JP5308572B2 - 走査電子顕微鏡及びそれを用いた検査方法 - Google Patents

走査電子顕微鏡及びそれを用いた検査方法 Download PDF

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Description

検査・計測に用いる走査電子顕微鏡及びそれを用いた検査方法に関する。
電子ビームを用いた試料の観察・検査・計測に用いられる走査電子顕微鏡(SEM)は、電子源から放出された電子を加速し、静電または電磁レンズによって試料表面上に収束させて照射する。これを1次電子という。1次電子の入射によって試料からは2次電子や反射電子が発生する。これら2次電子や反射電子を、電子ビームを偏向して走査しながら検出することで、試料上の微細パターンや組成分布の走査画像を得ることができる。(例えば、特許文献1,2や非特許文献1を参照)
特開2000−348658号公報 特開平8−138611号公報
Journal of Vacuum Science and Technology, Vol.19, No.4, (1981) p1058−p1063
走査電子顕微鏡において望ましいとされる機能として、電子ビームの分解能の大幅な低下を招くことなく(1)広い視野の走査を行えること、(2)傾けたビームで画像を得られること、の2つが挙げられる。半導体の微細化が進むに従いレジストパターンの2次元高速検査が必要となってきており、検査領域の拡大やシュリンクの低減などに広い視野の走査が必要となって来ている。また、デバイス構造の立体化が進んできており、3次元検査のための傾斜ビームの形成が必要となって来ている。これらの目的を達成するためには電子ビームの偏向により生じる偏向収差を低減する必要がある。
特許文献1や非特許文献1には、試料直上の電磁レンズの磁性体の切れ目に重なるように、すなわち電子レンズの磁場と重なるように、電磁偏向器を複数設置する技術が開示されている。また、特許文献2には電磁偏向器を複数設け、電子レンズの磁場とも重なるように、電極を設けた例が開示されている。しかしながら、軸上での高解像化を進めるためにはレンズの内径や試料との距離を小さくする必要があり、上記電磁レンズと電磁偏向器を重ねて配置する(例えば、鉛直方向なら高さ位置が重なる)従来方法では電磁偏向器の設置が物理的に困難になってくる。また、同じ電磁偏向器の配置で広視野偏向と所望の角度の傾斜ビームを実現することも困難である。
本発明の目的は、広視野偏向と所望の角度の傾斜ビームを実現することのできる収差が小さく高解像の走査電子顕微鏡及びそれを用いた検査方法を提供することにある。
上記目的を達成するための一実施形態として、電子源と、前記電子源から放出された電子ビームを試料上に収束して照射する電磁レンズと、前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る手段と、前記電磁レンズの上方に設けられた電磁偏向器と、鉛直方向に対して高さ位置が前記電磁偏向器と重なる位置に、離間して設けられ、前記電子ビームを加速もしくは減速する制御電極とを有することを特徴とする走査電子顕微鏡とする。
また、電子源と、前記電子源から放出された電子ビームを試料上に収束して照射する電磁レンズと、前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る手段と、前記電磁レンズの上方に設けられた電磁偏向器と、鉛直方向に対して高さ位置が前記電磁偏向器と重なる位置に、離間して設けられ、前記電子ビームを加速もしくは減速する2段の制御電極とを有することを特徴とする走査電子顕微鏡とする。
また、前記走査電子顕微鏡を用いた検査方法であって、前記電子ビームを前記制御電極により加速して前記試料に照射する工程と、前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る工程と、を有することを特徴とする検査方法とする。
また、前記走査電子顕微鏡を用いた検査方法であって、前記電子ビームを前記制御電極により減速し、斜め方向から前記試料に照射する工程と、前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る工程と、を有することを特徴とする検査方法とする。
