JP5267545B2 - グラウト工法 - Google Patents

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本発明は、地盤、土木構造物の空洞充填、軽量盛土、及び埋立て等に利用するグラウト材、特に潜在性水硬性材料を使用した遅延型可塑性グラウト材を用いたグラウト工法に関する。
地盤、土木構造物の空洞や隙間を充填等に利用するグラウト材において、目的の空洞充填部に効率的に確実に注入し、周辺の隙間等への漏れがないようにするため、あるいは、注入材が地下水や流水に希釈されるのを防止するため、注入材にゲル状の凝集体としての性状があることが望ましい場合が少なくない。そして、かかる注入材は、ポンプで圧送するのに十分な流動性を保つ必要があり、また、グラウト材としての性能を発揮するために充填部において確実に硬化するものである必要がある。
このような性状、機能を有する可塑性注入材(可塑性グラウト材)が従来より提案され、実用に供されている。
たとえば、セメントミルクと、ベントナイトミルクとを混合攪拌して得られる空洞充填、軽量盛土、及び埋立用の可塑性注入材が提案されており(特許文献1参照)、流動性モルタルに、モンモリロナイト粘土鉱物を混入した流動性の膨潤液を加えることにより非流動性の可塑状のグラウト材を得ることが提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、これらの可塑性注入材にあっては、硬化助材としてセメントミルクや流動性モルタルを使用しているため、セメントミルク等自体の流動性が低下したり、所定時間経過後に硬化することとなる。
このため、従来、可塑性グラウト材の硬化を遅延させるには、コンクリートなどで使用されている遅延剤が用いられ、所定の遅延効果を得るには遅延剤量を調整することによって対応していた。この場合、室内試験では所定の遅延効果が発揮できるが、実施工においては現場の状況(温度、水中・気中の養生条件、負荷圧の有無)によって、遅延剤の効果が予定通り発揮できないことが多く、粘土の凝集を利用した可塑性グラウト材の場合、粘土が遅延剤を吸着することから、通常の添加量より、多量に添加しなければならない等、遅延剤による硬化時間の調整は極めて煩雑である。また、日々の施工終了時や製造プラントのトラブルなどにより、数時間から数日間注入が中断する場合など、遅延剤の効果が期待できない場合があり、毎回ホース内を洗浄してセメントミルクを取り出す必要がある。その上、洗浄した廃水の処理も必要となり手間がかかってしまう。
特許文献3では、遅延剤等を添加することがなくとも使用する液材が短時日のうちに硬化したり、流動性の低下が発生することがない遅延型の可塑性注入材として、セメント水和物などの硬化助材を混合したアルカリ性の液材(刺激液)と、高炉スラグなどの潜在水硬性物質とベントナイトなどの可塑化材とを含む液材(硬化液)とを攪拌混合して形成される可塑性注入材が提案されている。
この可塑性注入材では、高炉スラグなどの潜在水硬性物質とベントナイトなどの可塑化材を混合した硬化液は、刺激液と接触して硬化が起こり強度が発現される。そして、グラウト工法の様々な適用場面、適用環境において、両液の混合状態がよくない場合など、遅延化はされるが、可塑性発現、強度発現等が必ずしも十分でない場合があった。
特許第3378501号公報 特開平11−124574号公報 特許第3366617号公報
かかる状況に鑑み、本発明は、使用する液材が短時日のうちに硬化したり、流動性の低下が発生することがない遅延型の可塑性注入材(可塑性グラウト材)であって、様々な適用場面、適用環境においても可塑性発現、強度発現等が良好な遅延型可塑性グラウト材を用いるグラウト工法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、潜在水硬性物質である高炉スラグ等に石膏および水を特定質量比で含有させることで遅硬性としたA液(遅硬性硬化液)と、可塑化材と水を特定質量比で含有するB液(可塑化材液)を、所定容積比率で混合することで得られる可塑性グラウト材を用いたグラウト工法が上記課題を解決できることを見出し本発明を完成した。
なお、スラグと石膏は産業副産物を使用するケースが多く、品質が安定しないので、遅延性を十分確保するためには適量の遅延剤を使用すればよい。
すなわち、本発明は、潜在水硬性材料と石膏との質量比95:5〜30:70の混合物と水とを質量比100:40〜100:200で含有するA液と、可塑化材と水を質量比1:3〜1:20で含有するB液を、容積比率1:1〜1:5で混合して遅延型可塑性グラウト材を調製し、これを施工箇所に充填して硬化させることを特徴とするグラウト工法を提供するものである。
潜在水硬性材料は、高炉スラグ及び/又はフライアッシュであることが好ましく、可塑化材は、ベントナイト、アタパルジャイト、メタカオリンから選ばれる1種以上であることが好ましく、石膏は無水石膏が最も好ましく用いられる。
また、上記A液中に遅延剤を潜在水硬性材料と石膏との混合物に対し質量比で0.01〜0.5%含有させたものである可塑性グラウト材を提供する。
本発明の遅延型可塑性グラウト材は、可塑状態を保持したまま、強度発現を遅延させることが可能となる。このため、亀裂などへの逸脱などもなく、限定注入が可能である。
本発明のA液は、遅硬性を有し、通常3〜7日程度は未固化であり、A液とB液を混合したグラウト材は、可塑状態を保持し硬化していない状態である。その後、A液成分の硬化とともにグラウト材も強度発現し、材齢3〜7日程度で固化状態となる。
すなわち、使用する液材(A液、B液)及び混合液が短時日のうちに硬化したり、流動性の低下が発生することがないため、日々の施工終了時や施工中断時にミキサー、ホースなどの洗浄が必要なくなり施工の省力化となり、洗浄水の排水処理問題もなくなる。
さらに、本発明によれば、様々な適用場面、適用環境において可塑性発現、強度発現等が良好な遅延型可塑性グラウト材が提供される。
以下本発明の実施の形態を説明する。
本発明のA液(遅硬性硬化液)は、潜在水硬性物質である高炉スラグ等に石膏および水を特定質量比で含有させたものである。
潜在水硬性物質は、水和反応により水和物を形成して硬化しうる鉱物成分を含有しているが通常の条件下で水と接触しても水和反応を開始することがなく、この反応系に硬化助材を存在させると水和反応を開始して硬化する材料であり、本発明においては高炉スラグなどのスラグ粉末及び/又はフライアッシュ(石炭灰)を用いる。
石膏は、スラグ及び/又はフライアッシュの硬化を起こさせ、少ない場合は可塑性グラ
ウト材の硬化が遅れるため、遅延剤の添加を少なくすることができ、多い場合は可塑性グ
ラウト材の強度発現性が高くなる。また、ベントナイトなど可塑化材の凝集・可塑化を発
現させる働きがある。本発明において、石膏は無水石膏、半水石膏、二水石膏のいずれを
も使用することができる。このうち、無水石膏がグラウト材の強度発現の点で最も好まし
く用いられる。
A液は、スラグ及び/又はフライアッシュと石膏との質量比95:5〜30:70、好ましくは90:10〜70:30の混合物と水とを質量比100:40〜100:200、好ましくは100:50〜100:150で含有する。
本発明のB液(可塑化材液)は、グラウト材を可塑化するための可塑化材とこれを分散させるための水を混合する。
B液中のベントナイトなど可塑化材は水中で膨潤し、マイナスイオンに帯電している。これにA液を混合するとA液に含まれる石膏中のカルシウムイオンなどにより、ベントナイト粒子表面のマイナス荷電をカルシウムイオンが中和することにより、ベントナイト粒子の分子間引力による急激な凝集反応が発生し、瞬時に可塑性を生じる。
可塑化材としては、粘土鉱物が好適に用いられるが、なかでも、ベントナイト、アタパルジャイト、メタカオリンから選ばれる1種以上であることが好ましい。
B液は、可塑化材と水を質量比1:3〜1:20、好ましくは1:5〜1:10で含有する。
