JP5266105B2 - 脱硫処理装置 - Google Patents

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本発明は、エンジンの排気系路の途中に装備された酸化触媒の脱硫処理を図るための脱硫処理装置に関するものである。
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
この種のパティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造を成し、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出される一方、排気ガス中のパティキュレートが多孔質薄壁の内側表面に捕集されるようになっている。
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない為、PtやPd等を活性種とする酸化触媒をパティキュレートフィルタに一体的に担持させるようにしている。
即ち、このような酸化触媒を担持させたパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるのである。
ただし、斯かるパティキュレートフィルタを採用した場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、このような低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがある。
そこで、パティキュレートフィルタの前段にフロースルー型の酸化触媒を付帯装備させ、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階でパティキュレートフィルタより上流側に燃料を添加してパティキュレートフィルタの強制再生を行うことが考えられている。
つまり、このようにすれば、燃料添加で生じた炭化水素が酸化触媒を通過する間に酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により直後のパティキュレートフィルタの床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる。
ところが、このようにパティキュレートフィルタの前段に酸化触媒を付帯装備させた場合に、ディーゼルエンジンの排気ガス中に燃料(軽油)中の硫黄分を起源とするSO2ガスが存在していると、このSO2ガスが次式
[化1]
2SO2+O2+2H2O→2H2SO4
によりサルフェート(ミスト状硫酸成分)を生成してしまう懸念があった。
この種のサルフェートは、約630℃以上の高温下で再びSO2ガスとなって脱離してしまうものであるが、開発途上国等での高硫黄燃料の使用にあっては、サルフェートの生成量が多すぎて短期間のうちに酸化触媒の入口部の表面が全て覆われるコーキングを招いてしまうので、酸化触媒の機能が発揮できなくなってパティキュレートフィルタの再生を図ることができなくなる虞れがあり、前記酸化触媒の入口部にバーナを設けて該バーナの火炎により酸化触媒の入口部を加熱するという脱硫手段が検討されている。
尚、この種の触媒や排気ガスをバーナを用いて加熱する技術に関連する先行技術文献情報としては下記の特許文献1や特許文献2がある。
特開平5−86845号公報 特開平6−167212号公報
しかしながら、バーナの火炎を直に吹き付けて酸化触媒の入口部を約630℃以上に加熱するほどの火力を有するバーナは大型化してしまうことが避けられず、車両への搭載性が難しくなるという問題があり、しかも、その燃焼に多量の燃料が必要となって燃費の大幅な悪化を招いてしまうという問題もあった。
また、このような大型のバーナを燃焼させるための燃焼用空気も多量に必要となるため、ターボチャージャのコンプレッサの出口から吸気を分岐して導くような手段を講じなければならなくなるが、このようにコンプレッサの出口から吸気を分岐して導くような大掛かりな配管改造を伴う流路変更は、実施コストの大幅な高騰を招いてしまうという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、燃料も燃焼用空気も少量で済む小型のバーナにより酸化触媒の入口部を加熱して該入口部の脱硫処理を図り得るようにすることを目的としている。
本発明は、エンジンの排気系路の途中に装備された酸化触媒の入口部を加熱して該入口部の脱硫処理を図る脱硫処理装置であって、酸化触媒の入口部に対し斜め側方から燃料を燃焼用空気と共に扇状に噴射し得るように設けられたバーナと、該バーナの噴射口と酸化触媒の入口部との間に前記噴射口からの燃料の噴射方向に沿うよう扇状に並べて配置され且つ夫々の軸心方向に流路を開通した複数本の小型酸化触媒ピースと、該小型酸化触媒ピースと前記バーナとの間に配置され且つ該バーナの噴射口から噴射される燃料に着火する着火手段と、排気系路を流れる排気ガスの一部を抜き出して前記小型酸化触媒ピース内の流路を通し酸化触媒の入口部に向けて吹き出させるバイパス流路と、該バイパス流路より上流で排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段とを備えたことを特徴とするものである。