上記構成、特に電磁レンズの上方に設けられた電磁偏向器と、鉛直方向に対して高さ位置が電磁偏向器と重なる位置に制御電極を設けることにより、広視野偏向と所望の角度の傾斜ビームを実現することのできる収差が小さく高解像の走査電子顕微鏡及びそれを用いた検査方法を提供することができる。
実施例1に係る走査電子顕微鏡の概要図である。 実施例1に係る走査電子顕微鏡の主要な電子光学系断面図である。 実施例1に係る走査電子顕微鏡の主要な電子光学系上面図である。 実施例2に係る走査電子顕微鏡の主要な電子光学系断面図である。 実施例3に係る走査電子顕微鏡の主要な電子光学系断面図である。 実施例4に係る走査電子顕微鏡の主要な電子光学系断面図である。 広視野偏向の際の電子軌道図である。 傾斜ビームの際の電子軌道図である。
試料直上の電磁レンズの上部に電磁偏向器を設け、それと重なるように(例えば、鉛直方向に対して高さ位置が重なるように)電子を加速若しくは減速する電極を設けることを主要な特徴とする。すなわち、試料直上の電磁レンズの上方に電磁偏向器とそれと重なるように静電レンズを設けることを主要な特徴とする。
上記電極を設けることにより、電磁偏向器の作用する領域で電子のエネルギーを制御することが可能となるため、電磁偏向器起因の偏向色収差を制御することが可能となる。結果として、広視野偏向や所望の角度を有する傾斜ビームを電磁レンズと干渉することなく実現することが出来る。
以下、実施例を用いて詳細に説明する。
第1の実施例について、図1〜図3、図7及び図8を用いて説明する。
図1は実施例1に係る走査電子顕微鏡の全体概略図を示す。電子銃101から放出された電子ビーム102はコンデンサレンズ103と電磁レンズ108により試料上に結像される。本実施の形態では対物レンズは電磁レンズ108と、電磁レンズ108と試料109間の電場により生じる静電レンズにより、主に構成されている。そして試料から放出される2次電子や反射電子104は中間にある検出器105により検出される。試料上の電子ビームは電磁偏向器106により2次元に走査され、結果として2次元画像を得ることが出来る。2次元画像は表示装置119に表示される。
なお、符号110は試料を載せるホルダー、符号111は電子銃制御部、符号112はコンデンサレンズ制御部、符号114は走査偏向器制御部、符号115は電磁レンズ制御部、符号116は試料電圧制御部、符号117は記憶装置、符号118は装置全体の制御演算部を示す。
また、図2と図3は装置内の電子光学構成の1部を示したものであり、図2は概略断面図、図3は上面図である。図2に示すように電磁偏向器201は2段を連動して使用しており、その内側に電子の加速や減速の可能な制御電極202が電磁偏向器と重なる(鉛直方向に対して高さ位置が重なる)位置に配置されている。制御電極の内側は図3に示すように円筒状になっており、電位を印加することで電子を加減速する。この電極の下端は、図2に示すように、試料直上の電磁レンズ207の磁性体の開口210より上方にあり、電磁レンズとの干渉を避けている。
電磁レンズ207は大きく、磁性体からなる上磁路204と下磁路205及び電磁コイル206から構成される。電磁レンズの磁性体の1部(上磁路)204には正の電位が印加されており、電子を加速することで軸上の収差を低減している。更に、本実施例による制御電極の上端より上方にも付加電極203が存在し、結果として3つの電極からなる静電レンズが電磁偏向器と重なる構成になっている。なお、本実施例では上方の電極は接地電極である。符号208は試料を示す。
本実施例における制御電極の効果はまず偏向色収差の制御にある。走査電子顕微鏡において、偏向色収差は偏向収差の中で最も重要な収差である。偏向色収差は偏向器の偏向感度の差が電子の速度の差により生じる偏向器起因の偏向色収差と、レンズの焦点距離の差が電子の速度の差により生じるレンズ起因の偏向色収差が存在する。最終的な偏向色収差はこの2つの合計になるので、偏向器起因の偏向色収差が変化すると最終的な偏向色収差も変化する。
図7に電子軌道の概念図を示す。高速電子軌道A701に対してエネルギーの低い低速電子は偏向器の偏向作用とレンズのレンズ作用の双方が大きく働く。図7の低速電子軌道A702は偏向作用のみ大きく働いた場合の軌道であり、低速電子軌道B703はレンズ作用のみ大きく働いた場合の軌道である。各低速軌道と高速軌道の試料上での位置の差が偏向色収差であり、それぞれ偏向器起因の色収差とレンズ起因の色収差となる。図7に示す、広視野での撮像に必要な垂直に近い入射の場合はいずれの低速軌道もプラス方向(より大きく偏向する方向)にずれている。すなわち、偏向器起因の色収差もレンズ起因の色収差は積算される方向で作用する。
