JP5267350B2 - 表示媒体用の粒子 - Google Patents

表示媒体用の粒子 Download PDF

Info

Publication number
JP5267350B2
JP5267350B2 JP2009149855A JP2009149855A JP5267350B2 JP 5267350 B2 JP5267350 B2 JP 5267350B2 JP 2009149855 A JP2009149855 A JP 2009149855A JP 2009149855 A JP2009149855 A JP 2009149855A JP 5267350 B2 JP5267350 B2 JP 5267350B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
polymer compound
dispersion
white
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009149855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011007942A (ja
Inventor
弘朗 森山
保夫 山本
量磁郎 明石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2009149855A priority Critical patent/JP5267350B2/ja
Publication of JP2011007942A publication Critical patent/JP2011007942A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5267350B2 publication Critical patent/JP5267350B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、表示媒体用の粒子に関する。
特許文献1及び特許文献2には、ビニルナフタレン化合物を表示媒体用の白色粒子として用いる事が提案されている。
特許文献3、特許文献4、及び特許文献5には、ビスメラミン誘導体を、インクジェット記録用の水性インキにおける白色顔料として用いることが提案されている。
また、電気泳動型の表示媒体では、白色の粒子としては、酸化チタンを用いることが一般的である。
特開2006−096985号公報 特開2007−231208号公報 特開平11−140365号公報 特開2001−234093号公報 特開平06−122674号公報
本発明は、本発明における、顔料と第1の高分子及び第2の高分子の少なくとも一方との結合体を用いない場合に比べて、非極性の分散媒中における分散性の向上された表示媒体用の粒子を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
<1>本発明は、下記一般式(I)で示される顔料と、前記顔料のアミノ基と反応する官能基と、シリコーン鎖とを有する第1の高分子化合物、及び前記顔料のアミノ基と反応する官能基と炭素数4以上のアルキル鎖とを有する第2の高分子化合物の少なくとも一方と、の結合体とされた表示媒体用の粒子、である。
Figure 0005267350

(一般式(I)中、Rは水素原子,炭素数1〜4のアルキル基または脂環式基を示す。また、R,R,R,Rはそれぞれ独立に水素原子,炭素数1〜4のアルキル基を示し、窒素原子と共に複素環基を形成してもよい。また,Xは炭素数2〜3のアルキレン基を示す。)
<2>前記第1の高分子化合物が、(メタ)アクリレートに由来する構成成分を含む上記<1>に記載の表示媒体用の粒子である。
<3>前記第1の高分子化合物が、炭素数8以上のアルキル基を有する上記<1>または上記<2>に記載の表示媒体用の粒子である。
<4>に係る発明は、上記<1>〜<3>に記載の粒子と、非極性の分散媒と、を含む分散液である。
<5>に係る発明は、上記<1>〜<3>の何れか1つに記載の粒子とは異なる色を示し、電界に応じて泳動する第1の粒子を更に含む上記<4>に記載の分散液である。
請求項1に係る発明よれば、本発明における、顔料と第1の高分子及び第2の高分子の少なくとも一方との結合体を用いない場合に比べて、非極性の分散媒中における分散性の向上された表示媒体用の粒子が提供される。
請求項2に係る発明によれば、本発明における第1の高分子化合物としてメタ(アクリレート)に由来する構成成分を含まない高分子化合物を用いた場合に比べて、一般式(I)で示される顔料への結合量が向上する。
本実施の形態に係る表示装置及び表示媒体の一例を示す概略構成図である。 (A)、(B)本実施の形態に係る表示装置及び表示媒体の一例を示す概略構成図である。
本実施の形態の表示媒体用の粒子(以下、「特定粒子」と称して説明する)は、表示媒体用に用いられる白色の粒子とされ、下記一般式(I)で示される顔料と、前記顔料のアミノ基と反応する官能基と、シリコーン鎖とを有する第1の高分子化合物、及び前記顔料のアミノ基と反応する官能基と炭素数4以上のアルキル鎖とを有する第2の高分子化合物の少なくとも一方と、の結合体とされている。
Figure 0005267350
上記一般式(I)中、Rは水素原子,炭素数1〜4のアルキル基または脂環式基を示す。また、R,R,R,Rはそれぞれ独立に水素原子,炭素数1〜4のアルキル基を示し、窒素原子と共に複素環基を形成してもよい。また,Xは炭素数2〜3のアルキレン基を示す。
本発明者らは、白色の粒子として、上記一般式(I)で示される顔料と、第1の高分子及び第2の高分子の少なくとも一方との結合体である本実施の形態の特定粒子を用いることによって、本実施の形態の特定粒子を白色の粒子として用いない場合に比べて、非極性の分散媒中における分散性の向上された表示媒体用の粒子が提供されることを見いだした。
さらに、上記一般式(I)で示される顔料は、高い白色度を示すことから、本実施の形態の特定粒子は、表示媒体に用いられる白色の粒子として好適に用いられると考えられる。
なお、上記「白色度が高い」とは、ISO白色度が20%以上であることを示している。このISO白色度の測定方法としては、JIS P 8148に準拠し、株式会社マツボー製のISO白色度計(TB−1)等によって測定される。
以下、本実施の形態における特定粒子の構成材料について説明する。
―顔料―
まず、上記一般式(I)で示される顔料について説明する。
上記一般式(I)におけるRとしては、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または脂環式基を示す。該脂環式基としては、シクロヘキシル基が挙げられる。
上記一般式(I)におけるR,R,R,Rはそれぞれ独立に水素原子,炭素数1〜4のアルキル基を示し、窒素原子と共に複素環基を形成してもよい。該複素環基としては、たとえばピペリジル基、モルホリノ基などが挙げられる。また、上記一般式(I)におけるXは、炭素数2〜3のアルキレン基を表す。
上記一般式(I)で示される顔料は、高い融点(300℃以上)を有し、白色度が高く、隠ぺい性も良好である。また、有機化合物であるため、従来から白色粒子として用いられている酸化チタン等の無機化合物に比べて比重が小さい。さらに各種の溶媒に難溶性であり、顔料成分として有効な多くの特性を有している。
この一般式(I)で示される顔料の比重は、上述のように、酸化チタン等の無機化合物に比べて小さい。顔料の比重が小さいほど、該顔料を含む結合体としての特定粒子が分散媒(本実施の形態では非極性の分散媒、詳細後述)に分散されたときに、媒分散媒中において該特定粒子が沈降することが抑制されると考えられる。
このため、本実施の形態の一般式(I)で示される顔料においては、比重がより小さいとの理由から、上記一般式(I)で示される顔料におけるR、R、R、R、及びRの全てが水素原子であり、且つXがエチレン基であることが良い。
なお、本実施の形態の一般式(I)で示される顔料においては、該一般式(I)で示される顔料におけるR、R、R、R、及びRの全てが水素原子であり、且つXがエチレン基である場合には、該顔料(エチレンビスメラミン)の比重は、1.4である。
一方、表示媒体用の白色の顔料として従来から用いられている二酸化チタンの比重は3.7以上3.9以下の範囲であり、炭酸カルシウムの比重は2.83であり、酸化亜鉛の比重は5.4以上5.7である。このことからも、本実施の形態の一般式(I)で示される顔料における比重が、表示媒体用の白色の顔料として用いられる無機化合物に比べて小さいことが分かる。
なお、上記比重は、例えば、JISZ8807における固体比重測定方法のうち比重ビンによる測定方法によって測定したものである。
―第1の高分子化合物―
