JP5282891B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

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Description

本発明は、液圧を利用したディスクブレーキに関するものである。
自動車、自動二輪車等の車両の制動装置に使用される液圧式ディスクブレーキの一例について説明する。液圧式ディスクブレーキは、車輪と共に回転するディスクロータと、ディスクロータを挟んでその両側に配置された一対のブレーキパッドと、車体側に支持され、ブレーキパッドの背面側に対向するシリンダボアを有するキャリパと、シリンダボアに摺動可能に挿入されてブレーキパッドをディスクロータに押圧するピストンとを備えている。そして、マスタシリンダ等の液圧源からシリンダボアに液圧を供給してピストンを前進させ、ブレーキパッドをディスクロータを押付けることによって制動力を発生させる。
一般的に、液圧式ディスクブレーキのシリンダボアとピストンとの間は、例えば特許文献1に示されるように、EPDM(エチレンプロピレンゴム)等の弾性材料からなる矩形断面のピストンシールによってシールされている。
従来のピストンシールについて、図8から図13を参照して説明する。
図10に示すように、ピストンシール1は、シリンダボア2の内周面に形成された矩形断面の内周溝であるシール溝3に嵌め込まれ、ピストン4の外周面に密着して、シリンダボア2とピストン4との間をシールする。シール溝2は、底面部3Aがシリンダボア2の開口側(図10では、左側)に向って拡径された略台形の断面形状を有し、軸方向の寸法がピストンシール1よりも大きくなっている。ピストンシール1は、図9に示すように、シール溝3に嵌め込んだとき、シール溝3の底面部3Aの傾斜によってシリンダボア7の開口側の側面部3Bに当接し、底面部3Aの傾斜に沿って変形して、その内周面がテーパ状になる。ピストンシール1の内周面がテーパ状になることにより、ピストン4と密着性を高めつつ摺動抵抗を軽減することができる。シール溝3の両縁部には、面取り部4、5が形成されている。
そして、ピストンシール1は、制動時には、シリンダボア2内に供給された液圧によって前進するピストン4に追従して面取り部5に沿って左方へ弾性変形し、制動解除時には、その弾性によるロールバック機能によってピストン4を右方へ後退させる。また、ブレーキパッドが摩耗した場合には、制動時にピストン4がブレーキパッドの摩耗の分だけピストンシール1との間に滑りを生じながら前進することにより、ブレーキパッドの摩耗を補償してパッドクリアランスを常に一定に調整することができる。
特開2006−105169号公報
しかしながら、上記従来のピストンシールを備えたディスクブレーキでは、次のような問題がある。例えば、図8に示すように、シール溝3の底面部3Aの傾斜角度を10°とし、底面部3Aと側面部3Bとの間の角度を80°とした場合、次のようになる。図9に示すように、シール溝3にピストンシール1を嵌め込んだとき、シール溝3の底面部3A及び側面部3Bとピストンシール1との間に隙間Cが生じる。この隙間は、図10に示すように、シリンダボア2にピストン4を装着した状態でも存在する。
この状態でシリンダボア2内に液圧を供給すると、液圧によってピストンシール1が隙間Cの分だけ変形してシール溝3の底面部3A及び側面部3Bに密着する際、液圧変動が生じて、ブレーキの操作感が悪化する。特に、倍力装置を備えず、手動操作によって直接液圧を発生させる二輪車のディスクブレーキにおいて操作感の悪化が問題となる。
また、例えば図11に示すように、シール溝3の底面部3Aの傾斜角度を5°とし、底面部3Aと側面部3Bとの間の角度を90°とした場合、次のようになる。図12に示すように、シール溝3にピストンシール1を嵌め込んだとき、シール溝3の底面部3A及び側面部3Bと矩形断面のピストンシール1とは密着する。しかし、この場合でも、図13に示すように、シリンダボア2にピストン4を装着すると、ピストンシール1が変形してシール溝3の側面部3Bの開口側との間に隙間Cが生じる。したがって、この場合も、シリンダボア2内に液圧を供給すると、ピストンシール1が隙間Cの分だけ変形することになり、ブレーキの操作感の悪化の問題を生じることになる。
