JP5308215B2 - 防眩ハードコートフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、ノートパソコン、パソコン用モニタ、テレビ等の各種ディスプレイの表面に用いる防眩ハードコートフィルムに関する。
ノートパソコン、液晶モニタなどのディスプレイは、その表面の表面保護基材を通して画像を認識するようになっている。それらのディスプレイは本体内部にバックライトを用いるか、又は外部の光を利用して視認性を向上させている。これらのディスプレイは内部から発する光や外光の映り込みを軽減し、画像の視認性を向上するため、屈折率の異なる薄膜を形成して光学的に反射を防止するか、又は表面保護基材に防眩処理を施すことが行われている。光学的に反射を防止する方法は、フィルム又はハードコート処理されたフィルム表面に酸化チタンや酸化ジルコニウムなどの高屈折率材料とフッ化マグネシウム、有機フッ素化合物、酸化珪素などの低屈折率材料の薄膜を交互に形成して、多層薄膜とし、光の干渉により反射を防止する方法(特許文献1)が知られている。防眩処理は、二酸化珪素等の微粒子を含む樹脂塗膜をフィルム表面に形成し、塗膜表面の凹凸により反射光を拡散させる方法(特許文献2)が知られている。
特開2001−180611号公報 特開平6−18706号公報
しかし、特許文献1に記載されたような光学的に反射を防止する方法は、高価な材料を用いた多層膜を利用するため、コストが高くなってしまうという問題がある。また、特許文献2に記載されたような塗膜表面の凹凸により反射光の散乱を利用する防眩処理タイプの液晶ディスプレイの場合、ディスプレイの解像度が高いと、バックライト等からカラーフィルター画素を通過した光が、防眩層での表面散乱により混合するため、画面がギラツキ、著しく視認性を低下させるという問題がある。
また、従来技術においては画像のギラツキを防止するためには、微粒子添加量を多量にして、ヘイズ度を高めなければならず、液晶パネルに装着し、画像を表示すると画面が白っぽくなり、特に、黒表示で画像品位が低下する問題があった。
そこで、本発明の目的は、このような従来の防眩フィルムに比べ、ヘイズ度が低く、透明性、耐擦傷性に優れ、画像のギラツキおよび白っぽさ(白ぼけ)を低減し、ディスプレイの視認性を向上させた表面保護用の防眩ハードコートフィルムを安価に製造し、提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するべく、鋭意検討した結果、透明フィルム上に、粒径と吸油量の異なる2種類の微粒子を含む樹脂塗膜を形成することで、前記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、透明フィルム上に、粒径と吸油量の異なる2種類の微粒子及び樹脂から成る防眩層を設けてなる防眩ハードコートフィルムであって、第1種の微粒子は、その平均粒子径が3.5μm未満で、かつJIS K 5101に準じた吸油量が150ml/100g未満であり、第2種の微粒子は、その平均粒子径が3.5μm以上で、かつ前記吸油量が150ml/100g以上であり、前記2種類の微粒子の合計配合量が樹脂に対して6〜30重量%で、さらに2種類の微粒子同士の重量配合割合が30/70〜70/30であることを特徴とする防眩ハードコートフィルムである。
また、前記2種類の微粒子はともにシリカ微粒子であることが好ましい。
また、前記2種類の微粒子の比表面積がともに700m/g未満であることが好ましい。なお、この場合の比表面積は、簡易BET法に基づいて測定される。
また、前記2種類の微粒子の屈折率がともに1.40〜1.55の範囲であることが好ましい。
また、前記樹脂は電離放射線硬化型樹脂であることが好ましい。
本発明の防眩ハードコートフィルムは、従来の防眩ハードコートフィルムに比べて、ヘイズ度が低く、透明性に優れ、画像のギラツキおよび白っぽさ(白ぼけ)などの視認性に優れかつ耐擦傷性の高い表面保護フィルムであり、安価に製造することができる。
本発明の防眩ハードコートフィルムの断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
