JP5290957B2 - 免疫関連遺伝子の多型の検出用プローブおよびその用途 - Google Patents

免疫関連遺伝子の多型の検出用プローブおよびその用途 Download PDF

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Description

本発明は、免疫に関連する遺伝子の多型を検出するためのプローブおよびその用途に関する。
あらゆる疾患の原因や、個体間の疾患易罹患性(疾患のかかり易さ)、個体間における薬効の違い等を遺伝子レベルで解析する方法として、点突然変異、いわゆる一塩基多型(SNP)の検出が広く行われている。
多型の一般的な検出方法としては、(1)試料の標的DNAについて、検出目的の領域をPCR(Polymerase Chain Reaction)で増幅させ、その増幅産物の全配列を解析するDirect Sequencing法、(2)前記(1)と同様にPCRを行い、増幅産物を制限酵素処理し、制限断片長の多型による変化を、サザンハイブリダイゼーションによりタイピングするPCR−RFLP(Restriction Fragment Length Polymorphism)法等があげられる。
しかしながら、前記(1)の方法は、例えば、PCRの後、シークエンスを行い、さらにシーケンサーで電気泳動等を行う必要がある。このため、検出に非常に手間や時間がかかる。また、PCRの後、得られた増幅産物を処理する必要があるため、その処理時にコンタミネーションが生じるおそれがある。前記(2)の方法も、PCRの後、得られた増幅産物を種々の制限酵素で処理し、解析する必要があり、手間がかかる。また、得られた増幅産物の制限酵素処理は、一旦、増幅産物を取り出して行う必要がある。このため、1回目の反応で得られた増幅産物が飛散し、2回目の別の反応に混入するおそれがある。このような問題から、前記(1)および(2)の方法では、点突然変異の検出を自動化し難いという問題があった。
このような問題から、近年、SNPの検出方法として、Tm(Melting Temperature)解析が注目されている。これは、まず、検出目的のSNPを含む領域に相補的なプローブを用いて、被検核酸と前記プローブとのハイブリッド(二本鎖核酸)を形成させる。そして、ハイブリッド形成体に加熱処理を施して、温度上昇に伴うハイブリッドの一本鎖核酸への解離(融解)を、吸光度等のシグナル測定により検出する。この検出結果に基づいてTm値を決定することによって、SNPを判断する方法である。Tm値は、ハイブリッド形成体の相同性が高い程高く、相同性が低い程低くなる。このため、検出対象部位の多型がXまたはYの場合、目的の多型(例えば、Y)を含む核酸とそれに100%相補的なプローブとのハイブリッド形成体について、予めTm値(評価基準値)を求めておく。続いて、被検核酸と前記プローブとのTm値(測定値)を測定する。そして、この測定値が、前記評価基準値と同じであれば、被検核酸とプローブとはパーフェクトマッチである、すなわち、被検核酸の検出対象部位が目的の多型(Y)であると判断できる。他方、前記測定値が前記評価基準値よりも低ければ、被検核酸とプローブとはミスマッチである、すなわち、被検核酸の検出対象部が他方の多型(X)であると判断できる。このような方法であれば、例えば、前記プローブを添加したPCR反応液に温度処理を施し、シグナル測定を行うのみで、SNPを検出できるため、検出装置の自動化も可能である。
しかしながら、このようなTm解析を用いた検出方法は、以下のような課題がある。遺伝子の多型には、一般に、ホモ接合体(例えば、X/XまたはY/Y)とヘテロ接合体(例えば、X/Y)とが存在する。多型の検出においては、ホモ接合体(X/XまたはY/Y)であるか、ヘテロ接合体(X/Y)であるか、さらに、ホモ接合体の場合には、X/Xのホモ接合体とY/Yのホモ接合体のいずれであるかを判別することが重要である。しかしながら、ヘテロ接合体の場合、多型がXである遺伝子と多型がYである遺伝子とが含まれており、両者の違いは、点突然変異すなわち一塩基の違いにすぎない。そうすると、一方の多型(例えば、Y)を含む配列と完全にハイブリダイズ(パーフェクトマッチ)するプローブは、さらに、他方の多型(X)を含む配列にもハイブリダイズ(1塩基のミスマッチ)するという現象が起こる。このような場合、Tm解析により、シグナル強度と温度との関係を示す融解曲線を作成すると、ミスマッチ配列を示す低温側のピークが、パーフェクトマッチ配列を示す高温側のピークの存在によって、検出し難くなるという問題がある。つまり、試料中にミスマッチ配列が存在する場合であっても、パーフェクトマッチ配列の存在によって、その判別が困難となり、検出感度の低下が生じるおそれがある。また、ホモ接合体についても、多型Xのホモ接合体(X/X)と、多型Yのホモ接合体(Y/Y)とでは、やはり一塩基の配列の違いにすぎない。このため、前述のように、パーフェクトマッチのピークとミスマッチのピークとが判別し難ければ、結果的に、前者(X/X)を示すピークであるか、後者(Y/Y)を示すピークであるかの判別が困難である。つまり、ホモ接合体であることは判断できても、多型の種類を決定し難い場合がある。
近年、ヒトが有する免疫機能を利用した抗体医薬が、医薬分野で注目されている。前記抗体医薬としては、例えば、悪性リンパ腫治療薬であるリツキサン(商品名;一般名リツキシマブ)や、乳がんの治療薬であるハーセプチン(商品名;一般名トラスツズマブ)等があげられる。しかしながら、ヒトの免疫力には個人差があり、これが前記抗体医薬の薬効に影響を与えていると考えられている。そして、薬効に影響を与える因子として、遺伝子の変異(例えば、SNP)が報告されている。具体的には、免疫に関与する遺伝子である、FCGR3A遺伝子(非特許文献1)の多型が報告されている。この遺伝子は、IgGのフラグメントCレセプター(FcRs)の1種であるFcγRIIIaをコードする。このため、治療に前記抗体医薬を用いる際は、例えば、このような遺伝子の多型(SNP)を検出し、その結果を考慮して、抗体医薬の投与量や治療薬の変更等の治療方針を決定することが有用と考えられている。
Buillaume Cartron et al. BLOOD, 1 FEBRUARY 2002, VOLUME99, NUMBER3
このような理由から、FCGR3A遺伝子の多型の検出は、例えば、抗体医薬を用いる治療において非常に重要である。また、前述の問題は、FCGR3A遺伝子だけでなく、その他の免疫関連遺伝子、例えば、FCGR2A遺伝子、IL−10遺伝子、TNFα遺伝子およびTNFβ遺伝子についても同様と考えられる。そこで、本発明は、免疫関連遺伝子について、一塩基のみが異なる多型を、簡便且つ優れた信頼性で判別可能な多型検出方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の多型検出用プローブは、下記(A)〜(H)からなる群から選択された少なくとも一つのオリゴヌクレオチドからなることを特徴とする。
(A)配列番号1における193番目のグアニンを一塩基目として3’方向に向かって13〜21塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシンを3’末端とするオリゴヌクレオチド
(B)配列番号2における191番目のグアニンを一塩基目として3’方向に向かって15〜24塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシンを3’末端とするオリゴヌクレオチド
(C)配列番号3における311番目のグアニンを一塩基目として5’方向に向かって16〜21塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシンを5’末端とするオリゴヌクレオチド
(D)配列番号4における391番目のグアニンを一塩基目として3’方向に向かって16〜22塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシンを3’末端とするオリゴヌクレオチド
(E)配列番号5における426番目のグアニンを一塩基目として5’方向に向かって15〜24塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシンを5’末端とするオリゴヌクレオチド
(F)配列番号6における165番目のシトシンを一塩基目として3’方向に向かって16〜27塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシンを5’末端とするオリゴヌクレオチド
(G)配列番号7における394番目のグアニンを一塩基目として3’方向に向かって12〜16塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシンを3’末端とするオリゴヌクレオチド
(H)配列番号300における393番目のグアニンを一塩基目として3’方向に向かって15〜22塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシンを3’末端とするオリゴヌクレオチド
本発明の多型検出用試薬は、免疫関連遺伝子の多型を検出するための試薬であって、本発明の多型検出用プローブを含むことを特徴とする。
本発明の多型検出方法は、免疫関連遺伝子の多型の検出方法であって、下記(1)〜(3)工程を含むことを特徴とする。
(1)前記多型を検出する被検核酸と、本発明の多型検出用プローブとを含む反応系を準備する工程
(2)前記反応系の温度を変化させ、前記被検核酸と前記プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナル値を測定する工程
(3)温度変化に伴う前記シグナル値の変動から、前記被検核酸における前記多型を決定する工程
本発明の多型検出用プローブによれば、免疫関連遺伝子であるFCGR3A遺伝子、FCGR2A遺伝子、IL−10遺伝子、TNFα遺伝子およびTNFβ遺伝子について、後述する所定の多型を、Tm解析によって、簡便且つ優れた信頼性で判別することができる。具体的には、免疫関連遺伝子の多型がヘテロ接合体(X/Y)であっても、多型Xと多型Yとを判別して検出することが可能である。また、免疫関連遺伝子の多型がホモ接合体(X/XまたはY/Y)の場合も、X/XであるかY/Yであるかを判別することが可能である。前述のように、Tm解析によるヘテロ接合体(X/Y)の検出において、従来のプローブでは、前述のように、前記プローブが、一方の多型(X)を含む配列と、1塩基のみ異なる他方の多型(Y)を含む配列の両方にハイブリダイズするため、前記融解曲線において両者のシグナルピークが重なり、多型の判別が困難であった。これに対して、本発明のプローブによれば、両方の配列にハイブリダイズするものの、前記融解曲線において、両者のシグナルピークを十分に分離できる。このため、本発明によれば、一塩基のみが異なる多型を、簡便に判別して検出できる。また、本発明によれば、例えば、同一反応系に二種類以上のプローブを添加しても、各プローブが対応する免疫関連遺伝子の多型を、前記同一反応系において判別できる。このため、例えば、一つの被検試料について、一つの反応系を用いて、複数の多型を検出することができる。このように、本発明によれば、免疫関連遺伝子の多型を容易に優れた信頼性で判別できることから、例えば、検出結果を前述のような抗体医薬の投与による治療に反映することもできる。したがって、本発明は、医療分野等において極めて有用といえる。
図1は、本発明の実施例1におけるTm解析の結果を示すグラフである。 図2は、本発明の実施例2におけるTm解析の結果を示すグラフである。 図3は、本発明の実施例3におけるTm解析の結果を示すグラフである。
