JP5294641B2 - 密閉電池 - Google Patents

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Description

本発明は、密閉電池に関し、特に一方の極板の集電タブの構造を見直すことにより、耐衝撃性ないし耐振動性に優れ、電気自動車(EV)用、ハイブリッド電気自動車(HEV)用及び電動工具用として最適な非水電解質二次電池等の密閉電池に関する。
近年の環境保護運動の高まりを背景として二酸化炭素ガス等の排出規制が強化されている。そのため、自動車業界ではガソリン、ディーゼル油、天然ガス等の化石燃料を使用する自動車にだけでなく、EVやHEVの開発が活発に行われている。これらのEVやHEVの用途に使用する電池としては、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池や、ニッケル水素電池等の密閉電池が多く使用されるようになってきている。このような傾向は、電動工具の用途においても同様である。
これらのEV、HEV用電池ないしは工具用電池としては、自動車用ないし電動工具用としての基本的な性能、すなわち加速性、起動性等を十分に発揮させるために必要な短時間に大電力を取り出す能力、すなわち高出力化も必要である。ところが、高出力の放電を行うと、電池に大電流が流れるため、電池の内部での発熱が大きくなる。従って、EV、HEV用電池ないしは工具用電池としては、大型で、大容量であるだけでなく、短時間に大電流を取り出せることが必要とされることから、電池内部の電力損失を防止して発熱を低下させるために種々の改良が行われている。
従来の密閉電池における電池内部の電力損失を防止して発熱を低下させるための構成は、極板の芯体からの集電効率を上げることを課題とするものが多かった。この場合、集電タブの幅を広くして極板の芯体への取付面積を大きくすれば、極板の芯体からの集電効率を上げることができることは自明である。しかしながら、特に円筒形の巻回電極体を使用した密閉電池においては、単純に集電タブの幅を広くするという構成は、集電タブの取付面が曲面状となるため、円筒状の電池外装缶内への組み込みが困難となるので、そのまま採用することはできない。そのため、下記特許文献1に開示された円筒形二次電池の発明では、最内周側の電極の集電タブとして巻回電極体の作製時に使用される芯棒と同じ曲率半径に成形加工したものを使用している。
一方、下記特許文献2には、比較例として、負極集電タブと電池外装缶との間の接触抵抗を低減化するため、負極集電タブを負極芯体の巻き始め側と巻き終わり側の2本とした密閉電池が開示されている。そして、この下記特許文献2に開示されている密閉電池では、巻回電極体の作製後に巻き終わり側に設けた集電タブを巻き取り中心に向けて折り曲げ、電池外装缶の内側底部において巻き始め側の集電タブ、巻き終わり側の集電タブ及び電池外装缶の3層を溶接して電気的に接続している。
特許第2764958号公報 特開2007−220601号公報 実開平 5− 23414号公報
上記特許文献1に開示されている発明によれば、一応最内周側の電極と集電タブとの間の接触面積を大きくすることができるが、集電タブを巻回電極体の作製時に使用される芯棒と同じ曲率半径に成形加工する工程が別途必要となる。加えて、上記特許文献1には前記集電タブを電池外装缶の内側底部と接合することによって電気的に接続することについては何も示唆されていない。
また、上記特許文献2に開示されている発明では、集電タブは巻回電極体の巻き始め側及び巻き終わり側の両方で芯体と接続されている。そのため、集電タブの幅を従来例のものと同等としても、芯体の巻き始め側と電池外装缶の間及び芯体の巻き終わり側と電池外装缶の間の2通りの導電路が確保されるので、内部抵抗が小さい密閉電池が得られる。
しかしながら、EV用、HEV用ないし電動工具用の電池に要求される特性として、機械的強度が強いことや過酷な使用条件下での信頼性の確保がある。すなわち、EV用、HEV用ないし電動工具用の電池は、使用時に落下(特に、電動工具の場合)、衝撃及び振動に曝されるため、前述の特性が良好となるようにすることが必要である。そのため、製品としての密閉電池を出荷する前に振動試験、落下試験、ドラム試験(ドラム内回転試験)等が行われている。
上記特許文献2に開示されている非水電解質二次電池によれば、円筒状の巻回電極体が落下、衝撃ないし振動に曝されると、巻回電極体は電池外装缶内で振動する。電池外装缶と巻回電極体から引き出されている集電タブとは溶接によって電気的な導電性を保っているが、前述のような振動試験、落下試験、ドラム試験等において、溶接部分に金属疲労が発生し、集電タブが外れたり、内部抵抗が大きくなって製品として使用不可能な状態が生じることがある。
なお、上記特許文献3には、図6に示したように、電池が落下する等によって衝撃が加えられた場合に集電タブが切断してしまうことを防止するため、巻回電極体51の最外周側の電極52に取り付けた集電タブ53に凸状のたわみ部54を形成し、この集電タブ53のたわみ部54の先端部54'を電池外装缶55に接合した電池50の考案が開示されている。なお、図6は上記特許文献3に開示されている組立途中の電池の縦断面図である。しかしながら、上記特許文献3には、前記集電タブ53を電池外装缶55の底部と接合することによって電気的に接続することについては何も示唆されていない。
本発明は上述のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものである。すなわち、本発明は、巻回電極体の集電タブの構造を見直すことにより、集電タブと電池外装缶の内側底部との間の接合を行い易くし、しかも、耐衝撃性ないし耐振動性に優れ、EV用、HEV用及び電動工具用として最適な密閉電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の密閉電池は、正極芯体の両面に正極合剤層が形成された正極極板と負極芯体の両面に負極合剤層が形成された負極極板とがセパレータを挟んで巻回され、巻回軸の中心に空隙部が形成された巻回電極体を備え、前記巻回電極体は、最内周側に位置する一方の極板が最外周側にも位置するように巻回され、前記一方の極板の巻き始め側には、芯体露出部が形成されていると共に、前記巻き始め側の芯体露出部には巻き始め部集電タブが接合され、前記巻き始め部集電タブは、前記巻回電極体の前記空隙部に対応する位置で電池外装缶の内側底部に当接するように折り曲げられ、前記電池外装缶の内側底部に接合されている密閉電池において、前記巻き始め部集電タブは、前記巻回電極体の前記空隙部に弾性を有する形状部分を備えていることを特徴とする。
本発明の密閉電池によれば、前記巻き始め部集電タブは、前記巻回電極体の前記空隙部に弾性を有する形状部分が形成されている。そのため、本発明の密閉電池に対して落下、振動等による衝撃が加わっても、この衝撃は巻き始め部集電タブの弾性を有する形状部分で吸収されるので、巻き始め部集電タブと電池外装缶との間の接合部分が剥離する可能性が大きく減少すると共に、電池の内部抵抗が増加し難くなる。なお、本発明の密閉電池における巻き始め部集電タブの弾性を有する形状部分としては、弧形状、波形形状等の形状を採用することができる。また、本発明における「接合」とは、「溶接」だけではなく「圧接」も含み、更に、「溶接」には抵抗溶接、超音波溶接、レーザー溶接、電子ビーム溶接を含む。
なお、本発明の非水電解質二次電池における負極活物質としては、黒鉛、非晶質炭素などの炭素質材料を用いることができる。また、正極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵・放出することが可能なLiMO(但し、MはCo、Ni、Mnの少なくとも1種である)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物、すなわち、LiCoO、LiNiO、LiNiCo1−y(y=0.01〜0.99)、LiMnO、LiMn、LiCoMnNi(x+y+z=1)、又はLiFePOなどが一種単独もしくは複数種を混合して用いることができる。
また、非水電解液の溶媒(有機溶媒)としては、カーボネート類、ラクトン類、エーテル類、エステル類などが単独であるいは2種類以上を混合して使用することができる。これらの中では特に誘電率が大きく、非水電解液のイオン伝導度が大きいカーボネート類が好ましい。なお、非水電解質の溶質としては、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CFSO、LiC(CSO、LiAsF、LiClO、Li10Cl10、Li12Cl12など及びそれらの混合物を用いることができる。
なお、本発明の非水電解質二次電池の正極芯体としてはアルミニウム箔が、負極芯体としては銅箔が汎用的に使用され、また、電池外装缶や端子としてはステンレススチール等の鉄系の合金が汎用的に使用される。そのため、接合のし易さ、接合強度等を勘案すると、正極集電タブとしてはアルミニウムからなるものが好ましく、また、負極集電タブとしてはニッケル又はニッケル合金、銅−ニッケルの2層クラッド材ないしニッケル−銅−ニッケルの3層クラッド材が好ましい。
また、本発明の密閉電池においては、前記一方の極板の巻き終わり側の芯体露出部に巻き終わり部集電タブが接合され、前記巻き終わり部集電タブは前記巻回電極体の前記空隙部に対応する位置で前記電池外装缶の内側底部に当接するように折り曲げられ、前記巻き始め部集電タブ及び前記電池外装缶の内側底部と共に一体に接合されていることが好ましい。
係る態様の密閉電池によれば、集電タブの幅を従来例のものと同等としても、巻き始め部の芯体と電池外装缶の間及び巻き終わり部の芯体と電池外装缶の間の2通りの導電路が確保されるので、より内部抵抗が小さい密閉電池が得られる。
また、本発明の密閉電池においては、前記一方の極板の巻き始め側の芯体露出部は、前記空隙部の外周の1周以上3周未満とすることが好ましい。
係る態様の密閉電池によれば、最内周側は全て前記一方の極板の巻き始め側の芯体露出部となっているため、空隙部の径が小さくて前記芯体の弾性を有する形状部分が撓んで周囲の最内周側の極板と接触することがあっても、合剤層の剥離等の問題が生じることがなくなる。なお、前記一方の極板の巻き始め側の芯体露出部が前記空隙部の外周の1周未満であると、最内周側の極板の合剤層が空隙部側に露出してしまうため、第1の集電タブの弾性を有する形状部分が撓んで周囲の最内周側の極板と接触した際に合剤層の剥離等の問題が生じるので、好ましくない。更に、前記一方の極板の巻き始め側の芯体露出部が前記空隙部の外周の3周以上であると、最内周側の芯体露出部の占める体積が大きくなりすぎて電池の容量の低下に繋がるため、好ましくない。
また、本発明の密閉電池においては、前記巻き始め部集電タブは、前記電池外装缶との接合部分までの前記弾性を有する形状を含む部分が、前記一方の極板の巻き始め側の芯体露出部の巻き外側面に接合されているとすることができる。
係る態様の密閉電池によれば、前記集電タブは前記弾性を有する形状部分を含む部分が、前記一方の極板の巻き始め側の芯体露出部の巻き外側に接合されていることから、外部から強い振動等が加わっても前記弾性を有する形状部分の集電タブが前記芯体の変形に追随するため、集電タブが前記芯体から外れたり、内部抵抗が大きくなったりする可能性が大きく減少する。
また、本発明の密閉電池においては、前記密閉電池は非水電解質二次電池であり、前記一方の極板は負極極板であることが好ましい。
密閉電池としてのリチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池においては、一般に正極極板と負極極板の対向する部分での充電容量比(負極充電容量/正極充電容量)を1よりも大きく、例えば1.1程度とすることが行われている。従って、本発明のように最内周側に位置する一方の極板を負極極板とすると、この負極極板が最外周側にも位置するように巻回されているため、容易に負極極板の充電容量比を正極極板の充電容量比よりも大きくできるようになる。
以下、本願発明を実施するための最良の形態を各実施例及び比較例を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための密閉電池としての非水電解質二次電池を例示するものであって、本発明をこの非水電解質二次電池に特定することを意図するものではなく、本発明は特許請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなく種々の変更を行ったものにも均しく適用し得るものである。
なお、図1Aは実施例及び比較例の非水電解質二次電池で使用した正極極板の展開図であり、図1Bは同じく負極極極板の展開図である。図2は実施例1の非水電解質二次電池の縦断面図である。図3は実施例2の非水電解質二次電池の縦断面図である。図4は比較例1の非水電解質二次電池の縦断面図である。図5は比較例2の非水電解質二次電池の縦断面図である。
最初に、図1を用いて、実施例1、2及び比較例1、2に共通する正極極板、負極極板及び非水電解液の構成について説明する。
[正極極板の作製]
正極極板11は次のようにして作製した。まず、正極活物質としてのニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)とスピネル型マンガン酸リチウムを質量比1:1で混合した正極活物質90質量部と、導電剤としての黒鉛5質量部と結着剤としてのポリビニリデンフルオライド(PVdF)5質量部とをN−メチル−2−ピロリドンに分散させ、正極合剤スラリーを調製した。次に、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極芯体11aの両面に、正極芯体11aの中央部11b及び巻き終わり側端部11cが露出するように、前記正極合剤スラリーを塗工し、乾燥機内に通して上記有機溶剤を除去した後、ロールプレス機を用いて正極合剤層11dが形成された部分の厚さが100μmとなるように圧延した。次いで、正極芯体11aの中央部11bの露出面に例えばアルミニウム製の正極集電タブ11eを超音波溶接により取り付け、正極極板11を得た(図1A参照)。
[負極極板の作製]
負極極板12は次のようにして作製した。まず、負極活物質としての人造黒鉛粉末98質量%と、結着剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)及びスチレン−ブタジエンゴム(SBR)をそれぞれ1質量%ずつ混合し、水を加えて混練して負極合剤スラリーを調製した。次に、厚さが15μmの銅箔からなる負極芯体12aの両側に、負極芯体12aの巻き始め側端部12b及び巻き終わり側端部12cの両面が露出するように、前記負極合剤スラリーを塗工し、次いで乾燥機内に通して乾燥した後、ロールプレス機を用いて負極合剤層12dの厚さが100μmとなるように圧延した。次いで、負極芯体12aの巻き始め側端部12b及び巻き終わり側端部12cの露出面に例えば銅−ニッケルクラッド材(厚さ150μm)からなる負極集電タブ12e及び12eを、銅同士が対向するようにして、超音波溶接した。なお、負極合剤の塗布量は、設計基準となる充電電圧(4.2V)において、正極極板11と負極極板12の対向する部分での充電容量比(負極充電容量/正極充電容量)が1.1となるように調整した。
[巻回電極体の作製]
上記のようにして作製された正極極板11と負極極板12とポリエチレン樹脂からなる厚さ22μmの微多孔性セパレータ13とを、巻き取り機により巻回し、巻き終わり部に絶縁性の巻き止めテープを取り付け、実施例1、2及び比較例1、2の非水電解質二次電池10A〜10Dで使用する円筒状巻回電極体14を完成させた。なお、最内周側の負極芯体12bの露出部の長さは、空隙部18の外周の2周となるようにした。
[非水電解質の調製]
エチレンカーボネート(EC)15体積%、プロピレンカーボネート(PC)10体積%及びジメチルカーボネート(DMC)75体積%となるように非水混合溶媒を調製し、これにLiPFを1.0mol/Lの割合となるように溶解したものを非水電解液とした。
[実施例1の電池の作製]
上記のようにして作製された巻回電極体14の上下に中央に穴が開けられた絶縁板15及び16を配置し、負極極板12の巻き終わり側の負極集電タブ12eを先端部が電池外装缶17の底部に平行になるように適切な位置で折り曲げた。また、負極極板12の巻き始め側の負極集電タブ12eは、負極芯体12の露出部12bの巻き内側面に取り付けられ、中途を空隙部18側に弾性を有する形状、例えば、弧形状部分12fが形成されるように折り曲げると共に、先端部を電池外装缶17の底部に平行になるようにかつ巻き終わり側の集電タブ12eの先端部に重畳するように折り曲げた。このように折り曲げられた負極集電タブ12e及び12eを備えた巻回電極体14を、図2に示したように、円筒状の電池外装缶17内に挿入した。次いで、電池外装缶17の底部の内側に負極集電タブ12e及び12eを抵抗溶接することによって固定した。
更に、正極集電タブ11dの先端部を絶縁性の封口板19に取り付けられた正極端子20に超音波抗溶接し、電池外装缶内に上述の非水電解液を注入、真空含浸した後、封口板19の周囲をガスケット21で挟んで、電池外装缶17の開口端部をカシメることによって固定することにより実施例1の非水電解質二次電池10Aを作製した。この実施例1の非水電解質二次電池10Aは、直径が18mm、長さが65mmであり、設計容量は1200mAhであった。
[実施例2の電池の作製]
実施例2の非水電解質二次電池10Bは、実施例1で使用した巻き始め側の負極集電タブ12eにおいて、図3に示したように、最内周側の負極芯体12の露出部12bの巻き外側面に超音波溶接したものであり、その他の構成は実施例1の非水電解質二次電池10Aの場合と同様にして作製した。
[比較例1の電池の作製]
比較例1の非水電解質二次電池10Cは、図4に示したように、実施例1で使用した巻き始め側の負極集電タブ12eにおいて、電池外装缶17の底部とは垂直となるようにしたまま先端部を電池外装缶17の底部と平行になるように折り曲げたものであり、その他の構成は実施例1の非水電解質二次電池10Aの場合と同様にして作製した。
[比較例2の電池の作製]
比較例2の非水電解質二次電池10Dは、図5に示したように、実施例1で使用した巻き始め側の負極集電タブ12eを一度空隙部18側から遠ざかる方向に折り曲げた後、更に180°折り返したものであり、それ以降は実施例1の非水電解質二次電池10Aの場合と同様にして作製した。そのため、比較例2の非水電解質二次電池10Dでは、負極集電タブ12e'の折り返し部の全厚さが実施例1、2及び比較例1の非水電解質二次電池10A〜10Cにおける負極タブ12eに厚さと同等となるようにするため、負極集電タブ12e'の厚さは前記負極集電タブ12eの厚さの1/2とされている。
[内部抵抗の測定]
電池の内部抵抗は1kHz交流法で測定した。その結果を表1に纏めて示した。
[ドラム試験結果]
更に、上述のようにして初期内部抵抗を測定した実施例1、2及び比較例1、2の各非水電解質二次電池についてドラム試験を行った。使用したドラムは、直径23cmの八角形で、長さが34cmのものである。このドラム内に各電池試料を5個ずつ挿入し、毎分60回転で100分間ないし200分間回転を継続した後、それぞれの場合において内部抵抗値を測定し、内部抵抗値が初期測定値の120%以上上昇した電池の個数を調べた。結果を表1にまとめて示した。試験は2回実施し、合計10個とした。
Figure 0005294641
表1に示した結果から以下のことが分かる。すなわち、実施例1、2及び比較例1の電池は共に初期内部抵抗値は等しいが、比較例2の電池は初期内部抵抗値が他のものに比して大きかった。このような現象が生じた理由は、比較例2の電池では、負極集電タブ12e'の厚さは折り返し部を形成するために実施例1、2及び比較例1の負極集電タブ12eの厚さの1/2とされていることから生じたものである。
また、100分間のドラム試験の結果によると、実施例1、2及び比較例2の電池は共に全ての試料とも内部抵抗に変化はなかったが、比較例1の電池では内部抵抗が増大したものが10個中3個も生じた。更に、200分間のドラム試験の結果によると、実施例2の電池は全て内部抵抗に変化はなかったが、実施例1及び比較例2の電池では内部抵抗が増大したものが10個中2個生じ、比較例1の電池の場合では10個中6個も内部抵抗の増大が見られた。
従って、巻回電極体14の巻き始め部に取り付けられた負極集電タブ12eに、電池外装缶17との接合部分の間に弾性を有する弧形状部分12fを形成すると、外部から加わった振動等がこの弧形状部分12fで吸収されるので、電池外装缶17と負極集電タブ12eとの接合部分に外力が加わり難くなって金属疲労を防止することができ、延いては内部抵抗の増大化を抑制できることが分かる。更に、実施例1及び実施例2の結果を対比すると、巻回電極体14の巻き始め部に取り付けられた負極集電タブ12eを、極板の巻き始め側の芯体露出部12bの巻き外側面に接合すると、より内部抵抗の増大化を抑制できることが分かる。
なお、比較例2の非水電解質二次電池10Dは、実施例1の非水電解質二次電池10Aの場合と同様の内部抵抗の増大化傾向を備えていることから、外部から加わった振動等が負極集電タブ12e'の折り畳まれた部分で吸収されているものと認められる。しかしながら、比較例2の非水電解質二次電池10Dの負極集電タブ12e'の厚さが薄いために、初期内部抵抗値は大きくなっている。この場合、負極集電タブ12e'の厚さを増大化すれば、より初期内部抵抗値を減少させることが可能であるが、負極集電タブ12e'の厚さが増えた分だけ電池容量の低下に繋がるので、直ちには採用できない。
なお、上記実施例1及び2では、負極集電タブを負極極板の巻き初め側及び巻き終わり側の負極芯体の露出部に形成した例を示したが、本発明は少なくとも1つの集電タブを負極極板の巻き始め側の負極芯体の露出部に形成すれば、上述のような所定の作用効果を奏することができる。また、上記実施例1及び2では、集電タブの弾性を有する形状部分を弧形状部分12fとした例を示したが、波状とすることも可能である。
また、上記実施例1及び2では、弾性を有する形状部分を負極極板の巻き始め側の集電タブに形成した例を示したが、負極極板及び正極極板の配置を逆にし、正極極板の巻き始め側の正極芯体露出部に弾性を有する形状部分を形成してもよい。しかしながら、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池においては、一般に正極極板と負極極板の対向する部分での充電容量比(負極充電容量/正極充電容量)を1よりも大きく、例えば1.1程度とすることが行われているので、負極極板が最内周側に位置するようにすると、この負極極板が最外周側にも位置するように巻回できるため、容易に負極極板の充電容量比を正極極板の充電容量比よりも大きくできるようになる。
図1Aは実施例及び比較例の非水電解質二次電池で使用した正極極板の展開図であり、図1Bは同じく負極極板の展開図である。 実施例1の非水電解質二次電池の縦断面図である。 図3は実施例2の非水電解質二次電池の縦断面図である。 図4は比較例1の非水電解質二次電池の縦断面図である。 図5は比較例2の非水電解質二次電池の縦断面図である。 従来例の電池の組立途中の縦断面図である。
符号の説明
10A〜10D:非水電解質二次電池 11:正極極板 11a:正極芯体 11b:正極芯体 11c:巻き終わり側端部 11d:正極合剤層 11e:正極集電タブ 12:負極極板 12a:負極芯体 12b:巻き始め側端部 12c:巻き終わり側端部 12d:負極合剤層 12e、12e、12e':負極集電タブ 12f:弧形状部分 13:セパレータ 14:巻回電極体 15、16:絶縁板 17:電池外装缶 18:空隙部 19:封口板 20:正極端子 21:ガスケット

Claims (5)

  1. 正極芯体の両面に正極合剤層が形成された正極極板と負極芯体の両面に負極合剤層が形成された負極極板とがセパレータを挟んで巻回され、巻回軸の中心に空隙部が形成された巻回電極体を備え、
    前記巻回電極体は、
    前記一方の極板の巻き始め側には、芯体露出部が形成されていると共に、前記巻き始め側の芯体露出部には巻き始め部集電タブが接合され、
    前記巻き始め部集電タブは、前記巻回電極体の前記空隙部に対応する位置で電池外装缶の内側底部に当接するように折り曲げられ、前記電池外装缶の内側底部に接合されている密閉電池において、
    前記巻き始め部集電タブは、前記巻回電極体の前記空隙部に弾性を有する形状部分を備えていることを特徴とする密閉電池。
  2. 前記一方の極板の巻き終わり側にも芯体露出部が形成され、前記一方の極板の巻き終わり側の芯体露出部に巻き終わり部集電タブが接合され、前記巻き終わり部集電タブは前記巻回電極体の前記空隙部に対応する位置で前記電池外装缶の内側底部に当接するように折り曲げられ、前記巻き始め部集電タブ及び前記電池外装缶の内側底部と共に一体に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の密閉電池。
  3. 前記一方の極板の巻き始め側の芯体露出部は、前記空隙部の外周の1周以上3周未満としたことを特徴とする請求項1に記載の密閉電池。
  4. 前記巻き始め部集電タブは、前記電池外装缶との接合部分までの前記弾性を有する形状を含む部分が、前記一方の極板の巻き始め側面の芯体露出部の巻き外側面に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の密閉電池。
  5. 前記密閉電池は非水電解質二次電池であり、前記一方の極板は負極極板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の密閉電池。
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