JP5298738B2 - 画像表示システム及び画像調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像表示システム及び画像調整方法に関する。
投射型の画像表示装置(画像投射装置)としてのプロジェクタを複数用いたマルチプロ
ジェクションシステム(画像表示システム)は、例えば各プロジェクタの投射画像(表示
画像)を2次元に配置することで大画面の表示に利用される。このマルチプロジェクショ
ンシステムにおいても、単体のプロジェクタと同様に、投射画像の高画質化の要求が高く
、複数のプロジェクタの個々の性能ばらつきを調整することで高画質化を図ることが行わ
れている。
例えば特許文献1には、マルチディスプレイ装置の自動調整システムが開示されている
。この特許文献1には、複数個の投射型ディスプレイの前にカメラを配置し、各投射型デ
ィスプレイの画像又は該画像を分割したブロックの中央点の輝度を測定し、測定結果に基
づいて増幅率を制御して各投射型ディスプレイの投射画像の最大輝度等を揃える技術が開
示されている。
特開平7−64522号公報
しかしながら、マルチプロジェクションシステムの大画面化によって投射面が広くなり
、特許文献1に開示された技術を適用しても、投射画像内の輝度を取得するカメラの撮影
に広角レンズを必要とするか、ある程度の距離を設けて撮影する必要がある。そのため、
マルチプロジェクションシステムのコスト高を招いたり、撮影の手間をかけたりするとい
う問題がある。
また、マルチプロジェクションシステムの投射面に投射された投射画像とカメラ画像と
の対応付けのために、各画像に位置検出ポインタをそれぞれ順次表示してその都度撮影す
るため、投射画像内の輝度を取得する時間が長くなり、マルチプロジェクションシステム
の調整に時間がかかるという問題がある。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、
低コストで、短時間で表示画像の調整が可能な画像表示システム及び画像調整方法を提供
することにある。
上記課題を解決するために本発明は、各表示画像内に測定点が設けられる第1の表示画
像及び第2の表示画像を用いて構成される1つの合成画像を表示する画像表示システムで
あって、第1の基準パターンを含む前記第1の表示画像を表示する第1の画像表示装置と
、第2の基準パターンを含む前記第2の表示画像を表示する第2の画像表示装置と、前記
合成画像内の全測定点を含む撮像範囲で一度に前記合成画像を撮像して、前記合成画像の
画像情報を取得する撮像装置と、前記画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記
第2の表示画像の少なくとも1つを調整する制御を行う画像調整装置とを含み、前記画像
調整装置が、前記撮像範囲内の前記第1の基準パターン及び前記第2の基準パターンを基
準に前記各表示画像内における測定点の位置を算出し、該各表示画像内の測定点の位置に
対応した前記撮像範囲内の位置における画像情報に基づいて前記第1の表示画像及び前記
第2の表示画像の少なくとも1つを調整する制御を行う画像表示システムに関係する。
本発明によれば、各表示画像に基準パターンを配置させ、該基準パターンに基づいて各
表示画像内の測定点の位置を算出するようにしたので、画像表示システムの各表示画像全
部の画像情報を取得する必要がなくなる。そのため、全表示画像内の測定点を含む撮像範
囲で、一度に撮像すれば済むため、表示画面が大画面になったとしても、低コストで、短
時間で、各表示画像の調整が可能となる。
また本発明に係る画像表示システムでは、前記第1の基準パターン及び前記第2の基準
パターンが、背景画像の輝度と異なる輝度を有する所定形状のパターンであってもよい。
本発明によれば、撮像装置によって取得された画像情報に基づいて、輝度の変化により
基準パターンを特定できるようになるので、低コストで、画像表示システムの調整が可能
となる。
また本発明に係る画像表示システムでは、前記各基準パターンが、背景画像の輝度と異
なる輝度を有する矩形形状のパターンであってもよい。
本発明によれば、画像表示システムを構成する各画像表示装置が表示する画像は、すべ
て同じ画像でるため、画像表示装置毎に異なる画像を用意する必要がなくなり、調整の手
間を省くことができるようになる。
また本発明に係る画像表示システムでは、前記画像情報に基づいて、前記第1の基準パ
ターン及び前記第2の基準パターンの少なくとも1つの形状を算出する基準パターン形状
算出部と、前記基準パターン形状算出部により算出された形状に基づいて当該基準パター
ンを含む表示画像のサイズを算出する表示画像サイズ算出部と、前記表示画像サイズ算出
部により算出された前記表示画像のサイズに基づいて、前記表示画像内の測定点の位置に
対応する前記撮像範囲内における測定点の位置を算出する測定点位置算出部とを含み、前
記画像調整装置が、前記測定点位置算出部により算出された位置の画像情報に基づいて、
前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1つを調整する制御を行うこと
ができる。
本発明によれば、基準パターンの形状を算出し、該形状に基づいて表示画像のサイズを
算出した後に、表示画像内の測定点の位置に対応する撮像範囲内における測定点の位置を
算出するようにしたので、表示画像サイズと撮像範囲とを一致させる必要がなくなる。そ
のため、より小さい撮像範囲で一度に撮像することで、調整に必要な画像情報を短時間で
取得できるようになる。
また本発明に係る画像表示システムでは、前記撮像範囲内の垂直方向の輝度ヒストグラ
ムと水平方向の輝度ヒストグラムを算出する輝度ヒストグラム算出部と、前記輝度ヒスト
グラム算出部により算出された輝度ヒストグラムに基づいて前記撮像範囲内の画像を分割
する画像分割部と、前記画像分割部により分割された画像内の基準パターンの辺を探索す
る基準パターン探索部とを含み、前記基準パターン形状算出部が、前記基準パターン探索
部により探索された辺に基づいて、前記基準パターンの形状を算出することができる。
本発明によれば、撮像装置で撮像した画像に対して、垂直方向及び水平方向に輝度ヒス
トグラムを算出し、その結果に基づいて、画像表示システムが表示する複数の表示画像を
構成する各表示画像を分割してから、基準パターンの形状を特定するための辺を探索する
ようにしたので、処理負荷を軽減でき、画像表示システムの複数の表示画像を構成する各
表示画像内の基準パターンの形状を、簡単に特定できるようになる。
また本発明に係る画像表示システムでは、前記各基準パターンが、前記各表示画像内の
測定点の位置に配置された、背景画像の輝度と異なる輝度を有する所定形状のパターンで
あってもよい。
本発明によれば、基準パターンを各表示画像内の測定点の位置に基準パターンを配置す
るようにしたので、該基準パターンの形状を特定することなく、全表示画像内の測定点を
含む撮像範囲で、一度に撮像した画像情報に基づいて、低コストで、短時間で、各表示画
像の調整が可能となる。
また本発明に係る画像表示システムでは、前記画像調整装置が、前記各表示画像の測定
点における画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくと
も1つの輝度及び色度を調整する制御を行うことができる。
本発明によれば、各表示画像の測定点の画像情報に基づいて、第1の表示画像及び第2
の表示画像の少なくとも1つの輝度及び色度が一致するように補正するようにしたので、
簡素な構成及び処理で、例えば2つの表示画像の境界部が目立たなくなり、合成画像の画
質の低下を防止できるようになる。
また本発明に係る画像表示システムでは、前記画像調整装置が、前記各表示画像の測定
点における画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくと
も1つの位置を調整する制御を行うことができる。
本発明によれば、各表示画像の測定点の画像情報に基づいて、第1の表示画像及び第2
の表示画像の少なくとも1つの位置を補正するようにしたので、簡素な構成及び処理で、
例えば2つの表示画像の境界部が目立たなくなり、合成画像の画質の低下を防止できるよ
うになる。
また本発明は、各表示画像内に測定点が設けられる第1の表示画像及び第2の表示画像
を用いて構成される1つの合成画像の画像調整方法であって、第1の基準パターンを含む
前記第1の表示画像と第2の基準パターンを含む前記第2の表示画像とを画像表示する画
像表示ステップと、前記合成画像内の全測定点を含む撮像範囲で一度に前記合成画像を撮
像して、前記合成画像の画像情報を取得する画像情報取得ステップと、前記撮像範囲内の
前記第1の基準パターン及び前記第2の基準パターンを基準に前記各表示画像内における
測定点の位置を算出し、該各表示画像内の測定点の位置に対応した前記撮像範囲内の位置
における画像情報に基づいて前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1
つを調整する制御を行う画像調整ステップとを含む画像調整方法に関係する。
本発明によれば、各表示画像に基準パターンを配置させ、該基準パターンに基づいて各
表示画像内の測定点の位置を算出するようにしたので、画像表示システムの各表示画像全
部の画像情報を取得する必要がなくなる。そのため、全表示画像内の測定点を含む撮像範
囲で、一度に撮像すれば済むため、表示画面が大画面になったとしても、低コストで、短
時間で、各表示画像の調整が可能となる。
また本発明に係る画像調整方法では、前記第1の基準パターン及び前記第2の基準パタ
ーンが、背景画像の輝度と異なる輝度を有する所定形状のパターンであってもよい。
本発明によれば、撮像装置によって取得された画像情報に基づいて、輝度の変化により
基準パターンを特定できるようになるので、低コストで、画像表示システムの調整が可能
となる。
また本発明に係る画像調整方法では、前記各基準パターンが、背景画像の輝度と異なる
輝度を有する矩形形状のパターンであってもよい。
本発明によれば、画像表示システムを構成する各画像表示装置が表示する画像は、すべ
て同じ画像でるため、画像表示装置毎に異なる画像を用意する必要がなくなり、調整の手
間を省くことができるようになる。
また本発明に係る画像調整方法では、前記画像情報に基づいて、前記第1の基準パター
ン及び前記第2の基準パターンの少なくとも1つの形状を算出する基準パターン形状算出
ステップと、前記基準パターン形状算出ステップにおいて算出された形状に基づいて当該