而して、バーナにより燃料を燃焼用空気と共に扇状に噴射し、その噴射燃料に着火手段により着火を行うと、その火炎も扇状に拡がって各小型酸化触媒ピースの入側の端部が加熱されて約630℃以上に昇温し、ここに溜っているサルフェートがSO2ガスとして脱離されると共に、各小型酸化触媒ピースの全体が排気ガス中の炭化水素を酸化処理し得る活性温度(約250℃以上)まで昇温される。
そこで、燃料添加手段によりバイパス流路より上流で排気ガス中に燃料を添加すると、その添加燃料から生じた炭化水素が排気ガスと共に流れ、その一部がバイパス流路に抜き出されて各小型酸化触媒ピース内の流路を流れる間に酸化処理される結果、その反応熱と前記バーナの燃焼熱とが相俟って700℃近くまで昇温した排気ガスが前記各小型酸化触媒ピースの出側から吹き出され、この高温の排気ガスに晒されることにより酸化触媒の入口部が約630℃以上に加熱され、ここに溜っているサルフェートがSO2ガスとして脱離されて酸化触媒の入口部の脱硫処理が図られる。
また、本発明をより具体的に実施するに際しては、エンジンの各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置を燃料添加手段として採用し、気筒内への燃料噴射を制御して排気ガス中に未燃燃料分を多く残すことで燃料添加を実行するように構成することが好ましく、このようにすれば、燃料噴射装置を燃料添加手段として流用することにより、燃料添加手段として独立した装置を別途設置しなくて済み、搭載性に悪影響を及ぼさなくて済む。
ただし、このように燃料噴射装置を燃料添加手段として採用することに代えて、排気系路の適宜位置に燃料添加手段としてインジェクタを貫通装着し、排気ガス中に燃料を直噴することで燃料添加を実行するように構成することも可能である。
上記した本発明の脱硫処理装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)バイパス流路内で各小型酸化触媒ピースの入側の端部を約630℃以上に加熱し且つその全体を排気ガス中の炭化水素を酸化処理することが可能な活性温度(約250℃以上)まで昇温できる程度の火力をバーナに持たせ、該バーナにより各小型酸化触媒ピースを加熱した後は燃料添加手段により排気ガス中に燃料添加を行うだけで前記各小型酸化触媒ピースから高温の排気ガスを吹き出させて酸化触媒の入口部を約630℃以上に加熱することができるので、燃料も燃焼用空気も少量で済む小型のバーナを用いて酸化触媒の入口部の脱硫処理を図ることができ、これによって、脱硫処理に要する燃料を削減して燃費を著しく改善することができると共に、燃焼用空気をターボチャージャのコンプレッサの出口から吸気を分岐して導くような大掛かりな配管改造を伴う流路変更を不要とし、エアタンク等から簡易に少量の空気を導いて賄うことで実施コストの大幅な削減を図ることができる。
(II)火力の小さなバーナを使用しながらも、該バーナに首振り機能を持たせるといった措置を講じずに前記バーナを固定設置して酸化触媒の入口部全域を加熱することができるので、バーナの周辺構造を可動部分のないシンプルな構成とすることができ、これにより煤等による作動不良の発生を未然に回避することができる。
(III)エンジンの各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置を燃料添加手段として採用し、気筒内への燃料噴射を制御して排気ガス中に未燃燃料分を多く残すことで燃料添加を実行するように構成すれば、既存の燃料噴射装置を燃料添加手段として流用することができるので、燃料添加手段として独立した装置を別途設置する場合と比較して搭載性の大幅な向上を図ることができる。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1の脱硫処理装置の詳細を示す断面図である。 図2の要部についての平面断面図である。 図3のバーナによる各小型酸化触媒ピースの加熱状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1〜図4は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図1中における符号1はターボチャージャ2を装備したディーゼルエンジンを示しており、エアクリーナ3から導かれた吸気4が吸気管5を通し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへと送られ、該コンプレッサ2aで加圧された吸気4がインタークーラ6へと送られて冷却され、該インタークーラ6から更に吸気マニホールド7へと吸気4が導かれてディーゼルエンジン1の各気筒8(図1では直列6気筒の場合を例示している)に分配されるようになっている。
また、前記ディーゼルエンジン1の各気筒8から排出された排気ガス9は、排気マニホールド10を介しターボチャージャ2のタービン2bへと送られ、該タービン2bを駆動した後に排気管11へと送り出されるようにしてあるが、この排気管11の終端部にフィルタケース12が介装されており、該フィルタケース12内における後段側に、酸化触媒を一体的に担持して成る触媒再生型のパティキュレートフィルタ13が収容されている。
このパティキュレートフィルタ13は、セラミックから成る多孔質のハニカム構造を有し、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガス9のみが下流側へ排出されるようにしてある。
