JP5296371B2 - 印刷用再剥離性粘着シート及びその製造方法 - Google Patents

印刷用再剥離性粘着シート及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、印刷用再剥離性粘着シート及びその製造方法に関する。
現在、屋外看板、サイン、車両広告などの広告分野において、需要者の要求にそれぞれ対応可能なインクジェット印刷方式の表示材料が広く普及しており、可塑化ポリ塩化ビニル樹脂フィルムは特別な表面処理をすることなく、優れたインク定着性を有することから広く用いられている。
上記表示材料は所定の被着体に一定期間に亘って貼着、表示された後に剥離、除去されて別の新しい表示材料と交換される。従って、表示材料は、一定期間に亘って被着体に確実に貼着している必要がある一方、一定期間経過後には被着体から容易に剥離、除去できることが必要であり、印刷用再剥離性粘着シートには中程度の粘着力を有する粘着剤が用いられている。
そして、表示材料の印刷に用いられる印刷インクとしては溶剤系インクが用いられており、溶剤系インクが表示材料に浸透することによって表示材料への印刷を可能としているものの、溶剤系インク中の溶剤が粘着剤層にまで浸透し、粘着剤層の凝集力を低下させてしまい、その結果、粘着剤層の粘着力が低下して表示材料が被着体から不測に剥離したり、或いは、表示材料を被着体から剥離する際に糊残りを生じるといった問題点が発生していた。
そこで、特許文献1では、粘着剤層とインク受理能を有する支持体とを有する印刷用再剥離型粘着シートであって、前記粘着剤層と前記支持体との間に、バリア層を有する印刷用再剥離型粘着シートが提案されている。
この印刷用再剥離型粘着シートのバリア層としては、実施例1にあるように、アルミニウム箔が用いられ、アルミニウム箔とポリ塩化ビニル樹脂シートとを接着剤を介して積層一体化しており、アルミニウム箔とポリ塩化ビニル樹脂シートとの接着一体化が不充分であり、印刷用再剥離型粘着シートを被着体から剥離する際にポリ塩化ビニル樹脂シートとアルミニウム箔とが不測に分離するといった問題点を有していた。
更に、アルミニウム箔を用いた場合、印刷用再剥離型粘着シートを伸ばした時にアルミニウム箔に割れを生じ、或いは、アルミニウム箔による着色のために表示材料の印刷の発色に制限があるといった問題点を有していた。
又、印刷用再剥離性粘着シートは、金属箔などからなるバリア層が硬いために柔軟性に欠け、曲面や複雑な表面形状を有する被着体に貼着させようとしても、被着体の表面形状に円滑に沿わせることができず、仮に印刷用再剥離性粘着シートを表面形状に沿わせた状態に貼着できたとしても、時間が経過するにつれて印刷用再剥離性粘着シートが被着体から剥離してしまうといった問題点を有していた。
特開2003−321657号公報
本発明は、溶剤系インクに含有される溶剤によって粘着剤層が侵されることがなく長期間に亘って所望の粘着性を維持すると共に、曲面や複雑な表面形状を有する被着体に対しても円滑に追従して美麗に貼着でき且つその状態を長期間に亘って確実に維持することができる印刷用再剥離性粘着シートを提供する。
本発明の印刷用再剥離性粘着シートは、支持シートの一面に粘着剤層が積層一体化されてなる印刷用再剥離性粘着シートであって、上記支持シートと上記粘着剤層との間に、ガラス転移温度が−50〜60℃である合成樹脂からなり且つ引張破断伸びが200〜500%である中間層が介在していることを特徴とする。
上記支持シート1としては、溶剤系インクを用いてインクジェット印刷方式やシルク印刷方式にて支持シート1表面に印刷した場合に、溶剤系インクが支持シートに浸透して溶剤系インクが垂れることなく定着できればよい。
なお、インクジェット印刷方式とは、低粘度の溶剤系インクの微少液滴を飛翔させてシートの表面層に付着させ、画像・文字などを印刷する印刷方式をいう。又、溶剤系インクとは、溶剤中に着色剤として染料又は顔料が溶解し或いは分散しているインクをいう。溶剤系インクを構成している溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、セルソルブアセテート、ブタノール、イソプロピルアルコール、トリエチレングリコール、トルエン、酢酸エチルなどが挙げられる。
このような支持シート1としては、溶剤系インクに可溶し或いは膨潤する合成樹脂シート、可塑剤や多孔質な添加剤が配合された合成樹脂シートなどが挙げられ、耐候性に優れていることからポリ塩化ビニル系樹脂シート、アクリル系樹脂シートが好ましく、可塑化されたポリ塩化ビニル系樹脂シート、可塑化されたアクリル系樹脂シートがより好ましく、可塑化されたポリ塩化ビニル系樹脂シートが特に好ましい。
そして、支持シート1の厚さは、薄いと、溶剤系インクの吸収性能が低下することがある一方、厚いと、印刷用再剥離性粘着シートが重くなり、被着体から剥離し易くなり或いは取扱性が低下することがあるので、40〜120μmが好ましい。
