JP5270410B2 - 無線送信装置および無線送信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数種類の無線通信方式から、いずれかの無線通信方式を選択して無線通信を行なう異種無線通信システムに適用される無線送信装置および無線送信方法に関する。
従来から、無線LAN、携帯電話等の異なる無線通信方式を統合するための技術が提案されている。特許文献1には、ピコセル、マイクロセル、マクロセルなどの異なるセルサイズを有する異種無線システムを、コグニティブ基地局、コグニティブ端末を用いて統合する技術が開示されている。コグニティブ基地局、コグニティブ端末は、スイッチ、複数の無線モジュール、無線環境認識部を備えており、この無線環境認識部は、無線環境を認識して、その認識結果に基づき、スイッチに対してリンクフレームの分配先である無線モジュールの切り替えを指示する。リンクフレームは指示された無線モジュールを介して送受信される。
また、特許文献2には、既存の無線通信方式の無線リソース制御方式に修正を加えずに、複数の無線通信方式をスイッチにより統合して、QoS要求を満たす伝送レートを確保し、セル外周部等の低レートにならざるを得ない通信を避けるように、動的に無線通信方式を選択して通信する技術が開示されている。
また、非特許文献1には、無線LAN端末が、基地局のカバレッジエリアから出るときにTCP(Transmission Control Protocol)パラメータを記憶し、再度カバレッジエリアに入って通信を再開する際に、記憶したTCPパラメータから、TCP動作を再開する技術が開示されている。これにより、通信再開時のTCP動作を迅速に開始させようとしている。
また、非特許文献2には、PDC(Personal Digital Cellular)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000(Code Division Multiple Access 2000)などの第2.5世代、第3世代の携帯電話に最適化したTCPセグメントの伝送手順が記載されている。
図5は、従来の異種無線通信システムにおけるセグメント送信動作を示すシーケンスチャートである。TCPでは、送信を行なう際のデータ単位を「セグメント」と呼称する。図5に示すように、送信サーバが、基地局装置を介して端末装置に対してセグメントを送信する。このとき、基地局装置は基地局側無線モジュール(1)を使用し、端末装置は端末側無線モジュール(1)を使用している。時間の経過に伴い、無線環境の劣化を検出すると、基地局制御装置は、無線モジュールを(1)から(2)に切り替える。そして、基地局側無線モジュール(2)と端末側無線モジュール(2)とを介してセグメントが送信される。このような従来方式では、トランスポート層(TCP)の輻輳制御は、クライアントおよび送信サーバにおいて独立して行われていた。
特開2008−085759号公報 特願2008−283146号明細書
2004春全国大会B6−57「散在する無線LANネットワークの間の高速TCPハンドオフに関する検討」 RFC3481「TCP over 2.5G and 3G Wireless Networks」
TCPでは、送信したセグメントに対し、確認応答(ACK)信号を受信しなかった場合、輻輳が発生したとみなして、送信セグメント数を減らす。その後、スロースタートおよび輻輳回避アルゴリズムによって、送信セグメント数を少しずつ増加させて、最適なセグメント数に到達する。
TCPはこのように動作するため、無線区間の品質劣化を検出し、無線通信システムを切り替えたとしても、TCPの輻輳制御アルゴリズムが働くことによって、切り替え直後は、利用可能な最大スループットの送信をすることができないという状況が発生する。すなわち、切り替え元の無線通信システムの品質低下が原因となり、TCPの送信セグメント数が減少してしまった場合、送信セグメント数が漸次回復する期間、切り替え先の無線通信システムが高速伝送可能であっても、高速伝送を行なうことができない状況が生じる。
また、特許文献1および特許文献2では、複数の無線方式を具備した基地局および端末が、主に無線モジュールのMAC層およびPHY層から得られる無線環境情報を基にパケット毎に最適な無線方式を選択して通信を行なう方式が示されている。しかし、パケットの送信量をコントロールしているトラスポート層(TCP)に関する制御方法には触れられていない。
また、非特許文献1は、同一システム内のハンドオーバに関する技術が開示されている。しかし、非特許文献1は、異種無線システム間での切り替えを開示したものではない。また、TCP制御については触れられてはいるが、TCP制御を一旦停止し、その後再開しているだけであって、TCPパラメータの最適化については行なわれていない。
また、非特許文献2は、ウィンドウスケーリング、イニシャルウィンドウの増加、SACK(selective ACK(Acknowledgement))対応などのセグメントの送受信量、再送のコントロールについて特化したものであり、実際に無線区間で送受信可能なセグメント数を計算して、送受信セグメント数をコントロールしているわけではない。また、非特許文献2では、スプリットTCPアプローチを用いて、中継役となるゲートウェイ装置を用いることが前提となっている。このため、中継ノードが必須となってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、無線環境の品質劣化により無線モジュールを変更する際に、TCP輻輳制御アルゴリズムが動作する事によって生じるスループット低下を回避すると共に、最適なTCPパラメータを選択することができる無線送信装置および無線送信方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の無線送信装置は、複数種類の無線通信方式から、いずれかの無線通信方式を選択して無線通信を行なう異種無線通信システムに適用される無線送信装置であって、相互に異なる方式で無線送信を行なう複数の無線モジュールと、動作させる前記無線モジュールを切り替えるスイッチ部と、無線環境を認識する無線環境認識部と、前記認識した無線環境に基づいて、無線通信方式を切り替える必要があるかどうかを判断し、前記判断の結果、無線通信方式を切り替える必要がある場合は、切り替え先の無線通信方式を決定し、前記決定した切り替え先の無線通信方式における送信セグメント数の閾値を設定する閾値設定部と、を備え、前記スイッチ部は、動作させる無線モジュールを、前記切り替え先の無線通信方式に対応する無線モジュールに切り替え、前記切り替え先の無線モジュールは、前記設定された閾値の送信セグメント数で送信を開始することを特徴としている。
このように、切り替え先の無線通信方式における送信セグメント数の閾値を設定するので、適切なTCPパラメータを選択することが可能となる。また、設定された閾値の送信セグメント数で送信を開始するので、切り替え直後であっても、最適な送信セグメント数で送信を行なうことが可能となる。これにより、無線通信方式を切り替える際の無用なスループットの低下を防ぎ、かつ、無線区間で通信可能なデータ量を考慮して、END to ENDで最適な通信量(スループット)で通信を行なうことが可能となる。
(2)また、本発明の無線送信装置において、前記閾値設定部は、前記切り替え先の無線通信方式において、送信可能な送信セグメント数の最大値を算出し、前記最大値と最小値との間に前記閾値を設定することを特徴としている。
このように、切り替え先の無線通信方式において、送信可能な送信セグメント数の最大値を算出し、最大値と最小値との間に閾値を設定するので、最適なTCPパラメータを選択することが可能となる。
(3)また、本発明の無線送信方法は、複数種類の無線通信方式から、いずれかの無線通信方式を選択して無線通信を行なう異種無線通信システムに適用される無線送信方法であって、無線環境認識部において、無線環境を認識するステップと、前記認識した無線環境に基づいて、無線通信方式を切り替える必要があるかどうかを判断するステップと、前記判断の結果、無線通信方式を切り替える必要がある場合は、切り替え先の無線通信方式を決定するステップと、前記切り替え先の無線通信方式において、送信可能な送信セグメント数の最大値を算出し、前記最大値と最小値との間に送信セグメント数の閾値を設定するステップと、複数の無線モジュールのうち、動作させる無線モジュールを、前記切り替え先の無線通信方式に対応する無線モジュールに切り替えるステップと、前記切り替え先の無線モジュールが、前記設定された閾値の送信セグメント数で送信を開始するステップと、を少なくとも含むことを特徴としている。
このように、切り替え先の無線通信方式において、送信可能な送信セグメント数の最大値を算出し、最大値と最小値との間に閾値を設定するので、最適なTCPパラメータを選択することが可能となる。また、設定された閾値の送信セグメント数で送信を開始するので、切り替え直後であっても、最適な送信セグメント数で送信を行なうことが可能となる。これにより、無線通信方式を切り替える際の無用なスループットの低下を防ぎ、かつ、無線区間で通信可能なデータ量を考慮して、END to ENDで最適な通信量(スループット)で通信を行なうことが可能となる。
本発明によれば、切り替え先の無線通信方式における送信セグメント数の閾値を設定するので、適切なTCPパラメータを選択することが可能となる。また、設定された閾値の送信セグメント数で送信を開始するので、切り替え直後であっても、最適な送信セグメント数で送信を行なうことが可能となる。これにより、無線通信方式を切り替える際の無用なスループットの低下を防ぎ、かつ、無線区間で通信可能なデータ量を考慮して、END to ENDで最適な通信量(スループット)で通信を行なうことが可能となる。
本実施形態に係る異種無線通信システムの概要を示す図である。 コグニティブ基地局10およびコグニティブ端末100の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る異種無線通信システムにおけるセグメント送信動作を示すシーケンスチャートである。 本実施形態に係る異種無線通信システムにおける輻輳制御の概要を示す図である。 従来の異種無線通信システムにおけるセグメント送信動作を示すシーケンスチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る異種無線通信システムの概要を示す図である。図1において、コグニティブ基地局は、マクロセル無線モジュール14a、マイクロセル無線モジュール14bおよびピコセル無線モジュール14cを備えている。マクロセル無線モジュール14aは、最も広範な通信エリアを提供するマクロセルを形成する。マクロセルとしては、例えば、携帯電話サービスを提供するセルラーシステムのセルである。マイクロセル無線モジュール14bは、マクロセルよりも狭い範囲の通信エリアを提供するマイクロセルを形成する。マイクロセルとしては、例えば、「IEEE802.16」または「IEEE802.20」準拠のセルである。ピコセル無線モジュール14cは、マイクロセルよりも狭い範囲の通信エリアを提供するピコセルを形成する。ピコセルとしては、例えば、「IEEE802.11」準拠のセルである。マイクロセルおよびピコセルは、マクロセル内に配置される。
マクロセル無線モジュール14a、マイクロセル無線モジュール14bおよびピコセル無線モジュール14cは、各々のセルの配置に対応した場所に設置される。各無線モジュール14a、14b、14cは、別途設けられたスイッチ部13に通信回線を介して接続される。なお、図1では、コグニティブ基地局が備える他の構成(コア網側インタフェース11、仮想MAC処理部12、無線環境認識部15)については省略している。
図1に示されるように、スイッチ部13には、マクロセルが一つだけ収容される。そして、そのマクロセルに内含されるマイクロセルおよびピコセルの全てが、そのマクロセルと同じスイッチ部13に収容される。これにより、一つのマクロセルと、そのマクロセルに内含されるマイクロセルおよびピコセルの全てとは、同一のスイッチ部13に収容され、同じリンク層で処理される。
図2は、コグニティブ基地局10およびコグニティブ端末100の概略構成を示すブロック図である。図2において、コグニティブ基地局10は、コア網側インタフェース11、仮想MAC(Media Access Control)処理部12、スイッチ部13、複数の無線通信方式の無線モジュール14−1〜14−5、および無線環境認識部15を備える。また、スイッチ部13には、TCPコントロール制御部17を備えている。本実施形態では、複数の無線通信方式の無線モジュール14−1〜14−5として、IEEE802.11gの無線モジュール14−1、14−2と、IEEE802.11jの無線モジュール14−3、14−4と、IEEE802.16eの無線モジュール14−5とを有する。以下、特に区別しないときは「無線モジュール14」と呼称する。
IEEE802.16eの無線モジュール14−5は、最も広範な通信エリアを提供する第1のセルを形成する。IEEE802.11gの無線モジュール14−1、14−2およびIEEE802.11jの無線モジュール14−3、14−4の各々は、その第1のセルに内含され、その第1のセルよりも狭い範囲の通信エリアを提供する第2のセルを形成する。なお、無線通信方式の種類は、本実施形態で扱うものに限定されない。例えば、携帯電話サービスを提供するセルラーシステムの無線モジュールや、IEEE802.20の無線モジュールなどを備えるようにしてもよい。