本発明の防眩ハードコートフィルムの断面を図1に示す。透明フィルム1上に、平均粒子径と吸油量の異なる2種類の微粒子、すなわち第1種の微粒子3と第2種の微粒子4を含む樹脂5を所定の厚さで塗工して防眩層2としたものである。
本発明に用いることのできる透明フィルムは特に限定はないが、たとえば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)、ポリカーボネートフィルム(PC)、トリアセチルセルロースフィルム(TAC)、ノルボルネンフィルム(NB)などが使用でき、フィルム厚さは25μm〜250μm程度が使用可能である。
第1種の微粒子は、好ましくは不定形、即ち、粒子の形状が特定されない微粒子であれば材質に特に限定はなく、具体的には、シリカゲル、湿式法シリカ、乾式法シリカ等のシリカ微粒子、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、金属酸化物微粒子などを挙げることができる。特に、屈折率が1.44ほどであり、コスト的に有利な不定形疎水化シリカが好ましい。第1種の微粒子としてこれらの1種類を用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。この第1種の微粒子は、塗膜中に沈み易くすることで画像のギラツキと白っぽさ(白ぼけ)を低減しつつある程度のヘイズを発現させることを目的とし、平均粒径3.5μm未満、好ましくは2.0〜3.0μm、またJIS K 5101に準じた吸油量が150ml/100g未満、好ましくは130ml/100g未満のものを使用する。
第2種の微粒子は、好ましくは不定形、即ち、粒子の形状が特定されない微粒子であれば材質に特に限定はなく、具体的には、シリカゲル、湿式法シリカ、乾式法シリカ等のシリカ微粒子、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、金属酸化物微粒子などを挙げることができる。特に、屈折率が1.44ほどであり、コスト的に有利な不定形疎水化シリカが好ましい。第2種の微粒子としてこれらの1種類を用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。この第2種の微粒子は、塗膜表面に存在させ易くすることで、ある程度の防眩性を発現させることを目的とし、平均粒径3.5μm以上、好ましくは3.8〜6.5μm、またJISK 5101に準じた吸油量が150ml/100g以上、好ましくは150ml/100g〜250ml/100gのものを使用する。
これら第1の微粒子及び第2の微粒子の平均粒径はレーザー回折・散乱法で測定することができる。この方法では、粒子を分散した液にレーザー光を当てたときに回折・散乱する光の強度変化により粒子径を測定する。
本発明では、低ヘイズにおける画像のギラツキと白っぽさ(白ぼけ)を両立するため、2種類の微粒子の合計配合量が樹脂に対して6〜30重量%であることが必要で、好ましくは6〜20重量%の割合である。また2種類の微粒子の重量配合割合が、第1種/第2種=30/70〜70/30であることを必要とする。また、2種類の微粒子の比表面積がともに700m/g未満であることが好ましく、特に好ましくは550m/g未満である。
本発明に用いる樹脂としては、乾燥後に被膜を形成する樹脂であれば特に制限はないが、特に耐擦傷性を付与するという点で、電離放射線効果型樹脂(例えば紫外線硬化型樹脂)を用いることが好ましい。紫外線硬化型樹脂は、アクリレート系の官能基を有するポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などとこれらのオリゴマーおよびプレポリマーを主成分とした樹脂が使用できる。また、これらの樹脂を紫外線照射により架橋するため、光重合開始剤としてアセトフェノン類、ベンゾフェノン類等を混合することが望ましい。更に、防眩層は、本発明の効果を変えない範囲で、消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤等を含有してもよい。
