JP5314847B2 - 熱線高反射外装材及びその製造方法、並びに、外装仕上げ工法 - Google Patents

熱線高反射外装材及びその製造方法、並びに、外装仕上げ工法 Download PDF

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Description

本発明は、熱線高反射外装材及びその製造方法、並びに、前記熱線高反射外装材を用いた外装仕上げ工法などに関する。
従来、太陽光などの熱線から構造物を保護したり、構造物の温度上昇を防止したり、空調などによるエネルギー消費を削減したりするために、遮熱性を有し、太陽光などの熱エネルギーを効率良く反射できる顔料を含む塗料組成物で膜を形成した構造物(例えば、特許文献1参照)や、中空球状又は鱗片状の低熱伝導体を含む遮熱塗料組成物で膜を形成した塗装構築物などが開発されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第2593968号公報 特開2006−45447号公報
本発明は、環境に優しく、かつ、防汚性に優れ、太陽光などの熱線を反射する性能を安定して維持できる塗料組成物の層を含む膜を外装基材上に有する熱線高反射外装材及びその製造方法、並びに、前記熱線高反射外装材を用いた外装仕上げ工法等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る熱線高反射外装材は、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料と、一般式Si(OR)(式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物、その部分縮合物、および光触媒からなる群から選ばれる1または2以上の物質と、を含有する塗料組成物の層を含む膜を外装基材上に有する。
また、本発明に係る熱線高反射外装材の製造方法は、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料と、一般式Si(OR)(式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物、その部分縮合物、および光触媒からなる群から選ばれる1または2以上の物質と、を含有する塗料組成物の層を含む膜を外装基材上に形成する工程を含む。
さらに、本発明に係る外装仕上げ工法は、上述の熱線高反射外装材を用いることを特徴とする。
ここで、前記複合金属酸化物顔料の含有量は、前記塗料組成物に樹脂を含有する必要がない場合には、総重量に対して0.005〜5.00wt%であることが好ましいが、前記塗料組成物にさらに樹脂を含有させる場合には、前記樹脂の固形分に対して0.01〜10.00wt%であることが好ましい。また、前記膜の表層が、光触媒からなる層であることが好ましい。なお、前記膜は、表面含浸材をさらに含んでもよい。
本発明によれば、環境に優しく、かつ、防汚性に優れ、太陽光などの熱線を反射する性能を安定して維持できる塗料組成物の層を含む膜を外装基材上に有する熱線高反射外装材及びその製造方法、並びに、前記熱線高反射外装材を用いた外装仕上げ工法等を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態を、実施例を挙げながら詳細に説明する。
==本発明に係る熱線高反射外装材==
実施例に示すように、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料(以下「複合顔料」という。)と、一般式Si(OR)(式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物またはその部分縮合物(以下「化合物A」という。)とを含有する塗料組成物は、クロムを含有していないので環境性に優れており、また、当該塗料組成物の層は、優れた防汚性及び熱線反射性能を有し、熱線反射性能を安定して維持することができる。
また、化合物Aの代わりに光触媒を含有させた塗料組成物も、クロムを含有していないので環境性に優れ、また、当該塗料組成物の層は、光触媒によって親水性が向上され、セルフクリーニング効果によって汚れを防止することができるので、優れた防汚性を有し、複合顔料による優れた熱線反射性能を安定して維持することができると考えられる。
