JP5311940B2 - 帯電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、レーザープリンタの如き、電子写真プロセスを採用した画像形成装置に搭載される帯電装置に関するものである。
従来の電子写真方式を用いたレーザープリンタにおいては、その内部には画像形成部が設置されており、画像は、帯電、潜像形成、現像、転写、定着のプロセスを経て形成される。画像形成部は、電子写真感光体を備えており、かつクリーニング部、帯電部、潜像形成部、現像部及び転写部からなる。この画像形成部で形成された感光体上のトナー像は、転写部で記録材に転写され、搬送された後、定着部にて加熱・加圧され、定着された記録画像として排出される。また、カラー画像の形成可能なプリンタとして、前記画像形成部を複数個備え、複数色の画像を重ね合わせてカラー画像として排出されるカラープリンタが知られている。
近年、プリンタの如き電子写真画像形成装置は高画質化が進んでいる。それに伴い感光体上に電荷を付与する帯電プロセスにおいては、高画質化、かつプリンタの小型化をしやすい帯電装置としてローラ帯電方式が実用化されている。中でも帯電部材にとして導電性の弾性ローラを用いた帯電装置が、帯電の安定性という点で好ましく、広く用いられている。このような帯電装置では、導電性の弾性ローラを被帯電体である感光体に加圧当接させ、ローラに電圧を印加することによって起きるローラと感光体間の微小放電により感光体へ帯電させるのが一般的である。
しかしながら、当接時には、弾性ローラに含まれる低分子量物質が染み出しやすく、感光体へ付着し、得られる画像に悪影響を与える場合がある。そのため一般的には弾性ローラには架橋性樹脂被覆層のような表面層が形成され、これにより弾性ローラ内部からの低分子量物質の染み出しを防ぐ対策がとられている。架橋性樹脂被覆層の形成方法は、樹脂成分を有機溶剤の如き媒体に分散混合し、塗料を作成した後、公知の塗工方法を用いて、ローラ表面に塗布される。その後、加熱乾燥させて被膜を形成するのが一般的である。公知の塗工方法として、ディッピング塗工、スプレー塗工、ロール塗工の如き方法が挙げられる。
また、近年ではプリンタの如き電子写真画像形成装置は高寿命化も進んでいる。それに伴い帯電部材としての弾性ローラ(以下、「帯電ローラ」という)にも更なる耐久性が要求されている。前述したように、帯電ローラは感光体に加圧当接された状態で使用されるのが一般的である。そのためクリーニング部を擦り抜け感光体上に残留しているトナーの外添剤や紙粉の如き汚れが帯電ローラ表面に付着し、帯電性能に悪影響を与える場合がある。
そこで、表面層を有する帯電ローラは、高耐久性を満たすために、その表面層に離型性・撥水性を有するフッ素樹脂の如き材料を用いることが提案されている(特許文献1)。
さらに、近年ではプリンタの如き電子写真画像形成装置は地球環境に優しい設計であることが望まれている。それに伴い帯電部材としての弾性ローラも使用後は、簡易な再生方法で再使用(リユース)ができる部材であることが望まれている。例えば、連続複数枚の画像出力を行ったローラ表面には、トナー、外添剤、紙粉及び、放電生成物の如き汚れが付着している。付着した汚れは容易に除去できるように部材表面を設計することが望まれている。
架橋性樹脂被覆層の形成に、上記従来例のような離型性・撥水性を有するフッ素樹脂の如き材料を含有した塗料を用いた際に、塗工ムラが発生する場合がある。また、離型性・撥水性を有する材料において、より離型性・撥水性の機能を高めるためにはフッ素の如き原子の組成比率を大きくする必要がある。しかしながら、フッ素の如き原子の組成比率を大きくすると離型性・撥水性は向上するが、裏を返せば、他の基材との濡れ性が低下することになる。したがって、フッ素の如き原子の組成比率を大きくした材料を表面層のコーティング用塗料に用いると、塗工ムラの発生頻度が多くなる傾向にある。そのため、ローラ表面の離型性・撥水性向上と均一塗工とはトレードオフの関係にあり両立させるのは困難である。
また、従来例のような帯電ローラの再生方法(特には表面の汚れを洗浄する方法)として、エアーブロー、乾拭き、水拭き、アルコール拭きの如き簡易な方法を用いた際に、帯電ローラ表面の汚れが十分に除去できない場合があった。そのため帯電ローラを簡易な方法で再使用できるように、帯電ローラ表面は更なる離型性の向上が必要である。
感光体表面の帯電処理は、帯電部材としての弾性ローラに電圧を印加することによって発生した放電によって行われている。そのため弾性ローラ表面は放電によって、劣化したり、放電生成物が付着したりして、機能が低下してしまう場合がある。
前述したように、電子写真画像形成装置に搭載される帯電装置は、高画質化、高寿命化、及び環境配慮設計に適応する上で、それらは解決しなければならない課題である。
特登録02964845号公報
したがって、本発明の課題は、上記課題を解決し、優れた特性を有する高画質化、高寿命化、及び環境配慮に適応した帯電装置を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討し、帯電部材の表面を特定材料で形成することにより解決できることを見出し、ついに本発明に至った。
すなわち、本発明は、帯電部材に電圧を印加して、被帯電部材である感光体を帯電処理する帯電装置であって、
該帯電部材は、導電性支持体上に弾性層と、その外周に最外層を有しており、
該最外層は、ケイ素(Si)原子と化学結合している炭素(C)原子を含む窒化ケイ素膜を含み、
該窒化ケイ素膜は、Si原子と化学結合を形成している窒素(N)原子のSi原子に対する存在比(N/Si)が、0.20以上1.00以下であり、かつ、Si原子と化学結合を形成しているC原子のSi原子に対する存在比(C/Si)が、0.30以上1.50以下である
ことを特徴とする帯電装置である。
本発明に用いる帯電部材は、最外層が離型性・撥水性に優れているので、長期間又は連続複数枚の使用に対しても安定した帯電特性が発揮した帯電装置である。また、本発明に用いる帯電部材は、最外層が撥水性に優れた材料で均一に被覆形成された、離型性・撥水性が向上し、最外層の膜が均一性である帯電部材である。
本発明に用いる帯電部材が上記特性を有しているので、市場で使用され、表面にトナー、外添剤及び紙粉の如き汚れが付着した場合、簡易な再生方法で再使用可能にすることができる帯電装置である。
本発明の帯電装置を有する電子写真画像形成装置では、更なる高画質化、高寿命化、及び環境配慮に適応可能である。
本発明における帯電部材が帯電ローラである帯電装置を有する電子写真画像形成装置の一例を、模式断面図で図1に示す。
像担持体である感光体ドラム4は矢印の方向に回転しながら、帯電ローラ5によって一次帯電され、次に露光手段により露光11が照射され静電潜像が形成される。
トナー供給ローラ14によって、現像手段である現像ローラ6の表面にトナーが供給され、弾性規制ブレード13により現像ローラ6上でトナーは薄層にされ、薄層になったトナーは感光体ドラム4の表面と接触して、静電潜像をトナー像として現像する。
該トナー像は、転写部材である転写ローラ8と感光体ドラム4の間の転写部において、感光体ドラム4から被転写部材である印刷メディア7に転写され、その後、定着部9で熱と圧力により定着され、永久画像となる。帯電前露光装置12によって感光体ドラム4に残った帯電が露光され、感光体ドラム4の電位がアース電位に戻る。また、転写されず感光体ドラム4表面に残った転写残トナーは、クリーニングブレード10で回収される。