本実施の形態の表示媒体用の特定粒子における第1の高分子化合物は、本実施の形態の一般式(I)で示される顔料のアミノ基と反応する官能基と、シリコーン鎖と、を有するシリコーン系高分子化合物である。この第1の高分子化合物は、より具体的には、該顔料のアミノ基と反応する官能基を有し、主高分子化合物の主鎖に対して、シリコーン鎖(シリコーングラフト鎖)を側鎖として有する化合物とされている。すなわち、第1の高分子化合物は、シリコーン系高分子化合物である。
ここで、上記一般式(I)で示される白色の顔料は、上述のように比重が小さく、良好な白色度を示す顔料であるが、非極性の分散媒には分散性が悪い。一方、本実施の形態では、一般式(I)で示される白色の顔料と、この第1の高分子化合物と、が結合された結合体を白色の特定粒子として用いることで、特定粒子の非極性の溶媒への分散性が向上されると考えられる。
この第1の高分子化合物は、該第1の高分子化合物の顔料への結合性の向上の理由から、(メタ)アクリレートに由来する構成成分を含むことが良い。なお、「(メタ)アクリレートに由来する構成成分」とは、第1の高分子化合物が合成される前には、(メタ)アクリレートであった構成部位を示している。
また、この第1の高分子化合物は、上記一般式(I)で示される顔料との結合体(特定粒子)とされたときの、非極性の分散媒への分散性の向上の観点から、炭素数8以上のアルキル基を有することが良い。第1の高分子化合物は、シリコーン鎖を有するシリコーン系高分子化合物であるため、非極性の分散媒としてシリコーンオイルを用いた場合に特に、本実施の形態の特定粒子の分散性が良いと考えられるが、更に、炭素数8以上のアルキル基を有する構成とすることで、シリコーンオイル以外の各種の非極性の分散媒へも、特定粒子の良好な分散性が実現されると考えられ、非極性の分散液の選択肢が広がると考えられる。
この第1の高分子化合物としては、例えば、シリコーン鎖成分と、上記一般式(I)で示される顔料のアミノ基と反応する官能基を有する成分(以下、反応性成分と称する)と、アルキル基成分と、その他の共重合成分と、の共重合体が挙げられる。
なお、該共重合体における共重合成分(特に、シリコーン鎖成分)の原料は、モノマーを用いてもよいし、マクロモノマーを用いてもよい。この「マクロモノマー」とは、重合性官能基を持ったオリゴマー(重合度2以上300以下程度)あるいはポリマーの総称であり、高分子と単量体(モノマー)との両方の性質を有するものである。
シリコーン鎖成分としては、片末端に(メタ)アクリレート基を持ったジメチルシリコーンモノマー(例えば、チッソ社製:サイラプレーン:FM−0711,FM−0721,FM−0725等、信越化学工業(株):X−22−174DX,X−22−2426 X−22−2475,X−22−2404等)が挙げられる。
反応性成分としては、エポキシ基を有するグリシジル(メタ)アクリレート、イソシアネート基を有するイソシアネート系モノマー(昭和電工:カレンズAOI、カレンズMOI)などが挙げられる。
アルキル基成分としては、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸オクタデシル等が挙げられる。
その他の共重合成分としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート。エチレンオキシドユニットをもったモノマー、例えばテトラエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレートなどのアルキルオキシオリゴエチレングリコールの(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールの片末端(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、N,N−ジアルキルアミノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
なお、上記のシリコーン鎖成分、反応性成分、アルキル基成分、及びその他の共重合成分の内、シリコーン鎖成分及び反応性成分は、必須成分であり、アルキル基成分及びその他の共重合成分については、必要に応じて共重合する。
これらの共重合比は、本実施の形態における特定粒子の非極性の分散媒への分散性の向上の観点から、シリコーン鎖成分が80質量%以上、または90質量%以上である。
また、第1の高分子化合物における上記反応性成分の共重合比は、0.1質量%以上10質量%以下であることが良い。上記反応性成分の共重合比が上記範囲内であると、本実施の形態の特定粒子の第1の高分子化合物中に、上記顔料のアミノ基と反応しない官能基が残存することが抑制されると考えられる。また、第1の高分子化合物は、上記顔料のアミノ基と該第1の高分子化合物の官能基との化学的な結合によって、該顔料との結合体を構成することから、上記反応性成分の共重合比が上記範囲内であると、第1の高分子化合物の上記顔料への結合が不完全になることが抑制されると考えられる。
また、上記の共重合体以外の第1の高分子化合物としては、両末端または片末端に、エポキシ基や(メタ)アクリレート基を有するシリコーン化合物(下記構造式1で示されるシリコーン化合物)を用いても良い。
Figure 0005267350

構造式1中、Xは、エポキシ基、(メタ)アクリレート基を示す。構造式1中、R’は、エポキシ基、(メタ)アクリレート基、水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。nは自然数(例えば、1以上1000以下でも良いし、3以上100以下でもよい)を示す。
片末端にエポキシ基を持つシリコーン化合物(下記構造式2で示されるシリコーン化合物)としては、例えば、信越化学工業社製:X−22−173DX等が挙げられる。
Figure 0005267350
構造式2中、R’は、水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。nは自然数(例えば、1以上1000以下でも良いし、3以上100以下でもよい)を示す。xは1以上3以下の整数を示す。
また、上記第1の高分子化合物としては、片末端に(メタ)アクリレート基を持ったジメチルシリコーンモノマー、とグリシジル(メタ)アクリレート又はイソシアネート系モノマー(昭和電工:カレンズAOI、カレンズMOI)との少なくとも2成分からなる共重合体を用いても良い(例えば、構造式3参照)。
Figure 0005267350
構造式3中、Rは、水素原子、又はメチル基を示す。R’は、水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。nは自然数(例えば1以上1000以下でもよいし、3以上100以下でもよい)、を示す。xは1以上3以下の整数を示す。
上記構造式3で示されるシリコーン化合物としては、例えば、チッソ社製サイラプレーン:FM−0711(分子量1000、n=10),FM−0721(分子量5000、n=67),FM−0725(分子量10000、n=182)等や、信越化学工業(株):X−22−174DX,X−22−2426,X−22−2475,X−22−2404等が挙げられる。
第1の高分子化合物の重量平均分子量としては、500以上100万以下が望ましく、より望ましくは1000以上100万以下である。
―第2の高分子化合物―
本実施の形態の表示媒体用の特定粒子における第2の高分子化合物は、本実施の形態の一般式(I)で示される顔料のアミノ基と反応する官能基と、炭素数4以上のアルキル鎖と、を有するアルキル系高分子化合物である。
この第2の高分子化合物は、より具体的には、該顔料のアミノ基と反応する官能基を有し、主高分子化合物の主鎖に対して、炭素数4以上のアルキル鎖(アルキルグラフト鎖)を側鎖として有する化合物とされている。
ここで、上記一般式(I)で示される白色の顔料は、上述のように比重が小さく、良好な白色度を示す顔料であるが、非極性の分散媒には分散性が悪い。一方、本実施の形態では、一般式(I)で示される白色の顔料と、上記第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の少なくとも一方と、が結合された結合体を白色の特定粒子として用いることで、特定粒子の非極性の溶媒への分散性が向上されると考えられる。
この第2の高分子化合物としては、例えば、長鎖アルキル成分と、上記一般式(I)で示される顔料のアミノ基と反応する官能基を有する成分(反応性成分と称する)と、その他の共重合成分と、の共重合体が挙げられる。
なお、上記長鎖アルキル成分の「長鎖」とは、例えば、炭素数4以上30以下のアルキル鎖を側鎖に有する高分子を意味する。
