JP5321810B2 - 植物原料プラスチックを用いたicカード - Google Patents

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Description

本発明は、植物原料プラスチックを用いたICカードに関する。特には、生分解性を抑制した植物原料プラスチックを使用するが、植物原料ではない非生分解性の高分子材料をアンテナシートと最表裏面基材に使用し、耐久性を高めたICカードに関する。
従って、本発明の技術分野は、ICカードの製造や利用分野に関する。
従来、プラスチックからなるカードは、IDカード、会員カード、キャッシュカードなどに幅広く使用されている。これらカード用の基材としてはポリ塩化ビニル樹脂や非結晶性のポリエステル系樹脂等が使用されている。このカード基材は、使い終われば通常廃棄される。廃棄方法は、一般的には焼却または埋め立てであるが、塩化ビニル樹脂カードを焼却する場合、ダイオキシンなどの有害物質発生が危惧される。非結晶性のポリエステル系樹脂カード基材の場合、焼却による有害物質の発生はないものの、埋め立てた場合、化学的安定性が高いために半永久的に土中に残留する問題がある。また、何よりこれら樹脂は、有限資源である石油を出発原料としているため資源枯渇の問題がある。また、焼却により新たな炭酸ガスが発生する問題もある。
植物原料プラスチックは環境にやさしい材料として、主に「生分解性プラスチック」として最終的には「土」に速やかに還えることを目標として開発されてきた。この植物原料プラスチックには、とうもろこし等から得られる澱粉を原料としたポリ乳酸からなるものが最も多く製品化されている。これらは植物を原料とし石油資源を使用しないので、資源枯渇の問題を生じず、焼却で有害物質を発生させず、埋め立てれば「土」に還える。
なお、焼却により炭酸ガスは発生するが、植物はもともと炭酸ガスと水から成るものであり石油化学原料に起源するように新たな炭酸ガスを発生させない利点がある。
磁気カードやICカードにも当該植物原料プラスチックを使用することが検討され、カード基材の全材料が植物原料プラスチックからなるものが試作され、耐用試験等がされてきた。しかし、このような材料のみからなるカードは、耐久性が極端に低く(特に高温・高湿度環境下の)、カード製造後数ケ月経過頃から基材強度が劣化し始め、簡単に割れるようになってしまうため実用性に乏しく、カード用途では全材料が植物原料プラスチックからなるものは採用できない状況にある。
生分解性を極力抑えたポリ乳酸樹脂も開発され、この材料を用いたカードの試作も研究されてきた。その結果、概ねカードの成形が可能となったが、やはり基材劣化は少なからず進行する状況であった。そこで本発明では、生分解しないことを前提とする植物原料プラスチックを使用することとした。ただし、完全に加水分解や生分解が生じないとは考えられないので、特許請求の範囲や明細書中では、「生分解性を抑制した植物原料プラスチックシート」として表現している。このポリ乳酸樹脂シートは、一旦熱プレス加工した後は結晶化が促進され接着性が低下するため、ホログラム箔やサインパネル(利用者が署名を行うためにカード裏面等に設けるシール)の転写性が低下する問題がある。
そこで、本発明は、ホログラム箔やサインパネルの転写を行うICカードの最表裏面基材(オーバーシート)には、ポリエステル系等の通常のカード基材材料を使用して、転写性の改善を図ると共に、その非生分解性によりカード全体が一定程度の耐久性を保てるようにすることを企図するものである。
本発明に直接関連する先行特許文献を検出できないが、「生分解性カード」に関しては特許文献1と特許文献2がある。また、生分解性の樹脂に木質成分を含有させたカードに関して特許文献3がある。生分解性を抑制したポリ乳酸系カード基材に関して特許文献4がある。
特開平8−267968号公報 特開2000−141956号公報 特開2003−001987号公報 国際公開2006/104013号
生分解性を抑制した植物原料プラスチックと完全に非生分解性の材料とを併用して使用することで、石油資源の枯渇を抑制させることと、環境にやさしい利点をもちながら、ある程度のカード耐久性を確保して、高温・高湿度環境下で使用しても簡単には脆弱化しない実用性の高いICカードの実現を図る。
植物原料プラスチックを使用しながら、カードの最表裏面層に非生分解性の樹脂シートを配置して、表裏面からの基材劣化を防止することを課題とする。
カード完成後であっても、最表裏面に対するホログラム箔やサインパネルの転写性を高めることも課題とする。
上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、非生分解性である絶縁性の樹脂シートにアンテナコイルを形成し、該アンテナコイル両端部に非接触ICチップを装着してアンテナシートとし、当該アンテナシートがカード基体の略中心層になるように、アンテナシートの両面に接着シートを介して1層または複数層の生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートを積層し、さらにカードの最表裏面に、接着性シルクスクリーンメジウムインキを介してPET−Gシートからなる透明オーバーシートを積層したICカードにおいて、カード材料の全体厚みにおける生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートの厚み比率を70%以上にしたことを特徴とする植物原料プラスチックシートを用いたICカード、にある。
上記植物原料プラスチックシートを用いたICカードにおいて、前記アンテナシートの両面の接着シートと、該接着シートに接する両面の1層の生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートにICチップの厚みを吸収する貫通孔が形成されている、ようにすることができる。
上記課題を解決する本発明の要旨の第2は、非生分解性である絶縁性の樹脂シートにアンテナコイルとアンテナコイル両端部を形成してアンテナシートとし、当該アンテナシートがカード基体の略中心層になるように、アンテナシートの両面に接着シートを介して1層または複数層の生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートを積層し、さらにカードの最表裏面に、接着性シルクスクリーンメジウムインキを介してPET−Gシートからなる透明オーバーシートを積層した後、カードの表面側からICモジュール装着用凹部を切削し、当該装着用凹部内に接触・非接触両用型ICモジュールを固定し、かつ該ICモジュールの非接触インターフェースとアンテナシートのアンテナコイル両端部間を電気的に接続したICカードにおいて、カード材料の全体厚みにおける生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートの厚み比率を70%以上にしたことを特徴とする植物原料プラスチックシートを用いたICカード、にある。
上記要旨の第1、第2の植物原料プラスチックシートを用いたICカードにおいて、カード全体の層構成が略中心層である前記アンテナシートに対して、表裏の層構成が対称となるようにすることができる
生分解性を抑制した植物原料プラスチックに対して、完全に非生分解性の高分子材料を併用しているので、石油資源の枯渇を抑制しながら、カードの耐久性を確保し、高温・高湿度環境下で使用しても簡単には脆弱化しないICカードの実現が図れる。
植物原料プラスチックを70%以上の比率で使用しながら、カードの最表裏面層に非生分解性のPET−Gシートを配置しているので、環境に配慮しながら表裏面からのカード劣化を防止できる。
カードの最表裏面層に、PET−Gシートを使用しているので、ホログラム箔やサインパネルの転写性を高めることができる。
以下、本発明のICカードについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1形態のICカードの層構成を示す断面図、図2は、本発明の第2形態のICカードの層構成を示す断面図、図3は、第1形態のアンテナシートを示す平面図、図4は、第2形態のアンテナシートを示す平面図、である。
本発明の第1形態は非接触ICカードに関する。非接触ICカード1Aの断面層構成は、図1のようになる。非接触ICカード1Aは、複数のカード基材を積層した構成からなるが、略中心となる層にはアンテナシート12が挿入されている。略中心とは、ほぼ中心という意味で、アンテナシート12が最外面にはならないという程度の意味である。
アンテナシート12の裏面側(アンテナ4が形成されていない面側)には、接着シート13aを介して生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなる第1の表面基材シート14aが積層されている。第1の表面基材シート14a面には、必要により第2、第3の表面基材シート15a,16aが順に積層される。従って、最低限1層の表面基材シートが使用される。
図1の場合は、アンテナシート12の片側に3層の表面基材シートが積層されている例が図示されている。いずれも生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなるものである。第3の表面基材シート16a面の外側である最表面には、表面側オーバーシート17aが積層されている。表面側オーバーシート17aには、非生分解性樹脂シートであるPET−Gシートが使用される。
第2、第3の表面基材シートを必要により設けるとするのは、カードの全体厚みと材料シート厚みとの調整やICチップ2の厚みにより、多層にする必要がある場合とない場合が生じるからであり、1層で足りる場合は必須とはしない。ただし通常、かなりの厚みがあって、全体が均一なシート製品は少ないので、薄厚のものを積層することが多い。
アンテナシート12と第1の表面基材シート14aとの間には、ホットメルト型の接着シート13aを使用する。PETや塩化ビニルが使用されることの多い非生分解性の絶縁性シートからなるアンテナ基材12bと植物原料プラスチックシートとは熱融着しないからである。第1と第2の表面基材シートの間、第2と第3の表面基材シートの間、には接着シートを使用しなくてもよい。生分解性を抑制した植物原料プラスチックシート相互間は熱圧プレスした際に自己融着性を発揮するからである。また、PET−Gシートが使用される表面側オーバーシート17aと第3の表面基材シート16aの間は、表面基材シート16a、またはオーバーシート17aに塗工した接着性シルクスクリーンメジウムインキ18a等により接着するようにされている。非生分解性の樹脂シートと植物原料プラスチックシートの接着になるからである。ただし、カード適性のある通常の接着剤を塗工して使用してもよいものである。