コグニティブ基地局10は、コア網側インタフェース11を介して、無線通信ネットワークのコアネットワークと接続する。各コグニティブ基地局10は、コアネットワークを介して相互に接続される。また、各コグニティブ基地局10は、コアネットワークを介して、インターネット等の無線通信ネットワークの外部のネットワークに接続することができる。
コア網側インタフェース11は、コアネットワークとの間で、ネットワーク層の通信データとして、本実施形態ではIP(Internet Protocol)パケットを送受する。仮想MAC処理部12は、仮想MACアドレスを用いたリンクを確立するための処理を行なう。仮想MACアドレスは、物理アドレスであり、基地局および端末局の各々に対して、唯一に予め付与される。コグニティブ基地局10の仮想MAC処理部12は、コグニティブ端末の仮想MAC処理部との間で、仮想MACアドレスを用いたリンクを確立する。仮想MAC処理部12は、このリンクを用いて伝送するフレームを生成する。このフレームのことを、説明の便宜上、「リンクフレーム」と称する。リンクフレームには、コアネットワークから受信されたIPパケットが格納される。仮想MAC処理部12は、生成したリンクフレームをスイッチ部13に出力する。また、仮想MAC処理部12は、スイッチ部13からリンクフレームを受け取り、そのリンクフレームからIPパケットを取り出してコア網側インタフェース11に出力する。
スイッチ部13は、仮想MAC処理部12から入力されるリンクフレームを各無線モジュール14へ分配し、又、各無線モジュール14から入力されるリンクフレームを仮想MAC処理部12へ出力する。
無線モジュール14は、自己に固有のMACアドレスを有する。無線モジュール14に固有のMACアドレスのことを、仮想MACアドレスと区別するために、説明の便宜上、「実MACアドレス」と称する。実MACアドレスは、従来、利用されているものである。無線モジュール14は、同じ無線通信方式の無線モジュールとの間で、実MACアドレスを用いた無線リンクを確立する。無線リンクは、周波数チャネル単位で確立される。
無線モジュール14は、無線リンクを用いて伝送する無線フレームを生成する。無線フレームには、スイッチ部13から受け取ったリンクフレームが格納される。また、無線モジュール14は、無線リンクにより受信した無線フレームからリンクフレームを取り出してスイッチ部13に出力する。
無線環境認識部15は、無線環境を認識し、その認識結果に基づき、スイッチ部13に対して、仮想MAC処理部12から入力されるリンクフレームの分配先を指示する。無線環境認識部15は、各無線モジュール14から無線情報を取得する。また、図示しないセンサーアンテナで観測したデータから無線情報を得てもよい。無線情報としては、例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator)の値、バックグラウンド雑音レベル、変調方式、送信バッファに蓄積されている送信待ちのデータ量、送信失敗を示すNACK信号を相手局から受信した回数、相手局から受信した無線フレームの不良率などが挙げられる。
無線環境認識部15は、その無線情報に基づいて、各無線通信方式の通信状況を判断する。例えば、どの無線通信方式が良好な通信状態であるのかを判断する。さらに、どの無線通信方式のどの周波数チャネルが良好な通信状態であるのかを判断する。また、長期的な統計データや短期的な統計データを用いて、将来的に良好な通信状態が得られる可能性がある無線通信方式、さらにはその周波数チャネルを特定する推定処理を行なう。
無線環境認識部15は、各無線通信方式の通信状況に基づき、スイッチ部13に対して、仮想MAC処理部12から入力されるリンクフレームの分配先を指示する。リンクフレームの分配先としては、現時点で良好の通信状態であるもの、もしくは、将来的に良好な通信状態が得られるであろうものであって、一つ若しくは複数の無線モジュール14を指示し、さらにはその無線モジュール14における周波数チャネルを一つ若しくは複数を指示する。また、分配比率についても、各無線通信方式の通信状況に基づいて決定し、スイッチ部13に指示するようにしてよい。
スイッチ部13は、無線環境認識部15から指示された分配先へ、仮想MAC処理部12から受け取ったリンクフレームを順番に出力する。なお、無線環境認識部15から分配比率が指示された場合には、その分配比率に従って、各分配先へリンクフレームを分配し出力する。
TCPコントロール制御部17は、無線環境認識部15から入力される無線環境に基づいて、無線通信方式を切り替える必要があるかどうかを判断する。そして、判断の結果、無線通信方式を切り替える必要がある場合は、切り替え先の無線通信方式を決定し、決定した切り替え先の無線通信方式における送信セグメント数の閾値を設定する。この閾値は、輻輳回避制御要求信号に含められる。
次に、輻輳回避制御要求信号で指定される閾値の算出方法について説明する。無線通信方式切り替え後の閾値は、無線環境認識部15が、各無線モジュール等から収集するシステム最大スループット、混雑度、実効スループットといった情報を、送信セグメント数に換算して求める。以下、算出例を示す。
無線環境情報より得られた最大送信可能セグメント数をX1、
切り替え前の最大送信セグメント数をY1、
無線モジュール切り替え後の閾値を Z1、とする。
rwnd>X1の場合
Z1=Y1+(X1-Y1)/2
rwnd<X1の場合
Z1=Y1+(rwnd-Y1)/2
ここで、rwnd(Receiver Window)とは、直近でセグメント送信元に通知された受信ウィンドウを意味する。
なお、X1(切り替え後の最大送信セグメント数)の算出に関しては、無線モジュールによって取得できるパラメータが異なることから、使用するモジュール毎に算出方法を決定することが望ましいが、汎用的に算出する方法の一例を示す。
切り替え前の最大送信セグメント数をa1、
a1の時の実スループットをb1、
切り替え先の無線モジュールから得たスループットをc1、とする。
X1=a1×(c1÷b1)
図2において、コグニティブ端末100も、コグニティブ基地局10と概ね同様の構成を採る。同一の機能ブロックについては、同一の参照番号を付して示してある。コグニティブ端末100において、OS18はネットワーク層の処理を行なう。
図3は、本実施形態に係る異種無線通信システムにおけるセグメント送信動作を示すシーケンスチャートである。図3に示すように、送信サーバが、基地局装置を介して端末装置に対してセグメントを送信する。このとき、基地局装置は基地局側無線モジュール(1)を使用し、端末装置は端末側無線モジュール(1)を使用している。時間の経過に伴い、無線環境の劣化を検出すると、基地局制御装置は、無線モジュールを(1)から(2)に切り替える。このとき、本実施形態では、図3に示すように、TCPコントロール制御部17が、切り替え先の無線通信方式における変調方式、無線混雑度などに基づいて、新しく閾値を算出し、その閾値を含むコントロール信号(輻輳回避制御要求信号)を送信サーバ宛に送出する。送信サーバでは、閾値をTCPパラメータに設定し、送信サーバと基地局、端末が連動して動作する。そして、基地局側無線モジュール(2)と端末側無線モジュール(2)とを介してセグメントが送信される。
図4は、本実施形態に係る異種無線通信システムにおける輻輳制御の概要を示す図である。図4では、従来の輻輳制御(NewReno)を合わせて表示している。図4において、横軸は時間を表し、縦軸は送信セグメント数、すなわち、スループットを表している。また、横軸において、T点は、無線通信方式を切り替えたタイミングを示す。また、縦軸において、A点は、無線通信方式を切り替える前の閾値を示し、B点は、無線通信方式を切り替える前の送信セグメント数の最大値を示す。また、C点は、無線通信方式を切り替えた後の閾値を示し、D点は、無線通信方式を切り替えた後の送信セグメント数の最大値を示す。また、S1は本実施形態における送信セグメント数の推移を表しており、S2は従来方式における送信セグメント数の推移を表している。
従来方式(S2)では、無線方式の切り替えとTCPの輻輳制御が独立しており、無線方式が切り替えられたにも関わらず、輻輳回避アルゴリズムが働くことにより、B点まで増加した送信セグメント数が、一旦E点まで下がり、そこから1セグメントずつ、送信セグメント数を確認しながら送信セグメント数(スループットと等価)を増加させている。このため、線形的にしか送信セグメントが増加せず、切り替え先で送信できる最大送信セグメント数に達するまで時間を要してしまう。これは、最適な送信セグメント数で通信を行なえるまでに一定の時間を要することを意味する。パケット単位で無線通信システムの切り替えの可能な異種無線通信システムにおいて、切り替え先の最適セグメント数で送信を行なうことができなければ、切り替えによる無線区間の伝送速度改善のメリットを享受できない。
一方、本実施形態(S1)では、切り替え先無線通信システムにチューニングされた閾値が、送信サーバに設定される。すなわち、T点において、無線通信方式が切り替えられた直後、送信セグメント数が最適値に設定される。すなわち、F点を始点として、そこから1セグメントずつ、送信セグメント数を確認しながら送信セグメント数(スループットと等価)を増加させる。図4中、線分EFを含む平行四辺形で示した部分が、本実施形態による送信セグメント数の改善効果を示す。
なお、上記の説明では、基地局側で無線通信システムの切り替えが行われ、輻輳回避要求信号が送出される例を示したが、本発明は、これに限定されるわけではなく、端末側で切り替えを行なうことも可能である。この場合は、基地局側と同様の考え方に基づき動作が行われる。
以上説明したように、本実施形態によれば、送信側のクライアントまたはサーバに対して無線メディア切り替え時に、スイッチ部13内に新たに設けるTCPコントロール制御部17が、無線通信システムの切り替え後に用いるTCPパラメータを算出する。TCPコントロール制御部17は、算出結果を輻輳回避制御要求信号に含めて送信サーバに送出する。送信サーバは、通知されたTCPパラメータを用いて、TCPセグメントを送信する。この結果、切り替え先無線通信システムの伝送速度、遅延時間等のパラメータでチューニングされたTCPパラメータを用いて、TCP規定動作に準拠しつつ、スロースタート、輻輳回避アルゴリズムによるスループット低下を迅速に回避することが可能となる。また、輻輳回避制御要求信号で伝送するTCPパラメータは、“TCP規定の輻輳回避アルゴリズムのスロースタートを回避し、輻輳回避アルゴリズムが動作する閾値”である閾値とする。この閾値を切り替え先の無線通信システムの状況に応じて算出することによって、無線通信システムの切り替え直後であっても最適なセグメント数で通信を行なうことができる。これにより、無線通信システム切り替え時の無用なスループットの低下を防ぎ、かつ無線区間で通信可能なデータ量を考慮し、END to ENDで最適な通信量(スループット)で通信を行なうことが可能となる。
10 コグニティブ基地局
11 コア網側インタフェース
12 仮想MAC処理部
13 スイッチ部
14−1〜14−5 無線モジュール
14a マクロセル無線モジュール
14b マイクロセル無線モジュール
14c ピコセル無線モジュール
15 無線環境認識部
17 TCPコントロール制御部
18 OS
100 コグニティブ端末

Claims (3)

  1. 複数種類の無線通信方式から、いずれかの無線通信方式を選択して無線通信を行なう異種無線通信システムに適用される無線送信装置であって、
    相互に異なる方式で無線送信を行なう複数の無線モジュールと、
    動作させる前記無線モジュールを切り替えるスイッチ部と、
    無線環境を認識する無線環境認識部と、
    前記認識の結果、無線環境が劣化した場合、切り替え先の無線通信方式を決定し、前記決定した切り替え先の無線通信方式において、送信可能な送信セグメント数の最大値を算出し、前記最大値と最小値との間に送信再開時の送信セグメント数である閾値を設定する閾値設定部と、を備え、
    前記スイッチ部は、動作させる無線モジュールを、前記切り替え先の無線通信方式に対応する無線モジュールに切り替え、
    前記切り替え先の無線モジュールは、前記設定された閾値の送信セグメント数で送信セグメントの送信を再開し、送信セグメント数を前記最大値まで漸次増加させることを特徴とする無線送信装置。
  2. 請求項1記載の無線送信装置を備えることを特徴とする基地局装置。
  3. 複数種類の無線通信方式から、いずれかの無線通信方式を選択して無線通信を行なう異種無線通信システムに適用される無線送信方法であって、
    無線環境認識部において、無線環境を認識するステップと、
    前記認識の結果、無線環境が劣化した場合、切り替え先の無線通信方式を決定するステップと、
    前記切り替え先の無線通信方式において、送信可能な送信セグメント数の最大値を算出し、前記最大値と最小値との間に送信再開時の送信セグメント数である閾値を設定するステップと、
    複数の無線モジュールのうち、動作させる無線モジュールを、前記切り替え先の無線通信方式に対応する無線モジュールに切り替えるステップと、
    前記切り替え先の無線モジュールが、前記設定された閾値の送信セグメント数で送信セグメントの送信を再開し、送信セグメント数を前記最大値まで漸次増加させるステップと、を少なくとも含むことを特徴とする無線通信方法。

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JP4005897B2 (ja) * 2002-10-28 2007-11-14 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 移動端末および移動端末制御方法

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