラム等から命令コードを順次読み込んで処理を実行する。
制御部22は、複数のアプリケーションプログラムを実行する機能を有する。制御部22が実行するアプリケーションプログラムとしては、例えば、プロジェクタの駆動を制御するアプリケーションプログラム、カメラの駆動を制御するカメラアプリケーションプログラム、ワンセグチューナ38を介して受信したTV番組を再生するTVアプリケーションプログラム、静止画や動画を再生する画像再生アプリケーションプログラム、各種ゲームを作動させるゲームアプリケーションプログラム等の複数のアプリケーションプログラムがある。
記憶部24には、制御部22での処理に利用されるソフトウェアやデータが保存されており、上述した、プロジェクタの駆動を制御するアプリケーションプログラムを作動させるタスクや、カメラの駆動を制御するカメラアプリケーションプログラムを作動させるタスク、ワンセグチューナ38を介して受信したTV番組を再生するTVアプリケーションプログラムを作動させるタスク、静止画や動画を再生する画像再生アプリケーションプログラムを作動させるタスク、各種ゲームアプリケーションプログラムを作動させるタスクが保存されている。
また、記憶部24には、これらのタスク以外にも、例えば、通信、ダウンロードされた音声データ、あるいは記憶部24に対する制御に制御部22が用いるソフトウェア、通信相手の電話番号やメールアドレス等を保存し、管理するアドレス帳、発信音や着信音等の音声ファイル、ソフトウェアの処理過程で用いられる一時的なデータ等が保存されている。なお、ソフトウェアの処理過程で用いられるコンピュータプログラムや一時的なデータは、制御部22によって記憶部24に割り当てられた作業領域へ一時的に保存される。記憶部24は、例えば、不揮発性の記憶デバイス(ROM:Read Only Memory等の不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置等)や、読み書き可能な記憶デバイス(例えば、SRAM:Static Random Access Memory、DRAM:Dynamic Random Access Memory)等で構成される。
送受信部26は、アンテナ26aを有し、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間でCDMA方式などによる無線信号回線を確立し、基地局との間で電話通信及び情報通信を行う。
操作部28は、例えば、電源キー、通話キー、数字キー、文字キー、方向キー、決定キー、発信キーなど、各種の機能が割り当てられた操作キー13と専用キー14とで構成され、これらのキーがユーザの操作により入力されると、その操作内容に対応する信号を発生させる。そして、発生した信号は、ユーザの指示として制御部22へ入力される。
音声処理部30は、マイク15に入力される音声信号やレシーバ16から出力される音声信号の処理を実行する。すなわち、音声処理部30は、マイク15から入力される音声を増幅し、AD変換(Analog Digital変換)を実行した後さらに符号化等の信号処理を施して、ディジタルの音声データに変換して制御部22へ出力する。また、制御部22から送られる音声データに対して復号化、DA変換(Digital Analog変換)、増幅等の処理を施してアナログの音声信号に変換してから、レシーバ16へ出力する。
表示部32は、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成された表示パネル(上述したディスプレイ12等)を備え、制御部22から供給される映像データに応じた映像、画像データに応じた画像を表示パネルに表示させる。なお、表示部32は、ディスプレイ12に加え、例えば、筐体を閉じた状態でも外部に露出している位置にサブディスプレイを設けてもよい。
プロジェクタ34は、画像を投影する画像投影機構であり、上述したように、筐体11の上面に画像を投影する光射出部34aが設けられている。ここで、図3は、図1に示す携帯電子機器で画像を表示させている状態を示す説明図である。携帯電子機器10は、プロジェクタ34の光射出部34aから画像を投影する、つまり画像を構成する光を射出することで、図3に示すように、筐体11の上面に対向する面にある壁面、スクリーン等のうち、一定の領域(投影領域)に画像を投影することができる。なお、プロジェクタ34は、制御部22により動作が制御され、制御部22から送られる種々の映像、例えば映画、プレゼンテーション資料を投影し、投影領域に表示させる。