従って、複合顔料と、一般式Si(OR)(式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物、その部分縮合物、および光触媒からなる群から選ばれる1または2以上の物質とを含有する塗料組成物(以下、単に「塗料組成物X」という。)の層を含む膜を設けた外装基材は、環境性に優れた、構造物の外装部分の仕上げ材(熱線高反射外装材)として有用であり、この熱線高反射外装材を用いることにより、構造物の温度上昇を防止したり、太陽光などの熱による構造物や目地材の劣化を防止したり、熱履歴による構造物のひび割れを防止したり、空調などによるエネルギー消費の削減を図り、ヒートアイランド現象を緩和したりすることが可能となる。また、複合顔料の含有量が少ない塗料組成物Xの層からなる膜を外装基材に設けた場合には、外装基材の意匠性を確保することができ、美観性を維持することができるようになる。ここで、前記外装基材としては太陽光などの熱線が照射される外装部分(例えば、構造物の屋根や外壁など)に使用される基材であれば特に制限されるものではないが、例えば、タイル、煉瓦、石材、コンクリート等を用いることができる。
なお、本発明に係る熱線高反射外装材は、塗料組成物Xからなる膜を外装基材上に有するものであってもよいが、塗料組成物Xの層を含む膜を外装基材上に有するものであってもよい。例えば、前記膜は、さらに表面含浸材を混合した塗料組成物Xで形成した膜であってもよいし、表面含浸材上に塗料組成物Xからなる層を形成した膜であってもよいし、表面含浸材上に塗料組成物Xからなる層を形成して、さらに光触媒からなる層を形成した膜であってもよいし、塗料組成物X、あるいは、表面含浸材を混合した塗料組成物Xからなる層上に、前記光触媒からなる層を形成した膜であってもよい。これらのように、膜の表層に光触媒からなる層を設けることにより、親水性を向上させ、セルフクリーニング効果によって汚れを防止することができ、意匠性の向上や美観性の維持、熱線反射性能の低下防止などを図ることができるようになる。また、膜に表面含浸材を含ませることにより、外装材の保護を図るとともに、塗料組成物Xが外装基材に浸透するのを防止することができ、さらには、塗料組成物Xの多量使用を防止したり、塗料組成物Xの膜を均一化したりすることが可能となる。
前記表面含浸材としては、例えば、モノマー系(アルキルアルコキシシラン、シラン系化合物)、又はオリゴマー系(シランオリゴマー、シランシロキサン、シラン)などを主成分とし、浸透性吸水防止材と呼ばれるシラン系表面含浸材、珪酸塩系表面含浸材などの既存のものを用いることができるが、クリアな表面含浸材を用いることが外装基材の意匠性を損なわない点で好ましい。
前記光触媒からなる層は、例えば、水、アルコ−ル、アセトン、n−ヘキサン、トルエン等の溶液に光触媒粒子を分散させた光触媒粒子分散型水溶液、その水溶液とバインダー(例えば、シリカ系バインダー、アルミナ系バインダーなど)とを含む混合液、光触媒を含む樹脂(例えば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、シロキサン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等のクリア樹脂やエナメル樹脂などの塗料に使用される既存の樹脂)などの光触媒塗料を用いることにより形成することができるが、外装基材の意匠性を損なわない点でクリアな光触媒塗料を用いて形成することが好ましい。
前記光触媒としては、例えば、酸化チタン、あるいは、その含有物(例えば、酸化チタンと、チタン以外の金属若しくは金属酸化物又はシリカゲルとを含むもの)など既存のものを用いることができる。
以下に、塗料組成物Xの各構成成分について説明する。
(顔料)
複合顔料Mは、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含有する。複合顔料M中のマンガンの含有量は、5〜65重量%であることが好ましく、10〜50重量%であることがより好ましい。マンガンの含有量が5%より少ないと、熱線反射効果が充分得られない恐れがある。
複合顔料Mは、Biおよび/またはYと、Mnとの混合物を、700℃以上の焼成温度で焼成したものを使用するのが好ましい。複合顔料Mの平均粒子径としては、0.1μm〜30μmであることが好ましい。平均粒子径が30μmより大きいと、光沢が低下する恐れがある。これらの好ましい条件を満たす市販品としては、アサヒ化成工業社製 ブラック6303、ブラック6301等が挙げられる。
複合顔料Mは黒系色の顔料であり、樹脂中に分散して配合することが可能である。
複合顔料Mの樹脂固形分に対する含有量は、塗料組成物X中の顔料として複合顔料Mのみを使用する場合、0.01〜200重量%であることが好ましい。複合顔料Mの含有量が0.01重量%より少ないと、熱線反射効果が充分に得られない。一方、含有量が200重量%より多いと光沢が低下する恐れがある。なお、樹脂固形分に対する複合顔料Mの含有量は、外装基材の意匠性を損なわないようにするために、0.01〜10.00重量%とすることがより好ましく、0.02〜4.00重量%とすることが特に好ましく、0.20〜2.00重量%とすることが最も好ましい。また、塗料組成物Xに樹脂を含有する必要がない場合には、外装基材の意匠性を損なわないようにするために、複合顔料Mの含有量を塗料組成物Xの総重量に対して0.005〜5.00重量%とすることが好ましい。