現像ローラ6、帯電ローラ5及び転写ローラ8のそれぞれには画像形成装置の電源18、19又は20から、それぞれ電圧が印加されている。
ここで、本発明の帯電ローラ5には、電源19から直流電圧のみ、または直流電圧に交流電圧を重畳した振動電界が印加される。直流電圧のみを印加する場合(以下、DC帯電方式と称す)は、印加する直流電圧の絶対値は、空気の放電開始電圧と被帯電体表面(感光体表面)の一次帯電電位との和とすることが好ましい。通常空気の放電開始電圧は500V乃至700V程度、感光体表面の一次帯電電位は300V乃至800V程度なので、具体的な一次帯電電圧としては800V乃至1500Vとすることが好ましい。また、直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を印加する場合(以下、AC帯電方式と称す)は、例えば、直流電圧と、空気の放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する交流電圧との重畳電圧を印加するのが好ましい。なお、直流電圧の絶対値としては、感光体表面の一次帯電電位(300V乃至800V程度)に設定することが好ましい。
また、カラー画像形成装置とする場合は、感光体ドラム、現像ローラ、転写ローラ、帯電ローラ、弾性規制ブレード、露光、トナー容器の如きをユニット化し、それぞれ4色分(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)用意して、直列に配置することもできる。
<1>帯電部材
本発明の帯電部材としての帯電ローラの具体的な構成の断面図を図2に示す。なお、(a)は、帯電ローラの横断面を示し、(b)は、縦断面を示したものである。
本発明の帯電ローラは、導電性支持体1とその外周に形成された導電性弾性層2と、該導電性弾性層2の外周を被覆する最外層3とを有する構成である。以下、特に断らない限り、導電性支持体と導電性弾性層を合わせて「導電性基層ローラ」という。
本発明で使用する導電性支持体1は、炭素鋼合金表面に5μm程度の厚さのニッケルメッキを施した円柱である。導電性支持体を構成する他の材料として、以下のものが挙げられる。鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケルの如き金属;これらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅の如き合金;カーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料。剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。また、形状としては円柱形状の他に、中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
本発明では、上記導電性支持体1の外周に導電性弾性層2を成形する。導電性弾性層2は、通常、導電剤と高分子弾性体とを混合して成形される。高分子弾性体としては、以下のものが使用可能である。エピクロルヒドリンゴム、NBR(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)の如き熱可塑性エラストマー。高分子弾性体としては特にエピクロルヒドリンゴムが好適である。エピクロルヒドリンゴムは、ポリマー自体が中抵抗領域の導電性を有し、導電剤の添加量が少なくても良好な導電性を発揮することができる。また、位置による電気抵抗のバラツキも小さくすることが出来るので、高分子弾性体として好適である。なお、エピクロルヒドリンゴムとして、以下のものが挙げられる。エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体。この中でも安定した中抵抗領域の導電性を示すことから、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が特に好適である。エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体は、重合度や組成比を任意に調整することで導電性や加工性を制御できる。
高分子弾性体はエピクロルヒドリンゴムを主成分とするが、必要に応じてその他の一般的なゴム及びエラストマーを含有してもよい。その他の一般的なゴム及びエラストマーとしては、以下のものが使用可能である。EPM(エチレン・プロピレンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム。また、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)の如き熱可塑性エラストマーを用いてもよい。なお、これら一般的なゴム及びエラストマーを含有する場合、その含有量は、高分子弾性体全量に対し1質量%乃至50質量%であるのが好ましい。
導電剤としては、イオン導電剤又は電子導電剤を用いることができる。導電性弾性層の電気抵抗率のムラを小さくするという目的により、イオン導電剤を含有することが好ましい。イオン導電剤が高分子弾性体の中に均一に分散し、導電性弾性層の電気抵抗を均一化することにより、帯電ローラを直流電圧のみの印加で使用したときでも均一な帯電を得ることができる。
イオン導電剤としては、イオン導電性を示すイオン導電剤であれば特に限定されるものではない。イオン導電剤として、以下のものが挙げられる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウムの如き無機イオン物質;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェートの如き陽イオン性界面活性剤;ラウリルベタイン、ステアリルべタイン、ジメチルアルキルラウリルベタインの如き両性イオン界面活性剤;過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウムの如き過塩素酸第四級アンモニウム塩;トリフルオロメタンスルホン酸リチウムの如き有機酸リチウム塩。これらを単独で、また2種類以上組み合わせて用いることができる。イオン導電剤の中でも、環境変化に対して抵抗が安定なことから特に過塩素酸4級アンモニウム塩が好適に用いられる。
電子導電剤としては、電子導電性を示す電子導電剤であれば特に限定されるものではない。電子導電剤として、以下のものが挙げられる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀の如き金属系の粉体や繊維;酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛の如き金属酸化物;適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、白金、又はロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体;ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン、ピッチ系カーボンの如きカーボン粉。
