JP5319702B2 - アンテナ装置、無線通信端末 - Google Patents

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Description

本発明は共振周波数を切り替えることのできるアンテナ装置、無線通信端末に関する。
一般的に、アンテナ装置において、異なる周波数の共振を得るには、異なる周波数の数だけアンテナ素子およびアンテナ素子を動作させるための送受信回路を用意すればよい。しかしながら、追加のアンテナ素子や、送受信回路を設けると、アンテナ装置内に大きなスペースが必要となる。すなわち、アンテナ装置において、共振させる周波数の数が増えるにつれ、アンテナ装置が大型化することになる。
そこで、従来、異なる周波数の共振を得つつ、アンテナ装置の小型化を図るための工夫が提案されてきた。
例えば、特許文献1には、2本のアンテナ素子の接続/開放を、スイッチによって切り替えるアンテナ装置が開示されている。
特許文献1に記載のアンテナ装置では、スイッチの切り替えにより、アンテナとして動作する当該アンテナの実質的な長さ(以降において、電気的な長さと称する)を変化させて、2種類の周波数の信号に共振するようにしたことで、アンテナ素子毎に設ける必要があった回路を共通化して、アンテナ装置の小型化を図っている。
日本国公開特許公報「特開2008−29001号公報(2008年2月7日公開)」
しかしながら、上述のような従来技術では、単に2つのアンテナ素子の導通・非導通を切り替えて、電気的な長さを変化させているだけなので、2つのアンテナ素子に対して、せいぜい2種類の共振周波数しか得られなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、2個のアンテナ素子により少なくとも3つの共振周波数を得ることができるアンテナ装置、無線通信端末を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係るアンテナ装置では、第1のアンテナ素子と、第2のアンテナ素子と、上記第1のアンテナ素子および上記第2のアンテナ素子にそれぞれ給電する給電部と、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通/非導通を切り替えるスイッチング素子とを備え、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とは、上記スイッチング素子により、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部とが非導通となっているとき、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とが互いに静電容量結合する位置に配置されていることを特徴としている。
上記構成によれば、第1の給電経路において、スイッチング素子によって、第1のアンテナと、給電部とが導通されているとき、第1のアンテナ素子、および、第2のアンテナ素子は、給電部からの給電を受けて、それぞれ所定の共振周波数にて、1/4波長アンテナとして動作する。
これに対して、第1の給電経路において、スイッチング素子によって、第1のアンテナ素子と、給電部とが非導通となっているときには、第1のアンテナ素子と、第2のアンテナ素子とは、両者において電荷のやり取りが生じる状態、すなわち、静電容量結合した状態となる(以降において、電気的に結合すると表現する)ように配置されている。
このため、第1のアンテナ素子は、第2のアンテナ素子を介して、給電部からの給電を受けることができる。
このとき第1のアンテナ素子は、両端が開放されている状態であるため、1/2波長アンテナとして動作する。よって、第1のアンテナ素子の共振周波数は、第1のアンテナ素子と、給電部とが導通されているときよりも、高域に変化する。
すなわち、スイッチング素子によって、第1のアンテナ素子と、給電部との導通/非導通を切り替えることにより、第1のアンテナ素子のアンテナとしての動作を切り替えることができる。
また、スイッチング素子によって、第1のアンテナと、給電部とが非導通となっているときにおいても、第2のアンテナ素子は、給電部からの給電を受けて、1/4波長アンテナとして動作するが、上記静電結合により、第1のアンテナ素子と電気的に結合することで、第2のアンテナ素子の電気的な長さが長くなる。これにより、第2のアンテナ素子の共振周波数は、第1のアンテナ素子と、給電部とが導通されているときよりも、低域に変化する。
この結果、第1のアンテナと、給電部との間の導通/非導通を切り替える前後において、第1のアンテナ素子、第2のアンテナ素子のそれぞれを、異なる共振周波数にて動作させることができる。
つまり、第1のアンテナ素子と、第2のアンテナ素子とにより、少なくとも3つの共振周波数を得ることができる。
本発明に係るアンテナ装置は、第1のアンテナ素子と、第2のアンテナ素子と、上記第1のアンテナ素子および上記第2のアンテナ素子にそれぞれ給電する給電部と、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通/非導通を切り替えるスイッチング素子とを備え、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とは、上記スイッチング素子により、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部とが非導通となっているとき、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とが互いに静電容量結合する位置に配置されている構成である。
ゆえに、2個のアンテナ素子により少なくとも3つの共振周波数を得ることができるという効果を奏する。
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分に分かるであろう。また、本発明の利点は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の各構成を示すものであり、アンテナ装置を一方向から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を搭載するための携帯電話機を示した斜視図であり、(a)は、携帯電話機の外観を示したものであり、(b)は、携帯電話機の筐体の図示を省略し、その内部に搭載されているアンテナ装置等を示したものである。 携帯電話機の概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るアンテナ制御部の回路構成を概略的に示した模式図である。 ダイオード制御回路の回路構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係るアンテナ装置のリターンロス特性の概略を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を別の方向から見た斜視図であり、アンテナ装置の一実施例を示す図である。 整合回路の回路構成の一例を示す回路図である。 実施例1に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。 実施例2に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。 実施例3に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。 実施例4に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。 実施例5に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。 実施例6に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を一の方向から見た斜視図であり、アンテナ装置の一検討例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を他の方向から見た斜視図であり、アンテナ装置の一検討例を示す図である。 検討例1に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を一の方向から見た斜視図であり、アンテナ装置の一検討例を示す図である。 アンテナ装置における、共振周波数の切り替え動作について示したフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の他の実施例を示す斜視図である。 整合回路の回路構成の一例を示す回路図である。 実施例7に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の別の実施例を示す斜視図である。 整合回路の回路構成の一例を示す回路図である。 実施例8に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。 ダイオード制御回路の回路構成の変形例を示す回路図である。 アンテナ装置の回路構成を概略的に示した模式図である。 本発明の他の実施形態に係る整合回路の回路構成について示した回路図である。 本発明の他の実施形態に係るアンテナ装置のリターンロス特性を示すグラフである。
〔実施の形態1〕
本発明のアンテナ装置に関する一実施形態について図1〜図26に基づいて説明すれば以下のとおりである。
まず、図2を用いて、本実施形態に係るアンテナ装置を搭載する携帯電話機(無線通信端末)について説明する。図2は、本実施形態に係るアンテナ装置を搭載するための携帯電話機の典型例を示した斜視図であり、(a)は、携帯電話機の外観を示したものであり、(b)は、携帯電話機の筐体の図示を省略し、その内部に搭載されているアンテナ装置等を示したものである。
(携帯電話機の外観)
図2の(a)に示すように、アンテナ装置50を搭載する携帯電話機1は、典型的には、表示部54および操作部57が設けられた筐体3を備えている。表示部54は、各種情報をユーザに提供する表示を行うものであり、操作部57は、ユーザからの操作を受け付けるためのものである。携帯電話機1は、操作部57において受け付けた操作に応じて、携帯電話網等の通信システムへの接続を行うことができる。
また、図2の(b)に示すように、携帯電話機1の筐体3の内部には、携帯電話機1に関する各種制御を行うため回路基板2が搭載されている。そして、回路基板2は、アンテナの制御を行うためのアンテナ制御部8を備えている。アンテナ装置50は、アンテナ制御部8を含む回路基板2と、アンテナ部10とから構成されている。
なお、携帯電話機1の筐体3は、折り畳み式の機構を備えるものであってもよいし、スライド式の機構を備えるものであってもよく、その形態には特に制限はない。
(携帯電話機の各種機能)
次に、図3を用いて、携帯電話機1の各種機能について説明する。図3は、携帯電話機の概略構成を示す機能ブロック図である。
図示のとおり、携帯電話機1は、制御部19、振動部51、照明部52、記憶部53、表示部54、音声出力部55、音声入力部56、操作部57、無線部(給電部)20、スイッチ部58、アンテナ部10を備える構成である。
制御部19は、携帯電話機1における各種構成を統括的に制御するものである。制御部19の機能は、例えばRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリなどの記憶素子に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することによって実現される。本実施形態では、特に、制御部19は、スイッチ部58や、無線部20の制御を行う通信制御部59を備えている。