アンテナシート12のアンテナ面側には接着シート13bを介して生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなる第1の裏面基材シート14bが積層されている。
第1の裏面基材シート14b面には、必要により第2、第3の裏面基材シート15b,16bが順に積層される。従って、同様に最低限1層の表面基材シートが使用されることになる。いずれも生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなるものである。第3の裏面基材シート16b面の外側である最裏面には、裏面側オーバーシート17bが積層されている。裏面側オーバーシート17bには、非生分解性樹脂シートであるPET−Gシートが使用される。
第1と第2の裏面基材シートの間、第2と第3の裏面基材シートの間、には接着シートを使用しなくてもよい。上記のように生分解性を抑制した植物原料プラスチックシート相互間は自己融着性を発揮するからである。裏面側オーバーシート17bと第3の裏面基材シートの間も同様に、裏面基材シート17b面、またはオーバーシート17bに塗工した接着性シルクスクリーンメジウムインキ18b等により接着するようにされている。ICカード基体10は、以上の層構成からなるものである。
図3は、第1形態のアンテナシートを示す平面図である。非接触ICカード1Aのアンテナシート12は、絶縁性プラスチック基材12bにコイル状のアンテナパターンを形成し、アンテナコイル4の両端部(始端部4aと終端部4b)間にICチップ2を実装した構成からなるものである。通常は、絶縁性プラスチック基材12bにラミネートした銅やアルミニウム等の金属箔(厚み、10〜40μm程度)をエッチングしてアンテナパターンを形成することが多いが、捲線や導電性インキによる印刷パターンであってもよい。
アンテナコイル4はカードを数ターンする程度に形成される。アンテナコイル4の一部は、短絡を防止するため基材裏面のブリッジ5を通るように形成することができる。
絶縁性プラスチック基材12bは、石油化学原料に基づくものであり、もちろん非生分解性のものである。
ICチップ2は、非接触インターフェースのみを備えるICチップである。平面形状は、1.0mm角程度の微少サイズから、5.0mm角程度のサイズのものがある。非接触ICカード1AにおけるICチップ2の位置は、特に規定されていないが、カード表面に印字層等を設ける場合は、印字を鮮明にするため当該位置を避けるのが好ましい。
ICチップ2自体の厚みは、0.3mm〜0.15mm程度にされている。図1のように、ICチップ2はアンテナシート12のアンテナ4面側に実装される。アンテナシートの絶縁性プラスチック基材12bを介するICチップ2の上に金属製の上補強板2uを有し、ICチップ2の下面に下補強板2dを有する形態にされている。上下補強板と基材12bの厚みを加える場合は、全体厚みは、0.5mmを超える場合がある。
このようにICチップ2の厚みがかなりある場合に、カード基材をそのまま積層したのではカード表面に凹凸形状を生じさせることになるので、接着シート13a,13bや第1の表裏面基材シート14a,14bに貫通孔7,8を形成しておくことが好ましい。
絶縁性プラスチック基材12bには、2軸延伸PETシートを使用することが多いが、後述するように各種のプラスチック材料を使用することができる。アンテナシート12は、カード特性に影響を与え易い部材なので、湿気等の影響を受け易い植物原料プラスチックを、本発明では使用しない。絶縁性プラスチック基材12bには、厚みが30μmから100μm程度のものを使用できる。
本発明の第2形態は接触・非接触両用型ICカードに関する。接触・非接触両用型ICカード1Bの断面層構成は、図2のようになる。
接触・非接触両用型ICカード1Bも、複数のカード基材を積層した構成からなるが、略中心となる層に、アンテナシート12が挿入されている。
アンテナシート12の表面側には接着シート13aを介して生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなる表面基材シート14a,15aが積層されている。表面基材シート14a,15a面には、必要により第3の表面基材シートが順に積層される。いずれも生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなるものである。
図2の場合は、表裏面に第1と第2の基材シート14a,15a,14b,15bを使用した例を図示しているが、単層であって良いものである。また、アンテナシート12を中心として対称構成でなくてもよく、表面側の厚みを薄くしてアンテナコイル4をカード表面側に接近させても良いものである。表面側基材シート15aの最表面には、表面側オーバーシート17aが積層されている。表面側オーバーシート17aには、非生分解性樹脂シートであるPET−Gシートが使用される。
第2,第3の表面基材シートを必要により設けるとするのは、カードの全体厚みや使用するシート材料の厚み、ICモジュール3の厚みにより追加する必要がある場合とない場合が生じるからであり、本発明では必須の構成要素とはしていない。
アンテナシート12と第1の表面基材シート14aの間には、ホットメルト型の接着シート13aを使用する。前記のように、PET等の非生分解性の絶縁性シートと植物原料プラスチックシートとは熱融着しないからである。第1と第2、第2と第3の表面基材シートの間には接着シートを使用しなくてもよい。生分解性を抑制した植物原料プラスチックシート相互間は熱圧プレスした際に自己融着するからである。また、PET−Gシートが使用される表面側オーバーシート17aと第2の表面基材シート15aの間は、表面基材シートまたはオーバーシート17aに塗工した接着性シルクスクリーンメジウムインキ18a等により接着するようにされている。ただし、カード適性のある通常の接着剤を塗工して使用してもよいものである。
アンテナシート12の裏面側には接着シート13bを介して生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなる第1と第2の裏面基材シート14b,15bが積層されている。ただし、第1と第2の裏面基材シートを厚みのある単一の層にしてもよい。いずれも生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなるものである。
裏面基材シート15bの最裏面には、裏面側オーバーシート17bが積層されている。裏面側オーバーシート17bにも、非生分解性樹脂シートであるPET−Gシートが使用される。
ISOで規定する位置にICモジュール3を装着するために、ICモジュール装着用凹部30が掘削される。ICモジュール装着用凹部30は、ICモジュールの端子基板3kが納まる深さと大きさの第1凹部とICモジュールのモールド部3mが納まる深さと大きさの第2凹部とから構成されている。ICモジュール装着用凹部30の左右には、カード基体10内のアンテナコイル両端部4a,4bとICモジュール3のアンテナ接続端子(非接触インターフェース)3a,3bを電気的に接続するための導通用段部20a,20bが切削されている。当該導通用段部20a,20b面に導電性接着剤を塗布して、非接触インターフェースを電気的に接続する。他の部分には非導電性の接着シート等を用いてICモジュールを固定する。
なお、図2では、カード基体の厚み方向の縮尺が横方向に比較し拡大図示されている。従って、ICモジュール3のモールド部3mが極端に凸状に図示されているが、実際には、数百μmの高さ程度だから偏平なものである。図1の縮尺も同様である。
図4は、第2形態のアンテナシートを示す平面図である。接触・非接触両用型ICカード1Bのアンテナシート12は、絶縁性プラスチック基材12bにコイル状のアンテナパターンを形成している。アンテナコイル4の両端部(始端部4aと終端部4b)は、ICモジュール3を装着する部分の下面に臨むように形成される。
図4中、鎖線で示した略矩形状の枠kは、ICモジュールの端子基板3kが納まる範囲である。この位置は、ISO7816の規定により規定されている。
鎖線で示した略円形の枠jはICモジュール3のモールド部3mが納まる部分であり、枠k部分よりは一層深く掘削される。アンテナコイル4の始端部4aと終端部4bはICモジュールの端子基板3kが納まる範囲の下面であって、モールド部3mの外側に位置するように形成される。
当該始端部4aと終端部4bとICモジュール3の非接触インターフェース(図2の3a,3b)との間、を後に電気的に接続するものであり、アンテナシートの段階ではICチップ等は実装されていない。
アンテナパターン4は、通常は、絶縁性プラスチック基材12bにラミネートした銅やアルミニウム等の金属箔(厚み、10〜40μm程度)をエッチングして形成することが多いが、前記のように捲線等を用いるアンテナであってもよい。アンテナコイル4は、一つのカード基材12bを数ターンする程度に形成される。アンテナコイル4の一部は、短絡を防止するため基材裏面のブリッジ5を通るように形成してもよい。
ICモジュール3は、接触と非接触のインターフェース備えるICカード用ICモジュールである。表面にISO7816が規定する接触端子3tを有し、端子基板3kの背面側にICチップ2がダイボンディングされている。ICチップ2の形状等は前述した非接触ICチップ2と略同等のものである。平面形状は、2.0mm角程度から、5.0mm角程度のサイズのものがある。非接触インターフェース用の2つのアンテナ接続端子3a,3bは、端子基板の背面側であって、樹脂モールド部3mの域外に突出するように形成されている。ICモジュール3の端子基板3kの厚みとモールド部3mを含む全体厚みは、500μm〜650μm程度になるようにされている。
第1形態のICカード1Aも第2形態のICカード1Bも、その外観構成や断面層構成は、従来の非接触ICカードや接触・非接触両用ICカードと同様のものである。
本発明のICカード1AとICカード1Bの特徴は、カードの層構成中に生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートを使用したことにあるが、全体を植物原料プラスチックシートで構成するものではなく、アンテナシート12と表裏面オーバーシートを除く部分に植物原料プラスチックシートを使用した特徴がある。ただし、層構成を厚みとして見た場合に、70%以上の厚みが生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートが占めることが好ましい。
上記において、表面基材シートや裏面基材シートは、従来からはコアシートと呼ばれる材料である。これらを「k」とし、アンテナシートを「a」、オーバーシートを「o」とした場合、ICカードの層構成は、以下の各種のものを採用できることになる。
(1) o/k/a/k/o
(2) o/k/k/a/k/o
(3) o/k/k/a/k/k/o
(4) o/k/k/k/a/k/k/o
(5) o/k/k/k/a/k/k/k/o
(6) o/k/a/k/k/k/o
上記の(1)、(3)、(5)の層構成であって、aを中心とした各基材厚みが同等であれば、アンテナシートに対して、「表裏の層構成が対称」、ということになる。
次に、ICカードの製造方法について説明する。
<第1形態の非接触ICカード>
第1形態の非接触ICカード1Aは、アンテナシート12を作製した後、その両面に接着シート13a,13bと生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなる表裏面基材シートとオーバーシート17a,17bとを仮積み積層して、全体を一回の工程で熱圧プレスラミネートすることによりカード基体10を製造する。生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートは、一旦熱履歴が加えられると結晶化が促進して再度熱融着しなくなるため、一回の熱プレス工程で成型することが好ましい。オーバーシート17a,17bは接着性メジウムインキを印刷することで初めて融着が可能になるが、熱履歴が加わるとやはり接着性は低下する。
ICチップの厚みを吸収するため、接着シート13a,13bと第1の表裏面基材シート14a,14bには貫通孔7,8を形成しておくのが好ましい。
絵柄を設ける場合は、最外面となる表面基材シートに予めオフセット印刷等で絵柄印刷し、絵柄の上に接着性透明メジウムインキをシルクスクリーン印刷で塗工しておく。
カード表面に絵付け転写する場合は、絵付け転写工程とカード基体10の熱圧プレスラミネートは別の工程で行うことが好ましい。絵柄割れを防止するためである。
<第2形態の接触・非接触両用ICカード>
第2形態の接触・非接触両用ICカード1Bも、まず、アンテナシート12を作製した後、その両面に接着シート13a,13bと生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートからなる表裏面基材シートとオーバーシート17a,17bとを仮積み積層してから、全体を一回の工程で熱圧プレスラミネートしてカード基体10を製造する。
ICモジュール3は、カード基体10にICモジュール装着用凹部30を掘削してから固定するので、基材に貫通孔を形成するような工程は当然のことながら行わない。ここまでの工程は多面付けの状態で行う。カード基体10の製造後、単位の個片に切断してからICモジュール装着用凹部30の掘削とICモジュール3の装着を公知の方法で行う。
<材質に関する実施形態>
a.生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートについて
生分解性を抑制した植物原料プラスチックは、本発明ではポリ乳酸系重合体を主成分として用い、これに必要により脂肪族ポリエステルを添加した材料をいうものとする。ポリ乳酸は、とうもろこし、いも類、砂糖きびなどの植物から取り出した澱粉を発酵することにより得られるが、近年は、とうもろこしを原料とするものが多く使用されている。
従来の生分解性植物プラスチックと異なり生分解しないことが前提であるが、通常の高分子プラスチックと比較すると高温環境下では脆弱化が促進される傾向は否定できない。 市販品として、三菱樹脂株式会社製の「エコロージュ」等を使用できる。本発明では、カード基体内の基材シートに使用するので、白色にされたものを使用することが多い。
b.アンテナシート用の絶縁性プラスチック基材について
アンテナシートには絶縁性であって、寸法安定性や耐熱性の優れた材料を使用できる。一般的には、PETやPET−G、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、三酢酸セルロース、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド、等を使用できる。
c.最表裏面基材シート(オーバーシート)について
最表裏面基材シートは、カードの表裏面を保護するシートであるので、上記アンテナシート用に挙げた基材のうち、耐摩擦性や透明性、転写性に優れた材料を使用できる。近年は、PETやPET−Gシートが使用されることが多い。
なお、PET−Gとは、非結晶性ポリエステル系樹脂のことであり、一般的には芳香族ジカルボン酸とジオールの脱水縮合体であって、共重合ポリエステルの中でも特に結晶性が低い非結晶性の芳香族ポリエステル樹脂からなる。非結晶性ポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレートにおけるエチレングリコール成分の30モル%を1,4シクロヘキサンジメタノールで置換した商品(商品名「PET−G」)がイーストマンケミカル社から市販されており、これらを使用することもできる。
d.接着性シルクメジウムインキ
塩酢ビ系シルクスクリーン印刷用透明メジウムインキ等を使用できる。3μm〜5μm程度の厚みに塗工して用いる。
<非接触ICカードの実施例>
アンテナシート12用の絶縁性プラスチック基材12bとして、厚み38μmの2軸延伸PETシートを使用した。絶縁性プラスチック基材12bに厚み30μmのアルミ箔を両面にラミネートした後、コイル状のアンテナパターンをエッチングにより形成し、アンテナ両端部に非接触ICチップ2を実装した。
ICチップ2自体は約5mm角であるが、このチップに厚み50μmのステンレス板φ7.0mmによる下補強板2dが、エポキシ樹脂でICチップ2に固定されている。
また、絶縁性プラスチック基材12bを介したICチップ2に面する側にエポキシ樹脂を介して、厚み50μmのステンレス板からなる上補強板2uを固定して、アンテナシート12を完成した。その結果、ICチップ2の上補強板2uと下補強板2d、およびエポキシ樹脂、絶縁性プラスチック基材12bを含めた合計厚みは、450μmとなった。
アンテナシート12のカード表面側となる側に、厚み50μmのポリエステル系ホットメルト接着シート13aを介して、生分解性を抑制した植物原料プラスチック(三菱樹脂株式会社製「エコロージュ」)からなる白色の第1の表面基材シート(厚み150μm)14a、第2の表面基材シート(厚み40μm)15a、第3の表面基材シート(厚み100μm)16aを積層した。第2、第3の表面基材シートは、第1の表面基材シートと同一の植物原料プラスチックシートからなるものである。なお、第1と第2の表面基材シート間、第2と第3の表面基材シート間には、接着シートを使用していない。第3の表面基材シート面に、オフセット絵柄印刷を行い、さらに接着性の塩酢ビ系シルクスクリーン印刷用透明メヂウムインキ(昭和インク株式会社製「VAHSメジウム」)を印刷した。
カードの最表面に、三菱樹脂株式会社製の透明PET−Gシート(「ディアフィクスPG−MCT」;厚み50μm)をオーバーシート17aとして仮積み積層した。
なお、接着シート13aと第1の表面基材シート14aには、ICチップ3aの厚みを吸収する(熱圧プレスした後に、ICチップの凹凸形状がカード表面に生じないように)ために、ICチップの補強板2u,2dの平面形状(約7mm角)に相当する大きさの貫通孔7を打ち抜きして形成したものであり、ICチップ2と上下補強板2u,2dが当該貫通孔7に納まるようにした。なお、仮積み積層とは本接着しない状態であるが、相互のシート間が位置ずれしないように仮止めした状態にあることをいう。アンテナシート12はプレス時に屈曲するので、貫通孔7はICチップ2本体の厚みを吸収する効果も当然生じることになる。
アンテナシート12のカード裏面側となる側に、厚み50μmのポリエステル系ホットメルト接着シート13bを介して、生分解性を抑制した植物原料プラスチック(三菱樹脂株式会社製「エコロージュ」)からなる白色の第1の裏面基材シート(厚み150μm)14b、第2の裏面基材シート(厚み40μm)15b、第3の裏面基材シート(厚み100μm)16bを積層した。第1と第2、第2と第3の裏面基材シート間には、接着シートを使用していない。さらに、第3の裏面基材シート16bに、接着性の塩酢ビ系シルクスクリーン印刷用透明メヂウムインキ(昭和インク株式会社製「VAHSメジウム」)を印刷した。この面に、透明PET−Gシート(厚み50μm)をオーバーシート17bとして仮積み積層した。オーバーシートの材質は表面側と同一のものである。
なお、接着シート13bと第1の裏面基材シート14bにも、下補強板2dとICチップ2の厚みを吸収するために、ICチップの上下補強板2u,2dの平面形状(約7mm角)に相当する大きさの貫通孔8を打ち抜きして形成した。
都合、9層の基材シート(接着シート13a,13bを含めれば11層)を仮積み積層した状態で、プレス機の熱板上に載置してプレスラミネートした。プレス工程の条件は、熱板温度135°C、圧力450kN、成形(加熱)時間3分とした。プレス後、カード基体10の総厚は、800μmとなった。
材料自体の合計厚みは、818μmとなるので、接着シート等が圧縮されているものと考えられる。材料の合計厚み中、580μmが植物原料プラスチックによるので、カードの全体厚みの70.%(約7割)が植物原料プラスチックによりなることになる。
転写フィルムによる隠蔽転写(隠蔽層の転写)を行った後、カード表面にホログラム転写箔を、カード裏面にサインパネルを通常の条件により転写して、非接触ICカード1Aが完成した。
〔比較例1〕
実施例1と同様にして非接触ICカードを製造したが、最表裏面のオーバーシート17a,17bを厚み50μmの透明な生分解性を抑制した植物原料プラスチック(三菱樹脂株式会社製「エコロージュ」)に置き換え、その他の材料と製造条件は実施例1と同一にして試作したものを比較例1とした。
<接触・非接触両用型ICカードの実施例>
アンテナシート12用の絶縁性プラスチック基材12bとして、厚み38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)シートを使用した。絶縁性プラスチック基材12bの表裏面に厚み35μmのアルミニウム箔をラミネートした後、表面側にコイル状のアンテナパターン4とアンテナ始端部4aと終端部4b、コンデンサパターンを有し、裏面側に、該表面側コンデンサパターンと対になるコンデンサパターンを有するアンテナシート12をエッチングにより形成した。
アンテナシート12のカード表面側となる側に、厚み50μmのポリエステル系ホットメルト接着シート13aを介して、生分解性を抑制した植物原料プラスチック(三菱樹脂株式会社製「エコロージュ」)からなる白色の表面基材シート(厚み280μm)14aを積層し、表面基材シート14a面に、絵柄をオフセット印刷した後、接着性の塩酢ビ系シルクスクリーン印刷用透明メヂウムインキ(昭和インク株式会社製「VAHSメジウム」)を印刷した。その面に、三菱樹脂株式会社製の透明PET−Gシート(「ディアフィクスPG−MCT」;厚み50μm)をオーバーシート17aとして仮積み積層した。
アンテナシート12のカード裏面側となる側に、厚み50μmのポリエステル系ホットメルト接着シート13bを介して、生分解性を抑制した植物原料プラスチック(三菱樹脂株式会社製「エコロージュ」)からなる白色の裏面基材シート(厚み280μm)14bを積層し、裏面基材シート14b面に、接着性の塩酢ビ系シルクスクリーン印刷用透明メジウムインキ(昭和インク株式会社製「VAHSメジウム」)を印刷した。その面に透明PET−Gシート(厚み50μm)をオーバーシート17bとして仮積み積層した。オーバーシートの材質は表面側と同一のものである。
なお、実施例2は、図2とは異なり、植物原料プラスチックを片面側2層を用いずに、表面側1層、裏面側1層としたものである。
都合、5層の基材シート(接着シート13a,13bを含めれば7層)を仮積み積層した状態で、プレス機の熱板上に載置してプレスラミネートした。プレス工程の条件は、熱板温度120°C、圧力550kN相当、成形(加熱)時間5分とした。カード基体10の総厚は、780μmとなった。
材料自体の合計厚みは、798μmとなるので、接着シート等が圧縮されているものと考えられる。合計厚みの中、560μmが植物原料プラスチックによるので、カードの全体厚みの70.2%(約7割強)が植物原料プラスチックよりなることになる。
その後、カード表面にホログラム転写箔を、カード裏面にサインパネルを通常の条件により転写した。個々のカードサイズに断裁後、アンテナシート埋め込み済カード基体10にICモジュール装着用凹部30の第1凹部を、NC加工により切削し、続いて、さらに双方のアンテナ端部間に第2凹部をICモジュール3のモールド樹脂部が十分に埋設できる深さに掘削した。さらにアンテナ始端部4a、終端部4bが現れる深さに導通用段部20a,20bを切削した。
一方、別にガラスエポキシ基板からなる端子基板(厚み;120μm)の両面に銅箔を貼り付け、フォトエッチング処理を行って表面に外部装置接続用接触端子3tを形成し、裏面にアンテナ接続端子3a,3bをその一つが2.0mm×3.0mmの大きさとなるように2箇所形成した。端子部分にニッケル、金めっきを施した。端子基板3kに接触・非接触両用型ICチップ2を実装した後、ワイヤボンディング、スルーホールを介して外部装置接続用接触端子板3tとアンテナ接続端子3a,3bとの接続を金ワイヤにより行い、さらに、ICチップ周辺部をエポキシ樹脂により封止した。これにより、ICモジュール3を完成した。
第1凹部面から掘削したアンテナ始端部4a、終端部4bに対する導通用段部20a,20b面に導電性ペーストを塗工し、導電性ペースト塗工域以外の第1凹部面には絶縁性接着シートの貼り込みを行った。上記で準備したICモジュール3を装填した後、熱圧をかけて(180°C、20秒)、ICモジュール3とカード基体10との接着及び非接触インターフェース(アンテナ端部4a,4bとアンテナ接続端子3a,3b)相互間の電気的接続を行った。これにより、接触・非接触両用型ICカード1Bが完成した。
〔比較例2〕
実施例2と同様にして接触・非接触両用型ICカードを製造したが、最表裏面のオーバーシート17a,17bを厚み50μmの透明な生分解性を抑制した植物原料プラスチック(三菱樹脂株式会社製「エコロージュ」)に置き換え、その他の材料と製造条件は実施例2と同一にして試作したものを、比較例2とした。
<耐環境試験>
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2、のICカードについて、未試験状態のものと、60°C、90%RHの恒温恒湿槽に、168時間、336時間、504時間、720時間、840時間、1008時間保管した後、試験品を恒温恒湿槽から取り出した後、温度23°Cの室温条件下に置いてから、ハイドロショット試験を行い、破壊に要したエネルギーを算出した。その結果は、〔表1〕、〔表2〕のようになった。