長鎖アルキル成分としては、長鎖アルキル(メタ)アクリレートを用いたものが挙げられる。長鎖アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、炭素数4以上のアルキル鎖をもったものが好ましく、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの中でも、該第2の高分子化合物の顔料への結合性の向上の理由から、長鎖アルキル(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレート、あるいはイソシアネート系モノマー(昭和電工:カレンズAOI、カレンズMOI)の少なくとも2成分からなる共重合体が良い。すなわち、この第2の高分子化合物は、該第2の高分子化合物の顔料への結合性の向上の理由から、(メタ)アクリレートに由来する構成成分を含むことが良い。
なお、第2の高分子化合物における、反応性成分、その他の共重合成分としては、上記第1の高分子化合物で挙げた成分から選択すればよい。
これらの共重合比は、本実施の形態における特定粒子の非極性の分散媒への分散性の向上の観点から、長鎖アルキル成分が80質量%以上、または90質量%以上である。
また、第2の高分子化合物における反応性成分の共重合比は、0.1質量%以上10質量%以下であることが良い。上記反応性成分の共重合比が上記範囲内であると、本実施の形態の特定粒子の第2の高分子化合物中に、上記顔料のアミノ基と反応しない官能基が残存することが抑制されると考えられる。また、第2の高分子化合物は、上記顔料のアミノ基と該第2の高分子化合物の官能基との化学的な結合によって、該顔料との結合体を構成することから、第2の高分子化合物における反応性成分の共重合比が上記範囲内であると、第2の高分子化合物の上記顔料への結合が不完全になることが抑制されると考えられる。
第2の高分子化合物の重量平均分子量としては、1000以上100万以下が望ましく、より望ましくは1万以上100万以下である。
―特定粒子―
本実施の形態の特定粒子は、上記一般式(I)で表される顔料におけるアミノ基と、上記第1の高分子化合物における該顔料のアミノ基と反応する官能基、及び上記第2の高分子化合物における該顔料のアミノ基と反応する官能基の少なくとも一方と、が化学結合することによって得られた結合体とされている。
上述のように、第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物は、各々、上記一般式(I)で表される顔料におけるアミノ基と反応する官能基(上記に挙げた反応性成分に由来する構成成分)を有している。
上記一般式(I)で表される顔料と、第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の少なくとも一方と、の結合体としての本実施の形態の特定粒子において、上記一般式(I)で表される顔料に結合される上記第1の高分子化合物及び上記第2の高分子化合物の総結合量は、後述する非極性の分散媒に対する分散性の向上の観点から、該顔料を100質量%に対して、1質量%以上200質量%以下であることが良い。
この顔料に対する第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の結合量は、結合前後の重量を測定する事で粒子材料量に対する増加分として算出される。または、元素分析によって測定すればよい。
また、上記一般式(I)で表される顔料のアミノ基の内、全てのアミノ基が第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の何れか一方の官能基と化学的に結合することが良いが、少なくとも上記顔料のアミノ基の内の1つのアミノ基が第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の何れか一方の官能基と化学的に結合していればよい。
この結合量は、例えば、本実施の形態の特定粒子の組成分析から算出してもよいし、公知の方法を用いて求めても良い。
なお、本実施の形態の特定粒子の上記一般式(I)で示される顔料に結合された高分子化合物は、第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の何れか一方のみであってもよいし、双方であってもよいが、分散媒との相溶性から、一方のみが結合されていれば良い。
なお、特定粒子の上記一般式(I)で示される顔料に結合された高分子化合物が、第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の何れか一方のみである場合には、第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の内、使用する分散媒の種類によって第1の高分子化合物、または第2の高分子化合物を選択すればよい。
また、本実施の形態の特定粒子の上記一般式(I)で示される顔料に結合される高分子化合物が、第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の双方である場合には、第1の高分子化合物と第2の高分子化合物との、該顔料に結合される比率は、分散媒に応じて調整すればよく、同じであってもよいし、異なっていても良いが、例えば、質量比で、1対9、9対1が挙げられる。
本実施の形態の特定粒子の体積平均粒径は、0.01μm以上20μm以下であってもよいし、100nm以上500nm以下であってもよい。
この特定粒子の体積平均粒径は、レーザー散乱式粒度分布測定装置(FPAR1000:大塚電子株式会社製)を用いて測定すればよい。
次に、本実施形態に係る特定粒子の製造方法について説明する。
上記一般式(I)で示される顔料に、上記第1の高分子化合物及び上記第2の高分子化合物の少なくとも一方を結合させる方法としては、例えば、上記一般式(I)で示される顔料を、第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物の少なくとも一方が溶解された第1の溶媒中に分散させて混合し、加熱攪拌することで、第1の高分子化合物及び第2の高分子化合物を、上記顔料に結合させる手法が挙げられる。
この第1の溶媒としては、後述する非極性の分散液を用いれば良い。
なお、上記一般式(I)で示される顔料に、上記第1の高分子化合物及び上記第2の高分子化合物の少なくとも一方を結合させる方法としては、上記手法に限られない。
―分散液―
本実施の形態の分散液は、上記特定粒子と、非極性の分散媒と、を含んで構成されている。
この非極性の分散媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサン、ノナン、シリコーンオイル、パラフィンオイル、等が挙げられる。中でも、安全性が高く、化学的に安定で長期の信頼性が良く、かつ抵抗率が高いといった理由から、シリコーンオイルが良い。
シリコーンオイルとしては、具体的には、ジメチルポリシロキサンやメチルフェニルポリシロキサンタイプのシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等が挙げられる。
この分散液に分散される、本実施の形態の特定粒子の量は、この分散液の適用される表示媒体で求められる条件によって異なるが、例えば、上記非極性溶媒100質量%に対して、1質量%以上80質量%以下でもよいし、10質量%以上50質量%以下でもよい。
この分散液には、さらに、上記特定粒子とは異なる色を示し、分散液内に形成された電界に応じて移動する1または複数種類の粒子(以下、泳動粒子と称する)が含まれていても良い。この泳動粒子としては、例えば、シアン、マゼンタ、イエローの各々の色の粒子を用いれば、本実施の形態の特定粒子と組み合わせることで、該分散液を用いた表示媒体では、多色表示が実現されると考えられる。
また、この分散液には、必要に応じて、酸、アルカリ、塩、分散安定剤、酸化防止や紫外線吸収などを目的とした安定剤、抗菌剤、防腐剤などを添加してもよい。また、この分散液には、帯電制御剤として、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、金属石鹸、アルキルリン酸エステル類、コハク酸イミド類また、変性シリコーンオイル等を添加してもよい。
ここで、本実施の形態の分散液に含まれる上記に説明した白色の特定粒子は、上記一般式(I)で示される顔料と、第1の高分子及び第2の高分子の少なくとも一方との結合体とされている。
このため、高い白色度を維持しつつ、且つ、第1の高分子及び第2の高分子の少なくとも一方が該顔料に結合されているため、非極性の分散媒における沈降が抑制されると考えられる。従って、白色の特定の粒子の、非極性の分散媒中における分散性の向上された分散液が提供されると考えられる。
以上に説明した本実施の形態に係る特定粒子、及び該特定粒子と非極性の分散媒とを含む本実施の形態の分散液は、電気泳動方式の表示媒体に好適に用いられる。
この電気泳動方式の表示媒体としては、画像の保存及び書換えが可能な掲示板、回覧版、電子黒板、広告、看板、点滅標識、電子ペーパー、電子新聞、電子書籍、及び複写機・プリンタと共用されるドキュメントシート等が挙げられる。