本発明は、ピストンシールとシール溝との隙間を解消してブレーキの操作感を改善するようにしたディスクブレーキを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、ディスクロータを挟んで両側に配置されるブレーキパッドを前記ディスクロータに押圧するためのピストンと、該ピストンが挿入されるシリンダボアと、該シリンダボアの内周面に設けられた環状のシール溝と、前記シール溝に挿入されて前記ピストンと前記シリンダボアとの間をシールする矩形断面のピストンシールとを備えたディスクブレーキにおいて、
前記シール溝は、前記シリンダボアの開口側に向かって拡径する方向に傾斜する底面部と、該底面部の最大径側の端部から前記シール溝の開口側へ延びる側面部と、該側面部と前記シリンダボアの内周面との間に設けられて前記シール溝の開口を前記シリンダボアの軸方向に拡大するように形成された面取り部とを有し、
前記底面部の前記シリンダボアの軸方向に対する傾斜角度は2〜5°であり、前記底面部と前記側面部との間の角度は85〜88°であり、かつ、前記シリンダボアに前記ピストンを装着した状態で、前記シール溝の前記底面部に前記ピストンシールが密着するとともに、前記シール溝の前記側面部の全面が前記ピストンシールの側面に密着することを特徴とする。
本発明に係るディスクブレーキによれば、ピストンシールとシール溝との隙間を解消してブレーキの操作感を改善することができる。
本発明の一実施形態に係るディスクブレーキのピストンシールによるシール部を拡大して示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るキャリパ浮動型のディスクブレーキの縦断面図である。 図1に示すシール溝の縦断面図である。 図3のシール溝にピストンシールが嵌め込まれた状態を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るディスクブレーキのシール溝の底面部及び側面部の傾斜角度を示す図である。 本発明の一実施形態に係るディスクブレーキのシール溝の底面部及び側面部の傾斜角度毎のピストンシールとシール溝との密着状態をピストンシールの締め代毎に示す図表である。 図6の図表を1つにまとめて示す図表である。 従来のディスクブレーキのシール溝を拡大して示す縦断面図である。 図8のシール溝にピストンシールが嵌め込まれた状態を示す縦断面図である。 図9の状態において、シリンダボアにピストンが組込まれた状態を示す縦断面図である。 従来の他のディスクブレーキのシール溝を拡大して示す縦断面図である。 図11のシール溝にピストンシールが嵌め込まれた状態を示す縦断面図である。 図12の状態において、シリンダボアにピストンが組込まれた状態を示す縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図2に示すように、本実施形態に係るディスクブレーキ7は、キャリパ浮動型ディスクブレーキであって、車輪と共に回転するディスクロータ8と、車体側に固定されるキャリア9と、キャリア9に対して、ディスクロータ8の軸方向に沿って移動可能に支持されるキャリパ本体10と、ディスクロータ2を挟んで両側に配置されて、キャリア9によってディスクロータ8の軸方向に沿って移動可能に支持される一対のブレーキパッド11A、11Bとを備えている。
キャリパ本体10には、一方のブレーキパッド11Aに対向してシリンダボア13が設けられ、また、ディスクロータ8を跨いで、他方のブレーキパッド11Bに対向する爪部14が一体に形成されている。シリンダボア13には、その開口側の内周面にシール溝15が設けられ、このシール溝15は、ディスクロータ8の径方向外側に向かって凹んで環状に形成されている。このシール溝15には、ピストンシール16が嵌め込まれ、ピストンシール16を介してピストン17がシリンダボア13に摺動可能に挿入されている。シリンダボア13の開口縁部とピストン17との間には、ダストブーツ12が設けられている。シリンダボア13の底部には、シリンダボア13内に液圧を供給するためのポート18が設けられている。
