JP5320833B2 - 竪型炉の操業方法及び竪型炉装入用コークスの炉内粉化防止設備 - Google Patents

竪型炉の操業方法及び竪型炉装入用コークスの炉内粉化防止設備 Download PDF

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本発明は、竪型炉の操業方法に関し、特に高炉等で使用する竪型炉装入用コークスの炉内粉化防止方法及び炉内粉化防止設備に関する。
溶銑を製造する高炉には、原料として、炉頂から焼結鉱、塊鉱石等の鉄鉱石類及び、熱源、還元材源となる塊状のコークスが交互に装入され、炉内の上部(シャフト部)に、これらの原料が互いに層状に堆積している。そして、炉下部の羽口から炉内へ吹込まれる高温の空気が炉内に堆積している前記コークスを燃焼させて高温ガスが発生し、該高温ガスが前記鉄鉱石類やコークス粒子間の隙間を炉頂へ向けて流れ、これら鉄鉱石類やコークスを昇温すると同時に、鉄鉱石類の還元及び溶融を行なう。したがって、前記粒子間の隙間が適正に確保されていないと、炉内のガス流れの分布が操業にとって不適正となって、炉内状況が悪くなり、安定、且つ円滑な操業が行なわれなくなるばかりか、高炉の生産性が低下する。すなわち、高炉操業には、原料層の通気性の確保が非常に重要である。炉頂から装入される原料に粉が混入すると通気性が阻害されるため、粉の混入は、できる限り防止する必要がある。
原料に混入して炉内に装入される粉以外に、炉内で発生する粉の問題もある。コークスは、炉頂から装入された後に炉下部で羽口から供給される酸素によって燃焼されるまでの間は塊状で存在するが、他の原料との物理的な接触により、脆弱部分が欠けることによりコークス粉が発生する。この粉は、原料粒子間に目詰まりし、炉内のガス流れの安定性、制御性を悪化させる原因となる。このため、炉内でコークスが降下する間の粉化を抑制することは重要である。
脆弱部分の欠けの発生を防止するために、コークス強度を高く保持するための工夫が従来より多々なされている。例えば、原料炭にコークス強度を低下させる原因となる非粘結炭を多量に配合しても、該コークス強度が低下しない工夫として、軽質分を低減した室炉タール(コークス製造時に発生)を非粘結炭へ添加してからコークス炉へ装入、乾留することで、得られるコークスの強度低下を防ぐ方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、原料炭の配合時に気孔形成剤及び粘結剤を添加してから、コークス炉へ装入、乾留することで、気孔率が高く、且つ一定レベル以上の強度を有するコークスを製造する方法も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2000−8047号公報 特開平11−236573号公報
特許文献1、特許文献2に記載の方法は、いずれも原料炭に添加剤を配合することで、製造されるコークスの平均的な基質強度を向上させて、コークス強度を向上させる技術である。
しかしながら、このような添加剤の配合でコークスの平均的な基質強度の向上を達成しても、コークス炉へ装入された原料には局所的な配合のばらつき(偏析)が生じている。したがって、部分的には基質の脆弱なコークスが製造されており、コークスが高炉に装入されると、脆弱なコークスは炉内で粉化してしまう。
強度の高いコークスを製造できる石炭だけをコークス原料として用いることも考えられるが、そのような石炭は高価であり、またそのような品種の石炭だけを用いてコークスを製造することは現実的ではない。製造されるコークスの強度が低い場合であっても、コークスの粉化を防止できることが望ましい。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、いかなる種類のコークスを用いる際にも適用可能であり、高炉等の竪型炉装入用コークスの粉化を十分に抑制し、円滑、且つ安定した竪型炉操業を可能とする、竪型炉の操業方法及び竪型炉装入用コークスの炉内粉化防止設備を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)段差を有して並べた複数の篩い分け装置を用い、より高い位置に篩い網を有する篩い分け装置から、より低い位置に篩い網を有する篩い分け装置へとコークスを落下させながら該コークスを塊状部と粉状部とに分離し、篩い上として回収した塊状部を竪型炉に装入して使用することを特徴とする竪型炉の操業方法。
(2)粒径6mm以上の篩い上を竪型炉に装入して使用することを特徴とする(1)に記載の竪型炉の操業方法。
(3)乾燥処理を施したコークスを、塊状部と粉状部とに分離することを特徴とする(1)または(2)に記載の竪型炉の操業方法。
(4)コークスを竪型炉に装入する際に用いられ、コークスを篩い分け装置に供給するコークス供給装置と、段差を有して並べた複数の篩い分け装置と、該篩い分け装置で篩い分けされた篩い上を竪型炉の上部から装入する装入装置とを備えることを特徴とする竪型炉装入用コークスの炉内粉化防止設備。
(5)篩い分け装置が、伸縮可能な篩い網と、該篩い網を変形させる振動機構とを有することを特徴とする(4)に記載の竪型炉装入用コークスの炉内粉化防止設備。
本発明によれば、高炉等の竪型炉に装入するコークスの粉化を、使用するコークスの強度にかかわらず抑制することができる。これにより、円滑、且つ安定した炉操業が可能になると共に、炉の生産性も向上する。
従来の竪型炉装入用コークスの取り扱いは、コークスに与える衝撃をできるだけ小さくするような扱いを心がけ、コークスの粉化を防止するものであった。すなわち、コークスを竪型炉に搬送する過程でコークスに力が加わり破損することがないような取り扱いを良しとしていた。しかし、コークスが脆弱部分を有する場合には、竪型炉装入前にコークスに与える衝撃をどんなに小さくしても、炉内で粉化が発生する。そこで本発明者らは、竪型炉装入前にコークスに与える衝撃を逆に大きくすることで、コークスの表面の脆弱部分を予め粉化させ、この粉状部を除去した後に竪型炉に装入することで、炉内でのコークスの粉化を抑制できると考え、コークス同士を擦り合わせ、コークスの表面に摩擦力を加えることで、コークスを塊状部と粉状部とに分離し、分離した塊状部を竪型炉に装入して使用することで炉内粉化を防止できること、摩擦力に加えて、落下衝撃を加えることで、コークス表面の脆弱部分だけでなく、コークス内部に存在する亀裂原因によるコークスの破壊を促進させて、より多量の粉状部を発生させて、これを分離することができることを見出し、このために段差を有して並べた複数の篩い分け装置を用い、より高い位置に篩い網を有する篩い分け装置から、より低い位置に篩い網を有する篩い分け装置へとコークスを落下させながら塊状部と粉状部とに分離することが効果的であることを見出して、本発明を完成した。さらに、篩い網の振動による衝撃を加えることで、より多量の粉状部を発生させて、これを分離することができるので好ましいことを見出した。
炉に装入する塊状部としては、粒径6mm以上程度が好ましく、篩目を6mm以上とすることが好ましい。
コークスの水分含有量が高いと、篩い分け効率が低下し、塊状部と粉状部との分離が十分でない場合があるので、乾燥処理を施したコークスを、塊状部と粉状部とに分離することが好ましい。
コークスに摩擦力と衝撃を付与するためには、コークス同士をこすり合わせればよく、ホッパー等から落下させるだけでも一定の効果は得られるが、脆弱部分の粉状化を促進するために、上記のような段差を有して並べた複数の篩い分け装置を用い、連続した篩い網を経由して移動させることでコークスに摩擦力と落下衝撃、さらには篩い網の振動による衝撃とを付与することが特に効果的である。
コークスに摩擦力や衝撃を付与し、粉状部を分離除去するために、コークスを竪型炉に装入する際に用いられ、コークスを篩い分け装置に供給するコークス供給装置と、段差を有して並べた複数の篩い分け装置と、該篩い分け装置で篩い分けされた篩い上を竪型炉の上部から装入する装入装置とを備えることを特徴とする竪型炉装入用コークスの炉内粉化防止設備を用いることができる。篩い分け装置の篩い網は、簡易に網変えが出来る構造であることが好ましく、さらには各篩い分け装置の篩い網間の段差が変更可能であることが好ましい。
