JP5271257B2 - 二環式基でn置換されたジアミノ−1,3,5−トリアジン、その製造法、その組成物、並びに除草剤及び植物成長調節剤としてのその使用 - Google Patents

二環式基でn置換されたジアミノ−1,3,5−トリアジン、その製造法、その組成物、並びに除草剤及び植物成長調節剤としてのその使用 Download PDF

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Description

本発明は、農薬、特に雑草又は望ましくない植生の防除及び植物防疫用の農薬の分野に関係する。
WO−A−97/31904は、2−アミノ−4−ビシクリル−アミノ−1,3,5−トリアジンの製造並びにそれらの除草剤及び植物成長調節剤としての使用について記載している。当該引用文献は、基本的には一つ又はそれ以上のキラル中心を含んでいる種々の基で置換された種々のアミノ−1,3,5−トリアジン誘導体について一般的に記載している。WO−A−2004/069814は、2−アミノ−4−ビシクリル−アミノ−1,3,5−トリアジンの特定の光学異性体について記載している。具体的に記載されている活性物質のいくつかは最適な施用上の特性を有さない、すなわち、それらは、使用に際して、例えば、有害な植物に対する除草効力が不十分であるか、天気、気候及び/若しくは土壌条件に関連して余りに融通性のない施用制限があるか、雑草に対するスペクトルが余りに狭いか又は作物選択性が余りに小さいという不利益を有する。
驚くべきことに、今般、一方のアミノ基に置換型二環式基、及びトリアジン環に特定の基を有する特定の2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジンが、構造的に近い公知の化合物と比較して優れた施用特性を有していることを発見した。例えば、これらの化合物は、一定範囲の有害な雑草の防除に使用することができる極めて有効な除草剤であり、驚異的に強力な除草効力又は防除できる雑草の範囲を有する。
本発明は、式(I)で表される化合物又はその塩
Figure 0005271257
[ここにおいて、
1及びR2は、各々独立して、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)ハロアルケニル、(C3−C4)アルキニル、(C3−C4)ハロアルキニル、又はアシル基であり、
3は、H、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C2−C6)アルケニルオキシ、又は(C2−C6)アルキニルオキシ、好ましくはH、(C1−C6)アルキル、又は(C1−C6)アルコキシであり、
4、R5、R6、及びR7は、各々独立して、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、CN、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C2−C6)アルケニルオキシ、又は(C2−C6)アルキニルオキシであるが、これらのうちの少なくとも一つは、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、CN、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C2−C6)アルケニルオキシ、又は(C2−C6)アルキニルオキシであり、好ましくは、
4、R5、R6、及びR7は、各々独立して、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、又はCNであるが、これらのうちの少なくとも一つは(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、又はCNであり、
Aは、CH2、O、又は直接結合である]
に関する。
式(I)において参考の目的で、特定の環炭素原子に1から3と印を付けてある。式(I)の化合物の化学名において、置換基R4、R5、R6、及びR7には、IUPACの命名法に従い連続番号を付し、その連番は、飽和環におけるアミノ基の窒素に結合した炭素原子から始まり、芳香族環を反時計回りし、架橋するC原子には番号を付さずに残す。例えば、AがCH2基の場合、R4基は5位、R5基は6位、R6基は7位、R7基は8位であり;Aが直接結合の場合、R4基は4位、R5基は5位、R6基は6位、R7基は7位である。Aがヘテロ原子の場合、位置R4、R5、R6、及びR7の番号は、そのヘテロ原子の位置が1番であるか又はアミノ基に結合した炭素原子が1番であるかに依存する。
式(I)で表される化合物は、例えば、HCl、HBr、H2SO4、若しくはHNO3、又は一官能性若しくは二官能性カルボン酸若しくはスルホン酸のような適切な無機酸又は有機酸が、例えばアミノ又はアルキルアミノのような塩基性基に付加することによって塩を形成することができる。
添付の特許請求の範囲を含む本件明細書においては、前述の置換基は以下の意味を有する:
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
基名の前の用語「ハロ」は、当該基が部分的に又は完全にハロゲン化されていること、即ち、如何なる組合せであれ、F、Cl、Br又はIにより置換されていることを意味する。
「(C1−C6)アルキル」なる表現は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル若しくはtert−ブチル基のような、1、2、3、4、5又は6炭素原子(かっこ内においてC−原子の範囲として示されている)を有する分枝がない又は分枝を有する非環状飽和炭化水素基を意味する。同様の定義の仕方は、「アルコキシアルキル」のような複合基におけるアルキル基にも当てはまる。
アルキル基及び複合基中のアルキル基は、他に定義されていない限り、好ましくは、1から4個の炭素原子を有する。
「(C1−C6)ハロアルキル」は、「(C1−C6)アルキル」の表記下で挙げられたアルキル基であって、一つ又はそれ以上の水素原子が、例えば、モノハロアルキル、ペルハロアルキル、CF3、CHF2、CH2F、CHFCH3、CF3CH2、CF3CF2、CHF2CF2、CH2FCHCl、CH2Cl、CCl3、CHCl2、又はCH2CH2Clのように、同数の同一又は異なるハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。
「[(C1−C4)アルコキシ](C1−C6)アルキル」は、(C1−C4)アルコキシで置換された(C1−C6)アルキルを意味する。
「(C1−C6)アルコキシ」は、「(C1−C6)アルキル」の表記下で意味付けられた炭素鎖を有するアルコキシ基を意味する。「ハロアルコキシ」は、例えばOCF3、OCHF2、OCH2F、CF3CF2O、OCH2CF3又はOCH2CH2Clである。
「(C2−C6)アルケニル」は、記載範囲に対応する炭素原子数を有し、そして少なくとも1個の二重結合を含む分枝のない又は分枝を有する非環状の炭素鎖を意味し、二重結合はそれぞれの不飽和基の任意の位置に存在し得る。「(C2−C6)アルケニル」は、それ故、例えば、ビニル、アリル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブテニル、ペンテニル、2−メチルペンテニル又はヘキセニル基を意味する。
「(C2−C6)アルキニル」は、記載範囲に対応する炭素原子数を有し、そして1個の三重結合を含んでいる分枝のない又は分枝を有する非環状の炭素鎖を意味し、三重結合はそれぞれの不飽和基の任意の位置に存在し得る。「(C2−C6)アルキニル」は、それ故、例えば、プロパルギル、1−メチル−2−プロピニル、2−ブチニル又は3−ブチニル基を意味する。
「(C3−C6)シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基のような単環式のアルキル基を意味する。
「(C4−C6)シクロアルケニル」は、4から6個の炭素原子を有する炭素環状、非芳香族、部分的不飽和環を意味し、例えば、1−シクロブテニル、2−シクロブテニル、1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、3−シクロペンテニル又は1−シクロヘキセニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1,3−シクロヘキサジエニル又は1,4−シクロヘキサジエニルが挙げられる。
アシル基は、広義には、形式的にOH基を除くことにより形成される有機酸の基であり、カルボン酸の基、及びそれから誘導される酸の基例えばチオカルボン酸、非置換又はN−置換イミノカルボン酸、又はカルボン酸モノエステル基のような基、非置換又はN−置換カルバミン酸、非置換又はN−置換チオカルバミン酸、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、及びホスフィン酸、である。アシルとしては、例えば、ホルミル、[(C1−C4)アルキル]カルボニルのようなアルキルカルボニル、フェニルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、フェニルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、フェニルスルホニル、N−アルキル−1−イミノアルキル及び有機酸のその他の基が挙げられる。これに関連して、当該基はアルキル又はフェニル部分のそれぞれにおいて更に置換されていてもよく、例えばアルキル部分においては、ハロゲン、アルコキシ、フェニル及びフェノキシからなる群から選択された一つ又はそれ以上の基により置換され;フェニル部分における置換基の例としては、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)ハロアルキル、(C1−C4)ハロアルコキシ及びニトロからなる群から選択された同一又は異なる基で、モノ−又はポリ置換、好ましくは三置換まで置換された基が挙げられ、例えば、o−、m−及びp−トリル、ジメチルフェニル類、2−、3−及び4−クロロフェニル、2−、3−及び4−トリフルオロ−及び−トリクロロフェニル、2,4−、3,5−、2,5−及び2,3−ジクロロフェニル、o−、m−及びp−メトキシフェニルを挙げることができる。
アシル基は、一般的には、1から24個の炭素原子、好ましくは1から18個、更に好ましくは1から12個、最も好ましくは1から7個、特に1から4個を有する。狭義におけるアシルとは、例えば、アルカン酸(alkanoic acid)、アルケン酸(alkenoic acid)、アルキン酸(alkynoic acid)、アリールカルボン酸(例えば、ベンゾイル)、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル(alkysulfinyl)、又はフェニルスルホニル;更に狭義には、アシルは、アルカン酸の基、例えば(C1−C24)アルカン酸、好ましくは(C1−C18)アルカン酸、特に好ましくは(C1−C12)アルカン酸、極めて特に好ましくは、ホルミル、アセチル又はプロピオニルのような(C1−C6)アルカン酸の基である。
定義における「からなる群から選択された一つ又はそれ以上の基」という表現は、当然ながらそれぞれの場合、特別な制限が明示的に定義されていない限り、挙げられた基の群から選択される一つ又はそれ以上の同一又は異なる基を意味する。
可変部分の組合せにより、一般式は、不安定な官能基例えば、カルバミル基又はヒドロキシカルボニルオキシ基を形式的に定義でき、これらの基は、中性又は酸性の水性媒体中では不安定であり、それ故好ましくないか、又はそれぞれ安定な塩として、又は分解産物としてのみ使用される。
本発明に係る式(I)で表され、個々の基がこれまでに既に記載した若しくは以下に記載する好ましい意味の一つを有する化合物、若しくはその塩、特に実施例の表に示したもの、又はこれまでに既に記載した若しくは以下に記載する二つ若しくはそれ以上の好ましい意味の組合せの化合物又はその塩が、特に重要なものではあるが、それは主として、より強力な除草作用、より好ましい選択性、及び/又はより製造のし易さによるものである。
式(I)の化合物で特に重要なものは、基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びAの一群から選択された基が、好ましくは以下に定義されたものであり、ここにおいて、当該基の定義は、当該群の他の基の定義からは独立している。式(I)の好ましい化合物は、以下に記載する二つ又はそれ以上の好ましい意味から成る当該群の基の組合せを含んでいる。
以下の好ましい定義において、当然ながら、特定の化合物群について記号が格別定義されていない場合は、その記載において、式(I)の若しくは各一般式の化合物又は式(I)の若しくは各好ましい一般式の好ましい化合物について定義されているように定義すべきものである。
好ましくは、R1は、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)アルキニル、又は1〜12個の炭素原子を有するアシル基である。
アシル基は、ここでは、好ましくは、CHO、−CO(C1−C6)アルキル、−CO(C1−C6)ハロアルキル、−CO2(C1−C6)アルキル、−SO2(C1−C6)アルキル、−CO2−フェニル、又は−CO−フェニルであり、各フェニルは非置換又はハロゲン、(C1−C2)アルキル、(C1−C2)ハロアルキル、(C1−C2)アルコキシ、(C1−C2)ハロアルコキシ、及びNO2からなる群から選択された一つ又はそれ以上の基により置換される。
より好ましくは、R1は、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ア
リル、プロパルギル、CHO、−CO(C1−C3)アルキル、又は−CO(C1−C3)ハロアルキルであり、さらにより好ましくは、R1は、H、CHO、COCH3、COCH2Cl、COCH(CH3)Cl、又はCOCF3であり;最も好ましくはR1は、Hである。
好ましくは、R2は、H、(C1−C4)アルキル、又は(C1−C4)ハロアルキルであり;より好ましくは、R2は、H又は(C1−C2)アルキルであり;最も好ましくは、R2はHである。
好ましくは、R3は、H、(C1−C3)アルキル、(C2−C4)アルケニル、(C2−C4)アルキニル、(C1−C3)アルコキシ、(C2−C4)アルケニルオキシ、又は(C2−C4)アルキニルオキシであり、より好ましくは、R3は、H、(C1−C3)アルキル、又は(C1−C3)アルコキシであり、より好ましくは、R3は、H又は(C1−C3)アルキルであり、より好ましくは、R3は、H、メチル、又はエチルである。
好ましくはR4、R5、R6、及びR7は、各々独立して、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、CN、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)アルキニル、(C3−C4)アルケニルオキシ、又は(C3−C4)アルキニルオキシであるが、これらのうちの少なくとも一つは、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、CN、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)アルキニル、(C3−C4)アルケニルオキシ、又は(C3−C4)アルキニルオキシであり;より好ましくは、R4、R5、R6、及びR7は、各々独立して、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、又はCNであるが、これらのうちの少なくとも一つは、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、又はCNである。
より好ましくは、R4、R5、R6、及びR7は、各々独立して、H、(C1−C4)アルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシであるが、これらのうちの少なくとも一つは、好ましくはこれらのうちの一つが、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシである。
より好ましくは、R4、R5、R6、及びR7は、各々独立して、H、メチル、F、Cl、又はBrであるが、これらのうちの少なくとも一つは、好ましくはこれらのうちの一つが、メチル、F、Cl、又はBrである。
より好ましくはR4、R5、及びR7は、各々独立して、H、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシであり、かつR6は、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシであり;より好ましくは、R4、R5、及びR7は、各々独立して、H、メチル、F、又はClであり、かつR6は、メチル、F、Cl、又はBrである。
好ましくは、AはCH2又は直接結合であり、特に直接結合である。
好ましい式(I)の化合物は、