そして、マスタシリンダ等の液圧源からポート18を通してシリンダボア13内に液圧を供給すると、ピストン17が前進して、一方のブレーキパッド11Aをディスクロータ8に押しつけ、その反力によってキャリパ本体10が移動し、爪部14が他方のブレーキパッド11Bをディスクロータ8に押しつけ、これにより制動力が発生する。液圧源からの液圧を解除すると、ピストン17が後退して、ブレーキパッド11A、11Bがディスクロータ8から離間して制動が解除される。
次に、キャリパ本体10のシール溝15およびピストンシール16について、図1を参照して更に詳細に説明する。
シール溝15は、ディスクロータ8の軸方向の寸法がピストンシール1よりも大きく、また、底面部15Aがシリンダボア2の開口側(図1では、左側)に向って拡径するように傾斜されてテーパ状に形成されている。図3に示すように、シール溝15は、底面部15Aのシリンダボア13の軸方向に対する傾斜角度αはα=5°であり、底面部15Aとシリンダボア13の開口側(図3では左側)の側面部15Bとの間の角度βはβ=87°となっている。シール溝15のシリンダボア13の底部側の側面部15Cは、シリンダボア13の軸方向に対して垂直である。シール溝15の両側面部15B、15Cの縁部には、面取り部19、20がそれぞれ形成されている。
ピストンシール16は、EPDM(エチレンプロピレンゴム)等の弾性材料からなり、矩形すなわち略長方形または略正方形の断面形状(図4参照)を有するリング状部材となっている。また、ピストンシール16は、シール溝15の底面部15Aに当接する外周面16Aと、シール溝15のシリンダボア13の開口側の側面部15Bと当接する側面16Bと、シール溝15のシリンダボア13の底部側の側面部15Cに対向する側面16Cと、ピストン17に当接する内周面16Dとを有している。
図4に示すように、ピストンシール16は、シール溝15に嵌め込んだとき、シール溝15の底面部15Aの傾斜によってシリンダボア13の開口側の側面部15Bに当接し、底面部15Aの傾斜に沿って変形して、その内周面がテーパ状になる。このとき、シール溝15の底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βはβ=87°であり、ピストンシール16の断面形状は長方形であるから、ピストンシール16とシール溝15の側面部15Bとの間には、底部15A側の部分に隙間C1が形成されることになる。
この状態で、シリンダボア13にピストン17を装着すると、図1に示すように、ピストンシール16は、テーパ状に変形したその内周面がピストン17によって押圧されることにより隙間C1が解消されて、ピストンシール16の外周面16Aがシール溝15の底面部15Aに、ピストンシール16の側面16Bがシール溝15の側面部15Bに押付けられて密着する。
そして、ピストンシール16は、制動時には、ポート18からシリンダボア2内に供給された液圧によって前進するピストン17に追従して面取り部19に沿って左方へ弾性変形する。一方、制動解除時には、その弾性によるロールバック機能によってピストン17を右方へ後退させる。また、ブレーキパッド11A、11Bが摩耗した場合には、制動時にピストン17がブレーキパッド11A、11Bの摩耗の分だけピストンシール16との間に滑りを生じながら前進することにより、ブレーキパッド11A、11Bの摩耗を補償してパッドクリアランスを常に一定に調整するようになっている。
ピストンシール16は、シール溝15の底面部15Aの傾斜により、その内周面16Dがテーパ状になる(シリンダボア2の開口側(図1では左側)に向って拡径するように傾斜する)ことにより、ピストン4と密着性を高めつつ摺動抵抗を軽減することができる。また、シール溝15は、底面部15Aのシリンダボア13の軸方向に対する傾斜角度αをα=5°とし、底面部15Aとシリンダボア13の開口側の側面部15Bとの間の角度βを87°としたことにより、ピストン16がシリンダボア13に装着された状態で、ピストンシール16の外周面16A及び側面16Bをそれぞれシール溝15の底面部15A及び側面部15Bに密着させて、これらの間の隙間C1を解消することができる。これにより、制動時の液圧によるピストンシール16の望ましくない変形を抑制し、液圧変動を抑えてブレーキの操作感を改善することができる。なお、シール溝15の形状は、アンダーカットを生じることもないので、例えば総刃バイトを用いて容易に機械加工することができる。