以下、本実施の形態に係る表示媒体及び表示装置の一例を説明する。
(表示媒体、表示装置)
図1は、実施形態に係る表示装置を示す概略構成図の一例である。なお、本発明の表示装置は以下で説明する構成に限定されたものではない。
本実施形態に係る表示装置10は、その表示媒体12において用いる、分散媒50と、上記に説明した白色の特定粒子36と、該特定粒子36とは異なる色を示し分散媒50内に形成された電界に応じて移動する泳動粒子34と、を含む分散液51として、上記実施の形態で説明した、特定粒子と、特定粒子とは異なる色を示し該分散液内に形成された電界に応じて移動する泳動粒子と、上記に挙げた非極性の分散媒と、を含む本実施の形態にかかる分散液を適用する形態である。
すなわち、図1に示す一例では、本実施の形態で説明した白色の特定粒子を、表示媒体12における白色を示す粒子である特定粒子36として用いている。また、本実施の形態で説明した特定粒子とは異なる色の泳動粒子を、表示媒体12における泳動粒子34として用いている。また、本実施の形態で説明した非極性の分散媒を、表示媒体12の分散媒50として用いている。そして、これらを含む本実施の形態の分散液を、分散液51として用いた形態を示す一例である。
本実施形態に係る表示装置10は、図1に示すように、表示媒体12と、電圧印加部16と、制御部18とを含んで構成されている。制御部18は、電圧印加部16に信号授受可能に接続されている。
制御部18は、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)と、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、装置全体を制御する制御プログラムや処理ルーチンによって示されるプログラムを含む各種プログラムが予め記憶されたROM(Read Only Memory)と、を含むマイクロコンピュータとして構成されている。
なお、表示媒体12が本発明の表示媒体に相当する。
電圧印加部16は、電極40及び電極46に電気的に接続されている。なお、本実施の形態では、電極40及び電極46の双方が、電圧印加部16に電気的に接続されている場合を説明するが、電極40及び電極46の一方が接地されており、他方が電圧印加部16に接続されていてもよい。
電圧印加部16は、電極40及び電極46に電圧を印加する電圧印加装置であり、制御部18の制御に応じた電圧を電極40及び電極46間に印加する。
表示媒体12は、図1に示すように、表示面とされる基板20、基板20に間隔を空けて配置された基板22、これらの基板間を保持すると共に、基板20と基板22との間を複数のセルに区画する間隙部材24、及び各セル内に封入された分散液51と、を含んで構成されている。基板20は、支持基板38上に、電極40及び絶縁層42を順に積層した構成となっている。基板22は、支持基板44上に、電極46及び絶縁層48を順に積層した構成となっている。絶縁層42及び絶縁層48は、絶縁性(体積抵抗率が1014Ωcm以上の範囲)を有する層であればよい。
上記セルとは、基板20と、基板22と、間隙部材24と、によって囲まれた領域を示している。このセル中に封入された分散液51の分散媒50中には、白色の特定粒子36と、泳動粒子34と、が分散されている。泳動粒子34は、セル内に形成された電界強度に応じて基板20と基板22との間を移動する。
分散液51は、上記したように、分散媒50と、白色の特定粒子36と、該特定粒子36とは異なる色を示し、分散媒50内に形成された電界に応じて移動する泳動粒子34と、を含んでいる。
このため、本実施の形態の表示媒体12では、基板20と基板22との間に印加する印加電圧(V)を変えることによって、分散液51中における泳動粒子34を基板20側または基板22側へ泳動させることで、該泳動粒子34による色、または特定粒子36による白色が表示される。
例えば、電界に応じて移動する泳動粒子34が基板20側に泳動する電界を、分散液51中に形成する。この電界の形成は、制御部18の制御によって電圧印加部16から電極40及び電極46へ、該電極40と電極46との間の領域に設けられた分散液51中の泳動粒子34が基板20側に泳動する電圧を印加すればよい。これによって、例えば、図2(A)に示すように、分散液51中の泳動粒子34が基板20側に泳動して、表示媒体12が基板20側から視認されたときには該泳動粒子34の色が表示された状態となる。
一方、泳動粒子34が基板22側に泳動する電界を、分散液51中に形成すると、泳動粒子34は、基板22側に移動する。この電界の形成は、制御部18の制御によって、電圧印加部16から電極40及び電極46へ、該電極40と電極46との間の領域に設けられた分散液51中の泳動粒子34が基板22側に泳動する電圧を印加すればよい。これによって、例えば、図2(B)に示すように、分散液51中の泳動粒子34が基板22側に泳動して、表示媒体12が基板20側から視認されたときには、分散液51中に分散されている特定粒子36の色である白色が表示された状態となる。
ここで、本実施の形態の分散液51に含まれる上記に説明した白色の特定粒子36は、上記一般式(I)で示される顔料と、第1の高分子及び第2の高分子の少なくとも一方との結合体とされているため、非極性の分散媒50中における分散性の向上された状態とされている。このため、図2(B)に示すような白色の表示時には、表示媒体12には、白色が好適に表示されると考えられる。
さらに、この白色の特定粒子36は、上記一般式(I)で示される顔料と、第1の高分子及び第2の高分子の少なくとも一方との結合体とされているため、特定粒子36同士の付着や、特定粒子36の泳動粒子34への付着が、本実施の形態の特定粒子36以外の粒子を白色の粒子として用いた場合に比べて、抑制された状態となっていると考えられる。このため、本実施の形態の表示媒体12では、表示媒体12における白色の表示時に、本実施の形態の特定粒子36以外の粒子を白色の粒子として用いた場合に比べて、白色度の向上が図れると考えられる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。
なお、本実施例において、「質量部」とは、質量%を示している。また、本実施例において、シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル(信越化学社製KF−96L−2CS)を使用した。
<<特定粒子、比較白色粒子、特定粒子分散液、及び比較白色粒子分散液>>
(第1の高分子化合物、第1の高分子化合物)
―第1の高分子化合物A―
詳細には、サイラプレーンFM−0711:95質量部、及びグリシジルメタクリレート5質量部を、シリコーンオイル100質量部と混合し、重合開始剤としてアゾビスバレロニトリル(和光純薬製:V−65)を0.5質量部添加して、55℃、10時間、重合を実施した後に、シリコーンオイルを減圧除去することにより、顔料のアミノ基と反応する官能基としてのエポキシ基を有する第1の高分子化合物Aを調整した。この第1の高分子化合物Aの重量平均分子量は40万であった。
その後、この調整した第1の高分子化合物Aをシリコーンオイルに溶解することで、第1の高分子化合物Aの3質量%シリコーンオイル溶液Aを準備した。
―第1の高分子化合物B―
第1の高分子化合物Bとして、炭素数8以上のアルキル基を有するシリコーン系高分子化合物を調整した。
詳細には、サイラプレーンFM−0711:93質量部、及びグリシジルメタクリレート2質量部、メタクリル酸ドデシル5質量部を、IPA(イソプロピルアルコール)70質量部と混合し、重合開始剤としてアゾビスバレロニトリル(和光純薬製:V−65)を0.2質量部添加して、55℃、10時間、重合を実施し、その後、IPAを減圧除去することにより、エポキシ基、及び炭素数8以上のアルキル基を有する第1の高分子化合物Bを調整した。この第1の高分子化合物Bの重量平均分子量は40万であった。
―第2の高分子化合物C―
第2の高分子化合物Cとして、顔料のアミノ基と反応する官能基と、炭素数4以上のアルキル鎖とを有する第2の高分子化合物Cを調整した。
詳細には、アルキル系モノマーであるドデシルメタクリレート:96質量部、ヒドロキシエチルメタクリレート:2質量部と、グリシジルメタクリレート2質量部と、トルエン100質量部と、を混合し、重合開始剤としてアゾビスバレロニトリルを0.5質量部添加して、55℃、10時間、重合を実施した後に、トルエンを減圧除去することにより、顔料のアミノ基と反応する官能基としてのエポキシ基と、炭素数12のアルキル鎖とを有する第2の高分子化合物Cを調整した。この第2の高分子化合物Cの重量平均分子量は20万であった。
(特定粒子、比較白色粒子)
―特定粒子分散液A1―
特定粒子A1として、ビスメラミン顔料と、上記第1の高分子化合物Aとの結合体を調整し、該特定粒子A1の分散された分散液を調整した。