なお、ファーネスブラックとして、以下のものが挙げられる。SAF−HS、SAF、ISAF−HS、ISAF、ISAF−LS、I−ISAF−HS、HAF−HS、HAF、HAF−LS、T−HS、T−NS、MAF、FEF、GPF、SRF−HS−HM、SRF−LM、ECF、FEF−HS。サーマルブラックとしては、FT、MTがある。
また、これら導電剤は単独で、また2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の導電性弾性層に配合する導電剤の配合量として、導電性弾性層の体積抵抗率が、低温低湿環境、常温常湿環境及び高温高湿環境のいずれにおいても、中抵抗領域(体積抵抗率が1×104Ω・cm乃至1×108Ω・cm)になるようにすることが好ましい。なお、それぞれの環境は、低温低湿環境(15℃/10%RH)、常温常湿環境(23℃/50%RH)、高温高湿環境(30℃/80%RH)である。
導電性弾性層の体積抵抗率は、厚さ1mmのシートに成型した後、両面に金属を蒸着して電極とガード電極とを作製し、微小電流計にて200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定し、膜厚と電極面積とから計算して求める。なお、市販の微小電流計としては、株式会社アドバンテスト製のADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER(商品名)がある。
導電性弾性層の体積抵抗率がこれよりも小さいと、被帯電部材である感光体にピンホールがあった場合に大電流がピンホールに一気に集中してしまい、印加電圧が降下し、高精細なハーフトーン画像上に帯状となって帯電電位が不足した部分が現れる傾向にある。また、ピンホールをより大きくしてしまう、といった不具合が発生する場合がある。逆に体積抵抗率が大き過ぎると、必要な帯電電位を得るためにはより高電圧を印加しなければならない。
この他にも導電性弾性層には必要に応じて、可塑剤、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、分散剤及び離型剤の如き配合剤を加えることもできる。
導電性弾性層の成形方法としては、上記の導電性弾性層の原料を密閉型ミキサーで混合して、例えば、押出し成形、射出成形、圧縮成形の如き公知の方法により成型するのが好ましい。また、導電性弾性層は、導電性支持体の上に直接成形してもよいし、予めチューブ形状に成形した導電性弾性層を導電性支持体上に被覆させてもよい。なお、導電性弾性層の作製後に表面を研磨して形状を整えることも好ましい。
導電性弾性層の形状は、帯電ローラ5と電子写真感光体4の均一性密着性を確保するために中央部を一番太く、両端部に行くほど細くなるクラウン形状に形成することが好ましい。一般に使用されている帯電ローラ5が、支持体の両端部に所定の押圧力を与えて電子写真感光体4と当接されている。すなわち、中央部の押圧力が小さく、両端部ほど大きくなる。そのために、帯電ローラ5の真直度が十分であれば問題ないが、十分でない場合には中央部と両端部に対応する画像に濃度ムラが生じてしまう場合がある。クラウン形状は、これを防止するために形成する。
また、ローラ回転時の当接ニップ幅が均一となるためには、導電性基層ローラの外径振れは小さい方が好ましい。
導電性基層ローラの外径の測定には非接触式レーザー測長器を用いることができる。非接触式レーザー測長器としては、例えば、株式会社キーエンス製のレーザスキャンタイプの寸法/外径測定器「LS−5000」(商品名)がある。
上記レーザスキャンタイプの寸法/外径測定器を用いた外径振れの測定方法を図5に示す。図5(a)は当該測定器に測定対象である導電性基層ローラ48及び基準ローラ50を載置した状態の斜視図、図5(b)はその側面図である。51はレーザー発光部、52はレーザー発光部51から出射されたレーザー光53(斜線部)の受光部である。先ず、測定器に基準ローラ50をその軸とレーザー光53とが直交するように載置する。次いで、測定対象としての導電性基層ローラ48を基準ローラ50の軸線と平行になるように測定器に載置する。この状態で基準ローラ50と導電性基層ローラ48との間を透過してきたレーザー光の幅54を測定する。得られた測定値を導電性基層ローラ48の中心軸と基準ローラ50の表面との距離から差し引くことによって導電性基層ローラ48の一つの測定断面における半径を求める。導電性基層ローラ48を1°ずつ回転させて上記と同じ操作を行うことによって、一つの測定断面における導電性基層ローラ48の1周分の半径を求める。得られた半径の値の最大値と最小値の差が、当該測定断面における半径の振れである。次に、導電性基層ローラ48と測定器とを矢印55の方向に相対的に所定の量、例えば1cm移動させ、他の測定断面における導電性基層ローラ48の1周分の半径を測定し、当該他の測定断面における半径の振れを算出する。この操作を繰り返して導電性基層ローラ48の軸に沿う方向の複数の測定断面における半径の振れを算出する。本発明においては、半径の振れが最も大きかった測定断面における半径の振れをその導電性基層ローラの外径振れと定義する。
また、導電性基層ローラの直径は、レーザーが導電性基層ローラ48によって遮られた幅として測定される。そして、導電性基層ローラを1°回転させるごとに直径を測定し、一つの測定断面における導電性基層ローラ48の1周分の直径を求める。得られた測定値の最大値と最小値の平均値を導電性基層ローラの当該測定断面における直径(平均直径)とする。ストレートな円柱ないしは円筒形状の導電性基層ローラの場合、導電性基層ローラと測定器とを相対的に所定の量、例えば1cm移動させ、他の測定断面における平均直径を求める。そして、各測定断面における平均直径の平均値を、その導電性基層ローラの直径とみなす。
また、クラウン形状を有する導電性基層ローラにおけるクラウン量は、軸方向250mm程度の場合、軸方向中央部の平均直径D1と、軸方向中央部から90mm端部側の部分の平均直径D2、D3の値2つの平均との差{D1−(D2+D3)/2}と定義する。
導電性基層ローラの外径振れの好ましい値は、ストレートな円筒又は円柱状の導電性基層ローラの場合、直径の0.5%以下、より好ましくは0.25%以下である。例えば、導電性基層ローラの直径が12mm程度の場合、外径振れの値は具体的には60μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以下である。
また、導電性基層ローラのクラウン量は,帯電ローラと電子写真感光体との間に形成されるニップの幅が均一になるように決める。好ましくは導電性基層ローラ直径の5.0%以下が好ましい。具体的には直径12mm程度の場合、600μm以下が好ましい。
導電性弾性層の硬さは、マイクロ硬度で、30度以上70度以下が好ましく、より好ましくは40度以上60度以下である。マイクロ硬度が70度を超えると、帯電部材と感光体との間のニップ幅が小さくなり、帯電部材と感光体との間の当接力が狭い面積に集中し、当接圧力が大きくなる。これによって帯電が安定しなくなったり、あるいは感光体や帯電部材の表面に現像剤その他が付着し易くなったりする等の弊害が起きる場合がある。また、30度未満であると、帯電ローラと感光体とを静止状態で長期にわたり当接放置した際に、帯電ローラの当接面が圧縮変形(Cセット)しやすくなる。これによって、帯電ローラの回転周期毎に圧縮変形に起因した感光体表面電位のムラが生じる場合がある。画像出力した場合は、画像上に帯電ローラ周期毎の横線上の画像不良が発生する場合がある。
