JP5292962B2 - 表面処理鋼板及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、主に電気製品に用いられる表面処理鋼板であり、特に、亜鉛を含有するめっきを施すことなく、良好な耐食性を有することができる表面処理鋼板及びその製造方法に関するものである。
薄型テレビ用パネル等の電気製品に用いられるプレコート鋼板(塗装鋼板)としては、例えば特許文献1に開示されているように、鋼板の表面にめっき層を形成し、該めっき層上に、直接又は化成皮膜を介して、所定の樹脂を含有する皮膜を形成してなる塗装鋼板が挙げられる。特許文献1の塗装鋼板は、前記めっき層や樹脂被膜の作用によって、良好な耐食性を実現することができる。
ここで、前記めっき層の種類としては、その用途によっても異なるが、良好な耐食性を有する点や、コストの点などから、亜鉛系のめっき層を設けた鋼板、例えば、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板又はアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板等を用いるのが一般的である。しかしながら、かかる亜鉛系めっき層は、近年の亜鉛原料価格高騰のため、製品コストをアップさせること、および鋼板リサイクルの際にできるだけ鋼板成分以外の元素を排除したいという観点から、前記鋼板表面に亜鉛めっき層を形成しない表面処理鋼板が望まれている。
前記亜鉛系めっき層を設けない鋼材として、例えば特許文献2に、鋼材を脱脂処理工程と、酸化処理によって前記鋼材の表面を凹凸化する工程と、変性ポリオレフィン樹脂をコーティングする工程によって製造される鋼材が挙げられる。
しかしながら、特許文献2の鋼材のように、樹脂層(特許文献2では変性変性ポリオレフィン樹脂層)を厚く鋼材表面に形成することができるのであれば、一定の耐食性を有することは可能であるものの、家庭用電気製品等に用いる場合、十分な厚さの樹脂層を鋼板表面上に形成することが難しく、コストの点からも好ましくないことから、亜鉛系めっき層を形成しない限り、所望の耐食性を得ることができないと考えられている。
特開2007−119858号公報 特開平3−80969号公報
本発明の目的は、有機樹脂層の膜厚が薄い場合であっても、亜鉛系めっき層を形成することなく、良好な耐食性を備える表面処理鋼板及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するため検討を重ねた結果、素地鋼板として硝酸水溶液で酸洗処理した鋼板を用い、その鋼板の酸洗処理面上に、有機インヒビター溶液を塗布・乾燥させて有機インヒビターからなる層を形成し、該有機インヒビター層上に、膜厚が5μm以下の有機樹脂層を形成することで、前記酸洗処理及び前記有機インヒビター層の作用によって、前記鋼板表面上に緻密な保護膜が形成されるため、有機樹脂層の膜厚が5μm以下と薄い場合であっても、鋼板表面に亜鉛系めっき層を形成することなく、良好な耐食性を備える表面処理鋼板が得られることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)地鋼板の少なくとも片面に対して、常温の5〜40mass%硝酸水溶液に30秒未満の間浸漬させる酸洗処理を施した後、水洗、乾燥させ、その後、鋼板の酸洗処理面に、有機インヒビター溶液を塗布・乾燥させて有機インヒビターからなる層を形成し、該有機インヒビター層上に、膜厚が5μm以下の有機樹脂層を形成したことを特徴とする表面処理鋼板。
)前記有機インヒビターは、1,5−ジフェニルカルボノヒドラジド、N,N‘−ジフェニルエチレンジアミン又はジチオオキサミドである上記(1)記載の表面処理鋼板。
)前記有機樹脂は、エポキシ系樹脂である上記(1)又は(2)記載の表面処理鋼板。
)前記有機樹脂層が、防錆顔料を含有する上記(1)〜()のいずれか1項記載の表面処理鋼板。
)鋼板の少なくとも片面に対して、常温の5〜40mass%硝酸水溶液に30秒未満の間浸漬させる酸洗処理を施した後、水洗、乾燥させ、その後、鋼板の酸洗処理面に、有機インヒビター溶液を塗布・乾燥させて有機インヒビター層を形成した後、有機樹脂を含有する塗料を塗布・乾燥させて有機樹脂層を形成することを特徴とする表面処理鋼板の製造方法。
)前記有機樹脂は、エポキシ系樹脂である上記()記載の表面処理鋼板の製造方法。
本発明によれば、有機樹脂層の膜厚が薄い場合であっても、亜鉛系めっき層を形成することなく、良好な耐食性を備える表面処理鋼板及びその製造方法を提供することが可能となった。
以下、本発明の構成と限定理由を説明する。
本発明に従う表面処理鋼板は、硝酸水溶液で酸洗処理した素地鋼板の少なくとも片面に、有機インヒビターからなる層を形成し、該有機インヒビター層上に、膜厚が5μm以下の有機樹脂層を形成したことを特徴とする表面処理鋼板である。
本発明の表面処理鋼板は、硝酸水溶液で酸洗処理を施した素地鋼板を用いることを特徴とする。硝酸水溶液で酸洗処理を施すことにより、素地鋼板表面に緻密な保護膜が形成される。さらに酸洗処理を施した表面上に、有機インヒビター層を形成することにより、有機インヒビターが鋼板表面に存在する微小な欠陥部を被覆することにより、亜鉛系めっき層を形成することなく良好な耐食性を備えることが可能となる。また、基板となる鋼板は、前記酸洗処理を施すことができる鋼板であれば特に限定はなく、用途に応じ適宜選択できる。
なお、前記鋼板の酸洗処理表面は、常温の硝酸水溶液(5〜40mass%)に、前記鋼板を30秒未満の間浸漬させた後、水洗し、乾燥させることにより形成することができる。ここで、前記硝酸水溶液の濃度を5〜40mass%に限定したのは、濃度が5mass%未満の場合、鋼板表面上に前記緻密な保護膜が形成されにくいため、耐食性が低下し、一方、濃度が40mass%を超えると、前記鋼板が激しく反応するため、表面にムラ模様が発生し、外観を著しく低下させるためである。また、浸漬時間を30秒未満としたのは、30秒以上の場合、前記鋼板表面にムラ模様が発生し、外観を著しく低下させるからである。
また、本発明の表面処理鋼板は、前記酸洗処理した素地鋼板の表面に、有機インヒビターからなる層を形成したものである。この有機インヒビターからなる層は、耐食性効果を高めるために設けられる層である。前述の効果を得るためには、有機インヒビターからなる層の膜厚は0.01〜0.3μmであることが好ましい。有機インヒビターの種類については、腐食抑制剤として作用するものであれば特に限定されないが、特に高い耐食性効果を奏することができる点から、1,5−ジフェニルカルボノヒドラジド、N,N‘−ジフェニルエチレンジアミン又はジチオオキサミドであることがより好適である。
なお、前記有機インヒビターからなる層は、前記素地鋼板の酸洗処理面に、ロールコーター、バーコーター等によって有機インヒビター溶液を塗布し、乾燥させることで形成することができる。なお、有機インヒビター層は、連続した層であってもよいし、不連続の島状となってもよいが、より優れた耐食性を得るためには、連続した層であることが好ましい。
また、本発明の表面処理鋼板は、前記有機インヒビター層上に、有機樹脂層を形成したものである。この有機樹脂層は、前記鋼板表面に、耐食性や、耐疵付き性、意匠性などを備えることができるように設けられる層であり、有機樹脂からなる層であれば特に限定されることはないが、前記鋼板の酸洗表面との相乗効果によって高い耐食性を得ることができる点から、エポキシ系樹脂を用いることが好ましい。
さらに、前記有機樹脂層の膜厚は5μm以下とする必要がある。膜厚が5μmを超えると、鋼板表面の電気抵抗が高くなるため、アース性が著しく低下し、さらに製造コストが高騰するという問題が発生するためである。また、前述の有機樹脂層の効果を得るためには、膜厚は0.3μm以上とすることが好ましい。
なお、前記有機樹脂層は、前記有機インヒビター層上に、前記有機樹脂を含有する塗料を塗布し、乾燥させることによって形成することができる。
また、前記有機樹脂層は、防錆顔料を含有することが好ましい。防錆顔料を含有すれば、さらに耐食性を向上させることができるためである。なお、前記防食顔料の種類は、特に限定はしないが、さらなる耐食性向上の点で、リンモリブデン酸アルミニウム、リン酸亜鉛又はトリポリリン酸アルミニウムを用いることがより好適である。
なお、本発明の表面処理鋼板は、GDSを用いて前記硝酸酸洗処理後の素地鋼板表面から深さ方向に分析し、所定のFe強度を得るまでに要する時間が、前記酸洗処理を施していない鋼板に対して、2〜10倍の範囲であることが好ましい。
ここで、前記GDSとは、グロー放電発光分光分析装置のことをいい、測定時間(秒)と光強度(V)との関係によって、表面からの所定の深さ位置にある各元素の濃度を知ることができるものである。そのため、GDSによる分析を行った場合、所定のFe強度を得るまでに要する時間が長ければ、その分、Feに到達するために要するエネルギーが必要となるということであるため、耐食性についても高くなる。また、所定のFe強度を得るまでに要する時間を2〜10倍の範囲としたのは、2倍未満の場合、前記保護膜がほとんど形成されないため、酸洗処理を施していない鋼板と比べて耐食性に大きな効果を奏することができないためであり、一方、10倍を超えると、耐食性については高くなるものの前記鋼板の表面にムラ模様が形成され、外観が著しく低下するためである。
図1は、GDS(グロー放電発光分光分析装置)を用いて硝酸酸洗処理後の素地鋼板表面から深さ方向に分析した各原素(O、C及びFe)の強度(V)と分析時間(秒)との関係を示したグラフであり、(a)は20mass%の硝酸水溶液を用いて10秒間、酸洗処理を施した素地鋼板の分析結果を示したものであり、(b)は酸洗処理を施していない冷延鋼板についての分析結果を示している。図1(a)に示すように、本発明の素地鋼板は、所定の酸洗を施していない鋼板(図1(b))に比べて、所定のFe強度(例えば5V)を得るまでに要する時間が3倍以上長いことがわかる。
また、前記所定のFe強度は4.5Vであり、その強度が得られるまでの時間が5〜30秒の範囲であることが好ましい。所定のFe強度を4.5Vとしたのは、目標強度が得られるまでの時間を読み取りやすいためであり、強度が得られるまでの時間を5〜30秒としたのは、5秒未満では、前記保護膜がほとんど形成されていないため十分な耐食性を備えることができない恐れがあり、30秒を超えると、表面にムラ模様が形成され、外観が著しく低下するためである。
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
本発明の実施例について説明する。
(実施例1〜10及び比較例3〜5)
板厚0.8mmの冷延鋼板の片面に、前処理として、オルソ珪酸ソーダ(60g/L)添加のアルカリ脱脂液(液温:70℃)中で、対極をステンレス板として電流密度:5A/dmで30秒間の電解脱脂を施した後、水洗し、表1に示す条件の硝酸水溶液中に、所定時間(表1参照)浸漬させて酸洗した後、水洗、乾燥させた。
上記の酸洗処理後、所定の有機インヒビター溶液を、前記硝酸酸洗処理した素地鋼板の表面に塗布し、乾燥させることにより、表1に示す構成の有機インヒビター層を形成した。その後、有機樹脂及び必要に応じて防錆顔料を含有する塗料を、前記有機インヒビター層上に塗布し、乾燥させることにより、表1に示す構成の有機樹脂層を形成し、サンプルとなる表面処理鋼板を製造した。
なお、製造した各サンプルについて、GDSによって、前記酸洗処理後の表面から深さ方向に分析し、所定のFe強度(4.5V)が得られるまでの時間(秒)を測定し、酸洗処理を施さない鋼板(比較例1)に対する割合を、表1に示す。
また、前記有機インヒビター層及び前記有機樹脂層の膜厚(μm)は、断面を光学顕微鏡又は電子顕微鏡を用い、1視野につき任意の3箇所の膜厚を測定し、少なくとも5視野で、合計15箇所以上で測定した膜厚の平均値とする。
(比較例1)
比較例1は、所定の酸洗処理を施さないこと以外は、実施例1と同様の条件によって、サンプルとなる表面処理鋼板を製造した。
(比較例2)
比較例2は、実施例1と同様の鋼板に対して、実施例1と同様の前処理を施した後、水洗し、濃度が10mass%、温度が常温の塩酸水溶液中に、60秒間浸漬させて酸洗したこと以外は、実施例1と同様の条件によって、サンプルとなる表面処理鋼板を製造した。
Figure 0005292962
以上のようにして得られた各表面処理鋼板のサンプルについて各種試験を行った。本実施例で行った試験の評価方法を以下に示す。
以上のようにして得られた各表面処理鋼板のサンプルについて各種試験を行った。本実施例で行った試験の評価方法を以下に示す。
(評価方法)
(1)耐食性
実施例及び比較例の各サンプルについて、以下の耐食性評価を行った。具体的には、各サンプルに対して、1週間に2度の周期で、人工海塩を付着させて(付着量:10mg/m2)、絶対温度がほぼ一定となる乾燥環境(60℃、35%RH)と湿潤環境(40℃、95%RH)の乾湿繰り返しを移行時間1時間として、3時間ずつ保持し、2週間放置した後、各サンプルの表面の状態を観察し、以下の基準に従って評価した。評価結果を表2に示す。
○:赤錆発生面積率10%未満
×:赤錆発生面積率10%以上
さらに、実施例1、比較例1及び比較例2のサンプルについて、外観を撮影した写真を図2に示す。図2(a)が実施例1のサンプル、(b)が比較例1のサンプル、(c)が比較例2のサンプルについての写真である。
(2)耐指紋性
実施例及び比較例の各サンプルについて、JIS K 2246:2007に規定される人工指紋液に、20℃雰囲気下で1分間浸漬し、浸漬前後の色差(ΔE)について、耐指紋性の評価をした。以下の評価基準に従って評価し、評価結果を表2に示す。
なお、ΔEは、日本電気(株)社製カラーコンピュータで測定されるL値、a値、b値を用いて、以下の計算式に従い算出したものである。
Figure 0005292962
、a、b:試験前の値、L、a、b:試験後の値
○:ΔE≦2
×:2<ΔE
(3)放熱性
実施例及び比較例の各サンプルについて、アクリル樹脂板(板厚2mm)で組立てた、筐体の内面(側面および底面)にアルミホイルを貼り、完全に被覆した。筐体の内部底面中央に設置したアルミ架台の上に底面より10mmの高さに位置するように、シリコンラバーヒーターをセットした。なお、各サンプルは、縦300mm、横300mmの大きさに切り出して筐体の天板として用い、筐体の上面開口部(側面上端部)に設置されたパッキングに接するように載せ、密封した。下記のシース型白金抵抗温体とヒーターとの間の空間に、該ヒーターから該シース型白金抵抗測温体への直接輻射防止用アルミホイル(縦200mm、横200mm)を、シリコンラバーヒーターの直上、かつ、底面から35mmの定置に、底面と平行に設置し、その位置を維持できるようにアルミホイルの4角を針金で支えた。
そして、天板から鉛直下方向に35mm離れ、かつ、アルミホイルから鉛直上方向に40mm離れた筐体内部にシース型白金抵抗測温体(直径1.6mmφ、長さ150mm)を筐体の側面から水平を保つように差込み、筐体内部の水平方向の中央部、天板から鉛直下方向に、35mmの付近の温度を測定できるようにした後、直流安定化電源から電圧を供給し、発熱させた(入力65V×705mA=45.8W)。
筐体内部温度の変化をデータロガーに記録し、筐体の内部温度が定常状態に達したときの温度から天板の吸放熱性を判定した。評価基準を以下に示し、評価結果を表2に示す。
○:電気亜鉛めっき板に比べて温度低下が5℃以上
×:電気亜鉛めっき板に比べて温度低下が5℃未満
(4)外観
実施例及び比較例の各サンプルについて目視による外観の評価を行った。評価基準を以下に示し、評価結果を表2に示す。
○:外観にムラなし
×:外観にムラあり
表2の結果から、実施例1〜10の表面処理鋼板は、比較例1〜5の表面処理鋼板に比べ、いずれも良好な耐食性、耐指紋性、放熱性及び外観を有していることがわかる。また、図2(a)〜(c)からも、実施例1の表面処理鋼板が、比較例1及び2の表面に比べて耐食性に優れていることが分かる。
Figure 0005292962
本発明によれば、有機樹脂層の膜厚が薄い場合であっても、亜鉛系めっき層を形成することなく、良好な耐食性を備える表面処理鋼板及びその製造方法を提供することが可能である。
GDS(グロー放電発光分光分析装置)を用いて硝酸酸洗処理後の素地鋼板表面から深さ方向に分析した各原素(O、C及びFe)の強度(V)と分析時間(秒)との関係を示したグラフであり、(a)は20mass%の硝酸水溶液を用いて10秒間、酸洗処理を施した素地鋼板の分析結果を示したものであり、(b)は酸洗処理を施していない冷延鋼板についての分析結果を示す。 実施例1、比較例1及び比較例2のサンプルについて、外観を撮影した写真であり、 (a)が実施例1のサンプル、(b)が比較例1のサンプル、(c)が比較例2のサンプルを示す。

Claims (6)

  1. 地鋼板の少なくとも片面に対して、常温の5〜40mass%硝酸水溶液に30秒未満の間浸漬させる酸洗処理を施した後、水洗、乾燥させ、その後、鋼板の酸洗処理面に、有機インヒビター溶液を塗布・乾燥させて有機インヒビターからなる層を形成し、該有機インヒビター層上に、膜厚が5μm以下の有機樹脂層を形成したことを特徴とする表面処理鋼板。
  2. 前記有機インヒビターは、1,5−ジフェニルカルボノヒドラジド、N,N‘−ジフェニルエチレンジアミン又はジチオオキサミドである請求項記載の表面処理鋼板。
  3. 前記有機樹脂は、エポキシ系樹脂である請求項1又は2記載の表面処理鋼板。
  4. 前記有機樹脂層が、防錆顔料を含有する請求項1〜のいずれか1項記載の表面処理鋼板。
  5. 鋼板の少なくとも片面に対して、常温の5〜40mass%硝酸水溶液に30秒未満の間浸漬させる酸洗処理を施した後、水洗、乾燥させ、その後、鋼板の酸洗処理面に、有機インヒビター溶液を塗布・乾燥させて有機インヒビター層を形成した後、有機樹脂を含有する塗料を塗布・乾燥させて有機樹脂層を形成することを特徴とする表面処理鋼板の製造方法。
  6. 前記有機樹脂は、エポキシ系樹脂である請求項記載の表面処理鋼板の製造方法。
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