また、B液には、流動性を高めるために、混和剤としての減水剤を添加することができる。かかる減水剤としては、ナフタリン系、メラミン系、およびポリカルボン酸系などコンクリートにおいて用いられる減水剤が使用できる。減水剤の添加量は、減水剤の種類や製品により異なるが、可塑化材に対して質量比で0.5〜2.0%である。
本発明の可塑性グラウト材は、上記A液(遅硬性硬化液)と上記B液(可塑化材液)とを容積比率1:1〜1:5、好ましくは1:2〜1:4で混合して得られる。
このようなA液、B液の組成、混合割合の本発明の可塑性グラウト材は、シリンダーフロー値が80〜150mmの範囲の可塑性状を示すものである。
なお、スラグと石膏は産業副産物を使用するケースが多く、品質が安定しないので、遅
延性を十分確保するために、適量の遅延剤をA液中に添加して使用するのが有効である。
遅延剤としてはコンクリートなどで用いられている遅延剤が使用でき、リグニンスルホン
酸塩、オキシカルボン酸塩、および糖類誘導体などが例示できる。また、遅延剤の使用量
は、A液100質量部に対し0.01〜0.5質量部の遅延剤を添加すればよい。
以下、本発明に係る発明を下記実施例によりさらに説明する。なお、実施例における試験は以下のように行った。
フロー試験は、日本道路公団規格試験法であるシリンダー法によった。フロー値は、80〜150mmが好ましく、80〜120mmがより好ましい。当該フロー値が150mm以上のものは限定注入等には適さない(80mm径のシリンダーを用いるので、80mm未満になることはない)。
硬化体の圧縮強度は、地盤工学会基準「一軸圧縮試験(JISA1216)」により測定した。グラウト工法におけるグラウト材硬化体の圧縮強度は、0.5N/mm2以上あれば十分である。
実施例1
スラグとして高炉スラグ(JIS R5211「高炉セメント」に規定されるもの)と、石膏として無水石膏と、水とを、表1の組成で混練し、A液を調製し、可塑化材としてのベントナイト(膨潤度16のもの:200メッシュふるい全通の粒径のもの)と水とを、表1の組成で混練してB液を調製した。A液、B液は材料分離がなく、ポンプ圧送性のよいものであった。この2液を混合攪拌し、可塑化(ゲル化)させた。
両液混合直後のシリンダーフロー値(可塑性)を表1に、両液混練後のグラウト材の圧縮強度の経日変化を表2に示した。
Figure 0005267545
Figure 0005267545
表1から、スラグと石膏との質量比、その混合物と水との質量比、およびA液と上記B液との容積比率が、本発明所定の比率のものは、混合液のシリンダーフロー値が90〜100mm程度であり、良好な可塑性を示すことがわかる。
また、表2から、これら本発明の可塑性グラウト材は、通常3〜7日程度は未硬化であり、可塑状態は保持し、強度発現は生じないことがわかる。

Claims (6)

  1. 潜在水硬性材料と石膏との質量比95:5〜30:70の混合物と水とを質量比100:40〜100:200で含有するA液と、可塑化材と水を質量比1:3〜1:20で含有するB液を、容積比率1:1〜1:5で混合して遅延型可塑性グラウト材を調製し、これを施工箇所に充填して硬化させることを特徴とするグラウト工法。
  2. 潜在水硬性材料が高炉スラグ及び/又はフライアッシュである請求項1に記載のグラウト工法。
  3. 可塑化材がベントナイト、アタパルジャイト、メタカオリンから選ばれる1種以上である請求項1に記載のグラウト工法。
  4. 石膏が無水石膏である請求項1に記載のグラウト工法。
  5. B液に減水剤を可塑化材に対し質量比で0.5〜2.0%添加した請求項1に記載のグラウト工法。
  6. A液中に遅延剤を潜在水硬性材料と石膏との混合物に対し質量比で0.01〜0.5%含有させたものである請求項1に記載のグラウト工法。
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