JP5291614B2 - 結晶ロイコトリエンb4 - Google Patents

結晶ロイコトリエンb4 Download PDF

Info

Publication number
JP5291614B2
JP5291614B2 JP2009502108A JP2009502108A JP5291614B2 JP 5291614 B2 JP5291614 B2 JP 5291614B2 JP 2009502108 A JP2009502108 A JP 2009502108A JP 2009502108 A JP2009502108 A JP 2009502108A JP 5291614 B2 JP5291614 B2 JP 5291614B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leukotriene
crystalline
ltb
crystal
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009502108A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009531392A (ja
Inventor
カロル ホルバート、
Original Assignee
エルティビーフォー スウェーデン アーベー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エルティビーフォー スウェーデン アーベー filed Critical エルティビーフォー スウェーデン アーベー
Publication of JP2009531392A publication Critical patent/JP2009531392A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5291614B2 publication Critical patent/JP5291614B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C59/00Compounds having carboxyl groups bound to acyclic carbon atoms and containing any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, groups, groups, or groups
    • C07C59/40Unsaturated compounds
    • C07C59/42Unsaturated compounds containing hydroxy or O-metal groups
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明はロイコトリエンBおよびその結晶形態に関する。本発明はさらに、前記結晶ロイコトリエンBの医薬製剤に関する。
ロイコトリエンB,5S,12R−ジヒドロキシ−6,8,10,14(Z,E,E,Z)−エイコサテトラエン酸は、炭素数20のテトラ不飽和脂肪酸であり、比較的不安定な分子である。ヒトおよび動物への投与に適した、pH7.0−7.6におけるロイコトリエンB(LTB)の等張水溶液は、2℃から25℃(および25℃以上)の範囲の温度で保管された場合、短期間(数週間から数か月)のみ安定である。実際のところLTBの薬剤は、様々の可能な構造変化のなかでも、酸化、二重結合の異性化(LTBは2つのシス二重結合と2つのトランス二重結合を含む)、エピマー化(LTBは2つのキラル中心を含む)、エステル化(LTBはカルボキシル基を含む)、ラクトン化、を受けやすい。
LTBの薬剤は、多大な医薬的用途を有するが、動物またはヒトにおける治療薬としてのその使用には、2℃から25℃の温度の溶液中でのその不十分な安定性および貯蔵期間ゆえに、問題がある。
固体LTBの製剤はこれまで報告されていない。実際、遊離LTBが室温では油性の物質であることが業界で知られている(Kerdesky et al.,J.Org.Chem.,Vol.58,1993,3516−3520および米国特許第4,873,024号)。Kobayashi et al.,J.Org.Chem.,Vol.55,1990,5324−5335では、固体のロイコトリエンBに対する25−28℃の融点が報告されている。業界では結晶LTBは報告されておらず、固体製剤に適したLTBの固体形態についてはなんらの示唆も与えられていない。
ヒトおよび動物の感染および癌の予防および治療のための治療薬としてのLTB薬剤の潜在的可能性を考えれば、固体医薬製剤に適したLTBの新規な形態を与えることが高く望まれる。
本発明の発明者は驚くべきことに、79℃もの高い融点を有するLTBの新規な結晶形態を見出した。したがって、本発明の一側面は、結晶形態のロイコトリエンBまたはその水和物に関する。新規な結晶形態のロイコトリエンBは、その高い融点により、薬学的組成物を調製する上で従来技術に対する特別な利点を与える。本発明の他の側面は、結晶ロイコトリエンBを含む組成物またはその水和物、および薬学的に許容できる担体に関する。
本発明の第3の側面は、医薬として使用するためのロイコトリエンBの前記結晶形態またはその前記組成物に関する。
(発明の詳細な説明)
本発明の発明者は驚くべきことに、ロイコトリエンBがいくつかの代替溶媒から結晶化することを見出した。したがって、一側面において、本発明は、結晶のロイコトリエンB、5S,12R−ジヒドロキシ−6,8,10,14(Z,E,E,Z)−エイコサテトラエン酸、またはその水和物に関する。
結晶のロイコトリエンBの一形態(本発明の関連で形態Aと称する)についてのX線粉末ディフラクトグラムを図1に示す。データは、X線源として銅を使用して得られた。最も著しいピークは、18.6±0.2、21.0±0.2、21.5±0.2、22.2±0.2および23.5±0.2度(2θ)に見られる。したがって一実施例は、X線源として銅を使用した場合にX線粉末回折ピークが18.6±0.2、21.0±0.2、21.5±0.2、22.2±0.2および23.5±0.2度(2θ)にあることを特徴とする形態AのロイコトリエンB、またはその水和物に関する。好ましい実施例では、形態AのロイコトリエンBは、実質的に図1に示す粉末X線回折パターンを特徴とする。ピーク強度は、測定方法によって変化し、信号対雑音比も変化するが、ピーク角度は、測定に使用された機器の、測定における不確かさによって設定される境界内でのみ変化する。
X線の波長に応じて、すなわちX線源に応じて、散乱角は変化する。このため、形態Aはまた、X線源としてクロムを使用して得られるディフラクトグラムのピークを特徴とする。したがって、本発明の他の実施例は、X線源としてクロムを使用した場合にX線粉末回折ピークが8.8±0.2、10.7±0.2、31.4±0.2、32.2±0.2および33.2±0.2度(2θ)にあることを特徴とする形態AのロイコトリエンB、またはその水和物に関する。好ましい実施例では、形態AのロイコトリエンBは、実質的に図2に示す粉末X線回折パターンを特徴とする。ピーク強度は、測定方法によって変化し、信号対雑音比も変化するが、ピーク角度は、測定に使用された機器の、測定における不確かさによって設定される境界内でのみ変化する。
形態AのロイコトリエンBの単位格子の寸法はX線データに基づいて計算される。本発明者は以下の単位格子寸法を見出した。
a=16.14±0.01オングストローム
b=5.15±0.01オングストローム
c=13.79±0.01オングストローム
一実施例において、本発明は、a=16.14±0.01オングストローム、b=5.15±0.01オングストローム、およびc=13.79±0.01オングストロームの単位格子寸法を有する結晶形態AのロイコトリエンBに関する。
新規な結晶形態の他の特徴は、その高い溶融温度にある。具体的には、ロイコトリエンBの結晶は、示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry(DSC))に特徴がある。図3は、形態AのロイコトリエンBに対するDSCサーモグラムを示す。吸熱の相転移ピークが約79℃にある。したがって、一実施例では、本発明は、DSCサーモグラムにおいて75℃から85℃の範囲、好ましくは77℃から81℃の範囲、より好ましくは79℃付近、にピークを有する形態AのロイコトリエンBまたはその水和物に関する。図3のピークは極めて広い。特定の理論に拘束されるものではないが、このピーク幅は、相対的に不安定なLTBの熱分解に起因する可能性がある。この具体例では、前記ピークの開始は約74℃である。
上述のように、ロイコトリエンBの新規な結晶形態は、薬学的組成物、具体的には所定の固体組成物を調製する上で利点を有する。したがって、本発明の一側面は、結晶形態のロイコトリエンBまたはその水和物を含む薬学的組成物、および薬学的に許容できる担体に関する。好ましい実施例では、本発明に係る組成物は、上述の形態AのロイコトリエンBまたはその水和物、および薬学的に許容できる担体を含む。
本発明との関連において「薬学的に許容できる担体」という表現は、生理学的および薬学的用途に適した担体のいずれをも含むという意味である。かかる担体は、水;リン酸緩衝食塩水(PBS)、または、トリス、グリシン等のアミノ酸、具体的には塩基性アミノ酸のような薬剤で緩衝化された塩化ナトリウム溶液のような緩衝食塩水;エタノール、プロピレングリコール、プロパンジオール、グリセロール、またはマンニトールのようなアルコールを含む水溶液;ならびに、グルコース溶液またはラクトース溶液のような糖液、または、前述の様々な溶媒の混合物からなるグループから選択される。さらに、「薬学的に許容できる担体」という表現は、スクロース、ソルビトール、糖、マンニトール、微結晶セルロース、ジャガイモスターチを含むスターチ、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム、のような不活希釈剤またはフィルタ;粒状化剤および崩壊剤、例えば、微結晶セルロースを含むセルロース誘導体、ジャガイモスターチを含むスターチ、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸塩またはアルギン酸;結合剤、例えば、スクロース、グルコース、ソルビトール、アカシア、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、スターチ、前処理ゼラチン化スターチ、微結晶セルロース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリエチレングリコール;および、滑剤および抗接着剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、水素添加植物油、またはタルク、を含む潤滑剤、を含んでよい。
さらにわかったことは、ロイコトリエンBが、中性または酸性のpHよりもアルカリ性のpHにおいて安定性があるということである。したがって、好ましい実施例では、本発明に係る組成物はアルカリ性反応担体を含む。本発明との関連において「アルカリ性反応担体」という表現は、本来であれば不活性であり薬学的に許容できる単数または複数の物質を含むという意味である。この物質は各LTB粒子の周囲に、水が当該混合物の粒子に吸着された場合または水が当該混合物に少量付加された場合、8.2から14までの、特には8.5から11.5までのような8.5から12.5までの、最も好ましくは約9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0、10.1、10.2、10.3、10.4、10.5、10.6、10.7、10.8、10.9、11.0、11.1、11.2、11.3、11.4、または11.5のような9.5から11.5までのアルカリ性の「マイクロpH」を作る。他の好ましい実施例では、アルカリ性の「マイクロpH」は8.0から9.0、8.5から9.5、9.0から10.0、または10.0から11.5の範囲にわたる。前記「マイクロpH」を作る上記物質は、以下の物質に限定するものではないが、これらから選択してよい。リン酸、炭酸、クエン酸またはその他の適切な無機もしくは有機の弱酸の、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウム塩;アルミニウム、カルシウムおよびマグネシウム水酸化物のような、制酸製剤で通常使用される物質;Al・6MgO・CO・12HO,(Mgl2(OH)16CO・4HO),MgO・Al・2SiO・nHOまたは同様の化合物のような酸化マグネシウムまたは複合物質;トリヒドロキシメチルアミノメタンまたは同様の薬学的に許容されるpH緩衝物質のような有機pH緩衝物質。
哺乳類特にヒトに有効量のLTBを与えるべく、任意の適切なタイプまたはモードの投与が行われてよい。例えば、経口的、非経口的,空腸内的(intrajejunal)および局所的に行われてよい。投与形態にはタブレット、カプセル、粉末、溶液、分散液、懸濁液、クリーム、軟膏およびエアロゾルが含まれる。
好ましい実施例では、本発明の組成物は、溶腸性コーティングを備える経口投与形態である。上記LTBの安定性の特性に関する記載から、前記結晶LTBの経口投与形態を、劣化なく小腸に到達させるべく、酸性の胃液との接触から保護する必要があることが有利であることは明らかである。
溶腸性のコーティング製剤は、酸性媒体には溶解しにくいが、中性からアルカリ性の媒体には急速に溶解する。溶腸性のコーティング投与形態は、以下の方法を特徴とすることが好ましい。アルカリ性反応化合物と混合された結晶LTBを含むコアが、2つ以上の層でコーティングされる。第1の単数または複数の層は、非酸性の、本来であれば不活性の薬学的に許容できる物質からなり、水溶性であるか、または水中で急速に崩壊する。この単一のまたはこれら複数の層は、アルカリ性反応コア物質と溶腸性コーティングの外層とを分けている。最終的な溶腸性コーティング投与形態は、含水量を非常に低いレベルにまで低減すべく適切な方法で行われる。これにより、長期保存中の投与形態の良好な安定性が得られる。
結晶LTBは、最終混合物において好ましい活性化合物濃度を得るべく、好ましくは水溶性の、不活性の通常の薬学的成分と混合され、アルカリ性反応の、本来であれば不活性の薬学的に許容できる単数または複数の物質を備える。この単数または複数の物質は、水が当該混合物の粒子に吸着された場合または水が当該混合物に少量付加された場合、上述の「マイクロpH」を作る。かかる物質は、リン酸、炭酸、クエン酸またはその他の適切な無機もしくは有機の弱酸の、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウム塩;アルミニウム、カルシウムおよびマグネシウム水酸化物のような、制酸製剤で通常使用される物質;Al・6MgO CO・12HO,(MgAl(OH)16CO 4HO),MgO・Al・2SiO・nHO(ここでnは2未満の非整数)、または同様の化合物のような酸化マグネシウムまたは複合物質;トリヒドロキシメチルアミノメタンまたは同様の薬学的に許容されるpH緩衝物質のような有機pH緩衝物質、から選択してよい。
次に、粉末混合物は、通常の薬学的手順により、小ビーズすなわちペレットまたはタブレットに調製される。ペレットまたはタブレットはさらに処理されるべくコアとして使用される。
結晶LTBを含むアルカリ性反応コアは、遊離カルボキシル基を含む単数または複数の溶腸性コーティングポリマーから分離する必要がある。こうしなければ、コーティング処理中または保存中に結晶LTBの劣化が生じる。サブコーティング層(分離層)はまた、pH緩衝領域としても作用する。pH緩衝領域では、外側からアルカリ性コア内へ向かって拡散する水素イオンが、アルカリ性コアからコーティング粒子の表面に向かって拡散する水酸化物イオンと反応することができる。分離層のpH緩衝特性は、制酸製剤において通常使用される以下のような化合物のグループから選択される物質を層内に導入することによってさらに高められる。例えば、酸化、水酸化または炭酸マグネシウム、水酸化、炭酸またはケイ酸アルミニウムまたはカルシウム;例えば、Al・6MgO CO・12HO,(MgAl(OH)16CO,4HO),MgO・Al・2SiO・nHO(ここでnは2未満の非整数)のようなアルミニウム/マグネシウム複合化合物、または同様の化合物;またはその他の、例えば、リン酸、クエン酸もしくはその他の適切な無機もしくは有機の弱酸の、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムおよびアルミニウム塩のような、薬学的に許容されるpH緩衝物質。
分離層は、1つ以上の水溶性の不活性層からなり、オプションとしてpH緩衝物質を含んでよい。
単数または複数の分離層を、コーティング溶液として水および/または通常の有機溶媒を使用する適切なコーティングパンまたは流動床装置における通常のコーティング手順によって、コア(ペレットまたはタブレット)に適用してよい。分離層のための物質は、例えば、糖、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのような、フィルムコーティング用途に使用される不活性化合物またはポリマーであって、薬学的に許容できる水溶性のものから選択される。分離層の厚さは2μmよりも薄く、小球ペレットに対しては4μmよりも薄いのが好ましく、タブレットに対しては10μmよりも薄いのが好ましい。
タブレットの場合、コーティングを適用するべく他の方法がドライコーティング技術によって行われてもよい。まず、酸に不安定な化合物を含むタブレットが上述のように圧縮される。適切なタブレット成形機を使用して、このタブレットの周りに他の層が圧縮される。外側の分離層は、水溶性のまたは水中で急速に崩壊する薬学的に許容できるタブレット賦形剤からなる。分離層は、1mmよりも薄い厚さである。分離層には、通常の可塑剤、色素、二酸化チタンタルクおよびその他の添加物も含まれてよい。
溶腸性コーティング層が、水および/または適切な有機溶媒中のポリマー溶液を用いる、例えば、パンコーティングまたは流動床コーティングのような通常のコーティング技術によって、または、前記ポリマーのラテックス懸濁液を用いて、サブコーティングされたコアへ適用される。溶腸性ポリマーが使用できる場合、例えば、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、例えば、Eudragit(登録商標)L12,5またはEudragit(登録商標)L100(ロームファーマ)の商品名で知られる化合物または同様の化合物のようなコポリマー化メタクリル酸/メタクリル酸メチルエステルが、溶腸性コーティングを得るべく使用される。
溶腸性コーティングは、例えば、Aquateric(FMC社),Eudragit(登録商標)L100−55(ロームファーマ)、Coating CE 5142(BASF)のような、水をベースとしたポリマー分散液を使用して適用してよい。オプションとして、溶腸性コーティング層は、例えば、セタノール、トリアセチン、例えばCitroflex(登録商標)(ファイザー)フタル酸エステルの商品名で知られるクエン酸エステル、コハク酸ジブチル、または同様な可塑剤のような、薬学的に許容できる可塑剤を含んでよい。
可塑剤の量は、単数または複数の溶腸性コーティングポリマーの各々に対して最適化されるのが通常であり、単数または複数の溶腸性コーティングポリマーの1%−20%の範囲内にあるのが通常である。溶腸性コーティング層にはまた、タルク、着色剤および色素のような分散剤も含まれてよい。
このように、本発明に係る溶腸性のコーティング製剤は、結晶LTBとアルカリ性反応化合物との混合物を含むコアからなる。コアは、水溶性のまたは水中で急速に崩壊するコーティングでコーティングされ、オプションとして、アルカリ性のコアを溶腸性コーティングから分離するpH緩衝物質を含む。サブコーティングされた投与形態は、最終的には当該投与形態を酸性媒体で不溶とする溶腸性コーティングでコーティングされるが、例えば、溶解が望まれる小腸の近位部分に存在する液体のような中性からアルカリ性の媒体内では急速に崩壊/溶解する。
LTBは、ヒトおよび動物における感染および癌の予防および治療に対する治療薬として多大な潜在的可能性を有する。したがって、他の側面では、本発明は、医薬としての、本発明に係る結晶ロイコトリエンB、または本発明に係る薬学的組成物に関する。
(例)
本発明は、以下の非制限的な例においてさらに明らかにされる。
(方法)
X線粉末回折(X−ray Powder Diffraction (XRPD))パターンを得るための条件:
レジストレーション:Cuに対しては半径50.1247mmで、Crに対しては半径50.0330mmで収集された、ギニエカメラ(Guinier Hagg camera)を使用した写真記録
X線源:厳密単色CuKα1放射(波長1.5405オングストローム)およびCrKα1放射(波長2.28975オングストローム)、Instrumenttjanst AB、スウェーデン
評価:自動レーザスキャナ、ストックホルム大学
示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを得るための条件:
機器:メトラートレド社DSC/822(登録商標)
ソフトウェア:Mettler Toledo Stare(登録商標)システム
温度範囲:30.0℃から350.0℃
昇温速度:10.00℃/min
流速:80.0mL/min
(例1)
(形態A結晶の合成)
Cascade Biochem社のエタノール溶媒のロイコトリエンB(1.5重量%)(Stock No:31350,Lot.No:3468.B.05.1)が濃縮乾燥されて油状残留物が得られ、それがt−ブチルメチルエーテルに再溶解された。−70℃でヘプタンが添加され、少量の沈殿を含む無色のエマルジョンが得られた。このエマルジョンが単離されて、10分後室温において、白い結晶状沈殿を含む希薄なスラリーが光学顕微鏡にて観測された。このスラリーは、0℃まで冷却されて濃厚となった。結晶が除去されて室温で乾燥された。この結晶は、厚さが5μmより薄く、長さが40μm−80μmの繊維状であった。
(溶媒のバリエーション)
結晶を得るべく異なる溶媒のバリエーションが使用できることがわかった。大まかには、アンチソルベント(LTBが難溶または不溶の溶媒)をLTBの溶液に添加することによって結晶沈殿が得られるだろうということがわかった。表1には、様々な溶媒におけるLTBの溶解度がまとめられている。
Figure 0005291614
左欄からの溶媒と右欄からの溶媒との任意の組み合わせで結晶沈殿が得られると考えられる。エタノール/水、t−ブチルメチルエーテル/ヘプタン、t−ブチルメチルエーテル/トルエン、アセトン/トルエン、エタノール/トルエン、イソプロピルアルコール/トルエン、およびテトラヒドロフラン/トルエンからなるグループから選択された所定の溶媒の組み合わせが本発明の一部とみなされ、示されたこれらすべてによって、上述のt−ブチルメチルエーテル/ヘプタンに対して記載されたプロセスと同様の方法でLTB結晶が得られる。
(結晶の特性)
X線源としてCuを使用して、エタノール/水から得られた結晶に対して行われたディフラクトグラムを図1に示す。図1に対応する2θ値は表2にまとめられている。
Figure 0005291614
X線源としてCrを使用した同じ結晶に対するディフラクトグラムを図2に示す。図2に対応する2θ値も表2にまとめられている。
エタノール/水から得られた結晶に対するDSCサーモグラムを図3に示す。
X線源として銅を使用して得られた結晶形態AのロイコトリエンBのディフラクトグラムである。 X線源としてクロムを使用して得られた結晶形態AのロイコトリエンBのディフラクトグラムである。 30℃から350℃で走査を行った場合の、結晶形態AのロイコトリエンBのDSCサーモグラムである。

Claims (4)

  1. ロイコトリエンB 4 の結晶であって、
    前記結晶が、X線源として銅を使用した場合にX線粉末回折のピークが18.6±0.2、21.0±0.2、21.5±0.2、22.2±0.2および23.5±0.2度(2θ)にあり、DSCサーモグラムにおいて75℃から85℃の範囲にピークを有する形態Aをとる
    ことを特徴とするロイコトリエンB 4 の結晶
  2. ロイコトリエンB 4 の結晶であって、
    前記結晶が、X線源としてクロムを使用した場合にX線粉末回折ピークが8.8±0.2、10.7±0.2、31.4±0.2、32.2±0.2および33.2±0.2度(2θ)にあり、DSCサーモグラムにおいて75℃から85℃の範囲にピークを有する形態Aをとる
    ことを特徴とするロイコトリエンB 4 の結晶
  3. 請求項1または記載のロイコトリエンB4の結晶および薬学的に許容できる担体を含む固体薬学的組成物。
  4. 医薬としての使用のための、請求項1または記載のロイコトリエンB4の結晶、または、請求項3に記載の薬学的組成物。
JP2009502108A 2006-03-30 2007-03-30 結晶ロイコトリエンb4 Expired - Fee Related JP5291614B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP06112011A EP1840114A1 (en) 2006-03-30 2006-03-30 Crystalline Leukotriene B4
EP06112011.9 2006-03-30
PCT/EP2007/053084 WO2007113239A1 (en) 2006-03-30 2007-03-30 Crystalline leukotriene b4

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009531392A JP2009531392A (ja) 2009-09-03
JP5291614B2 true JP5291614B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=36763284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009502108A Expired - Fee Related JP5291614B2 (ja) 2006-03-30 2007-03-30 結晶ロイコトリエンb4

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8426469B2 (ja)
EP (2) EP1840114A1 (ja)
JP (1) JP5291614B2 (ja)
ES (1) ES2392995T3 (ja)
WO (1) WO2007113239A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1840114A1 (en) 2006-03-30 2007-10-03 LTB4 Sweden AB Crystalline Leukotriene B4
AR075153A1 (es) * 2009-01-30 2011-03-16 Glaxosmithkline Llc Compuesto hidrocloruro de n-{(1s)-2-amino-1-[(3-fluorofenil)metil]etil)-5-cloro-4-(4-cloro-1-metil-1h-pirazol-5-il)-2- tiofenocarboxamida en forma cristalina, composicion farmaceitica que lo comprende, procedimiento para prepararla, su uso para preparar un medicamento util para tratar o disminuir la
WO2010112256A1 (en) 2009-04-03 2010-10-07 Dsm Ip Assets B.V. Satiety-inducing composition
JP6100700B2 (ja) 2011-01-11 2017-03-22 ノバルティス アーゲー 組合せ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4873024A (en) 1988-03-08 1989-10-10 University Of Pennsylvania Method of synthesizing leukotriene B4 and derivatives thereof
DE602005022462D1 (de) * 2004-09-20 2010-09-02 Ltb4 Sweden Ab Stabilisiertes leukotrien b4 (ltb4) pharmazeutikum
EP1840114A1 (en) 2006-03-30 2007-10-03 LTB4 Sweden AB Crystalline Leukotriene B4

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007113239A1 (en) 2007-10-11
JP2009531392A (ja) 2009-09-03
EP2024316B1 (en) 2012-08-08
ES2392995T3 (es) 2012-12-17
US8426469B2 (en) 2013-04-23
EP2024316B9 (en) 2012-12-05
EP1840114A1 (en) 2007-10-03
EP2024316A1 (en) 2009-02-18
US20090281185A1 (en) 2009-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3665334B2 (ja) 新規な医薬処方物
DK169987B1 (da) Oralt indgiveligt farmaceutisk præparat, der som aktiv bestanddel indeholder en syrelabil forbindelse eller et alkalisalt heraf, samt en fremgangsmåde til fremstilling af præparatet
US7767225B2 (en) Capsule formulation of pirfenidone and pharmaceutically acceptable excipients
CN101336240A (zh) 亚磺酰基苯并咪唑化合物的盐、其结晶及无定形物
JP2016509031A (ja) トレラグリプチンの固形形式及びその製造方法と用途
JP5291614B2 (ja) 結晶ロイコトリエンb4
EP2303866B1 (en) Crystalline forms of rabeprazole sodium
JP4713104B2 (ja) アジスロマイシン類を有効成分とする苦味が抑制された安定な組成物
JPS6232170B2 (ja)
KR100192534B1 (ko) 소마토스타틴 분비증가제와 분비저하 억제제
EP1818050A1 (de) Stabile pharmazeutische Zusammensetzungen umfassend einen HMG-CoA-Reduktase Inhibitor
KR101578627B1 (ko) 실로도신의 용출 특성이 향상된 약제학적 제제
JPH0374329A (ja) 胃炎治療剤
Horvath et al. Crystalline leukotriene B 4
JP2003507475A (ja) アルコキシ置換ベンズイミダゾール化合物、それを含む医薬製剤物、およびそれを使用する方法
US20210346506A1 (en) Prodrug of itraconazole and uses thereof
AU2013201986A1 (en) Capsule Formulation Of Pirfenidone And Pharmaceutically Acceptable Excipients
JPH03206038A (ja) 抗菌剤
JP2702284B2 (ja) ソマトスタチン増加用またはソマトスタチン低下抑制用薬剤
JPH11228413A (ja) Nadアーゼ阻害剤
JPH0569808B2 (ja)
BRPI0713709A2 (pt) composição farmacéutica oral, processo de preparação de uma composição, e, método para usar composição
KR20090033246A (ko) 수용성이 불량한 활성 물질의 경구용 약제학적 조성물
JPS6191123A (ja) 新規抗潰瘍剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100304

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110914

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20121107

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20121114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130607

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees