本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7(図中黒7)」、「青7(図中網掛け7)」、「白7」、「リプレイ」、「スイカ」、「赤チェリー(図中黒チェリー)」、「青チェリー(図中網掛けチェリー)」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
前面扉の各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図3参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5a、クレジットを用いてメダル2枚分の賭数を設定する際に操作される2枚BETスイッチ5b、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例では通常遊技状態、RT(1)(リプレイタイム(1))、RT(2)(リプレイタイム(2))及びRT(3)(リプレイタイム(3))においては3、レギュラーボーナスにおいては1)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、既に行われた遊技の結果に関する遊技履歴データの閲覧や初期化、演出モードを選択する際に操作される選択スイッチ56及び決定スイッチ57、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5a、2枚BETスイッチ5b及びMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉の内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31が設けられている。
筐体内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33からなるリールユニット(図示略)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34、ホッパーモータ34の駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ35、電源ボックス(図示略)が設けられている。
電源ボックスの前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ29、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5a、2枚BETスイッチ5bまたはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として通常遊技状態、RT(1)、RT(2)及びRT(3)においては2枚または3枚が定められており、レギュラーボーナス中においては、1枚が定められている。すなわち遊技状態が通常遊技状態、RT(1)〜(3)である場合には、遊技者がゲームを行う際の規定数の賭数として2枚または3枚のいずれか一方を選択できるようになっている。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。また、遊技状態に対応する規定数が1の場合に2枚BETスイッチ5bが操作された場合には、賭数として1が設定される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインある。本実施例では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4の4種類が入賞ラインとして定められている。
尚、本実施例では、入賞ラインとして上述したL1〜L4を適用しているが、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定される入賞ラインを加えて適用しても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L4上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組み合わせが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組み合わせそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L4上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板100が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板100によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板100には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板100には、前述したホッパーモータ34、払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5a、2枚BETスイッチ5b、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールセンサ33が接続されているとともに、電源基板100を介して前述した払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED10、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板100を介して前述したホッパーモータ34が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜16383)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板100を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aには、処理を実行するのに必要なデータの読み出し及び書き込みが行われる複数のレジスタ(記憶領域)が設けられている。詳しくは、主に演算用データが格納されるA、Fレジスタ(フラグレジスタ)、汎用データが格納されるB、C、D、E、H、Lレジスタ、実行中のプログラムの位置を示すデータが格納されるPCレジスタ、スタックポインタ(後述するスタック領域の現在の位置を示すアドレス)が格納されるSPレジスタ、後述するリフレッシュ動作を行うRAM41cのメモリブロックを示すデータが格納されるRレジスタ、RAM41cの格納領域を参照する際の基準となる位置を示すデータが格納されるIX、IYレジスタ、割込発生時に参照する割込テーブルの位置を示すデータが格納されるIレジスタが設けられている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メイン制御部41は、信号入力端子DATAを備えており、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がこれら信号入力端子DATAを介して入力ポートに入力される。これら信号入力端子DATAの入力状態は、CPU41aにより監視されており、CPU41aは、信号入力端子DATAの入力状態、すなわち各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、CPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、各割込毎にカウンタモード(信号入力端子DATAとは別個に設けられたトリガー端子CLK/TRGからの信号入力に応じて外部割込を発生させる割込モード)とタイマモード(CPU41aのクロック入力数に応じて内部割込を発生させる割込モード)のいずれかを選択して設定できるようになっている。
本実施例では、割込1〜4のうち、割込2がカウンタモードに設定され、割込3がタイマモードに設定され、割込1、4は未使用とされている。トリガー端子CLK/TRGは、前述した電断検出回路48と接続されており、CPU41aは電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込2を発生させて後述する電断割込処理(メイン)を実行する。また、CPU41aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に割込3を発生させて後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。また、割込1、4は、未使用に設定されているが、ノイズ等によって割込1、4が発生することがあり得る。このため、CPU41aは、割込1、4が発生した場合に、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、割込2、3、1、4の順番で優先して実行する割込が設定されている。すなわち割込2とその他の割込が同時に発生した場合には、割込2を優先して実行し、割込3と割込1または4が同時に発生した場合には、割込3を優先して実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の開始時に、レジスタに格納されている使用中のデータをRAM41cに設けられた後述のスタック領域に一時的に退避させるとともに、当該割込処理の終了時にスタック領域に退避させたデータをレジスタに復帰させるようになっている。
RAM41cには、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うための前述したR(リフレッシュ)レジスタが設けられている。Rレジスタは、8ビットからなり、そのうちの下位7ビットが、CPU41aがROM41bから命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行われてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
また、CPU41aは、起動時において、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能の有効/無効、自動精算機能の有効/無効を設定するようになっている。打止スイッチ36及び自動精算スイッチ29の状態は起動時においてのみ取得し、取得した状態に基づいて打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されるため、その後に打止スイッチ36や自動精算スイッチ29が操作されても、新たに打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されることはない。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施例では、その範囲として0〜16383が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用するが、その詳細については詳しく説明する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
CPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前述した選択スイッチ56、決定スイッチ57が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、演出制御基板90に接続されたスイッチ類の検出を受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子(図示略)は、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、CPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、CPU91aの割込端子(図示略)は、前述した電断検出回路98と接続されており、CPU91aは電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込を発生させて後述する電断割込処理(サブ)を実行する。また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、ストローブ信号(INT)の入力に基づいて割込が発生した場合には、電断割込処理(サブ)を除く他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、電断割込処理(サブ)を除く他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。尚、電断割込処理(サブ)を除く割込処理の実行中は、ストローブ信号(INT)の入力に基づく割込以外の割込が禁止されるようになっている。これに対して電断割込処理(サブ)においては、コマンド受信割込処理を含む他の割込処理が一切禁止されており、さらに他の割込が同時に発生しても電断割込処理(サブ)を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行われてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41のCPU41aが電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、メイン制御部41のRAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、CPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、CPU41aは、後述する内部抽選処理において設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定するとともに、内部抽選に用いる設定値が適正な値であるか否かを判定する。
そして、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合、または内部抽選に用いる設定値が適正な値でない場合にも、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、前述のようにRAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス、通常遊技状態、RT(1)(リプレイタイム(1))、RT(2)(リプレイタイム(2))、RT(3)(リプレイタイム(3))があり、このうちレギュラーボーナスに対応する賭数の規定数として1が定められており、通常遊技状態、RT(1)、RT(2)及びRT(3)に対応する賭数の規定数として2または3が定められている。このため、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、賭数として1が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、遊技状態が通常遊技状態、RT(1)、RT(2)またはRT(3)にあるときには、賭数として2または3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L4が有効化されるようになっており、遊技状態に応じた規定数が1であれば、賭数として1が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L4が有効化され、遊技状態に応じた規定数が2、3であれば、賭数として2以上が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L4が有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。さらに特別役については、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されており、かつ賭数として最大賭数である3が設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
図4は、当選役テーブルを示す図である。当選役テーブルは、メイン制御部41のROM41bに予め格納されており、内部抽選において抽選対象となる役及び役の組み合わせに対応して、抽選が行われる順番に割り当てられた役番号(0〜20)が登録されている。
このスロットマシン1における役としては、特別役としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスが、小役としてスイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。また、スロットマシン1における役の組み合わせとしては、ビッグボーナス(1)+赤チェリー、ビッグボーナス(2)+赤チェリー、レギュラーボーナス+赤チェリー、ビッグボーナス(1)+青チェリー、ビッグボーナス(2)+青チェリー、レギュラーボーナス+青チェリー、ビッグボーナス(1)+白チェリー、ビッグボーナス(2)+白チェリー、レギュラーボーナス+白チェリーが定められている。すなわち、役及び役の組み合わせの合計は21となっている。
本実施例のスロットマシン1においては、図4に示すように、遊技状態が、通常遊技状態またはRT(1)〜(3)であるか、レギュラーボーナスであるかによって抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。特に遊技状態が通常遊技状態またはRT(1)〜(3)である場合には、いずれかの特別役の持ち越し中か否か(特別役の当選フラグにいずれかの特別役が当選した旨が既に設定されているか否か)によっても抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なり、さらにいずれの特別役も持越中でなければ、賭数が2であるか、3であるかによっても抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。
本実施例では、遊技状態に応じた状態番号が割り当てられており、内部抽選を行う際に、現在の遊技状態に応じた状態番号を設定し、この状態番号と賭数に応じて抽選対象となる役を特定することが可能となる。具体的には、通常遊技状態(後述するように通常遊技状態において特別役が当選するとRT(3)に移行するため、通常遊技状態において特別役が持ち越されることはない)においては状態番号として「0」が設定され、RT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、状態番号として「1」が設定され、RT(2)(後述するように特別役が当選するとRT(2)に移行することはないため、RT(2)において特別役が持ち越されることはない)においては、状態番号として「2」が設定され、RT(3)(後述するようにRT(3)は通常遊技状態において特別役が当選したとき、または特別役が持ち越されている状態でRT(1)またはRT(2)が終了したときに移行するため、RT(3)においては必ず特別役が持ち越されている)においては、状態番号として「3」が設定され、RT(1)においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、状態番号として「4」が設定され、レギュラーボーナスである場合には、状態番号として「5」が設定されるようになっている。
図4に示すように、遊技状態が通常遊技状態、RT(1)またはRT(2)であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」、「1」または「2」が設定されており、賭数が3の場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+赤チェリー、ビッグボーナス(2)+赤チェリー、レギュラーボーナス+赤チェリー、ビッグボーナス(1)+青チェリー、ビッグボーナス(2)+青チェリー、レギュラーボーナス+青チェリー、ビッグボーナス(1)+白チェリー、ビッグボーナス(2)+白チェリー、レギュラーボーナス+白チェリー、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)、すなわち役番号0〜19の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。 また、状態番号として「0」、「1」または「2」が設定されており、賭数が2の場合には、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)、すなわち役番号12〜19の役及び役の組み合わせのみが内部抽選の対象となり、特別役及び特別役を含む役の組み合わせは内部抽選の対象とはならない。
また、遊技状態がRT(3)またはRT(1)であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「3」または「4」が設定されている場合には、賭数が2であるか、3であるかに関わらず、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)、すなわち役番号12〜19の役が内部抽選の対象となる。また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「5」が設定されている場合には、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)、ベル、すなわち役番号13以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)、すなわち賭数として2または3が設定されている場合においては5枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナス、すなわち賭数として1が設定されている場合においては15枚のメダルが払い出される。
赤チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「赤チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)においては2枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。赤チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「赤チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)においては2枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。青チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「青チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)においては2枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。白チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「白チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)においては2枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。尚、「赤チェリー」、「青チェリー」または「白チェリー」の図柄が左リールの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL1、L3または入賞ラインL2、L4の2本の入賞ラインに赤チェリー、青チェリーまたは白チェリーの組み合わせが揃うこととなり、2本の入賞ライン上で赤チェリー、青チェリーまたは白チェリーに入賞したこととなるので、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)においては4枚のメダルが払い出されることとなるが、レギュラーボーナスでは、2本の入賞ライン上で赤チェリー、青チェリーまたは白チェリーに入賞しても、1ゲームにおいて払い出されるメダル枚数の上限が15枚に設定されているため、15枚のみメダルが払い出されることとなる。
10枚(1)は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「赤7−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)においては10枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。10枚(2)は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「青7−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)においては10枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。10枚(3)は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「白7−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)においては10枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。
ベルは、レギュラーボーナスにおいて入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)において入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(リプレイが入賞するのは、通常遊技状態、RT(1)〜(3)であり、2または3となる)に対応した2枚または3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
レギュラーボーナスは、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)において入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常遊技状態またはRTからレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
ビッグボーナスは、通常遊技状態及び(1)〜(3)において入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせ、または「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。本実施例において「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となるビッグボーナスはビッグボーナス(1)であり、「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となるビッグボーナスはビッグボーナス(2)となる。ビッグボーナス(1)が入賞すると、遊技状態がビッグボーナス(1)に移行する。ビッグボーナス(1)に移行すると、ビッグボーナス(1)への移行と同時にレギュラーボーナスに移行し、レギュラーボーナスが終了した際に、ビッグボーナス(1)が終了していなければ、再度レギュラーボーナスに移行し、ビッグボーナス(1)が終了するまで繰り返しレギュラーボーナスに制御される。すなわちビッグボーナス(1)中は、常にレギュラーボーナスに制御されることとなる。そして、ビッグボーナス(1)は、当該ビッグボーナス(1)中において遊技者に払い出したメダルの総数が300枚を超えたときに終了する。この際、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているか否かに関わらずレギュラーボーナスも終了する。遊技状態がビッグボーナス(1)にある間は、ビッグボーナス(1)中フラグがRAM41cに設定される。
ビッグボーナス(2)が入賞すると、遊技状態がビッグボーナス(2)に移行する。ビッグボーナス(2)に移行すると、ビッグボーナス(2)への移行と同時にレギュラーボーナスに移行し、レギュラーボーナスが終了した際に、ビッグボーナス(2)が終了していなければ、再度レギュラーボーナスに移行し、ビッグボーナス(2)が終了するまで繰り返しレギュラーボーナスに制御される。すなわちビッグボーナス(2)中は、ビッグボーナス(1)と同様に常にレギュラーボーナスに制御されることとなる。そして、ビッグボーナス(2)は、当該ビッグボーナス(2)中において遊技者に払い出したメダルの総数が300枚を超えたときに終了する。この際、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているか否かに関わらずレギュラーボーナスも終了する。遊技状態がビッグボーナス(2)にある間は、ビッグボーナス(2)中フラグがRAM41cに設定される。
尚、「赤7−赤7−赤7」によるビッグボーナス及び「青7−青7−青7」によるビッグボーナスを区別する必要がある場合には、それぞれビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)と呼ぶものとする。また、前述したレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)をまとめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0〜16383の整数)が取得される。そして、遊技状態及び賭数に応じて定められた各役及び役の組み合わせについて、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役及び役の組み合わせの判定値数に応じて行われる。本実施例においては、各役及び役の組み合わせの判定値数から、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行うものである。
遊技状態、賭数に応じて定められた各役及び役の組み合わせの参照は、図4に示した当選役テーブルに登録された役番号の順番で行われる。
遊技状態が通常遊技状態、RT(1)またはRT(2)であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」、「1」または「2」が設定されており、賭数が3の場合には、当選役テーブルを参照し、役番号0〜19の役及び役の組み合わせ、すなわちビッグボーナス(1)[役番号0]、ビッグボーナス(2)[役番号1]、レギュラーボーナス[役番号2]、ビッグボーナス(1)+赤チェリー[役番号3]、ビッグボーナス(2)+赤チェリー[役番号4]、レギュラーボーナス+赤チェリー[役番号5]、ビッグボーナス(1)+青チェリー[役番号6]、ビッグボーナス(2)+青チェリー[役番号7]、レギュラーボーナス+青チェリー[役番号8]、ビッグボーナス(1)+白チェリー[役番号9]、ビッグボーナス(2)+白チェリー[役番号10]、レギュラーボーナス+白チェリー[役番号11]、リプレイ[役番号12]、スイカ[役番号13]、赤チェリー[役番号14]、青チェリー[役番号15]、白チェリー[役番号16]、10枚(1)[役番号17]、10枚(2)[役番号18]、10枚(3)[役番号19]が内部抽選の対象役として順に読み出される。また、状態番号として「0」、「1」または「2」が設定されており、賭数が2の場合には、役番号12〜19の役、すなわちリプレイ[役番号12]、スイカ[役番号13]、赤チェリー[役番号14]、青チェリー[役番号15]、白チェリー[役番号16]、10枚(1)[役番号17]、10枚(2)[役番号18]、10枚(3)[役番号19]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT(3)またはRT(1)であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「3」または「4」が設定されている場合には、賭数が2であるか、3であるかに関わらず、当選役テーブルを参照し、役番号12〜19の役、すなわちリプレイ[役番号12]、スイカ[役番号13]、赤チェリー[役番号14]、青チェリー[役番号15]、白チェリー[役番号16]、10枚(1)[役番号17]、10枚(2)[役番号18]、10枚(3)[役番号19]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「5」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号13〜20の役、すなわちスイカ[役番号13]、赤チェリー[役番号14]、青チェリー[役番号15]、白チェリー[役番号16]、10枚(1)[役番号17]、10枚(2)[役番号18]、10枚(3)[役番号19]、ベル[役番号20]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組み合わせ及び現在の遊技状態を示す状態番号について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組み合わせに当選したものと判定される。
そして、いずれかの役または役の組み合わせの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組み合わせに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定する。内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)は、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、役番号0〜2のいずれかの役(特別役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、役番号3〜11のいずれかの役(特別役+一般役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、役番号12〜20のいずれかの役(一般役)が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
各役及び役の組み合わせの判定値数は、メイン制御部41のROM41bに予め格納された役別テーブル(図示略)に登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。
判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1バイト分では記憶できないので、判定値数毎に2バイト分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。また、判定値数は、前述した遊技状態を特定可能な状態番号及び賭数に対応して登録されている。同一の役または同一の役の組み合わせであっても、遊技状態に応じて当選確率が異なっている場合があり、遊技状態が同一であっても賭数に応じて当選確率が異なっている場合があるからである。また、それぞれの判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
また、役別テーブルには、各役に入賞したときに払い出されるメダルの払出枚数も登録されている。もっとも、入賞したときにメダルの払い出し対象となる役は、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)、ベルだけである。ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの入賞は、遊技状態の移行を伴うものであり、メダルの払い出し対象とはならない。リプレイでは、メダルの払い出しを伴わないが、次のゲーム(必ず通常遊技状態かRT(1)〜(3))で賭数の設定に用いるメダルの投入が不要となるので実質的には2枚または3枚の払い出しと変わらない。
図5(a)(b)、図6、図7は、内部抽選用の乱数の値と各役及び役の組み合わせの判定値数と、当選との関係の一例を示す図である。図5(a)では通常遊技状態、RT(1)(ボーナス非当選)、RT(2)において賭数が3のときの、図5(b)では通常遊技状態、RT(1)(ボーナス非当選)、RT(2)において賭数が2のときの、図6ではRT(3)、RT(1)(ボーナス当選中)にあるときの、図7ではレギュラーボーナスにあるときの例をそれぞれ示している。図5(a)(b)、図6、図7のいずれも、設定値が6の場合の例を示している。
例えば、図5(a)に示すように、通常遊技状態において賭数が3の場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+赤チェリー、ビッグボーナス(2)+赤チェリー、レギュラーボーナス+赤チェリー、ビッグボーナス(1)+青チェリー、ビッグボーナス(2)+青チェリー、レギュラーボーナス+青チェリー、ビッグボーナス(1)+白チェリー、ビッグボーナス(2)+白チェリー、レギュラーボーナス+白チェリー、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が内部抽選の対象となる。また、本実施例では、設定値6において、通常遊技状態において賭数が3の場合の各役の判定値数として、8、8、10、8、8、10、8、8、10、8、8、10、2236、64、250、250、250、1092、1092、1092がそれぞれ登録されており、最初に内部抽選の対象となるビッグボーナス(1)は、判定値数の8を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16376〜16383が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。
次に内部抽選の対象役となるビッグボーナス(2)は、ビッグボーナス(1)の判定値数8とビッグボーナス(2)の判定値数8とを合計した16を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16368〜16375が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。同様に、レギュラーボーナスは、16358〜16367が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)+赤チェリーは、16350〜16357が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)+赤チェリーは、16342〜16349が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス+赤チェリーは、16332〜16341が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)+青チェリーは、16324〜16331が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)+青チェリーは、16316〜16323が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス+青チェリーは、16306〜16315が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)+白チェリーは、16298〜16305が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)+白チェリーは、16290〜16297が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス+青チェリーは、16280〜16289が内部抽選用の乱数として取得されたときに、リプレイは、14044〜16279が内部抽選用の乱数として取得されたときに、スイカは、13980〜14043が内部抽選用の乱数として取得されたときに、赤チェリーは、13730〜13979が内部抽選用の乱数として取得されたときに、青チェリーは、13480〜13729が内部抽選用の乱数として取得されたときに、白チェリーは、13230〜13479が内部抽選用の乱数として取得されたときに、10枚(1)は、12138〜13229が内部抽選用の乱数として取得されたときに、10枚(2)は、11046〜12137が内部抽選用の乱数として取得されたときに、10枚(3)は、9954〜11045が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。尚、0〜9953が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
これらの判定値数に基づいて算出される各役及び役の組み合わせのおおよその当選確率は、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+赤チェリー、ビッグボーナス(2)+赤チェリー、レギュラーボーナス+赤チェリー、ビッグボーナス(1)+青チェリー、ビッグボーナス(2)+青チェリー、レギュラーボーナス+青チェリー、ビッグボーナス(1)+白チェリー、ビッグボーナス(2)+白チェリー、レギュラーボーナス+白チェリー、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のそれぞれについて、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/7.33、1/256、1/65.4、1/65.4、1/65.4、1/15.0、1/15.0、1/15.0となる。
また、RT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない場合で、かつ賭数が3の場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+赤チェリー、ビッグボーナス(2)+赤チェリー、レギュラーボーナス+赤チェリー、ビッグボーナス(1)+青チェリー、ビッグボーナス(2)+青チェリー、レギュラーボーナス+青チェリー、ビッグボーナス(1)+白チェリー、ビッグボーナス(2)+白チェリー、レギュラーボーナス+白チェリー、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、RT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない場合で、かつ賭数が3の場合の各役の判定値数として、8、8、10、8、8、10、8、8、10、8、8、10、11868、64、250、250、250、1092、1092、1092がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/1.38、1/256、1/65.4、1/65.4、1/65.4、1/15.0、1/15.0、1/15.0となり、通常遊技状態において賭数が2の場合と比較してリプレイの当選確率のみが高くなる。
また、RT(2)において賭数が3の場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+赤チェリー、ビッグボーナス(2)+赤チェリー、レギュラーボーナス+赤チェリー、ビッグボーナス(1)+青チェリー、ビッグボーナス(2)+青チェリー、レギュラーボーナス+青チェリー、ビッグボーナス(1)+白チェリー、ビッグボーナス(2)+白チェリー、レギュラーボーナス+白チェリー、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、RT(2)において賭数が3の場合の各役の判定値数として、8、8、10、8、8、10、8、8、10、8、8、10、12189、64、250、250、250、1092、1092、1092がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/2048、1/2048、1/1638.4、1/1.34、1/256、1/65.4、1/65.4、1/65.4、1/15.0、1/15.0、1/15.0となり、RT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない場合で、かつ賭数が3の場合と比較してさらにリプレイの当選確率のみが高くなる。