防眩層は、前記樹脂と微粒子等を溶剤に溶解、分散した塗料を透明フィルム上に塗工乾燥して形成することができる。塗料に用いることのできる溶剤は、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、セロソルブ類などから適宜選択して用いることができ、これらの数種類を混合して用いてもよい。塗工乾燥を行うため沸点が70℃〜200℃の範囲であることが望ましい。
塗工方法は特に限定しないが、グラビア塗工、マイクログラビア塗工、バー塗工、スライドダイ塗工、スロットダイ塗工、デイップコートなど、塗膜厚さの調整が容易な方式で塗工が可能である。防眩層の膜厚は、第2種の微粒子の平均粒径よりも大きくしなければならない。この膜厚がこの平均粒径よりも小さいとこの微粒子が塗膜表面に突出し表面ヘイズが高まり、光の散乱により表面が白くなりディスプレイの視認性を著しく低下させるからである。一方、この膜厚が大きすぎると防眩性が低下する傾向にある。このため、好ましくは膜厚が第2種の微粒子の平均粒子径の3倍以下、より好ましくは1.5〜2.5倍となるように防眩層を設ける。
本発明においては、フィルム上に前記被膜塗布液を塗布し、加熱・乾燥して設けた被膜層(防眩層)に、ハロゲンランプ等の公知の光源を用いて更に紫外線を照射することにより、該被膜層を光硬化させる。このようにして光硬化させた被膜は極めて硬度が高い。硬化は、例えば、出力120〜240W/cmのハロゲンランプを、10〜20cmの距離から数秒間照射することによって容易に行うことができる。
以下、実施例にて本発明を例証するが、本発明を限定することを意図するものではない。
なお、微粒子の平均粒子径は、レーザー回折粒度測定器SALD2200(島津製作所製)で測定した。又、特に断らない限り、以下に記載する「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を表す。
[実施例1]
<塗料調製>
Nipsil E−75(シリカ微粒子、東ソー・シリカ(株)社製、平均粒子径2.4μm、吸油量120ml/100g、非表面積50m/g)3.2gとMizukasilP−73(シリカ微粒子、水澤化学工業(株)社製、平均粒子径4.0μm、吸油量180ml/100g、非表面積330m/g)2.2gをトルエン46.0gに混合し十分攪拌した。この液に、アートレジンUN−3320HA(電離放射線硬化型樹脂、根上(株)社製)46.1g、イルガキュア184(光重合開始剤、(株)チバスペシャリティーケミカル社製)2.4g、BYK320(レベリング剤、ビックケミー(株)社製)0.1gを添加し塗料を調製した。
<防眩フィルム作製>
Fuji TAC(トリアセチルセルロースフィルム、富士フィルム(株)社製)に上記塗料をマイヤーバー#8(RDS社製)で塗工し、70℃で1分間乾燥後、300mJ/cmの紫外線(光源:FusionJapan社製UVランプ)を照射し硬化した。得られた塗膜の厚さは7μmほどであった。
[実施例2]
<塗料調製>
Nipsil E−75(シリカ微粒子、東ソー・シリカ(株)社製、平均粒子径2.4μm、吸油量120ml/100g、非表面積50m/g)1.6gとファインシールX−45(シリカ微粒子、(株)トクヤマ社製、平均粒子径4.3μm、吸油量240ml/100g、非表面積300m/g)1.2gをトルエン57.2gと混合し十分攪拌した。この液に、アロニックスM−400(電離放射線硬化型樹脂、東亜合成化学工業(株)社製)32.3g、イルガキュア184(光重合開始剤、(株)チバスペシャリティーケミカル社製)2.2g、BYKUV3510(レベリング剤、ビックケミー(株)社製)0.1gを添加し塗料を調製した。
<防眩フィルム作製>
Fuji TAC(トリアセチルセルロースフィルム、富士フィルム(株)社製)に上記塗料をマイヤーバー#14(RDS社製)で塗工し、70℃で1分間乾燥後、300mJ/cmの紫外線(光源:FusionJapan社製UVランプ)を照射し硬化した。得られた塗膜の厚さは7μmほどであった。
[実施例3]
<塗料調製>