詳細には、N−N’−ビス(4,6ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)エチレンジアミン(ハッコールケミカル製Shigenox OWP,比重1.4,分子量278.277)10質量部と、上記に調整した第1の高分子化合物Aの6質部シリコーンオイル溶液1質量部と、トリエチルアミン2質量部と、を混合し、100℃にて加熱撹拌することにより、顔料のアミノ基と、第1の高分子化合物Aの置換基と、を反応させた。その後、シリコーンオイル中の固形分濃度を20質量%に調製し、特定粒子分散液A1とした。
特定粒子A1における、顔料に対する上記第1の高分子化合物Aの結合量を元素分析によって測定した結果、特定粒子の質量に対して2質量%であった。また、作製した特定粒子A1の体積平均粒子径を測定(レーザー散乱式粒度分布測定装置(FPAR1000:大塚電子株式会社製))した結果、150nmであった。
―特定粒子分散液A2―
特定粒子A2として、ビスメラミン顔料と、上記第1の高分子化合物Bとの結合体を調整し、該特定粒子A2の分散された分散液を調整した。
詳細には、N−N’−ビス(4,6ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)エチレンジアミン(ハッコールケミカル製Shigenox OWP)10質量部と、上記に調整した第1の高分子化合物Bの6質量部アイソパーM溶液を1質量部と、トリエチルアミン2質量部と、を混合し、100℃にて加熱撹拌することにより、顔料のアミノ基と、第1の高分子化合物Bの置換基と、を反応させた。その後、アイソパーM(Isopar M)(登録商標、エクソンモービル社製)、中の固形分濃度を20質量%に調製し、特定粒子分散液A2とした。
特定粒子A2における、顔料に対する上記第1の高分子化合物Aの結合量を元素分析によって測定した結果、特定粒子の質量に対して2質量%であった。また、作製した特定粒子A2の体積平均粒子径を測定(レーザー散乱式粒度分布測定装置(FPAR1000:大塚電子株式会社製))した結果、150nmであった。
―特定粒子分散液A3―
特定粒子A3として、ビスメラミン顔料と、上記第2の高分子化合物Cとの結合体を調整し、該特定粒子A3の分散された分散液を調整した。
詳細には、N−N’−ビス(4,6ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)エチレンジアミン(ハッコールケミカル製Shigenox OWP)10質量部と、上記に調整した第2の高分子化合物Cの6質量部アイソパーM溶液を1質量部と、トリエチルアミン2質量部と、を混合し、100℃にて加熱撹拌する事により、顔料のアミノ基と、第2の高分子化合物Cの置換基と、を反応させた。その後、アイソパーM中の固形分濃度を20質量%に調製し、特定粒子分散液A3とした。
特定粒子A3における、顔料に対する上記第2の高分子化合物Cの結合量を元素分析によって測定した結果、特定粒子の質量に対して2質量%であった。また、作製した特定粒子A3の体積平均粒子径を測定(レーザー散乱式粒度分布測定装置(FPAR1000:大塚電子株式会社製))した結果、150nmであった。
―特定粒子分散液A4―
特定粒子A4として、ビスメラミン顔料と、上記第1の高分子化合物Bと第2の高分子化合物Cとの結合体を調整し、該特定粒子A4の分散された分散液を調整した。
詳細には、N−N’−ビス(4,6ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)エチレンジアミン(ハッコールケミカル製Shigenox OWP)10質量部と、上記に調整した第1の高分子化合物Bの6質量部アイソパーM溶液を0.5質量部と、第2の高分子化合物Cの6質量部アイソパーM溶液を0.5質量部と、トリエチルアミン2質量部と、を混合し、100℃にて加熱撹拌する事により、顔料のアミノ基と、第1の高分子化合物Bの置換基、及び第2の高分子化合物Cの置換基とを反応させた。その後、アイソパーM中の固形分濃度を20質量%に調製し、特定粒子分散液A4とした。
特定粒子A4における、顔料に対する上記第1の高分子化合物B、及び第2の高分子化合物Cの結合量を元素分析によって測定した結果、特定粒子の質量に対して2質量%であった。また、作製した特定粒子A4の体積平均粒子径を測定(レーザー散乱式粒度分布測定装置(FPAR1000:大塚電子株式会社製))した結果、150nmであった。
―比較白色粒子A1―
比較白色粒子として、以下の粒子を調整した。
(分散液AA1の調製)
下記成分を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液AAを調製した。
<組成>
・メタクリル酸シクロヘキシル 53質量部
・酸化チタン1(白色顔料) (一次粒子径0.3μm、タイペークCR63:石原産業社製) 45質量部
・シクロヘキサン 5質量部
(炭カル分散液ABの調製)
下記成分を混合し、上記と同様にボールミルにて微粉砕して炭カル分散液ABを調製した。
<組成>
・炭酸カルシウム 40質量部
・水 60質量部
−混合液ACの調製−
下記成分を混合し、超音波機で脱気を10分間おこない、ついで乳化機で攪拌して混合液ACを調製した。
<組成>
・2%セロゲン 4.3g
・炭カル分散液AB 8.5g
・20%食塩水 50g
分散液AA35gとジビニルベンゼン1g、重合開始剤AIBN:0.35gをはかりとり、充分混合し、超音波機で脱気を10分おこなった。これを前記混合液ACに加え、乳化機で乳化を実施した。次にこの乳化液をビンにいれ、シリコーン詮をし、注射針を使用し、減圧脱気を充分行い、窒素ガスで封入した。次に65℃で15時間反応させ粒子を調製した。冷却後、この分散液を凍結乾燥機により−35℃、0.1Paの下で2日間でシクロヘキサンを除去した。得られた微粒子粉をイオン交換水中に分散させ、塩酸水で炭酸カルシウムを分解させ、ろ過を行った。その後充分な蒸留水で洗浄し、目開き:10μm、5μmのナイロン篩にかけ、粒度を揃えた。これを乾燥させ、体積平均粒子径8μmの比較白色粒子A1を調整した。
―比較白色粒子A2―
比較白色粒子として、上記第1の高分子化合物及び上記第2の高分子化合物の双方の結合されていないビスメラミン顔料を用意した。具体的には、N−N’−ビス(4,6ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)エチレンジアミン(ハッコールケミカル製Shigenox OWP)(体積平均粒子径150μm)を用意した。
(実施例A1)
上記調整した特定粒子分散液A1(シリコーンオイル中に特定粒子A1が20質量%分散された分散液)について、特定粒子A1の分散性について評価を行った。
分散性は、調整した特定粒子分散液A1について、超音波分散機で10分間分散後、静置状態で48時間放置し、分散液の粒子沈降状態観察および粒子凝集をホリバLA−300:レーザー光散乱・回折式粒度測定装置による粒子径測定によって測定した測定結果、及び上澄み液の白色度から評価した。
詳細には、上記調整した特定粒子分散液A1(シリコーンオイル中に特定粒子A1が20質量%分散された分散液)10mlを、超音波分散機で10分間分散後、無色透明なガラスサンプル管(10ml、21φ×45mmH)に入れて48時間、静置した。このときの上澄み(水面から深さ5mmまでの範囲)の状態を確認したところ、48時間の静置前と、48時間の静置後の状態の白色度は、各々、35%、35%であり、静置前後において、良好な白色が観察された。また、静置後におけるサンプル管底部を確認したところ、特定粒子A1の沈降は見られなかった。またサンプル管底部から5mmまでの範囲の分散液における体積平均粒子径は150nmであり、静置前後における体積平均粒子径の変化はみられなかった。
このため、特定粒子A1の非極性の分散媒(シリコーンオイル)中における良好な分散性が確認されたといえる。
なお、白色度の測定は、以下のように行なった。
厚さ0.7mmのガラスからなる基板上に電極としてITOをスパッタリング法により50nmの厚さで成膜した。このITO/ガラス基板を2枚用意し、50μmのテフロン(登録商標)シートをスペーサーとして、2枚の基板を重ね合わせて、クリップにて固定した。その後、特定粒子分散液A1の水面から5mmまでの範囲の分散液を上記基板のスペーサー部に注入し、X−Rite404にて白色濃度を測定し、白色反射率に換算した。
(実施例A2)
上記調整した特定粒子分散液A2(アイソパーM(登録商標)中に特定粒子A2が20質量%分散された分散液)について、実施例A1と同様に特定粒子A2の分散性の評価を行った。