図5(b)に示すように、通常遊技状態で賭数が2の場合には、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、通常遊技状態で賭数が2の場合の各役の判定値数として、2236、64、276、276、276、1092、1092、1092がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/7.33、1/256、1/59.4、1/59.4、1/59.4、1/15.0、1/15.0、1/15.0となり、通常遊技状態において賭数が3の場合においては内部抽選の対象となった、特別役及び特別役を含む役の組み合わせが内部抽選の対象外となり、特別役+赤チェリー、特別役+青チェリー、特別役+白チェリーの当選確率が減少した分、赤チェリー、青チェリー、白チェリーの単独での当選確率が賭数が3の場合に比較して高くなる。
また、RT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない場合で、かつ賭数が2の場合には、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、RT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない場合で、かつ賭数が2の場合の各役の判定値数として、11868、64、276、276、276、1092、1092、1092がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/1.38、1/256、1/59.4、1/59.4、1/59.4、1/15.0、1/15.0、1/15.0となり、RT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない場合で、かつ賭数が3の場合においては内部抽選の対象となった、特別役及び特別役を含む役の組み合わせが内部抽選の対象外となり、特別役+赤チェリー、特別役+青チェリー、特別役+白チェリーの当選確率が減少した分、赤チェリー、青チェリー、白チェリーの単独での当選確率が賭数が3の場合に比較して高くなる。
また、RT(2)において賭数が2の場合には、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、RT(2)において賭数が2の場合の各役の判定値数として、12189、64、276、276、276、1092、1092、1092がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/1.34、1/256、1/59.4、1/59.4、1/59.4、1/15.0、1/15.0、1/15.0となり、RT(2)において賭数が3の場合においては内部抽選の対象となった、特別役及び特別役を含む役の組み合わせが内部抽選の対象外となり、特別役+赤チェリー、特別役+青チェリー、特別役+白チェリーの当選確率が減少した分、赤チェリー、青チェリー、白チェリーの単独での当選確率が賭数が3の場合に比較して高くなる。
図6に示すように、RT(3)においては、賭数が2であるか、3であるかに関わらず、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、RT(3)の各役の判定値数として、8000、64、276、276、276、1092、1092、1092がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/2.04、1/256、1/59.4、1/59.4、1/59.4、1/15.0、1/15.0、1/15.0となり、通常遊技状態と比較してリプレイの当選確率が高くなるが、RT(1)やRT(2)に比較するとリプレイの当選確率は低い。通常遊技状態において賭数が3の場合においては内部抽選の対象となった、特別役及び特別役を含む役の組み合わせが内部抽選の対象外となり、特別役+赤チェリー、特別役+青チェリー、特別役+白チェリーの当選確率が減少した分、赤チェリー、青チェリー、白チェリーの単独での当選確率が通常遊技状態において賭数が3の場合に比較して高くなる。
また、RT(1)においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、賭数が2であるか、3であるかに関わらず、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、RT(1)においていずれかの特別役が持ち越されている場合の各役の判定値数として、11868、64、276、276、276、1092、1092、1092がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/1.38、1/256、1/59.4、1/59.4、1/59.4、1/15.0、1/15.0、1/15.0となり、RT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない場合で、かつ賭数が3の場合においては内部抽選の対象となった、特別役及び特別役を含む役の組み合わせが内部抽選の対象外となり、特別役+赤チェリー、特別役+青チェリー、特別役+白チェリーの当選確率が減少した分、赤チェリー、青チェリー、白チェリーの単独での当選確率がRT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない場合で、かつ賭数が3の場合に比較して高くなる。
図7に示すように、レギュラーボーナスでは、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)、ベルが内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、レギュラーボーナスでの各役の判定値数として、64、276、276、276、1092、1092、1092、11625がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/256、1/59.4、1/59.4、1/59.4、1/15.0、1/15.0、1/15.0、1/1.41となり、レギュラーボーナスにおいては、通常遊技状態やRT(1)〜(3)においては内部抽選の対象とならないベルが内部抽選の対象となる。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
CPU41aは、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)、賭数別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレス(table_index)から、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレス(table_index)に対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。
具体的には、ハズレ、スイカ、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)(+ハズレ)、ビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(1)+赤チェリー、ビッグボーナス(1)+青チェリー、ビッグボーナス(1)+白チェリー、ビッグボーナス(1)+10枚(1)、ビッグボーナス(1)+10枚(2)、ビッグボーナス(1)+10枚(3)、ビッグボーナス(1)+リプレイ、ビッグボーナス(2)(+ハズレ)、ビッグボーナス(2)+スイカ、ビッグボーナス(2)+赤チェリー、ビッグボーナス(2)+青チェリー、ビッグボーナス(2)+白チェリー、ビッグボーナス(2)+10枚(1)、ビッグボーナス(2)+10枚(2)、ビッグボーナス(2)+10枚(3)、ビッグボーナス(2)+リプレイ、レギュラーボーナス(+ハズレ)、レギュラーボーナス+スイカ、レギュラーボーナス+赤チェリー、レギュラーボーナス+青チェリー、レギュラーボーナス+白チェリー、レギュラーボーナス+10枚(1)、レギュラーボーナス+10枚(2)、レギュラーボーナス+10枚(3)、レギュラーボーナス+リプレイのそれぞれについて、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されている。さらに、特別役(+ハズレ)、特別役+小役については、賭数2、賭数3のそれぞれについてテーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されている。尚、役の当選状況や賭数が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合(例えば、ビッグボーナス(1)+リプレイ当選時と、ビッグボーナス(2)+リプレイ当選時と、レギュラーボーナス+リプレイ当選時と、で同一の制御を適用する場合、賭数が2の場合の特別役+赤チェリー当選時と、賭数が3の場合の赤チェリー当選時と、で同一の制御を適用する場合など)においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態及び賭数に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態及び賭数に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態及び一の賭数に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態及び一の賭数に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態及び一の賭数、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、賭数、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
テーブルインデックスにおいて、いずれかの一般役(小役及び再遊技役)が単独で当選している場合に対応するアドレス、いずれかの特別役が単独で当選しており、かつ賭数が3の場合に対応するアドレスには、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、ハズレに当選している場合に対応するアドレス、いずれかの特別役が単独で当選しており、かつ賭数が2の場合に対応するアドレスには、いずれの役も揃わないように引き込む滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納されている。このため、いずれかの一般役に当選している場合、いずれかの特別役に当選しており、かつ賭数が3の場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる一方、いずれの役にも当選していない場合、いずれかの特別役が単独で当選しており、かつ賭数が2の場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
テーブルインデックスにおいて、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合、特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役の双方が当選しており(ビッグボーナス(1)+赤チェリー、ビッグボーナス(1)+10枚(1)など)、かつ賭数が3の場合に対応するアドレスには、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、特別役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
また、テーブルインデックスにおいて、特別役と小役の双方が当選しており、かつ賭数が2の場合に対応するアドレスには、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選していない役が揃わないように引き込む滑りコマ数が定められたテーブル作成用データ、すなわち当選した小役が単独で当選した場合と同じテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄及び当選している特別役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわち特別役と小役の双方が当選していても賭数が2の場合には、当選している小役のみを入賞ライン上に揃える制御が行われ、当選している特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
また、テーブルインデックスにおいて、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+リプレイなど)に対応するアドレスには、賭数が2であるか、3であるかに関わらず、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、後に説明するように、再遊技役を構成する図柄である「リプレイ」は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
また、赤チェリー、青チェリー、白チェリーのいずれかの当選フラグが設定されているときに、左リールが未だ回転している状態では、中リール及び右リールの停止制御テーブルとして、「リプレイ」図柄が入賞ラインL2またはL4上とならない停止制御テーブルが作成され、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL2またはL4上に「リプレイ」図柄が揃わないようになっている。一方、左リールでは、「赤チェリー」、「白チェリー」図柄の2図柄下の位置に「リプレイ」図柄が配置されているが、赤チェリー、青チェリー、白チェリーのいずれかの当選フラグが設定されているときに、左リールよりも先に中リールや右リールを先に停止させた場合でも、前述のように入賞ラインL2またはL4上に「リプレイ」図柄が揃うことがないので、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、リプレイと赤チェリー、青チェリー、白チェリーが同時に入賞してしまうことがない。
また、ベルの当選フラグが設定されているときに、左リールが未だ回転している状態では、中リール及び右リールの停止制御テーブルとして、必ず「ベル」図柄を4コマの引込範囲で入賞ラインL1またはL3上に引き込む停止制御テーブルが作成されるとともに、中リールまたは右リールの少なくとも一方の入賞ラインL1またはL3上に「ベル」図柄が停止した状態では、左リールの停止制御テーブルとして、「ベル」図柄を4コマの引込範囲で「ベル」図柄が揃っている入賞ラインL1またはL3上に引き込む停止制御テーブルが作成され、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL1またはL3上に「ベル」図柄を引き込み、その後左リールを停止させた際にも、必ず「ベル」図柄が揃っている入賞ラインL1またはL3上に当選図柄を引き込む制御が行われる。また、左リールでは、「ベル」図柄の2図柄下の位置に「赤チェリー」、「青チェリー」、「白チェリー」図柄が配置されていないため、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、ベルと赤チェリー、青チェリー、白チェリーが同時に入賞してしまうことがない。尚、ベルの当選フラグが設定されているときに、全てのリールが未だ回転中の状態で左リールの停止操作が行われた場合には、ベルとチェリーが同時に入賞してしまう場合以外、「ベル」図柄を4コマの引込範囲で入賞ラインL1〜L4のいずれかに引き込む停止制御テーブルが作成される。すなわち左リールを最初に停止させた場合には、入賞ラインL1〜L4のどの入賞ラインにもベルの組み合わせが揃いうる制御が行われる。
ここで、図2に示すように、「ベル」、「リプレイ」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができる。つまり、ベル、リプレイの当選フラグがそれぞれ設定されているときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず当該役を入賞させることができる。
また、「スイカ」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以上の間隔、すなわち4コマを超える間隔で配置された箇所があり、スイカの組み合わせが揃いうる入賞ラインに対して4コマの引込範囲で停止操作を行わなければスイカの組み合わせを揃えることができない。このため、スイカ当選時には、4コマの引込範囲以外のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合にスイカの組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。
また、「赤チェリー」、「青チェリー」及び「白チェリー」についてはそれぞれ左リールに1個ずつしか配置されていないため、「赤チェリー」、「青チェリー」及び「白チェリー」が入賞ラインに対して4コマの引込範囲に位置するタイミングで左リールの停止操作を行わなければ、赤チェリー、青チェリー、白チェリーの組み合わせを揃えることができない。このため、赤チェリーの当選時には、領域番号14〜20のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合にのみ赤チェリーの組み合わせがいずれかの入賞ラインに揃って入賞させることが可能であり、それ以外のタイミング、すなわち領域番号1〜13、21のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合に赤チェリーの組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。また、青チェリーの当選時には、領域番号21、1〜6のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合にのみ青チェリーの組み合わせがいずれかの入賞ラインに揃って入賞させることが可能であり、それ以外のタイミング、すなわち領域番号7〜20のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合に青チェリーの組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。また、白チェリーの当選時には、領域番号7〜13のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合にのみ白チェリーの組み合わせがいずれかの入賞ラインに揃って入賞させることが可能であり、それ以外のタイミング、すなわち領域番号1〜6、14〜21のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合に白チェリーの組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。
また、本実施例では、「赤チェリー」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号12・13・14、14・15・16)と、「青チェリー」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号19・20・21、21・1・2)と、「白チェリー」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号5・6・7、7・8・9)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されている。
このため、「赤チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号14〜20)で停止操作が行われた場合に、「青チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、「青チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号21、1〜6)で停止操作が行われた場合に、「赤チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、「白チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号7〜13)で停止操作が行われた場合に、「赤チェリー」図柄及び「青チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、できないようになっている。すなわち「赤チェリー」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「青チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄が入賞ライン上に停止することがなく、「青チェリー」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「赤チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄が入賞ライン上に停止することがなく、「白チェリー」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「赤チェリー」図柄及び「青チェリー」図柄が入賞ライン上に停止することのない位置に「赤チェリー」図柄と「青チェリー」図柄と「白チェリー」図柄とがそれぞれ配列されているので、「赤チェリー」図柄と「青チェリー」図柄と「白チェリー」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在しないこととなる。
また、左リールの領域のうちどの領域についても「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄または「白チェリー」図柄をいずれかの入賞ライン上に引き込む領域が存在しており、「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄または「白チェリー」図柄を入賞ライン上に引き込むことを回避可能な領域が存在しないようになっている。すなわち「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄または「白チェリー」図柄のいずれの図柄も入賞ライン上に停止させない停止操作位置が存在しないこととなり、意図的に「赤チェリー」図柄、「青チェリー」及び「白チェリー」図柄を入賞ライン上に停止させないことができないようになっている。
また、「赤7」、「青7」及び「白7」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても1個ずつしか配置されていないため、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの組み合わせが揃いうる入賞ラインに対して4コマの引込範囲で停止操作を行わなければビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの組み合わせを揃えることができない。このため、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス当選時には、4コマの引込範囲以外のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合にビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。
また、「赤7」、「青7」及び「白7」については、左リールについても1個ずつしか配置されていないため、「赤チェリー」、「青チェリー」及び「白チェリー」が入賞ラインに対して4コマの引込範囲に位置するタイミングで左リールの停止操作を行わなければ、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)の組み合わせを揃えることができない。このため、10枚(1)の当選時には、領域番号3〜9のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合にのみ10枚(1)の組み合わせがいずれかの入賞ラインに揃って入賞させることが可能であり、それ以外のタイミング、すなわち領域番号1、2、10〜21のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合に10枚(1)の組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。また、10枚(2)の当選時には、領域番号10〜16のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合にのみ10枚(2)の組み合わせがいずれかの入賞ラインに揃って入賞させることが可能であり、それ以外のタイミング、すなわち領域番号1〜9、17〜21のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合に10枚(2)の組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。また、10枚(3)の当選時には、領域番号1、2、18〜21のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合にのみ10枚(3)の組み合わせがいずれかの入賞ラインに揃って入賞させることが可能であり、それ以外のタイミング、すなわち領域番号3〜16のタイミングで左リールの停止操作がなされた場合に10枚(3)の組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。
また、本実施例では、「赤7」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号1・2・3、3・3・5)と、「青7」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号8・9・10、10・11・12)と、「白7」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号15・16・17、17・18・19)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されている。
このため、「赤7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号3〜9)で停止操作が行われた場合に、「青7」図柄及び「白7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、「青7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号10〜16)で停止操作が行われた場合に、「赤7」図柄及び「白7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、「白7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号1〜9、17〜21)で停止操作が行われた場合に、「赤7」図柄及び「青7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、できないようになっている。すなわち「赤7」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「青7」図柄及び「白7」図柄が入賞ライン上に停止することがなく、「青7」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「赤7」図柄及び「白7」図柄が入賞ライン上に停止することがなく、「白7」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「赤7」図柄及び「青7」図柄が入賞ライン上に停止することのない位置に「赤7」図柄と「青7」図柄と「白7」図柄とがそれぞれ配列されているので、「赤7」図柄と「青7」図柄と「白7」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在しないこととなる。
また、本実施例では、「赤チェリー」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号12・13・14、14・15・16)と「赤7」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号1・2・3、3・3・5)、「青チェリー」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号19・20・21、21・1・2)と「青7」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号8・9・10、10・11・12)、「白チェリー」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号5・6・7、7・8・9)と「白7」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様(領域番号15・16・17、17・18・19)、すなわちいずれかの色の「チェリー」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様と同系色の「7」図柄が左リールのいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されている。
このため、「赤チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号14〜20)で停止操作が行われた場合に、「赤7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることができず、「赤7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号3〜9)で停止操作が行われた場合に、「赤チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることができないようになっており、「青チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号21、1〜6)で停止操作が行われた場合に、「青7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることができず、「青7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号10〜16)で停止操作が行われた場合に、「青チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることができないようになっており、「白チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号7〜13)で停止操作が行われた場合に、「白7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることができず、「白7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号1〜9、17〜21)で停止操作が行われた場合に、「白チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることができないようになっている。
すなわちいずれかの色の「チェリー」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても同系色の「7」図柄が入賞ライン上に停止することがなく、いずれかの色の「7」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても同系色の「チェリー」図柄が入賞ライン上に停止することのない位置に「赤7」図柄、「青7」図柄、「白7」図柄、「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄、「白チェリー」図柄がそれぞれ配列されているので、同系色の「チェリー」図柄と「7」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在しないこととなる。
本実施例においてCPU41aは、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施例では、ビッグボーナスの終了後、特別役(特別役が持ち越されていない場合のみ)及び小役の抽選確率は通常遊技状態と同一であるが、リプレイの当選確率が通常遊技状態よりも高確率となり、かつ1ゲームあたりのメダルの期待増減率(対象となる役の当選確率×払出枚数の合計値/1ゲームに必要な賭数)が1を超えるリプレイタイム(1)(RT(1))に制御する。遊技状態がRT(1)にある間は、RT(1)中フラグがRAM41cに設定される。そして、RT(1)は、いずれの特別役もいずれのチェリーも入賞せずに規定ゲーム数(本実施例では、ビッグボーナス(1)の終了後であれば200ゲーム、ビッグボーナス(2)の終了後であれば100ゲーム)に到達するか、規定ゲーム数に到達する前にいずれかの特別役に入賞するかいずれかのチェリーに入賞して後述するRT(2)に移行することで終了するようになっている。また、RT(1)中にいずれかの特別役が当選した場合には、以後、いずれかのチェリーが入賞してもRT(2)に移行することはなく、規定ゲーム数に到達するか、当選した特別役が入賞するまでは、当該RT(1)が終了することがない。また、RT(1)中にいずれかのチェリーと特別役が同時に当選し、かつ当選したチェリーが入賞してもRT(2)に移行することはなく、規定ゲーム数に到達するか、当選した特別役が入賞するまでは、当該RT(1)が終了することがない。
また、通常遊技状態またはRT(1)においていずれの特別役も当選していない状態においていずれかのチェリーが入賞したとき(いずれかの入賞ライン上に赤チェリー、青チェリー、白チェリーのいずれかの役が揃ったとき)に、特別役及び小役の抽選確率は通常遊技状態と同一であるが、リプレイの当選確率が通常遊技状態及びRT(1)よりも高確率となり、かつ1ゲームあたりのメダルの期待増減率がRT(1)よりも高いリプレイタイム(2)(RT(2))に制御する。遊技状態がRT(2)にある間は、RT(2)中フラグがRAM41cに設定される。そして、RT(2)は、1ゲームで終了するようになっている。
また、通常遊技状態またはRT(2)においていずれかの特別役が当選したとき(いずれかのチェリーとの同時当選を含む)、RT(1)においていずれかの特別役が当選し、かつそのRT(1)が終了したときに、小役の抽選確率は通常遊技状態と同一であるが、リプレイの当選確率がRT(1)、RT(2)よりは低確率であるが、通常遊技状態より高確率となり、かつ1ゲームあたりのメダルの期待増減率がRT(1)、RT(2)よりも低いが、通常遊技状態よりも高いリプレイタイム(3)(RT(3))に制御する。遊技状態がRT(3)にある間は、RT(3)中フラグがRAM41cに設定される。そして、RT(3)は、当選した特別役が入賞することで終了するようになっている。
通常遊技状態において賭数が3の場合の1ゲームあたりのメダルの期待増減率は、図5の抽選確率によれば1.08であり、1ゲームあたり約0.23枚ずつメダルが増加することとなるが、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)は、これらの役を構成する図柄を同時に狙うことができず、実質的な出現率は1/3となるので、通常遊技状態において賭数が3の場合の実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、0.46であり、1ゲームあたり約1.61枚ずつメダルが減少することとなる。また、通常遊技状態において賭数が2の場合の実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、0.62であり、1ゲームあたり約0.75枚ずつメダルが減少することとなる。
RT(1)において賭数が3の場合の実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、1.05であり、1ゲームあたり約0.15枚ずつメダルが増加することとなる。また、RT(1)において賭数が2の場合の実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、1.21であり、1ゲームあたり約0.43枚ずつメダルが増加することとなる。
RT(2)において賭数が3の場合の実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、1.06であり、1ゲームあたり約0.21枚ずつメダルが増加することとなる。また、RT(2)において賭数が2の場合の実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、1.23であり、1ゲームあたり約0.47枚ずつメダルが増加することとなる。
RT(3)において賭数が3の場合の実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、0.81であり、1ゲームあたり約0.56枚ずつメダルが減少することとなる。また、RT(3)において賭数が2の場合の実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、0.98であり、1ゲームあたり約0.05枚ずつメダルが減少することとなる。
このように実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、賭数が同一であれば、RT(2)>RT(1)>RT(3)>通常遊技状態という大小関係が成立し、遊技状態が同じであれば、賭数2>賭数3という大小関係が成立するようになっている。
本実施例では、RT(1)中にいずれかのチェリーが入賞すると、いずれの特別役も当選していなければ、当該RT(1)の開始から規定ゲーム数に到達する前であってもRT(2)に移行し、RT(1)が終了する(RT(2)は1ゲームで終了し、そのゲームで特別役が当選しなければ通常遊技状態に移行することとなるので、遊技者にとって有利な状態が終了することを意味するため、RT(1)は、RTの転落役として機能する)こととなるが、赤チェリー、青チェリー、白チェリーを構成する左リールの「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄についてはそれぞれ左リールに1個ずつしか配置されていないため、赤チェリー、青チェリー、白チェリーの組み合わせが揃いうる入賞ラインに対して4コマの引込範囲で停止操作を行わなければ赤チェリー、青チェリー、白チェリーの組み合わせが揃うことを回避できるうえに、例え左リールに特別役の組み合わせを構成する図柄がいずれかの入賞ライン上に停止した場合でも、中リール、右リールにおいて特別役の組み合わせを構成する図柄が4つ以上の間隔を空けて配置されており、当該構成図柄を引き込めない停止操作位置が存在するため、特別役の組み合わせが揃うことも回避できる。この結果、赤チェリー、青チェリー、白チェリーまたは特別役の組み合わせが揃うことを回避する操作手順で停止操作を行うことにより、いずれかのチェリーや特別役が当選している場合でもこれらいずれかのチェリーや特別役が入賞してRT(1)が終了してしまうことを回避することができる。
しかしながら、赤チェリー、青チェリー、白チェリーを構成する左リールの「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄を意図的に入賞ライン上に停止させないことができないので、RT中にいずれかのチェリーが当選した場合に、その種類が分からなければ意図的にチェリーを外すことは不可能であり、2/3の確率で当選したチェリーを取りこぼすこととなるが、1/3の確率で当選したチェリーが入賞し、いずれの特別役も当選していない場合には、RT(1)が終了することとなる。
次に、CPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、CPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、RT(1)中であるか、RT(2)中であるか、RT(3)中であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)及びRT(1)の残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨及び設定変更モードの開始を示すコマンドであり、RAM41cが初期化され、設定変更モードに移行した時点で送信される。
設定終了コマンドは、設定変更モードの終了を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
これら各コマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
次に、CPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91のCPU91aは、CPU41aが送信したコマンドを受信した際に、ROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、CPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、CPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、CPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっている。
CPU91aは、内部当選コマンドを受信したときに、内部当選コマンドから特定される内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグを種類をRAM91cに保存し、次に内部当選コマンドを受信して更新されるまで保持する。リール停止コマンドを受信したときには、リール停止コマンドから特定される停止リール、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号をRAM91cに保存し、次にリール回転開始コマンドを受信したとき、すなわち次のゲームにおけるリールの回転開始まで保持し、回転開始に伴い消去する。入賞判定コマンドを受信したときには、入賞判定コマンドから特定される入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数をRAM91cに保存し、次に入賞判定コマンドを受信して更新されるまで保持する。遊技状態コマンドを受信したときには、遊技状態コマンドから特定される次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、RT(1)中であるか、RT(2)中であるか、RT(3)中であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)及びRT(1)の残りゲーム数をRAM91cに保存し、次に遊技状態コマンドを受信して更新されるまで保持する。
CPU91aは、RT(1)中において赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が当選した場合(赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)の当選を示す内部当選コマンドを受信した場合)に、その旨を報知する当選役報知を行う。
当選役報知は、赤チェリーまたは赤チェリーと同系色の「赤7」図柄を含む10枚(1)が当選した旨、青チェリーまたは青チェリーと同系色の「青7」図柄を含む10枚(2)が当選した旨、白チェリーまたは白チェリーと同系色の「白7」図柄を含む10枚(3)が当選した旨を、その当選を示唆する色(赤チェリーまたは10枚(1)が当選した旨を示す場合には赤、青チェリーまたは10枚(2)が当選した旨を示す場合には青、白チェリーまたは10枚(3)が当選した旨を示す場合には白)を報知することにより、当選役を含む役の分類別に報知する分類別報知、赤チェリー、青チェリー、白チェリーのいずれかが当選した旨を報知するチェリー当選報知、当選した役の種類(赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3))をそれぞれ識別可能に報知する当選役種別報知、を含む。
分類別報知は、当選役を含む役の分類を遊技者が認識可能なものであれば良く、当選役及びその分類に属する役を示唆する色や当選役及びその分類に属する役またはその構成図柄、その指標となる図柄を液晶表示器51に表示したり、LEDの発光色を当選役及びその分類に属する役を示唆する色に変更することで報知するものや、当選役及びその分類に属する役を示唆する色のLEDや当選役及びその分類に属する役に対応するLEDの点灯、当選役及びその分類に属する役を示唆する音声の出力などによって報知するものであっても良い。
チェリー当選報知は、チェリーの当選を認識可能なものであれば良く、チェリーの図柄、チェリーの当選を示唆するキャラクタを液晶表示器51に表示することで報知するものや、対応するLEDの点灯、対応する音声の出力などによって報知するものであっても良い。
当選役種別報知は、当選した役の種類そのもの、或いは図柄組み合わせ、役の種類によって異なる図柄、これら当選役の種類を示唆する画像などを液晶表示器51に表示することで報知するものや、対応するLEDの点灯、対応する音声の出力などによって報知するものであっても良い。さらには、当選役の種類に応じて異なる図柄の指標となる図柄(当選役の構成図柄の近くに位置し、当選役の構成図柄よりも目立つ図柄など)、当該指標図柄を示唆する画像などを報知するようにしても良い。
CPU91aは、RT(1)中においていずれの特別役も当選していない状態においては、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のいずれかが当選したとき(10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のいずれかの当選を示す内部当選コマンドを受信したとき)に、分類別報知を実行する。すなわち10枚(1)が当選したときに、赤チェリーまたは10枚(1)の当選を示唆する赤を報知する分類別報知を実行し、10枚(2)が当選したときに、青チェリーまたは10枚(2)の当選を示唆する青を報知する分類別報知を実行し、10枚(3)が当選したときに、白チェリーまたは10枚(3)の当選を示唆する白を報知する分類別報知を実行する。
本実施例では、前述のように10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)を構成する左リールの「赤7」図柄、「青7」図柄及び「白7」図柄を意図的に入賞ライン上に停止させることができないので、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が当選しても、これら10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)を意図的に入賞させることは不可能であり、これらの役に当選した場合には、1/3の確率で入賞させることができるが、2/3の確率で取りこぼしてしまう。
これに対してRT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のいずれかが当選した際に、分類別報知が実行されると、遊技者は報知された色によって、赤チェリーまたは10枚(1)、青チェリーまたは10枚(2)、白チェリーまたは10枚(3)の組み合わせのうち、どの組み合わせが当選したかを認識することが可能となり、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)を構成する左リールの「赤7」図柄、「青7」図柄及び「白7」図柄が入賞ライン上に停止する停止操作位置と、赤チェリー、青チェリー、白チェリーを構成する左リールの「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄を意図的に入賞ラインに停止させない停止操作位置と、を特定することが可能となる。
左リールにおいて同系色のチェリーと「7」図柄は同時に狙って停止操作を行うことは不可能であり、遊技者は示唆された色のチェリーまたは10枚(1)〜(3)のいずれか一方を選択する必要があるが、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態においていずれかのチェリーが入賞すると当該RT(1)が終了してしまうので、このような状態にあっては、遊技者は示唆された色のチェリーではなく、示唆された色の「7」図柄を狙うことにより、いずれかのチェリーが当選していればチェリーが入賞することはなく、RT(1)の終了を回避でき、10枚(1)〜(3)が当選していれば、当選した10枚(1)〜(3)のいずれかを入賞させることができる。
このため、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のいずれかが当選した場合には、分類別報知が実行されることによって、当選した10枚(1)〜(3)を全て入賞させることが可能となる。
また、CPU91aは、入賞することでRT(1)が終了することとなる赤チェリー、青チェリー、白チェリーが当選した際に分類別報知を実行するか否かを決定する終了役報知抽選を、ビッグボーナス中またはRT(1)中に実行し、この終了役報知抽選に当選した場合には、終了役報知回数を決定し、決定した終了役報知回数をRAM91cに設定する。また、RAM91cに終了役報知回数が残っている状態で終了役報知抽選に当選した場合には、RAM91cに残っている終了役報知回数に対して新たに決定した終了役報知回数を加算する。そして、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において、いずれかのチェリーが当選した際(いずれかのチェリーの当選を示す内部当選コマンドを受信したとき)に、終了役報知回数が残っているか否かを判定し、終了役報知回数が残っている場合には、当選したチェリーに対応する分類別報知を実行する。すなわち赤チェリーが当選したときに、赤チェリーまたは10枚(1)の当選を示唆する赤を報知する分類別報知を実行し、青チェリーが当選したときに、青チェリーまたは10枚(2)の当選を示唆する青を報知する分類別報知を実行し、白チェリーが当選したときに、白チェリーまたは10枚(3)の当選を示唆する白を報知する分類別報知を実行する。また、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において、いずれかのチェリーが当選した際に、分類別報知が1回実行される毎に終了役報知回数が1減算されるので、終了役報知回数が残っている範囲内でいずれかのチェリーが当選した際に、分類別報知が実行されることとなる。尚、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において、いずれかのチェリーが当選した際に、終了役報知回数が残っていない場合には、いずれかのチェリーが当選した旨を報知するチェリー当選報知を実行する。
本実施例では、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態においていずれかのチェリーが入賞すると、当該RT(1)の開始から規定ゲーム数に到達する前であってもRT(1)が終了することとなるが、前述のように赤チェリー、青チェリー、白チェリーを構成する左リールの「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄を意図的に入賞ライン上に停止させないことができないので、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態においていずれかのチェリーが当選した場合に、その種類が分からなければ意図的にチェリーを外すことは不可能であり、2/3の確率で当選したチェリーを取りこぼすこととなるが、1/3の確率で当選したチェリーが入賞し、RT(1)が終了することとなってしまう。
これに対してRT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において、いずれかのチェリーが当選した際に、分類別報知が実行されると、遊技者は報知された色によって示唆された色によって、赤チェリーまたは10枚(1)、青チェリーまたは10枚(2)、白チェリーまたは10枚(3)の組み合わせのうち、どの組み合わせが当選したかを認識することが可能となり、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)を構成する左リールの「赤7」図柄、「青7」図柄及び「白7」図柄が入賞ライン上に停止する停止操作位置と、赤チェリー、青チェリー、白チェリーを構成する左リールの「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄を意図的に入賞ラインに停止させない停止操作位置と、を特定することが可能となる。
前述のように左リールにおいて同系色のチェリーと「7」図柄は同時に狙って停止操作を行うことは不可能であり、遊技者は示唆された色のチェリーまたは10枚(1)〜(3)のいずれか一方を選択する必要があるが、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態においていずれかのチェリーが入賞すると当該RT(1)が終了してしまうので、このような状態にあっては、遊技者は示唆された色のチェリーではなく、示唆された色の「7」図柄を狙うことにより、いずれかのチェリーが当選していればチェリーが入賞することはなく、RT(1)の終了を回避でき、10枚(1)〜(3)が当選していれば、当選した10枚(1)〜(3)のいずれかを入賞させることができる。
このため、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において、いずれかのチェリーが当選した場合には、分類別報知が実行されることによって、遊技者は意図的に当選したチェリーを取りこぼすことによって、チェリーの入賞に伴うRT(1)の終了を回避することが可能となる。
CPU91aは、ビッグボーナス中の終了役報知抽選に当選した場合に、終了役報知回数を1回〜4回の範囲で選択する報知回数抽選を実行し、当選した終了役報知回数をRAM91cに設定するか、RAM91cに既に設定されている場合にはその回数に加算する。
ビッグボーナス中の報知回数抽選では、図8(a)に示すように、1回〜4回が選択される割合が、当該報知回数抽選が実行されるビッグボーナスがビッグボーナス(1)(「赤7−赤7−赤7」の組み合わせで移行したビッグボーナス)であるか、ビッグボーナス(2)(「青7−青7−青7」の組み合わせで移行したビッグボーナス)であるか、によって異なり、ビッグボーナス(1)において終了役報知抽選に当選した際に実行される報知回数抽選では、終了役報知回数が1回:20%、2回:20%、3回:40%、4回:20%の割合で選択されるようになっており、その平均回数は2.6回となり、ビッグボーナス(2)において終了役報知抽選に当選した際に実行される報知回数抽選では、終了役報知回数が1回:50%、2回:30%、3回:15%、4回:5%の割合で選択されるようになっており、その平均回数は1.75回となる。すなわちビッグボーナス(1)において終了役報知抽選に当選した際に実行される報知回数抽選では、報知回数が相対的に多い回数が、ビッグボーナス(2)において終了役報知抽選に当選した際に実行される報知回数抽選よりも高い割合で選択され、ビッグボーナス(2)において終了役報知抽選に当選した際に実行される報知回数抽選では、報知回数が相対的に少ない回数が、ビッグボーナス(1)において終了役報知抽選に当選した際に実行される報知回数抽選よりも高い割合で選択されるようになっている。このため、ビッグボーナス(1)で終了役報知抽選に当選した方が、ビッグボーナス(2)で終了役報知抽選に当選した場合よりも多くの終了役報知回数の獲得を期待できるようになっている。
CPU91aは、ビッグボーナス演出として、BB演出モードA〜Cのいずれかの演出モードのうちビッグボーナス入賞時(ビッグボーナス入賞を示す入賞判定コマンドを受信したとき)に遊技者が選択した演出モードのビッグボーナス演出を実行する。詳しくは、ビッグボーナス入賞時に液晶表示器51にBB演出モードA〜Cを定期的に順番に表示し、所望のBB演出モードが表示されているタイミングで賭数設定操作を行うこと(BETコマンドを受信すること)によってその時点で表示されているBB演出モードが設定されるようになっている。尚、BB演出モードはこれに限らず、選択スイッチ55や決定スイッチ56の操作でBB演出モードを遊技者が選択できるようにしても良い。
また、CPU91aは、図8(b)に示すように、BB演出モードに応じて異なる契機で終了役報知抽選を実行するとともに、その際の当選確率もBB演出モードに応じて異なる確率を適用し、さらに終了役報知抽選に当選した旨の告知もBB演出モードに応じて異なる契機で行うようになっている。
詳しくは、BB演出モードAが選択されている場合には、ビッグボーナス中にベルが入賞したとき(ベル入賞を示す入賞判定コマンドを受信したとき)に終了役報知抽選を実行し、その際の当選確率は約4%となる。また終了役報知抽選に当選した場合には、当選したゲーム以降、ベル入賞時(ベル入賞を示す入賞判定コマンドを受信したとき)の1/2の確率で終了役報知抽選に当選した旨を告知し、ビッグボーナスの終了までに告知されなければ当該ビッグボーナスの終了時(ビッグボーナスの終了を示す遊技状態コマンドを受信したとき)に終了役報知抽選に当選した旨を告知する。
BB演出モードBが選択されている場合には、ビッグボーナス中にスイカが当選したとき、またはハズレのとき(スイカの当選、またはハズレを示す内部当選コマンドを受信したとき)に終了役報知抽選を実行し、その際の当選確率は100%となる。また、終了役報知抽選に当選した場合には、その時点ですぐに終了役報知抽選に当選した旨を告知する。
BB演出モードCが選択されている場合には、ビッグボーナス中に10枚(1)〜(3)のいずれかが入賞したとき(10枚(1)〜(3)のいずれかの入賞を示す入賞判定コマンドを受信したとき)に終了役報知抽選を実行し、その際の当選確率は約60%となる。また、終了役報知抽選に当選した場合には、当該ビッグボーナスの終了時(ビッグボーナスの終了を示す遊技状態コマンドを受信したとき)に終了役報知抽選に当選した旨を告知する。
尚、BB演出モードA〜Cに関わらず、ビッグボーナス中の各ゲームにおいて終了役報知抽選に当選する実質的な確率(BB演出モードA:ベルの入賞確率(当選確率)×終了役報知抽選の当選確率、BB演出モードB:スイカの当選確率+ハズレ確率、BB演出モードC:(10枚(1)の当選確率+10枚(2)の当選確率+10枚(3)の当選確率)/3)はほぼ同じ確率(約4%)となる。
また、CPU91aは、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態においても終了役報知抽選を実行するようになっている。図8(b)に示すように、RT(1)中においていずれの特別役も当選していない状態においては、ハズレのとき(ハズレを示す内部当選コマンドを受信したとき)、またはスイカが当選したとき(スイカの当選を示す内部当選コマンドを受信したとき)に終了役報知抽選を実行し、その際の当選確率は、ハズレ時において20%、スイカの当選時において25%となる。またこの場合に終了役抽選に当選した場合には、その時点で終了役報知抽選に当選した旨を告知する。そして、RT(1)において終了役報知抽選に当選した場合にも終了役報知回数を1回〜4回の範囲で選択する報知回数抽選を実行し、当選した終了役報知回数をRAM91cに設定するか、RAM91cに既に設定されている場合にはその回数に加算する。
RT(1)において実行される報知回数抽選では、図8(a)に示すように、1回〜4回が選択される割合が、当該報知回数抽選が実行された契機がハズレ時に終了役報知抽選に当選したか、スイカ当選時に終了役報知抽選に当選したか、によって異なり、ハズレ時に終了役報知抽選に当選した際に実行される報知回数抽選では、1回〜4回がそれぞれ25%の割合で選択されるようになっており、スイカ当選時に終了役報知抽選に当選した際に実行される報知回数抽選では、4回が100%の割合で選択されるようになっている。
CPU91aは、RT(1)中においていずれの特別役も持ち越されていない状態でいずれかの特別役といずれかのチェリーとが同時に当選したときに、終了役報知回数が残存していなければ、チェリー当選報知を実行し、終了役報知回数が残存していれば、当選したチェリーの種類を示す当選役種別報知を実行する。そして、チェリー当選報知が実行され、いずれのチェリーも入賞しなかったときには、その時点で特別役に当選した旨を報知する。一方、当選役種別報知が実行された場合には、いずれかのチェリーが入賞したか否かに関わらず、全てのリールが停止した時点で特別役に当選した旨を報知する。尚、チェリー当選報知が実行され、いずれかのチェリーが入賞したときには、後述のように連続演出が実行され、その連続演出において特別役に当選した旨を報知する。
また、CPU91aは、RT(1)において特別役と同時当選する可能性のあるいずれかのチェリーが入賞したとき(いずれかのチェリーの入賞を示す入賞判定コマンドを受信したとき)、または特別役が単独で当選したか、ハズレ時においていずれの役も入賞しなかったとき(特別役の当選を示す内部当選コマンド、またはハズレを示す内部当選コマンドを受信した後、ハズレを示す入賞判定コマンドを受信したとき)、通常遊技状態において特別役と同時当選する可能性のあるいずれかのチェリーが入賞したときに連続演出を実行するか否かを決定する連続演出抽選を実行し、連続演出抽選に当選した場合に連続演出を次のゲームにわたり実行し、最終的に特別役に当選しているか否かを報知する。
連続演出には、最終的にボーナスの当選を報知する当たりパターンと、最終的にボーナスに当選していない旨を報知するハズレパターンと、が定められており、連続演出抽選では、図9に示すように、連続演出の開始契機となったゲームにおいていずれかの特別役に当選している場合には、100%の割合で当たりパターンを決定し、いずれの特別役にも当選していない場合には、20%の割合でハズレパターンを決定するようになっている。
CPU91aは、連続演出の結果であるか否かに関わらずRT(1)において特別役の当選を報知する際に、液晶表示器51の表示画面の背景を選択する背景選択抽選を行うようになっており、表示画面の背景を背景選択抽選で選択された背景に変更するようになっている。
RT(1)中の表示画面の背景は、昼、夕方、夜の3種類からなり、RT(1)中の背景は常に昼から始まるようになっている。そして背景選択抽選では、ビッグボーナス(1)が当選している場合には、昼:50%、夕方:30%、夜:20%の割合で背景を選択し、ビッグボーナス(2)が当選している場合には、昼:70%、夕方:20%、夜:10%の割合で背景を選択し、レギュラーボーナスが当選している場合には、昼:85%、夕方:10%、夜:5%の割合で背景を選択する。
このように背景選択抽選では、レギュラーボーナスに当選しているときよりもビッグボーナス(2)に当選しているときの方が夕方、夜が高い割合で選択され、ビッグボーナス(2)に当選しているときの方がさらに夕方、夜が高い割合で選択されるようになっている。このため、背景が夕方や夜に変更されることで、より遊技者にとって有利度の高いビッグボーナス(1)の当選が期待できるようになっている。一方、ビッグボーナス(1)が当選している場合でも、50%は昼が選択され、背景が変更されないことがあるため、背景が変更しない場合でもビッグボーナス(1)の当選に期待が持てるようになっている。
CPU91aは、いずれかの特別役が持ち越されている状態において、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のいずれかが当選したときに、当選役種別報知を実行する。
本実施例では、前述のように10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)を構成する左リールの「赤7」図柄、「青7」図柄及び「白7」図柄を意図的に入賞ライン上に停止させることができないので、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)が当選しても、これら10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)を意図的に入賞させることは不可能であり、これらの役に当選した場合には、1/3の確率で入賞させることができるが、2/3の確率で取りこぼしてしまう。
また、RT(1)においていずれの特別役が当選している状態においていずれかのチェリーが入賞してもRT(1)が終了することはないので、RT(1)においていずれかの特別役が当選した後は、赤チェリー、青チェリー、白チェリーを入賞させた方がより多くのメダルを獲得できるが、前述のように赤チェリー、青チェリー、白チェリーを構成する左リールの「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄及び「白チェリー」図柄を意図的に入賞ライン上に停止させることができないので、赤チェリー、青チェリー、白チェリーが当選しても、これら赤チェリー、青チェリー、白チェリーを意図的に入賞させることは不可能であり、これらの役に当選した場合には、1/3の確率で入賞させることができるが、2/3の確率で取りこぼしてしまう。
これに対してRT(1)においていずれかの特別役が当選している状態において、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のいずれかが当選した際に、当選役種別報知が実行されると、当選役を認識することが可能となり、当選した赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)を全て入賞させることが可能となる。
本実施例では、前述のようにRT(1)において賭数が3の場合の実質的な1ゲーム当たりのメダルの期待増減率は、1.05であり、1ゲームあたり約0.15枚ずつメダルが増加することとなる。
しかしながら、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態であれば、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のいずれかが当選した際に、分類別報知が実行され、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)の当選確率と同じ割合で入賞させることが可能である。一方、赤チェリー、青チェリー、白チェリーは入賞させてしまうとRT(1)が終了してしまうこととなり、いずれかのチェリーが当選しても、当選したチェリーを入賞させない方が遊技者にとっては有利となる。
このため、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において最も有利な方法で遊技を行った場合、すなわち分類別報知に従って当選した10枚(1)〜(3)を全て入賞させて、当選したいずれかのチェリーを全て入賞させなかった場合の実質的な1ゲームあたりのメダルの期待増減率(チェリーを除く対象となる役の当選確率×払出枚数の合計値/1ゲームに必要な賭数)は、賭数が3の場合で1.41であり、1ゲームあたり1.23枚ずつメダルが増加することとなり、賭数が2の場合で1.75であり、1ゲームあたり1.51枚ずつメダルが増加することとなる。ここで賭数が2の場合の方が実質的な1ゲームあたりのメダルの期待増減率は高くなるが、賭数2を選択した場合には、一切特別役の抽選が行われることがなくなるので、実質的には賭数3を選択した方が有利となる。
これに対して、RT(1)においていずれかの特別役が当選している状態であれば、いずれかのチェリーが入賞してもRT(1)が終了することはないので、当選したチェリーを全て入賞させた方がより多くのメダルを獲得できる。さらに赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のいずれかが当選した際に、当選役種別報知が実行され、赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)の当選確率と同じ割合で入賞させることが可能である。
このため、RT(1)においていずれかの特別役が当選している状態において最も有利な方法で遊技を行った場合、すなわち当選役種別報知に従って当選した赤チェリー、青チェリー、白チェリー、10枚(1)〜(3)を全て入賞させた場合の実質的な1ゲームあたりのメダルの期待増減率(対象となる役の当選確率×払出枚数の合計値/1ゲームに必要な賭数)は、賭数が3の場合で1.66であり、1ゲームあたり1.99枚ずつメダルが増加することとなり、賭数が2の場合で2.13であり、1ゲームあたり2.26枚ずつメダルが増加することとなる。ここで賭数が2の場合には前述のように一切特別役の抽選が行われなくなるが、既に特別役に当選しているため、賭数2を選択した方が賭数3を選択するよりも有利となる。
このように本実施例では、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態であれば、いずれかのチェリーが当選した際に、当選したチェリーが入賞することでRT(1)が終了してしまうこととなるが、RT(1)においていずれかの特別役が当選すると、以後、いずれかのチェリーが入賞してもRT(1)が終了することがなく、当選したチェリーを入賞させることが可能となるため、RT(1)において特別役が当選することにより、以後、特別役が当選する前に比較してより多くのメダルを獲得することが可能となる。
また、RT(1)においていずれかの特別役が当選している状態では、当選した特別役が入賞すると、当該RT(1)が終了してしまうとともに、賭数として3を選択した場合には、ハズレ時に持ち越されている特別役の構成図柄の引込範囲内で停止操作を行った場合や小役の当選時に持ち越されている特別役の構成図柄の引込範囲内で停止操作を行った場合には、特別役が入賞してしまうため、ハズレまたは小役の当選時に特別役を回避するための操作手順を必要とするが、賭数として2を選択することにより、停止操作のタイミングに関わらず、特別役がいずれの入賞ラインにも揃わないように制御されるので、RT(1)においていずれかの特別役が当選している状態では、賭数2を選択することで、賭数3に比較してより多くのメダルを獲得できるうえに、特別役の入賞を回避するための操作手順を特に行わなくとも、特別役の入賞、すなわちRT(1)が終了してしまうことを回避できる。
これに伴いCPU91aは、RT(1)においていずれかの特別役が当選し、特別役の当選が報知された場合には、以後、RT(1)が規定ゲーム数に到達して終了するか、特別役が入賞して終了するまでの間、液晶表示器51などで2枚賭でゲームを実施することを促す2枚賭促進報知を実行するようになっている。
CPU91aは、通常遊技状態及びRT(1)〜(3)中においてリプレイまたは特別役が当選しているときに、リプレイまたは特別役のいずれかが当選している旨を示すリプレイ告知演出を実行するようになっている。リプレイ告知演出は、基本的にリプレイ当選時に実行されるものであり、当該リプレイ告知演出が実行されるとリプレイが入賞することとなるが、特別役の当選時に実行されるとリプレイが入賞しないこととなるため、リプレイ告知演出が実行され、かつリプレイが入賞しないことにより特別役の当選が示唆されることとなる。リプレイ告知演出は、内部当選コマンドを受信した際に実行する演出パターン選択処理において、リプレイ告知演出用の演出パターンが選択されることにより実行される。演出パターン選択処理では、RT(1)〜(3)中においてリプレイが当選した際に、通常遊技状態においてリプレイが当選した場合に比較して低い確率でリプレイ告知演出用の演出パターンを選択するようになっている。
また、本実施例においてCPU91aは、終了役報知抽選、報知回数抽選、連続演出抽選、背景選択抽選、演出パターン選択処理を行う際に、同一の乱数カウンタから取得した乱数を用いるようになっている。すなわち複数種類の抽選に対して同一の乱数カウンタから取得した乱数を用いて抽選を行うようになっており、これら複数種類の抽選のそれぞれに対して乱数カウンタを設ける必要がない。尚、本実施例では、これら全ての抽選に対して同一の乱数カウンタから取得した乱数を用いて抽選を行うようになっているが、全ての抽選に対して同一の乱数カウンタから取得した乱数を用いる場合でなくとも、少なくとも複数種類の抽選に対して同一の乱数カウンタから取得した乱数を用いるものであれば上記の効果は得られる。
次に、本実施例におけるメイン制御部41のCPU41aが実行する各種制御内容を、図10〜図20に基づいて以下に説明する。
CPU41aは、リセット回路49からリセット信号が入力されると、図10のフローチャートに示す起動処理を行う。尚、リセット信号は、電源投入時及びメイン制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU41aの起動時及びCPU41aの不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa1)、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否か、すなわち電圧が安定しているか否かを判定し(Sa2)、電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下信号が入力されているか否かの判定以外は、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sa2のステップにおいて電圧低下信号が入力されていないと判定した場合には、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)とともに、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定する(Sa4)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa5)、設定キースイッチ37がONの状態か否かを判定する(Sa6)。Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態でなければ、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa7)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa8)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図11に示すエラー処理に移行する。
また、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0であれば、さらに破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa9)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図11に示すエラー処理に移行する。
エラー処理では、図11に示すように、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Sb1)、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示する(Sb2)。
次いで、レジスタに格納されているエラーコードを確認し、当該エラーコードがRAM異常エラーを示すエラーコードであるか否かを判定し(Sb3)、RAM異常エラーを示すエラーコードである場合には、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を行った後(Sb4)、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
また、Sb3のステップにおいて、RAM異常エラーを示すエラーコードではないと判定された場合には、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Sb5)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、さらにリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Sb6)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sb5のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはSb6のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Sb7)、遊技補助表示器12の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させて(Sb8)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、RAM異常エラー以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常エラーによるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除されることはない。
図10に戻り、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa11)、破壊診断用データをクリアする(Sa12)。次いで、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa13)、割込を許可して(Sa14)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
また、Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態であれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa15)、設定値ワークに格納されている値(この時点では0)を1に補正する(Sa16)。次いで、割込を許可して(Sa17)、図12に示す設定変更処理、すなわち設定変更モードに移行し(Sa18)、設定変更処理の終了後、ゲーム処理に移行する。
設定変更処理では、図12に示すように、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワークの値は1に補正されているので、ここでは1である)を読み出す(Sc1)。
その後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となり(Sc2、Sc3)、Sc2のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出されると、Sc1のステップにおいて読み出した設定値に1を加算し(Sc4)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち設定可能な範囲を超えたか否かを判定し(Sc5)、加算後の設定値が7でなければ、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻り、Sc5のステップにおいて加算後の設定値が7であれば設定値を1に補正した後(Sc6)、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。
また、Sc3のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値をRAM41cの設定値ワークに格納して、設定値を確定した後(Sc7)、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(Sc8)。そして、Sc8のステップにおいて設定キースイッチ37のOFFが判定されると、図10のフローチャートに復帰し、ゲーム処理に移行することとなる。
図13は、CPU41aが実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、ゲーム終了時処理では、RTに関連する制御を行うRT処理についても行われる。
図14は、CPU41aがSd2のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
本実施例の内部抽選処理では、まず、当該ゲームの遊技状態に応じて予め定められたメダルの投入枚数である規定枚数を読み出し(Se1)、Se2のステップに進む。規定枚数は、通常遊技状態及びRTにおいては2枚または3枚、レギュラーボーナスの遊技状態においては1枚とされている。
Se2のステップでは、メダルの投入枚数、すなわちBETカウンタの値が、Se1のステップにて読み出した規定枚数と一致するか否かを判定し、メダルの投入枚数が規定枚数と一致すればSe3のステップに進み、メダルの投入枚数が規定枚数と一致しなければSe4のステップに進む。
Se3のステップでは、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が1〜6の範囲であるか否か、すなわち設定値ワークに格納されている設定値が適正な値か否かを判定し、設定値が1〜6の範囲であればSe5のステップに進み、1〜6の範囲でなければSe4のステップに進む。
Se4のステップでは、RAM41cに格納されているデータが正常ではないと判定されたため、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに格納し、図11に示すエラー処理に移行する。
Se5のステップでは、当該ゲームに用いる乱数を取得する乱数取得処理を行い、Se6のステップに進む。乱数取得処理では、サンプリング回路43にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路42が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート41dから入力して、これを抽出し、抽出した乱数に対して所定の論理演算を行い、その結果を乱数として取得する。
Se6のステップでは、当該ゲームの遊技状態に応じて状態番号(0〜5のいずれか)をRAM41cに格納し、Se7のステップに進む。Se7のステップでは、状態番号が示す遊技状態、及びメダル投入枚数(BETカウンタの値)に応じて最初に抽選対象とする役番号をRAM41cに格納し、Se8のステップに進む。Se7のステップでは、状態番号が0〜2のいずれかで賭数が3の場合、すなわち通常遊技状態、RT(1)、RT(2)においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、最初に抽選対象とする役番号として0(ビッグボーナス(1))を設定し、状態番号が0〜2のいずれかで賭数が2の場合、すなわち通常遊技状態、RT(1)、RT(2)においていずれの特別役も持ち越されていない場合、状態番号が3、4のいずれかの場合、すなわちRT(1)、RT(3)においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、最初に抽選対象とする役番号として12(リプレイ)を設定し、状態番号が5の場合、すなわちレギュラーボーナスの場合には、最初に抽選対象とする役番号として13(スイカ)を設定する。
Se8のステップでは、状態番号が5であるか否か、すなわちレギュラーボーナス中であるか否かを確認し、状態番号が5である場合、すなわちレギュラーボーナス中である場合にはSe10のステップに進む。状態番号が5でない場合にはSe9のステップに進む。
Se9のステップでは、抽選対象とする役番号が20であるか否か、すなわちレギュラーボーナス以外の遊技状態において抽選対象となる全ての役の抽選が終了したか否かを確認し、役番号が20である場合にはSe11のステップに進む。20でない場合にはSe10のステップに進む。
Se10のステップでは、抽選対象とする役番号が21であるか否か、すなわちレギュラーボーナスにおいて抽選対象となる全ての役の抽選が終了したか否かを確認し、役番号が21である場合にはSe11のステップに進む。21でない場合にはSe12のステップに進む。
Se11のステップでは、RAM41cにおいて一般役の当選フラグが格納される一般役格納ワークをクリアして、内部抽選処理を終了し、図13に示すフローチャートに復帰する。
Se12のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて、役別テーブルに登録されている共通フラグが1か否かを確認し、1である場合にはSe13のステップに進み、1でない場合にはSe14のステップに進む。
Se13のステップでは、処理対象の役番号及び投入メダル枚数に対応付けて役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレスを読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Se15のステップに進む。
Se14のステップでは、まず、RAM41cに格納されている設定値を読み出し、さらに、処理対象の役番号、投入メダル枚数及び読み出した設定値に対応付けて、役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレスを読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Se15のステップに進む。
Se15のステップでは、内部抽選用の乱数値に、Se13またはSe14のステップにおいて取得した判定値数を加算し、加算の結果を新たな乱数値とし、Se16のステップに進み、判定値数を内部抽選用の乱数値に加算したときにオーバーフローが生じたかを判定する。尚、オーバーフローの発生は、処理対象の役番号に該当する役が当選した旨を示している。そしてオーバーフローが生じた場合にはSe18のステップに進み。オーバーフローが生じなかった場合にはSe17のステップに進む。
Se17のステップでは、処理対象の役番号に1を加算し、Se8のステップに戻る。
Se18のステップでは、役番号が0〜11であるか、すなわち特別役または特別役を含む役の組み合わせを示す役番号か否かを確認し、役番号が0〜11の場合にはSe19のステップに進み、役番号が0〜11でない場合にはSe20のステップに進む。
Se19のステップでは、RAM41cにおいて特別役の当選フラグが格納される特別役格納ワークに、処理対象の役番号に対応する特別役の当選フラグを設定し、Se20のステップでは、RAM41cの一般役格納ワークに、処理対象の役番号に対応する一般役の当選フラグを設定して、内部抽選処理を終了し、図13に示すフローチャートに復帰する。尚、Se20のステップでは、役番号が0〜2の場合、一般役は当選していないため、この場合には、RAM41cの一般役格納ワークをクリアする。
図15は、CPU41aがSd3のステップにおいて実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(本実施例では、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(Sf1)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。
そして、Sf1のステップにおいてウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定する(Sf2)。
次いで、リールモータの回転開始時の設定を行い、リールの回転を開始させる(Sf3)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、役の当選状況、当該ゲームの賭数(BETカウンタの値)、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(Sf4)、停止準備完了時の設定を行う(Sf5)。これにより、停止操作を有効化させることが可能な状態となり、その後、後述するタイマ割込処理(メイン)の原点通過時処理において、リールの定速回転が検出された時点で、停止操作が有効となる。
次いで、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかのストップスイッチの操作が検出されたか否かを判定し(Sf6)、いずれのストップスイッチの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(Sf7)、リール回転エラーが発生していなければ、さらに、投入エラー(メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否か、及び払出エラー(メダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(Sf8、Sf9)、Sf7〜Sf9のステップにおいていずれのエラーの発生も判定されなければ、Sf6のステップに戻る。
また、Sf8のステップにおいて投入エラーの発生が判定された場合、またはSf9のステップにおいて払出エラーが判定された場合には、リール回転中の投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Sf10)、図11に示すエラー処理に移行する(Sf11)。そして、エラーが解除された場合には、再びSf6のステップに戻る。
また、Sf7のステップにおいてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Sf12)、図11に示すエラー処理に移行する(Sf13)。これに伴い、リールの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びSf3のステップに戻り、リールの回転が再開する。
また、Sf6のステップにおいていずれかのストップスイッチの操作が検出された場合には、ストップスイッチに対応するリールモータにおける、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定した後(Sf14)、停止操作に対応するリールの回転が停止するまで待機する(Sf15)。
そして、停止操作に対応するリールの回転が停止すると、当該リールに対応するストップスイッチの操作の検出を無効化した後、全てのリールが停止したか否かを判定し(Sf16)、全てのリールが停止していなければ、Sf4のステップに戻り、全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。
図16は、CPU41aがSd6のゲーム終了時処理において実行するRT処理の制御内容を示すフローチャートである。
RT処理では、まず、RAM41cにRT(1)中フラグが設定されているか否かに基づいてRT(1)中か否かを判定し(Sh1)、RT(1)中でなければ、Sh7のステップに進む。Sh1のステップにおいてRT(1)中であれば、RT(1)の残りゲーム数を格納するためにRAM41cに割り当てられたRTゲーム数カウンタの値を1減算し(Sh2)、残りRTゲーム数が0か、すなわちRTゲーム数カウンタの値が0か否かを判定する(Sh3)。Sh3のステップにおいて残りRTゲーム数が0でなければ、Sh4のステップに進み、いずれかの特別役が入賞したか否かを判定し、いずれの特別役も入賞していなければSh7のステップに進む。Sh3のステップにおいて残りRTゲーム数が0の場合、及びSh4のステップにおいていずれかの特別役が入賞している場合には、RAM41cに設定されているRT(1)中フラグをクリアし(Sh5)、残りRTゲーム数をクリアし(Sh6)、RT(1)を終了させてSh7のステップに進む。
Sh7のステップでは、RAM41cにRT(2)中フラグが設定されているか否かに基づいてRT(2)中か否かを判定し、RT(2)中でなければ、Sh9のステップに進む。Sh7のステップにおいてRT(2)中であれば、RAM41cに設定されているRT(2)中フラグをクリアし(Sh8)、RT(2)を終了させてSh9のステップに進む。
Sh9のステップでは、いずれかの特別役が当選しているか否かを判定し、いずれの特別役も当選していなければSh13のステップに進み、いずれかの特別役に当選していれば、RAM41cにRT(3)中フラグが設定されているか否かに基づいてRT(3)中か否かを判定する(Sh10)。Sh10のステップにおいてRT(3)中であれば、Sh13のステップに進み、RT(3)中でなければ、RAM41cにRT(1)中フラグが設定されているか否かに基づいてRT(1)中か否かを判定する(Sh11)。Sh11のステップにおいてRT(1)中であれば、Sh13のステップに進み、RT(1)中でなければ、RAM1cにRT(3)中フラグを設定し(Sh12)、遊技状態をRT(3)へ移行させてSh13のステップに進む。
Sh13のステップでは、RAM41cにRT(3)中フラグが設定されているか否かに基づいてRT(3)中か否かを判定し、RT(3)中でなければ、Sh16のステップに進む。Sh13のステップにおいてRT(3)中であれば、いずれかの特別役が入賞したか否かを判定し(Sh14)、いずれの特別役も入賞していなければSh16のステップに進み、いずれかの特別役が入賞している場合には、RAM41cに設定されているRT(3)中フラグをクリアし(Sh15)、RT(3)を終了させてSh16のステップに進む。
Sh16のステップでは、いずれかのチェリーが入賞したか否かを判定し、いずれのチェリーも入賞していなければ、Sh23のステップに進み、いずれかのチェリーが入賞していれば、RAM41cにレギュラーボーナス中フラグが設定されているか否かに基づいてレギュラーボーナス中か否かを判定する(Sh17)。Sh17のステップにおいてレギュラーボーナス中であれば、Sh23のステップに進み、レギュラーボーナス中でなければ、いずれかの特別役が当選しているか否かを判定する(Sh18)。Sh18のステップにおいていずれかの特別役が当選していれば、Sh23のステップに進み、いずれの特別役も当選していなければ、RAM41cにRT(1)中フラグが設定されているか否かに基づいてRT(1)中か否かを判定し(Sh19)、RT(1)中でなければ、RAM1cにRT(2)中フラグを設定し(Sh22)、遊技状態をRT(2)へ移行させてSh23のステップに進む。Sh19のステップにおいてRT(1)中であれば、RAM41cに設定されているRT(1)中フラグをクリアし(Sh20)、残りRTゲーム数をクリアし(Sh21)、RT(1)を終了させた後、RAM1cにRT(2)中フラグを設定し(Sh22)、遊技状態をRT(2)へ移行させてSh23のステップに進む。
Sh23のステップでは、ビッグボーナス(1)の終了ゲームか否かを判定し、ビッグボーナス(1)の終了ゲームでなければ、Sh26のステップに進み、ビッグボーナス(1)の終了ゲームであれば、RTの残りゲーム数を格納するためにRAM41cに割り当てられたRTゲーム数カウンタに200を設定し(Sh24)、RAM41cにRT(1)中フラグを設定し(Sh25)、遊技状態をRT(1)に移行させた後、Sh26のステップに進む。
Sh26のステップでは、ビッグボーナス(2)の終了ゲームか否かを判定し、ビッグボーナス(2)の終了ゲームでなければ、RT処理を終了して元の処理に復帰し、ビッグボーナス(2)の終了ゲームであれば、RTの残りゲーム数を格納するためにRAM41cに割り当てられたRTゲーム数カウンタに100を設定し(Sh27)、RAM41cにRT(1)中フラグを設定し(Sh28)、遊技状態をRT(1)に移行させた後、RT処理を終了して元の処理に復帰する。
図17及び図18は、CPU41aが割込3の発生に応じて、すなわち0.56msの間隔で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(メイン)においては、まず、割込を禁止する(Si1)。すなわち、タイマ割込処理(メイン)の実行中に他の割込処理が実行されることを禁止する。そして、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Si2)。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Si3)。Si3のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Si4)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSi8のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSi23の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Si5)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Si6)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Si7)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Si8)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Si9)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
また、Si6のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Si10)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Si11)、各種ソフトウェア乱数を更新する乱数更新処理(Si12)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Si13)、コマンドキューに格納されたコマンドを演出制御基板90に対して送信するコマンド送信処理(Si14)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Si15)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
また、Si4のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、さらに、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Si16)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理(Si17)、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているかを確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する処理を行う原点通過時処理(Si18)、各種スイッチ類の検出信号に基づいてこれら各種スイッチが検出条件を満たしているか否かを判定するスイッチ入力判定処理(Si19)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
また、Si16のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出が判定されたときに、停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Si22)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Si23)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Si24)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
図19は、CPU41aが前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込4内において実行する停止スイッチ処理の制御内容を示すフローチャートである。
停止スイッチ処理では、まず、左、中、右の順番で全てのリールについて、該当するリールのワークに停止操作位置が設定されているか否か、すなわち停止操作が検出されたか否かを判定し(Si101、Si102)、全てのリールについて停止操作が検出されていなければ、停止スイッチ処理を終了し、図18のフローチャートに復帰する。
また、Si101のステップにおいて、いずれかのリールの停止操作が検出されている場合には、Si103のステップに進み、当該リールに対応する停止制御テーブルを参照し、停止リールに対応するワークに設定されている停止操作位置のステップ数を含む領域番号から、停止位置となる領域番号を特定し、Si104のステップに進む。
Si104のステップでは、現在のリール基準位置からのステップ数から、Si103のステップにおいて特定した停止位置までに要するステップ数を算出し、算出したステップ数を設定した後、停止スイッチ処理を終了し、図18のフローチャートに復帰する。
図20は、CPU41aが割込2の発生に応じて、すなわち電断検出回路48からの電圧低下信号が入力されたときに起動処理やゲーム処理に割り込んで実行する電断割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断割込処理(メイン)においては、まず、割込を禁止する(Sj1)。すなわち電断割込処理(メイン)の開始にともなってその他の割込処理が実行されることを禁止する。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sj2)。尚、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否かを判定する(Sj3)。この際、電圧低下信号が入力されていなければ、Sj2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sj4)、Sj1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sj5)、割込前の処理に戻る。
また、Sj3のステップにおいて電圧低下信号が入力されていれば、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sj6)、全ての出力ポートを初期化する(Sj7)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sj8)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sj9)。
そして、電圧低下信号が入力されているか否かの判定(Sj10、尚、Sj10は、Sj3と同様の処理である)を除いて、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にCPU41aは動作停止する。また、このループ処理において、電圧が回復し、電圧低下信号が入力されない状態となると、前述した起動処理が実行され、RAMパリティが0となり、かつ破壊診断用データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAM41cへのアクセスを禁止した後、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理へ移行するようになっているが、ループ処理において何らの処理も行わず、ループ処理が行われている間に、電圧が回復し、リセット回路49からリセット信号が入力されたことに基づいて、起動処理へ移行するようにしても良い。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、RT(1)が開始した後、規定ゲーム数に到達する前にいずれかの特別役が当選しても、その当選した特別役が入賞しなければ、特別役の当選をもってRT(1)が終了することがなく、当選した特別役を入賞させなければ、規定ゲーム数に到達するまでRT(1)に継続して制御することが可能となるため、RT(1)において特別役が当選してもその当選した特別役を入賞させなければ、規定ゲーム数に到達するまでRT(1)を消化することが可能となり、遊技者に対して損失感を与えてしまうことがない。
また、特別役の当選フラグは、該特別役が入賞するまで次ゲーム以降に持ち越されるため、RT(1)が規定ゲーム数に到達することによって終了した後に、その間に当選した特別役を入賞させることが可能となるので、RT(1)の終了時に特別役の当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
本実施例では、特別役と同時当選する可能性のあるいずれかのチェリーが単独で当選することで、1ゲームのみリプレイの当選確率が高まるRT(2)に移行するようになっており、これにより、いずれかのチェリーが入賞すると、次のゲームでリプレイの当選確率が高まる一方、特別役とリプレイが同時に当選すると特別役を構成する図柄よりもリプレイを構成する図柄を入賞ラインに対して優先的に引き込む制御が行われるため、特別役に当選していることが判別困難となり、その間に特別役に当選している可能性を示す連続演出を行うことにより特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に持続させることができるようになっている。
しかしながら、RT(1)中において、規定ゲーム数に到達する前に、いずれかのチェリーが入賞してしまうと、RT(1)の残りゲーム数が2以上であっても、前述のように1ゲームで終了するRT(2)に移行し、その後通常遊技状態に移行してしまうこととなるため、RT(1)の開始後、規定ゲーム数に到達する前にいずれかのチェリーが入賞すると、実質的にRT(1)が終了してしまうこととなる。
このため、本実施例では、いずれかのチェリーが当選しても、当選したチェリーの入賞を回避する操作手順、すなわち当選した色のチェリー図柄の引込範囲外のタイミングで左リールの停止操作を行うことで、当選したチェリーの入賞を回避できるようになっており、RT(1)の開始後、実質的にRT(1)が終了してしまうこととなるいずれかのチェリーが当選しても、当選したチェリーの入賞を回避する操作手順を行うことによってRT(1)を継続させることができるので、RT(1)中に、RT(2)へ移行してRT(1)が終了してしまうことで遊技者が不利益となってしまうことを防止できるとともに、RTを継続させるためには、遊技者の技術介入を必要とするため、RT(1)に伴う興趣を高めることもできる。この際、当選したチェリーの種類によって入賞を回避するための操作手順が変化するうえに、全ての種類のチェリーに共通の回避手順が存在しないため、遊技者がどの種類のチェリーが当選したのかを推察し、それが当たるか否かによってRT(1)が継続するか否かが決定されることとなり、RT(1)に伴う興趣を一層高めることができる。
また、RT(1)においていずれかの特別役が当選した場合には、以後、いずれかのチェリーが入賞してもRT(2)に移行することがなく、当選した特別役を入賞させなければ、例えいずれかのチェリーが入賞しても規定ゲーム数に到達するまでRT(1)が終了してしまうことがないので、この間は、いずれかのチェリーが当選した際に、当選したチェリーを入賞させることで、特別役が当選する前に比較してより多くのメダルを獲得できるようになるため、RT(1)中にいずれかの特別役に当選した場合には、当選しなかった場合に比較して、その後獲得可能なメダル数を増加させることができるようになっている。
また、RT(2)へ移行することとなる赤チェリー、青チェリー、白チェリーは、特別役と同時に当選し得る役であるため、RT(1)の開始後、いずれかのチェリーを入賞させてしまった場合でも、同時に特別役が当選している可能性があるため、このような場合であっても特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。さらに同時に特別役が当選していれば、いずれかのチェリーが入賞してもRT(2)へ移行することがなく、RT(1)が終了することがなく、その後も規定ゲーム数に到達するまでRT(1)が継続するので、いずれかのチェリーが入賞したにも関わらず、RT(1)が継続することによって特別役の当選を間接的に報知することができる。
本実施例では、RT(1)においていずれかの特別役が当選している状態では、当選した特別役が入賞すると、当該RT(1)が終了してしまうとともに、賭数として3を選択した場合には、ハズレ時に持ち越されている特別役の構成図柄の引込範囲内で停止操作を行った場合や小役の当選時に持ち越されている特別役の構成図柄の引込範囲内で停止操作を行った場合には、特別役が入賞してしまうため、ハズレまたは小役の当選時に特別役を回避するための操作手順を必要とするが、賭数として2を選択することにより、停止操作のタイミングに関わらず、特別役がいずれの入賞ラインにも揃わないように制御されるので、RT(1)においていずれかの特別役が当選している状態では、賭数2を選択することで、賭数3に比較してより多くのメダルを獲得できるうえに、特別役の入賞を回避するための操作手順を特に行わなくとも、特別役の入賞、すなわちRT(1)が終了してしまうことを回避できる。すなわちRT(1)においていずれかの特別役が当選した後は、賭数2を選択してゲームを行うといった簡単な手順により、停止操作の手順に関わらず、RT(1)の終了条件となる特別役の入賞を回避することができる。
また、RT(1)においていずれかの特別役が当選し、特別役の当選が報知されると、以後、RT(1)が終了するまで2枚賭でゲームを実施することを促す2枚賭促進報知が実行され、3枚賭でゲームを行うよりも2枚賭でゲームを行った方が簡単であることを遊技者に認識させることができるため、ゲーム性を認知していない遊技者であっても簡単にゲームを実施できる。
また、いずれの特別役も当選していない状態で3枚賭でゲームを行う場合には、特別役及び特別役を含む役の組合せが内部抽選の対象となるが、2枚賭でゲームを行う場合には、特別役及び特別役を含む役の組合せが内部抽選の対象とならないため、いずれの特別役も当選していない状態で、2枚賭でゲームを行うことが3枚賭でゲーム行う場合に比較して有利となってしまうことを防止できる。つまり、特別役が当選していない状態では、3枚賭を推奨し、RT(1)において特別役が当選したとき、すなわち特別役を入賞させない必要があるときのみ例外的に2枚賭でのゲームを推奨することができる。
また、通常遊技状態またはRT(2)においていずれかの特別役が当選したとき(いずれかのチェリーとの同時当選を含む)、RT(1)においていずれかの特別役が当選し、かつそのRT(1)が終了したときに、リプレイの当選確率が通常遊技状態よりも高まるRT(3)に移行するとともに、特別役とリプレイが同時に当選すると特別役を構成する図柄よりもリプレイを構成する図柄を入賞ラインに対して優先的に引き込む制御が行われ、特別役に当選していることが判別困難となるため、例えば、この間に特別役に当選している可能性を報知する演出を行うことによって特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるうえに、特別役が当選していない場合に同じ演出が行われた場合でも遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
本実施例では、RT(1)中においていずれの特別役も当選していない状態においては、10枚(1)、10枚(2)、10枚(3)のいずれかが当選したときに、当選役に対応する分類別報知が実行されるとともに、複数種類のチェリーのうちいずれかの種類のチェリーが当選したときに、終了役報知回数が残っている場合には、当選したチェリーに対応する分類別報知が実行されるようになっているので、分類別報知が実行されると、遊技者は報知された色によって、赤チェリーまたは10枚(1)、青チェリーまたは10枚(2)、白チェリーまたは10枚(3)の組み合わせのうち、どの組み合わせが当選したかを認識することが可能となり、その結果、当選した可能性のあるチェリーの入賞を回避する操作手順を知ることができ、RT(1)を継続させることが可能となり、終了役報知回数によってRT(1)が継続するゲーム数を大きく変動させることができるため、RT(1)に伴う興趣をさらに高めることができる。また、遊技者は、RT(1)において常にチェリーの入賞を回避するための操作手順を実践する必要が無く、分類別報知が実行されたときのみチェリーの入賞を回避する操作手順を行えば良いので、RT(1)における遊技者の負担を軽減できる。
また、RT(1)中においていずれの特別役も当選していない状態において、赤チェリーまたは10枚(1)が当選しているときには赤を示唆する分類別報知が、青チェリーまたは10枚(2)が当選しているときには青を示唆する分類別報知が、白チェリーまたは10枚(3)が当選しているときには白を示唆する分類別報知が、それぞれ実行されるとともに、赤チェリーを入賞させるための操作手順と10枚(1)を入賞させるための操作手順、青チェリーを入賞させるための操作手順と10枚(2)を入賞させるための操作手順、白チェリーを入賞させるための操作手順と10枚(3)を入賞させるための操作手順がそれぞれ異なっているため、RT(1)中においていずれの特別役も当選していない状態において、分類別報知が実行されたときであっても、遊技者は、その報知に従うままに停止操作をすれば良いのではなく、停止操作の操作手順を選択しなければならない。これにより、RT(1)中において当選した役について報知されたゲームでの遊技が単調になりすぎずに済み、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、赤チェリーを入賞させるための操作手順で停止操作していたのでは10枚(1)を入賞させることはできず、青チェリーを入賞させるための操作手順で停止操作していたのでは10枚(2)を入賞させることはできず、白チェリーを入賞させるための操作手順で停止操作していたのでは10枚(3)を入賞させることはできない。同様に、10枚(1)を入賞させるための操作手順で停止操作をしていたのでは赤チェリーを入賞させることはできず、10枚(2)を入賞させるための操作手順で停止操作をしていたのでは青チェリーを入賞させることはできず、10枚(3)を入賞させるための操作手順で停止操作をしていたのでは白チェリーを入賞させることはできない。すなわち、赤チェリーと10枚(1)、青チェリーと10枚(2)、白チェリーと10枚(3)の双方を入賞させることが可能な共通の操作手順が存在しないため、分類別報知がなされないときには、遊技者が操作手順を選択しなければならないので、遊技が単調となることがない。
また、赤チェリーを入賞させるための操作手順と10枚(1)を入賞させるための操作手順、青チェリーを入賞させるための操作手順と10枚(2)を入賞させるための操作手順、白チェリーを入賞させるための操作手順と10枚(3)を入賞させるための操作手順がそれぞれ異なっているため、赤チェリーの入賞を回避するための操作手順と10枚(1)を入賞させるための操作手順、青チェリーの入賞を回避するための操作手順と10枚(2)を入賞させるための操作手順、白チェリーの入賞を回避するための操作手順と10枚(3)を入賞させるための操作手順は共通することとなる。そして、RT(1)中においていずれの特別役も当選していない状態において、いずれかのチェリーが当選したときに、当選したチェリーに対応する分類別報知が実行されることで、その当選したチェリーの種類(色)が示されるのと同時に、当選したチェリーの入賞を回避するために狙う指標となる図柄も示すことが可能となる。
また、終了役報知回数を付与するか否か、すなわちRT(1)中においていずれの特別役も当選していない状態において複数種類のチェリーのうちいずれかの種類のチェリーが当選したときに分類別報知を実行するか否かを決定する終了役報知抽選を、ビッグボーナス中に行うとともに、その結果がビッグボーナス中に報知されるため、ビッグボーナス中の興趣を高めることができる。
また、遊技者が選択したBB演出モードに対応する契機で終了役報知抽選を実行するとともに、その際の当選確率もBB演出モードに対応する確率を適用するようになっており、遊技者が選択したBB演出モードに応じて終了役報知回数を付与するか否かを決定するタイミングや、そのタイミングでの期待感が変化するので、遊技者が遊技に積極的に参加しているという意識を高めることができる。さらに終了役報知抽選に当選した旨の告知もBB演出モードに対応する契機で行うようになっているので、終了役報知抽選のタイミングとその告知タイミングとを適格に関連させることができる。
また、終了役報知抽選に当選した場合に、複数の異なる回数からいずれかの回数を終了役報知回数として選択する報知回数抽選が実行されるようになっており、報知回数抽選で当選した終了役報知回数によって、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において、いずれかのチェリーが当選した際に分類別報知が実行される回数が変化し、その結果、RT(1)の継続が期待できるゲーム数も変化するので、RT(1)に伴う興趣を一層高めることができる。
本実施例のビッグボーナスには、ビッグボーナス(1)とビッグボーナス(2)があり、ビッグボーナス(1)の方がその後移行するRT(1)の規定ゲーム数が多く、さらにより比較的多い終了役報知回数(3回、4回)が選択される割合が高いので、ビッグボーナス(1)の方がビッグボーナス(2)よりも更なるメダルの獲得が期待できるようになっている。
このように本実施例では、特別役の種類に応じて、その後のRT(1)の継続ゲーム数、すなわちRT(1)が終了するまでに獲得が期待できるメダル数も変動するので、特別役の種類に応じてメダルの増減にメリハリを持たせることができる。
また、本実施例では、ビッグボーナス中だけでなく、RT(1)においても、ハズレのとき、またはスイカの当選時に終了役報知抽選を実行するようになっており、RT(1)中においても終了役報知回数が付与され得るため、RT(1)中において終了役報知回数が無くなってしまった場合や、ビッグボーナス中に終了役報知回数を獲得できなかった場合であっても、RT(1)の継続に期待できる。
本実施例では、RT(1)において特別役の当選が報知されることで、液晶表示器51の表示画面の背景を選択する背景選択抽選を行い、表示画面の背景を背景選択抽選で選択された背景に変更するようになっており、RT(1)において表示画面の背景が変化することによって特別役の当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、背景選択抽選では、レギュラーボーナスに当選しているときよりもビッグボーナス(2)に当選しているときの方が夕方、夜が高い割合で選択され、ビッグボーナス(2)に当選しているときの方がさらに夕方、夜が高い割合で選択されるようになっている。このため、背景が夕方や夜に変更されることで、より遊技者にとって有利度の高いビッグボーナス(1)の当選が期待できるようになっている。一方、ビッグボーナス(1)が当選している場合でも、50%は昼が選択され、背景が変更されないことがあるため、背景が変更しない場合でもビッグボーナス(1)の当選に期待が持てるようになっている。
このように背景選択抽選では、当選した特別役の種類に応じた確率で背景を選択するようになっており、背景の変化の仕方に応じて当選した特別役の種類を示唆することが可能となる。
本実施例では、通常遊技状態及びRT中においてリプレイまたは特別役のいずれかが当選している旨を示すリプレイ告知演出を実行するとともに、RT(1)〜(3)においてリプレイが当選した際に、通常遊技状態においてリプレイが当選した場合に比較して低い確率でリプレイ告知演出が実行されるようになっており、RT(1)〜(3)に移行することによってリプレイの確率が高くなってもそれに伴ってリプレイ告知演出の頻度が極端に高くなってしまうことがなく、適度な演出のバランスを保つことができるので、リプレイ告知演出が煩わしいものとなってしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、RT(1)〜(3)においてもリプレイ告知演出を実行するようになっているが、少なくともRT(1)、RT(2)においてはリプレイ告知演出を実行せず、RT(3)においても特別役の当選が告知された後は、リプレイ告知演出を実行しないようにしても良く、このようにした場合でも上記同様の効果を得られる。
また、本実施例では、CPU41aが演出制御基板90に対して遊技の進行に応じたコマンドを送信し、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されたコマンドに基づいて演出の制御を行うようになっており、CPU41aは、コマンドを送信するのみで演出の制御を行う必要がないので、CPU41aの処理負荷を軽減できるうえに、演出を多彩なものにできる。
また、遊技制御基板40から演出制御基板90にコマンドが送信されるコマンド伝送ラインが、遊技制御基板40と演出制御基板90との間で演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40に演出制御基板90が直接接続される構成ではないので、コマンド伝送ラインからCPU41aに対して外部から不正な信号が入力され、遊技の制御に影響を与えられてしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、メダルの増加が期待できるRT(1)(2)を適用しているが、直接的にメダルの増加が期待できるものでなくても良く、直接的にメダルの増加は期待できないが、何らかの価値(例えば、メダルの増加が期待できる遊技状態(当選している役の種類が報知される報知遊技状態(いわゆるAT))などの抽選機会やその抽選機会の高確率状態など)が付与されることによって間接的にメダルの増加が期待できるものであっても良い。
前記実施例では、RT(1)が開始した後、規定ゲーム数に到達する前にいずれかの特別役が当選した場合には、RT(1)を終了させず、いずれかの特別役が入賞したとき、いずれかのチェリー、すなわち終了役が入賞したとき、または特別役も終了役も入賞せずに規定ゲーム数に到達したときにRT(1)を終了させるようになっているが、RT(1)に規定ゲーム数を設けず、RT(1)が開始した後、いずれかの特別役が入賞したときまたは終了役が入賞したときにRT(1)を終了させるようにしても良い。
前記実施例では、いずれかの特別役が当選している状態では、RT(1)中に終了役が入賞してもRT(1)が終了しないようになっているが、いずれかの特別役が当選しているか否かに関わらずRT(1)中に終了役が入賞した場合にはRT(1)を終了させるようにしても良い。
前記実施例では、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態で特別役と終了役とが同時に当選した場合に、当選した終了役が入賞してもRT(1)が終了しないようになっているが、RT(1)においていずれかの特別役が持ち越されている状態で終了役が入賞してもRT(1)が終了しない構成とし、RT(1)においていずれの特別役も持ち越されていない状態で、特別役と終了役とが同時に当選し、当選した終了役が入賞することでRT(1)が終了するようにしても良い。この場合には、RT(1)は終了することとなるが、終了役が入賞し、RT(1)が終了しても特別役が当選していることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
前記実施例では、終了役として、3種類の役を適用しているが、1種類または2種類であっても良いし、4種類以上であっても良い。
前記実施例では、遊技者が操作し得る全ての操作手順に対して、必ずいずれかの種類の終了役の入賞手順が割り当てられているとともに、いずれかの種類の終了役の入賞を回避する操作手順には、必ず他の少なくとも1種類の終了役の入賞手順を含む構成とすることにより、全種類の終了役に共通の回避手順が存在しないようになっているが、異なる種類の終了役の入賞手順の一部または全部が共通する構成であっても良い。
さらに、遊技者が操作し得る全ての操作手順に対して、全ての終了役について入賞を回避する操作手順を設けるようにしても良く、このようにした場合には、遊技者の技術介入によって確実に規定ゲーム数までRT(1)を継続させることができる。また、この場合には、特別役及び終了役の双方を回避可能な操作手順を設けることが好ましく、このようにすることで、共通の操作手順で特別役及び終了役の双方を回避できる。
前記実施例では、RT(1)の終了役として、RT(1)よりも短いゲーム数(1ゲーム)で終了するRT(2)の移行役を適用しており、終了役が入賞してもRT(2)の期間はリプレイ確率が高い状態となるが、終了役が入賞した時点で次のゲームから通常遊技状態に移行するようにしても良い。
前記実施例では、RT(2)のゲーム数として1ゲームを適用しているが、少なくともRT(1)の規定ゲーム数よりも短いゲーム数であれば良い。さらに、RT(2)が特定の終了役の入賞で終了する場合には、終了役の出現率に基づくRT(2)の平均ゲーム数がRT(1)の規定ゲーム数よりも短いゲーム数であれば良い。
前記実施例では、全種類の終了役の当選確率が同一確率であるが、終了役の種類に応じて異なる当選確率としても良く、このようにすることで、通常遊技状態においては最も当選確率の高い種類の終了役の入賞手順で停止操作を行うことで、通常遊技状態でのメダルの払出率を上げることができ、RT(1)中においては当選確率の高い種類の終了役の回避手順にて停止操作を行うことで、RT(1)の終了を回避する確率を高めることができる。すなわち遊技者が技術介入を行うか否かによって遊技者にとっての有利度に差が生まれるため、興趣を高めることができる。
前記実施例では、ビッグボーナスの終了後にRT(1)に移行するようになっているが、その他の契機、例えば、レギュラーボーナスの終了後にRT(1)に移行するようにしたり、RT(1)の移行役の組み合わせが揃ったことを契機にRT(1)に移行するようにしても良い。
前記実施例では、転落役を構成する図柄を、引込範囲を超えて配置することにより、引込範囲外のタイミングでリールの停止操作を行うことにより終了役の入賞を回避できるようになっているが、例えば、複数の終了役に対して入賞を回避するための異なるリールの停止順を定めておき、いずれかの終了役が当選した際に、その終了役の種類に対応して定められた入賞を回避するためのリールの停止順で停止操作がなされた場合に、終了役を取りこぼすように制御し、該入賞を回避するためのリールの停止順とは異なる順番で停止操作がなされた場合に、終了役を入賞させるようにしても良く、このようにすることで比較的簡単な技術介入で終了役を入賞させないようにすることができる。尚、この場合には、終了役と同時に他の小役が当選するようにし、終了役を取りこぼした場合に同時に当選している他の小役が入賞することが好ましく、このようにすることで終了役を取りこぼした場合でも小役が入賞し、メダルを獲得することができる。
前記実施例では、左リールにおいて終了役を回避可能なタイミングで停止操作を行い、中リール、右リールにおいて特別役を回避可能なタイミングで停止操作を行うか、2枚賭でかつ左リールにおいて終了役を回避可能なタイミングで停止操作を行うことにより、終了役及び特別役の双方を回避できるようになっているが、例えば、いずれかのリールについて終了役の引込範囲外の停止操作位置と、特別役の引込範囲外の停止操作位置と、が重なるように図柄を配置することで、いずれかのリールに終了役の種類に応じてその終了役及び特別役の双方を回避可能な停止操作位置(当選した終了役を構成する図柄の引込範囲外であり、かつ特別役を構成する図柄の引込範囲外となる停止操作位置)を設け、このような停止操作位置で停止操作を行うことにより特別役及び終了役の双方を回避可能としても良く、このようにすることでいずれか1つのリールの停止操作を行うのみで特別役及び終了役の双方を回避できる。
前記実施例では、終了役報知抽選に当選した場合に、その後のRT(1)で終了役が当選した際にその終了役の種類を識別可能な分類別報知が実行される終了役報知回数を、複数の異なる回数から選択する報知回数抽選が実行されるようになっており、報知回数抽選で当選した終了役報知回数によって、その後移行するRT(1)で終了役が当選した際に分類別報知が実行される回数が変化することで、RT(1)の継続ゲーム数を変動させるようにしているが、例えば、分類別報知が実行される確率を複数の異なる確率から選択し、選択した確率に基づいて分類別報知を実行することによってRT(1)の継続が期待できるゲーム数を変化させるようにしても良く、このようにした場合にもRT(1)に伴う興趣を一層高めることができる。
前記実施例では、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態において、いずれかのチェリーが当選した際に、当選したチェリーに対応する分類別報知を実行するようになっているが、当選したチェリーの種別を特定可能な当選役種別報知によって当選したチェリーの種類を報知するようにしても良い。
前記実施例では、RT(1)中においていずれの特別役も持ち越されていない状態でいずれかの特別役といずれかのチェリーとが同時に当選したときに、終了役報知回数が残存していなければ、チェリー当選報知を実行し、いずれのチェリーも入賞しなかったときには、その時点で特別役に当選した旨を報知し、いずれかのチェリーが入賞したときには、後述のように連続演出が実行され、その連続演出において特別役に当選した旨を報知するようになっているが、チェリー当選報知を実行し、いずれのチェリーも入賞しなかったときには、特別役の当選を報知せず、チェリーが入賞したときに、次のゲームの賭数設定操作などを契機としてRT(1)の継続とともに、特別役の当選を報知するようにしても良く、このようにすることで、チェリーが入賞しなかったときは、チェリーの入賞を回避してRT(1)が継続しているように遊技者に思わせて、チェリーが入賞したときに特別役の当選を報知するとともにRT(1)も継続することとなるので、チェリーの入賞でRT(1)が終了したと思った遊技者に対して意外性のある告知を行うことが可能となる。
前記実施例では、RT(1)においていずれかの特別役が当選している状態において、赤チェリー、青チェリー、白チェリーのいずれかが当選した際に、当選役種別報知が実行され、これらの当選役を入賞させることができるようになっているが、RT(1)においていずれかの特別役が当選した後、いずれかのチェリーが入賞したときに、チェリー当選報知のみを行い、その後いずれかのチェリーが入賞したときから当選役種別報知を実行するようにしても良く、このようにすることで、特別役の当選以後、必ずチェリーの当選役種別報知が実行される訳ではなく、遊技者が選択した種類のチェリーと実際に当選したチェリーの種類が一致して初めてチェリーの当選役種別報知が実行されることとなり、チェリーの当選役種別報知の開始契機、すなわちより有利な状態に移行する契機に変化を持たせることができる。
前記実施例では、RT(1)中にいずれかの特別役に当選している旨を報知する場合には、表示画面の背景を選択する背景選択抽選を行い、表示画面の背景を背景選択抽選で選択された背景に変更するようになっているが、少なくとも演出態様を変更するものであれば同様の効果を得られるものであり、例えば、BGMや演出効果音、LED、ランプなどの点灯態様を変更するものであっても良い。
前記実施例では、当選した特別役の種類に応じた確率で演出態様を変更するようになっているが、当選した特別役の種類に応じた確率で、演出態様を変更するタイミング(ゲーム開始時、第1停止時、第2停止時、第3停止時、役の入賞時など)を選択するようにしても良く、このようにした場合でも、演出態様の変化するタイミングに応じて当選した特別役の種類を示唆することが可能となるので、興趣を一層効果的に高めることができる。
前記実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34や払出センサ35など、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。