プロジェクタ34は、光源と、画像データに応じて、光源から射出された光を投影するか否かを切り換える光学系とで構成されている。例えば、プロジェクタ34には、ハロゲンライトや、LED光源、LD光源を光源とし、LCD(Liquid Crystal Display)や、DMD(Digital Micro-mirror Device)を光学系とした構成のプロジェクタを用いることができる。この場合は、光学系を各画素に対応して投影領域の全面に配置し、光源から射出された光を画像に合わせて光学系をオンオフさせることで画像を投影領域の全面に投影させることができる。また、プロジェクタ34には、レーザ光を光源とし、光源から射出された光を透過させるか否かを切り換える切り換え素子と、切り換え素子を通過した光をラスター走査させるミラーとで構成される光学系とした構成のプロジェクタを用いることもできる。この場合は、ミラーによってレーザ光から射出された光の角度を変えて、投影領域の全面に光源から照射された光を走査させることで、投影領域に画像を投影させることができる。
カメラ36は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等で構成され画像を撮影する撮影機構である。カメラ36で撮影された画像は、制御部22で駆動されるアプリケーションプログラムにより処理され、表示部32のディスプレイ12に表示されたり、プロジェクタ34により投影されたり、記憶部24に記憶されたりする。
ワンセグチューナ38は、複数のチャンネルを有する地上デジタル放送、本実施形態では、ワンセグ放送の所定チャンネルの電波を受信するTVアンテナ38aを有し、TVアンテナ38aで受信した受信信号を処理し、制御部22に送る。一例としては、ワンセグチューナ38は、同調装置により、TVアンテナ38aで受信した受信信号に増幅、検波、周波数変換などの信号処理を行い、デジタル信号、本実施形態では、MPEG−2 TS(Transport Stream)に変換して制御部22に出力する。出力されたデジタル信号は、制御部22で駆動されるアプリケーションプログラムにより、処理され、表示部32のディスプレイ12に表示されたり、プロジェクタ34により投影されたり、記憶部24に記憶されたりする。また、音声は、レシーバ16や、別途も受けられたスピーカから出力される。携帯電子機器10は、基本的に以上のような構成である。
次に、図4から図6を用いて携帯電子機器10の画像表示投影動作、具体的には、制御部22での処理動作及びプロジェクタ34の制御動作について説明する。ここで、図4は、プロジェクタの動作設定の一例を示す説明図であり、図5は、携帯電子機器の動作の一例を示すフロー図であり、図6は、携帯電子機器の動作の一例を示すフロー図である。
プロジェクタを駆動させるアプリケーションプログラムであるプロジェクタタスクには、図4に示すように、画像信号を供給するコンテンツの種類に応じて、プロジェクタで投影する条件が設定されている。つまり、供給される画像信号の元データの種類毎に、投影する条件が設定されている。コンテンツ毎に、プロジェクタ投影設定の可否(オンオフ)、強制投影時間、常時投影許可の有無(オンオフ)が設定されている。ここで、本実施形態では、コンテンツとして、動画、静止画、フラッシュ(Flash)、スライドショー(または再生リスト)、ワンセグ、ストリーミング、カメラ、オフィス文書が例示されている。なお、ワンセグの画像、ストリーミングの画像は、動画でもあり、カメラの画像は、静止画、動画でもあり、オフィス文書の画像は、動画、静止画フラッシュの少なくとも1つでもあるが、制御条件として、コンテンツを特定するときの優先順位を予め決定おくことで、コンテンツの種類を選定することができる。例えば、静止画コンテンツであるか動画コンテンツであるかを判定する前にカメラコンテンツの画像であるかを判定することで、静止画であっても動画であっても、カメラコンテンツに対して設定された投影条件で制御部22及びプロジェクタ34による動作を処理することができる。
ここで、プロジェクタ投影設定の可否とは、コンテンツの画像をプロジェクタ34により投影させるか否かを示す情報である。プロジェクタ34から画像を投影できるコンテンツは、プロジェクタ投影設定がオン(ON)に設定され、プロジェクタ34から画像を投影させないコンテンツは、プロジェクタ投影設定がオフ(OFF)に設定されている。本実施形態では、図4に示すように、静止画、動画、フラッシュ、スライドショー、ワンセグ、ストリーミングは、プロジェクタ投影設定をオンとし、カメラ、オフィス文書は、プロジェクタ投影設定をオフとした。つまり、カメラの画像、オフィス文章の画像は、プロジェクタ34から投影しない設定とした。
次に、強制投影時間とは、コンテンツの画像の投影時にコンテンツの再生時間(画像投影時間)が不明な場合に再生時間の設定に用いる時間である。ここで、強制投影時間には、時間の計測を開始するタイミングも設定することができる。例えば、操作部28からの入力がなくなった時を計測開始時としても、画像の投影を計測開始時としてもよい。本実施形態では、静止画は、強制投影時間を10秒とした。また、他のコンテンツについては、強制投影時間を設定していない。
次に、常時投影許可の可否とは、コンテンツにより表示される画像の再生時間が不明で、かつ強制投影時間が設定されていない場合に、画像をプロジェクタ34から投影させるか否かを示す情報である。つまり、上記の場合でも画像を投影させるコンテンツは、常時投影許可がある、つまり設定がオン(ON)になっており、上記の場合でも画像を投影させないコンテンツは、常時投影許可がない、つまり設定がオフ(OFF)になっている。本実施形態では、静止画、フラッシュ、スライドショー、ワンセグ、ストリーミングは、常時設定許可をオンとし、動画は、常時投影許可をオフとした。また、その他のコンテンツは、常時投影許可のオンオフを設定しなかった。なお、本実施形態では、ワンセグも上記設定許可をオンとしたが、ワンセグは、番組情報を取得することで番組の終了時間を取得できるため、番組単位で投影する設定とした場合は、基本的には再生時間を取得することができる。プロジェクタタスクには、以上のような、コンテンツ毎の条件(のテーブル)が記憶されている。
以下、図5及び図6を用いて、携帯電子機器の動作について説明する。具体的には、制御部22で実行されるプロジェクタの駆動を制御するアプリケーションプログラムによるプロジェクタの制御について説明する。
まず、携帯電子機器10は、ステップS12として通常の動作を行っている。ここで、通常の動作とは、例えば、待ち受け画像の表示や、通話動作、カメラ画像、ワンセグチューナ38により取得した番組をディスプレイ12に表示させている等、プロジェクタ34以外の機能が使用されている状態である。次に、操作者により携帯電子機器10の操作キー13等の操作部28が操作され、プロジェクタ34により画像を表示させる指示が入力される。制御部22は、プロジェクタ34により画像を表示させる指示が入力されたら、記憶部24からプロジェクタの駆動を制御するアプリケーションプログラムを作動させるタスクを読み出し、プロジェクタの駆動を制御するアプリケーションプログラムを起動させる。制御部22は、立ち上げたアプリケーションプログラムにより各種処理を行う。
まず、制御部22は、ステップS12としてプロジェクタ34が使用可能かを判定する。制御部22は、ステップS12でプロジェクタ34が使用できない(No)と判定したら、ステップS32に進み、プロジェクタ34が使用できる(Yes)と判定したら、ステップS14に進む。ここで、プロジェクタ34が使用できるか否かは、予め設定した条件に基づいて判定すればよい。例えば、マナーモード中はプロジェクタ34を使用できないようする設定や、プロジェクタ34が故障している場合は、使用できないようにする設定等がある。また、周辺の明るさの情報を取得する光センサを設け、一定以上の明るさの場合は外部環境がプロジェクタ34の使用に不適であるとし、使用できないようにする設定にすることもできる。
制御部22は、ステップS12でプロジェクタ34が使用可能と判定したら、ステップS14として、再生コンテンツのプロジェクタ投影設定がONであるかを判定する。つまり、制御部22は、上述した図4に示すテーブルに基づいて、再生コンテンツ、即ちプロジェクタ34により投影する予定の画像を生成したコンテンツが、プロジェクタ投影設定がONとなっているコンテンツであるかを検出する。制御部22は、ステップS14でプロジェクタ投影設定がONである(Yes)と検出したら、ステップS16に進み、プロジェクタ投影設定がOFFである(No)と判定したら、ステップS32に進む。
制御部22は、ステップS14でプロジェクタ投影設定がONであると判定したら、ステップS16として、投影指示が入力されている画像の再生時間を取得する。例えば、画像信号を生成する画像情報に再生時間の情報が含まれていたら、その再生時間の情報から画像の再生時間を取得する。具体的には、ワンセグチューナ38を介して取得したTV番組を投影する場合は、TV番組の画像データ、音声データと共に供給されるデータ管理情報から番組の放映時間情報を取得し、そのTV番組の放映時間情報と、現在の時刻に基づいてそのTV番組を再生する時間を算出し、算出した時間を再生時間として取得する。またコンテンツによっては、上述したように、画像情報の容量に基づいて、再生時間を算出するようにすればよい。この再生時間の算出方法については、コンテンツ毎に設定すればよい。また、コンテンツ、画像情報によっては、繰り返し再生に設定されている場合や、再生時間が取得できないコンテンツもある。制御部22は、ステップS14で繰り返し再生が設定されていることを検出したら、繰り返し再生であると判定して、ステップS16に進む。ステップS14で再生時間が取得できなかったら、再生時間を不明と判定して、ステップS16に進む。