なお、「マイクロ硬度」とは、高分子計器株式会社製のアスカー マイクロゴム硬度計 MD−1型type−A(商品名)を用いて測定した硬さである。本発明では、常温常湿(23℃/50%RH)の環境中に12時間以上置いた帯電部材に対して該硬度計にて10Nのピークホールドモードで測定した値とする。
硬さを調整するために、導電性弾性層に可塑剤を配合してもよい。配合量は、好ましくは樹脂成分100質量部に対して1質量部乃至30質量部であり、より好ましくは3質量部乃至20質量部である。また、この目的で添加する可塑剤として、高分子可塑剤を用いることが好ましい。高分子可塑剤の数平均分子量は、好ましくは2000以上、より好ましくは4000以上である。数平均分子量が2000より小さいと可塑剤がローラの表面に染み出してきて感光体を汚染する場合がある。
導電性弾性層に含まれる低分子量成分及び可溶成分は、感光体汚染の原因となるために、より少なくすることが好ましい。組成物中に含まれる低分子量成分及び可溶成分(以下、「可溶成分」という)は、ソックスレー抽出器を用いて定量することができる。
具体的には、ソックスレー抽出器を用い、テトラヒドロフラン(THF)の如き溶剤を試験溶媒として、導電性弾性層を20時間還流する。この還流による導電性弾性層が減量した質量をソックスレー抽出量とし、可溶成分の指標として用いることができる。本発明の導電性弾性層のソックスレー抽出量は、好ましくは10wt%以下である。
導電性弾性層中の可溶成分を少なくするには、可塑剤の如き添加剤の配合量を極力少なくするのがよい。使用する可塑剤としても上記の高分子可塑剤が好ましい。また、導電性弾性層を形成する樹脂成分は、熱可塑性樹脂よりも加硫・架橋を施したゴム組成物を用いる方が好ましい。
導電性弾性層は、必要に応じて導電性支持体と接着剤を介して接着される。この場合、接着剤は導電性であることが好ましい。導電性とするため、接着剤には公知の導電剤を用いることができる。
接着剤のバインダーとしては、熱硬化性、熱可塑性のいずれの樹脂であっても良いが、例えば、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系あるいはエポキシ系の公知の接着剤を用いることができる。また、接着剤に導電性を付与するための導電剤としては、上記導電性弾性層においてあげたものを用いることができる。導電剤は単独で、また2種類以上組み合わせて用いることができる。
本発明では、導電性弾性層を作製した後に、その被覆層として最外層3を設ける。
最外層は、ケイ素(Si)原子と化学結合している炭素(C)原子を含む窒化ケイ素膜(以降「SiNx膜」と記載することがある)を含む。すなわち、最外層3に含まれるSiNx膜は、Si−N及びSi−Cの化学結合を有する。そして、Si原子と化学結合している窒素(N)原子のSi原子に対する存在比(N/Si)が0.20以上1.00以下である。また、Si原子と化学結合を形成しているC原子のSi原子に対する存在比(C/Si)が0.30以上1.50以下である。なお、以下において、特に断らない限り、Si原子と化学結合しているN原子のSi原子に対する存在比(N/Si)、Si原子と化学結合を形成しているC原子のSi原子に対する存在比(C/Si)をそれぞれ、(N/Si)、(C/Si)と略す。
(N/Si)は0.60以上0.90以下であることがより好ましい。なお、(N/Si)が0.20より小さいと弾性層から感光体表面への帯電付与性が低下し、長期間の使用によって十分な帯電付与が行えない場合がある。また、(N/Si)が1.00超では感光体表面への帯電付与性が高くなりすぎるため異常放電が発生しやすくなり、使用環境によっては均一な帯電が行われない場合がある。
(C/Si)は0.50以上1.40以下であることがより好ましい。なお、(C/Si)が0.30より小さいと、前記SiNx膜と弾性層表面との密着性が低下し、均一かつ適正な最外層を得ることが困難となることがある。また、(C/Si)が1.5超では膜の表面の離型性・撥水性が低下する傾向にある。特に、弾性層に含まれる低分子成分が最外層中に浸透してくると、その傾向がさらに増すように見える。さらに、放電や放電生成物によって劣化を受けやすく、離型性・撥水性が低下する場合がある。帯電ローラとして使用する際は、外添剤や紙粉の如き汚れが付着しやすくなる。また、簡易な再生方法では表面の汚れを十分に除去することができない場合がある。
なお、前記最外層の各元素の存在比率は次のようにして求めることができる。
X線光電子分光装置「Quantum2000」(商品名、アルバック・ファイ株式会社製)を用い、X線源をAlKαとして、帯電ローラの最外層3の表面をSiの2p軌道、N及びCの1s軌道の結合エネルギーに起因するピークを測定する。それぞれのピークから各原子の存在比を算出し、得られた存在比より(N/Si)及び(C/Si)を求める。また、同時にこの方法によりN−Si結合の存在も確認する。
なお、後述する方法にて形成される最外層の(N/Si)及び(C/Si)の値の位置におけるバラツキは殆ど生じ得ないため、測定箇所は最外層の一箇所でよい。
本発明におけるSiNx膜を弾性層上へ形成する方法としては、以下のものが挙げられる。ディップコート、スプレーコート、ロールコート、リングコートの如き湿式コート法;真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングの如き物理的気相成長(PVD)法;プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDの如き化学的気相成長(CVD)法。
中でも、特に、弾性層と最外層(炭素を含有する窒化ケイ素被膜)との密着性や処理時間及び処理温度、装置の簡便性、得られる表面層の均一性を考慮すると、プラズマCVD法がより好ましい。
以下に、プラズマCVD法によるSiNx膜の形成方法の1例を示す。
なお、図4は、このプラズマCVD法によるSiNx膜を形成する装置の模式図である。
本装置は、真空チャンバ41、平行に置かれた平板電極42、原料ガスボンベ及び原料液体タンク43、原料供給手段44、チャンバ内のガス排気手段45、高周波を供給する高周波供給電源46及び導電性基層ローラ48を回転するモータ47により構成されている。
図4に示した装置を用いて、下記の手順(1)〜(4)によりSiNx膜を最外層に有する帯電ローラを製造することができる。
手順(1):平板電極42の間に導電性支持体上に弾性層が形成された導電性基層ローラ48を設置し、SiNx膜が均一に形成されるように、モータ47を駆動させて周方向に回転させる。
手順(2):排気手段45より排気して、真空チャンバ41内を所定の真空にする。
手順(3):原料ガス導入口より原料ガスを導入し、平板電極42に高周波供給電源46により高周波電力を供給し、プラズマを発生させ、成膜を行う。
手順(4):所定時間経過した後、原料ガス及び高周波電力供給を停止し、真空チャンバ41内に空気又は窒素を大気圧まで導入(リーク)し、導電性基層ローラ48を取り出す。
なお、プラズマCVD処理される導電性基層ローラ48は、均一なプラズマ雰囲気下に置けるのであれば多数本を同時に処理することも可能である。