塗料組成物Xは、用途や目的に応じて色調を調整するために、他の着色顔料を含有してもよい。例えば酸化チタン、べんがら、黄土、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ホワイトカーボン、微粉ケイ酸等の無機系顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ジオキサジン等の有機系顔料が使用できる。
顔料全体の樹脂固形分に対する含有量は、0.01〜200重量%であることが好ましく、外装基材の意匠性を損なわないようにするために、0.01〜10.00重量%とすることがより好ましく、0.02〜4.00重量%とすることが特に好ましく、0.20〜2.00重量%とすることが最も好ましい。顔料全体の含有量が0.01重量%より少ないと、複合顔料Mの含有量が少なくなり、熱線反射効果が充分に得られない。一方、顔料全体の含有量が200重量%より多いと光沢が低下する恐れがある。なお、上述のように、塗料組成物Xに樹脂を含有する必要がない場合には、外装基材の意匠性を損なわないようにするために、顔料全体の含有量を塗料組成物Xの総重量に対して0.005〜5.00重量%とすることが好ましい。
(化合物A)
化合物Aは、一般式Si(OR)(式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物またはその部分縮合物である。
塗料組成物Xは、化合物Aを含有することにより、複合顔料Mの熱線反射性能を安定して維持することができる。
一般式中のRの炭素数が5を超えると、塗料組成物Xの層が熱線反射性能を維持する効果が低下する。特に、塗料組成物Xの層が優れた熱線反射性能を維持できることから、Rは、炭素数1または2のアルキル基であることが好ましい。特に好ましい化合物Aは、テトラメトキシシラン、若しくはテトラエトキシシラン、またはそれらの部分縮合物である。
化合物Aに含まれるシリカ分は、20〜60重量%であることが好ましい。シリカ分が20重量%より少ないと熱線反射性能を維持する効果が低下し、60重量%より多いと貯蔵安定性を損なうため好ましくない。
なお、化合物Aに含まれるシリカ分とは、化合物Aに対して、化合物Aが100%加水分解縮合した場合に得られるシリカ(SiO)が占める割合(重量%)である。
化合物Aの樹脂固形分に対する含有量は、0.5〜60重量%であることが好ましく、2〜30重量%であることがより好ましい。化合物Aの含有量が0.5重量%より少ないと、塗料組成物Xが熱線反射性能を維持する効果が低下し、60重量%より多いと、塗料組成物Xを塗装した場合に泡、タレ、レベリング等が発生して塗装性が劣る結果となる。なお、上述のように、塗料組成物Xに樹脂を含有する必要がない場合には、化合物Aの含有量は、塗料組成物Xの総重量に対して、0.1〜80重量%であることが好ましく、0.5〜40重量%であることがより好ましい。
塗料組成物Xには、化合物Aの脱アルコキシ基反応ならびに分子の網状化を進めるための促進剤を含有させてもよい。促進剤としては、従来から知られている塩酸、p−トルエンスルホン酸などの酸性触媒またはアルミニウムキレートなどの金属キレート化合物が挙げられる。
なお、塗料組成物Xにおいて化合物Aにより熱線反射性能を維持する効果が得られるのは、複合顔料Mを用いた膜においても、膜の汚れが熱線の反射性能を低下させる原因となっているためであると考えられる。
すなわち、濃色系の膜の熱線反射性能は、高い明度に基づくものではないので、従来、汚れと熱線反射性能の低下との関係は考慮されてこなかった。しかし、検討の結果、黒色系の顔料である複合顔料Mの熱線反射性能も、汚れにより阻害されることが明らかになった。従って、膜に親水性を付与することにより膜の耐汚染性を向上させる化合物Aは、複合顔料Mの熱線反射性能の低下を防止できるものと考えられる。
(光触媒)
光触媒としては、例えば、酸化チタン、あるいは、その含有物(例えば、酸化チタンと、チタン以外の金属若しくは金属酸化物又はシリカゲルとを含むもの)など既存のものを用いることができる。
塗料組成物Xは、光触媒を含有することにより、親水性を向上し、セルフクリーニング効果によって汚れを防止することができるので、優れた防汚性を発揮でき、複合顔料Mの熱線反射性能を安定して維持することができる。
(樹脂)