制御部22は、ステップS16で再生時間を取得したら、また、繰り返し再生であるもしくは再生時間が不明であると判定したら、ステップS18として、再生時間が不明もしくは繰り返し再生であるかを判定する。つまり、制御部22は、再生時間が取得できたか、繰り返し再生であるもしくは再生時間が不明であったかを判定する。制御部22は、ステップS18で、再生時間が不明もしくは繰り返し再生である(Yes)と判定したら、ステップS22に進み、再生時間が不明もしくは繰り返し再生ではない(No)と判定したらステップS20に進む。
制御部22は、ステップS18で、再生時間が不明もしくは繰り返し再生ではない、つまり、再生時間が取得できたと判定したら、ステップS20として、再生モードを通常再生モードと設定し、ステップS16で取得した再生時間を再生時間にセットする。制御部22は、その後ステップS30に進む。
また、制御部22は、ステップS18で、再生時間が不明もしくは繰り返し再生であると判定したら、ステップS22として、強制投影時間が設定されているかを判定する。つまり、制御部22は、上述した図4に示すテーブルに基づいて、再生コンテンツが、強制投影時間が設定されているコンテンツであるかを判定する。制御部22は、ステップS22で強制投影時間が設定されているコンテンツである(Yes)と判定したら、ステップS24に進み、強制投影時間が設定されていないコンテンツである(No)と判定したらステップS26に進む。なお、図4に示すテーブルの場合は、再生コンテンツが静止画を表示させるコンテンツである場合のみステップS24に進み、それ以外のコンテンツの場合は、ステップS26に進む。
制御部22は、ステップS22で強制投影時間が設定されているコンテンツであると判定したら、ステップS24として、再生モードを通常再生モードと設定し、テーブルに記憶されている強制投影時間を再生時間にセットする。制御部22は、その後ステップS30に進む。
また、制御部22は、ステップS22で強制投影時間が設定されていないコンテンツであると判定したら、ステップS26として、連続再生が許可されているかを判定する。つまり、制御部22は、上述した図4に示すテーブルに基づいて、再生コンテンツが、常時投影がONに設定されているコンテンツであるかを判定する。制御部22は、ステップS26で連続再生が許可されている(Yes)、つまり、常時投影許可がONであると判定したら、ステップS28として、再生モードを連続再生モードに設定し、ステップS30に進む。また、制御部22は、ステップS26で連続再生が許可されていない(No)、つまり、常時投影許可がOFFであると判定したら、ステップS32に進む。
また、制御部22は、ステップS20、ステップS24、ステップS28での処理が終了したら、ステップS30として、投影先をプロジェクタ34にセット(設定)し、各種条件の設定処理を終了する。その後、制御部22は、図6に示すフロー図の制御を開始する。つまり、投影動作を開始する。
また、制御部22は、ステップS12、ステップS14、ステップS26の処理で、Noと判定されたら、ステップS32として、投影先をディスプレイ12にセット(設定)し、処置を終了する。具体的には、制御部22は、ステップS32で、投影指示があった画像は、プロジェクタ34で投影することができない画像であると判定し、投影指示があった画像をプロジェクタ34で投影せずにディスプレイ12に投影し、図6に示すフロー図には進まない。つまりプロジェクタ34には画像を投影させない。このとき、プロジェクタには投影できない画像であることを通知するメッセージを合わせて表示させるようにしてもよい。
次に、図6を用いて、図5のステップS30で、プロジェクタ34が投影先に設定された後の処理について説明する。まず、制御部22は、ステップS40で、再生開始かを判定する。具体的には、制御部22は、ステップS30でプロジェクタ34が投影先として設定され、かつ、投影する画像が再生コンテンツによって投影可能状態となっており、再生を開始する指示があるかを判定する。制御部22は、ステップS40で再生開始と判定したらステップS42に進み、再生開始ではないと判定したらステップS44に進む。なお、後ほど説明するが、制御部22はプロジェクタにより画像を投影している状態のときもステップS40による判定を行う。そのため、制御部22は、画像を投影している状態つまり再生している状態のときも、再生開始するかを判定するが、このときは、再生を開始する指示がないため、ステップS44に進む。制御部22は、ステップS40で再生開始である(Yes)と判定したら、ステップS42として、投影を開始し、その後、ステップS40に進み、再生開始かを判定する。