ここで、原料ガスとして、通常、ガス状の或いはガス状化した有機ケイ素化合物、好ましくは含窒素有機ケイ素化合物を、必要により炭化水素化合物と共に、不活性ガス、窒素ガス等の気体の共存下或いは不存在下に導入する。
上記炭化水素化合物の例としては、トルエン、キシレン、メタン、エタン、プロパン、アセチレンが挙げられる。
なお、有機ケイ素化合物としては、以下のものが挙げられる。1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラザン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン。取扱い面から、1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルシランが好ましい。
Si源としては、有機ケイ素化合物に限定されるものではなく、シラン、アミノシラン、シラザンも用いることができる。
なお、有機ケイ素化合物等がガス状であればそのまま使用し、常温で液体であれば加熱し気化させて不活性ガスにより搬送して、あるいは、不活性ガスにてバブリングして搬送して用いる。さらに常温で固体のものでは、加熱して気化させ、不活性ガスにより搬送して用いる。また、原料物質を減圧状態において、気化を促進させても良い。
原料の有機ケイ素化合物が含窒素化合物である時は、窒素が無くてもSiNx膜を堆積することが可能であるが、好ましくは、N2、N2O、NH3の如き窒素含有ガスも用いる。すなわち、上記原料ガスと共に、又は原料ガスとは別に、真空チャンバ内へ、窒素含有ガスを導入する。
上記で使用できる不活性ガスとして、ヘリウム、アルゴン、窒素の如きを挙げることができるが、窒素ガスは窒素源としても有用である。
SiNx膜におけるSi原子、Si原子に化学結合しているN原子、及びSi原子に化学結合しているC原子の存在比率は、導入する原料ガスの配合比、供給する高周波電力等により制御することが可能である。
具体的には、例えば、前記した原料ガスの配合比において、窒素ガスの比率を高めることにより(N/Si)の値を増加させることができる。
また、高周波電力を増加させることにより、(N/Si)や(C/Si)を低下させることができる。更に、前記した炭化水素化合物を併用することにより、当該炭化水素化合物の使用量に応じて、(N/Si)や(C/Si)を増加させることができる。
また、湿式法によるSiNx膜の形成方法としては以下の方法がある。
無機高分子前駆体溶液(例えば、パーヒドロポリシラザン溶液等)と水酸基を有する反応性単量体溶液(例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等)の混合物を、弾性層上に均一に塗布し、次いで加熱や紫外線の照射により当該混合物の塗膜を硬化させる方法。
そして、この方法においては、無機高分子前駆体溶液と反応性単量体溶液のモル比を変化させることにより(N/Si)や(C/Si)の値を制御することができる。
ここで、SiNx膜用の原料混合物を弾性層上に塗布する際に、弾性層表面に、該混合物が上手く塗布できるように、予め、紫外線照射や電子線照射、又はプラズマ処理の如き活性化処理を施すことも好ましい。
SiNx膜は、膜厚15nm以上5000nm以下であることが好ましく、より好ましくは100nm以上2000nm以下である。膜厚を上記の数値範囲内とすることで、長期の使用に伴う磨耗に対しても十分な耐久性が得られる。
なお、形成されたSiNx膜の膜厚は、薄膜測定装置「F20−EXR」(商品名、FILMETRICS社製)を用いて、帯電ローラの軸方向を端部より等間隔に3箇所、かつ周方向に等間隔に3箇所の合計9箇所を測定し、得られた値の平均値である。
上記帯電ローラは、複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置に帯電ローラとして、また、プロセスカートリッジタイプの画像形成装置においてはプロセスカートリッジの帯電ローラとして有用である。
<帯電装置>
本発明の帯電装置の一例の側面図(a)及び正面図(b)を図3に示す。
帯電ローラ34は、その導電性支持体31の両端部がそれぞれ軸受35に軸受けされ、さらに、その両軸受がそれぞれバネ36によって不図示の感光ドラム方向に付勢され、感光ドラムに加圧接触している。軸受35は、枠体37によって保護されている。また、電源19から、接点38、バネ36、軸受35及び導電性支持体31を介して帯電ローラ34に電圧が印加される。なお、帯電ローラ34は、導電性支持体31、その上に形成された導電性弾性層32、及び最外層33よりなっており、導電性支持体31と導電性弾性層32の間に接着層が設けられていることがある。
なお、導電性支持体31と軸受35の摺動部には潤滑性を付与する目的でグリースの如き潤滑剤を介在させてもよい。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
実施例において使用した試薬等は、下記する他、特に明記しない限り、純度99.5%以上のものを用いた。
(ゴム成分)
・NBR:ブタジエン−アクリルニトリルゴム「Nipol DN−219」(商品名)
・エピクロルヒドリンゴム:エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体
・ウレタンゴム:熱可塑性ポリウレタン系エラストマー「クラミロンU8145」(商品名)
・POエラストマー:ポリオレフィン系エラストマー「サントプレーン8211−25」(商品名)
・シリコーンゴム:基材が両末端ビニル基のジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量0.15質量%)であり、硬化剤が両末端Si−H基のジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体であり、硬化触媒が塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体である2液型のもの。
(可塑剤)
・可塑剤A:セバシン酸とプロピレングリコールの共重合体(分子量8000)
・可塑剤B:アジピン酸エステルの化合物(分子量500)
(イオン導電剤)
イオン導電剤:下記式の過塩素酸4級アンモニウム塩
Figure 0005311940
(カーボンブラック)
・CB−A:カーボンブラック「トーカブラック#7360SB」(商品名)(導電剤)
・CB−B:カーボンブラック「トーカブラック#4500」(商品名)(導電剤)
・CB−C:カーボンブラック「デンカブラック」(商品名)(導電剤、充填剤)
・CB−D:カーボンブラック(FEF)(研磨性改善のための補強材)
(加硫剤関係)
・硫黄(加硫剤)
・TBZTD:テトラベンジルチウラムジスルフィド(加硫促進剤)
・DM:2−ベンゾチアゾリルジサルファイド(加硫促進剤)
・TS:テトラメチルチウラムモノサルファイド(加硫促進剤)
・ステアリン酸(加硫助剤)
・ステアリン酸亜鉛(加硫助剤)
・酸化亜鉛:亜鉛華1号(加硫助剤)
(その他、充填剤等)
・炭カル:CaCO3(充填剤)
・石英粉末:石英粉末「Min−USil」(商品名)
・2−メルカプトベンズイミダゾール(老化防止剤)
製造例1(導電性基層ローラ1の作製)
NBR100質量部に、可塑剤A7質量部、ステアリン酸1質量部、酸化亜鉛5質量部及びCB−A50質量部を加え、密閉型ミキサーで10分間混合し、次に硫黄1質量部とTBZTD3質量部を加えてオープンロールにて更に混合して、NBR混練物を得た。
