JP5306931B2 - フィルター付きシガレット - Google Patents

Description

本発明は、フィルター付きシガレットに関する。

従来のフィルター付きシガレット（即ち、フィルター付き紙巻きタバコ）は、タバコ葉を刻んだタバコ刻みが円筒状巻紙で包まれて該巻紙内にタバコ刻みが充填されたタバコ部と、フィルターが円筒状チップペーパーで包まれたフィルター部とを備えており、タバコ部の巻紙の基端側の部分にフィルター部のチップペーパーが接合されることにより、タバコ部とフィルター部とが接続されていた。さらに、従来のフィルター付きシガレットでは、チップペーパーの先端縁及びフィルターの先端は、シガレットの長さ方向中間位置よりも基端側に位置している。

このようなフィルター付きシガレットを喫煙する場合、多くの喫煙者は、シガレットをフィルター部の近傍までは吸わないで、シガレットの先端からシガレット全長の約１／３〜１／２の長さまで吸ったら、喫煙するのをやめてシガレットを捨てている。すなわち、シガレットに残ったタバコ部のタバコ刻みは、無駄に捨てられている。

ところで、登録実用新案第３１０４９８９号公報には、フィルター部の長さを、タバコ部の長さの約３倍の長さにしたフィルター付きシガレットが開示されている（特許文献１参照）。このフィルター付きシガレットは、フィルターを従来よりも長くすることにより、喫煙による健康被害を解消することを目的とするものと思料される。

登録実用新案第３１０４９８９号公報

而して、上記公報のフィルター付きシガレットは、従来のシガレットのタバコ部を３分の２の長さに切断し、この切断されたタバコ部に該タバコ部の長さの２．８倍の長さのフィルター部を合わせることで、製作されたものと思料される。なおこの公報は、タバコ部とフィルター部との具体的な合わせ方法については開示していない。

そのように製作されたフィルター付きシガレットは、同公報の図１〜図３に示されるように、その外観が従来のものと大きく異なっていた。そのため、このシガレットを喫煙する喫煙者は、非常に目立ってしまうし、違和感があった。

本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、外観が従来のものと略同じであって、喫煙終了時に捨てられるタバコ部のタバコ刻みの量を減らすことができるフィルター付きシガレットを提供することにある。

本発明は以下の手段を提供する。

［１］ タバコ刻みを包んだ筒状巻紙における基端側の部分に、フィルターを包んだ筒状チップペーパーが接合されるとともに、
前記チップペーパーの先端縁が、シガレットの長さ方向中間位置よりも基端側に位置しているフィルター付きシガレットであって、
前記フィルターの先端が、前記チップペーパーの先端縁位置よりも先端側に位置していることを特徴とするフィルター付きシガレット。

［２］ 前記フィルターの先端が、シガレットの長さ方向中間位置よりも先端側に位置している前項１記載のフィルター付きシガレット。

本発明は以下の効果を奏する。

［１］の発明に係るフィルター付きシガレットによれば、タバコ刻みを包んだ筒状巻紙における基端側の部分に、フィルターを包んだ筒状チップペーパーが接合されるとともに、チップペーパーの先端縁が、シガレットの長さ方向中間位置よりも基端側に位置している。これにより、本発明のフィルター付きシガレットの外観を、従来のフィルター付きシガレットと同じにすることができる。そのため、このシガレットを喫煙する喫煙者を目立たなくすることができるし、このシガレットを違和感なく喫煙することができる。

さらに、フィルターの先端が、チップペーパーの先端縁位置よりも先端側に位置しているので、筒状巻紙内に充填されるタバコ刻みの量を減らすことができる。そのため、喫煙終了時に捨てられるタバコ刻みの量を減らすことができる。

［２］の発明では、フィルターの先端が、シガレットの長さ方向中間位置よりも先端側に位置しているので、筒状巻紙内に充填されるタバコ刻みの量を大幅に減らすことができる。そのため、喫煙終了時に捨てられるタバコ刻みの量を大幅に減らすことができる。

図１は、本発明の一実施形態に係るフィルター付きシガレットの斜視図である。 図２は、同シガレットの半断面側面図である。

次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。

なお本明細書及び特許請求の範囲では、フィルター付きシガレットの着火側及び吸い口側を、それぞれ先端側及び基端側という。また、フィルター付きシガレットにおける各部位や各部材の長さとは、フィルター付きシガレットの長さ方向（軸方向）における長さのことである。

本発明の一実施形態に係るフィルター付きシガレット１は、図１及び２に示すように、そのタバコ部２及びフィルター部４の長さだけが従来のフィルター付きシガレットとは異なり、その外観及び寸法（全長、直径）は従来のフィルター付きシガレットと同じになるように構成されている。すなわち、フィルター付きシガレット１の全長は６５〜１２０ｍｍ程度であり、その直径は３〜８ｍｍ程度である。

このシガレット１は、シガレット１の先端側（即ち着火側）に配置されたタバコ部２と、該タバコ部２よりも基端側（即ち吸い口側）に配置されたフィルター部４とを備えている。

タバコ部２は、タバコ葉を刻んだタバコ刻み２ａが円筒状巻紙３内に充填されてなる部分である。このタバコ部２では、タバコ刻み２ａは、巻紙３の先端側の部分で包まれて該巻紙３内の先端側の部分に充填されている。

タバコ部２の長さは、シガレット１の先端からシガレット１の全長の１／２倍以下の長さであり、詳述すると例えばシガレット１の全長の１／４〜１／２倍の長さである。

巻紙３の長さは、従来のフィルター付きシガレットの巻紙の長さと同じであって、タバコ部２の長さよりも長く設定されており、すなわちシガレット１の全長の１／２倍を超える長さであり、詳述すると例えばシガレット１の全長の１／２倍を超え３／４倍以下の長さである。したがって、巻紙３の基端縁３ａは、シガレット１の長さ方向中間位置Ｍよりも基端側に位置している。

フィルター部４のフィルター４ａは、煙をろ過してタールやニコチンを低減するものであり、その長さはシガレット１の基端からシガレット１の全長の１／２倍以上の長さであり、詳述すると例えばシガレット１の全長の１／２〜３／４倍の長さである。

そして、フィルター４ａの基端側の部分が円筒状チップペーパー５で包まれるとともに、フィルター４ａの先端側の部分が円筒状巻紙３の基端側の部分で包まれている。

チップペーパー５の長さは、従来のフィルター付きシガレットのチップペーパーの長さと同じであって、フィルター４ａの長さよりも短く設定されており、すなわちシガレット１の基端からシガレット１の全長の１／２倍未満の長さであり、詳述すると例えばシガレット１の全長の１／４倍以上１／２倍未満の長さである。したがって、チップペーパー５の先端縁５ａは、シガレット１の長さ方向中間位置Ｍよりも基端側に位置している。

そして、図２に示すように、巻紙３の基端部の外表面上にチップペーパー５の先端部が重合された状態で、巻紙３の基端部にチップペーパー５の先端部が接着剤によって接合されている。

巻紙３及びチップペーパー５の材質は従来のものと同じである。また、タバコ刻み２ａ及びフィルター４ａの材質も従来のものと同じである。例えば、フィルター４ａとしては、アセテートフィルター、デュアルチャコールフィルター、ＡＦＴフィルター等が用いられる。

本実施形態のフィルター付きシガレット１において、フィルター４ａの先端４ｚは、チップペーパー５の先端縁５ａの位置よりも先端側に位置しており、更に、シガレット１の長さ方向中間位置Ｍよりも先端側に位置している。

本実施形態では、フィルター付きシガレット１は、その外観が従来のフィルター付きシガレットと同じになるようにするため、チップペーパー５の先端部の外表面に、従来のフィルター付きシガレットと同じようにシガレット１の銘柄６（同図では「ＡＢＣ」）が印刷されている。さらに、チップペーパー５には、従来のフィルター付きシガレットと同じように多数の通気孔７が周方向に二列に並んで穿設されている。

而して、本実施形態のフィルター付きシガレット１は、従来と同じく、そのタバコ部２の先端に着火されて喫煙される。そして、タバコ部２におけるフィルター部４の先端近傍まで吸ったら、喫煙するのをやめて捨てられる。

本実施形態のフィルター付きシガレット１によれば、タバコ刻み２ａを包んだ円筒状巻紙３における基端部に、フィルター４ａを包んだ円筒状チップペーパー５の先端部が接合されるとともに、チップペーパー５の先端縁５ａが、シガレット１の長さ方向中間位置Ｍよりも基端側に位置している。これにより、フィルター付きシガレット１の外観を、従来のフィルター付きシガレットと同じにすることができる。そのため、このシガレット１を喫煙する喫煙者を目立たなくすることができるし、このシガレット１を違和感なく喫煙することができる。

さらに、フィルター４ａの先端４ｚが、チップペーパー５の先端縁５ａの位置よりも先端側に位置しているので、円筒状巻紙３内に充填されるタバコ刻み２ａの量を減らすことができる。そのため、喫煙終了時に捨てられるタバコ刻み２ａの量を減らすことができる。

しかも、フィルター４ａの先端４ｚが、シガレット１の長さ方向中間位置Ｍよりも先端側に位置しているので、円筒状巻紙３内に充填されるタバコ刻み２ａの量を大幅に減らすことができる。そのため、喫煙終了時に捨てられるタバコ刻み２ａの量を大幅に減らすことができる。

以上で、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に示したものであることに限定されるものではなく、様々に変更可能である。

例えば、本発明では、フィルター４ａとチップペーパー５との間にプラグラップ等のフィルタ包み用薄材が介在されていても良い。

本発明は、フィルター付きシガレットに利用可能である。

１：フィルター付きシガレット
２：タバコ部
２ａ：タバコ刻み
３：巻紙
３ａ：巻紙の基端縁
４：フィルター部
４ａ：フィルター
４ｚ：フィルターの先端
５：チップペーパー
５ａ：チップペーパーの先端縁
６：銘柄
７：通気孔
Ｍ：シガレットの長さ方向中間位置

Claims (2)

1. タバコ刻みを包んだ筒状巻紙における基端側の部分に、フィルターを包んだ筒状チップペーパーが接合されるとともに、
   前記チップペーパーの先端縁が、シガレットの長さ方向中間位置よりも基端側に位置しているフィルター付きシガレットであって、
   前記フィルターの先端が、前記チップペーパーの先端縁位置よりも先端側に位置していることを特徴とするフィルター付きシガレット。
2. 前記フィルターの先端が、シガレットの長さ方向中間位置よりも先端側に位置している請求項１記載のフィルター付きシガレット。

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