更に、前記フィルタケース12内におけるパティキュレートフィルタ13の前段には、フロースルー型の酸化触媒14が付帯装備されており、ディーゼルエンジン1側でのポスト噴射等により排気ガス9中に添加された燃料から生じた炭化水素を酸化させ、その反応熱で排気ガス9を昇温して直後のパティキュレートフィルタ13の床温度を上げ、ここに捕集されているパティキュレートを燃やし尽くしてパティキュレートフィルタ13の再生化を図り得るようにしてある。
また、図1及び図2に示す如く、前記フィルタケース12の最上流部には、排気管11からの排気ガス9を酸化触媒14を経由させてパティキュレートフィルタ13へ導く再生流路15と、排気ガス9を酸化触媒14を迂回させてパティキュレートフィルタ13へ直接導く通常流路16とが区画形成されており、通常時は通常流路16を選択して排気ガス9を流し且つパティキュレートフィルタ13の強制再生を施す必要が生じた時に排気ガス9の流れを通常流路16から再生流路15に切り換えるバタフライ弁17が流路切換手段として設けられ、このバタフライ弁17の回動操作がエアシリンダ18により図示しないレバー機構を介して行われるようになっている。
即ち、前記酸化触媒14は、通常時はSO2ガスを含む排気ガス9の流れに晒されないようになっているため、サルフェートの生成が極力防止されるようになっており、パティキュレートフィルタ13を再生する必要が生じた場合に限定的に排気ガス9が流されるようにしてある。
尚、前記バタフライ弁17により再生流路15に導かれた排気ガス9は、酸化触媒14を抱持している円筒部19の各導入窓20から前記酸化触媒14の入口部に導かれるようになっており、一方、前記バタフライ弁17により通常流路16に導かれた排気ガス9は、前記酸化触媒14の円筒部19をフィルタケース12の内周面から支えているテーパ部21の各導入窓22から前記パティキュレートフィルタ13の入口部に導かれるようになっている。
更に、図2に示すように、酸化触媒14の入口部近傍のフィルタケース12には、酸化触媒14の入口部に対し斜め側方から燃料を燃焼用空気と共に扇状に噴射し得るよう小型のバーナ23が扁平なダクト部24を介して取り付けられており、前記バーナ23の基端部には、エアタンク25(図1参照)から開閉弁26を介して導いたエアホース27が接続されていると共に、燃料タンク28(図1参照)からポンプ29を介して導いた燃料パイプ30が接続されており、燃料を燃焼用空気と共に噴射し得るようにしてある。
ここで、前記バーナ23の噴射口は、燃料を燃焼用空気と共に扇状に噴射し得るようにするため、前記酸化触媒14の入口部の端面に沿う方向に扁平なスリット状に開口されていることが好ましいが、複数の噴射口を前記酸化触媒14の入口部の端面に沿う方向に並べて開口したものであっても良いことは勿論である。
また、ダクト部24内におけるバーナ23の噴射口と酸化触媒14の入口部との間には、前記噴射口からの燃料の噴射方向に沿うよう複数本の小型酸化触媒ピース31が扇状に並べて配置され(図3参照)、該各小型酸化触媒ピース31には、夫々の軸心方向に向けて開通する流路が穿設されており、前記各小型酸化触媒ピース31と前記バーナ23との間には、該バーナ23の噴射口から噴射される燃料に着火するための放電端子32(着火手段)が配設されている。
また、前記各小型酸化触媒ピース31と前記バーナ23との間には、前記再生流路15から分岐して導いた連絡管33が接続されており、該連絡管33と前記ダクト部24の下流側部分(小型酸化触媒ピース31が配置されている部分)とにより、前記再生流路15から排気ガス9の一部を抜き出して前記小型酸化触媒ピース31内の流路を通し酸化触媒14の入口部に向けて吹き出させるバイパス流路34が構成されるようになっている。
更に、本形態例においては、ディーゼルエンジン1の各気筒8に燃料を噴射する燃料噴射装置35(図1参照)が、前記バイパス流路34より上流で排気ガス9中に燃料を添加するための燃料添加手段として採用されており、より具体的には、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を行うことで排気ガス9中に燃料を添加し得るようにしてある。
尚、図1中の符号36は排気ガス9を排気側から吸気側へ再循環するためのEGRパイプ、37はその再循環される排気ガス9の一部を冷却する水冷式のEGRクーラ、38はEGRバルブを夫々示している。
而して、酸化触媒14の入口部に脱硫処理を施す必要が生じた際に、バタフライ弁17により排気ガス9の流れを再生流路15に切り換え、連絡管33とダクト部24の下流側部分とから成るバイパス流路34に排気ガス9を流しながら、バーナ23により燃料を燃焼用空気と共に扇状に噴射し、その噴射燃料に放電端子32により着火を行うと、図4に示す如く、その火炎も扇状に拡がって各小型酸化触媒ピース31の入側の端部が加熱されて約630℃以上に昇温し、ここに溜っているサルフェートがSO2ガスとして脱離されると共に、各小型酸化触媒ピース31の全体が排気ガス9中の炭化水素を酸化処理し得る活性温度(約250℃以上)まで昇温される。
そこで、燃料噴射装置35により圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を追加し、これによりバイパス流路34より上流で排気ガス9中に燃料を添加すると、その添加燃料から生じた炭化水素が排気ガス9と共に流れ、その一部が再生流路15からバイパス流路34に抜き出されて各小型酸化触媒ピース31内の流路を流れる間に酸化処理される結果、その反応熱と前記バーナ23の燃焼熱とが相俟って700℃近くまで昇温した排気ガス9が前記各小型酸化触媒ピース31の出側から吹き出され、この高温の排気ガス9に晒されることにより酸化触媒14の入口部が約630℃以上に加熱され、ここに溜っているサルフェートがSO2ガスとして脱離されて酸化触媒14の入口部の脱硫処理が図られる。
