JP5274206B2 - 光硬化型樹脂組成物、その硬化物及び硬化物の製造方法 - Google Patents

光硬化型樹脂組成物、その硬化物及び硬化物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、2−アミノトロポン誘導体を光塩基発生剤として用いた光硬化型樹脂組成物、その硬化物及び硬化物の製造方法に関する。
樹脂の光硬化技術は、低温・短時間の硬化が可能であるのみならず、光パターニングによる微細加工が可能であるなどの点で、従来の熱硬化技術にはない長所を有しており、特に電子材料分野で多用されている。樹脂の光硬化技術は、ラジカル型、カチオン型、アニオン型の3種類に大別される。従来、これらの中でもラジカル型が主流だが、ラジカル型で用いられる(メタ)アクリル酸系ポリマーは一般に硬化収縮が大きく耐熱性や接着性について改善の余地がある。
カチオン型では光酸発生剤が用いられ、数々の化合物が開発されている。アニオン型では光塩基発生剤が用いられ、光によりアミンを発生する化合物が報告されている。例えば、カルバミン酸誘導体が知られている(非特許文献1、特許文献1)。しかし、この技術では露光に伴い炭酸ガスが副生するという問題があり、硬化物中に気泡が発生し微細加工等において重大な欠点となる。
また、炭酸ガスが副生しない光塩基発生剤の例が特許文献2及び3等に記載されており、これらはイオン性成分を含有するものである。このイオン性成分は、露光後も少なからず残存し、絶縁性を低下させる。そのため、絶縁信頼性が厳しく要求される電子材料用途への応用は困難である。
ところで、光塩基発生剤として、アミノトロポンに紫外線を照射すると下記式(3)で表される分子内環化反応が進行することはすでに知られている(特許文献4)。
Figure 0005274206
特許文献5には、5−フェニルトロポロン、5−シアノトロポロン、2−アミノ−5−フェニルトロポロンから選ばれた少なくとも1種に紫外線を照射して情報記録材料に利用する例が開示されている。
また、特許文献6には、アミノトロポンに紫外線を照射し塩基性を発現することにより有用な光塩基発生剤とする技術が開示されている。
一方、エポキシ樹脂に対しヒドロキシ基含有化合物が硬化を促進することは以前から知られている(例えば、非特許文献2)。あるいは、アミンとエポキシ基を持つ化合物の反応において、無水の状態では高温または高圧が必要であるが、20%程度の水が存在すれば低温(14〜16℃)で容易に進行することも知られている(非特許文献3、4、5)。
特開平10−77264号公報 特開2005−264156号公報 特開2003−212856号公報 特公昭48−818号公報 特公昭46−2574号公報 国際公開第2008/072651号パンフレット UV・EB硬化技術III(1997年、シーエムシー出版)、P78 I.T.Smith,Polymer,2,95−108(1961) 小田良平,古川清久,山中慎之助,工化,54,405(1951) Gabel,G.O.,Ber.,58B,577(1925) C.A.,46,923d(1952)
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1に記載の技術では、露光に伴い炭酸ガスが副生するため、硬化物中に気泡が発生し微細加工等において重大な欠点となる。また、当該技術においては、アルデヒド等の不必要な副生物が発生するため、耐熱性及び接着性などの硬化物の性能が低下してしまう。また、特許文献2、3に記載の技術においても、不必要な物質が副生するため、耐熱性及び接着性などの硬化物の性能が低下してしまう。しかも、当該技術で用いられる光塩基発生剤はいずれもイオン成分を含有するものである。
すなわち、上述のものをはじめとする従来の光硬化技術では、露光によるガスや水などの不必要な副生物の発生を十分に抑制しつつ、塩基性を発現する光塩基発生剤とすることは困難である。また、特許文献6に開示された光塩基発生剤等はこれらの問題を解決しうる技術ではあるが、更に優れた技術を提供することが望まれている。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等のアニオン硬化型樹脂の光硬化に好適である、硬化性能に優れ、かつ保存安定性にも優れた光硬化型樹脂組成物、その硬化物、及び硬化物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、意外にも、2−アミノトロポン誘導体と水を含有させることで、光硬化型樹脂組成物が優れた硬化性能を示すだけでなく、優れた保存安定性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下のものを提供する。
[1]下記(a)〜(c)を含有する光硬化型樹脂組成物。
(a)アニオン硬化型樹脂、
(b)下記式(1)又は式(2)で表される2−アミノトロポン誘導体、
(c)水。
Figure 0005274206
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、R3、R4、R5、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、それらのうち少なくとも2つが互いに結合し飽和環又は不飽和環を形成していてもよく、それぞれ独立に式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有していてもよい。Zは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
Figure 0005274206
(式(2)中、R1、R3、R4、R5、R6及びR7は、式(1)の定義と同じであり、R8は、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。R1 3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それらのうち少なくとも2つが互いに結合し飽和環又は不飽和環を形成していてもよく、それぞれ独立に式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有していてもよい。)
[2]更に、(d)水以外の、ヒドロキシ基を有する化合物を含有する、[1]の光硬化型樹脂組成物。
[3]上記アニオン硬化型樹脂は、エポキシ樹脂である、[1]又は[2]の光硬化型樹脂組成物。
[4]上記光硬化型樹脂組成物に対して、上記(c)成分と上記(d)成分の合計が、0.01質量%〜10質量%である、[1]〜[3]のいずれか一つの光硬化型樹脂組成物。
[5]更に、ポリチオールを含有する、[1]〜[4]のいずれか一つの光硬化型樹脂組成物。
[6][1]〜[5]のいずれか一つの光硬化型樹脂組成物を少なくとも光照射によって硬化させることにより得られる硬化物。
[7]アニオン硬化型樹脂に対して、下記式(1)又は式(2)で表される2−アミノトロポン誘導体と水とを加え、光照射を行う、硬化物の製造方法。
Figure 0005274206
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、R3、R4、R5、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、それらのうち少なくとも2つが互いに結合し飽和環又は不飽和環を形成していてもよく、それぞれ独立に式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有していてもよい。Zは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