なお、上記支持シート1の形成方法としては、特に限定されず、例えば、流延成形、カレンダー成形、押出成形、インフレーション成形などが挙げられる。又、支持シート1には、必要に応じて、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、顔料、充填剤、多孔質フィラー、難燃化剤などが添加されてもよい。
更に、上記支持シート1は着色されたものを用いてもよく、公知の顔料を含有させてもよい。支持シート1に印刷を施した際の印刷の色再現性の観点から、酸化チタンなどの白色顔料を添加することが好ましい。
又、図1に示したように、上記支持シート1の一面には中間層2を介して粘着剤層3が積層一体化されている。即ち、支持シート1の一面に中間層2及び粘着剤層3がこの順序で積層一体化されている。
上記中間層2は、支持シート1に溶剤系インクを用いて印刷を施した時に溶剤系インクに含有される溶剤が粘着剤層3に浸透するのを防止するために、支持シート1と粘着剤層3との間に介在させられている。なお、中間層2は、単層であっても複数枚のシートが積層されたものであってもよい。
又、中間層2と粘着剤層3との一体性を向上させるために、中間層2における粘着剤層3に対向する面にプライマー層を設け、或いは、コロナ放電処理やプラズマ放電処理などの表面処理を施してもよい。
このように、支持シート1と粘着剤層3との間に、ガラス転移温度が−50〜60℃である合成樹脂からなり且つ引張破断伸びが200〜500%である中間層2を介在させて溶剤系インクに含有されている溶剤が粘着剤層3に浸透するのを防止しており、支持シート1に印刷を施した前後において、粘着剤層3の粘着物性は略維持される。
ここで、中間層を構成している合成樹脂のガラス転移温度は、低いと、屋外での高温環境下において、溶剤系インクに含有される溶剤の粘着剤層への浸透防止性能が低下することがある一方、高いと、中間層の柔軟性が低下し、印刷用再剥離性粘着シートの柔軟性が低下して、複雑な形状や曲面への施工が困難になるので、−50〜60℃に限定され、−20〜60℃が好ましく、−20〜50℃がより好ましい。
又、中間層2の引張破断伸びは、低いと、印刷用再剥離性粘着シートを被着体に貼着させる場合に印刷用再剥離性粘着シートに伸長力が加わったときに、中間層に亀裂が生じ、溶剤系インクに含有される溶剤の粘着剤層への浸透防止性能が低下する一方、高くても、効果は変わらないので、200〜500%に限定され、300〜500%が好ましい。
なお、中間層を構成している合成樹脂のガラス転移温度は、JIS K7121に準拠して測定されたものであり、中間層の引張破断伸びは、JIS K7113に準拠して測定されたものをいう。
従って、印刷用再剥離性粘着シートを被着体に貼着中に、印刷用再剥離性粘着シートと被着体との間に浮きや隙間が生じ或いは印刷用再剥離性粘着シートが被着体から剥離して脱落してしまうようなことがないと共に、所定期間が経過した後に印刷用再剥離性粘着シートを被着体から剥離するにあたっても、被着体表面に糊残りが発生することはない。
そして、中間層2は、ガラス転移温度が−50〜60℃である合成樹脂からなり且つ引張破断伸びが200〜500%であることから、印刷用再剥離性粘着シートは柔軟性に優れており、曲面や複雑な表面形状を有する被着体に対しても円滑に追従し美麗に貼着することができると共に、貼着後においても時間の経過に伴って印刷用再剥離性粘着シートが被着体から剥離することはなく、美麗な貼着状態を維持することができる。
上記中間層2を構成している合成樹脂としては、ガラス転移温度が−50〜60℃であればよく、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及び直鎖脂肪族ポリアミド樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つの合成樹脂であることが好ましく、直鎖脂肪族ポリアミド樹脂が好ましい。
そして、中間層2を構成している合成樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及び直鎖脂肪族ポリアミド樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つの合成樹脂である場合には、炭素数が4〜12のアルキレン基を主鎖に有していることが好ましい。これは炭素数が4〜12のアルキレン基を主鎖に有していることによって、中間層の柔軟性が向上し、印刷用再剥離性粘着シートを曲面や複雑な形状を有する被着体に円滑に貼着させることができるからである。
更に、中間層2は、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基及び水酸基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有している合成樹脂と、溶剤とを含有する塗料を支持シートの一面に塗布し乾燥させることによって形成されたものであることが好ましい。