上述のように、例えば、塗料組成物Xに浸透性吸水防止材である珪酸塩系表面含浸材を含有する場合には、塗料組成物Xに樹脂を含有する必要はないが、必要に応じて塗料組成物Xに樹脂を含有してもよい。塗料組成物Xに樹脂を含有する場合には、樹脂の一部または全部がフッ素樹脂であることが好ましい。フッ素樹脂を用いることにより、良好な耐候性を有する膜が得られるからである。
フッ素樹脂としては、フルオロオレフィン系共重合体が好ましい。フルオロオレフィン系共重合体は、フルオロオレフィンと、フルオロオレフィンと共重合可能な他の共重合性単量体との共重合体である。
フルオロオレフィン系共重合体を構成するフルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルなどの炭素数2〜3のフルオロオレフィンが挙げられる。
フルオロオレフィン系共重合体中のフルオロオレフィンに基づく重合単位の割合は、膜に充分な耐候性を与えるために、20〜70モル%であることが好ましい。
フルオロオレフィン系共重合体を構成する他の共重合性単量体としては、ビニル系モノマー、すなわち、炭素−炭素二重結合を有する化合物が好ましい。ビニル系モノマーとしては、例えばビニルエーテル、アリルエーテル、カルボン酸ビニルエステル、カルボン酸アリルエステル、オレフィンが例示される。
ビニルエーテルとしては、シクロヘキシルビニルエーテルなどのシクロアルキルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテルが例示される。アリルエーテルとしてはエチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテルなどのアルキルアリルエーテルが例示される。
カルボン酸ビニルエステルまたはカルボン酸アリルエステルとしては酢酸、酪酸、ピバリン酸、安息香酸、プロピオン酸などのカルボン酸のビニルエステルまたはアリルエステルなどが例示される。また、分枝状アルキル基を有するカルボン酸のビニルエステルとして、市販されているベオバ−9、ベオバ−10(いずれもシェル化学社製、商品名)などを使用してもよい。オレフィン類としてはエチレン、プロピレン、イソブチレンなどが例示される。
他の共重合性単量体は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、フルオロオレフィン系共重合体は、後述の硬化剤と反応して架橋結合を形成できる官能基を有することが好ましい。官能基の種類は、硬化剤との組み合わせにより適宜選択できる。代表的な例としては、水酸基、カルボキシル基、加水分解性シリル基、エポキシ基、アミノ基などが例示される。
このような官能基の導入方法としては、予め官能基を有するモノマーを共重合させる方法が挙げられる。官能基を有するモノマーとしては、以下のものが例示される。2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテルなどのヒドロキシアルキルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテルなどのヒドロキシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルクロトン酸ビニルなどの水酸基含有カルボン酸のビニルエステルまたはアリルエステルなどの水酸基を有するモノマー。クロトン酸、ウンデセン酸などのカルボキシル基を有するモノマー。トリエトキシビニルシランなどの加水分解性シリル基を有するモノマー。グリシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテルなどのエポキシ基を有するモノマー。アミノプロピルビニルエーテル、アミノプロピルビニルエーテルなどのアミノ基を有するモノマー。
また、モノマーの重合後に官能基を導入してもよい。この方法としては、カルボン酸ビニルエステルを共重合した重合体をケン化することにより水酸基を導入する方法、水酸基を有する重合体に多価カルボン酸またはその無水物を反応させてカルボキシル基を導入する方法、水酸基を有する重合体にイソシアネートアルキルアルコキシシランを反応させて加水分解性シリル基を導入する方法、水酸基を有する重合体に多価イソシアネート化合物を反応させてイソシアネート基を導入する方法などが例示される。
フルオロオレフィン系共重合体の好適な具体例としては、例えばクロロトリフルオロエチレン、シクロヘキシルビニルエーテル、アルキルビニルエーテルおよびヒドロキシアルキルビニルエーテルの共重合体、クロロトリフルオロエチレン、アルキルビニルエーテルおよびアリルアルコールの共重合体、クロロトリフルオロエチレン、脂肪族カルボン酸ビニルエステルおよびヒドロキシアルキルビニルエーテルの共重合体またはこれらの共重合体におけるクロロトリフルオロエチレンの代わりにテトラフルオロエチレンを用いた共重合体などがある。またこれらは、ルミフロン(旭硝子)、セフラルコート(セントラル硝子)などの商品名で市販されている。
フルオロオレフィン系共重合体は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。フルオロオレフィン系共重合体の数平均分子量は2,000〜100,000が好ましく、6,000〜30,000がより好ましい。
塗料組成物Xに含有する樹脂としては、フルオロオレフィン系共重合体の他に、他のフッ素樹脂を単独で、またはフルオロオレフィン系共重合体と共に用いてもよい。また、フッ素樹脂の他に、アルキッド樹脂、アミノアルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン変性ポリエステル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂等を単独で、またはフッ素樹脂と共に用いてもよい。なお、塗料組成物Xに含まれる複合顔料の含有量が少ない場合には、外装基材の意匠性を確保したり、美観性を維持したりするために、クリアな樹脂を塗料組成物Xに含有し、外装基材に塗料組成物Xの層からなる膜を設けることが好ましい。
(硬化剤)
塗料組成物Xは、硬化剤を含有してもよい。硬化剤としては、塗料用硬化剤として知られた種々の硬化剤が使用できる。硬化剤の具体例としては、アミノプラスト、尿素樹脂などのアミノ系硬化剤、多価イソシアネート系硬化剤、ブロック多価イソシアネート系硬化剤などが例示される。
硬化剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、自己硬化性の樹脂を用いる場合、硬化剤は必須ではない。
なお、塗料組成物Xの硬化の方式に限定はなく、熱硬化型、熱可塑型、常温乾燥型、常温硬化型等種々の硬化方式の塗料組成物Xとすることができる。
(その他の成分)
塗料組成物Xは、必要に応じて、微粒子状の充填剤、添加剤、溶剤等を含んでいてもよい。
微粒子状の充填剤としては、断熱性を付与できる中空球状体が一般に使用されている。中空球状体は、その材質により、無機質バルーン、樹脂バルーンなどが知られている。具体的には、ガラスバルーン、シラスバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、アルミノシリケートバルーンなどが挙げられる。
添加剤としては特に限定されず、例えば、シリカ、アルミナ等の艶消し剤、消泡剤、レベリング剤、たれ防止剤、表面調整剤、粘性調整剤、分散剤、紫外線吸収剤、光安定剤、硬化触媒等の慣用の添加剤等を挙げることができる。
塗料組成物Xは、非水溶剤型塗料、水性塗料、非水エマルジョン型塗料等のいずれであってもかまわない。
したがって、溶剤としては、一般に塗料用として使用されているものであれば特に限定されず、例えば、トルエン、キシレン、エクソンモービル社製ソルベッソ100、エクソンモービル社製ソルベッソ150等の石油系混合溶剤、ミネラルスピリット等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類および水を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
溶剤を用いる場合、樹脂を溶剤に溶解または分散させて樹脂溶液として用いることが好ましい。
(塗料組成物Xの製造方法)
塗料組成物Xは、上記各成分を混合することにより得られる。混合の順番に特に限定はないが、塗料組成物Xが樹脂を含有する場合には、予め樹脂溶液に顔料を混合し、これに一般式Si(OR)(式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物、その部分縮合物、および光触媒からなる群から選ばれる1または2以上の物質、必要に応じて硬化剤等を添加する方法が好ましい。
なお、塗料組成物Xが化合物Aを含有する場合には、化合物Aの促進剤を化合物Aに予め添加しておくことが好ましい。ただし、化合物Aを顔料に混合してから塗装するまでの時間が長い場合は、化合物Aの網状化を進めるための促進剤は塗料組成物Xを塗装する直前に配合することが好ましい。
艶消し剤、消泡剤、レベリング剤、たれ防止剤、表面調整剤、粘性調整剤、分散剤、紫外線吸収剤、光安定剤、硬化触媒等の添加剤は、顔料と共に、樹脂溶液に混合することが好ましい。
==本発明に係る熱線高反射外装材の製造方法==
次に、本発明に係る熱線高反射外装材の製造方法について説明する。
本発明に係る熱線高反射外装材は、塗料組成物Xからなる膜、あるいは、塗料組成物Xの層を含む膜を外装基材上に形成することにより製造することができる。