Figure 0005274206
(式(2)中、R1、R3、R4、R5、R6及びR7は、式(1)の定義と同じであり、R8は、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。R1 3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それらのうち少なくとも2つが互いに結合し飽和環又は不飽和環を形成していてもよく、それぞれ独立に式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有していてもよい。)
本発明によると、光硬化型樹脂組成物の保存安定性を損なうことなく、光硬化型樹脂組成物の硬化を促進できる光塩基発生剤を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本実施形態は以下の記載に限定して解釈されるものではなく、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
本明細書において「光塩基発生剤」とは、光の照射により塩基性を発現又は増大する化合物を意味する。また、「塩基性」とは、塩基により硬化する樹脂を効果させる性質を意味する。なお、樹脂が硬化したか否かは、例えば重合度の上昇、架橋度の上昇、特定の液体(例えば、アルカリ水溶液や有機溶剤など)に対する溶解度の低下などによって確認できる。
本実施形態に係る光硬化型樹脂組成物に用いることができるアニオン硬化型樹脂としては、塩基により硬化する樹脂であればその種類に特に制限はない。そのような樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド前駆体、イソシアネート基を有する化合物などがあげられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型などがあげられるが、硬化性能の観点などから、ビスフェノールA型フェノール樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂としては、特に制限されず、公知のものを用いることもでき、2価フェノール類のグリシジルエーテル、3〜6価又はそれ以上のヒドロキシ基を有する多価フェノール類のポリグリシジルエーテル、脂肪族2価アルコールのジグリシジルエーテル、3〜6価又はそれ以上のヒドロキシ基を有する脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテルのようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂肪族又は脂環式ポリカルボン酸のグリシジルエステル、活性水素原子を有する芳香族アミン類のグリシジルアミン、活性水素原子を有する脂環式アミン類のグリシジルアミン、活性水素原子を有する複素環式アミン類のグリシジルアミン、鎖状脂肪族エポキサイド、脂環式エポキサイドなどがあげられる。
これらのうち、2価フェノール類のグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシフェニルジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンジグリシジルエーテル、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルとの反応から得られるジグリシジルエーテルなどがあげられる。
3〜6価又はそれ以上のヒドロキシ基を有する多価フェノール類のポリグリシジルエーテルとしては、例えば、ピロガロールトリグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグリシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジルエーテル、トリスメチル−tert−ブチル−ブチルヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)テトラクレゾールグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)フェニルグリシジルエーテル、ビス(ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、フェノール又はクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、リモネンフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド又はホルムアルデヒドとの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル、レゾルシンとアセトンとの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテルなどがあげられる。
脂肪族2価アルコールのジグリシジルエーテルとしては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのアルキレンオキシド(エチレンオキシド又はプロピレンオキシド)付加物のジグリシジルエーテルなどがあげられる。
3〜6価又はそれ以上のヒドロキシ基を有する脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテルとしては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルなどがあげられる。
グリシジルエステル型エポキシ樹脂としては、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等の芳香族ポリカルボン酸のグリシジルエステルなどがあげられる。また、脂肪族又は脂環式ポリカルボン酸のグリシジルエステルとしては、芳香族ポリカルボン酸のグリシジルエステルの芳香核水素添加物、ダイマー酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体、トリカルバリル酸トリグリシジルエステルなどがあげられる。
活性水素原子を有する芳香族アミン類のグリシジルアミンとしては、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルスルホン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジエチルジフェニルメタン、N,N,O−トリグリシジルアミノフェノールなどがあげられる。活性水素原子を有する脂環式アミン類のグリシジルアミンとしては、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミンの水素添加物などがあげられる。活性水素原子を有する複素環式アミン類のグリシジルアミンとしては、トリスグリシジルメラミンなどがあげられる。
鎖状脂肪族エポキサイドとしては、エポキシ化ブタジエン、エポキシ化大豆油があげられる。脂環式エポキサイドとしては、例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエーテル、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミンなどがあげられる。