また、制御部22は、ステップS40で再生開始である(No)と判定したら、ステップS44として、再生停止かを判定する。具体的には、制御部22は、操作者により再生停止の指示が入力されているかを判定する。制御部22は、ステップS44で再生停止である(Yes)と判定したらステップS52に進み、再生停止ではない(No)と判定したら、ステップS46に進む。
制御部22は、ステップS44で再生停止ではない(No)と判定したら、ステップS46で再生中であるかを判定する。つまり、制御部22は、プロジェクタ34で画像を投影しているかを判定する。制御部22は、ステップS46で再生中ではない、つまり画像を投影していない(No)と判定したらステップS40に進む。
また、制御部22は、ステップS46で再生中である(Yes)と判定したら、ステップS48に進み、ステップS48として通常再生モードであるかを判定する。つまり、制御部22は、通常再生モードで再生を行っているか、連続再生モードで再生を行っているかを判定する。制御部22は、ステップS48で通常再生モードではない(No)つまり、連続再生モードであると判定したら、ステップS40に進み、再生開始かを判定する。
また、制御部22は、ステップS48で通常再生モードである(Yes)と判定したら、ステップS50に進み、ステップS50として再生時間が経過したかを判定する。つまり、制御部22は、画像を投影している時間が設定された再生時間を経過したかを判定する。制御部22は、ステップS50で再生時間が経過した(Yes)と判定したらステップS52に進み、再生時間が経過していない(No)と判定したらステップS40に進む。
制御部22は、ステップS44で再生停止ある(Yes)と判定したら、また、ステップS50で再生時間が経過した(Yes)と判定したら、ステップS52として投影を停止する。つまり、プロジェクタ34による画像の投影を停止し、プロジェクタ34から光を射出させない状態とする。
制御部22は、ステップS52で投影を停止したら、ステップS54として、処理終了かを判定する。つまり、制御部22は、プロジェクタ34の駆動を停止する指示が入力されているかを判定する。制御部22は、ステップS54で、処理終了ではない(No)と判定したら、ステップS40に進み、再生開始かを判定する。つまり、制御部22は、終了指示を確認するまで、上記処理を繰り返す。
また、制御部22は、ステップS54で処理終了である(Yes)と判定したら、ステップS56として、プロジェクタ34の駆動を停止し、処理を終了する。また、制御部22は、プロジェクタ34の駆動を停止する際に、プロジェクタ34で実行しているプロジェクタ34の駆動を制御するアプリケーションプログラムも終了させる。携帯電子機器10の動作は、基本的に以上である。
携帯電子機器10のように、プロジェクタ34で画像を投影しようとしているコンテンツを検出し、そのコンテンツに基づいてプロジェクタ34による画像の投影の停止のタイミングを設定し、設定したタイミングでプロジェクタ34を停止させて光射出部34aから光を射出させないようにすることで、プロジェクタ34で不要な画像を投影することを抑制することができ、携帯電子機器10の電力を効率よく利用することができる。つまり、不要な光の射出を抑制できることで、省電力で携帯電子機器10を使用することができる。これにより、プロジェクタ34を必要なときにより長い時間使用することができる。
具体的には、プロジェクタ34により投影する画像の元となる画像情報から再生時間を検出し、その再生時間が経過したらプロジェクタ34からの光の射出を停止することで、プロジェクタ34で不要な画像を投影することを抑制することができ、携帯電子機器10の電力を効率よく利用することができる。具体的には、再生時間が過ぎて画像信号がなくなった状態でプロジェクタ34から光を射出することを抑制することができる。これにより、何の画像も表示されておらず、単に光のみを射出させている状態が発生する可能性を低減することができる。また、再生時間が不明な場合でも、強制投影時間を設定することで、画像が長時間投影されることを抑制することができ、この点でも電力を効率よく利用することができる。さらに、プロジェクタ34での画像の投影が適さないコンテンツは、プロジェクタ34で画像を投影できないようにすることでも、電力を効率よく利用することができる。