ここで、塗料組成物Xからなる膜の形成は、外装基材上に塗料組成物Xを塗装することにより行うことができる。また、塗料組成物Xの層を含む膜の形成は、例えば、表面含浸材を塗装した後、塗料組成物Xを塗装したり、塗料組成物Xを塗装した後、上述の光触媒塗料を塗装したり、表面含浸材を塗装した後、塗料組成物Xを塗装し、さらに上述の光触媒塗料を塗装したりすることにより行うことができるが、施工性の面から、表面含浸材を混合した塗料組成物Xを塗装したり、表面含浸材を塗装した後、塗料組成物Xを塗装したり、表面含浸材を混合した塗料組成物Xを塗装した後、上述の光触媒塗料を塗装したりすることが好ましい。前記塗装は、例えば、刷毛塗り、スプレー塗装、浸漬法による塗装、ロールコーターやフローコーターによる塗装などの種々の方法で行うことができる。
==本発明に係る外装仕上げ工法==
本発明に係る外装仕上げ工法は、上述の熱線高反射外装材を用いて外装を仕上げる施工方法であれば特に制限されるものではなく、例えば、構造物の外装部分に上述の熱線高反射外装材を付着剤(例えば、モルタル、接着剤等)を用いて貼り付けたり、固定具(例えば、釘、針金等)で固定したりする施工方法を挙げることができる。
以下に本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明のうち、複合顔料Mの熱線反射性能及び化合物Aの防汚効果を説明するものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
本実施例において用いた基材、主剤、及び硬化剤組成物は、下記のとおりである。
(基材)
基材としては、140mm×240mm×0.5mmのクロメート処理されたアルミ板に、下塗り剤と中塗り剤とを順次塗布したものを用いた。
下塗り剤としては、ボンエポコート55MP−S、グレー色(旭硝子コートアンドレジン社製、エポキシ塗料)を用いた。中塗り剤としては、ボンフロン#1000白色(旭硝子コートアンドレジン社製、フッ素塗料)を用いた。
(主剤1)
クロロトリフルオロエチレン、シクロヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテルおよびヒドロキシアルキルビニルエーテルの共重合体であるフッ素樹脂ルミフロンLF−200[旭硝子社製、水酸基含有フルオロオレフィン系共重合体(水酸基価:52mgKOH/g)60重量%を含む有機溶剤溶液]63.0gにキシレン15.0gを加えた。次に、ブラック6301(アサヒ化成工業社製 Mn、Bi複合酸化物顔料)を22.0g加えてサンドミルで分散させ、さらにジブチル錫ジラウリレートの0.0005gを加えて撹拌したものを主剤1とした。
(主剤2)
フッ素樹脂ルミフロンLF−200の63.0gにキシレン16.0gを加えた。次に、ブラック6303(アサヒ化成工業社製、Mn、Y複合酸化物顔料)を21.0g加えてサンドミルで分散させ、さらにジブチル錫ジラウリレートの0.0005gを加えて撹拌したものを主剤2とした。
(主剤3)
フッ素樹脂ルミフロンLF−200の63.0gにキシレン34.0gを加えた。次に、三菱カーボンブラックMA−11(三菱化学社製)を3.0g加えてサンドミルで分散させ、さらにジブチル錫ジラウリレートの0.0005gを加えて撹拌したものを主剤3とした。
(主剤4)
主剤3の83.4g(固形分として34.03g)に、フッ素樹脂ルミフロンLF−200の10.0gとキシレン3.0gを加えた。次に、光触媒作用が起こりにくいように処理を施した酸化チタン(石原産業製、商品名CR−90)を3.6g加えてサンドミルで分散させ、さらにジブチル錫ジラウリレートの0.000083gを加えて撹拌したものを主剤4とした。
(硬化剤組成物1)
コロネートHX(日本ポリウレタン製、無黄変タイプイソシアネート系硬化剤)の30.0gにアルミキレートD(川研ファインケミカル社製、アルミニウムキレート化合物)を1.7g加え混合し、さらに、化合物AとしてMKCシリケートMS56S〔三菱化学社製、シリカ分56重量%のメチルシリケート縮合物〕を17.0g加えて混合したものを硬化剤組成物1とした。
(硬化剤組成物2)
コロネートHXの30.0gにキシレン18.7gを加え混合したものを硬化剤組成物2とした。
(実施例1)
主剤1の100g(固形分として59.8g)に、硬化剤1を12g混合して得た塗料組成物を、基材の上にバーコーターにて、膜厚30μmとなるように塗布した。その後、気温23℃相対湿度60%下にて7日間養生を行い、実施例1の試験体を得た。
(実施例2)
主剤2の100g(固形分として59.8g)に、硬化剤1を12g混合して得た塗料組成物を、基材の上にバーコーターにて、膜厚30μmとなるように塗布した。その後、気温23℃相対湿度60%下にて7日間養生を行い、実施例2の試験体を得た。
(比較例1)