本実施形態に係るエポキシ樹脂は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。硬化物の性能や入手容易性の観点から、エポキシ樹脂がグリシジルエーテル型エポキシ樹脂又はグリシジルエステル型エポキシ樹脂であると好ましく、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂であるとより好ましい。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物には、必要に応じて硬化剤を配合させることもできる。これにより、光硬化型樹脂組成物の硬化性が更に向上する。例えば、アニオン硬化型樹脂がエポキシ樹脂である場合、エポキシ樹脂と反応性を有する官能基は、エポキシ樹脂と反応することが知られている官能基であれば特に限定されず、カルボキシル基、チオール基、フェノール性水酸基、第一級又は第二級の芳香族アミノ基などがあげられる。それらの中で、反応性の高さの観点から、チオール基及び/又はフェノール性水酸基が好ましい。
チオール基を2つ以上有する化合物、すなわちポリチオールとしては、公知のものであれば特に限定されず、炭素数1〜20、官能基数2〜6又はそれ以上のアルキルチオール化合物などがあげられる。そのようなアルキルチオール化合物としては、1,4−ブタンジチオール、1,8−オクタンジチオールなどがあげられる。それら以外のチオール基を有する化合物としては、ポリエポキサイドと硫化水素との反応によって得られるチオール、炭素数2〜20で官能基数2〜3又はそれ以上のメルカプトカルボン酸(例えば、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酪酸、メルカプトヘキサン酸、メルカプトオクタン酸、メルカプトステアリン酸)と炭素数2〜30で官能基数2〜6のポリオールとのエステル化物などがあげられる。それらの中では、硬化物の性能や入手容易性の観点から、メルカプトカルボン酸と上記ポリオールとのエステル化物が好ましい。特に、アニオン硬化型樹脂がビスフェノールA型である場合には、ポリチオールを用いることが好ましい。
フェノール性水酸基を有する化合物は、公知のものであれば特に限定されず、ノボラック樹脂及びレゾール樹脂等のフェノール樹脂などがあげられる。それらの中では、硬化物の性能の観点から、ノボラック樹脂がより好ましい。ノボラック樹脂としては、フェノールノボラック樹脂及びクレゾールノボラック樹脂などがあげられる。それらの中では、硬化物の性能の観点から、クレゾールノボラック樹脂がより好ましい。
添加する硬化剤の量は限定されず、硬化性能の観点から、アニオン硬化型樹脂との質量比で、アニオン硬化型樹脂:硬化剤=100:0〜10:90の範囲で配合することができる。好ましくはアニオン硬化型樹脂:硬化剤=100:0〜30:70の範囲であり、より好ましくはアニオン硬化型樹脂:硬化剤=100:0〜50:50である。
ポリイミド前駆体は、1種を単独で又は2種以上の別々に合成した前駆体を混合した物であってもよく、ポリアミック酸が好適に用いられる。ポリアミック酸は、酸二無水物とジアミンとを溶液中で混合すれば得られるので、一段階の反応で合成することができ、合成が容易であり低コストで入手できる点で好ましい。ポリイミド前駆体は、1種を単独で又は2種以上の別々に合成した前駆体を混合したものであってもよく、ポリアミド酸を閉環してポリイミドを形成する系やポリイソイミドをポリイミドに変換する系などがあげられる。
最終的に得られるポリイミドの耐熱性及び寸法安定性の要求が厳しいような用途である場合、ポリイミド前駆体は、酸二無水物由来の部分が芳香族構造を有し、かつ、ジアミン由来の部分も芳香族構造を含む全芳香族ポリイミド前駆体であることが好ましい。それゆえ、ジアミン由来の部分の構造は芳香族ジアミンから誘導される構造であることが好ましい。
ここで、全芳香族ポリイミド前駆体とは、芳香族酸成分と芳香族アミン成分との共重合、あるいは、芳香族酸/アミノ成分の重合により得られるポリイミド前駆体及びその誘導体を意味する。また、芳香族酸成分とは、ポリイミド骨格を形成する4つの酸基が全て芳香環上に置換している化合物を意味し、芳香族アミン成分とは、ポリイミド骨格を形成する2つのアミノ基が両方とも芳香環上に置換している化合物を意味する。さらに、芳香族酸/アミノ成分とは、ポリイミド骨格を形成する酸基及びアミノ基がいずれも芳香環上に置換している化合物である。ただし、後述する原料の具体例から明らかなように、全ての酸基又はアミノ基が同一の芳香環上に存在していてもよく、異なる芳香環上に存在していてもよい。
ポリイミド前駆体の製造方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を適用できる。例えば、酸二無水物とジアミンとから前駆体であるポリアミド酸を合成する方法であってもよい。あるいは、酸二無水物に1価のアルコール、アミノ化合物やエポキシ化合物等を反応させて得られたエステル酸やアミド酸モノマーなどのカルボン酸に、更にジアミノ化合物やその誘導体を反応させることによりポリイミド前駆体を合成する方法であってもよい。
ポリイミド前駆体の製造に適用可能な酸二無水物としては、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,6,6’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,3−ビス〔(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル〕ベンゼン二無水物、1,4−ビス〔(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル〕ベンゼン二無水物、2,2−ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}プロパン二無水物、2,2−ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}プロパン二無水物、ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}ケトン二無水物、4,4’−ビス〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕ビフェニル二無水物、4,4’−ビス〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕ビフェニル二無水物、ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}スルフィド二無水物、ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}スルフィド二無水物、2,2−ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ぺリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物があげられる。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
特に好ましく用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,6,6’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物があげられる。
酸二無水物として、フッ素が導入された酸二無水物、脂環骨格を有する酸二無水物を上述のものと併せて用いると、ポリイミド前駆体の透明性が向上する。
また、ピロメリット酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などの剛直な酸二無水物を用いると、最終的に得られるポリイミドの線熱膨張係数が小さくなる。
アミン成分であるジアミンも、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
アミン成分であるジアミンは特に限定されず、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1−ジ(3−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ジ(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1−(3−アミノフェニル)−1−(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾニトリル、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ピリジン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ]ジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、6,6’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン、6,6’−ビス(4−アミノフェノキシ)−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノブチル)ポリジメチルシロキサン、ビス(アミノメチル)エーテル、ビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、ビス[2−(2−アミノメトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(2−アミノエトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(3−アミノプロトキシ)エチル]エーテル、1,2−ビス(アミノメトキシ)エタン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、1,2−ビス[2−(アミノメトキシ)エトキシ]エタン、1,2−ビス[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]エタン、エチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,3−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロへキシル)メタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンなどがあげられる。
また、上述のジアミンの芳香環上にある水素原子の一部又は全てをフルオロ基、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基及びトリフルオロメトキシ基からなる群より選ばれる1種又は2種以上の置換基で置換したジアミンを用いてもよい。
さらに、目的に応じ、架橋点となるエチニル基、ベンゾシクロブテン−4’−イル基、ビニル基、アリル基、シアノ基、イソシアネート基及びイソプロペニル基からなる群より選ばれる1種又は2種以上を、上記ジアミンの芳香環上にある水素原子の一部又は全てに置換基として導入してもよい。
ジアミンは、目的の物性によって選択することができ、p−フェニレンジアミンなどの剛直なジアミンを用いれば、最終的に得られるポリイミドは低膨張率となる。上記剛直なジアミンとしては、同一の芳香環に2つのアミノ基が結合しているジアミンが挙げられ、具体的には例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、2、6−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノアントラセンがあげられる。
さらに、2つ以上の芳香環が単結合により結合し、2つ以上のアミノ基がそれぞれ別々の芳香環に直接又は置換基の一部として結合しているジアミンが用いられてもよい。そのようなジアミンとしては、例えばベンジジンがあげられる。
一方、ジアミンとしてシロキサン骨格を有するジアミン、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、を用いると、最終的に得られるポリイミドの弾性率が低下し、ガラス転移温度を低下させることができる。
ここで、選択されるジアミンは耐熱性の観点から芳香族ジアミンであると好ましい。ただし、目的の物性に応じて、ジアミンの全体の60モル%、好ましくは40モル%を超えない範囲で、芳香族以外のジアミン、例えば脂肪族ジアミン、シロキサン系ジアミンなどを用いてもよい。
イソシアネート基を有する化合物としては、分子内に2つ以上のイソシアナート基を有するものであれば特に限定されず、公知のものが採用される。このような化合物としては、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低分子化合物があげられる。その他の具体例としては、このような化合物として、重量平均分子量が3000以上のポリマーであって、その側鎖又は末端にイソシアネート基を有するものなどがあげられる。
アニオン硬化型樹脂として上述のイソシアネート基を有する化合物が用いられる場合、通常、分子内に2つ以上のヒドロキシ基を有する化合物と組み合わせて用いられる。ヒドロキシ基を有する化合物としては特に限定されず、公知のものを採用できる。その具体例としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトールなどの低分子化合物などがあげられる。
その他の具体例としては、重量平均分子量3000以上のポリマーであって、その側鎖又は末端にヒドロキシ基を有するものなどがあげられる。分子内に2つ以上のヒドロキシ基を有する化合物は、上記イソシアネート基を有する化合物に対して、(上記ヒドロキシ基の総量)/(上記イソシアネート基の総量)(当量比)で0.5/1.5〜1.5/0.5の比率となるような量で用いられることが好ましく、0.8/1.2〜1.2/0.8の比率となる量で用いられることがより好ましい。光硬化型樹脂組成物が上述の化合物をかかる割合で含有することにより、光硬化型樹脂組成物の硬化性がより一層優れたものとなる傾向にある。
本実施形態で用いられる2−アミノトロポン誘導体とは、下記式(1)又は式(2)で表される化合物をいう。2−アミノトロポン誘導体を光塩基発生剤として用いることで、未露光時にはイオン性成分を含まず、露光時にはガス等の副生なく塩基性を発現させることができる。
Figure 0005274206
式(1)において、RとRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などがあげられ、イソプロピル基が好ましい。アルケニル基としては、プロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基などがあげられる。シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基などがあげられる。アラルキル基としては、ベンジル基などがあげられる。アリール基としては、フェニル基が好ましい。
〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。
アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボキシル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基などがあげられ、メトキシカルボニル基が好ましい。
アシル基としては、アセチル基が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ブテニル基、イソブテニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基などがあげられ、メチル基とイソプロピル基が好ましい。
アルケニル基としては、プロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基などがあげられる。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基などがあげられる。
アラルキル基としては、ベンジル基などがあげられる。
アルキルスルファニル基としては、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、プロピルスルファニル基、2−メチルスルフィド−エチル基、3−メチルスルフィド−プロピル基などがあげられる。
アリール基としてはフェニル基が好ましい。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などがあげられ、メトキシ基が好ましい。
ハロゲン原子としては、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
アミノ基としては、無置換のアミノ基の他、モノ置換アミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ベンジルアミノ基、フェニルアミノ基などがあげられ、メチルアミノ基が好ましい。ジ置換アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基などがあげられ、ジメチルアミノ基が好ましい。
〜Rは、互いに結合し飽和もしくは不飽和環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環などのアゾール環を形成していてもよい。
また、R〜Rは式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有してもよい。例えば、R〜Rは式(1)及び/又は式(2)に表される分子と結合していてもよい。このように、式(1)で表される化合物は、1分子中に2−アミノトロポン構造を2以上有する構造も包含する。
Zは酸素原子又は硫黄原子を表す。保存時の安定性の高さの観点から、Zは酸素原子が好ましい。
Figure 0005274206
式(2)において、R、R、R、R、R及びRは式(1)の定義と同じであり、Rは、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。
アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボキシル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基などがあげられ、メトキシカルボニル基が好ましい。
アシル基としては、アセチル基が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ブテニル基、イソブテニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基などがあげられ、メチル基とイソプロピル基が好ましい。
アルケニル基としては、プロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基などがあげられる。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基などがあげられる。
アラルキル基としては、ベンジル基などがあげられる。
アルキルスルファニル基としては、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、プロピルスルファニル基、2−メチルスルフィド−エチル基、3−メチルスルフィド−プロピル基などがあげられる。
アリール基としてはフェニル基が好ましい。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などがあげられ、メトキシ基が好ましい。
ハロゲン原子としては、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
アミノ基としては、無置換のアミノ基の他、モノ置換アミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ベンジルアミノ基、フェニルアミノ基があげられ、メチルアミノ基が好ましい。ジ置換アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基などがあげられ、ジメチルアミノ基が好ましい。
〜Rは互いに結合して飽和又は不飽和環を形成してもよいし、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環などのアゾール環を形成していてもよい。
また、R〜Rは式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有してもよい。例えば、R〜Rは式(1)及び/又は式(2)に表される分子と結合していてもよい。このように、式(2)で表される化合物は、1分子中に2−アミノトロポン構造を2以上有する構造も包含する。
なお、式(1)においてRが水素原子となる場合には、式(1)と(2)の構造は互変異性の関係となりうる(下記式(4)参照)。従って、式(4)等に示される互変異性の関係をとりうる場合には、式(1)と式(2)の構造は等価である。
Figure 0005274206
本実施形態に係る光塩基発生剤は、7員環の光分子内環化反応を利用して塩基性を発現させることができる。例えば、下記式(5)、(6)で表される光分子環化反応により7員環全体に及んでいた共役系を切断し、窒素原子上の電子密度を増大させることにより塩基性を発現させることができる。
Figure 0005274206
Figure 0005274206
7員環がこうした光分子内環化反応を起こすことが知られているが(例えば、O,L,Chapman,Advances in Photochemistry,Vol.1,p.323(1963))、置換基の種類を問わず様々な分子おいて同様の反応が観測されている。
なお、アニオン硬化型樹脂を硬化させるアミンがヒドロキシ基を含有する場合、同種のヒドロキシ基を含有しないアミンと比較して硬化性能が促進されることが知られているが(例えば、F.J.ALLEN,W.M.HUNTER;J.appl.Chem.,7,86(1957))。本実施形態の2−アミノトロポン誘導体でも置換基としてヒドロキシ基を含有してもかまわない。
光塩基発生剤をアニオン硬化型樹脂に配合させて光硬化型樹脂組成物とする際の光塩基発生剤の配合量は、特に限定されず、好適には、アニオン硬化型樹脂の100質量部に対し0.001〜100質量部、好ましくは0.005〜80質量部、より好ましくは0.01〜50質量部である。0.001質量部以上とすることで十分実用的な硬化速度とすることができ、100質量部以下とすることで、優れた硬化物の物性を得ることができる。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、水を含有する。水を含有させることで、優れた硬化性能を有しながら、保存安定性にも優れた光硬化型樹脂組成物とすることができる。
アニオン硬化型樹脂を硬化するアミンがヒドロキシ基を含有する場合、同種のヒドロキシ基を含有しないアミンと比較して硬化性能が促進されることが知られており(例えば、F.J.ALLEN,W.M.HUNTER;J.appl.Chem.,7,86(1957))、その反応性も促進される。その一方で、保存安定性を損なうものであり、潜在性硬化型の樹脂組成物としては改良の余地がある。この場合は、含有するヒドロキシ基の水素原子がエポキシ基の酸素原子と水素結合することにより、エポキシ基の開環反応を促進するからだと考えられている。
これに対して、本実施形態では、2−アミノトロポン誘導体と水をアニオン硬化型樹脂に含有させることで、優れた硬化性能を有するだけでなく、優れた保存安定性も得ることができる。
水以外の、ヒドロキシ基を有する化合物を更に含有させることができる。この本実施形態に係る「水以外の、ヒドロキシ基を持つ化合物」とは、水及びアニオン硬化型樹脂以外のヒドロキシ基を有する化合物であればよい。
ヒドロキシ基を持つ化合物は光硬化型樹脂組成物にはじめから含まれていてもよいし、光硬化型樹脂組成物を使用する直前に添加されてもよいし、光硬化型樹脂組成物に紫外線照射した後に添加されてもよい。添加方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
上記要件を満たすヒドロキシ基を持つ化合物であれば特に限定されず、通常の入手の容易さ等の観点から、アルコール類、フェノール類、トロポロン類、ポリオール類が好ましい。より好ましくはアルコール類又はフェノール類、更に好ましくはアルコール類とフェノール類を併用することである。
加えて、光照射又は加熱などの光硬化型樹脂組成物の硬化中又は硬化する迄に、化学変化などにより「ヒドロキシ基を持つ化合物」を生成する物質を含有する光硬化型樹脂組成物も本実施形態の範囲である。また、これらのヒドロキシ基を持つ化合物を1種類単独、又は2種類以上同時に含有することも本実施形態の範囲である。
一方、硬化物の前駆体であるアニオン硬化型樹脂のなかにも化学構造の一部にヒドロキシ基を持つものあるが、これらは硬化後に硬化物の分子構造に取り込まれるものであり、本実施形態の「ヒドロキシ基を持つ化合物」が意図するところにはあたらない。
水((c)成分)と、上記水以外のヒドロキシ基を有する化合物((d)成分)の添加量の合計は、特に制限されず、好ましくは、樹脂の硬化性能及び硬化後の硬化物の物性の観点から、光硬化型樹脂組成物に対し、(c)成分と(d)成分の合計が0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.05〜5質量%である。例えば、水以外のヒドロキシ基を有する化合物((d)成分)は含有せず、水((c)成分)のみを含有する場合には、(c)成分の合計量が0.01〜10質量%であることが好ましい。(c)成分と(d)成分の両方を含有する場合には、(c)成分と(d)成分の合計量が0.01〜10質量%であることが好ましい。
アルコール類としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘプタノール、シクロヘプタノール、1−オクタノール、イソオクタノール、シクロオクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、メントール、アダマンタン−1−オール、ソルビット、ソルビタンなどがあげられる。これらのなかでも、硬化後の硬化物に残留しにくく、硬化物の物性への影響が少ないことから、メタノール、エタノール及びイソプロパノールが好ましい。そのなかでもメタノールが最も好ましい。
フェノール類としてはフェノール、ヒドロキノン、レソルシノール、カテコール、ピロガロール、o−,m−,p−クレゾール、o−,m−,p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、ピクリン酸、チロソール、セサモール、3−メトキシフェノール、グアイアコール、ビスフェノールA、ビスフェノールB、o−,m−,p−フルオロフェノール、o−,m−,p−クロロフェノール、o−,m−,p−ブロモフェノール、フェノールフタレイン、2,4,5−トリメチルフェノール、2,2’−ビフェノール、チモール、サリチルアルデヒド、サリチルアルコール、1−ナフトール、ポリフェノール、ノボラック、レゾールなどがあげられる。
トロポロン類としてはトロポロン、ヒノキチオール、γ−ツジャプリシン、3−メチルトロポロン、6−メチルトロポロン、7−メチルトロポロン、3,7−ジメチルトロポロン、4−ヒドロキシトロポロン、5−ヒドロキシトロポロン、3,5−ジヒドロキシトロポロン、3,7−ジクロロトロポロン、コルジトロポロンなどがあげられる。
ポリオール類としてはジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールなどのポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ビニアルコールとアクリルアミドなどのビニルモノマーとの共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステルやポリケトンの完全水素化物及び部分水素化物などがあげられる。
また、本実施形態の光硬化型樹脂組成物に有機溶媒、無機充填剤、着色剤、重合禁止剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、密着性付与剤、光ラジカル開始剤などを単独もしくは2種類以上組み合わせて添加することは本実施形態の意図を損なうものではなく、必要に応じて添加できる。
有機溶媒としては、特に限定されず、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールモノエーテル類(いわゆるセロソルブ類);メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピルなどのエステル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類;塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、1−クロロプロパン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;N−メチルピロリドンなどのピロリドン類;γ−ブチロラクトンなどのラクトン類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンなどの鎖状又は環状飽和炭化水素類;その他の有機極性溶媒類などがあげられる。さらには、有機溶媒としてベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類や、その他の有機非極性溶媒類などがあげられる。これらの有機溶媒は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
無機充填剤としては、特に限定されず、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母などがあげられる。無機充填剤を用いることで、硬化体と基材の密着性や、硬化体の硬度などの各種物性を向上させることができる。
着色剤としては、特に限定されず、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどがあげられる。
重合禁止剤としては、特に限定されず、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、フェネチアジンなどがあげられる。
増粘剤としては、特に限定されず、アスベスト、オルベン、ベントン、モンモリロナイトなどがあげられる。
消泡剤としては、特に限定されず、シリコーン系、フッ素系、高分子系などがあげられる。
レベリング剤としては、特に限定されず、有機変性ポリシロキサン、変性ポリアクリレートなどがあげられる。
密着性付与剤としては、特に限定されず、レベリング剤、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤などがあげられる。
光ラジカル開始剤としては、特に限定されず、ベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン誘導体などがあげられる。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は光照射により硬化させることができる。この際、光照射のみを施してもよいし、光照射と加熱を同時に施してもよいし、又は、光照射の後に加熱を施してもよい。
光照射の光源や条件については適宜に選択でき、150〜750nmの波長域の照射光を用いることが好ましい。より具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ及び/又はメタルハイドライドランプを用いて0.01〜100J/cmの照射量で光照射を行うことが好ましい。これにより、光硬化型樹脂組成物を効率よく硬化させることができる。さらに、200〜400nmの波長域の照射光を用いて0.05〜20J/cmの照射量で光照射を行うことがより好ましい。
光照射を行う雰囲気は空気中又は不活性ガス中などであってもかまわないが、好ましくは不活性ガス中、より好ましくは窒素ガス雰囲気下である。
加熱を行う場合の加熱温度はアニオン硬化型樹脂の分解点以下の温度であればよく、特に限定されず、30〜400℃であることが好ましく、50〜300℃であることがより好ましい。
また、加熱を行う場合の加熱時間は、特に限定されず、硬化を十分に行う観点から、1秒間〜3時間であることが好ましく、30秒間〜1時間であることがより好ましい。加熱を行う雰囲気は限定されず、例えば、空気中又は不活性ガス中で行うことができる。
本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、優れた硬化性能を有しながら、保存安定性にも優れた光硬化型樹脂組成物とすることができる。そして、本実施形態の光硬化型樹脂組成物を硬化させた硬化物は、絶縁信頼性、耐熱性、微細加工性等が厳しく要求される電子材料用樹脂としても用いることができる。特に、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等といったアニオン硬化型樹脂の光硬化に好適に用いることができる。
以下、実施例によって本実施形態を更に詳細に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定して解釈されるものではない。配合条件を変えて光硬化型樹脂組成物を製造し、これらに対して光照射や加熱を行ってその物性を評価した。
(製造例1)
[光塩基発生剤1の製造]
メチルアミノ−イソプロピルトロポンの合成を以下のようにして行った。
4−イソプロピルトロポロン(旭化成ファインケム(株)製、ヒノキチオール)5.1g(31.1mmol)をピリジン12mLに溶解し、p−トルエンスルホニルクロリド6.24g(32.7mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。水80mLを加えた後、濃塩酸11mLを加え十分撹拌した後、ジエチルエーテル30mLで2回抽出した。得られたジエチルエーテル溶液にMgSOを加えて乾燥しろ過した後、減圧下にジエチルエーテルを留去し、4−イソプロピルトロポロンのトシラートを得た(収量7.6g(収率77%))。得られたトシラート1.9g(6mmol)にエタノール50mLとメチルアミンの40質量%水溶液1.4g(18mmol)を加え、2時間加熱還流した。減圧下にエタノールを留去し、水20mL、飽和NaHCO水溶液2mLを加えて撹拌した後、ジエチルエーテル/酢酸エチル20mL/20mLで2回抽出した。得られたジエチルエーテル/酢酸エチル溶液にMgSOを加えて乾燥しろ過した後、減圧下にジエチルエーテル/酢酸エチルを留去し、メチルアミノ−イソプロピルトロポン(2−メチルアミノ−4−イソプロピルトロポンと2−メチルアミノ−6−イソプロピルトロポンの混合物)を得た(収量0.98g(収率92%))。
なお、得られたメチルアミノ−イソプロピルトロポンの確認はH−NMR(日本電子(株)製「ECA−500」)によって行った。
[光硬化型樹脂組成物1の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物1を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.90g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.10g
・メチルアミノ−イソプロピルトロポン(光塩基発生剤1) 0.10g
(製造例2)
[光硬化型樹脂組成物2の製造]
光硬化型樹脂組成物1に対して水1質量%を添加したものを光硬化型樹脂組成物2とした。
(製造例3)
[光硬化型樹脂組成物3の製造]
光硬化型樹脂組成物1に対して水0.5質量%を添加したものを光硬化型樹脂組成物3とした。
(製造例4)
[光硬化型樹脂組成物4の製造]
光硬化型樹脂組成物1に対して水0.2質量%を添加したものを光硬化型樹脂組成物4とした。
(製造例5)
[光硬化型樹脂組成物5の製造]
光硬化型樹脂組成物1に対して水0.5質量%とメタノール0.5質量%とを添加したものを光硬化型樹脂組成物5とした。
(実施例1)
[水1質量%を光硬化型樹脂組成物に添加した場合]
光硬化型樹脂組成物2の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス(登録商標)製 60mm×60mm×2mm)上に5枚形成した。
この液膜4サンプルに対して、紫外線(365nm)の照射エネルギーを変えて窒素雰囲気下で照射した後、この塗膜を120℃加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。そして、塗膜が硬化するまでの時間を測定した。
この液膜1サンプルに対して、紫外線を照射せずに120℃で加熱して硬化するまでの時間を測定し、保存安定性を測定した。
これらの測定結果を表1に記載した。
(実施例2)
[水0.5質量%を光硬化型樹脂組成物に添加した場合]
光硬化型樹脂組成物3の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス(登録商標)製 60mm×60mm×2mm)上に5枚形成した。
この液膜4サンプルに対して、紫外線(365nm)の照射エネルギーを変えて窒素雰囲気下で照射した後、この塗膜を120℃加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。そして、塗膜が硬化するまでの時間を測定した。
この液膜1サンプルに対して、紫外線を照射せずに120℃で加熱して硬化するまでの時間を測定し、保存安定性を測定した。
これらの測定結果を表1に記載した。
(実施例3)
[水0.2質量%を光硬化型樹脂組成物に添加した場合]
光硬化型樹脂組成物4の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス(登録商標)製 60mm×60mm×2mm)上に5枚形成した。
この液膜4サンプルに対して、紫外線(365nm)の照射エネルギーを変えて窒素雰囲気下で照射した後、この塗膜を120℃加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。そして、塗膜が硬化するまでの時間を測定した。
この液膜1サンプルに対して、紫外線を照射せずに120℃で加熱して硬化するまでの時間を測定し、保存安定性を測定した。
これらの測定結果を表1に記載した。
(実施例4)
[水と他のヒドロキシ基含有化合物それぞれ0.5質量%を光硬化型樹脂組成物に添加の場合]
光硬化型樹脂組成物5の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス(登録商標)製 60mm×60mm×2mm)上に5枚形成した。
この液膜4サンプルに対して、紫外線(365nm)の照射エネルギーを変えて窒素雰囲気下で照射した後、この塗膜を120℃加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。そして、塗膜が硬化するまでの時間を測定した。
この液膜1サンプルに対して、紫外線を照射せずに120℃で加熱して硬化するまでの時間を測定し、保存安定性を測定した。
これらの測定結果を表1に記載した。
(比較例1)
[水とヒドロキシ基含有化合物の添加なしの場合]
光硬化型樹脂組成物1の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス(登録商標)製 60mm×60mm×2mm)上に5枚形成した。
この液膜4サンプルに対して、紫外線(365nm)の照射エネルギーを変えて窒素雰囲気下で照射した後、この塗膜を120℃加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。そして、塗膜が硬化するまでの時間を測定した。
この液膜1サンプルに対して、紫外線を照射せずに120℃で加熱して硬化するまでの時間を測定し、保存安定性を測定した。
これらの測定結果を表1に記載した。
そして、実施例1〜3及び比較例1の結果から、水の添加量と硬化速度の傾向を図1に記載した。
Figure 0005274206
UV照射エネルギー4.2J/cm、10.5J/cm、21J/cm、31.5J/cmのいずれについても、実施例1〜4は比較例1に比して硬化時間が短いことが示された。
また、UV照射エネルギー照射しない場合(0J/cm)については、実施例1〜4(いずれも35時間)は、水とアルコールを含有しない比較例1(36時間)と同程度の硬化時間とすることができた。
以上より、アニオン硬化型樹脂に2−アミノトロポン誘導体と水を少なくとも含有させることで、硬化性能に優れ、かつ保存安定性にも優れた光硬化型樹脂組成物とできることが示された。
本発明は、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等のアニオン硬化型樹脂の光硬化に好適な光塩基発生剤及びそれを含有する光硬化型樹脂組成物に利用することができる。更に詳しくは、本発明は、ガス、水など不必要な副生物の発生を十分に抑制しつつ塩基性を発現又は増大して、絶縁信頼性、耐熱性、微細加工性等が厳しく要求される電子材料用樹脂の硬化において特に有用な光塩基発生剤及びそれを含有する光硬化型樹脂組成物に利用可能である。
実施例1〜3と比較例1の結果をプロットしたグラフである。

Claims (7)

  1. 下記(a)〜(c)を含有する光硬化型樹脂組成物。
    (a)アニオン硬化型樹脂、
    (b)下記式(1)又は式(2)で表される2−アミノトロポン誘導体、
    (c)水。
    Figure 0005274206
    (式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、R3、R4、R5、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、それらのうち少なくとも2つが互いに結合し飽和環又は不飽和環を形成していてもよく、それぞれ独立に式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有していてもよい。Zは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
    Figure 0005274206
    (式(2)中、R1、R3、R4、R5、R6及びR7は式(1)の定義と同じであり、R8は、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。R1 3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それらのうち少なくとも2つが互いに結合し飽和環又は不飽和環を形成していてもよく、それぞれ独立に式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有していてもよい。)
  2. 更に、(d)水以外の、ヒドロキシ基を有する化合物を含有する、請求項1に記載の光硬化型樹脂組成物。
  3. 前記アニオン硬化型樹脂は、エポキシ樹脂である、請求項1又は2に記載の光硬化型樹脂組成物。
  4. 前記光硬化型樹脂組成物に対して、前記(c)成分と前記(d)成分の合計が0.01質量%〜10質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
  5. 更に、ポリチオールを含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物を少なくとも光照射によって硬化させることにより得られる硬化物。
  7. アニオン硬化型樹脂に対して、下記式(1)又は式(2)で表される2−アミノトロポン誘導体と水とを加え、光照射を行う、硬化物の製造方法。
    Figure 0005274206
    (式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、R3、R4、R5、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、それらのうち少なくとも2つが互いに結合し飽和環又は不飽和環を形成していてもよく、それぞれ独立に式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有していてもよい。Zは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
    Figure 0005274206
    (式(2)中、R1、R3、R4、R5、R6及びR7は式(1)の定義と同じであり、R8は、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。R1 3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それらのうち少なくとも2つが互いに結合し飽和環又は不飽和環を形成していてもよく、それぞれ独立に式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有していてもよい。)
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