なお、〔表1〕は、実施例1、比較例1の非接触ICカードについての結果、〔表2〕は、実施例2、比較例2の接触・非接触両用型ICカードについての結果である。
ハイドロショット試験は、島津製作所製のハイドロショット衝撃試験機「HTM−1」を用いて行い、直径0.5インチの錘を3m/secの速度でICカード面に衝突させ、試料数の半数(50%)を破壊させるに要したエネルギーを算出したものである。
なお、測定は、JISK7124に準ずるものである。
Figure 0005321810
Figure 0005321810
〔表1〕も〔表2〕もほぼ同様の試験結果を示しており、オーバーシートが植物原料プラスチックからなる比較例1、比較例2では、500時間経過時(504時間)には、ハイドロショット値が著しく低下することが認められた。また、720時間ではICカードに割れが発生した。一方、オーバーシートがPET−Gからなる実施例1、実施例2では、500時間経過時でもかなりのハイドロショット値を有することが確認できた。
以上の結果からは、生分解性を抑制した植物原料プラスチックを使用する場合も、ICカードの全体に当該プラスチックを使用した場合は、高温、かつ高湿度下に長時間置かれた場合は、ICカードの耐久性に問題を生じることが明らかになり、表裏オーバーシートに、従来からの石油化学資源からなるプラスチックを使用すれば、実用に耐えるICカードが得られることが確認できた。
本発明の第1形態のICカードの層構成を示す断面図である。 本発明の第2形態のICカードの層構成を示す断面図である。 第1形態のアンテナシートを示す平面図である。 第2形態のアンテナシートを示す平面図である。
1A,1B ICカード
2 ICチップ
2u 上補強板
2d 下補強板
3 ICモジュール
3a,3b アンテナ接続端子
3k 端子基板 3m モールド部
4 アンテナコイル(アンテナパターン)
4a 始端部
4b 終端部
5 ブリッジ
7,8 貫通孔
10 カード基体
12 アンテナシート
12b 絶縁性プラスチック基材
13a,13b 接着シート
14a 第1の表面基材シート
15a 第2の表面基材シート
16a 第3の表面基材シート
17a 表面側オーバーシート
14b 第1の裏面基材シート
15b 第2の裏面基材シート
16b 第3の裏面基材シート
17b 裏面側オーバーシート
20a,20b 導通用段部
30 ICモジュール装着用凹部

Claims (4)

  1. 非生分解性である絶縁性の樹脂シートにアンテナコイルを形成し、該アンテナコイル両端部に非接触ICチップを装着してアンテナシートとし、当該アンテナシートがカード基体の略中心層になるように、アンテナシートの両面に接着シートを介して1層または複数層の生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートを積層し、さらにカードの最表裏面に、接着性シルクスクリーンメジウムインキを介してPET−Gシートからなる透明オーバーシートを積層したICカードにおいて、カード材料の全体厚みにおける生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートの厚み比率を70%以上にしたことを特徴とする植物原料プラスチックシートを用いたICカード。
  2. 前記アンテナシートの両面の接着シートと、該接着シートに接する両面の1層の生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートにICチップの厚みを吸収する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の植物原料プラスチックシートを用いたICカード。
  3. 非生分解性である絶縁性の樹脂シートにアンテナコイルとアンテナコイル両端部を形成してアンテナシートとし、当該アンテナシートがカード基体の略中心層になるように、アンテナシートの両面に接着シートを介して1層または複数層の生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートを積層し、さらにカードの最表裏面に、接着性シルクスクリーンメジウムインキを介してPET−Gシートからなる透明オーバーシートを積層した後、カードの表面側からICモジュール装着用凹部を切削し、当該装着用凹部内に接触・非接触両用型ICモジュールを固定し、かつ該ICモジュールの非接触インターフェースとアンテナシートのアンテナコイル両端部間を電気的に接続したICカードにおいて、カード材料の全体厚みにおける生分解性を抑制した植物原料プラスチックシートの厚み比率を70%以上にしたことを特徴とする植物原料プラスチックシートを用いたICカード。
  4. カード全体の層構成が略中心層である前記アンテナシートに対して、表裏の層構成が対称となるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項3記載の植物原料プラスチックシートを用いたICカード。
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