また、プロジェクタ34から不要な光を射出させないことで、プロジェクタ34から射出された光が直接人間の目に入り、まぶしい思いをさせてしまう可能性を低減することができる。このように、光が直接、人間の目に入る可能性を低減できることで、安全性を高くすることができる。
なお、プロジェクタ34により投影する画像の画像信号は、制御部22で実行される各種アプリケーションプログラムによって生成されたり、カメラ36やワンセグチューナ38に備えられた信号生成部により生成されたりする。つまり、制御部22や、カメラ36、ワンセグチューナ38の一部が本発明の画像信号生成部となる。
ここで、上記実施形態での各コンテンツの処理条件、つまり図4に示すテーブルは、一例でありこれに限定はされない。例えば、オフィス文書もプロジェクタ投影設定をONとして、プロジェクタで投影するようにしてもよいし、フラッシュ画像や、動画に対して強制投影時間を設定するようにしてもよい。また、コンテンツも図4に示すコンテンツのみに限定されず、別のコンテンツを増やしてもよい。また、不要なコンテンツは、削除してもよい。また、各コンテンツの処理条件は、操作者によってそれぞれ設定するようにしても、携帯電子機器の製造時に製造者によって設定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、再生時間及び強制投影時間を予め設定されている値としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、再生時間が設定されていない、つまり、コンテンツの管理データから再生時間を検出できない場合は、操作者により再生時間を入力させるようにしてもよい。具体的には、上述の図5に示すフロー図のステップS18において、再生時間が不明な場合は、ステップS22の変わりに、再生時間を入力させるステップを設けるようにしてもよい。なお、再生時間の入力は、操作部28操作キー13の操作で入力させるようにすればよい。このように、設定状態によっては再生時間を操作者により設定させるようにすることで、制御部22は、再生時間が不明なコンテンツの画像情報を照射する場合も設定された再生時間のみ、光を照射するように操作することができる。これにより、より効率よく電力を使用することができる。なお、操作者による再生時間の入力がない場合(入力が検出されない場合)は、プロジェクタ34から画像の投影を行わない、つまり、投影を開始しないように設定することが好ましい。このように、再生時間が設定されない場合は、画像の投影を行わないことで画像が投影され続けることを防止でき、効率よく電力を使用することができる。なお、操作者による再生時間の入力がない場合は、入力されるまでプログラムを作動させていても、一定時間再生時間の入力がない場合は、タイムオーバーとしてプログラムの処理を終了するようにしてもよい。また、操作部からの入力による再生時間の設定は、プロジェクタ34からの画像の投影を行う前に設定させるようにする。
また、強制投影時間も同様に、強制投影時間が設定されていない、つまり、強制投影時間を検出できない場合は、操作者により強制投影時間を入力させるようにしてもよい。具体的には、上述の図5に示すフロー図のステップS22において、強制投影時間が設定されていない場合は、ステップS26の変わりに、強制投影時間を入力させるステップを設けるようにしてもよい。なお、強制投影時間の入力方法は、再生時間の設定と同様の方法を用いればよい。このように、設定状態によっては強制投影時間を操作者により設定させるようにすることで、制御部22は、強制投影時間が不明なコンテンツの画像情報を照射する場合も設定された時間のみ、光を照射するように操作することができる。これにより、より効率よく電力を使用することができる。なお、この場合も、操作者による強制投影時間の入力がない場合(入力が検出されない場合)は、プロジェクタ34から画像の投影を行わない、つまり、投影を開始しないように設定することが好ましい。このように、強制投影時間が設定されない場合は、画像の投影を行わないことで画像が投影され続けることを防止でき、効率よく電力を使用することができる。なお、操作者による強制投影時間の入力がない場合は、入力されるまでプログラムを作動させていても、一定時間、強制投影時間の入力がない場合は、タイムオーバーとしてプログラムの処理を終了するようにしてもよい。また、操作部からの入力による強制投影時間の設定は、プロジェクタ34からの画像の投影を行う前に設定させるようにする。