中間層2を形成するための塗料を構成する溶剤としては、例えば、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、2−ブタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、β−オキシエチルメチルエーテル(メチルセロソルブ)、β−オキシエチルエーテル(エチルセロソルブ)、ブチル−β−オキシエチルエーテル(ブチルセロソルブ)、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエチレングリコールのモノエーテル類(セロソルブ類)、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのエステル類などが挙げられる。
上記の中でも、塗布時に支持シートの膨潤、溶解といった変質や、乾燥時の支持シートの収縮、変形といった変質を防止するために、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールといった炭素数が1〜3の低級アルコールを主溶剤として調整することで、溶剤によるアタック及び乾燥熱による支持シートの変質を防止でき、美麗な印刷用再剥離性粘着シートを得ることができる。
支持シートがポリ塩化ビニル系樹脂シートである場合、支持シートは溶剤によって変質し易いが、アルコール溶剤として、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの炭素数が1〜3である低級アルコールを用いた上記塗料を用いることによって、支持シートの変質をより確実に防止することができる。
そして、合成樹脂としては、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基及び水酸基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有している繰返し単位を分子中に好ましくは10モル%以上、より好ましくは20〜50モル%含有する直鎖脂肪族ポリアミド樹脂が好ましく、このような直鎖脂肪族ポリアミド樹脂は、炭素数が1〜3の低級アルコールに良好に溶解し、支持シートの変質を防止しながら支持シートの一面に均一に塗布させて均質な中間層を形成することができる。
上記繰返し単位としては下記式1で示された構造式であることが好ましく、下記式2で示された構造式であることがより好ましく、下記式2において、R3がメチル基であることが特に好ましい。
なお、式1中のR1、R2は、繰返し単位ごとに異なっていても同一であってもよい。式2中のR1〜R3は、繰返し単位ごとに異なっていても同一であってもよい。式3中のR4は、繰返し単位ごとに異なっていても同一であってもよい。
即ち、上記直鎖脂肪族ポリアミド樹脂としては、式1に示された構造式を有する繰返し単位と、式3で示された構造式を有する繰返し単位とを有し、且つ、式1に示された構造式を有する繰返し単位が分子中に好ましくは10モル%以上、より好ましくは20〜50 モル%含有しているものが好適に用いられる。
Figure 0005296371

(但し、R1は炭素数が4〜12のアルキレン基であり、R2は炭素数が1〜3のアルキレン基であり、Xは、アルコキシ基、カルボキシ基、アミノ基又は水酸基である。)
Figure 0005296371

(但し、R1は炭素数が4〜12のアルキレン基であり、R2は炭素数が1〜3のアルキレン基であり、R3は、炭素数が1〜4であるアルキル基である。)
Figure 0005296371

(但し、R4は炭素数が4〜12のアルキレン基である。)
更に、上記塗料には酸触媒が含有されていてもよい。このような酸触媒としては、例えば、シュウ酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。このように、塗料に酸触媒を含有させることによって、式1で示される繰返し単位間において縮合反応を生じさせて分子間に架橋構造を形成し、支持シートに印刷を施す際に用いられる溶剤系インク中の溶剤に対する耐性を向上させて、支持シート1に印刷を施した後における粘着剤層3の粘着物性の低下を確実に防止することができる。
そして、塗料中における酸触媒の含有量は、少ないと、架橋が充分にされない結果、溶剤系インク中の溶剤に対する中間層の耐性が低下することがある一方、多いと、合成樹脂中に均一に分散せず、中間層中に析出物が発生し或いは中間層の変色の原因となることがあるので、合成樹脂100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、1.5〜6重量部がより好ましい。
又、上記塗料には、アミノ基、スルファニル基、エポキシ基、イソシアネート基、アクリロイル基及びメタクリロイル基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有するアルコキシシラン化合物を含有させてもよく、このようなアルコキシシラン化合物としては、支持シートが可塑化されたポリ塩化ビニル系樹脂シートである場合には、アミノ基を有していることが好ましい。
このようなアルコキシシラン化合物を含有させることによって、支持シート1と中間層2との間の接着性を改善し、両者を強固に一体化することができ、印刷用再剥離型粘着シートを被着体から剥離する際に支持シート1と中間層2とが不測に分離するといった事態を防止することができる。
そして、塗料中におけるアルコキシシラン化合物の含有量は、少ないと、支持シートと中間層との間の接着性が充分に向上しないことがある一方、多いと、アルコキシシラン化合物の遊離物が発生し、その結果、溶剤系インク中の溶剤に対する中間層の耐性が低下することがあるので、合成樹脂100重量部に対して15〜60重量部が好ましく、20〜50重量部がより好ましい。
更に、上記中間層2には、支持シート1との間の一体性を向上させるために、ポリエステル系樹脂やポリウレタン系樹脂を含有させてもよい。
そして、支持シート1と中間層2との積層一体化は、中間層2を構成する合成樹脂シートを別途用意する場合には、例えば、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、ヒートシール法、接着剤を用いる方法などが挙げられ、支持シート1と中間層2との間に接着剤層を介在させる方法が好ましい。
上記接着剤層を形成する接着剤としては、粘着剤層と比較して高い接着力を有するものであれば、樹脂成分としては、特に限定されず、例えば、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤などが挙げられ、ウレタン系接着剤が好ましい。
なお、ウレタン系接着剤としては、例えば、三井化学ポリウレタン社から商品名「タケラック A−543」で市販されているものや、三井化学ポリウレタン社から商品名「タケラック A−606」で市販されているものと、イソシアネート系硬化剤(例えば、三井化学ポリウレタン社から商品名「タケネート A−50」で市販されている)とからなるものが挙げられる。
そして、上述した塗料を用いて中間層2を形成する場合には、支持シート1の一面に上記塗料を汎用の方法を用いて塗布し、塗料中のアルコール溶剤を蒸発、除去することによって支持シート1の一面に中間層2を形成する方法が挙げられる。
上記中間層2の厚みは、薄いと、溶剤系インク中の溶剤が粘着剤層にまで浸透し、粘着剤層の凝集力を低下させることがある一方、厚いと、印刷用再剥離性粘着シートの柔軟性が低下し、或いは、印刷用再剥離性粘着シートの重量が増加して取扱性が低下することがあるので、0.2〜20μmが好ましい。
更に、上記中間層2の一面には粘着剤層3が積層一体化されている。この粘着剤層3を構成している粘着剤としては、再剥離性を有しているものであれば、特に限定されず、例えば、エポキシ系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられ、接着性能の制御や再剥離性に優れていることから、アクリル系粘着剤が好ましい。なお、粘着剤層3上には通常、離型紙4が剥離可能に積層されている。
中間層2の一面に粘着剤層3を積層一体化させる方法は、特に限定されず、例えば、中間層2の一面に粘着剤を塗布して乾燥させる方法、離型紙上に粘着剤を塗布して乾燥させた後に、離型紙上の粘着剤を中間層2の一面に転写させて積層一体化させる方法などが挙げられる。なお、粘着剤を中間層2又は離型紙上に塗布する方法としては、グラビアロールコーター、ナイフコーター、コンマコーター、バーコーター、ダイコーターなどを用いた公知の方法が採用できる。
そして、粘着剤層3の粘着力は、低いと、印刷用再剥離性粘着シートを被着体に安定的に貼着することができないことがある一方、高いと、印刷用再剥離性粘着シートを被着体から剥離する際に、印刷用再剥離性粘着シートの剥離作業が困難となると共に、印刷用再剥離性粘着シートが切れてしまうことがあるので、3〜15N/25mmが好ましく、5 〜12N/25mmがより好ましい。なお、粘着剤層3の粘着力は、被着体にステンレス板(SUS304)を用い、JIS Z0237−2000の10.4.1「粘着剤の180度引きはがし粘着力」の方法に準拠して測定されたものをいう。
又、粘着剤層を構成する粘着剤のゲル分率は、低いと、粘着剤層の粘着力が低下して、印刷用再剥離性粘着シートを被着体に安定的に貼着することができないことがあると共に、印刷用再剥離性粘着シートを被着体から剥離した際に被着体に糊残りが発生することがある一方、高いと、粘着剤層の粘着力が低下して、印刷用再剥離性粘着シートを被着体に安定的に貼着することができないことがあるので、30〜80重量%が好ましい。
なお、粘着剤のゲル分率は下記の要領で測定されたものをいう。再剥離性粘着シートからスパチュラなどを用いて粘着剤層を引き剥がし、或いは、中間層の一面に転写させる前の離型紙上の粘着剤を剥離して試験片とし、この試験片の重量W1を測定する。
次に、室温に維持された酢酸エチル溶剤中に試験片を24時間に亘って浸漬した後、200メッシュの金網で濾過し、金網上に残った残渣の重量W2を真空乾燥させた上で測定し、下記式に基づいて粘着剤のゲル分率を算出する。
ゲル分率(重量%)=100×W2/W1
又、粘着剤層3の厚みは、薄いと、印刷用再剥離性粘着シートの被着体に対する粘着性が低下し、印刷用再剥離性粘着シートを被着体に安定的に貼着できないことがある一方、厚いと、印刷用再剥離性粘着シートを被着体から剥離する際に粘着剤が凝集破壊を生じて被着体への糊残りが発生し、或いは、印刷用再剥離性粘着シートの端部から粘着剤がはみ出して周囲を汚染することがあるので、5〜100μmが好ましい。
粘着剤層3の形態は特に限定されないが、印刷用再剥離性粘着シートの再剥離性を維持しつつ、粘着剤層に長期間に亘って所望の粘着性を維持させると共に、印刷用再剥離性粘着シートの被着体への貼着を容易にするべく、粘着剤層3の表面を凹凸面に形成してもよい。
このように、印刷用再剥離性粘着シートの粘着剤層3の表面を凹凸面とすることによって、印刷用再剥離性粘着シートを被着体に貼着させる際に、印刷用再剥離性粘着シートの粘着剤層3と被着体との対向面間に巻き込んだ空気を粘着剤層3と被着体との間に形成された隙間を通じて容易に排出し、印刷用再剥離性粘着シートをその粘着剤層3が被着体上に密着した状態に貼着することができる。
粘着剤層3の凹凸面の形態としては、特に限定されないが、例えば、(1)粘着剤層3の表面に複数本の溝部を所定間隔毎に互いに平行に形成したもの、(2)粘着剤層3の表面に複数本の溝部を格子状に形成したもの、(3)粘着剤層3の表面に碁盤目状に柱状の凸部を突設したもの、(4)粘着剤層3の表面に、例えば、不規則に屈曲した溝部が不規則に連なって形成された図2に示した如き溝部パターン31aと、この溝部パターン31aとは異なる溝部パターンであり且つ不規則に屈曲した溝部が不規則に連なって形成された図3に示した如き溝部パターン31bとが互いに非連通に且つ交互に形成されてなるものが挙げられ、上記(1)(2)(4)の形態が好ましい。上記(1)(2)の形態において、溝部が粘着剤層3の端面に開口していることがより好ましい。又、上記(4)の形態において、溝部パターン31a、31bの溝部が粘着剤層3の端面に開口していないことが好ましい。
粘着剤層3の表面に溝部や凸部を形成する要領としては、例えば、粘着剤層3の表面に、溝部の形成パターンに対応した凸条部が形成された型板を押し付ける方法、粘着剤層の表面に形成させる溝部や凸部を反転させた形態の凹凸部を離型紙上に形成し、この離型紙の凹凸面上に粘着剤を塗布して乾燥させる方法などが挙げられる。
上記印刷用再剥離性粘着シートの使用要領としては、印刷用再剥離性粘着シートの支持シートの表面にインクジェット印刷方式やシルク印刷方式などの公知の印刷方式にて溶剤系インクを用いて印刷を施した上で、印刷用再剥離性粘着シートをその粘着剤層によって所望の被着体に貼着させて用いられ、そして、所定期間が経過した後は、印刷用再剥離性粘着シートは、被着体から剥離除去される。
この際、本発明の印刷用再剥離性粘着シートは、支持シート1と粘着剤層3との間に中間層2を介在させており、印刷用再剥離性粘着シートにインクジェット印刷方式やシルク印刷方式にて溶剤系インクを用いて印刷を施した場合にあっても、溶剤系インクに含有されている溶剤が粘着剤層に達することはなく、粘着剤層が溶剤によって侵されて粘着物性の低下が生じる虞れはない。
従って、印刷用再剥離性粘着シートは、所定期間に亘って安定的に被着体に貼着し、被着体との間に浮きや隙間が生じることはなく、美麗な状態に貼着させておくことができると共に、所定期間が経過した後は、被着体から糊残りを生じることなく美麗に剥離、除去することができる。
しかも、印刷用再剥離性粘着シートは、その中間層に特定の中間層2を用いているので、柔軟性に優れており、曲面や複雑な表面形状を有する被着体に対しても円滑に表面形状に追従しながら被着体に対して隙間なく美麗に貼着し、更に、時間経過に伴って被着体に対して剥離するようなこともなく、長期間に亘って美麗な状態に被着体表面に確実に貼着させておくことができる。
本発明の印刷用再剥離性粘着シートは、支持シートの一面に粘着剤層が積層一体化されてなる印刷用再剥離性粘着シートであって、上記支持シートと上記粘着剤層との間に、ガラス転移温度が−50〜60℃である合成樹脂からなり且つ引張破断伸びが100〜500%である中間層が介在していることを特徴とするので、柔軟性に優れており、曲面や複雑な表面形状を有する被着体にも円滑に追従しながら美麗に貼着することができると共に、その状態を長期間に亘って安定的に維持することができる。
(実施例1)
支持シートとして、厚みが100μmの白色の可塑化されたポリ塩化ビニルシート(オカモト社製 商品名「OIY−120」)を用意した。
繰返し単位として、式4で示された構造式を有する繰返し単位と、式5で示された構造式を有する繰返し単位とを有し、且つ、式5で示された構造式を有する繰返し単位が分子中に30モル%有する変性6−ナイロン(鉛市社製 商品名「FR−101」)50重量部及びエチルアルコール950重量部を還流下にて60℃の温浴攪拌中に少量ずつ加えて均一に混合して塗料を得た。
Figure 0005296371
Figure 0005296371
次に、塗料に、p−トルエンスルホン酸1.5重量部及び3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製 商品名「KBM−603」)20重量部を加えて均一に攪拌、混合した。
そして、可塑化されたポリ塩化ビニルシートの一面に塗料を乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコートにて塗布して40℃で1分間に亘って乾燥させて、支持シートの一面に中間層を積層一体化させて積層シートを得た。なお、中間層を構成している変性6−ナイロンのガラス転移温度は20〜30℃であり、中間層の引張破断伸びは、400%であった。
一方、再剥離型アクリル系粘着剤(綜研化学社製 商品名「SKダイン MS−10」)と、硬化剤(日本ポリウレタン社製 商品名「コロネート L−28E」)とを100:2.94の重量比で混合した上で、上記再剥離型アクリル系粘着剤を離型紙(リンテック社製 商品名「K8シロPL」)の離型処理面上に乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布して110℃にて5分間に亘って乾燥して粘着剤層を得た。なお、離型紙の離型処理面には、図2に示すような凹凸が形成されており、溝幅は500μm、溝深さが25μmであった。
そして、上記積層シートの中間層上に上記剥離紙を粘着剤層が中間層に対向した状態に重ね合わせて、中間層上に粘着剤層を転写、積層一体化させて、可塑化されたポリ塩化ビニルシートの一面に中間層及び粘着剤層が順次、積層一体化されてなる印刷用再剥離性粘着シートを得た。なお、印刷用再剥離性粘着シートの粘着剤層上には剥離紙が剥離可能に積層されていた。
(実施例2)
3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製 商品名「KBM−603」)を20重量部の代わりに10重量部としたこと、可塑化されたポリ塩化ビニルシートの一面を20m/分、0.4kWの条件でコロナ放電処理したこと以外は実施例1と同様にして印刷用再剥離型粘着シートを得た。なお、中間層を構成している変性6−ナイロンのガラス転移温度は20〜30℃であり、中間層の引張破断伸びは、400%であった。
(比較例1)
厚みが12μmのポリエチレンテレフタレートシート(ユニチカ社製 商品名「エンブレット PET−12F」)を用意した。そして、ウレタン系接着剤(三井化学ポリウレタン社製 商品名「タケラック A−543」)と、硬化剤(三井化学ポリウレタン社製 商品名「タケネート A−50」)とを9:1の重量比で混合した上で、上記ウレタン系接着剤を上記ポリエチレンテレフタレートシートの一面に乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布し、110℃で2分間に亘って乾燥した後、ウレタン系接着剤上に、厚みが100μmの白色の可塑化されたポリ塩化ビニルシート(オカモト社製 商品名「OIY−120」)を重ね合わせて40℃にて48時間に亘って養生して積層シートを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートシートのガラス転移温度は70〜80℃であり、ポリエチレンテレフタレートシートの引張破断伸びは、130%であった。
又、上記積層シートのポリエチレンテレフタレートシート面に、20m/分、0.4kWの条件下にてコロナ放電処理を施した。一方、実施例1と同様の要領で、剥離紙の一面に粘着剤層を積層一体化させた。
次に、積層シートのポリエチレンテレフタレートシート上に剥離紙を粘着剤層がポリエチレンテレフタレートシートに対向した状態に重ね合わせて、剥離紙上の粘着剤層をポリエチレンテレフタレート上に転写させて40℃にて48時間に亘って養生して、ポリエチレンテレフタレート上に粘着剤層を積層一体化して印刷用再剥離型粘着シートを得た。
(比較例2)
積層シートの代わりに、白色の可塑化されたポリ塩化ビニルシート(オカモト社製 商品名「OIY−120」)を用い、この可塑化されたポリ塩化ビニルシートの一面に粘着剤層を転写させたこと以外は比較例1と同様にして印刷用再剥離型粘着シートを得た。
実施例及び比較例で得られた印刷用再剥離性粘着シートの可塑化されたポリ塩化ビニルシートの表面にインクジェットプリンター(Roland DG社製 商品名「SOLJET PROIII XC−540」)を用いて、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)のそれぞれが100%に設定された図をICCプロファイル「SFPLF」で2回重ね出力し(400%)、印刷面を室温にて1日に亘って乾燥させた。
得られた印刷用再剥離性粘着シートの粘着剤層を構成している粘着剤のゲル分率、並びに、得られた印刷用再剥離性粘着シートの粘着力、耐印刷性、再剥離性、シート強度、貼着性及び屈曲施工性を上記印刷の前後のそれぞれについて下記要領に基づいて測定し、その結果を表1に示した。
(粘着力)
被着体としてステンレス板(SUS304)を用意し、このステンレス板の表面に印刷用再剥離性粘着シートを貼付し、印刷用再剥離性粘着シートの粘着力をJIS Z0237−2000の10.4.1「粘着剤の180度引きはがし粘着力」の方法に準拠して測定した。
(耐印刷性)
印刷前後の印刷用再剥離性粘着シートの上記粘着力を比較し、印刷後の粘着力が印刷前の粘着力の60%以上である場合を○、印刷後の粘着力が印刷前の粘着力の60%未満である場合を×とした。
(初期再剥離性)
印刷用再剥離性粘着シートから縦25mm、横100mmの平面長方形状の試験片を切り出し、この試験片をステンレス板(SUS304)に貼付して室温にて3日間に亘って放置した。次に、試験片の長さ方向の端部を手で把持し、試験片をステンレス板から高速剥離した。そして、ステンレス板上に残った糊残り部分の面積S1(mm2)を測定し、下記式に基づいて糊残り度を算出して下記基準にて評価した。なお、試験片が途中で破断した場合は、ステンレス板上に残った試験片の粘着剤層は糊残り部分とした。
糊残り度(%)=100×S1/2500
○:糊残り度が10%未満であった。
△:糊残り度が10%以上で且つ50%未満であった。
×:糊残り度が50%以上であった。
(加熱促進試験後の再剥離性)
室温にて3日間に亘って放置する代わりに、60℃にて7日間に亘って放置したこと以外は初期剥離性と同様の要領で評価した。
(初期シート強度)
印刷用再剥離性粘着シートから縦25mm、横100mmの平面長方形状の試験片を切り出し、この試験片をステンレス板(SUS304)に貼付して室温にて3日間に亘って放置した。次に、試験片の長さ方向の端部を手で把持し、試験片をステンレス板から高速剥離した。そして、試験片を破断なく容易に剥離することができたものを◎、試験片を破断なく剥離することができたものを○、試験片が剥離途中に破断したものを×とした。
(加熱促進試験後のシート強度)
室温にて3日間に亘って放置する代わりに、60℃にて7日間に亘って放置したこと以外は初期シート強度と同様の要領で評価した。
(貼着性)
印刷用再剥離性粘着シートから縦25mm、横100mmの平面長方形状の試験片を切り出し、この試験片をステンレス板(SUS304)に貼付した。この際、試験片の長さ方向の端部10mmがステンレス板の端部から突出した状態となるようにした。この状態で室温にて1日間に亘って放置した後、ステンレス板から突出した試験片の端部を、ステンレス板上に貼付している試験片部分上に折り返して重ね合わせた。この状態において、ステンレス板上に貼付した試験片部分の貼付状態を目視観察し下記基準に基づいて評価した。
○:ステンレス板上に貼付した試験片部分に剥がれは発生しなかった。
×:ステンレス板上に貼付した試験片部分に剥がれが発生した。
(曲面施工性)
印刷用再剥離性粘着シートから縦100mm、横25mmの平面長方形状の試験片6を切り出した。
一方、被着体5として図4に示したように、断面台形状の突条部が20mm間隔毎に突設されてなるアルミニウム板を用意した。なお、突条は、高さHが5mmで、L1が20mm、L2が2mmであった。
この被着体5の突条部形成面における突条部間に図5に示したように試験片6をその粘着剤によって弛まないように張設した。しかる後、試験片6をドライヤーを用いて加熱しながら突条部間にある部分を被着体5に向かって押圧することによって、図6に示したように、試験片6を被着体5にその凹凸に沿わせた状態に貼着させた。
そして、試験片6を40℃下にて24時間及び5日間に亘って静置した後のそれぞれの試験片6の状態を目視観察し、試験片6が被着体5から剥離している部分の有無を調べた。試験片6が被着体5から全く剥離していなかった場合を「○」、試験片6が被着体5から少しでも剥離している部分があった場合を「×」とした。
Figure 0005296371
本発明の印刷用再剥離性粘着シートを示した縦断面図である。 粘着剤層の表面に形成される溝部パターンの一例を示した模式平面図である。 粘着剤層の表面に形成される溝部パターンの一例を示した模式平面図である。 曲面施工性試験で用いられた被着体の側面図である。 曲面施工性試験において、被着体上に試験片を張設した状態を示した側面図である。 屈曲施工性試験において、被着体上に試験片を貼着した状態を示した側面図である。
符号の説明
1 支持シート
2 非金属シート
3 粘着剤層
31a、31b 溝部パターン
4 離型紙

Claims (15)

  1. 支持シートの一面に粘着剤層が積層一体化されてなる印刷用再剥離性粘着シートであって、上記支持シートと上記粘着剤層との間に、ガラス転移温度が−50〜60℃である、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基及び水酸基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有している直鎖脂肪族ポリアミド樹脂からなり且つ引張破断伸びが200〜500%である中間層が介在していることを特徴とする印刷用再剥離性粘着シート。
  2. 中間層を構成している直鎖脂肪族ポリアミド樹脂が、炭素数が4〜12のアルキレン基を主鎖に有することを特徴とする請求項に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
  3. 前記直鎖脂肪族ポリアミド樹脂が変性6−ナイロンである請求項1に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
  4. 支持シートの厚みが40〜120μm、中間層の厚みが0.2〜20μm及び粘着剤層の厚みが5〜100μmであることを特徴とする請求項1に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
  5. 支持シートは溶剤系インクによる印刷が可能であることを特徴とする請求項1に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
  6. 支持シートの一面に粘着剤層が積層一体化されてなる印刷用再剥離性粘着シートであって、上記支持シートと上記粘着剤層との間に、ガラス転移温度が−50〜60℃である合成樹脂からなり且つ引張破断伸びが200〜500%である中間層が介在しており、前記中間層は、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基及び水酸基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有している、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及び直鎖脂肪族ポリアミド樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つの合成樹脂と、アルコール溶剤とを含有する塗料を支持シートの一面に塗布し乾燥させることによって形成されたものであることを特徴とする印刷用再剥離性粘着シート。
  7. 前記中間層を構成している合成樹脂が、炭素数が4〜12のアルキレン基を主鎖に有する合成樹脂である請求項に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
  8. 合成樹脂が、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基及び水酸基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有している繰返し単位を分子中に10モル%以上含有する直鎖脂肪族ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
  9. 繰返し単位が式1に示された構造式であることを特徴とする請求項に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
    Figure 0005296371
    (但し、R1は炭素数が4〜12のアルキレン基であり、R2は炭素数が1〜3のアルキレン基であり、Xは、アルコキシ基、カルボキシ基、アミノ基又は水酸基である。)
  10. Xがアルコキシ基であることを特徴とする請求項に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
  11. 塗料が、酸触媒を含有していることを特徴とする請求項に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
  12. 塗料が、アミノ基、スルファニル基、エポキシ基、イソシアネート基、アクリロイル基及びメタクリロイル基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有するアルコキシシラン化合物を含有していることを特徴とする請求項に記載の印刷用再剥離性粘着シート。
  13. 支持シートの一面に、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基及び水酸基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有しており、ガラス転移温度が−50〜60℃であるポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及び直鎖脂肪族ポリアミド樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つの合成樹脂と、アルコール溶剤とを含有する塗料を塗布し乾燥させることによって、引張破断伸びが200〜500%である中間層を積層一体化させた後、この中間層上に粘着剤を塗布し乾燥させることによって粘着剤層を積層一体化することを特徴とする印刷用再剥離性粘着シートの製造方法。
  14. 支持シートがポリ塩化ビニル樹脂シートであることを特徴とする請求項13に記載の印刷用再剥離性粘着シートの製造方法。
  15. アルコール溶剤が、炭素数が1〜3の低級アルコールであることを特徴とする請求項13に記載の印刷用再剥離性粘着シートの製造方法。
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