従って、制御電極に正の電位を印加して電子を加速することで、偏向器起因の偏向色収差が低減し、広い視野の偏向の際の解像度の劣化を防ぐことが出来る。本実施例では電磁偏向器201や制御電極202を電磁レンズと離して設置するために物理的な制約が少なく、短焦点で高解像な電磁レンズ207との両立が可能である。
また、本実施例の別の効果として、図7では図示していないが、レンズ起因の偏向色収差の低減も挙げられる。本実施例の制御電極がない場合、付加電極203と電磁レンズ207の磁性体の1部(上磁路)204の間の電位差により電磁偏向器201の下方に静電レンズ効果の生じる領域がある。電磁偏向器201により電子が偏向された場合はこの領域において軸外を通過されるために、レンズ起因の偏向色収差が生じてしまう。
レンズ起因の偏向色収差は主に試料近傍で生じるが、この領域でも一定量のレンズ起因の偏向色収差が生じている。本実施例では制御電極202に電圧を加えることで磁性体の1部(上磁路)204との電位差が減少し、レンズ効果が弱まることでレンズ起因の偏向色収差の軽減が可能となる。すなわち、電磁偏向器201が電磁レンズ207上方の静電レンズ内に配置されることになり、インレンズ偏向による収差低減効果が得られることになる。
また、本実例では電磁偏向器201と制御電極202の間に付加電極203が存在する。すなわち電磁偏向器201と重なる位置の内側に2重に電極が存在することになる。本実施例では2つの中の内側の制御電極202により電子の加速や減速を行うこととなる。外側の付加電極203は接地されており、電子ビームの通路を真空に保つための真空隔壁となっている。この構造の効果は真空隔壁と別の電極により電子ビームの制御を行うことで、真空隔壁を接地にすることが可能となり、機械的な構造が簡単になることにある。更に制御電極202は下端近傍で外側に広がる構造になっており、電子ビームの通過領域を外側の電位からシールドしている。これにより制御電極202の効果を確実なものとしている。
以上の本実例において制御電極202に3kV、磁性体の1部に6kV、試料208に―2.2kVを印加した。電子ビームは3kVのエネルギーでコンデンサレンズより入射しており、電磁偏向器201近傍では6kV程度に、電磁レンズ207上方では9kV程度に加速され、最終的に試料208には800Vに減速されて入射する。電磁偏向器201で広い視野である50μm角を偏向した際の分解能は3nmであり、従来の5nmより高分解能化が可能となった。本装置を用いて約100nm幅ラインのシリコンの寸法を計測した結果、視野内での均一性を従来の±1nmから±0.2nmと大きく向上させることが出来た。
また、本実施形態において逆に制御電極に負の電位を印加することで電子を減速し、偏向器起因の偏向色収差を増大させることが出来る。
図8に傾斜ビームを形成した際の電子軌道を示す。低速電子軌道C802は偏向作用のみ大きくしたもの、低速電子軌道D803はレンズ作用のみ大きくしたものである。傾斜ビームの場合、低速電子軌道D803と高速電子軌道B801のずれと低速電子軌道Cと高速電子軌道Bのずれが逆方向になっている。
すなわち、レンズ起因で発生する色収差傾斜ビームの軌道を作る際に発生するレンズ起因の偏向色収差を制御させた偏向器起因の偏向色収差で相殺することで、傾斜ビームの解像度を向上させることが出来る。ここで、傾斜角度とレンズ起因の色収差には相関があり、相殺する色収差が大きいほど大きな傾斜角を得ることが出来る。
制御電極202に―1.5kV、磁性体の1部に6kV、試料に―2.2kVを印加することで4度傾けた電子ビームの解像度を3nmとすることが出来た。これは従来の7nmと比較して大きな解像度の向上である。これにより逆テーパのラインパターンの側壁観察が可能となり、テーパ角管理が実現できる。
このように本実施例は単に広い視野の偏向や傾斜ビームが可能となるだけでなく、それぞれのモードに従って制御電極202の電位を変化させるだけで切り替えが可能である。具体的には広視野モードでは加速し、傾斜ビームモードでは減速する。その際に制御電極が電磁レンズの上方に位置するために、電磁レンズとの干渉なく切り替えが可能なことも大きな特徴である。
以上述べたように、本実施例によれば、広視野偏向と所望の角度の傾斜ビームを実現することのできる収差が小さく高解像の走査電子顕微鏡及びそれを用いた検査方法を提供することができた。
第2の実施例について図4を用いて説明する。なお、実施例1に記載され本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用することができる。
図4に本実施例に係る走査電子顕微鏡の電子光学構成の主要部断面図を示す。なお、装置全体の構成は実施例1と同様である。本実施例では制御電極202の上部に静電偏向器301を設置している。静電偏向器301は微小な偏向を行うためのものであり、本実施例では電磁偏向器201により試料表面上において電子ビームを大きく偏向した後に静電偏向器2段を連動して2次元走査を行う。静電偏向器301は走査速度を早くすることが出来る(電磁偏向器の4倍程度)ために絶縁体試料の帯電抑制に効果的である。
このように2つの偏向手段を組み合わせることで、実質的な広視野観察を可能とすることが出来る。但し、静電偏向器と制御電極の干渉を防ぐために、静電偏向器は制御電極より上方に設置されている。なお、本実施例で用いた静電偏向器は8極静電偏向器である。
本実施例においては制御電極に3kV、磁性体の1部に6kV、試料に―2.9kVを印加した。これにより照射電子のエネルギーは100Vとなる。本実施例の目的はレジストパターンの計測であり、ダメージの軽減のためにエネルギーを低下させた。電子を低速にすることにより偏向色収差は増大する方向にあるが、本実施例により、50μm角偏向領域でも分解能3.5nmを得ることが出来た。更に静電偏向による高速走査により1μm角領域のレジスト像に生じる帯電の影を解消している。50nm幅のレジストラインを計測した結果、50μm角偏向領域で±0.25nmの均一性を得ることが出来た。
以上述べたように、本実施例によれば、広視野偏向と所望の角度の傾斜ビームを実現することのできる収差が小さく高解像の走査電子顕微鏡及びそれを用いた検査方法を提供することができた。また、静電偏向器を設けることにより、絶縁膜パターンであっても高解像の計測を実現することができた。
第3の実施例について、図5を用いて説明する。なお、実施例1又は2に記載され、本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用できる。
図5は本実施例に係る走査電子顕微鏡の電子光学構成の主要部断面を示す。なお、装置全体の構成は実施例1と同様である。本実施例では制御電極403が短く、電磁偏向器201の位置が重なっているが、必ずしも全体を覆っていない。本実施例の効果は電磁偏向器201に対して部分的に制御電極403が重なるだけでも得られる。制御電極403を短くする効果は、静電偏向器401の位置の自由度が大きくなることにある。本実施例では静電偏向器401の位置を下げることで偏向感度を増大させることが出来た。
本実施例では、制御電極403に2kV、第2の制御電極に5kV、試料に―1.4kVを印加することで、電磁偏向器で50μm角を偏向した際の分解能は3.3nmとなった。結果として従来の5nmより高分解能化が可能となった。本装置を用いて約100nm幅ラインのシリコンの寸法を計測した結果、視野内での均一性を±0.23nmと大きく向上させることが出来た。
以上述べたように、本実施例によれば、広視野偏向と所望の角度の傾斜ビームを実現することのできる収差が小さく高解像の走査電子顕微鏡及びそれを用いた検査方法を提供することができた。また、制御電極を短くし静電偏向器と電磁偏向器を近づけることにより、偏向感度を増大でき、より高解像な計測を行うことができた。
第4の実施例について図6を用いて説明する。なお、実施例1や2に記載され本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用することができる。
図6に本実施例に係る走査電子顕微鏡の電子光学構成の1部を示す。なお、装置全体の構成は実施例1と同様である。本実施例では制御電極を上部制御電極502と下部制御電極501の上下2つに分割している。それぞれの電極には異なる電位を与えることが可能で、より複雑な電子の速度制御が可能となる。
上部制御電極502は電磁偏向器の上部偏向器504と、下部制御電極501は電磁偏向器の下部偏向器503と重なるように配置されている。これによりそれぞれの偏向器での電子の速度を制御できる。
本実施例では、上部制御電極502に2.8kV、下部制御電極に3kV、磁性体の1部(上磁路)に6kV、試料に―2.7kVを印加することで、電磁偏向器で50μm角を偏向した際の分解能は2.8nmとなり、広い視野での高分解能走査を実現出来る。
また、上部制御電極に―1,8kV、下部制御電極に―1.5kV、磁性体の1部(上磁路)に6kV、試料に―2.7kVを印加することで、5度傾けた電子ビームで3nmの分解能を得ることが可能である。
本実施例ではまた、8極2段の静電偏向器をオフセット重畳静電偏向器601としている。これは静電偏向器の各電極の偏向電圧に同じオフセット電圧を加えるものである。このことにより、静電偏向器起因の色収差や制御電極との間のレンズ効果の低減を図ることが可能となり、静電偏向での偏向色収差の低減に効果がある。ここでは2.8kVのオフセット電圧を加えることで、静電偏向の色収差を従来の1/2とすることが出来た。
以上述べたように、本実施例によれば、広視野偏向と所望の角度の傾斜ビームを実現することのできる収差が小さく高解像の走査電子顕微鏡及びそれを用いた検査方法を提供することができた。また、オフセット重畳静電偏向器を用いることにより静電偏向での収差低減を図ることができた。
これまでの実施例の制御電極は周回上に連続的な構造であったが、制御電極が回転方向に分割されていても同様の効果が得られることは明らかである。この場合、各電極に共通のオフセット以外の電圧を印加することで静電偏向器としても利用できることになり、静電偏向器が制御電極を兼ねることで光学素子の占める空間を少なくすることや配線数を減らすことが可能となる。
101…電子銃、102…電子ビーム、103…コンデンサレンズ、104…2次電子や反射電子、105…検出器、106…電磁偏向器、108…電磁レンズ、109…試料、110…ホルダー、111…電子銃制御部、112…コンデンサレンズ制御部、114…走査偏向器制御部、115…電磁レンズ制御部、116…試料電圧制御部、117…記憶装置、118…装置全体の制御演算部、119…表示装置、201…電磁偏向器、202…制御電極、203…付加電極、204…磁性体の1部(上磁路)、205…下磁路、206…電磁コイル、207…電磁レンズ、210…磁性体の開口、301…静電偏向器、401…静電偏向器、403…制御電極、501…下部制御電極、502…上部制御電極、503…下部偏向器、504…上部偏向器、601…オフセット重畳静電偏向器、701…高速電子軌道A、702…低速電子軌道A、703…低速電子軌道B、801…高速電子軌道B、802…低速電子軌道C、803…低速電子軌道D。

Claims (19)

  1. 電子源と、
    前記電子源から放出された電子ビームを試料上に収束して照射する電磁レンズと、
    前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る手段と、
    前記電磁レンズの上方に設けられた電磁偏向器と、
    鉛直方向に対して高さ位置が前記電磁偏向器と重なる位置に、離間して設けられ、前記電子ビームを加速もしくは減速する制御電極とを有することを特徴とする走査電子顕微鏡。
  2. 請求項1記載の走査電子顕微鏡において、
    前記電磁偏向器と制御電極の間に、更に付加電極を設けることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  3. 請求項2記載の走査電子顕微鏡において、
    前記付加電極が真空隔壁であることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  4. 請求項1記載の走査電子顕微鏡において、
    前記制御電極は下端近傍で外側に広がる構造になっていること特徴とする走査電子顕微鏡。
  5. 請求項1記載の走査電子顕微鏡において、
    前記制御電極の下方に第2の制御電極を設けることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  6. 請求項1記載の走査電子顕微鏡において、