1がH、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)アルキニル、又は1〜12個の炭素原子を有するアシル基であり、アシルが、好ましくは、CHO、−CO(C1−C6)アルキル、−CO(C1−C6)ハロアルキル、−CO2(C1−C6)アルキル、−SO2(C1−C6)アルキル、−CO2−フェニ
ル、又は−CO−フェニルであり、各フェニルが、非置換又はハロゲン、(C1−C2)アルキル、(C1−C2)ハロアルキル、(C1−C2)アルコキシ、(C1−C2)ハロアルコキシ、及びNO2からなる群から選択された一つ又はそれ以上の基により置換されており、
2が、H、(C1−C4)アルキル、又は(C1−C4)ハロアルキル、好ましくはH又は(C1−C2)アルキル、より好ましくはHであり、
3が、H、(C1−C3)アルキル、又は(C1−C3)アルコキシ、好ましくはH又は(C1−C3)アルキル、より好ましくはH、メチル、又はエチルであり;
4、R5、R6、及びR7が、各々独立して、H、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシであるが、これらのうちの少なくとも一つは、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシであり、かつ
Aが、CH2、O、又は直接結合であり、好ましくはAがCH2又は直接結合、特に直接結合である、
化合物である。
より好ましい式(I)の化合物は、
1が、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、アリル、プロパルギル、CHO、−CO(C1−C3)アルキル、又は−CO(C1−C3)ハロアルキル、好ましくはH、CHO、COCH3、COCH2Cl、COCH(CH3)Cl、又はCOCF3、より好ましくはHであり、
2が、H又は(C1−C2)アルキル、好ましくはHであり、
3が、H、(C1−C3)アルキル、又は(C1−C3)アルコキシ、好ましくはH又は(C1−C3)アルキル、より好ましくはH、メチル、又はエチルであり、
4、R5、R6、及びR7が、各々独立して、H、メチル、F、Cl、又はBr、好ましくはH、メチル、F、又はClであるが、これらのうちの少なくとも一つは、メチル、F、Cl、又はBr、好ましくはメチル、F、又はClであり、かつ
Aが、CH2、O、又は直接結合であり、好ましくはAがCH2又は直接結合、特に直接結合である、
化合物である。
好ましい式(I)の化合物はまた、
1が、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)アルキニル、又は1〜12個の炭素原子を有するアシル基であり、アシルが、好ましくは、CHO、−CO(C1−C6)アルキル、−CO(C1−C6)ハロアルキル、−CO2(C1−C6)アルキル、−SO2(C1−C6)アルキル、−CO2−フェニル、又は−CO−フェニルであり、各フェニルが非置換又はハロゲン、(C1−C2)アルキル、(C1−C2)ハロアルキル、(C1−C2)アルコキシ、(C1−C2)ハロアルコキシ、及びNO2からなる群から選択された一つ又はそれ以上の基により置換されており、
2が、H、(C1−C4)アルキル、又は(C1−C4)ハロアルキル、好ましくはH又は(C1−C2)アルキル、より好ましくはHであり、
3がH、(C1−C3)アルキル、又は(C1−C3)アルコキシ、好ましくはH又は(C1−C3)アルキル、より好ましくはH、メチル、又はエチルであり、
4、R5、及びR7が、各々独立して、H、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシであり、R6が、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシであり、かつ
Aが、CH2、O、又は直接結合であり、好ましくはAがCH2又は直接結合、特に直接結合である、
化合物である。
より好ましい式(I)の化合物は、
1が、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、アリル、プロパルギル、CHO、−CO(C1−C3)アルキル、又は−CO(C1−C3)ハロアルキル、好ましくはH、CHO、COCH3、COCH2Cl、COCH(CH3)Cl、又はCOCF3、より好ましくはHであり、
2が、H又は(C1−C2)アルキル、好ましくはHであり、
3が、H、(C1−C3)アルキル、又は(C1−C3)アルコキシ、好ましくはH又は(C1−C3)アルキル、より好ましくはH、メチル又はエチルであり、
4、R5、及びR7が、各々独立して、H、メチル、F、Cl、又はBr、好ましくはH、メチル、F、又はClであり、
6が、メチル、F、Cl、又はBr、好ましくはメチル、F、又はClであり、かつ
Aが、CH2、O、又は直接結合であり、好ましくはAがCH2又は直接結合、特に直接結合である、
化合物である。
特に好ましい式(I)の化合物は、
1がHであり、
2がHであり、
3が、H又は(C1−C3)アルキル、好ましくはH、メチル、又はエチルであり、
4、R5、及びR7が、各々独立して、H、メチル、F、Cl、及びBr、好ましくはH、メチル、F、及びClからなる群から選択され、
6がメチル、F、Cl、又はBr、好ましくはメチル、F、又はClであり、かつ
Aが、CH2、O、又は直接結合、好ましくはCH2又は直接結合、特に直接結合である、
化合物である。
式(I)の化合物は、印を付けた1位に少なくとも一つの不斉中心を含み、印を付けた1位及び場合によりさらなる不斉中心に関して式(I)により包含される全ての立体異性体、並びにそれらの混合物を含む。最後に言及した式(I)の化合物は、式(I)に特に記されていない一つ若しくはそれ以上のさらなる不斉炭素原子及び/又は二重結合を含み得る。当然ながら、本発明は、純粋な異性体及びラセミ混合物を含むその混合物の両方を包含する。
例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、Z−及びE−異性体のような特定の空間形態によって定義される可能性のある立体異性体は、全て式(I)に包含され、そして当該立体異性体の混合物から従来の方法によって得ることができるか、又は立体化学的に純粋な出発物質の使用と組み合わせた立体選択的な反応によって製造することができる。
本発明はまた、ケト及びエノール官能基が存在する場合、あらゆるケト及びエノール互変異性体形態並びにそれらの混合物及び塩を包含する。
印を付けた1位の不斉中心に関して、その立体異性体が、それらの特性、例えば除草効力の点で異なることを発見した。好ましい式(I)の化合物は、式(Ia)の化合物又はその塩
Figure 0005271257
[ここにおいて、印を付けた1位の立体化学配置は、この位置で(R)配置及び(S)配置を有する立体異性体の含量に基づき、60〜100%(R)、好ましくは70〜100%(R)、特に80〜100%(R)である]
である。
好ましい化合物(Ia)の印を付けた1位の立体化学配置は、印を付けた1のキラルC原子における4つの置換基が以下の順位:
1. N原子
2. ベンゼン環における次のC原子
3. CHR3基の環C原子
4. 水素原子
を有することを条件として、カーン・インゴルド・プレローグ則(Cahn−Ingold−Prelog system)に従い主として(R)である(「(R)異性体」についての式(Ia)に示される結合の配向も参照されたい)。化合物(Ia)の立体化学配置は、ここでは一般的に(R)配置として示されているが、同じ立体化学構造を有する式(Ia)の特定の化合物が、カーン・インゴルド・プレローグの命名法に従う(S)配置に相当することにも留意すべきである。例えば、R3がアルコキシ基の場合、基CHR3は通常、ベンゼン環の隣接するC原子より上の順位を有することになる。従って、この式(Ia)で表されるアルコキシ置換型化合物の配置は通常、カーン・インゴルド・プレローグの立体化学命名法に従えば(S)配置である。しかし、一般式(Ia)及び以下で言及される他の光学的に活性な化合物の一般との関係では、これらの化合物は、式(Ia)について上述されたような置換基の一般的な順位を適用して、印を付けた1のC原子に関して「(R)配置」を表わす化合物である。しかし、式(Ia)又は他の光学的に活性な化合物の式の特定の化合物の完全な化学名が与えられる場合は、そうでないことが記されない限り、カーン・インゴルド・プレローグの命名法が厳密に適用され、このような式(Ia)の化合物は上で説明したように(S)配置を有する可能性がある。
好ましい化合物(Ia)はまた、さらなる不斉中心があることにより生ずる式(I)に包含される全ての立体異性体及びそれらの混合物を含む。そのような式(I)の化合物は、例えば一つ若しくはそれ以上のさらなる不斉炭素原子、又は式(I)に特に記されていない二重結合をも含んでいる。当然ながら、本発明は、純粋な異性体及びより富化された又はより富化されていない混合物をも包含し、印を付けた1位における不斉炭素原子は(R)配置にあるか、又は混合物では、化合物若しくは同じ化学構造の化合物群は、印を付けた1位に(R)配置を有するか、若しくはR配置を有する化合物が優勢に存在する比率で存在し(少なくとも60%の(R)配置)、一方他の不斉炭素原子はラセミ型で存在しているか、又はより多く若しくはより少なく分割される。印を付けた1位における立体化学配置の条件を満たすならば、例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、Z−及びE−異性体のような特定の空間形態によって定義される可能性のある立体異性体は、全て式(I)に包含され、そして当該立体異性体の混合物から従来の方法によって得ることができるか、又は立体化学的に純粋な出発物質の使用と組み合わせた立体選択的な反応によって合成することができる。
3基が水素以外であるならば、さらなる不斉中心が式(I)における印を付けた2の炭素原子において存在することができ、その場合は、本発明の化合物は、さらなる不斉炭素原子が、カーン・インゴルド・プレローグ則に従って(R)又は(S)配置を有する少なくとも二つの純粋な立体異性体の形態、即ち原理的に存在する四つの純粋な立体異性体から選択される(1R,2R)又は(1R,2S)の配置をとる純粋な異性体として存在し得る。さらに、R1、R2、R4、R5、R6、及びR7の基の性質に依存して、更なる不斉炭素原子が存在し得る。
一般式(I)又は(Ia)で表される化合物の立体異性体であって、その印を付けた1及び2の炭素原子における配置が特に定義された、式(Ib)及び(Ic)の化合物
Figure 0005271257
[ここにおいて、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びAは式(I)において定義される通りであるが、R3基は水素以外であり、かつ印を付けた1位の立体化学配置は、この位置での(R)配置及び(S)配置を有する立体異性体の含量に基づき、100%(R)であるか、又は60〜100%(R)、好ましくは70〜100%(R)、特に80〜100%(R)を有する鏡像異性体の光学活性物質混合物である]
もまた好ましい。(R)配置の定義は、示された式及び式(Ia)についてすでに言及した定義に従い定義される。
化合物(Ib)において、R3基は、隣接のN原子に対してトランス位に配向される。
化合物(Ic)において、R3基は、隣接のN原子に対してシス配向にある。
3が、(C1−C6)アルキル又は(C1−C4)アルコキシであり;かつ
他の記号が式(I)において定義された通りであるか又は式(I)について好ましいものとして定義された通りである、
式(I)、(Ia)、(Ib)、又は(Ic)の化合物が好ましい。
1及びR2が各々Hであり、
3がメチル又はエチルであり、
4、R5、R6、及びR7が各々独立してH、メチル、Br、Cl、又はFであるがこれらのうちの少なくとも一つがメチル、Br、Cl、又はFであり、かつ
AがCH2、O、又は直接結合である、
式(Ib)及び(Ic)で表される化合物がより好ましい。
1及びR2が各々Hであり、
3がメチル又はエチルであり、
4、R5、及びR7が各々独立してH、メチル、Br、Cl、又はFであり、R6がメチル、Br、Cl、又はFであり、かつ
AがCH2、O、又は直接結合である、
式(Ia)及び(Ib)で表される化合物もまたより好ましい。
印を付けた1位の立体化学配置が、印を付けた1位での(R)配置及び(S)配置を有する立体異性体の含量に基づき、60〜100%(R)、好ましくは70〜100%(R)、特に80〜100%(R)である、立体異性体の混合物としての化合物(Ib)又は(Ic)もまた好ましい。例えば、化合物(Ib)及び(Ic)の混合物、例えば配置(1R、2RS)を有する50:50混合物もまた好ましく、(Ib)又は(Ic)が過剰に存在する比率を有する混合物も同様に好ましい。
化合物(Ib)(1,2−トランス化合物)又は(Ic)(1,2−シス化合物)がそれらの(1S)鏡像異性体と共に存在するラセミ化合物もまた好ましい。
上記の式(I)の化合物は、既知の方法(即ち、これまでに使用されていたか又は引用文献に記載された方法)、例えば、WO−A−97/29095、WO−A−2004/069814、及びそこにおいて引用されている文献において一般的に記載されたような、並びに以下に記載するような既知の方法の適用又は適合により製造することができる。
当然ながら、以下の記載において、式に表示された記号が特に定義されていない場合、それらは当該明細書における各記号の第一定義又はそれぞれの好ましいものの定義に従って「上記に定義した」ようなものである。
当然ながら、以下の製造法の記述において、工程は異なった順番で行なうこともできるし、また目的の化合物によっては適当な保護基が必要とされる場合もある。
式(I)の化合物は、本発明の特徴に従い、一般式(II)の化合物
Figure 0005271257
[ここにおいて、Zは、カルボン酸エステル、カルボン酸オルトエステル、カルボン酸クロリド、カルボキサミド、シアノ、カルボン酸無水物、又はトリクロロメチルからなる群から選択される官能基である]
と、式(III)のビグアニジン化合物又はその酸付加塩
Figure 0005271257
[ここにおいて、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びA並びに印を付けた1位における配置は、製造しようとする式(I)の化合物において定義された通りである]
との反応により製造することができる。
式(Ia)で表される化合物の製造には、好ましくは、該方法において式(IIIa)の化合物
Figure 0005271257
[ここにおいて、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びA並びに印を付けた1位における配置は、製造しようとする式(Ia)の化合物において定義された通りである]
が使用される。
反応は、一般に、例えば塩基の存在下、不活性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール又はエタノール中で、温度は0℃から溶媒の還流温度、好ましくは20℃から100℃において行なうことができる。例えば、塩基は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類金属炭酸塩、又は第三級アミン、例えばトリエチルアミン又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機塩基であり得る。
式(I)又は好ましくは(Ia)で表される化合物はまた、本発明のさらなる特徴に従い、一般式(IV)の化合物
Figure 0005271257
[ここにおいて、R1及びR2は製造しようとする式(I)で表される化合物において定義された通りであり、L1は脱離基、例えば塩素、トリクロロメチル、(C1−C4)−アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、又は(C1−C4)アルキル−フェニルスルホニルである]
と、式(V)又は(Va)のアミンのそれぞれ、又はその酸付加塩
Figure 0005271257
[ここにおいて、R3、R4、R5、R6、R7、及びAは製造しようとする式(I)で表される化合物において定義された通りである]
の反応によっても製造され得る。
反応は、一般に、塩基の存在下、不活性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール又はエタノールのような極性有機溶媒中で、温度は0℃から溶媒の還流温度、好ましくは20℃から100℃において行なわれる。塩基は、一般に、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類金属炭酸塩、又は第三級アミン、例えばトリエチルアミン又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機塩基である。当該反応は、例えば、Comprehensive Heterocyclic Chemistry,A.R.Katritzky及びC.W.Rees,Pergamon Press,Oxford,New York,1984,Vol.3;Part 2B;ISBN 0−08−030703−5,S.482から、一般的に既知のものである。
更なる本発明の特徴によれば、式(I)のR1又はR2の一つが、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)ハロアルケニル、(C3−C4)アルキニル、又は(C3−C4)ハロアルキニルである場合、式(I)で表される本発明の化合物は、対応する式(I)で表される化合物で、前記R1又はR2がそれぞれHであり、そして他の基及び配置は式(I)において定義したものである化合物(=式(I')の化合物、製法クレーム7参照)と、式(VI)又は(VII)のアルキル化剤:
1−L2 (VI) R2−L2 (VII)
(ここにおいて、L2は脱離基であり、一般的にはハロゲン、好ましくは塩素、臭素若しくはヨウ素、又はメチルスルホニルオキシ若しくは4−トルエンスルホニルオキシのような、アルキル−若しくはフェニル−スルホニルオキシ部分である)それぞれとの反応で製造することができる。使用する反応物質の量及び反応性並びに生成物の反応性に応じて、式(I)の化合物はモノ−又はジアルキル化の生成物である。反応は通常、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル又はN,N−ジメチルホルムアミドのような不活性溶媒中で、温度は0℃から溶媒の還流温度、好ましくは20℃から100℃において行なわれる。
更なる本発明の特徴によれば、R1又はR2の一つがアシル基である式(I)の化合物は、対応する式(I)の化合物で、当該R1又はR2がそれぞれHであり、そして他の基及び配置は式(I)又は式(Ia)のそれぞれにおいて定義したものである化合物と、式(VIII)又は(IX)のアルキル化剤:
1−L3 (VIII) R2−L3 (IX)
(ここにおいて、R1及びR2はそれぞれ式(I)において定義したアシル基であり、そしてL3は脱離基であり、一般的にはハロゲン、好ましくは塩素である)それぞれと、又はギ酸−無水酢酸のようなホルミル化剤との反応で製造することができる。塩基は、場合によりアシル化反応に使用され、一般的には、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類金属炭酸塩、又は第三級アミン、例えばトリエチルアミンのような有機塩基から選択される。使用する反応物質の量及び反応性に応じて、式(I)の化合物はモノ−又はジアシル化の生成物である。反応は、一般にテトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル又はN,N−ジメチルホルムアミドのような不活性溶媒中で、温度は0℃から溶媒の還流温度、好ましくは20℃から100℃において行なわれる。
アルキル化反応及びアシル化反応は、R1基又はR2基の一方が(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニルであり、他方がアシル基である化合物(I)の製造のために組み合わせることができる。
式(III)又は(IIIa)の中間体は、式(X)で表される化合物
Figure 0005271257
と、前記式(V)で表される化合物の反応によって製造され得る。反応は、一般に、1,2−ジクロロベンゼン、デカリン、又はミネラルオイルホワイトのような溶媒中、20℃からその溶媒の還流温度、好ましくは50℃から200℃の温度で、式(X)の化合物の酸付加塩、例えば塩酸塩を用いて行われる。
式(V)又は(Va)の中間体は、既知の方法、例えば式(XI)のケトン若しくは対応するオキシム
Figure 0005271257
[ここにおいて、R3、R4、R5、R6、R7、及びAは式(I)において定義された通りである]
の還元的アミノ化、場合により不斉還元的アミノ化、又は例えば国際特許出願公開WO−A−97/031904に記載されるような既知の手順に従い、式(XII)の化合物
Figure 0005271257
[ここにおいて、R3、R4、R5、R6、R7、及びAは製造する式(I)の化合物において定義された通りであり、L4は脱離基、例えばハロゲン、ヒドロキシ、メチルスルホニルオキシ、若しくは4−トルエンスルホニルオキシである]
とアンモニア若しくはその塩の反応によって製造され得る。
式(I)又は好ましくは(Ia)の化合物は、本発明のさらなる特徴に従い、一般式(IV)の化合物[R1及びR2は式(I)の化合物において定義された通りであり、L1はNH2である]と式(XII)で表される化合物の反応によっても製造され得る。L1がNH2である式(IV)で表される適切な化合物は、既知の方法と同様にして製造することができる。例えば、フルオロアルキル−ジアミノ−s−トリアジンは、Khim.Geterotsikl.Soedin.1966,122若しくはZh.Obschch.Khim.1965,35,1156におけるKretov,A.E.;Davydov,A.V.に記載されるように又はその他の既知の方法によって製造することができる。
さらに、R1がアミノ基である式(I)に係る化合物は、その抽出物を不活性溶媒中でオルトエスエルと共に加熱することによって、この位置にホルミル−アミノ基を有する化合物に変換することができる。反応は、Biotage,1725 Discovery Drive,Charlottesville,VA 22911,USAから入手できるSmithSynthesizierマイクロウェーブシステム等のマイクロ波システムにおいて行うこともできる。この方法は一般に既知であり、例えばT.Chancellor,C.Morton;Synthesis(1994)10,1023−1025を参照されたい。
一つ又はそれ以上の不斉炭素原子が一つの鏡像異性体形態で存在する式(I)で表される化合物を製造するには、上記方法を、式(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、又は(XII)の化合物の適切な鏡像異性体形態又はジアステレオマー形態を利用することにより適合させることができる。
分割形態若しくは部分分割形態の式(I)で表される化合物の製造は、例えば、製造しようとする式(I)の化合物で定義された配置とは異なる配置を有する、式(II)、(III)、(IV)若しくは(V)の一つ又はそれ以上の中間体を用いて、上記定義の方法に従って行い、そして得られた混合物を既知の分割法によって分割することにより得ることができる。
光学分割のためには、常套の方法(「立体化学の教科書」(Textbooks of Stereochemistry)参照)、例えば、混合物をジアステレオマーに分離するための以下の方法、例えば、結晶化、クロマトグラフィー法、特にカラムクロマトグラフィー及び高圧液体クロマトグラフィー、適切な場合は減圧下での蒸留、抽出、及びその他の方法のような物理的な方法を用いることが一般的に可能であり、また、残存する鏡像異性体の混合物は、一般的には、キラル固相上でのクロマトグラフィー分離により分離することができる。分取量又は工業的規模の使用に適する製造法としては、光学活性な酸、場合によって酸性の基が存在するならば光学活性な塩基を用いて、化合物(I)から得ることができるジアステレオマー塩の結晶化のような方法である。
ジアステレオマー塩の結晶化による光学分割に適する光学活性な酸としては、例えば、ショウノウスルホン酸、ショウノウ酸、ブロモショウノウスルホン酸、キナ酸、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸及び他の類似の酸があり;適切な光学活性な塩基としては、例えば、キニン、シンコニン、キニジン、ブルシン、1−フェニルエチルアミン及び他の類似の塩基がある。
結晶化は、多くの場合、水性溶媒若しくは水性−有機溶媒中で行なわれ、適切な場合種晶添加の後、溶解度の低いジアステレオマーが最初に沈殿する。式(I)の化合物の一方の鏡像異性体は、酸性化により又は塩基を用いて、沈殿塩から遊離させるか又は他方の鏡像異性体をその結晶から遊離させる。
式(V)の鏡像異性体として純粋なアミン中間体は、例えば、Houben−Weyl「有機化学の合成法」(Methoden der Organischen Chemie),4.Auflage,Band E 21b,1833 ff.又はBand E 21e,5133に記載されている既知の方法を用いて製造することができる。好ましい製造方法の一つは、式(XI)のケトンの、不斉触媒を用いた還元的アミノ化である。式(V)の鏡像異性体として純粋なアミンの他の製造法は、J.Prakt.Chem.339,(1997),381〜384頁に記載されているラセミ体開裂法、又はOrg.Lett.,Vol.3,Nr.25,4101頁に記載されている方法である。この方法においては、一般式(V)で表されるラセミ体アミンを、場合により置換された脂肪酸エステル(好ましくはクロロ酢酸メチル若しくはクロロ酢酸エチル、又はメトキシ酢酸メチル若しくはメトキシ酢酸エチル)を用いて、生体触媒の存在下で、エナンチオ選択的にアシル化する。その後、アシル化されていない鏡像異性体は鉱酸を用いる単純な処理で分離する。次いで、アシル化されたアミンの鏡像異性体は、塩基、例えば水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物、又は酸、例えば塩酸のような鉱酸を用いて開裂して対応するアミンへと戻すことができる。
生体触媒としては、リパーゼ、例えばシュードモナス セパシア(Pseudomonas cepacia)、カンジダ シリンドラセア(Candida cylindracea)又はカンジダ アンタルクチカ(Candida antarctica)が特にこの目的に適している。これらリパーゼの或る種のものは、固定化された形態で市販されている(商標名:「Novozym 435」)。
以下の酸は、例えば式(I)の化合物の酸付加塩の製造に適するものである:塩化水素酸又は臭化水素酸のようなハロゲン化水素酸、更に、リン酸、硝酸、硫酸、酢酸、一又は二官能性カルボン酸及びヒドロキシカルボン酸、例えばシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、ソルビン酸若しくは乳酸、並びにp−トルエンスルホン酸及び1,5−ナフタレンジスルホン酸のようなスルホン酸が挙げられる。当該式(I)の酸付加化合物は、塩を形成する常法により単純な手法で得ることができ、例えば式(I)の化合物を適切な有機溶媒、例えば、メタノール、アセトン、塩化メチレン又はベンゼンに溶解し、温度0から100℃で酸を添加し、そして既知の手法、例えば濾過で単離した後、適切な場合は不活性な有機溶媒で洗浄して精製することができる。
式(I)で表される化合物の塩基付加塩は、好ましくは、例えば、水、メタノール又はアセトンのよう不活性な極性溶媒中、温度0から100℃で製造する。本発明に係る塩の製造のための適切な塩基の例は、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物、例えばNaOH又はKOH、アルカリ金属及びアルカリ土類金属水素化物、例えばNaH、アルカリ金属及びアルカリ土類金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド、又はアンモニア、又はエタノールアミンである。第四級アンモニウム塩は、例えば、式[NRR'R''R''']+-(ここにおいて、R、R'、R''及びR'''は、互いに独立して、(C1−C4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、そしてX-はアニオン、例えばCl-又はOH-である)の第四級アンモニウム塩との塩交換又は縮合によって得ることができる。
一つ又はそれ以上の不斉炭素原子が、単一の又は光学的に富んだ鏡像異性体形態として存在している式(III)及び(V)の化合物のいくつかは新規であり、またそのような形態として本発明の更なる特徴でもあり、そしてそれらは上に記載したようにして製造することができる。
式(II)、(IV)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、及び(XII)で表される化合物、並びにラセミ体(III)及び(V)は、既知であるか又は既知の方法に従い製造することができる。
上に記載した方法で合成することができる式(I)の化合物の集合は、更に、手動、部分的自動化又は完全自動化で行うことができるパラレル様式で製造することができる。これに関連して、生成物又は中間体の反応、後処理又は精製の手順を自動化することは可能である。全体としては、例えば、S.H.DeWitt著「コンビナトリアルケミストリー及び分子多様性における年報:自動化による合成」(Annual Reports in Combinatorial Chemistry and Molecular Diversity:Automated Synthesis)、Volume 1、Escom社出版、1997年、69〜77頁に記載されている手順を意味するものとして理解すべきである。
パラレル様式における反応及び後処理を遂行するためには、市販の一連の機器類を使用することができ、それらは、例えば、Stem Corporation,Woodrolfe Road,Tollesbury,Essex,CM9 8SE,England又はTermo Electronic の一部門であるH+P Labortechnik AG,Bruckmannring 15−19,85764 Oberschleissheim,Germanyから入手することができる。化合物(I)又はその製造中に得られる中間体のパラレル精製を遂行するためには、特にクロマトグラフィー装置、例えば、Teledyne ISCO,Inc.,4700 Superior Street,Lincoln,NE 68504,USAのものを利用することができる。当該装置は、モジュラー手順を可能にし、ここで、各個々の工程を自動化することができるが、個々の工程間において手動操作が必要である。これは、論点の自動化モジュールを例えばロボットで作動させることにより部分的に又は完全に統合した自動化システムを採用することによって回避することができる。このような自動化システムは、例えばCaliper Life Sciences Worldwide Headquarters 68 Elan Street,Hopkinton,MA 01748,USA(旧Zymark Corporation)から入手することができる。
上記に記載した方法に加えて、式(I)で表される化合物は、完全に又は部分的に、固相支持法によって製造することができる。この目的のために、その合成の又は当該手順に適合された合成の個々の中間体又は全ての中間体を、合成用の樹脂に結合させる。固相支持法による合成法は、専門的文献、例えばBarry A.Bunin著「コンビナトリアルインデックス」(The Combinatorial Index)Academic Press社出版、1998年、に広範囲に記載されている。固相支持法による合成法を用いることにより、文献から既知の一連の合成法を、今度は手動的に又は自動化による態様で実施することができる。例えば、「ティーバック法」(teabag method)(Houghten,US4,631,211;Houghten et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,1985,82,5131−5135)は、NEXUS Biosystems,12140,Community Road,Poway,CA 92064又はIRORI,11149 North Torrey Pines Road,La Jolla,CA 92037,USAから入手可能なIRORI CombiChemラインの製品を用いて、部分的に自動化することができる。固相支持法によるパラレル合成は、例えば、Argonaut Technologies,Inc.社,887 Industrial Road,San Carlos,CA 94070,USA、Biotage社,1725 Discovery Drive,Charlottesville,VA 22911,USA又は MultiSynTech GmbH社,Wullener Feld 4,58454 Witten,Germanyからの装置を用いることによって自動化することに成功している。
ここに記載した方法による製造により、物質集合体又は物質ライブラリーとしての形態で、式(I)の化合物を得ることができる。それ故、本発明の主題は、また、式(I)の少なくとも二つの化合物を含んでいる式(I)の化合物のライブラリー及びそれらの前駆体のライブラリーである。
以下の非限定的な実施例により、式(I)の化合物の製造法を説明する。
A.化学的実施例
以下の実施例において、量(百分率を含む)は、他に記載がない限り、質量基準である。溶媒の比率は、他に記載がない限り、容量基準である。
実施例A1
6−(ジフルオロメチル)−N−[(4R)−8−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(表2、化合物番号2.206)
メタノール中25%ナトリウムメトキシド(0.94g、0.99ml、0.0043mol)溶液を、アミノ−N−[{[(4R)−8−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル]−アミノ}(イミノ)メチル]イミノメタンアンモニウムクロリド(式(IIIa)のビグアニド)(0.5g、0.0017mol)のメタノール中撹拌懸濁液に加えた。次に、ジフルオロ酢酸エチル(0.65g、0.52ml、0.0052mol)を加えた。4時間後、混合物を濾過し、その濾液を蒸発させた。残留物を酢酸エチルに溶解し、洗浄し(水)、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、蒸発させた。残留物を、溶離液として酢酸エチル:ヘプタン混合液(7:3)を用いて溶離するカラムクロマトグラフィにより精製し、6−(ジフルオロメチル)−N−[(4R)−8−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(泡状固形物、0.298g、純度約90%、収率50%)を得た。
実施例A2
6−(ジフルオロメチル)−N−[(1R,2S)−2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(表3、化合物番号3.1)
メタノール中25%ナトリウムメトキシド(1.08g、1.14ml、0.0050mol)溶液を、(1R,2S)−1−(ビスグアニジノ)−2,6−ジメチルインダンモノヒドロクロリド(0.564g、0.0020mol)のメタノール中撹拌懸濁液に加えた。次に、ジフルオロ酢酸エチル(0.75g、0.0060mol)を加えた。4時間後、混合物を濾過し、その濾液を蒸発させた。残留物を酢酸エチルに溶解し、洗浄し(水)、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、蒸発させた。残留物を、溶離液として酢酸エチル:ヘプタン混合液(7:3)を用いて溶離するカラムクロマトグラフィにより精製し、6−(ジフルオロメチル)−N−[(1R,2S)−2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(0.491g、収率76%)、mp.132−134℃、旋光度(クロロホルム、c=1):+161.0°、純度95%(hplc,Chiralcel OD、250X4.6mm、溶離液n−ヘキサン:2−プロパノール90:10、rf 17.93分)を得た;得られた光学純度は少なくとも90%ee(ee%=鏡像異性体余剰%)であった。
実施例A3
N−(4−(ジフルオロメチル)−6−{[(1R,2S)−2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンアミド(表3、化合物番号3.109)
6−(ジフルオロメチル)−N−[(1R,2S)−2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(0.300g,0.0009mol)(実施例A2参照)のプロパン酸無水物(3ml)中撹拌懸濁液を120℃に60分間加熱にした。反応混合物を冷却した後に、溶離液として酢酸エチル:ヘプタン混合液(7:3)を用いて溶離するカラムクロマトグラフィにより精製し、N−(4−(ジフルオロメチル)−6−{[(1R,2S)−2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンアミド(0.145g、収率43%)、mp.66℃を得た。
以下の表1〜4に示される式(I)又は(Ia)の好ましい化合物もまた本発明の一部をなすものであり、これらもまた上記実施例A1、A2、及びA3若しくは上記の一般的方法により、又はそれらと同様にして得た。
実施例A4
N−[−4−(ジフルオロメチル)−6−{[(1R,WS)−2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル]ホルムアミド
6−(ジフルオロメチル)−N−[(1R,2S)−2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(0.25g、0.0008Mol)とオルトギ酸トリエチル(1.46g、1.63ml、0.0098Mol)の無水酢酸(acetanhydride)(0.5g、0,46ml、0.0049Mol)中混合物を160℃に30分間加熱した(密栓バイアル、SmithSynthesizerマイクロウェーブシステム、Biotage,1725 Discovery Drive,Charlottesville,VA 22911,USAから入手可能)。反応混合物を冷却した後に、溶離液として酢酸エチル:ヘプタン混合液(7:3)を用いて溶離するカラムクロマトグラフィにより精製し、N−[−4−(ジフルオロメチル)−6−{[(1R,2S)−2,6−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル]ホルムアミド(ろう状物、0.159g、純度約90%、収率50%)、mp.66°Cを得た。
表1〜4において以下の略語を使用した。
Me = メチル
Et = エチル
n−Prop = n−プロピル
i−Prop = イソプロピル
n−Bu = n−ブチル
sec−Bu = sec−ブチル
i−Bu = イソブチル
t−Bu = tert−ブチル
− = Aの定義における直接結合
Cpd = 化合物番号。化合物番号は参照目的で付与したにすぎない。
Ref. = 表の最後尾に記されるデータに対する参照
光学純度 = 光学活性化合物は少なくとも90%ee
(ee%=鏡像異性体余剰%)の光学純度で得た。
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表1の化合物に関する参照(Ref.)
化合物番号1.5: ろう状物質として得た
化合物番号1.205: ろう状物質として得た
化合物番号1.207: 固形物、融点214.6℃
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表2の化合物に関する参照(Ref.)
化合物番号2.1: 固形物、融点181〜182℃
化合物番号2.2: ろう状物質として得た
化合物番号2.3: 固形物
化合物番号2.5: 固形物、融点101〜102℃
化合物番号2.25: 固形物
化合物番号2.139: ろう状物質として得た
化合物番号2.206: 固形物
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表3の化合物に関する参照(Ref.)
化合物番号3.1: 固形物、融点132℃
化合物番号3.31: 固形物、融点112℃
化合物番号3.82: 固形物
化合物番号3.106: ろう状物質として得た
化合物番号3.109: 固形物、融点66℃
化合物番号3.112: ろう状物質として得た
化合物番号3.118: ろう状物質として得た
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本発明の更なる特徴によれば、式(I)の化合物又はそれらの塩の有効量を、有害植物(雑草)の防除のため又は植物の成長を調節するため植物の部位(plant locus)で施用することを特徴とする除草剤又は植物成長調節剤としての使用を提供するものである。この目的のために、前記化合物は、通常は除草剤組成物として(即ち、除草剤組成物としての使用に適する混用適合性の希釈剤又は担体及び/又は界面活性剤と一緒に)、例えば以下に記載するように使用される。「植物の部位(plant locus)」に施用するとは、例えば、植物、植物の種子、植物の一部、又は植物が成長している若しくは植物を成長させようとする地区への施用、特に土壌のような植物の生育媒体、及び種子、出芽種苗、根、茎、葉、その他の植物の一部への施用を意味する。
以下において、式(I)の化合物及びそれらの塩をまとめて、式(I)の化合物と称するが、これらは経済的に重要な広範囲の単子葉及び双子葉の有害植物に対して優れた除草活性を有している。更に、式(I)で表される化合物は、根茎、根株又はその他の多年性器官から苗条をつくり、容易に防除することができない多年性雑草に対しても効率的に作用する。これに関連して、当該物質は、植付前、出芽前又は出芽後にも施用することができる。
特に、式(I)の化合物で防除することができる単子葉及び双子葉植物の雑草フローラについての典型例をいくつか挙げることができるが、一定の種に限定するものとして列挙しているのではない。
当該活性物質が効率的に作用する単子葉植物の雑草種としては、例えば、一年草からは、コヌカグサ属(Agrostis)、スズメノテッポウ属(Alopecurus)、セイヨウヌカボ属(Apera)、カラスムギ属(Avena)、ニクキビ属(Brachicaria)、スズメノチャヒキ属(Bromus)、タツノツメガヤ属(Dactyloctenium)、メヒシバ属(Digitaria)、ヒエ属(Echinochloa)、ハリイ属(Eleocharis)、オヒシバ属(Eleusine)、ウシノケグサ属(Festuca)、テンツキ属(Fimbristylis)、カモノハシ属(Ischaemum)、ドクムギ属(Lolium)、ミズアオイ属(Monochoria)、キビ属(Panicum)、スズメノヒエ属(Paspalum)、クサヨシ属(Phalaris)、アワガエリ属(Phleum)、イチゴツナギ属(Poa)、オモダカ属(Sagittaria)、ホタルイ属(Scirpus)、エノコログサ属(Setaria)、スフェノクレア属(Sphenoclea)及びカヤツリグサ属(Cyperus)等の種を挙げることができ、多年生の雑草種では、カモジグサ属(Agropyron)、ギョウギシバ属(Cynodon)、チガヤ属(Imperata)、及びモロコシ属(Sorghum)、並びに多年生のカヤツリグサ属(Cyperus)等の種を挙げることができる。双子葉植物の雑草種の場合は、活性スペクトルは、例えば、一年草の中でも、ヤエムグラ属(Galium)、スミレ属(Viola)、クワガタソウ属(Veronica)、オドリコソウ属(Lamium)、ハコベ属(Stellaria)、ヒユ属(Amaranthus)、カラシ属(Sinapis)、サツマイモ属(Ipomoea)、カミツレ属(Matricaria)、イチビ属(Abutilon)及びキンゴジカ属(Sida)等の種にまで及び、多年草の雑草では、セイヨウヒルガオ属(Convolvulus)、アザミ属(Cirsium)、スイバ属(Rumex)及びヨモギ属(Artemisia)等の種にまで及ぶ。除草活性は、また、ブタクサ属(Ambrosia)、カミツレモドキ属(Anthemis)、ヒレアザミ属(Carduus)、ヤグルマギク属(Centaurea)、アカザ属(Chenopodium)、アザミ属(Cirsium)、セイヨウヒルガオ属(Convolvulus)、チョウセンアサガオ属(Datura)、エメックス属(Emex)、チシマオドリコソウ属(Galeopsis)、コゴメギク属(Galinsoga)、ホウキギ属(Kochia)、マメグンバイナズナ属(Lepidium)、アゼナ属(Lindernia)、ケシ属(Papaver)、スベリヒユ属(Portlaca)、タデ属(Polygonum)、キンポウゲ属(Ranunculus)、イヌガラシ属(Rorippa)、キカシグサ属(Rotala)、キオン属(Seneceio)、ツノクサネム属(Sesbania)、ナス属(Solanum)、ノゲシ属(Sonchus)、タンポポ属(Taraxacum)、シャジクソウ属(Trifolium)、イラクサ属(Urtica)及びオナモミ属(Xanthium)のような双子葉植物の有害植物の場合においても達成される。
イネの特定の栽培条件下において発生する有害植物、例えば、オモダカ属(Sagittaria)、サジオモダカ属(Alisma)、ハリイ属(Eleocharis)、ホタルイ属(Scirpus)及びカヤツリグサ属(Cyperus)も、本発明に係る活性物質によって良好に防除することができる。
本発明に係る化合物を発芽前(雑草の出芽前)の土壌に施用した場合は、雑草の実生を出芽から完全に防除するか、又は雑草は子葉期に達するまで生育するがその成長はやがて停止し、そして3〜4週間後には完全に枯死する。
本発明に係る活性物質を、植物の出芽後に植物の緑色部分に施用した場合は、処理後極めて短時間のうちに成長は同じようにドラスティックに停止し、そして雑草の植物体は施用時の成長段階に留まるか又は一定時間経過後に完全に枯死し、従ってこの態様においては、農作植物に有害な雑草との競合は極めて初期の段階で排除することができ、そしてそれを持続させることができる。
本発明に係る化合物は、単子葉及び双子葉植物の雑草に対し優れた除草活性を有しているが、適量を施用した場合は、経済的に重要な農作植物、例えば、小麦、大麦、トリチカレ、ライ小麦(triticale)、稲、トウモロコシ、砂糖大根、菜種、棉、又は大豆(特に、小麦、大麦、稲、又はトウモロコシ)のような作物は、わずかしか又は全く損傷を受けない。これらの理由により、本発明化合物は、或る場合には、農業的に有用な植物又は観賞植物の植分において望ましくない植生を選択的に防除するのに適している。
この活性によって、本化合物をいくつかの作物の選択的除草剤として、比較的少量で、広葉雑草及びイネ科雑草の防除のために、出芽前又は出芽後の有効な除草活性成分として(好ましくは、多くの場合は雑草の出芽前において)用いることができる。あるいは、本化合物を、プランテーション作物において及び非農耕地に対して、広範囲な双子葉雑草及び単子葉雑草の防除のために、さらにトウモロコシ、棉、その他の農業的条植え作物においては、特別な施用技術による条間処理のために或る程度の高施用量にて有効に使用することができる。
本発明に係る組成物は、アブラヤシ、ココヤシ、堅果類(例えばアーモンド、ヘーゼルナッツ、クルミ、マカダミア)、ベリー類、柑橘類(例えばオレンジ、レモン、マンダリン)、バナナ類、サトウキビ、クリスマスツリー、ユーカリ、(インド)ゴムの木、パイナップル類、棉、コーヒー、カカオ及びその他のプランテーション作物、並びに果実生産(例えばリンゴ、西洋ナシ、サクランボ、マンゴー、キウイ等の仁果類果実)及びブドウ栽培における一年草又は多年草の有害植物を選択的に防除するために使用することができる。同様に、本発明に係る組み合わせは、不耕起(no−till)若しくは無耕起(zero−till)栽培法を用いた、耕地向き作物の生産又は収穫後処理(「化学的休閑」)に適用することもできる。
本発明に係る他の対象には、このように、本発明に係る化合物を除草剤として施用することによるプランテーション作物の選択的雑草防除がある。
あるいは、これらの化合物を非選択的態様において、道路、広場、工場敷地及びその他の場所において、これらの地区を望ましくない植生から保護するための極めて有効な除草剤として使用することができる。
本発明に係る除草剤組成物は、迅速な作用発現を有し、長期間有効な除草剤活性により特徴付けられる。
加えて、本発明に係る物質は、農作植物における優れた成長調節特性をも有している。これらは調節的態様で該植物の代謝に携わり、従って、標的化した様式で植物の構成成分に影響を与えるために、また例えば、乾燥誘発及び矮小化成長により収穫を容易にするために用いることができる。さらに、該農作植物を枯死させることなく、望ましくない植生の成長を全般的に防除又は阻止するのに好適である。植生の成長を抑制することは、それにより倒伏を減少させ又は完全に防止することができる故に、多くの単子葉及び双子葉の作物にとって重要な役割を果す。
式(I)の化合物は、トリアジン環においてベンゾ縮合型(ヘテロ)シクロアルキル基で置換された2,4−ジアミノ−1,3,5,−トリアジンのクラス由来の非常に活性の高い除草剤であり、一連の害草の防除に使用することができる。本化合物は、植物におけるセルロース生合成に対する作用、従って植物の細胞壁の形成に対する作用を有する。これらは、前記クラスの公知の構造的に近い化合物よりも驚異的に強力な除草効力を有する。
式(I)の化合物が示す除草特性及び植物成長調節特性により、該化合物は、既知の遺伝子組換え植物である作物又は今後開発される予定の遺伝子組換え植物である作物にとって有害な植物を防除するために用いることができる。一般に、トランスジェニック植物は、例えば、或る種の農薬、特に或る種の除草剤に対する抵抗性、植物病又は植物病の原因に対する抵抗性、例えば或る種の昆虫又は真菌、細菌若しくはウイルスのような微生物に対する抵抗性などの格別に有利な特性によって区別される。その他の格別な特性としては、例えば、収穫物の収量、品質、貯蔵特性、組成及び特殊成分に関するものがある。このように、トランスジェニック植物は、デンプン含量を増加させ若しくはデンプンの質を改変させるものとして、又は収穫物が異なる脂肪酸スペクトルを有するものであることが知られている。
式(I)の化合物は、有用な植物又は観賞植物、例えば、小麦、大麦、ライムギ、エンバク、モロコシ及びキビ、稲、キャッサバ及びトウモロコシのような穀物類、又はその他の作物、例えば砂糖大根、棉、大豆、菜種、ジャガイモ、トマト、エンドウ及びその他の野菜類などの経済的に重要なトランスジェニック作物にも好適に用いることができる。
式(I)の化合物は、除草剤の植物毒性作用に対して抵抗性であるか又は遺伝子組換えにより抵抗性とされている有用植物の作物栽培における除草剤として好適に用いることもできる。
既存植物と比較して改変された特性を有する新規植物を発生させる従来の方法としては、例えば、伝統的な育種法及び突然変異誘発がある。しかしながら、改変された特性を有する新規植物を、遺伝子工学法の助けを得て発生させることもできる(例えば、EP−A−0221044,EP−A−0131624を参照)。例えば、以下のような幾つかの事例が記載されている。
― 植物中で合成されるデンプンを改変する目的の農作植物の遺伝子工学的修飾(例えば、WO 92/11376,WO 92/14827,WO 91/19806)、
― 特定の除草剤、例えば、グルホシネート系(例えば、EP−A−0242236,EP−A−242246を参照)、又はグリホサート系(WO 92/00377)、又はスルホニルウレア系(EP−A−0257993,US−A−5013659)の除草剤に対して抵抗性を示すトランスジェニック農作植物
― トランスジェニック農作植物、例えば、バチルス ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)毒素(Bt毒素)を産生する能力を獲得し、その結果として特定の有害生物に対して抵抗性となった棉(EP−A−0142924,EP−A−0193259)、
― 改変された脂肪酸スペクトルを有するトランスジェニック農作植物(WO 91/13972)。
改変した特性を有する新規なトランスジェニック植物を発生させるのに役立つ分子生物学における数多くの技術は、原理的には既知のものであり、例えば、Sambrook et al.,1989,「分子クローニング、実験マニュアル」(Molecular Cloning,A Laboratory Manual)2nd Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY;又は、Winnacker 「遺伝子及びクローン」(Gene und Klone[Genes and Clones])、VCH Weinheim 2nd Edition 1996,又は、Christou,「植物科学におけるトレンド」(Trends in Plant Science)1(1996)423−431を参照することができる。
当該遺伝子工学的操作を行うため、DNA配列の組換えにより突然変異誘発又は配列変化を生じさせるように、核酸分子をプラスミド中に導入することができる。上に記載した標準的な方法の助力を得て、例えば塩基交換を行うこと、部分的配列を除去すること、又は天然の若しくは合成された配列を付加することが可能である。DNA断片を互いに連結させるためには、アダプター又はリンカーをDNA断片に結合させることができる。
遺伝子産生の活性が低下した植物細胞は、例えば、共サプレッサー(cosuppressory effect)を達成する、少なくとも一つの対応するアンチセンスRNA、センスRNAを発現させることにより、又は上記の遺伝子産物の転写物を特異的に切断する少なくとも一つの適切に構成されたリボザイムを発現させることにより発生させることができる。
この目的を達成するために、一方では、存在可能性の有るあらゆるフランキング配列(flanking sequences)を含めて遺伝子産物の全コード配列を包含するDNA分子を活用することは可能であるが、他方では、コード配列の一部分しか包含しないDNA分子でも、その部分が細胞中でアンチセンス効力を引き起こすのに十分な長さであれば、それを活用することもまた可能である。他の可能性は、遺伝子産物のコード配列と完全には同一ではないが、高度の相同性を有しているDNA配列を使用することである。
植物中で核酸分子を発現させる場合、合成されている蛋白質を植物細胞のいずれかの所望のコンパートメントに局在させることができる。しかしながら、特殊なコンパートメント中に局在させるためには、例えば、コード領域を、特殊なコンパートメント中の局在を確実にするDNA配列に結合させることが可能である。そのような配列は当業者にとっては既知のものである(例えば、Braun et.al.,EMBO J.11(1992),3219−3227;Wolter et.al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85(1988),846−850:Sonnewald et.al.,Plant J.1(1991),95−106を参照)。
トランスジェニック植物細胞は、既知の技術により再生して完全な植物体を取得することができる。基本的に、トランスジェニック植物は、あらゆる所望の植物種であってもよく、すなわち、単子葉であっても双子葉植物であってもよい。
これにより、同種(=天然)遺伝子又は遺伝子配列の過剰発現、サプレッション又は阻害、又は異種(=外来)遺伝子又は遺伝子配列の発現により、改変された特性を示すトランスジェニック植物を取得することができる。
式(I)の化合物は、好ましくは、スルホニルウレア類、イミダゾリノン類、グルホシネート−アンモニウム、若しくはグリホサート−イソプロピルアンモニウム、又はHPPD阻害剤(p−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ阻害剤、最終的には植物におけるカロテノイド生合成に影響する)、及び類似の活性物質の群から選択される除草剤に対して抵抗性であるトランスジェニック作物において使用することができる。
式(I)の化合物をトランスジェニック作物に使用するときは、他の農作物において観察される除草効力以外の効力がしばしば見い出され、これは特定のトランスジェニック作物における施用に対して特異的であり、例えば、防除され得る雑草スペクトルの改変若しくは特異的拡大、使用できる施用量の改変、トランスジェニック作物が抵抗性である除草剤との好適で優れた混用可能性、並びにトランスジェニック農作植物の生育及び収量に対する効力である。
それ故、本発明はまた、式(I)の化合物のトランスジェニック農作植物に有害な植物を防除するための除草剤としての使用に関するものである。
従って本発明はまた、一つ又はそれ以上の式(I)の除草剤を、一つ又はそれ以上の他の農薬、好ましくは他の除草剤、及び場合により製剤補助剤、例えば界面活性剤と共に、有害植物、これらの植物の一部、又は栽培地区に施用することを含む、望ましくない植生の防除方法に関する。
また、本発明に係る有害な植物の防除又は植物の成長調節のための使用は、式(I)の化合物が、その前駆体(プロドラッグ)を植物に施用した後に植物体又は土壌中で形成される場合をも含んでいる。
式(I)の化合物は、水和剤、乳剤、散布液剤(sprayable solutions)、粉剤又は粒剤として、通常の製剤で使用することができる。それ故、本発明は、式(I)の化合物を含む除草組成物及び植物成長調節組成物に関するものでもある。
本発明の更なる特徴によれば、上記に定義した式(I)又は農業的に許容され得るそれらの塩の有効量を、一つ又はそれ以上の混用適合性の農業的に許容され得る希釈剤又は担体、及び/又は界面活性剤、[即ち、除草組成物としての使用に適し、かつ本発明の化合物と混用適合性の、一般的に当該分野において許容される希釈剤又は担体及び/又は界面活性剤]を伴って、そして好ましくはそれらの中に均一に分散して含む除草組成物又は植物成長調節組成物を提供するものである。用語「均一に分散して」の使用は、式(I)の化合物が他の構成成分に溶解している組成物を含むためである。用語「除草組成物」とは、広義に用いられ、除草剤として直ちに使用できる組成物のみならず、使用前に希釈する必要がある濃縮液(タンクミックスを含む)をも含むものである。
式(I)の化合物は、優勢な生物学的及び/又は化学物理的パラメーターに依存して、種々の方法で製剤化することができる。適している可能性のある製剤の例としては、水和剤(WP)、水溶剤(SP)、水溶液剤(water soluble concentrate)、乳剤(EC)、水中油型及び油中水型エマルションのようなエマルション製剤(EW)、散布液剤、懸濁製剤(SC)、油又は水基剤の分散性製剤、油混和性の液剤、カプセル懸濁剤(CS)、粉剤(DP)、種子粉衣製品、広幅散布及び土壌施用粒剤、細粒剤の形態の粒剤(GR)、散布粒剤、被覆粒剤及び吸着粒剤、顆粒水和剤(WG)、水溶粒剤(SG)、ULV製剤、マイクロカプセル剤及びワックス剤がある。
これらの個々の製剤のタイプは、原理的には既知のものであり、例えば、Winnacker−Kuchler,「化学工学」(Chemische Technologie[Chemical Technology])、Volume 7,C.Hauser Verlag Munich,4th Ed.1986,Wade van Valkenburg,「農薬製剤」(Pesticide Formulaions)、Marcel Dekker,N.Y.,1973;K.Martens,「スプレー乾燥ハンドブック」(Spray Drying Handbook)、3rd Ed.1979,G.Goodwin Ltd.Londonに記載されている。
不活性物質、界面活性剤、溶剤のような必要な製剤補助剤及びその他の添加物も既知のものであり、例えば、Watkins,「殺虫粉剤の希釈剤及び担体ハンドブック」(Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers)、2nd Ed.,Darland Books,Caldwell N.J.,H.v.Olphen,「粘土コロイド化学入門」(Introduction to Clay Colloid Chemistry)、2nd Ed.,J.Wiley & Sons,N.Y.;C.Marsden「溶剤ガイド」(Solvents Guide)、2nd Ed.,Interscience,N.Y.1963;McCutcheon's「洗剤及び乳化剤年報」(Detergents and Emulsifiers Annual)、MC Publ.Corp.,Ridgewood N,J,:Sisley and Wood,「界面活性剤百科事典」(Encyclopedia of Surface Active Agents)、Chem.Publ.Co.Inc.,N.Y.1964;Schoenfeldt,「界面活性エチレンオキサイド付加物」(Grenzflaechenaktive Aethylenoxidaddukte[Surface−active ethylene oxide adducts])、Wiss.Verlagsgesell.,Stuttgart 1976:Winnacker−Kuchler、「化学工学」(Chemische Technologie[Chemical Technology])、Volume 7,C.Hauser Verlag Munich,4th Ed.1986 に記載されている。
これらの製剤を主剤として、例えば、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺菌剤、及び薬害軽減剤、肥料並びに/又は植物成長調節剤のような他の農薬有効物質と、例えばレディーミックス(readymix)又はタンクミックスの形態で組合せ物を調製することもできる。
水和剤は、水中に一様に分散できる製剤であるが、これは式(I)の化合物の他に、イオン性及び/又は非イオン性の界面活性剤(湿展剤(wetter)、分散剤)、例えば、ポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリオキシエチル化脂肪アルコール、ポリオキシエチル化脂肪アミン、脂肪アルコールポリグリコールエーテルサルフェート、アルカンスルホネート若しくはアルキルベンゼンスルホネート、リグノスルホン酸ナトリウム、2、2’−ジナフチルメタン−6,6’−ジスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、又はオレオイルメチルタウリン酸ナトリウムを、希釈剤又は不活性物質の他に含む。水和剤を調製するには、式(I)の化合物を、例えば、ハンマーミル、ブロワーミル及びエアージェットミルのような通常の装置で微細に粉砕し、同時に又はその後に、製剤補助剤と混合する。
乳剤は、例えば一つ又はそれ以上のイオン性及び/又は非イオン性の界面活性剤(乳化剤)を添加した有機溶媒、例えばブタノール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、キシレン又はその他の高沸点の芳香族類若しくは炭化水素類、又はこれらの混合物に、式(I)の化合物を溶解させることによって調製される。使用することができる乳化剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムのようなアルキルアリールスルホン酸のカルシウム塩、又は脂肪酸ポリグリコールエステル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド/エチレンオキシド縮合物、アルキルポリエーテル、ソルビタン脂肪酸エステルのようなソルビタンエステル、又はポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのようなポリオキシエチレンソルビタンエステルのような非イオン性乳化剤である。
粉剤は、微細に粉砕した固体物質、例えば、タルク、又はカオリン、ベントナイト若しくはパイロフィライトのような天然の粘土、又は珪藻土と共に、有効物質を粉砕して調製する。
懸濁製剤は、水ベースでも又は油ベースであってもよい。これらの製剤は、例えば、市販のビーズミルを用いて湿式粉砕法により、適切な場合は、例えば上記の他の製剤の場合において既に指摘されているように、界面活性剤を加えて調製することができる。
エマルション製剤(EW)、例えば水中油型エマルション剤は、例えば水性の有機溶媒、適当な場合は、例えば上記の他の製剤の場合において既に指摘されているように、界面活性剤を用いて、スターラー、コロイドミル及び/又はスタテイックミキサーにより調製することができる。
粒剤は、吸着性の粒状の不活性物質の上に、式(I)の化合物をスプレーすることにより、又は砂、カオリナイトのような担体、若しくは粒状の不活性物質の表面に、有効物質の濃縮物を、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、又はその代替の鉱油のようなバインダーで適用することにより調製することができる。肥料粒剤の製造に通常用いられる態様で、所望により肥料との混合物として、適切な有効物質を造粒することができる。
顆粒水和剤は、一般にスプレー乾燥法、流動床造粒法、デイスク造粒法、高速撹拌機による混合法及び固体不活性物質を用いない押出し法のような通常の方法によって、調製することができる。デイスク、流動床、押出し及びスプレー粒剤の調製については、例えば「スプレー乾燥ハンドブック」(Spray Drying Handbook)、3rd ed.1979,G.Goodwin Ltd.,London;J.E.Browning,「凝集」、化学及び工学“Agglomeration”,Chemical and Engineering、1967,pages 147以下参照;「ペリーの化学工学ハンドブック」(Perry's Chemical Engineer's Handbook)、5th Ed.,McGraw−Hill,New York 1973,p.8−57中に記載の方法を参照されたい。
作物防疫製品の製剤についての更なる詳細については、例えば、G.C.Klingman,「科学としての雑草防除」(Weed Control as a Science)、John Wiley and Sons,Inc.,New York,1961,pp.81−96;J.D.Freyer,S.A.Evans,「雑草防除ハンドブック」(Weed Control Handbook)、5th Ed.,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1968,pp.101−103を参照されたい。
一般に、本農薬製剤は、式(I)の化合物を、0.1〜99質量%、特に0.1〜95質量%含む。水和剤の場合は、式(I)の化合物の濃度は、例えば約10〜90質量%であり、残部は通常の製剤構成成分で100質量%としている。乳剤の場合は、式(I)の化合物の濃度は、約1〜90質量%であり、好ましくは5〜80質量%である。粉剤の形態の製剤の場合は、通常式(I)の化合物を1〜30質量%、多くの場合好ましくは、式(I)の化合物を5〜20質量%を含み、一方散布用液剤の場合は、式(I)の化合物を約0.05〜80質量%、好ましくは2〜50質量%含んでいる。顆粒水和剤の場合は、式(I)の化合物の含量は、式(I)の化合物が液体か固体かにより、また使用される造粒補助剤、増量剤及びその他のものが何であるかに部分的に依存している。顆粒水和剤は、例えば、1〜95質量%の間、好ましくは10〜80質量%の間の有効物質を含む。
付言するに、ここに記述した式(I)の化合物の製剤は、適切な場合は、粘着剤、湿展剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、防腐剤、凍結防止剤、溶剤、増量剤、担体、着色剤、消泡剤、蒸発防止剤、pH調節剤及び粘度調節剤を含むことができるが、それらは通常のものである。
式(I)の化合物又はそれらの塩は、それ自体で、又は例えば殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、殺菌剤、薬害軽減剤、肥料及び/又は植物成長調節剤のような他の農薬有効物質との組合わせ物としての、製剤(処方物)の形態で、例えばプレミックス又はタンクミックスとして使用することができる。
本発明に係る有効物質のために、混合製剤又はタンクミックスにおいて用いることができる成分は、完全に異なる構造クラス及び完全に異なる作用機構のもの、例えばアセト乳酸シンターゼ、アセチル−コエンザイムAカルボキシラーゼ、PSI、PSII、HPPDO、フィトエンデサチュラーゼ、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ、グルタミンシンテターゼ、セルロース生合成、5−エノールピルビルシキメート−3−ホスフェートシンテターゼの阻害に基づく活性化合物であり得る。このような化合物又は使用できる他の化合物は、作用機構はかなりの部分が未知であるか又は相違しているが、例えば、ハンドブック「農薬マニュアル」(The Pesticide Manual)、14th Edition 2006又はそれ以前の版、The British Crop Protection Council(以下「PM」と略記する)及び対応する「e−農薬マニュアル」(the e−Pesticide Manual)、 Version 4(2006)又はそれ以前のバージョンに記載されているものか、又はそれ以外では「概説農薬一般名」(Compendium of Pesticide Common Names)(インターネット上で検索可能)及びそこに引用されている文献において言及されている商標名及び一般名のものである。以下で例示する除草剤及び植物成長調節剤は、各ケースにおいて国際標準化機構(ISO)に基づき標準化された一般活性化合物名又は化学名若しくはコード番号により示されている:
アセトクロール、アシベンゾラル−S−メチル、アシフルオルフェン(−ナトリウム)、アクロニフェン、AD−67、AKH7088、即ち、[[[1−[5−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ニトロフェニル]−2−メトキシエチリデン]アミノ]オキシ]酢酸及びそのメチルエステル、アラクロール、アロキシジム(−ナトリウム)、アメトリン、アミカルバゾン、アミドクロール、アミドスルフロン、アミドピラリド、アミトロール、AMS、即ち、スルファミン酸アンモニウム、アンシミドール、アニロホス、アシュラム、アトラジン、アビグリシン、アザフェニジン、アジムスルフロン(DPX−A8947)、アジプロトリン、バーバン、BAS516H,即ち、5−フルオロ−2−フェニル−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、ベフルブタミド、ベナゾリン(−エチル)、ベンカルバゾン(bencarbzone)、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベノキサコール、ベンスルフロン(−メチル)、ベンスリド、ベンタゾン(−ナトリウム)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ベンゾフルオル、ベンゾイルプロップ(−エチル)、ベンズチアズロン、ビアラホス(ビラナホス:bilanafos)、ビフェノックス、ビスピリバック(−ナトリウム)、ホウ砂、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロムロン(bromuron)、ブミナホス、ブソキシノン(busoxinone)、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロール(butenachlor)、ブチダゾール(buthidazole)、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール(CH−900)、カルベタミド、カルフェントラゾン(cafentrazone)(−エチル)、カロキシジム(caloxydim)、CDAA,即ち、2−クロロ−N,N−ジ−2−プロペニルアセトアミド、CDEC、即ち、ジエチルジチオカルバミン酸2−クロロアリル、クロメトキシフェン、クロラムベン(chloramben)、クロラジホップ(chlorazifop)−ブチル、クロルブロムロン、クロルブファム、クロルフェナック、クロルフェンプロップ(chlorfenprop)、クロルフレコール(chlorfurecol)(−メチル)、クロルフルレノール(−メチル)、クロリダゾン、クロリムロン(−エチル)、クロルメコート(−クロリド)、クロルニトロフェン、クロロトルロン、クロロクスロン、クロルプロファム、クロルスルフロン、クロルタール−ジメチル、クロルチアミド、クロルトルロン、シニドン(−メチル又は−エチル)、シンメチリン、シノスルフロン、クレトジム、クレホキシジム(clefoxydim)、クロジナホップ(clodinafop)及びそのエステル誘導体(例えば、クロジナホップ−プロパルギル)、クロフェンセット、クロマゾン、クロメプロップ、クロプロップ、クロプロキシジム(cloproxydim)、クロピラリド、クロピラスルフロン(clopyrasulfuron)(−メチル)、クロキントセット(−メキシル)、クロランスラム(−メチル)、クミルロン(JC940)、シアナミド、シアナジン、シクロエート、シクロスルファムロン(AC104)、シクロキシジム、シクルロン、シハロホップ及びそのエステル誘導体(例えば、ブチルエステル、DEH−112)、シペルコート(cyperquat)、シプラジン、シプラゾール(cyprazole)、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダイムロン、2,4−D、ダラポン、ダミノジット、ダゾメット、n−デカノール、ダゾメット、デスメデイファム、デスメトリン、ダアレート(di−allate)、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロルミド、ジクロルプロップ(−P)、ジクロホップ、及びジクロホップ−メチル及びジクロホップ−P−(メチル)のようなそのエステル、ジクロスラム、ジエタチル(−エチル)、ジフェノクスロン(difenoxuron)、ジフェンゾコート(−メチルスルフェート)、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメタゾン、ジメテナミド(SAN−582H)、ジメテナミド−P、ジメチルアルシン酸、ジメチピン、ジメキシフラム(dimexyflam)、ジメトラスルフロン(dimetrasulfuron)、ジニトラミン、ジノセブ、ジノテルブ、ジフェナミド、ジプロペトリン、ジクワット塩、ジチオピル、ジウロン、DNOC、エグリナジン−エチル(eglinazine−ethyl)、EL77、即ち、5−シアノ−1−(1,1−ジメチルエチル)−N−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、エンドタール、エポプロダン(epoprodan)、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメツルフロン−メチル、エテホン、エチジムロン、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン(ethoxyfen)及びそのエステル(例えば、エチルエステル、HC−252)、エトキシスルフロン、エトベンザニド(HW52)、F5231、即ち、N−[2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−イル] −フェニル] エタンスルホンアミド、フェンクロラゾール(−エチル)、フェンクロリム、フェノプロップ、フェノキサン(fenoxan)、フェノキサプロップ及びフェノキサプロップ−P、及びそれらのエステル、例えばフェノキサプロップ−P−エチル及びフェノキサプロップ−エチル、フェノキシジム(fenoxydim)、フェントラザミド、硫酸第一鉄、フェヌロン、フラムプロップ(−メチル、又は−イソプロピル又は−イソプロピル−L)、フラムプロップ−M(−メチル又は−イソプロピル)、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ及びフルアジホップ−P、及びそれらのエステル、例えばフルアジホップ−ブチル及びフルアジホップ−P−ブチル、フルアゾレート(fluazolate)、フルカルバゾン(−ナトリウム)、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット(FOE5043、別名フルチアミド)、フルフェンピル(−エチル)、フルメトラリン、フルメツラム、フルメツロン(flumeturon)、フルミクロラック(−ペンチル)、フルミオキサジン(S−482):フルミプロピン(flumipropyn)、フルオメツロン、フルロクロリドン(fluorochloridone)、フルオロジフェン、フルオログリコフェン(−エチル)、フルポキサム(KNW−739)、フルプロパシル(flupropacil)(UBIC−4243)、フルプロパノエート、フルプロパネート(fluproanate)、フルピルスルフロン(−メチル又は−ナトリウム)、フルラゾール、フルレノール(−ブチル)、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル(−メプチル)、フルルプリミドール、フルルタモン、フルチアセット(−メチル)、フルチアミド(別名フルフェナセット)、ホメサフェン、ホラムスルフロン、ホサミン、フリラゾール(MON13900)、フリロキシフェン(furyloxyfen)、ジベレリン酸(gebberillic acid)、グルホシネート(−アンモニウム)、グリホサート(−イソプロピルアンモニウム)、ハロサフェン(halosafen)、ハロスルフロン(−メチル)、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P(=R−ハロキシホップ)及びそのエステル、HC−252(ジフェニルエーテル)、ヘキサジノン、イマザメタベンズ(−メチル)、イマザメタピル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン及びその塩、例えばアンモニウム塩、イマゼタメタピル(imazethamethapyr)、イマゼタピル、イマゾスルフロン、イナベンフィド、インダノファン、インドール−3−酢酸、4−インドール−3−イル−酪酸、ヨードスルフロン(−メチル)(−ナトリウム)、アイオキシニル、イソカルバミド、イソプロパリン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサクロルトール(isoxachlortole)、イソキサジフェン(−エチル)、イソキサフルトール、イソキサピリホップ、カルブチレート、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、MCPA、MCPA−チオエチル、MCPB、メコプロップ(−P)、メフェナセット、メフェンピル(−ジエチル)、メフルイジド、メピコート(−クロリド)、メソスルフロン(−メチル)、メソトリオン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタベンズチアズロン、メタゾール、メトキシフェノン、メチルアルソン酸、メチル−シクロプロペン、メチルジムロン(metyldymron)、メチルイソチオシアナート(methylisothiacyanate)、メタベンズチアズロン、メトブロムロン、(S−)メトラクロール、メトスラム(XRD511)、メトキスロン、メトリブジン、メトスルフロン−メチル、MK−616、モリネート、モナリド、二水素硫酸モノカルバミド(monocarbamide dihydrogensulfate)、モノリニュロン、モヌロン、MT128、即ち、6−クロロ−N−(3−クロロ−2−プロペニル)−5−メチル−N−フェニル−3−ピリダジンアミン、MT5950、即ち、N−[3−クロロ−4−(1−メチルエチル)−フェニル]−2−メチルペンタンアミド、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプタラム、NC310、即ち、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1−メチル−5−ベンジルオキシピラゾール、ネブロン、ニコスルフロン、ニピラクロフェン(nipyraclofen)、ニトラリン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェン(nitrofluorfen)、ニトロフェノレート混合物、ノナン酸ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オルトスルファムロン(orthosulfamuron)、オキサベトリニル、オリザリン、オキサジアルギル(RP−020630)、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメホン、オキシフルオルフェン、パクロブトラゾール、パラコート(−ジクロリド)、ペブレート、ペラルゴニン酸(pelargonic acid)、ペンジメタリン、ペノキススラム、ペンタクロロフェノール、ペンタノクロル、ペントキサゾン、ペルフルイドン、ペトキサミド、フェニソファム(phenisopham)、フェンメデイファム、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、ピリブチカルブ、ピリフェノップ(pirifenop)−ブチル、プレチラクロール、プリミスルフロン(−メチル)、プロベナゾール、プロカルバゾン(procarbazon)(−ナトリウム)、プロシアジン(procyazine)、プロジアミン、プロフルアゾール(profluazole)、プロフルラリン、プロホキシジム、プロヘキサジオン(−カルシウム)、プロヒドロジャスモン、プログリナジン(proglinazine)(−エチル)、プロメトン、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム:プロピソクロール、プロポキシカルバゾン(−ナトリウム)、n−プロピル−ジヒドロジャスモネート、プロピザミド、プロスルファリン(prosulfalin)、プロスルホカルブ、プロスルフロン(CGA−152005)、プリナクロール(prynachlor)、ピラクロニル、ピラフルフェン(−エチル)、ピラスルフトール(pyrasulfutol)、ピラゾリネート、ピラゾン、ピラゾスルフロン(−エチル)、ピラゾキシフェン、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリブチカルブ、ピリダホル(pyridafol)、ピリデート、ピリフタリド、ピリミドバック(pyrimidobac)(−メチル)、ピリミスルファン、ピリチオバック(−ナトリウム)(KIH−2031)、ピロキサスルホン、ピロキソホップ(pyroxofop)及びそのエステル(例えば、プロパルギルエステル)、プロクス
ラム(proxulam)、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キノホップ(quinofop)及びそのエステル誘導体、キザロホップ及びキザロホップ−P、及びそれらのエステル誘導体、例えば、キザロホップ−エチル及びキザロホップ−P−テフリル及び−エチル、レンリデュロン(renriduron)、リムスルフロン(DPX−E9636)、S−275、即ち、2−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−プロピニルオキシ)フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−インダゾール、セクブメトン、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、シントフェン(sintofen)、SN106279、即ち、2−[[7−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ナフタレニル]オキシ]プロパン酸及びそのメチルエステル、スルコトリオン、スルフェントラゾン(FMC−97285,F−6285)、スルファズロン(sulfazuron)、スルホメツロン(sulfometuron)(−メチル)、スルホサート(ICI−A0224)、スルホスルフロン、TCA、テブタム(GCP−5544)、テブチウロン、テクナセン(tecnacene)、テンボトリオン、テフリルトリオン、テプラロキシジム、ターバシル、テルブカルブ、テルブクロール(terbuchlor)、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、TFH450、即ち、N,N−ジエチル−3−[(2−エチル−6−メチルフェニル)スルホニル]−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド、テニルクロール(NSK−850)、チアフルアミド(thiafluamide)、チアザフルロン、チアゾピル(Mon−13200)、チジアジミン(thidiazimin)(SN−24085)、チジアズロン、チジアズロン、チエンカルバゾン、チフェンスルフロン(−メチル)、チオベンカルブ、Ti 35、チオカルバジル、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアレート(tri−allate)、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリアゾフェナミド(triazofenamide)、トリベヌロン(−メチル)、2,3,6−トリクロロ安息香酸(2,3,6−TBA)、トリクロピル、トリジファン、トリエタジン、トリフロキシスルフロン(−ナトリウム)、トリフロキシスルフロン、トリフルラリン、トリフルスルフロン及びそのエステル(例えばメチルエステル、DPX−66037)、トリメツロン(trimeturon)、トリネキサパック、トリトスルフロン、チトデフ(tsitodef)、ウニコナゾール、バーナレート(vernolate)、WL110547、即ち、5−フェノキシ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−テトラゾール、UBH−509、D−489、LS 82−556、KPP−300、NC−324、NC−330、KH−218、DPX−N8189、SC−0774、DOWCO−535、DK−8910、V−53482、PP−600、MBH−001、KIH−9201、ET−751、KIH−6127、KIH−2023、KIH−485、及びKIH5996。
有害植物の選択的防除は、有用植物の作物及び観賞植物において特に重要なことである。化合物(I)は、既に多くの作物において十分な選択性に極めて優れていることを示しているとはいえ、植物毒性の害徴は、いくつかの農作栽培植物で、特に選択性の低い他の除草剤との混合の場合に生ずることは基本的にはあり得る。この点に鑑み、特に重要な本発明の式(I)の化合物の組合せは、化合物(I)又はそれらの他の除草剤若しくは農薬との組み合わせと、薬害軽減剤とを含むものである。薬害軽減剤は、解毒剤として作用する量で使用され、例えば、穀物(小麦、大麦、ライ麦、トウモロコシ、稲、モロコシ及びキビ)、砂糖大根、サトウキビ、菜種、棉及び大豆等の経済的に重要な作物、好ましくは穀物において、使用した除草剤/農薬の植物毒性の副作用を減少させる。以下の化合物群は、化合物(I)及びそれと他の農薬とを組み合せたものに対して適切な薬害軽減剤の例である。
a) ジクロロフェニルピラゾリン−3−カルボン酸タイプの化合物、好ましくは、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−1)(「メフェンピル−ジエチル」、PM)のような化合物、及びWO 91/07874に記載されているような関連化合物;
b) ジクロロフェニルピラゾールカルボン酸誘導体、好ましくは1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−2)、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピルピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−3)、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(1,1−ジメチルエチル)ピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−4)、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニルピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−5)のような化合物、並びにEP−A−333 131及びEP−A−269 806に記載されているような関連化合物;
c) トリアゾールカルボン酸タイプの化合物、好ましくは、フェンクロラゾール(及びそのエチルエステル)、即ち、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−トリクロロメチルー(1H)−1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸エチル(S1−6)のような化合物、及び関連化合物(EP−A−174 562及びEP−A−346 620参照);
d) 5−ベンジル−若しくは5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸タイプ、若しくは5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸タイプの化合物、好ましくは、5−(2,4−ジクロロベンジル)−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−7)、又は5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−8)のような化合物、及びWO 91/08202に記載されているような関連化合物、又はWO−A−95/07897で公開された国際特許出願に記載されているような、5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリンカルボン酸エチル(S1−9)(「イソキサジフェン−エチル」)、又は5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリンカルボン酸n−プロピル(S1−10)若しくは5−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−11);
e) 8−キノリンオキシ酢酸タイプの化合物(S2)、好ましくは(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸1−メチルヘキサ−1−イル(一般名:「クロキントセトメキシル」(S2−1)(PM参照)、
(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸1,3−ジメチルブタ−1−イル(S2−2)、
(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸4−アリルオキシブチル(S2−3)、
(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸1−アリルオキシプロパ−2−イル(S2−4)、
(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸エチル(S2−5)、
(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸メチル(S2−6)、
(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸アリル(S2−7)、
(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸2−(2−プロピリデンイミノオキシ)−1−エチル(S2−8)、
(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸2−オキソプロパ−1−イル(S2−9)、
及びEP−A−86 750、EP−A−94 349及びEP−A−191 736若しくはEP−A−0 492 366に記載されている関連化合物;
f) (5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸タイプの化合物、好ましくは(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸ジエチル、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸ジアリル、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸メチルエチルのような化合物、及びEP−A−0 582 198に記載されているような関連化合物;
g) 例えば、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(及びそのエステル)(2,4−D)、4−クロロ−2−メチルフェノキシプロピオン酸エステル(メコプロップ)、MCPA、又は、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸(及びそのエステル)(ジカンバ)のような、フェノキシ酢酸若しくはフェノキシプロピオン酸誘導体タイプ又は芳香族カルボン酸タイプの有効物質;
h) 例えば、「フェンクロリム」(PM)(=4,6−ジクロロ−2−フェニルピリミジン)のような、イネの土壌作用性薬害軽減剤として用いられ、またイネの播種後に用いられるプレチラクロールの薬害軽減剤としても知られているピリミジンタイプの有効物質;
i) 例えば、「ジクロルミド」(PM)(=N,N−ジアリル−2,2−ジクロロアセトアミド)、
「R−29148」(=3−ジクロロアセチル−2,2,5−トリメチル−1,3−オキサゾリジン、Stauffer社製品)、
「ベノキサコール」(PM)(=4−ジクロロアセチル−3,4−ジヒドロ−3−メチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン)、
「PPG−1292」(=N−アリル−N−[(1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル]ジクロロアセトアミド、PPG Industries社製品)、
「DK−24」(=N−アリル−N−[(アリルアミノカルボニル)メチル]ジクロロアセトアミド、Sagro−Chem社製品)、
「AD−67」又は「MON4660」(=3−ジクロロアセチル−1−オキサ−3−アザスピロ[4,5]デカン、それぞれ、Nitrokemia及びMonsanto社製品)、
「ジクロノン」又は「BAS145138」又は「LAB145138」(=3−ジクロロアセチル−2,5,5−トリメチル−1,3−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナン、BASF社製品)、及び
「フリラゾール」又は「MON13900」(PM参照)(=(RS)−3−ジクロロアセチル−5−(2−フリル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン)、のような、出芽前薬害軽減剤(土壌作用性薬害軽減剤)としてしばしば用いられるジクロロアセトアミドタイプの有効物質;
j) 例えば、トウモロコシの薬害軽減剤として知られている「MG191」(CAS登録番号96420−72−3)(=2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン、Nitrokemia社製品)のような、ジクロロアセトン誘導体タイプの有効物質;
k) 例えば、モロコシ及びキビのためのメトラクロール損傷に対する種子処理薬害軽減剤として知られている「オキサベトリニル」(PM)(=(Z)−1,3−ジオキソラン−2−イルメトキシイミノ(フェニル)−アセトニトリル)、モロコシ及びキビのためのメトラクロール損傷に対する種子粉衣薬害軽減剤として知られている「フルキソフェニム(fluxofenim)」(PM)(=1−(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノン O−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)オキシム、及び
モロコシ及びキビのためのメトラクロール損傷に対する種子処理薬害軽減剤製品として知られている「シオメトリニル(cyometrinil)」又は「CGA−43089」(PM)(=(Z)−シアノメトキシ−イミノ(フェニル)アセトニトリル)のような、種子処理製品として知られているオキシイミノ化合物タイプの有効物質;
l) 例えば、モロコシ及びキビのためのアラクロール及びメトラクロールの損傷に対する種子処理薬害軽減剤として知られている「フルラゾール(flurazole)」(PM)(=2−クロロ−4−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸ベンジル)のような種子処理製品として知られている、チアゾールカルボン酸エステルタイプの有効物質;
m) 例えば、トウモロコシのためのチオカルバメート除草剤の損傷に対する種子処理薬害軽減剤として知られている「ナフタル酸無水物」(PM)(=1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物)のような種子処理製品として知られている、ナフタレンジカルボン酸誘導体タイプの有効物質;
n) 例えば、トウモロコシのためのイミダゾリノンによる損傷に対する薬害軽減剤として知られている「CL304415」(CAS登録番号31541−57−8)(=2−(4−カルボキシクロマン−4−イル)酢酸、American Cyanamid社製品)、のようなクロマン酢酸誘導体タイプの有効物質;
o) 例えば、イネのための除草剤モリネートの処理による損傷に対する薬害軽減剤として知られている「ジメピペレート」又は「MY−93」(PM)(=ピペリジン−1−カルボチオ酸S−1−メチル−1−フェニルエチル)、
イネのための除草剤イマゾスルフロンの損傷に対する薬害軽減剤として知られている、「ダイムロン(daimuron)」又は「SK23」(PM)(=1−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−p−トリル尿素)、
イネのための数種類の除草剤による損傷に対する薬害軽減剤として知られている「クミルロン(cumyluron)」=「JC−940」(=3−(2−クロロフェニルメチル)−1−(1−メチル−1−フェニル−エチル)尿素、JP−A−60087254参照、
イネのための数種類の除草剤による損傷に対する薬害軽減剤として知られている、「メトキシフェノン(methoxyphenone)」又は「NK049」(=3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン)、
イネのための数種類の除草剤による損傷に対する薬害軽減剤として知られている「CSB」(=1−ブロモ−4−(クロロメチルスルホニル)ベンゼン)(CAS登録番号54091−06−4,Kumiai社製品)、のような、有害植物に対する除草活性に加えて、イネのような農作植物との関連において薬害軽減活性を示す有効物質;
p) WO−A−97/45016に記載されているような式(S3)のN−アシルスルホンアミド及びそれらの塩;
Figure 0005271257
q) 国際特許出願番号PCT/EP98/06097に記載されているような式(S4)のアシルスルファモイルベンズアミド、及び適切な場合はそれらの塩;
Figure 0005271257
及び
r) WO−A−98/13 361に記載されているような式(S5)の化合物;
Figure 0005271257
が挙げられ、これらは立体異性体及び農業分野で通常使用されるそれらの塩を含む。
上述した薬害軽減剤の中でも、特に重要なものは(S1−1)及び(S1−9)及び(S2−1)であり、とりわけ(S1−1)及び(S1−9)である。
幾つかの薬害軽減剤は除草剤として既知のものであり、それ故、有害植物に対して除草活性を示すと同時に、農作植物との関連において防疫作用をも示す。
薬害軽減剤に対する除草剤(混合物)の重量比は、一般的には除草剤の施用量及び当該薬害軽減剤の効力にも依存するが、それは広い制限範囲内で変動するものであり、例えば200:1から1:200の範囲、好ましくは100:1から1:100、特に20:1から1:20の範囲である。薬害軽減剤は、更に、化合物(I)又はそれらの混合物と同様に、除草剤/農薬と一緒に製剤化し、そして除草剤とのレディーミックス又はタンクミックスとして提供し、使用することができる。
使用に当たっては、従来の市販形式で存する除草製剤又は除草薬害軽減製剤は、適切な場合、例えば水和剤、乳剤、分散製剤及び顆粒水和剤の場合には、水を用いて通常の仕方で希釈する。粉剤、土壌用粒剤、分散用粒剤及び散布液剤の形態の製剤は通常、使用前において他の不活性物質により更に希釈されることはない。
式(I)の化合物の必要な施用量は、特に、温度、湿度及び使用する除草剤のタイプのような外的条件によって変動する。それは広い制限範囲内、例えば0.001及び10.0kg/haの間、又はそれ以上の有効物質の範囲内で変動し得るが、0.002及び3kg/haの間、特に0.005及び1kg/haの間が好ましい。
B.製剤実施例
a) 粉剤は、式(I)の化合物の10重量部と不活性物質としてのタルクの90重量部とを混合し、そしてその混合物をハンマーミルで粉砕して得た。
b) 水中に容易に分散可能な水和剤は、式(I)の化合物の25重量部、不活性物質として石英含有カオリンの64重量部、リグノスルホン酸カリウムの10重量部、及び湿展剤及び分散剤としてオレオイルメチルタウリン酸ナトリウムの1重量部を混合し、そしてその混合物をピン付きデイスクミルで粉砕して得た。
c) 水中に容易に分散可能な分散製剤は、式(I)の化合物の20重量部、アルキルフェノールポリグリコールエーテル(Triton(登録商標) X 207)の6重量部、イソトリデカノールポリグリコールエーテル(8 EO)の3重量部、及びパラフィン系鉱油(沸点範囲は、例えば約255から277℃以上)の71重量部を混合し、そしてその混合物をボールミルで、5ミクロン以下の微粉末になるまで粉砕して得た。
d) 乳剤は、式(I)の化合物の15重量部、溶媒としてシクロヘキサノンの75重量部、及び乳化剤としてオキシエチル化ノニルフェノールの10重量部より得た。
e) 顆粒水和剤は、
式(I)の化合物 75重量部、
リグノスルホン酸カルシウム 10重量部、
ラウリル硫酸ナトリウム 5重量部、
ポリビニルアルコール 3重量部、及び
カオリン 7重量部、
を混合し、その混合物をピン付デイスクミルで粉砕し、そしてその粉末を流動床で造粒液としての水に噴霧することにより造粒して得た。
f) 別法による顆粒水和剤は、
式(I)で表わされる化合物 25重量部、
2,2’−ジナフチルメタン−6,6’−ジスルホン酸ナトリウム 5重量部、
オレオイルメチルタウリン酸ナトリウム 2重量部、
ポリビニルアルコール 1重量部、
炭酸カルシウム 17重量部、及び
水 50重量部、
をコロイドミルで均質化し、及び予粉砕し、続いてその混合物をビーズミルで粉砕し、シングルサブスタンスノズルを用いた噴射塔中で得られた懸濁液を噴霧乾燥することにより得た。
C.生物学的実施例
生物学的実施例1:雑草に対する出芽前効力
単子葉及び双子葉の雑草植物の種子又は根茎部分を、プラスチック製ポットの砂壌土中に置いて土壌をかけた。その後、水和剤又は乳剤の形態に製剤化された本発明の化合物を、それぞれ水性懸濁液又はエマルションとして、ヘクタール当たり水600から800リットル(換算)の施用割合で、種々の薬量で覆土の表面に施用した。
処理後ポットを温室に置き、雑草にとって良好な生育条件下に保った。実験の3〜4週間後に試験植物が出芽した後、植物又は出芽に対する損傷を目視で評点し、無処理対照と比較した。
上記表1〜4の化合物番号1.5、1.205、2.1、2.2、2.3、2.5、2.206、3.1、3.31、3.82、3.106、3.109、及び3.112は、ヘクタール当たりの有効成分0.5kg又はそれ以下の施用量において、ハコベ(Stellaria media)、ネズミムギ(Lolium multiforum)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、シロガラシ(Sinapis alba)、エンバク(Avena sativa)及びエノコログサ(Setaria viridis)のような有害植物に対して、極めて優れた出芽前防除活性を示した。
生物学的実施例2:雑草の出芽後効力
単子葉及び双子葉の雑草植物の種子又は根茎部分を、プラスチックポットの砂壌土中に置いて土壌をかけ、そして良好な生育条件下で、温室で生育させた。播種3週間後、試験植物の第三葉期に処理をした。水和剤又は乳剤に製剤化された本発明の化合物を、植物の緑色部分に、種々の薬量でヘクタール当たり水600〜800リットル(換算)の施用割合で散布した。試験植物を最適生育条件下で温室中に3〜4週間静置した後、製剤の効力を目視で評点し、無処理対照と比較した。本発明の、上記表1〜4の化合物番号:1.5、1.205、2.1、2.2、2.3、2.5、2.206、3.1、3.31、3.82、3.106、3.109、及び3.112は、ヘクタール当たりの有効成分2kg又はそれ未満の施用割合において、シロガラシ(Sinapis alba)、イヌビエ(Echinochloa crus−galli)、ネズミムギ(Lolium multiforum)、ハコベ(Stellaria media)、コゴメガヤツリ(Cyperus iria)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、エノコログサ(Setaria viridis)、エンバク(Avena sativa)、ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)、イヌカミツレ(Matricaria inodora)、ヒナゲシ(Papaver rhoeas)、オオイヌノフグリ(Veronica persica)、サンシキスミレ(Viola trocolor)、ホウキギ類(Kochia spp)及びシロザ(Chenopodium album)のような有害植物に対して極めて優れた出芽後防除活性を示した。
生物学的実施例3:プランテーション作物における雑草防除
更なる圃場試験においては、雑草が自然に発生する条件下で、プランテーション作物を生育させ、そして本発明の式(I)の物質を、種々の薬量で散布した。施用後、様々な間隔を置いて活性を目視で評点した結果、本発明の化合物、例えば上記表1〜4に係る化合物番号:1.5、1.205、2.1、2.2、2.3、2.5、2.206、3.1、3.31、3.82、3.106、3.109、及び3.112は、例えば油ヤシ、ココヤシ、インドゴム、柑橘類、パイナップル類、棉、コーヒー、カカオのようなプランテーション作物及びブドウ栽培に対して、有効物質の高い割合においても影響を与えないことが見い出された。式(I)の試験化合物は、先行技術の化合物と比較しても、より改善された度合いの選択性を示し、そしてそれ故に、プランテーション作物における望ましくない植生を防除するのに適するものである。

Claims (16)

  1. 式(I)
    Figure 0005271257
    [式中、
    1及びR2は、各々独立して、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)ハロアルケニル、(C3−C4)アルキニル、(C3−C4)ハロアルキニル、又はアシル基であり、
    3は、H、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C2−C6)アルケニルオキシ、又は(C2−C6)アルキニルオキシ、好ましくはH、(C1−C6)アルケニル、又は(C1−C6)アルコキシであり、
    4、R5、R6、及びR7は、各々独立して、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、CN、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C2−C6)アルケニルオキシ、又は(C2−C6)アルキニルオキシであるが、これらのうちの少なくとも一つは、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、CN、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C2−C6)アルケニルオキシ、又は(C2−C6)アルキニルオキシであり、かつ、
    Aは、CH2、O、又は直接結合である]
    の化合物又はその塩〔但し、下記の化合物
    Figure 0005271257
    (式中、R 1 はF、R 2 はF、R 3 はH、R 7 はH、R 8 はH、R 9 はH、R 10 はH、Aは直接結合である)
    及び
    Figure 0005271257
    (式中、R 1 はF、R 2 はF、R 3 はH、R 7 はH、R 8 はH、R 9 はH、R 10 はH、AはCH 2 である)
    を除く〕
  2. 1が、H、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)アルキニル、又は1〜12個の炭素原子を有するアシル基であり、
    2が、H、(C1−C4)アルキル、又は(C1−C4)ハロアルキルであり、
    3が、H、(C1−C3)アルキル、又は(C1−C3)アルコキシであり、
    4、R5、R6、及びR7が、各々独立して、H、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシであり、かつこれらのうちの少なくとも一つが、(C1−C3)アルキル、ハロゲン、又は(C1−C3)アルコキシであり、かつ
    Aが、CH2又は直接結合である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  3. 1が、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、アリル、プロパルギル、CHO、−CO(C1−C3)アルキル、又は−CO(C1−C3)ハロアルキルであり、
    2が、H、(C1−C2)アルキルであり、
    3が、H、メチル、又はエチルであり、
    4、R5、及びR7が、各々独立して、H、メチル、F、Cl、又はBrであり、
    6が、メチル、F、Cl、又はBrであり、かつ
    Aが、CH2又は直接結合である
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 式(Ia)
    Figure 0005271257
    [式中、印を付けた1位の立体化学配置は、この位置で(R)配置及び(S)配置を有する立体異性体の含量に基づき、60〜100%(R)であり、かつR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びAは式(I)で定義される通りである]
    の化合物又はその塩から選択される式(I)の化合物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
  5. 式(Ib)
    Figure 0005271257
    [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びAは式(I)で定義される通りであるが、R3基は水素ではなくかつアミノ基に対してトランスに配向されており、かつ印を付けた1位の立体化学配置は、この位置で(R)配置及び(S)配置を有する立体異性体の含量に基づき、60〜100%(R)である]
    の化合物又はその塩から選択される式(I)の化合物であることを特徴とする、請求項4に記載の化合物。
  6. 式(Ic)
    Figure 0005271257
    [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びAは式(I)で定義される通りであるが、R3基は水素ではなくかつアミノ基に対してシスに配向されており、かつ印を付けた1位の立体化学配置は、この位置で(R)配置及び(S)配置を有する立体異性体の含量に基づき、60〜100%(R)である]
    の化合物又はその塩から選択される式(I)の化合物であることを特徴とする、請求項4に記載の化合物。
  7. 1及びR2は各々Hであり、
    3はメチル又はエチルであり、
    4、R5、及びR7は、各々独立して、H、メチル、Br、Cl、又はFであり、
    6はメチル、Br、Cl、又はFであり、かつ
    AはCH2、O、又は直接結合である
    ことを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の化合物。
  8. a)一般式(II)
    Figure 0005271257
    [式中、Zは、カルボン酸エステル、カルボン酸オルトエステル、カルボン酸クロリド、カルボキサミド、シアノ、カルボン酸無水物、又はトリクロロメチルからなる群から選択される官能基である]
    の化合物を、式(III)
    Figure 0005271257
    [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びA、並びに印を付けた1位における配置は式(I)の化合物において定義した通りである]
    のビグアニジン化合物若しくはその酸付加塩と反応させて、式(I)の化合物若しくはその塩を得る、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその塩の製造方法
  9. 製造しようとする式(I)の化合物におけるR1若しくはR2基の一方、若しくは各々が、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)ハロアルケニル、(C3−C4)アルキニル、又は(C3−C4)ハロアルキニルである場合、式(I’)
    Figure 0005271257
    [式中、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びA、並びに印を付けた1位における配置は式(I)の化合物において定義した通りである]
    の化合物を、式(VI)若しくは(VII)
    1−L2 (VI) R2−L2 (VII)
    式中、R 1 、R 2 は式(I)の化合物において定義した通りであり、L2は脱離基である)
    のアルキル化剤とそれぞれ反応させて、式(I)の化合物若しくはその塩をモノアルキル化若しくはジアルキル化の生成物として得る、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその塩の製造方法
  10. 製造しようとする式(I)の化合物のR1若しくはR2基の一方、若しくは各々がアシル基である場合、式(I’)
    Figure 0005271257
    [式中、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びA、並びに印を付けた1位における配置は式(I)の化合物において定義した通りである]
    の化合物を式(VIII)若しくは(IX)
    1−L3 (VIII) R2−L3 (IX)
    (式中、R 1 、R 2 は式(I)の化合物において定義した通りであり、L 3 は脱離基である)
    のアシル化剤とそれぞれ反応させることによって、式(I)の化合物若しくはその塩をモノアシル化若しくはジアシル化の生成物として得る、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその塩の製造方法
  11. 製造しようとする式(I)の化合物のR1若しくはR2基の一方が(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C3−C4)アルケニル、(C3−C4)ハロアルケニル、(C3−C4)アルキニル、若しくは(C3−C4)ハロアルキニルであり、他方がアシル基である場合、式(I’)
    Figure 0005271257
    [式中、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、及びA、並びに印を付けた1位における配置は式(I)の化合物において定義した通りである]
    の化合物を、式(VI)若しくは(VII)
    1 −L 2 (VI) R 2 −L 2 (VII)
    (式中、R 1 、R 2 は式(I)の化合物において定義した通りであり、L 2 は脱離基である)
    のアルキル化剤とそれぞれ反応させ、その後に式(VIII)若しくは(IX)
    1 −L 3 (VIII) R 2 −L 3 (IX)
    (式中、R 1 、R 2 は式(I)の化合物において定義した通りであり、L 3 は脱離基である)
    のアシル化剤とそれぞれ反応させて、式(I)の化合物若しくはその塩を得る、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその塩の製造方法
  12. 式(IV)
    Figure 0005271257
    [式中、R1及びR2は製造しようとする式(I)の化合物において定義される通りであり、L1は脱離基である]
    の化合物を式(V)
    Figure 0005271257
    [式中、R3、R4、R5、R6、R7、及びAは製造しようとする式(I)の化合物において定義される通りである]
    のアミン若しくはその酸付加塩と反応させる、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその塩の製造方法
  13. 式(IV)
    Figure 0005271257
    [式中、R1及びR2は製造しようとする式(I)の化合物において定義される通りであり、L1はNH2である]
    の化合物を式(XII)
    Figure 0005271257
    [式中、R 3、R4、R5、R6、R7、及びAは製造しようとする式(I)の化合物において定義される通りであり、L4は脱離基である]
    の化合物と反応させる
    ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその塩の製造方法。
  14. 請求項1〜7のいずれかに記載の一つ又はそれ以上の式(I)の化合物又はそれらの塩、及び作物防疫に適用可能な製剤補助剤を含む除草又は植物成長調節組成物。
  15. 有効量の請求項1〜7のいずれかに記載の一つ又はそれ以上の式(I)の化合物又はそれらの塩を、植物の部位に施用することを含む有害植物の防除又は植物成長の調節方法。
  16. 除草剤又は植物成長調節剤としての請求項1〜7のいずれかに記載の式(I)の化合物又はその塩の使用。
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