詳細には、上記調整した特定粒子分散液A2(アイソパーM(登録商標)中に特定粒子A2が20質量%分散された分散液)10mlを、無色透明なガラスサンプル管(10ml、21φ×45mmH)に入れて48時間、静置した。このときの上澄み(水面から深さ5mmまでの範囲)の状態を確認したところ、48時間の静置前と、48時間の静置後の状態の白色度は各々、35%、35%であり、静置前後において、良好な白色が観察された。また、静置後におけるサンプル管底部を確認したところ、特定粒子A2の沈降は見られなかった。またサンプル管底部から5mmまでの範囲の分散液における体積平均粒子径は150nmであり、静置前後における体積平均粒子径の変化はみられなかった。
なお、白色度の評価は、実施例A1と同様に行った。
このため、特定粒子A2の非極性の分散媒(アイソパーM(登録商標))中における良好な分散性が確認されたといえる。
(実施例A3)
上記調整した特定粒子分散液A3について、実施例A3と同様に特定粒子A2の分散性の評価を行った。
詳細には、特定粒子分散液A3(アイソパーM(登録商標))中に特定粒子A3が20質量%分散された分散液)10mlを、無色透明なガラスサンプル管(10ml、21φ×45mmH)に入れて48時間、静置した。このときの上澄み(水面から深さ5mmまでの範囲)の状態を確認したところ、48時間の静置前と、48時間の静置後の状態の白色度は各々、35%、35%であり、静置前後において、良好な白色が観察された。また、静置後におけるサンプル管底部を確認したところ、特定粒子A3の沈降は見られなかった。またサンプル管底部から5mmまでの範囲の分散液における体積平均粒子径は150nmであり、静置前後における体積平均粒子径の変化はみられなかった。なお、白色度の評価は、実施例A1と同様に行った。
このため、特定粒子A3の非極性の分散媒中における良好な分散性が確認されたといえる。
(実施例A4)
上記調整した特定粒子分散液A4について、実施例A1と同様に特定粒子A4の分散性の評価を行った。
詳細には、上記調整した特定粒子分散液A4(アイソパーM(登録商標))中に特定粒子A4が20質量%分散された分散液)10mlを、無色透明なガラスサンプル管(10ml、21φ×45mmH)に入れて48時間、静置した。このときの上澄み(水面から深さ5mmまでの範囲)の状態を確認したところ、48時間の静置前と、48時間の静置後の状態の白色度は各々、35%、35%であり、静置前後において、良好な白色が観察された。また、静置後におけるサンプル管底部を確認したところ、特定粒子A4の沈降は見られなかった。またサンプル管底部から5mmまでの範囲の分散液における体積平均粒子径は150nmであり、静置前後における体積平均粒子径の変化はみられなかった。なお、白色度の評価は、実施例A1と同様に行った。
このため、特定粒子A4の非極性の分散媒中における良好な分散性が確認されたといえる。
(比較例A1)
上記調整した比較白色粒子A1の比較白色粒子分散液中における分散性の評価を行った。
詳細には、上記調整した比較白色粒子A1をシリコーンオイル中に20質量%分散させた分散液10mlを、無色透明なガラスサンプル管(10ml、21φ×45mmH)に入れて48時間、静置した。このときの上澄み(水面から深さ5mmまでの範囲)の状態を確認したところ、48時間の静置前と、48時間の静置後の状態の白色度は各々、45%、5%であり、静置前に比べて静置後の白色度の低下がみられた。目視確認では、48時間の静置後には、ほとんどの比較白色粒子A1の沈降がみられ、上澄み液は透明となっていた。またサンプル管底部から5mmまでの範囲の分散液における体積平均粒子径は8μmであり、静置前後において、体積平均粒子径の増加は見られなかった。なお、白色度の評価は、実施例A1と同様に行った。
このため、比較白色粒子A1は、非極性の分散媒中において、実施例A1〜実施例A4に比べて分散性に劣ることが確認された。
(比較例A2)
上記調整した比較白色粒子A2について、実施例A1と同様に比較白色粒子分散液中における分散性の評価を行った。
詳細には、上記調整した比較白色粒子A2をシリコーンオイル中に20質量%分散させた分散液10mlを、無色透明なガラスサンプル管(10ml、21φ×45mmH)に入れて48時間、静置した。このときの上澄み(水面から深さ5mmまでの範囲)の状態を確認したところ、48時間の静置前と、48時間の静置後の状態の白色度は各々、35%、8%であり、静置前に比べて静置後の白色度の低下がみられた。目視確認では、48時間の静置後には、多くのの比較白色粒子A2の沈降がみられ、上澄み液はやや透明感のある薄白色となっていた。またサンプル管底部から5mmまでの範囲の分散液における体積平均粒子径は800nmであり、静置前後において、体積平均粒子径の増加(650nm増加)がみられた。なお、白色度の評価は、実施例A1と同様に行った。
このため、比較白色粒子A2は、非極性の分散媒中において、実施例に比べて分散性に劣ることが確認された。
以上のことから、本実施例A1,本実施例A2、本実施例A3、及び本実施例A4で用いた特定粒子は、比較例A1及び比較例A2で用いた比較白色粒子に比べて、非極性の分散媒中における良好な分散性が確認された。
<<表示媒体>>
次に、上記調整した特定粒子及び比較白色粒子を用いて表示媒体を調整した。
まず、表示媒体に用いる泳動粒子を調整した。
―マゼンタ粒子(負帯電)―
シリコーン変性ポリマーKP−545(信越化学社製)3質量部をジメチルシリコーンオイル(信越化学社製KF−96L−2CS)97質量部に溶解して溶液Aを調製した。次に、スチレンアクリル系ポリマー(ジメチルエタノールアミン中和)10質量部、水分散顔料溶液(Ciba社製ユニスパース・マゼンタ色、顔料濃度20重量%)5質量部、純水85質量部を混合して溶液Bを調整した。得られた溶液Aと溶液Bを混合し、超音波破砕機(エスエムテー社製UH−600S)にて分散・乳化を行った。
次に、この懸濁液を減圧(2KPa)、加熱(70℃)して水分を除去し、濃度を調整することにより、シリコーンオイル中にマゼンタ色の泳動粒子(マゼンタ粒子)の分散されたシリコーンオイル分散液(粒子固形分5重量%)を得た。
調整した該分散液中のマゼンタ粒子の体積平均粒子径を測定(レーザー散乱式粒度分布測定装置(FPAR1000:大塚電子株式会社製))した結果、290nmであった。
また、該分散液中を2枚の電極基板間に封入し、直流電圧を印加してマゼンタ粒子の泳動方向を評価したところ、負帯電であることが確認された。
―シアン粒子(正帯電)―
サイラプレーンFM−0711:95質量部、メタクリル酸メチル:3質量部、グリシジルメタクリレート2質量部をシリコーンオイル50質量部と混合し、重合開始剤としてアゾビスバレロニトリルを0.5質量部添加して、重合を実施し、エポキシ基をもったシリコーン系高分子B(反応性分散剤)を作製した。重量平均分子量は40万であった。そして、シリコーン系高分子Bの3質量%シリコーンオイル溶液を準備した。
次に、N−ビニルピロリドンとN,N−ジエチルアミノエチルアクリレートとの質量比で9/1の共重合体(重量平均分子量6万)をラジカル溶液重合で合成して使用した。
次に、水分散顔料溶液(Ciba社製ユニスパース・シアン色:顔料濃度26質量%)1質量部に、上記共重合体の10%水溶液3質量部を混合し、この混合溶液を上記反応性シリコーン系高分子Bの3質量%シリコーン溶液10質量部に混合し、これを超音波破砕機で10分間攪拌し、高分子及び顔料を含む水溶液をシリコーンオイル中に分散・乳化した懸濁液を調製した。
次に、この懸濁液を減圧(2KPa)、加熱(70℃)して水分を除去し、シリコーンオイル中に高分子及び顔料を含んだシアン粒子の分散されたシリコーンオイル分散液を得た。さらに、この分散液を100℃で3時間加熱して上記シリコーン系高分子に反応させて結合させた。次に分散液中に粒子固形分中のN,N−ジエチルアミノエチルアクリレートのモル量の50%に相当する臭化ブチルを添加し80℃で3時間加熱し、アミノ基の4級化処理を行なった後、遠心分離装置を用いて粒子を沈降、シリコーンオイルでの洗浄と沈降を繰り返し、精製を行なった。このようにして、シリコーンオイル中にシアン色の泳動粒子(シアン粒子)の分散されたシリコーンオイル分散液(粒子固形分5重量%)を得た。
作製したシアン粒子の体積平均粒径を測定(レーザー散乱式粒度分布測定装置(FPAR1000:大塚電子株式会社製))した結果、680nmであった。
また、該分散液中を2枚の電極基板間に封入し、直流電圧を印加してシアン粒子の泳動方向を評価したところ、正帯電であることが確認された。
(実施例B1)
厚さ0.7mmのガラスからなる基板上に電極としてITOをスパッタリング法により50nmの厚さで成膜した。このITP/ガラス基板を2枚用意し、第1基板、及び第2基板とした。100μmのテフロン(登録商標)シートをスペーサーとして、第1基板上に第2基板を重ね合わせて、クリップにて固定した。
その後、上記で調整した特定粒子分散液A1(シリコーンオイル中に特定粒子A1が20質量%分散された分散液)10質量部と、上記調整したマゼンタ粒子5質量部と、を混合した混合液を上記基板のスペーサー部に注入し、評価用セルとした。
このようにして作製した評価用セルを用いて、第2基板側に設けられた電極(ITO)がプラスとなり、第1基板側に設けられた電極(ITO)がマイナスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加した。分散されたマゼンタ粒子はマイナスに帯電していたため、マゼンタ粒子はプラス側、即ち第2基板に設けられた電極側への移動し、第2基板側から観察するとマゼンタ色が観察された。
その後、第2基板側に設けられた電極がマイナス、第1基板側に設けられた電極がプラスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加したところ、マゼンタ粒子は、プラス側、即ち、第1基板に設けられた電極側へ移動し、第2基板側から観察すると白色の特定粒子A1の色、即ち、白色が観察された。
このときの白色濃度をX−Rite404にて測定し、白色反射率に換算すると、白色反射率として40%が得られた。同様の操作を100回繰り返した後、24時間静置後の白色反射率を測定したところ、40%が得られ、安定した白色の反射率が得られていることが確認された。
(実施例B2)
厚さ0.7mmのガラスからなる基板上に電極としてITOをスパッタリング法により50nmの厚さで成膜した。このITP/ガラス基板を2枚用意し、第1基板、及び第2基板とした。100μmのテフロン(登録商標)シートをスペーサーとして、第1基板上に第2基板を重ね合わせて、クリップにて固定した。
その後、上記で調整した特定粒子分散液A1(シリコーンオイル中に特定粒子A1が20質量%分散された分散液)10重量部と、上記調整したシアン粒子5重量部と、を混合した混合液を上記基板のスペーサー部に注入し、評価用セルとした。
このようにして作製した評価用セルを用いて、第1基板側に設けられた電極がプラス、第2基板側に設けられた電極がマイナスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加した。分散されたシアン粒子はプラスに帯電していたため、シアン粒子はマイナス側、即ち、第2基板に設けられた電極側へ移動し、第2基板側から観察するとシアン色が観察された。
その後、第1基板に設けられた電極がマイナス、第2基板に設けられた電極がプラスとなるように、両電極に30Vの電圧を10秒間印加したところ、シアン粒子は、マイナス側、即ち、第1の基板の電極側へ移動し、第2基板側から観察すると特定粒子A1の色、即ち、白色が観察された。
このときの白色濃度をX−Rite404にて測定し、白色反射率に換算すると、白色反射率として40%が得られた。同様の操作を100回繰り返した後、24時間静置後の白色反射率を測定したところ、40%が得られ、安定していることが確認された。
(実施例B3)
実施例B3では、上記実施例B1で用いた特定粒子分散液A1に代えて、特定粒子分散液A2を用いた以外は、実施例B1と同じ条件及び同じ製法で評価用セルを調整した。
このようにして作製した評価用セルを用いて、第2基板側に設けられた電極(ITO)がプラスとなり、第1基板側に設けられた電極(ITO)がマイナスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加した。分散されたマゼンタ粒子はマイナスに帯電していたため、マゼンタ粒子はプラス側、即ち第2基板に設けられた電極側への移動し、第2基板側から観察するとマゼンタ色が観察された。
その後、第2基板側に設けられた電極がマイナス、第1基板側に設けられた電極がプラスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加したところ、マゼンタ粒子は、プラス側、即ち、第1基板に設けられた電極側へ移動し、第2基板側から観察すると白色の特定粒子A1の色、即ち、白色が観察された。
このときの白色濃度をX−Rite404にて測定し、白色反射率に換算すると、白色反射率として40%が得られた。同様の操作を100回繰り返した後、白色反射率を測定したところ、40%が得られ、安定した白色の反射率が得られていることが確認された。
(実施例B4)
実施例B4では、上記実施例B1で用いた特定粒子分散液A1に代えて、特定粒子分散液A3を用いた以外は、実施例B1と同じ条件及び同じ製法で評価用セルを調整した。
このようにして作製した評価用セルを用いて、第2基板側に設けられた電極(ITO)がプラスとなり、第1基板側に設けられた電極(ITO)がマイナスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加した。分散されたマゼンタ粒子はマイナスに帯電していたため、マゼンタ粒子はプラス側、即ち第2基板に設けられた電極側への移動し、第2基板側から観察するとマゼンタ色が観察された。
その後、第2基板側に設けられた電極がマイナス、第1基板側に設けられた電極がプラスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加したところ、マゼンタ粒子は、プラス側、即ち、第1基板に設けられた電極側へ移動し、第2基板側から観察すると白色の特定粒子A1の色、即ち、白色が観察された。
このときの白色濃度をX−Rite404にて測定し、白色反射率に換算すると、白色反射率として40%が得られた。同様の操作を100回繰り返した後、24時間静置後の白色反射率を測定したところ、40%が得られ、安定した白色の反射率が得られていることが確認された。
(実施例B5)
実施例B5では、上記実施例B1で用いた特定粒子分散液A1に代えて、特定粒子分散液A4を用いた以外は、実施例B1と同じ条件及び同じ製法で評価用セルを調整した。
このようにして作製した評価用セルを用いて、第2基板側に設けられた電極(ITO)がプラスとなり、第1基板側に設けられた電極(ITO)がマイナスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加した。分散されたマゼンタ粒子はマイナスに帯電していたため、マゼンタ粒子はプラス側、即ち第2基板に設けられた電極側への移動し、第2基板側から観察するとマゼンタ色が観察された。
その後、第2基板側に設けられた電極がマイナス、第1基板側に設けられた電極がプラスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加したところ、マゼンタ粒子は、プラス側、即ち、第1基板に設けられた電極側へ移動し、第2基板側から観察すると白色の特定粒子A1の色、即ち、白色が観察された。
このときの白色濃度をX−Rite404にて測定し、白色反射率に換算すると、白色反射率として40%が得られた。同様の操作を100回繰り返した後、24時間静置後の白色反射率を測定したところ、40%が得られ、安定した白色の反射率が得られていることが確認された。
(比較例B1)
比較例B1では、上記実施例B1で用いた特定粒子分散液A1に代えて、上記調整した比較白色粒子A1をシリコーンオイル中に20質量%分散させた分散液を用いた以外は、実施例B1と同じ条件及び同じ製法で評価用セルを調整した。
このようにして作製した評価用セルを用いて、第2基板側に設けられた電極(ITO)がプラスとなり、第1基板側に設けられた電極(ITO)がマイナスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加した。分散されたマゼンタ粒子はマイナスに帯電していたため、マゼンタ粒子はプラス側、即ち第2基板に設けられた電極側への移動し、第2基板側から観察するとマゼンタ色が観察された。
その後、第2基板側に設けられた電極がマイナス、第1基板側に設けられた電極がプラスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加したところ、マゼンタ粒子は、プラス側、即ち、第1基板に設けられた電極側へ移動し、第2基板側から観察すると白色の特定粒子A1の色、即ち、白色が観察された。
このときの白色濃度をX−Rite404にて測定し、白色反射率に換算すると、白色反射率として45%が得られた。同様の操作を100回繰り返した後、24時間静置後の白色反射率を測定したところ、白色反射率は25%となり、実施例B1〜実施例B5に比べて白色の反射率の低下が確認された。
(比較例B2)
比較例B2では、上記実施例B1で用いた特定粒子分散液A1に代えて、上記調整した比較白色粒子A2をシリコーンオイル中に20質量%分散させた分散液を用いた以外は、実施例B1と同じ条件及び同じ製法で評価用セルを調整した。
このようにして作製した評価用セルを用いて、第2基板側に設けられた電極(ITO)がプラスとなり、第1基板側に設けられた電極(ITO)がマイナスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加した。分散されたマゼンタ粒子はマイナスに帯電していたため、マゼンタ粒子はプラス側、即ち第2基板に設けられた電極側への移動し、第2基板側から観察するとマゼンタ色が観察された。
その後、第2基板側に設けられた電極がマイナス、第1基板側に設けられた電極がプラスとなるように両電極に30Vの電圧を10秒間印加したところ、マゼンタ粒子は、プラス側、即ち、第1基板に設けられた電極側へ移動し、第2基板側から観察すると白色の特定粒子A1の色、即ち、白色が観察された。
このときの白色濃度をX−Rite404にて測定し、白色反射率に換算すると、白色反射率として40%が得られた。同様の操作を100回繰り返した後、24時間静置後の白色反射率を測定したところ、白色反射率は25%となり、実施例B1〜実施例B5に比べて白色の反射率の低下が確認された。
以上のことから、本実施例B1〜実施例B5で調整した評価用セルでは、比較例B1〜比較例B2で調整した評価用セルに比べて、繰り返し表示を行っても、良好な白色の反射率の維持が確認された。これは、本実施例B1〜実施例B5で調整した評価用セルで用いた特定粒子が、比較例B1〜比較例B2で調整した評価用セルで用いた比較白色粒子に比べて、非極性の分散媒中における良好な分散性が実現されていたためと考えられる。
12 表示媒体
34 泳動粒子
36 特定粒子
50 非極性の分散媒
51 分散液

Claims (2)

  1. 下記一般式(I)で示される顔料と、
    前記顔料のアミノ基と反応する官能基とシリコーン鎖とを有する第1の高分子化合物、及び前記顔料のアミノ基と反応する官能基と炭素数4以上のアルキル鎖とを有する第2の高分子化合物の少なくとも一方と、
    の結合体とされた表示媒体用の粒子。
    Figure 0005267350

    (一般式(I)中、Rは水素原子,炭素数1〜4のアルキル基または脂環式基を示す。また、R,R,R,Rはそれぞれ独立に水素原子,炭素数1〜4のアルキル基を示し、窒素原子と共に複素環基を形成してもよい。また,Xは炭素数2〜3のアルキレン基を示す。)
  2. 前記第1の高分子化合物が、(メタ)アクリレートに由来する構成成分を含む請求項1に記載の表示媒体用の粒子。
JP2009149855A 2009-06-24 2009-06-24 表示媒体用の粒子 Expired - Fee Related JP5267350B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009149855A JP5267350B2 (ja) 2009-06-24 2009-06-24 表示媒体用の粒子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009149855A JP5267350B2 (ja) 2009-06-24 2009-06-24 表示媒体用の粒子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011007942A JP2011007942A (ja) 2011-01-13
JP5267350B2 true JP5267350B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=43564700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009149855A Expired - Fee Related JP5267350B2 (ja) 2009-06-24 2009-06-24 表示媒体用の粒子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5267350B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3210095B2 (ja) * 1992-10-13 2001-09-17 ハッコールケミカル株式会社 有機白色顔料
WO2002093246A1 (en) * 2001-05-15 2002-11-21 E Ink Corporation Electrophoretic particles
WO2007102474A1 (ja) * 2006-03-08 2007-09-13 Toagosei Co., Ltd. 活性エネルギー線硬化型組成物及びその製造方法
JP2008076492A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Ricoh Co Ltd 電気泳動分散液及びこれを用いた画像表示装置
JP5320724B2 (ja) * 2007-11-06 2013-10-23 セイコーエプソン株式会社 電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器
JP2010270088A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Ricoh Co Ltd 電気泳動粒子分散液、画像表示媒体及び画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011007942A (ja) 2011-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8704754B2 (en) Electrophoretic driving method and display device
JP5381737B2 (ja) 表示装置
CN106932996B (zh) 电泳液
Amalvy et al. Synthesis and characterization of novel film-forming vinyl polymer/silica colloidal nanocomposites
TWI504692B (zh) 用於電泳顯示器之顏料顆粒
JP4816703B2 (ja) 表示媒体、及び表示装置
KR102021385B1 (ko) 전기 영동 입자, 표시용 입자 분산액, 표시 매체, 및 표시 장치
CN101542380B (zh) 电泳粒子、电泳粒子分散液、图像显示介质、和图像显示装置
JP2013174819A (ja) 電気泳動粒子、電気泳動粒子分散液、表示媒体、及び表示装置
JP6106098B2 (ja) エレクトロウェッティング素子用インクおよびこれを用いたエレクトロウェッティングデバイス
JP5532717B2 (ja) 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置
JP5316062B2 (ja) 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置
JP5353603B2 (ja) 電気泳動粒子分散液、表示媒体、表示装置、及び電気泳動粒子
JP5267350B2 (ja) 表示媒体用の粒子
JP5903310B2 (ja) 樹脂被覆顔料粒子の製造方法
JP5540739B2 (ja) 電気泳動粒子分散液、表示媒体、及び表示装置
JP2012042497A (ja) 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置
JP5648268B2 (ja) 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置
JP2014193951A (ja) 着色粒子及びその製造方法、着色粒子分散液、表示媒体、並びに、表示装置
JP5332792B2 (ja) 表示媒体、および表示装置
JP5659573B2 (ja) 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置
JP2010210812A (ja) 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置
JP5555115B2 (ja) 樹脂被覆顔料粒子及びその製造方法
Hong et al. Dispersion Polymerized Inorganic Black Pigment Encapsulation and Its Electrophoretic Response
JP2010271638A (ja) 電気泳動粒子、電気泳動粒子分散液、画像表示媒体及び画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130409

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130410

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5267350

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees