JP5286045B2 - 半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

半導体発光素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5286045B2
JP5286045B2 JP2008295359A JP2008295359A JP5286045B2 JP 5286045 B2 JP5286045 B2 JP 5286045B2 JP 2008295359 A JP2008295359 A JP 2008295359A JP 2008295359 A JP2008295359 A JP 2008295359A JP 5286045 B2 JP5286045 B2 JP 5286045B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
layer
semiconductor layer
light emitting
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008295359A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010123717A (ja
Inventor
章 岩山
竜舞 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd filed Critical Stanley Electric Co Ltd
Priority to JP2008295359A priority Critical patent/JP5286045B2/ja
Publication of JP2010123717A publication Critical patent/JP2010123717A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5286045B2 publication Critical patent/JP5286045B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Led Devices (AREA)

Description

本発明は、半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法に関し、特に成長層から成長用基板が除去された構造を有する半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法に関する。
発光ダイオード(以下、LEDと称する)は、主に自動車のテールランプ、各種表示機器及び携帯電話等のモバイル機器のバックライト等に用いられている。今後、自動車のヘッドライト、液晶ディスプレイのバックライト、一般照明等への需要が大幅に伸びることが予想される。現状のLEDの発光効率は50lm/W(ルーメン/ワット)前後であるが、バックライトや照明等に利用するには100lm/W以上の発光効率が必要とされる。LEDの発光効率は、発光層における発光時の内部量子効率と、その光を外部に取り出すための効率(光取り出し効率)との積によって決まる。これまでに、内部量子効率は80%以上にまで改善されているが、光取り出し効率については改善の余地がある。
光取り出し効率の向上のための技術としては、半導体発光素子の光放射面に凹凸加工を施すことが知られている。光放射面に凹凸加工を施すことにより、半導体発光素子と封止樹脂との界面において全反射される光を減ずることができるので、光取り出し効率が向上する。
このような凹凸形状の形成方法としては、従来から以下のような形成方法が知られている。先ず、成長用基板上に成長した成長層上に、導電性支持体が貼り合わされる。ここで、成長用基板とは、半導体発光素子を構成する各半導体層を成長させるために用いられる基板のことである。続いて、レーザリフトオフ(Laser Lift Off:LLO)法等の公知の技術により、成長用基板が成長層から剥離される。更に、当該剥離により表出した成長層の最表面に、KOH等のアルカリ溶液を用いたウェットエッチングを施すことにより、成長層の結晶構造に由来した錐形状の凸部が形成される。
上述した凹凸形状を形成する技術を用いた場合に、成長層に接続させる2つの電極(p電極及びn電極)の形成位置としては、以下のような2種類の電極形成位置が従来から知られている。かかる電極形成位置の違いにより、半導体発光素子の構造が2つの種類に分類される。
先ず、第1の半導体発光素子の構造としては、p電極が導電性支持体と成長層を構成するp型半導体層との間に挟まれ、n電極が成長層の最表出面であるn型半導体層上に位置するものが知られている。以下、このような電極形成構造を用いた半導体発光素子を上下電極構造タイプと称する。このような上下電極構造タイプの半導体発光素子は、例えば、特許文献1及び非特許文献1に記載されている。
次に、第2の半導体発光素子の構造としては、p電極及びn電極の両電極が成長層と支持体との間に位置(すなわち、両電極が成長層に対して同一面側に位置)するものが知られている。このような構造を形成するためには、成長層の一部の領域にp型半導体層側からエッチング処理が施されることによってn型半導体層が露出され、当該露出したn型半導体層上にn電極が形成されることが必要になる。また、当該エッチング処理が施されていない領域にはp電極が形成される。これにより、p電極及びn電極の両電極が成長層に対して同一面側に形成されることになる。以下、このような電極形成構造を用いた半導体発光素子をフリップチップ構造タイプと称する。このようなフリップチップ構造タイプの半導体発光素子は、例えば、非特許文献2に記載されている。
上下電極構造タイプの半導体発光素子において、光放射面はn電極が形成された成長層の露出面になる。従って、上下電極構造タイプの半導体発光素子においては、光放出面にn電極が形成されていることによって光の放出が妨げられ、半導体発光素子の光取り出し効率の十分な向上を図ることができない場合がある。
一方、フリップチップ構造タイプの半導体発光素子において、光放出面はp電極及びn電極が形成された面に対向した成長層の露出面になる。従って、上下構造タイプの半導体発光素子のように、n電極による光の放出が妨げられるようなことは無い。しかしながら、成長層の一部にエッチング処理が施されることによってn型半導体層が露出するので、p型半導体層とn型半導体層とに挟まれた活性層(発光層)の面積が減少することになる。かかる活性層の面積減少により、フリップチップ構造タイプの半導体発光素子においても、半導体発光素子の光取り出し効率の十分な向上を図ることができない場合がある。
特開2007−165409 T.フジイ(T.Fujii),Y.ギャオ(Y. Gao),R.シャーマ(R. Sharma),E.L.フ(E. L. Hu),S.P.デンバーズ(S. P. DenBaars),S.ナカムラ(S. Nakamura),「表面粗しによるGaN系の発光ダイオードの抽出効率の増加(Increase in the extraction efficiency of GaN-based light-emitting diodes via surface roughening)」,アプライ・フィズ・レター(Appl. Phys. Lett),第84版,2004年,p.855−857 M.ジョージ・クラフォード(M. George Craford),「固体照明用の光出力LEDの状況、動向、課題(High Power LEDs for Solid State Lighting: Status, Trends, and Challenges)」,プロシーディング・オブ・ファースト・インターナショナル・カンファレンス・オン・ホワイト・エルイーディーズ・アンド・ソリッド・ステイト(Proceeding of First international Conference on White LEDs and Solid State Lighting),2007年,p.5−9
本発明は、以上の如き事情に鑑みてなされたものであり、十分な発光面積を確保するとともに光の漏れを防止し、光取り出し効率を十分に向上させることができる半導体発光素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の半導体発光素子は、
第1の導電型を有する第1半導体層と、第2の導電型を有する第2半導体層と、第1半導体層と第2半導体層との間に形成された活性層と、活性層に対向し、第2半導体層上に形成された第1の電極と、第2半導体層、活性層及び第1の電極を覆い、第1の電極の一部を露出させる開口部を備える絶縁膜と、第1半導体層の側面及び絶縁膜の一部を覆う第2の電極と、開口部を充填し、絶縁膜と第2の電極との合計膜厚よりも厚い膜厚を備える第1の接続電極と、第2の電極に接続され、第1の接続電極を囲み且つ第1の接続電極と離間して形成された第2の接続電極と、第1の接続電極及び第2の接続電極間の空隙を充填する絶縁性の充填層と、を有することを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明の半導体発光素子の製造方法は、成長用基板の表面上に第1の導電型を有する第1半導体層、活性層及び第2の導電型を有する第2半導体層を順次積層して積層構造体を形成する成長工程と、第2半導体層上に第1の電極を形成する第1電極形成工程と、第1の電極の周辺領域に2半導体層及び活性層を貫通する第1の分離溝を形成する第1分離溝形成工程と、第1の電極及び第1分離溝の側面を覆う絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、第1の分離溝の底面に第1半導体層を貫通する第2の分離溝を形成する第2分離溝形成工程と、絶縁膜の一部及び第2分離溝の側面を覆う第2の電極を形成する第2電極形成工程と、第1の電極に接続された第1の接続電極と、第2の電極に接続され、第1の接続電極と離間し且つ第1の接続電極の周囲を囲む第2の接続電極と、を形成する接続電極形成工程と、第1の接続電極と第2の接続電極との間の空隙を充填する絶縁性の第1の充填層と、第2の接続電極の周囲の空隙を充填する絶縁性の第2の充填層と、を形成する充填層形成工程と、成長用基板を第1半導体層から剥離して第1半導体層を表出させる剥離工程と、を有することを特徴とする。
本発明の半導体発光素子は、第1半導体層と、第2半導体層と、活性層と、第2半導体層上に形成された第1の電極と、第2半導体層、活性層及び第1の電極を覆い、第1の電極の一部を露出させる開口部を備える絶縁膜と、第1半導体層の側面及び絶縁膜の一部を覆う第2の電極と、開口部を充填し、絶縁膜と第2の電極との合計膜厚よりも厚い膜厚を備える第1の接続電極と、第2の電極に接続され、第1の接続電極を囲み且つ第1の接続電極と離間して形成された第2の接続電極と、第1の接続電極及び第2の接続電極間の空隙を充填する第1の充填層と、を有する構造である。
上述した構成からなる本発明の半導体発光素子は、第1半導体層の側面に第2の電極が接続され、第1及び第2の電極の各々に接続された第1及び第2の接続電極が半導体発光素子の光放出面の逆側に位置している。このような構成によって、従来のような光放出面に電極を構成する必要もなく、またエッチングによって活性層を削る必要もない。従って、本発明の半導体発光素子は、従来から知れている半導体発光素子よりも発光面積を十分に確保して光取り出し効率を向上させることができる。
また、上述した構成である本発明の半導体発光素子は、従来のような支持体を有することなく、従来よりも薄い構造である。すなわち、本発明の半導体発光素子は、素子サイズの小型化への対応が容易に実現することができる。更に、本発明の半導体発光素子は、接続電極間に充填層が埋め込まれているので十分な強度を確保することができる。また、接続電極間に充填層が埋め込まれることにより、半導体発光素子の実装時のハンドリング性を向上させることもできる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施例について添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、図1(a)、(b)を参照しつつ、本発明の実施例である半導体発光素子の構造について説明する。図1(a)は、本発明の実施例である半導体発光素子10の断面図である。また、図1(b)は、本発明の実施例である半導体発光素子10の平面図である。更に、図1(b)に示された一点鎖線の両方向矢印によって示された領域の各々は、図1(a)に示された同一符号の構成部分の形成領域を示している。
図1(a)に示されているように、本実施例における半導体発光素子10は、成長層11、p電極12、絶縁膜13、n電極14、第1のメッキ電極15a、第2のメッキ電極15b、第1の充填層16a及び第2の充填層(被覆層)16bから構成されている。また、成長層11は、n型半導体層17、活性層18及びp型半導体層19から構成されている。更に、n型半導体層17の表面上には、アルカリ溶液を用いたウェットエッチングにより、成長層11の結晶構造に由来する複数の突起20が形成されている。図1(b)に示されているように、半導体発光素子10は、一辺が約150μm(マイクロメール)の正方形である。なお、第1のメッキ電極15aと第2のメッキ電極15bとは同一の部材であるため、いずれかを区別しない場合には、単にメッキ電極15と称する。また、第1の充填層16aと第2の充填層16bも同一部材であるため、いずれかを区別しない場合には、単に充填層16と称する。以下において、各構成部分について詳述する。
成長層11は、n型半導体層17及びp型半導体層19によって活性層18が挟まれた構造を有している。すなわち、成長層11は、後述する成長用基板上にn型半導体層17、活性層及びp型半導体層19が、この順に積層されることによって形成された積層構造を有している。n型半導体層17、活性層18及びp型半導体層19の側面は、半導体発光素子10の底面(すなわち、突起20が形成された面に対向した面)から約70度傾斜した面である。なお、図1(a)においては、光放出面を図面の上方に位置させたので、n型半導体層17が最上層に位置している。例えば、成長層11の膜厚は、約6μmである。また、成長層11の材料は、例えば、AlxInyGazN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)である。n型半導体層17は、例えばシリコンがドープされたn型GaN層によって構成されている。活性層18は、例えば、InGaN/GaNからなる多重量子井戸構造を有している。p型半導体層19は、例えば、マグネシウムがドープされたp型GaN層によって構成される。
一般的に、III族窒化物半導体デバイスの製造においては、六方晶であるサファイア(C面)基板がエピタキシャル成長用の基板(以下、単に成長用基板と称する)として用いられる。成長用基板であるサファイア基板上には、ウルツ鉱型の結晶構造を持つIII族窒化物半導体結晶が、サファイア基板とC軸を揃えて成長する。このウルツ鉱構造では、C軸方向すなわち成長方向に対称性が無く、例えばGaNを例にとると、結晶学的に異なる2つのエピタキシャル関係を持つGaN膜が成長する可能性が生じる。すなわち、最表面にGa原子が配列したGa面(C+面)を有するGaN膜と、最表面にN原子が配列したN面(C−面)を有するGaN膜とがある。前者のGaN膜の極性をGa極性(III族極性)と称し、後者のGaN膜の極性をN極性(V族極性)と称する。
成長層11の表出した面であるn型半導体層17の最表面は、成長用基板を剥離することで表出する面である。従って、上述するようなGa極性のGaN層によって成長層11が構成された場合には、成長用基板を剥離することによって表出するn型半導体層17の最表面は、C−面(N面)で構成されている。C−面(N面)は、化学的に不安定であることからウェットエッチング処理による凹凸形成が可能である。従って、n型半導体層17の表面上には、アルカリ溶液を用いたウェットエッチング処理により、ウルツ鉱型(六方晶)の結晶構造に由来する六角錐状の突起20を容易に形成することができる。以下、本実施例においては、かかる六角錐状の突起20を六角錐状突起20と称する。
例えば、六角錐状突起20の大きさ(高さ)は、約1μmである。n型半導体層17の表面に六角錐状突起20を形成することから、n型半導体層17の厚みは、例えば、約5μmである。なお、n型半導体層17の膜厚をある程度確保することにより、n型半導体層17内を通過する電流が横方向に拡散することができるので、活性層18全体に亘って均一に電流注入を行うことが可能になる。これによって非発光領域が生ずることを防止することができ、発光効率の向上を図ることが可能になる。更に、半導体発光素子10自体の静電耐圧も高くなり、半導体発光素子10の信頼性も向上することになる。
なお、上述したように、六角錐状突起20はウェットエッチング処理により形成されるため、六角錐状突起20の最頂部はウェットエッチング処理前のn型半導体層17の最表面と同一面又はそれより低い位置にある。
一方で、p型GaN層からなるp型半導体層19の最表面は、C+面(Ga面)で構成されている。C+面(Ga面)は、化学的に安定であることからウェットエッチング処理による凹凸形成が困難である。
成長層11を構成するp型半導体層19の表面であって、活性層18との接続面に対向した面上のほぼ全面には、電子ビーム蒸着法等の公知の成膜技術により、p電極12が形成されている。例えば、p電極12は、Ag/Ti/Pt/Auからなる多層膜である。ここで、各膜厚は、Agが200nm(ナノメートル)、Tiが100nm、Ptが150nm、Auが1000nmである。また、p電極12は、活性層18において発光した光を光放出面(すなわち、n型半導体層17の表面)に向けて反射することができる反射電極としても機能する。
n型半導体層17の一部と、活性層18及びp型半導体層19の側面と、p電極12の側面と、p電極の表面であって、p型半導体層19との接続面に対向した面の一部と、を覆うように絶縁膜13が形成されている。すなわち、絶縁膜13は、p電極の表面であって、p型半導体層19との接続面に対向した面において開口部を有している。かかる開口部によってp電極12の一部は、絶縁膜13の形成領域において露出されることになる。絶縁膜13は、例えば、SiOであり、その膜厚が約300nmである。また、絶縁膜13の側面は、半導体発光素子10の底面(すなわち、突起20が形成された面に対向した面)から約70度傾斜した面である。絶縁膜13は、n型半導体層17の側面上から活性層18、p型半導体層19、p電極12の各側面側上を経て、p電極12の表面上にかけて連続して形成されている。
n型半導体層17の側面の一部と、絶縁膜13の側面と、絶縁膜13の表面であってp電極12との接続面に対応した面の一部と、を覆うように、電子ビーム蒸着法等の公知の成膜技術により、n電極14が形成されている。例えば、n電極14は、Ti/Pt/Auからなる多層膜である。ここで、各膜厚は、Tiが10nm、Ptが150nm、Auが300nmである。n電極14が絶縁膜13の表面であって、p電極12との接続面に対応した面の全面を覆わない理由は、n電極14と第1のメッキ電極15aとの接触を防止するためである。また、n電極14もp電極12と同様に、活性層18において発光した光を光放出面(すなわち、n型半導体層17の表面)に向けて反射することができる反射電極としても機能する。従って、絶縁膜13を透過するような光も光放出面向けて反射することができる。また、n電極14とp電極12とは、絶縁膜12によって絶縁されているので、n型半導体層17とp型半導体層19との短絡を防止することができる。
絶縁膜13に覆われた側のp電極12の表面であって、絶縁膜13に覆われていない領域面上には、電界メッキによって第1のメッキ電極15aが形成されている。すなわち、第1のメッキ電極15aは、上述した絶縁膜13の開口部を充填している。また、n電極14の側面及び絶縁膜13との接続表面に対向した面上には、電界メッキによって第2のメッキ電極15bが形成されている。例えば、第1のメッキ電極15aの膜厚は、約70μm〜80μmである。第1のメッキ電極15a及び第2のメッキ電極15bの各々がp電極12及びn電極14に電気的に接続され、p電極12及びn電極14の各々がp型半導体層19及びn型半導体層17と良好なオーミックコンタクトが得られているので、第1のメッキ電極15a及び第2のメッキ電極15bを介してn型半導体層17及びp型半導体層19間に所望の電圧を印加することができる。
図1(b)に示されているように、第1のメッキ電極15aの露出面は、半導体発光素子10の中央部分に位置し、一辺が約40μmの正方形の形状である。また、第2のメッキ電極15bの露出面は環状であり、当該露出面の幅は約20μmである。すなわち、第2のメッキ電極15bは、第1のメッキ電極15a及び第1の充填層16aを囲んでいる。
メッキ電極15の側面を覆うように、充填層16が形成されている。具体的には、図1(b)に示されているように、第1のメッキ電極15aと、第2のメッキ電極15bとの間の空隙に第1の充填層16aが埋め込まれている(充填されている)。更に、第2のメッキ電極15bの外周面を囲むように、第2の充填層16bが形成されている。すなわち、第1の充填層16a及び第2の充填層16bは環状である。上述した第1の充填層16a及び第2の充填層16bの形状及びその形成位置により、半導体発光素子10として十分な強度が確保されている。第1の充填層16a及び第2の充填層16bは、例えば、ガラス又はエポキシ樹脂等の絶縁性の材料である。
次に、上述した構造を有する半導体発光素子10の製造方法を図2乃至図7を参照しつつ詳細に説明する。図2乃至図5、及び図7は、それぞれ、半導体発光素子10の製造工程毎の断面図である。また、図6は、図5(d)で示された工程におけるウエハの正面図である。
(エピタキシャル層成長工程)
本実施例では、有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)によりAlxInyGazN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)からなる成長層11を形成することができる基板(成長用基板)としてC面サファイア基板21(以下、単にサファイア基板21と称する)が用いられる。成長層11を構成する各層は、MOCVD法によりウルツ鉱型結晶構造のC軸方向に沿ってサファイア基板21上に積層される。
先ず、成長用基板であるサファイア基板21が準備され(図2(a))、準備されたサファイア基板21にサーマルクリーニングが施される。具体的には、サファイア基板21がMOCVD装置に搬入され、約摂氏1000度(1000℃)の水素雰囲気中で約10分程度の加熱処理が施される。続いて、雰囲気温度が約500℃に調整され、TMG(トリメチルガリウム)(流量:10.4μmol/min)及びNH(流量:3.3LM)が約3分間供給されることで、GaN層からなる低温バッファ層(図示せず)が形成される。その後、雰囲気温度が約1000℃まで昇温され、かかる状態が約30秒間保持されることで低温バッファ層が結晶化される。上述した前処理を行うことにより、サファイア基板21上には、電気的・光学的特性に優れるGa極性(III族極性)の複数の半導体層からなるエピタキシャル層が形成されることになる。続いて、雰囲気温度が約1000℃の状態に保持されたままで、TMG(流量:45μmol/min)、NH(流量:4.4LM)及びドーパントガスとしてSiH(流量:2.7×10-9mol/min)が約100分間供給されることにより、膜厚約5μm程度のn型GaN層からなるn型半導体層17が形成される。なお、n型半導体層17の膜厚は、上記したように、六角錐状突起20を形成するために施されるウェットエッチング処理によって活性層18が露出しないようにするために、また、n型半導体層17内での横方向への電流拡散を助長させるためにもある程度の厚さが確保されることが重要である。
続いて、n型半導体層17上に活性層18が形成される。本実施例では、活性層18には、InGaN/GaNからなる多重量子井戸構造を適用し、InGaN/GaNを1周期として5周期の成長が行われる。具体的には、雰囲気温度が約700℃の状態において、TMG(流量:3.6μmol/min)、TMI(トリメチルインジウム)(流量:10μmol/min)、NH(流量4.4LM)が約33秒間供給されることにより、膜厚約2.2nmのInGaN井戸層が形成される。続いて、TMG(流量:3.6μmol/min)、NH(流量:4.4LM)が約320秒間供給されることにより、膜厚約15nmのGaN障壁層が形成される。かかる処理を5周期分繰り返すことにより、活性層18が形成される。
次に、雰囲気温度が約870℃まで昇温され、TMG(流量:18μmol/min)、NH(流量:4.4LM)及びドーパントとしてCP2Mg(ビスシクロペンタディエニルマグネシウム:bis-cyclopentadienyl Mg)(流量:2.9×10-7μmol/min)が約7分間供給されることにより、膜厚約150nmのp型GaN層からなるp型半導体層19が形成される。
以上の処理が行われることにより、n型半導体層17、活性層18及びp型半導体層19が順次積層された積層構造の半導体層である成長層11が形成されることになる。なお、n型半導体層17及びp型半導体層19は多層構造でも良い。成長層11の形成完了時の断面図を図2(b)に示す。また、以上の処理によってサファイア基板21上に形成される各層はC+成長にて形成されるため、成長層11はその最表面にIII族元素(Ga)が配列されるGa極性を有する。
(p電極形成工程)
成長層11の成長後に、成長層11上にレジストが塗布される。続いて、フォトリソグラフィによって当該レジストがパターンニングされる。パターンニングされたレジストの開口部分に電子ビーム蒸着法により、p電極12が形成される(図2(c))。例えば、p電極12は、Ag/Ti/Pt/Auからなる多層膜である。ここで、各膜厚は、Agが200nm、Tiが100nm、Ptが150nm、Auが1000nmである。なお、p電極12は、抵抗加熱蒸着によって形成されも良い。p電極12の形成後に、パターンニングされたレジストが除去される。
(第1の分離溝形成工程)
p電極12が形成された後に、成長層11及びp電極12上にレジスト21が塗布される。続いて、フォトリソグラフィによってレジスト21が、p電極12を覆うようにパターンニングされる(図2(d))。例えば、レジスト21の断面形状は、略台形である。パターンニングされたレジスト21をマスクとしてドライエッチングが施され、p型半導体層19及び活性層18を貫通し、且つ、n型半導体層17にまで到達する第1の分離溝22が形成される(図2(e))。例えば、第1の分離溝22の深さは、約0.7μmである。本工程のドライエッチングの条件の一例としては、エッチングガスとして塩素(流量:20sccm)を使用し、圧力が0.2Pa(パスカル)、アンテナパワーが200W(ワット)、バイアスパワーが50Wである。
第1の分離溝22の側面は、第1の分離溝22の底面から約70度だけ傾斜している。このような傾斜した側面を有する第1の分離溝22を形成することにより、後述する工程において第1の分離溝22の側面に絶縁膜13及びn電極14を容易に形成することができる。なお、かかる傾斜角度は、レジスト21の形状により変更することができる。また、かかる傾斜角度は、絶縁膜13及びn電極14の形成の容易性と発光面積の確保の観点から約60度〜80度の範囲内で変更することができる。かかる範囲内に傾斜角度を設定する理由は、かかる傾斜角度を60度以下にすると発光面積が小さくなってしまい、かかる傾斜角度を80度以上にすると絶縁膜13及びn電極14の形成が困難になるからである。なお、後述する工程においてスパッタ法によって絶縁膜13及びn電極14を形成する場合には、かかる傾斜角度が80度以上に設定されても良い。
(絶縁膜形成工程)
成長層11に第1の分離溝22が形成された後に、第1の分離溝22によって露出したn型半導体層17、活性層18及びp型半導体層19の露出面と、p電極12とを覆うように、真空蒸着法又はスパッタ法等の公知の成膜技術によって絶縁膜13が形成される(図3(a))。絶縁膜13の材料としては、例えば、SiOを用いることができる。また、絶縁膜13の膜厚は、例えば、約300nmである。
次に、絶縁膜13上にレジスト31が塗布される。続いて、フォトリソグラフィによってレジスト31がパターンニングされる(図3(b))。ここで、レジスト31をパターンニングするために、サファイア基板21側から露光が行われる。このような露光においては、p電極12上に位置するレジスト31は、p電極12で遮光されるので露光されることが無い。また、第1の分離溝22の傾斜面上に形成されたレジスト31は、かかる傾斜での光反射により露光されることが無い。すなわち、このようなサファイア基板21側からの露光により、p電極12及び第1の分離溝22の側面と自己整合的(self−align:セルフアライン)にレジスト31がパターンニングされる。これによって、パターンニングによるずれを見込む必要が無くなるので、発光面積の拡大に寄与することができる。続いて、パターンニングされたレジスト31をマスクとして絶縁膜13にドライエッチングが施され、絶縁膜13に開口部32が形成される。開口部32が形成されることにより、n型半導体層17が露出することになる。開口部32が形成された状態の断面図を図3(c)に示す。
(第2の分離溝形成工程)
開口部32が形成された後に、レジスト31をマスクとして更にドライエッチングが施され、n型半導体層17を貫通し、且つ、サファイア基板21にまで到達する第2の分離溝33が形成される(図3(d))。第2の分離溝33が形成されることにより、成長層11がチップ毎に分離され、サファイア基板11の一部が露出することになる。本工程のドライエッチングの条件の一例としては、エッチングガスとして塩素(流量:20sccm)を使用し、圧力が0.2Pa、アンテナパワーが200W、バイアスパワーが50Wである。このような処理によって、第2の分離溝33を形成するため、後述するn電極形成工程において、n型半導体層17とn電極14とを確実に接続することが可能になる。
第2の分離溝33の側面は、第1の分離溝33の底面から約70度だけ傾斜している。このような傾斜した側面を有する第2の分離溝33を形成することにより、後述する工程において第2の分離溝33の側面にn電極14を容易に形成することができる。なお、かかる傾斜角度は、レジスト31の形状により変更することができる。また、かかる傾斜角度は、n電極14の形成の容易性と発光面積の確保の観点から約60度〜80度の範囲内で変更することができる。かかる範囲内に傾斜角度を設定する理由は、かかる傾斜角度を60度以下にすると発光面積が小さくなってしまい、かかる傾斜角度を80度以上にするとn電極14の形成が困難になるからである。なお、後述する工程においてスパッタ法によってn電極14を形成する場合には、かかる傾斜角度が80度以上に設定されても良い。
(n電極形成工程)
次に、絶縁膜13の側面及びp電極12との接続面に対向した面の一部と、n型半導体層17の側面と、を覆うn電極14が形成される。具体的なn電極14の形成方法としては、先ず、上記工程を経て形成されたウエハ表面全体(絶縁膜13並びに露出しているn型半導体層17及びサファイア基板21)を覆うように、電子ビーム蒸着によってn電極14が形成される(図4(a))。続いて、n電極14上にレジスト41が塗布される。更に、フォトリソグラフィによってレジスト41がパターンニングされる(図4(b))。パターンニングされたレジスト41をマスクとしてn電極14にエッチングが施され、n電極14に開口部42が形成される(図4(c))。開口部42が形成されることにより、絶縁膜13の側面及びp電極12との接続面に対向した面の一部と、n型半導体層17の側面と、にn電極14が形成されることになる。例えば、n電極14は、Ti/Pt/Auからなる多層膜である。ここで、各膜厚は、Tiが10nm、Ptが150nm、Auが300nmである。なお、n電極14はTi/Alからなる多層膜であっても良い。かかる場合の各膜厚は、Tiが25nm、Alが1000nmである。このようなAlが表出するようなn電極14が形成された場合には、n電極14上に更にTi/Auからなる多層膜を形成することが望ましい。かかる追加成膜されるTi/Auの多層膜の各膜厚は、Tiが25nm、Auが300nmである。これによって、Auが最表出面に形成されるので、n電極14の酸化を防止することができる。なお、n電極14は、抵抗加熱蒸着叉はスパッタ法によって形成されも良い。
n電極14の形成後に、パターンニングされたレジスト41が除去される。更に、n電極14とn型半導体層17と接合面及びp電極とp型半導体層19との接合面において良好なオーミックコンタクトを得るために、窒素雰囲気中において約500℃、20秒間の加熱処理が、上記工程を経たウエハに施される。
(メッキ電極形成工程)
次に、p電極12及びn電極14上のそれぞれに、第1のメッキ電極15a及び第2のメッキ電極15bが形成される。具体的には、先ず、上記工程を経たウエハの全面(絶縁膜13、n電極14及びサファイア基板21上)にレジスト43が塗布される。更に、フォトリソグラフィによってレジスト43がパターンニングされる(図4(d))。パターンニングされたレジスト43をマスクとしてn絶縁膜13にエッチングが施され、絶縁膜13に開口部51が形成される(図5(a))。開口部51が形成されることにより、p電極12の中央分が露出されることになる。続いて、フォトリソグラフィによってレジスト44が、パターンニングされる(図5(b))。なお、ここでは、一旦レジスト43を除去し、新たなレジスト44が塗布され、その後にフォトリソグラフィによって当該新たに塗布したレジスト44がパターニングされている。続いて、電解メッキ等の公知の成膜技術により、パターニングされたレジスト44の開口部分に第1のメッキ電極15a及び第2のメッキ電極15bが形成される(図5(c))。第1のメッキ電極15a及び第2のメッキ電極15bの材料は、例えば、Cuである。メッキ液としては硫酸銅液が使用され、メッキレートは1μm/hである。なお、第1のメッキ電極15a及び第2のメッキ電極15bの形成後に、レジスト44が除去される。なお、第1のメッキ電極15a及び第2のメッキ電極15bの形成前に、他の機能を付与する層が形成されても良く、例えば、Au−Cuの合金化を防止するためにNi又はPbがメッキされても良い。
(充填層埋め込み工程)
レジスト44が除去されると、第1のメッキ電極15aと第2のメッキ電極15bとの間には空隙52形成される。また、隣接するチップ同士の間(すなわち、隣接する第2のメッキ電極15b同士間)にも空隙53が形成される(図5(c))。レジスト44の除去によって形成された空隙52及び空隙53のそれぞれに絶縁性の第1の充填層16a及び第2の充填層16bが埋め込まれる(充填される)。具体的には、低融点ガラス粉末が空隙52及び空隙53に注入される。続いて、空隙52及び空隙53に低融点ガラス粉末が注入された後のウエハに、低圧力雰囲気下において約600℃で約10分間の加熱処理が施される。かかる加熱処理によって軟化されたガラスが加圧され、かかる加圧によって空隙52及び空隙53にガラスからなる第1の充填層16a及び第2の充填層16bが埋め込まれる(図5(d))。なお、ガラス粉末に代えてエポキシ樹脂を空隙52及び空隙53に注入し、エポキシ樹脂からなる第1の充填層16a及び第2の充填層16bを形成しても良い。
その後、第1のメッキ電極15a、第2のメッキ電極15b、第1の充填層16a及び第2の充填層16bの表面に、ダイヤモンドスラリーを用いた機械研磨法、化学機械研磨法(CMP:Chemical Mechanical Polishing)又はこれらを組み合わせた研磨等の周知の研磨技術方法によって、研磨が施される。かかる研磨により、第1のメッキ電極15a、第2のメッキ電極15b、第1の充填層16a及び第2の充填層16bの表面を同一面に仕上げる(平坦化)することができる。
図5(d)の工程時のウエハの平面図である図6から判るように、第1のメッキ電極15aは正方形である。なお、かかる正方形の第1のメッキ電極15aは、p電極12に接続されている。また、かかる正方形の第1のメッキ電極15aを囲むように環状の第1の充填層16aが形成されている。なお、かかる環状の第2のメッキ電極15bは、n電極14に接続されている。更に、環状の第1の充填層16aを囲むように、環状の第2のメッキ電極15bが形成されている。更に、かかる環状の第2のメッキ電極15bを囲むように第2の充填層16bが形成されている。第2の充填層16bは、格子状に形成されている。このように、第1のメッキ電極15a及び第2のメッキ電極15b間(空隙52)と、チップの分離領域(空隙53)とに第1の充填層16a及び第2の充填層16bが埋め込まれることにより、後述する個片化後においても、半導体発光素子10が十分な強度を確保することができる。更に、製造された半導体発光素子10の実装時のハンドリング性を向上させることができる。なお、図面中の両方矢印5d−5d(一点鎖線で示す)における断面図が、図5(d)に対応している。
(成長用基板除去工程)
充填層埋め込み工程の終了後、サファイア基板21が成長層11から剥離される。サファイア基板21の剥離には、レーザリフトオフ(Laser Lift Off:LLO)等の公知の手法を用いることができる。レーザリフトオフにおいては、サファイア基板21側からレーザが照射されることにより、レーザ光のエネルギーがサファイア基板21とn型半導体層17との間で吸収される。更に、吸収されたエネルギーが熱に変換されることにより、サファイア基板21上に形成されているGaN層が金属GaとNガスに分解される。このため、n型半導体層17内で上記分解が起り、サファイア基板21を剥離した後には、n型半導体層17が表出する。なお、サファイア基板21の剥離後に表出する最表面はC−面(N面)となる。レーザリフトオフにおいて使用されるレーザは、例えば、YAGレーザやエキシマレーザ等を用いることができる。なお、サファイア基板21の除去には、レーザリフトオフ以外にも、研削・研磨若しくはドライエッチング又はこれらの組合せ等の他の手法を用いることも可能である。また、成長用基板としてSiC基板等のウェットエッチング可能な基板を使用した場合には、ウェットエッチングにより成長用基板を除去しても良い。いずれの場合においても、成長用基板除去後に表出する成長層11の最表面はC−面(N面)となる(図7(a))。
(粗面化工程)
次に、n型半導体層17の露出面に、光取り出し効率の向上に有効な六角錐状突起20が形成される。具体的には、n型半導体層17の表面が約50℃のKOH溶液(濃度:5mol/l)に約2時間浸される。かかるウェットエッチング処理により、C−面(N面)が最表面に表出しているn型半導体層17の露出した領域に複数の六角錐状突起20が形成される(図7(b))。
かかる六角錐状突起20は、ウルツ鉱型(六方晶)の結晶構造を有するAlxInyGazNの結晶構造に由来した形状を有し、KOH溶液を用いたウェットエッチング処理により、マスク等を用いることなく容易且つ再現性よく得ることができる。AlxInyGazNの組成や成長条件にもよるが、上記した条件でウェットエッチング処理を行うことにより、幅約1μm、底面と側面のなす角が約60度の六角錐状突起20が形成される。更に、ウェットエッチング処理により六角錐状突起20が形成されるため、六角錐状突起20の再頂部はn型半導体層17の露出面よりもn型半導体層17側に位置することになる。
なお、上述したウェットエッチング処理の条件は、n型半導体層17の組成や六角錐状突起20の大きさ等に応じて変更することができる。例えば、KOH溶液の濃度を5mol/lに固定する場合には、温度を50℃〜70℃、時間を0.5〜3時間の間で変更することもできる。かかる温度範囲よりも低い温度でウェットエッチング処理が施されると、六角錐状突起20が小さくなるために光取り出し効率の向上を十分に図ることができない可能性がある。一方、かかる温度範囲よりも高い温度でウェットエッチング処理が施されると、エッチングレートが速すぎるために活性層18までエッチングされる可能性や六角錐状突起20の大きさが不均一になる可能性もある。
なお、本ウェットエッチング処理が完了したら、ウエハがKOH溶液から取り出だされ、洗浄及び乾燥が行われる。
(チップ分離工程)
上記工程を経て形成されたウエハをチップに個片化するためには、タイヤモンドスクライブツールが装着された専用のスクライブ装置が使用される。当該ウエハがスクライブ装置に装着され、スクライブラインに沿って罫書かれていくことにより、当該ウエハがチップ単位に個片化される(図7(c))。本実施例においては、スクライブラインは、第2の充填層16bに位置することになる。また、パルスレーザを用いたダイシングにより、当該ウエハがチップ化されても良い。例えば、チップサイズは、150μm×150μmである。かかる個片化によって、第2の充填層16bが半導体発光素子10の側面を覆うことになる。すなわち、第2の充填層16bが被覆層として半導体発光素子10の側面に配置されることになる。
以上の各工程を経て本実施例に係る半導体発光素子10が完成する。
図1に示されたような本発明の半導体発光素子は、n型半導体層17の側面にn電極14が接続され、p電極12及びn電極14の各々に接続された第1のメッキ電極15a及び第2のメッキ電極15bが半導体発光素子の光放出面の逆側に位置している。このような構成によって、n型半導体層17の一辺が約100μm、膜厚が約5μmであるような場合においても、n型半導体層17とn電極14との接続を十分に確保することができる。また、このような構成によって、従来のような光放出面に電極を構成する必要もなく、またエッチングによって活性層18を削る必要もない。従って、本発明の半導体発光素子10は、従来から知れている半導体発光素子よりも発光面積を十分に確保して光取り出し効率を向上させることができる。
また、上述した構成である本発明の半導体発光素子10は、従来のような支持体を有することなく、従来よりも薄い構造である。すなわち、本発明の半導体発光素子10は、素子サイズの小型化への対応が容易に実現することができる。更に、本発明の半導体発光素子10は、接続電極間の空隙に充填層16が埋め込まれているので十分な強度を確保することができる。また、接続電極間に充填層16が埋め込まれることにより、半導体発光素子の実装時のハンドリング性を向上させることもできる。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、p電極12の形成位置及び絶縁層13の側面の傾斜を利用して、サファイ基板21側からレジスト31の露光を行うので、絶縁膜13の除去用のレジスト31をセルフアラインでパターンニングすることができる。これにより、半導体発光素子10の発光面積の拡大に寄与することができる。
(a)は本発明の実施例である半導体発光素子の断面図であり、(b)は本発明の実施例である半導体発光素子の平面図である。 本発明の実施例である半導体発光素子の各製造工程における断面図である。 本発明の実施例である半導体発光素子の各製造工程における断面図である。 本発明の実施例である半導体発光素子の各製造工程における断面図である。 本発明の実施例である半導体発光素子の各製造工程における断面図である。 図5(d)の製造工程におけるウエハの部分平面図である。 本発明の実施例である半導体発光素子の各製造工程における断面図である。
符号の説明
10 半導体発光素子
11 成長層
12 p電極
13 絶縁膜
14 n電極
15a 第1のメッキ電極
15b 第2のメッキ電極
16a 第1の充填層
16b 第2の充填層(被覆層)
17 n型半導体層
18 活性層
19 p型半導体層
20 六角錐状突起(突起)
21 サファイア基板

Claims (5)

  1. 成長用基板の表面上に第1の導電型を有する第1半導体層、活性層及び第2の導電型を有する第2半導体層を順次積層して積層構造体を形成する成長工程と、
    前記第2半導体層上に第1の電極を形成する第1電極形成工程と、
    前記第1の電極の周辺領域に前記2半導体層及び前記活性層を貫通する第1の分離溝を形成する第1分離溝形成工程と、
    前記第1の電極及び前記第1の分離溝の側面を覆う絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記第1の分離溝の底面に前記第1半導体層を貫通する第2の分離溝を形成する第2分離溝形成工程と、
    前記絶縁膜の一部及び前記第2の分離溝の側面を覆う第2の電極を形成する第2電極形成工程と、
    前記第1の電極に接続された第1の接続電極と、前記第2の電極に接続され、前記第1の接続電極と離間し且つ前記第1の接続電極の周囲を囲む第2の接続電極と、を形成する接続電極形成工程と、
    前記第1の接続電極と前記第2の接続電極との間の空隙を充填する絶縁性の第1の充填層と、前記第2の接続電極の周囲の空隙を充填する絶縁性の第2の充填層と、を形成する充填層形成工程と、
    前記成長用基板を前記第1半導体層から除去して前記第1半導体層を表出させる除去工程と、を有することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記第1半導体層の側面、前記活性層の側面及び前記第2半導体層の側面の各々は、傾斜していること特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記絶縁膜形成工程は、前記絶縁膜上にレジストを塗布し、前記成長用基板側から前記レジストを露光する露光工程を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体発光素子の製造方法。
  4. 前記充填層形成工程は、前記第1の接続電極と前記第2の接続電極との間の空隙及び前記第2の接続電極の周囲の空隙にガラス粉末を充填し、前記ガラス粉末を加熱及び圧着して前記第1の充填層及び前記第2の充填層を形成することを特徴とする請求項3に記載の半導体発光素子の製造方法。
  5. 前記除去工程によって表出した前記第1半導体層上にエッチングを施して、結晶構造由来の突起を形成する粗面化工程を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体発光素子の製造方法。
JP2008295359A 2008-11-19 2008-11-19 半導体発光素子の製造方法 Active JP5286045B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008295359A JP5286045B2 (ja) 2008-11-19 2008-11-19 半導体発光素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008295359A JP5286045B2 (ja) 2008-11-19 2008-11-19 半導体発光素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010123717A JP2010123717A (ja) 2010-06-03
JP5286045B2 true JP5286045B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=42324805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008295359A Active JP5286045B2 (ja) 2008-11-19 2008-11-19 半導体発光素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5286045B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015160091A1 (ko) * 2014-04-16 2015-10-22 박진성 웨이퍼 레벨 칩 스케일 발광 다이오드 패키지

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5356312B2 (ja) * 2010-05-24 2013-12-04 株式会社東芝 半導体発光装置
KR101707118B1 (ko) * 2010-10-19 2017-02-15 엘지이노텍 주식회사 발광소자 및 그 발광 소자의 제조 방법
JP5628641B2 (ja) * 2010-11-16 2014-11-19 スタンレー電気株式会社 半導体発光装置の製造方法および半導体ウエハ
JP2012195435A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Stanley Electric Co Ltd 半導体発光素子の製造方法
JP4989773B1 (ja) 2011-05-16 2012-08-01 株式会社東芝 半導体発光素子
WO2012160604A1 (ja) * 2011-05-25 2012-11-29 Dowaエレクトロニクス株式会社 発光素子チップ及びその製造方法
JP5729328B2 (ja) * 2012-02-16 2015-06-03 豊田合成株式会社 Iii族窒化物半導体発光素子およびその製造方法
DE102012101889A1 (de) 2012-03-06 2013-09-12 Osram Opto Semiconductors Gmbh Verfahren zur Herstellung eines optoelektronischen Halbleiterchips und optoelektronischer Halbleiterchip
JP2013197309A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Toshiba Corp 発光装置
JP5710532B2 (ja) * 2012-03-26 2015-04-30 株式会社東芝 半導体発光装置及びその製造方法
CN111048650A (zh) * 2012-05-23 2020-04-21 亮锐控股有限公司 可表面安装的半导体器件
KR101886156B1 (ko) * 2012-08-21 2018-09-11 엘지이노텍 주식회사 발광소자
US20150280093A1 (en) * 2012-10-25 2015-10-01 Panasonic Intellectual Property Management Co, Ltd Light emitting device, method for manufacturing same, and body having light emitting device mounted thereon
US9527575B2 (en) 2012-11-26 2016-12-27 The Boeing Company Multi-box wing spar and skin
JP6288912B2 (ja) * 2012-12-14 2018-03-07 日亜化学工業株式会社 発光素子
JP6363846B2 (ja) * 2014-02-12 2018-07-25 スタンレー電気株式会社 半導体発光装置、実装基板、及び、半導体発光装置の製造方法
JP6334945B2 (ja) * 2014-02-17 2018-05-30 スタンレー電気株式会社 半導体発光装置、半導体発光素子、及び、半導体発光装置の製造方法
JP2014099663A (ja) * 2014-03-04 2014-05-29 Toshiba Corp 半導体発光素子
JP6106120B2 (ja) * 2014-03-27 2017-03-29 株式会社東芝 半導体発光装置
FR3023065B1 (fr) * 2014-06-27 2017-12-15 Commissariat Energie Atomique Dispositif optoelectronique a jonction p-n permettant une ionisation de dopants par effet de champ
KR102237148B1 (ko) * 2014-11-07 2021-04-07 엘지이노텍 주식회사 발광소자 제조방법
KR102322841B1 (ko) * 2014-12-24 2021-11-08 엘지이노텍 주식회사 발광소자 및 이를 포함하는 발광소자 어레이
JP6545981B2 (ja) * 2015-03-12 2019-07-17 アルパッド株式会社 半導体発光装置
KR102531520B1 (ko) * 2016-03-11 2023-05-11 엘지이노텍 주식회사 발광 소자
JP6915029B2 (ja) * 2018-11-30 2021-08-04 シャープ株式会社 マイクロ発光素子及び画像表示素子
JP7052188B2 (ja) * 2019-06-13 2022-04-12 日亜化学工業株式会社 発光素子の製造方法
CN112582511B (zh) * 2019-09-30 2022-08-02 成都辰显光电有限公司 微发光二极管芯片及显示面板
KR102571793B1 (ko) * 2020-06-11 2023-08-29 엘씨스퀘어(주) 마이크로 led 칩 패키지 및 그 제조 방법
CN114038975B (zh) * 2021-10-26 2023-07-18 重庆康佳光电技术研究院有限公司 一种发光二极管芯片制造方法
WO2023142134A1 (en) * 2022-01-31 2023-08-03 Jade Bird Display (shanghai) Limited A micro led panel with re-growth layer and manufacturing method thereof

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3087831B2 (ja) * 1996-11-27 2000-09-11 日亜化学工業株式会社 窒化物半導体素子
TW488086B (en) * 2000-09-06 2002-05-21 Highlink Technology Corp Light emitting compound semiconductor device and its manufacturing method
JP2002368275A (ja) * 2001-06-11 2002-12-20 Toyoda Gosei Co Ltd 半導体素子及びその製造方法
JP4214704B2 (ja) * 2002-03-20 2009-01-28 日亜化学工業株式会社 半導体素子
EP1681727A4 (en) * 2003-11-04 2009-12-16 Pioneer Corp SEMICONDUCTOR LIGHT EMISSION ELEMENT AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
JP4751093B2 (ja) * 2005-04-14 2011-08-17 ローム株式会社 半導体発光素子
JP4655029B2 (ja) * 2006-11-20 2011-03-23 パナソニック株式会社 発光装置および半導体発光素子の製造方法
JP2008235803A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Rohm Co Ltd 窒化物半導体発光素子
JP5214175B2 (ja) * 2007-06-08 2013-06-19 日亜化学工業株式会社 窒化物半導体発光素子および発光素子の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015160091A1 (ko) * 2014-04-16 2015-10-22 박진성 웨이퍼 레벨 칩 스케일 발광 다이오드 패키지
KR101616615B1 (ko) * 2014-04-16 2016-05-12 박진성 웨이퍼 레벨 칩 스케일 발광다이오드 패키지

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010123717A (ja) 2010-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5286045B2 (ja) 半導体発光素子の製造方法
US7687376B2 (en) Method of manufacturing vertical gallium nitride-based light emitting diode
US8349629B2 (en) Semiconductor light-emitting element and method of manufacturing same
JP5191866B2 (ja) 半導体発光素子の製造方法及び半導体発光素子
US20050179045A1 (en) Nitride semiconductor light emitting diode having improved ohmic contact structure and fabrication method thereof
TWI501418B (zh) Quasi - vertical structure of light - emitting diodes
KR101000311B1 (ko) 반도체 발광소자 및 그 제조방법
JP2008047860A (ja) 表面凹凸の形成方法及びそれを利用した窒化ガリウム系発光ダイオード素子の製造方法
WO2012160604A1 (ja) 発光素子チップ及びその製造方法
JP2006332383A (ja) 半導体発光素子およびその製造方法
JP2009532895A (ja) Iii族窒化物半導体発光素子
KR101072200B1 (ko) 발광소자 및 그 제조방법
KR101008268B1 (ko) 외부양자효율 개선을 위한 수직구조 발광다이오드 및 그 제조방법
KR100762003B1 (ko) 수직구조 질화물계 발광다이오드 소자의 제조방법
KR101009744B1 (ko) 반도체 발광소자 및 그 제조방법
KR20090076163A (ko) 질화물 반도체 발광소자 제조방법 및 이에 의해 제조된질화물 반도체 발광소자
KR100960279B1 (ko) 3족 질화물 반도체 발광소자
KR101018280B1 (ko) 수직구조 발광다이오드 및 그 제조방법
KR100675268B1 (ko) 다수의 발광 셀이 어레이된 플립칩 구조의 반도체 발광소자 및 이의 제조 방법
JP5207944B2 (ja) 半導体発光素子の製造方法
KR100996447B1 (ko) 3족 질화물 반도체 발광소자
KR101333332B1 (ko) 발광 다이오드 및 그 제조 방법
KR101068864B1 (ko) 반도체 발광소자 및 그 제조방법
KR20090045156A (ko) 3족 질화물 반도체 발광소자
KR101072199B1 (ko) 발광소자 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5286045

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250