ついで、上記NBR混練物を押出し機にて、外径13.5mm、内径5.5mmの円筒形に押し出し、250mmの長さに裁断し、蒸気加硫缶を使用して、温度160℃の水蒸気中で40分間一次加硫し、導電性弾性層用ゴム一次加硫チューブを得た。
次に、直径6mm、長さ256mmの鋼製円柱(表面はニッケルメッキ)の中央部231mmに熱硬化性接着剤を塗布し、80℃で10分間乾燥して得た導電性支持体を、前記ゴム一次加硫チューブに挿入した。その後、150℃の電気オーブンの中で1時間加熱処理して、未研磨のローラを得た。
この未研磨のローラのゴム部分の両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを232mmとした後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、中央部から両脇90mm位置を直径12.00mm、中央部を直径12.15mmのクラウン形状とした。また、マイクロ硬度が60度であり、表面の十点平均粗さRzjisが2.0μmであり、外径振れが25μmである導電性基層ローラ1を得た。なお、導電性弾性層のソックスレー抽出量は6.1wt%であった。
製造例2(導電性基層ローラ2の作製)
エピクロルヒドリンゴム100質量部に、炭カル50質量部、ステアリン酸亜鉛1質量部、酸化亜鉛5質量部、CB−D5質量部、可塑剤A5質量部、イオン導電剤2質量部及び2−メルカプトベンズイミダゾール1質量部を加え、密閉型ミキサーで10分間混練した。これに、DM1質量部、TS0.5質量部及び硫黄1質量部を加え、更にオープンロールで5分間混練して、エピクロルヒドリンゴム混練物を得た。
上記エピクロルヒドリンゴム混練物を用いて、製造例1と同様にして、導電性弾性層用のゴム一次加硫チューブを得、以下、製造例1と同様にして、導電性基層ローラ2を得た。得られた導電性基層ローラ2について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
製造例3(導電性基層ローラ3の作製)
ウレタンゴム100質量部とCB−A45質量部をφ30mm、L/D32の2軸押出機にてペレット化してウレタン樹脂組成物を得た。この組成物を、クロスヘッド押出成形して、製造例1におけると同様の導電性支持体上にウレタン樹脂層を形成した。このウレタン樹脂層の両端部を突っ切り、さらにウレタン樹脂層を回転砥石で研磨して、導電性基層ローラ1と同様のクラウン形状とした導電性基層ローラ3を得た。得られた導電性基層ローラ3について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
製造例4(導電性基層ローラ4の作製)
POエラストマー100質量部とCB−B50質量部をφ30mm、L/D32の2軸押出機にてペレット化してPOエラストマー組成物を得た。このPOエラストマー組成物を用い、以下、製造例3と同様にして、導電性基層ローラ1と同様のクラウン形状を有する導電性基層ローラ4を得た。得られた導電性基層ローラ4について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
製造例5(導電性基層ローラ5の作製)
エピクロルヒドリンゴム100質量部に代えて、エピクロルヒドリンゴム70質量部とNBR30質量部のゴムブレンドを用いた以外は、製造例1と同様にして、導電性基層ローラ5を得た。得られた導電性基層ローラ5について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
製造例6(導電性基層ローラ6の作製)
NBR100質量部に、可塑剤A5質量部、ステアリン酸1質量部、酸化亜鉛5質量部及びCB−A50質量部を加え、密閉型ミキサーで10分間混合し、次に硫黄1質量部とTBZTD3質量部を加えてオープンロールにて更に混合し、ゴム混練物Aを得た。
一方、エピクロルヒドリンゴム100質量部に、炭カル50質量部、ステアリン酸亜鉛1質量部、酸化亜鉛5質量部、CB−D5質量部、可塑剤A5質量部、2−メルカプトベンズイミダゾール1質量部を加え、密閉型ミキサーで10分間混練した。これにDM1質量部、TS0.5質量部及び硫黄1質量部を加えて、更にオープンロールで5分間混練し、ゴム混練物Bを得た。
ゴム混練物Aとゴム混練物Bとを二層押出し機を使用して、内側にゴム混練物A、外側にゴム混練物Bである円筒形の二層チューブを押出した。得られた二層チューブは、外径13.5mm、内径5.5mmの円筒形であった。この二層チューブを250mmの長さに裁断し、蒸気加硫缶を使用して、温度160℃の水蒸気中で40分間一次加硫し、導電性弾性層用のゴム一次加硫チューブを得た。以下、製造例1と同様にして、導電性基層ローラ1と同様のクラウン形状をした導電性基層ローラ6を得た。なお、中央部のヒドリンゴム層(外側の層)の肉厚は0.55mmであり、NBR層(内側の層)の肉厚は2.5mmであった。得られた導電性基層ローラ6について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
製造例7(導電性基層ローラ7の作製)
可塑剤Aの配合量を0質量部とした以外は、製造例1と同様にして、導電性基層ローラ7を得た。得られた導電性基層ローラ7について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
製造例8(導電性基層ローラ8の作製)
可塑剤Aの配合量を12質量部とした以外は、製造例1と同様にして、導電性基層ローラ8を得た。得られた導電性基層ローラ8について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
製造例9(導電性基層ローラ9の作製)
可塑剤Aの配合量を10質量部に増やし、さらに可塑剤Bを2質量部加えた以外は、製造例1と同様にして、導電性基層ローラ9を得た。得られた導電性基層ローラ9について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
製造例10(導電性基層ローラ10の作製)
可塑剤Aに代えて、可塑剤B12質量部を用いた以外は、製造例1と同様にして、導電性基層ローラ10を得た。得られた導電性基層ローラ10について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
製造例11(導電性基層ローラ11の作製)
両末端ビニル基のジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量0.15質量%)100質量部に、石英粉末7質量部とCB−C10質量部を配合し、プラネタリーミキサーを用いて混合脱泡し、液状シリコーンゴムのベース材料を得た。このベース材料に、硬化触媒として塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体0.5質量部を配合し、A液とした。また、前記ベース材料に、両末端Si−H基のジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(Si原子に結合するH含有量0.30%)1.5質量部を配合し、B液とした。
中心部に、表面がプライマー処理された直径6mm、長さ256mmの鋼製円柱の導電性支持体を配置した円筒形金型に、上記A液、B液をスタティックミキサーにより質量比1:1で混合したものを注入した。次いで、130℃で20分間加熱硬化し、さらに200℃で4時間ポストキュアーして、ゴム部分の長さが232mmの導電性基層ローラ11を得た。得られた導電性基層ローラ11は、中央部から両脇90mm位置が直径12.00mmであり、中央部が直径12.05mmであるクラウン形状であった。なお、本製造例では、研磨加工は行わなかった。得られた導電性基層ローラ11について、製造例1と同様に各種測定を行った。得られた結果を表1に示す。
Figure 0005311940
<実施例1>
製造例1で得た導電性基層ローラ1を図3に示したプラズマCVD装置内に設置した。真空チャンバ内を1Paまで減圧にした後、原料ガスとしてヘキサメチルジシラザン蒸気20.0sccmと窒素200.0sccmの混合ガスを真空チャンバ内に導入し、真空チャンバ内の圧力を41Paとした。圧力が一定になった後、高周波電源より、周波数13.56MHz、200Wの電力を平板電極に供給し、電極間にプラズマを発生させた。真空チャンバ内に設置した導電性基層ローラ1を24rpmで回転させて、300秒間処理した。処理終了後、電力供給を停止し、真空チャンバ内に残留している原料ガスを排気し、空気を真空チャンバ内に大気圧になるまで導入した。その後、最外層が形成された帯電ローラを取り出した。
得られた帯電ローラの表面を、X線光電子分光装置で、(N/Si)及び(C/Si)を測定したところ、それぞれ0.75、0.91であった。また、帯電ローラの最外層の膜厚を、薄膜測定装置にて測定したところ、1652nmであった。なお、測定は帯電ローラの軸方向に等分された3箇所、かつ周方向に等分された3箇所の合計9箇所で行い、その平均値を膜厚とした。
<実施例2>
原料ガスの組成をヘキサメチルジシラザン蒸気20.0sccm、酸素50.0sccm及び窒素100.0sccmとし、真空チャンバ圧力を38Paになるように調整した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<実施例3>
原料ガスの組成をヘキサメチルジシラザン蒸気20.0sccmとし、真空チャンバ内圧力を4Paになるように調整した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<実施例4>
原料ガスの組成をヘキサメチルジシラザン蒸気20.0sccmとアンモニア200.0sccmとし、真空チャンバ内の圧力を42Paになるように調整した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<実施例5>
高周波電源より150Wの電力を平板電極に供給した以外は、実施例3と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<実施例6>
プラズマCVDの処理時間を150秒間とした以外は、実施例3と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<実施例7>
原料ガスの組成をヘキサメチルジシラザン蒸気40.0sccmと窒素200.0sccmの混合ガスとし、真空チャンバ内の圧力を45Paとし、プラズマCVDの処理時間を500秒間とした以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<実施例8>
原料ガスの組成をヘキサメチルジシラザン蒸気10.0sccmとアンモニア100.0sccmの混合ガスとし、真空チャンバ内の圧力を18Paとし、プラズマCVDの処理時間を30秒間とした以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<実施例9>
導電性基層ローラとして製造例2で得た導電性基層ローラ2とした以外は、実施例4と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<実施例10>
導電性基層ローラとして製造例3で得た導電性基層ローラ3とし、高周波電源よりの電力を150Wとし、プラズマCVDの処理時間を30秒間とした以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<実施例11〜18>
導電性基層ローラとして、それぞれ製造例4〜11で得た導電性基層ローラ4〜11とした以外は、実施例1と同様にして、実施例11乃至18の帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<比較例1>
高周波電源よりの電力を150Wとした以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<比較例2>
原料ガスの組成をヘキサメチルジシラザン蒸気20.0sccmとアンモニア400.0sccmとし、真空チャンバ内の圧力を65Paになるように調整した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<比較例3>
原料ガスの組成をヘキサメチルジシラザン蒸気20.0sccmと酸素10.0sccmとし、真空チャンバ内の圧力を10Paになるように調整した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
<比較例4>
原料ガスの組成をヘキサメチルジシロキサン蒸気20.0sccmとアンモニア50.0sccmとし、真空チャンバ内の圧力を10Paになるように調整した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様に解析した。得られた結果を表2に示す。
Figure 0005311940
上記実施例及び比較例で得た帯電ローラを、電子写真式レーザープリンタ「レーザーショットLBP−5300」(商品名、キヤノン株式会社製)のカートリッジに帯電ローラとして組み込み、耐久性、画像不良、リユース等の評価1〜4を行った。なお、評価に用いたレーザープリンタは、A4用紙縦出力用のマシンであり、記録メディアの出力スピードは21ppm、画像の解像度は9600相当dpiである。また、帯電ローラは、片側500g重のバネ荷重によって感光ドラムと接触配置され、感光ドラムに従動回転するようになっている。
<評価1;連続画像出し耐久試験>
(1)帯電ローラ表面の汚れ付着に起因した画像不良
得られた帯電ローラを組み込んだカートリッジを上記レーザープリンタに装填し、低温低湿環境(15℃/10%RH)、常温常湿環境(23℃/50%RH)又は高温高湿環境(30℃/80%RH)で、印字濃度1%画像を連続1万枚の耐久を行った。なお、各環境で、5枚(初期)、5千枚及び耐久終了(1万枚)後に画像評価のため、ブラック、シアン、マゼンタの各色について、単色のハーフトーン画像を出力した。なお、耐久5千枚及び耐久1万枚後の評価ハーフトーン画像の出力は、耐久直後(以下、「直後」という)と、耐久後12時間以上後(以下、「朝一」という)に行った。得られた評価画像について、目視により、帯電ローラ表面の汚れ付着に起因した画像不良を観察した。
ここで評価用画像を出力した後に、帯電ローラの表面を顕微鏡「デジタルマイクロスコープVH−8000」(商品名、株式会社キーエンス製)にて、トナー、外添剤及び紙粉の如き汚れ付着の程度を観察した。
ハーフトーン画像についての汚れ付着起因の画像不良の観察結果と帯電ローラの表面の顕微鏡観察結果から、帯電ローラ表面の汚れ付着に起因した画像不良を表3の基準で評価した。その結果を表4に示す。
Figure 0005311940
<評価2;画像出し評価試験>
(2)白抜け画像に起因した画像不良
上記(1)の評価に際して、高温高湿環境で出力した初期ハーフトーン画像を、帯電ムラによってトナーが現像されていない箇所(白抜け)を目視にて観察し、下記基準で評価した。評価結果を表5に示す。
「ランクA」:白抜けは認められない。
「ランクB」:白抜けが極軽微に認められる。
「ランクC」:白抜けが軽微であるが認められる。
「ランクD」:白抜けが認められる。
(3)帯電横スジに起因した画像不良
上記(1)の評価に際して、低温低湿環境の耐久1万枚後の直後出力した各色のハーフトーン画像について、帯電ムラによる横スジ状の画像不良(帯電横スジ)を目視にて観察し、下記基準で評価した。評価結果を表5に示す。
「ランクA」:帯電横スジが認められない。
「ランクB」:帯電横スジが極軽微に認められる。
「ランクC」:帯電横スジが軽微であるが認められる。
「ランクD」:帯電横スジが認められる。
Figure 0005311940
Figure 0005311940
<評価3;過酷放置試験>
(4)感光体汚染性
本発明に係る最外層による帯電ローラの弾性層からの低分子量物質の染み出しの抑制効果を以下のようにして試験した。
新品の帯電ローラを感光ドラムの感光層をシート化した試験片と当接させた状態で40℃、95%RHの環境下で7日間放置した。その後、当接放置した感光層シートの当接部を光学顕微鏡にて、弾性層からの染み出し物の付着の有無及び感光層のクラック発生の有無を観察し、下記の基準にて感光体汚染性を評価した。評価結果を表6に示す。
「ランクA」:染み出し物の付着もクラックの発生も認められない。
「ランクB」:染み出し物の付着は僅かに認められるものの、クラック発生はない。
「ランクC」:染み出し物の付着は認められないが、クラック発生が軽微に観察される。
「ランクD」:染み出し物の付着、クラック発生ともに観察される。
(5)Cセット跡に起因する画像不良
帯電ローラが感光ドラムと長期間当接していることによる帯電ローラの圧縮変形(Cセット)を下記のようにして試験した。
新品の帯電ローラをプロセスカートリッジに組み込み、40℃、95%RHの環境下で30日間放置した。その後、プロセスカートリッジをレーザープリンタに組み込み、ハーフトーン画像を出力した。得られた画像を目視にて当接跡に起因した帯電ローラ周期の横線が発生しているか否かを観察し、下記の基準にてCセット画像を評価した。評価結果を表6に示す。
「ランクA」:当接跡に基づく帯電ローラ周期の横線は認められない。
「ランクB」:当接跡に基づく帯電ローラ周期の横線が極軽微に認められる。
「ランクC」:当接跡に基づく帯電ローラ周期の横線が軽微に認められる。
「ランクD」:当接跡に基づく帯電ローラ周期の横線が認められる。
Figure 0005311940
<評価4;帯電ローラのリユース性>
上記(1)の評価に供した画像出力後の帯電ローラを回転治具にセットし、回転させながらその表面を、水を含ませた不織布をローラ表面に軽く接触させて、洗浄を行った。洗浄後にエアーブローして、表面の水を除去し乾燥して、表面水拭き帯電ローラとした。この水拭き帯電ローラを新品のプロセスカートリッジに帯電ローラとして組み込み、再び上記評価1と同様に複数枚画像出し耐久を行い、上記の評価項目(1)と同じ評価をした。評価結果を表7に示す。
Figure 0005311940
<評価5;連続画像出し耐久試験(AC帯電方式)>
実施例、比較例で得た帯電ローラをAC帯電方式の電子写真式レーザープリンタ「モノクロレーザープリンタLBP−3210」(商品名、キヤノン株式会社製)のカートリッジに帯電ローラとして組み込みこんだ。その後、上記評価1におけると同様にして、帯電ローラ表面の汚れ付着に起因した画像不良(AC帯電系)の評価を行った。評価画像の作成や評価については、上記(1)帯電ローラ表面の汚れ付着に起因した画像不良におけると同じである。評価の結果を表8に示す。
Figure 0005311940
本発明に係る帯電ローラを搭載した電子写真画像形成装置の模式図である。 本発明の帯電ローラの1例の断面図である。 本発明の帯電装置の1例の断面図である。 プラズマCVD法によるSiNx膜製造装置の模式図である。 ローラの外径の形状データを測定する形状測定装置の模式図である。
符号の説明
1 導電性支持体
2 導電性弾性層
3 最外層(表面層)
4 感光体ドラム(感光体)
5 帯電ローラ(帯電部材)
6 現像ローラ
7 印刷メディア
8 転写ローラ
9 定着部
10 クリーニングブレード
11 露光
12 帯電前露光装置
13 弾性規制ブレード
14 トナー供給ローラ
18 現像装置用電源
19 帯電部材(帯電ローラ)用電源
20 転写ローラ用電源
31 導電性支持体
32 導電性弾性層
33 最外層(表面層)
34 帯電ローラ
35 軸受け
36 バネ
37 枠体
38 接点
41 真空チャンバ
42 平板電極
43 原料ガスボンベ及び原料液体タンク
44 原料供給手段
45 ガス排気手段
46 高周波供給電源
47 モータ
48 導電性基層ローラ
50 基準ローラ
51 レーザー発光部
52 レーザー受光部
53 レーザー光
54 透過してきたレーザー光の幅
55 導電性基層ローラ48に対する測定器の移動の方向

Claims (6)

  1. 帯電部材に電圧を印加して、被帯電部材である感光体を帯電処理する帯電装置であって、
    該帯電部材は、導電性支持体上に弾性層と、その外周に最外層を有しており、
    該最外層は、ケイ素(Si)原子と化学結合している炭素(C)原子を含む窒化ケイ素膜を含み、
    該窒化ケイ素膜は、Si原子と化学結合を形成している窒素(N)原子のSi原子に対する存在比(N/Si)が、0.20以上1.00以下であり、かつ、Si原子と化学結合を形成しているC原子のSi原子に対する存在比(C/Si)が、0.30以上1.50以下である
    ことを特徴とする帯電装置。
  2. 前記帯電部材に印加する電圧が、直流電圧又は直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 前記帯電部材が感光体に対し従動回転していることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電装置。
  4. 前記帯電部材の最外層の膜厚が、15nm以上5000nm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の帯電装置。
  5. 前記帯電部材の弾性層のマイクロ硬度が、30度以上70度以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の帯電装置。
  6. 前記帯電部材の最外層が、プラズマCVD法により作成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の帯電装置。
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