JP5295478B2 - 照明装置及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

Description

本発明は液晶表示装置に用いられる裏面光源である直下型バックライト装置に関するものである。

マイクロコンピュータ、テレビジョン受像機等の表示装置として利用されているＬＣＤ（Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｄｉｓｐｌａｙｌ 略語はＬＣＤ）は非発光性であるため、照明装置の様な光源を必要とする。

この様な照明装置としては、冷陰極管又は熱陰極管等の細径の蛍光管を用いるのが一般的であり、導光板の側面に蛍光管を配置し導光板のＬＣＤ面側から光を出射させるエッジライト方式と、筐体内部に反射板及び蛍光管を収納し、筐体開口部に配置した光透過拡散板に蛍光管からの直接光及び蛍光管からの光を反射板で反射させた光を光透過拡散板で入射拡散させて均一な面状光を出光させる様にした直下方式に大別される。

モニタ用、テレビジョン受像機用等の高輝度を必要とする用途においては、光の利用効率が高く、必要とする輝度、照光面積に応じて蛍光管の本数を自由に変えることが出来る直下方式が適している。

また直下方式照明装置に置いては、照光面の輝度の分布を均一にするために、蛍光管を平行にほぼ等しい間隔で配列し、この配置で蛍光管の本数を増やしていくことにより輝度分布の悪化を招くことなく容易に要求される輝度を得ることができる。

モニタ用、テレビジョン受像機用等の表示装置の大型化、高輝度化に伴い、蛍光管の本数も増え、コストも増えるという問題があり、コストを低くする目的として長い蛍光管を曲げ、平行に配列することにより、一本の蛍光管であたかも複数の蛍光管と同等の輝度および輝度分布を達成する方法がとられる。

しかしながら、上記の曲げ蛍光管では、曲げ部の単位照光面積あたりの蛍光管発光長さが非曲げ部の蛍光管発光長さに比べて大きくなるため、照光面の輝度の分布の悪化を招くことになる。

この改善として、蛍光管曲げ部は照光面の外に配置されているのが現状である。

上述の曲げ蛍光管を用いた直下方式照明装置において、蛍光管曲げ部は照光面の外に配置されているため、蛍光管曲げ部の光を照明装置に十分に活用できておらず、消費電力の低下やあるいは更なる輝度改善のための大きな課題である。

蛍光管からの光を照明装置に十分に活用するには、曲げ部も表示エリア内に配置する必要性があるが、先述したように曲げ部の単位照光面積あたりの蛍光管発光長さが非曲げ部の蛍光管発光長さに比べて大きくなるため、照光面内の輝度の分布が悪くなってしまう課題があった。

本発明の目的は、蛍光管曲げ部分の光利用効率を向上させつつ、照光面の輝度の分布も満足させる照明装置を提供することである。そのためには曲げ部からの強い光を照光面に有効に分散させるための手段が必要となる。

本願発明は、筺体に固定された蛍光管からの光を透過する光透過板を有する照明装置であって、前記蛍光管は少なくとも１箇所以上曲げることにより発光部が平行となされ、前記曲げ部分の少なくとも一部が照光面内に配置される。

そして、曲げ部からの強い光を照光面に有効に分散させるための手段として、前記光透過板と前記蛍光管の間に、プリズムの頂角が蛍光管軸方向になるように配置されたプリズムシートを備えることは有効であり、本願発明の照明装置は、前記光透過板と前記蛍光管の間に、プリズムの頂角が蛍光管軸方向になるように配置されたプリズムシートを有し、前記プリズムシートは前記蛍光管曲げ部分だけを覆い、且つ前記蛍光管の平行する発光部は覆わないように配置されたことを特徴とする。

請求項２は請求項１に記載の照明装置であって、前記プリズムシートのプリズムの頂辺方向を前記蛍光管軸方向と平行になるように配設されたことを特徴とする。

このように本発明によれば、筺体に固定された蛍光管からの光を透過する光透過板を有する照明装置において、蛍光管曲げ部分を少なくとも１箇所以上曲げることにより、蛍光管の発光部が平行となり、前記曲げ部分の少なくとも一部が照光面内に配置されているので蛍光管から出光される光を有効に利用する効果が大きい。