従って、上記形態例によれば、バイパス流路34内で各小型酸化触媒ピース31の入側の端部を約630℃以上に加熱し且つその全体を排気ガス9中の炭化水素を酸化処理することが可能な活性温度(約250℃以上)まで昇温できる程度の火力をバーナ23に持たせ、該バーナ23により各小型酸化触媒ピース31を加熱した後は燃料噴射装置35により排気ガス9中に燃料添加を行うだけで前記各小型酸化触媒ピース31から高温の排気ガス9を吹き出させて酸化触媒14の入口部を約630℃以上に加熱することができるので、燃料も燃焼用空気も少量で済む小型のバーナ23を用いて酸化触媒14の入口部の脱硫処理を図ることができ、これによって、脱硫処理に要する燃料を削減して燃費を著しく改善することができると共に、燃焼用空気をターボチャージャ2のコンプレッサ2aの出口から吸気4を分岐して導くような大掛かりな配管改造を伴う流路変更を不要とし、エアタンク25等から簡易に少量の空気を導いて賄うことで実施コストの大幅な削減を図ることができる。
また、火力の小さなバーナ23を使用しながらも、該バーナ23に首振り機能を持たせるといった措置を講じずに前記バーナ23を固定設置して酸化触媒14の入口部全域を加熱することができるので、バーナ23の周辺構造を可動部分のないシンプルな構成とすることができ、これにより煤等による作動不良の発生を未然に回避することができる。
更に、特に本形態例においては、燃料添加手段として燃料噴射装置35を採用し、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を行うことで排気ガス9中に燃料を添加するようにしているので、燃料噴射装置35として独立した装置を別途設置する場合と比較して搭載性の大幅な向上を図ることができる。
ただし、図1中に仮想線で示しているように、前記燃料噴射装置35を燃料添加手段として採用することに代えて、排気系路を成す排気管11(排気マニホールド10でも可)の途中に燃料添加手段としてインジェクタ39を貫通装着すると共に、該インジェクタ39に燃料タンク28からポンプ41を介して導いた燃料パイプ40を接続し、排気ガス9中に燃料を直噴することで燃料添加を実行するように構成することも可能である。
尚、本発明の脱硫処理装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明で対象としている酸化触媒には、高硫黄燃料を使用した場合にSO2ガスを酸化してサルフェートを生成してしまう酸化促進性能を備えた触媒全てが含まれ、この種の酸化促進性能を備えた触媒であれば、三元触媒やNOx吸蔵還元触媒等と呼称されているものであっても同様に適用できること、また、先の形態例においては、燃料添加手段として燃料噴射装置を採用し、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を行うことで排気ガス中に燃料を添加するようにしているが、気筒内へのメイン噴射の時期を通常より遅らせることで排気ガス中に燃料を添加するようにしても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ディーゼルエンジン(エンジン)
8 気筒
9 排気ガス
14 酸化触媒
23 バーナ
31 小型酸化触媒ピース
32 放電端子(着火手段)
34 バイパス流路
35 燃料噴射装置(燃料添加手段)
39 インジェクタ(燃料添加手段)

Claims (3)

  1. エンジンの排気系路の途中に装備された酸化触媒の入口部を加熱して該入口部の脱硫処理を図る脱硫処理装置であって、酸化触媒の入口部に対し斜め側方から燃料を燃焼用空気と共に扇状に噴射し得るように設けられたバーナと、該バーナの噴射口と酸化触媒の入口部との間に前記噴射口からの燃料の噴射方向に沿うよう扇状に並べて配置され且つ夫々の軸心方向に流路を開通した複数本の小型酸化触媒ピースと、該小型酸化触媒ピースと前記バーナとの間に配置され且つ該バーナの噴射口から噴射される燃料に着火する着火手段と、排気系路を流れる排気ガスの一部を抜き出して前記小型酸化触媒ピース内の流路を通し酸化触媒の入口部に向けて吹き出させるバイパス流路と、該バイパス流路より上流で排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段とを備えたことを特徴とする脱硫処理装置。
  2. エンジンの各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置を燃料添加手段として採用し、気筒内への燃料噴射を制御して排気ガス中に未燃燃料分を多く残すことで燃料添加を実行するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱硫処理装置。
  3. 排気系路の適宜位置に燃料添加手段としてインジェクタを貫通装着し、排気ガス中に燃料を直噴することで燃料添加を実行するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱硫処理装置。
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