アドマファインSO−06(球形疎水化シリカ微粒子、アドマテックス(株)社製、平均粒子径2.2μm、吸油量数十ml/100g、非表面積500m/g)2.4gとMizukasilP−73(シリカ微粒子、水澤化学工業(株)社製、平均粒子径4.0μm、吸油量180ml/100g、非表面積330m/g)1.6gをトルエン60.0gと混合し十分攪拌した。この液に、Ebecryl200(電離放射線硬化型樹脂、ダイセル・ユーシービー(株)社製)34.0g、イルガキュア184(光重合開始剤、(株)チバスペシャリティーケミカル社製)1.9g、BYK325(レベリング剤、ビックケミー(株)社製)0.1gを添加し塗料を調製した。
<防眩フィルム作製>
Fuji TAC(トリアセチルセルロースフィルム、富士フィルム(株)社製)に上記塗料をマイヤーバー#12(RDS社製)で塗工し、70℃で1分間乾燥後、300mJ/cmの紫外線(光源:FusionJapan社製UVランプ)を照射し硬化した。得られた塗膜の厚さは8μmほどであった。
[比較例1]
実施例2のNipsil E−75及びファインシール X−45をすべてMizukasil P−50(シリカ微粒子、水澤化学工業(株)社製、平均粒子径10.0μm、吸油量170ml/100g、非表面積330m/g)に変えた以外は実施例2と同様にして防眩フィルムを作製した。得られた塗膜の厚さは8μmほどであった。
[比較例2]
実施例2のNipsil E−75及びファインシール X−45をすべてNipgel CX−200(シリカ微粒子、東ソー・シリカ(株)社製、平均粒子径2.1μm、吸油量115ml/100g、非表面積750m/g)に変えた以外は実施例2と同様にして防眩フィルムを作製した。得られた塗膜の厚さは8μmほどであった。
[比較例3]
実施例2のNipsil E−75及びファインシール X−45をすべてSYLYSIA 310P(シリカ微粒子、富士シリシア(株)社製、平均粒子径2.7μm、吸油量310ml/100g、非表面積300m/g)に変えた以外は実施例2と同様にして防眩フィルムを作製した。得られた塗膜の厚さは8μmほどであった。
[比較例4]
実施例1のNipsil E−75(3.2g)、Mizukasil P−73(2.2g)、アートレジンUN−3320HA(46.1g)及びイルガキュア184(2.4g)をNipsilE−75(7.8g)、Mizukasil P−73(5.2g)、アートレジンUN−3320HA(38.9g)及びイルガキュア184(2.0g)に変えた以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムを作製した。得られた塗膜の厚さは8μmほどであった。
[比較例5]
実施例1のNipsil E−75(3.2g)、Mizukasil P−73(2.2g)、アートレジンUN−3320HA(46.1g)及びイルガキュア184(2.4g)をNipsilE−75(1.6g)、Mizukasil P−73(1.1g)、アートレジンUN−3320HA(48.6g)及びイルガキュア184(2.6g)に変えた以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムを作製した。得られた塗膜の厚さは7μmほどであった。
[比較例6]
実施例1のNipsil E−75(3.2g)及びMizukasil P−73(2.2g)をNipsilE−75(4.4g)及びMizukasil P−73(1.0g)に変えた以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムを作製した。得られた塗膜の厚さは7μmほどであった。
[比較例7]
実施例1のNipsil E−75(3.2g)及びMizukasil P−73(2.2g)をNipsilE−75(1.0g)及びMizukasil P−73(4.4g)に変えた以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムを作製した。得られた塗膜の厚さは7μmほどであった。
以上の各実施例及び比較例で得られた防眩ハードコートフィルムについて、下記項目の試験を行った。なお、耐擦傷性及び視認性等の項目に関してはハードコート面について試験を行った。その試験結果を後記表1にまとめる。