    前記電磁レンズの磁性体の1部に電位が印加されていることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  7. 請求項5記載の走査電子顕微鏡において、
    前記制御電極に、前記第2の制御電極や前記磁性体の1部に印加した正の電位より低い正の電位が印加されていることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  8. 請求項1記載の走査電子顕微鏡において、
    前記制御電極の上方に静電偏向器が配置されていることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  9. 請求項8記載の走査電子顕微鏡において、
    前記静電偏向器の各極にオフセット電位が印加されていることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  10. 請求項1記載の走査電子顕微鏡において、
    前記制御電極には正負の電位が印加出来ることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  11. 請求項1記載の走査電子顕微鏡において、
    前記制御電極は広視野モードでは加速し、傾斜ビームモードでは減速することを特徴とする走査電子顕微鏡。
  12. 電子源と、
    前記電子源から放出された電子ビームを試料上に収束して照射する電磁レンズと、
    前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る手段と、
    前記電磁レンズの上方に設けられた電磁偏向器と、
    鉛直方向に対して高さ位置が前記電磁偏向器と重なる位置に、離間して設けられ、前記電子ビームを加速もしくは減速する2段の制御電極とを有することを特徴とする走査電子顕微鏡。
  13. 請求項12記載の走査電子顕微鏡において、
    前記電磁偏向器が2段であり、上部の偏向器と上部の制御電極が、下部の偏向器と下部の制御電極がそれぞれ重なる位置に設けることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  14. 請求項12記載の走査電子顕微鏡において、
    前記制御電極が加速型であることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  15. 請求項12記載の走査電子顕微鏡において、
    前記制御電極が広視野モードでは加速型に、傾斜ビームモードでは減速型に、切り替え可能であることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  16. 請求項1記載の走査電子顕微鏡を用いた検査方法であって、
    前記電子ビームを前記制御電極により加速して前記試料に照射する工程と、
    前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る工程と、を有することを特徴とする検査方法。
  17. 請求項1記載の走査電子顕微鏡を用いた検査方法であって、
    前記電子ビームを前記制御電極により減速し、斜め方向から前記試料に照射する工程と、
    前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る工程と、を有することを特徴とする検査方法。
  18. 請求項12記載の走査電子顕微鏡を用いた検査方法であって、
    前記電子ビームを前記2段の制御電極により加速して前記試料に照射する工程と、
    前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る工程と、を有することを特徴とする検査方法。
  19. 請求項12記載の走査電子顕微鏡を用いた検査方法であって、
    前記電子ビームを前記2段の制御電極により減速し、斜め方向から前記試料に照射する工程と、
    前記試料から発生する2次電子信号や反射電子に基づいて試料像を得る工程と、を有することを特徴とする検査方法。
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