JP5299267B2 - 診断装置 - Google Patents

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Description

[関連出願の記載]
本発明は、日本国特許出願:特願2007−074011号(2007年3月22日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、被診断対象から測定された複数の属性を含むデータに基づいて被診断対象で発生した障害の検知および障害原因の推定を行う診断装置に関する。
各種装置およびプラント設備やネットワークシステムなどの各種システムの運用に際しては、障害の発生を速やかに検知し、必要に応じてその原因を究明する必要がある。このため、各種の装置やシステムを被診断対象とし、被診断対象の各部から測定されたデータに基づいて障害の検知や障害原因の推定を行う診断装置が、従来より各種提案ないし実用化されている。
例えば特許文献1には、被診断対象であるシーケンス機械の各サイクルにおける正常な動作状態を示す複数の属性の値を基準パタンとして記憶装置に記憶しておき、実際の運用に際しては、シーケンス機械のサイクルが1つ進む毎に、その時点のシーケンス機械の動作状態を示す複数の属性の値を取得してパタンを生成し、このパタンと記憶装置に記憶してある対応する基準パタンとを比較することにより、被診断対象の障害の検知を行う診断装置が記載されている。ここで、複数の属性の値の組み合わせパタンとして、特許文献1では、シーケンス機械の動きを検知する複数のリミットスイッチのオン、オフの値の組み合わせを用いている。
また特許文献2には、被診断対象から測定された複数の属性の時系列データにおける何れかの属性の値が基準の範囲外の値となるような障害が発生した場合、あるいは利用者から障害の発生した属性が指定された場合、障害の発生した属性との関連度が予め定められた基準関連度より高い属性の組を、障害の原因として推定する診断装置が記載されている。具体的には、複数の属性の各々が時間の経過に応じて変化する時系列の変化度を当該属性の時系列データに基づいて算出し、次いで、複数の属性の各々が他の属性の各々と関連する強さを示す関連度を、当該属性および当該他の属性の変化度に基づいて算出し、次いで、障害の発生した属性との関連度が予め定められた基準関連度より高い属性の組を、障害の原因を示す情報として出力する。
特開昭59−218523号公報 特開2005−257416号公報 特開2007−018530号公報 特開2005−345154号公報 J. Takeuchi and K. Yamanishi. A unifying framework for detecting outliers and change points from time series. IEEE Transactions on Knowledge and Data Engineering, 18(4):482-492, 2006. U. Lerner. Hybrid Bayesian Networks for Reasoning about Complex Systems. PHD thesis, Stanford University, 2002. M. M. Breuning, H. P. Kriegel, R. T. Ng, and J. Sander. LOF: Identifying density-based local outliers. In Proceedings of ACM SIGMOD Conference. ACM Press, 2000.
以上の特許文献1〜4及び非特許文献1〜3の開示事項は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとする。以下に本発明による関連技術の分析を与える。
しかしながら、従来の診断装置には障害の検知に関して以下のような課題がある。
特許文献1では被診断対象から測定された複数の属性の値そのものの組み合わせパタンを基準パタンと比較することで障害の検知を行っているため、或る時点の属性の値そのものだけでは障害と断定できず、前後の属性の値も関係するような種類の障害の場合、誤検出の原因となる。例えば、3つの属性a、b、cがあり、a、bおよびcが共に値1という状態から共に値0という状態に変化した場合にのみ何らかの障害が発生する場合、a、bおよびcが共に値0である基準パタンを用いてパタンマッチングを行うと、例えばa、bが値1でcが値0の状態からa、bだけが値0の状態に変化した場合も障害が発生したものと検知されてしまうことになる。ここで、特許文献2は、被診断対象から測定された複数の属性の変化度を求めているが、変化度を求める目的は、属性どうしの関連度を求める上で単位や値域が異なる属性どうしは直接比較できないためであり、求めた変化度に基づいて障害の検知を行う考えはない。
また、従来の診断装置には障害原因の推定に関して以下のような課題がある。
特許文献2に記載されるように、障害の発生した属性との関連度が予め定められた基準関連度より高い属性の組を障害原因として推定する診断装置では、被診断対象が複雑な装置やシステムになればなるほど障害原因の候補数が多くなり、真の障害原因を発見するまでに更に多くの時間と労力が必要になるという課題がある。その理由は、被診断装置が複雑化すると、互いに関連し合う部分が多くなり、障害の発生した属性と関連性の高い他の属性の数がかなり多くなるからである。
さらに従来の診断装置は、障害の検知と障害原因の推定とで処理の手順が異なるため、障害の検知と障害原因の推定とに同じ計算モジュール(プログラム)を使用することができないという課題もある。
本発明はこのような事情に鑑みて提案されたものであり、その目的は、被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度に基づいて、障害の検知を行う診断装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度に基づいて、障害原因を有効に絞り込むことができる診断装置を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、障害の検知と障害原因の推定とを同じ手順で行うことができる診断装置を提供することにある。
本発明の第1、第2の視点において診断装置及び方法が、それぞれ提供される。
本発明の第1の視点において、第1の診断装置は、被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度のパタンから構成される基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶する基準変化度パタン記憶装置と、前記被診断対象から測定された複数の属性を含む診断対象データの各属性の変化度のパタンから構成される診断対象変化度パタンを入力し、該入力した診断対象変化度パタンと前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンとに基づいて前記被診断対象の診断を行う変化度パタン診断手段とを備えることを特徴とする。
さらに、前記変化度パタン診断手段は、前記診断対象変化度パタンと前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンとのパタンマッチングを行い、パタンマッチング結果に基づいて前記被診断対象の診断を行うこと、及び、前記基準変化度パタン記憶装置から基準変化度パタンを読み出し、診断対象となるイベント毎に、そのイベントに対応する基準変化度パタンにおける各属性の重要度を決定する属性重要度決定手段と、を備え、前記属性重要度決定手段は、診断対象となるイベント毎に、当該イベントに属する基準変化度パタンを注目パタン、それ以外のイベントに属する基準変化度パタンを訓練パタンに区分し、予め定められた評価関数を用いて、当該イベントに属する基準変化度パタンの各属性の重要度を決定することが好ましい。
本発明の第2の診断装置は、第1の診断装置において、前記被診断対象から測定された複数の属性を含む診断対象データの各属性の変化度を計算し、該計算した各属性の変化度の組み合わせである前記診断対象変化度パタンを生成する診断対象変化度パタン生成手段を備えることを特徴とする。
本発明の第3の診断装置は、第1または第2の診断装置において、前記変化度パタン診断手段は、前記診断対象変化度パタンと前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンとのパタンマッチングを行い、パタンマッチング結果に基づいて前記被診断対象の診断を行うことを特徴とする。
本発明の第4の診断装置は、第2または第3の診断装置において、診断対象となるイベントに対応付けて各属性の重要度を記憶する属性重要度記憶装置を備え、前記変化度パタン診断手段は、或る診断対象となるイベントに対応する基準変化度パタンと診断対象変化度パタンとのパタンマッチングに際して、当該基準変化度パタンの診断対象イベントに対応して前記属性重要度記憶装置に記憶された各属性の重要度を考慮することを特徴とする。
本発明の第5の診断装置は、第3または第4の診断装置において、前記基準変化度パタン記憶装置は、診断対象となるイベントの階層構造に従って各階層毎の基準変化度パタンを記憶し、前記変化度パタン診断手段は、上位の階層に属する基準変化度パタンを使用したパタンマッチングによる診断を行い、上位の階層の診断結果に基づいて下位の階層に属する基準変化度パタンを使用したパタンマッチングを行うことを特徴とする。
本発明の第6の診断装置は、第3ないし第5の診断装置において、前記基準変化度パタン記憶装置は、障害イベントに対応する基準変化度パタンを記憶し、前記変化度パタン診断手段は、前記診断対象変化度パタンにマッチした基準変化度パタンに対応する障害イベントを診断結果として出力することを特徴とする。
本発明の第7の診断装置は、第6の診断装置において、前記基準変化度パタン記憶装置は、正常イベントに対応する基準変化度パタンをさらに記憶し、前記変化度パタン診断手段は、前記正常イベントに対応する何れの基準変化度パタンにもマッチせず、かつ前記障害イベントに対応する何れの基準変化度パタンにもマッチしない前記診断対象変化度パタンについて未知障害である旨の診断結果を出力することを特徴とする。
本発明の第8の診断装置は、第1または第2の診断装置において、前記変化度パタン診断手段は、前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンを用いて、変化度パタンから前記被診断対象の状態を診断するための診断ルールを学習し、前記学習した診断ルールを前記診断対象変化度パタンに適用して前記被診断対象の診断を行うことを特徴とする。
本発明の第9の診断装置は、第8の診断装置において、診断対象となるイベントに対応付けて各属性の重要度を記憶する属性重要度記憶装置を備え、前記変化度パタン診断手段は、或る診断対象となるイベントに対応する基準変化度パタンを用いて前記診断ルールを学習する際、当該基準変化度パタンの診断対象イベントに対応して前記属性重要度記憶装置に記憶された各属性の重要度を考慮することを特徴とする。
本発明の第10の診断装置は、第8または第9の診断装置において、診断対象となるイベントの階層構造データを記憶する階層構造記憶装置を備え、前記変化度パタン診断手段は、前記階層構造記憶装置に記憶された各階層毎に、その階層に属するイベントを診断するための診断ルールを学習することを特徴とする。
本発明の第11の診断装置は、第8の診断装置において、前記変化度パタン診断手段は、障害を検知するための診断ルールに加えて正常な状態を検知するための診断ルールを学習し、診断時、正常な状態を検知するための診断ルールで正常と診断されず、かつ、障害を検知するための診断ルールで障害が検知されなかった前記診断対象変化度パタンに対する診断結果として、未知障害である旨の診断結果を出力することを特徴とする。
本発明の第12の診断装置は、第1の診断装置において、前記基準変化度パタン記憶装置に記憶する基準変化度パタンを生成する基準変化度パタン生成装置を備え、前記基準変化度パタン生成装置は、前記被診断対象から測定された複数の属性を含む時系列データをイベントに対応付けて記憶する学習データ記憶装置と、前記学習データ記憶装置から時系列データを読み出し、各時系列データ毎に、それに含まれる各属性の時間的な変化度を計算し、各属性の変化度を組み合わせたパタンを当該時系列データのイベントに対応する変化度パタンとして生成する変化度パタン生成手段と、前記変化度パタン生成手段が生成した変化度パタンを出力する変化度パタン出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第13の診断装置は、第4または第9の診断装置において、前記属性重要度記憶装置に記憶する属性重要度を生成する属性重要度生成装置を備え、前記属性重要度生成装置は、前記被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度のパタンから構成される基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶する基準変化度パタン記憶装置と、前記基準変化度パタン記憶装置から基準変化度パタンを読み出し、診断対象となるイベント毎に、そのイベントに対応する基準変化度パタンにおける各属性の重要度を決定する属性重要度決定手段と、前記属性重要度決定手段で決定された各イベント毎の各属性の重要度を出力する属性重要度出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第14の診断装置は、第5または第10の診断装置において、前記属性重要度記憶装置に記憶する属性重要度を生成する属性重要度生成装置を備え、前記属性重要度生成装置は、前記被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度のパタンから構成される基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶する基準変化度パタン記憶装置と、診断対象となるイベントの階層構造データを記憶する階層構造記憶装置と、前記階層構造記憶装置から階層構造データを読み出すと共に前記基準変化度パタン記憶装置から基準変化度パタンを読み出し、各階層の診断対象となるイベント毎に、そのイベントに対応する基準変化度パタンにおける各属性の重要度を決定する属性重要度決定手段と、前記属性重要度決定手段で決定された各イベント毎の各属性の重要度を出力する属性重要度出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第2の視点において、第1の診断方法は、変化度パタン診断手段が、被診断対象から測定された複数の属性を含む診断対象データの各属性の変化度のパタンから構成される診断対象変化度パタンを入力する第1のステップと、前記変化度パタン診断手段が、被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度のパタンから構成される基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶する基準変化度パタン記憶装置から前記基準変化度パタンを読み出し、前記入力した診断対象変化度パタンと前記読み出した前記基準変化度パタンとに基づいて前記被診断対象の診断を行う第2のステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第2の診断方法は、第1の診断方法において、診断対象変化度パタン生成手段が、前記被診断対象から測定された複数の属性を含む診断対象データの各属性の変化度を計算し、該計算した各属性の変化度の組み合わせである前記診断対象変化度パタンを生成する第3のステップを含むことを特徴とする。
本発明の第3の診断方法は、第1または第2の診断方法において、前記変化度パタン診断手段は、前記診断対象変化度パタンと前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンとのパタンマッチングを行い、パタンマッチング結果に基づいて前記被診断対象の診断を行うことを特徴とする。
本発明の第4の診断方法は、第2または第3の診断方法において、前記変化度パタン診断手段は、或る診断対象となるイベントに対応する基準変化度パタンと診断対象変化度パタンとのパタンマッチングを行う際、診断対象となるイベントに対応付けて各属性の重要度を記憶する属性重要度記憶装置から前記基準変化度パタンの診断対象イベントに対応する各属性の重要度を読み出し、該読み出した各属性の重要度を考慮したパタンマッチングを行うことを特徴とする。
本発明の第5の診断方法は、第3または第4の診断方法において、前記基準変化度パタン記憶装置は、診断対象となるイベントの階層構造に従って各階層毎の基準変化度パタンを記憶し、前記変化度パタン診断手段は、上位の階層に属する基準変化度パタンを使用したパタンマッチングによる診断を行い、上位の階層の診断結果に基づいて下位の階層に属する基準変化度パタンを使用したパタンマッチングを行うことを特徴とする。
本発明の第6の診断方法は、第3ないし第5の診断方法において、前記基準変化度パタン記憶装置は、障害イベントに対応する基準変化度パタンを記憶し、前記変化度パタン診断手段は、前記診断対象変化度パタンにマッチした基準変化度パタンに対応する障害イベントを診断結果として出力することを特徴とする。
本発明の第7の診断方法は、第6の診断方法において、前記基準変化度パタン記憶装置は、正常イベントに対応する基準変化度パタンをさらに記憶し、前記変化度パタン診断手段は、前記正常イベントに対応する何れの基準変化度パタンにもマッチせず、かつ前記障害イベントに対応する何れの基準変化度パタンにもマッチしない前記診断対象変化度パタンについて未知障害である旨の診断結果を出力することを特徴とする。
本発明の第8の診断方法は、第1または第2の診断方法において、前記変化度パタン診断手段は、前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンを用いて、変化度パタンから前記被診断対象の状態を診断するための診断ルールを学習し、前記学習した診断ルールを前記診断対象変化度パタンに適用して前記被診断対象の診断を行うことを特徴とする。
本発明の第9の診断方法は、第8の診断方法において、前記変化度パタン診断手段は、或る診断対象となるイベントに対応する基準変化度パタンを用いて前記診断ルールを学習する際、診断対象となるイベントに対応付けて各属性の重要度を記憶する属性重要度記憶装置から前記基準変化度パタンの診断対象イベントに対応する各属性の重要度を読み出し、該読み出した各属性の重要度を考慮して診断ルールを学習することを特徴とする。
本発明の第10の診断方法は、第8または第9の診断方法において、前記変化度パタン診断手段は、診断対象となるイベントの階層構造データを記憶する階層構造記憶装置に記憶された各階層毎に、その階層に属するイベントを診断するための診断ルールを学習することを特徴とする。
本発明の第11の診断方法は、第8の診断方法において、前記変化度パタン診断手段は、障害を検知するための診断ルールに加えて正常な状態を検知するための診断ルールを学習し、診断時、正常な状態を検知するための診断ルールで正常と診断されず、かつ、障害を検知するための診断ルールで障害が検知されなかった前記診断対象変化度パタンに対する診断結果として、未知障害である旨の診断結果を出力することを特徴とする。
本発明の第3の視点において、上記診断装置又は診断方法を、コンピュータを介して実行するプログラム(コンピュータにより読解可能なもの)が提供される。
また本発明の第4、第5の視点において、それぞれ第1、第2の視点で述べたとおり、基準変化度パタン生成装置、属性重要度生成装置が提供される。
『作用』
被診断対象から測定される複数の属性のそれぞれは、被診断対象の動作状況に応じて変化するため、各属性毎にその変化度を求めると、各属性の変化度も被診断対象の動作状況に応じて変化する。このため、同じ時刻における各属性の変化度の組み合わせを1つのパタンとして捉えると、そのパタンは或る時刻における被診断対象の動作状況を特徴付けるパタンと考えることができる。すなわち、その時刻における被診断対象の動作状況が正常であれば、当該パタンは被診断対象の正常な動作状況を特徴付ける1つのパタンとなり、その時刻に障害Aが被診断対象に発生したのであれば、当該パタンは障害Aが被診断対象に発生した動作状況を特徴付けるパタンとなる。このため、過去の事例において、障害Aが発生したときのパタンを基準変化度パタンとして基準変化度パタン記憶装置に記憶しておき、被診断対象から測定された複数の属性から計算して求めた変化度パタンを基準変化度パタンと比較することで、被診断対象における障害Aの発生の有無を検知することができる。何故なら、過去に障害Aが発生した時点の被診断対象の動作状況と同じ動作状況が現れているということは、障害Aが被診断対象に発生している可能性が極めて高いからである。障害Aと同様に他の障害についても基準変化度パタンを用意しておくことで検知が可能になる。ここで、一般に被診断対象に障害が発生した場合、少なくとも何処か1つの状態が必ず変化するため、十分な数の属性が測定される限りにおいては、変化度パタンによって検知できない障害は基本的に存在しない。こうして、被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度に基づいて、障害の検知を行うことができる。
また、障害Aが被診断対象で発生したときの過去の事例の解析により障害Aの発生原因が判明していれば、発生原因別の基準変化度パタンを用意しておくことで、障害Aが再び発生した場合に、その原因を推定することができる。例えば、過去の事例において、障害Aが発生したときの基準変化度パタンとして、パタンA1とパタンA2の2種類があり、解析の結果、パタンA1における障害Aの発生原因はa1であり、パタンA2における障害Aの発生原因はa2であった場合、パタンA1を障害Aが原因a1で発生したというイベントに対応付けて基準変化度パタン記憶装置に記憶し、パタンA2を障害Aが原因a2で発生したというイベントに対応付けて基準変化度パタン記憶装置に記憶しておく。そして、被診断対象から測定された複数の属性から計算して求めた変化度パタンを基準変化度パタンと比較し、パタンA1にマッチすれば、障害Aが原因a1で発生したものと推定し、パタンA2にマッチすれば、障害Aが原因a2で発生したものと推定する。こうして、被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度に基づいて、障害原因を有効に絞り込むことができる。
また、上記の説明から明らかなように、障害の検知と障害原因の推定とでは、用いる基準変化度パタンが相違するだけで、処理の手順は同じである。従って、障害の検知と障害原因の推定とを同じ計算モジュール(プログラム)で実行することができる。
以上の説明では、基準変化度パタンと診断対象変化度パタンとのパタンマッチングによって診断を行うものとしたが、基準変化度パタンを用いて、変化度パタンから被診断対象の状態を推定するための診断ルールを学習し、この学習した診断ルールを診断対象変化度パタンに適用して被診断対象の診断を行うこともできる。
本発明によれば、属性の値そのものだけで障害と判定できる障害以外に、時間的に前後する属性の値が関係するような種類の障害も検知することができる。その理由は、被診断対象から測定された各属性の変化度に基づいて、障害の検知を行うためである。
また本発明によれば、個々の属性の変化度だけで障害と判定できる障害以外に、複数の属性の変化度が関係するような種類の障害も検知することができる。その理由は、複数の属性の変化度の組み合わせをパタンとし、過去の事例に基づいて生成した基準変化度パタンと診断対象変化度パタンとに基づいて障害の検知を行うためである。
また本発明によれば、被診断対象に発生した障害の原因を過去の事例を使用して有効に絞り込むことができる。その理由は、過去の事例に基づいて生成した基準変化度パタンと診断対象変化度パタンとに基づいて障害原因の推定を行うためである。
また本発明によれば、障害の検知と障害原因の推定とに同じ計算モジュール(プログラム)を使用することができる。その理由は、障害の検知と障害原因の推定とで用いる基準変化度パタンが相違するだけで、処理の手順は同じになるためである。
本発明の第1の実施の形態にかかる診断装置のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる診断装置の基準変化度パタン記憶装置に記憶される基準変化度パタンの一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる診断装置の処理例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態にかかる診断装置の基準変化度パタン記憶装置に記憶される基準変化度パタンの他の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる診断装置の基準変化度パタン記憶装置に記憶される基準変化度パタンの他の例を示す図である。 変化度の求め方の一例の説明図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる診断装置のブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる診断装置の属性重要度記憶装置に記憶されるデータの一例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる診断装置のブロック図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる診断装置の階層化基準変化度パタン記憶装置に記憶される基準変化度パタンの一例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる診断装置の属性重要度記憶装置に記憶されるデータの一例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる診断装置の処理例を示すフローチャートである。 基準変化度パタン生成装置のブロック図である。 基準変化度パタン生成装置の学習データ記憶装置に記憶されるデータの一例を示す図である。 基準変化度パタン生成装置の処理例を示すフローチャートである。 属性重要度生成装置の一例のブロック図である。 属性重要度生成装置の処理例を示すフローチャートである。 属性重要度生成装置の他の例のブロック図である。 属性重要度生成装置で使用する階層構造データの一例を示す図である。 属性重要度生成装置の処理例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態にかかる診断装置のブロック図である。 本発明の第4の実施の形態にかかる診断装置の学習モード時の処理例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態にかかる診断装置の診断モード時の処理例を示すフローチャートである。 本発明の第5の実施の形態にかかる診断装置のブロック図である。 本発明の第6の実施の形態にかかる診断装置のブロック図である。 本発明の第6の実施の形態にかかる診断装置の学習モード時の処理例を示すフローチャートである。 本発明の第6の実施の形態にかかる診断装置の診断モード時の処理例を示すフローチャートである。 本発明のその他の実施の形態にかかる診断装置の説明図である。 本発明のその他の実施の形態にかかる診断装置の説明図である。
符号の説明
100…診断装置
110…診断対象変化度パタン生成手段
120…変化度パタン診断手段
130…診断結果出力手段
140…記憶装置
150…基準変化度パタン記憶装置
160…時系列データ
170…診断結果
『第1の実施の形態』
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態にかかる診断装置100は、診断対象変化度パタン生成手段110と、変化度パタン診断手段120と、診断結果出力手段130と、記憶装置140とを備えている。また診断装置100には、基準変化度パタン記憶装置150が接続されている。診断装置100は、図示しない被診断対象から測定された複数の属性の時系列データ160を入力し、この時系列データ160から生成した診断対象変化度パタンと基準変化度パタン記憶装置150に記憶された基準変化度パタンとを比較することによって、被診断対象における障害の発生を検知し、また発生した障害の原因を推定し、診断結果170を出力する。
時系列データ160に含まれる属性の数をmとすると、時系列データ160はm個の属性それぞれの時系列データから構成される。以下では、i番目の時系列データをuiと表記する。また、j番目の属性をujと表記し、時系列データuiに含まれるj番目の属性をui jと表記する。各属性の値は、実数値であっても良いし、シンボル値であっても良い。
診断対象変化度パタン生成手段110は、まず、時系列データ160を入力し、それに含まれる各属性uj毎に、その属性の値が時間の経過に応じて変化する時系列の変化度を計算する。時系列の変化度を計算する方法は任意の方法で良く、また計算結果の変化度の値は実数値であっても良いし、シンボル値であっても良い。次に、診断対象変化度パタン生成手段110は、同じ時系列データに含まれる各属性ujの変化度を組み合わせたパタンをその時系列データの診断対象変化度パタンとして生成し、記憶装置140に記録する。例えば、時系列データu1に含まれる属性u1、属性u2、…、属性umの変化度をz1 1、z1 2、…、z1 mとすると、(z1 1、z1 2、…、z1 m)を時系列データu1の診断対象変化度パタンとして、記憶装置140に記録する。このとき、元の時系列データ160を診断対象変化度パタンと組にして記憶装置140に記録しても良い。
基準変化度パタン記憶装置150は、1以上の基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶している。診断対象となるイベントとは、例えば障害Aが発生したというイベント、発生した障害Aの原因がa1であるというイベント、何の障害も発生しておらず正常な状態であるというイベントなどのことである。イベントに対応する基準変化度パタンは、そのイベントが発生した際の被診断対象の動作状況を特徴付ける各属性の変化度の組み合わせパタンである。基準変化度パタンは、過去の事例に基づいて作成され、基準変化度パタン記憶装置150に記憶される。例えば、過去の事例において、被診断対象の属性u1〜属性umの或る時刻tにおける変化度がyt 1、yt 2、…、yt mとなった状況で障害Aが発生したことが確認されたのであれば、障害Aが発生したというイベントに対応する基準変化度パタンとして、(yt 1、yt 2、…、yt m)を使用することができる。また、障害Aが発生した過去の事例が複数存在する場合に、それらの単純平均や重み付平均などによって期待値を求め、期待値を基準変化度パタンとしても良い。さらに、過去の事例において、被診断対象の属性u1〜属性umの或る時刻tにおける変化度がxt 1、xt 2、…、xt mとなった状況で何の障害もなく正常な状態であることが確認されたのであれば、正常な状態であるというイベントに対応する基準変化度パタンとして、(xt 1、xt 2、…、xt m)を使用することもできる。
変化度パタン診断手段120は、診断対象変化度パタン生成手段110が生成した診断対象変化度パタンを記憶装置140から読み出し、基準変化度パタン記憶装置150から読み出した基準変化度パタンと比較し、診断対象変化度パタンにマッチする基準変化度パタンを検出する。
具体的には、パタン間の類似度を予め定義しておき、その定義に従って診断対象変化度パタンと基準変化度パタンとの間の類似度を計算し、計算した類似度が予め定められた条件を満足するか否かによって、マッチするか否かを判定する。定義する類似度は、類似するほど値が大きくなるものであっても良いし、逆に小さくなるものであっても良い。以下では、類似するほど値が小さくなる類似度を使用するものとして説明する。
変化度パタン診断手段120は、計算した類似度を予め定められた閾値と比較し、閾値以下であれば、両者はマッチすると判断する。変化度パタン診断手段120は、マッチした基準変化度パタンに対応するイベントを診断結果として記憶装置140に記録する。複数の基準変化度パタンにマッチした場合、そのうちの類似度が最も小さな基準変化度パタンに対応するイベントだけを診断結果として出力しても良いし、マッチした全てあるいは上位幾つかの基準変化度パタンを類似度の小さい順に順位付けし、それらに対応するイベントを出力しても良い。さらに、正常な状態であるというイベントに対応する全ての基準変化度パタンおよび障害であるというイベントに対応する全ての基準変化度パタンにマッチしなかった診断対象変化度パタンについては、未知の障害が発生している可能性があるため、その旨の診断結果を出力するようにしても良い。また、元の時系列データや診断対象変化度パタンも診断結果に含めるようにしても良い。
診断結果出力手段130は、変化度パタン診断手段120が記録した診断結果を記憶装置140から読み出し、診断結果170として出力する。出力先は、診断装置100に接続されたディスプレイ等の出力装置であっても良いし、ネットワークを介して接続された出力装置や端末装置であっても良い。
次に本実施の形態の診断装置100の全体の動作例について詳細に説明する。
診断装置100を使用して被診断対象における障害の検知を行う場合、基準変化度パタン記憶装置150には、例えば図2に示すように、検知したい障害毎の基準変化度パタンを記憶しておく。図2の例では、パタン番号1からパタン番号3までの3つの基準変化度パタンy1(y1 1、y1 2、…、y1 m)、y2(y2 1、y2 2、…、y2 m)、y3(y3 1、y3 2、…、y3 m)が記憶されており、パタンy1は障害Aが発生したというイベント、パタンy2は障害Bが発生したというイベント、パタンy3は障害Cが発生したというイベントにそれぞれ対応付けられている。
図3を参照すると、診断装置100の診断対象変化度パタン生成手段110は、被診断対象から時刻t1で測定されたm個の属性を含む時系列データ160を診断対象データとして入力すると(S100)、時系列データ160に含まれる各属性毎に変化度を計算し(S101)、各属性の変化度を組み合わせたパタンを1つの診断対象変化度パタンとして生成し、記憶装置140に記録する(S102)。ここで生成された診断対象変化度パタンをz1(z1 1、z1 2、…、z1 m)とする。
次に変化度パタン診断手段120は、診断対象変化度パタンz1を記憶装置140から読み出し、基準変化度パタン記憶装置150に記憶されているパタン番号1〜3の各基準変化度パタンy1,y2,y3との類似度d(z1,y1)、d(z1,y2)、d(z1,y3)を計算する(S103)。
例えば、パタン間の類似度は、式(1)に示すように、同じ属性の変化度どうしの差の2乗和として定義することができる。勿論、パタン間の類似度は式(1)によるものに限定されず、式(1)で計算した類似度から所定の演算によって導出される値を類似度として定義することも可能である。
d(z,y)=Σm i=1(zi-yi)2 …(1)
次に変化度パタン診断手段120は、診断対象変化度パタンz1と基準変化度パタンy1,y2,y3との間の類似度d(z1,y1)、d(z1,y2)、d(z1,y3)のそれぞれを閾値dstと比較し、閾値dstより小さな類似度の基準変化度パタンに対応するイベントを診断結果とし、記憶装置140に記録する(S104)。例えば、3つの類似度d(z1,y1)、d(z1,y2)、d(z1,y3)のうち、類似度d(z1,y1)のみが閾値dstより小さければ、障害Aと診断する。
診断結果出力手段130は、変化度パタン診断手段120の診断結果を記憶装置140から読み出して出力する(S105)。前述した例の場合、障害Aを検知した旨が出力される。どのような障害も検知されていない場合、診断結果として、正常である旨を出力するようにしても良い。
診断装置100は、被診断対象から時刻t1で測定されたm個の属性を含む時系列データ160に対する診断処理を終えると、ステップS100に戻り、次の時刻で測定された時系列データ160について同様の処理を繰り返す。
以上の動作例では、診断装置100を使用して被診断対象における障害の検知を行ったが、基準変化度パタンを変更することにより、診断装置100を使用して被診断対象における障害の検知と同時にその原因の推定を行うことも可能である。その場合に使用する基準変化度パタンの一例を図4に示す。図4の例では、パタン番号11からパタン番号17までの7つの基準変化度パタンy11(y11 1、y11 2、…、y11 m)、y12(y12 1、y12 2、…、y12 m)、y13(y13 1、y13 2、…、y13 m)、y14(y14 1、y14 2、…、y14 m)、y15(y15 1、y15 2、…、y15 m)、y16(y16 1、y16 2、…、y16 m)、y17(y17 1、y17 2、…、y17 m)を使用する。2つのパタンy11,y12は障害Aの発生とその原因の推定を行うための基準変化度パタンであり、そのうちパタンy11は原因a1による障害Aの発生を特徴づけるパタン、パタンy12は原因a2による障害Aの発生を特徴づけるパタンである。また、2つのパタンy13,y14は障害Bの発生とその原因の推定を行うための基準変化度パタンであり、そのうちパタンy13は原因b1による障害Bの発生を特徴づけるパタン、パタンy14は原因b2による障害Bの発生を特徴づけるパタンである。さらに、3つのパタンy15,y16,y17は障害Cの発生とその原因の推定を行うための基準変化度パタンであり、そのうちパタンy15は原因c1による障害Cの発生を特徴づけるパタン、パタンy16は原因c2による障害Cの発生を特徴づけるパタン、パタンy17は原因c3による障害Cの発生を特徴づけるパタンである。
図4の基準変化度パタンを使用した診断装置100の動作は、図2の基準変化度パタンを使用した診断装置100の動作と全く同じである。例えば、時系列データ160から生成された診断対象変化度パタンz1と各基準変化度パタンy11〜y17との類似度d(z1,y11)、d(z1,y12)、d(z1,y13)、d(z1,y14)、d(z1,y15)、d(z1,y16)、d(z1,y17)のうち、類似度d(z1,y11)のみが閾値dstより小さければ、原因a1による障害Aと診断される。
以上の動作例では、基準変化度パタンとして障害時のパタンのみを使用したが、正常時の基準変化度パタンも使用することで、未知の異常を検知することができる。その場合に使用する基準変化度パタンの一例を図5に示す。図5の例では、障害時の基準変化度パタンとして、図2に示したものと同様の3つの基準変化度パタンy1,y2,y3と、n個の正常時の基準変化度パタンx1(x1 1、x1 2、…、x1 m)、x2(x2 1、x2 2、…、x2 m)、…、xn(xn 1、xn 2、…、xn m)を使用している。
図5の基準変化度パタンを使用した診断装置100の動作は、図3のステップS104の処理を除き、図2の基準変化度パタンを使用した診断装置100の動作と全く同じである。本例では、ステップS104において次のような処理を実行する。
まず、変化度パタン診断手段120は、時系列データ160から生成された診断対象変化度パタンz1と各基準変化度パタンy1〜y3、x1〜xnとの類似度d(z1,y1)、d(z1,y2)、d(z1,y3)、d(z1,x1)、d(z1,x2)、…、d(z1,xn)のうち、正常時の基準変化度パタンx1〜xnとの類似度d(z1,x1)、d(z1,x2)、…、d(z1,xn)の中に閾値dstより小さいものがあるかどうかを調べ、閾値dstより小さな類似度の正常時の基準変化度パタンが1以上存在すれば、正常である旨の診断結果を導出する。他方、閾値dstより小さな類似度の正常時の基準変化度パタンが1つも存在しなければ、障害時の基準変化度パタンy1〜y3との類似度d(z1,y1)、d(z1,y2)、d(z1,y3)の中に閾値dstより小さいものがあるかどうかを調べ、閾値dstより小さな類似度の異常時の基準変化度パタンが存在すれば、それに対応する障害と診断する。そして、閾値dstより小さな類似度の異常時の基準変化度パタンが1つも存在しなければ、未知の障害であると診断する。
未知の障害であるとの診断結果が、診断結果出力手段130から出力された場合、診断対象変化度パタンz1およびその元の時系列データ160に基づいて、必要に応じて専門家等による解析が行われる。そして、実際に或る種の障害Dであることが確認された場合には、今回の診断対象変化度パタンz1を障害Dというイベントに対応付けて基準変化度パタン記憶装置150に追加することにより、同じ障害が再度発生した場合には、未知の障害としてではなく障害Dとして検知されることになる。
次に診断対象変化度パタン生成手段110における変化度の計算方法の具体例を幾つか説明する。
変化度を計算する方法の一例として、非特許文献1で提案されている方法を使用することができる。非特許文献1で提案されている変化度計算方法は、時系列データを自己回帰モデルを利用して学習する。そして、時系列データが得られる毎に、上記モデルから計算されるデータの確率分布からの外れ度を計算する。外れ度は、例えばデータの対数尤度、該データを除いて学習した確率分布と該データを含んで学習した確率分布間のヘリンガースコア、確率分布の中心とデータ間の距離などとして計算される。この外れ度を本発明における変化度として使用することができる。また、非特許文献1では、さらに、計算された外れ度(を移動平均したもの)の時系列データを、自己回帰モデルを利用して学習する。そして、新たに得られたデータの外れ度が計算される毎に、上記モデルから計算される外れ度の確率分布から、外れ度の外れ度を計算する。この外れ度の外れ度も本発明における変化度として使用することが可能である。なお、時系列モデルの確率分布からの外れ度から変化度を計算するという考え方から、時系列データがシンボル値をとる場合には、自己回帰モデルではなく、マルコフモデルや隠れマルコフモデルといったモデルを利用して外れ度を計算することもできる。また、非特許文献1では、学習に過去を忘却する効果を持たせているが、本発明の変化度に適用する場合、忘却効果はあってもなくてもどちらでも良い。
変化度を計算する方法の他の例として、非特許文献2で提案されている方法を使用することができる。非特許文献2で提案されている変化度計算方法は、時系列データから固定長の部分時系列ベクトルを逐次的に生成する。次に、該部分時系列ベクトルを時間に沿って幾つか並べた行列の固有ベクトルを計算する。非特許文献2で提案される変化度は、変化度が計算される時刻の前後の固有ベクトルの変動として定義される。
変化度を計算する他の方法として、混合正規分布モデルなどの統計的な確率モデルを時系列データから学習し、データの対数尤度や確率モデルの中心とデータ間の距離などによって定義される外れ度を、変化度として用いる方法がある。
変化度を計算する他の方法として、シンボル値を取る時系列データに対して、前の時刻と値が変化した場合には変化度が1、変化していない場合には変化度が0とする方法がある。
変化度を計算する他の方法として、正規分布モデルを時系列データから学習し、例えば図6に示されるように、平均より大きい方向に外れた領域をA、平均を含む領域をB、平均より小さい方向に外れた領域をCとし、変化度をA、B、Cというシンボル値として定義する方法がある。
次に本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態によれば、被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度に基づいて、同じ手順で障害の検知と障害原因の推定を行うことができる。
また本実施の形態によれば、過去の事例において同じ障害についての基準変化度パタンが僅かしか得られない状況であっても、意味のある診断が可能となる。
『第2の実施の形態』
図7を参照すると、本発明の第2の実施の形態にかかる診断装置200は、図1に示した第1の実施の形態にかかる診断装置100と比較して、変化度パタン診断手段120に代えて変化度パタン診断手段210を有する点、および属性重要度記憶装置220が接続されている点で相違する。
属性重要度記憶装置220は、図8に示すように、診断対象となるイベントに対応付けて、当該イベントの診断における各属性の重要度を記憶する。図8の例では、例えばイベント1に対応して、属性1の重要度w11、属性2の重要度w12、…、属性mの重要度w1mを記憶している。重要度は、重要であることを示す値1、重要でないことを示す値0のような離散値であっても良いし、重要度の程度をより詳細に示す実数値であっても良い。
変化度パタン診断手段210は、診断対象変化度パタン生成手段110が生成した診断対象変化度パタンを基準変化度パタン記憶装置150に記憶された基準変化度パタンと比較する際、その基準変化度パタンの診断対象イベントに対応する各属性の重要度を属性重要度記憶装置150から読み出し、各属性の重要度を考慮して両パタンを比較する。具体的には、例えば前記式(1)を変形した下記の計算式(2)を使用して、診断対象変化度パタンと基準変化度パタンとの間の類似度を計算することができる。ここで、wiは属性iの重要度である。勿論、パタン間の類似度は式(2)によるものに限定されず、式(2)で計算した類似度から所定の演算によって導出される値を類似度として定義することも可能である。
d(z,y)=Σm i=1wi(zi-yi)2 …(2)
次に本実施の形態にかかる診断装置200の全体の動作例について詳細に説明する。
本実施の形態の診断装置200の動作は、図3のステップS103の処理を除き、図1に示した第1の実施の形態の診断装置100の動作と全く同じである。本実施の形態では、ステップS103において次のような処理を行う。
変化度パタン診断手段210は、診断対象変化度パタン生成手段110が生成した診断対象変化度パタンz1を記憶装置140から読み出し、基準変化度パタン記憶装置150に記憶されている各基準変化度パタンとの類似度を計算する。その際、比較する基準変化度パタンのイベントに対応する各属性の重要度を属性重要度記憶装置220から読み出し、前記(2)式を用いて類似度を計算する。例えば、基準変化度パタン記憶装置150に図2に示した基準変化度パタンy1,y2,y3が記憶されている場合、各基準変化度パタンy1,y2,y3のイベントに対応付けて各属性の重要度が属性重要度記憶装置220に記憶されている。
今、基準変化度パタンy1の障害Aというイベントが図8のイベント1であるとすると、診断対象変化度パタンz1と基準変化度パタンy1との距離を計算する場合、各属性の重要度としてw11〜w1mが属性重要度記憶装置220から読み出され、前記(2)式を用いて、診断対象変化度パタンz1と基準変化度パタンy1との類似度が計算される。
次に本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られると同時に、より高精度な診断が可能となる。その理由は以下の通りである。
診断対象となる各イベントに関して、時系列データ160に含まれる属性の全てが関連するような小規模システムなどを被診断対象とする場合には、全ての属性について等しく診断対象変化度パタンと基準変化度パタンとを比較しても問題は生じない。しかし、被診断対象が複雑な装置やシステムの場合、それから測定される時系列データ160は数多くの属性を含むことになり、イベントの種類によっては全く無関係な属性も存在する。このため、全ての属性について等しく診断対象変化度パタンと基準変化度パタンとを比較すると、無関係な属性の影響を受けて誤診断する可能性が高くなる。
例えば、属性数mを6とし、障害Aをイベントとする基準変化度パタンとして、例えばy1「1,0,1,1,0,1」のパタンを使用するものとする。これは、そのようなパタンのときに障害Aが発生したという過去の事例に基づいている。しかし、後の事例や専門家による解析によって、第1、第2、第6の属性は障害Aとは無関係であり、第3〜第5の属性の変化度が1,1,0であることが真の特徴部分であることが判明した場合、全属性について等しく比較する構成では、診断対象変化度パタンz1「0,1,0,0,1,0」も診断対象変化度パタンz2「1,0,1,1,0,1」も当該基準変化度パタンとの類似度が同じになって区別がつかず、誤検出や検出漏れを引き起こす。これに対して、障害Aのイベントに対応して「0,0,1,1,1,0」という属性重要度を設定しておけば、基準変化度パタンy1と診断対象変化度パタンz1との類似度は6、診断対象変化度パタンz2と基準変化度パタンy2との類似度は0になり、誤診断が防止される。
『第3の実施の形態』
図9を参照すると、本発明の第3の実施の形態にかかる診断装置300は、図7に示した第2の実施の形態にかかる診断装置200と比較して、変化度パタン診断手段210に代えて変化度パタン診断手段310を有する点、および基準変化度パタン記憶装置150に代えて階層化基準変化度パタン記憶装置320が接続されている点で相違する。
階層化基準変化度パタン記憶装置320は、診断対象となるイベントの階層構造データおよび各階層毎の基準変化度パタンを記憶する。その一例を図10に示す。この例では、障害の検知を行う第1階層、検知された障害の原因を推定する第2階層の2階層に階層化しており、障害の検知に使用する1以上の基準変化度パタンを第1階層パタン群として記憶し、障害原因の推定に使用する1以上の基準変化度パタンを第2階層パタン群として記憶している。第1階層パタン群に含まれる3つの基準変化度パタンy1,y2,y3は図2に示したものと同じであり、第2階層パタン群に含まれる7つの基準変化度パタンy11,y12,y13,y14,y15,y16,y17は図4に示したものと同じである。
階層構造データは、第1階層において、障害A、障害Bおよび障害Cの検知を行うこと、障害Aの検知にパタン番号1、障害Bの検知にパタン番号2、障害Cの検知にパタン番号3の基準変化度パタンをそれぞれ使用することを示している。さらに階層構造データは、第2階層において、障害A、B,Cの原因推定を行うこと、障害Aの原因推定にパタン番号11、12、障害Bの原因推定にパタン番号13、14、障害Cの原因推定にパタン番号15、16、17の基準変化度パタンをそれぞれ使用することを示している。
また属性重要度記憶装置220には、図11に示されるように、階層化基準変化度パタン記憶装置320に記憶された各基準変化度パタンのイベントの種類に対応して、各イベントの診断における各属性の重要度が記憶されている。ここで、一般的に、障害検知に用いる基準変化度パタンにおいて重要度の高い属性は、検知された障害の原因推定に用いる基準変化度パタンにおいても重要度が高く設定される。また、検知された障害の原因推定に用いる複数の基準変化度パタンでは、その原因の相違に起因して値の異なる属性が1以上存在しており、これら値の相違する属性は重要度が高く設定される。この点を簡単な例を上げて説明する。
今、属性数mを6とし、障害Aが原因a1で発生した場合に変化度パタンy1「1,0,1,1,0,1」が観測された事例と、同じ障害Aが原因a2で発生した場合に変化度パタンy2「0,0,1,1,0,1」が観測された事例とがあったとする。専門家による解析等によって、第2、第6の属性は障害Aとは無関係であり、また第1の属性は障害の原因a1とa2との違いを特徴付ける属性であることが判明したとする。この場合、原因a1による障害Aのイベントに対応する基準変化度パタンとして変化度パタンy1を使用し、それに対応する属性重要度として、第1および第3〜第5の属性のみを高くする。また、原因a2による障害Aのイベントに対応する基準変化度パタンとして変化度パタンy2を使用し、それに対応する属性重要度として、第1および第3〜第5の属性のみを高くする。そして、障害Aのイベントに対応する基準変化度パタンとしては、変化度パタンy1および変化度パタンy2の何れか一方を使用し、それに対応する属性重要度として、第3〜第5の属性のみを高くする。
次に本実施の形態の診断装置300の全体の動作例について詳細に説明する。
図12を参照すると、診断装置300の診断対象変化度パタン生成手段110は、被診断対象から時刻t1で測定されたm個の属性を含む時系列データ160を診断対象データとして入力すると(S300)、時系列データ160に含まれる各属性毎に変化度を計算し(S301)、各属性の変化度を組み合わせたパタン(z1 1、z1 2、…、z1 m)を1つの診断対象変化度パタンz1として生成し、記憶装置140に記録する(S302)。ここまでの動作は第1および第2の実施の形態と同じある。
次に変化度パタン診断手段310は、診断対象変化度パタン生成手段110が生成した診断対象変化度パタンz1を記憶装置140から読み出し、基準変化度パタン記憶装置150に記憶されている階層構造データで指定された第1階層の各基準変化度パタンy1,y2,y3との類似度d(z1,y1)、d(z1,y2)、d(z1,y3)を計算する(S304)。その際、比較する基準変化度パタンy1,y2,y3のイベントに対応する各属性の重要度を属性重要度記憶装置220から読み出し、前記(2)式を用いて類似度を計算する。
次に変化度パタン診断手段310は、第1および第2の実施の形態と同様に、計算された類似度d(z1,y1)、d(z1,y2)、d(z1,y3)に基づいて障害の検知を行う(S305)。例えば、3つの類似度d(z1,y1)、d(z1,y2)、d(z1,y3)の何れも閾値dstより大きければ、障害は発生していないと診断し、処理をステップS300に戻す。また、例えば類似度d(z1,y1)のみが閾値dstより小さければ、障害Aと診断する。
変化度パタン診断手段310は、何れかの障害を検知した場合、検知した障害の原因推定を行うために、第2階層の基準変化度パタンを基準変化度パタン記憶装置150から読み出し、診断対象変化度パタンz1との類似度を計算する(S306)。例えば、障害Aが検知された場合、階層構造データに従って、障害Aの原因推定を行うための基準変化度パタンy11,y12を読み出して、診断対象変化度パタンz1との類似度d(z1,y11)、d(z1,y12)を計算する。その際、比較する基準変化度パタンy11,y12のイベントに対応する各属性の重要度を属性重要度記憶装置220から読み出し、前記(2)式を用いて類似度を計算する。
次に変化度パタン診断手段310は、計算された類似度の大小によって障害原因の順位付けを行った結果を診断結果として記憶装置140に記録する(S307)。例えば、d(z1,y11)<d(z1,y12)であれば、第1候補が原因a1による障害A、第2候補が原因a2による障害Aとした診断結果を生成する。
診断結果出力手段130は、変化度パタン診断手段310の診断結果を記憶装置140から読み出して出力する(S308)。
診断装置300は、被診断対象から時刻t1で測定されたm個の属性を含む時系列データ160に対する診断処理を終えると、ステップS300に戻り、次の時刻で測定された時系列データ160について同様の処理を繰り返す。
以上の例では、診断対象となるイベントを障害の検知とその原因の推定という2階層に階層化したが、例えば、第1階層が発生した障害の検知、第2階層がその障害の発生箇所、第3階層がその障害がその箇所で発生した原因の推定というように3階層に階層化することも可能であり、また4階層以上への拡張も可能である。
次に本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様の効果が得られると同時に、高精度な診断を効率良く実施することができるという効果が得られる。その理由は、診断対象となるイベントの階層構造に従って各階層毎の基準変化度パタンを記憶し、変化度パタン診断手段310は、上位の階層に属する基準変化度パタンを使用した障害検知の診断から開始して、障害が検知された場合に下位の階層に属する基準変化度パタンを使用した障害原因の診断に進むため、無駄に比較される基準変化度パタンの数が削減されるためである。例えば、第1の実施の形態の診断装置100でも図4に示した基準変化度パタンを使用すれば、障害A〜Cについて原因の推定まで診断することができるが、毎回、7つの基準変化度パタンy11〜y17を評価する必要がある。これに対して本実施の形態では、3つの基準変化度パタンy1〜y3の評価は毎回必要になるが、障害が検知されなければ、それ以外の基準変化パタンの評価は必要なく、また障害が検知されてもその原因推定を行う第2階層の基準変化度パタンを評価すれば良い。例えば、障害Aの場合、その原因推定まで含めて5つの基準変化度パタンy1〜y3,y11,y12を評価すれば済む。
『第3の実施の形態の変形例』
第3の実施の形態では属性の重要度を利用したが、本変形例では、属性の重要度を利用せずに診断を階層的に行う。本変形例では、図9の属性重要度記憶装置220は省略される。また、階層化基準変化度パタン記憶装置320に記憶する図10に示した第1階層パタン群の基準変化度パタンとして、同じ障害に関する第2階層パタン群の複数の基準変化度パタンの期待値(平均値など)が設定される。例えば、第2階層におけるパタン番号11とパタン番号12の2つの基準変化度パタンの期待値が、第1階層におけるパタン番号1の基準変化度パタンとして設定される。
本変形例の動作は、属性の重要度を利用しない点を除いて、第3の実施の形態と全く同じである。
次に、上述した実施の形態の診断装置で使用する基準変化度パタンを生成する基準変化度パタン生成装置について説明する。
図13を参照すると、基準変化度パタン生成装置400は、変化度パタン生成手段410と、変化度パタン出力手段420と、記憶装置430とを備え、学習データ記憶装置440および基準変化度パタン記憶装置450とが接続されている。基準変化度パタン生成装置400は、学習データ記憶装置440から学習データを入力し、この入力した学習データから基準変化度パタンを生成し、基準変化度パタン記憶装置450に記録する。
学習データ記憶装置440には、被診断対象から測定された時系列データuiがイベントに対応付けて記憶されている。その一例を図14に示す。データ番号は時系列データを一意に識別する番号であり、時系列データの時刻順に振られている。各時系列データに対応するイベントには、その時系列データが被診断対象から得られた際の被診断対象の動作状況が設定される。例えば、データ番号11の時系列データu11に設定されたイベントは、被診断対象から当該時系列データu11が得られた時点で原因a1による障害Aが発生したことを示している。また、データ番号1や2の時系列データu1,u2に設定されたイベントは、当該時系列データu1,u2が得られた時点では何の障害も発生せず、被診断対象が正常であることを示している。このような各時系列データに対するイベントの決定は、被診断対象の過去の障害履歴の解析結果や、実際の装置あるいはシミュレータによる実験結果などに基づいて行われる。
変化度パタン生成手段410は、学習データ記憶装置440から時系列データを順次読み出し、前述した診断装置における診断対象変化度パタン生成手段110と同様の方法により、各時系列データ毎に、それに含まれる各属性ujの値が時間の経過に応じて変化する時系列の変化度を計算し、各属性の変化度を組み合わせたパタンを当該時系列データに対応する基準変化度パタンとして生成し、当該時系列データに設定されたイベントと組にして記憶装置430に記録する。
変化度パタン出力手段420は、変化度パタン生成手段410が生成した基準変化度パタンとイベントとの組を記憶装置430から読み出し、基準変化度パタン記憶装置450に記録する。記憶装置430に記録された全ての基準変化度パタンを読み出す必要は必ずしもなく、障害にかかるイベントに対応する基準変化度パタンだけを選択して読み出して基準変化度パタン記憶装置450に書き込むようにしても良い。ここで、基準変化度パタン記憶装置450は、前述した診断装置における基準変化度パタン記憶装置150または階層化基準変化度パタン記憶装置320と同一の記憶装置であっても良いし、別の記憶装置であっても良い。
次に基準変化度パタン生成装置400の全体の動作を説明する。
図15を参照すると、基準変化度パタン生成装置400は、変化度パタン生成手段410により、学習データ記憶装置440から先頭の時系列データとイベントの組を学習データとして読み出し(S400)、その時系列データに含まれる各属性毎に変化度を計算し(S401)、各属性の変化度を組み合わせたパタンを1つの基準変化度パタンとして生成し(S402)、対応するイベントと組して記憶装置430に記録する(S403)。
これと同じ処理を学習データ記憶装置440に記録された残りのデータについて繰り返し、全てのデータについて処理を終えると(ステップS404でNO)、変化度パタン出力手段420により、記憶装置430に記録された基準変化度パタンとイベントの組を基準変化度パタン記憶装置450に出力し(S405)、処理を終える。
以上のような処理が実行されることにより、例えば図14のデータ番号11の時系列データu11に基づいて、原因a1で障害Aが発生したというイベントに対応する図4のパタン番号11に示したような基準変化度パタンを生成することができる。また、例えば図14のデータ番号21の時系列データu21に基づいて、原因a2で障害Aが発生したというイベントに対応する図4のパタン番号12に示したような基準変化度パタンを生成することができる。さらに、例えば図14のデータ番号1の時系列データu1に基づいて、正常であるというイベントに対応する図5のパタン番号21等に示したような基準変化度パタンを生成することができる。
次に、上述した実施の形態の診断装置で使用する属性重要度を生成する属性重要度生成装置について説明する。
図16を参照すると、属性重要度生成装置500は、属性重要度決定手段510と、属性重要度出力手段520と、記憶装置530とを備え、基準変化度パタン記憶装置540および属性重要度記憶装置550とが接続されている。属性重要度生成装置500は、基準変化度パタン記憶装置540から基準変化度パタンとそれに対応するイベントとの組を入力し、障害の発生や障害原因の推定等に使用する基準変化度パタンにおける各属性の重要度を決定し、属性重要度記憶装置550に記録する。
基準変化度パタン記憶装置540には、図2、図4および図5に示したような障害イベントに対応する基準変化度パタンと、図5に示したような正常な状態であるというイベントに対応する基準変化度パタンとが記憶されている。この基準変化度パタン記憶装置540は、図13の基準変化度パタン記憶装置450と同じ記憶装置であっても良いし、別の記憶装置であっても良い。
属性重要度決定手段510は、予め定められた評価関数を使用して、障害のイベントの種類毎に、そのイベントに属する基準変化度パタンの各属性の重要度を決定し、記憶装置530に記録する。
属性重要度出力手段520は、属性重要度決定手段510が決定した各イベント毎の各属性の重要度を記憶装置530から読み出し、属性重要度記憶装置550に記録する。ここで、属性重要度記憶装置550は、前述した診断装置200の属性重要度記憶装置220と同一の記憶装置であっても良いし、別の記憶装置であっても良い。
次に、属性重要度生成装置500の全体の動作を説明する。
図17を参照すると、属性重要度生成装置500は、属性重要度決定手段510により、まず基準変化度パタン記憶装置540に記憶されている1つの障害にかかるイベントに注目し(S500)、注目中のイベントに属する基準変化度パタンを注目中障害パタン、注目中のイベントに属さない基準変化度パタンを訓練パタンとして、それぞれ基準変化度パタン記憶装置540から読み出す(S501)。次に、属性重要度決定手段510において、注目中障害パタンの各属性の重要度を予め定められた評価関数に基づいて算出し(S502)、その算出結果を記憶装置530に記録する(S503)。これと同じ処理を基準変化度パタン記憶装置540に記憶されている他の障害にかかるイベントについて繰り返し、全てのイベントについて処理を終えると(ステップS504でYES)、属性重要度出力手段520により、記憶装置530に記録された各障害にかかるイベント毎の各属性の重要度を属性重要度記憶装置550に出力し(S505)、処理を終える。
次にステップS502で行われる処理を詳細に説明する。
属性重要度決定手段510は、属性の重要度を決定するために式(3)で示される評価関数を使用する。
J=f(J1,J2,J3,J4,) …(3)
ここで、fはJ1,J2,J3,J4の任意の組み合わせに対する関数である。また、J1,J2,J3,J4はそれぞれ以下のような評価関数である。
評価関数J1は、注目中障害パタンと訓練パタンとが全体的に類似しないように、注目中障害パタンの各属性の重要度を決定する効果を表現する関数である。
評価関数J2は、注目中障害パタンと、訓練パタンのうち注目中障害パタンに類似するパタンとが類似しなくなるように、注目中障害パタンの各属性の重要度を決定する効果を表現する関数である。
評価関数J3は、注目中障害パタンどうしが類似するように、注目中障害パタンの各属性の重要度を決定する効果を表現する関数である。
評価関数J4は、注目中障害パタンを特徴付けるのに適切なその他の適当な評価関数、例えば正則化の項である。
また、評価関数Jは、注目中障害パタンと、訓練パタンのうち注目中障害パタンに類似するパタンを選択する効果を含めることができる。この場合には、評価関数Jは、注目中障害パタンを特徴付けるのに適切な各属性の重要度を決定するための評価関数であると同時に、注目中障害パタンと、訓練パタンのうち注目中障害パタンに類似するパタンを選択するための評価関数でもある。
ここで、パタン間の類似度は、例えば前述した式(2)で定義された類似度を使用することができる以外に、定数biを追加した以下の式(4)で定義される類似度を使用することもできる。ここで、zt1,zt2は、類似度を求める注目中障害パタンまたは訓練パタンである。
d(zt1,zt2)=Σm i=1wibi(zt1 i-zt2 i)2 …(4)
評価関数Jは、具体的には、例えば式(5)あるいは式(6)のように構成することが可能である。
J(w,α)
=Σi=1 mwi(y i-E[xi]2)
+Σi=1 mwiΣt=1 Nαt(|xt i-y i|-E[|xi-y i|])2
i=1 mwiΣj,k M(1/M2)(yj i-yk i)2
-γΣ|wi|-ηΣ|αt| …(5)
J(w,α)
=Σi=1 mΣty=1 MΣtx=1 N(1/NM)wi(yty i-xtx i)2
+Σi=1 mwiΣt=1 Nαt(|xt i-y i|-E[|xi-y i|])2
i=1 mwiΣj,k M(1/M2)(yj i-yk i)2
-γΣ|wi|-ηΣ|αt| …(6)
ここで、yは注目中障害パタン、Mはその個数、y iはそのi番目の属性の期待値(例えばM個の単純平均や重み付の平均)、xは訓練パタン、Nはその個数、E[]は括弧内の値の期待値(例えば平均値)、γおよびηは適切なパラメータである。そして、wiが注目中障害パタンのi番目の属性の重要度であり、値が大きいほどその属性がより重要であることを示す。また、αtは注目中障害パタンと、訓練パタンの中で注目中障害パタンに類似するパタンを選択するためのt番目の訓練パタンの重要度を示し、値が大きいほどより重要であることを示す。この場合、式(5)および式(6)の最適化問題は、wiおよびαtに関する最大化問題と捉えることができる。
式(5)および式(6)について補足すると、右辺の第1項は、評価関数J1に対応する。一般に変化が起こっている瞬間より、変化が起こっていない期間の方が長いため、多くのxiが0に近くなる。このため、結果として障害時に変化の起こっている属性の重要度が高くなる。
また、式(5)および式(6)の右辺の第2項は、評価関数J2に対応する。αに関する最大化を考えた場合、ほとんどの点は変化していないので、障害時に変化している属性の期待値E|xi-yi|は大きいが、類似事象では|xt i-y i|が小さくなるため、(|xt i-y i|-E[|xi-y i|])2が大きくなり重要であるとみなされる。逆に、wに関してみると、αの大きな点に関して、障害パタンでは変化していない属性はE[|xi-y i|]が小さいが、類似事象で変化していると|xt i-y i|が大きくなるため、障害パタンでは変化していないが類似パタンでは変化している属性の重みが大きくなることになる。
また、式(5)および式(6)の右辺の第3項は、評価関数J3に対応する。同じ障害にかかるイベントに関して複数の障害パタンが存在する場合、それらのパタン間の距離が大きくなる属性に対して罰則を与えることで、ノイズを除去することができる。
また、式(5)および式(6)の右辺の第4項および第5項は、評価関数J4に対応し、wiおよびαtに関する正則化として機能している。この場合、γおよびηは正則化の強さを表すパラメータになる。
式(5)および式(6)の例では、属性の重要度wiに連続実数値を利用しているが、重要度は離散値やシンボル値などでも良い。また、重要度が1か0で、属性を選択する、選択しないの2通りである場合には、属性の組み合わせなどによって式(4)の評価関数Jを評価することも可能である。
また、式(4)の評価関数を最適化する際には、最適化に関する適切な制約条件を課すことが可能である。例えば、式(5)および式(6)の評価関数を最大化するために、wおよびαが属性およびパタンの重要度であることを考慮して、wおよびαの大きさに対して例えば式(7)に示す制約を課すことが考えられる。
Σi(wi)2=1,wi≧0,Σtt)2=1,αt≧0 …(7)
属性重要度決定手段510は、式(5)または式(6)におけるyおよびxに注目中障害パタンおよび訓練パタンを割り当て、最適化問題を解法することで、注目中障害パタンの各属性の重要度を決定する。なお、式(5)または式(6)は、wとαの解を同時に求めることができないため、wに関する最大化問題とαに関する最大化問題とに分けて解くことになる。
このように属性重要度生成装置500によれば、障害やその原因を推定するために過去の事例から生成された基準変化度パタンにおける複数の属性のうち、当該障害やその原因を推定するために重要度の高い属性はどれであるかを自動的に決定することができる。
次に、第3の実施の形態のように診断を階層的に行う診断装置で使用するのに好適な属性重要度を生成する属性重要度生成装置について説明する。
図18を参照すると、属性重要度生成装置600は、属性重要度決定手段610と、属性重要度出力手段620と、記憶装置630とを備え、基準変化度パタン記憶装置640、属性重要度記憶装置650および階層構造記憶装置660が接続されている。属性重要度生成装置600は、階層構造記憶装置660から診断の階層構造データを入力すると共に、基準変化度パタン記憶装置640から基準変化度パタンとそれに対応するイベントとの組を入力し、障害の発生や障害原因の推定等に各階層で使用する基準変化度パタンにおける各属性の重要度を決定し、属性重要度記憶装置650に記録する。
基準変化度パタン記憶装置640には、図4に示したような障害イベントに対応する基準変化度パタンと、図5に示したような正常な状態であるというイベントに対応する基準変化度パタンとが記憶されている。この基準変化度パタン記憶装置640は、図13の基準変化度パタン記憶装置450と同じ記憶装置であっても良いし、別の記憶装置であっても良い。
階層構造記憶装置660は、診断対象となるイベントの階層構造データを記憶する。一例として、障害イベントに対応する基準変化度パタンとして図4に示したパタン番号11からパタン番号17までの7つの基準変化度パタンを使用し、第1階層で障害A〜Cの検知を行い、第2階層でその原因推定を行う場合の階層構造データの一例を図19に示す。
図10に示した階層構造データと類似しているが、第1階層における障害Aの検知に使用する基準変化度パタンとして、障害Aの下位階層の全ての基準変化度パタン11、12を指定している点が相違する。障害B、Cについても同様である。
属性重要度決定手段610は、予め定められた評価関数を使用して、各階層の障害のイベントの種類毎に、そのイベントに属する基準変化度パタンの各属性の重要度を決定し、記憶装置630に記録する。
属性重要度出力手段620は、属性重要度決定手段610が決定した各階層の各イベント毎の各属性の重要度を記憶装置530から読み出し、属性重要度記憶装置650に記録する。ここで、属性重要度記憶装置650は、前述した診断装置300の属性重要度記憶装置220と同一の記憶装置であっても良いし、別の記憶装置であっても良い。
次に、属性重要度生成装置600の全体の動作を説明する。
図20を参照すると、属性重要度生成装置600は、属性重要度決定手段610により、まず階層構造記憶装置660に記憶された階層構造データの第1階層に注目する(S600)。次に、注目中の第1階層の1つの障害にかかるイベント、例えば障害Aにかかるイベントに注目する(S601)。そして、注目中のイベントに属する基準変化度パタンを注目中障害パタン、注目中のイベントに属さない基準変化度パタンを訓練パタンとして、それぞれ基準変化度パタン記憶装置640から読み出し(S602)、図16の属性重要度生成装置500の属性重要度決定手段510と同様に、注目中障害パタンの各属性の重要度を予め定められた評価関数に基づいて算出し(S603)、その算出結果を記憶装置630に記録する(S604)。これにより、障害Aを検知するために図4のパタン番号11或いはパタン番号12の基準変化度パタンまたはその期待値の基準変化度パタンを使用する場合における各属性の重要度が求まったことになる。
以上と同じ処理を基準変化度パタン記憶装置640に記憶されている第1階層の他の障害B、Cにかかるイベントについて繰り返す。そして、第1階層の全てのイベントについて処理を終えると(ステップS605でYES)、第2階層に注目を移し、ステップS600に戻って上述した処理と同様の処理を繰り返す。これにより、検知された障害の原因を推定する基準変化度パタンの各属性の重要度が求まる。例えば、原因a1による障害Aというイベントに注目した処理では、パタン番号12の基準変化度パタンが注目中障害パタン、それ以外の基準変化度パタンが訓練パタンとなり、発生した障害Aの原因推定を行うためにパタン番号12の基準変化度パタンを用いる場合の各属性の重要度が決定される。
属性重要度生成装置600は、全ての階層に注目した処理を終えると(S606でYES)、属性重要度出力手段620により、記憶装置630に記録された各障害にかかるイベント毎の各属性の重要度を属性重要度記憶装置550に出力し(S607)、処理を終える。
このように属性重要度生成装置600によれば、障害の原因を推定するために過去の事例から生成された基準変化度パタンが複数あり、かつ推定対象とする原因が複数ある場合に、各原因毎にその原因推定で重要な属性を自動的に決定することができると共に、障害原因によらずに同じ障害を検知するために重要な属性は何であるかを自動的に決定することができる。
以上の各実施の形態にかかる診断装置では、基準変化度パタンと診断対象変化度パタンとのパタンマッチングによって診断を行った。以下の実施の形態では、基準変化度パタンに基づいて診断ルールを学習し、学習した診断ルールを診断対象変化度パタンに適用して診断を行う診断装置について説明する。
『第4の実施の形態』
図21を参照すると、本発明の第4の実施の形態にかかる診断装置700は、図1に示した第1の実施の形態にかかる診断装置100と比較して、変化度パタン診断手段120に代えて変化度パタン診断手段710を有する点、および診断ルール記憶装置720が接続されている点で相違する。また、基準変化度パタン記憶装置150には、診断ルールの学習に十分な数の基準変化度パタンが各イベント毎に記憶されている。
変化度パタン診断手段710は、学習モードと診断モードの2つのモードを持ち、制御信号730によってモードを切り替えることができる。学習モードでは、基準変化度パタン記憶装置150に記憶された基準変化度パタンを用いて、変化度パタンから被診断対象の状態を推定するための診断ルールを学習し、診断ルール記憶装置720に保存する。診断モードでは、診断ルール記憶装置720に保存されている診断ルールを読み出し、診断対象変化度パタン生成手段110が生成した診断対象変化度パタンに適用して被診断対象の診断を行い、診断結果を記憶装置140に記録する。
次に本実施の形態にかかる診断装置700の全体の動作例について詳細に説明する。
診断装置700は制御信号730によって学習モードに切り替わると、図22に示される処理を開始する。すなわち、変化度パタン診断手段710は、基準変化度パタン記憶装置150から基準変化度パタンを読み出し(S700)、この読み出した基準変化度パタンを用いて診断ルールを学習し(S701)、学習した診断ルールを診断ルール診断装置720に記憶する(S702)。
本発明において、診断ルールの学習は、任意の学習方法を用いることができる。以下、幾つかの代表的な学習方法について説明する。
診断ルールを学習する一例として、識別器によって診断ルールを学習する方法がある。
具体的には、線形識別学習、ニューラルネットワーク、K近傍識別器、サポートベクトルマシン、決定木などを用いて学習する。これらの方法は、イベントのラベルが付いたデータを入力として、ラベルが未知のデータのラベルを出力する関数を学習する方法である。
この場合、イベントのラベルが付いたデータが基準変化度パタンに相当し、ラベルが未知のデータが診断対象変化度パタンに相当し、前記関数が診断ルールに相当する。上述の学習データにイベントに関するラベルが付いている場合の学習は教師付学習と呼ばれ、また学習時にイベントのラベルが一部にのみ付いている場合は、半教師付学習と呼ばれ、何れの方法でも診断ルールを学習することが可能である。後の診断では、診断対象変化度パタンを診断ルール(学習した関数)に入力することで、当該診断対象変化度パタンのイベントを求め、診断を行う。
診断ルールを学習する他の例として、相関ルールによって診断ルールを学習する方法がある。相関ルールとは、例えばイベントXに関して、(属性Aが変化且つ属性Bが変化)→(属性Cが変化)といったルールのことで、イベントXに関する複数の基準変化度パタンに基づいて学習し、例えばif-then形式で記述される。後の診断では、診断対象変化度パタンが、どのイベントに適合するかを各イベント毎の診断ルール(相関ルール)に基づいて判断することで診断を行う。
診断ルールを学習する別の例として、異常検出技術によって診断ルールを学習する方法がある。具体的には、例えば特許文献3に記載されるように、各イベントにかかる基準変化度パタンの統計的な分布(例えば、混合正規分布など)を学習し、その統計的な分布の十分統計量(例えば正規分布の場合には平均値と分散)を診断ルールとする。後の診断では、その診断ルール(統計的な分布)から計算される診断対象変化度パタンの異常度(例えば対数損失やヘリンガースコアなど)によって診断を行う。また、統計的な分布ではなく、非特許文献3に記載されるように、近傍データとの距離に基づいて異常度を計算する方法や、特許文献4に記載されるように、1クラスサポートベクトルマシンによってデータが診断対象イベントに属するかどうかを判定する方法を利用することも可能である。
ここで、学習する診断ルールは、障害を検知するための診断ルールおよび発生した障害の原因を推定するための診断ルールだけではなく、正常な状態であることを検知するための診断ルールを含めても良い。