さらに、篩い分け装置が、伸縮可能な篩い網と、該篩い網を変形させる可動機構を有することが好ましい。このような篩い分け装置としては、例えば、伸縮可能な篩い網と、これを上下左右に連動させて変形しながら原料を運搬する振動機構を有する特殊スクリーン、例えばジャンピングスクリーン(登録商標)を用いることができる。ジャンピングスクリーン(登録商標)では、ウレタン製の網目に対して引っ張り・ゆるめの繰り返し運動を与えることにより原料を跳ね上げ、落下の際に衝撃をあたえる効果が期待できる。また、網目が常に変形する為、湿潤原料を使用しても目詰まりが起こりにくいとされている。
なお、粉状部を分離除去することで、コークスの歩留が低下し、コークスのコストが上昇するようにも考えられるが、粉状コークスは製鉄所その他において付加価値の高い製品として多様な用途に使用できるため、コークス全体としては有効利用が可能であり、コスト上昇が問題になることはない。
また、本発明で用いる竪型炉とは、高炉、シャフト炉、ガス化溶融炉、コークスベッド式溶融炉等であり、塊状コークスを炉の上部から装入して使用するものである。
以下、本発明をなすに至った経緯をまじえ、本発明を高炉に用いる際の実施形態を説明する。
コークス炉より押し出された赤熱コークスは、散水消火後にワーフと称するベルトコンベアへの払い出し用置場に降ろす。その後、該ワーフより切り出し、大塊はコークス・カッタ(ロール・クラッシャの一種)で破砕してから、高炉のホッパー(貯骸槽)下の篩いを介して所望サイズのもののみ高炉で使用される。なお、近年は、省エネ、環境対策に鑑み、「乾式消火」と称して赤熱コークスを気体で冷却した後、同様の経路で高炉に送られるケースもある。
まず、本発明者らは、このような従来のコークス処理では、コークスの脆弱部分が完全に除去されないまま高炉に装入されていると考え、コークス同士に十分な摩擦力と衝撃を加えながら篩い分けを行うことで、脆弱部分が除去できると考えた。そして、図1に示すように、コークス工場から、あるいはコークス製品ヤードから貯骸槽へ送る経路内に、コークス搬送ラインの上流側から下流側に行くに従い篩い網の高さが低くなるように並べた連続篩い分け装置1(図1においては篩い分け装置1a、1b、1c)を設け、篩い分け装置1aから篩い分け装置1bへ、篩い分け装置1bから篩い分け装置1cへと落下させ、コークス同士に十分な摩擦力と衝撃を加えながら篩い分けを行うことで、所定の粒度(例えば、30〜75mm)に調整した後、高炉の貯骸槽へ送ることにした。その際、篩い網2c経由後にコークス試料を採取し、該コークス試料の強度試験を行ない、その強度データを用いて各篩い網2を変形させる振動機構の振動数をフィードバック制御して篩い網振動数を調整しつつ、篩い網2の網目、篩い網2間の段差を調節し、強度及び粒径に関する装入基準(例えば、社内規格等)を満足するコークスとなして貯骸槽を経由して高炉7へ装入するようにした。
ここで、篩い分け装置は、その一例として、図1に示すような構成のものを用いる。すなわち、篩い網2を連続して異なる高さに並べたものであり、篩い網2の下部には篩い下粉貯蔵ホッパー3が設置されている。上流側の、最も高い位置にある篩い網2aへコークスを供給し、篩い網2aを振動させ、さらに篩い網2b、篩い網2cへと連続して落下させ、それぞれの篩い網において振動させて、摩擦及び落下による衝撃と篩い網振動による衝撃をコークスに与える。この篩い網2は、コークスを供給する一端からコークスを排出する他端へ向けて15〜30°程度下向きに傾斜して配設され、コークスは篩い網振動による衝撃とコークス間で発生する摩擦力を受けながら篩い網2上を移動する。篩い網2aの他端側に次の篩い網2bを設置すれば、コークスは落下衝撃を受けながら、次の篩い網2bへ移動する。さらに篩い網2bを出たコークスは次の篩い網2cを経由して、篩い上は全量がベルトコンベア5によって後工程へ送られる。4はコークス供給ベルトコンベア、6は粉状部抜き出しベルトコンベアである。
上記の実施形態においては篩い分け装置が3台の場合を示したが、設備状況に応じて2台以上の適当な台数を設置することができる。各篩い分け装置間の段差の距離は大きいほど効果があるが、設備状況で設定できる段差の距離には制約がある。例えば、通常のコークス工場では、150t/H(トン/時間)から250t/H程度のコークス処理量であり、連続篩い分け装置を3段として用いる上記の場合、1つの篩い網のサイズは、3〜10m程度が適当である。
連続篩い分け装置で上記のような振動を繰り返すと、コークスの組織中の脆弱部分はほとんど破壊されて粉になり、塊状で残る部分は、脆弱部がほとんど無い状態となる。
また、本実施形態では、前記したように、連続篩い分け装置から排出されたコークスは高炉で使用される粒径に揃えられる。篩い網2cの出側でコークスの一部をサンプリングして強度試験を行なうが、この強度試験法は、各高炉において個別に適宜定めた試験法を用いれば良い。一例として、JIS K 2151(「コークス類 試験方法」の第9章、9.2:ドラム法)に規定されたドラム強度が挙げられる。もちろん、同規格に記載されているタンブラー法等、一般にコークス強度の試験法として使用されるものを用いても良い。
この強度試験の結果が、コークスを供給する高炉における目標強度の管理値の上限よりも高い場合には、篩い網2の振動数を低下させる。篩い網2の振動数を低下しても、強度試験の結果が目標管理値の上限より高い場合には、篩い網2の網目サイズを規定値範囲内で大きくする、もしくは、篩い網2間の段差もしくは篩い網2とベルトコンベア4、5の段差の最大値を下げるように段差を調整する。また、目標強度の管理値の下限よりも低い場合には、篩い網2の振動数を上昇させる。また、篩い網2の振動数を上昇しても、強度試験の結果が目標管理値の下限より高い場合には、篩い網2の網目サイズを規定値範囲内で小さくする、もしくは、篩い網2間の段差もしくは篩い網2とベルトコンベア4、5の段差の最大値を上げるように段差を調整する。
このようにして連続篩い分け装置でのコークスの脆弱部を破壊する程度を調整すれば、コークスの製造時に原料炭の配合等を変更せずに、コークスの強度を一定値以上に調整して円滑で、且つ安定した高炉操業ができるのである。なお、本発明では、得られたコークスの強度が目標強度の上限よりも高い場合には、前述の篩い網の振動数を低下させ、篩い網の網目サイズを規定値範囲内で大きくし、篩い網間の段差もしくは篩い網とベルトコンベアの段差の最大値を下げるように段差を調整する他に、コークス炉へ供給する石炭の配合を変えて、より安価な配合としても良い。また、積極的に篩い網の振動数を上昇させる、もしくは篩い網の網目サイズを規定値範囲内で大きくする、また、篩い網間の段差もしくは篩い網とベルトコンベアの段差の最大値を下げるように段差を調整しても目標以上の強度が得られた場合、該目標の強度まで強度が下がるような安価な配合とすることもできる。
以上のように、コークスの脆弱部分を強制的に除去する手段として連続篩い分け装置を用いることは非常に効果的である。なお、本発明のように、脆弱部分をあらかじめ除去すると、篩い下の、高炉では使用できない粉コークス量が増加するが、一般に製鉄所では、粉コークスを焼結原料の燃料等、その他で有効に利用できるので、無駄にはならない。
次に、乾燥処理を施したコークスを、塊状部と粉状部とに分離することについて説明する。
コークスの表面に摩擦力を付与する際に、またコークスに衝撃を付与する際に発生するコークスの粉状部は、使用するコークスが水分を多量に含有する場合、発生するコークス粉状部がコークス塊状部に付着しやすく、分離のために篩いを用いる場合、この篩いで粉状部が十分に分離除去できない問題や、または篩い自体が目詰りしコークスの粉状部を除去できない問題がある。コークス塊状部に付着し篩いによって分離除去できなかった粉状部は、コークス塊状部に付着したまま竪型炉炉頂へ運ばれて炉内に装入されると、炉内の熱により乾燥されてコークス塊状部の表面から離脱するので、炉内に粉状コークスを多量に装入することになり、粉状部が炉内の原料の間隙を流れ、原料同士の間隙に詰まって炉内での安定したガス流れを阻害する等の現象を引き起こし、水分含有量の高いコークスに対して本発明を用いた場合には、本発明の効果を十分に発揮できない懸念がある。
コークスの塊状部に粉状部が付着し、その分離が困難になる現象は、コークスの含有水分量に比例して増大することが知られている。したがって、コークスを乾燥状態で篩い分けすることが好ましく、コークスの含有する水分量は少ないほど好ましい。そのためには、コークスの表面に摩擦力や衝撃を付与する連続篩いを通る際に、予め、コークスに一定の熱を加えコークス含有水分量を低減することが、連続篩い分け装置でコークス粉状部の分離を十分に行うことに有効であると考えられるため、篩い分けを実施する前にコークスの乾燥を行なうことが好ましい。
図2において、例えば乾燥を行なわない場合の水分含有量が4mass%強のコークスを、乾燥により水分量0mass%まで低減させた場合、分離状況が大きく異なり、篩目6mmの篩いを用いる場合、その粒径6mm以下のコークス(−6mm)の混入率は3mass%台から0.5mass%程度にまで低減する。コークスの含有水分量の低減は、コークスの粉状部の分離に大きく影響し、水分含有量の高いコークスについては乾燥処理が炉内粉化防止に非常に有効であることが分かった。
図1に示すものと同様の設備を用い、190〜250t/Hのコークス処理して高炉へ搬送する試験を行なった。各篩い網2として長さ5.0m、3つの篩い網全体としてコークスの装入端から排出端までの有効篩い長さ:15.0mのものを用いた。各篩い網の段差は1.0mとした。一定時間の間隔でベルトコンベア5においてサンプリングを行ない、コークス強度を測定した。また、連続篩い分け装置1をバイパスしてベルトコンベア5にコークスを搬送するベルトコンベアを別途設けて、連続篩い分け装置を経由しない場合にもベルトコンベア5においてサンプリングを行ない、コークス強度を測定して比較例とした。コークスの強度は、JIS K 2151に規定された「ドラム強度」で測定し、強度測定にあたってのコークス試料の粒径を15mm、試験用ドラムの回転数を150rpmとして、所謂「ドラム強度(記号DI150 15)」を求めた。なお、篩い網2の篩目は6mmとした。
連続篩い分け装置による処理を行なわない比較例の場合に比べて、連続篩い分け装置によりコークスを処理したところ、コークスのドラム強度が0.5上昇した。すなわち、コークスの脆弱部が連続篩い分け装置の処理により除去されたことで、高炉へ装入されるコークスの強度を0.5ポイント上昇させることができる。
連続篩い分け装置による処理を行なわないコークスを高炉に装入する通常の操業に比較して、連続篩い分け装置による処理後のコークスを高炉に装入する本発明を用いた操業試験の場合には、高炉の炉内でのコークス粉化が抑制できたため、高炉の通気性が良好になり、炉内のガス流れ分布が適正に維持でき、炉況が安定すると共に、円滑な操業が行なえ、溶銑の出銑量が同一操業条件下で3%も向上した。
炉内粉化防止設備の一実施形態を示す概略図。 コークスの乾燥の効果を示すグラフ。
符号の説明
1 連続篩い分け装置
1a、1b、1c 篩い分け装置
2 篩い網
2a、2b、2c 篩い網
3 篩い下粉貯蔵ホッパー
3a、3b、3c 篩い下粉貯蔵ホッパー
4 コークス供給ベルトコンベア
5 ベルトコンベア
6 粉状部抜き出しベルトコンベア
7 高炉

Claims (4)

  1. 段差を有して並べた複数の篩い分け装置を用い、各篩い分け装置の篩い網を振動させ、より高い位置に篩い網を有する篩い分け装置から、より低い位置に篩い網を有する篩い分け装置へとコークスを落下させながら該コークスを塊状部と粉状部とに分離し、前記塊状部を竪型炉に装入して使用する竪型炉の操業方法であって、
    篩い上として回収した塊状部の一部となるコークス試料の強度試験を行ない、
    前記コークス試料の強度データが目標強度の管理値の上限よりも高い場合には、前記篩い網の振動数を低下させ、目標強度の管理値の下限よりも低い場合には前記篩い網の振動数を上昇させ、
    粒径6mm以上の篩い上を竪型炉に装入して使用することを特徴とする竪型炉の操業方法。
  2. 乾燥処理を施したコークスを、塊状部と粉状部とに分離することを特徴とする請求項1に記載の竪型炉の操業方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の竪型炉の操業方法に用いられる設備であって、
    段差を有して並べた複数の篩い分け装置と、
    コークスを前記篩い分け装置に供給するコークス供給装置と、
    前記篩い分け装置で篩い分けされた篩い上を竪型炉の上部から装入する装入装置とを備えることを特徴とする竪型炉装入用コークスの炉内粉化防止設備。
  4. 前記篩い分け装置が、伸縮可能な篩い網と、該篩い網を変形させる振動機構とを有することを特徴とする請求項に記載の竪型炉装入用コークスの炉内粉化防止設備。
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