1)透過率およびヘイズ度:村上色彩技術研究所製ヘイズメーターHM150を用いて測定した。
2)耐擦傷性:防眩層表面に#0000のスチールウールを置き、半径1.25cmに1000gの加重で防眩層上を10回往復させた後の防眩層表面の傷の本数を目視で数えた。防眩層に傷が無いものを○、傷10本未満を△、傷10本以上を×とした。
3)防眩性:防眩フィルムの防眩層において蛍光灯からの反射光を目視で評価した。反射光が眩しくないものを○、少し眩しいものを△、眩しいものを×とした。
4)ギラツキ:全面緑色表示させたLCD(液晶表示体)の上に各防眩フィルムを重ね、画面のちらつきの度合いを目視で評価した。なお、LCD表面には予めクリアタイプのハードコートフィルムが設置されている。ギラツキが見られないもの及びギラツキがわずかであるものを○、ちらつきが大きいものを×とした。
5)白ぼけ:塗工反対面に黒色のビニールテープ(日東ビニールテープ、PROSELF No.21(幅広))を貼りマクベス濃度計で黒濃度を測定した。2.10以上を○、2.10〜2.00を△、2.00未満を×とした。
Figure 0005308215
以上の表1の結果から明らかなように、2種類の微粒子の平均粒子径、吸油量をそれぞれ特定の範囲内としたものを、樹脂に対する特定の合計配合量、2種類の微粒子同士の特定の配合割合で組み合わせた実施例1〜3では、良好な透過率、ヘイズ度、耐擦傷性、視認性(防眩性、ギラツキ、白ぼけ)が得られた。
これに対して、微粒子の平均粒子径及び吸油量が大きい(本発明の第1種の微粒子に相当する微粒子が含まれていない)比較例1では、ヘイズが高く、透過率が低く、耐擦傷性が悪く、ギラツキと白ぼけも顕著であった。また、本発明の第2種の微粒子に相当する微粒子が含まれておらず、また微粒子の比表面積が大きい比較例で2は、ヘイズが高く、若干防眩性が弱く、ギラツキも発生した。また、第1種の微粒子の吸油量が大きく、しかも第2種の微粒子の粒子径が小さい比較例3では、耐擦傷性が若干劣り、白ぼけが悪かった。また、樹脂に対する微粒子の配合量が多い比較例4では、ヘイズが高く、耐擦傷性が若干劣り、ギラツキと白ぼけも顕著であった。逆に樹脂に対する微粒子の配合量が少ない比較例5では、防眩性が顕著に弱く外光の映り込みがあった。また、第1種の微粒子の配合割合が多い比較例6では、若干防眩性が弱く外光の映り込みがわずかにあった。逆に第1種の微粒子の配合割合が少ない(第2種の微粒子の配合割合が多い)比較例7では、ギラツキが発生した。
1 透明フィルム
2 防眩層
3 第1種の微粒子
4 第2種の微粒子
5 樹脂

Claims (5)

  1. 透明フィルム上に、2種類の微粒子及び樹脂を含有する防眩層を設けてなる防眩ハードコートフィルムであって、第1種の微粒子は、平均粒子径が2.0〜3.0μmで、かつJIS K 5101に準じた吸油量が130ml/100g未満であり、第2種の微粒子は、平均粒子径が3.5μm以上で、かつ吸油量が150ml/100g以上であり、前記第1種の微粒子と前記第2種の微粒子の合計配合量が前記樹脂に対して6〜30重量%であり、さらに前記第1種の微粒子と前記第2種の微粒子の重量配合割合が30/70〜70/30であることを特徴とする防眩ハードコートフィルム。
  2. 前記2種類の微粒子がともにシリカ微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の防眩ハードコートフィルム。
  3. 前記2種類の微粒子の比表面積がともに700m/g未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の防眩ハードコートフィルム。
  4. 前記2種類の微粒子の屈折率がともに1.40〜1.55の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の防眩ハードコートフィルム。
  5. 前記樹脂が電離放射線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の防眩ハードコートフィルム。
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