基準パターンを含む表示画像のサイズを算出する表示画像サイズ算出ステップと、前記表
示画像サイズ算出ステップにおいて算出された前記表示画像のサイズに基づいて、前記表
示画像内の測定点の位置に対応する前記撮像範囲内における測定点の位置を算出する測定
点位置算出ステップとを含み、前記画像調整ステップが、前記測定点位置算出ステップに
おいて算出された位置の画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画
像の少なくとも1つを調整する制御を行うことができる。
本発明によれば、基準パターンの形状を算出し、該形状に基づいて表示画像のサイズを
算出した後に、表示画像内の測定点の位置に対応する撮像範囲内における測定点の位置を
算出するようにしたので、表示画像サイズと撮像範囲とを一致させる必要がなくなる。そ
のため、より小さい撮像範囲で一度に撮像することで、調整に必要な画像情報を短時間で
取得できるようになる。
また本発明に係る画像調整方法では、前記撮像範囲内の垂直方向の輝度ヒストグラムと
水平方向の輝度ヒストグラムを算出する輝度ヒストグラム算出ステップと、前記輝度ヒス
トグラム算出ステップにおいて算出された輝度ヒストグラムに基づいて前記撮像範囲内の
画像を分割する画像分割ステップと、前記画像分割ステップにおいて分割された画像内の
基準パターンの辺を探索する基準パターン探索ステップとを含み、前記基準パターン形状
算出ステップが、前記基準パターン探索ステップにおいて探索された辺に基づいて、前記
基準パターンの形状を算出することができる。
本発明によれば、撮像装置で撮像した画像に対して、垂直方向及び水平方向に輝度ヒス
トグラムを算出し、その結果に基づいて、画像表示システムが表示する複数の表示画像を
構成する各表示画像を分割してから、基準パターンの形状を特定するための辺を探索する
ようにしたので、処理負荷を軽減でき、画像表示システムの複数の表示画像を構成する各
表示画像内の基準パターンの形状を、簡単に特定できるようになる。
また本発明に係る画像調整方法では、前記各基準パターンが、前記各表示画像内の測定
点の位置に配置された、背景画像の輝度と異なる輝度を有する所定形状のパターンであっ
てもよい。
本発明によれば、基準パターンを各表示画像内の測定点の位置に基準パターンを配置す
るようにしたので、該基準パターンの形状を特定することなく、全表示画像内の測定点を
含む撮像範囲で、一度に撮像した画像情報に基づいて、低コストで、短時間で、各表示画
像の調整が可能となる。
また本発明に係る画像調整方法では、前記画像調整ステップが、前記各表示画像の測定
点における画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくと
も1つの輝度及び色度を調整する制御を行うことができる。
本発明によれば、各表示画像の測定点の画像情報に基づいて、第1の表示画像及び第2
の表示画像の少なくとも1つの輝度及び色度が一致するように補正するようにしたので、
簡素な構成及び処理で、例えば2つの表示画像の境界部が目立たなくなり、合成画像の画
質の低下を防止できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明す
る実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではな
い。また以下で説明される構成のすべてが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下では、本発明に係る画像表示システムとしてマルチプロジェクションシステムを例
に説明するが、本発明に係る画像表示システムがマルチプロジェクションシステムに限定
されるものではない。同様に、本発明に係る画像表示装置(画像投射装置)としてプロジ
ェクタを例に説明するが、本発明に係る画像表示装置がプロジェクタに限定されるもので
はない。
〔実施形態1〕
図1に、本発明に係る実施形態1における画像表示システムとしてのマルチプロジェク
ションシステムの構成例を示す。図1では、マルチプロジェクションシステムが4台のプ
ロジェクタにより構成されるが、実施形態1はプロジェクタの台数に限定されるものでは
なく、N(Nは2以上の自然数)台のプロジェクタにより構成されていればよい。
実施形態1におけるマルチプロジェクションシステム10は、画像表示装置(画像投射
装置)としての第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4と、画像調整装置200と、画
像測定部としての撮像装置300とを含む。第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4は
、投射面としてのスクリーンSCRに画像を投射する。第1のプロジェクタPJ1は、ス
クリーンSCRに第1の投射画像(広義には表示画像)IMG1を表示させる。第2のプ
ロジェクタPJ2は、スクリーンSCRに第2の投射画像IMG2を表示させる。第3の
プロジェクタPJ3は、スクリーンSCRに第3の投射画像IMG3を表示させる。第4
のプロジェクタPJ4は、スクリーンSCRに第4の投射画像IMG4を表示させる。そ
して、マルチプロジェクションシステム10は、第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG
4を構成する各投射画像を2次元配置することで、いわゆるタイリング画像(広義には合
成画像)を表示する。
第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4を構成する各投射画像は、互いに隣り合う投
射画像とその境界部が接するように表示されてもよいし、隣り合う投射画像と所与の間隔
を置いて表示されてもよい。或いは、各投射画像は、互いに隣り合う投射画像と重畳する
領域を設けて表示されてもよい。また、図1では、第1〜第4の投射画像IMG1〜IM
G4が、水平方向(横方向、左右方向)に2画像、垂直方向(縦方向、上下方向)に2画
像が並んで表示されている例を示しているが、1つの方向に並ぶ画像数に本実施形態が限
定されるものではない。
第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4は、それぞれ同様の構成を有してもよいが、
互いに異なる構成であってもよい。但し、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4を構
成する各プロジェクタは、画面全体の輝度及び色度を調整する機能を有する。
画像調整装置200は、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4により投射された第
1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4の画像の輝度及び色度(或いは輝度及び色度の少
なくとも1つ)を調整する制御を行う。そのため、画像調整装置200は、画像の輝度及
び色度を調整する調整パラメータを算出して、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4
の少なくとも1つに対して該調整パラメータを送信することができる。調整パラメータを
受信したプロジェクタは、該調整パラメータに基づいて画面全体の輝度及び色度を調整す
る。このような画像調整装置200は、撮像装置300による投射画像の測定結果を用い
て調整パラメータを算出する。画像調整装置200の機能は、例えばパーソナルコンピュ
ータ等を用いたソフトウェア処理や専用ハードウェア等によるハードウェア処理により実
現される。
撮像装置300は、プロジェクタによるスクリーンSCRへの投射画像を撮像し、その
撮像結果を画像情報として画像調整装置200に出力できる。撮像装置300は、マルチ
プロジェクションシステム10において1つだけ設けられていてもよいし、プロジェクタ
毎に設けられていてもよい。撮像装置300の機能は、例えばマルチバンドカメラ、色彩
計、測色器等により実現されるが、撮像装置300は、投射画像を構成する1画素分の輝
度等の画像情報を取得できればよい。
図2に、図1のマルチプロジェクションシステム10の構成例のブロック図を示す。な
お、図2において、図1と同一の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図2
では、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4の各プロジェクタの構成が同一であるも
のとし、画像調整装置200が各プロジェクタに画像データを供給するものとして説明す
る。
第1のプロジェクタPJ1は、画像表示部100、画像処理部180、画像データ入力
部190を含む。画像データ入力部190は、画像調整装置200からの画像データの受
信インタフェース処理を行い、画像信号として画像処理部180に出力する。この受信イ
ンタフェース処理としては、物理層の信号レベルの変換処理やプログレッシブ変換処理を
含む。画像処理部180は、画像調整装置200からの調整パラメータに基づいて、画像
データ入力部190からの画像信号を補正し、補正後の画像信号を画像表示部100に出
力する。画像表示部100は、画像処理部180により調整(補正)された画像信号に基
づいて、図示しない光源からの光の変調率を異ならせて、変調後の光をスクリーンSCR
に投射する。
第2〜第4のプロジェクタPJ2〜PJ4もまた、第1のプロジェクタPJ1と同様の
構成を有し、画像調整装置200からの画像データに対応した画像信号を、該画像調整装
置200からの調整パラメータに基づいて調整し、調整後の画像信号に基づいてスクリー
ンSCRに画像を投射する。
画像調整装置200は、画像データ生成部210、画像情報解析部220、パラメータ
算出部としての画像調整制御部230を含む。
画像データ生成部210は、コンテンツ画像に対応した画像データを生成し、第1〜第
4のプロジェクタPJ1〜PJ4のそれぞれに画像データを出力する。この画像データ生
成部210は、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4に対して同じ画像データを出力
するようにしてもよいし、タイリング画像の一部として各投射画像を互いに隣り合わせて
表示させるような画像データを各プロジェクタに出力するようにしてもよい。また、画像
データ生成部210は、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4に対して、それぞれ異
なる画像データを出力してもよい。このような画像データ生成部210の機能は、画像調
整装置200の外部に設けられてもよいし、プロジェクタ毎に設けられてもよい。
画像情報解析部220は、撮像装置300によって取得された投射画像の画像情報を解
析して、撮像装置300やプロジェクタの分光特性の違いに依存することなく定量的に表
現できる補正(調整)基準値となる測定値(画像情報)を生成する。ここで、撮像装置3
00は、投射画像内の所与の測定点における色度成分に対応した画像情報を取得する。こ
のため、画像情報解析部220は、撮像装置300によって取得された画像情報を所与の
色空間の色座標に変換した測定値を生成する。より具体的には、画像情報解析部220は
、撮像装置300によって取得された画像情報に対応したCIE(Commission Internati
onale de l'Eclairage)表色系の値を出力する。このようなCIE表色系の値としては、
XYZ表色系(CIE 1931 表色系)の値、X101010表色系(CIE 1
964 表色系)の値、XYZ表色系での色度座標(x,y)、X101010表色
系での色度座標(x10,y10)、CIELAB色空間(CIE 1976 L
色空間)の明度や色座標、CIELUV色空間(CIE 1976 L色空間
)の明度や色座標等がある。以下では、画像情報解析部220は、撮像装置300によっ
て取得された画像情報に対応したXYZ表色系の値を、変換後の画像情報として出力する
ものとする。
画像調整制御部230は、第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4を構成する各投射
画像内の所与の測定点における画像情報を、上記の画像情報解析部220から取得する。
各投射画像内の測定点は、例えば隣り合う2つの投射画像の境界領域内の画素位置とする
ことができる。そして、画像調整制御部230は、画像情報解析部220からの画像情報
に基づいて、第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4のうち互いに隣り合う2つの投射
画像の測定点における輝度及び色度が一致するように、少なくとも一方のプロジェクタに
よる投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行う。こうすることで、簡素な構成で
、複雑な処理を行うことなく、マルチプロジェクションシステムにおける2つの投射画像
の境界を目立たなくさせることができる。即ち、1つの投射画面内の輝度むら・色むら補
正処理を必ずしも行うことなく、複数の投射画像を隣り合わせて表示する場合の投射画像
間の境界を目立たなくさせることができるようになる。
なお、各投射画像内の測定点は、隣り合う別の投射画像に近い各投射画像内の境界部に
近いことが望ましく、本発明が、投射画像内の測定点の位置に限定されるものではない。
投射画像内において設けられる境界領域内の測定点の位置であればよい。
図3に、図2の画像調整制御部230の動作説明図を示す。図3は、画像信号のR成分
の入力値に対するXYZ表色系の値Xの測定値が変化する様子の一例を表す。図3では
、第1及び第2のプロジェクタPJ1、PJ2を例に説明するが、他のプロジェクタにつ
いても同様である。また、画像信号のG成分の入力値に対するXYZ表色系の値Yの測
定値や、画像信号のB成分の入力値に対するXYZ表色系の値Zの測定値の変化も、図
3と同様である。
図4に、画像調整制御部230における具体的な処理内容の説明図を示す。
マルチプロジェクションシステムを構成する各プロジェクタは、同じ階調に対応する画
像信号を入力した場合であっても、スクリーンSCRに投射される画像の輝度及び色度が
異なることがある。そのため、例えば図3に示すように、第1及び第2のプロジェクタP
J1、PJ2の測定点において取得された測定値がプロジェクタにより異なることがある
。そこで、画像調整制御部230は、画像信号のR成分の入力値Rinが第2のプロジェ
クタPJ2の測定点における測定値Xoutと一致する第1のプロジェクタPJ1のR成
分の入力値Rin´を算出する。
そして、画像調整制御部230は、第1のプロジェクタPJ1において、入力値がRi
nのときに入力値Rin´を出力するように補正するための調整パラメータを求めて、該
調整パラメータを第1のプロジェクタPJ1に出力する。同様に、G成分及びB成分につ
いても、調整パラメータを求めて、第1のプロジェクタPJ1に出力する。
この調整パラメータは、例えば図4に示す変換式を変形することで、R成分の入力値R
in、G成分の入力値Gin、B成分の入力値Binに対応した、第1のプロジェクタP
J1による第1の投射画像IMG1のCIELUV色空間の明度及び色座標(L、U、V
)として求められる。従って、この明度及び色座標を実現するための調整パラメータを第
1のプロジェクタPJ1に出力すればよい。
なお、上記では第1のプロジェクタPJ1に対してのみ調整パラメータを送信するもの
として説明したが、両測定点の輝度及び色度を一致させるために第2のプロジェクタPJ
2に対してのみ調整パラメータを送信したり、第1及び第2のプロジェクタPJ1、PJ
2の両方に調整パラメータを送信したりするようにしてもよい。
画像調整制御部230は、このような調整パラメータの算出及び送信を、第1〜第4の
投射画像IMG1〜IMG4のうち、互いに隣り合う投射画像を調整するためにそれぞれ
行う。このように、画像調整制御部230は、互いに隣り合う境界領域内の測定点におけ
る画像情報を所与の色空間の色座標に変換した後に、投射画像全体の輝度及び色度を調整
するパラメータを算出する。
マルチプロジェクションシステム10を構成する各プロジェクタは、画像調整装置20
0からの調整パラメータに基づいて、投射画像全体の輝度及び色度を調整する。この調整
処理は、各プロジェクタに搭載される画像処理部180によって行われる。
図5に、各プロジェクタに搭載される画像処理部180の構成例のブロック図を示す。
図5において、図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
画像処理部180は、調整パラメータ記憶部182、信号変換部184を含む。調整パ
ラメータ記憶部182は、画像調整装置200からの調整パラメータを記憶する。信号変
換部184は、調整パラメータ記憶部182に記憶された調整パラメータに基づいて、画
像データ入力部190からの画像信号を補正し、補正後の画像信号を画像表示部100に
出力する。
例えば、画像データで表現可能な全階調についての調整パラメータを調整パラメータ記
憶部182に記憶させておき、信号変換部184は、画像信号により指定される階調に対
応した調整パラメータに基づいて、補正前の画像信号を補正することができる。或いは、
例えば、画像データで表現可能な全階調のうち離散的にいくつかの調整パラメータを調整
パラメータ記憶部182に記憶させておき、信号変換部184は、画像信号により指定さ
れる階調に対応した調整パラメータ又は調整パラメータ記憶部182に記憶された調整パ
ラメータを補間して得られた調整パラメータに基づいて、補正前の画像信号を補正するこ
とができる。
図6に、図2の画像表示部100の構成例を示す。図6では、第1のプロジェクタPJ
1の画像表示部100が、いわゆる3板式の構成例を示しているが、本発明に係る画像表
示部が、いわゆる3板式のものに限定されるものではない。図2の第2〜第4のプロジェ
クタPJ2〜PJ4も図6と同様の構成の画像表示部を有することができる。
画像表示部100は、光源110、インテグレータレンズ112、114、偏光変換素
子116、重畳レンズ118、R成分用ダイクロイックミラー120R、G成分用ダイク
ロイックミラー120G、反射ミラー122、R成分用フィールドレンズ124R、G成
分用フィールドレンズ124G、R成分用液晶パネル130R(第1の光変調素子)、G
成分用液晶パネル130G(第2の光変調素子)、B成分用液晶パネル130B(第3の
光変調素子)、リレー光学系140、クロスダイクロイックプリズム160、投射レンズ
170を含む。R成分用液晶パネル130R、G成分用液晶パネル130G及びB成分用
液晶パネル130Bとして用いられる液晶パネルは、透過型の液晶表示装置である。リレ
ー光学系140は、リレーレンズ142、144、146、反射ミラー148、150を
含む。
光源110は、例えば超高圧水銀ランプにより構成され、少なくともR成分の光、G成
分の光、B成分の光を含む光を射出する。インテグレータレンズ112は、光源110か
らの光を複数の部分光に分割するための複数の小レンズを有する。インテグレータレンズ
114は、インテグレータレンズ112の複数の小レンズに対応する複数の小レンズを有
する。重畳レンズ118は、インテグレータレンズ112の複数の小レンズから射出され
る部分光を液晶パネル上で重畳する。
また偏光変換素子116は、偏光ビームスプリッタアレイとλ/2板とを有し、光源1
10からの光を略一種類の偏光光に変換する。偏光ビームスプリッタアレイは、インテグ
レータレンズ112により分割された部分光をp偏光とs偏光に分離する偏光分離膜と、
偏光分離膜からの光の向きを変える反射膜とを、交互に配列した構造を有する。偏光分離
膜で分離された2種類の偏光光は、λ/2板によって偏光方向が揃えられる。この偏光変
換素子116によって略一種類の偏光光に変換された光が、重畳レンズ118に照射され
る。
重畳レンズ118からの光は、R成分用ダイクロイックミラー120Rに入射される。
R成分用ダイクロイックミラー120Rは、R成分の光を反射して、G成分及びB成分の
光を透過させる機能を有する。R成分用ダイクロイックミラー120Rを透過した光は、
G成分用ダイクロイックミラー120Gに照射され、R成分用ダイクロイックミラー12
0Rにより反射した光は反射ミラー122により反射されてR成分用フィールドレンズ1
24Rに導かれる。
G成分用ダイクロイックミラー120Gは、G成分の光を反射して、B成分の光を透過
させる機能を有する。G成分用ダイクロイックミラー120Gを透過した光は、リレー光
学系140に入射され、G成分用ダイクロイックミラー120Gにより反射した光はG成
分用フィールドレンズ124Gに導かれる。
リレー光学系140では、G成分用ダイクロイックミラー120Gを透過したB成分の
光の光路長と他のR成分及びG成分の光の光路長との違いをできるだけ小さくするために
、リレーレンズ142、144、146を用いて光路長の違いを補正する。リレーレンズ
142を透過した光は、反射ミラー148によりリレーレンズ144に導かれる。リレー
レンズ144を透過した光は、反射ミラー150によりリレーレンズ146に導かれる。
リレーレンズ146を透過した光は、B成分用液晶パネル130Bに照射される。
R成分用フィールドレンズ124Rに照射された光は、平行光に変換されてR成分用液
晶パネル130Rに入射される。R成分用液晶パネル130Rは、光変調素子(光変調部
)として機能し、R成分用画像信号に基づいて透過率(通過率、変調率)が変化するよう
になっている。従って、R成分用液晶パネル130Rに入射された光(第1の色成分の光
)は、画像処理部180によって補正されたR成分用の画像信号に基づいて変調され、変
調後の光がクロスダイクロイックプリズム160に入射される。
G成分用フィールドレンズ124Gに照射された光は、平行光に変換されてG成分用液
晶パネル130Gに入射される。G成分用液晶パネル130Gは、光変調素子(光変調部
)として機能し、G成分用画像信号に基づいて透過率(通過率、変調率)が変化するよう
になっている。従って、G成分用液晶パネル130Gに入射された光(第2の色成分の光
)は、画像処理部180によって補正されたG成分用の画像信号に基づいて変調され、変
調後の光がクロスダイクロイックプリズム160に入射される。
リレーレンズ142、144、146で平行光に変換された光が照射されるB成分用液
晶パネル130Bは、光変調素子(光変調部)として機能し、B成分用画像信号に基づい
て透過率(通過率、変調率)が変化するようになっている。従って、B成分用液晶パネル
130Bに入射された光(第3の色成分の光)は、画像処理部180によって補正された
B成分用の画像信号に基づいて変調され、変調後の光がクロスダイクロイックプリズム1
60に入射される。
R成分用液晶パネル130R、G成分用液晶パネル130G及びB成分用液晶パネル1
30Bは、それぞれ同様の構成を有している。各液晶パネルは、電気光学物質である液晶
を一対の透明なガラス基板に密閉封入したものであり、例えばポリシリコン薄膜トランジ
スタをスイッチング素子として、各サブ画素の画像信号に対応して各色光の通過率を変調
する。
クロスダイクロイックプリズム160は、R成分用液晶パネル130R、G成分用液晶
パネル130G及びB成分用液晶パネル130Bからの入射光を合成した合成光を出射光
として出力する機能を有する。投射レンズ170は、出力画像をスクリーンSCR上に拡
大して結像させるレンズであり、ズーム倍率に応じて画像を拡大又は縮小させる機能を有
する。
このような構成を有するマルチプロジェクションシステム10では、スクリーンSCR
が大画面になったとしても、低コスト且つ短時間で、第1〜第4の投射画像IMG1〜I
MG4の調整を可能とする。そのため、撮像装置300が、より少ない撮像範囲で一度に
第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4を撮像して、各投射画像内の測定点における画
像情報を取得し、画像調整装置200が、この画像情報に基づいて投射画像を調整できる
ようになっている。
一方、撮像装置300の撮像範囲が1つの投射画像と一致している場合、撮像装置30
0で撮像された画像内において、投射画像内で予め決められた測定点の位置がわかるので
、撮像装置300で撮像された画像から、投射画像内の測定点における画像情報を簡単に
取得できる。ところが、実施形態1では、撮像装置300の撮像範囲と投射画像とが一致
していないため、撮像装置300で撮像された画像内において、投射画像内の測定点の位
置を特定する必要がある。そこで、実施形態1では、撮像装置300が撮像するスクリー
ンSCRの投射画像に所与の基準パターンを含む画像を採用し、この基準パターンを基準
に、投射画像の撮像範囲を算出することで、撮像範囲内の測定点の位置における画像情報
を取得するようにしている。
こうすることで、大画面のスクリーンSCRを撮像する撮像装置300に高価な広角レ
ンズを設ける必要がなくなる上に、スクリーンSCRと撮像装置300との距離を設けて
撮像する必要がなくなる。更に、一度で、複数の投射画像内の測定点における画像情報を
取得できるので、マルチプロジェクションシステムの調整を短時間で行うことができるよ
うになる。
図7に、実施形態1におけるマルチプロジェクションシステム10の画像調整処理の処
理フローの一例を示す。
図8に、実施形態1におけるマルチプロジェクションシステム10の動作例の模式図を
示す。
実施形態1では、大きく分けて2組のテスト画像が用意される。1組のテスト画像は、
撮像装置300の撮像範囲内における測定点の位置検出用のテスト画像であり、もう1組
のテスト画像は、各投射画像の色調整用のテスト画像である。そこで、画像データ生成部
210は、測定点の位置検出用のテスト画像として、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜
PJ4のそれぞれに対して、いわゆる全黒画像に対応した画像データと、黒色の背景画像
に白色の矩形形状の基準パターンが配置されたパッチ画像に対応した画像データとを生成
する。また、画像データ生成部210は、色調整用のテスト画像として、色成分毎に、図
3に示すような特性を特定するための複数の階調画像それぞれに対応した画像データを生
成する。
まず、画像調整装置200は、画像データ生成部210で生成した上記の2組のテスト
画像に対応した画像データを、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4のそれぞれに出
力する。画像調整装置200からテスト画像に対応した第1〜第4のプロジェクタPJ1
〜PJ4は、画像表示ステップとして、テスト画像を1つずつ表示する(図8のT1)(
ステップS10)。
そして、撮像装置300は、画像情報取得ステップとして、ステップS10で表示され
た第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4で構成されるタイリング画像の全範囲よりも
狭い範囲であって、第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4の全測定点と各投射画像内
の基準パターンをすべて含む撮像範囲で、一度に撮像して、タイリング画像内の全測定点
における画像情報を取得する(図8のT2)(ステップS12)。なお、色調整用のテス
ト画像の場合には、ステップS10で表示された第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG
4で構成されるタイリング画像の全範囲よりも狭い範囲であって、第1〜第4の投射画像
IMG1〜IMG4の全測定点を含む撮像範囲で、一度に撮像して、タイリング画像内の
全測定点における画像情報を取得する。
ステップS10及びステップS12を、上記の2組のテスト画像を構成する各テスト画
像に対して行い(ステップS14:N)、全テスト画像の表示及び撮像が終了したとき(
ステップS14:Y)、画像調整装置200が、ステップS10及びステップS12にお
いて取得された測定点の位置検出用のテスト画像の画像情報に基づいて、撮像範囲内の画
像内における各投射画像の測定点の位置を算出する(ステップS16)。
続いて、画像調整装置200は、ステップS10及びステップS12において取得され
た色調整用のテスト画像の画像情報から、ステップS16において算出された測定点にお
ける画像情報を抽出して、測定データとして取得する(ステップS18)。
そして、画像調整装置200は、画像調整ステップとして、図3及び図4で説明したよ
うに、ステップS18で取得された測定データを用いて各プロジェクタの調整パラメータ
を算出し、該調整パラメータを各プロジェクタに送信する(図8のT3)(ステップS2
0)。
第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4の各プロジェクタは、上述したように、画像
調整装置200からの調整パラメータに基づいて画像信号を補正して、画面全体の輝度及
び色度を調整し(ステップS22)、一連の処理を終了する(エンド)。
以上のように、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2に着目し、第1及び第2の
投射画像IMG1、IMG2を用いて構成される合成画像としてのタイリング画像の調整
を行う場合に、画像表示ステップにおいて、第1の基準パターンを含む第1の投射画像I
MG1と第2の基準パターンを含む第2の投射画像IMG2とを画像表示した後、画像情
報取得ステップとして、タイリング画像内の全測定点を含む撮像範囲で一度に該タイリン
グ画像の所与の領域(タイリング画像の一部又は全部の領域)を撮像して、このタイリン
グ画像の画像情報を取得する。その後、画像調整ステップとして、撮像範囲内の第1及び
第2の基準パターンを構成する各基準パターンを基準に各投射画像内における測定点の位
置を算出し、該各投射画像内の測定点の位置に対応した撮像範囲内の位置における画像情
報に基づいて第1及び第2の投射画像の少なくとも1つを調整する制御を行う。
以下では、実施形態1における測定点の位置の検出処理の一例について、詳細に説明す
る。
図9に、実施形態1における測定点の位置検出用のテスト画像の一例を示す。なお、図
9において、測定点P12、P13、P21、P24、P31、P34、P42、P43
を図示しているが、これら測定点P12等は、第1〜第4の基準パターンBP1〜BP4
とは異なり、実際に表示されている画像ではない。
実施形態1では、黒色の背景画像に、白色の矩形形状の基準パターンが配置されたパッ
チ画像を、測定点の位置検出用のテスト画像として採用している。ここで、基準パターン
は、背景画像の輝度と異なる輝度を有する所定形状のパターンであればよい。背景画像を
黒色とし、矩形形状を白色とすることで、検出可能な最大輝度で基準パターンの形状を特
定できるようになり、ノイズ等に起因した検出誤差を最小化できるからである。
図9では、第1のプロジェクタPJ1が、黒色の背景画像に配置された白色の矩形形状
の第1の基準パターンBP1を有するパッチ画像である第1の投射画像IMG1を、スク
リーンSCRに投射する。背景画像には、第2の投射画像IMG2と隣接する境界領域に
設けられる測定点P12と第3の投射画像IMG3と隣接する境界領域に設けられる測定
点P13とが配置される。
同様に、第2のプロジェクタPJ2が、黒色の背景画像に配置された白色の矩形形状の
第2の基準パターンBP2を有するパッチ画像である第2の投射画像IMG2を、スクリ
ーンSCRに投射する。背景画像には、第1の投射画像IMG1と隣接する境界領域に設
けられる測定点P21と第4の投射画像IMG4と隣接する境界領域に設けられる測定点
P24とが配置される。
また、第3のプロジェクタPJ3が、黒色の背景画像に配置された白色の矩形形状の第
3の基準パターンBP3を有するパッチ画像である第3の投射画像IMG3を、スクリー
ンSCRに投射する。背景画像には、第1の投射画像IMG1と隣接する境界領域に設け
られる測定点P31と第4の投射画像IMG4と隣接する境界領域に設けられる測定点P
34とが配置される。
更に、第4のプロジェクタPJ4が、黒色の背景画像に配置された白色の矩形形状の第
4の基準パターンBP4を有するパッチ画像である第4の投射画像IMG4を、スクリー
ンSCRに投射する。背景画像には、第2の投射画像IMG2と隣接する境界領域に設け
られる測定点P42と第3の投射画像IMG3と隣接する境界領域に設けられる測定点P
43とが配置される。
実施形態1では、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4により図9に示すテスト画
像が表示された状態で、撮像装置300が、第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4を
構成する各投射画像内に設けられる測定点をすべて(測定点P12、P13、P21、P
24、P31、P34、P42、P43)含む撮像範囲PRで、一度に、そのタイリング
画像の一部の領域を撮像して、この画像の画像情報を取得する。なお、撮像範囲PRは、
第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4を構成する各投射画像内に設けられるすべての
基準パターン(基準パターンBP1〜BP4)の全部を含むことが望ましいが、基準パタ
ーンの一部から、測定点の位置を検出できる場合には、撮像範囲PRに基準パターンの一
部のみを含む範囲であってもよい。
即ち、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2に着目し、第1及び第2の投射画像
IMG1、IMG2を用いて構成される合成画像としてのタイリング画像の調整を行う場
合に、撮像装置300は、各投射画像内に測定点が設けられる第1及び第2の投射画像の
全測定点を含む撮像範囲で一度にタイリング画像を撮像して、このタイリング画像の画像
情報を取得する。
そして、この撮像範囲PR内の画像情報に基づいて、画像調整装置200が、投射画像
内で定義された測定点の位置に対応した撮像範囲PR内の測定点の位置を特定し、撮像装
置300によって取得された画像情報から、撮像範囲PR内の測定点の位置における画像
情報を抽出する。画像調整装置200は、この撮像範囲PR内の測定点の位置における画
像情報に基づいて、各投射画像の調整を行う。そのため、画像調整装置200は、投射画
像の座標系で定義された測定点の位置に対応した、撮像装置300の座標系における該測
定点の位置を特定する必要がある。
図10に、実施形態1における各投射画像の座標系と撮像装置300の座標系とを模式
的に示す。
スクリーンSCRにおける各投射画像では、例えば左上隅の画素を基準に、水平方向に
x軸、垂直方向にy軸で定義された座標系において、各投射画像内の測定点の位置が特定
される。これに対し、図10に示すように、撮像装置300の撮像範囲PRは、各投射画
像の座標系のどこに位置するかが不明となる。
そこで、画像調整装置200は、撮像装置300によって取得された画像情報に基づい
て、まず、投射画像の座標系における撮像装置300の撮像範囲PRの位置を特定する。
この際、画像調整装置200は、各投射画像に配置された基準パターンに基づいて、投射
画像の座標系における撮像範囲PRの位置を特定する。
そして、投射画像の座標系における撮像範囲PRの位置が特定されると、投射画像内の
測定点の位置に対応する撮像範囲PR内の測定点の位置を特定する。
撮像範囲PR内においても、その左上隅を基準に、水平方向にxc軸、垂直方向にyc
軸で座標系が定義される。従って、画像調整装置200は、撮像装置300によって取得
された画像情報から、撮像範囲PR内の測定点の位置における画像情報を抽出し、該画像
情報に基づいて、上記のように各投射画像の輝度及び色度を調整する制御を行う。
図11に、実施形態1における測定点の位置の検出処理の原理説明図を示す。図11に
おいて、図9と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4により、それぞれ図9に示すテスト画像をス
クリーンSCRに投射した状態で、撮像装置300は、例えば測定点P12、P13、P
21、P24、P31、P34、P42、P43及び基準パターンBP1〜BP4のすべ
てを含む撮像範囲PRで、一度に、画像情報を取得する。
次に、画像調整装置200は、撮像装置300によって取得された撮像範囲PR内の画
像情報に基づいて、基準パターンBP1〜BP4を基準に、第1〜第4の投射画像IMG
1〜IMG4に対応した4つの画像に分割する。
そして、画像調整装置200は、分割された画像内において、基準パターンの形状を算
出し、算出された基準パターンの形状に基づいて投射画像のサイズを特定する。投射画像
内において測定点の位置は予め分かっているので、上記の分割された画像内における測定
点の位置を求め、この位置における画像情報を用いて、投射画像の調整を行うことになる
次に、このような画像調整装置200の構成及び動作例を説明する。
図12に、実施形態1における画像調整装置200の画像情報解析部220の構成例の
ブロック図を示す。
画像情報解析部220には、撮像装置300から、第1〜第4の投射画像IMG1〜I
MG4により構成されるタイリング画像の一部を撮像範囲として撮像することにより得ら
れた画像情報が入力される。この画像情報解析部220は、この画像情報に基づいて、投
射画像内に定義された測定点の位置を算出し、該位置における画像情報を取得する一方、
撮像装置300によって取得された画像情報に基づいて、プロジェクタ等の分光特性の違
いに依存することなく定量的に表現できる補正(調整)基準値となる測定値を生成する処
理を行う。
このような画像情報解析部220は、基準パターン形状算出部222、投射画像サイズ
算出部(広義には表示画像サイズ算出部)224、測定点位置算出部226、測定データ
処理部228を含む。
基準パターン形状算出部222は、撮像装置300によって取得された画像情報に基づ
いて、第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4内の基準パターンの少なくとも1つの形
状を算出する。投射画像サイズ算出部224は、基準パターン形状算出部222により算
出された形状に基づいて当該基準パターンを含む投射画像のサイズを算出する。測定点位
置算出部226は、投射画像サイズ算出部224により算出された投射画像のサイズに基
づいて、投射画像内の測定点の位置に対応する撮像装置300の撮像範囲内における測定
点の位置を算出する。
測定データ処理部228は、画像調整装置200の処理内容に応じて異なる処理を行う
。即ち、測定点の位置を算出する際には、測定データ処理部228は、撮像装置300か
らの画像情報から、測定点位置算出部226により算出された測定点の位置における画像
情報を取得する処理を行う。また、投射画像の輝度及び色度を調整する制御を行う際には
、測定データ処理部228は、図3及び図4で説明したように、撮像装置300からの画
像情報を、定量的に表現できる補正基準値となる測定値を生成する処理を行う。
図13に、図12の基準パターン形状算出部222の構成例のブロック図を示す。
基準パターン形状算出部222は、輝度ヒストグラム算出部250、画像分割部252
、基準パターン辺探索部254を含む。
輝度ヒストグラム算出部250は、撮像装置300の撮像範囲内の垂直方向の輝度ヒス
トグラムと水平方向の輝度ヒストグラムを算出する。画像分割部252は、輝度ヒストグ
ラム算出部250により算出された輝度ヒストグラムに基づいて撮像装置300の撮像範
囲内の画像を分割する。基準パターン辺探索部254は、画像分割部252により分割さ
れた画像内の基準パターンの辺を探索する。そして、基準パターン形状算出部222は、
基準パターン辺探索部254により探索された辺に基づいて、基準パターンの形状を算出
する。
これにより、より少ない処理負荷で、マルチプロジェクションシステム10の複数の投
射画像を構成する各投射画像内の基準パターンの形状を、簡単に特定できるようになる。
なお、図13では、基準パターン形状算出部222が、輝度ヒストグラム算出部250
、画像分割部252、基準パターン辺探索部254を含むものとして説明したが、実施形
態1ではこれに限定されるものではない。基準パターン形状算出部222が、基準パター
ン辺探索部254を含んでいればよい。
以上のような構成を有する画像調整装置200の画像情報解析部220の機能は、ハー
ドウェア処理により実現されてもよいし、ソフトウェア処理により実現されてもよい。実
施形態1では、画像調整装置200が、図示しない中央演算処理装置(Central Processi
ng Unit:CPU)及びメモリを有し、メモリに記憶されたプログラムを読み込んで実行し
たCPUにより、画像調整装置200の画像情報解析部220の各部の機能をソフトウェ
ア処理により実現するものとする。
図14に、実施形態1における画像情報解析部220の撮像範囲内の測定点の位置の算
出処理例のフロー図を示す。即ち、画像情報解析部220において、図14に示す処理方
法を実現するためのプログラムが図示しないメモリに格納されており、CPUが該メモリ
に格納されたプログラムを読み出して該プログラムに対応した処理を実行することで、図
14に示す処理をソフトウェア処理により実現できる。
図15に、図14のステップS32の説明図を示す。図15において、図9と同一部分
には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図16(A)、図16(B)に、図14のステップS38の説明図を示す。
まず、各プロジェクタに、パッチ画像の背景と同じ輝度を有する全黒画像と、上記の背
景画像に白色の矩形形状の基準パターンを有するテスト画像とを順次表示させて、撮像装
置300による撮像範囲内で、それぞれ一度に全黒画像の画像情報とテスト画像の画像情
報とを取得しておく。そして、画像情報解析部220は、差分計算ステップとして、全黒
画像とテスト画像との各画素の輝度の差分を計算する(ステップS30)。これにより、
撮像装置300の撮像範囲内において図9に示すような画像情報が得られる。
次に、画像情報解析部220は、輝度ヒストグラム算出ステップとして、ステップS3
0で計算された輝度の差分画像の垂直方向の輝度ヒストグラムと、該差分画像の水平方向
の輝度ヒストグラムとを算出する(ステップS32)。これにより、図15に示すように
、矩形形状の基準パターンの位置によって輝度ヒストグラムの大小が判別でき、該基準パ
ターンを含む画像の概略的な分割ラインを特定できるようになる。
続いて、画像情報解析部220は、画像分割ステップとして、ステップS32によって
算出された輝度ヒストグラムに基づいて、ステップS30で計算された輝度の差分画像を
分割する(ステップS34)。より具体的には、画像情報解析部220は、図15に示す
ように、各方向の輝度ヒストグラムの値が低い位置を画像の分割ラインとして判別し、分
割画像BI1〜BI4の4つの画像に分割する。分割画像BI1は、図9の第1の投射画
像IMG1に対応する画像であり、分割画像BI2は、図9の第2の投射画像IMG2に
対応する画像であり、分割画像BI3は、図9の第3の投射画像IMG3に対応する画像
であり、分割画像BI4は、図9の第4の投射画像IMG4に対応する画像である。
そして、画像情報解析部220は、基準パターン形状算出ステップとして、ステップS
34で分割された1つの画像(例えば分割画像BI1)内の基準パターン(例えば基準パ
ターンBP1)の形状を算出する(ステップS36)。ステップS36では、ステップS
34で分割された1つの画像について基準パターンの形状を算出するが、ステップS34
で分割された全画像について、それぞれ基準パターンの形状を算出するようにしてもよい
各画像内の基準パターンの形状が算出されると、画像情報解析部220は、表示画像サ
イズ算出ステップとして、ステップS36で算出された基準画像の形状に基づいて当該基
準パターンを含む投射画像のサイズを算出する(ステップS38)。図16(A)に示す
ように、例えば第1の投射画像IMG1内の所定の位置に基準パターンBP1が配置され
、第1の投射画像IMG1の水平方向の幅がW、基準パターンBP1の水平方向の幅がW
/3であるものとする。このとき、ステップS36において撮像範囲内の画像を分割した
分割画像BI1内で基準パターンの幅が算出されると、その幅を基準に水平方向に、当該
投射画像の水平方向のサイズを特定することが可能となる。従って、画像の垂直方向につ
いても、同様にして、投射画像の垂直方向のサイズを特定することができる。
こうして、ステップS38において、ステップS36で算出された基準パターンの形状
に基づいて投射画像の垂直方向と水平方向のサイズが算出されると、画像情報解析部22
0は、測定点位置算出ステップとして、ステップS36において算出された投射画像のサ
イズに基づいて、投射画像(例えば第1の投射画像IMG1)内の測定点(例えば測定点
P12、P13)の位置に対応する撮像範囲内における測定点の位置を算出し(ステップ
S40)、一連の処理を終了する(エンド)。
図14に示す処理により算出された撮像範囲内の位置における画像情報を、撮像装置3
00によって取得された画像情報から抽出することで、より小さい撮像範囲の一度の撮像
のみによって、図1の各投射画像の輝度及び色度の調整に供することができるようになる
図17に、図14の基準パターンの形状算出処理の処理例のフロー図を示す。
図18(A)、図18(B)、図18(C)、図18(D)に、図17の各処理の説明
図を示す。図18(A)〜図18(D)では、分割画像BI1を例に説明するが、他の分
割画像も同様である。
図14のステップS36における基準パターンの形状算出処理は、主に、該基準パター
ンの辺(境界)を探索する処理で実現される。そのため、画像情報解析部220は、中央
付近位置算出ステップとして、ステップS34において分割された分割画像内の基準パタ
ーン内の中央付近の位置を算出する(ステップS60)。例えば、図18(A)に示すよ
うに、分割画像BI1内の各画素の画素値の重心を算出して、その重心位置を基準パター
ンBP1内の中央付近の位置GP1として求めてもよい。
次に、画像情報解析部220は、境界探索ステップとして、ステップS60で算出され
た基準パターン内の中央付近の位置を出発点として、分割画像の上下左右の各方向に走査
して、基準パターンの境界を求める(ステップS62)。例えば、図18(B)に示すよ
うに、水平方向又は垂直方向に、複数画素単位で走査していき、サンプリングされた画素
の輝度を解析することで、基準パターンBP1の境界を求めてもよい。
ステップS62において基準パターンの境界を求めると、画像情報解析部220は、基
準パターン辺詳細探索ステップとして、基準パターンの境界付近を1画素ずつ探索して、
基準パターンの上下左右の各方向の辺を求める(ステップS64)。例えば、図18(C
)に示すように、基準パターンの境界付近から1画素ずつ左方向に輝度の変化を検出する
ことで、該基準パターンの辺を求める。
その後、画像情報解析部220は、基準パターン頂点算出ステップとして、ステップS
64で求められた基準パターンの2辺の交点から基準パターンの頂点位置を求め、該基準
パターンの形状を特定する全頂点の位置を算出し(ステップS66)、一連の処理を終了
する(エンド)。例えばステップS66では、図18(D)に示すように、ステップS6
4で求めた2辺ED1、ED2の交点EP1を求めることで、全部で4つの頂点を求める
このように基準パターンの形状を特定する4つの頂点の位置が求められると、該基準パ
ターンのサイズを特定でき、図14のステップS38で説明したように、該基準パターン
を含む投射画像のサイズも特定できるようになる。
以上説明したように、実施形態1によれば、各投射画像に基準パターンを配置させ、該
基準パターンに基づいて各投射画像内の測定点の位置を算出するようにしたので、マルチ
プロジェクションシステムの各投射画像全部の画像情報を取得する必要がなくなる。その
ため、全投射画像内の測定点を含む撮像範囲で、一度に撮像すれば済むため、スクリーン
SCRが大画面になったとしても、低コストで、短時間で、各投射画像の調整が可能とな
る。また、実施形態1では、マルチプロジェクションシステムを構成する各プロジェクタ
が投射するテスト画像は、すべて同じ画像でるため、プロジェクタ毎に異なるテスト画像
を用意する必要がなくなり、調整時の手間を省くことができるようになる。
〔実施形態2〕
実施形態1では、投射画像の測定点とは異なる位置に基準パターンを配置するものとし
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る実施形態2では、
各投射画像の測定点の位置に基準パターンが配置される。
図19に、実施形態2における測定点の位置検出用のテスト画像の一例を示す。
実施形態2では、黒色の背景画像として、測定点の位置に白色の基準パターン(例えば
1画素又は複数画素の矩形形状のパターン)が配置された画像を、測定点の位置検出用の
テスト画像として採用している。ここで、基準パターンは、背景画像の輝度と異なる輝度
を有する所定形状のパターンであればよい。
図19では、第1のプロジェクタPJ1が、黒色の背景画像の測定点P12、P13の
位置に白色の第1の基準パターンBP12、BP13を有する第1の投射画像IMG1を
、スクリーンSCRに投射する。背景画像には、第2の投射画像IMG2と隣接する境界
領域に設けられる測定点P12と第3の投射画像IMG3と隣接する境界領域に設けられ
る測定点P13とが配置される。
同様に、第2のプロジェクタPJ2が、黒色の背景画像の測定点P21、P24の位置
に白色の第2の基準パターンBP21、BP24を有する第2の投射画像IMG2を、ス
クリーンSCRに投射する。背景画像には、第1の投射画像IMG1と隣接する境界領域
に設けられる測定点P21と第4の投射画像IMG4と隣接する境界領域に設けられる測
定点P24とが配置される。
また、第3のプロジェクタPJ3が、黒色の背景画像の測定点P31、P34の位置に
白色の第3の基準パターンBP31、BP34を有する第3の投射画像IMG3を、スク
リーンSCRに投射する。背景画像には、第1の投射画像IMG1と隣接する境界領域に
設けられる測定点P31と第4の投射画像IMG4と隣接する境界領域に設けられる測定
点P34とが配置される。
更に、第4のプロジェクタPJ4が、黒色の背景画像の測定点P42、P43の位置に
白色の第4の基準パターンBP42、BP43を有する第4の投射画像IMG4を、スク
リーンSCRに投射する。背景画像には、第2の投射画像IMG2と隣接する境界領域に
設けられる測定点P42と第3の投射画像IMG3と隣接する境界領域に設けられる測定
点P43とが配置される。
実施形態2では、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4により図19に示すテスト
画像が表示された状態で、撮像装置300が、第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4
を構成する各投射画像内に設けられる測定点をすべて(測定点P12、P13、P21、
P24、P31、P34、P42、P43)含む撮像範囲PR2で、一度に、そのタイリ
ング画像を撮像して、この画像の画像情報を取得する。なお、撮像範囲PR2は、第1〜
第4の投射画像IMG1〜IMG4を構成する各投射画像内に設けられるすべての基準パ
ターン(基準パターンBP12、BP13、BP21、BP24、BP31、BP34、
BP42、BP43)の全部を含む範囲である。
そして、実施形態2では、実施形態1と同様に、この撮像範囲PR2内の画像情報に基
づいて、画像調整装置200が、投射画像内で定義された測定点の位置に対応した撮像範
囲PR2内の測定点の位置を特定し、撮像装置300によって取得された画像情報から、
撮像範囲PR2内の測定点の位置における画像情報を抽出する。画像調整装置200は、
この撮像範囲PR2内の測定点の位置における画像情報に基づいて、各投射画像の調整を
行う。
図20に、実施形態2における測定点の位置の検出処理の原理説明図を示す。図20に
おいて、図19と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4により、それぞれ図19に示すテスト画像を
スクリーンSCRに投射した状態で、撮像装置300は、測定点P12、P13、P21
、P24、P31、P34、P42、P43及び基準パターンBP12、BP13、BP
21、BP24、BP31、BP34、BP42、BP43のすべてを含む撮像範囲PR
2で、一度に、画像情報を取得する。
次に、画像調整装置200は、撮像装置300によって取得された撮像範囲PR2内の
測定点における基準パターンの配置関係と、予め決められた第1〜第4の投射画像IMG
1〜IMG4による、タイリング画像内の測定点の位置分布を示す位置情報REFとのマ
ッチング処理を行う。このマッチング処理では、スケーリングや画像の向きを回転させた
りして、撮像範囲PR2内の基準パターンの位置が、予め決められたタイリング画像内の
測定点のどこに位置するのかを特定する。例えば、スケーリング処理等が行われた撮像範
囲PR2内の基準パターンの位置毎に、他の基準パターンの位置との位置関係(例えば距
離)を数値化し、位置情報REFにおける位置関係の数値情報と比較して、最も近い組み
合わせをマッチング結果とする。
そして、画像調整装置200は、マッチング処理の結果、撮像範囲PR2内の測定点の
位置関係に基づいて投射画像のサイズを特定する。投射画像内において測定点の位置は予
め分かっているので、上記の分割された画像内における測定点の位置を求め、この位置に
おける画像情報を用いて、投射画像の調整を行うことになる。
このような実施形態2におけるマルチプロジェクションシステムの構成及び処理内容は
、図1〜図8で説明したものと同様である。実施形態2が、実施形態1と異なる点は、画
像情報解析部の構成及び処理内容である。
実施形態2における画像情報解析部の機能は、実施形態1と同様に、ハードウェア処理
により実現されてもよいし、ソフトウェア処理により実現されてもよい。実施形態2にお
いても、メモリに記憶されたプログラムを読み込んで実行したCPUにより、実施形態2
における画像調整装置200の画像情報解析部の各部の機能をソフトウェア処理により実
現するものとする。
図21に、実施形態2における画像情報解析部の撮像範囲内の測定点の位置の算出処理
例のフロー図を示す。即ち、画像情報解析部において、図21に示す処理方法を実現する
ためのプログラムが図示しないメモリに格納されており、CPUが該メモリに格納された
プログラムを読み出して該プログラムに対応した処理を実行することで、図21に示す処
理をソフトウェア処理により実現できる。
まず、各プロジェクタに、パッチ画像の背景と同じ輝度を有する全黒画像と、上記の背
景画像で、測定点の位置に配置された基準パターンを有するテスト画像とを順次表示させ
て、撮像装置300による撮像範囲内で、それぞれ一度に全黒画像の画像情報とテスト画
像の画像情報とを取得しておく。そして、画像情報解析部は、差分計算ステップとして、
全黒画像とテスト画像との各画素の輝度の差分を計算する(ステップS70)。これによ
り、撮像装置300の撮像範囲内において図19に示すような画像情報が得られる。
次に、画像情報解析部は、基準パターン位置算出ステップとして、ステップS70で計
算された輝度の差分画像に基づいて、基準パターンの位置を算出する(ステップS72)
。ステップS72では、輝度の変化の大きい画素を基準パターンの位置として算出するこ
とができる。
続いて、画像情報解析部は、マッチング処理ステップとして、ステップS72によって
算出された基準パターンの位置と、予め設定された測定点の位置情報REFとのマッチン
グ処理を行う(ステップS74)。
そして、画像情報解析部は、測定点算出ステップとして、ステップS74におけるマッ
チング処理後の結果を用いて、投射画像のサイズを特定し、撮像範囲PR2内の測定点の
位置を算出し(ステップS76)、一連の処理を終了する(エンド)。
図21に示す処理により算出された撮像範囲内の位置における画像情報を、撮像装置3
00によって取得された画像情報から抽出することで、より小さい撮像範囲の一度の撮像
のみによって、図1の各投射画像の輝度及び色度の調整に供することができるようになる
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1と同様に、各投射画像に基準パ
ターンを配置させ、該基準パターンに基づいて各投射画像内の測定点の位置を算出するよ
うにしたので、マルチプロジェクションシステムの各投射画像全部の画像情報を取得する
必要がなくなる。そのため、全投射画像内の測定点を含む撮像範囲で、一度に撮像すれば
済むため、スクリーンSCRが大画面になったとしても、低コストで、短時間で、各投射
画像の調整が可能となる。
また、実施形態2によれば、実施形態1のような基準パターンの形状を特定する処理を
省略できるようになる。
〔実施形態3〕
実施形態1又は実施形態2におけるマルチプロジェクションシステムでは、測定点にお
ける画像情報に基づいて、投射画像の輝度及び色度を調整するものとして説明したが、本
発明はこれに限定されるものではない。実施形態3におけるマルチプロジェクションシス
テムでは、スクリーンSCRに投射された投射画像の少なくとも1つの位置を調整する。
図22に、実施形態3における画像調整装置の動作説明図を示す。図22では、第1及
び第2の投射画像IMG1、IMG2を調整する例を示しているが、図1に示す第1〜第
4の投射画像IMG1〜IMG4の各投射画像も同様に調整することができる。
実施形態3では、図22に示すように例えば第1及び第2の投射画像IMG1、IMG
2の形状が台形形状となっているとき、実施形態1又は実施形態2で説明したテスト画像
等を撮像装置300によって撮像して取得された画像情報に基づいて、第1及び第2のプ
ロジェクタPJ1、PJ2の少なくとも1つに、公知のキーストーン補正を行わせてタイ
リング画像の調整を行う。従って、調整後は、図22の第1及び第2の投射画像IMG1
´、IMG2´となり、低コストで、短時間で投射画像の調整が可能な画像表示システム
を提供できるようになる。
このような実施形態3におけるマルチプロジェクションシステムでは、画像調整装置の
画像調整制御部及び各プロジェクタの画像処理部の動作が実施形態1又は実施形態2と異
なる。
例えば実施形態3における画像調整制御部は、実施形態1におけるテスト画像の画像情
報に基づいて、基準パターンの辺の傾きを補正するように調整パラメータを算出し、実施
形態3における画像処理部が、この調整パラメータに基づいて公知のキーストーン補正を
行う。
また、実施形態2におけるテスト画像の画像情報を用いる場合は、各投射画像内の測定
点の数を多くして、実施形態3における画像調整制御部は、求められた測定点群の位置の
傾きに応じて調整パラメータを算出し、実施形態3における画像処理部が、この調整パラ
メータに基づいて公知のキーストーン補正を行えばよい。
以上説明したように、実施形態3によれば、実施形態1又は実施形態2と同様に、各投
射画像に基準パターンを配置させ、該基準パターンに基づいて各投射画像内の測定点の位
置を算出するようにしたので、マルチプロジェクションシステムの各投射画像全部の画像
情報を取得する必要がなくなる。そのため、全投射画像内の測定点を含む撮像範囲で、一
度に撮像すれば済むため、スクリーンSCRが大画面になったとしても、低コストで、短
時間で、各投射画像の調整が可能となる。
また、実施形態3によれば、各投射画像の測定点の画像情報に基づいて、タイリング画
像(合成画像)を構成する少なくとも1つの画像の位置を補正するようにしたので、簡素
な構成及び処理で、例えば2つの投射画像の境界部が目立たなくなり、合成画像の画質の
低下を防止できるようになる。
以上、本発明に係る画像表示システム及び画像調整方法を上記の各実施形態に基づいて
説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も
可能である。
(1)上記の各実施形態では、複数の投射画像を2次元に配置した合成画像としてのタ
イリング画像を調整する例を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例
えば、合成画像として、複数の投射画像を重ね合わせて表示した画像であってもよい。
(2)上記の各実施形態では、プロジェクタの外部に本発明に係る画像調整装置が設け
られていたが、マルチプロジェクションシステムを構成する複数のプロジェクタのいずれ
かに、本発明に係る画像調整装置の機能を内蔵させてもよい。
(3)上記の各実施形態では、プロジェクタによる投射画像を例に説明したが、本発明
はこれに限定されるものではない。例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイ装置、
有機ELディスプレイ装置等の複数の画像をタイリング画像として表示させた画像表示シ
ステムにも適用できる。
(4)上記の各実施形態では、主として、マルチプロジェクションシステムを構成する
プロジェクタの台数が「4」である例を説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。本発明は、マルチプロジェクションシステムを構成するプロジェクタの台数が「2
」以上のものに適用できる。
(5)上記の各実施形態では、光変調素子(光変調部)としてライトバルブを用いるも
のとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。光変調素子(光変調部)
として、例えばDLP(Digital Light Processing)(登録商標)、LCOS(Liquid Cr
ystal On Silicon)等を採用してもよい。
(6)上記の各実施形態において、本発明を、画像表示システム及び画像調整方法とし
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明を実現するため
の画像調整装置や、画像調整方法の処理手順が記述されたプログラムや、該プログラムが
記録された記録媒体であってもよい。
実施形態1におけるマルチプロジェクションシステムの構成例を示す図。 図1のマルチプロジェクションシステムの構成例のブロック図。 図2の画像調整制御部の動作説明図。 画像調整制御部における具体的な処理内容の説明図。 各プロジェクタに搭載される画像処理部の構成例のブロック図。 図2の画像表示部の構成例を示す図。 実施形態1におけるマルチプロジェクションシステムの画像調整処理の処理フローの一例を示す図。 実施形態1におけるマルチプロジェクションシステムの動作例の模式図。 実施形態1における測定点の位置検出用のテスト画像の一例を示す図。 実施形態1における各投射画像の座標系と撮像装置の座標系とを模式的に示す図。 実施形態1における測定点の位置の検出処理の原理説明図。 実施形態1における画像調整装置の画像情報解析部の構成例のブロック図。 図12の基準パターン形状算出部の構成例のブロック図。 実施形態1における画像情報解析部の撮像範囲内の測定点の位置の算出処理例のフロー図。 図14のステップS32の説明図。 図16(A)、図16(B)は図14のステップS38の説明図。 図14の基準パターンの形状算出処理の処理例のフロー図。 図18(A)、図18(B)、図18(C)、図18(D)は図17の各処理の説明図。 実施形態2における測定点の位置検出用のテスト画像の一例を示す図。 実施形態2における測定点の位置の検出処理の原理説明図。 実施形態2における画像情報解析部の撮像範囲内の測定点の位置の算出処理例のフロー図。 実施形態3における画像調整装置の動作説明図。
符号の説明
10…マルチプロジェクションシステム、 100…画像表示部、 110…光源、
112,114…インテグレータレンズ、 116…偏光変換素子、
118…重畳レンズ、 120R…R成分用ダイクロイックミラー、
120G…G成分用ダイクロイックミラー、 122,148,150…反射ミラー、
124R…R成分用フィールドレンズ、 124G…G成分用フィールドレンズ、
130R…R成分用液晶パネル、 130G…G成分用液晶パネル、
130B…B成分用液晶パネル、 140…リレー光学系、
142,144,146…リレーレンズ、 160…クロスダイクロイックプリズム、
170…投射レンズ、 180…画像処理部、 182…調整パラメータ記憶部、
184…信号変換部、 190…画像データ入力部、 200…画像調整装置、
210…画像データ生成部、 220…画像情報解析部、
222…基準パターン形状算出部、 224…投射画像サイズ算出部、
226…測定点位置算出部、 228…測定データ処理部、 230…画像調整制御部、
250…輝度ヒストグラム算出部、 252…画像分割部、
254…基準パターン辺探索部、 300…撮像装置、 BI1〜BI4…分割画像、
BP1〜BP4…第1〜第4の基準パターン、
BP12,BP13,BP21,BP24,BP31,BP34,BP42,BP43…
基準パターン、
IMG1〜IMG4…第1〜第4の投射画像、
P12,P13,P21,P24,P31,P34,P42,P43…測定点、
PJ1〜PJ4…第1〜第4のプロジェクタ、 PR,PR2…撮像範囲、
SCR…スクリーン

Claims (15)

  1. 各表示画像内に測定点が設けられる第1の表示画像及び第2の表示画像を用いて構成される1つの合成画像を表示する画像表示システムであって、
    第1の基準パターンを含む前記第1の表示画像を表示する第1の画像表示装置と、
    第2の基準パターンを含む前記第2の表示画像を表示する第2の画像表示装置と、
    前記合成画像内の全測定点を含む撮像範囲で一度に前記合成画像を撮像して、前記合成画像の画像情報を取得する撮像装置と、
    前記画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1つを調整する制御を行う画像調整装置とを含み、
    前記画像調整装置が、
    前記撮像範囲内の前記第1の基準パターン及び前記第2の基準パターンを基準に前記各表示画像内における測定点の位置を算出し、該各表示画像内の測定点の位置に対応した前記撮像範囲内の位置における画像情報に基づいて前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1つを調整する制御を行うことを特徴とする画像表示システム。
  2. 請求項1において、
    前記第1の基準パターン及び前記第2の基準パターンが、
    背景画像の輝度と異なる輝度を有する所定形状のパターンであることを特徴とする画像表示システム。
  3. 請求項2において、
    前記各基準パターンが、
    背景画像の輝度と異なる輝度を有する矩形形状のパターンであることを特徴とする画像表示システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記画像情報に基づいて、前記第1の基準パターン及び前記第2の基準パターンの少なくとも1つの形状を算出する基準パターン形状算出部と、
    前記基準パターン形状算出部により算出された形状に基づいて当該基準パターンを含む表示画像のサイズを算出する表示画像サイズ算出部と、
    前記表示画像サイズ算出部により算出された前記表示画像のサイズに基づいて、前記表示画像内の測定点の位置に対応する前記撮像範囲内における測定点の位置を算出する測定点位置算出部とを含み、
    前記画像調整装置が、
    前記測定点位置算出部により算出された位置の画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1つを調整する制御を行うことを特徴とする画像表示システム。
  5. 請求項4において、
    前記撮像範囲内の垂直方向の輝度ヒストグラムと水平方向の輝度ヒストグラムを算出する輝度ヒストグラム算出部と、
    前記輝度ヒストグラム算出部により算出された輝度ヒストグラムに基づいて前記撮像範囲内の画像を分割する画像分割部と、
    前記画像分割部により分割された画像内の基準パターンの辺を探索する基準パターン探索部とを含み、
    前記基準パターン形状算出部が、
    前記基準パターン探索部により探索された辺に基づいて、前記基準パターンの形状を算出することを特徴とする画像表示システム。
  6. 請求項1において、
    前記各基準パターンが、
    前記各表示画像内の測定点の位置に配置された、背景画像の輝度と異なる輝度を有する所定形状のパターンであることを特徴とする画像表示システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記画像調整装置が、
    前記各表示画像の測定点における画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1つの輝度及び色度を調整する制御を行うことを特徴とする画像表示システム。
  8. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記画像調整装置が、
    前記各表示画像の測定点における画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1つの位置を調整する制御を行うことを特徴とする画像表示システム。
  9. 各表示画像内に測定点が設けられる、第1の画像表示装置によって表示される第1の表示画像及び第2の画像表示装置によって表示される第2の表示画像を用いて構成される1つの合成画像の画像調整方法であって、
    第1の基準パターンを含む前記第1の表示画像と第2の基準パターンを含む前記第2の表示画像とを表示する画像表示ステップと、
    前記合成画像内の全測定点を含む撮像範囲で一度に前記合成画像を撮像して、前記合成画像の画像情報を取得する画像情報取得ステップと、
    前記撮像範囲内の前記第1の基準パターン及び前記第2の基準パターンを基準に前記各表示画像内における測定点の位置を算出し、該各表示画像内の測定点の位置に対応した前記撮像範囲内の位置における画像情報に基づいて前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1つを調整する制御を行う画像調整ステップとを含むことを特徴とする画像調整方法。
  10. 請求項9において、
    前記第1の基準パターン及び前記第2の基準パターンが、
    背景画像の輝度と異なる輝度を有する所定形状のパターンであることを特徴とする画像調整方法。
  11. 請求項10において、
    前記各基準パターンが、
    背景画像の輝度と異なる輝度を有する矩形形状のパターンであることを特徴とする画像調整方法。
  12. 請求項9乃至11のいずれかにおいて、
    前記画像情報に基づいて、前記第1の基準パターン及び前記第2の基準パターンの少なくとも1つの形状を算出する基準パターン形状算出ステップと、
    前記基準パターン形状算出ステップにおいて算出された形状に基づいて当該基準パターンを含む表示画像のサイズを算出する表示画像サイズ算出ステップと、
    前記表示画像サイズ算出ステップにおいて算出された前記表示画像のサイズに基づいて、前記表示画像内の測定点の位置に対応する前記撮像範囲内における測定点の位置を算出する測定点位置算出ステップとを含み、
    前記画像調整ステップが、
    前記測定点位置算出ステップにおいて算出された位置の画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1つを調整する制御を行うことを特徴とする画像調整方法。
  13. 請求項12において、
    前記撮像範囲内の垂直方向の輝度ヒストグラムと水平方向の輝度ヒストグラムを算出する輝度ヒストグラム算出ステップと、
    前記輝度ヒストグラム算出ステップにおいて算出された輝度ヒストグラムに基づいて前記撮像範囲内の画像を分割する画像分割ステップと、
    前記画像分割ステップにおいて分割された画像内の基準パターンの辺を探索する基準パターン探索ステップとを含み、
    前記基準パターン形状算出ステップが、
    前記基準パターン探索ステップにおいて探索された辺に基づいて、前記基準パターンの形状を算出することを特徴とする画像調整方法。
  14. 請求項9において、
    前記各基準パターンが、
    前記各表示画像内の測定点の位置に配置された、背景画像の輝度と異なる輝度を有する所定形状のパターンであることを特徴とする画像調整方法。
  15. 請求項9乃至14のいずれかにおいて、
    前記画像調整ステップが、
    前記各表示画像の測定点における画像情報に基づいて、前記第1の表示画像及び前記第2の表示画像の少なくとも1つの輝度及び色度を調整する制御を行うことを特徴とする画像調整方法。
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