振動部51は、着信時に、偏心モータなどの振動素子により携帯電話機1を振動させて、ユーザに対する報知を行うものである。
照明部52は、LED(light emitting diode)などの発光素子を用いて光を照射するものである。
記憶部53は、各種データおよびプログラムを記憶するものである。記憶部53は、例えば、フラッシュメモリ、ROM,RAM等により構成することができる。
表示部54は、制御部19から画像データを受信し、受信した画像データに基づいて表示画面に画像を表示するものである。具体的には、表示部54は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
音声出力部55は、制御部19からの音声信号を音波に変換して外部に出力するものである。具体的には、音声出力部55は、レシーバ、スピーカ、音声出力用コネクタなどを備える構成である。例示的には、携帯電話機1では、通話を行う場合においてレシーバが利用され、着信を報知する場合においてスピーカが利用される。また、音声出力部55が備える音声出力用コネクタにヘッドホンを接続して、ヘッドホンから音声出力を行うこともできる。
音声入力部56は、外部から入力された音波を、電気信号である音声信号に変換して制御部19に送信するものである。具体的には、音声入力部56はマイクロホンを備える構成である。
操作部57は、携帯電話機1が備える筐体3の表面に設けられた操作ボタンなどの入力デバイスをユーザが操作することにより、操作データを作成して制御部19に送信するものである。入力デバイスとしては、ボタンスイッチの他にタッチパネルなどが挙げられる。
無線部20は、制御部19から受信した送信データを、送信信号に変調し、変調した送信信号を、アンテナ部10を介して外部に送信するとともに、外部からアンテナ部10を介して受信した受信信号を受信データに復調し、復調した受信データを制御部19に送信するものである。また、使用するシステム(周波数帯域)に応じて、無線部20の内部の回路がフィルタによって選択されたり、スイッチによって切り替えられたりすることで、携帯電話機1が各通信システムで使用可能になる。
スイッチ部58は、制御部19の制御を受けて、アンテナ部10における共振周波数を切り替えるものである。
アンテナ部10は、電波を外部に送り出すとともに外部から電波を受け取るためのものである。
なお、図2の(b)に示したアンテナ制御部8は、無線部20、スイッチ部58、および通信制御部59の3つの機能ブロックに対応している。
(アンテナ装置の構成要素)
次に、図1を用いて、アンテナ装置50の構成要素について説明する。図1は、本実施形態に係るアンテナ装置50の各構成を示すものであり、アンテナ装置50を一方向から見た斜視図である。
なお、説明の便宜上、図1において、矢印P1の向きを「上向き」と定義する。また、以降の図面において、図1を用いて説明する部材と同じ機能を有するものについては、同じ符号を付しており、特筆すべきことが無ければ、その説明は省略する。
まず、図1を参照しながら、アンテナ装置50の各構成について説明する。同図に示すとおり、アンテナ装置50は、アンテナ部10と、回路基板2とから構成される。
アンテナ部10は、アンテナ土台9、アンテナ素子(第1のアンテナ素子、第2のアンテナ素子)11、12を備える。
図示のとおり、回路基板2の一端に、誘電体材料からなるアンテナ土台9が設けられており、アンテナ土台9の表面上に、電波を送受信するためのアンテナ素子11、12が設けられている。
回路基板2は、アンテナ部10を制御するためのアンテナ制御部8を備える基板である。なお、回路基板2は、携帯電話機1の各種機能を実現するための回路を搭載していてもよい。
アンテナ制御部8には、アンテナ素子11、12と、アンテナ制御部8とを接続するための板ばね端子であるアンテナ接続部(接続部分)41、42が設けられている。
アンテナ素子11、12は、板状の導電性部材で構成されている。アンテナ素子11、12の線路は、アンテナ接続部41、42との接続箇所から、アンテナ土台9の側面に沿って、アンテナ土台9の上方に延びて、アンテナ土台9の上面に至り、アンテナ土台9の上面において屈曲しながら展開している。なお、アンテナの形状、長さ、幅、屈曲の数等は、適宜変更が可能であるが、その実施例については後ほど詳細に述べる。
また、アンテナ素子11の共振周波数をfとし、fに対する波長をλとすると、アンテナ接続部41、42の間の距離W11は、アンテナ素子11の電気的な長さがλ/4となるλに対して、λ/15より小さくなるよう構成されている。
本実施形態では、例示的に、アンテナ素子11の線路長は、アンテナ素子12の線路長よりも大きいものとしている。また、これにより、アンテナ素子11の電気的な長さは、アンテナ素子12の電気的な長さよりも長くなっている。
(アンテナ制御部の回路構成)
次に、図4を用いて、アンテナ制御部8の回路構成について説明する。図4は、アンテナ制御部8の回路構成を概略的に示した模式図である。
アンテナ制御部8は、給電線路(第1の給電経路、第2の給電経路)13、整合回路(インピーダンス整合回路)14、給電接続部(第1の給電経路、第2の給電経路)15a、15b、PINダイオード(スイッチング素子、半導体素子)16、ダイオード制御回路17、信号線18、制御部19、無線部(給電部)20、チョークコイル21、DCカット22、およびアンテナ接続部41、42を備える。
同図に示すように、アンテナ制御部8において、アンテナ素子11は、アンテナ接続部41に接続されている。また、アンテナ接続部41は、給電接続部15aに接続されている。
給電接続部15aは、DCカット22、整合回路14を介して、給電線路13の一端と接続されている。給電線路13の他端は、無線部20と接続されており、無線部20から供給される高周波電流をアンテナ素子側に伝える。なお、DCカット22は、直流電流を、無線部20に流入させないために設けられているものであり、高周波電流を透過的に流すので、アンテナ制御部8の高周波特性に影響を与えない。
また、アンテナ接続部41と、DCカット22との間には、PINダイオード16が設けられている。そして、アンテナ接続部41と、PINダイオード16との間に接続されているダイオード制御回路17から制御電圧により、PINダイオード16のONと、OFFとが切り替えられる。
また、アンテナ素子12は、アンテナ接続部42と接続されている。また、アンテナ接続部42は、給電接続部15bに接続されている。
給電接続部15bは、DCカット22、整合回路14を介して、給電線路13と接続されている。また、PINダイオード16に電位差を持たせるためチョークコイル21が接続されている。なお、チョークコイル21は、所定周波数以上の高周波電流を流さないので、アンテナ素子11の回路の高周波特性に影響を与えない。
無線部20は、制御部19と接続されている。また、制御部19と、ダイオード制御回路17とは、信号線18によって接続されている。
ダイオード制御回路17は、制御部19から信号線18を介して伝えられる。
なお、図3において示した、スイッチ部58は、PINダイオード16、ダイオード制御回路17から構成される。
(ダイオード制御回路について)
次に、図5を用いて、ダイオード制御回路17の詳細について説明する。図5は、ダイオード制御回路17の回路構成を示す回路図である。
図5に示すように、ダイオード制御回路17は、PINダイオード16に流れる直流電流を調整する抵抗23、高周波電流を遮断するためのチョークコイル24、高周波電流を接地するためのDCカット25によって構成される。信号線18において、抵抗23およびチョークコイル24は、直列に接続され、DCカット25は、並列に接続されている。
チョークコイル24と、DCカット25とは、PINダイオード16に直流電流を流す一方で、制御部19に高周波電流を流入させないためのものである。
なお、PINダイオード16のON/OFFは、制御部19が、ダイオード制御回路17を介してPINダイオード16に印加する電圧を制御することにより行なわれる。
すなわち、制御部19の制御により、所定値以上の順方向電圧をPINダイオード16に対して印加すると、PINダイオード16はON状態になる。
また、抵抗23の両端で発生する電圧と、抵抗23の抵抗値とによって、PINダイオード16に流れる直流電流を制御することができ、PINダイオード16に流れる直流電流量によって、PINダイオード16の動作特性が決まる。なお、PINダイオード16に流れる直流電流量は、抵抗23の両端で発生する電圧と、抵抗23の抵抗値とから、オームの法則を用いて導出することができる。
一方、制御部19の制御により、PINダイオード16に対して印加する順方向電圧が、所定値未満となれば、PINダイオード16は、OFF状態になる。制御部19は、PINダイオード16をOFF状態にするために、PINダイオード16に対して印加する順方向電圧の電圧値を0Vとしてもよい。
(アンテナ装置の動作について)
次に、図4を再び参照しつつ、図6を用いて、アンテナ装置50の動作について説明する。図6は、本実施形態に係るアンテナ装置50のリターンロス特性の概略を示すグラフである。
リターンロス特性は、アンテナ放射として利用される放射損失が大きいほど小さくなり、アンテナを設計する上では、できる限りこのリターンロス特性が小さくなるように設計することが望ましい。
図6において、PINダイオード16がON状態のときのリターンロス特性を、実線のグラフで示しており、また、PINダイオード16がOFF状態のときのリターンロス特性を、破線のグラフで示している。同図に示す実線・破線グラフにおいて、下に凸となっている箇所が共振している周波数である。
図6に示すように、本実施形態に係るアンテナ装置50は、PINダイオード16のON/OFF状態のそれぞれにおいて、複数の共振周波数を得る。
同図において、アンテナ素子11、12は、PINダイオード16がON状態のとき、それぞれ共振周波数f1、fで動作する。
なお、アンテナ素子12は、アンテナ素子11よりも電気的に短いため、図6に示すように、アンテナ素子11が動作する周波数f1よりも、高域の周波数fで共振している。
また、同図に示すように、アンテナ素子11、12は、PINダイオード16がOFF状態のとき、それぞれ共振周波数f4、f3で動作する。
すなわち、PINダイオード16がON状態からOFF状態に切り替わることで、アンテナ素子11の共振周波数は、矢印Aで示すように変化し、f1からf4になる。ここで、f4は、f1の略2倍となっている。
また、PINダイオード16がON状態からOFF状態に切り替わることで、アンテナ素子12の共振周波数は、矢印Bで示すように変化し、f2からf3になる。ここで、f3は、f2よりも低域の周波数である。
(アンテナ素子の動作原理について)
次に、図4を参照しつつ、PINダイオード16がON状態のとき、OFF状態のとき、それぞれの状態におけるアンテナ素子11、12の動作原理について以下に説明する。
(1:アンテナ素子11について)
(i)ON状態の場合
ON状態となったPINダイオード16は、微小な抵抗値を有する抵抗素子として機能するので、給電接続部15aの両端を接続し、これによりアンテナ素子11は、給電接続部15a経由で、給電線路13に接続される。