主剤3の100g(固形分として40.8g)に、硬化剤2を12g混合して得た塗料組成物を、基材の上にバーコーターにて、膜厚30μmとなるように塗布した。その後、気温23℃相対湿度60%下にて7日間養生を行い、比較例1の試験体を得た。
(比較例2)
主剤4の100g(固形分として43.3g)に、硬化剤1を12g混合して得た塗料組成物を、基材の上にバーコーターにて、膜厚30μmとなるように塗布した。その後、気温23℃相対湿度60%下にて7日間養生を行い、比較例2の試験体を得た。
(比較例3)
主剤1の100g(固形分として59.8g)に、硬化剤2を12g混合して得た塗料組成物を、基材の上にバーコーターにて、膜厚30μmとなるように塗布した。その後、気温23℃相対湿度60%下にて7日間養生を行い、比較例3の試験体を得た。
(比較例4)
主剤2の100g(固形分として59.8g)に、硬化剤2を12g混合して得た塗料組成物を、基材の上にバーコーターにて、膜厚30μmとなるように塗布した。その後、気温23℃相対湿度60%下にて7日間養生を行い、比較例4の試験体を得た。
(明度の測定)
各試験体の表面について、分光測色計CM−2002型(ミノルタ社製)を使用して、JIS Z 8729に規定された明度Lを測定した。結果を表1に示す。
(水接触角の測定)
FACE接触角計CA−A型(協和界面化学社製)を使用して、0.005ミリリットルのイオン交換水の液滴について、接触角を測定した。結果を表1に示す。
(初期温度Tの測定)
各試験体について、以下の手順にて、赤外線ランプを10分間照射したときの膜の温度を測定した。
まず、試験体表面の中央部に熱電対を設置した。また、試験体表面から60cmのところに赤外線ランプを設置した。この赤外線ランプを10分間点灯した後、消灯した。
赤外線ランプの点灯開始から消灯の5分後までの15分間、熱電対にて、試験体表面の温度を連続的に測定した。この15分間の間に得られた最も高い温度を初期温度Tとした。結果を表1に示す。
(汚染後温度Tの測定)
各試験体について、以下に手順を示すように、(財)土木研究センター法(防汚材料評価促進試験方法I)の防汚試験に準じて促進汚れ付着を行った後、汚染後温度Tを測定した。結果を表1に示す。
(1)汚れ物質として、顔料用カーボンブラック(デッグサ社製、粒径0.002〜0.028μm)5重量%に脱イオン水95重量%をよく混ぜ、懸濁液を作製した。
(2)懸濁液に、ガラスビーズ(2mmφ)を懸濁液の容積の1/3程度加え撹拌機を用いて2500rpmの回転数で撹拌した。その後、ガラスビーズを取り除いてカーボンブラック懸濁液を分離した。
(3)上記カーボンブラック懸濁液の約200g/mを試験体表面に吹き付けた。吹き付け後、60℃の乾燥機で1時間焼き付け乾燥した。
(4)室温まで冷却した後、水道水流水下、ガーゼを試験体表面にて縦、横、縦の順で移動させ、汚れ物質を軽く洗い落とした。
(5)その後、室温にて乾燥し、汚れ試験体を得た。
(6)試験体を、汚れ試験体に代えた他は、初期温度Tの測定と同様にして、15分間の間に得られた最も高い温度を求め、汚染後温度Tとした。
Figure 0005314847
表1に示すように、塗料組成物が複合顔料M(Mnと、BiまたはYの酸化物を含有)と化合物Aを共に含有する実施例1、2では、初期温度T、汚染後温度Tが共に低く、両者の差も小さかった。すなわち、実施例1及び実施例2の試験体は、良好な熱線の反射性能を、安定して維持できるものであった。
これに対して、塗料組成物が複合顔料Mと化合物Aを共に含有しない比較例1では、初期温度T、汚染後温度Tが共に高く、両者の差も実施例1、2と比較して大きかった。
また、塗料組成物が複合顔料Mを含有しない比較例2では、初期温度T、汚染後温度Tが共に高く、また、化合物Aを含有しているにもかかわらず、初期温度Tと汚染後温度Tの差も非常に大きかった。
また、塗料組成物が複合顔料M(Mnと、BiまたはYの酸化物を含有)を含有するが、化合物Aを含有しない比較例3、4では、初期温度Tは低いものの、汚染後温度Tが高く、試験体は、良好な熱線の反射性能が維持できないものであった。
以上のことから、Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料と、一般式Si(OR)(式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物またはその部分縮合物とを含有する塗料組成物の層を含む膜を外装基材上に形成した外装材は、汚染が目立ちにくいことから防汚性に優れていることがわかった。また、当該外装材は、優れた熱線反射性能を有し、当該性能を安定して維持できることがわかった。

Claims (15)

  1. Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料と、
    光触媒、または、光触媒並びに一般式Si(OR) (式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物および/もしくはその部分縮合物と、
    を混合して含有する塗料組成物の層を含む膜を外装基材上に有することを特徴とする熱線高反射外装材。
  2. Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料と、
    一般式Si(OR) (式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物、その部分縮合物、および光触媒からなる群から選ばれる1または2以上の物質と、
    を混合して含有する塗料組成物の層を含む膜を外装基材上に有し、
    前記膜の表層が、光触媒からなる層であることを特徴とする熱線高反射外装材。
  3. 前記塗料組成物は、前記一般式Si(OR)で表される化合物またはその部分縮合物を混合して含有し、
    前記一般式Si(OR)で表される化合物またはその部分縮合物を100%加水分解縮合することにより得られるシリカが、前記一般式Si(OR)で表される化合物またはその部分縮合物に対して20〜60重量%含むことを特徴とする請求項1または2に記載の熱線高反射外装材。
  4. 前記複合金属酸化物顔料の含有量が、総重量に対して0.005〜5.00wt%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱線高反射外装材。
  5. 前記塗料組成物がさらに樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱線高反射外装材。
  6. 前記複合金属酸化物顔料の含有量が、前記樹脂の固形分に対して0.01〜10.00wt%であることを特徴とする請求項に記載の熱線高反射外装材。
  7. 前記膜が、表面含浸材をさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱線高反射外装材。
  8. Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料と、
    光触媒、または、光触媒並びに一般式Si(OR) (式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物および/もしくはその部分縮合物と、
    を混合して含有する塗料組成物の層を含む膜を外装基材上に形成する工程を含むことを特徴とする熱線高反射外装材の製造方法。
  9. Biおよび/またはYの酸化物とMnの酸化物とを含む複合金属酸化物顔料と、
    一般式Si(OR) (式中、Rは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物、その部分縮合物、および光触媒からなる群から選ばれる1または2以上の物質と、
    を混合して含有する塗料組成物の層を含む膜を外装基材上に形成する工程を含み、
    前記膜の表層が、光触媒からなる層であることを特徴とする熱線高反射外装材の製造方法。
  10. 前記塗料組成物は、前記一般式Si(OR)で表される化合物またはその部分縮合物を混合して含有し、
    前記一般式Si(OR)で表される化合物またはその部分縮合物を100%加水分解縮合することにより得られるシリカが、前記一般式Si(OR)で表される化合物またはその部分縮合物に対して20〜60重量%含むことを特徴とする請求項8または9に記載の熱線高反射外装材の製造方法。
  11. 前記複合金属酸化物顔料の含有量が、総重量に対して0.005〜5.00wt%であることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の熱線高反射外装材の製造方法。
  12. 前記塗料組成物がさらに樹脂を含有することを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の熱線高反射外装材の製造方法。
  13. 前記複合金属酸化物顔料の含有量が、前記樹脂の固形分に対して0.01〜10.00wt%であることを特徴とする請求項12に記載の熱線高反射外装材の製造方法。
  14. 前記膜が、表面含浸材をさらに含むことを特徴とする請求項8〜13のいずれかに記載の熱線高反射外装材の製造方法。
  15. 請求項1〜7のいずれかに記載の熱線高反射外装材を用いることを特徴とする外装仕上げ工法。
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