なお、ピストン17をシリンダボア13に組付けた時、ピストンシール16とシール溝15の底面部15A及び側面部15Bとの間に、僅かに隙間C1が残る場合があるが、一旦、シリンダボア13内に所定液圧を供給してピストンシール16をシール溝15の底面部15A及びに側面部に密着させることにより、ピストンシール16とシール溝15との密着状態を得ることができる。
本実施形態におけるシール溝15の底面部15Aの傾斜角度α=5°及び底面部15Aと側面部15Bとの間の角度β=87°は、1つの最適値であり、これらの傾斜角度α及び角度βは、他の値であってもピストンシール16とシール溝15の底面部15A及び側面部15Bとの良好な密着状態を得ることが可能である。以下に、シール溝15の底面部15Aのシリンダボア13の軸方向に対する傾斜角度α、底面部15Aとシリンダボア13の開口側の側面部15Bとの間の角度β及び側面部15Bのシリンダボア13の軸方向に垂直な面に対する角度β(図5参照)と、ピストンシール16のシール溝15の底面部15A及び側面部15Bに対する密着状態との関係について、図6及び図7を参照して検証する。
ディスクブレーキ7において、ピストン17は、直径32mm、ピストンシール16は、長方形断面の寸法2.8mm×3.2mm、材質がEPDM(エチレンプロピレンゴム)で硬度が75 IRHD(国際ゴム硬さ)とする。ピストン17をシリンダボア13に組付けたときのピストンシール16の変形量を、ピストンシール16がシール溝15の底面部15A及び側面部15Bに当接した状態におけるピストン組付前のピストンシール16の断面積に対するピストン組付後に変形した部分(図1で仮想線とピストン17の外周面とで囲まれた部分A)の断面積の割合の百分率として「締め代」(%)で表す。締め代2%、3%、4%、5%のそれぞれについて、底面部15Aの傾斜角αを1°毎でα=2〜10°とし、底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βを1°毎でβ=80〜90°として、それぞれの場合について、ピストンシール16とシール溝15の底面部15A及び側面部15Bとの密着状態の良否の判定を行なう。この判定に際しては、シール溝15にピストンシール16を嵌め込み、シリンダボア13にピストン17を組込んだ状態で、一旦、シリンダボア13内に所定の経験圧の液圧を供給し、解除した状態で行なう。ここで、所定の経験圧とは、シリンダボア13内を1.5MPaで1秒間昇圧した後、1秒間減圧し、これを3回繰返すものとする。また、密着状態の判定は、目視により隙間の有無に基づいて行なう。
なお、上述の締め代が2%未満であると、シール性が不充分となり、また、ピストンシール16とシール溝15の底面部15A及側面部15Bとの間に隙間が大きくなり、ブレーキの操作性が悪化する。また、締め代が5%を超えるピストン17の摺動抵抗が大きくなり、ブレーキの操作感が悪化し、また、ピストンシール16に永久歪が生じ易くなり、経時変化により、シール性及びロールバック機能が損なわれる虞がある。したがって、締め代は、3〜5%であることが望ましく、更に4%程度であることが望ましい。
以上の条件によるシミュレーション結果を図6及び図7に示す。図6は、締め代毎の判定結果を示し、図7は、図6の締め代毎の判定結果を1つの枠の中に並べて表すことにより、1つの図表にまとめたものである。図6及び図7において、記号○は、密着良好な状態を示し、記号×は、密着不良な状態を示す。図6において、記号の隣の角度表示は、シール溝15の側面部15Bのシリンダボア13の軸方向に垂直な面に対する角度γ(図5参照)を表している。図7において、角度βの各欄内が4列に分かれているが、これら各列は左から右に向けて締め代2%、3%、4%、5%の場合をそれぞれ示している。また、図6及び図7において、底面部15Aの傾斜角αと底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βとの和が90°未満(α+β<90°)となる範囲については、シール溝15がアンダーカット形状となり、機械加工が極めて困難になるため、検証から除外している。
図6及び図7から次のことが分かる。
(1)シール溝15の底面部15Aの傾斜角度αをα=2〜8°とし、底面部15Aと側面部15Bとの間の角度は82〜89°として、シリンダボア13にピストン17を装着した状態で、ピストンシール16がシール溝15の底面部15A及び側面部15Bに密着するように、ピストン17とピストンシール16との締め代を適当に設定するとよい。
(2)(1)において、シール溝15の底面部15Aの傾斜角度αをα=2〜5°とし、ピストン17とピストンシール16との締め代を2〜5%に設定するとよい。
(3)(2)において、シール溝15の底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βをβ=85〜89°とするとよい。
(4)(2)において、シール溝15の底面部15Aの傾斜角度αをα=3°とし、底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βをβ=89°とし、ピストン17とピストンシール16との締め代を2%より大きくするとよい。
(5)(2)において、シール溝15の底面部15aの傾斜角度αをα=4°とし、底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βをβ=89°とし、ピストン17とピストンシール16との締め代を3%より大きくするとよい。
(6)(2)において、シール溝15の底面部15Aの傾斜角度αをα=5°とし、底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βをβ=89°とし、ピストン17とピストンシール16との締め代を4%より大きくするとよい。
(7)(2)において、シール溝15の底面部15Aの傾斜角度αをα=5°とし、底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βをβ=88°とし、ピストン17とピストンシール16との締め代を3%より大きくするとよい。
(8)(2)において、シール溝15の底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βをβ=85〜88°とするとよい。
(9)(8)において、シール溝15の側面部15Bとシリンダボア13の軸方向に垂直な面との間の角度γを0〜2°とするとよい。
(10)(2)において、シール溝15の底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βをβ=85〜87°とするとよい。
(11)(10)において、シール溝15の側面部15Bとシリンダボア13の軸方向に垂直な面との間の角度γを0〜2°とするとよい。
(12)(2)において、シール溝15の底面部15Aの傾斜角度αをα=3〜5°とし
、底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βをβ=87°とするとよい。
(13)(12)において、シール溝15の底面部15Aの傾斜角度αをα=5°とするとよい。
(14)(1)において、シール溝15の底面部15Aの傾斜角度αをα=2〜8°とし、底面部15Aと側面部15Bとの間の角度βをβ=82〜89°とし、側面部15Bとシリンダボア13の軸方向に垂直な面との間の角度γをγ=0〜4°とし、ピストン17とピストンシール16との締め代を5%とするとよい。
以上説明したように、シール溝15を、シリンダボア13の開口側へ向って拡径される底面部15Aと、該底面15Aの最大径端部から前記シール溝15の開口側へ延びる側面部15Bと、該側面部15Bと前記シリンダボア13の内周面との間に設けられ前記シール溝15の開口を前記シリンダボア13の軸方向に拡大するように傾斜する面取り部19とで形成し、前記シリンダボア13にピストンシール16と前記ピストン17とを組み付けて所定の経験圧の液圧をかけた後の状態で、前記底面部15Aに前記ピストンシール16の外周面の全面が密着するとともに、前記側面部15Bの全面が前記ピストンシール16の側面に密着するように前記シール溝15を形成することにより、ピストンシール16とシール溝15との隙間を解消してブレーキの操作感を改善することができる。
なお、上記実施形態では、一例としてキャリパ浮動型ディスクブレーキについて説明しているが、本発明は、これに限らず、キャリパ固定型ディスクブレーキ等の他の形式の液圧式ディスクブレーキにも適用することができる。
7 ディスクブレーキ、8 ディスクロータ、11A、11B
ブレーキパッド、13 シリンダボア、15 シール溝、15A 底面部、15B 側面部、16 ピストンシール、17 ピストン、19 面取り部

Claims (12)

  1. ディスクロータを挟んで両側に配置されるブレーキパッドを前記ディスクロータに押圧するためのピストンと、該ピストンが挿入されるシリンダボアと、該シリンダボアの内周面に設けられた環状のシール溝と、前記シール溝に挿入されて前記ピストンと前記シリンダボアとの間をシールする矩形断面のピストンシールとを備えたディスクブレーキにおいて、
    前記シール溝は、前記シリンダボアの開口側に向かって拡径する方向に傾斜する底面部と、該底面部の最大径側の端部から前記シール溝の開口側へ延びる側面部と、該側面部と前記シリンダボアの内周面との間に設けられて前記シール溝の開口を前記シリンダボアの軸方向に拡大するように形成された面取り部とを有し、
    前記底面部の前記シリンダボアの軸方向に対する傾斜角度は2〜5°であり、前記底面部と前記側面部との間の角度は85〜88°であり、かつ、前記シリンダボアに前記ピストンを装着した状態で、前記シール溝の前記底面部に前記ピストンシールが密着するとともに、前記シール溝の前記側面部の全面が前記ピストンシールの側面に密着することを特徴とするディスクブレーキ。
  2. 前記ピストンと前記ピストンシールとの締め代は2〜5%であることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。
  3. 前記シール溝の前記底面部の前記シリンダボアの軸方向に対する傾斜角度は3〜5°であり、前記シール溝の前記底面部と前記側面部との間の角度は、85〜87°であることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。
  4. 前記シール溝の前記側面部と前記シリンダボアの軸方向に垂直な面との間の角度は、前記シール溝の開口を拡大する方向で0〜2°であることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ
  5. 前記側面部が前記シリンダボアの中心線と直交する径方向面に対して0度の角度または前記シール溝の開口に向かって拡大するように0°より大きく4°以下の角度で形成され、前記底面部の前記シリンダボアの前記軸方向平行線に対する角度よりも前記側面部の前
    記シリンダボアの前記径方向面に対する角度が小さく設定されてなることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。
  6. 前記ピストンと前記ピストンシールとの締め代は4%であることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ。
  7. 前記シール溝の前記側面部が前記シール溝の前記底面部に関して87°の角度をなしていることを特徴とする請求項6に記載のディスクブレーキ。
  8. 前記シール溝の前記側面部が前記シール溝の前記底面部に関して87°の角度をなすとともに、前記底面部が前記軸方向平行線に対して3〜5°の角度で傾斜して形成されることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ。
  9. 前記シール溝の前記側面部が前記シリンダボアの径方向面に対して0°の角度または前記シール溝の開口に向かって拡大するように1°の角度で形成されることを特徴とする請求項5に記載のディスクブレーキ。
  10. 前記ピストンと前記ピストンシールとの締め代は2〜5%であることを特徴とする請求項3に記載のディスクブレーキ。
  11. 前記シール溝の底面部が前記軸方向平行線に対して5°の角度(α)で傾斜するとともに、前記シール溝の前記側面部が前記シリンダボアの径方向面に対して前記シール溝の開口に向かって拡大するように2°の角度で形成されることを特徴とする請求項5に記載のディスクブレーキ。
  12. 前記シリンダボアに前記ピストンシールと前記ピストンとを組み付けた状態で、前記シール溝の前記底面部に前記ピストンシールの外周面の全面が密着するように前記シール溝の前記側面部を形成することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のディスクブレーキ。
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