そして、かかる照明装置において、前記光透過板と前記蛍光管の間にプリズムの頂角が蛍光管軸方向になるように配置されたプリズムシートを配置し、かつ前記プリズムシートは前記蛍光管曲げ部分だけを覆い、且つ前記蛍光管の平行する発光部は覆わないように配置すると、前記プリズムシートに覆われた前記蛍光管曲げ部分以外でも蛍光管から出光される光を有効に利用することが出来る。

加えて前記の照明装置において、前記プリズムシートのプリズムの頂辺方向を前記蛍光管軸方向と平行になるように配置すると、前記蛍光管曲げ部分を覆う前記プリズムシートより前記蛍光管から出光される光の屈折方向が、蛍光管の発光軸方向と９０度の角をなす方向になり、さらに輝度の分布を均一に出来る効果も生まれる。

本発明の照明装置の実施例を図１、図２、図３、図４及び図５を参照して説明する。なお従来の照明装置と共通部位の説明は省略する

図１、図５を参照して実施例１を説明する。

図５は、従来のバックライト装置の正面図、断面図及び側面図である。図５において、１は筐体、２は蛍光管、３は光透過板、４は照光範囲、５は前記拡散板を固定すると共に周辺からの光の漏れを防ぐ前部筺体、６は前記蛍光管からの光を効率よく反射させるための反射シート、７は蛍光管２を保持する蛍光管保持筺体、８は前記光透過板と前記反射シートとの距離を一定に保つためのスペーサーである。

蛍光管２は該中央部で発光部が平行になるように曲げられ、蛍光管２の平行部分の巾と隣り合う蛍光管２の距離をほぼ等しくなるように配置されている。

図１は請求項１に記載された照明装置であり、図示したように蛍光管２の曲げ部は照光面４の内部に配置される。このため、蛍光管２の曲げ部から出光された光を照光面内で有効に利用することが可能となる。

図２を参照して実施例２を説明する。

図２は請求項２に記載された照明装置である。プリズムシート９は蛍光管２と光透過板３との間にプリズム面を下にし、蛍光管２の曲げ部分を覆うように配置され、蛍光管２の曲げ部分を保持する筺体７に固定されている。

図３、４を参照して実施例３を説明する。

図３は請求項３に記載された照明装置である。プリズムシート９のプリズム頂辺は、蛍光管軸方向と平行になるように配置されている。

蛍光管２と蛍光管２を出光した光とプリズムシート９の関係を図４に示す。蛍光管２を出光してプリズムシート９へ入光した光は、スネルの法則に従い屈折し、プリズムシート９を通して照光面と該９０度をなす方向へ出光することはできず、照光面と該９０度をなす照光面の正面輝度は低下し、結果としてプリズムシート９の配置された領域の正面輝度とプリズムシート９の無い領域の正面輝度の差を小さくすることが出来るようになり、照光面内の輝度バラツキを小さくすることが出来る。

本発明の実施例１による照明装置の正面図、側面図、及び図１（Ａ）のＢ−Ｂ断面矢視図である。 本発明の実施例２によるプリズムシート装着図である。 本発明の実施例３によるプリズムシートと蛍光管との関係を示す正面図、図３（Ａ）のＣ−Ｃ断面矢視図及び図３（Ｂ）のＤ部拡大図である。 本発明の実施例３によるプリズムシートと蛍光管及び蛍光管を出光した光との相対関係を示す断面図である。 従来の照明装置の正面図、側面図、及び図５（Ａ）のＡ−Ａ断面矢視図である。

符号の説明

１：筐体
２：蛍光管
３：光透過板
４：照光範囲
５：前部筺体
６：反射シート
７：蛍光管保持筺体
８：スペーサー
９：プリズムシート

Claims (2)

1. 筺体（１）に固定された蛍光管（２）からの光を透過する光透過板（３）を有する照明装置であって、前記蛍光管（２）は少なくとも１箇所以上曲げることにより、発光部が平行となされ、前記曲げ部分の少なくとも一部が照光面（４）内に配置され、前記光透過板（３）と前記蛍光管（２）の間に、プリズムの頂角が蛍光管方向になるように配置されたプリズムシート（９）を有し、前記プリズムシート（９）は前記蛍光管（２）の曲げ部分だけを覆い、且つ前記蛍光管（２）の平行する発光部は覆わないように配置されたことを特徴とする照明装置。
2. 前記プリズムシート（９）のプリズムの頂辺方向を前記蛍光管軸方向と平行になるように配設されたことを特徴とする請求項１に記載の照明装置。