本発明において、以下、検出目的の多型が発生する部位を「検出対象部位」といい、プローブがハイブリダイズ可能な配列であって前記検出対象部位を含む前記配列を「検出対象配列」という。前記検出対象配列の中でも、プローブとパーフェクトマッチする検出対象配列を「パーフェクトマッチ配列」、プローブとミスマッチする検出対象配列を「ミスマッチ配列」という。本発明において、パーフェクトマッチとは、前記検出対象部位の塩基が前記プローブにおける対応塩基と相補的であることを意味し、好ましくは、前記検出対象配列と前記プローブとが、完全に相補的であることを意味する。本発明において、ミスマッチとは、前記検出対象部位の塩基が前記プローブにおける対応塩基と非相補的であることを意味し、好ましくは、前記検出対象部位と前記プローブとが、前記検出対象部位以外において完全に相補的であることを意味する。また、パーフェクトマッチ配列を有する核酸、DNAまたは遺伝子を、「パーフェクトマッチ核酸、パーフェクトマッチDNAまたはパーフェクトマッチ遺伝子」といい、ミスマッチ配列を有する核酸、DNAまたは遺伝子を、「ミスマッチ核酸、ミスマッチDNAまたはミスマッチ遺伝子」という。また、多型の検出が行われる核酸、DNAまたは遺伝子を「被検核酸、被検DNAまたは被検遺伝子」という。
<プローブ>
本発明の多型検出用プローブは、前述のように、免疫関連遺伝子の多型を検出するためのプローブであって、下記(A)〜(H)からなる群から選択された少なくとも一つのオリゴヌクレオチドからなることを特徴とする。なお、後述するように、本発明の多型検出プローブは、例えば、以下の各種オリゴヌクレオチド以外に、例えば、標識化物質等を有してもよい。
FCGR3Aプローブ
下記(A)のオリゴヌクレオチドからなるプローブは、免疫関連遺伝子であるFCGR3A遺伝子の多型を検出するためのプローブである。以下、このプローブを「FCGR3Aプローブ」という。
(A)配列番号1における193番目のグアニン(g)を一塩基目として3’方向に向かって13〜21塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
本発明のFCGR3Aプローブは、配列番号1に示すFCGR3A遺伝子の部分配列において、201番目の塩基(k)の多型(g/t;Ancestral Allele“g”)を検出するためのプローブである。この多型は、例えば、NCBIアクセッションNo.rs396991に登録されている。本発明において、以下、この多型を「FCGR3A多型」という。
本発明のFCGR3Aプローブは、FCGR3A遺伝子のセンス鎖(順鎖)に相補的であって、センス鎖とのハイブリダイゼーションにより、センス鎖における多型を検出できる。前記オリゴヌクレオチド(A)において、配列番号1の201番目の塩基(k)に対応する相補的な塩基は、mで表され、前記mは、アデニンまたはシトシンである。mがアデニンの場合、プローブは、多型(t)とパーフェクトマッチし、mがシトシンの場合、プローブは、多型(g)とパーフェクトマッチする。したがって、パーフェクトマッチか否かによって、FCGR3A多型を検出できる。mは、好ましくは、アデニンである。
FCGR3Aプローブの具体例を、下記表に示す。配列番号8〜16で表されるプローブは、配列番号1における201番目(k)を含む領域に相補的な配列からなり、塩基mが、配列番号1における201番目の塩基(k)に対応する相補的な塩基である。以下に示す各配列において、塩基mは、アデニン(a)およびシトシン(c)のいずれでもよく、好ましくはアデニン(a)である。下記表における「Tm(℃)」は、下記表の配列と完全に相補的な配列とがハイブリッドした場合のTm(℃)であり、MELTCALCソフトウエア(http://www.meltcalc.com/)により、パラメーターをオリゴヌクレオチド濃度0.2μM、ナトリウム当量(Na eq.)50mMとして算出した値である(以下、同様)。前記Tm値は、例えば、前記MELTCALCソフトウエア(http://www.meltcalc.com/)等により算出でき、また、最近接塩基対法(Nearest Neighbor Method)によって決定することもできる。下記プローブの中でも、配列番号14の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(A1)が好ましい。
Figure 0005290957
また、本発明のFCGR3Aプローブは、前記(A)のオリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(A’)からなるプローブであってもよい。これによれば、アンチセンス鎖(逆鎖)とのハイブリダイゼーションにより、アンチセンス鎖における多型を検出できる。
FCGR2Aプローブ
下記(B)のオリゴヌクレオチドからなるプローブは、免疫関連遺伝子であるFCGR2A遺伝子の多型を検出するためのプローブである。以下、このプローブを「FCGR2Aプローブ」という。
(B)配列番号2における191番目のグアニン(g)を一塩基目として3’方向に向かって15〜24塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
本発明のFCGR2Aプローブは、配列番号2に示すFCGR2A遺伝子の部分配列において、201番目の塩基(y)の多型(t/c;Ancestral Allele“t”)を検出するためのプローブである。この多型は、例えば、NCBIアクセッションNo.rs1801274に登録されている。以下、この多型を「FCGR2A多型」という。
本発明のFCGR2Aプローブは、FCGR2A遺伝子のセンス鎖(順鎖)に相補的であって、センス鎖とのハイブリダイゼーションダイゼーションにより、センス鎖における多型を検出できる。前記オリゴヌクレオチド(B)において、配列番号2の201番目の塩基(y)に対応する相補的な塩基は、rで表わされ、前記rは、アデニンまたはグアニンである。rがグアニンの場合、プローブは、多型(c)とパーフェクトマッチし、rがアデニンの場合、プローブは、多型(t)とパーフェクトマッチする。したがって、パーフェクトマッチか否かによって、FCGR2A多型を検出できる。rは、好ましくは、アデニンである。
FCGR2Aプローブの具体例を、下記表に示す。配列番号17〜26で表されるプローブは、配列番号2における201番目(y)を含む領域に相補的な配列からなり、塩基rが、配列番号2における201番目の塩基(y)に対応する相補的な塩基である。以下に示す各配列において、塩基rは、アデニン(a)およびグアニン(g)のいずれでもよく、好ましくはアデニン(a)である。下記プローブの中でも、配列番号23の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(B1)が好ましい。
Figure 0005290957
また、本発明のFCGR2Aプローブは、前記(B)のオリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(B’)からなるプローブであってもよい。これによれば、アンチセンス鎖(逆鎖)とのハイブリダイゼーションにより、アンチセンス鎖における多型を検出できる。
IL−10(−592)プローブ
下記(C)のオリゴヌクレオチドからなるプローブは、免疫関連遺伝子であるIL−10遺伝子の592番目の部位における多型を検出するためのプローブである。以下、このプローブを「IL−10(−592)プローブ」という。
(C)配列番号3における311番目のグアニン(G)を一塩基目として5’方向に向かって16〜21塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシン(C)を5’末端とするオリゴヌクレオチド
本発明のIL−10(−592)プローブは、配列番号3に示すIL−10遺伝子の部分配列において、301番目の塩基(m)の多型(a/c;Ancestral Allele“c”)を検出するためのプローブである。この多型は、例えば、NCBIアクセッションNo.rs1800872に登録されている。以下、この多型を「IL−10(−592)多型」という。
本発明のIL−10(−592)プローブは、IL−10遺伝子のセンス鎖に相補的であって、センス鎖とのハイブリダイゼーションにより、センス鎖における多型を検出できる。前記オリゴヌクレオチド(C)において、配列番号3の301番目の塩基(m)に対応する相補的な塩基は、kで表され、前記kは、チミンまたはグアニンである。kがチミンの場合、プローブは、多型(a)とパーフェクトマッチし、kがグアニンの場合、プローブは、多型(c)とパーフェクトマッチする。したがって、パーフェクトマッチか否かによって、IL−10(−592)多型を検出できる。kは、好ましくは、チミンである。
本発明のIL−10(−592)プローブの具体例を、下記表に示す。配列番号27〜32で表されるプローブは、配列番号3における301番目(m)を含む領域に相補的な配列からなり、塩基kが、配列番号3における301番目の塩基(m)に対応する相補的な塩基である。以下に示す各配列において、塩基kは、チミン(t)およびグアニン(g)のいずれでもよく、好ましくはチミン(t)である。下記プローブの中でも、配列番号30の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(C1)が好ましい。
Figure 0005290957
また、本発明のIL−10(−592)プローブは、前記(C)のオリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(C’)からなるプローブであってもよい。これによれば、アンチセンス鎖とのハイブリダイゼーションにより、アンチセンス鎖における多型を検出できる。
IL−10(−819)プローブ
下記(D)のオリゴヌクレオチドからなるプローブは、免疫関連遺伝子であるIL−10遺伝子の819番目の部位における多型を検出するためのプローブである。以下、このプローブを「IL−10(−819)プローブ」という。
(D)配列番号4における391番目のグアニン(G)を一塩基目として3’方向に向かって16〜22塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシン(C)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
本発明のIL−10(−819)プローブは、配列番号4に示すIL−10遺伝子の部分配列において、401番目の塩基(y)の多型(c/t;Ancestral Allele“c”)を検出するためのプローブである。この多型は、例えば、NCBIアクセッションNo.rs1800871に登録されている。以下、この多型を「IL−10(−819)多型」という。
本発明のIL−10(−819)プローブは、IL−10遺伝子のセンス鎖に相補的であって、センス鎖とのハイブリダイゼーションにより、センス鎖における多型を検出できる。前記オリゴヌクレオチド(D)において、配列番号4の401番目の塩基(y)に対応する相補的な塩基は、rで表され、前記rは、グアニンまたはアデニンである。rがグアニンの場合、プローブは、多型(c)とパーフェクトマッチし、rがアデニンの場合、プローブは、多型(t)とパーフェクトマッチする。したがって、パーフェクトマッチか否かによって、多型を検出できる。rは、好ましくは、グアニンである。
本発明のIL−10(−819)プローブの具体例を、下記表に示す。配列番号33〜39で表されるプローブは、配列番号4における401番目(y)を含む領域に相補的な配列からなり、前記rが、配列番号4における401番目の塩基(y)に対応する相補的な塩基である。以下に示す各配列において、塩基rは、グアニン(g)およびアデニン(a)のいずれでもよく、好ましくはグアニン(g)である。下記プローブの中でも、配列番号36の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(D1)が好ましい。
Figure 0005290957
また、本発明のIL−10(−819)プローブは、前記(D)のオリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(D’)からなるプローブであってもよい。これによれば、アンチセンス鎖とのハイブリダイゼーションにより、アンチセンス鎖における多型を検出できる。
IL−10(−1082)プローブ
下記(E)のオリゴヌクレオチドからなるプローブは、免疫関連遺伝子であるIL−10遺伝子の1082番目の部位における多型を検出するためのプローブである。以下、このプローブを「IL−10(−1082)プローブ」という。
(E)配列番号5における426番目のグアニン(G)を一塩基目として5’方向に向かって15〜24塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシン(C)を5’末端とするオリゴヌクレオチド
本発明のIL−10(−1082)プローブは、配列番号5に示すIL−10遺伝子の部分配列において、414番目の塩基(r)の多型(a/g;Ancestral Allele“a”)を検出するためのプライマーである。この多型は、例えば、NCBIアクセッションNo.rs1800896に登録されている。以下、この多型を「IL−10(−1082)多型」という。
本発明のIL−10(−1082)プローブは、IL−10遺伝子のセンス鎖に相補的であって、センス鎖とのハイブリダイゼーションにより、センス鎖における多型を検出できる。前記オリゴヌクレオチド(E)において、配列番号5の414番目の塩基(r)に相補的な塩基は、yで表され、前記yは、チミンまたはシトシンである。yがチミンの場合、プローブは、多型(a)とパーフェクトマッチし、yがシトシンの場合、プローブは、多型(g)とパーフェクトマッチする。したがって、パーフェクトマッチか否かによって、多型を検出できる。yは、好ましくは、シトシンである。
本発明のIL−10(−1082)プローブの具体例を、下記表に示す。配列番号40〜49で表されるプローブは、配列番号5における414番目(r)を含む領域に相補的な配列からなり、塩基yが、配列番号5における414番目の塩基(r)に相補的な塩基である。以下に示す各配列において、塩基yは、チミン(t)およびシトシン(c)のいずれでもよく、好ましくはシトシン(c)である。下記プローブの中でも、配列番号47の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(E1)が好ましい。
Figure 0005290957
また、本発明のIL−10(−1082)プローブは、前記(E)のオリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(E’)からなるプローブであってもよい。これによれば、アンチセンス鎖とのハイブリダイゼーションにより、アンチセンス鎖における多型を検出できる。
IL−10(−3575)プローブ
下記(F)のオリゴヌクレオチドからなるプローブは、免疫関連遺伝子であるIL−10遺伝子の3575番目の部位における多型を検出するためのプローブである。以下、このプローブを「IL−10(−3575)プローブ」という。
(F)配列番号6における165番目のシトシン(C)を一塩基目として3’方向に向かって16〜27塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン(C)を5’末端とするオリゴヌクレオチド
本発明のIL−10(−3575)プローブは、配列番号6に示すIL−10遺伝子の部分配列において、179番目の塩基(w)の多型(a/t;Ancestral Allele“t”)を検出するためのプローブである。この多型は、例えば、NCBIアクセッションNo.rs1800890に登録されている。以下、この多型を「IL−10(−3575)多型」という。
本発明のIL−10(−3575)プローブは、IL−10遺伝子のアンチセンス鎖に相補的であり、アンチセンス鎖とのハイブリダイゼーションにより、アンチセンス鎖における多型を検出できる。前記オリゴヌクレオチド(F)において、配列番号6の179番目の塩基(w)に対応する塩基は、wで表され、前記wは、チミンまたはアデニンである。wがチミンの場合、プローブは、アンチセンス鎖の多型(a)とパーフェクトマッチし、wがアデニンの場合、プローブは、アンチセンス鎖の多型(t)とパーフェクトマッチする。したがって、パーフェクトマッチか否かによって、多型を検出できる。wは、好ましくは、チミンである。
本発明のIL−10(−3575)プローブの具体例を、下記表に示す。配列番号50〜61で表されるプローブは、配列番号6における179番目(w)を含む領域と同じ配列からなり、塩基wが、配列番号6における179番目の塩基(w)に対応する塩基である。以下に示す配列において、塩基wは、チミン(t)およびアデニン(a)のいずれでもよく、好ましくはチミン(t)である。下記プローブの中でも、配列番号57の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(F1)が好ましい。
Figure 0005290957
また、本発明のIL−10(−3575)プローブは、前記(F)のオリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(F’)からなるプローブであってもよい。これによれば、センス鎖とのハイブリダイゼーションにより、センス鎖における多型を検出できる。
TNFα(−308)プローブ
下記(G)のオリゴヌクレオチドからなるプローブは、免疫関連遺伝子であるTNFα遺伝子の多型を検出するためのプローブである。以下、このプローブを「TNFα(−308)プローブまたはTNFαプローブ」という。
(G)配列番号7における394番目のグアニン(G)を一塩基目として3’方向に向かって12〜16塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシン(C)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
本発明のTNFαプローブは、配列番号7に示すTNFα遺伝子の部分配列において、401番目の塩基(r)の多型(a/g;Ancestral Allele“g”)を検出するためのプローブである。この多型は、例えば、NCBIアクセッションNo.rs1800629に登録されている。以下、この多型を「TNFα(−308)多型またはTNFα多型」という。
本発明のTNFαプローブは、TNFα遺伝子のセンス鎖に相補的であり、センス鎖とのハイブリダイゼーションにより、センス鎖における多型を検出できる。前記オリゴヌクレオチド(G)において、配列番号7の401番目の塩基(r)に相補的な塩基は、yで表され、前記yは、チミンまたはシトシンである。yがチミンの場合、プローブは、多型(a)とパーフェクトマッチし、yがシトシンの場合、プローブは、多型(g)とパーフェクトマッチする。したがって、パーフェクトマッチか否かによって、多型を検出できる。yは、好ましくは、シトシンである。
本発明のTNFαプローブの具体例を、下記表に示す。配列番号62〜66で表されるプローブは、配列番号7における401番目(r)を含む領域に相補的な配列からなり、塩基yが、配列番号7における401番目の塩基(r)に相補的な塩基である。以下に示す各配列において、塩基yは、チミン(t)およびシトシン(c)のいずれでもよく、好ましくはシトシン(c)である。下記プローブの中でも、配列番号64の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(G1)が好ましい。
Figure 0005290957
また、本発明のTNFαプローブは、前記(G)のオリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(G’)からなるプローブであってもよい。これによれば、アンチセンス鎖とのハイブリダイゼーションにより、アンチセンス鎖における多型を検出できる。
TNFβプローブ
下記(H)のオリゴヌクレオチドからなるプローブは、免疫関連遺伝子であるTNFβ遺伝子の多型を検出するためのプローブである。以下、このプローブを「TNFβ(+252)プローブまたはTNFβプローブ」という。
(H)配列番号300における393番目のグアニン(G)を一塩基目として3’方向に向かって15〜22塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニンに相補的なシトシン(C)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
本発明のTNFβプライマーは、配列番号300に示すTNFβ遺伝子の部分配列において、401番目の塩基(y)の多型(t/c)を検出するためのプローブである。この多型は、例えば、NCBIアクセッションNo.rs909253に登録されている。以下、この多型を「TNFβ(+252)多型またはTNFβ多型」という。
本発明のTNFβプローブは、TNFβ遺伝子のセンス鎖に相補的であって、センス鎖とのハイブリダイゼーションにより、センス鎖の多型を検出できる。前記オリゴヌクレオチド(H)において、配列番号300の401番目の塩基(y)に対応する相補的な塩基は、rで表され、前記rは、アデニンまたはグアニンである。rがグアニンの場合、プローブは、多型(c)とパーフェクトマッチし、rがアデニンの場合、プローブは、多型(t)とパーフェクトマッチする。したがって、パーフェクトマッチか否かによって、多型を検出できる。rは、好ましくは、グアニンである。
TNFβプローブの具体例を、下記表に示す。配列番号301〜308で表されるプローブは、配列番号300における401番目(y)を含む領域に相補的な配列からなり、塩基rが、配列番号300における401番目の塩基(y)に対応する相補的な塩基である。以下に示す各配列において、塩基rは、アデニン(a)およびグアニン(g)のいずれでもよく、好ましくはグアニン(g)である。下記プローブの中でも、配列番号306または配列番号307の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(H1)が好ましい。
Figure 0005290957
また、本発明のTNFβプローブは、また、前記(H)のオリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(H’)からなるプローブであってもよい。これによれば、アンチセンス鎖とのハイブリダイゼーションにより、アンチセンス鎖における多型を検出できる。
本発明のプローブは、前述の各オリゴヌクレオチドにおいて、検出対象部位に対応する塩基部位以外で、1個または数個の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなり、検出対象配列にハイブリダイズ可能なオリゴヌクレオチドからなるプローブを含む。
本発明のプローブは、前述のオリゴヌクレオチドに標識化物質が結合した標識化プローブであることが好ましい。前記標識化プローブとしては、例えば、単独でシグナルを示し且つハイブリッド形成によりシグナルを示さない標識化プローブ、または、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示す標識化プローブがあげられる。前者のようなプローブであれば、検出対象配列とハイブリッド(二本鎖核酸)を形成している際にはシグナルを示さず、加熱によりプローブが遊離するとシグナルを示す。また、後者のプローブであれば、検出対象配列とハイブリッド(二本鎖核酸)を形成することによってシグナルを示し、加熱によりプローブが遊離するとシグナルが減少(消失)する。
前記標識化物質は、制限されないが、例えば、蛍光色素(蛍光団)があげられる。前記標識化プローブの具体例としては、例えば、蛍光色素で標識され、単独で蛍光を示し且つハイブリッド形成により蛍光が減少(例えば、消光)するプローブが好ましい。このような蛍光消光現象(Quenching phenomenon)を利用したプローブは、蛍光消光プローブと呼ばれる。前記標識化プローブは、オリゴヌクレオチドの3’末端もしくは5’末端が蛍光色素で標識化されていることが好ましく、より好ましくは、3’末端および5’末端のうち、塩基がシトシンであるヌクレオチド末端が標識化されていることが好ましい。この場合、前記標識化プローブがハイブリダイズする検出対象配列において、前記標識化プローブの末端塩基のシトシンと対をなす塩基、もしくは、前記対をなす塩基から1〜3塩基離れた塩基がグアニンとなるように、前記標識化プローブの塩基配列を設計することが好ましい。このようなプローブは、一般的にグアニン消光プローブと呼ばれ、いわゆるQProbe(登録商標)として知られている。このようなグアニン消光プローブが検出対象配列にハイブリダイズすると、蛍光色素で標識化された末端のシトシンが、前記検出対象配列におけるグアニンに近づくことによって、前記蛍光色素の発光が弱くなる(蛍光強度が減少する)という現象を示す。
前記蛍光色素は、制限されないが、例えば、フルオレセイン、リン光体、ローダミン、ポリメチン色素誘導体等があげられ、市販の蛍光色素としては、例えば、BODIPY FL(商標名、モレキュラープローブ社製)、FluorePrime(商品名、アマシャムファルマシア社製)、Fluoredite(商品名、ミリポア社製)、FAM(ABI社製)、Cy3およびCy5(アマシャムファルマシア社製)、TAMRA(モレキュラープローブ社製)、Pacific Blue(ベクトンディッキンソン社製)等があげられる。プローブの検出条件は、特に制限されず、使用する蛍光色素により適宜決定できる。例えば、Pacific Blueは、検出波長450〜480nm、TAMRAは、検出波長585〜700nm、BODIPY FLは、検出波長515〜555nmで検出できる。このようなプローブを使用すれば、シグナルの変動により、ハイブリダイズとその解離を容易に確認できる。
また、本発明のプローブは、例えば、3’末端にリン酸基が付加されてもよい。後述するように、被検核酸は、PCR等の核酸増幅法によって調製でき、この際、本発明のプローブを核酸増幅反応の反応系中に共存させることができる。このような場合、前記プローブの3’末端にリン酸基を付加させておけば、例えば、プローブ自体が核酸増幅反応によって伸長することを十分に防止できる。また、3’末端に前述のような標識化物質を付加することによっても、同様の効果が得られる。
本発明のプローブは、それぞれ、各種免疫関連遺伝子における多型の検出に使用できる。また、多型の検出の際には、本発明のプローブのうち一種類を用いて、一種類の多型のみを検出してもよいし、二種類以上のプローブを用いて、二種類以上の多型を検出してもよい。本発明のプローブを二種類以上使用する場合、例えば、同一の反応系に共存させて、前記同一反応系を用いて二種類以上の多型を検出することができる。この場合は、各プローブを、異なる検出条件の蛍光色素で標識化することが好ましい。
なお、本発明のプローブを用いた多型の検出において、検出方法は何ら制限されず、検出対象配列とプローブとのハイブリダイズを利用する方法であればよい。本発明のプローブを適用する方法の一例として、Tm解析を利用した多型の検出方法について、以下に説明する。
<多型検出方法>
本発明の多型検出方法は、前述のように、免疫関連遺伝子の多型の検出方法であって、下記(1)〜(3)工程を含むことを特徴とする。なお、本発明の多型検出方法は、本発明のプローブを使用することが特徴であって、その他の構成や条件等は、以下の記載に制限されない。
(1)前記多型を検出する被検核酸と、本発明の多型検出用プローブとを含む反応系を準備する工程
(2)前記反応系の温度を変化させ、前記被検核酸と前記プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナル値を測定する工程
(3)温度変化に伴う前記シグナル値の変動から、前記被検核酸における前記多型を決定する工程
本発明の多型検出方法において使用する本発明のプローブは、前述のように、一種類でもよいし、二種類以上でもよい。前者の場合、一つの反応系において、所望の一種類の多型を検出でき、後者の場合、二種類以上の本発明のプローブを反応系に添加することで、一つの反応系において、各プローブに対応する所望の二種類以上の多型をそれぞれ検出できる。一つの反応系で二種類以上の多型を検出する場合、本発明のプローブの組み合わせは特に制限されないが、例えば、以下のような組み合わせがあげられる。
(1)FCGR3AプローブとIL−10(−819)プローブとの組み合わせ、好ましくは、配列番号14の配列を含むプローブと配列番号36の配列を含むプローブとの組み合わせ
(2)FCGR2AプローブとIL−10(−592)プローブとTNFα(−308)プローブとの組み合わせ、好ましくは、配列番号23の配列を含むプローブと配列番号30の配列を含むプローブと配列番号64の配列を含むプローブ
(3)IL−10(−1082)プローブとIL−10(−3575)プローブとの組み合わせ、好ましくは、配列番号47の配列を含むプローブと配列番号57の配列を含むプライマーとの組み合わせ
(4)IL−10(−592)プローブとIL−10(−1082)プローブとの組み合わせ、好ましくは、配列番号30の配列を含むプローブと配列番号47の配列を含むプローブとの組み合わせ
一つの反応系に二種類以上のプローブを添加する場合、各プローブは、それぞれ異なる検出条件の標識化物質で標識化されていることが好ましい。これによって、検出条件を変えるのみで、同じ反応系を用いて、二種類以上の多型を簡便に検出できる。
本発明において、前記被検核酸は、一本鎖核酸でもよいし、二本鎖核酸でもよい。前記被検核酸が二本鎖核酸の場合は、例えば、後述するように、前記(2)工程において、前記反応系を加熱して、二本鎖の被検核酸を解離させる工程を含むことが好ましい。二本鎖核酸を一本鎖核酸に解離することによって、本発明のプローブとのハイブリダイズが可能となる。
本発明において、前記被検核酸は、例えば、生体試料中に元来含まれる核酸でもよいし、検出精度を向上できることから、前記核酸を鋳型核酸として、核酸増幅法により増幅させた増幅産物であってもよい。前記増幅産物は、例えば、生体試料中のDNAを鋳型とした増幅産物でもよいし、生体試料中のトータルRNA、mRNA等のRNAから逆転写−PCRにより合成したcDNAを鋳型とした増幅産物でもよい。
前記被検核酸が前記増幅産物の場合、前記(1)工程において、例えば、予め調製した増幅産物を用いて、本発明のプローブと前記増幅産物とを含む反応系を準備してもよいし、本発明のプローブの存在下、鋳型核酸から核酸増幅法により目的の増幅産物を増幅させ、前記プローブと増幅産物とを含む反応系を準備してもよい。
後者の場合、前記(1)工程は、下記(1a)工程を含むことが好ましい。
(1a)前記プローブを含む反応系において、核酸増幅法により、鋳型核酸から前記被検核酸となる増幅産物を生成する工程
前記核酸増幅法は、制限されず、例えば、PCR(Polymerase Chain Reaction)法、NASBA(Nucleic acid sequence based amplification)法、TMA(Transcription−mediated amplification)法、SDA(Strand Displacement Amplification)法等があげられるが、中でもPCR法が好ましい。
前記(1a)工程においては、前記免疫関連遺伝子における検出目的の多型を含む配列を増幅するためのプライマーを使用することが好ましい。プライマーの配列は、特に制限されず、検出対象部位を含む検出対象配列を増幅できればよく、例えば、検出対象配列やその周辺配列等に応じて、従来公知の方法により適宜設定できる。プライマーの長さは、特に制限されず、一般的な長さに設定でき、例えば、10〜30merがあげられる。前述のように、二種類以上の多型を検出する場合は、各多型についての検出対象配列を増幅するためのプライマーを、それぞれ併用してもよい。また、同一反応系にこれらのプライマーを共存させることで、二種類以上の検出対象配列を同時に増幅することができる。
前記プライマーとしては、例えば、遺伝子のセンス鎖を増幅するフォワードプライマー(以下、「Fプライマー」ともいう)およびアンチセンス鎖を増幅するリバースプライマー(以下、「Rプライマー」ともいう)のいずれか一方を使用できるが、両者を一対とするプライマーセットを使用することが好ましい。以下に、プライマーセットの一例を示すが、これらは例示であって、本発明を制限するものではない。
FCGR3Aプライマーセット(a)
FCGR3A多型の検出において、プライマーセットとしては、例えば、下記(F1)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R1)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含むプライマーセット(a)があげられる。
(F1)配列番号1の塩基配列における173番目のシトシン(c)を一塩基目として5’方向に向かって27〜46塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R1)配列番号1の塩基配列における307番目のアデニン(a)を1塩基目として3’方向に向かって23〜29塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記307番目のアデニン(a)に相補的なチミン(t)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
以下に、フォワードプライマーおよびリバースプライマーの具体例を示すが、本発明はこれには限定されない。また、これらのフォワードプライマーとリバースプライマーとの組み合わせは何ら制限されないが、これらの中でも、配列番号77の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番号97の塩基配列からなるリバースプライマーとを含むプライマーセットが特に好ましい。
Figure 0005290957
FCGR2Aプライマーセット(b)
FCGR2A多型の検出において、プライマーセットとしては、例えば、下記(F2)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R2)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含むプライマーセット(b)があげられる。
下記(F2)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R2)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含むプライマーセット
(F2) 配列番号2の塩基配列における189番目のグアニン(g)を一塩基目として5’方向に向かって23〜38塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニン(g)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R2) 配列番号2の塩基配列における206番目のグアニン(g)を1塩基目として3’方向に向かって31〜48塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレ−オチドであって、前記206番目のグアニン(g)に相補的なシトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
以下に、フォワードプライマーとリバースプライマーの具体例を示すが、本発明はこれには限定されない。また、これらのフォワードプライマーとリバースプライマーとの組み合わせは何ら制限されないが、これらの中でも、配列番号132の配列からなるF2プライマーと、配列番号114の塩基配列からなるR2プライマーとを含むプライマーセットが特に好ましい。
Figure 0005290957
IL−10(−592)プライマーセット(c)
IL−10(−592)多型の検出において、プライマーセットとしては、例えば、下記(F3)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R3)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含むプライマーセット(c)があげられる。
(F3)配列番号3の塩基配列における291番目のシトシン(c)を一塩基目として5’方向に向かって23〜41塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R3) 配列番号3の塩基配列における311番目のグアニン(g)を1塩基目として3’方向に向かって27〜41塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記311番目のグアニン(g)に相補的なシトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
以下に、フォワードプライマーとリバースプライマーの具体例を示すが、本発明はこれには限定されない。また、これらのフォワードプライマーとリバースプライマーとの組み合わせは何ら制限されないが、これらの中でも、配列番号148の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番号167の塩基配列からなるリバースプライマーとを含むプライマーセットが特に好ましい。
Figure 0005290957
IL−10(−819)プライマーセット(d)
IL−10(−819)多型の検出において、プライマーセットとしては、例えば、下記(F4)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R4)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含むプライマーセット(d)があげられる。
(F4)配列番号4の塩基配列における351番目のグアニン(g)を一塩基目として5’方向に向かって24〜39塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニン(g)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R4)配列番号4の塩基配列における420番目のグアニン(g)を1塩基目として3’方向に向かって29〜46塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記420番目のグアニン(g)に相補的なシトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
以下に、フォワードプライマーとリバースプライマーの具体例を示すが、本発明はこれには限定されない。また、これらのフォワードプライマーとリバースプライマーとの組み合わせは何ら制限されないが、これらの中でも、配列番号182の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番号198の塩基配列からなるリバースプライマーとを含むプライマーセットが特に好ましい。
Figure 0005290957
IL−10(−1082)用プライマーセット(e)
IL−10(−1082)多型の検出において、プライマーセットとしては、例えば、下記(F5)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R5)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含むプライマーセット(e)があげられる。
(F5)配列番号5の塩基配列における329番目のシトシン(c)を一塩基目として5’方向に向かって22〜32塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R5)配列番号5の塩基配列における447番目のグアニン(g)を1塩基目として3’方向に向かって23〜39塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記447番目のグアニン(g)に相補的なシトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
以下に、フォワードプライマーとリバースプライマーの具体例を示すが、本発明はこれには限定されない。また、これらのフォワードプライマーとリバースプライマーとの組み合わせは何ら制限されないが、これらの中でも、配列番号213の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番号227の塩基配列からなるリバースプライマーとを含むプライマーセットが特に好ましい。
Figure 0005290957
IL−10(−3575)用プライマーセット(f)
IL−10(−3575)多型の検出において、プライマーセットとしては、例えば、下記(F6)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R6)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含むプライマーセットがあげられる。
(F6)配列番号6の塩基配列における139番目のシトシン(c)を一塩基目として5’方向に向かって25〜42塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R6)配列番号6の塩基配列における223番目のグアニン(g)を1塩基目として3’方向に向かって19〜33塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記223番目のグアニン(g)に相補的なシトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
以下に、フォワードプライマーとリバースプライマーの具体例を示すが、本発明はこれには限定されない。また、これらのフォワードプライマーとリバースプライマーとの組み合わせは何ら制限されないが、これらの中でも、配列番号244の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番号260の塩基配列からなるリバースプライマーとを含むプライマーセットが特に好ましい。
Figure 0005290957
TNFαプライマーセット(g)
TNFα多型の検出において、プライマーセットとしては、例えば、下記(F7)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R7)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含むプライマーセットがあげられる。
(F7)配列番号7の塩基配列における386番目のグアニン(g)を一塩基目として5’方向に向かって26〜41塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記グアニン(g)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R7)配列番号7の塩基配列における418番目のシトシン(c)を1塩基目として3’方向に向かって24〜40塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記418番目のシトシン(c)に相補的なグアニン(g)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
以下に、フォワードプライマーとリバースプライマーの具体例を示すが、本発明はこれには限定されない。また、これらのフォワードプライマーとリバースプライマーとの組み合わせは何ら制限されないが、これらの中でも、配列番号277の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番号293の塩基配列からなるリバースとを含むプライマーセットが特に好ましい。
Figure 0005290957
TNFβプライマーセット(h)
TNFβ多型の検出において、プライマーセットとしては、例えば、下記(F8)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R8)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含むプライマーセットがあげられる。
(F8)配列番号300の塩基配列における350番目のシトシン(c)を一塩基目として5’方向に向かって18〜37塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R8)配列番号300の塩基配列における443番目のグアニン(g)を1塩基目として3’方向に向かって17〜37塩基目までの領域に相補的な少なくとも一つのオリゴヌクレオチドであって、前記443番目のグアニン(g)に相補的なシトシン(c)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
以下に、フォワードプライマーとリバースプライマーの具体例を示すが、本発明はこれには限定されない。また、これらのフォワードプライマーとリバースプライマーとの組み合わせは何ら制限されないが、これらの中でも、配列番号337の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番号312の塩基配列からなるリバースプライマーとを含むプライマーセットが特に好ましい。
Figure 0005290957
前記(1)工程において、前記被検核酸に対する本発明のプローブの添加割合(モル比)は、特に制限されないが、検出シグナルを十分に確保できることから、1倍以下が好ましく、より好ましくは、0.1倍以下である。この際、前記被検核酸とは、例えば、パーフェクトマッチ配列を有するパーフェクトマッチ核酸とミスマッチ配列を有するミスマッチ核酸との合計でもよいし、パーフェクトマッチ配列を含む増幅産物とミスマッチ配列を含む増幅産物との合計でもよい。なお、被検核酸におけるパーフェクトマッチDNAの割合は、通常、不明であるが、結果的に、前記プローブの添加割合(モル比)は、パーフェクトマッチ核酸(パーフェクトマッチ配列を含む増幅産物)に対して10倍以下となることが好ましく、より好ましくは5倍以下、さらに、好ましくは3倍以下である。また、その下限は特に制限されないが、例えば、0.001倍以上であり、好ましくは0.01倍以上であり、より好ましくは0.1倍以上である。前記被検核酸に対する本発明のプローブの添加割合は、例えば、二本鎖核酸に対するモル比でもよいし、一本鎖核酸に対するモル比でもよい。
本発明の多型検出方法を適用する試料としては、特に制限されないが、生体試料があげられる。前記生体試料の具体例としては、例えば、白血球細胞等の血球、全血、口腔粘膜等の口腔内細胞、爪や毛髪等の体細胞、生殖細胞、喀痰、羊水、パラフィン包埋組織、尿、胃液、胃洗浄液等があげられる。本発明において、前記試料の採取方法、前記試料からの被検核酸の調製方法等は、制限されず、従来公知の方法が採用できる。
Tm値について説明する。二本鎖核酸(例えば、二本鎖DNA)を含む溶液を加熱していくと、260nmにおける吸光度が上昇する。これは、二本鎖核酸における両鎖間の水素結合が加熱によってほどけ、一本鎖核酸(例えば、一本鎖DNA)に解離(DNAの融解)することが原因である。そして、全ての二本鎖核酸が解離して一本鎖核酸になると、その吸光度は加熱開始時の吸光度(二本鎖核酸のみの吸光度)の約1.5倍程度を示し、これによって融解が完了したと判断できる。この現象に基づき、融解温度Tmとは、一般に、吸光度が、吸光度全上昇分の50%に達した時の温度と定義される。
本発明において、Tm値を決定するための温度変化に伴うシグナル変動の測定は、前述のような原理から260nmの吸光度測定により行うこともできるが、プローブに付加した標識化物質のシグナルを測定することが好ましい。このため、本発明のプローブとして、前述の標識化プローブを使用することが好ましい。前記標識化プローブとしては、例えば、単独でシグナルを示し且つハイブリッド形成によりシグナルを示さない標識化プローブ、または、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示す標識化プローブがあげられる。前者のようなプローブであれば、検出対象配列とハイブリッド(二本鎖核酸)を形成している際にはシグナルを示さず、加熱によりプローブが遊離するとシグナルを示す。また、後者のプローブであれば、検出対象配列とハイブリッド(二本鎖核酸)を形成することによってシグナルを示し、加熱によりプローブが遊離するとシグナルが減少(消失)する。したがって、この標識化物質によるシグナルを、シグナル特有の条件(吸光度等)で検出することによって、前記260nmの吸光度測定と同様に、融解の進行ならびにTm値の決定を行うことができる。標識化プローブにおける標識化物質は、例えば、前述のとおりである。
次に、本発明の多型検出方法について、被検核酸が核酸増幅物であり、本発明のプローブとして、蛍光色素で標識化された標識化プローブを使用する例をあげて説明する。なお、本発明の多型検出方法は、本発明のプローブを使用すること自体が特徴であり、その他の工程や条件については何ら制限されない。
まず、全血からゲノムDNAを単離する。全血からのゲノムDNAの単離は、従来公知の方法によって行うことができる。具体例としては、例えば、市販のゲノムDNA単離キット(商品名GFX Genomic Blood DNA Purification kit;GEヘルスケアバイオサイエンス社製)等が使用できる。
次に、単離したゲノムDNAを含む試料に標識化プローブを添加して、反応液を調製する。前述のように、添加する標識化プローブは、一種類でもよいし、二種類以上であってもよい。前記標識化プローブとしては、例えば、QProbeが好ましい。前記QProbeとは、一般に、プローブ末端のシトシンを蛍光色素で標識化したプローブであり、これが検出対象配列にハイブリダイズすることで、前記蛍光色素と検出対象配列のグアニンとが相互作用し、その結果、蛍光が減少(または消光)するものである。標識化プローブの塩基配列は、前述の通りであって、検出目的の多型に応じて、適宜選択すればよい。
前記標識化プローブの添加のタイミングは、特に制限されず、例えば、後述する核酸増幅反応の後、PCR増幅産物に対して添加してもよいし、核酸増幅反応の前に添加してもよい。このようにPCR等の核酸増幅反応前に前記標識化プローブを添加する場合は、例えば、前述のように、プローブの3’末端に、蛍光色素を付加したり、リン酸基を付加することが好ましい。
前記標識化プローブは、単離したゲノムDNAを含む試料に添加してもよいし、溶媒中でゲノムDNAと混合してもよい。前記溶媒としては、特に制限されず、例えば、Tris−HCl等の緩衝液、KCl、MgCl、MgSO、グリセロール等を含む溶媒、PCR用の反応液等の核酸増幅用反応液、従来公知のものがあげられる。
続いて、単離したゲノムDNAを鋳型として、前記標識化プローブの存在下、PCR等の核酸増幅法によって、検出目的の多型が発生する検出対象部位を含む配列を増幅させる。以下、核酸増幅法としてPCRを例にあげて、本発明を説明するが、これには制限されない。また、PCRの条件は、特に制限されず、従来公知の方法により行うことができる。
具体的には、前記ゲノムDNAと前記標識化プローブとを含む前記反応液について、PCRを行う。この反応液の組成は、特に制限されず、当業者であれば適宜設定できるが、例えば、前記ゲノムDNAおよび前記標識化プローブの他に、DNAポリメラーゼ等のポリメラーゼ、dATP、dTTP、dCTP、dGTPおよびdUTP等のdNTP、緩衝液、各種触媒、プライマー等があげられる。
次に、得られた増幅産物(二本鎖DNA)の解離、および、解離により得られた一本鎖DNAと前記標識化プローブとのハイブリダイズを行う。これは、例えば、前記反応液の温度変化によって行うことができる。
前記二本鎖DNAの解離は、例えば、加熱により行うことができる。この解離工程における加熱温度は、前記増幅産物が解離できる温度であれば特に制限されないが、例えば、85〜95℃である。加熱時間も特に制限されないが、通常、1秒〜10分であり、好ましくは1秒〜5分である。
また、解離した一本鎖DNAと前記標識化プローブとのハイブリダイズは、例えば、前記解離工程の後、前記解離工程における加熱温度を降下させることによって行うことができる。このハイブリダイズ工程における温度条件は、特に制限されないが、前記標識化プローブのTm値よりも低い温度であることが好ましく、例えば、40〜50℃である。また、前記温度での処理時間は、特に制限されないが、例えば、1〜600秒である。
ハイブリダイズ工程において、前記反応液の各組成の体積や濃度は、特に制限されない。具体例としては、前記反応液におけるDNAの濃度は、例えば、0.01〜1μmol/Lであり、好ましくは0.1〜0.5μmol/Lであり、前記標識化プローブの濃度は、例えば、前述のDNAに対する添加割合を満たす範囲が好ましく、例えば、0.001〜10μmol/Lであり、好ましくは0.001〜1μmol/Lである。
そして、前記反応液の温度を変化させ、前記増幅産物(前記一本鎖DNA)と前記標識化プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナル値を測定する。具体的には、例えば、前記反応液を加熱することで、前記一本鎖DNAと前記標識化プローブとのハイブリッド形成体を加熱し、温度上昇に伴うシグナル値の変動を測定する。前述のように、例えば、末端のシトシンが標識化されたプローブ(グアニン消光プローブ)を使用した場合、一本鎖DNAとハイブリダイズした状態では、蛍光が減少(または消光)し、解離した状態では、蛍光を発する。したがって、例えば、蛍光が減少(または消光)しているハイブリッド形成体を徐々に加熱し、温度上昇に伴う蛍光強度の増加を測定すればよい。
蛍光強度の変動を測定する際の温度範囲は、特に制限されないが、例えば、開始温度が室温〜85℃であり、好ましくは25〜70℃であり、終了温度は、例えば、40〜105℃である。また、温度の上昇速度は、特に制限されないが、例えば、0.1〜20℃/秒であり、好ましくは0.3〜5℃/秒である。
二種類以上の標識化プローブを用いて、二種類以上の多型を検出する際には、各標識化プローブの標識化物質に応じた条件で、各標識化プローブに基づくシグナル変動を測定すればよい。
次に、前記シグナルの変動を解析してTm値として決定する。具体的には、得られた蛍光強度から、例えば、各温度における単位時間当たりの蛍光強度変化量を算出する。変化量を(−d蛍光強度増加量/dt)とする場合は、例えば、最も低い値を示す温度をTm値として決定できる。また、変化量を(d蛍光強度増加量/dt)とする場合は、例えば、最も高い点をTm値として決定できる。なお、標識化プローブとして、消光プローブではなく、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示すプローブを使用した場合には、反対に、蛍光強度の減少量を測定すればよい。
そして、これらのTm値から、目的の検出対象部位における多型(遺伝子型)を決定する。Tm解析において、例えば、完全に相補であるハイブリッド(マッチ)は、一塩基が異なるハイブリッド(ミスマッチ)よりも、解離を示すTm値が高くなるという結果が得られる。したがって、予め、前記プローブについて、完全に相補なハイブリッドのTm値と、一塩基が異なるハイブリッドのTm値とを決定しておくことにより、目的の検出対象部位における多型を決定することができる。例えば、目的の検出対象部位における多型がXまたはYの場合、検出対象部位がXである検出対象配列に完全に相補的なプローブを使用した場合、形成したハイブリッドのTm値が、完全に相補なハイブリッドのTm値と同じであれな、検出対象部位の塩基はXと判断できる。また、形成したハイブリッドのTm値が、一塩基異なるハイブリッドのTm値と同じ、または、完全に相補なハイブリッドのTm値よりも低い値であれば、検出対象部位の塩基はYと判断できる。
また、本発明においては、前述のように、前記反応液の温度を上昇させ、ハイブリッド形成体を加熱して、温度上昇に伴うシグナル変動を測定する方法に代えて、例えば、ハイブリッド形成時におけるシグナル変動の測定を行ってもよい。すなわち、前記プローブを含む反応液の温度を降下させてハイブリッド形成体を形成する際に、前記温度降下に伴うシグナル変動を測定してもよい。
具体例として、単独でシグナルを示し且つハイブリッド形成によりシグナルを示さない標識化プローブ(例えば、QProbe)を使用した場合について説明する。一本鎖DNAとプローブとが解離している状態では蛍光を発しているが、温度の降下によりハイブリッドを形成すると、前記蛍光が減少(または消光)する。したがって、例えば、前記反応液の温度を徐々に降下させて、温度下降に伴う蛍光強度の減少を測定すればよい。他方、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示す標識化プローブを使用した場合、一本鎖DNAとプローブとが解離している状態では蛍光を発していないが、温度の降下によりハイブリッドを形成すると、蛍光を発するようになる。したがって、例えば、前記反応液の温度を徐々に降下させて、温度下降に伴う蛍光強度の増加を測定すればよい。
<多型検出用試薬>
本発明の多型検出用試薬は、免疫関連遺伝子の多型を検出するための多型検出用試薬であって、本発明の多型検出用プローブを含むことを特徴とする。本発明においては、前述の本発明の多型検出用プローブを含むことが特徴であって、その他の構成や条件は何ら制限されない。なお、本発明の多型検出用試薬は、例えば、免疫関連遺伝子の多型の検出に使用するプローブキットともいえる。
本発明の多型検出用試薬において、本発明の多型検出用プローブは、一種類でもよいし二種類以上であってもよい。プローブが二種類以上の場合、その組み合わせは、特に制限されないが、例えば、前述のような組み合わせがあげられる。また、二種類以上のプローブは、例えば、別個の容器に収容されてもよいが、前述のように同一反応系での多型の検出が可能であることから、混合された状態で同じ容器に収容でされてもよい。また、二種類以上のプローブを含む場合、各プローブは、別個の標識化物質で標識化されていることが好ましい。このように標識化物質の種類を変えることで、同じ反応系であっても、それぞれのプローブについての検出が可能になる。前記標識化物質としては、例えば、検出波長が異なる物質であることが好ましい。
前述のように、免疫関連遺伝子である、FCGR3A遺伝子、FCGR2A遺伝子、IL−10遺伝子、TNFα遺伝子およびTNFβ遺伝子には、それぞれ、例えば、商品名リツキサン等の悪性リンパ腫治療薬、商品名ハーセプチン等の乳がん治療薬(例えば、商品名ハーセプチン)のような抗体医薬の薬効に関与している多型の存在が報告されている。そして、本発明のプローブによれば、これらの多型をそれぞれ検出することができる。また、これらの多型について、例えば、いずれか一種類のみに変異型が検出される場合もあるが、複数種類に変異型が検出される場合もある。本発明において検出目的としている各多型は、それぞれ前記抗体医薬の薬効と関係を示すが、それぞれに特有の特徴を示すと考えられる。このため、例えば、複数の多型を検出し、それらの結果を総合的に判断することで、より良い診断や治療が可能になる。したがって、本発明の多型検出試薬またはプローブキットにおいて、本発明のプローブを二種類以上含有させることによって、診断や治療等のための多型検出をより簡便に行うことができる。
本発明の検出用試薬は、さらに、免疫関連遺伝子における検出目的部位を含む領域を増幅するためのプライマーやプライマーセットを含んでもよい。プライマーセットとしては、例えば、使用する本発明のプローブの種類に応じて、前述のようなものがあげられる。具体的には、FCGR3AプローブとFCGR3Aプライマーセット、FCGR2AプローブとFCGR2Aプライマーセット、IL−10(−592)プローブとIL−10(−592)プライマーセット、IL−10(−819)プローブとIL−10(−819)プライマーセット、IL−10(−1082)プローブとIL−10(−1082)プライマーセット、IL−10(−3575)プローブとIL−10(−3575)プライマーセット、TNFαプローブとTNFαプライマーセット、TNFβプローブとTNFβプライマーセットを、それぞれ組み合わせて含むことが好ましい。
本発明のプローブの組み合わせは、特に制限されず、例えば、前述のような例があげられる。また、プライマーまたはプライマーセットの組み合わせについても、本発明のプローブの組み合わせに応じて決定できる。
本発明の検出用試薬は、この他にも、例えば、核酸増幅反応に必要な成分を含んでもよい。具体例としては、例えば、DNAポリメラーゼ等のポリメラーゼ、dATP、dTTP、dCTP、dGTPおよびdUTP等のdNTP、緩衝液、各種触媒等があげられる。また、本発明の検出用試薬は、検出試薬キットでもよく、さらに、使用説明書を含んでもよい。
つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は下記実施例により制限されない。なお、%は、w/v%を示す。
[実施例1]
FCGR3A多型およびIL−10(−819)多型の検出
本発明のプローブを使用して、Tm解析により、FCGR3A多型およびIL−10(−819)多型を検出した。
FCGR3A多型およびIL−10(−819)多型が既知である3名の健常者から、EDTA採血菅により血液を採取した(サンプル1〜サンプル3)。各サンプルのFCGR3A多型およびIL−10(−819)多型は、それぞれ以下の通りである。
FCGR3A多型 IL−10(−819)多型
サンプル1 T/T C/C
サンプル2 G/T T/C
サンプル3 T/T T/T
前記各サンプル10μLを70μLの下記検体希釈液1と混合し、混合液10μLを、さらに、70μLの下記検体希釈液2と混合した。この混合液17μLを95℃で10分間加熱した後、下記PCR反応液46μLに添加してPCRを行った。前記PCRは、サーマルサイクラーにより、95℃で60秒処理した後、95℃1秒および62℃15秒を1サイクルとして50サイクル繰り返し、さらに95℃で1秒、40℃で60秒処理した。そして、続けて温度の上昇速度を1℃/3秒として、前記PCR反応液を40℃から75℃に加熱していき、経時的な蛍光強度の変化を測定した(波長515〜555nm、585〜700nm)。
(検体希釈液1)
10mmol/L Tris−HCl
0.1mmol/L) EDTA
0.05% NaN
0.3% SDS
(検体希釈液2)
10mmol/L Tris−HCl
0.1mmol/L EDTA
0.05% NaN
Figure 0005290957
FCGR3Aプローブ(配列番号14)
5’−tcccaaAaagccccc-(BODIPY FL)−3’
FCGR3A Fプライマー(配列番号77)
5’−tctgacttctacattccaaaagccacactcaaagac−3’
FCGR3A Rプライマー(配列番号97)
5’−ctcctcccaactcaacttcccagtgtgat−3’
IL−10(−819)プローブ(配列番号36)
5’−acagagatGttacatcacc-(TAMRA)−3’
IL−10(−819) Fプライマー(配列番号182)
5’−tgctggagatggtgtacagtagggtgagg−3’
IL−10(−819) Rプライマー(配列番号198)
5’−caccatgacccctaccgtctctattttatagtgagc−3’
これらの結果を図1に示す。図1は、温度上昇に伴う蛍光強度の変化を示すTm解析のグラフである。図1において、(A)はサンプル1、(B)はサンプル2、(C)はサンプル3の結果であり、上段はFCGR3A多型、下段はIL−10(−819)多型の結果を示す。
本実施例では、FCGR3Aプローブとして、センス鎖のFCGR3A多型(t)にパーフェクトマッチするプローブを使用し、IL−10(−819)プローブとして、センス鎖のIL−10(−819)多型(c)にパーフェクトマッチするプローブを使用した。その結果、FCGR3A多型の検出では、図1の上段に示すように、ホモ接合体(T/T)のサンプル1および3は、パーフェクトマッチを示す57.0℃のみにピークを示した。他方、ヘテロ接合体(G/T)のサンプル2は、パーフェクトマッチを示す57.0℃と1塩基のミスマッチを示す48.0℃とにピークを示した。また、IL−10(−819)多型の検出では、図1の下段に示すように、ホモ接合体(C/C)のサンプル1は、パーフェクトマッチを示す59.0℃のみにピークを示し、ホモ接合体(T/T)のサンプル3は、ミスマッチを示す52.5℃のみにピークを示した。他方、ヘテロ接合体(T/C)のサンプル2は、パーフェクトマッチを示す59.0℃と1塩基のミスマッチを示す52.5℃とにピークを示した。この結果から、本発明のプローブによれば、検出対象配列とのハイブリダイゼーションがパーフェクトマッチであるかミスマッチであるかを、十分に判断でき、且つ、二種類の多型を一つの反応系で判断できることがわかった。
[実施例2]
FCGR2A多型、IL−10(−592)多型およびTNFα多型の検出
本発明のプローブを使用して、Tm解析により、FCGR2A多型、IL−10(−592)多型およびTNFα(−308)多型を検出した。
FCGR2A多型、IL−10(−592)多型およびTNFα(−308)多型が既知である1名の健常者から、EDTA採血菅により血液を採取した(サンプル1)。また、TNFα(−308)多型がホモ接合体(A/A)であるTNFα遺伝子を有するプラスミドを準備した(サンプル2)。各サンプルのFCGR2A多型、IL−10(−592)多型およびTNFα(−308)多型は、以下の通りである。
FCGR2A多型 IL−10(−592)多型 TNFα多型
サンプル1 C/T C/A G/G
サンプル2 − − A/A
10μLのサンプル1を70μLの前記検体希釈液1と混合し、混合液10μLを、さらに、70μLの前記検体希釈液2と混合した。この混合液17μLを95℃で10分間加熱した後、下記PCR反応液46μLに添加してPCRを行った。他方、1μLのサンプル2(3.5pg)を下記PCR反応液46μLに添加してPCRを行った。前記PCRは、サーマルサイクラーにより、95℃で60秒処理した後、95℃1秒および62℃15秒を1サイクルとして50サイクル繰り返し、さらに95℃で1秒、40℃で60秒処理した。そして、続けて温度の上昇速度を1℃/3秒として、前記PCR反応液を40℃から75℃に加熱していき、経時的な蛍光強度の変化を測定した(波長450〜480nm、515〜555nm、585〜700nm)。
Figure 0005290957
IL−10(−592)プローブ(配列番号30)
5’−(Pacific Blue)-cttcctacagTacaggcg-P−3’
IL−10(−592)Fプライマー(配列番号148)
5’−ggtaaaggagcctggaacacatcctgtgac−3’
IL−10(−592)Rプライマー(配列番号167)
5’−agcccttccattttactttccagagactggc−3’
FCGR2Aプローブ(配列番号23)
5’−ttctcccAtttggatccc-(BODIPY FL)−3’
FCGR2A Fプライマー(配列番号132)
5’−ctgtggtttgcttgtgggatggagaagg−3’
FCGR2A Rプライマー(配列番号38)
5’−aggtcacattcttccagaatggaaaatcccagaaattc−3’
TNFα(−308)プローブ(配列番号64)
5’−ccgtccCcatgccc-(TAMRA)−3’
TNFα(−308)Fプライマー(配列番号277)
5’−cctggtccccaaaagaaatggaggcaatagg−3’
TNFα(−308)Rプライマー(配列番号293)
5’−ccactgactgatttgtgtgtaggaccctgg−3’
これらの結果を図2に示す。図2は、温度上昇に伴う蛍光強度の変化を示すTm解析のグラフである。図2において、(A)はサンプル1、(B)はサンプル2の結果であり、上段はIL−10(−592)多型、中段はFCGR2A多型、下段はTNFα(−308)多型の結果を示す。
本実施例では、IL−10(−592)プローブとして、センス鎖IL−10(−592)多型(a)にパーフェクトマッチするプローブを使用し、FCGR2Aプローブとして、センス鎖FCGR2A多型(t)にパーフェクトマッチするプローブを使用し、TNFα(−308)プローブとして、センス鎖TNFα(−308)多型(g)にパーフェクトマッチするプローブを使用した。その結果、IL−10(−592)多型の検出では、図2の上段に示すように、ヘテロ接合体(C/A)のサンプル1は、パーフェクトマッチを示す58.0℃と1塩基のミスマッチを示す50.0℃とにピークを示した。また、FCGR2A多型の検出では、図2の中段に示すように、ヘテロ接合体(C/T)のサンプル1は、パーフェクトマッチを示す57.0℃と1塩基のミスマッチを示す48.0℃とにピークを示した。また、TNFα(−308)多型の検出では、図2の下段に示すように、ホモ接合体(G/G)のサンプル1は、パーフェクトマッチを示す61.0℃のみにピークを示し、ホモ接合体(A/A)のサンプル2は、1塩基のミスマッチを示す49.0℃のみにピークを示した。この結果から、本発明のプローブによれば、検出対象配列とのハイブリダイゼーションがパーフェクトマッチであるかミスマッチであるかを、十分に判断でき、且つ、三種類の多型を一つの反応系で判断できることがわかった。
[実施例3]
IL−10(−1082)多型およびIL−10(−3575)多型の検出
本発明のプローブを使用して、Tm解析により、IL−10(−1082)多型およびIL−10(−3575)多型を検出した。
IL−10(−1082)多型およびIL−10(−3575)多型が既知である1名の健常者から、EDTA採血菅により血液を採取した(サンプル1)。また、商品名GFX Genomic Blood DNA Purification kit(GEヘルスケア バイオサイエンス社製)を用いて、IL−10(−1082)多型およびIL−10(−3575)多型が既知であるゲノムを精製し、10倍希釈したものをサンプル2とした。また、IL−10(−3575)多型がホモ接合体(A/A)である合成DNAを準備した(サンプル3)。各サンプルのIL−10(−1082)多型およびIL−10(−3575)多型は、それぞれ以下の通りである。
IL−10
(−1082)多型 (−3575)多型
サンプル1 A/A T/T
サンプル2 A/G T/T
サンプル3 − A/A
10μLのサンプル1を70μLの前記検体希釈液1と混合し、混合液10μLを、さらに、70μLの前記検体希釈液2と混合した。この混合液17μLを95℃で10分間加熱した後、下記PCR反応液46μLに添加してPCRを行った。他方、1μLのサンプル2または1μLのサンプル3(3.5pg)を、それぞれ下記PCR反応液46μLに添加して、PCRを行った。前記PCR反応は、サーマルサイクラーにより、95℃で60秒処理した後、95℃1秒および64℃15秒を1サイクルとして50サイクル繰り返し、さらに95℃で1秒、40℃で60秒処理した。そして、続けて温度の上昇速度を1℃/3秒として、前記PCR反応液を40℃から75℃に加熱していき、経時的な蛍光強度の変化を測定した(波長515〜555nm、585〜700nm)。
Figure 0005290957
IL−10(−1082)プローブ(配列番号47)
5’−(BODIPY FL)-ccctacttccccCtccc-P−3’
IL−10(−1082)Fプライマー(配列番号213)
5’−ccgcaacccaactggctctccttac−3’
IL−10(−1082)Rプライマー(配列番号227)
5’−ggattccatggaggctggataggaggtcc−3’
IL−10(−3575)プローブ(配列番号57)
5’−(TAMRA)-cccactggaaaaatTcattt-P−3’
IL−10(−3575)Fプライマー(配列番号244)
5’−ggatggaagaagagaggtattccccttcccac−3’
IL−10(−3575)Rプライマー(配列番号260)
5’−ccagtttgccctcaagcccagatgc−3’
これらの結果を図3に示す。図3は、温度上昇に伴う蛍光強度の変化を示すTm解析のグラフである。図3において、(A)はサンプル1、(B)はサンプル2、(C)はサンプル3の結果であり、上段は、IL−10(−1082)多型、下段は、IL−10(−3575)多型の結果を示す。
本実施例では、IL−10(−1082)プローブとして、センス鎖のIL−10(−1082)多型(g)にパーフェクトマッチするプローブを使用した。IL−10(−3575)プローブとしては、アンチセンス鎖のIL−10(−3575)多型(a)にパーフェクトマッチするプローブを使用した。これは、センス鎖のIL−10(−3575)多型(t)にパーフェクトマッチすることと同義である。その結果、IL−10(−1082)多型の検出では、図3の上段に示すように、ホモ接合体(A/A)のサンプル1は、ミスマッチを示す49.0℃のみにピークを示し、他方、ヘテロ接合体(A/G)のサンプル2は、パーフェクトマッチを示す60.0℃と1塩基のミスマッチを示す49.0℃とにピークを示した。また、IL−10(−3575)多型の検出では、図3の下段に示すように、ホモ接合体(T/T)のサンプル1および2は、パーフェクトマッチを示す56.0℃のみにピークを示し、ホモ接合体(A/A)のサンプル3は、ミスマッチを示す49.0℃のみにピークを示した。この結果から、本発明のプローブによれば、検出対象配列とのハイブリダイゼーションがパーフェクトマッチであるかミスマッチであるかを十分に判断でき、且つ、二種類の多型を一つの反応系で判断できることがわかった。
以上の結果から、本発明のプローブによれば、検出対象配列とのハイブリダイゼーションがパーフェクトマッチであるかミスマッチであるかを十分に判断できることがわかった。このため、本発明によれば、例えば、検出目的部位において、多型(X)であるか多型(Y)であるかを精度よく判別できる。また、このようにパーフェクトマッチとミスマッチとを判断できることから、例えば、検出目的の多型がホモ接合体(X/XまたはY/Y)であるかヘテロ接合体(X/Y)であるか、さらには、X/Xのホモ接合体であるか、Y/Yのホモ接合体であるかも判断することが可能である。また、1つの反応系において、二種類以上の多型を判断することも可能である。
以上のように、本発明によれば、免疫関連遺伝子であるFCGR3A遺伝子、FCGR2A遺伝子、IL−10遺伝子、TNFα遺伝子およびTNFβ遺伝子について、一塩基のみが異なる多型であっても判別することが可能である。このため、本発明のプローブを、例えば、Tm解析等に適用することによって、簡便な多型検出が可能になる。また、本発明によれば、一つの反応系に二種類以上のプローブを併存させても、それぞれが対応する遺伝子について多型を判別することができる。このため、一つの反応系を用いて複数の多型の検出を行うことができる。このように本発明によれば、免疫関連遺伝子の多型を容易に判別できるため、例えば、検出結果を前述のような抗体医薬の治療投与に反映することもできる。したがって、本発明は、医療分野等において極めて有用といえる。

Claims (15)

  1. 免疫関連遺伝子の多型を検出するためのプローブであって、
    前記免疫関連遺伝子が、FCGR3A遺伝子であり、
    下記(A)のオリゴヌクレオチドからなることを特徴とする多型検出用プローブ。
    (A)配列番号14の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
  2. 前記プローブが、前記オリゴヌクレオチドに標識化物質が結合した標識化プローブである、請求項記載の多型検出用プローブ。
  3. 前記プローブが、単独でシグナルを示し且つハイブリッド形成によりシグナルを示さない標識化プローブ、または、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示す標識化プローブである、請求項1または2記載の多型検出用プローブ。
  4. 前記プローブが、前記オリゴヌクレオチドに前記標識化物質として蛍光色素が結合した標識化プローブであり、単独で蛍光を示し且つハイブリッド形成により蛍光が減少するプローブである、請求項1からのいずれか一項に記載の多型検出用プローブ。
  5. 前記プローブが、前記オリゴヌクレオチドにおけるシトシンを有する末端ヌクレオチド残基に前記標識化物質が結合した標識化プローブである、請求項1からのいずれか一項に記載の多型検出用プローブ。
  6. 免疫関連遺伝子の多型を検出するための多型検出用試薬であって、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の多型検出用プローブを含むことを特徴とする多型検出用試薬。
  7. さらに、下記(B)〜()からなる群から選択された少なくとも一つのオリゴヌクレオチドからなる多型検出用プローブを含む、請求項記載の多型検出用試薬。
    (B)配列番号23の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (C)配列番号30の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (D)配列番号36の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (E)配列番号47の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (F)配列番号57の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (G)配列番号64の塩基配列からなるオリゴヌクレオチ
  8. 前記(A)のオリゴヌクレオチドからなるプローブ、および前記(D)のオリゴヌクレオチドからなるプローブを含む、請求項記載の多型検出用試薬。
  9. さらに、前記免疫関連遺伝子における検出目的の多型を含む配列を増幅するためのプライマーを含む、請求項からのいずれか一項に記載の多型検出用試薬。
  10. 前記プライマーが、下記プライマーセット(a)である、請求項記載の多型検出用試薬。
    プライマーセット(a)
    配列番号77の塩基配列からなるフォワードプライマー、および、配列番号97の塩基配列からなるリバースプライマーを含むプライマーセット
  11. さらに、前記(B)〜()からなる群から選択された少なくとも一つのオリゴヌクレオチドからなるプローブと、プライマーとを含み、
    前記プローブおよび前記プライマーの組み合わせが、前記オリゴヌクレオチド(B)からなるプローブおよび下記プライマーセット(b)の組み合わせ、前記オリゴヌクレオチド(C)からなるプローブおよび下記プライマーセット(c)の組み合わせ、前記オリゴヌクレオチド(D)からなるプローブおよび下記プライマーセット(d)の組み合わせ、前記オリゴヌクレオチド(E)からなるプローブおよび下記プライマーセット(e)の組み合わせ、前記オリゴヌクレオチド(F)からなるプローブおよび下記プライマーセット(f)の組み合わせ、ならびに前記オリゴヌクレオチド(G)からなるプローブおよびプライマーセット(g)の組み合わせからなる群から選択された少なくとも一つの組み合わせである、請求項から10のいずれか一項に記載の多型検出用試薬。
    プライマーセット(b)
    配列番号132の塩基配列からなるフォワードプライマー、および、配列番号114の塩基配列からなるリバースプライマーを含むプライマーセット
    プライマーセット(c)
    配列番号148の塩基配列からなるフォワードプライマー、および、配列番号167の塩基配列からなるリバースプライマーを含むプライマーセット
    プライマーセット(d)
    配列番号182の塩基配列からなるフォワードプライマー、および、配列番号198の塩基配列からなるリバースプライマーを含むプライマーセット
    プライマーセット(e)
    配列番号213の塩基配列からなるフォワードプライマー、および、配列番号227の塩基配列からなるリバースプライマーを含むプライマーセット
    プライマーセット(f)
    配列番号244の塩基配列からなるフォワードプライマー、および、配列番号260の塩基配列からなるリバースプライマーを含むプライマーセット
    プライマーセット(g)
    配列番号277の塩基配列からなるフォワードプライマー、および、配列番号293の塩基配列からなるリバースプライマーを含むプライマーセット
  12. 免疫関連遺伝子の多型の検出方法であって、前記免疫関連遺伝子が、FCGR3A遺伝子であり、下記(1)〜(3)工程を含むことを特徴とする多型検出方法。
    (1)前記多型を検出する被検核酸と、請求項1から5のいずれか一項に記載の多型検出用プローブとを含む反応系を準備する工程
    (2)前記反応系の温度を変化させ、前記被検核酸と前記プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナル値を測定する工程
    (3)温度変化に伴う前記シグナル値の変動から、前記被検核酸における前記多型を決定する工程
  13. 前記(1)工程が、下記(1a)工程を含み、前記(1a)工程において、前記免疫関連遺伝子における検出目的の多型を含む配列を増幅するためのプライマーを使用する、請求項12記載の多型検出方法。
    (1a)前記プローブを含む反応系において、核酸増幅法により、鋳型核酸から前記被検核酸となる増幅産物を生成する工程
  14. 前記プライマーが、下記プライマーセット(a)である、請求項13記載の多型検出方法。
    プライマーセット(a)
    配列番号77の塩基配列からなるフォワードプライマー、および、配列番号97の塩基配列からなるリバースプライマーを含むプライマーセット
  15. 前記免疫関連遺伝子が、FCGR3A遺伝子と、FCGR2A遺伝子、IL−10遺伝子、およびTNFα遺伝子からなる群から選択された少なくとも一つの遺伝子であり、
    前記(1)工程において、前記多型検出用プローブと、下記(B)〜()からなる群から選択された少なくとも一つのオリゴヌクレオチドからなる多型検出用プローブとを含む反応系を準備する、請求項12から14のいずれか一項に記載の多型検出方法。
    (B)配列番号23の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (C)配列番号30の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (D)配列番号36の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (E)配列番号47の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (F)配列番号57の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (G)配列番号64の塩基配列からなるオリゴヌクレオチ
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