このため、無線部20から、給電線路13を介して、アンテナ素子11に所定の高周波電流が供給される。これにより、アンテナ素子11は、周波数f1(Hz:ヘルツ)で共振する1/4波長アンテナとして動作する。このときの波長をλ1(m)、光速をc(m/s)(≒3×10(m/s))、アンテナ素子11の全長をL1(m)とすると、λ1およびL1は、以下の式(1)、(2)により得ることができる。
λ1 = c/f1 ・・・ (1)
L1 = λ1/4 ・・・ (2)
アンテナ素子11は、アンテナ素子12よりも電気的に長いため、図6に示すように、アンテナ素子11は、アンテナ素子12が動作する周波数f2よりも、低域の周波数で共振している。
また、このようにアンテナ素子11が、1/4波長アンテナとして動作するとき、アンテナ接続部41では、電流分布が最大となる。
(ii)OFF状態の場合
OFF状態となったPINダイオード16は、非常に大きな抵抗値、および、非常に小さな容量値を有する抵抗素子として機能するので、給電接続部15aの両端を開放し、これにより、アンテナ素子11と、給電線路13との接続が開放された状態となる。
アンテナ素子11の両端が開放されることにより、アンテナ素子11は、1/2波長アンテナ素子として動作し、電気的な長さがλ4/2となる周波数f4で共振する。
ところで、アンテナ素子11、12は導体からなるため、その面積・距離・誘電率に応じて決定される静電容量を有する。また、所定範囲内に2つの導体を設置すると、導体間で静電容量による電荷のやり取りが生じる。すなわち、アンテナ素子11、12間において、容量結合が起こる。
容量結合が起こるには、アンテナ接続部41、42の間の距離W11は、アンテナ素子11の電気的な長さが、λ1/4となるλ1に対して、λ1/15以下となるよう構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、PINダイオード16がOFF状態となっている状態において、アンテナ素子11と、アンテナ素子12との間で、静電容量による電荷のやり取りが生じる。なお、アンテナ素子11と、アンテナ素子12との間において、静電容量による電荷のやり取りが生じている状態を、以後、「アンテナ素子11と、アンテナ素子12とが電気的に結合している状態」と称する。
アンテナ素子11と、アンテナ素子12とが電気的に結合すると、給電接続部15bには、無線部20から高周波電流が供給されるので、アンテナ素子11は、アンテナ接続部41、42における静電容量による電荷のやり取りを通じてこの高周波電流の供給を受け得る。
ここで、f4に対する波長をλ4とすると、f1、f4、λ1、λ4の関係は次の式(3)、(4)で表すことができる。
λ4 = c/f4 ・・・ (3)
L1 = λ4/2 = (2×λ4)/4 ・・・(4)
また、ここで、(2)式の左辺と、()式の左辺とは、ともに「L1」で等しいため、次の式(5)を得る。
λ1 = 2×λ4 ・・・ (5)
すなわち、(5)式より、λ4は、λ1の半分の長さである。
また、(1)式と、(3)式とを変形したものに、(5)式を適用すると、次の式(6)を得る。
f4 = c/λ4 = 2×c/λ1 = 2×f1 ・・・ (6)
すなわち、(6)式より、f4は、f1の2倍の周波数である。
これら(1)〜(6)式の関係は、実際には若干の誤差により厳密には成り立たない場合がある。上記誤差の原因としては、例えば、アンテナ素子11と電気的に結合しているアンテナ素子12の長さによる影響が少なからず含まれ、また周波数特性を有する整合回路14の影響等が挙げられる。このため、f4は、厳密に、f1の周波数の2倍とならないこが多い。
(2:アンテナ素子12について)
(i)ON状態の場合
上述のとおり、アンテナ素子12は、アンテナ素子11よりも電気的に短いため、図6に示すように、アンテナ素子12は、アンテナ素子11が動作する周波数f1よりも、高域の周波数で共振している。
なお、このとき、アンテナ素子12は、1/4波長アンテナとして動作する。また、このようにアンテナ素子12が、1/4波長アンテナとして動作するとき、アンテナ接続部41では、電流分布が最大となる。
(ii)OFF状態の場合
PINダイオード16がON状態およびOFF状態のいずれの状態においても、アンテナ素子12は、1/4波長アンテナとして動作する。
しかし、ここで、アンテナ素子11と、アンテナ素子12との距離が所定以内であれば、アンテナ素子12と、アンテナ素子11とが電気的に結合し、共振周波数が変化する。
具体的には、上述のとおり、アンテナ接続部41と、アンテナ接続部42との距離が、λ1/15以内であれば、アンテナ素子12と、アンテナ素子11と電気的に結合する。
このため、アンテナ素子12と、アンテナ素子11とが電気的に結合し、これにより、アンテナ素子12の電気的な長さが長くなる。
この結果、アンテナ素子12は、f2よりも、低域の周波数f3で共振する。
(アンテナ装置の実施例)
次に、図7〜図14を用いて、本実施形態に係るアンテナ装置50において、アンテナ素子11の長さL1を一定として、アンテナ素子12の長さL2を変化させた場合の実施例1〜6について説明する。
図7は、本実施形態に係るアンテナ装置を別の方向から見た斜視図であり、アンテナ装置の一実施例を示す図である。図8は、整合回路14の回路構成の一例を示す回路図である。また、図9〜図14は、それぞれ、実施例1〜6に係るアンテナ装置50のリターンロス特性を示すグラフである。
図7では、矢印P21の向きを、アンテナ土台9の裏面の向き、矢印P22の向きをアンテナ土台9の前面の向き、矢印P23の向きをアンテナ土台9の上方の向きとして説明する。
実施例1〜6では、図7に示すように、回路基板2の厚さを0.8mmとし、長辺方向(矢印P21の方向)の長さを、105mm、短辺方向の長さを42mmとしている。また、アンテナ土台9の高さを6mmとしている。
また、実施例1〜6では、図7に示すように、アンテナ素子11は、6つの直線部分K11a〜K11fから構成されている。直線部分K11a〜K11fは、アンテナ素子11の先端である直線部分K11aから、アンテナ素子11の根元にあるアンテナ接続部41と接続されている直線部分K11fまで、直列に接続されている。
図7に示すように、直線部分K11a〜K11fは、アンテナ土台9の上面に配置されており、また接続された直線部分どうしがなす角は、直線部分K11dを除き、直角になるように構成されている。なお、直線部分K11cおよび直線部分K11dがなす角と、直線部分K11dおよび直線部分K11eがなす角とは、それぞれ略120°である。
そして、直線部分K11fは、図面上では、アンテナ土台9の裏面に隠れているが、アンテナ土台9の裏面、すなわち直線部分K11eと、アンテナ接続部41(不図示)との間に配置されている。
また、直線部分K11a〜K11fの長さは、それぞれ、8mm、7mm、19mm、8mm、15mm、6mmに構成されている。よって、アンテナ素子11全体の長さL1は、L1=8+7+19+8+15+6=63mmである。
一方、アンテナ素子12は、4つの直線部分K12a〜K12dを備えている。直線部分K12a〜K12dは、アンテナ素子12の先端である直線部分K12aから、アンテナ素子12の根元にあるアンテナ接続部42と接続されている直線部分K12dまで、直列に接続されている。
直線部分K12dは、アンテナ土台9の前面、すなわち、直線部分K12cと、アンテナ接続部42との間に配置される。また、直線部分K12cは、アンテナ土台9の上面に配置されており、アンテナ土台9の裏面に配置される直線部分K12bに接続されている。
直線部分K12a、K12bは、アンテナ土台9の前面に配置されており、直線部分K12a、K12bどうしは、直角に接続されておりL字形状となっている。
また、直線部分K12b、K12cおよびK12dの長さは、それぞれ、1mm、7mm、および6mに構成されている。以下の各実施例では、直線部分K12aの長さを変化させて長さL2を調整する。
また、図7において、アンテナ装置50の回路構成については、図面のレイアウトの都合上、一部省略して記載している。
続いて、図8を用いて整合回路14の回路構成について説明する。図8に示すように、整合回路14は、給電線路13に対し並列にチップコイル28が設けられている構成である。整合回路14に設けられているチップコイル28は、3.3nHのものを使用している。そして、アンテナ素子11、12の給電接続部15a、15bの幅は、1.5mmとしている。なお、チップコイル28は、チョークコイル21の機能を兼ねることもできる。
以下、図9〜図14を用いて、各実施例について説明する。図9〜図14では、PINダイオード16がON状態のときのリターンロス特性を示すグラフを実線により記載し、PINダイオード16がOFF状態のときのリターンロス特性を示すグラフを破線により記載している。
[実施例1:L2=40mm(f1:f2≒4:5)]
実施例1について、図9を参照しながら説明する。
実施例1では、L2を40mmに調整している。すなわち、直線部分K12aの長さは、26mmである。図9に示すとおり、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の共振周波数f1、f2の比は、およそ4:5となっている。
また、図9に示すとおり、PINダイオード16がOFF状態のとき、アンテナ素子12の共振周波数f3は、f2よりわずかに低域に変化している。そして、アンテナ素子11の共振周波数f4は、f1の略2倍となっているが、f4においては、共振が小さく、放射損失も小さい。
しかしながら、結果として、2つのアンテナ素子によって4つの共振周波数が得られている。
[実施例2:L2=35mm(f1:f2≒3:4)]
実施例2について、図10を参照しながら説明する。
実施例2では、L2を35mmに調整している。すなわち、直線部分K12aの長さは、21mmである。図10に示すとおり、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の共振周波数f1、f2の差が、実施例1の場合よりも、やや大きくなっている。
また、図10に示すとおり、PINダイオード16がOFF状態のとき、アンテナ素子12の共振周波数f3は、f2よりわずかに低域に変化するとともに、より大きな共振を得ている。
そして、アンテナ素子11の共振周波数f4は、f1の略2倍となっているが、実施例1のときと同様、f4においては、共振が小さく、放射損失も小さい。
しかしながら、結果として、2つのアンテナ素子によって4つの共振周波数が得られている。
[実施例3:L2=30mm(f1:f2≒2:3)]
実施例3について、図11を参照しながら説明する。
実施例3では、L2を30mmに調整している。すなわち、直線部分K12aの長さは、16mmである。図11に示すとおり、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の共振周波数f1、f2の差が、上記各実施例の場合よりも、さらに大きくなっている。
また、図11に示すとおり、PINダイオード16がOFF状態のとき、アンテナ素子12の共振周波数f3は、f2より低域に変化している。この変化の幅は、上記各実施例とくらべると大きくなっている。
そして、アンテナ素子11の共振周波数f4は、f1の略2倍となっているが、これまでの各実施例と同様、f4においては、共振が小さく、放射損失も小さい。
しかしながら、結果として、2つのアンテナ素子によって4つの共振周波数が得られている。
[実施例4:L2=25mm(f1:f2≒1:2)]
実施例4について、図12を参照しながら説明する。