次に診断モードの動作を説明する。図23を参照すると、診断装置700の診断対象変化度パタン生成手段110は、被診断対象から時刻t1で測定されたm個の属性を含む時系列データ160を診断対象データとして入力すると(S710)、時系列データ160に含まれる各属性毎に変化度を計算し(S711)、各属性の変化度を組み合わせたパタン(z1 1、z1 2、…、z1 m)を1つの診断対象変化度パタンz1として生成し、記憶装置140に記録する(S712)。ここまでの動作は第1の実施の形態と同じある。
次に変化度パタン診断手段710は、診断対象変化度パタン生成手段110が生成した診断対象変化度パタンz1を記憶装置140から読み出し、診断ルール記憶装置720に記憶された診断ルールを用いて診断を行い、その診断結果を記憶装置140に記録する(S713)。具体的には、診断ルールが識別器学習による関数であれば、診断対象変化度パタンz1を関数に入力し、パタンz1のイベントを推定する。また、診断ルールが相関ルールであれば、診断対象変化度パタンz1がどのイベントの相関ルールを一番良く満足するかを調べることで診断を行う。さらに、異常検出技術で学習した診断ルールであれば、その診断ルール(統計的な分布など)から計算される診断対象変化度パタンの異常度によって診断を行う。
次に診断結果出力手段130は、変化度パタン診断手段710の診断結果を記憶装置140から読み出して出力する(S714)。ここで、診断結果としては、或る種の障害を検知したという診断結果、或る原因で障害が発生したという診断結果以外に、正常であるという診断結果を出力しても良い。さらに、障害やその原因を検知するための診断ルールと正常な状態であることを検知するための診断ルールを使用した診断装置にあっては、正常な状態を検知するための診断ルールで正常と診断されず、かつ、障害を検知するための診断ルールで障害が検知されなかった診断対象変化度パタンに対する診断結果として、未知障害である旨の診断結果を出力するようにしても良い。
診断装置700は、被診断対象から時刻t1で測定された時系列データ160に対する診断処理を終えると、ステップS710に戻り、次の時刻で測定された時系列データ160について同様の処理を繰り返す
次に本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができると同時に、同じ障害について多数の基準変化度パタンが得られている状況においては、第1の実施の形態の診断装置100よりもロバストな診断が可能になる。その理由は、基準変化度パタンとのパタンマッチングによって診断対象変化度パタンを診断する場合に比べて、多数の基準変化度パタンから学習した診断ルールの方が診断モデルとしての表現力が高いためである。
『第5の実施の形態』
図24を参照すると、本発明の第5の実施の形態にかかる診断装置800は、図21に示した第4の実施の形態にかかる診断装置700と比較して、変化度パタン診断手段710に代えて変化度パタン診断手段810を有する点、および属性重要度記憶装置820が接続されている点で相違する。
属性重要度記憶装置820は、第2の実施の形態にかかる診断装置200の属性重要度記憶装置220と同様に、例えば図8に示したように、診断対象となるイベントに対応付けて、当該イベントの診断における各属性の重要度を記憶する。ここで言う、当該イベントの診断における各属性の重要度とは、各イベント毎に重要度が割り当てられることも考えられるし、複数のイベントを判別するのに有効な重要度を1つ割り当てることも考えられる。
変化度パタン診断手段810は、第4の実施の形態にかかる診断装置700の変化度パタン診断手段710と比較して、基準変化度パタン記憶装置150に記憶された基準変化度パタンを用いて診断ルールを学習する際に、基準変化度パタンの診断対象イベントに対応して属性重要度記憶装置820に記憶された各属性の重要度を考慮する点で相違し、それ以外は変化度パタン診断手段710と同じ機能を有する。
次に本実施の形態にかかる診断装置800の全体の動作例について詳細に説明する。
本実施の形態の診断装置800の動作は、図22のステップS701の診断ルールの学習処理を除き、図21に示した第4の実施の形態の診断装置700の動作と全く同じである。本実施の形態では、ステップS701において次のような処理を行う。
変化度パタン診断手段810は、基準変化度パタン記憶装置150から読み出した基準変化度パタンを用いて診断ルールを学習する際、その基準変化度パタンのイベントにおける各属性の重要度を属性重要度記憶装置820から読み出し、各属性の重要度を考慮した学習を行う。具体的には、例えば、予め定められた閾値より低い重要度の属性を除いて残りの属性のみを使用して診断ルールを学習する。また、例えば判別分析、主成分分析をはじめとする、次元圧縮手段によって、イベントの判別に有効な重要度を考慮し、基準変化度パタンの次元を低次元へ圧縮し、該次元において診断ルールの学習を行う方法がある。
また、識別器の学習などにおいて重み付最小2乗法で誤差を計算する際に当該重みとして各属性の重要度を用いる方法がある。他の誤差基準に関しても同様に属性の重要度を学習に利用すること可能である。また、K近傍識別器のように距離ベースの識別器の場合には、例えば式(2)のような類似度を計算する式におけるwiとして属性の重要度を利用することで、各属性の重要度を考慮した学習を行うことができる。
次に本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態によれば、第4の実施の形態と同様の効果が得られると同時に、診断ルールの精度が向上するために、より高精度な診断が可能となる。その理由は以下の通りである。
診断対象となる各イベントに関して、時系列データ160に含まれる属性の全てが関連するような小規模システムなどを被診断対象とする場合には、全ての属性に基づいて診断ルールを学習しても問題は生じない。しかし、被診断対象が複雑な装置やシステムの場合、それから測定される時系列データ160は数多くの属性を含むことになり、イベントの種類によっては全く無関係な属性も存在する。このため、全ての属性に基づいて診断ルールを学習すると、無関係な属性の影響を受けて診断ルールの精度が劣化する可能性が高くなる。本実施の形態では、各属性の重要度を考慮して診断ルールを学習するため、無関係な属性による影響の少ない診断ルールを作成することができる。
『第6の実施の形態』
図25を参照すると、本発明の第6の実施の形態にかかる診断装置900は、図24に示した第5の実施の形態にかかる診断装置800と比較して、変化度パタン診断手段810に代えて変化度パタン診断手段910を有する点、および階層構造記憶装置920が接続されている点で相違する。
階層構造記憶装置920は、図18に示した属性重要度生成装置600の階層構造記憶装置660と同様に、診断対象となるイベントの階層構造データを記憶する。例えば、第1階層で障害A〜Cの検知を行い、第2階層でその原因推定を行う場合の階層構造データは、図19に示したような内容になる。ただし、図19では各階層のイベントに対応する基準変化度パタンは高々数個であるが、診断ルールによる学習の場合にはルール学習に十分な数の基準変化度パタンが使用される。
次に本実施の形態にかかる診断装置900の全体の動作例について詳細に説明する。はじめに学習モード時の動作を説明する。
診断装置900は制御信号730によって学習モードに切り替わると、図26に示される処理を開始する。まず変化度パタン診断手段910は、階層構造記憶装置920に記憶された階層構造データの第1階層に注目する(S800)。次に、注目中の第1階層の1つのイベントに注目する(S801)。次に、注目中のイベントに属する基準変化度パタンを基準変化度パタン記憶装置150から読み出し(S802)、また注目中のイベントの各属性の重要度を属性重要度記憶装置820から読み出す(S803)。次に、第5の実施の形態の診断装置800における変化度パタン診断手段810と同様の方法で、各属性の重要度を考慮した学習を行う(S804)。次に、これと同じ処理を基準変化度パタン記憶装置150に記憶されている第1階層の他のイベントについて繰り返す。こうして、第1階層の全てのイベントに関する基準変化度パタンに基づく学習が終了すると(ステップS805でYES)、その学習した診断ルールを第1階層用の診断ルールとして診断ルール記憶装置720へ出力する(S806)。
例えば、図19に示したような階層構造に対して識別器学習を利用して診断ルールを学習する場合、原因a1と原因a2に関する基準変化度パタンに障害Aのラベルを与え、原因b1と原因b2に関する基準変化度パタンに障害Bのラベルを与え、原因c1と原因c2と原因c3に関する基準変化度パタンに障害Cのラベルを与え、識別器学習によって、障害A,BおよびCを診断するための診断ルールを第1階層用の診断ルールとして学習する。
第1階層用の診断ルールを学習すると、次に変化度パタン診断手段910は第2階層に注目を移し(S800)、第1階層と同様の処理を繰り返すことで、第2階層用の診断ルールを学習する。例えば、図19に示したような階層構造に対して識別器学習を利用して診断ルールを学習する場合、原因a1に関する基準変化度パタンに原因a1のラベルを与え、原因a2に関する基準変化度パタンに原因a2のラベルを与え、識別器学習によって、障害Aの原因が原因a1か原因a2かを診断するための診断ルールを学習する。同様に、障害Bの原因が原因b1か原因b2かを診断するための診断ルール、障害Cの原因が原因c1か原因c2か原因c3かを診断するための診断ルールを学習し、これらを第2階層用の診断ルールとする。
変化度パタン診断手段910は全ての階層について注目し終えると、処理を終了する(S807でYES)。
次に診断モード時の動作を説明する。図27を参照すると、診断装置900は、診断対象変化度パタン生成手段110により、被診断対象から時刻t1で測定されたm個の属性を含む時系列データ160から診断対象変化度パタンz1を生成し、記憶装置140に記録する(S810〜S812)。ここまでの動作は第5の実施の形態と同じある。
次に変化度パタン診断手段910は、診断対象変化度パタン生成手段110が生成した診断対象変化度パタンz1を記憶装置140から読み出し、診断ルール記憶装置720に記憶された第1階層の診断ルールを用いて診断を行い、その診断結果を記憶装置140に記録する(S813)。これによって、前述した例の場合、障害A、B、Cの何れが発生したか、或いは発生していないかが検知される。障害が検知されなかった場合、処理はステップS810に戻る。
他方、障害が検知された場合(S814でYES)、変化度パタン診断手段910は、検知された障害の原因を推定するための第2階層の診断ルールを用いて診断を行い、その診断結果を記憶装置140に記録する(S815)。例えば、前述した例の場合、障害Aが検知されると、障害Aの原因が原因a1か原因a2かを診断するための診断ルールを用いて診断が行われる。
次に診断結果出力手段130は、変化度パタン診断手段910の診断結果を記憶装置140から読み出して出力する(S816)。
診断装置900は、被診断対象から時刻t1で測定された時系列データ160に対する診断処理を終えると、ステップS810に戻り、次の時刻で測定された時系列データ160について同様の処理を繰り返す
次に本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態によれば、第5の実施の形態と同様の効果が得られると同時に、階層的な診断をロバストに実施することができる効果がある。
『第6の実施の形態の変形例』
第6の実施の形態では属性の重要度を利用して各階層の診断ルールを学習したが、本変形例では、属性の重要度を利用せずに各階層の診断ルールを学習する。本変形例では、図25の属性重要度記憶装置820は省略される。また、基準変化度パタン記憶装置150に記憶する第1階層パタン群の基準変化度パタンとして、同じ障害に関する第2階層パタン群の複数の基準変化度パタンの期待値(平均値など)が設定される。
本変形例の動作は、属性の重要度を利用しない点を除いて、第6の実施の形態と全く同じである。
『その他の実施の形態』
以上の各実施の形態にかかる診断装置は診断対象変化度パタン生成手段110を備えていたが、診断対象変化度パタン生成手段110の機能を有する装置を診断装置の外部に設けるようにすることもできる。その場合、診断対象変化度パタン生成装置と診断装置とを1対1に接続する以外に、処理の多重化や並列化を目的に、例えば図28に示すように、1つの診断対象変化度パタン生成装置1010に対して複数の診断装置1020を信号線や通信網を通じて接続するようにしても良い。ここで、処理を多重化する場合には、診断対象変化度パタン生成装置1010で生成された同一の診断対象変化度パタンが複数の診断装置1020へ送信され、それらの診断結果の多数決などによって最終的な診断結果が生成される。また、処理の並列化の場合、診断対象変化度パタン生成装置1010で生成された診断対象変化度パタンが例えば順番に複数の診断装置1020へ分配され、診断が行われる。この場合、複数の診断装置で診断システムが構成される。
また、上述した実施の形態では1つの診断装置内ですべて処理していたが、複数の診断装置をネットワークを通じて互いに通信可能に接続した診断システムを構成し、各診断装置で診断処理を行うようにしても良い。診断を階層的に行う場合、例えば図29に示すように、複数の診断装置1030、1040を信号線や通信網を通じて接続し、診断装置1030で上位階層の診断、たとえば障害の検知を行い、障害が検知された場合に診断装置1030から診断装置1040へ診断結果と元となる時系列データあるいは診断対象変化度パタンを送信し、診断装置1040で下位階層の診断、たとえば障害原因の推定を行うというように、診断システムを構成する複数の診断装置が連携して診断を階層的に行うようにしても良い。
また本発明の診断装置、基準変化度パタン生成装置および属性重要度生成装置は、その有する機能をハードウェア的に実現することは勿論、コンピュータと診断プログラムとで実現することができる。診断プログラムは、磁気ディスクや半導体メモリ等のコンピュータ可読記録媒体に記録されて提供され、コンピュータの立ち上げ時などにコンピュータに読み取られ、そのコンピュータの動作を制御することにより、そのコンピュータを前述した各実施の形態における診断装置、基準変化度パタン生成装置および属性重要度生成装置として機能させる。
本発明は、各種装置の診断、LSI製造プラントなどの各種システムの診断に利用できる。また、機械システムに限られず、有価証券(債権、投資信託、年金信託、為替、証券化不動産、又は、先物、先渡、若しくはオプションなどの金融派生商品)の価格変動などの分析装置としても利用可能である。この場合、属性としては、各有価証券の価格、気象データ、各有価証券に影響を及ぼす話題がニュースや新聞などの媒体で露出した頻度データなどを利用することが可能である。
本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。

Claims (22)

  1. 被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度のパタンから構成される基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶する基準変化度パタン記憶装置と、前記被診断対象から測定された複数の属性を含む診断対象データの各属性の変化度のパタンから構成される診断対象変化度パタンを入力し、該入力した診断対象変化度パタンと前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンとに基づいて前記被診断対象の診断を行う変化度パタン診断手段とを備え、
    前記変化度パタン診断手段は、前記診断対象変化度パタンと前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンとのパタンマッチングを行い、パタンマッチング結果に基づいて前記被診断対象の診断を行うこと、及び
    前記基準変化度パタン記憶装置から基準変化度パタンを読み出し、診断対象となるイベント毎に、そのイベントに対応する基準変化度パタンにおける各属性の重要度を決定する属性重要度決定手段と、を備え、
    前記属性重要度決定手段は、診断対象となるイベント毎に、当該イベントに属する基準変化度パタンを注目パタン、それ以外のイベントに属する基準変化度パタンを訓練パタンに区分し、予め定められた評価関数を用いて、当該イベントに属する基準変化度パタンの各属性の重要度を決定する、診断装置。
  2. 診断対象となるイベントに対応付けて各属性の重要度を記憶する属性重要度記憶装置を備え、前記変化度パタン診断手段は、或る診断対象となるイベントに対応する基準変化度パタンと診断対象変化度パタンとのパタンマッチングに際して、当該基準変化度パタンの診断対象イベントに対応して前記属性重要度記憶装置に記憶された各属性の重要度を考慮する、請求項1記載の診断装置。
  3. 前記基準変化度パタン記憶装置は、診断対象となるイベントの階層構造に従って各階層毎の基準変化度パタンを記憶し、前記変化度パタン診断手段は、上位の階層に属する基準変化度パタンを使用したパタンマッチングによる診断を行い、上位の階層の診断結果に基づいて下位の階層に属する基準変化度パタンを使用したパタンマッチングを行う、請求項1または2記載の診断装置。
  4. 前記基準変化度パタン記憶装置は、障害イベントに対応する基準変化度パタンを記憶し、前記変化度パタン診断手段は、前記診断対象変化度パタンにマッチした基準変化度パタンに対応する障害イベントを診断結果として出力する、請求項1ないし3の何れか1項に記載の診断装置。
  5. 前記基準変化度パタン記憶装置は、正常イベントに対応する基準変化度パタンをさらに記憶し、前記変化度パタン診断手段は、前記正常イベントに対応する何れの基準変化度パタンにもマッチせず、かつ前記障害イベントに対応する何れの基準変化度パタンにもマッチしない前記診断対象変化度パタンについて未知障害である旨の診断結果を出力する、請求項4記載の診断装置。
  6. 前記属性重要度記憶装置に記憶する属性重要度を生成する属性重要度生成装置を備え、前記属性重要度生成装置は、前記被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度のパタンから構成される基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶する基準変化度パタン記憶装置と、前記属性重要度決定手段と、前記属性重要度決定手段で決定された各イベント毎の各属性の重要度を出力する属性重要度出力手段とを備える、請求項2記載の診断装置。
  7. 前記属性重要度記憶装置に記憶する属性重要度を生成する属性重要度生成装置を備え、前記属性重要度生成装置は、前記被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度のパタンから構成される基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶する基準変化度パタン記憶装置と、診断対象となるイベントの階層構造データを記憶する階層構造記憶装置と、前記階層構造記憶装置から階層構造データを読み出すと共に前記基準変化度パタン記憶装置から基準変化度パタンを読み出し、各階層の診断対象となるイベント毎に、そのイベントに対応する基準変化度パタンにおける各属性の重要度を決定する属性重要度決定手段と、前記属性重要度決定手段で決定された各イベント毎の各属性の重要度を出力する属性重要度出力手段とを備える、請求項3記載の診断装置。
  8. 被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度のパタンから構成される基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶する基準変化度パタン記憶装置と、前記基準変化度パタン記憶装置から基準変化度パタンを読み出し、診断対象となるイベント毎に、そのイベントに対応する基準変化度パタンにおける各属性の重要度を決定する属性重要度決定手段と、を備え、
    前記属性重要度決定手段は、診断対象となるイベント毎に、当該イベントに属する基準変化度パタンを注目パタン、それ以外のイベントに属する基準変化度パタンを訓練パタンに区分し、予め定められた評価関数を用いて、当該イベントに属する基準変化度パタンの各属性の重要度を決定する、属性重要度生成装置。
  9. 前記属性重要度決定手段は、診断対象となるイベント毎に、当該イベントに属する基準変化度パタンを注目パタン、それ以外のイベントに属する基準変化度パタンを訓練パタンに区分し、予め定められた評価関数を用いて、当該イベントに属する基準変化度パタンの各属性の重要度を決定する、請求項8記載の属性重要度生成装置。
  10. 前記評価関数は、注目中パタンと訓練パタンとが全体的に類似しないように、注目中パタンの各属性の重要度を決定する効果を表現する第1の評価関数、注目中パタンと、訓練パタンのうち注目中パタンに類似するパタンとが類似しなくなるように、注目中パタンの各属性の重要度を決定する効果を表現する第2の評価関数、および、注目中パタンどうしが類似するように、注目中パタンの各属性の重要度を決定する効果を表現する第3の評価関数の何れか1つまたは複数から構成されている、請求項9記載の属性重要度生成装置。
  11. 被診断対象から測定された複数の属性を含むデータの各属性の変化度のパタンから構成される基準変化度パタンを診断対象となるイベントに対応付けて記憶する基準変化度パタン記憶装置を備えたコンピュータを、前記被診断対象から測定された複数の属性を含む診断対象データの各属性の変化度のパタンから構成される診断対象変化度パタンを入力し、該入力した診断対象変化度パタンと前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンとに基づいて前記被診断対象の診断を行う変化度パタン診断手段として機能させるためのプログラムであって、
    前記基準変化度パタン記憶装置から基準変化度パタンを読み出し、診断対象となるイベント毎に、そのイベントに対応する基準変化度パタンにおける各属性の重要度を決定する属性重要度決定手段に対し、診断対象となるイベント毎に、当該イベントに属する基準変化度パタンを注目パタン、それ以外のイベントに属する基準変化度パタンを訓練パタンに区分し、予め定められた評価関数を用いて、当該イベントに属する基準変化度パタンの各属性の重要度を決定するプロセスを実行させる、プログラム。
  12. 前記コンピュータを、さらに、前記被診断対象から測定された複数の属性を含む診断対象データの各属性の変化度を計算し、該計算した各属性の変化度の組み合わせである前記診断対象変化度パタンを生成する診断対象変化度パタン生成手段として機能させるための請求項11記載のプログラム。
  13. 前記変化度パタン診断手段は、前記診断対象変化度パタンと前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンとのパタンマッチングを行い、パタンマッチング結果に基づいて前記被診断対象の診断を行う、請求項11または12記載のプログラム。
  14. 前記コンピュータは、診断対象となるイベントに対応付けて各属性の重要度を記憶する属性重要度記憶装置を備え、前記変化度パタン診断手段は、或る診断対象となるイベントに対応する基準変化度パタンと診断対象変化度パタンとのパタンマッチングに際して、当該基準変化度パタンの診断対象イベントに対応して前記属性重要度記憶装置に記憶された各属性の重要度を考慮する、請求項12または13記載のプログラム。
  15. 前記基準変化度パタン記憶装置は、診断対象となるイベントの階層構造に従って各階層毎の基準変化度パタンを記憶し、前記変化度パタン診断手段は、上位の階層に属する基準変化度パタンを使用したパタンマッチングによる診断を行い、上位の階層の診断結果に基づいて下位の階層に属する基準変化度パタンを使用したパタンマッチングを行う、請求項13または14記載のプログラム。
  16. 前記基準変化度パタン記憶装置は、障害イベントに対応する基準変化度パタンを記憶し、前記変化度パタン診断手段は、前記診断対象変化度パタンにマッチした基準変化度パタンに対応する障害イベントを診断結果として出力する、請求項13ないし15の何れか1項に記載のプログラム。
  17. 前記基準変化度パタン記憶装置は、正常イベントに対応する基準変化度パタンをさらに記憶し、前記変化度パタン診断手段は、前記正常イベントに対応する何れの基準変化度パタンにもマッチせず、かつ前記障害イベントに対応する何れの基準変化度パタンにもマッチしない前記診断対象変化度パタンについて未知障害である旨の診断結果を出力する、請求項16記載のプログラム。
  18. 前記変化度パタン診断手段は、前記基準変化度パタン記憶装置に記憶された基準変化度パタンを用いて、変化度パタンから前記被診断対象の状態を診断するための診断ルールを学習し、前記学習した診断ルールを前記診断対象変化度パタンに適用して前記被診断対象の診断を行う、請求項11または12記載のプログラム。
  19. 前記コンピュータは、診断対象となるイベントに対応付けて各属性の重要度を記憶する属性重要度記憶装置を備え、前記変化度パタン診断手段は、或る診断対象となるイベントに対応する基準変化度パタンを用いて前記診断ルールを学習する際、当該基準変化度パタンの診断対象イベントに対応して前記属性重要度記憶装置に記憶された各属性の重要度を考慮する、請求項18記載のプログラム。
  20. 前記コンピュータは、診断対象となるイベントの階層構造データを記憶する階層構造記憶装置を備え、前記変化度パタン診断手段は、前記階層構造記憶装置に記憶された各階層毎に、その階層に属するイベントを診断するための診断ルールを学習する、請求項18または19記載のプログラム。
  21. 前記変化度パタン診断手段は、障害を検知するための診断ルールに加えて正常な状態を検知するための診断ルールを学習し、診断時、正常な状態を検知するための診断ルールで正常と診断されず、かつ、障害を検知するための診断ルールで障害が検知されなかった前記診断対象変化度パタンに対する診断結果として、未知障害である旨の診断結果を出力する、請求項18記載のプログラム。
  22. 請求項1ないし7の何れか1項に記載の診断装置が複数、ネットワークを通じて互いに通信可能に接続された診断システム。
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