実施例4では、L2を25mmに調整している。すなわち、直線部分K12aの長さは、11mmである。図12に示すとおり、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の共振周波数f1、f2の比は、およそ1:2となっている。
また、図12に示すように、PINダイオード16がOFF状態のときにおけるアンテナ素子12の共振周波数f3と、f2との差が、上述の各実施例の場合よりも大きくなっている。
そして、f4では、上述の各実施例の場合と比べて、共振が大きく、良好なリターンロス特性が得られているため、放射損失が大きくなっている。
実施例4では、2つのアンテナ素子によって4つの共振周波数が得られており、かつ好ましいアンテナ特性が得られている。
[実施例5:L2=20mm(f1:f2≒5:11)]
実施例5について、図13を参照しながら説明する。
実施例5では、L2を20mmに調整している。すなわち、直線部分K12aの長さは、6mmである。図13に示すとおり、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の共振周波数f1、f2の差が、実施例4の場合よりも大きくなっている。
また、図13に示すとおり、PINダイオード16がOFF状態のときにおけるアンテナ素子12の共振周波数f3と、f2との差が、実施例4の場合よりも大きくなっている。
そして、アンテナ素子11の共振周波数f4は、f1の略2倍となっており、また実施例4のときよりも、f4において、共振が大きく、良好なリターンロス特性が得られているため、放射損失が大きくなっている。
このように、実施例5では、2つのアンテナ素子によって4つの共振周波数が得られており、かつ好ましいアンテナ特性が得られている。
[実施例6:L2=15mm(f1:f2≒1:3)]
実施例6について、図14を参照しながら説明する。
実施例6では、L2を15mmに調整している。すなわち、直線部分K12aの長さは、1mmである。図14に示すとおり、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の共振周波数f1、f2の差が、これまでの実施例と比べて、さらに大きくなっている。
また、図14に示すように、PINダイオード16がOFF状態のときにおけるアンテナ素子11の共振周波数f4は、f2とほぼ同じ帯域に変化している。また、f4における共振は、f2におけるものと比べて、帯域が広く、かつリターンロス特性もより良好である。
一方、アンテナ素子12の共振周波数f3は、f2と比べて大きく低域に変化している。
このように、実施例6では、2つのアンテナ素子によって4つの共振周波数が得られており、かつ好ましいアンテナ特性が得られている。
(実施例1〜6についてのまとめ)
以上の検討から、f1が、f2の略1/2であるとき、PINダイオード16がOFF状態のときに、より良好なリターンロス特性を得られる傾向があるといえる。
(さらなる検討)
次に、図15〜図18を用いて、上記検討において、良好なリターンロス特性を示した実施例4の構成を参考に、アンテナ接続部41と、アンテナ接続部42を離間した場合の構成について検討する。
[検討例1]
まず、図15および図16を用いて、検討例1として検討するアンテナ装置50について説明すると次のとおりである。図15および図16は、本検討例に係るアンテナ装置50を、それぞれ別の方向から見た斜視図である。
図示のとおり、検討例1に係るアンテナ装置50は、実施例4の構成よりも、アンテナ接続部41と、アンテナ接続部42との距離を離間させるとともに、実施例4の構成のように、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の周波数f1、f2の比が、f1:f2≒1:2となるようにアンテナ素子11、12のパターンや整合を適宜調整している。
図15および図16に示すとおり、アンテナ装置50は、交流電源40を備える。交流電源40は、図1を用いて示したアンテナ装置50における無線部20と同等の機能を備えるものである。
同図において、アンテナ接続部41と、交流電源40との間は、給電接続部15aで接続されており、アンテナ接続部42と、交流電源40との間は、給電接続部15bで接続されている。PINダイオード16付近には、3.3nHの整合用のチップコイル45と、1000pFのDCカット46とを設けている。ここで、チップコイル45は直流電流を流すチョークコイルの機能も兼ねている。また、アンテナ接続部42に設けられている整合用のチップコイル49には、3.3nHのものを使用している。
ここで、アンテナ部10について、実施例4の構成と、本検討例の構成との異同について詳細に説明すると次のとおりである。
なお、説明の便宜上、アンテナ土台9において、アンテナ接続部42が設けられている一端をT2端とし、他端を、T1端とする。また、矢印P25の向きを、アンテナ土台9の上面とし、矢印P24の向きをアンテナ土台の背面として、以下、図15および図16を参照しながら説明する。
まず、アンテナ素子11、12の幅は、1.5mmのままである。
そして、アンテナ12の形状、長さL2は、実施例4から変更しておらず、アンテナ接続部42の位置にも変更はない。
一方、実施例4に比べると、本検討例に係る構成では、アンテナ接続部41と、アンテナ接続部42との間の距離が大きくなっており、両者の距離は、3mmから、23mmに変更されている。
すなわち、実施例4に比べて、アンテナ接続部41は、実施例4の場合に比べて、よりT1端側に位置が変更されており、この変更によって、アンテナ接続部41と、T1端との距離がより短くなっている。アンテナ接続部41と、T1端との間の距離は、17.5mmである。
このため、本検討例では、アンテナ素子11の形状を次に示すように変更して、アンテナ接続部41と、T1端との距離が短くなった分のアンテナ素子11の長さを、確保するとともに、電気的な長さを確保している。
すなわち、本検討例では、アンテナ素子11は、アンテナ土台9の上面において、アンテナ接続部41の上部から、矢印P27の向きに、T1端にかけて伸びるつづら折の形状となっており、アンテナ土台9のT1端において、コの字に折り返されており、そこからさらにアンテナ土台9の背面に伸びる構成である。
言い換えれば、アンテナ素子11のアンテナパターンは、アンテナ土台9において、アンテナ接続部41よりもT1端側に配置されている。
より詳細には、アンテナ土台9の上面において、アンテナ素子11のつづら折の折り返し部分がなす角は全て直角であり、アンテナパターンどうしの隙間は、全て1mmである。また、アンテナ土台9のT1端において、アンテナ土台9の上面から6mmの位置で折り返されている。そして、アンテナ土台9の背面において、T1端から伸びるアンテナ素子11の長さは、17.5mmである。
続いて、図17を用いて、検討例1に係るアンテナ装置50のリターンロス特性について説明すると以下のとおりである。
図17に示すように、上述のとおり、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の周波数f1、f2の比が、f1:f2≒1:2となっている。
ここで、PINダイオード16をOFF状態とした場合、アンテナ素子11の周波数f3は、f2とほとんど変わらない。また、この場合において、アンテナ素子12については、共振周波数帯が、発生していない。すなわち、図17に示すグラフでは、図12に見られたようなアンテナ素子12の共振周波数f4は現れていない。
f1は、略930MHzであるため、f1での波長λ1≒323mmである。アンテナ接続部41と、アンテナ接続部42との間の距離は、23mmであるので、λ1/15≒21.5mmよりも少し大きい。
このことから、アンテナ素子11のアンテナパターンを、アンテナ土台9において、アンテナ接続部41よりもT1端側に配置する場合、アンテナ素子11、12が電気的に結合するには、アンテナ接続部41、42の間の距離が、λ1/15以下であることが好ましい。
[検討例2]
図18を用いて、検討例2として検討するアンテナ装置50について説明すると次のとおりである。図18は、本検討例に係るアンテナ装置50を示す斜視図である。
図示のとおり、検討例2に係るアンテナ装置50は、検討例1に係るアンテナ装置50について、アンテナ素子11のパターンを、アンテナ土台9の上面においてT2端側に突出させるとともに、アンテナ土台9の背面におけるアンテナ素子11の長さを短くしたものである。
より具体的には、アンテナ素子11のパターンを、アンテナ土台9の上面においてT2端側に8mm突出させている。また、アンテナ土台9の背面におけるアンテナ素子11の長さを、4mmに変更している。
本検討例に係る構成において、PINダイオード16をOFF状態とすると、f3、f4の共振を得ることができる。このように、アンテナ素子11のパターンを、アンテナ土台9の上面においてT2端側に突出した形状とすると、f3、f4の共振を得られる場合がある。
[検討例3]
アンテナ装置50において、アンテナ接続部41、42の間の距離が、λ1/15より大きく、また、アンテナ素子11のアンテナパターンを、アンテナ土台9において、アンテナ接続部41よりもT1端側に配置するという構成における変形例についてさらに検討する。
このような構成のアンテナ装置50において、アンテナ素子12の先端を伸ばして、アンテナ素子12が、上記各検討例の場合よりも、アンテナ素子11により近づくような配線にすると、PINダイオード16がOFF状態のときに、f3、f4の共振が得られる場合がある。
すなわち、本検討例に係るアンテナ装置50では、PINダイオード16がON状態のときには、f1と、f2との比が、2よりも小さいような構成であるが、当該構成においても、PINダイオード16がOFF状態のときに、f3、f4の共振が得られる場合がある。
以上で検討したように、アンテナ素子の配置、アンテナ素子の形状等を適宜調整することにより、アンテナ素子11と、アンテナ素子12とを、ある程度近接させた構成とすれば、アンテナ素子11と、アンテナ素子12とを電気的に結合させることができる。
これにより、OFF状態のときに、アンテナ素子11、12において、共振周波数f3、f4を得るという本発明の効果を得ることができる。
(携帯電話機への適用例)
次に、図19を用いて、このようなアンテナ装置50を、携帯電話機1における通信に適用する際の処理の流れについて説明する。図19は、アンテナ装置50における、共振周波数の切り替え動作について示したフローチャートである。以下では、例示的に、携帯電話機1が、所定の周波数で通信を行うよう指定する周波数指定情報を含む電波を受信したとき、どのように動作するかについて説明する。
なお、周波数指定情報は、例えば、特定の周波数を指定する情報であってもよく、使用すべき周波数帯を特定できるような情報であればよい。以下では、一例として、周波数指定情報では、図6で示したf1、f2、f3、f4のいずれか1つが指定されているものとする。
(処理の流れ)
まず、アンテナ部10において周波数f1〜f4のうち、いずれか1つの周波数帯域の使用を指定する周波数指定情報を含む電波を受信すると(S11)、受信した電波を無線部20が復調して、周波数指定情報を含む受信データを生成する(S12)。
無線部20は、生成した受信データを制御部19に送信すると、制御部19が、受信データに含まれる周波数指定情報に基づいて、周波数f1〜f4のうち、いずれの周波数帯域を使用すべきかを判定する(S13)。
そして、制御部19は、この判定の結果、使用する周波数帯域に応じて、使用する周波数帯域等、適式な通信を行うための情報を無線部20に通知するとともに、スイッチ部58に制御信号を出力して、PINダイオード16のON/OFFを制御する。
すなわち、使用すべき周波数帯域が、f1またはf2である場合(S13において「f1またはf2」)、制御部19は、PINダイオード16に所定値以上の順方向電圧を印加し、PINダイオード16をON状態にする(S14)。これにより、アンテナ部10は、共振周波数f1、f2により動作(S15)して、携帯電話機1は、共振周波数f1またはf2での通信が可能となる。
一方、使用すべき周波数帯域が、f3またはf4である場合(S13において「f3またはf4」)、制御部19は、PINダイオード16に印加する順方向電圧を、所定値以下にして、PINダイオード16をOFF状態にする(S16)。これにより、アンテナ部10は、共振周波数f3、f4により動作(S17)して、携帯電話機1は、共振周波数f3またはf4での通信が可能となる。
(変形例)
以下に、アンテナ装置50における、共振周波数の切り替え動作の好ましい変形例について説明する。
周波数指定情報は、受信する電波に含まれている場合に限定されない。例えば、周波数指定情報が、特定の通信アプリケーションに対応付けられて記憶部53に記憶されていてもよい。そして、制御部19が、実行するアプリケーションに応じて、当該アプリケーションに対応づけられている周波数指定情報を記憶部53から読み出し、読み出した周波数指定情報に基づいて、図19で示したような通信処理を行ってもよい。
例示的に、携帯電話機1の位置情報を特定するためのGPS(global positioning system)アプリケーションを制御部19が実行する場合について示すと次のとおりである。
まず、操作部57において、ユーザからGPSアプリケーションを起動する旨の操作を受け付ける。GPSアプリケーションを起動する旨の操作に応じて、制御部19は、記憶部53に格納されているGPSアプリケーションを読み出し、起動するとともに、周波数指定情報を読み出す。
このとき、制御部19は、上記S13〜S17の処理を実行し、所定の周波数帯域での通信を可能な状態にする。その後、制御部19は、GPSアプリケーションによる通信を行い、通信によって得られた情報に基づいて位置情報を算出し、表示部54に算出した位置情報等を表示する。
例えば、制御部19は、読み出した周波数指定情報から、GPSアプリケーションが通信するための周波数帯域を特定する。ここで、GPSアプリケーションが使用する周波数帯域がf3であったとすると、制御部19は、S13、S16、S17の順に処理を行い、共振周波数f3にて、アンテナ部10を動作させる。
以上のように、特定の通信アプリケーションが用いる周波数帯に適合するように、アンテナ部10を制御してもよい。
すなわち、周波数指定情報を含む電波を受信した後に、アンテナ部10の制御を開始するのではなく、まず、特定の周波数帯域の通信が可能なようにアンテナ部10の制御を行った後に、電波の送信や受信を開始することにより通信を行ってもよい。
なお、制御部19が実行する通信アプリケーションは、GPSアプリケーションに限られず、他にも無線LAN(Local Area Network)、テレビジョン放送、Bluetooth(登録商標)等の通信アプリケーションであってもよい。
そして、特定の周波数帯域の通信が可能なようにアンテナ部10の制御を行った後に、電波の送信や受信を開始するのは、上記のような通信アプリケーション実行時のみならず、音声通話やデータ通信実行時であってもよい。
音声通話の場合には、ユーザが携帯電話機1の操作部57に設けられた通話開始ボタン(不図示)を押すと、制御部19において、図19で示したような通信処理を行って、送信や受信を開始する。また、ユーザからの電話番号入力を検出すると、制御部19において、入力された電話番号で使用する周波数を特定することで、図19で示したような通信処理を行って、送信や受信を開始してもよい。
データ通信の場合には、ユーザが携帯電話機1の操作部57に設けられたデータ取得ボタン(不図示)を押すと、制御部19において、図19で示したような通信処理を行って、アンテナ部10を制御した後に、送信や受信を開始する。
また、アンテナ装置50は、携帯電話機1に限られず、その他の無線による通信を行う機器、すなわち無線端末に適用することが可能である。具体的に例示すると、アンテナ装置50は、パーソナルコンピューター、ベースステーション、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機等に適用が可能である。
(通信システムへの適合)
次に、本実施形態に係るアンテナ装置50を、各通信システムに適合させる、実施例について説明する。すなわち、以下で説明するのは、アンテナ装置50を、各無線通信方式で使用される周波数帯に適合させる実施例である。
[実施例7]
まず、図20、図21、および図22を用いて、アンテナ素子11、12の共振周波数を、GSM(Global System for Mobile Communications)帯、PCS(Personal Communication Service)帯、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)帯を用いる通信システムに適合させる場合について説明する。具体的には、この例では、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の共振周波数を、それぞれGSM帯、PCS帯に適合させ、PINダイオード16がOFF状態のときに、アンテナ素子11、12の共振周波数を、それぞれW−CDMA方式のバンドI、バンドXIに適合させる場合について説明する。
図20は、本実施形態に係るアンテナ装置50の一実施例を示す斜視図である。図20では、矢印P31の向きを、アンテナ土台9の上面の向き、また、矢印P32の向きをアンテナ土台9の前面の向きとして説明する。
(アンテナ素子およびアンテナ土台の構成)
アンテナ素子11、12は、板状の導電性部材で構成されており、その幅を1.5mmで作成している。また、アンテナ土台9は、比誘電率2程度の誘電体により構成している。本実施例では、図20に示すように、アンテナ素子11、12は、アンテナ土台上に設けられている。
アンテナ素子11は、6つの直線部分K21a〜K21fを備える。
また、本実施例では、直線部分K21a〜K21fの長さは、それぞれ、12mm、7mm、20mm、8mm、15mm、6mmである。よって、アンテナ素子11全体の長さL1は、L1=12+7+20+8+15+6=68mmである。
それ以外の特徴点については、図7を用いて示したアンテナ素子11と同様であるので、その説明を省略する。
一方、アンテナ素子12は、3つの直線部分K22a〜K22cを備えている。直線部分K22a〜K22cは、アンテナ素子12の先端である直線部分K22aから、アンテナ素子12の根元にあるアンテナ接続部42と接続されている直線部分K22cまで、直列に接続されている。
直線部分K22cは、アンテナ土台9の前面、すなわち、直線部分K22bと、アンテナ接続部42との間に配置される。
直線部分K22a、K22bは、アンテナ土台9の上面に配置されており、直線部分22a、22bどうしは、直角に接続されておりL字形状となっている。
直線部分K22a、K22bは、アンテナ土台9の上面に配置されており、直線部分22a、22bどうしは、直角に接続されておりL字形状となっている。
また、直線部分K22a、K22bおよびK22cの長さは、それぞれ、14mm、7mm、および6mに構成されている。よって、アンテナ素子12全体の長さL2は、L2=14+7+6=27mmである。
(回路の構成)
続いて、本実施例におけるアンテナ制御部8の回路構成について以下に説明する。
まず、整合回路14に説明すると以下のとおりである。図21は、整合回路14の回路構成の一例を示す回路図である。
図21に示すように、整合回路14には、チップコイル26、チップコンデンサ27を備えるものを使用している。給電線路13に対して、チップコイル26は、並列に接続され、チップコンデンサ27は、直列に接続されている。
また、チップコイル26には、4.3nHのものを、チップコンデンサ27には、5.0pFのものを使用している。
上記構成により、整合回路14におけるチップコイル26は、図1におけるチョークコイル21の直流電流を流す機能を兼ね、また整合回路14におけるチップコンデンサ27は、図1におけるDCカット22の直流電流を遮断する機能を兼ねている。
給電接続部15a、15bは、基板上の導電性パターンと、板ばねとを含む構成である。
ダイオード制御回路17の抵抗23は、1kΩ、チョークコイル24は、100nH、DCカット25は、1000pFのものを使用している。
PINダイオード16をONにするときには、制御部19が、ダイオード制御回路17およびPINダイオード16に対して、3Vの順方向電圧を印加するように構成している。
ここで、ON状態になることで、PINダイオード16において、0.8Vの電圧降下が発生するものとすると、抵抗23の両端では2.2Vの電圧降下が発生するため、オームの法則よりPINダイオード16には2.2mAの直流電流が流れることになる。また、給電線路の幅は、1.5mmである。
(リターンロス特性)
図22を用いて、上記構成のアンテナ装置50のリターンロス特性について以下に説明する。図22は、本実施例に係るアンテナ装置50のリターンロス特性を示すグラフである。
同図において、PINダイオード16がON状態のときのリターンロス特性を、実線のグラフで示しており、また、PINダイオード16がOFF状態のときのリターンロス特性を、破線のグラフで示している。
図22に示すように、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11は、GSM帯(f1)で共振しており、アンテナ素子12は、PCS帯(f2)で共振している。なお、f1は、900MHzであり、f2は、1920MHzである。
ここで、本実施例における、アンテナ素子11、12の長さL1、L2と、共振周波数f1、f2と、波長λ1、λ2との関係について考察すれば次のとおりである。
まず、アンテナ素子11は、1/4波長アンテナで動作しているので、λ1/4=c/4f1≒83mmとなっている。
上述の式()によれば、L1=λ1/4であるが、L1=68mmであり、厳密には、L1=λ1/4となっていない。
また、アンテナ素子11は、1/4波長アンテナで動作しているので、λ2/4=c/4f2≒39mmとなっている。
上述の式()に従えば、L2=λ2/4であるが、L2=27mmであり、厳密には、L2=λ2/4となっていない。
このように、厳密に、L1=λ1/4、L2=λ2/4とならないのは、誘電体で構成されているアンテナ土台9による波長短縮効果や、整合回路14の特性による影響である。
図22に示すように、PINダイオード16がOFF状態のとき、アンテナ素子11は、W−CDMA方式のバンドI帯(f4:2000MHz)で共振している一方、アンテナ素子12は、W−CDMA方式のバンドXI帯(f3:1480MHz)で共振している。
このように、PINダイオード16がON状態からOFF状態に切り替わることで、アンテナ素子11の共振周波数は、矢印Cで示すように変化し、f1からf4になる。ここで、f4は、f1の略2倍となっている。これにより、アンテナ素子11の共振周波数は、GSM帯から、W−CDMA方式のバンドI帯に変化している。
また、PINダイオード16がON状態からOFF状態に切り替わることで、アンテナ素子12の共振周波数は、矢印Dで示すように変化し、f2からf3になる。ここで、f3は、f2よりも低域の周波数である。これにより、アンテナ素子12の共振周波数は、PCS帯から、W−CDMA方式のバンドXI帯に変化している。
(効果)
このように、PINダイオード16のON/OFF状態の切り替えにより、合計4つの共振周波数を得ることができ、これら4つの共振周波数を、GSM方式、W−CDMA方式(バンドIおよびバンドXI)、PCS方式の3つの通信システム(4つの通信帯域)に適合させることができる。
[実施例8]
続いて、図23、図24、および図25を用いて、アンテナ素子11、12の共振周波数を、GSM帯、GPS帯、PCS帯を用いる通信システムに適合させる場合について説明する。具体的には、この例では、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11、12の共振周波数を、それぞれGSM帯、PCS帯に適合させ、PINダイオード16がOFF状態のときに、アンテナ素子12の共振周波数を、GPS帯に適合させる場合について説明する。
図23は、本実施形態に係るアンテナ装置50の一実施例を示す斜視図である。図23では、矢印P41の向きを、アンテナ土台9の上面の向き、また、矢印P42の向きをアンテナ土台9の前面の向きとして説明する。
(アンテナ素子の構成)
アンテナ素子11は、6つの直線部分K31a〜K31fを備える。
また、本実施例では、直線部分K31a〜K31fの長さは、それぞれ、9mm、7mm、21mm、8mm、14mm、6mmに構成されている。よって、アンテナ素子11全体の長さL1は、L1=9+7+21+8+14+6=65mmである。
それ以外の特徴点については、図7等を用いて示したアンテナ素子11と同様であるので、その説明を省略する。
一方、アンテナ素子12は、つの直線部分K32a〜K32cを備えている。
また、本実施例では、直線部分K32a、K32bおよびK32cの長さは、それぞれ、13mm、7mm、および6mに構成されている。よって、アンテナ素子12全体の長さL2は、L2=13+7+6=26mmである。
それ以外の特徴点については、図20を用いて示したアンテナ素子12と同様であるので、その説明を省略する。
(回路の構成)
続いて、本実施例におけるアンテナ制御部8の回路構成について以下に説明する。
まず、図24を用いて、整合回路14に説明すると以下のとおりである。図24は、整合回路14の回路構成の一例を示す回路図である。
図24に示すように、整合回路14には、給電線路13に対して並列に接続されたチップコイル28を備えるものを使用している。チップコイル28には、3.3nHのものを使用している。なお、整合回路14におけるチップコイル28は、DCカット22よりもアンテナ側に配置することで、図1におけるチョークコイル21の直流電流を流す機能を兼ねている。
また、DCカット22には、1000pFのものを使用している。
整合回路14およびDCカット22以外の構成については、図20を用いて示したものと同様であるので、その説明を省略する。
(リターンロス特性)
図25を用いて、上記構成のアンテナ装置50のリターンロス特性について以下に説明する。図25は、本実施例に係るアンテナ装置50のリターンロス特性を示すグラフである。
同図において、PINダイオード16がON状態のときのリターンロス特性を、実線のグラフで示しており、また、PINダイオード16がOFF状態のときのリターンロス特性を、破線のグラフで示している。
25に示すように、PINダイオード16がON状態のとき、アンテナ素子11は、GSM帯(f1)で共振しており、アンテナ素子12は、PCS帯(f2)で共振している。
また、同図に示すように、PINダイオード16がOFF状態のとき、アンテナ素子12は、GPS帯(F3)で共振している。一方、このとき、アンテナ素子11は、2150MHz付近(f4)で共振しているが、この帯域付近には、利用可能な通信システムは存在していない。このため、アンテナ素子11は、通信には使用されていない。
このように、PINダイオード16がON状態からOFF状態に切り替わることで、アンテナ素子11の共振周波数は、矢印Eで示すように変化し、f1からf4になる。ここで、f4は、f1の略2倍となっている。
これにより、アンテナ素子11の共振周波数は、GSM帯から、通信システムが存在しない帯域に変化している。
また、PINダイオード16がON状態からOFF状態に切り替わることで、アンテナ素子12の共振周波数は、矢印Fで示すように変化し、f2からf3になる。ここで、f3は、f2よりも低域の周波数である。これにより、アンテナ素子12の共振周波数は、PCS帯から、GPS帯に変化している。
(効果)
このように、PINダイオード16のON/OFF状態の切り替えにより、合計4つの共振周波数を得ることができ、そのうち3つの共振周波数を、GSM方式、GPS方式、PCS方式の3つの通信システムに適合させることができる。
(変形例)
以上のように、アンテナ素子11、12の寸法、配置や、また整合回路14の構成等の要素を変更することにより、PINダイオード16が、ON状態のとき、および、OFF状態のとき、それぞれ場合において、アンテナ素子11、12の共振周波数を調整することが可能である。
本実施形態によれば、アンテナ素子11、12は、それぞれPINダイオード16のON/OFF状態を通じて2つの共振周波数を得ることができる。すなわち、2つのアンテナ素子により計4つの共振周波数を得ることができる。このため、アンテナ素子の個数の低減や、回路構成の小型化を実現することができる。
また、適合させる通信システムは、GSM、GPS、PCS、W−CDMAに限られない。アンテナ素子11、12の寸法、配置や、また整合回路14の構成等を調整することにより所望の通信システムに適合させることができる。
すなわち、上記実施例7では、アンテナ装置50において、PINダイオード16のON/OFF状態を通じて得られる4つの共振周波数すべてを、所定の通信システムに適合させる例について説明した。そして、上記実施例8では、アンテナ装置50において、PINダイオード16のON/OFF状態を通じて得られる4つの共振周波数のうち、3つの共振周波数を所定の通信システムに適合させる例について説明した。
このように、アンテナ装置50において、得られる複数の共振周波数の一部または全部を、所定の通信システムに適合できるよう構成することができる。
本実施形態では、スイッチとして、PINダイオード16を使用したが、これに限られず、例えばFETや、SPDT(Single Pole Double Throw)等のスイッチ切り替え手段を用いてもかまわない。
また、以上に示した例では、2つのアンテナ素子11、12は、1/4波長アンテナとして動作させるため、略L字型のアンテナとして説明した。しかしながら、これに限られず、アンテナ素子11、12は、略F字型のアンテナ等の異なる形状のアンテナであっても良い。
また、2つのアンテナ素子11、12は、PINダイオード16のON/OFF状態を通じて4つの共振周波数が得られるものとしたが、アンテナの形状によって逓倍波を励振するような形状のアンテナとすることで、4つよりも多い共振周波数を得るようにしてもよい。
また、2つのアンテナ素子11、12を、異なる周波数で共振するよう、異なる長さとしたが、これに限られず、同じ長さとしてもよい。
この場合、例えば、PINダイオード16がON状態のときに、アンテナ素子11、12は、同一の周波数で共振するために、偏波ダイバーシチ効果を得るアンテナとして動作させることができる。一方、PINダイオード16がOFF状態のときには、アンテナ素子11、12は、異なる周波数で共振するため、アンテナ素子11、12を、2つの周波数帯を利用する通信システムに適合させることも可能である。
また、アンテナ素子11、12は、それぞれ、給電接続部15a、15bを介して給電線路13から給電される構成としたが、これに限られない。アンテナ素子11、12が、それぞれ、別々の給電線路から給電される構成としてもかまわない。
また、PINダイオード16をOFF状態とする場合、PINダイオード16に対して逆方向に電圧を印加することが好ましい。この理由について以下に説明する。
まず、送信波の輻射時に、意図せずして、PINダイオード16に大きな高周波電流が流れる場合がある。PINダイオード16に対して印加する順方向電圧が0Vであっても、このような場合に、PINダイオード16に意図しない大きな高周波電流が流れると、PINダイオード16がON状態になってしまうおそれがある。
また、このように意図しないときに、PINダイオード16がON状態になってしまうと、アンテナ・回路について、所望の特性や、設計どおりの特性が得られなくなってしまうおそれがある。
また、このような形でPINダイオードがON状態になってしまうと、PINダイオード16の非線形性により、高調波歪みが大きくなってしまい、送信波を輻射する際に、2倍波、3倍波等の不要な輻射が発生する場合がある。
これに対して、PINダイオード16に対して逆方向に電圧を印加することで、バイアスを確定することができ、誘導電位などによりダイオードがON状態になることを防ぐことができる。
さらには、PINダイオード16がON状態となっている間に送信波を輻射する際には、PINダイオード16に対して、輻射する送信波の送信電力の大きさに比例した電流を流すことが好ましい。これにより、PINダイオード16の非線形性による高調波歪みを抑制することができる。
具体的に例示すると、2〜3mAの直流電流を流すことにより、PINダイオード16をON状態にしている場合には、PINダイオード16の動作特性が非線形になり、高調波歪みが大きくなってしまい、送信波を輻射する際の送信電力が大きいほど、2倍波や、3倍波等の不要な輻射が発生する。
これに対して、10mAの直流電流を流して、PINダイオード16をON状態にする場合には、PINダイオード16の動作特性は、線形となるので、高調波歪みを抑制することができる。
図26を用いて、PINダイオード16に供給する直流電流を制御するダイオード制御回路(直流電流供給手段)170の例について示すと次のとおりである。図26は、ダイオード制御回路17の回路構成の変形例を示す回路図である。
図26に示すダイオード制御回路170は、図5に示すダイオード制御回路17において、抵抗23に対して並列に抵抗47を設けた構成である。それ以外の構成については、図5のものと同様であるので、その説明を省略する。
ダイオード制御回路170が抵抗47を備えることにより、抵抗23と抵抗47との合成抵抗48は、抵抗23よりも小さくなる。このため、PINダイオード16に流れる直流電流を、抵抗23単体の場合よりも大きくすることができる。
また、抵抗47は、送信電力の大きさに応じてON/OFFするスイッチ(不図示)を備えていてもよく、スイッチによりPINダイオード16に流れる直流電流の大きさを制御することができるようになっていてもよい。
さらには、ダイオード制御回路170の構成において、送信電力の大きさに応じてON/OFFするスイッチを備えた抵抗を、抵抗23に対して並列に複数配置してもよい。このような構成の場合、配置した抵抗において、送信電力の大きさに応じてスイッチのON/OFFが切り替わるので、PINダイオード16に流れる直流電流の大きさを自由に調整することが可能である。
〔実施形態2〕
本発明のアンテナ装置に関する他の実施形態について図27〜図29に基づいて説明すれば以下のとおりである。本実施形態では、PINダイオード16のON/OFF状態の切り替えに応じて、整合回路のインピーダンス整合を調整可能とした場合について説明する。以下では、上記調整機能により、一例として、GSM帯、GPS帯、DCS帯(Digital Cellular System)、PCS帯、W−CDMA帯、ISM(Industry-Science-Medical)帯の6つの帯域を利用する各システムに共振周波数を適合させることのできるアンテナ装置について説明する。
(アンテナ装置の回路構成について)
次に、図27を用いて、本実施形態に係るアンテナ装置500の回路構成について説明する。図27は、アンテナ装置500の回路構成を概略的に示した模式図である。
なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図4を用いて示したアンテナ装置50と、図27に示すアンテナ装置500との違いについて説明すると次のとおりである。
図27に示すアンテナ装置500では、整合回路(インピーダンス整合回路)141の内部構成が前記実施形態とは大きく異なっており、また、制御部19と、整合回路141との間が、信号ライン30で接続されている点で、図4を用いて示したアンテナ装置50と異なる。
それ以外の構成については、既に説明したとおりであるので、その説明を省略する。
(整合回路について)
図28を用いて、本実施形態に係る整合回路141について説明する。図28は、本実施形態に係る整合回路141の回路構成について示した回路図である。
図28に示すように、整合回路141は、ダイオード制御回路29と、可変リアクタンス素子34と、チップコイル37とを備える構成である。
ダイオード制御回路29は、抵抗31、チョークコイル32、およびDCカット33を備える。
図示のとおり、ダイオード制御回路29は、信号ライン30に接続されている。また、ダイオード制御回路29は、可変リアクタンス素子34と接続されている。
また、ダイオード制御回路29内では、信号ライン30において、抵抗31と、チョークコイル32とが、制御部19側から順に直列に接続されており、DCカット33が、信号ライン30に対して、並列に接続されている。
可変リアクタンス素子34は、PINダイオード35およびチップコンデンサ36を備える。また、可変リアクタンス素子34は、ダイオード制御回路29に接続されている一方で、給電線路13に並列に接続されている。
また、可変リアクタンス素子34内では、ダイオード制御回路29が、PINダイオード35のアノード側に接続されている。より具体的には、ダイオード制御回路29のチョークコイル32が、可変リアクタンス素子34のPINダイオード35のアノード側とチップコンデンサ36との間に接続されている。
また、チップコイル37は、給電線路13に並列に接続されている。
(アンテナ装置の動作について)
PINダイオード16のON/OFFは、制御部19が、ダイオード制御回路17およびPINダイオード16に印加する電圧を制御することにより行なわれるのは、上述のとおりである。本実施形態では、制御部19は、PINダイオード16のON/OFFに伴い、信号ライン30を介して、整合回路141に制御信号を送出し、整合回路141におけるインピーダンス整合を調整する。
より具体的には、制御部19は、整合回路141のダイオード制御回路29に制御信号を送出することで、PINダイオード35に流入する電流を調節し、PINダイオード35のON/OFFを切り替えることによってインピーダンス整合を調整する。
これにより、図29に示すような、リターンロス特性を得ることができる。図29は、本実施形態に係るアンテナ装置500のリターンロス特性を示すグラフである。
図29に示すように、アンテナ装置500では、制御部19が、PINダイオード16のON/OFFの切り替えを制御するとともに、整合回路141のインピーダンス整合を調整することによって、アンテナ部10において、複数の共振周波数を得る。
同図において、PINダイオード16がON状態のときのリターンロス特性を、実線のグラフで示している。また、PINダイオード16がOFF状態、かつ、PINダイオード35がON状態のときのリターンロス特性を、破線のグラフで示しており、PINダイオード16がOFF状態、かつ、PINダイオード35がOFF状態のときのリターンロス特性を、一点鎖線のグラフで示している。以下、各場合にわけて具体的に説明する。
(PINダイオード16がON状態のとき)
制御部19は、ダイオード制御回路29を介して、PINダイオード35に所定値以上の順方向電圧を印加して、PINダイオード35をON状態にする。
このとき、アンテナ素子11は、GSM帯(f1)で共振している。また、アンテナ素子12は、上記整合回路141が備えるチップコンデンサ36、チップコイル37の並列共振により、広い帯域において、共振している(f2)。図示のとおり、アンテナ素子12は、DCS帯、PCS帯、W−CDMA帯の3つの帯域に共振を得ている。すなわち、アンテナ装置500は、GSM方式、DCS方式、PCS方式、W−CDMA方式の通信システムと通信可能となっている。
(PINダイオード16がOFF状態のとき)
図29を参照しながら、PINダイオード16がOFF状態のときにおいて、PINダイオード35を、ON状態、OFF状態とした場合についてそれぞれ説明する。
(1)PINダイオード35がON状態のとき
PINダイオード35がON状態のとき、図示のとおり、アンテナ素子11は、ISM帯(f4)で共振を得ている。また、アンテナ素子12は、GPS帯(f3)で共振を得ている。すなわち、アンテナ装置500は、ISM方式およびGPS方式の通信システムと通信可能となっている。
図29において破線にて示すリターンロス特性は、インピーダンス整合が切り替えられない回路の場合と略等価である。
(2)PINダイオード35がOFF状態のとき
PINダイオード35がOFF状態のとき、アンテナ素子11、12と、給電線路13とのインピーダンス整合の調整には、チップコイル37のみが作用している。これによりインピーダンスが変化し、図示のとおり、アンテナ素子12は、GPS帯(f5)で共振を得ている。ここで、f5においては、PINダイオード35がON状態の場合の共振周波数f3よりも、大きな共振を得ており、リターンロス特性が向上している。
なお、図29において、アンテナ素子11は、2070MHzで共振している(f6)ので、W−CDMA帯での通信に用いることが可能である。
このように、PINダイオード16とPINダイオード35とがON状態の時よりもW−CDMA帯でのリターンロス特性が向上している周波数f6があるため、W−CDMA帯で通信を行う場合には、PINダイオード16とPINダイオード35とをOFF状態に切り替えて通信しても良い。
(効果)
このように、本実施形態のアンテナ装置500は、2本のアンテナ素子11、12によって、6つの周波数帯域で通信システムと通信が可能である。
これにより、新たにアンテナ素子や、送受信回路を追加しなくても、より多くの共振周波数を得ることができ、アンテナ装置500の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、可変リアクタンス素子34を、並列接続のコンデンサ36と、グランド(GND)との間に、PINダイオード35を配置した構成としていたが、可変リアクタンス素子34に替えて、バリキャップ等の可変リアクタンス素子を使用してもよいし、FETやSPDT等を使用して、図28において示した可変リアクタンス素子34とは異なる構成で、可変リアクタンス素子を実現してもかまわない。
また、制御部19が、整合回路141におけるインピーダンス整合を調整して、適合させる対象となる通信システムは、GSM方式、GPS方式、DCS方式、PCS方式、W−CDMA方式、ISM方式に限られず、その他の通信システムが使用する帯域に適合するようインピーダンス整合を調整することができる。
(むすび)
以上のように、上記各実施形態に係るアンテナ装置50、500は、アンテナ素子11、12と、アンテナ素子11、12に給電する無線部20と、アンテナ素子11と、アンテナ素子11と、無線部20との導通/非導通を切り替えるPINダイオード16とを備え、アンテナ素子11、12は、PINダイオード16により、上記アンテナ素子11と、無線部20とが非導通となっているとき、アンテナ素子11、12が互いに静電容量結合する位置に配置されている構成である。
これにより、2個のアンテナ素子により少なくとも3つの共振周波数を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本発明は次のように表現することもできる。すなわち、本発明に係るアンテナ装置は、第1のアンテナ素子と、第2のアンテナ素子と、上記第1のアンテナ素子および上記第2のアンテナ素子にそれぞれ給電する給電部と、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通/非導通を切り替えるスイッチング素子とを備え、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とは、上記スイッチング素子により、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部とが非導通となっているとき、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とが互いに静電容量結合する位置に配置されている構成である。
よって、第1のアンテナ素子と、第2のアンテナ素子とにより、少なくとも3つの共振周波数を得ることができる。
また、本発明に係るアンテナ装置では、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部とを電気的に接続する第1の給電経路と、上記第2のアンテナ素子と、上記給電部とを電気的に接続する第2の給電経路とを備え、上記スイッチング素子は、上記第1の給電経路において設けられており、上記第1のアンテナ素子と上記第1の給電経路との接続部分と、上記第2のアンテナ素子と上記第2の給電経路との接続部分との間の距離が、0よりも大きく、上記第1のアンテナ素子の電気的な長さをλ/4とする波長λの15分の1であるλ/15以下となるように配置されることが好ましい。
上記構成は、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とが電気的に結合することができる具体的構成例である。
すなわち、上記構成のように、上記第1のアンテナ素子と上記第1の給電経路との接続部分と、上記第2のアンテナ素子と上記第2の給電経路との接続部分との間の距離が、0よりも大きく、上記第1のアンテナ素子の電気的な長さをλ/4とする波長λの15分の1であるλ/15以下となるような位置関係により、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とが電気的に結合することができる。
本発明に係るアンテナ装置では、上記スイッチング素子は、所定値の順方向電圧が印加されることにより、導通/非導通の状態が切り替わる半導体素子であることが好ましい。
上記構成によれば、スイッチング素子としての半導体素子に対して、所定値の順方向電圧を印加することにより、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との間における、導通/非導通が切り替わる。すなわち、スイッチング素子に対して、所定値の順方向電圧が印加されると、上記給電経路が接続される一方で、スイッチング素子に対して印加される順方向電圧が所定値以下になると、上記給電経路が開放される。このように、スイッチング素子に印加する順方向電圧を制御することで、複雑な機構を設けることなく、給電経路の接続/開放を制御することができるという効果を奏する。
なお、このようなスイッチング素子としては、例えば、PINダイオードや、FET(Field Effect Transistor)等を採用することができる。なお、所定値の順方向電圧は、これらの半導体素子に応じて定めることができる。
本発明に係るアンテナ装置では、上記スイッチング素子は、逆方向電圧が印加されることにより、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部とを非導通とすることが好ましい。
スイッチング素子に対して印加される順方向電圧が所定値未満になると、非導通の状態になるが、送信波の輻射時には、意図せずして、スイッチング素子に大きな高周波電流が流れてしまう場合がある。この場合、アンテナ装置において、スイッチング素子が導通状態になってしまい、所望の特性・設計どおりの特性が得られなくなってしまう可能性がある。
また、意図せずして、スイッチング素子が導通状態になってしまうと、スイッチング素子の非線形性のため、高調波歪みが大きくなってしまい、送信波を輻射する際に、2倍波、3倍波等の不要な輻射が発生する場合がある。
上記構成によれば、スイッチング素子に対して逆方向に電圧を印加するので、バイアスを確定することができ、誘導電位などにより、意図せずしてスイッチング素子がON状態になることを防ぐことができる。
本発明に係るアンテナ装置では、上記スイッチング素子に対して、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通時に、上記各アンテナ素子から輻射する送信波の送信電力の大きさに比例した直流電流を供給する直流電流供給手段を備えることが好ましい。
上記構成によれば、スイッチング素子の非線形性による高調波歪みを抑制することができる。
例えば、2〜3mAの直流電流を流すことにより、スイッチング素子を導通状態にしている場合には、スイッチング素子の動作特性が非線形性になり、高調波歪みが大きくなってしまい、送信波を輻射する際の送信電力が大きいほど、2倍波や、3倍波等の不要な輻射が発生する。
これに対して、10mAの直流電流を流して、スイッチング素子を導通状態にする場合には、スイッチング素子の動作特性は、線形となるので、高調波歪みを抑制することができる。
本発明に係るアンテナ装置では、上記スイッチング素子による上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通/非導通に応じて、インピーダンス整合値を変化させるインピーダンス整合回路を備えることが好ましい。
上記構成によれば、インピーダンス整合値の変化に応じて、共振の度合い、共振周波数を調整することができるという効果を奏する。
本発明に係るアンテナ装置では、上記波長λに対応する共振周波数f、および、上記第2のアンテナ素子が共振する周波数f´に関して、fとf´との比が、略2となるように構成されていることが好ましい。
上記波長λに対応する共振周波数f、および、上記第2のアンテナ素子が共振する周波数f´に関して、fとf´との比が、略2となるように構成されていることにより、良好なアンテナ特性を得ることができる。具体的には、上記構成のアンテナ装置は、リターンロス特性において、良好な特性を示す傾向がある。
本発明に係るアンテナ装置では、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とがなす角は、直角となるように配置されており、上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とは、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通時において、同一の電気的な長さを有することが好ましい。
上記構成によれば、上記スイッチング素子による第1のアンテナ素子と、第1の給電経路の導通時には、第1のアンテナ素子および第2のアンテナ素子は、同一の電気的な長さを有することから、ともに同一の共振周波数で動作し、また、両者がなす角が、直角となるように配置されているので、偏波ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、上記スイッチング素子による第1のアンテナ素子と、第1の給電経路の非導通時には、第1のアンテナ素子および第2のアンテナ素子は、異なる周波数において共振するため、アンテナ装置は、2つの周波数帯域で通信が可能となる。
本発明に係るアンテナ装置では、上記第1のアンテナ素子および/または上記第2のアンテナ素子が共振する周波数は、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通/非導通の前後で、無線通信方式において使用される異なる周波数帯域に適合されていることが好ましい。
上記構成によれば、上記給電部との導通/非導通の前後で、通信に用いる無線通信方式を切り替えることができる。すなわち、スイッチング素子による切り替えにより、無線通信方式を切り替えることができる。
無線通信方式(通信システム)の例としては、GSM(Global System for Mobile Communications)、PCS(Personal Communication Service)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、無線LAN(Local Area Network)、テレビジョン放送、Bluetooth(登録商標)、GPS(global positioning system)等が挙げられる。
本発明に係るアンテナ装置は、無線通信端末に好ましく適用できる。例えば、上記第1のアンテナ素子および/または上記第2のアンテナ素子が共振する周波数を、無線通信方式で使用される周波数帯域に適合させることにより、様々な無線通信方式を用いて通信を行うことができる。
無線通信端末の例としては、携帯電話機、パーソナルコンピューター、ベースステーション、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機等が挙げられる。
尚、発明を実施するための形態の項においてなした具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
本発明は、2つのアンテナ素子を用いて、3つの共振周波数が利用可能になるので、無線による通信を行う機器(無線通信端末)、例えば、ベースステーション、携帯端末、携帯電話機等に利用することができる。
1 携帯電話機(無線通信端末)
2 回路基板
8 アンテナ制御部
9 アンテナ土台
10 アンテナ部
11、12 アンテナ素子(第1のアンテナ素子、第2のアンテナ素子)
13 給電線路(第1の給電経路、第2の給電経路)
14 整合回路(インピーダンス整合回路)
141 整合回路(インピーダンス整合回路)
15a、15b 給電接続部(第1の給電経路、第2の給電経路)
16 PINダイオード(スイッチング素子、半導体素子)
17、170 ダイオード制御回路(直流電流供給手段)
19 制御部
20 無線部(給電部)
41、42 アンテナ接続部(接続部分)
50 アンテナ装置
58 スイッチ部
59 通信制御部
500 アンテナ装置

Claims (10)

  1. 第1のアンテナ素子と、第2のアンテナ素子と、
    上記第1のアンテナ素子および上記第2のアンテナ素子に給電する給電部と、
    上記第1のアンテナ素子と上記給電部との導通/非導通を切り替えるスイッチング素子とを備え、
    上記スイッチング素子の状態が上記導通/非導通のいずれの状態であっても、上記第2のアンテナ素子は、アンテナとして動作し、
    上記スイッチング素子により、上記第1のアンテナ素子と上記給電部とが非導通となっているとき、上記第1のアンテナ素子と上記第2のアンテナ素子とが互いに静電容量結合する位置に配置されているアンテナ装置。
  2. 上記第1のアンテナ素子と、上記給電部とを電気的に接続する第1の給電経路と、
    上記第2のアンテナ素子と、上記給電部とを電気的に接続する第2の給電経路とを備え、
    上記スイッチング素子は、上記第1の給電経路において設けられており、
    上記第1のアンテナ素子と上記第1の給電経路との接続部分と、上記第2のアンテナ素子と上記第2の給電経路との接続部分との間の距離が、0よりも大きく、上記第1のアンテナ素子の電気的な長さをλ/4とする波長λの15分の1であるλ/15以下となるように配置される請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 上記スイッチング素子は、所定値の順方向電圧が印加されることにより、導通/非導通の状態が切り替わる半導体素子である請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 上記スイッチング素子は、逆方向電圧が印加されることにより、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部とを非導通とする請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. 上記スイッチング素子に対して、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通時に、上記各アンテナ素子から輻射する送信波の送信電力の大きさに比例した直流電流を供給する直流電流供給手段を備える請求項3または4に記載のアンテナ装置。
  6. 上記スイッチング素子による上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通/非導通に応じて、インピーダンス整合値を変化させるインピーダンス整合回路を備える請求項1から5のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  7. 上記波長λに対応する共振周波数f、および、上記第2のアンテナ素子が共振する周波数f´に関して、fとf´との比が、略2となるように構成されている請求項2に記載のアンテナ装置。
  8. 上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とがなす角は、直角となるように配置されており、
    上記第1のアンテナ素子と、上記第2のアンテナ素子とは、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通時において、同一の電気的な長さを有する請求項1から7のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  9. 上記第1のアンテナ素子および/または上記第2のアンテナ素子が共振する周波数は、上記第1のアンテナ素子と、上記給電部との導通/非導通の前後で、無線通信方式において使用される異なる周波数帯域に適合されている請求項1から8のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のアンテナ装置を備える無線通信端末。
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